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JP2018172460A - 可撓性樹脂形成用組成物、樹脂フィルム、電気回路体及び半導体装置 - Google Patents

可撓性樹脂形成用組成物、樹脂フィルム、電気回路体及び半導体装置 Download PDF

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JP2018172460A
JP2018172460A JP2017069928A JP2017069928A JP2018172460A JP 2018172460 A JP2018172460 A JP 2018172460A JP 2017069928 A JP2017069928 A JP 2017069928A JP 2017069928 A JP2017069928 A JP 2017069928A JP 2018172460 A JP2018172460 A JP 2018172460A
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resin
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俊亮 大竹
Shunsuke Otake
俊亮 大竹
峯岸 知典
Tomonori Minegishi
知典 峯岸
天童 一良
Kazuyoshi Tendo
一良 天童
柴田 智章
Tomoaki Shibata
智章 柴田
聡 植原
Satoshi Uehara
聡 植原
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Abstract

【課題】可撓性及び伸縮性に優れ、タック性が抑制された可撓性樹脂層を形成することが可能な組成物、及び樹脂フィルムを提供すること。
【解決手段】(A)スチレンに由来するモノマ単位を含むエラストマ、(B)重合性化合物及び(C)重合開始剤を含有する可撓性樹脂形成用組成物が開示される。(A)エラストマ全量に対する、スチレンに由来するモノマ単位の質量割合が27質量%以上である。
【選択図】なし

Description

本発明は、可撓性樹脂形成用組成物及び樹脂フィルムと、これらから形成された可撓性樹脂層を有する電気回路体及び半導体装置に関する。
近年、ウェアラブル機器の要望が高まっている。電子機器の小型化への要望に加え、身体に装着しやすいように、身体のような曲面に使用できると共に脱着しても接続不良が生じにくいフレキシブル性及び伸縮性が求められている。
下記特許文献1には、電気回路を形成するための基材又は電気回路保護層を形成するための方法として、エラストマ性の材料、具体的には液状のシリコーンゴムを用いる方法が記載されている。
また、下記特許文献2には、IC等の部品を実装したプリント配線板と、長繊維強化樹脂とを用いて電子部品構成物内蔵インモールド品を得る方法が開示されており、複数の部品内蔵モジュールを樹脂に内蔵することで小型化を可能にしている。また、曲面に使用するウェアラブル機器として、硬質部と可撓部とを混成させた機器も開発されている。さらに、下記特許文献3には、フレキシブル基材に凹部を形成し、凹部の内部に実装した電子部品を長繊維強化樹脂にて封止し、フレキシブルな部品内蔵モジュールを得る方法が記載されている。
特許第5465124号公報 特開平5−229293号公報 特開2012−134272号公報 国際公開第2016/080346号
液状のシリコーンゴムを電気回路基材に用いる方法では、液状材料を金型に充填し、熱プレス、続いてオーブン中で加熱しシート状の電気回路基材を作製しており、製造工程が煩雑で時間もかかる。また、シリコーンゴムは透湿性が高いため、電気回路への湿度の影響が懸念される。
同様に液状のシリコーンゴムを電気回路保護層に用いる方法では、液状材料を導体回路体上に印刷し、その後長時間加熱硬化する必要があるため、製造工程が煩雑で時間もかかる。印刷工程を省略するため、あらかじめフィルム化(シート化)しておいたシリコーンゴムを用いることも考えられるが、この方法では、電気回路の段差を追従して埋め込むこと、また電気回路基材と密着させることは困難であり、実用的な方法とは言えない。さらに、シリコーンゴムは透湿性が高いため、電気回路を保護する観点からも課題となる。
また、長繊維強化樹脂を用いて電子部品構成物内蔵インモールド品を得る場合、電子機器を小型化することは可能であるが、曲げることは困難であるため、ウェアラブル機器に求められるような曲面に使用することは困難である。また、長繊維強化樹脂を用いて製造した樹脂は透明性に劣るため、透明性が求められる用途には適さない。さらに、硬質部と可撓部とを混成させた場合、硬質部の占める割合が大きい傾向があることから、使用できる曲面に制限があると共に、脱着を繰り返すと接続不良を起こす懸念がある。さらに、フレキシブル基材に凹部を形成し電子部品を内蔵させる方法では、凹部を形成する必要があるため製造工程数が増える課題がある。
特許文献4では、伸縮性について検討された可撓性材料の開示があるが、タック抑制の検討はされていなかった。上記のように基材、電気回路保護層または封止部材としての用途を考えた場合、作業性の観点から、可撓性材料がゴミ又は装置に張り付かないこと、及び、可撓性材料同士が張り付かないことが重要である。
本発明の目的は、可撓性及び伸縮性に優れ、タック性が抑制された可撓性樹脂層を形成することが可能な組成物、及び樹脂フィルムを提供すること、並びにそれらを用いた半導体装置等を提供することにある。
本発明者らは鋭意検討を重ねた結果、(A)スチレンに由来するモノマ単位を含むエラストマ、(B)重合性化合物及び(C)重合開始剤を含有し、(A)エラストマ全量に対する、スチレンに由来するモノマ単位の質量割合が27質量%以上である可撓性樹脂層形成用組成物、またはそれから製造される樹脂フィルムを用いることにより、可撓性及び伸縮性に優れ、タック性が抑制された可撓性樹脂層を形成できることを見出した。すなわち、本発明は、係る可撓性樹脂層形成用組成物及び樹脂フィルム、並びにこれらを用いて作製された電気回路体及び半導体装置を提供するものである。
本発明の可撓性樹脂層形成用組成物及びこれからなる樹脂層を有する樹脂フィルムは、可撓性及び伸縮性に優れるとともに、タック性が抑制された可撓性樹脂層を形成することができる。形成される可撓性樹脂層は、高い透明性も有し得る。
回復率の測定例を示す応力−ひずみ曲線である。 電気回路体の一実施形態を示す断面図である。 電気回路体を製造する方法の一実施形態を示す工程図である。 電気回路体を製造する方法の一実施形態を示す工程図である。 半導体装置の一実施形態を示す断面図である。 半導体装置を製造する方法の一実施形態を示す工程図である。 半導体装置を製造する方法の一実施形態を示す工程図である。
以下、本発明のいくつかの実施形態について詳細に説明する。ただし、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。
一実施形態に係る組成物は、(A)スチレンに由来するモノマ単位を含むエラストマ、(B)重合性化合物及び(C)重合開始剤を含有する。(A)エラストマ全量に対する、スチレンに由来するモノマ単位の質量割合が27質量%以上である。この組成物は、活性光線の照射又は加熱によって重合性化合物が重合して、組成物の硬化物を含む可撓性樹脂層を形成する。
スチレンに由来するモノマ単位を含むエラストマ(以下「スチレン系エラストマ」ということがある。)とは、ハードセグメントの構成単位としてのスチレンに由来するモノマ単位と、ソフトセグメントの構成単位としてのブタジエン、イソプレン等の不飽和二重結合を複数含む化合物に由来するモノマ単位とを含む、共重合エラストマである。
スチレン系エラストマとしては、例えばJSR株式会社「ダイナロンSEBSシリーズ」、クレイトンポリマージャパン株式会社「クレイトンDポリマーシリーズ」、アロン化成株式会社「ARシリーズ」などを好適に用いることができる。
スチレン系エラストマは、水素添加型スチレン系エラストマであってもよい。水素添加型スチレン系エラストマとは、スチレンに由来するモノマ単位を含むエラストマのソフトセグメントの不飽和二重結合部分に水素を付加反応させたものであり、これを用いることで耐候性向上などの効果が期待できる。
水素添加型スチレン系エラストマとしては、例えばJSR株式会社「ダイナロンHSBRシリーズ」、クレイトンポリマージャパン株式会社「クレイトンGポリマーシリーズ」、旭化成ケミカルズ株式会社「タフテックシリーズ」などを好適に用いることができる。
スチレン系エラストマの重量平均分子量(Mw)は、塗膜性の観点から、30,000〜200,000であることが好ましく、50,000〜150,000であることがより好ましく、75,000〜125,000であることが特に好ましい。ここでの重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)による標準ポリスチレン換算値から求めることができる。
(A)成分のスチレン系エラストマの含有量は、(A)スチレン系エラストマ及び(B)重合性化合物の合計量を基準として、50〜97質量%であることが好ましい。含有量が50質量%以上であると、特に優れた可撓性が得られ、含有量が97質量%以下であれば、露光時にスチレン系エラストマが重合性化合物によって絡め込まれて容易に硬化物が形成される。以上の観点から、スチレン系エラストマの含有量は55〜85質量%であることがさらに好ましく、60〜85質量%であることが特に好ましい。
(B)重合性化合物としては、加熱又は紫外線などの照射によって重合するものであれば特に制限はないが、材料の選択性及び入手の容易さの観点から、例えばエチレン性不飽和基などの重合性置換基を有する化合物が好適である。重合性化合物の具体例としては、(メタ)アクリレート、ハロゲン化ビニリデン、ビニルエーテル、ビニルエステル、ビニルピリジン、ビニルアミド、アリール化ビニルが挙げられる。これらのうち透明性の観点から、(メタ)アクリレート及びアリール化ビニルが好ましい。(メタ)アクリレートは、1官能、2官能、又は3官能以上の多官能のいずれでもよいが、十分な硬化性を得るためには2官能又は多官能の(メタ)アクリレートが好ましい。
単官能(メタ)アクリレートとしては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ヘプチル(メタ)アクリレート、オクチルヘプチル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、ウンデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、テトラデシル(メタ)アクリレート、ペンタデシル(メタ)アクリレート、ヘキサデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、ベヘニル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、モノ(2-(メタ)アクリロイロキシエチル)スクシネートなどの脂肪族(メタ)アクリレート;シクロペンチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、シクロペンチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、モノ(2-(メタ)アクリロイロキシエチル)テトラヒドロフタレート、モノ(2-(メタ)アクリロイロキシエチル)ヘキサヒドロフタレートなどの脂環式(メタ)アクリレート;ベンジル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、o−ビフェニル(メタ)アクリレート、1−ナフチル(メタ)アクリレート、2−ナフチル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、p−クミルフェノキシエチル(メタ)アクリレート、o−フェニルフェノキシエチル(メタ)アクリレート、1−ナフトキシエチル(メタ)アクリレート、2−ナフトキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−(o−フェニルフェノキシ)プロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−(1−ナフトキシ)プロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−(2−ナフトキシ)プロピル(メタ)アクリレートなどの芳香族(メタ)アクリレート;2−テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、N−(メタ)アクリロイロキシエチルヘキサヒドロフタルイミド、2−(メタ)アクリロイロキシエチル−N−カルバゾールなどの複素環式(メタ)アクリレート、これらのカプロラクトン変性体などが挙げられる。これらの中でもスチレン系エラストマとの相溶性、また透明性及び耐熱性の観点から、上記脂肪族(メタ)アクリレート及び上記芳香族(メタ)アクリレートであることが好ましい。
2官能(メタ)アクリレートとしては、例えばエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、エトキシ化ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、3−メチル−1,5−ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、1,10−デカンジオールジ(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメタノール(メタ)アクリレート、エトキシ化2−メチル−1,3−プロパンジオールジ(メタ)アクリレートなどの脂肪族(メタ)アクリレート;シクロヘキサンジメタノール(メタ)アクリレート、エトキシ化シクロヘキサンジメタノール(メタ)アクリレート、プロポキシ化シクロヘキサンジメタノール(メタ)アクリレート、エトキシ化プロポキシ化シクロヘキサンジメタノール(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメタノール(メタ)アクリレート、エトキシ化トリシクロデカンジメタノール(メタ)アクリレート、プロポキシ化トリシクロデカンジメタノール(メタ)アクリレート、エトキシ化プロポキシ化トリシクロデカンジメタノール(メタ)アクリレート、エトキシ化水添ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、プロポキシ化水添ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、エトキシ化プロポキシ化水添ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、エトキシ化水添ビスフェノールFジ(メタ)アクリレート、プロポキシ化水添ビスフェノールFジ(メタ)アクリレート、エトキシ化プロポキシ化水添ビスフェノールFジ(メタ)アクリレートなどの脂環式(メタ)アクリレート;エトキシ化ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、プロポキシ化ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、エトキシ化プロポキシ化ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、エトキシ化ビスフェノールFジ(メタ)アクリレート、プロポキシ化ビスフェノールFジ(メタ)アクリレート、エトキシ化プロポキシ化ビスフェノールFジ(メタ)アクリレート、エトキシ化ビスフェノールAFジ(メタ)アクリレート、プロポキシ化ビスフェノールAFジ(メタ)アクリレート、エトキシ化プロポキシ化ビスフェノールAFジ(メタ)アクリレート、エトキシ化フルオレン型ジ(メタ)アクリレート、プロポキシ化フルオレン型ジ(メタ)アクリレート、エトキシ化プロポキシ化フルオレン型ジ(メタ)アクリレートなどの芳香族(メタ)アクリレート;エトキシ化イソシアヌル酸ジ(メタ)アクリレート、プロポキシ化イソシアヌル酸ジ(メタ)アクリレート、エトキシ化プロポキシ化イソシアヌル酸ジ(メタ)アクリレートなどの複素環式(メタ)アクリレート;これらのカプロラクトン変性体;ネオペンチルグリコール型エポキシ(メタ)アクリレートなどの脂肪族エポキシ(メタ)アクリレート;シクロヘキサンジメタノール型エポキシ(メタ)アクリレート、水添ビスフェノールA型エポキシ(メタ)アクリレート、水添ビスフェノールF型エポキシ(メタ)アクリレートなどの脂環式エポキシ(メタ)アクリレート;レゾルシノール型エポキシ(メタ)アクリレート、ビスフェノールA型エポキシ(メタ)アクリレート、ビスフェノールF型エポキシ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAF型エポキシ(メタ)アクリレート、フルオレン型エポキシ(メタ)アクリレートなどの芳香族エポキシ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。これらの中でもスチレン系エラストマとの相溶性、また透明性及び耐熱性の観点から、上記脂肪族(メタ)アクリレー及び上記芳香族(メタ)アクリレートが好ましい。
3官能以上の多官能(メタ)アクリレートとしては、例えばトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エトキシ化トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、プロポキシ化トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エトキシ化プロポキシ化トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、エトキシ化ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、プロポキシ化ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、エトキシ化プロポキシ化ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、エトキシ化ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、プロポキシ化ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、エトキシ化プロポキシ化ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートなどの脂肪族(メタ)アクリレート;エトキシ化イソシアヌル酸トリ(メタ)アクリレート、プロポキシ化イソシアヌル酸トリ(メタ)アクリレート、エトキシ化プロポキシ化イソシアヌル酸トリ(メタ)アクリレートなどの複素環式(メタ)アクリレート;これらのカプロラクトン変性体;フェノールノボラック型エポキシ(メタ)アクリレート、クレゾールノボラック型エポキシ(メタ)アクリレートなどの芳香族エポキシ(メタ)アクリレートが挙げられる。これらの中でもスチレン系エラストマとの相溶性、また透明性及び耐熱性の観点から、上記脂肪族(メタ)アクリレート及び上記芳香族(メタ)アクリレートが好ましい。これらの化合物は、単独または2種類以上組み合わせて使用することができ、さらにその他の重合性化合物と組み合わせて使用することもできる。
(B)成分の重合性化合物の含有量は、(A)スチレン系エラストマ及び(B)重合性化合物の合計量を基準として、3〜50質量%であることが好ましい。含有量が3質量%以上であると、重合性化合物が(A)スチレン系エラストマとともに硬化物を形成することが容易となる。含有量が50質量%以下であれば、硬化物の強度及び可撓性が十分である。以上の観点から、重合性化合物の含有量は15〜40質量%であることがさらに好ましい。
(C)成分の重合開始剤としては、加熱又は紫外線などの照射によって重合性化合物の重合を開始させるものであれば特に制限はなく、例えば(B)成分の重合性化合物としてエチレン性不飽和基を有する化合物を用いる場合、熱ラジカル重合開始剤、光ラジカル重合開始剤などであることができる。硬化速度が速く常温硬化が可能なことから、光ラジカル重合開始剤が好ましい。
熱ラジカル重合開始剤としては、例えば、メチルエチルケトンパーオキシド、シクロヘキサノンパーオキシド、メチルシクロヘキサノンパーオキシドなどのケトンパーオキシド;1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−2−メチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)シクロヘキサン、1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサンなどのパーオキシケタール;p−メンタンヒドロパーオキシドなどのヒドロパーオキシド;α、α’−ビス(t−ブチルパーオキシ)ジイソプロピルベンゼン、ジクミルパーオキシド、t−ブチルクミルパーオキシド、ジ−t−ブチルパーオキシドなどのジアルキルパーオキシド;オクタノイルパーオキシド、ラウロイルパーオキシド、ステアリルパーオキシド、ベンゾイルパーオキシドなどのジアシルパーオキシド;ビス(4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート、ジ−2−エトキシエチルパーオキシジカーボネート、ジ−2−エチルヘキシルパーオキシジカーボネート、ジ−3−メトキシブチルパーオキシカーボネートなどのパーオキシカーボネート;t−ブチルパーオキシピバレート、t−ヘキシルパーオキシピバレート、1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、2,5−ジメチル−2,5−ビス(2−エチルヘキサノイルパーオキシ)ヘキサン、t−ヘキシルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシイソブチレート、t−ヘキシルパーオキシイソプロピルモノカーボネート、t−ブチルパーオキシ−3,5,5−トリメチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシラウリレート、t−ブチルパーオキシイソプロピルモノカーボネート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキシルモノカーボネート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、t−ヘキシルパーオキシベンゾエート、2,5−ジメチル−2,5−ビス(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチルパーオキシアセテートなどのパーオキシエステル;2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2’−ジメチルバレロニトリル)などのアゾ化合物が挙げられる。これらの中で、硬化性、透明性、及び耐熱性の観点から、上記ジアシルパーオキシド、上記パーオキシエステル及び上記アゾ化合物が好ましい。
光ラジカル重合開始剤としては、例えば2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オンなどのベンゾインケタール;1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オンなどのα−ヒドロキシケトン;2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オン、1,2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オンなどのα−アミノケトン;1−[(4−フェニルチオ)フェニル]−1,2−オクタジオン−2−(ベンゾイル)オキシムなどのオキシムエステル;ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキシド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルホスフィンオキシド、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシドなどのホスフィンオキシド;2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジ(メトキシフェニル)イミダゾール二量体、2−(o−フルオロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(o−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(p−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体などの2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体;ベンゾフェノン、N,N,N’,N’−テトラメチル−4,4’−ジアミノベンゾフェノン、N,N,N’,N’−テトラエチル−4,4’−ジアミノベンゾフェノン、4−メトキシ−4’−ジメチルアミノベンゾフェノンなどのベンゾフェノン化合物;2−エチルアントラキノン、フェナントレンキノン、2−tert−ブチルアントラキノン、オクタメチルアントラキノン、1,2−ベンズアントラキノン、2,3−ベンズアントラキノン、2−フェニルアントラキノン、2,3−ジフェニルアントラキノン、1−クロロアントラキノン、2−メチルアントラキノン、1,4−ナフトキノン、9,10−フェナントラキノン、2−メチル−1,4−ナフトキノン、2,3−ジメチルアントラキノンなどのキノン化合物;ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインフェニルエーテルなどのベンゾインエーテル;ベンゾイン、メチルベンゾイン、エチルベンゾインなどのベンゾイン化合物;ベンジルジメチルケタールなどのベンジル化合物;9−フェニルアクリジン、1,7−ビス(9,9’−アクリジニルヘプタン)などのアクリジン化合物:N−フェニルグリシン、クマリンなどが挙げられる。これらの中で、硬化性、透明性、及び耐熱性の観点から、上記α−ヒドロキシケトン及び上記ホスフィンオキシドが好ましい。
2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体において、2つのトリアリールイミダゾール部位のアリール基の置換基は、同一で対称な化合物を与えてもよく、相違して非対称な化合物を与えてもよい。ジエチルチオキサントンとジメチルアミノ安息香酸の組み合わせのように、チオキサントン化合物と3級アミンとを組み合わせてもよい。
これらの熱及び光ラジカル重合開始剤は、単独で又は2種類以上を組み合わせて使用することができる。熱及び光ラジカル重合開始剤を、適切な増感剤と組み合わせて用いることもできる。
(C)成分の重合開始剤の含有量は、(A)スチレン系エラストマ及び(B)重合性化合物の合計量を基準として、0.1〜10質量%であることが好ましい。含有量が0.1質量%以上であると、硬化が十分であり、含有量が10質量%以下であると十分な光透過性が得られる。以上の観点から、重合開始剤の含有量は0.3〜7質量%であることがさらに好ましく、0.5〜5質量%であることが特に好ましい。
この他に必要に応じて、可撓性樹脂形成用組成物は、酸化防止剤、黄変防止剤、紫外線吸収剤、可視光吸収剤、着色剤、可塑剤、安定剤、充填剤などのいわゆる添加剤を、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で含んでいてもよい。
可撓性樹脂形成用組成物は、好適な有機溶剤を用いて希釈し、樹脂ワニスとして使用してもよい。ここで用いる有機溶剤としては、組成物を溶解しえるものであれば特に制限はなく、例えば、トルエン、キシレン、メシチレン、クメン、p−シメンなどの芳香族炭化水素;ヘキサン、ヘプタンなどの脂肪族炭化水素;メチルシクロヘキサンなどの環状アルカン;テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサンなどの環状エーテル;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノンなどのケトン;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸メチル、乳酸エチル、γ−ブチロラクトンなどのエステル;エチレンカーボネート、プロピレンカーボネートなどの炭酸エステル;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドンなどのアミドなどが挙げられる。これらの中で、溶解性及び沸点の観点から、トルエン、キシレン、ヘプタン、及びシクロヘキサンが好ましい。これらの有機溶剤は、単独で又は2種類以上を組み合わせて使用することができる。樹脂ワニス中の固形分濃度(溶媒以外の成分の濃度)は、通常20〜80質量%であることが好ましい。
(A)スチレン系エラストマ、(B)重合性化合物及び(C)重合開始剤を含有する可撓性樹脂形成用組成物から形成される可撓性樹脂層の弾性率は、0.1MPa以上1000MPa以下であることが好ましい。可撓性樹脂層の弾性率が0.1MPa以上1000MPa以下であれば、フィルムとしての扱い性及び可撓性を得ることができる。この観点から、可撓性樹脂層の弾性率は0.3MPa以上100MPa以下であることがさらに好ましく、0.5MPa以上50MPa以下であることが特に好ましい。
可撓性樹脂層の破断伸びは、100%以上であることが好ましい。破断伸びが100%以上であれば十分な伸縮性を得ることができる。この観点から、破断伸びが300%以上であることがさらに好ましく、500%以上であることが特に好ましい。
可撓性樹脂層は、高い伸縮性(高い回復率)有することができる。図1に回復率の測定例を示す。可撓性樹脂層の試験片を用いた引張試験において、1回目の引っ張り試験で加えた変位量(ひずみ)をX、次に初期位置に戻し再度引っ張り試験を行ったときに荷重が掛かり続ける変位量をYとしたとき、R=(Y/X)×100で示されるR(%)を回復率と定義する。この回復率が70%以上であることが好ましい。Xは50%であってもよい。回復率が70%以上であれば繰り返しの使用に対するより高い耐久性を可撓性樹脂層が有することができる。回復率が85%以上であることがさらに好ましく、90%以上であることが特に好ましい。
可撓性樹脂層のタックは、2gf/mm以下であることが望ましい。可撓性樹脂層がゴミ又は装置に張り付くこと、及び可撓性材料同士が張り付くことを避ける目的から、可撓性樹脂層のタックは1.0gf/mm以下であることが好ましく、0.5gf/mm以下であることが特に好ましい。可撓性樹脂層のタックの下限は、特に制限されないが、例えば0gf/mm以上、又は0.1gf/mm以上であってもよい。
樹脂フィルムは、可撓性樹脂組成物からなる樹脂層を有する。樹脂層は、(A)〜(C)成分を含有する樹脂ワニスを基材フィルムに塗布し、塗膜から溶媒を除去することにより容易に製造することができる。
基材フィルムとしては、特に制限はなく、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートなどのポリエステル;ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン;ポリカーボネート、ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、ポリエーテルスルフィド、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルケトン、ポリフェニレンエーテル、ポリフェニレンスルフィド、ポリアリレート、ポリスルホン、又は液晶ポリマのフィルムが挙げられる。これらの中で、柔軟性及び強靭性の観点から、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリフェニレンエーテル、ポリフェニレンスルフィド、ポリアリレート、又はポリスルホンのフィルムが好ましい。
基材フィルムの厚みは、目的とする柔軟性により適宜変えてよいが、3〜250μmであることが好ましい。基材フィルムの厚みが3μm以上であるとフィルム強度が十分である。基材フィルムの厚みが250μm以下であると十分な柔軟性が得られる。以上の観点から、基材フィルムの厚みは5〜200μmであることがさらに好ましく、7〜150μmであることが特に好ましい。樹脂層との剥離性向上の観点から、シリコーン系化合物、含フッ素化合物などにより離型処理が施された基材フィルムを必要に応じて用いてもよい。
基材フィルム上の樹脂層に、必要に応じて保護フィルムを貼り付け、基材フィルム、樹脂層及び保護フィルムからなる3層構造の樹脂フィルムとしてもよい。
保護フィルムとしては、特に制限はなく、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートなどのポリエステル;又はポリエチレン、ポリプロピレンのポリオレフィンのフィルムが挙げられる。これらの中で、柔軟性及び強靭性の観点から、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル;及びポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィンのフィルムが好ましい。樹脂層との剥離性向上の観点から、シリコーン系化合物、含フッ素化合物などにより離型処理が施された保護フィルムを必要に応じて用いてもよい。保護フィルムの厚みは、目的とする柔軟性により適宜変えてよいが、10〜250μmであることが好ましい。保護フィルムの厚みが10μm以上であるとフィルム強度が十分である。保護フィルムの厚みが250μm以下であると十分な柔軟性が得られる。以上の観点から、保護フィルムの厚みは15〜200μmであることがさらに好ましく、20〜150μmであることが特に好ましい。
樹脂層の厚みについては特に限定されないが、乾燥後の厚みで、通常は5〜1000μmであることが好ましい。樹脂層の厚みが5μm以上であると、樹脂フィルム又は硬化物(可撓性樹脂層)の強度が十分である。樹脂層の厚みが1000μm以下であると、乾燥が十分に行えるため樹脂層中の残留溶媒量が増えることなく、樹脂層の硬化物(可撓性樹脂層)を加熱したときに発泡することが少ない。
樹脂フィルムは、例えばロール状に巻き取ることによって容易に保存することができる。ロール状のフィルムを好適なサイズに切り出して、シート状の樹脂フィルムを保存することもできる。
可撓性樹脂形成用組成物から形成される可撓性樹脂層は、ウェアラブル機器用可撓性基材、電気回路保護層、封止樹脂として好適である。同様に可撓性樹脂形成用組成物からなる樹脂層を有する樹脂フィルムは、ウェアラブル機器用可撓性基材、電気回路保護層、封止フィルムとして好適である。
図2は、本実施形態に係る電気回路体を模式的に示す断面図である。本実施形態に係る電気回路体100は、可撓性を有する可撓性基材11と、導体回路12と、可撓性を有する電気回路保護層13を備える。電気回路保護層13は、導体回路12を封止しており、導体回路12を保護している。可撓性基材11、電気回路保護層13は樹脂硬化物であり、これらどちらかあるいは両方が、上述の実施形態に係る可撓性樹脂形成用組成物の硬化物である可撓性樹脂層であることができる。
以下、本実施形態に係る電気回路体の製造方法について説明する。
(工程1:基材形成)
まず、可撓性樹脂形成用組成物またはこれから作製された樹脂層を、加熱による熱硬化、または、露光による光硬化によって硬化し、可撓性基材11を形成する。
(工程2:導体回路形成)
次に、可撓性基材11上に、導体回路12を形成する(図3)。ここで、導体回路12としては、銅、アルミニウム、銀又は銅などの金属材料を配合した導電インク材料、グラフェン及びカーボンナノチューブなどの炭素材料を配合した導電インク材料、PEDOT/PSSなどの導電性有機材料を用いることができる。回路の形成方法は特に限定されないが、エッチング、蒸着、スパッタ、印刷などを用いることができる。
(工程3:導体回路保護層形成)
可撓性基材11及び導体回路12を、電気回路保護層13で被覆し、図2に示される電気回路体100を得る。被覆には加熱プレス、ロールラミネート、真空ラミネート等を用いることができるが、段差追従性及び気泡不良を防ぐため減圧下で積層することが好ましい。被覆時においては、電気回路保護層13を50〜170℃に加熱することが好ましく、圧着圧力は、0.1〜150MPa程度(1〜1500kgf/cm程度)が好ましい。これらの条件には特に制限はない。硬化方法は、加熱による熱硬化、又は、露光による光硬化であってもよい。
(工程4:切断工程)
電気回路体の製造方法は、必要に応じて、例えば、図4に示すように、回路基材を切断し分離する工程を含むことができる。これにより、複数の電気回路体を一度に大面積で製造することが可能となり、製造工程を減らすことが容易となる。
以下、本発明の半導体装置について説明する。
図5は、半導体装置を模式的に示す断面図である。本実施形態に係る半導体装置200は、可撓性を有する可撓性基材21と、回路部品22と、可撓性を有する可撓性樹脂層23を備える。回路部品22は、可撓性基材21上に実装されている。可撓性樹脂層23(可撓性部材)は、上述の実施形態に係る可撓性樹脂形成用組成物の硬化物であることができる。可撓性樹脂層23は、可撓性基材21及び回路部品22を封止しており、回路基材の表面を保護している。
可撓性基材21の構成材料は、目的に応じて選択される。可撓性基材21の構成材料としては、ポリイミド樹脂、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、ウレタン樹脂、ビスマレイミド樹脂、エポキシ樹脂及びポリエチレングリコール樹脂からなる群より選ばれる少なくとも一種が好ましい。この中でも、伸縮性に更に優れる観点から、シロキサン構造又は脂肪族エーテル構造又はジエン構造を有するポリイミド樹脂、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、ウレタン樹脂、長鎖アルキル鎖(例えば、炭素数1〜20のアルキル鎖)を有するビスマレイミド樹脂、エポキシ樹脂、及び、ロタキサン構造を有するポリエチレングリコール樹脂からなる群より選ばれる少なくとも一種がより好ましい。さらに、伸縮性に更に優れる観点から、シロキサン構造又は脂肪族エーテル構造又はジエン構造を有するポリイミド樹脂、シリコーン樹脂、ウレタン樹脂、及び、長鎖アルキル鎖を有するビスマレイミド樹脂からなる群より選ばれる少なくとも一種が特に好ましい。可撓性基材21は、上述の実施形態に係る可撓性樹脂層形成用組成物の硬化物であってもよい。可撓性基材21の構成材料は、1種を単独で、又は、2種以上を組み合わせて用いることができる。
回路部品22は、例えば、メモリーチップ、発光ダイオード(LED)、RFタグ(RFID)、温度センサ、加速度センサ等の実装部品である。回路部品22は、1種類が実装されていてもよく、2種類以上が混在して実装されていてもよい。また、回路部品22は、1個が実装されていてもよく、複数個が実装されていてもよい。
以下、本実施形態に係る半導体装置の製造方法について説明する。
(工程1:実装工程)
まず、図6に示すように、可撓性基材21の上に回路部品22を実装する。回路部品22は、1種類が実装されていてもよく、2種類以上が混在して実装されていてもよい。また、回路部品2は、1個が実装されていてもよく、複数個が実装されていてもよい。
(工程2:封止工程)
次に、可撓性基材21及び回路部品22を封止部材で封止する。可撓性基材21及び回路部品22は、例えば、封止部材を可撓性基材21に積層すること、封止部材を可撓性基材21に印刷すること、又は、封止部材に可撓性基材21を浸漬し、乾燥することにより封止することができる。封止は、加熱プレス、ロールラミネート、真空ラミネート、印刷法又はディッピング法等によって行うことができる。この中でも、Roll to Rollのプロセスで使用できるものが製造工程を短縮できる点から好ましい。
加熱プレス、ロールラミネート、真空ラミネート等での封止工程では、減圧下で封止部材を積層することが好ましい。封止時においては、封止部材(封止樹脂)を50〜170℃に加熱することが好ましく、圧着圧力は、0.1〜150MPa程度(1〜1500kgf/cm2程度)が好ましい。これらの条件には特に制限はない。
(工程3:硬化工程)
封止工程において可撓性基材21及び回路部品22を封止部材で封止した後、封止部材を硬化させることにより可撓性樹脂層23を形成し、可撓性樹脂層23を有する回路基材を得る。これにより、図5に示される半導体装置200が得られる。硬化として、加熱による熱硬化、又は、露光による光硬化を行うことができる。封止部材としては、回路部品22の耐熱性の観点から、熱硬化であれば低温で硬化する部材が好ましい。また、封止部材としては、室温で硬化できる観点から、光硬化する部材が好ましい。
(工程4:切断工程)
半導体装置の製造方法は、必要に応じて、例えば、図7に示すように、回路基材を切断し分離することにより、回路部品を有する複数の半導体装置を得る工程を備えることができる。これにより、複数の半導体装置を一度に大面積で製造することが可能となり、製造工程を減らすことが容易となる。
以下、実施例を挙げて本発明についてさらに具体的に説明する。ただし、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
実施例1
[樹脂ワニスVC1の調合]
(A)成分として、スチレン−エチレン/ブチレン−スチレンブロックポリマー(JSR株式会社「ダイナロン8903P」)80質量部、(B)成分として、ノナンジオールジアクリレート(日立化成株式会社「ファンクリルFA−129AS」)20質量部、(C)成分として、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキシド(BASFジャパン株式会社「イルガキュア819」)1.5質量部及び溶剤としてトルエン125質量部を攪拌しながら混合し樹脂ワニスVC1を得た。
[樹脂フィルムFC1の作製]
基材フィルムとして表面離型処理PETフィルム(藤森工業株式会社「フィルムバイナBD」、厚み25μm)を準備した。基材フィルムの離型処理面上にナイフコータ(株式会社康井精機「SNC−350」を用いて樹脂ワニスVC1を塗布した。塗膜を乾燥機(株式会社二葉科学「MSO−80TPS」)中100℃で20分乾燥し、形成された樹脂層に保護フィルムとして基材フィルムと同様の表面離型処理PETフィルムを離型処理面が樹脂フィルム側になる向きで貼付け、樹脂フィルムFC1を得た。このとき樹脂層の厚みは、塗工機のギャップを調節することで任意に調整可能であるが、本実施例では硬化後の膜厚が100μmとなるようにギャップを調節した。
実施例2〜8、比較例1〜6
(A)成分及び(B)成分を表1及び表2に示す材料に変更したこと以外は実施例1と同様の方法に従って、樹脂ワニスVC2〜VC14を調合し、実施例1と同様の方法で、樹脂フィルムFC2〜FC14を作製した。表中の「スチレン比」は、エラストマ中のスチレンに由来するモノマ単位の質量割合を意味し、ここではエラストマの質量を基準とした値である。
[弾性率、伸び率の測定]
前記樹脂フィルムに、紫外線露光機(ミカサ株式会社「ML−320FSAT」)にて紫外線(波長365nm)を2000mJ/cm2照射した。その後、長さ40mm、幅10mmのフィルム片を切り出し、基材フィルム及び保護フィルムを除去して測定用サンプルを作製した。このサンプルの弾性率及び伸び率を、オートグラフ(株式会社島津製作所「EZ−S」)を用い、応力−ひずみ曲線を測定し、そのグラフから弾性率及び伸び率を求めた。測定時のチャック間距離は20mm、引っ張り速度は50mm/minとした。なおここでは、弾性率は加重0.5から1.0Nにおける応力と伸び率から計算し、伸び率はフィルムが破断した際の値(破断伸び率)とした。
[回復率の測定]
前記樹脂フィルムに、紫外線露光機(ミカサ株式会社「ML−320FSAT」)にて紫外線(波長365nm)を2000mJ/cm2照射した。その後、長さ70mm、幅5mmに切り出し、基材フィルム及び保護フィルムを除去して測定用サンプルを作製した。このサンプルの回復率をマイクロフォース試験機(Illinois Tool Works Inc「Instron 5948」)を用い測定した。
ここで回復率とは、1回目の引っ張り試験で加えた変位量(ひずみ)をX、次に初期位置に戻し再度引っ張り試験を行ったときに荷重が掛かり続ける変位量をYとしたとき、R=(Y/X)×100で示されるR(%)を指す。本測定では初期長さ(チャック間の距離)を50mm、Xを25mm(伸び率50%)とした。
[タックの測定]
前記樹脂フィルムに、紫外線露光機(ミカサ株式会社「ML−320FSAT」)にて紫外線(波長365nm)を2000mJ/cm2照射した。その後、長さ70mm、幅20mmに切り出し、保護フィルムを除去して測定用サンプルを作製した。このサンプルのタックをタッキング試験器(株式会社レスカ「TACKINESS TESTER MODEL TAC II)を用い測定した。なおここでは、得られた力の値を、試験器のプローブの表面積で割った数値をタックとした。
実施例1〜7及び比較例1〜2の評価結果を表1及び表2に示す。
Figure 2018172460
Figure 2018172460
1)スチレン−エチレン/ブチレン−スチレンブロックポリマー(JSR株式会社「ダイナロン8903P」)
2)スチレン−エチレン/ブチレン−スチレンブロックポリマー(クレイトンポリマージャパン株式会社「クレイトン G1642」)
3)スチレン−水添ポリイソプレン−スチレンブロックポリマー(株式会社クラレ「セプトン2002」)
4)スチレン−エチレン/ブチレン−スチレンブロックポリマー(株式会社クラレ「セプトン8076」)
5)スチレン−エチレン/ブチレン−スチレンブロックポリマー(クレイトンポリマージャパン株式会社「クレイトン G1643」)
6)スチレン−水添ポリイソプレン−スチレンブロックポリマー(クレイトンポリマージャパン株式会社「クレイトン G1730」)
7)水素添加型スチレンブタジエンラバー(JSR株式会社「ダイナロン2324P」)
8)スチレン−エチレン/ブチレン−スチレンブロックポリマー(JSR株式会社「ダイナロン8600P」)
9)スチレン−水添ポリイソプレン−スチレンブロックポリマー(株式会社クラレ「ハイブラー7125」)
10)ノナンジオールジアクリレート(日立化成株式会社「ファンクリルFA−129AS」)
11)トリシクロデカンジメタノールジアクリレート(新中村化学工業株式会社「A−DCP」)
実施例1〜8の可撓性樹脂組成物から形成された可撓性樹脂層は、良好な可撓性(適度な弾性率と高い破断伸び)及び高い伸縮性(高い回復率)を有するとともに、タック性が抑制できていることが分かる。一方、比較例1〜6の可撓性樹脂組成物から形成された樹脂層は、可撓性は優れるものの、過度に強いタック性を有していた。
本発明の可撓性樹脂形成用組成物及び樹脂フィルムは、可撓性に優れ、タック性が抑制された可撓性樹脂層を形成することが可能である。これらは、ウェアラブル用途など可撓性が求められる機器の電気回路形成用基材、電気回路保護材あるいは封止材として好適に用いることができる。
11…可撓性基材、12…導体回路、13…電気回路保護層、100…電気回路体。21…可撓性基材、22…回路部品、23…可撓性樹脂層、200…半導体装置。

Claims (10)

  1. (A)スチレンに由来するモノマ単位を含むエラストマ、(B)重合性化合物及び(C)重合開始剤を含有し、(A)エラストマ全量に対する、スチレンに由来するモノマ単位の質量割合が27質量%以上である、可撓性樹脂形成用組成物。
  2. (A)スチレンに由来するモノマ単位を含むエラストマが、水素添加型スチレン系エラストマである、請求項1に記載の可撓性樹脂形成用組成物。
  3. (B)重合性化合物が、エチレン性不飽和基を含む化合物である、請求項1又は2に記載の可撓性樹脂形成用組成物。
  4. (B)重合性化合物が、(メタ)アクリレートである、請求項1又は2に記載の可撓性樹脂形成用組成物。
  5. (C)重合開始剤が、光ラジカル重合開始剤である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の可撓性樹脂形成用組成物。
  6. (A)スチレンに由来するモノマ単位を含むエラストマ、及び(B)重合性化合物の合計量を基準として、
    (A)スチレンに由来するモノマ単位を含むエラストマの含有量が50〜97質量%で、(B)重合性化合物の含有量が3〜50質量%で、(C)重合開始剤の含有量が1〜10質量%である、請求項1〜5いずれか一項に記載の可撓性樹脂形成用組成物。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の可撓性樹脂形成用組成物からなる樹脂層を有する樹脂フィルム。
  8. 可撓性基材と、該可撓性基材上に形成された導体回路とを備える電気回路体であって、
    前記可撓性基材が、請求項1〜6のいずれか一項に記載の可撓性樹脂形成用組成物の硬化物を含む樹脂層である、電気回路体。
  9. 可撓性基材と、該可撓性基材上に形成された導体回路と、該導体回路を被覆する電気回路保護層と、を備える電気回路体であって、
    前記電気回路保護層が、請求項1〜6のいずれか一項に記載の可撓性樹脂形成用組成物の硬化物を含む樹脂層である、電気回路体。
  10. 可撓性基材と、該可撓性基材上に実装された回路部品と、該回路部品を封止する可撓性部材と、を備える半導体装置であって、
    前記可撓性部材が、請求項1〜6のいずれか一項に記載の可撓性樹脂形成用組成物の硬化物を含む樹脂層である、半導体装置。
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