眉村卓『傾いた地平線』 岡山・備前の港町で 迷い込む異世界
眉村卓『傾いた地平線』 岡山・備前の港町で 迷い込む異世界
異世界へ遷移した「ぼく」が暮らした日生のたそがれ。湾に浮かぶカキの養殖いかだが波風に揺れていた
それはぼくの、 あり得たかもしれない 人生のひとつであった
播州赤穂駅を出た列車は、兵庫から岡山へと県境を越え、田園の中を進む。日生(ひなせ)駅に着くと、目の前はいきなり海だ。きらきらと輝く入り江の先に、瀬戸内の島々がある。
穏やかな海上には名産のカキの養殖いかだが並び、海鳥がのんびりと波に揺られる。…







