JP2022150064A - 医療用容器 - Google Patents
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Abstract
Description
保護シートが貼付されている輸液剤では、輸液剤の保護シートが剥離されていない状態では、未使用であると医療従事者は考える。このため、投与時に、保護シートへの針刺しの有無の確認、保護シート剥離後の栓体への針刺しの有無の確認は、行われていない。また、上記の保護シートへの針刺しの有無の確認自体も容易ではない。投与時に、医療従事者が、混注の事実に気付くことは困難である。この点において、特許文献3および特許文献4のものは、医療従事者が、混注の事実に気付くことは容易であり、有効である。しかし、保護シートが貼付されていない輸液剤もあり、保護シートが貼付されていない状態の輸液剤は、慎重な確認が必要となっている。
また、特許文献4のものでは、プラスチックフィルムのラミネート膜が密着結合されており、剥離に不能である。しかし、特許文献4のものでは、異物混入の可能性についての視認は必ずしも容易なものではなかった。
また、輸液容器では、患者への投与前に他の薬剤を注入する作業が行われることがある。このため、輸液容器の排出ポートには、複数回の穿刺が行われることがある。複数回の穿刺が行われる場合、同じ部位の複数回穿刺すると液漏れを生じる可能性がある。
本願発明の目的は、ポートの弾性部材の上面に剥離不能に固着されたシートに医療用具が穿刺された場合、その確認が容易であり、混注された可能性があることを確実に認識すること、また、正規の混注の場合においては、同じ部位へ医療用具の穿刺を避けることができる医療用容器を提供するものである。
(1) 容器本体と、前記容器本体内に収容された医療用液体と、前記容器本体に設けられ、医療用具が穿刺可能なポート部とを有する医療用容器であって、
前記ポート部は、上面が第1の色を有する弾性変形性シール部材と、前記弾性変形性シール部材の上面に剥離不能に固着された塑性変形性シートとを備え、
前記塑性変形性シートは、前記弾性変形性シール部材の前記第1の色と異なる色相または異なる色調を有する第2の色を有し、かつ、前記塑性変形性シートは、前記医療用具の穿刺により、穿刺痕が形成され、かつ、前記穿刺痕において、前記弾性変形性シール部材の前記上面の前記第1の色を直接視認可能である医療用容器。
(3) 前記塑性変形性シートは、透明性を有し、前記弾性変形性シール部材の前記第1の色は、前記弾性変形性シール部材の上面に前記塑性変形性シートが積層された状態における第3の色の色相または色調と相違する上記(1)または(2)に記載の医療用容器。
(4) 前記ポート部は、前記容器本体に設けられた管状開口部と、前記弾性変形性シール部材を収納し、かつ前記管状開口部に固着されたキャップとを備え、前記塑性変形性シートは、前記キャップと接触していない上記(1)ないし(3)のいずれかに記載の医療用容器。
(5) 前記弾性変形性シール部材の前記第1の色および前記塑性変形性シートの前記第2の色の一方は、白色系または青色系であり、他方は、赤色系または黄色系である上記(1)ないし(4)のいずれかに記載の医療用容器。
(6) 前記弾性変形性シール部材の前記第1の色は、明度が3以上で、彩度が1以下の白色もしくは灰色系であり、前記塑性変形性シートの前記第2の色は、赤色系、青色系、緑色系、黄色系のいずれかである上記(1)ないし(5)のいずれかに記載の医療用容器。
(7) 前記ポート部は、医療用液体排出ポートである上記(1)ないし(6)のいずれかに記載の医療用容器。
(8) 前記ポート部は、混注用ポートである上記(1)ないし(6)のいずれかに記載の医療用容器。
本発明の医療用容器1は、容器本体2と、容器本体2内に収容された医療用液体と、容器本体2に設けられ、医療用具が穿刺可能なポート部3とを有する。ポート部3は、上面が第1の色を有する弾性変形性シール部材6と、弾性変形性シール部材6の上面に剥離不能に固着された塑性変形性シート8とを備える。塑性変形性シート8は、弾性変形性シール部材6の第1の色と異なる色相または異なる色調を有する第2の色を有し、かつ、塑性変形性シート8は、医療用具の穿刺により、穿刺痕83が形成され、かつ、穿刺痕83において、弾性変形性シール部材6の上面の第1の色を直接視認可能となっている。
容器本体2は、図1ないし図4に示すように、上端に開口を有するほぼ円筒状の管状開口部21と、管状開口部21と連続し、かつ下方に延びる扁平筒状上部22と、筒状上部22と連続し、かつ下方に延びる扁平筒状胴部23と、筒状胴部23と連続し、かつ下方に延びる扁平筒状下部24とを備える。
さらに、容器本体2は、筒状上部22の長軸側(長軸を挟んで対向する)の正面および裏面にそれぞれ設けられた上部中央部22a、22bを備え、上部中央部は、上端から下端に向かって肉厚が徐々に薄くなっている。
この実施例の医療用容器1では、ポート部3は、排出ポート部である。
ポート部3は、上述した容器本体2の管状開口部21と、これに固着された封止部材により構成されている。
封止部材は、図4ないし図6に示すように、管状開口部21の封止部材固着部(環状平坦部)75に固着された熱可塑性樹脂製のキャップ(環状キャップ)5と、キャップ(環状キャップ)5に装着され、かつ穿刺部材の穿刺が可能な弾性変形性シール部材6とからなる。
弾性変形性シール部材6は、弾性材料により形成されている。弾性変形性シール部材6の形成材料としては、シリコーンゴム、イソプレンゴム、ブチルゴム、天然ゴム等の各種ゴム類、ポリウレタン、ポリアミドエラストマー、ポリブタジエン、軟質塩化ビニル等の各種樹脂が用いられる。
塑性変形性シート8としては、穿刺跡が大きくなるようなものであることが好ましい。例えば、ゴム栓を周方向から圧縮しながらラミネートしたものは、ゴムの反発力により、塑性変形性シート8にテンションが付けられているので、刺通後穿刺跡が広がりやすい。塑性変形性シート8の厚さとしては、20~150μmが好ましく、特に、30~100μmが好ましい。塑性変形性シート8の曲げ弾性は、100~500MPaが好ましい。
ここでいう異なる色相とは色違いを指し、異なる色調とは明度または/および彩度が異なること、色の調子の違いをいう。
さらに、この実施例の医療用容器1では、塑性変形性シート8は、透明性を有し、弾性変形性シール部材の第1の色は、弾性変形性シール部材の上面に塑性変形性シートが積層された状態における第3の色(混合色)の色相または色調と相違するものとなっている。このため、穿刺痕における第1の色との識別が容易であり、穿刺痕を確実に認識できる。塑性変形性シート8の透明性は、完全透明ではなく、ヘイズ値が、20~80%であることが好ましく、特に、30~60%が好ましい。
また、弾性変形性シール部材6の第1の色および塑性変形性シート8の第2の色の組み合わせ(色相または色調が異なる組み合わせ)としては、弾性変形性シール部材の第1の色を濃い目のもの(濃色系)とし、塑性変形性シートの第2の色を薄目の色(淡色系)とすることが好ましい。この場合、穿刺痕は、例えば白や淡いグレーといった薄い地色(淡色系)に、赤等の濃い目の色(濃色系)が出現するものとなり、変化を把握しやすく穿刺痕の視認が容易である。
また、上述した第1の色および上記第3の色(混合色)の組み合わせとしては、一方が、白色系または青色系であり、他方が、赤色系または黄色系であるパターンも好ましい。また、弾性変形性シール部材の第1の色は、明度が3以上で、彩度が1以下の白色もしくは灰色系であり、塑性変形性シートの第2の色は、赤色系、青色系、緑色系、黄色系のいずれかであるものも好ましい。
いずれにしろ、弾性変形性シール部材6の第1の色および塑性変形性シート8の第2の色ともに、黒色でないことが好ましい。
キャップ(環状キャップ)5は、弾性変形性シール部材装着部を有する筒状本体部51と、筒状本体部51の下端側部より外方に突出する突出部(環状突出部)52と、突出部(環状突出部)52の下面より下方に突出する融着用突出部55とを備える。
キャップ(環状キャップ)5は、図5ないし図8に示すように、開口部を備え、弾性変形性シール部材6の本体61の上面が、開口部にて、露出する状態にて弾性変形性シール部材6を収納している。
筒状本体部51は、所定長軸方向に延び、実質的に円筒状のものとなっている。
そして、この実施例の医療用容器100としては、排出ポート3として、管状開口部21と封止部材とからなるものが用いられている。また、この実施例の医療用容器100では、混注ポート104として、管状開口部21と封止部材とからなるものが用いられている。排出ポート3および混注ポート104は、上述した弾性変形性シール部材6を備え、さらに、上述した弾性変形性シール部材6の上面(表面)に剥離不能に固着された塑性変形性シート8を備えている。
なお、この実施例の医療用容器100では、軟質容器102が用いられている。管状開口部21は、軟質容器102と別部材により形成され、固着部127、128により、軟質容器102に固定されている。
2 容器本体
3 ポート部
5 キャップ(環状キャップ)
6 弾性変形性シール部材
8 塑性変形性シート
Claims (8)
- 容器本体と、前記容器本体内に収容された医療用液体と、前記容器本体に設けられ、医療用具が穿刺可能なポート部とを有する医療用容器であって、
前記ポート部は、上面が第1の色を有する弾性変形性シール部材と、前記弾性変形性シール部材の上面に剥離不能に固着された塑性変形性シートとを備え、
前記塑性変形性シートは、前記弾性変形性シール部材の前記第1の色と異なる色相または異なる色調を有する第2の色を有し、かつ、前記塑性変形性シートは、前記医療用具の穿刺により、穿刺痕が形成され、かつ、前記穿刺痕において、前記弾性変形性シール部材の前記上面の前記第1の色を直接視認可能であることを特徴とする医療用容器。 - 前記塑性変形性シートは、透明性を有し、前記塑性変形性シートを介して、前記弾性変形性シール部材の上面を視認可能である請求項1に記載の医療用容器。
- 前記塑性変形性シートは、透明性を有し、前記弾性変形性シール部材の前記第1の色は、前記弾性変形性シール部材の上面に前記塑性変形性シートが積層された状態における第3の色の色相または色調と相違する請求項1または2に記載の医療用容器。
- 前記ポート部は、前記容器本体に設けられた管状開口部と、前記弾性変形性シール部材を収納し、かつ前記管状開口部に固着されたキャップとを備え、前記塑性変形性シートは、前記キャップと接触していない請求項1ないし3のいずれかに記載の医療用容器。
- 前記弾性変形性シール部材の前記第1の色および前記塑性変形性シートの前記第2の色の一方は、白色系または青色系であり、他方は、赤色系または黄色系である請求項1ないし4のいずれかに記載の医療用容器。
- 前記弾性変形性シール部材の前記第1の色は、明度が3以上で、彩度が1以下の白色もしくは灰色系であり、前記塑性変形性シートの前記第2の色は、赤色系、青色系、緑色系、黄色系のいずれかである請求項1ないし5のいずれかに記載の医療用容器。
- 前記ポート部は、医療用液体排出ポートである請求項1ないし6のいずれかに記載の医療用容器。
- 前記ポート部は、混注用ポートである請求項1ないし6のいずれかに記載の医療用容器。
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