明 細 書 食品保存用組成物 技術分野 本発明は、 食品中に存在する細菌、 特にグラム陰性菌の増殖を遅 延させるこ とによ り、 食品の日持ち期間を長くする効果を有する食 品保存用組成物に関する。 背景技術 食品保存の成否は、 食品中に存在する食品の変敗の原因となる微 生物の増殖をいかにして抑制するかに依存している。 従来よ り、 食 品中の微生物の増殖を抑制する実用的な技術と して、 加熱殺菌、 塩 蔵等が行われている。 しかし、 加熱殺菌においては、 殺菌するのに 十分な条件で処理すると、 食品の風味や色調等が損なわれる という 問題がある。 一方、 近年の消費者の健康志向から、 ハム、 ソーセ一 ジ等の畜肉加工品や、 塩蔵製品の食塩添加量は減少傾向にあり、 従 来、 保存目的で使用されていた食塩が、 微生物の増殖を抑制するの に十分でないこともある。
そこで、 微生物増殖抑制手段と して、 種々の食品添加物が使用さ れている。 しかし、 食品の変敗の原因となる種々の微生物の増殖を 幅広く抑制するものは少ない。 従来、 ホップ抽出液に由来するべ一 タ酸はグラム陽性菌、 乳酸菌に有効であるが、 グラム陰性菌に対し ては効果があま りなく 、 また、 ベータ酸がもつ苦味等が食品に影響 し、 食品保存用と してはほとんど利用されていない。 ベータ酸を利 用し、 グラム陰性菌に対して抗菌力を有し、 かつ、 人体に対して安 全で、 食品の風味等を損なわない範囲の添加量で、 食品の保存用組 成物と して利用しうるものは知られていない。
ベ一タ酸は、 ビールの製造に用いられている植物ホップ (Humulus luplus し) 毬花抽出物の成分のひとつである。 ホップには、 アル ファ酸と総称される一連の化合物 (フムロ ン類、 又はフムロ ン酸と も称する。 以下、 「アルファ酸」 とレ、う。 ) 、 ベータ酸と総称され る一連の化合物 (ルブロ ン類、 又はルブロ ン酸と も称する。 以下、
「ベータ酸」 という。 ) 、 及び樹脂が含まれる。 ホップ中では、 ベ 一タ酸はルブロ ン、 コルブロン、 ア ドルブロ ンとレ、 う 3種類の同族 体の混合物と して存在する (式 〔 1 0 1〕 〜 〔 1 0 3〕 参照) 。
式 〔1 0 1〕 式 〔1 02〕 ルブロ ン コルプ nン
ァ ドルブロン
ベータ酸がグラム陽性菌、 及びグラム陽性菌に属する乳酸菌に対 して低濃度で抗菌力を示すことは報告されているが (Shimwell J.し, Journal of the Institute of Brewing 43 111 - 118 1937 ; Schmlr eck A. F. , Canadian Journal of Microbiology 21 205-212 1975) 、
グラム陰性菌には効果が少ないと報告されている (Rep . Re s. Ki r i n Brew. Co. , No . 28 1985) 。
アルファ酸、 ベータ酸は、 古来、 ビール製造に用いられてきたホ ップの成分であることから、 その安全性については問題ない。 しか し、 アルファ酸、 ベータ酸は今まで食品保存剤と して十分利用され ていなかった。 これは、 アルファ酸、 ベータ酸はグラム陽性菌にの み有効で抗菌スぺク トルが広いとはいえず、 また、 苦味、 風味が強 いためである。
この点ある程度の解決を見い出した例と して、 ホップのアルファ 酸、 ポリ フヱノールと ソルビン酸、 グリ シン等を組み合わせた食品 保存剤がグラム陽性菌に対して増殖抑制効果を有するこ とが報告さ れている (特開平 6— 9 8 7 3 8号公報) 。 また、 ベータ酸の食品 保存性向上利用例と しては、 グラム陽性病原菌に属する リステリア 菌に対する増殖抑制効果が報告されている (特表平 8— 5 0 2 8 8 7号公報) 。
これらはアルファ酸のグラム陽性菌に対する増殖抑制効果、 及び ベータ酸のグラム陽性菌に対する増殖抑制効果に関するものである。 発明の開示 本発明者らは、 安全で、 風味が良好で効果的な食品保存用素材と して有用な物質を探索し、 鋭意研究を重ねた結果、 ベータ酸にその 他の食品添加物と して使用しう る、 無機酸又はその塩、 有機酸又は その塩、 抗菌性を有する植物抽出物、 抗菌性を有する蛋白質、 抗菌 性を有するペプチ ド等を併用することによ り、 グラム陰性菌に対し て抗菌性を発現することを見い出し本発明を完成した。
本発明において用いるベータ酸は、 ルブロン、 コルブロン、 ア ド ルブロ ンの 3種類の同族体のうち、 いずれかひとつを単離したもの、 2以上を任意の比率で組み合わせたもの、 又は、 自然界から 3種類 の同族体の混合物と して分離したもののいずれであってもよい。
ベータ酸は、 植物ホ ップ毬花よ り、 臨界状態にした液体二酸化炭 素による超臨界抽出によって高純度のものを得ることができる。
食品保存用組成物製造のためのベータ酸画分と しては、 ベータ酸 の純度は 1 0 0重量%のものである必要はなく 、 ベ一タ酸画分と し てベータ酸を 5〜 9 5重量。/oが含むものを用いればよい。 3 0〜 9 0重量0 /0のものが好ま しく 、 5 0〜 8 0重量。 /0のものが特に好ま し レヽ o
食品保存用組成物中のベータ酸の含量は、 当該組成物を食品に許 容しう る範囲で添加したとき、 当該食品中において、 ベ一タ酸以外 の食品添加物と して使用しうる、 無機酸又はその塩、 有機酸又はそ の塩、 抗菌性を有する植物抽出物、 抗菌性を有する蛋白質、 抗菌性 を有するペプチドから選択されるものの一種以上と併用したとき、 グラム陰性菌に対して抗菌力を発現しう る範囲内であれば特に限定 されない。
ホップエキス市販製品をべ一タ酸画分と して用いてもよく 、 例え ばカルターフードサイエンス社製超臨界抽出ホップエキス (商品名 「ァロマホップ」 、 「ベータ一ホップ」 ) が好適に用いられる。 こ の場合、 ホップエキスをそのまま用いることもできる し、 適切な方 法でベータ酸を精製して用いること もできる。 精製法と しては、 ホ ップエキスをメ タノールに溶解させて、 適切なイオン交換樹脂 (例 えばダウエックス社製イオン交換樹脂、 商品名 「D OWE X 1 - X 4」 ) に吸着させた後、 酢酸一メタノールにて溶出し、 へキサンに て再結晶させる方法 (Rep. Res. Kirin Brew. Co., No.28 1985) 、 石油エーテル或いはへキサンで再結晶させる方法 (Journal of Apll ied Bacteriology 72 327 1992) 等が挙げられる。
食品添加物と して使用しうる抗菌性を有する無機酸又はその塩、 抗菌性を有する有機酸又はその塩、 抗菌性を有する植物抽出物、 抗 菌性を有する蛋白質、 抗菌性を有するペプチドと しては、 アジピン 酸、 Lーァスコルビン酸、 L—ァスコルビン酸カルシウム、 L—ァ スコルビン酸ステア リ ン酸エステル、 Lーァスコルビン酸ナ ト リ ゥ
ム、 Lーァスコルビン酸パルミ チン酸エステル、 ァノ ク ソマ一、 亜 硝酸カ リ ウム、 亜硝酸ナ ト リ ウム、 ァラニン、 亜硫酸カ リ ウム、 亜 硫酸カルシウム、 亜硫酸水素カ リ ウム、 亜硫酸水素カルシウム、 亜 硫酸水素ナ ト リ ウム、 亜硫酸ナ ト リ ウム、 次亜硫酸ナ ト リ ウム、 安 息香酸、 安息香酸カ リ ウム、 安息香酸カルシウム、 安息香酸ナ ト リ ゥム、 ィタコン酸、 エタノール、 エチレンジァミ ン四酢酸カルシゥ ムニナ ト リ ウム、 エチレンジァ ミ ン四酢酸ニナ ト リ ウム、 エリ ソル ビン酸、 第四塩化アンモ-ゥム混合物、 塩化第一スズ、 p—ォキシ 安息香酸へプチル、 オルトニ トロフエノール、 オルトニ トロフエノ —ルナ ト リ ウム、 過酸化水素、 ギ酸プロ ピル、 クェン酸 (結晶) 、 クェン酸 (無水) 、 クェン酸三ナ ト リ ウム、 グリシン、 グリセリ ン 中鎖脂肪酸エステル、 グルコースォキシダ一ゼ、 ダルコノデルタラ ク トン、 ダルコン酸、 ダルコン酸ナト リ ウム、 ケィ皮酸、 コハク酸、 コハク酸一ナ ト リ ウム、 コハク酸ニナ ト リ ウム、 酢酸、 酢酸ナ ト リ ゥム (結晶) 、 酢酸ナ ト リ ウム (無水) 、 L—システィ ン塩酸塩、 1, 2—ジヒ ドロ一 6 —エ トキシ一 2 , 2 , 4 - ト リ メチルキノン、 ジ フエ -ル、 ジブチルァ ミ ン、 ジブチルヒ ドロキシ トルエン、 脂肪酸 類、 ジメチルピロカーボネー ト、 D L—酒石酸、 L一酒石酸、 D L 一酒石酸ナ ト リ ウム、 L一酒石酸ナ ト リ ウム、 硝酸ナ ト リ ウム、 硝 酸カ リ ウム、 ソルビン酸、 ソルビン酸カ リ ウム、 ソルビン酸カルシ ゥム、 ソルビン酸ナ ト リ ウム、 炭酸塩類、 チアベンダゾ一ル、 チア ミ ンラウリル硫酸塩、 チォジプロピオン酸、 チォジプロ ピオン酸ジ ラウ リル、 デヒ ドロ酢酸、 デヒ ドロ酢酸ナ ト リ ウム、 トコフェロー ル類、 2 , 4, 5 — ト リ ヒ ドロキシブチ口フエノ ン、 ナイシン、 ナタ マイシン、 二酢酸カルシウム、 二酢酸ナ ト リ ウム、 二酸化イオウ、 二酸化塩素、 二炭酸ジメチル、 乳酸、 乳酸ナト リ ウム、 パラォキシ 安息香酸イ ソブチル、 パラォキシ安息香酸イ ソプロ ピル、 パラォキ シ安息香酸ェチル、 パラォキシ安息香酸ェチルナ ト リ ウム、 パラオ キシ安息香酸ブチル、 パラォキシ安息香酸プロ ピル、 パラォキシ安 息香酸プロ ピルナ ト リ ウム、 パラォキシ安息香酸へプチル、 パラオ
キシ安息香酸メ チル、 パラォキシ安息香酸メチルナ ト リ ウム、 パラ ヒ ドロキシフエニル、 ピロ亜硫酸力 リ ウム、 ピロ亜硫酸ナ ト リ ウム、 ピロ リ ン酸二水素ナ ト リ ウム、 ピロ リ ン酸四ナ ト リ ウム、 4 —ヒ ド 口キシメチル— 2, 6 —ジ一 t e r t —ブチルフエノール、 氷酢酸、 フィ チン酸、 プチノレヒ ドロ キシァニソ一ノレ、 t e r t ーブチノレヒ ド ロキノ ン、 フマル酸、 ホウ酸、 四ホウ酸ナ ト リ ウム、 没食子酸プロ ピル、 没食子酸ォクチル、 没食子酸 ドデシル、 ε —ポリ リ ジン、 フ マル酸一ナ ト リ ウム、 プロ ピオン酸、 プロ ピオン酸カ リ ウム、 プロ ピオン酸カルシウム、 プロ ピオン酸ナ ト リ ウム、 へキサメタ リ ン酸 カルシウム、 へキサメチレンテ トラ ミ ン、 ポリ リ ン酸ナ ト リ ウム、 メ タ酒石酸、 メ タ リ ン酸ナ ト リ ウム、 D L— リ ンゴ酸、 D L — リ ン ゴ酸ナ ト リ ウム、 リ ン酸、 リ ン酸ナ ト リ ウム、 リ ン酸二水素力 リ ウ ム、 リ ン酸二水素カルシウム、 リ ン酸二水素ナ ト リ ウム、 イチジク 葉抽出物、 ヱゴノキ抽出物、 ォレガノ抽出物、 力ワラ ョモギ抽出物、 柑橘種子抽出物、 甘草油性抽出物、 キ トサン、 キ トサン分解物、 ク ローブ抽出物、 桑抽出物、 麹酸、 シソ抽出物、 シナモン抽出物、 シ ヨ ウガ抽出物、 しらこたん白、 セージ抽出物、 タデ抽出物、 茶抽出 物、 唐辛子抽出物、 生大豆抽出物、 乳酸菌培養液、 ニンニク抽出物、 バクテリオシン、 ヒ ノキチオール (抽出物) 、 ピメ ンタ抽出物、 ブ ドウ果皮抽出物、 プロポリ ス抽出物、 ぺクチン分解物、 ペッパー抽 出物、 紅麹分解物、 ホオノ キ抽出物、 ホコ ッシ抽出物、 モウソゥチ ク抽出物、 モ ミガラ抽出物、 リ ゾチーム、 レンギヨ ゥ抽出物、 ロー ズマリ一抽出物、 ヮサビ抽出物等が挙げられる。 特に、 メタ リ ン酸 ナトリ ウム、 酢酸ナト リ ウム、 グリシンが好ましい。
本明細書において、 食品保存用組成物とは、 ベータ酸を第一成分 と し、 食品添加物と して使用しう る、 抗菌性を有する無機酸又はそ の塩、 抗菌性を有する有機酸又はその塩、 抗菌性を有する植物抽出 物、 抗菌性を有する蛋白質、 抗菌性を有するペプチ ドから選択され るものを 1種以上のものを第二成分と し、 抗菌力に寄与しない補助 剤をその他の成分と して含ませ、 流通頒布に適した形態をした組成
物をレヽう。
食品保存用組成物中の食品添加物と して使用しう る、 抗菌性を有 する無機酸又はその塩、 抗菌性を有する有機酸又はその塩、 抗菌性 を有する植物抽出物、 抗菌性を有する蛋白質、 抗菌性を有するぺプ チ ドから選択されるものの含量は、 当該組成物を食品に許容しう る 範囲添加したとき、 当該食品中において、 ベータ酸と併用したとき、 抗菌力を発現しうる範囲内であれば特に限定されない。
食品保存用組成物中の第一成分 (ベータ酸) の含有量と しては、 1 〜 4 0重量。 /0が挙げられ、 第二成分の含有量と しては 1 〜 9 0重 量%が挙げられる。
食品保存用組成物の剤型と しては、 液体製剤、 半固形製剤、 シク ロデキス ト リ ン包接製剤、 粉末製剤、 顆粒状製剤等が選択可能であ る。 食品へ添加するには、 作業の容易性から、 粉末製剤とすること が好ま しい。 そのため、 ベータ酸又はホップを超臨界抽出、 濃縮し て得られるエキスと、 食品添加物と して使用しう る無機酸又はその 塩、 有機酸又はその塩、 天然物等から選択されるものの一種以上を 界面活性剤と ともに、 水中で乳化させ、 さ らに食品に対して好適な 賦型剤を加えて粉末化することができる。 また、 ベータ酸又はホッ プを超臨界抽出して得られるエキスのみを界面活性剤と ともに水中 で乳化させ、 さ らに食品に対して好適な賦型剤を加えて粉末化した 後、 食品添加物と して使用しう る無機酸又はその塩、 有機酸又はそ の塩、 天然物等から選択されるものの一種以上を粉体混合すること もできる。
本発明に係る食品保存用組成物は、 適用する食品の製造工程、 例 えば練り混み、 混合工程で、 仕上がり に対して、 例えば 0 . 5 〜 1 0 重量。 /0となるよ うに添加することができる。 本発明による食品保存 用組成物を適用しう る食品と しては、 畜肉加工品、 魚肉加工品、 総 菜、 調理パン、 つゆ、 和菓子、 洋菓子等を挙げることができる。 畜肉加工品と しては、 骨付きハム、 ボンレスハム、 ロースハム、 ショ /レダーノヽム、 ベリ 一ノヽム、 ラ ック スノヽム、 プレスノヽム、 ポロ二
T JP98/03683
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ァソーセージ、 フランクフル ト ソーセージ、 ウィ ンナ一ソーセージ、 リオナソ一セージ、 レノ 一ソ一セージ、 ベーコン、 ショノレダ一ベ一 コ ン、 ロースベーコ ン、 ミ ドノレベーコ ン、 サイ ドベーコ ン等を挙げ ることができる。
魚肉加工品と しては、 蒲鋅、 あげかま、 竹輪、 はんぺん、 魚肉ハ ム、 魚肉ソ一セージ等を挙げることができる。
総菜と しては、 マグロのぬた、 イカ味噌和え、 アジの卯の花和え、 しめサバ、 サーディ ンスティ ック、 ハタハタの卯の花漬け、 イワシ ロールモップス、 イ カの塩辛、 サケ . メ フンの塩辛、 ゥ二の塩辛、 ゥ二の鮑漬け、 ワカメ茎の醤油漬、 揚げ蒲鋅、 サバ唐揚げ、 サバ竜 田揚げ、 ェビ天ぶら、 ェビフライ、 サバ麹漬、 サバ味酣漬、 サバ南 蛮漬、 サバの三五八漬、 サケ醤油漬、 ゥナギ蒲焼、 ヒラメのグラタ ン、 サバ味噌煮、 サバカレ一煮、 -ジマス甘露煮、 カレイ大和煮風、 力キク リーム煮、 ノ リ佃煮、 イカ味噌煮、 サバ · マリ一ネ、 サンマ 燻製、 ソフ トサキイカ、 味付酢イカ、 調理パン用水煮サケ、 調理パ ン用 トマ ト煮イワシ、 調理パン用 トマ ト煮イワシ、 豚カツ、 ミー ト ボール、 ハンバーグステーキ、 酢豚、 焼豚、 鯨味噌漬、 若鶏の照り 焼き、 焼き肉用タ レ、 豚ヒ レ ' ロース ト、 鯨佃煮、 鶏レバー佃煮、 鯨肉の大和煮風、 口一ス トチキン、 卵サラダ、 マカロニサラダ、 口 ールキャベツ、 煮豆、 さ といもの含め煮、 さつまいもの甘煮、 なす 田楽、 茶碗蒸し、 餃子等を挙げることができる。
調理パンと しては、 ハンバーガー、 ホッ ト ドッグ、 サン ドイ ッチ 等を挙げることができる。
つゆと しては、 そばつゆ、 そうめんつけつゆ等を挙げることがで さる。
和菓子と しては、 よ うかん、 ういろう、 もなカ まんじゅ う、 水 よ うかん、 大福餅、 月餅、 さく ら餅、 柏餅、 くず餅、 おはぎ、 あん ころ餅、 う ぐいす餅、 羽二重餅、 求皮、 甘納豆、 中華まん等を挙げ ることができる。
洋菓子と しては、 ショー トケーキ、 チーズケーキ、 モンブラン、
シュ一ク リ ーム、 エク レア、 ク レープ、 ヮ ッフノレ、 レアチーズケー キ、 ババロア、 ムース、 プリ ン等のを挙げることができる。
この他、 マヨネーズ、 ドレッシング等にも適用できる。
本発明に係る食品保存用組成物は、 通常用いられる方法によ り混 合して製造することができる。 粉末製剤とする場合、 通常の製造方 法に付して製造することができる。 例えば、 ホップを超臨界抽出し て得られるエキス、 あるいはべ一タ酸を適切な界面活性剤と ともに 水に溶解させて均質液と し、 賦型剤を加えてこれを噴霧乾燥機を用 いて粉末化し、 これにその他の抗菌素材、 賦型剤等を適宜混合して 製造することができる。 発明を実施するための最良の形態 以下に、 試験例、 実施例、 処方例を挙げて本発明をさ らに具体的 に説明するが、 本発明はこれらに限定されない。
試験例 1 ベータ酸とメ タ リ ン酸ナ ト リ ウムの併用による抗菌力 試験
ホップエキス (カルターフー ドサイエンス社製超臨界二酸化炭素 抽出物 ; (ベータ酸 7 0重量%含有) 商品名 「ベータ一ホ ップ」 ) をへキサンにて 4 で 5回再結晶を操り返し、 白色針状結晶と して ベータ酸を精製した。 この結晶の融点は 9 2 °Cであった。 得られ たベータ酸及びメタ リ ン酸ナ ト リ ゥムを所定量、 普通ブイ ヨ ン培地
(栄研化学株式会社製) に無菌的に添加して試験培地を 1 0 m l を L字菅に調製した。 尚、 ベータ酸については、 同重量の界面活性剤
(ポリ オキシエチレンソルビタ ンモノォレエー ト) に溶解させて添 カロした。 これらの培地の p Hはいずれも 6 . 6 〜 7 . 2の範囲であつ た。
この試験培地に、 あらかじめ普通ブイ ヨン培地で 3 0 °C、 2 4時 間、 毎分 9 0回の往振と う培養した被験菌前培養液 0 . 0 2 m 1 を接 種した。
グラム陰性被験菌と しては、 Citrobacter freundii IF012681 (以 下 「C. freundiij と略す。 ) 、 Pseudomonas f luorescens (以下 ' P. fluorescensj と略す 0 ) 、 Pseudomonas aeruginosa IF03080 ( 「Ρ· aeruginosaj と略す。 ) 、 Escherichia coli IF03301 (以下 「Ε· coli」 と略す。 ) 、 Salmonella typhimurium (以下 「 S. typhimuriu . m」 と略す。 ) 、 Klebsiella pneumoniae (以下 「K. pneumoniaej と 略す。 ) を用いた。 以後の試験例においても被験菌はこれら 6菌種 を用いた。
接種後、 被験菌を 3 0 °Cで毎分 9 0回の往復振と う培養し、 培養 開始時 ( 0時間) 、 2 4時間後、 及び 4 8時間後の培養液の 6 6 0 n mにおける吸光度を測定し、 被験菌の増殖の度合いを測定した。 ベータ酸、 及びメ タ リ ン酸ナ ト リ ウムの添加濃度、 及び試験結果 を表 1示す。
—タ酸、 及びメタ リ ン酸ナ ト リ ウムの抗菌力試験結果
八 タ酸農度 メタリン酸ナトリウム農度 660ntnにおける ®光度
被 its (重置 W) (重置1 ½) OMWtt 24B |U1tt 4β時 Rfl後
0.000 0.0 I .Oi l l .aO i
A 0.250 0.0 η \J. n\ Oc 1.004
0.000 4.0 0.024 0.027 1.555
0.040 4.0 0.025 0.024 0.211
0.000 0.0 η 1 AS 1 QfiS
D u.u l
1 Λ ,Ώ 11 . A0Q9R3
八 u.uuu 0.024 0.031 1.642
t
V 0.024 0.025 0.025
0.000 0.0
0.000 4.0 0.025 0.167 1.831
0.040 4.0 0.024 0.121 0.752
0.000 0.0 0.024 1.053 1.641
D 0.050 0.0 0.025 1.104 1.459
0.000 0.5 0.024 0.024 1.235
0.020 0.5 0.025 0.024 0.024
0.000 0.0 0.025 1.275 1.851
E 0.500 0.0 0.025 1.125 1.452
0.000 3.0 0.024 0.025 0.809
0.005 3.0 0.025 0.025 0.024
0.000 0.0 0.025 1.079 1.755
F 0.025 0.0 0.025 1.012 1.672
0.000 1.0 0.026 0.024 1.535
0.020 1.0 0.025 0.024 0.542
A; Cltrobacter freundii Β; Escherichia coli
C; Klebsiella pneumoniae D; Pseudomonas aerugina
E; Pseudomonas fluorescens Salmonella typhimurtum
被験菌が C. freund i iの場合、 ベータ酸単独では 0 . 2 5重量%添加 で 2 4時間後に被験菌の増殖がみられた。 メタ リ ン酸ナ ト リ ウム単 独では 4重量%添加で 2 4時間後には被験菌はほとんど増殖しなか つたが、 4 8時間後には充分増殖した。 しかるに、 ベータ酸濃度 0 . 0 4重量。 /0にメタ リ ン酸ナ ト リ ゥム濃度 4重量。 /0とを併用すると、 4 8時間後にわずかに被験菌の増殖がみられたが両者の併用による 増殖抑制効果が認められた。
被験菌が E . c o l iの場合、 ベータ酸単独では 1重量%添加で 2 4時
間後に被験菌の増殖がみられた。 メタ リ ン酸ナ ト リ ゥム単独では 0. 5重量%添加で 2 4時間後にごく わずかに増殖し、 4 8時間後には 充分増殖した。 しかるに、 ベータ酸濃度 0. 0 5重量%にメタ リ ン酸 ナト リ ゥム濃度 0. 5重量%とを併用すると、 4 8時間後も被験菌の 増殖は認められなかった。
被験菌が K. pneumoniaeの場合、 ベータ酸単独では 0. 5重量。/。添加 で 2 4時間後に被験菌は充分増殖した。 メタ リ ン酸ナ ト リ ウム単独 では 4重量%添加で 2 4時間後に被験菌はわずかに増殖し、 4 8時 間後には充分増殖した。 しかるに、 ベータ酸濃度 0. 5重量%にメタ リ ン酸ナト リ ゥム濃度 0. 0 4重量。 /0とを併用すると、 2 4時間後で 被験菌はわずかに増殖し、 4 8時間後には増殖していたが、 ベータ 酸単独で 0. 5重量%添加の場合や、 メ タ リ ン酸ナ ト リ ウム単独で 4 重量。/。添加の場合より も増殖が抑制されていた。
被験菌が P. aeruginosaの場合、 ベ一タ酸単独では 0. 0 5重量%添 加で 2 4時間後に被験菌は増殖した。 メタ リ ン酸ナ ト リ ゥム単独で は 0. 5重量%添加で 2 4時間後は被験菌の増殖がみらなかったが、 4 8時間後には充分増殖した。 しかるに、ベータ酸濃度 0. 0 2重量% にメタ リ ン酸ナト リ ゥム濃度 0. 5重量%とを併用すると、 4 8時間 後も被験菌の増殖が認められなかった。
被験菌が P. fluorescensの場合、 ベータ酸単独では 0 . 5重量。 /0添 加で 2 4時間後に被験菌は充分増殖した。 メタ リ ン酸ナ ト リ ウム単 独では 3重量%添加で 2 4時間後は被験菌はほとんど増殖しなかつ たが、 4 8時間後には充分増殖した。 しかるに、 ベータ酸濃度 0. 0
5重量。 /0にメタ リ ン酸ナ ト リ ゥム濃度 3重量%とを併用する と、 4
8時間後も被験菌の増殖は認められなかった。
被験菌が S. typhimuriumの場合、 ベ一タ酸単独では 0. 0 2 5重量。 /0 添加で 2 4時間後に被験菌は充分増殖した。 メ タ リ ン酸ナト リ ウム 単独では 1 重量。 /。添加で 2 4時間後は増殖しなかったが、 4 8時間 後には充分増殖した。 しかるに、 ベータ酸濃度 0. 0 2重量%にメタ リ ン酸ナ ト リ ゥム濃度 1重量%とを併用すると、 4 8時間後に被験
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菌は増殖した。
このよう に、 ベータ酸、 メタ リ ン酸ナ ト リ ウム各々単独では抗菌 力が発現しない濃度よ り も低濃度の組み合わせで、 いずれの被験菌 に対しても増殖を抑制した。 また、 ベータ酸については、 メ タ リ ン 酸ナ ト リ ウムと併用することによ り、 ベータ酸単独で被験菌に対し て抗菌力を発現する濃度よ り も低濃度で、 ベータ酸単独で発現する 抗菌力より も強い抗菌力が認められた。
ベータ酸とメ タ リ ン酸ナ ト リ ゥムの併用による抗菌力の増強は相 乗的であり、 その効果は、 と りわけ E. coli、 P. aeruginosa, S. typhi muriumに対して著し力 つた。 試験例 2 ベータ酸と酢酸ナ ト リ ゥムの併用による抗菌力試験 試験例 1 に用いたベ一タ酸、 及び酢酸ナ ト リ ゥムを所定量添加し た普通ブイ ョン培地 (栄研化学株式会社製) 1 0 m l を試験例 1 と 同様の方法で L字管に調製し、 試験例 1 と同様の方法及び条件で被 験菌を接種し、 培養した。 これらの培地の p Hはいずれも 6. 6〜 7. 2の範囲であった。 培養開始時 (培養 0時間) 、 2 4時間後、 及び 4 8時間後に培養液の 6 6 0 n mにおける吸光度を測定した。
ベータ酸、 及び酢酸ナ ト リ ウムの添加濃度、 及ぴ試験結果を表 2 に示す。
表 2 . ベータ酸、 及び酢酸ナトリゥムの抗菌力試 果
へ'ータ酸》度 Ιί»ナトリウム《度 660nmにおける «光度
被 (重量%) (重釁%) 24時 M後 4β時 M後
0.000 0.0 0.025 1.621 1.922
A 0.250 0.0 0.025 0.954 1.854
0.000 3.0 0.025 0.024 1.224
0.050 3.0 0.024 0.024 0.317
0.000 0.0 0.025 1.471 1.744
B 1.000 0.0 0.025 1.125 1.695
0.000 3.0 0.025 0.221 1.394
0.010 3.0
0.000 0.0 0.025 1.696 2.005
C 0.050 0.0 0.025 1.102 1.452
0.000 3.0 0.025 0.325 1.753
0.020 3.0 0.025 0.025 0.542
0.000 0.0 0.025 0.748 1.465
D 0.500 0.0 0.025 1.104 1.459
0.000 0.75 0.025 0.025 0.452
0.010 0.75 0.024 0.025 0.025
0.000 0.0 0.025 1.431 1.813
E 0.050 0.0 0.025 1.125 1.452
0.000 1.0 0.025 0.024 0.342
0.050 1.0 0.025 0.024 0.025
0.000 0.0 0.025 1.207 1.678
F 0.025 0.0 0.025 1.012 1.672
0.000 2.0 0.025 0.024 1.269
0.010 2.0 0.025 0.025 0.095
A; Citrobacter freundii &; Escherichia coli
C; Klebsiella pneumoniae D; Pseudomonas aeruginos
E; Pseudomonas fluorescens F; Salmonella typhi murium
被験菌が C. freund i iの場合、 ベ一タ酸単独では 0 . 2 5重量%添加 で 2 4時間後に被験菌の増殖がみられた。 酢酸ナ ト リ ゥム単独では 3重量%添加で 2 4時間後には被験菌の増殖がみられなかったが、 4 8時間後には充分増殖した。 しかるに、ベータ酸濃度 0 . 0 5重量。 /0 に酢酸ナ ト リ ゥム濃度 3重量%とを併用すると、 4 8時間後で被験 菌はわずかに増殖した。
被験菌が E . c o l iの場合、 ベータ酸単独では 1 重量。/。添加で 2 4時 間後に被験菌は充分増殖した。 酢酸ナ ト リ ウム単独では 3重量%添
加で 2 4時間後に被験菌はわずかに増殖し、 4 8時間後には充分増 殖した。 しかるに、 ベータ酸濃度 0. 0 1重量%に酢酸ナ ト リ ウム濃 度 3重量。 /0とを併用すると、 4 8時間後に被験菌わずかに増殖した。 被験菌が K. pneumoniaeの場合、 ベ一タ酸単独では 0. 5重量%添加 で 2 4時間後に被験菌は充分増殖した。 酢酸ナ ト リ ゥム単独では 3 重量%添加で 2 4時間後に被験菌はわずかに増殖し、 4 8時間後に は充分増殖した。 しかるに、 ベータ酸濃度 0. 0 2重量%に酢酸ナ ト リ ゥム濃度 3重量。 /0とを併用する と、 4 8時間後に被験菌は増殖し たが、 ベータ酸単独で 0. 5重量。/。添加の場合や、 酢酸ナ ト リ ゥム単 独で 3重量%添加添加の場合よ り も増殖を抑制していた。
被験菌が P. aeruginosaの場合、 ベータ酸単独では 0. 0 5重量。 /0添 加で 2 4時間後に被験菌が増殖した。 酢酸ナト リ ゥム単独では 0. 7 5重量。/。添加で 2 4時間は増殖がみらなかつたが、 4 8時間後にわ ずかに増殖した。 しかるに、 ベータ酸濃度 0. 0 1重量。 /。に酢酸ナ ト リ ウム濃度 0. 7 5重量。 /0とを併用すると、 4 8時間後も被験菌の増 殖が認められなかった。
被験菌が P. fluorescensの場合、 ベータ酸単独では 0 . 5重量。 /0添 加で 2 4時間後に被験菌は充分増殖した。 酢酸ナ ト リ ゥム単独では 1重量。/。添加で 2 4時間後は増殖がみられず、 4 8時間後に被験菌 はわずかに増殖した。 しかるに、 ベータ酸濃度 0. 0 1重量%に酢酸 ナト リ ゥム濃度 0. 7 5重量%とを併用すると、 4 8時間後も被験菌 の増殖は認められなかった。
被験菌が S. typhimuriumの場合、 ベータ酸単独では 0. 0 2 5重量。 /0 添加で 2 4時間後に被験菌は充分増殖した。 酢酸ナ ト リ ゥム単独で は 2重量%添加で 2 4時間後は増殖がみらなかったが、 4 8時間後 には被験菌は充分増殖した。 しかるに、 ベータ酸濃度 0 · 0 1重量% に酢酸ナト リ ゥム濃度 2重量。 /0とを併用すると、 4 8時間後に被験 菌はごくわずかに増殖した。
このよう に、 ベータ酸、 酢酸ナ ト リ ウム各単独では抗菌力が発現 しない濃度より も低濃度の組み合わせで、 いずれの被験菌に対して
も増殖を抑制した。 また、 ベータ酸については、 酢酸ナ ト リ ウムと 併用するこ とにより、 被験菌に対して抗菌力を発現する濃度よ り も 低濃度で、 ベータ酸単独で発現する抗菌力より も強い抗菌力が認め られた。
ベータ酸と酢酸ナ ト リ ゥムの併用による抗菌力の増強は相乗的で あり、 その効果は、 と りわけ P. aeru gi no s a S. typh i mur iumに対して 著しかった。 試験例 3 ベータ酸とグリシンの併用による抗菌力試験
試験例 1 に用いたベータ酸、 及びグリ シンを所定量添加した普通 ブイ ョ ン培地 (栄研化学株式会社製) 1 0 m l を試験例 1 と同様の 方法で L字管に調製し、 試験例 1 と同様の方法お世 Gび条件でで被 験菌を接種し、 培養した。 これらの培地の p Hはいずれも 6 · 6〜 7 . 2の範囲であった。 培養開始時 (培養 0時間) 、 2 4時間後及ぴ 4 8時間後に培養液の 6 6 0 n mにおける吸光度を測定した。
ベ一タ酸、 及びグリ シンの添加濃度、 及び試験結果を表 3に示す。
表 3 タ酸、 及びグリ シンの抗菌力試験結果
Bt¾度 ゲリシン SSE 660rotiにおける ¾光度
(蕭量皿 w7 ) f 24時 M後 4β時 ffl後
o.ooo o.o 0.024 1.533 1.821
A 0.250 0.0 0.025 0.954 1.854
0.000 2.0 0.025 0.025 1.402
0.010 2.0 0.025 0.025 0.032
0.000 0.0 0.025 1.256 1.787
B 1.000 0.0 0.025 1.125 1.695
0.000 1.0 0.025 0.566 0.749
0.005 1.0 0.025 0.266 0.368 o.ooo n o 0.025 1.462 2.1 2
C 0.500 0.0 0.025 1.102 1.452
0.000 1.0 0.025 0.152 0.898
0.010 1.0 0.025 0.035 0.235
U.UUU n u. nu 0.025 0.791 1.623
D 0.050 0.0 0.025 1.104 1.459
0.000 3.0 0.025 0.368 0.611
0.005 3.0 0.025 0.025 0.026
0.000 0.0 0.025 1.134 1.623
E 0.050 0.0 0.025 1.125 1.452
0.000 2.0 0.025 0.848 1.352
0.005 2.0 0.024 0.025 0.035
0.000 0.0 0.025 1.091 1.623
F 0.025 0.0 0.025 1.012 1.672
0.000 1.0 0.025 0.154 0.355
0.010 1.0 0.024 0.025 0.035
A; Citrobacter freundii 6; Escherichia co(i
C; Klebsiel pneumoniae D; Pseudomonas aerueinos
E; Pseudomonas fluorescens F; Sftlmonetta typhimurium
被験菌が freun d i iの場合、 ベータ酸単独では 0 . 2 5重量。/。添加 で 2 4時間後に被験菌の増殖がみられた。 グリシン単独では 2重量% 添加で 2 4時間後は増殖がみられなかったが、 4 8時間後に被験菌 は充分増殖した。 しかるに、 ベータ酸濃度 0 . 0 1重量。 /0にグリ シン 濃度 2重量%とを併用する と、 4 8時間後で被験菌はごく わずかに 増殖した。
被験菌が E . c o l iの場合、 ベータ酸単独では 1重量。/。添加で 2 4時 間後に被験菌は充分増殖した。 グリ シン単独では 1重量%添加で 2
4時間後に被験菌の増殖がみられた。 しかるに、 ベータ酸濃度 0. 0 0 5重量。 /0にグリ シン濃度 1重量。 /0とを併用すると、 2 4時間後で ごく わずかに被験菌の増殖がみられ、 2 4時間後から 4 8時間後に かけても被験菌はあまり増殖しなかった。
被験菌が K. pneumoniaeの場合、 ベータ酸単独では 0. 5重量。/。添加 で 2 4時間後に被験菌は充分増殖した。 グリシン単独では 1 重量。 /0 添加で 2 4時間後から、 4 8時間後かけて被験菌が増殖した。 しか るに、 ベータ酸濃度 0. 0 1重量%にグリシン濃度 1重量%とを併用 する と、 2 4時間後に被験菌はごく わずかに増殖し、 4 8時間後に 被験菌はわずかに増殖した。
被験菌が P. aeruginosaの場合、 ベータ酸単独では 0. 0 5重量。 /0添 加で 2 4時間後に被験菌は充分増殖した。 グリ シン単独では 3重量% 添加で 2 4時間に被験菌は増殖した。 しかるに、 ベータ酸濃度 0. 0 0 5重量。 /0にグリ シン濃度 3重量%とを併用すると、 4 8時間後も 被験菌の増殖が認められなかった。
被験菌が P. f luorescensの場合、 ベ一タ酸単独では 0. 5重量。 /0添 加で 2 4時間後に被験菌は増殖した。 グリ シン単独では 2重量%添 加で 2 4時間後に被験菌は増殖した。 しかるに、 ベ一タ酸濃度 0. 0 0 5重量。 /0にグリ シン濃度 2重量。 /0とを併用する と、 4 8時間後に 被験菌はごくわずかに増殖した。
被験菌が S. typhimuriumの場合、 ベータ酸単独では 0. 0 2 5重量% 添加で 2 4時間後に被験菌は充分増殖した。 グリ シン単独では 1重 量%添加で 2 4時間後は被験菌はわずかに増殖した。 しかるに、 ベ —タ酸濃度 0. 0 1 重量。 /0にグリシン濃度 1重量。 /0とを併用すると、 4 8時間後に被験菌はごくわずかに増殖した。
このよ う に、 ベータ酸、 グリ シン各単独では抗菌力が発現しない 濃度よ り も低濃度の組み合わせで、 いずれの被験菌に対しても増殖 を抑制した。 また、 ベータ酸については、 グリ シンと併用すること によ り、 被験菌に対して抗菌力を発現する濃度よ り も低濃度で、 ベ ータ酸単独で発現する抗菌力より も強い抗菌力が認められた。
ベータ酸とグリ シンの併用による抗菌力の増強は相乗的であり、 その効果は、 と りわけ P. aerugi nosaに対して著しかった。
以上の抗菌力試験によ り 、 ベータ酸と、 メタ リ ン酸ナ ト リ ウム、 酢酸ナ ト リ ウム、 グリ シンのいずれかを併用することにより、 少な く と も 1以上の被験菌に対して、 ベ一タ酸単独、 メタ リ ン酸単独、 酢酸ナ ト リ ゥム単独、 グリ シン単独の場合より少ない添加量で抗菌 力が発現することは明らかである。 実施例 1
試験例 1 で用いた精製ベータ酸に同重量のグリセ リ ン脂肪酸エス テルを加えて 8 0〜 9 0 °Cで加温融解させ、 これをさ らに 9 0 °Cの デキス ト リ ン溶液に加えて均一と した後、 定法にて噴霧乾燥して、 ベータ酸を 5重量%含有する粉末を得た。
得られた粉末 5 0重量%、 メタ リ ン酸ナ ト リ ウム 5 0重量%を 配合し、 食品保存用組成物 Aを作成した。 試験例 4
市販乾燥マッシュポテ ト 1 0 0 g に 7 0〜 8 0 °Cの温水 4 0 0 m 1 を加えて攪拌混合した後、 1 2 0 °Cで 2 0分加圧殺菌した。 これ に、 実施例 1 で作成した食品保存用組成物 Aを 2重量%添加 (マツ シュポテ トの重量に対して、 ベ一タ酸 0 . 0 5重量%、 メ タ リ ン酸 ナ ト リ ウム 1 . 0重量。 /。となる) した。 対照と して、 マッシュポテ トに何も添加しないもの、 ベータ酸のみ 0 . 0 5重量%添加となるも の、 及びメ タ リ ン酸ナ ト リ ゥムのみ 1 . 0重量%添加となるものを調 製した。
これらのマッシュポテ トに、 予め前培養した E . co l i培養液を、 初 発菌数が約 4 0 0 / g となるよ うに添加し、 2 0 °Cにて保存し、 保 存中のマッシュポテ ト中の菌数を測定した。
菌数測定結果を表 4に示す。
4 . マッシュポテ トの菌数の変化
生菌数 (個/ g)
検体
初発 1曰後 2曰後 3曰後 無添加 45 4.7 x 10 ' 5.8 x 10 ° 8.2 χ 10 8 ベータ酸 41 1.3 X 10 ' 8.1 X 10 •2 X 10
(0.05重量%添加)
メタリン酸ナトリウム 42 8.6 X 10 J 7.3 x 10 1.4 x 10 ( 1重量 ¾添加)
食品保存用組成物 A 40 50 2.1 x 10 2 1.9 x 10 ' (2重量 9ύ添加)
食品保存用組成物 Aを添加したマッシュポテ トは保存 3 日後で、 菌数は初発よ り 1 オーダ一増えたのみで、 菌数の上では可食性が保 持されていた。 これに対して、 その他の場合、 菌数は保存 1 日後か ら急激に増加し、 保存 2 日後には完全に腐敗していた。
このよう に、 食品保存用組成物 Aはマッシュポテ トにおいて、 著 しい日持ち期間延長効果が認められた。 実施例 2
市販ホップエキス (カルタ一フー ドサイエンス社製、 ベータ酸 5 0重量%含有品、 商品名 「ァロマホップ」 ) にグリセリ ン脂肪酸ェ ステルを加え、 実施例 1 と同様の方法で噴霧乾燥してベータ酸を 5 重量。 含有する粉末 (以下、 「粉末ホップエキス」 という。 ) を得 た。
粉末ホップエキス 2 0重量%、 リ ゾチーム 1重量。 /0、 メ タ リ ン 酸ナ ト リ ウム 2 5重量。 /0、 クェン酸三ナ ト リ ウム 1 3重量0 /0、 ァ ジピン酸 1 2重量%、 フマル酸一ナト リ ウム 5重量%、 デキス ト リ ン 2 4重量%を混合し、 食品保存用組成物 Bを作成した。
試験例 5
豚肉 7 0部、 豚脂 2 0部、 澱粉 5部、 香辛料 0. 5部、 リ ン酸 塩 0. 3部、 亜硝酸ナ ト リ ウム 0. 0 2部、 化学調味料 0 . 7部、 水 3 0部よ りなる塩漬肉をできるだけ無菌的に調製した。 次に、 塩 漬肉に対して、 実施例 2で作成した食品保存用組成物 Bを 1 重量% を練り混み添加して生ソ一セージを作成した。 対照と して、 保存性 成分無添加のもの、 食品用保存用組成物 Bの成分のうち、 粉末ホッ プエキスに係る部分をデキス ト リ ンで置き換えた組成物 Cを塩漬肉 に対して 1重量。 /0を練り混み添加したものを作成した。
尚、 すべての場合において、 原料を練り込むときに、 予め前培養 した P. aeruginosa培養液を、 初発菌数が 6 0 0 〜 7 0 0 / g となる よ うに添加した。
これらの生ソ一セージを 2 0 °Cにて保存し、 保存中の生ソ一セ一 ジの菌数を測定した。
菌数測定結果を表 5に示す。
表 5. 生ソーセージの菌数の変化
生菌数 (個/ g)
検体
初発 1曰後 2曰後
無添加 670 8.8 X 108 5.4 X 10 '
組成物 C 590 6.2 X 10 2.7 X 106
(1重量¾添加)
2
食品保存用組成物 B 650 8.9 x 10 5.9 X 10
(1重量%添加)
食品保存用組成物 Bを添加した場合、 保存 2 日後でも菌数は初発 よ り 1 オーダー増えたのみで、 菌数の上では可食性が保持されてい た。 これに対して、 その他の場合、 保存 2 日後から急激に菌数が増 加し、 保存性成分無添加のものは、 保存 1 日後、 組成物 Cを添加し たものは、 保存 2 日後に完全に腐敗した。
このように、 食品保存用組成物 Bは生ソーセージにおいて、 P. aer uginosaに対して著しい増殖抑制効果を示し、 生ソーセージの著しい 日持ち期間延長効果が認められた。 尚、 食品保存用組成物 Bの添加 による生ソーセージを試食したと ころ、 味、 風味について問題はな かった。 以下に本発明に係る食品保存用組成物のその他の処方例を示す。 処方例 1
無水酢酸ナト リ ウム 4 5. 0重量%、 グリセリン脂肪酸エステル 0. 6重量<½、 クェン酸三ナ ト リ ウム 1 4. 0重量%、 フマル酸ーナ ト リ ウム 6 . 0重量。/。、 高級脂肪酸 0. 6重量%、 粉末ホップェキ ス 2 0. 0重量。/0、 デキス ト リ ン 1 3 . 8重量0 /0を混合し、 本発明 食品保存用組成物を得ることができる。
CT/JP98/03683
23
処方例 2
酢酸ナト リ ウム 5 9. 0重量。/。、 リ ゾチーム 1 0. 0重量。/。、 フ マル酸一ナ ト リ ウム 1 0. 0重量。/0、 フィチン酸 1 . 4重量。 、 香 辛料抽出物 (ク ローブ) 0. 2重量%、 高級脂肪酸 1 . 6重量%、 粉末ホップエキス 1 5. 0重量%、 デキス ト リ ン 2. 8重量。/。を混 合し、 本発明食品保存用組成物を得ることができる。 処方例 3
グリ シン 2 0. 0重量。 /。、 酢酸ナ ト リ ウム (無水) 1 8. 0重量。 /0、 乳酸カルシウム 1 7. 0重量。 /0、 メタ リ ン酸ナ ト リ ウム 1 0. 0重 量0/。、 粉末ホップエキス 2 5. 0重量。/。、 香料 0. 1重量。/。、 デキ ス ト リ ン 1 1 . 9重量%を混合し、 本発明食品保存用組成物を得る ことができる。 処方例 4
ε —ポリ リ ジン 2. 5重量。/。、 グリ シン 5 0. 0重量。/。、 酢酸ナ ト リ ウム (無水) 2 7. 1 重量 <%、 アジピン酸 7. 0重量%、 粉末 ホップェキス 1 0. 0重量。/。、 デキス ト リ ン 1 1. 9重量。/。を混合 し、 本発明食品保存用組成物を得ることができる。 処方例 5
グリ シン 3 5. 0重量。 /0、 ァラニン 2 0. 0重量%、 酢酸ナ ト リ ゥム (無水) 5. 0重量。/。、 硫酸アルミニウムカ リ ウム (乾燥) 1 0. 0重量%、 ピロ リ ン酸二水素ナ トリ ウム 2 0. 0重量%、 粉末ホ ップエキス 1 0. 0重量%を混合し、 本発明食品保存用組成物を得 ることができる。 処方例 6
ソルビン酸 2 0. 0重量。 /0、 ソルビン酸カリ ウム 2 0. 0重量%、 高級脂肪酸 2. 1重量%、 グリセ リ ン脂肪酸エステル 0. 8重量%、
リ ン酸三カルシウム 1. 0重量%、 粉末べ一タ酸 3. 0重量%、 デ キス ト リ ン 2 6. 1重量。/。を混合し、 本発明食品保存用組成物を得 ることができる。 処方例 7
ソルビン酸 2 7. 1重量0 /0、 ソルビン酸カリ ウム 1 7. 2重量%、 酢酸ナ ト リ ウム (無水) 1 0. 0重量。/。、 リ ン酸二水素ナ ト リ ウム (無水) 5. 0重量。/。、 粉末ホップエキス 2 0. 0重量%、 デキス ト リ ン 2 0. 7重量%を混合し、 本発明食品保存用組成物を得るこ とができる。
処方例 8
ソルビン酸 1 5. 0重量0 /。、 フマル酸 5 0. 0重量0 /0、 ピロ リ ン 酸二水素ナ ト リ ウム 4. 0重量0 /o、 L -グルタ ミン酸ナ トリ ウム 3.
0重量。/。、 香料 0. 8 5重量。/。、 粉末ホップエキス 1 5. 0重量%、 デキス ト リ ン 1 2. 1 5重量%を混合し、 本発明食品保存用組成物 を得ることができる。 処方例 9
エタノール 5 4. 4重量0 /0、 乳酸 1. 5重量0 /。、 乳酸ナ ト リ ウム 0 4.重量。/。、 グリセ リ ン脂肪酸エステル 0. 2重量。/。、 香料 0. 1 重量。/。、 粉末ホップエキス 2 0. 0重量%、 精製水 2 3. 4 9重量。 /0 を混合し、 本発明食品保存用組成物を得ることができる。 処方例 1 0
グルコースォキシダーゼ 0. 2重量%、 カタラーゼ 0. 8重量%、 エタノール 4 1. 0重量%、 D—ソルビ トール 1 0. 5重量0 /。、 グ リセリ ン脂肪酸エステル 1. 0重量。/。、 炭酸ナ トリ ウム (無水) 0. 0 4重量。/。、 粉末ホップエキス 2 0. 0重量。/。、 香料 0. 2重量。 /。、 精製水 2 6. 2 6重量%を混合し、 本発明食品保存用組成物を得る ことができる。
処方例 1 1
しらこ蛋白 1 0 · 0重量。 /0、 グリ シン 4 5. 0重量。/。、 酢酸ナ ト ゥム (無水) 2 4. 6重量%、 アジピン酸 7. 0重量。/。、 粉末ホッ プエキス 1 0. 0重量%、 デキス ト リ ン 3. 4重量%を混合し、 本 発明食品保存用組成物を得ることができる。 処方例 1 2
ヒ ノ キチオール 1 0. 0重量%、 シク ロデキス ト リ ン 6 0. 0重 量0/。、 粉末ホップエキス 2 0. 0重量。/。、 デキス ト リ ン 1 0. 0重 量。 /0を混合し、 本発明食品保存用組成物を得ることができる。 処方例 1 3
ぺクチン分解物 5 0. 0重量。/。、 乳酸 9. 0重量%、 粉末ホップ エキス 2 0. 0重量%、 醸造齚 2 1 . 0重量%を混合し、 本発明食 品保存用組成物を得ることができる。 処方例 1 4
プロ ピオン酸カルシウム 4 0. 0重量0 /0、 ダルコ ノデルタラク ト ン 1 2. 0重量。/。、 フマル酸 8. 0重量。/。、 粉末ホップエキス 2 0. 0重量。/。、 デキス ト リ ン 2 0. 0重量%を混合し、 本発明食品保存 用組成物を得ることができる。 処方例 1 5
パラォキシ安息香酸ブチル 1 5. 0重量%、 パラォキシ安息香酸 イ ソプロ ピル 2 0. 0重量。 /0、 パラォキシ安息香酸イ ソブチル 1 5. 0重量0 /0、 粉末ホップエキス 1 5. 0重量。 /0、 エタノール 3 5. 0重 量。/0を混合し、 本発明食品保存用組成物を得ることができる。 処方例 1 6
安息香酸 1 0. 0重量%、 安息香酸ナ ト リ ウム 2 0. 0重量。 /0、
プロピオン酸 1 2. 0重量。/。、 プロピオン酸ナ ト リ ウム 1 0. 0重 量0/。、 粉末ホップエキス 2 0. 0重量。/。、 デキス ト リ ン 2 8. 0重 量。/0混合し、 本発明食品保存用組成物を得ることができる。 処方例 1 7
ホオノキ抽出物 1 0. 0重量%、 フマル酸 4 0. 0重量。 /0、 ピロ リ ン酸二水素ナ ト リ ウム 4. 0重量%、 L—グルタ ミ ン酸ナ ト リ ウ ム 3. 0重量。/。、 香料 0. 8 5重量。/。、 粉末ホップエキス 1 5. 0 重量%、 デキス ト リ ン 2 7. 1 5重量%を混合し、 本発明食品保存 用組成物を得ることができる。 処方例 1 8
唐辛子抽出物 1 0. 0重量%、 グリ シン 4 5. 0重量%、 酢酸ナ ト リ ウム (無水) 2 6 · 1 重量。/。、 アジピン酸 7 · 0重量。/。、 粉末 ホップェキス 1 0. 0重量。/。、 デキス ト リ ン 1 . 9重量。/。、 を混合 し、 本発明食品保存用組成物を得ることができる。 処方例 1 9
ヮサビ抽出物 1 2. 0重量0 /0、 メ タ リ ン酸ナ ト リ ウム 2 0. 0重 量。/。、 グリ シン 2 5. 0重量。/。、 香料 0 · 8 5重量%、 粉末ホップ エキス 1 5. 0重量。/0、 デキス ト リ ン 2 7. 1 5重量0 /0を混合し、 本発明食品保存用組成物を得ることができる。 処方例 2 0
チアミ ンラウ リ ル硫酸塩 2 3. 0重量。 /0、 酢酸ナ ト リ ウム 1 5. 0重量%、 グリ シン 3 0. 0重量%、 粉末ホップエキス 1 5. 0重 量。/。、 デキス ト リ ン 3 2. 0重量%を混合し、 本発明食品保存用組 成物を得ることができる。 処方例 2 1
茶抽出物 1 0. 0重量。/0、 モゥソゥチク抽出物 3 0. 0重量。 /0、 酢酸ナ ト リ ウム 2 2. 0重量。/。、 香料 0. 8 5重量。/。、 粉末ホップ エキス 1 5. 0重量%、 デキス ト リ ン 2 2. 1 5重量%を混合し、 本発明食品保存用組成物を得ることができる。 処方例 2 2
タデ抽出物 1 3. 0重量0 /0、 酢酸ナ ト リ ウム (無水) 1 5. 0重 量0/。、 グリ シン 3 3. 0重量。/。、 粉末ホップエキス 2 0. 0重量%、 ポリ リ ン酸ナ ト リ ウム 1 3. 0重量%、 アジピン酸 6. 0重量%を 混合し、 本発明食品保存用組成物を得ることができる。 これらの結果から、 本発明に係る食品保存用組成物は、 食品中に 存在するグラム陰性菌の増殖を抑制させることによ り、 食品の日持 ち期間を延長させることができる。