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JP2019176758A - 焼成層状食品用可塑性油脂組成物 - Google Patents

焼成層状食品用可塑性油脂組成物 Download PDF

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JP2019176758A
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plastic fat
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幸太郎 松井
Kotaro Matsui
幸太郎 松井
清孝 岡本
Kiyotaka Okamoto
清孝 岡本
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Snow Brand Milk Products Co Ltd
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Abstract

【課題】本発明は、適度な展延性および保形性を有する新規な可塑性油脂組成物とその製造方法を提供することを課題としている。【解決手段】本発明は、20℃における損失正接Tan(δ)が0.3以上0.4以下であることを特徴とする焼成層状食品用可塑性油脂組成物を提供する。また、本発明は、可塑性油脂組成物を低温で静置する工程と、可塑性油脂組成物を前記低温工程の温度よりも高温で静置する工程と、を含み、低温静置工程と高温静置工程とを交互に1回以上繰り返すことを特徴とする焼成層状食品用可塑性油脂組成物の製造方法を提供する。【選択図】なし

Description

本発明は、焼成層状食品用可塑性油脂組成物、及びその製造方法に関する。
クロワッサンやパイ等の焼成層状食品は広く食されていることから、これまでにいくつかの焼成層状食品用可塑性油脂組成物に関する発明が開示されている。
引用文献1は、クロワッサン、パイ、デニッシュなどのペーストリー食品の製造に使用するのに適した広い温度域における可塑性・伸展性を有し、かつ、得られるペーストリー食品の浮きが良好かつ、口溶け等食感も良好な実質的にトランス酸を含有しないロールイン用可塑性油中水型乳化物及び当該ロールイン用可塑性油中水型乳化物を用いたペーストリー食品を提供することを目的とし、可塑性油中水型乳化物中、ラウリン系ハードバターを5〜50重量%、パーム油起源の非選択的エステル交換油脂3〜50重量%、乳脂肪を1%以上含有し、油相の固体脂含有量(以下、単にSFCということがある)が10℃で40%以上、35℃で10%以下で実質的にトランス酸を含まないことを特徴とするロールイン用可塑性油中水型乳化物を解決手段として開示している。
引用文献2は、作業性がよく、食感が非常にソフトで口溶け良好なクロワッサン、デニッシュ等の層状膨化食品が得られるシート状油中水型乳化油脂組成物、及びその製造法を提供することを課題とし、シート状油中水型乳化油脂組成物全体中、カカオバター代用脂10〜50重量%、ラウリン系油脂5〜20重量%を含有し、且つ硬化油及びエステル交換油を一切使用しないことを特徴とするシート状油中水型乳化油脂組成物を解決手段として開示している。
しかしながら、本願の提供する解決手段はいずれの文献にも開示も示唆もされていない。
特開2008―193974号公報 特許第4459134号公報
クロワッサンやパイ等の焼成層状食品を作る際、生地と可塑性油脂組成物は、10℃から20℃程度の室温で折り込まれることが多いため、この温度帯で可塑性油脂組成物は生地と同様に良く伸びることが好ましいが、可塑性油脂組成物が硬すぎると充分に伸びずに可塑性油脂組成物が生地中に偏在し、生地同士が合一してしまい、最終的にきれいな層が得られず、食感の悪い焼成層状食品となる。逆に可塑性油脂組成物が軟らかすぎても、折りたたむ時に可塑性油脂組成物が生地の間からはみ出してしまい、硬い場合と同様、充分に層が出る焼成層状食品が得られず食感が悪くなってしまう。
また、可塑性油脂組成物が生地に折り込まれる際には、弾性が低値である、所謂、腰が弱い可塑性油脂組成物では、折り込まれ過ぎて、生地と可塑性油脂組成物が合一してしまうため適度な弾性が求められる。一方で、可塑性油脂組成物と生地の折り込みを続けると、生地の昇温による可塑性油脂組成物のダレ(軟化)、それによる生地と可塑性油脂組成物の層の結着などが生じる。この結着も食感の悪い焼成層状食品の原因となるため、可塑性油脂組成物には、昇温に対する保形性も求められる。
したがって、層状焼成食品の製造に用いられる可塑性油脂組成物は、適度な硬度があること、展延性があること、弾性があること、及び保形性があることが求められることから、本発明は、適度な展延性、保形性を有する新規な可塑性油脂組成物とその製造方法を提供することを課題としている。
本発明者らは、焼成層状食品に適した焼成層状食品用可塑性油脂組成物について鋭意検討した結果、焼成層状食品の製造時の温度で柔らかく、高温で保形性に優れるという従来にない新規な焼成層状食品用可塑性油脂組成物を発明した。より具体的には、本願は以下に記載の解決手段を提供するものである。
(1)20℃における損失正接Tan(δ)が0.3以上0.4以下であることを特徴とする焼成層状食品用可塑性油脂組成物。
(2)焼成層状食品用可塑性油脂組成物の製造方法であって、当該可組成物を低温で静置する工程と、当該組成物を前記低温工程の温度よりも高温で静置する工程と、を含み、低温静置工程と高温静置工程とを交互に1回以上繰り返すことを特徴とする前記製造方法。
(3)(1)に記載の焼成層状食品用可塑性油脂組成物を原材料として用いることを特徴とする焼成層状食品の製造方法。
本発明は、適度な保形性、及び展延性を有する新規な焼成層状食品用可塑性油脂組成物とその製造方法を提供するものである。
本発明の焼成層状食品用可塑性油脂組成物は以下のような特徴を有するものである。
(焼成層状食品用可塑性油脂組成物の保形性)
本発明の焼成層状食品用可塑性油脂組成物は、測定温度20℃で損失正接Tan(δ)が0.3以上、且つ0.4以下であるであることを特徴とする保形性を有する。損失正接Tan(δ)が0.4より高い焼成層状食品用可塑性油脂組成物は生地の昇温による焼成層状食品用可塑性油脂組成物のダレ、それによる生地と焼成層状食品用可塑性油脂組成物の層が結着するなどが生じやすくなる。また、損失正接Tan(δ)が0.3未満である焼成層状食品用可塑性油脂組成物は、保形性が高すぎて生地と適度に折りたたむことが困難となる。
焼成層状食品用可塑性油脂組成物の保形性は以下のとおり測定することができる。すわなち、焼成層状食品用可塑性油脂組成物の保形性は、当該油脂を6℃設定の低温室内で、正確に直径20mm、且つ厚さ3mmに切り出した後、動的粘弾性計MCR302(Anton paar社)にサンプルセットし、0℃で5分間保持した。その後、歪み0.01%、角周波数1rad/s の条件で0℃から40℃までの貯蔵弾性率G’ 、損失弾性率G’’を測定し、損失正接Tan(δ)を算出する。
(焼成層状食品用可塑性油脂組成物の展延性)
本発明の焼成層状食品用可塑性油脂組成物は、実際の折りパイ時において、生地と共に非常によく伸び、割れヒビ共にもなく、良好な展延性を示すこと、若しくは割れずに生地と共に伸びており、許容範囲の展延性であることを特徴とする。即ち、上述の保形性の条件を満たしていれば、実際の折りパイ時に重要な要素である展延性を満たすことになり、これが展延性の指標となる。
(原材料油脂、及び油脂原料)
本願の焼成層状食品用可塑性油脂組成物の原材料と添加量について説明する。
本発明の可塑性油脂組成物に使用する油脂は、特に限定はなく、パーム油、パーム核油、大豆油、菜種油、コーン油、ゴマ油、シソ油、亜麻仁油、落花生油、紅花油、綿実油、ぶどう種子油、マカデミアナッツ油、へーゼルナッツ油、かぼちゃ種子油、クルミ油、椿油、茶実油、エゴマ油、オリーブ油、カラシ油、米油、米麹油、小麦胚芽油、サフラワー油、ひまわり油、シア脂、サル脂、カカオ脂等の植物性油脂並びに乳脂、牛脂、ラード、魚油、鯨油等の動物性油脂およびこれらの分別油脂や混合油が例示される。
(乳化剤、及び製造方法)
本発明の焼成層状食品用可塑性油脂組成物は、原材料となる油脂を40℃〜90℃に加温・溶解し油相を調製する。ここに必要に応じて、グリセリン脂肪酸エステルやソルビタン脂肪酸エステル、レシチン等の乳化剤や、βカロテン等の色素、油溶性ビタミンを添加しても良い。約50℃〜90℃の温湯に食塩、脱脂粉乳等の乳製品を添加・溶解して水相を調製する。
油相と水相を攪拌しながら一定速度で添加して乳化物を調製する。この時、油相の攪拌速度と水相の添加速度は焼成層状食品用可塑性油脂組成物の脂肪率に応じて、均一な乳化物ができるよう適宜調製することができる。
この乳化物へ、必要に応じて香料を添加し、70℃に維持した乳化物をコンビネーター、パーフェクター等の密閉型連続式掻取りチューブ式冷却機により約10℃になるまで急冷捏和して結晶化する。結晶化した乳化物をピンマシン等で練圧することにより可塑性油脂組成物が得られる。焼成層状食品用可塑性油脂組成物としては、マーガリン、スプレッド、乳等を主原料とした食品等が例示できる。なお、本発明における焼成層状食品用可塑性油脂組成物は、主にマーガリン、ケーキ用マーガリン、およびファットスプレッドを示すが、これに限定した種類別ではなく、油脂や脂肪が含まれる全ての食品を含む。なお、JAS規格では油脂含有率が80%以上をマーガリン、80%未満はファットスプレッドと定義されており、いずれも本発明の可塑性油脂組成物に含まれることはいうまでもない。
(保温工程)
本発明の焼成層状食品用可塑性油脂組成物の保温工程は、上記で製造した焼成層状食品用可塑性油脂組成物を、みかけのSFCが35%以上となる温度帯、好ましくは40%、さらに好ましくは50%となる温度帯で低温静置し、その後、みかけのSFCが25%以下となる温度帯で、好ましくは20%以下、より好ましくは15%に相当する温度帯で高温静置する。1回の高温静置と、1回の低温静置と、で1サイクルの保温工程とする。保温工程は高温静置を最初に行なってもよく、低温静置を最初に行なってもよい。
保温工程の回数は1サイクル以上であればよく、2サイクル以上が好ましく、3サイクル以上がより好ましく、4サイクル以上が最も好ましい。
このような高温静置と低温静置を繰り返すことによる可塑性油脂組成物への作用は、高温静置により可塑性油脂組成物中の乳脂の結晶が溶融し、低温静置により再結晶化することで緻密な結晶ネットワークが再構築されるものと考えられる。したがって、低温静置の温度設定、高温静置の温度設定、サイクル数を変更することで、所望の硬度、弾性、保形性を有する可塑性油脂組成物を製造することが可能である。
高温静置は、10℃以上25℃以下に設定すればよく、15℃以上20℃以下が好ましい。低温静置は、−25℃以上10℃以下に設定すればよく、0℃以上15℃以下が好ましい。
高温静置と低温静置の温度は上記した範囲内において適宜設定すればよいが、高温静置と低温静置の差が5℃以上となるように設定するのが好ましく、7℃以上がより好ましく、10℃以上がさらに好ましい。
高温静置及び低温静置の時間は、焼成層状食品用可塑性油脂組成物の中心温度がその所定の温度に達するまでの時間以上とすればよい。
保温工程処理後の焼成層状食品用可塑性油脂組成物は、使用するまで−18℃以下で凍結保存することができる。また、−18℃以下で凍結保存した焼成層状食品用可塑性油脂組成物を解凍した後に保温工程に供することもできる。さらに、−18℃以下で凍結保存した焼成層状食品用可塑性油脂組成物を解凍後、混練、成型した後に保温工程に供することもできる。
本発明の製造方法によれば、上述の保温工程を付加するだけで、焼成層状食品用可塑性油脂組成物の組成を変えることなく、焼成層状食品に適した可塑性油脂組成物を製造することができる。
(みかけのSFCの測定方法)
本発明における、みかけの固体脂含量(SFC)は次のように測定することができる。5℃の低温室下で、試料をガラス管に充填して、5℃から45℃までの所定温度に調温した恒温水槽に15分間保持後、Minispec(Bruker社)を用いて測定する。測定は低温側から5℃刻みで行う。
(焼成層状食品用可塑性油脂組成物の使用方法)
本発明の焼成層状食品用可塑性油脂組成物は、焼成層状食品の原材料として特段の制約等なく使用することができる。
本発明の焼成層状食品用可塑性油脂組成物は、測定温度20℃での損失正接Tan(δ)が0.3以上、且つ0.4以下という物性を有するため、クロワッサンやパイ等の焼成層状食品を作る際に展延性がよく、生地と本可塑性油脂組成物との合一が抑制され、生地の昇温による当該組成物のダレ(軟化)とそれによる生地と当該組成物の層の結着が抑制されるという焼成層状食品の原材料として適した特徴を有するものである。また、本発明の焼成層状食品用可塑性油脂組成物はその他の可塑性油脂組成物組成物と風味を異としないため、焼成層状食品に好ましい風味を付与するとともに、焼成層状食品のすだち及び浮き(比容積)も良好なものとするものである。
本発明の可塑性油脂組成物の焼成層状食品への配合量は、使用される食品の種類により異なるが、20〜40重量%などが挙げられる。本発明の可塑性油脂組成物は従来の可塑性油脂組成物の組成を変えることなく物性値を変えることができたものであるから、従来の食品における配合量と同様の配合量にすることができる。
以下の実施例等により本発明の焼成層状食品用可塑性油脂組成物の一例としてマーガリンを例に具体的に記載するが、本発明はこれに限定されるものではない。
〔実施例1〕本発明の焼成層状食品用可塑性油脂組成物の製造
1.焼成層状食品用可塑性油脂組成物の製造方法
油相と水相をそれぞれを90℃に調温し、表2に従って、調製した。油相と水相を掻取り式熱交換機、パーフェクターに供し、攪拌しながら一定速度で連圧しロールイン油脂組成物を調製した。この時、油相の攪拌速度と水相の添加速度は、均一な乳化物ができるよう適宜調整した。その後、ピンマシンに供し、組織調製を行い、さらに品温を10℃で5分保持した。その後、油脂組成物の送液部先端ノズルを変更し、形態の異なる、即ち、縦×横×高さがそれぞれ、20cm×30×1cm(実施例品1)、33cm×30cm×20cm(実施例品2)、6.5cm×6cm×12cm(実施例品3)、6cm×3cm×12cm(実施例品4)に成形した。その後、焼成層状食品用可塑性油脂組成物を、みかけのSFCが約41%となる温度で4時間保持し、次いで、みかけのSFCが約8%となる温度で4時間保持した。この保持温度サイクル処理を6回行い、焼成層状食品用可塑性油脂組成物を−18℃以下で冷凍保管した。
2.焼成層状食品用可塑性油脂組成物の評価
解凍後に実施例品1、2、3、4の可塑性油脂組成物の保形性を評価した。
また、実施例品1、2、3、4を用いてパイを試作し、その風味、食感、すだち、及び総合評価を評価した。
評価結果をそれぞれ表3、4に示す。
保形性の評価方法は、前述のとおりであり、展延性、すだち、浮きの評価方法を以下に示す。
(1)焼成層状食品用可塑性油脂組成物の展延性の評価方法(折パイ試験)
本発明における展延性は、折りパイ時において生地と共に伸びることをいう。展延性は、以下の折パイ試験により評価することができる。折りパイ評価は、塑性油脂組成物を製造した日から30日後に行った。
試験日の前日に焼成層状食品用可塑性油脂組成物を13℃の恒温機に静置してテンパリングした。表1の配合生地の配合量を示す。水は、都度調整しながら添加し、フードミキサーAM―20(愛工舎製作所)を用いて攪拌速度、低速3分間、中速5分間で捏ね上げた生地を等分し厚さ2cmから3cm角の正方形に成形し、13℃になるまで恒温機で保持した。ロールイン油脂を生地で包み、麺棒を用いて対角線に押さえ、焼成層状食品用可塑性油脂組成物を生地へロールインした。その後、三つ折、四つ折、三つ折、三つ折の順に折りたたみを行った。それぞれの折りたたみ工程間で、パイローラーMR120(正城機械株式会社)を用いて、20mmから5mmまで5段階で生地を薄く引き伸ばし、この際の焼成層状食品用可塑性油脂組成物とドウの作業性を評価した。
(2)すだち及び浮き(比容積)の評価方法
前記5mmまで引き伸ばした生地を10cm×10cm角の正方形にカットし、四隅と中央に切れ目を入れ、オーブンCOMPO(三幸機械株式会社)の設定温度を上面210℃、下面200℃とし13分間焼成した。焼成した翌日、重量、そしてノギスを用いて、高さ、上面の縦横、下面の縦横を測定し、体積、比容積、上辺変形率、下辺変形率を算出した。体積は、菜種置換法による実測を行った。
Figure 2019176758
Figure 2019176758
〔比較例1〕
実施例1同様に焼成層状食品用可塑性油脂組成物を調製した。即ち、油相と水相をそれぞれを90℃に調温し表2に従って、調製した。油相と水相を掻取り式熱交換機、パーフェクターに供し、攪拌しながら一定速度で連圧し油脂組成物を調製した。この時、油相の攪拌速度と水相の添加速度は、均一な乳化物ができるよう適宜調整した。その後、ピンマシンに供し、組織調製を行い、さらに品温を10℃で5分保持した。その後、乳化油脂組成物の送液部先端ノズルを変更し、形態の異なる、即ち、縦×横×高さがそれぞれ、20cm×30×1cm(比較例品1)、33cm×30cm×20cm(比較例品2)、6.5cm×6cm×12cm(比較例品3)、6cm×3cm×12cm(比較例品4)に成形した。その後、油脂組成物をみかけの固体脂含量が41%となる温度で5時間保持し、ついで−18℃以下で冷凍保管した。
2.焼成層状食品用可塑性油脂組成物の評価
解凍後に比較例品1,2,3,4の保形性を評価した。また、表1の配合でパイを製菓して、生地の作業性、及び、焼成層状食品の風味、食感、すだち、及び総合評価結果を行った。評価結果をそれぞれ表5、表6に示す。
〔実施例2〕本発明の焼成層状食品用バターの製造(2)
実施例1から保温工程の条件を変更して本発明の焼成層状食品用可塑性油脂組成物の製造を行った。
1.焼成層状食品用可塑性油脂組成物の製造方法
油相と水相をそれぞれを90℃に調温し表2に従って、焼成層状食品用可塑性油脂組成物を調製した。油相と水相を掻取り式熱交換機、パーフェクターに供し、攪拌しながら一定速度で連圧し焼成層状食品用可塑性油脂組成物を調製した。この時、油相の攪拌速度と水相の添加速度は、均一な乳化物ができるよう適宜調整した。その後、ピンマシンに供し、組織調製を行い、さらに品温を10℃で5分保持した。その後、乳化油脂組成物の送液部先端ノズルを変更し、形態の異なる、即ち、縦×横×高さがそれぞれ、20cm×30×1cm(実施例5)、33cm×30cm×20cm(実施例6)、6.5cm×6cm×12cm(実施例7)に成形した。その後、油脂組成物を、みかけの固体脂含量SFCが約38%となる温度で8時間保持し、次いで、みかけの固体脂含量SFCが約14%となる温度で8時間保持した。この保持温度サイクル処理を2回行い、10℃以下のチルド帯で保管した。
2.焼成層状食品用可塑性油脂組成物の評価
解凍後に実施例品5,6,7の可塑性油脂組成物の保形性を評価した。また、表1の配合でパイを製菓して生地の作業性、及び、焼成層状食品の風味、食感、すだち、及び総合評価を行った。評価結果をそれぞれ表3、4に示す。
〔比較例2〕
実施例2同様に焼成層状食品用可塑性油脂組成物を調製した。即ち、油相と水相をそれぞれを90℃に調温し表2に従って、調製した。油相と水相を掻取り式熱交換機、パーフェクターに供し、攪拌しながら一定速度で連圧し油脂組成物を調製した。この時、油相の攪拌速度と水相の添加速度は、均一な乳化物ができるよう適宜調整した。その後、ピンマシンに供し、組織調製を行い、さらに品温を10℃で5分保持した。その後、乳化油脂組成物の送液部先端ノズルを変更し、形態の異なる、即ち、縦×横×高さがそれぞれ、20cm×30×1cm(比較例5)、33cm×30cm×20cm(比較例6)、6.5cm×6cm×12cm(比較例7)、に成形した。その後、油脂組成物をみかけの固体脂含量が38%となる温度で保管した。
2.焼成層状食品用可塑性油脂組成物の評価
解凍後に比較例品5,6,7の保形性を評価した。また、表1の配合でパイを製菓して、生地の作業性、及び、焼成層状食品の風味、食感、すだち、及び総合評価結果を行った。評価結果をそれぞれ表5、表6に示す。
Figure 2019176758
Figure 2019176758
〔官能評価の基準〕
ドウの作業性の評価基準
◎:生地と共に非常によく伸び、割れヒビ共にもなく、良好な展延性を示す
〇:割れずに生地と共に伸びており、許容範囲の展延性である
△:伸びが悪く、僅かに割れがみられて展延性が劣る
×:伸びが悪く、割れが発生する
風味の評価基準
◎:目的とした風味が充分に付与されている
〇:目的とした風味が付与されている
△:目的とした風味がある程度付与されている
×:目的とした風味が付与されていない
食感の評価基準
◎:目的とした食感が充分付与されている
〇:目的とした食感が付与されている
△:目的とした食感がある程度付与されている
×:目的とした食感が付与されていない
浮きの評価基準
◎:良好な「浮き」を示している
〇:層状食品らしい「うき」を形成している
△:「浮き」が著しく弱い
×:層状食品らしい「浮き」がみられない
すだちの評価基準
◎:内層がきれいな「層」を形成している
〇:層状食品らしい「すだち」を形成している
△:「すだち」は観察できるが著しく弱い
×:「すだち」がみられない
官能評価の総合評価
◎:◎が3個以上
〇:〇が3個以上
△:△が3個以上
×:×が3個以上
Figure 2019176758
Figure 2019176758
(考察)
実施例品1から実施例品7のいずれも生地と共に非常によく伸び、割れヒビ共にもなく、良好な展延性を示し作業性は良好であった。実施例品1から実施例品7は、いずれも保形性が良好であった。
以上から、実施例品はいずれも測定温度20℃での損失正接Tan(δ)が0.3以上、0.4以下の適度な保形性を有しており、このような実施例品を用いてクロワッサンやパイ等の焼成層状食品を製造すれば、生地(ドウ)の作業性が良好であるだけでなく、それを使用した焼成層状食品の風味、食感、浮き、すだちが顕著に良好であることが示された。
本発明の新規な可塑性油脂組成物は、適度な展延性、保形性を有するものであるから焼成層状食品の原材料として適しており、本可塑性油脂組成物を使用すれば、作業が良好であり、風味、食感、浮き、すだちなどの良好な焼成層状食品を提供することが可能である。

Claims (3)

  1. 20℃における損失正接Tan(δ)が0.3以上0.4以下であることを特徴とする焼成層状食品用可塑性油脂組成物。
  2. 焼成層状食品用可塑性油脂組成物の製造方法であって、可塑性油脂組成物を低温で静置する工程と、可塑性油脂組成物を前記低温工程の温度よりも高温で静置する工程と、を含み、低温静置工程と高温静置工程とを交互に1回以上繰り返すことを特徴とする前記製造方法。
  3. 請求項1に記載の焼成層状食品用可塑性油脂組成物を原材料として用いることを特徴とする焼成層状食品の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2021060466A1 (ja) 2019-09-27 2021-04-01 株式会社タダノ クレーン情報表示システム

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