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JP2011152088A - ロールイン用油脂組成物及び当該油脂組成物を用いた食品 - Google Patents

ロールイン用油脂組成物及び当該油脂組成物を用いた食品 Download PDF

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Abstract

【課題】
本発明の目的は、高水分・低油分でありながら、良好な品質のペストリーを製造できる展延性良好なロールイン用油脂を提供する事にある。
にある。
【解決手段】
水相粘度が5℃で50〜850cpであり、かつ油相中にラード系油脂を20重量%〜55重量%含有するロールイン用油脂組成物が良好な展延性を有すること示すロールイン用油脂組成物、およびそれを使用することで品質良好なペストリー製品を得ることが可能である。
【選択図】なし

Description

本発明は、高水分・低油分でありながら、良好な品質のペストリーを製造できるロールイン用油脂組成物及びそれを使用してなる食品に関する。
従来より、ロールイン用油脂組成物を用いて製造した層状構造を有するクロワッサン、デニッシュ、パイなどといったペストリー製品は市場での人気の高い商品である。しかしながら、一般にその製造には油分が80%以上のバターやマーガリンと言った折込用油脂と大部分が油脂であるショートニングが使用される。このため、クロワッサン、デニッシュ、パイといった層状構造を有するペストリー製品は大変カロリーが高く、油っぽいものである。
この層状ペストリー食品を製造するには、ロールイン用油脂組成物をパン生地内部に包み込んだ後、薄く展延して折り重ねる操作を繰り返すことで、生地層と油脂層からなる積層構造を形成する必要がある。また、このとき使用される生地は、加水の少ない硬い生地から、加水の多い軟らかい生地まで様々あり、これらの生地において割れや亀裂が発生せず、良好に展延でき、積層構造を形成するロールイン用油脂組成物が求められる。このため、ロールイン用油脂組成物には、非常に優れた展延性とその結果薄い膜状の構造をとっても生地層と積層構造を作る性質が求められる。
近年、油っぽく、高カロリーといった食品は消費者から敬遠され、逆に油っぽくなく低カロリーのデニッシュやクロワッサンといったペストリー食品が望まれる傾向がある。しか、だからといって、単純にロールイン量を減らすだけでは、食感が重たくなる傾向があり、好ましくはない。
また、ロールイン用油脂組成物の代わりにフラワーペーストを用いることもあるが、水中油型油脂組成物のため、浮きが悪い・層になりにくい・食感がねちゃついてしまうといった欠点がある。
この油っぽさを低減し、かつ層を形成させることによるソフトな食感を有するペストリー食品を得るには、高水分・低油分のロールイン用油中水型油脂組成物が必要である。しかしながら、高水分・低油分ではロールイン用油脂組成物はロールイン用マーガリン、シートバターに比べて展延性が悪く、展延時に割れたり、亀裂が生じたりする問題があった。特に、生地が軟らかくなるほど顕著に割れや亀裂が生じる傾向があった。
高水分・低油分の油脂組成物を得る技術として、さまざまな発明がなされている。例えば、モノグリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン縮合リシノレイン酸、庶糖脂肪酸エステル及びレシチンなどの乳化剤を油相に添加し、均質に乳化させる技術(特許文献1)をはじめとする乳化剤によるに技術(特許文献2・特許文献3・特許文献4)が考案されている。
これら乳化剤は、高水分・低油分の油脂組成物にとって製造工程および製品の離水防止、転相防止、均質な乳化・組織形成の点から必要である。しかしながら、高水分・低油分のロールイン用油脂組成物が乳化剤を含むだけでは高水分・低油分に由来する展延性の不十分さを完全に補うことができず、ロールイン用油脂組成物として必要な物性を持たせることは困難な場合が多い。また、風味が劣ったり、ロールイン用としてはデニッシュ生地などではきれいな層や浮きが得られにくい場合が多いなどの問題点がある。
また、粉粒状ゼラチンを含有する発明(特許文献5)もあるが、これ十分な低油分化ができない。
また、StEE(St:ステアリン酸、E:エライジン酸)で表されるトリグリセリドを含有し、且つ実質的にSUS(S:炭素原子数16以上の飽和脂肪酸、U:炭素原子数18以上の不飽和脂肪酸)で表されるトリグリセリドを含まないことを特徴とする、可塑性範囲が広く、経日的にも硬さが変化せず安定な油脂組成物油脂組成物(特許文献6)やラード系油脂系油脂とS1MS2(S1,S2は飽和脂肪酸、Mはモノ飽和脂肪酸を表す)を併用することにより、低温でも伸展性に優れたロールイン用油脂組成物が提案されている(特許文献7)。
しかしながら、高水分・低油分ロールイン用油脂組成物にエライジン酸をはじめとするトランス脂肪酸やラード系油脂系油脂を用いただけでは、展延性の不十分さを補うことができず、ロールイン用油脂組成物として必要な物性を持たせることはできない。
特開平5−49398号公報 特開平5−49398号公報 特開平6−237690号公報 特開平7−289193号公報 特開平2007−124910号公報 特開平2002−69483号公報 特開2003−213289号公報
本発明の目的は、高水分・低油分でありながら、良好な品質のペストリーを製造できる展延性良好なロールイン用油脂を提供する事にある。
本発明者らは鋭意研究を行った結果、水相粘度が5℃で50〜850cpであり、かつ油相中にラード系油脂を20重量%〜55重量%含有するロールイン用油脂組成物が良好な展延性を有することを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本願発明は、(1)としては、水相粘度が5℃で50〜850cpであり、かつ油相中にラード系油脂を20重量%〜55重量%含有するロールイン用油脂組成物であり、(2)としては、水相に多糖類、液糖から選ばれる1種以上を含有する(1)記載のロールイン用油脂組成物であり、(3)としては、多糖類が増粘性多糖類である、(2)記載のロールイン用油脂組成物であり、(4)としては、増粘性多糖類がカラギーナン、ジェランガム、ネイティブ型ジェランガム、キサンタンガム、グァーガム、タマリンド種子ガム、ペクチン、アラビアガム、ガティガムから選ばれる1種以上を含有する、(3)記載のロールイン用油脂組成物であり、(5)としては、(1)乃至(4)の何れか1項に記載のロールイン油脂組成物を使用した、ペストリー食品である。
本発明により、低油分・高水分でありながら幅広い硬さの生地において良好な展延性を示すロールイン用油脂組成物およびそれを使用してなる品質良好なペストリー製品を得ることが可能になった。
本発明のロールイン用油脂組成物は、水相粘度が5℃で50〜850cpであり、かつ油相中にラード系油脂を20重量%〜55重量%含有することを特徴とする。
水相の粘度を上記所定の範囲にするためには特に限定はされず、既知の方法を取れるが、一例としては水相に多糖類、液糖、ゼラチンを添加する方法が挙げられる。多糖類としては、特に増粘性多糖類が、そのなかでも特にカラギーナン、ジェランガム、ネイティブ型ジェランガム、キサンタンガム、グァーガム、タマリンド種子ガム、ペクチンから選ばれる1種以上を用いることが望ましい。
水相の粘度は、水相温度5℃で東京計器BM型粘度計を使用して2号ローターで測定した。回転数は水相粘度に合わせて12回転もしくは30回転で測定したものとする。
本発明におけるロールイン用油脂組成物の水分(油分)の含量は、20−50重量%(油分80−50重量%)であることが好ましい。水分20重量%未満(油分80重量%以上)では、通常のマーガリン類の油分に近く、特に問題なく伸展性良好なロールイン用油脂組成物を得ることができる。また、水分50重量%を超える量(油分50重量%未満)では、ペストリー製品に必要な浮きを得ることが難しい。
本発明に使用するラード系油脂とはラード(豚脂)又は、ラードを分画した油脂を示す。ラードは、豚の何れの部位から得られたものであってもよく、特に制限されない。純製ラードが望ましいが、同等の風味を持つもので、且つ物性等の性状が純製ラードに近いものであれば調製ラードでも使用が可能である。さらには、純製ラードと同等の風味を持つものであれば分別ラード低融点画分も使用が可能である
ロールイン用油脂組成物の油相すべての油脂に対して20重量%〜55重量%、望ましくは25重量%〜50重量%、さらに望ましくは30重量%〜45重量%であることが好ましい。
ロールイン用油脂組成物の油相中にはラード系油脂以外の油脂としては、特に限定されないが、従来のロールイン用油脂組成物に用いられる油脂を適宜用いることが可能である。特に限定はされないが、一例としては動植物性油脂及びそれらの硬化油脂の単独又は2種以上の混合物或いはこれらのものに種々の化学処理又は物理処理を施したものが例示できる。かかる油脂としては、大豆油、綿実油、コーン油、サフラワー油、オリーブ油、パーム油、菜種油、米ぬか油、ゴマ油、カポック油、ヤシ油、パーム核油、カカオ脂、乳脂、ラード、魚油、鯨油等の各種の動植物油脂及びそれらの硬化油、分別油、エステル交換油等の加工油脂が例示できる。そのなかでも、ロールイン用油脂組成物としての物性を得るには液状油が含まれていることが望ましく、また、高融点油脂(40℃以上)としてエステル交換油や硬化油を用いることが望ましい。
また、トランス脂肪酸を持つ油脂はロールイン用油脂組成物の展延性などといった物性を良好にすることは以前より知られているものの、昨今の最近は健康志向への強まりから、トランス脂肪酸を低減する動きが市場である。乳脂肪中には5重量%前後含まれており、同程度のトランス脂肪酸の摂取による健康への影響は小さいと考えられている。本願においても特に限定はしないが、トランス脂肪酸をロールイン油脂組成物中5重量%以下であることが望ましい。
乳化剤に関しても特に限定はされず、従来の一般的なロールイン用油脂組成物に用いられる乳化剤を適時用いることができる。一例としてはレシチン、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、および酢酸モノグリセリド、酒石酸モノグリセリド、ジアセチル酒石酸モノグリセリド、コハク酸モノグリセリド、リンゴ酸モノグリセリド等各種有機酸モノグリセリドが挙げられ、特に縮合リシノール酸エステルは高水分による離水を防ぐ目的で添加が望ましい。
その他成分として、乳製品をはじめとする呈味成分、香料、着色料、酸化防止剤を適宜使用することができる。
本発明のロールイン用油脂組成物の製造法としては、従来の一般的なロールイン用油脂組成物の製造法に準じて行なえばよく、一例としては、油脂、水及び乳化剤並びに風味劣化防止剤といった主要な原料を使用し、油相と水相を予備乳化した後、パーフェクター、ボテーター、コンビネーターなどで、捏和することにより製造することができる。
油相は、融解した油脂に必要に応じて、乳化剤、風味劣化防止剤、酸化防止剤、色素、香料などの油溶性成分を添加、溶解/分散させ調製することができる。水相は、水又は温水に、必要に応じて乳化剤、風味劣化防止剤、食塩、糖類、無機塩類等を添加、溶解/分散させ調製することができる。
以下、本発明を本発明に関する実施例および比較例によりさらに詳細に説明する。なお、例中、% 及び部は、いずれも重量基準を意味する。
(実施例1)
精製ラード27重量部、パーム硬化油11重量部(融点45℃)、大豆油21重量部にレシチン0.2重量部、縮合リシノール脂肪酸エステル0.2重量部、グリセリン脂肪酸エステル0.1重量部、ソルビタン脂肪酸エステル0.05重量部を混合した油相を作成した。
また、水40.5重量部にグァーガム0.1重量部、食塩0.5重量部を添加して溶解し、水相を作成した。この水相の粘度は50cp(センチポイズ)/5℃(東京計器BM型粘度計、2号ローター、30回転で測定)であった。
油相に対し、水相を添加し、プロペラ攪拌器で攪拌し、約60℃のエマルジョンを得た。これを、コンビネーターにて急冷練り合わせを行い、レスティングチューブを通した後、シート状に成形し充填を行い、シート状ロールイン用油脂組成物を得た。
(実施例2)
実施例1と同様の配合と方法にて油相を作製し、また、グァーガムの変わりにタマリンド種子ガム0.1重量部用いる以外は実施例1と同様の配合と方法にて水相を作製した。この水相の粘度は80cp(実施例1と同様の測定方法・条件にて測定、以下特に断わりのない場合は、水相の粘度は実施例1と同じ測定方法にて粘度を測定したものとする)であった。油相に対し、水相を添加し、実施例1と同様の方法にてシート状ロールイン用油脂組成物を得た。
(実施例3)
実施例1と同様の配合と方法にて油相を作製し、また、グァーガムの変わりにネイティブ型ジェランガム0.016重量部用いる以外は実施例1と同様の配合と方法にて水相を作製した。この水相の粘度は160cpであった。油相に対し、水相を添加し、実施例1と同様の方法にてシート状ロールイン用油脂組成物を得た。
(実施例4)
実施例1と同様の配合と方法にて油相を作製した。水相は水3.3重量部に食塩0.5重量部を混合し、液糖37.2重量部と混合して水相を作製した。この水相の粘度は630cpであった。油相に対し、水相を添加し、実施例1と同様の方法にてシート状ロールイン用油脂組成物を得た。
(実施例5)
実施例1と同様の配合と方法にて油相を作製し、また、グァーガムの変わりにタマリンド種子ガム0.6重量部用いる以外は実施例1と同様の配合と方法にて水相を作製した。この水相の粘度は810cpであった。油相に対し、水相を添加し、実施例1と同様の方法にてシート状ロールイン用油脂組成物を得た。
(比較例1)
実施例1と同様の配合と方法にて油相を作製し、また、乳化剤を添加しない点以外は実施例1と同様の配合と方法にて水相を作製した。この水相の粘度は測定下限界以下であった。油相に対し、水相を添加し、実施例1と同様の方法にてシート状ロールイン用油脂組成物を得た。
(デニッシュ生地の調整)
上記実施例、ならびに比較例で得られたシート状ロールイン用油脂組成物を用いて、以下の表1の配合及び工程条件によりデニッシュ生地を調製した。なおデニッシュ生地の配合は粉以外は対粉重量部による表示であり、シート状ロールイン用油脂は得られた生地に対して24重量部配合した。また、練り込み用油脂は、硬化パーム油(融点43℃)17重量部、硬化大豆油(融点38℃)40重量部、大豆油26重量部、水16重量部、塩1重量部、グリセリン脂肪酸エステル0.4重量部、レシチン0.4重量部(香料・着色料適量)の配合のものを用いた。
<表1>
Figure 2011152088
(工程条件)
上記配合にてストレート法にて実施、工程条件は以下のとおり。
30コートのミキサーに油脂以外の材料を入れ、低速5分、中速4分、高速2分ミキシングをいった。その後練り込み用油脂を入れ、更に低速5分、中速3分、高速1分ミキシングを行い、生地を作成した。生地の捏ね上げ品温は22℃、フロアタイムを15分とった後に、生地を分割し、0℃のインキュベーターでリタードをとった。
15℃に予め温調しておいた検証用のシート状ロールイン用油脂組成物をこの生地(生地品温1±3℃)に包んだ。
これを5mm厚まで展延して三つ折りする操作を2回行った。その後、リタードを4時間とり、更に三つ折を一度行った。連続して最終展延(8mm厚)まで、展延し、カットして、成形し、ホイロをとった後に焼成を行い、デニッシュを得た。
実施例1、実施例2、実施例3、実施例4、実施例5、比較例1の配合と評価を表2にしめす。
<表2>
Figure 2011152088
※ すべての油相は同配合。油相中ラード系油脂配合率は45.8重量%、シート状ロールイン用油脂組成物の油分は59重量%であった。
※ 組織評価
・「良好」:滑らかで緻密な組織。可塑性良好で、コシもある。
↓「コシがやや弱い」
↓「やや組織粗く、コシが弱い」
・「不良」:組織が粗く、滑らかさに劣る。可塑性やコシや耐熱性も悪くなる。
の順で評価が下がる。なお、コシとは耐熱性があり手の上で揉んでも融けにくい状態と称する。
※ 展延性評価
・「良好」:展延時に生地の隅々にまでロールイン用油脂組成物が伸び、油脂にワレや亀裂が入らない。
↓「亀裂」
・「割れる」
の順で評価が下がる。
なお、耐熱性(コシ)が弱いために層状構造を作りにくく、また組織が粗すぎて明らかに生地とあわせて作業をすることができず展延性を評価できなかったものは「−」とした。
※ 総合評価
○:組織良好かつ折り込み時の展延性良好。製パン性に問題なくペストリーを焼成できる。
△:亀裂が入るもしくはコシが弱いが折り込み時に展延することは可能で、ペストリーを焼成できる。
×:割れが生じる若しくは展延性が悪い。
※ 総合評価△までは市場性があるものとする。
(実施例6)
実施例1と同様の配合と方法にて油相を作製し、また、グァーガムを0.2重量%用いる以外は実施例1と同様の配合と方法にて水相を作製した。この水相の粘度は540cpであった。油相に対し、水相を添加し、実施例1と同様の方法にてシート状ロールイン用油脂組成物を得た。
(比較例2)
実施例1と同様の配合と方法にて油相を作製し、また、グァーガムを0.25重量%用いる以外は実施例1と同様の配合と方法にて水相を作製した。この水相の粘度は1660cpであった。(東京計器BM型粘度計、2号ローター、12回転で測定)油相に対し、水相を添加し、実施例1と同様の方法にてシート状ロールイン用油脂組成物を得た。
得られたシート状ロールイン用油脂組成物を用いて実施例1と同様の配合及び工程条件によりデニッシュ生地を調整した。
実施例6、比較例2、そして参考の為、比較例1、実施例1の配合と評価を表3にしめす。
<表3>
Figure 2011152088
※ すべての油相は同配合。油相中ラード系油脂配合率は45.8重量%、シート状ロールイン用油脂組成物の油分は59重量%であった。
(比較例3)
精製パーム油22.5重量%、パーム硬化油(融点45℃)11.5重量%、大豆油25.0重量%にレシチン0.2重量%、縮合リシノール脂肪酸エステル0.2重量%、グリセリン脂肪酸エステル0.1重量%、ソルビタン脂肪酸エステル0.05重量%を混合した油相を作成した。また、水相は実施例3と同様の配合と方法にて水相を作製した。この水相の粘度は実施例3と同様の160cpであった。
油相に対し、水相を添加し、実施例1と同様の方法にてシート状ロールイン用油脂組成物を得た。
(実施例7)
精製ラード30重量%、パーム硬化油(融点45℃)10重量%、大豆油19重量%にレシチン0.2重量%、グリセリン脂肪酸エステル0.1重量%、ソルビタン脂肪酸エステル0.05重量%を混合した油相を作成した。また、水相は実施例3と同様の配合と方法にて水相を作製した。この水相の粘度は実施例3と同様の160cpであった。
油相に対し、水相を添加し、実施例1と同様の方法にてシート状ロールイン用油脂組成物を得た。
(比較例4)
精製ラード36重量%、パーム硬化油10重量%(融点45℃)、大豆油13重量%にレシチン0.2重量%、グリセリン脂肪酸エステル0.1重量%、ソルビタン脂肪酸エステル0.05重量%を混合した油相を作成した。また、水相は実施例3と同様の配合と方法にて水相を作製した。この水相の粘度は実施例3と同様の160cpであった。
油相に対し、水相を添加し、実施例1と同様の方法にてシート状ロールイン用油脂組成物を得た。
得られたシート状ロールイン用油脂組成物を用いて実施例1と同様の配合及び工程条件によりデニッシュ生地を調整した。
比較例3、実施例7、比較例4そして参考の為、実施例3の油脂配合と評価を表4にしめす。なお、それぞれの油相は融点・SFCが類似するよう配合を調整したものである。
<表4>
Figure 2011152088
※ すべての水相は同配合で、水40.5重量%にネイティブ型ジェランガム0.016重量%、食塩0.5重量%、水相の粘度は160cp。
(比較例5)
パーム油(沃素価52)60部、パーム核油(沃素価18)40部を混合し、ナトリウムメチラートを触媒として非選択的エステル交換油Aを得た。
この非選択的エステル交換油Aは現状、トランス酸を含有しないシート状ロールイン用油脂組成物としてよく用いられるものである。
上記エステル交換油を、大豆油15重量%にレシチン0.2重量%、縮合リシノール脂肪酸エステル0.2重量%、グリセリン脂肪酸エステル0.1重量%、ソルビタン脂肪酸エステル0.05重量%を混合した油相を作成した。また、水相は実施例3と同様の配合と方法にて水相を作製した。この水相の粘度は実施例3と同様の160cpであった。
油相に対し、水相を添加し、実施例1と同様の方法にてシート状ロールイン用油脂組成物を得た。
このように、ラード系油脂が配合されてない場合のない場合、エステル交換油が配合されていても良好な結果は得られなかった。
(実施例8)
精製ラード18重量部、パーム硬化油20重量部(融点45℃)、大豆油31重量部にレシチン0.2重量部、縮合リシノール脂肪酸エステル0.2重量部、グリセリン脂肪酸エステル0.1重量部、ソルビタン脂肪酸エステル0.05重量部を混合した油相を作成した。また、水30.5重量部にネイティブジェランガム0.014重量部、食塩0.5重量部を混合して水相を得た。この水相粘度は5℃で180cpであった。油相に対し、水相を添加し、実施例1と同様の方法にてシート状ロールイン用油脂組成物を得た。
<表5>
Figure 2011152088
本発明は、低油分・高水分でありながら幅広い硬さの生地において良好な展延性を示すロールイン用油脂組成物およびそれを使用してなる品質良好なペストリー製品の製造法に関するものである。

Claims (5)

  1. 水相粘度が5℃で50〜850cpであり、かつ油相中にラード系油脂を20重量%〜55重量%含有するロールイン用油脂組成物。
  2. 水相に多糖類、液糖から選ばれる1種以上を含有する請求項1記載のロールイン用油脂組成物。
  3. 多糖類が増粘性多糖類である、請求項2記載のロールイン用油脂組成物。
  4. 増粘性多糖類がカラギーナン、ジェランガム、ネイティブ型ジェランガム、キサンタンガム、グァーガム、タマリンド種子ガム、ペクチン、アラビアガム、ガティガムから選ばれる1種以上である、請求項3記載のロールイン用油脂組成物。
  5. 請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載のロールイン油脂組成物を使用した、ペストリー食品。
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