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[この記事は Xiangye Xiao、Bob Jung、国際化担当による Google Developers Blog の記事 "An open source font system for everyone" を元に翻訳・加筆したものです。詳しくは元記事をご覧ください。]

デジタル情報を世界中に共有する上で大きな課題となるのが「トーフ」です。これは、コンピュータやウェブサイトがテキストを表示できないときに現れる空白の四角形(⯐)のことを指しています。トーフは混乱を生み、コミュニケーションの障害となり、ユーザー エクスペリエンスの低下にもつながります。

私たちは、5 年前に Noto フォント プロジェクトを立ち上げ、この問題への対処を始めました。Noto は、「No more tofu」の略です。現在、Google のオープンソース Noto フォント ファミリーでは、美しく一貫性のある Unicode 標準のすべての記号のデジタルタイプが提供されています。その数は、800 言語、11 万文字を超えています。

キャプション: 11 万文字以上が収録されている Noto フォントのいくつかのサンプル

Noto プロジェクトは、Google の Android や ChromeOS オペレーティング システムに欠かせないものとして始まりました。最初、私たちはこの課題の巨大さに気づいていませんでした。数百の言語向けのデザインと技術的なテストが必要になり、特定の文字に対する専門性も求められます。たとえばアラビア語には、後に続く文字によって変化する 4 つのグリフ(文字の変化形態)があります。インド系の言語では、まわりの文字に応じてグリフの順番が変わったり 2 つに分かれたりするものもあります。

このマイルストーンを実現する上で重要だったのは、Monotype、Adobe などのタイプやフォント デザインの分野の専門家、そしてすばらしいボランティア レビュアー網との連携です。Noto は、日々使われている一般的な言語で「no more tofu」を実現するだけでなく、デジタル化による希少言語の歴史や文化の保存にも貢献するものです。Google は、今後も Unicode 標準に導入された新しい文字を Noto フォント ファミリーに追加していく予定です。

Google はオープン性とアクセス性、そしてそれに伴う革新に深く貢献しています。完全な Noto フォント ファミリー、デザインのソースファイル、フォント構築パイプラインは、以下のリンクから無料で利用できます。ぜひ国境や文化を超えた共有やコミュニケーションにお役立てください。

Noto フォントのダウンロード: https://www.google.com/get/noto
デザインのソースファイル: https://github.com/googlei18n/noto-source
フォント構築パイプライン: https://github.com/googlei18n/fontmake


Posted by Yuichi Araki - Developer Relations Team

[この記事は Roozbeh Pournader、Android テキスト チームによる Open Source Blog の記事 "Roboto: Google’s signature font is now open source" を元に翻訳・加筆したものです。詳しくは元記事をご覧ください。]

Roboto フォント ファミリーとその制作に使われたツールチェーンがオープンソース プロジェクトになりました。Roboto は、Google のデザイナーである Christian Robertson が制作した欧文フォントです。Android や Chrome OS で標準フォントとして使用されており、Google のデザイン ガイドラインであるマテリアル デザインでも推奨フォントとなっています。

Roboto フォント ファミリーのフォント ファイルがはじめてリリースされたのは 2011 年で、Android 4.0 (Ice Cream Sandwich) に含まれる形で Apache License での提供でした。今回のローンチで、Roboto は本当のオープンソース プロジェクトになり、フォント制作用のツールチェーンも刷新され、完全にオープンソース ソフトウェア ベースになりました。

もうひとつ重要な変更点は、対象の文字が大幅に増えたことで、Unicode 7.0 のラテン文字、キリル文字、ギリシャ文字すべて、さらに Unicode 8.0 で追加されるジョージア ラリの通貨記号も含まれています。この拡張によって、Roboto フォントファミリーで提供されるグリフの総数は約 13,000 (1 フォントあたり 1,071) から 40,000 超 (1 フォントあたり 3,350) と、3 倍以上になっています。このフォント ファミリーの前のバージョンは Android 5.0 (Lollipop) 以降に含まれています。

このプロジェクトは、マテリアル デザイン、インターナショナリゼーション エンジニアリング、Google フォント、Android といった Google のさまざまなチームの多大な協力により進められてきました。

Roboto オープンソース プロジェクトは現在 https://github.com/google/roboto で進行中です。不具合の報告や、さまざまな貢献をお待ちしています。

Posted by - Kotaro Kokubo - Brand Studio

Posted by 小久保浩大郎 Brand Studio Team

Google のミッションは世界中のあらゆる情報を整理し、あらゆる人が、使う言語に関わらず簡単にアクセスできるようにすることです。これを推し進めるべく、Google はアドビとのパートナーシップのもと、無料で高品質な Pan-CJK (中国語、日本語、韓国語)フォントファミリー「Noto Sans CJK」をリリースしました。


Noto Sans CJK は、繁体字中国語、簡体字中国語、日本語、韓国語を完全にカバーするグリフのバリエーションを備えています。また、それぞれの言語圏における文字の好みや特徴をとらえながら、伝統とモダンの両方のスタイルをバランスよくデザインに反映しています。

クセがなく大きさが揃ったひらがな・カタカナは、ラップトップ、スマートフォン、タブレットなどの様々なデバイスのユーザーインターフェースとしても使いやすく、また伝統的な文字の優美さを受け継いだ形はウェブコンテンツや電子書籍などの長文を読むのにも適しています。他、どのような用途でも使える汎用性を考慮した書体となっています。

Noto Sans CJK は Thin, Light, DemiLight, Regular, Medium, Bold, Black の7種類のウェイト(太さ)を用意しています。これらのウェイトは従来の Noto ファミリーのフォントや Android の標準フォントである Roboto と組み合わせて使用でき、日本語フォントには珍しい非常に細いウェイトからダイナミックな太字まで、注意深く設定されています。


繁体字中国語、簡体字中国語、日本語、韓国語をすべてサポートするには、数万種類もの文字をデザインする必要があります。中には同じ文字でありながら、各国でそれぞれ微妙に違った字形のバリエーションが必要になるものもあります。

ご存知のように、漢字は日本独自の文字ではありません。元々は古代中国で生まれた一つの文字であるにもかかわらず、様々な地域の言語文化の中で独自の進化を果たし、現在では、繁体字中国語、簡体字中国語、日本語、韓国語の中で使われています。そのため、例えば同じ「骨」という文字でも、下に示すように各言語でそれぞれ違ったデザインになってます。Noto Sans CJK はこのような各言語における漢字のバリエーションもサポートしています。


(左から) 簡体字中国語、繁体字中国語、日本語、韓国語、それぞれの言語における「骨」の字

さらに、日本では人名や土地の名称に異体字が使われることがありますが、Noto Sans CJK は Adobe-Japan1-6 グリフ集合に含まれる漢字をカバーしているため、珍しい表記の苗字なども本来の文字で表示できます。



漢字のほか、日本語のひらがな・カタカナ、韓国語のハングルもサポートし、すべてスタイルを合わせてあるため、同時に使用しても統一感を損なうことはありません。

Google とアドビは共同でこの高品質な CJK フォントの開発に取り組みました。Google はこのフォントを Noto Sans CJK として新たに Noto ファミリーに加え、アドビは Source Han Sans として Adobe Source ファミリーに加えます。アドビはタイプフェイスデザインの著作権を保持しますが、フォントは Apache License, version 2.0 のもとにリリースされますので、どなたでも自由にお使いいただけます。

このパートナーシップにあたり、Google は全体のディレクション、要求仕様の策定、各国でのテストリソースや専門家によるアドバイスの提供などを行いました。アドビは、デザインおよびフォント関連の技術、各国用書体を含む定評ある書体デザインの経験、そして大規模な工程の管理とオートメーション技術をもってプロジェクトを推進しました。さらに、プロジェクトの規模によるリソースと各国の書体の専門知識の必要性から、Changzhou SinoType Technology、イワタ、そして Sandoll Communication の 3 社のトップ書体メーカーの協力を得ています。

Noto ファミリーの目的は世界中のすべての言語をサポートすることです。新たに Noto Sans CJK が加わったことで、様々なデバイスを利用するすべての方に美しいタイポグラフィをお届けするというミッションを、さらに一歩、大きく進めることができました。Noto フォントのウェブサイトからダウンロードしてぜひご利用ください。

関連リンク
Google Developers Blog