JP7782745B1 - 重合性液晶性化合物の製造方法、重合性液晶性化合物の使用 - Google Patents
重合性液晶性化合物の製造方法、重合性液晶性化合物の使用Info
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Abstract
【解決手段】製造方法は、下記重合性液晶性化合物(1)を製造する方法であって、
下記化合物(1A)から下記化合物(1B)を得る第1段のステップと、
下記化合物(1C)と前記化合物(1B)から前記重合性液晶性化合物(1)を得る第2段のステップと、を備える。
【選択図】なし
Description
低誘電基板は比誘電率が3.0以下、高熱伝導フィラーを含むものでは比誘電率3.5以下の材料がラインアップされており、これらよりも比誘電率が低い材料の開発が求められている。(非特許文献1)
[1]
下記重合性液晶性化合物(1)を製造する方法であって、
下記化合物(1A)から下記化合物(1B)を得る第1段のステップと、
下記化合物(1C)と前記化合物(1B)から前記重合性液晶性化合物(1)を得る第2段のステップと、を備え、
化合物(1A)および化合物(1B)中、
nは、2~12の整数であり、
Xは、ハロゲンであり、
化合物(1C)および重合性液晶性化合物(1)中、
Rmは、独立して、炭素数1~4のアルキルまたはアルコキシであり、
sは、独立して、0~4の整数であり、sが2以上の場合は、Rmが同一でも異なっていてもよく、
nは、2~12の整数であり、
pは、0または1である、
重合性液晶性化合物の製造方法。
[2]
前記第1段は、過酸化物と触媒を使用して、前記化合物(1A)から、前記化合物(1B)を得る、
前記[1]に記載の製造方法。
[3]
前記過酸化物は、過酸化水素または過酢酸を含み、
前記触媒は、チタンシリカライト-1(TS-1)を含む、
前記[2]に記載の製造方法。
[4]
前記第1段において、使用される溶媒は、酢酸エチルを含む、
前記[2]または前記[3]に記載の製造方法。
[5]
前記第1段において、反応温度を0~40℃とする、
前記[2]~[4]のいずれか1つに記載の製造方法。
[6]
前記第2段は、前記化合物(1B)と塩基を使用して、前記化合物(1C)から、前記重合性液晶性化合物(1)を得る、
前記[1]~[5]のいずれか1つに記載の製造方法。
[7]
前記塩基は、炭酸カリウム、炭酸セシウム、またはリン酸三カリウムを含む、
前記[6]に記載の製造方法。
[8]
前記塩基は、リン酸三カリウムを含む、
前記[7]に記載の製造方法。
[9]
前記第2段において、反応温度を0~40℃とする、
前記[6]~[8]のいずれか1つに記載の製造方法。
[10]
前記重合性液晶性化合物(1)が、以下の化合物(1-1-1)~(1-1-6)から選ばれる化合物であり、
化合物(1-1-1)~(1-1-6)中、
Rmは、独立して、メチルまたはメトキシであり、
nは、2~12の整数である、
前記[1]~[9]のいずれか1つに記載の製造方法。
[11]
前記重合性液晶性化合物(1)が、以下の化合物(1-2-1)~(1-2-6)から選ばれる化合物であり、
化合物(1-2-1)~(1-2-6)中、
Rmは、独立して、メチルまたはメトキシであり、
sは、0~4の整数であり、sが2以上の場合はRmが同一でも異なっていてもよく、
nは、2~12の整数である、
前記[1]~[9]のいずれか1つに記載の製造方法。
[12]
前記[1]~[11]のいずれか1つに記載の製造方法により製造された重合性液晶性化合物の使用。
「液晶性化合物」は、ネマチック相やスメクチック相などの液晶相を有する化合物、および、液晶相を有しないが誘電率異方性、屈折率異方性、磁化率異方性などのような液晶に特有の物性を有し、液晶組成物の成分として有用な化合物の総称である。液晶温度範囲では配向処理が容易になり、熱可塑性樹脂における延伸処理のように分子の配向を制御することができる。
1-1)化合物(1)の製造方法
化合物(1)は、下記の第1段および第2段を備える製造方法を用いることにより、安全かつ安定的に低コストで合成できる。出発物質は、市販されている、もしくは一般的な有機合成化学における公知の手法を組み合わせることにより合成できる。有機合成化学に関しては、たとえば、ホーベン-ワイル(Houben-Weyl, Methods of Organic Chemistry, Georg Thieme Verlag, Stuttgart)、オーガニック・シンセシーズ(Organic Syntheses, John Wiley & Sons, Inc.)、オーガニック・リアクションズ(Organic Reactions, John Wiley & Sons Inc.)、コンプリヘンシブ・オーガニック・シンセシス(Comprehensive Organic Synthesis, Pergamon Press)、新実験化学講座(丸善)の成書に記載されている。
化合物(1A)および化合物(1B)中、nは2~12の整数であり、Xはハロゲン(フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、アスタチン)である。化合物(1A)、溶媒、過酸化物、および触媒としてチタンシリカライト-1(TS-1)の混合物を0~60℃の温度範囲で数時間から数日攪拌することにより、化合物(1B)を高い収率で得ることができる。
出発原料の化合物(1A)は市販されている、もしくは一般的な有機合成化学の手法で準備できる。
溶媒は、メタノール、イソプロパノール、酢酸エチル、アセトニトリル、もしくはこれらの混合溶媒を使用してもよい。メタノールと酢酸エチルの混合溶媒が好ましい。
過酸化物は、過酸化水素もしくは過酢酸であってもよい。コストの面から過酸化水素がより好ましい。
触媒量は、化合物(1A)に対して1~100wt%であってもよく、触媒量が多いほど反応速度が速くなる。コストの面から触媒量は、3~50wt%が好ましい。
過酸化物量は、化合物(1A)と過酸化物のモル比が1:1.0~5.0であってもよく、反応物の反応速度、後処理の簡便性およびコストの面からモル比が1:1.1~2.0であることが好ましい。
反応温度は、好ましくは0~40℃である。この温度範囲では特に反応速度が速く、化合物(1B)への反応選択率が向上する。
化合物(1C)および化合物(1)中、Rmは炭素数1~4のアルキルまたはアルコキシであり、sは0~4の整数であり、pは0または1であり、nは2~12の整数である。またsが2以上の場合は、Rmが同一でも異なっていてもよい。
化合物(1C)、化合物(1B)、塩基(base)、および溶媒(solv.)の混合物を0~100℃の温度範囲で数時間から数日攪拌することにより、化合物(1)を高い反応選択率で得ることができる。
出発原料の化合物(1C)は市販されている、もしくは一般的な有機合成化学の手法により準備できる。
塩基は、炭酸カリウム、炭酸セシウム、リン酸カリウム(特にリン酸三カリウム)、もしくはリン酸ナトリウムであってもよい。反応選択率の点から塩基は、リン酸カリウムが好ましい。
溶媒は、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、テトラヒドロフラン(THF)、N,N’-ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、ジメトキシメチルエーテル、もしくはこれらの混合溶媒を使用してもよい。メタノール、エタノール、テトラヒドロフラン(THF)、およびN,N’-ジメチルホルムアミドが溶解性の点からより好ましい。
必要に応じて、たとえばテトラブチルアンモニウムブロマイドのような四級アンモニウムのハロゲン塩、またはクラウンエーテルなどの環状エーテル等を触媒として添加してもよい。
塩基量は、化合物(1C)と塩基のモル比が1:2.1~5.0であってもよく、反応物の反応速度、後処理の簡便性およびコストの面からモル比が1:2.1~3.0であることが好ましい。
反応温度は、0~40℃であってもよい。好ましくは20~40℃である。この温度範囲では反応系の相溶性が高く、反応速度が速く、反応選択率が向上する。
本開示に係る製造方法で得られる重合性液晶性化合物(1)(化合物(1)ともいう。)は、液晶骨格(棒状のメソゲン骨格)と重合性基を有し、好ましくは共役や極性基が少なく、分子の直線性や対称性が高く、高い重合反応性、広い液晶相温度範囲、良好な混和性などを有する。この化合物(1)は他の液晶性化合物や重合性化合物などと混合するとき、均一になりやすい。
加えて、化合物(1)は、分子全体の極性が低く、低誘電・低誘電損失を示すことから、化合物(1)を使用した低誘電率樹脂形成用組成物を熱または紫外線で硬化させた高分子成形体は、低誘電率樹脂絶縁膜、低誘電率樹脂フィルム、低誘電率樹脂シートなどの低誘電損失性が要求される用途に好適な材料として用いることができる。
化合物(1)の融点は、成形・硬化温度の観点から好ましくは200℃以下、より好ましくは180℃以下、さらに好ましくは160℃以下、または化合物(1)のネマチック相から液体への転移温度は、成形・硬化温度の観点から好ましくは200℃以下、より好ましくは180℃以下、さらに好ましくは160℃以下である。
末端基、環構造、側方基、および結合基の種類が、化合物(1)の物性に与える効果、ならびにこれらの好ましい例を以下に説明する。なお、環構造、結合基、および末端基を、それぞれ「環構造A」、「結合基Z」、および「末端基R1」と総称して表すこともある。
化合物(1)の環構造は独立して1,4-フェニレンであり、この1,4-フェニレンの環において、少なくとも1つの水素は炭素数1~4のアルキルまたはアルコキシで置き換えられてもよい。
化合物(1)の「1,4-フェニレン環上の少なくとも1つの水素が炭素数1~4のアルキルで置き換えられていてもよい」における炭素数1~4のアルキルの好ましい例としてはメチルまたはエチルである。化合物(1)は、融点が低下し、溶解性が高く、分子分極率が小さくなるため比誘電率が低く、分子運動が抑制されるため誘電損失が低く、配向秩序パラメーター(orientational order parameter)および磁化異方性が大きい。
少なくとも2つの環が1,4-フェニレンまたは上述の置換1,4-フェニレンの場合、化合物(1)は、液晶相の温度範囲が広く、透明点が高い。
化合物(1)の環構造が1,4-フェニレン、または3,5-ジメチル-フェニレンである場合、化合物(1)の製造においてコスト面から好ましい。
メチレンにおいて、nが小さい場合は分子の剛直性が大きくなるため、化合物(1)は、液晶性が高く、粘度が小さくなり、誘電正接が小さい。nが大きい場合は分子長が長くなるため、化合物(1)は、融点が低下し、かつ有機溶媒への溶解性が高くなる。nは2~12の整数である。
pは、0または1であり、pが0のとき、すなわち化合物(1)が2つの環を有するときは、化合物(1)は粘度が低く、pが1以上のとき、すなわち3つ以上の環を有するときは、化合物(1)は透明点が高い。
式(1-1-1)~(1-1-6)、および、式(1-2-1)~(1-2-6)中、Rmは独立して炭素数1~4のアルキルまたはアルコキシであり、sは0~4の整数であり、sが2以上の場合はRmが同一でも異なっていてもよく、nは2~12の整数である。
本開示に係る製造方法で得られる化合物(1)は重合性基を有するので、容易に重合させることが可能である。重合体(1)は、該化合物(1)を重合させることによって得られる重合体の少なくとも1種である。次項の組成物(1)において、その他の少なくとも1種の成分との組み合わせで構成される重合体(1)としては、化合物(1)のオリゴマーであってもよい。このオリゴマーは、重合体(1)を構成する化合物(1)の構成単位(constitutional unit)の数(重合度)が少ない低重合体を意味する。オリゴマーの内、構成単位の数に応じて、ダイマー(dimer:二量体)、トライマー(trimer:三量体)、テトラマー(tetramer:四量体)などと呼ぶこともある。
本開示に係る組成物(1)は、化合物(1)を少なくとも1種含む組成物である。すなわち、組成物(1)は、2種以上の化合物(1)で構成されていてもよく、また、少なくとも1種の化合物(1)と、重合体(1)を含む化合物(1)以外のその他の少なくとも1種の成分との組み合わせで構成されていてもよい。このようなその他の少なくとも1種の成分である構成要素としては、特に限定されないが、たとえば、重合体(1)、化合物(1)以外の重合性化合物(以下「その他の重合性化合物」ともいう。)、重合開始剤、有機溶媒、非重合性の液晶性化合物、無機充填剤および繊維状補強剤などが挙げられる。好ましい組成物(1)としては、少なくとも1種の化合物(1)および重合体(1)で構成される組成物、少なくとも1種の化合物(1)およびその他の重合性化合物で構成される組成物、ならびに少なくとも1種の化合物(1)、重合体(1)およびその他の重合性化合物で構成される組成物などが挙げられる。
本開示に係る組成物(1)は、化合物(1)以外の重合性化合物(その他の重合性化合物)を含んでいてもよい。化合物(1)以外の重合性化合物は、以下の化合物(1)以外の重合性液晶性化合物(以下「その他の重合性液晶性化合物」ともいう。)の少なくとも1種および重合性非液晶性化合物の少なくとも1種から構成される。
本開示に係る組成物(1)は、化合物(1)以外の重合性液晶性化合物の少なくとも1種を含んでいてもよい。重合性液晶組成物である組成物(1)の液晶相の発現ならびに化合物(1)および有機溶媒などとの相溶性の観点から、式(M1)、(M2)または(M3)で表される化合物(ただし、化合物(1)を除く。)が、該重合性液晶性化合物として好ましい。
AMは独立して、1,4-フェニレン、1,4-シクロへキシレン、1,4-シクロへキセニレン、ピリジン-2,5-ジイル、1,3-ジオキサン-2,5-ジイル、ナフタレン-2,6-ジイル、またはフルオレン-2,7-ジイルから選ばれるいずれかの二価基であり、該二価基において、少なくとも一つの水素はフッ素、塩素、シアノ、ヒドロキシ、ホルミル、トリフルオロアセチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、炭素数1~5のアルキル、炭素数1~5のアルコキシ、炭素数2~5のアルコキシカルボニル、または炭素数2~5のアルカノイルで置き換えられてもよく;
ZMは独立して、単結合、-OCH2-、-CH2O-、-COO-、-OCO-、-COS-、-SCO-、-OCOO-、-CONH-、-NHCO-、-CF2O-、-OCF2-、-CH2CH2-、-CF2CF2-、-CH=CHCOO-、-OCOCH=CH-、-CH2CH2COO-、-OCOCH2CH2-、-COOCH2CH2-、-CH2CH2OCO-、-CH=CH-、-N=CH-、-CH=N-、-N=C(CH3)-、-C(CH3)=N-、-N=N-、-C≡C-、-CH=N-N=CH-、または-C(CH3)=N-N=C(CH3)-であり;
XMは、水素、フッ素、塩素、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、シアノ、炭素数1~20のアルキル、炭素数2~20のアルケニル、炭素数1~20のアルコキシ、または炭素数2~20のアルコキシカルボニルであり;
YMは独立して、単結合、-O-、-COO-、-OCO-、または-OCOO-であり;
QMは、単結合、-O-、-COO-、または-OCO-であり;
qは、1~6の整数であり;
cおよびdは独立して、0~3の整数であり、かつ、1≦c+d≦6の関係であり;
aは、0~20の整数であり;
P3~P5は独立して、式(PG-1)~(PG-13)で表される重合性基から選択される基である。
本開示に係る組成物(1)は、重合性非液晶性化合物の少なくとも1種を構成要素としてもよい。このような重合性非液晶性化合物としては、膜形成性および機械的強度を低下させない化合物が好ましい。この重合性非液晶性化合物は、液晶性を有しない化合物に分類される。液晶性を有しない重合性化合物である重合性非液晶性化合物としては、ビニル誘導体、スチレン誘導体、(メタ)アクリル酸誘導体、ソルビン酸誘導体、フマル酸誘導体、イタコン酸誘導体などの誘導体、変性ポリイミドオリゴマー、変性マレイミドオリゴマー、変性ポリフェニレンエーテルオリゴマー、変性ポリフェニレンサルファイドオリゴマー、変性ポリブタジエンエラストマーなどの変性されたエンジニアリングプラスチックのオリゴマー、すなわち重合性官能基を有する高分子量化合物を意味するマクロマーが挙げられる。これらの誘導体の好ましい例を以下に示す。
これらの他にも、ブタジエン、イソプレン、マレイミドなど、多くの重合性非液晶性化合物を用いることができる。
本開示に係る組成物(1)は重合開始剤を構成要素としてもよい。重合開始剤は、組成物(1)の硬化方法(重合方法)に応じて、熱ラジカル重合開始剤、光ラジカル重合開始剤、光カチオン重合開始剤などを用いればよい。本開示に用いられる重合性化合物を、無機フィラーと複合化し高熱伝導化させる場合には、無機フィラーが光を吸収してしまうので、熱ラジカル重合開始剤を使用することが好ましい。無機フィラーとの複合材料を数μmの厚みの薄膜で使用する場合には、重合開始剤を増量したり、強力な重合開始剤を使用することにより、光重合で硬化させることも可能である。
市販品の過酸化物系の開始剤としては、各社から市販されている過酸化ベンゾイルの他、東京化成工業(株)製商品名「ジクミルペルオキシド」、日油(株)製商品名「パークミルD、ナイパーBMT、パーヘキサ25Z」などが挙げられる。アゾ重合開始剤としては、各社から市販されているAIBNの他、富士フイルム和光純薬(株)製商品名「V-40、V-50、V-59、V-65、V-70、V-501、V-601」などが挙げられる。一般に、アゾ重合開始剤は熱ラジカル重合と光ラジカル重合の両方に好適に使用できる。
本開示に係る組成物(1)が、エーテル結合を有する環状化合物である環状エーテルを構成要素とする場合、硬化剤を構成要素として含有してもよい。好ましい硬化剤の例を以下に示す。
上記以外にも特開2004-256687号公報、特開2002-226550号公報などに記載されている硬化剤も使用することができる。
組成物(1)は有機溶媒を含有してもよい。組成物(1)の硬化は有機溶媒中で行っても、無溶媒で行ってもよい。たとえば、有機溶媒を含有する組成物(1)を基板上に、スピンコート法などにより塗布した後、有機溶媒を除去してから光硬化させてもよい。また、光硬化後適当な温度に加温して熱硬化により後処理を行ってもよい。
なお、硬化時の有機溶媒の使用割合を限定することにはあまり意味がなく、硬化効率、溶媒コスト、エネルギーコストなどを考慮して、個々のケースごとに決定すればよい。
硬化前の組成物(1)は、常温付近で液体状態であって流動性を保持しており、そのまま無溶媒または総重量に対して70wt%以下の有機溶媒を含有するワニスとして使用できる。すなわち、そのままコーティングまたは接着などの用途に使用でき、高温で溶媒を揮発させる工程などが必要ない。
なお、ここで使用し得る有機溶媒としては、環境負荷の観点から比較的毒性の低いアセトン、メチルエチルケトン、トルエン、キシレン、メチルイソブチルケトン、酢酸エチル、エチレングリコールモノメチルエーテル、N,N-ジメチルホルムアミド、メタノール、エタノールなどが挙げられる。本開示の組成物(1)は非有機溶媒系での高い耐熱性と高い低誘電率樹脂形成が可能であることから、プリント配線基板用積層板、基板用層間絶縁材料、接着フィルム、半導体封止剤、導電性接着剤など各種電子部品用の絶縁材料を提供できる。
本開示に係る組成物(1)は、重合性基を有しない液晶性化合物を構成要素としてもよい。このような非重合性の液晶性化合物の例は、液晶性化合物のデータベースであるリクリスト(LiqCryst, LCI Publisher GmbH, Hamburg, Germany)などに記載されている。非重合性の液晶性化合物を含有する組成物(1)を硬化させることによって、化合物(1)の重合体と液晶性化合物との複合材料(composite materials)を得ることができる。このような複合材料では、たとえば、高分子分散型液晶のような高分子網目中に非重合性の液晶性化合物が存在している。
熱伝導率向上、機械強度向上、粘度調整などのために、無機充填剤を組成物(1)に加えることができる。なお、本明細書では無機充填剤を無機フィラーということがある。
誘電損失を抑えるためには、球状シリカ、粉砕シリカ、中空シリカ、ヒュームドシリカなどの珪素化合物、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、酸化チタンなどの金属酸化物、チタン酸カリウムなどの金属塩であってもよい。好ましくは、球状シリカ、中空シリカ、酸化マグネシウム、チタン酸カリウムであり、より好ましくは中空シリカである。
基板や樹脂部品としての強度を高くするための、繊維状またはウイスカー状の充填剤として、繊維状補強剤が使用できる。ガラスクロス、低誘電ガラスクロス、カーボンファイバー、カーボンナノチューブなどの無機繊維、珪酸塩ウイスカー、アルミナウイスカー、酸化マグネシウムウイスカー、酸化亜鉛ウイスカー、窒化アルミニウムウイスカーなどの無機ウイスカーが好ましく、より好ましくは低誘電ガラスクロス、酸化アルミニウムウイスカー、窒化アルミニウムウイスカー、カーボンナノチューブである。
充填剤の量は、硬化後の高分子成形体中20~95wt%の充填剤を含有するようにすることが好ましい。より好ましくは、50~95wt%である。20wt%以上であると熱伝導率が高くなり好ましい。95wt%以下であると高分子成形体が脆くならず好ましい。
本開示に係る製造方法で得られる化合物(1)および組成物(1)は高い重合性を有するので、取扱いを容易にするために、安定剤を組成物(1)に添加してもよい。このような安定剤としては、公知のものを制限なく使用でき、ハイドロキノン、4-エトキシフェノールおよび3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシトルエン(BHT)などが挙げられる。
低誘電正接(低tanδ)、高ガラス転移温度が求められる用途では、架橋剤を添加することが好ましい。架橋剤は本開示に用いられる両末端に重合性基を有する化合物(1)の重合性基と化学結合し、3次元架橋を形成するものが好ましい。
別の実施形態である低誘電率樹脂は、上記組成物(1)の硬化物であるために低い誘電率を有するとともに、熱伝導率、耐熱性、剛性、弾性、成形流動性、耐薬品性、および寸法安定性等にも優れる。
本開示に係る製造方法で得られる化合物(1)を含有する低誘電率樹脂形成用組成物に、無機充填剤を添加しないで硬化した場合の硬化物の比誘電率および誘電正接について、化合物(1)はエポキシ化合物であって、環構造と周囲の原子間で共役や電子の偏りが起こりやすく、特に高周波領域での誘電特性は、1GHz~50GHzの範囲では、比誘電率が2.8~2.0、誘電正接が0.02~0.001の範囲にある。好ましくは比誘電率が2.8~2.0および誘電正接が0.01~0.001の範囲、より好ましくは比誘電率が2.6~2.0および誘電正接が0.008~0.001の範囲、さらに好ましくは比誘電率が2.5~2.0および誘電正接が0.006~0.001の範囲になるように液晶骨格およびリンカー部分を分子設計することが好ましい。また、マレイミド残基を有する化合物を用いて、マレイミド・スチリル樹脂のように単体を重合させるよりも、誘電特性に優れる樹脂を形成することも可能である。
また光硬化を利用した短時間硬化や、パターニングが必要な場合は光重合開始剤や硬化触媒を適切に併用することにより化合物(1)を使用することもできる。
本開示に係る製造方法で得られる化合物(1)のように環構造がフェニレンである場合は、化合物(1)は、分子鎖の剛直性や結晶性が高く、高熱伝導に優れ、耐熱性、難燃性が高い。さらに、フェニレン環にメチルなどの側鎖を導入することにより、化合物(1)の溶媒との親和性、他の樹脂との親和性をコントロールできる。放熱性を重視する場合は、化合物(1)は、式(1-1-1)で表される化合物のように側鎖を有しないか、有しても式(1-1-4)または式(1-1-6)で表される化合物のように炭素数1~4のアルキルまたはアルコキシの側鎖を分子振動の軸に対して対称に配置することが好ましい。
低誘電率樹脂が液晶性を示す場合、硬化前の配向処理により分子配向を制御できる。比誘電率と熱伝導率は分子の配向方向により異方性が発現する。電子基板の誘電率設計や熱設計の際に、発熱するICの真下は厚み方向に熱伝導率が高く、ICの真下以外は横方向に配向させて熱を広範囲に広げるようにデザインするなど、より進んだ材料設計が可能になる。配向方法は下記方法により制御できる。
低誘電率樹脂形成用組成物中の液晶分子のメソゲン部位を配向制御する方法としては、無機フィラー表面に配向能を有するシランカップリング剤や配向剤などで処理する方法、該組成物自体が有する自己配向規制力により配向させる方法などが挙げられる。これらの方法は、1種単独で行っても、2種以上を組み合わせて行ってもよい。このような配向制御方法により制御する配向状態としては、ホモジニアス、ツイスト、ホメオトロピック、ハイブリッド、ベンドおよびスプレー配向などが挙げられ、配向状態は用途や配向制御方法に応じて適宜決定することができる。また、製膜時や成形時において、硬化前に液晶状態で、ずり応力を加え物理的に配向させることもできる。
単離した重合体(1)は、有機溶媒に溶かしてその他の成分とともに組成物を調製して、配向処理基板上で配向・硬化させフィルムなどに加工してもよく、この場合2つの重合体を混合して加工してもよく、複数の重合体を積層させてもよい。該有機溶媒としては、N-メチル-2-ピロリドン、ジメチルスルホキシド、N,N-ジメチルアセトアミド、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミドジメチルアセタール、テトラヒドロフラン、クロロホルム、1,4-ジオキサン、ビス(メトキシエチル)エーテル、γ-ブチロラクトン、テトラメチル尿素、トリフルオロ酢酸、トリフルオロ酢酸エチル、ヘキサフルオロ-2-プロパノール、2-メトキシエチルアセテート、メチルエチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノンなどが好ましい。これらは、アセトン、ベンゼン、トルエン、ヘプタン、塩化メチレンなど一般的な少量の有機溶媒と混合して用いてもよい。
本開示に係る高分子成形体は、上記組成物(1)からなる低誘電率樹脂形成用組成物の硬化物である低誘電率樹脂の成形体であり、薄膜状の低誘電率樹脂絶縁膜として用いられるほか、フィルム状、シート状、板状、繊維状、三次元形状の部品(コネクターの絶縁部分)、またはそのままコート剤、接着剤や充填剤として使用することもできる。
薄膜状、フィルム状、シート状、板状、繊維状、三次元形状の成形体などで使用する場合、好ましい形状はフィルムおよび薄膜である。フィルムおよび薄膜は、組成物(1)を基板や離型フィルムに塗布した状態、または基板や金型などの平板で挟んだ状態で硬化させることによって得られる。また、有機溶媒を含有する組成物(1)を、配向処理した基板に塗布し、有機溶媒を除去することによっても得られる。さらに、フィルムについては、硬化物をプレス成形することによっても得られる。なお、本明細書におけるシートの膜厚は1mm以上であり、フィルムの膜厚は5μm以上1mm未満、好ましくは10~500μm、より好ましくは20~300μmであり、薄膜の膜厚は5μm未満である。
まず、離型処理した基板上に組成物(1)を塗布し、有機溶媒を乾燥除去して膜厚の均一な塗膜層を形成する。塗布方法としては、スピンコート法、ロールコート法、カーテンコート法、フローコート法、プリント法、マイクログラビアコート法、グラビアコート法、ワイヤーバーコート法、デップコート法、スプレーコート法、メニスカスコート法などが挙げられる。
本開示に係る低誘電率樹脂形成用組成物は、低誘電率樹脂絶縁膜、低誘電率樹脂フィルム、低誘電率樹脂シートなどの低誘電率樹脂部品として用いることができる。さらには、低誘電率樹脂基板、低誘電率樹脂コーティング、低誘電率樹脂接着剤、低誘電率樹脂成形品などの各種電子機器としての用途に有用である。
以下、本開示に係る低誘電率樹脂形成用組成物を製造する方法、および該組成物から低誘電率樹脂部品を製造する方法について具体的に説明する。
組成物を硬化して得られる硬化物は、低誘電性に加え、放熱性、透明性が高く、化学的安定性、耐熱性、硬度および機械的強度などの特性の少なくとも1つに優れた特性を有することから、低誘電回路基板、低誘電アンテナ用基板、低誘電塗膜、低誘電接着剤、高周波数領域における次世代通信機器およびレーダーなどの各種用途に適している。
本開示に係る製造方法で得られる重合性液晶性化合物(1)を含有する組成物は、硬化後には高い耐熱性、および高周波数領域において低誘電率・低誘電正接の誘電特性を示す低誘電率樹脂形成用組成物であり、さらに、上記の特性に加えて高い透明性、または高い放熱性を示す低誘電率樹脂形成用組成物である。
本開示に係る製造方法で得られる硬化物は、低誘電性に加え、放熱性、透明性が高く、化学的安定性、耐熱性、硬度および機械的強度などの特性の少なくとも1つに優れた特性を有することから、たとえば、低誘電回路基板、低誘電アンテナ用基板、低誘電塗膜、低誘電接着剤、高周波数領域における次世代通信機器およびレーダーなどの各種用途に適している。
測定には、日本電子(株)製のJNM-ECZRを用いた。1H-NMRの測定では、試料をCDCl3などの重水素化溶媒に溶解させ、測定は、室温で、500MHz、積算回数16回の条件で行った。テトラメチルシランを内部標準として用いた。核磁気共鳴スペクトルの説明において、sはシングレット、dはダブレット、tはトリプレット、qはカルテット、quinはクインテット、sexはセクステット、mはマルチプレット、brはブロードであることを意味する。
測定には、(株)島津製作所製のGC-2014型ガスクロマトグラフを用いた。カラムは、アジレント・テクノロジーズ(株)(Agilent Technologies Inc.、現:キーサイト・テクノロジー(株))製のキャピラリカラムDB-1(長さ30mまたは15m、内径0.25mm、膜厚0.25μm)を用いた。キャリアーガスとしては窒素(1ml/分)を用いた。試料気化室の温度を300℃、検出器(FID)部分の温度を300℃に設定した。試料はアセトンなどの適切な溶媒に溶解して、1wt%の溶液となるように調整し、得られた溶液1μlを試料気化室に注入した。記録計には(株)島津製作所製のGCSolutionシステムなどを用いた。
測定には、(株)島津製作所製のProminence(LC-20AD;SPD-20A)を用いた。カラムは(株)ワイエムシー製のYMC-Pack ODS-A(長さ150mm、内径4.6mm、粒子径5μm)を用いた。溶出液は、メタノール/純水、またはアセトニトリル/純水を適宜混合して用いた。検出器としてはUV検出器、RI検出器、CORONA検出器などを適宜用いた。UV検出器を用いた場合、検出波長は210~254nmとした。試料はメタノールまたはアセトニトリルに溶解して、0.1wt%の溶液となるように調製し、この溶液1μLを試料室に導入した。記録計としては(株)島津製作所製のC-R7Aplusを用いた。
測定には、(株)島津製作所製のPharmaSpec UV-1700を用いた。検出波長は190nmから700nmとした。試料はアセトニトリルに溶解して、0.01mmol/Lの溶液となるように調製し、石英セル(光路長1cm)に入れて測定した。
転移温度(透明点、融点、重合開始温度など)、および化合物が液晶相を有する場合、相構造および転移温度を測定するときには、化合物そのものを試料として用いた。
測定には、(株)日立ハイテクサイエンス(旧エスアイアイ・ナノテクノロジー(株))製の高感度示差走査熱量計、X-DSC7000を用いた。試料は、3~5℃/分の速度で昇降温し、試料の相変化に伴う吸熱ピークまたは発熱ピークの開始点を外挿により求め、転移温度を決定した。化合物の融点、重合開始温度もこの装置を使って測定した。化合物が液晶相を有する場合は、固体からスメクチック相、ネマチック相などの液晶相に転移する温度を「液晶相の下限温度」と略すことがある。化合物が結晶から液体に転移する温度を「透明点」と略すことがある。
化合物が液晶相を有する場合は、偏光顕微鏡を備えた融点測定装置のホットプレート(メトラー・トレド(株)FP-52型ホットステージ)に試料を置いた。この試料を、3℃/分の速度で加熱しながら相状態とその変化を偏光顕微鏡で観察し、相の種類を特定した。
化合物(1-1-1s、n=4)の合成例1
・第1段
窒素雰囲気下、室温の反応容器にTS-1(5wt%、2.50g)、6-ブロモ-1-ヘキセン(50.0g,306.6mmol)、酢酸エチル(9倍量、450ml)、メタノール(1倍量、50ml)を加え攪拌した。氷冷後、過酸化水素水(34wt%,36.80g,368.0mmol)を滴下し、0℃で6時間攪拌した。反応終了後、10wt%チオ硫酸ナトリウム水溶液を滴下してクエンチした。クエンチ後の混合物のセライトろ過を行い、有機層を水で1回、飽和食塩水で2回洗浄後、40℃で減圧濃縮した。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶媒:トルエン)で生成物を単離することで、2-(4-ブロモブチル)オキシラン(47.3g,264.4mmol)を得た。この反応選択率は98%、収率は86%であった。
窒素雰囲気下、反応容器に4,4’-ジヒドロキシビフェニル(18.0g,96.7mmol)、リン酸三カリウム(51.3g,241.7mmol)、N,N’-ジメチルホルムアミド(130ml)を加え40℃で30分攪拌した。第1段で合成した2-(4-ブロモブチル)オキシラン(42.0g,203.0mmol)を滴下し、40℃で8時間攪拌した。反応終了後、水に流し込みトルエンに溶解させ、得られた有機層を飽和食塩水で2回洗浄し、50℃で減圧濃縮した。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶媒比:トルエン/酢酸エチル=9/1)で生成物を単離し、再結晶(溶媒比:トルエン/酢酸エチル/テトラヒドロフラン=6/6/1)を行うことで化合物(32.6g,74.3mmol)を得た。精製後のHPLCでの純度は99.9%で、これに含まれる不純物は確認できなかった。また第1段と第2段の総合単離収率は66.1%であった。この化合物(1-1-1s、n=4)の転移点はC 109.9 I(℃)であった。
化合物(1-1-1s、n=4)の1H-NMRシグナルは以下の通りであった。
δ(ppm;CDCl3):7.47-7.44(m,4H)、6.95-6.92(m,4H)、4.02-3.99(t,4H)、2.97-2.93(m,2H)、2.78-2.76(dd,2H)、2.51-2.49(dd,2H)、1.90-1.83(m,4H)、1.73-1.56(m,8H)
化合物(1-1-6s、n=4)の合成例1
実施例1の第1段と同様の方法により、2-(4-ブロモブチル)オキシランを得た。
次いで、実施例1の第2段において、4,4’-ジヒドロキシビフェニルの代わりに3,3’,5,5’-テトラメチル-4,4’-ジヒドロキシビフェニルを使用し、また塩基をリン酸三カリウムの代わりに炭酸カリウムを使用し、反応温度を30℃にすることによって、化合物(1-1-6s、n=4)を得た。HPLCの純度は96.9%で、これに含有する不純物は3.0%であった。
この化合物(1-1-6s、n=4)の転移点はC 99.2 I(℃)であった。
化合物(1-1-6s、n=4)の1H-NMRシグナルは以下の通りであった。
δ(ppm;CDCl3):7.18(s,4H)、3.81-3.79(t,4H)、2.99-2.96(m,2H)、2.80-2.78(dd,2H)、2.5より2-2.51(dd,2H)、2.32(s,12H)、1.92-1.86(m,4H)、1.76-1.60(m,8H)。
化合物(1-1-1s、n=4)の合成例2
実施例1の第2段において、塩基をリン酸三カリウムの代わりに炭酸カリウムを使用し、かつ反応温度を30℃として、化合物(1B)から化合物(1-1-1s、n=4)を得た。精製後のHPLCの純度は99.3%で、これに含有する不純物は0.70%であった。
化合物(1-1-1s、n=4)の合成例3
実施例1の第2段において、塩基をリン酸三カリウムの代わりに炭酸カリウムを使用し、かつ反応温度を50℃として、化合物(1B)から化合物(1-1-1s、n=4)を得た。精製後のHPLCの純度は92.7%で、これに含有する不純物は7.3%であった。
化合物(1-1-6s、n=4)の合成例2
実施例2の第2段において、反応温度を50℃として、化合物(1B)から化合物(1-1-6s、n=4)を得た。精製後のHPLCの純度は85.0%で、これに含有する不純物は15.0%であった。
実施例1の第1段において、各反応条件での化合物(1A)から化合物(1B)の反応選択率は以下の表のとおりであった。
本開示に係る低誘電率樹脂形成用組成物は、低誘電損失が求められる高周波デバイス用電子基板、半導体パッケージ用部材、高周波アンテナ用部材など、各種電子部品として用いることができる。特に、発熱が大きく放熱が必要な半導体部品の周辺に好適に使用できる。また、低誘電損失が必要ない低周波のデバイスにも、放熱部材として使用することができる。さらには、低誘電率樹脂形成用組成物を用いて得られる各種電子部品は各種電子機器としての用途に有用である。
12 耐熱ポリイミド粘着テープ(80mm×12mm×0.05mm)
Claims (9)
- 下記重合性液晶性化合物(1)を製造する方法であって、
下記化合物(1A)から下記化合物(1B)を得る第1段のステップと、
下記化合物(1C)と前記化合物(1B)から前記重合性液晶性化合物(1)を得る第2段のステップと、を備え、
化合物(1A)および化合物(1B)中、
nは、2~12の整数であり、
Xは、ハロゲンであり、
化合物(1C)および重合性液晶性化合物(1)中、
Rmは、独立して、炭素数1~4のアルキルまたはアルコキシであり、
sは、独立して、0~4の整数であり、sが2以上の場合は、Rmが同一でも異なっていてもよく、
nは、2~12の整数であり、
pは、0または1であり、
前記第2段は、前記化合物(1B)、塩基、および溶媒を使用して、前記化合物(1C)から、前記重合性液晶性化合物(1)を得、
前記塩基は、炭酸カリウム、炭酸セシウム、またはリン酸三カリウムを含み、
前記第2段において、反応温度を0~40℃とする、
重合性液晶性化合物の製造方法。 - 前記第1段は、過酸化物と触媒を使用して、前記化合物(1A)から、前記化合物(1B)を得る、
請求項1に記載の製造方法。 - 前記過酸化物は、過酸化水素または過酢酸を含み、
前記触媒は、チタンシリカライト-1(TS-1)を含む、
請求項2に記載の製造方法。 - 前記第1段において、使用される溶媒は、酢酸エチル、メタノール、または、アセトニトリルを含む、
請求項2に記載の製造方法。 - 前記第1段において、反応温度を0~40℃とする、
請求項4に記載の製造方法。 - 前記第1段において、Xは、臭素である、
請求項1に記載の製造方法。 - 前記塩基は、リン酸三カリウムを含む、
請求項1に記載の製造方法。 - 前記重合性液晶性化合物(1)が、以下の化合物(1-1-1)~(1-1-6)から選ばれる化合物であり、
化合物(1-1-1)~(1-1-6)中、
Rmは、独立して、メチルまたはメトキシであり、
nは、2~12の整数である、
請求項1に記載の製造方法。 - 前記重合性液晶性化合物(1)が、以下の化合物(1-2-1)~(1-2-6)から選ばれる化合物であり、
化合物(1-2-1)~(1-2-6)中、
Rmは、独立して、メチルまたはメトキシであり、
sは、0~4の整数であり、sが2以上の場合はRmが同一でも異なっていてもよく、
nは、2~12の整数である、
請求項1に記載の製造方法。
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