Google Maps Platform で 2 人の開発者が新たな頂点を極める
2019年8月27日火曜日
この記事は Google Maps Platform Blog の記事 " How two developers reached new heights with Google Maps Platform" を元に翻訳・加筆したものです。詳しくは元記事をご覧ください。
編集者より: この投稿は、カスタムのストリートビュー画像と Google Maps Platform を使用して構築されたドイツ最高峰ツークシュピッツェ山の山頂までのバーチャル ツアーを提供している Web サイト Zugspitze360.com の共同制作者 David Schmidta 氏によるものです。
兄のフィルと私は写真を撮るのが好きです。写真撮影のテクニックと想像力の両方を発揮できることに、いつも魅了されています。私たちは仕事では Web テクノロジーを専門としているため、ストリートビューと 360 度写真に関心を持つようになったのはごく自然なことでした。熱意と好奇心もあって、私たちは仕事の合間にあちこちで 360 度写真を撮影しオンラインに投稿していました。ある日、兄がドイツ最高峰ツークシュピッツェ山の登山を記録するというアイデアを思い付きました。
兄と私は過去にツークシュピッツェ山の山頂まで登ったことはありますが、兄のアイデアを実現するために何が必要なのかはすぐには明確になりませんでした。およそ 1 万フィートの山頂にたどり着くのは簡単ではありません。登山を記録するのに必要な撮影機材すべてを携えた状態では、特にそうです。距離 にして 6 マイル、高度 6,500 フィートだけでも十分なのに、山頂までには Höllentalklamm 渓谷や Höllentalferner 氷河などの険しい地帯もあります。しかし、兄はこの一見不可能に思える偉業を、私と一緒に達成したいと言いました。に私の同意を取り付けました。
ドイツ最高峰のマップ化の計画
計画段階で、解決困難な多くのことに直面しました。登山をバーチャル化するには、どの程度の数のパノラマ写真が必要なのか。これらの写真すべてを撮影するには、どの程度の時間が必要なのか。休憩や充電はどこで行うのか。最終的に誰もが使える Web アプリを作ることは最初から明白で、その方法はすでにわかっていました。
さらに検討を重ね、天候に恵まれることも期待し、十分な自信を持ってこの試みを開始しました。カメラや三脚、GPS デバイス、必要なすべての登山用品を携え、休むことなく徐々に登山の様子を記録しました。多くの登山者が通り過ぎていきましたが、「この二人は一体何をやってるんだ」と思ったことでしょう。
山で 2 週間過ごした後、数千フィートの高さを登って疲労困憊した状態で、この骨の折れる冒険をやり遂げたという、達成感に浸る間もなく、数ギガバイトの画像を携えて帰宅の途につきました。しかし、画像を確認したところ、画像をオンラインにアップロードする作業は、画像を撮るのと同じぐらいに大掛かりな作業であることが判明しました。兄は何週間もかけて 1 つ 1 つの画像をつなぎ合わせる作業をおこない、その間、私はパノラマ写真をオンラインにアップロードするのに最適な方法を調べていました。
Google Maps Platform による ZUGSPITZE 360° の実現
これまでの経験から、Google Maps Platform が、360 度写真のホスティングを含め、有益かつ強力な一連の API を提供していることは理解していました。今回のプロジェクトでは、画像の量とサイズが膨大なため、大容量データをコスト効率よくホスティングする必要がありました。
パノラマ写真をアップロードするために、まずはストリートビュー アプリを使用した後で、Street View Publish API を使用しました。この方法で、バイナリ データだけでなく、パノラマ写真の実際の緯度・経度やパノラマ写真の相関関係などのメタデータも転送することができました。
パノラマ写真とその正確な位置を照合する作業も難しいことに気付きました。険しい崖や狭い渓谷があるため、GPS の記録は必ずしも正確ではありません。期待される正確な位置というよりも、むしろクモの巣のような状態のときもありました。パノラマ写真をマップ内の対応する位置に配置し、さらに実際に歩いた経路を残すためのデータが必要でした。これを行うために Roads API を使用しました。Roads API によって、記録した GPS 座標を最も近い既知の道にスナップすることができました。また、より正確なものになるように、手作業でいくつか修正を加えました。
最後になりますが、登山者が自身の期待を共有できるようにしたいと考えていました。そこで、Street View Static API を使用して、ツアーの共有リンクに各パノラマビューを共有可能な形式で含めました。
Google Maps Platform のおかげで、自分たちの構想を実現することができました。最初は単純なアイデアだったものが、あらゆる人々を支援する複雑なプロジェクトに発展しました。このプロジェクトを実際に利用する人がどれほどいるのか、見当もつきませんでした。当然ながら、最も顕著な利用者は、テクノロジーや写真撮影というバックグラウンドが似ている、同じ志を持つ人々ですが、それ以外の多くの人々からもコメントが寄せられています。山頂に上ることを夢見て、家族を Höllentalangerhütte(山小屋)に連れて行った父親がいます。どのような用具が必要かもわからない登山初心者もいます。登山ルートを把握しており、プロジェクトを利用してフォロワーに危険な箇所を示している熱烈な登山家や登山指導者もいます。数十年前にこの山を登ったが、年齢や健康上の理由からこのルートを登れなくなった人から寄せられたコメントは最も心動かされるものでした。
私たちは本当に多くのことを学びました。膨大な労力を要するからと、開発をあきらめなくて良かったです。ZUGSPITZE 360° が熱烈な登山者に価値あるサービスを提供し続けることを心から願っています。
Google Maps Platform の詳細については、こちらの Web サイトを参照してください。
Posted by 丸山 智康 (Tomoyasu Maruyama) - Google Maps テクニカルアカウントマネージャ