[0017] 本明細書では、式Iの化合物、式Iの化合物に対応するアミノ酸残基を含むポリペプチド、抗体及びコンジュゲートが提供され、加えて式Iの化合物に対応する修飾アミノ酸残基を含むポリペプチド、抗体及びコンジュゲートを産生する方法が提供される。
定義
[0018] 本明細書で提供される化合物に言及する場合、特に示さない限り、以下の用語は以下の意味を有する。特に定義されない限り、本明細書で使用するすべての専門用語及び科学用語は、当業者に一般的に理解されているものと同じ意味を有する。本明細書の用語に複数の定義がある場合は、特に示さない限り、本セクションの定義が優先する。
[0019] 本明細書で使用する「アルキル」という用語は、特に明記しない限り、直鎖状又は分岐の飽和炭化水素を指す。特定の実施形態では、アルキル基は第1級、第2級、又は第3級炭化水素である。特定の実施形態では、アルキル基は1個〜10個の炭素原子を含む、すなわち、C1〜C10アルキルである。特定の実施形態では、アルキル基はメチル、CF3、CCl3、CFCl2、CF2Cl、エチル、CH2CF3、CF2CF3、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、s−ブチル、t−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、イソヘキシル、3−メチルペンチル、2,2−ジメチルブチル、及び2,3−ジメチルブチルからなる群から選択される。この用語は、ハロゲン化アルキル基を含む置換及び非置換アルキル基の両方を含む。特定の実施形態では、アルキル基はフッ化アルキル基である。アルキル基と置換できる部分の非限定的な例は、ハロゲン(フルオロ、クロロ、ブロモ又はヨード)、ヒドロキシル、カルボニル、スルファニル、アミノ、アルキルアミノ、アリールアミノ、アルコキシ、アリロキシ、ニトロ、シアノ、スルホン酸、硫酸塩、ホスホン酸、リン酸塩、又はホスホン酸塩からなる群から選択され、これは当業者に知られ、Greene他のProtective Groups in Organic Synthesis(John Wiley and Sons、第2版、1991、参照により本明細書に組み込まれる)に教示されているように、必要に応じて非保護又は保護状態である。
[0020] 本明細書で使用する「低級アルキル」という用語は、特に明記しない限り、1個から6個の炭素原子を有する直鎖状又は分岐の飽和炭化水素、すなわちC1〜C6アルキルを指す。特定の実施形態では、低級アルキル基は第1級、第2級、又は第3級炭化水素である。この用語は、置換及び非置換部分の両方を含む。
[0021] 本明細書で使用する「シクロアルキル」という用語は、特に明記しない限り、飽和環状炭化水素を指す。特定の実施形態では、シクロアルキル基は飽和、及び/又は架橋、及び/又は非架橋、及び/又は融合二環基とすることができる。特定の実施形態では、シクロアルキル基は3個から10個の炭素原子を含む、すなわちC3〜C10シクロアルキルである。幾つかの実施形態では、シクロアルキルは3個から15個(C3−15)、3個から10個(C3−10)、又は3個から7個(C3−7)の炭素原子を有する。特定の実施形態では、シクロアルキル基はシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘキシメチル、シクロヘプチル、ビシクロ[2.1.1]ヘキシル、ビシクロ[2.2.1]ヘプチル、デカリニル又はアダマンチルである。この用語は、ハロゲン化シクロアルキル基を含む置換及び非置換シクロアルキル基の両方を含む。特定の実施形態では、シクロアルキル基はフッ化シクロアルキル基である。シクロアルキル基と置換できる部分の非限定的な例は、ハロゲン(フルオロ、クロロ、ブロモ又はヨード)、ヒドロキシル、カルボニル、スルファニル、アミノ、アルキルアミノ、アリールアミノ、アルコキシ、アリロキシ、ニトロ、シアノ、スルホン酸、硫酸塩、ホスホン酸、ホスホン酸、又はリン酸塩から選択され、これは必要に応じて非保護又は保護状態である。
[0022] 「アルキレン」は、特に1個から11個の炭素原子を有し、直鎖状又は分岐状であることもある二価飽和脂肪族炭化水素を指す。特定の実施形態では、アルキレン基は1個から10個の炭素原子を含む。この用語は、置換及び非置換部分の両方を含む。この用語の例には、メチレン(−CH2−)、エチレン(−CH2CH2−)、プロピレン異性体(例えば−CH2CH2CH2−及び−CH(CH3)CH2−)などの基がある。用語はハロゲン化アルキレン基を含む。特定の実施形態では、アルキレン基はフッ化アルキレン基である。アルキレン基と置換できる部分の非限定的な例は、必要に応じて保護又は非保護状態のハロゲン(フルオロ、クロロ、ブロモ又はヨード)、ヒドロキシル、カルボニル、スルファニル、アミノ、アルキルアミノ、アルキルアリール、アリールアミノ、アルコキシ、アリロキシ、ニトロ、シアノ、スルホン酸、硫酸塩、ホスホン酸、リン酸塩、及びホスホン酸塩からなる群から選択される。
[0023] 「アルケニル」は、一価のオレフィン性不飽和炭化水素の基を指し、特定の実施形態では最大約11個の炭素原子、2個から8個の炭素原子、又は2個から6個の炭素原子を有し、直鎖状又は分岐状であることもあり、少なくとも1個又は1個から2個のオレフィン性不飽和部位を有する。用語は置換部分と非置換部分の両方を含む。例示的アルケニル基にはエテニル(すなわち、ビニル、又は−CH=CH2)、n−プロペニル(−CH2CH=CH2)、イソプロペニル(−C(CH3)=CH2)などが含まれる。用語は、ハロゲン化アルケニル基を含む。特定の実施形態では、アルケニル基はフッ化アルケニル基である。アルケニル基と置換することができる部分の非限定的な例は、必要に応じて保護又は非保護状態のハロゲン(フルオロ、クロロ、ブロモ又はヨード)、ヒドロキシル、カルボニル、スルファニル、アミノ、アルキルアミノ、アリールアミノ、アルコキシ、アリロキシ、ニトロ、シアノ、スルホン酸、硫酸塩、ホスホン酸、リン酸塩、又はホスホン酸塩からなる群から選択される。
[0024] 本明細書で使用する「シクロアルケニル」という用語は、特に明記しない限り、不飽和環状炭化水素を指す。特定の実施形態では、シクロアルケニルは少なくとも1つの二重結合を含む一環式又は多環式環構造を指す。特定の実施形態では、シクロアルケニル基は架橋、非架橋及び/又は融合二環式基でよい。特定の実施形態では、シクロアルキル基は3個から10個の炭素原子を含む、すなわちC3〜C10シクロアルキルである。幾つかの実施形態では、シクロアルケニルは3個から7個(C3−10)、又は4個から7個(C3−7)の炭素原子を有する。この用語は、ハロゲン化シクロアルケニル基など、置換及び非置換シクロアルケニル基の両方を含む。特定の実施形態では、シクロアルケニル基はフッ化シクロアルケニル基である。シクロアルケニル基と置換することができる部分の非限定的な例は、必要に応じて非保護又は保護状態のハロゲン(フルオロ、クロロ、ブロモ又はヨード)、ヒドロキシル、カルボニル、スルファニル、アミノ、アルキルアミノ、アリールアミノ、アルコキシ、アリロキシ、ニトロ、シアノ、スルホン酸、硫酸塩、ホスホン酸、リン酸塩、又はホスホン酸塩からなる群から選択される。
[0025] 「アルケニレン」は、二価のオレフィン性不飽和炭化水素の基を指し、特定の実施形態では最大約11個の炭素原子、又は2個から6個の炭素原子を有し、直鎖状又は分岐状であることがあり、少なくとも1個又は1個から2個のオレフィン性不飽和部位を有する。この用語の例にはエテニレン(−CH=CH−)、プロペニレン異性体(例えば−CH=CHCH2−及び−C(CH3)=CH−及び−CH=C(CH3)−)などの基がある。用語はハロゲン化アルケニレン基など、置換及び非置換アルケニレン基の両方を含む。特定の実施形態では、アルケニレン基はフッ化アルケニレン基である。アルケニレン基と置換できる部分の非限定的な例は、必要に応じて非保護又は保護状態のハロゲン(フルオロ、クロロ、ブロモ又はヨード)、ヒドロキシル、カルボニル、スルファニル、アミノ、アルキルアミノ、アリールアミノ、アルコキシ、アリロキシ、ニトロ、シアノ、スルホン酸、硫酸塩、ホスホン酸、リン酸塩、又はホスホン酸塩からなる群から選択される。
[0026] 「アルキニル」は、アセチレン性不飽和炭化水素の基を指し、特定の実施形態では最大約11個の炭素原子又は2個から6個の炭素原子を有し、これは直鎖状又は分岐状であることがあり、少なくとも1個又は1個から2個のアルキニル不飽和部位を有する。アルキニル基の非限定的な例にはアセチレン基、エチニル基(−C≡CH)、プロパルギル基(−CH2C≡CH)などが含まれる。用語は、ハロゲン化アルキニル基など、置換及び非置換アルキニル基の両方を含む。特定の実施形態では、アルキニル基はフッ化アルキニル基である。アルキニル基と置換できる部分の非限定的な例は、必要に応じて非保護又は保護状態のハロゲン(フルオロ、クロロ、ブロモ又はヨード)、ヒドロキシル、カルボニル、スルファニル、アミノ、アルキルアミノ、アリールアミノ、アルコキシ、アリロキシ、ニトロ、シアノ、スルホン酸、硫酸塩、ホスホン酸、リン酸塩、又はホスホン酸塩からなる群から選択される。
[0027] 本明細書で使用する「アリール」という用語は、特に明記しない限り、フェニル、ビフェニル又はナフチルを指す。用語は置換及び非置換部分の両方を含む。アリール基は、当業者に知られているように、例えばGreene他のProtective Groups in Organic Synthesis(John Wiley and Sons、第2版、1991)で教示されているように、ハロゲン(フルオロ、クロロ、ブロモ又はヨード)、アルキル、ハロアルキル、ヒドロキシ、アミノ、アルキルアミノ、アリールアミノ、アルコキシ、アリロキシ、ニトロ、シアノ、スルホン酸、硫酸塩、ホスホン酸、リン酸塩又はホスホン酸塩からなる群から選択され、必要に応じて非保護又は保護状態の1つ又は複数の部分を含むが、これらに限定されない任意の記載された部分で置換することができる。
[0028] 「アルコキシ」は、−OR’基を指し、ここで、R’はアルキル又はシクロアルキルである。アルコキシ基は例示により、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、t−ブトキシ、s−ブトキシ、n−ペントキシ、n−ヘキソキシ、1,2−ジメチルブトキシなどを含む。
[0029] 「アルコキシカルボニル」は−C(O)−アルコキシ基を指し、ここで、アルコキシは本明細書で定義されている。
[0030] 「アミノ」は、−NH2基を指す。
[0031] 「カルボキシル」又は「カルボキシ」は−C(O)OH基を指す。
[0032] 「アルキルアミノ」又は「アリールアミノ」という用語は、それぞれ1個又は2個のアルキル又はアリール置換基を有するアミノ基を指す。特定の実施形態では、アルキル置換基は低級アルキルである。別の実施形態では、アルキル又は低級アルキルは非置換状態である。
[0033] 「ハロゲン」又は「ハロ」はクロロ、ブロモ、フルオロ又はヨードを指す。
[0034] 「チオアルコキシ」は、−SR’基を指し、ここで、R’はアルキル又はシクロアルキルである。
[0035] 「ヘテロシクリル」又は「ヘテロ環」は、一価一環式非芳香環構造及び/又は少なくとも1つの非芳香環を含む多環式環構造を指し、ここで非芳香環原子のうち1個又は複数は、O、S又はNから独立に選択されるヘテロ原子であり、残りの環原子は炭素原子である。特定の実施形態では、ヘテロシクリル又はヘテロ環基は3個から20個、3個から15個、3個から10個、3個から8個、4個から7個、又は5個から6個の環原子を有する。ヘテロシクリル基は、非芳香環を通して分子の残りの部分に結合する。特定の実施形態では、ヘテロシクリルは一環、二環、三環、又は四環式環構造であり、融合又は架橋環構造を含むことができ、任意に窒素又はイオウ原子を酸化することができ、窒素原子は任意に四級化することができ、部分的又は完全に飽和するか、芳香族である環もある。ヘテロシクリルは、任意のヘテロ原子又は炭素原子にて主要構造に取り付けることができ、その結果、安定した化合物が生成される。このようなヘテロ環基の例にはアゼピニル、ベンゾジオキサニル、ベンゾジオキソリル、ベンゾフラノニル、ベンゾピラノニル、ベンゾピラニル、ベンゾテトラヒドロフラニル、ベンゾテトラヒドロチエニル、ベンゾチオピラニル、ベンゾキサジニル、β−カルボリニル、クロマニル、クロモニル、シンノリニル、クマリニル、デカヒドロイソキノリニル、ジヒドロベンジソチアジニル、ジヒドロベンジソキサジニル、ジヒドロフリル、ジヒドロイソインドリル、ジヒドロピラニル、ジヒドロピラゾリル、ジヒドロピラジニル、ジヒドロピリジニル、ジヒドロピリミジニル、ジヒドロピロリル、ジオキソラニル、1,4−ジチアニル、フラノニル、イミダゾールイジニル、イミダゾリニル、インドリニル、イソベンゾテトラヒドロフラニル、イソベンゾテトラヒドロチエニル、イソクロマニル、イソクマリニル、イソインドリニル、イソチアゾリジニル、イソキサゾリジニル、モルホリニル、オクタヒドロインドリル、オクタヒドロイソインドリル、オキサゾリジノニル、オキサゾリジニル、オキシラニル、ピペラジニル、ピペリジニル、4−ピペリドニル、ピラゾリジニル、ピラゾリニル、ピロリジニル、ピロリニル、キヌクリジニル、テトラヒドロフリル、テトラヒドロイソキノリニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロチエニル、チアモルホリニル、チアゾリジニル、テトラヒドロキノリニル、及び1,3,5−トリチアニルが含まれるが、これらに限定されない。特定の実施形態では、ヘテロ環も本明細書に記載するように任意で置換することができる。
[0036] 「ヘテロアリール」という用語は、一価一環式芳香基及び/又は少なくとも1つの芳香環を含む多環式芳香基を指し、少なくとも1つの芳香環は、環中のO、S及びNから独立に選択された1つ又は複数のヘテロ原子を含む。ヘテロアリール基は、芳香環を通して分子の残りの部分に結合する。ヘテロアリール基の各環は、各環のヘテロ原子の総数が4以下であり、各環が少なくとも1個の炭素原子を含む限り、1個又は2個のO原子、1個又は2個のS原子及び/又は1個から4個のN原子を含むことができる。特定の実施形態では、ヘテロアリールは5個から20個、5個から15個、又は5個から10個の環原子を有する。一環式ヘテロアリール基の例にはフラニル、イミダゾリル、イソチアゾリル、イソキサゾリル、オキサジアゾリル、オキサジアゾリル、オキサゾリル、ピラジニル、ピラゾリル、ピリダジニル、ピリジル、ピリミジニル、ピロリル、チアジアゾリル、チアゾリル、チエニル、テトラゾリル、トリアジニル及びトリアゾリルが含まれるが、これらに限定されない。二環式ヘテロアリール基の例にはベンゾフラニル、ベンジミダゾリル、ベンゾイソキサゾリル、ベンゾピラニル、ベンゾチアジアゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾチエニル、ベンゾトリアゾリル、ベンゾキサゾリル、フラピリジル、イミダゾピリジニル、イミダゾチアゾリル、インドリジニル、インドリル、インダゾリル、イソベンゾフラニル、イソベンゾチエニル、イソインドリル、イソキノリニル、イソチアゾリル、ナフチリジニル、オキサゾロピリジニル、フタラジニル、プテリジニル、プリニル、ピリドピリジル、ピロロピリジル、キノリニル、キノキサリニル、キナゾリニル、チアジアゾロピリミジル、及びチエノピリジルが含まれるが、これらに限定されない。三環式ヘテロアリール基の例にはアクリジニル、ベンジンドリル、カルバゾリル、ジベンゾフラニル、ペリミジニル、フェナントロリニル、フェナントリジニル、フェナルサジニル、フェナジニル、フェノチアジニル、フェノキサジニル及びキサンテニルが含まれるが、これらに限定されない。特定の実施形態では、ヘテロアリール基も本明細書に記載するように任意で置換することができる。
[0037] 「アルキルアリール」という用語は、アルキル置換基を有するアリール基を指す。「アラルキル」又は「アリールアルキル」という用語は、アリール置換基を有するアルキル基を指す。
[0038] 本明細書で使用する「保護基」という用語は、特に定義されない限り、さらなる反応を防止する、又は他の目的のために酸素、窒素又はリン原子に付加される基を指す。多種多様な酸素及び窒素保護基が、有機合成の当業者に知られている。
[0039] 「薬学的に許容可能な塩」は、本明細書で提供され、生物学的特性を保持し、薬剤として使用するのに毒性ではない、又は他の意味で望ましくないものではない化合物の任意の塩を指す。このような塩は、当技術分野で周知の多様な有機及び無機対イオンから誘導することができる。このような塩は以下を含むが、これらに限定されない。すなわち、(1)塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸、スルファミン酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、トリクロロ酢酸、プロピオン酸、ヘキサン酸、シクロペンチルプロピオン酸、グリコール酸、グルタル酸、ピルビン酸、酪酸、マロン酸、コハク酸、ソルビン酸、アスコルビン酸、リンゴ酸、マレイン酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、3−(4−ヒドロキシベンゾイル)安息香酸、ピクリン酸、桂皮酸、マンデル酸、フタル酸、ラウリン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、1,2−エタン−ジスルホン酸、2−ヒドロキシエタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、4−クロロベンゼンスルホン酸、2−ナフタレンスルホン酸、4−トルエンスルホン酸、樟脳酸、樟脳スルホン酸、4−メチルビシクロ[2.2.2]−オクト−2−エン−1−カルボン酸、グルコヘプトン酸、3−フェニルプロピオン酸、トリメチル酢酸、t−ブチル酢酸、ラウリル硫酸、グルコン酸、安息香酸、グルタミン酸、ヒドロキシナフトエ酸、サリチル酸、ステアリン酸、シクロヘキシルスルファミン酸、キナ酸、ムコン酸及び同様の酸などの有機酸又は無機酸で形成された酸付加塩、又は(2)親化合物中に存在する酸性プロトンが、(a)金属イオン、例えばアルカリ金属イオン、アルカリ土類イオン又はアルミニウムイオン、又はアルカリ金属又はアルカリ土類金属水酸化物、例えばナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、アルミニウム、リチウム、亜鉛、及びバリウム水酸化物、アンモニアで置換された、又は(b)有機塩基、例えば脂肪族、脂環式、又は芳香族有機アミン、例えばアンモニア、メチルアミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ピコリン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、エチレンジアミン、リシン、アルギニン、オルニチン、コリン、N,N’−ジベンジルエチレン−ジアミン、クロロプロカイン、ジエタノールアミン、プロカイン、N−ベンジルフェネチルアミン、N−メチルグルカミンピペラジン、トリ(ヒドロキシメチル)−アミノメタン、テトラメチルアンモニウム水酸化物などと配位結合した場合に形成される塩基付加塩である。
[0040] 薬学的に許容可能な塩はさらに、例示により、及び制限なく、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、アンモニウム、テトラアルキルアンモニウムなどを含み、化合物が塩基性官能基を含む場合は、ヒドロハライドなどの無毒性有機酸又は無機酸の塩、例えば塩酸塩及び臭化水素酸塩、硫酸塩、リン酸塩、スルファミン酸塩、硝酸塩、酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、トリクロロ酢酸塩、プロピオン酸塩、ヘキサン酸塩、シクロペンチルプロピオン酸塩、グリコール酸塩、グルタル酸塩、ピルビン酸塩、乳酸塩、マロン酸塩、コハク酸塩、ソルビン酸塩、アスコルビン酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、酒石酸塩、クエン酸塩、安息香酸塩、3−(4−ヒドロキシベンゾイル)安息香酸塩、ピクリン酸塩、桂皮酸塩、マンデル酸塩、フタル酸塩、ラウリン酸塩、メタンスルホン酸塩(メシレート)、エタンスルホン酸塩、1,2−エタン−ジスルホン酸塩、2−ヒドロキシエタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩(ベシレート)、4−クロロベンゼンスルホン酸塩、2−ナフタレンスルホン酸塩、4−トルエンスルホン酸塩、樟脳酸塩、樟脳スルホン酸塩、4−メチルビシクロ[2.2.2]−オクト−2−エン−1−カルボン酸塩、グルコヘプトン酸塩、3−フェニルプロピオン酸塩、トリメチル酢酸塩、t−ブチル酢酸塩、ラウリル硫酸塩、グルコン酸塩、安息香酸塩、グルタミン酸塩、ヒドロキシナフトエ酸塩、サリチル酸塩、ステアリン酸塩、シクロヘキシルスルファミン酸塩、キナ酸塩、ムコン酸塩などを含む。
[0041] 「アシル」又は「O−結合エステル」という用語は、式C(O)R’の基を指し、ここで、R’はアルキル又はシクロアルキル(低級アルキルを含む)、アミノ酸のカルボキシレート残基、フェニルを含むアリール、アルカリル、ベンジルを含むアリールアルキル、メトキシメチルを含むアルコキシアルキル、フェノキシメチルなどのアリールオキシアルキル、又は置換アルキル(低級アルキルを含む)、任意にクロロ、ブロモ、フルオロ、ヨード、C1からC4アルキル又はC1からC4アルコキシで置換されたフェニルを含むアリール、メタンスルホニルを含むアルキル又はアリールアルキルスルホニルなどのスルホン酸エステル、一、二又は三リン酸エステル、トリチル又はモノメトキシ−トリチル、置換ベンジル、アルカリル、ベンジルを含むアリールアルキル、メトキシメチルを含むアルコキシアルキル、フェノキシメチルなどのアリールオキシアルキルである。エステルのアリール基は任意にフェニル基を含む。特に、アシル基はアセチル、トリフルオロアセチル、メチルアセチル、シクロプロピルアセチル、プロピオニル、ブチリル、ヘキサノイル、ヘプタノイル、オクタノイル、ネオ−ヘプタノイル、フェニルアセチル、2−アセトキシ−2−フェニルアセチル、ジフェニルアセチル、α−メトキシ−α−トリフルオロメチル−フェニルアセチル、ブロモアセチル、2−ニトロ−ベンゼンアセチル、4−クロロ−ベンゼンアセチル、2−クロロ−2,2−ジフェニルアセチル、2−クロロ−2−フェニルアセチル、トリメチルアセチル、クロロジフルオロアセチル、ペルフルオロアセチル、フルオロアセチル、ブロモジフルオロアセチル、メトキシアセチル、2−チオフェンアセチル、クロロスルホニルアセチル、3−メトキシフェニルアセチル、フェノキシアセチル、t−ブチルアセチル、トリクロロアセチル、モノクロロ−アセチル、ジクロロアセチル、7H−ドデカフルオロ−ヘプタノイル、ペルフルオロ−ヘプタノイル、7H−ドデカ−フルオロヘプタノイル、7−クロロドデカフルオロ−ヘプタノイル、7−クロロドデカフルオロ−ヘプタノイル、7H−ドデカフルオロヘプタノイル、7H−ドデカ−フルオロヘプタノイル、ノナ−フルオロ−3,6−ジオキサ−ヘプタノイル、ノナフルオロ−3,6−ジオキサヘプタノイル、ペルフルオロヘプタノイル、メトキシベンゾイル、メチル3−アミノ−5−フェニルチオフェン−2−カルボキシル、3,6−ジクロロ−2−メトキシ−ベンゾイル、4−(1,1,2,2−テトラフルオロ−エトキシ)−ベンゾイル、2−ブロモ−プロピオニル、オメガ−アミノカプリル、デカノイル、n−ペンタデカノイル、ステアリール、3−シクロペンチル−プロピオニル、1−ベンゼン−カルボキシル、O−アセチルマンデリル、ピバロイルアセチル、1−アダマンタン−カルボキシル、クロロヘキサン−カルボキシル、2,6−ピリジンジカルボキシル、シクロプロパン−カルボキシル、シクロブタン−カルボキシル、ペルフルオロシクロヘキシルカルボキシル、4−メチルベンゾイル、クロロメチルイソキサゾリルカルボニル、ペルフルオロシクロヘキシルカルボキシル、クロトニル、1−メチル−1H−インダゾール−3−カルボニル、2−プロペニル、イソバレリル、1−ピロリジンカルボニル、4−フェニルベンゾイルを含む。
[0042] 「アミノ酸」という用語は、天然に生じる、及び合成のα、β、γ又はδアミノ酸を指し、タンパク質中に見られるアミノ酸、すなわち、グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、メチオニン、フェニルアラニン、トリプトファン、プロリン、セリン、トレオニン、システイン、チロシン、アスパラギン、グルタミン、アスパラギン酸塩、グルタミン酸塩、リシン、アルギニン及びヒスチジンを含むが、これらに限定されない。特定の実施形態では、アミノ酸はL配置である。あるいは、アミノ酸はアラニル、バリニル、ロイシニル、イソロイシニル、プロリニル、フェニルアラニニル、トリプトファニル、メチオニニル、グリシニル、セリニル、トレオニニル、システイニル、チロシニル、アスパラギニル、グルタミニル、アスパルトイル、グルタロイル、リシニル、アルギニニル、ヒスチジニル、β−アラニル、β−バリニル、βロイシニル、β−イソロイシニル、β−プロリニル、β−フェニルアラニニル、β−トリプトファニル、β−メチオニニル、β−グリシニル、βセリニル、β−トレオニニル、β−システイニル、β−チロシニル、β−アスパラギニル、β−グルタミニル、β−アスパルトイル、β−グルタロイル、β−リシニル、β−アルギニニル又はβ−ヒスチジニルの誘導体とすることができる。
[0043] 「ポリペプチド」、「ペプチド」及び「タンパク質」という用語は、本明細書では区別なく使用され、アミノ酸残基のポリマーを指す。すなわち、ポリペプチドを指示する記述は、ペプチドの記述及びタンパク質の記述に等しく当てはまり、その逆もある。この用語は、天然に生じるアミノ酸ポリマー、さらに1個又は複数のアミノ酸残基が修飾アミノ酸であるアミノ酸ポリマーに当てはまる。また、このような「ポリペプチド」、「ペプチド」及び「タンパク質」は、完全長タンパク質などの任意の長さのアミノ酸鎖を含み、アミノ酸残基はペプチド共有結合によって結合する。
[0044] ヌクレオシド組成物に関して「実質的に〜がない」又は「実質的に〜が存在しない」という用語は、そのヌクレオシドの指定鏡像体の重量で少なくとも85%又は90%、特定の実施形態では重量で95%、98%、99%又は100%を含むヌクレオシド組成物を指す。特定の実施形態では、本明細書で提供する方法及び化合物において、化合物には実質的に鏡像体がない。
[0045] 同様に、ヌクレオシド組成物に関して「分離した」という用語は、ヌクレオシドの重量で少なくとも85%、90%、95%、98%、99%から100%を含み、残りは他の化学種又は鏡像体を含むヌクレオシド組成物を指す。
[0046] 「溶媒和物」は、非共有分子間力によって結合された計算又は非計算量の溶媒をさらに含む、本明細書で提供される化合物又はその塩を指す。溶媒が水である場合、溶媒和物は水和物である。
[0047] 「同位体組成」は、所与の原子に存在する各同位体の量を指し、「天然同位体組成」は所与の原子について天然に生じる同位体の組成又は発生量を指す。その天然同位体組成を含む原子を、本明細書では「非濃縮」原子と呼ぶこともある。特に指定されない限り、本明細書に記載の化合物の原子は、その原子の任意の安定した同位体を表すものとする。例えば、特に示さない限り、位置が特に「H」又は「水素」と指定されている場合、その位置は天然同位体組成に水素を有すると理解される。
[0048] 「同位体濃縮」は、原子の天然同位体発生量の代わりに、ある量の特異的同位体を分子中の所与の原子に取り込むパーセンテージを指す。例えば、所与の位置における1%の重水素濃縮とは、所与の試料中の分子の1%が指定された位置に重水素を含有するという意味である。自然界で生じる重水素の分布は約0.0156%であるので、非濃縮出発原料を使用して合成した化合物中の任意の位置における重水素濃縮は、約0.0156%である。本明細書で提供する化合物の同位体濃縮は、質量分光測光及び核磁気共鳴分光法など、当業者に知られている従来の分析法を使用して判定することができる。
[0049] 「同位体濃縮」とは、その原子の天然同位体組成とは異なる同位体組成を有する原子を指す。「同位体濃縮」は、その原子の天然同位体組成とは異なる同位体組成を有する原子を少なくとも1個含む化合物を指すこともある。
[0050] 本明細書で使用する「アルキル」、「シクロアルキル」、「アルケニル」、「シクロアルケニル」、「アルキニル」、「アリール」、「アルコキシ」、「アルコキシカルボニル」、「アミノ」、「カルボキシル」、「アルキルアミノ」、「アリールアミノ」、「チオアルキオキシ」、「ヘテロシクリル」、「ヘテロアリール」、「アルキルヘテロシクリル」、「アルキルヘテロアリール」、「アシル」、「アラルキル」、「アルカリル」、「プリン」、「ピリミジン」、「カルボキシル」及び「アミノ酸」基は、任意に、水素原子が存在する1つ又は複数の位置に重水素を含み、1つ又は複数の原子の重水素組成は天然同位体組成とは異なる。
[0051] また、本明細書で使用する「アルキル」、「シクロアルキル」、「アルケニル」、「シクロアルケニル」、「アルキニル」、「アリール」、「アルコキシ」、「アルコキシカルボニル」、「カルボキシル」、「アルキルアミノ」、「アリールアミノ」、「チオアルキオキシ」、「ヘテロシクリル」、「ヘテロアリール」、「アルキルヘテロシクリル」、「アルキルヘテロアリール」、「アシル」、「アラルキル」、「アルカリル」、「プリン」、「ピリミジン」、「カルボキシル」及び「アミノ酸」基は、任意に天然同位体組成とは異なる量の炭素−13を含む。
[0052] 本明細書で使用するEC50は、特定の試験化合物によって誘導、誘発又は強化される特定の応答の最大発現の50%で、用量依存性応答を惹起する特定の試験化合物の用量、濃度又は量を指す。
[0053] 本明細書で使用するIC50は、このような応答を測定するアッセイにて、最大応答の50%阻害を達成する特定の試験化合物の量、濃度又は用量を指す。
[0054] 本明細書で使用する「宿主」という用語は、ウィルスが中で自己複製することができる任意の単細胞又は多細胞生物を指し、細胞系統及び動物、特定の実施形態ではヒトが含まれる。あるいは、宿主はウィルスゲノムの一部を保持することができ、その自己複製又は機能は、本明細書に記載の化合物及び組成物で変更することができる。宿主という用語は特に、感染した細胞、ウィルスゲノムの全部又は一部が移入された細胞、及び動物、特に霊長類(チンパンジーを含む)及びヒトを含む。大部分の動物用途では、宿主はヒトの患者である。しかし、特定の適用では本開示により明らかに獣医学的用途が予想される(チンパンジーなど)。
[0055] 本明細書で使用する「対象」及び「患者」という用語は、本明細書では区別なく使用される。「対象」という用語は、非霊長類(例えばウシ、ブタ、ウマ、ネコ、イヌ、ラット、及びマウス)及び霊長類(例えばカニクイザルなどのサル、チンパンジー及びヒト)を含む哺乳類などの動物、及び例えばヒトを指す。特定の実施形態では、対象はC型肝炎感染の現在の治療に対して難治性又は非反応性である。別の実施形態では、対象は家畜(例えばウマ、ウシ、ブタなど)又はペット(例えばイヌ又はネコ)である。特定の実施形態では、対象はヒトである。
[0056] 本明細書で使用する「治療薬」という用語は、障害又はその1つ又は複数の症状の治療又は予防に使用することができる任意の作用物質を指す。特定の実施形態では、「治療薬」は本明細書で提供する化合物を含む。特定の実施形態では、治療薬は障害又はその1つ又は複数の症状の治療又は予防に有用であることが知られている、又はそれに使用されてきた、又は現在使用されている作用物質である。
[0057] 「治療的有効量」は、疾患の治療のために対象に投与した場合、その疾患のこのような治療を実現するのに十分な量の化合物又は組成物を指す。「治療的有効量」は、特に化合物、疾患及びその重症度、及び治療される対象の年齢、体重などに応じて変化することがある。
[0058] 任意の疾患又は障害の「治療処置」又は「治療」は、特定の実施形態では対象に存在する疾患又は障害を改善することを指す。別の実施形態では、「治療処置」又は「治療」は少なくとも1つの物理的パラメータを改善することを含み、これは、対象は識別できないことがある。さらに別の実施形態では、「治療処置」又は「治療」は疾患又は障害を物理的に調節する(例えば識別できる症状を安定させる)又は生理学的に調節する(例えば物理的パラメータを安定させる)、又はその両方のことを含む。さらに別の実施形態では、「治療処置」又は「治療」は疾患又は障害の発症を遅延することを含む。
[0059] 本明細書で使用する「予防薬」という用語は、障害又はその1つ又は複数の症状の防止に使用することができる任意の作用物質を指す。特定の実施形態では、「予防薬」という用語は本明細書で提供する化合物を含む。特定の他の実施形態では、「予防薬」という用語は本明細書で提供する化合物を指さない。例えば、予防薬は障害の発症、発現、進行及び/又は重症度を防止又は妨げるために有用であると知られている、又はそのために使用されてきた、又は現在使用されている作用物質である。
[0060] 本明細書で使用する「予防的に有効な量」という語句は、障害に伴う1つ又は複数の症状の発現、再発又は発症の防止又は軽減につながる、又は別の療法(例えば別の予防薬)の予防効果を強化又は改善するのに十分である療法(例えば予防薬)の量を指す。
[0061] 修飾アミノ酸残基を含む組成物に関して「実質的に純粋」という用語は、組成物の残りの部分に対して修飾アミノ酸残基を重量で少なくとも80%、85%、90%又は95%、特定の実施形態では重量、例えば乾燥重量で95%、98%、99%又は100%含む組成物を指す。重量パーセントは、組成物中のタンパク質の総重量との比較、又は組成物中の修飾アミノ酸残基の総重量との比較とすることができる。純度は、当業者に明白な技術によって判定することができる。
[0062] 「抗体」という用語は、当業者によって抗体と認識されるような任意の高分子を指す。抗体には、結合、及び当業者によって認識される免疫グロブリン遺伝子のいずれかによってコードすることができるポリペプチド鎖と実質的に同一である少なくとも1つのポリペプチド鎖などの共通の特性がある。免疫グロブリン遺伝子はκ、λ、α、γ(IgG1、IgG2、IgG3、及びIgG4)、δ、ε及びμ定常領域遺伝子、さらに免疫グロブリン可変領域遺伝子を含むが、これらに限定されない。この用語は、当業者に認識される完全長抗体及び抗体フラグメント、及びその変形を含む。
[0063] 「抗体フラグメント」という用語は、完全長の形態以外の抗体の任意の形態を指す。本明細書の抗体フラグメントは、完全長抗体内に存在するこれより小さい成分である抗体、及び改変されている抗体を含む。抗体フラグメントはFv、Fc、Fab、及び(Fab’)2、単鎖Fv(scFv)、二重特異性抗体、三重特異性抗体、四重特異性抗体、二官能性ハイブリッド抗体、CDR1、CDR2、CDR3、CDRの組み合わせ、可変領域、フレームワーク領域、定常領域などを含むが、これらに限定されない(Maynard及びGeorgiou、2000、Annu. Rev. Biomed. Eng. 2:339−76;Hudson、1998、Curr. Opin. Biotechnol. 9:395−402)。
[0064] 「免疫グロブリン(Ig)」という用語は、免疫グロブリン遺伝子の1つによって実質的にコードされた1つ又は複数のポリペプチドで構成されたタンパク質、又はアミノ酸配列がそれと実質的に同一であるタンパク質を指す。免疫グロブリンは抗体を含むが、これらに限定されない。免疫グロブリンは幾つかの構造様式を有することができ、それには完全長抗体、抗体フラグメント、及びVH、Cγ1、Cγ2、Cγ3、VL及びCLを含むが、これらに限定されない個々の免疫グロブリンドメインが含まれるが、これらに限定されない。
[0065] 「免疫グロブリン(Ig)ドメイン」という用語は、免疫グロブリン遺伝子によって実質的にコードされたポリペプチドで構成されたタンパク質ドメインを指す。IgドメインはVH、Cγ1、Cγ2、Cγ3、VL及びCLを含むが、これらに限定されない。
[0066] 抗体の「可変領域」という用語はVH免疫グロブリンドメイン、VL免疫グロブリンドメイン、又はVH及びVL免疫グロブリンドメインで構成された1つ又は複数のポリペプチドを指す。可変領域は、分離状態のこの又はこれらのポリペプチドを、Fvフラグメントと、scFvフラグメントと、これより大きい抗体フラグメントの状況でこの領域と、又は完全長抗体又は代替的に非抗体骨格分子の状況でこの領域と呼ぶことができる。
[0067] 「可変」という用語は、可変ドメインの特定の部分が、抗体間で配列が広範囲に異なり、特定の抗原に対するその特定の各抗体の結合特異性の原因であることを指す。しかし、可変性は、抗体の可変領域全体に均一に分布するのではない。これは、軽鎖及び重鎖可変ドメインの両方で、相補性決定領域(CDR)と呼ばれる3つのセグメントに集中する。可変ドメインのうち保存性が比較的高い部分をフレームワーク領域(FR)と呼ぶ。相対的に重い鎖と軽い鎖それぞれの可変ドメインは、ほぼβシート構成を取り入れ、3つ又は4つのCDRによって接続された4つのFR領域を含み、これはβシート構造を接続する、及び場合によってはその一部を形成するループを形成する。各鎖のCDRは、FR領域によって非常に近接して集められ、他の鎖からのCDRとともに抗体の抗原結合部位の形成に寄与する(Kabat他のSequences of Proteins of Immunological Interest(第5版、Public Health Service, National Institutes of Health, Bethesda, Md. (1991)参照)。
[0068] 定常領域は通常、抗原への抗体の結合に直接関与しないが、様々なエフェクタ機能を示す。その重鎖の定常領域のアミノ酸配列に応じて、抗体又は免疫グロブリンを異なるクラスに割り当てることができる。免疫グロブリンには5つの主要なクラス、すなわち、IgA、IgD、IgE、IgG及びIgMがあり、その幾つかはさらに下位クラス(アイソタイプ)、例えばIgG1、IgG2、IgG3、及びIgG4、IgA1及びIgA2に分割することができる。免疫グロブリンの異なるクラスに対応する重鎖定常領域を、それぞれα、δ、ε、γ及びμと呼ぶ。様々なヒト免疫グロブリンのクラスのうち、ヒトIgG1、IgG2、IgG3及びIgMのみが補体を活性化することが知られている。
[0069] 「コンジュゲート」という用語は、本明細書で説明するように修飾アミノ酸残基に接続することができる任意の部分を指す。幾つかの実施形態では、「コンジュゲート」と「ペイロード」という用語は区別なく使用される。コンジュゲートは小分子又は高分子でよい。幾つかの実施形態では、コンジュゲートはタンパク質、ペプチド、核活性又はそのハイブリッドを含むが、これらに限定されない生理活性分子である。幾つかの実施形態では、コンジュゲートはポリエチレングリコールなどのポリマーである。幾つかの実施形態では、コンジュゲートは商業的に入手可能な薬品などの治療薬である。幾つかの実施形態では、コンジュゲートは、標的細胞にとって有害である分子ペイロードなどの特定の標的を認識し、それに結合することができる標識、又は検出又は診断に有用な標識である。幾つかの実施形態では、コンジュゲートはリンカーを介して修飾アミノ酸残基に接続する。幾つかの実施形態では、コンジュゲートはリンカーなしで修飾アミノ酸残基に直接接続する。
[0070] 「可変タンパク質配列」という用語は、アミノ酸のアイデンティティが別の同様のタンパク質配列とは異なる1つ又は複数の残基を有するタンパク質配列を指す。前記同様のタンパク質配列は、天然の野生型タンパク質配列、又は野生型配列の別の変異体でよい。変異体は、1つ又は複数のアミノ酸の挿入、欠失又は置換を有するタンパク質を含む。変異体は、1つ又は複数の翻訳後修飾アミノ酸を有するタンパク質も含む。
[0071] 「親抗体」という用語は、本明細書の記述に従って修飾される、当業者に知られた抗体を指す。修飾は、親抗体の1つ又は複数のアミノ酸を物理的に、すなわち化学的又は生化学的に置換又は修飾して、本明細書の記述の範囲に入る抗体を生成することができる。修飾は概念的でもよい。すなわち、親抗体の1つ又は複数のポリペプチド鎖の配列を使用し、本明細書の記述による1つ又は複数の部位特異的修飾アミノ酸を含む抗体をデザインする。親抗体は天然に生じる抗体、又はラボラトリでデザイン又は開発された抗体でよい。親抗体は人工的又は改変抗体、例えばキメラ又はヒト化抗体でもよい。
[0072] 「保存的に修飾した変異体」という用語は、アミノ酸配列の保存的置換によって関連タンパク質とは異なるタンパク質を指す。コードされた配列中の単一のアミノ酸又は小さいパーセンテージのアミノ酸を変更、付加又は欠失するペプチド、ポリペプチド、又はタンパク質配列の置換、欠失又は付加が「保存的に修飾した変異体」であり、変更の結果、あるアミノ酸が化学的に同様のアミノ酸で置換されることが、当業者には認識される。機能的に同様のアミノ酸を提供する保存的置換の表が、当技術分野でよく知られている。このように保存的に修飾した変異体は、多形変異体、種間相同体、及び対立遺伝子に加えられるもので、これを排除するものではない。
[0073] 以下の8つの群はそれぞれ、相互に保存的な置換を有するアミノ酸を含む。
1)アラニン(A)、グリシン(G)、
2)アスパラギン酸(D)、グルタミン酸(E)、
3)アスパラギン(N)、グルタミン(Q)、
4)アルギニン(R)、リシン(K)、
5)イソロイシン(I)、ロイシン(L)、メチオニン(M)、バリン(V)、
6)フェニルアラニン(F)、チロシン(Y)、トリプトファン(W)、
7)セリン(S)、トレオニン(T)、及び
8)システイン(C)、メチオニン(M)。
例えばCreighton、Proteins:Structures and Molecular Properties(W H Freeman & Co.、第2版(1993年12月))を参照されたい。
[0074] 2つ以上のポリペプチド配列の文脈で「同一の」又は「同一性」という用語は、2つ以上の配列又は部分配列が同じであることを指す。配列は、比較窓又は以下の配列比較アルゴリズムのうち1つを使用して測定した専用領域で、最大対応について比較し、整列された場合に、又は手動で整列させ、目視検査することによって、あるパーセンテージのアミノ酸残基又はヌクレオチドが同じである(すなわち、特定の領域にわたって約60%の同一性がある、任意に約65%、約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、又は約95%の同一性がある)場合、「実質的に同一」である。同一性は、少なくとも約50個のアミノ酸又はヌクレオチドの長さの領域、又は75〜100個のアミノ酸又はヌクレオチドの長さの領域、又は指定されていない場合は、配列又はポリペプチド全体にわたって存在することがある。抗体の場合、同一性は可変CDRの外側で測定することができる。比較のための配列の最適整列は、Smith及びWaterman((1970) Adv. Appl. Math. 2:482c)の局所相同性アルゴリズムによって、Needleman及びWunsch((1970) J. Mol. Biol. 48:443)の相同性整列アルゴリズムによって、Pearson及びLipman((1988) Proc. Nat’l. Acad. Sci. USA 85:2444)の類似性探索方法によって、これらのアルゴリズムをコンピュータ化して実現することによって(Wisconsin Genetics Software PackageのGAP、BESTFIT、FASTA、及びTFASTA(Genetics Computer Group, 575 Science Dr.、ウィスコンシン州マジソン))、又は手動式整列及び目視検査(例えばAusubel他、Current Protocols in Molecular Biology (1995 supplement)参照)によって実行することができる。
[0075] パーセント配列同一性及び配列類似性を判定するために適切なアルゴリズムの例には、それぞれAltschul他((1977) Nuc. Acids Res. 25:3389−3402)及びAltschul他((1990) J. Mol. Biol. 215:403−410)に記載されたBLAST及びBLAST 2.0アルゴリズムが含まれる。BLAST解析を実行するソフトウェアは、National Center for Biotechnology Informationを通して公的に入手可能である。BLASTアルゴリズムのパラメータW、T及びXは、整列の感度及び速度を判定する。BLASTNプログラム(ヌクレオチド配列用)は、デフォルトとして11の語長(W)、10の期待値、M=5、N=−4、及び両方のストランドの比較を使用する。アミノ酸配列の場合は、BLASTPプログラムが、デフォルトとして3の語長、10の期待値(E)、及びBLOSUM62スコアリングマトリクス(Henikoff及びHenikoff((1989) Proc. Natl. Acad. Sci. USA 89:10915)参照)、50のアラインメント(B)、10の期待値(E)、M=5、N=−4、及び両方のストランドの比較を使用する。BLASTアルゴリズムは通常、「低複雑度」フィルタをオフに切り換えた状態で実行する。幾つかの実施形態では、BLASTアルゴリズムは通常、「低複雑度」フィルタをオンに切り換えた状態で実行する。
[0076] BLASTアルゴリズムは、2つの配列間の類似性の統計解析も実行する(Karlin及びAltschul((1993) Proc. Natl. Acad. Sci. USA 90:5873−5787)参照)。BLASTアルゴリズムによって提供される類似性の一つの尺度は、最低合計確率(P(N))であり、これは2つのヌクレオチド又はアミノ酸配列間に偶然に一致が生じる確率の指標を提供する。例えば、試験核酸と基準核酸の比較によって最低合計確率が約0.2未満である、さらに好ましくは約0.01未満、最も好ましくは約0.001未満である場合、核酸は基準核酸に類似していると見なされる。
[0077] 「アミノ酸」という用語は、自然に発生する、及び自然以外で発生するアミノ酸、さらにプロリンなどのアミノ酸、自然に発生するアミノ酸と類似した方法で機能するアミノ酸類似体及びアミノ酸模倣物質を指す。
[0078] 自然にコードされたアミノ酸は、当業者に知られているタンパク新生アミノ酸である。それには20種の一般的なアミノ酸(アラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン、グルタミン酸、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リシン、メチオニン、フェニルアラニン、プロリン、セリン、トレオニン、トリプトファン、チロシン、及びバリン)、及びそれほど一般的ではないピロリシン及びセレノシステインが含まれる。自然にコードされたアミノ酸にはプレニル化アミノ酸、イソプレニル化アミノ酸、ミリストイル化アミノ酸、パルミトイル化アミノ酸、N−結合グリコシル化アミノ酸、O−結合グリコシル化アミノ酸、リン酸化アミノ酸及びアシル化アミノ酸などの自然に発生する22種のアミノ酸の翻訳後変異体が含まれる。
[0079] 「修飾アミノ酸」という用語は、タンパク新生アミノ酸ではないアミノ酸、又は翻訳後修飾されたその変異体を指す。特に、この用語は、一般的な20種のアミノ酸又はピロリシン又はセレノシステインのうち1つではないアミノ酸、又は翻訳後修飾されたその変異体を指す。
化合物
[0080] 本明細書では式Iによる化合物、又はその塩が提供され、
式中、Dは−Ar−W3−又は−W1−Y1−C(O)−Y2−W2−であり、Arは下式であり、
W1、W2及びW3はそれぞれ独立に単結合又は低級アルキレンであり、各X1は独立に−NH−、−O−又は−S−であり、各Y1は独立に単結合、−NH−又は−O−であり、各Y2は独立に単結合、−NH−、−O−又はN−結合若しくはC−結合ピロリジニレンであり、Z1、Z2及びZ3のうち1つは−N−であり、Z1、Z2及びZ3のそれ以外は独立に−CH−である。
[0081] ある実施形態では、Dは−Ar−W3−であり、Ar及びW3は式Iの文脈で定義された通りである。特定の実施形態では、Dは−Ar−W3−であり、Arは下式であり、
Ar、Z1、Z2、Z3及びW3は式Iの文脈で定義された通りである。特定の実施形態では、Dは−Ar−W3−であり、Arは下式であり、
Ar、Z1、Z3、X1及びW3は式Iの文脈で定義された通りである。特定の実施形態では、Dは−Ar−W3−であり、W3は−CH2−であり、Arは下式であり、
Z1及びZ2は式Iの文脈で定義された通りである。
[0082] ある実施形態では、Dは−W1−Y1−C(O)−Y2−W2−であり、W1、W2、Y1及びY2は式Iの文脈で定義された通りである。特定の実施形態では、Dは−W1−Y1−C(O)−Y2−W2−であり、各Y1は独立に−NH−又は−O−であり、W1、W2及びY2は式Iの文脈で定義された通りである。特定の実施形態では、Dは−W1−Y1−C(O)−Y2−W2−であり、各Y2は独立にN−結合又はC−結合ピロリジニレンであり、各W2は単結合であり、W1及びY1は式Iの文脈で定義された通りである。特定の実施形態では、Dは−W1−Y1−C(O)−Y2−W2−であり、各Y2は独立に単結合、−NH−又は−O−であり、各W2は低級アルキレンであり、W1及びY1は式Iの文脈で定義された通りである。
[0083] ある実施形態では、式Iaによる化合物が提供され、
式中、Dは式Iの文脈で定義された通りである。
[0084] ある実施形態では、式I及びIaのいずれかの化合物が提供され、ここで、W2及びW3はそれぞれ独立にC1−C3アルキレンである。別の実施形態では、式I及びIaのいずれかの化合物が提供され、ここで、W2及びW3はそれぞれ独立にC1−C2アルキレンである。
[0085] ある実施形態では、式IIによる化合物又はその塩が提供され、
式中、W4はC1−C10アルキレンである。他の実施形態では、W4はC1−C5アルキレンである。ある実施形態では、W4はC1−C3アルキレンである。ある実施形態では、W4はC1アルキレンである。
[0086] ある実施形態では、式30による化合物、又はその塩が提供される。
[0087] ある実施形態では、式1〜29及び40のいずれかによる化合物、又はその塩が提供される。
[0088] ある実施形態では、式I、Ia、II、1〜30又は40の化合物に対応するアミノ酸残基を含むポリペプチドが提供される。ある実施形態では、ペイロードに結合した式I、Ia、II、1〜30又は40の化合物に対応するアミノ酸残基を含むポリペプチドを含み、及び任意にポリペプチドとペイロードの間の結合部分を含むコンジュゲートが提供される。
[0089] ある実施形態では、式I、Ia、II、1〜30又は40の化合物に対応するアミノ酸残基を含む抗体が提供される。ある実施形態では、ペイロードに結合した式I、Ia、II、1〜30又は40の化合物に対応するアミノ酸残基を含む抗体を含み、及び任意に抗体とペイロードの間の結合部分を含むコンジュゲートが提供される。
[0090] ある実施形態では、式I、Ia、II、1〜30又は40の化合物に対応するアミノ酸残基でアミノアシル化された直交tRNAが提供される。関連する実施形態では、ポリペプチドを産生する方法であって、アミノ酸残基をポリペプチドに取り込むのに適切な状態で、式I、Ia、II、1〜30又は40の化合物に対応するアミノ酸残基でアミノアシル化された直交tRNAにポリペプチドを接触させることを含む方法が提供される。ある態様では、直交tRNA塩基は、通常はアミノ酸と会合しないコドンと対合する。別の態様では、接触は、式I、Ia、II、1〜30又は40の化合物で直交tRNAをアミノアシル化することができるtRNA合成酵素を含む反応混合物中で生じる。
[0091] 特定の実施形態では、以下の式のいずれかにより、修飾アミノ酸残基を含むポリペプチドが提供され、ここで、Dは式Iの文脈で定義された通りである。
タンパク質は一般にL−アミノ酸で構成されていることが当業者には認識される。しかし、修飾アミノ酸の場合、本明細書の方法及び組成物により開業者はL−、D−又はラセミ体修飾アミノ酸を使用することができる。特定の実施形態では、本明細書に記載の修飾アミノ酸は、D形の天然アミノ酸及びラセミ体形の天然アミノ酸を含む。
ヒュスゲン環化付加反応
[0092] 本明細書で提供する式I、Ia、II、1〜30又は40のいずれかによる化合物などのアジド基を含む修飾アミノ酸、及びそれを含むポリペプチドにより、アルキン基を含む第二化合物との選択的かつ効率的な反応が促進されるので有利である。アジド基及びアルキン基は1,3−双極環化付加反応で反応し、修飾アミノ酸(又は修飾アミノ酸を含むポリペプチド)を第二化合物に結合する1,2,3−トリアゾリレン部分を形成すると考えられる。トリアゾールを形成するこのアジドとアルキン間の反応は、当業者には一般にヒュスゲン環化付加反応として知られている。
[0093] アジド及びアルキン官能基の一意の反応性により、これはポリペプチド及び他の生物学的分子の選択的修飾に極めて有用になる。有機アジド、特に脂肪族アジド、及びアルキンは、一般的な反応性化学的状態に向かって概ね安定している。特に、アジド及びアルキン官能基は両方とも、自然に発生するポリペプチドに見られる一般的な20種のアミノ酸の側鎖(すなわち、R基)に対して不活性である。しかし、近接させるとアジド基とアルキン基の「ばね式」の性質が明らかになり、ヒュスゲン[3+2]環化付加反応を介して選択的かつ効率的に反応して、対応するトリアゾールを生成する。例えばChin J.他のScience 301:964−7 (2003)、Wang, Q.他のJ. Am. Chem. Soc. 125, 3192−3193 (2003)、Chin, J. W.他のJ. Am. Chem. Soc. 124:9026−9027 (2002)を参照されたい。
[0094] ヒュスゲン環化付加反応は、求核置換ではなく選択的環化付加反応を含むので(例えばPadwa, A.、COMPREHENSIVE ORGANIC SYNTHESIS、第4巻(Trost, B. M.編集、1991)、p. 1069−1109、Huisgen, R.、1,3−DIPOLAR CYCLOADDITION CHEMISTRY(Padwa, A.編集、1984)、p. 1−176参照)、アジド及びアルキン含有側鎖を有して自然以外でコードされたアミノ酸を取り込むことにより、その結果のポリペプチドを、自然以外でコードされたアミノ酸の位置で選択的に修飾することができる。アジド又はアルキン含有化合物を伴う環化付加反応は、Cu(II)をCu(I)に還元する還元剤が触媒量だけインシチューで存在する状態で、Cu(II)(触媒量のCuSO4の形態を含むが、これらに限定されない)を付加することにより、水性状態で室温にて実行することができる。例えばWang, Q.他のJ. Am. Chem. Soc. 125, 3192−3193 (2003)、Tornoe, C. W.他のJ. Org. Chem. 67:3057−3064 (2002)、Rostovtsev他のAngew. Chem. Int. Ed. 41:2596−2599 (2002)を参照されたい。例示的還元剤にはアスコルビン酸塩、金属銅、キニン、ハイドロキニン、ビタミンK、グルタチオン、システイン、Fe2+、Co2+、及び印加電位が含まれるが、これらに限定されない。
ポリペプチド
[0095] 本明細書では、少なくとも1つのポリペプチド鎖のアミノ酸配列における部位特異的位置に1つ又は複数の修飾アミノ酸残基を含むポリペプチドが提供される。ある実施形態では、組成物は、少なくとも1つのポリペプチド鎖のアミノ酸配列における部位特異的位置に1つ又は複数の修飾アミノ酸残基を含む抗体である。
[0096] ポリペプチドは、当業者によって認識さえる任意のポリペプチド、すなわち、親ポリペプチドと高い配列同一性を共有することができる。特定の実施形態では、ポリペプチドのアミノ酸配列は、部位特異的位置にある修飾アミノ酸以外の親ポリペプチドのアミノ酸配列と同一である。他の実施形態では、本明細書で提供されるポリペプチドは、部位特異的位置にある1つ又は複数の修飾アミノ酸に加えて、親ポリペプチドに対して1つ又は複数の挿入、欠失又は突然変異を有することができる。特定の実施形態では、本明細書で提供されるポリペプチドは、当業者によってポリペプチドと認識される限り、一意の1次配列を有することができる。この実施形態の特定の態様では、ポリペプチドは抗体である。
[0097] 本明細書に記載する組成物及び方法は、少なくとも1つの修飾アミノ酸をポリペプチドに取り込む。修飾アミノ酸は、ポリペプチドの任意の末端位置又は任意の内部位置を含め、ポリペプチドの任意の位置に存在してよい。修飾アミノ酸は、相同性の自然に生じるアミノ酸ポリペプチドに対してポリペプチドの活性及び/又は3次構造を破壊しないことが好ましい。但し、活性及び/又は3次構造のこのような破壊が、修飾アミノ酸をポリペプチドに取り込む目的の1つであった場合は除く。さらに、修飾アミノ酸をポリペプチドに取り込むと、活性及び/又は3次構造の破壊を十分には引き起こさずに、相同性の自然に生じるアミノ酸ペプチドに対して、ポリペプチドの活性(例えばポリペプチドの治療有効性を操作する、ポリペプチドの安全性プロフィールを改善する、ポリペプチド薬物動態、薬理学的性質及び/又は薬力学的性質を調節する(例えば水溶性、バイオアベイラビリティを向上させる、血清中半減期を延ばす、治療半減期を延ばす、免疫原生を調整する、生物活性を調節する、又は循環時間を延ばす)、ポリペプチドの追加の機能性を提供する、タグ、標識又は検出可能な信号をポリペプチドに組み込む、ポリペプチドの分離特性を容易にする、及び上述した修飾の任意の組み合わせ)及び/又は3次構造をある程度修飾することができる。このような活性及び/又は3次構造の修飾は、このような取り込みを実行する目的の1つであることが多いが、ポリペプチドへの修飾アミノ酸の取り込みは、相同性の自然に生じるアミノ酸ポリペプチドに対するポリペプチドの活性及び/又は3次構造にもわずかな影響を与えることができる。それに対応して、修飾アミノ酸ポリペプチド、修飾アミノ酸ポリペプチドを含む組成物、このようなポリペプチド及びポリペプチド組成物を作製する方法、このようなポリペプチド及びポリペプチド組成物を精製、分離、及び特徴付ける方法、及びこのようなポリペプチド及びポリペプチド組成物を使用する方法は、本開示の範囲に入ると見なされる。さらに、本明細書に記載の修飾アミノ酸ポリペプチドは、別のポリペプチド(例示により修飾アミノ酸ポリペプチド又は自然に生じるアミノ酸ポリペプチドを含む)に連結することもできる。
[0098] 本明細書に記載の方法、組成物、方策及び技術は、ポリペプチド又はタンパク質の特定のタイプ、クラス又はファミリに限定されない。実際、事実上いずれのポリペプチドも本明細書に記載する少なくとも1つの修飾アミノ酸を含むことができる。一例としてのみ、ポリペプチドは以下からなる群から選択される治療用タンパク質と相同とすることができる。すなわち、α−1抗トリプシン、アンギオスタチン、抗血友病因子、抗体、アポリポタンパク質、アポタンパク質、心房性ナトリウム利尿因子、心房性ペプチド、C−X−Cケモカイン、T39765、NAP−2、ENA−78、gro−a、gro−b、gro−c、IP−10、GCP−2、NAP−4、SDF−1、PF4、MIG、カルシトニン、c−kitリガンド、サイトカイン、CCケモカイン、単球化学誘引物質タンパク質−2、単球化学誘引物質タンパク質−3、単球炎症タンパク質−1アルファ、単球炎症タンパク質−1ベータ、RANTES、1309、R83915、R91733、HCC1、T58847、D31065、T64262、CD40、CD40リガンド、c−kitリガンド、コラーゲン、コロニ刺激因子(CSF)補体因子5a、補体阻害剤、補体受容体1、サイトカイン、上皮好中球活性化ペプチド−78、MIP−16、MCP−1、上皮成長因子(EGF)、上皮好中球活性化ペプチド、エリスロポエチン(EPO)、剥脱毒素、第IX因子、第VII因子、第VIII因子、第X因子、線維芽細胞成長因子(FGF)、フィブリノゲン、フィブロネクチン、4へリックス束タンパク質、G−CSF、glp−1、GM−CSF、グルコセレブロシダーゼ、ゴナドトロピン、成長因子、成長因子受容体、grf、ハリネズミタンパク質、ヘモグロビン、肝細胞成長因子(hGF)、ヒルジン、ヒト成長因子(hGF)、ヒト血清アルブミン、ICAM−1、ICAM−1受容体、LFA−1、LFA−1受容体、インスリン、インスリン様成長因子(IGF)、IGF−I、IGF−II、インタフェロン(IFN)、IFN−アルファ、IFN−ベータ、IFN−ガンマ、インタロイキン(IL)、IL−1、IL−2、IL−3、IL−4、IL−5、IL−6、IL−7、IL−8、IL−9、IL−10、IL−11、IL−12、ケラチノサイト成長因子(KGF)、ラクトフェリン、白血病抑制因子、ルシフェラーゼ、ニュールツリン、好中球抑制因子(NIF)、オンコスタチンM、骨形成タンパク質、癌遺伝子産生物、パラシトニン、副甲状腺ホルモン、PD−ECSF、PDGF、ペプチドホルモン、プレイオトロフィン、プロテインA、プロテインG、pth、発熱性外毒素A、発熱性外毒素B、発熱性外毒素C、pyy、リラキシン、レニン、SCF、生合成小タンパク質、可溶性補体受容体I、可溶性I−CAM1、可溶性インタロイキン受容体、可溶性TNF受容体、ソマトメジン、ソマトスタチン、ソマトトロピン、ストレプトキナーゼ、超抗原、ブドウ球菌腸毒素、SEA、SEB、SEC1、SEC2、SEC3、SED、SEE、ステロイドホルモン受容体、スーパーオキシドジスムターゼ、毒ショック症候群毒素、チモシンアルファ1、組織プラスミノーゲン活性化因子、腫瘍成長因子(TGF)、腫瘍壊死因子、腫瘍壊死因子アルファ、腫瘍壊死因子ベータ、腫瘍壊死因子受容体(TNFR)、VLA−4タンパク質、VCAM−1タンパク質、血管内皮成長因子(VEGF)、ウロキナーゼ、mos、ras、raf、met、p53、tat、fos、myc、jun、myb、rel、エストロゲン受容体、プロゲステロン受容体、テストステロン受容体、アルドステロン受容体、LDL受容体、及びコルチコステロンである。関連の、又は他の実施形態では、修飾アミノ酸ポリペプチドは成長ホルモンスーパーファミリの任意のポリペプチドメンバに対しても相同とすることができる。
[0099] 特定の実施形態では、修飾アミノ酸はポリペプチド内の任意の位置、すなわち、N末端、C末端、又はポリペプチド内にあってよい。有利な実施形態では、修飾アミノ酸はポリペプチド内の選択された位置に配置される。これらの位置は、修飾アミノ酸と置換するために最適な部位を提供するものとして識別される。各部位は、ポリペプチドを産生するために最適の構造、機能及び/又は方法で修飾アミノ酸を保持することができる。
[00100] 特定の実施形態では、部位特異的な置換位置は、安定したポリペプチドを提供する。安定性は、当業者にとって明白な任意の技術で測定することができる。
[00101] 特定の実施形態では、部位特異的な置換位置は、最適な機能特性を有するポリペプチドを提供する。例えば、ポリペプチドは、部位特異的修飾アミノ酸がないポリペプチドと比較して、その標的に対する結合親和性の喪失を少なく、又はなくすことができる。特定の実施形態では、ポリペプチドは、部位特異的修飾アミノ酸がないポリペプチドと比較して強化された結合を示すことができる。この実施形態の特定の態様では、ポリペプチドは抗体であり、標的は抗原である。
[00102] 特定の実施形態では、部位特異的な置換位置は、有利に作成できるポリペプチドを提供する。例えば、特定の実施形態では、ポリペプチドは本明細書で検討する合成方法で有利な特性を示す。特定の実施形態では、ポリペプチドは、部位特異的な修飾アミノ酸がないポリペプチドと比較して、産生収量の低下を少なく、又はなくすことができる。特定の実施形態では、ポリペプチドは部位特異的修飾アミノ酸がないポリペプチドと比較して、産生収量の強化を示すことができる。特定の実施形態では、ポリペプチドは、部位特異的修飾アミノ酸がないポリペプチドと比較して、本明細書に記載するtRNA抑制の喪失を少なく、又はなくすことができる。特定の実施形態では、ポリペプチドは、部位特異的修飾アミノ酸がないポリペプチドと比較して、産生時に本明細書に記載するtRNA抑制を強化することができる。この実施形態の特定の態様では、ポリペプチドは抗体である。
[00103] 特定の実施形態では、部位特異的な置換位置は有利な可溶性を有するポリペプチドを提供する。特定の実施形態では、ポリペプチドは、部位特異的修飾アミノ酸がないポリペプチドと比較して、可溶性の喪失を少なく、又はなくすことができる。特定の実施形態では、ポリペプチドは、部位特異的修飾アミノ酸がないポリペプチドと比較して強化した可溶性を示すことができる。この実施形態の特定の態様では、ポリペプチドは抗体である。
[00104] 特定の実施形態では、部位特異的な置換位置は、有利な発現を有するポリペプチドを提供する。特定の実施形態では、ポリペプチドは、部位特異的修飾アミノ酸がないポリペプチドと比較して発現の喪失を少なく、又はなくすことができる。特定の実施形態では、ポリペプチドは、部位特異的修飾アミノ酸がないポリペプチドと比較して強化した発現を示すことができる。この実施形態の特定の態様では、ポリペプチドは抗体である。
[00105] 特定の実施形態では、部位特異的な置換位置は有利に折り畳まれるポリペプチドを提供する。特定の実施形態では、ポリペプチドは、部位特異的修飾アミノ酸がないポリペプチドと比較して適切な折り畳みの喪失を少なく、又はなくすことができる。特定の実施形態では、ポリペプチドは、部位特異的修飾アミノ酸がないポリペプチドと比較して強化した折り畳みを示すことができる。この実施形態の特定の態様では、ポリペプチドは抗体である。
[00106] 特定の実施形態では、部位特異的な置換位置は、有利に結合することができるポリペプチドを提供する。本明細書に記載するように、幾つかの修飾アミノ酸は、ポリペプチドの第二作用物質との直接、又はリンカーを介した結合を促進する側鎖又は官能基を有する。特定の実施形態では、ポリペプチドは、他の位置に同じ又は他の修飾アミノ酸がないポリペプチドと比較して強化した結合効率を示すことができる。特定の実施形態では、ポリペプチドは、他の位置に同じ又は他の修飾アミノ酸がないポリペプチドと比較して強化した結合収量を示すことができる。特定の実施形態では、ポリペプチドは、他の位置に同じ又は他の修飾アミノ酸がないポリペプチドと比較して強化された結合特異性を示すことができる。この実施形態の特定の態様では、ポリペプチドは抗体である。
[00107] 特定の実施形態では、本明細書でさらに、本明細書に記載のポリペプチド及び抗体の保存的に修飾された変異体が提供される。ポリペプチドの保存的に修飾された変異体は、当業者が評価した場合にポリペプチドの構造及び/又は機能を破壊しない1つ又は複数の挿入、欠失又は置換を含む。特定の実施形態では、保存的に修飾された変異体は、20以下のアミノ酸挿入、欠失又は置換を含む。特定の実施形態では、保存的に修飾された変異体は15以下のアミノ酸挿入、欠失又は置換を含む。特定の実施形態では、保存的に修飾された変異体は10以下のアミノ酸挿入、欠失又は置換を含む。特定の実施形態では、保存的に修飾された変異体は9個以下のアミノ酸挿入、欠失又は置換を含む。特定の実施形態では、保存的に修飾された変異体は8個以下のアミノ酸挿入、欠失又は置換を含む。特定の実施形態では、保存的に修飾された変異体は7個以下のアミノ酸挿入、欠失又は置換を含む。特定の実施形態では、保存的に修飾された変異体は6個以下のアミノ酸挿入、欠失又は置換を含む。特定の実施形態では、保存的に修飾された変異体は5個以下のアミノ酸挿入、欠失又は置換を含む。特定の実施形態では、保存的に修飾された変異体は4個以下のアミノ酸挿入、欠失又は置換を含む。特定の実施形態では、保存的に修飾された変異体は3個以下のアミノ酸挿入、欠失又は置換を含む。特定の実施形態では、保存的に修飾された変異体は2個以下のアミノ酸挿入、欠失又は置換を含む。特定の実施形態では、保存的に修飾された変異体は1個のアミノ酸挿入、欠失又は置換を含む。特定の実施形態では、置換は保存的であり、本明細書に記載するように同じクラス内のアミノ酸と置換する。特定の実施形態では、ポリペプチドは抗体である。
[00108] 特定の実施形態では、ポリペプチドを修飾して、構造、安定性及び/又は活性を調節することができる。このような実施形態では、修飾は保存的又は保存的以外とすることができる。修飾は、本明細書に記載する方法を実行し、組成物を使用する開業医にとって適切であればよい。ポリペプチドが抗体である特定の実施形態では、修飾は抗原結合親和性を低下するが、なくすことはない。ポリペプチドが抗体である特定の実施形態では、修飾は抗原結合親和性を増大させる。特定の実施形態では、修飾はポリペプチドの構造又は安定性を強化する。特定の実施形態では、修飾はポリペプチドの構造又は安定性を低下させるが、なくすことはない。特定の実施形態では、修飾された変異体は20以下のアミノ酸挿入、欠失又は置換を含む。特定の実施形態では、修飾された変異体は15以下のアミノ酸挿入、欠失又は置換を含む。特定の実施形態では、修飾された変異体は10以下のアミノ酸挿入、欠失又は置換を含む。特定の実施形態では、修飾された変異体は9個以下のアミノ酸挿入、欠失又は置換を含む。特定の実施形態では、修飾された変異体は8個以下のアミノ酸挿入、欠失又は置換を含む。特定の実施形態では、修飾された変異体は7個以下のアミノ酸挿入、欠失又は置換を含む。特定の実施形態では、修飾された変異体は6個以下のアミノ酸挿入、欠失又は置換を含む。特定の実施形態では、修飾された変異体は5個以下のアミノ酸挿入、欠失又は置換を含む。特定の実施形態では、修飾された変異体は4個以下のアミノ酸挿入、欠失又は置換を含む。特定の実施形態では、修飾された変異体は3個以下のアミノ酸挿入、欠失又は置換を含む。特定の実施形態では、修飾された変異体は2個以下のアミノ酸挿入、欠失又は置換を含む。特定の実施形態では、修飾された変異体は1個のアミノ酸挿入、欠失又は置換を含む。
[00109] 範囲には翻訳後修飾変異体も入る。本明細書で提供されるポリペプチドのいずれも、当業者に認識される任意の方法で翻訳後修飾することができる。ポリペプチドの典型的な翻訳後修飾には、鎖間S−S結合、分子内S−S結合、N結合糖鎖形成及びタンパク質分解が含まれる。本明細書では、リン酸化、O結合糖鎖形成、メチル化、アセチル化、糖質化、GPI固定、ミリストイル化及びプレニル化などの修飾を有する他の翻訳後修飾ポリペプチドも提供される。翻訳後修飾はインビボ、インビトロ又はその他で産生中に実行することができる。特定の実施形態では、翻訳後修飾は、例えば開業医が本明細書で提供される方法を使用して意図的に修飾することでもよい。特定の実施形態では、ポリプロピレンは抗体である。
[00110] さらに、他のペプチド又はポリペプチドに融合したポリペプチドが含まれる。例示的融合には、例えば組み換え発現に由来するポリペプチドのN末端にメチオニンが結合するメチオニルポリペプチド、精製を目的とする融合(ポリヒスチジン又は親和性エピトープを含むが、これらに限定されない)、他の生物学的活性分子との結合を目的とする融合、血清アルブミン結合ペプチドとの融合、及び血清アルブミンなどの血清タンパク質との融合が含まれるが、これらに限定されない。ポリペプチドは、プロテアーゼ分割配列、反応基、ポリペプチド結合ドメイン(FLAG又はポリHisを含むが、これらに限定されない)、又は他の親和性系配列(FlAG、ポリHis、GSTなどを含むが、これらに限定されない)を有することができる。ポリペプチドは、結合分子(ビオチンを含むが、これらに限定されない)も含むことができ、これはポリペプチドの検出(GFPを含むが、これらに限定されない)、精製又は他の特徴を改善する。特定の実施形態では、ポリペプチドは完全長ポリペプチドの精製を促進するC末端親和性配列を有する。特定の実施形態では、このようなC末端親和性配列はポリHis配列、例えば6−His配列である。特定の実施形態では、ポリペプチドは抗体である。
[00111] 本明細書では、1つ又は複数の結合部分に結合するポリペプチドも提供される。結合部分は、当業者に有用とされる任意の結合部分でよい。例えば、結合部分は、インビトロ又はインビボでポリペプチドの安定性を改善できるポリエチレングリコールなどのポリマーでよい。結合部分は治療活性を有し、それによってポリペプチドと薬物のコンジュゲートを生成することができる。結合部分は、標的細胞にとって有害な分子ペイロードであることがある。結合部分は、検出又は診断に有用な標識でもよい。特定の実施形態では、結合部分は直接共有結合を介してポリペプチドに結合する。特定の実施形態では、結合部分はリンカーを介してポリペプチドに結合する。有利な実施形態では、結合部分又はリンカーは、ポリペプチドの修飾アミノ酸の1つを介して付着する。例示的結合部分及びリンカーについて本明細書に記載する。特定の実施形態では、ポリペプチドは抗体である。
[00112] 親ポリペプチドは、当業者に知られている、又は今後発見される任意のポリペプチドでよく、限定はない。特定の実施形態では、ポリペプチドは抗体である。親ポリペプチドは、ヒト、マウス、ラット、ウサギ、ラクダ、ヒトコブラクダ、サル、特段に哺乳類及び特段にヒト、及び特段にマウス及びラットを含むが、これらに限定されない任意の生体からの1つ又は複数のポリペプチド遺伝子から実質的にコードすることができる。1つの実施形態では、親ポリペプチドは、遺伝子導入マウス又は他の動物を使用して例えば患者又は対象から(抗体の例についてはBruggemann及びTaussig、1997、Curr. Opin. Biotechnol. 8:455−458を参照)、又は選択方法で結合したヒトポリペプチドライブラリ(抗体の例についてはGriffiths及びDuncan、1998、Curr. Opin. Biotechnol. 9:102−108を参照)から得た完全にヒトでよい。親ポリペプチドは、人工又は自然発生を含め、任意の発生源からのものでよい。例えば、親ポリペプチドは、キメラポリペプチド及びヒト化ポリペプチドを含むが、これらに限定されない改変ポリペプチド(抗体の例についてはClark、2000、Immunol. Today 21:397−402を参照)であるか、組み合わせライブラリ由来のものでよい。また、親ポリペプチドは、1つ又は複数の天然ポリペプチド遺伝子によって実質的にコードされたポリペプチドの改変変異体とすることができる。例えば、1つの実施形態では、親ポリペプチドは、親和性成熟によって識別されているポリペプチドである。
[00113] 親ポリペプチドは、当技術分野で知られている任意のポリペプチド、又は当業者によって開発された任意のポリペプチドでよく、制限はない。抗体の例には、抗TNF抗体(米国特許第6,258,562号)、抗IL−12及び/又は抗IL−12p40抗体(米国特許第6,914,128号)、抗IL−18抗体(米国特許公開第2005/0147610号)、抗05、抗CBL、抗CD147、抗gp120、抗VLA−4、抗CD11a、抗CD18、抗VEGF、抗CD40L、抗CD−40(例えばPCT特許公開WO2007/124299号参照)、抗Id、抗ICAM−1、抗CXCL13、抗CD2、抗EGFR、抗TGF−β2、抗HGF、抗体cMet、抗DLL−4、抗NPR1、抗PLGF、抗ErbB3、抗E−セレクチン、抗第VII因子、抗Her2/neu、抗Fgp、抗CD11/18、抗CD14、抗ICAM−3、抗RON、抗SOST、抗CD−19、抗CD80(例えばPCT特許公開WO2003/039486号参照)、抗CD4、抗CD3、抗CD23、抗β2−インテグリン、抗α4β7、抗CD52、抗HLADR、抗CD22(例えば米国特許第5,789,554号参照)、抗CD20、抗MIF、抗体CD64(FcR)、抗TCRαβ、抗CD2、抗HepB、抗CA125、抗EpCAM、抗gp120、抗CMV、抗体gpIIbIIIa、抗IgE、抗CD25、抗CD33、抗HLA、抗IGF1,2、抗IGFR、抗VNRインテグリン、抗IL1−アルファ、抗IL−1ベータ、抗IL−1受容体、抗IL−2受容体、抗IL−4、抗IL−4受容体、抗IL5、抗IL−5受容体、抗IL−6、抗IL−8、抗IL−9、抗IL−13、抗IL−13受容体、抗IL−17、抗IL−6R、抗RANKL、抗NGF、抗DK、抗αV3、抗IL−17A、抗IL23p19及び抗IL−23(Presta, L.G. (2005)、J. Allergy Clin. Immunol. 116:731−6参照)がある。
[00114] 親ポリペプチドは、臨床試験又は臨床用の開発に使用することが承認された様々な治療用ポリペプチドからも選択することができる。このような治療用ポリペプチドの抗体の例には、リツキシマブ(RituxanR、IDEC/Genentech/Roche)(例えば米国特許第5,736,137号参照)、非ホジキンリンパ腫の治療に承認されたキメラ抗CD20抗体、HuMax−CD20、現在Genmabが開発中の抗CD20、米国特許第5,500,362号に記載された抗CD20抗体、AME−133(Applied Molecular Evolution)、hA20(Immunomedics, Inc.)、HumaLYM(Intracel)、及びPRO70769(PCT特許出願第PCT/US2003/040426号)、トラツズマブ(HerceptinR、Genentech)(例えば米国特許第5,677,171号参照)、乳癌の治療に承認されたヒト化抗Her2/neu抗体現在Genentechが開発中のパーツズマブ(rhuMab−2C4、OmnitargR)抗Her2抗体(米国特許第4,753,894号)、セツキシマブ(ErbituxR、Imclone)(米国特許第4,943,533号、PCT特許出願WO96/40210号)、様々な癌について臨床試験中のキメラ抗EGFR抗体、現在Abgenix−Immunex−Amgenが開発中のABX−EGF(米国特許第6,235,883号)、現在Genmabが開発中のHuMax−EGFr(米国特許第7,247,301号)、425、EMD55900、EMD62000、及びEMD72000(Merck KGaA)(米国特許第5,558,864号;Murthy他、(1987)、Arch. Biochem. Biophys. 252(2):549−60;Rodeck他、(1987) J. Cell. Biochem. 35(4):315−20;Kettleborough他、(1991) Protein Eng. 4(7):773−83)、ICR62(Institute of Cancer Research)(PCT特許公開WO95/20045号;Modjtahedi他、(1993) J. Cell. Biophys. 22(1−3):129−46;Modjtahedi他、(1993) Br. J. Cancer 67(2):247−53;Modjtahedi他、(1996) Br. J. Cancer 73(2):228−35;Modjtahedi他、(2003) Int. J. Cancer 105(2):273−80)、TheraCIM hR3(YM Biosciences、Canada and Centro de Immunologia Molecular, Cuba(米国特許第5,891,996号、米国特許第6,506,883号、Mateo他、(1997) Immunotechnol. 3(1):71−81)、mAb−806(Ludwig Institute for Cancer Research、Memorial Sloan−Kettering)(Jungbluth他、(2003) Proc. Natl. Acad. Sci. USA. 100(2):639−44)、KSB−102(KS Biomedix)、MR1−1(IVAX、米国癌研究所)(PCT特許公開WO01/62931A2号)、及びSC100(Scancell)(PCT特許公開WO01/88138号)、アレムツズマブ(Campath(登録商標)、Millenium)、B細胞慢性リンパ性白血病の治療について現在承認されているヒト化mAb、ムロモナブCD3(Orthoclone OKT3(登録商標))、Ortho Biotech/Johnson & Johnsonが開発した抗CD3抗体、イブリツモマブチウキセタン(Zevalin(登録商標))、IDEC/Schering AGが開発した抗CD20抗体、ゲムツズマブオゾガミシン(Mylotarg(登録商標))、Celltech/Wyethが開発した抗CD33(p67タンパク質)抗体、アレファセプト(Amevive(登録商標))、Biogenが開発した抗LFA−3Fc融合)、Centocor/Lillyが開発したアブシキシマブ(ReoPro(登録商標))、Novartisが開発したバシリキシマブ(Simulect(登録商標))、Medimmuneが開発したパリビズマブ(Synagis(登録商標))、Centocorが開発した抗TNFα抗体であるインフリキシマブ(Remicade(登録商標))、Abbottが開発した抗TNFα抗体であるアダリムマブ(Humira(登録商標))、Celltechが開発した抗TNFα抗体であるHumicade(登録商標)、Centocorが開発した全ヒトTNF抗体であるゴリムマブ(CNTO−148)、Immunex/ Amgenが開発したp75TNF受容体Fc融合であるエタナーセプト(Enbrel(登録商標))、Rocheが以前に開発したp55TNF受容体Fc融合であるIenercept、Abgenixが開発中の抗CD147抗体であるABX−CBL、Abgenixが開発中の抗IL8抗体であるABX−IL8、Abgenixが開発中の抗MUC18抗体であるABX−MA1、Antisomaが開発中の抗MUC1抗体であるペムツモマブ((R1549、90Y−muHMFGl)、Antisomaが開発中の抗MUC1抗体であるセレクス(R1550)、Antisomaが開発中のアンジオマブ(AS 1405)、Antisomaが開発中のHuBC−1、Antisomaが開発中のチオプラチン(AS 1407)、Biogenが開発中のAntegren(登録商標)(ナタリズマブ)、抗α−4−β−1(VLA−4)及びα−4−β−7抗体、Biogenが開発中の抗VLA−1インテグリン抗体であるVLA−1mAb、Biogenが開発中の抗リンホトキシンβ受容体(LTBR)抗体であるLTBRmAb、Cambridge Antibody Technologyが開発中の抗TGF−β抗体であるCAT−152、Abbottが開発中の抗IL−12p40抗体であるABT 874 (J695)、Cambridge Antibody Technology and Genzymeが開発中の抗TGFβ1抗体であるCAT−192、Cambridge Antibody Technologyが開発中の抗Eotaxin1抗体であるCAT−213、Cambridge Antibody Technology and Human Genome Sciences Inc.が開発中の抗Blys抗体であるLymphoStat−B(登録商標)、Cambridge Antibody Technology and Human Genome Sciences, Inc.が開発中の抗TRAIL−R1抗体であるTRAIL−R1 mAb、Genentechが開発中の抗VEGF抗体であるAvastin(登録商標)ベバシズマブ(rhuMAb−VEGF)、Genentechが開発中の抗HER受容体ファミリ抗体、Genentechが開発中の抗組織因子抗体であるAnti−Tissue Factor(ATF)、Genentechが開発中の抗組織因子抗体、Genentechが開発中の抗IgE抗体であるXolair(登録商標)(オマリズマブ)、Genentech and Xomaが開発中の抗CD11a抗体であるRaptiva(登録商標)(エファリズマブ)、Genentech and Millenium Pharmaceuticalsが開発中のMLN−02抗体(以前のLDP−02)、Genmabが開発中の抗CD4抗体であるHuMax CD4、Genmab and Amgenが開発中の抗IL15抗体であるHuMax−IL15、Genmab and Medarexが開発中のHuMax−Inflam、Genmab and Medarex and Oxford GcoSciencesが開発中の抗ヘパラナーゼI抗体であるHuMax−Cancer、Genmab and Amgenが開発中のHuMax−Lymphoma、Genmabが開発中のHuMax−TAC、IDEC Pharmaceuticalsが開発中の抗CD40L抗体であるIDEC−131、IDEC Pharmaceuticalsが開発中の抗CD4抗体であるIDEC−151(クレノリキシマブ)、IDEC Pharmaceuticalsが開発中の抗CD80抗体であるIDEC−114、IDEC Pharmaceuticalsが開発中の抗CD23であるIDEC−152、IDEC Pharmaceuticalsが開発中の抗マクロファージ移動因子(MIF)抗体、Imcloneが開発中の抗イディオタイプ抗体であるBEC2、Imcloneが開発中の抗KDR抗体であるIMC−1C11、Imcloneが開発中の抗flk−1抗体であるDC101、Imcloneが開発中の抗VEカドヘリン抗体、Immunomedicsが開発中の抗癌胎児抗原(CEA)抗体であるCEA−Cide(登録商標)(イアベツズマブ)、Immunomedicsが開発中の抗CD22抗体であるLymphoCide(登録商標)(エプラツズマブ)、Immunomedicsが開発中のAFP−Cide、Immunomedicsが開発中のMyelomaCide、Immunomedicsが開発中のLkoCide、Immunomedicsが開発中のProstaCide、Medarexが開発中の抗CTLA4抗体であるMDX−010、Medarexが開発中の抗CD30抗体であるMDX−060、Medarexが開発中のMDX−070、Medarexが開発中のMDX−018、Medarex and Immuno−Designed Moleculesが開発中の抗Her2抗体であるOsidem(登録商標)(IDM−1)、Medarex and Genmabが開発中の抗CD4抗体であるHuMax(登録商標)−CD4、Medarex and Genmabが開発中の抗IL15抗体であるHuMax−IL15、Medarex and Centocor/J&Jが開発中の抗TNFa抗体であるCNTO 148、Centocor/J&Jが開発中の抗サイトカイン抗体であるCNTO 1275、MorphoSysが開発中の抗細胞間接着分子(ICAM−1)(CD54)抗体であるMOR101及びMOR102、MorphoSysが開発中の抗線維芽細胞成長因子受容体3(FGFR−3)抗体であるMOR201、Protein Design Labsが開発中の抗CD3抗体であるNuvion(登録商標)(ビシリズマブ)、Protein Design Labsが開発中の抗癌マインタフェロン抗体であるHuZAF(登録商標)、Protein Design Labsが開発中の抗α5β1インテグリン、Protein Design Labsが開発中の抗IL−12、Xomaが開発中の抗Ep−CAM抗体であるING−1、Genentech and Novartisが開発したヒト化抗IgE抗体であるXolair(登録商標)(オマリズマブ)、及びXomaが開発中の抗β2インテグリン抗体であるMLN01が含まれるが、これらに限定されない。別の実施形態では、治療にはKRN330(Kirin)、huA33抗体(A33、Ludwig Institute for Cancer Research)、CNTO95(アルファVインテグリン、Centocor)、MEDI−522(アルファVβ3インテグリン、Medimmune)ボロシキシマブ(アルファVβ1インテグリン、Biogen/PDL)、ヒトmAb216(B細胞グリコシル化エピトープ、NCI)、BiTE MT103(二重特異性CD19×CD3、Medimmune)、4
G7xH22(二重特異性B細胞×FCガンマR1、Medarex/Merck KGa)、rM28(二重特異性CD28×MAPG、EP特許第EP1444268号)、MDX447(EMD 82633)(二重特異性CD64×EGFR、Medarex)、Catumaxomab(レモバブ)(二重特異性EpCAM×抗CD3、Trion/Fres)、Ertumaxomab(二重特異性HER2/CD3、Fresenius Biotech)、オレゴボマブ(OvaRex)(CA−125、ViRexx)、Rencarex(登録商標)(WX G250)(炭酸脱水酵素IX、Wilex)、CNTO 888(CCL2、Centocor)、TRC105(CD105(エンドグリン)、Tracon)、BMS−663513(CD137アゴニスト、Brystol Myers Squibb)、MDX−1342(CD19、Medarex)、シプリズマブ(MEDI−507)(CD2、Medimmune)、オファツムマブ(Humax−CD20)(CD20、ゲンマブ)、リツキシマブ(Rituxan)(CD20、Genentech)、ベルツズマブ(hA20)(CD20、Immunomedics)、エプラツズマブ(CD22、Amgen)、ルミリキシマブ(IDEC 152)(CD23、Biogen)ムロモナブ−CD3(CD3、Ortho)、HuM291(CD3fc受容体、PDL Biopharma)、HeFi−1、CD30、NC1)、MDX−060(CD30、Medarex)、MDX−1401(CD30、Medarex)、SGN−30(CD30、Seattle Genentics)、SGN−33 (リンツズマブ)(CD33、Seattle Genentics)ザノリムマブ(HuMax−CD4)(CD4、Genmab)、HCD122(CD40、Novartis)、SGN−40(CD40、Seattle Genentics)、Campath1h(アレムツズマブ)(CD52、Genzyme)、MDX−1411(CD70、Medarex)hLL1(EPB−1)(CD74.38、Immunomedics)、ガリキシマブ(IDEC−144)(CD80、Biogen)、MT293(TRC093/D93)(分割コラーゲン、Tracon)、HuLuc63(CS1、PDL Pharma)、イピリムマブ(MDX−010)(CTLA4、Brystol Myers Squibb)、トレメリムマブ(トリシリムマブ、CP−675,2)(CTLA4、Pfizer)、HGS−ETR1(マパツムマブ)(DR4TRAIL−R1アゴニスト、Human Genome Science/Glaxo Smith Kline)、AMG−655(DR5、Amgen)、アポマブ(DR5、Genentech)、CS−1008(DR5、Daiichi Sankyo)、HGS−ETR2(レキサツムマブ)(DR5TRAIL−R2アゴニスト、HGS)、セツキシマブ(Erbitux)(EGFR、Imclone)、IMC−11F8、(EGFR、Imclone)、ニモツズマブ(EGFR、YM Bio)パニツムマブ(Vectabix)(EGFR、Amgen)、ザルツムマブ(HuMaxEGFr)(EGFR、Genmab)、CDX−110(EGFRvIII、AVANT Immunotherapeutics)アデカツムマブ(MT201)(Epcam、Merck)エドレコロマブ(Panorex、17−1A)(Epcam、Glaxo/Centocor)、MORAb−003葉酸受容体a、Morphotech)、KW−2871(ガングリオシドGD3、Kyowa)、MORAb−009(GP−9、Morphotech)、CDX−1307(MDX−1307)(hCGb、Celldex)、トラツズマブ(ハーセプチン)(HER2、Celldex)パーツズマブ(rhuMAb 2C4)(HER2(DI)、Genentech)、アポリズマブ(HLA−DRβ鎖、PDL Pharma)、AMG−479(IGF−1R、Amgen)、抗IGF−1R R1507(IGF1−R、Roche)、CP 751871(IGF1−R、Pfizer)、IMC−A12(IGF1−R、Imclone)、BIIB022(IGF−IR、Biogen)、Mik−β−1(IL−2Rb(CD122)、Hoffman LaRoche)、CNTO 328(IL6、Centocor)、抗KIR(1−7F9)(キラー細胞Ig様受容体(KIR)、Novo)、Hu3S193(Lewis(y)、Wyeth、Ludwig Institute of Cancer Research)、hCBE−11(LTβR、Biogen)、HuHMFG1(MUC1、Antisoma/NCl)、RAV12(N結合炭水化物エピトープ、Raven)、CAL(副甲状腺ホルモン関連タンパク質(PTH−rP)、カリフォルニア大学)、CT−011(PD1、CureTech)、MDX−1106(オノ−4538)(PD1、Medarex/Ono)、MAb CT−011(PD1、Curetech)、IMC−3G3(PDGFRa、Imclone)、バビツキシマブ’ホスファチジルセリン、Peregrine)、huJ591(PSMA、Cornell Research Foundation)、muJ591(PSMA、Cornell Research Foundation)、GC1008(TGFb (パン)阻害物質(IgG4)、Genzyme)、インフリキシマブ(Remicade)(TNFa、Centocor)、A27.15(トランスフェリン受容体、Salk Institute、INSERN WO2005/111082)、E2.3(トランスフェリン受容体、Salk Institute)、ベバシズマブ(アバスチン)(VEGF、Genentech)、HuMV833(VEGF、Tsukuba Research Lab、PCT特許公開WO/2000/034337号、テキサス大学)、IMC−18F1(VEGFR1、Imclone)IMC−1121(VEGFR2、Imclone)が含まれる。
[00115] 特定の実施形態では、本明細書で提供されるポリペプチドは部位特異的位置に1つの修飾アミノ酸を含む。特定の実施形態では、本明細書で提供されるポリペプチドは部位特異的位置に2つの修飾アミノ酸を含む。特定の実施形態では、本明細書で提供されるポリペプチドは、部位特異的位置に3つの修飾アミノ酸を含む。特定の実施形態では、本明細書で提供されるポリペプチドは部位特異的位置に3つより多い修飾アミノ酸を含む。
抗体
[00116] 特定の実施形態では、本明細書では、本明細書に記載するような1つ又は複数の修飾アミノ酸を含む1つ又は複数のポリペプチドを含む抗体が提供される。特定の実施形態では、抗体は2つの同一の軽(L)鎖及び2つの同一の重(H)鎖を有するヘテロ四量体である。各軽鎖は、1つの共有ジスルフィド結合によって重鎖に結合することができる。各重鎖は、1つ又は複数の共有ジスルフィド結合によって他の重鎖に結合することができる。各重鎖及び各軽鎖は、1つ又は複数の鎖内ジスルフィド結合も有することができる。当業者に知られているように、各重鎖は通常、可変ドメイン(VH)の後に幾つかの定常ドメインがある。各軽鎖は通常、一方端の可変ドメイン(VL)及び定常ドメインを有する。当業者に知られているように、抗体は通常、その標的分子、すなわち、抗原に対して選択的親和性を有する。
[00117] 本明細書で提供される抗体は、当業者に知られている任意のポリペプチド形態を有することができる。これは完全長又はフラグメントとすることができる。例示的完全長抗体にはIgA、IgA1、IgA2、IgD、IgE、IgG、IgG1、IgG2、IgG3、IgG4、IgMなどが含まれる。例示的フラグメントにはFv、Fab、Fc、sFvなどが含まれる。
[00118] 1つ又は複数の修飾アミノ酸は、抗体の少なくとも1つのポリペプチド鎖の選択された部位特異的位置に配置することができる。ポリペプチド鎖は、制限なく、抗体の任意のポリペプチド鎖でよく、軽鎖又は重鎖のいずれかが含まれる。部位特異的位置は、任意の可変ドメイン及び任意の定常ドメインを含め、抗体の任意のドメインにあってよい。
[00119] 部位特異的な置換位置は、当業者に知られている任意のポリペプチド命名体系で記述することができる。ポリペプチドが抗体である実施形態では、番号付け方式はKabat番号付け方式でよく、部位特異的位置は重鎖残基H005、H023、H042、H065、H074、H084、H118、H119、H132、H134、H135、H136、H137、H138、H139、H155、H160、H162、H165、H172、H174、H176、H177、H191、H194、H219、H238、H239、H241、H243、H246、H262、H264、H265、H267、H268、H269、H270、H271、H272、H274、H275、H278、H280、H281、H282、H283、H286、H289、H292、H293、H294、H295、H296、H297、H298、H299、H300、H301、H303、H305、H317、H320、H324、H326、H327、H329、H330、H332、H333、H334、H335、H337、H339、H340、H344、H355、H356、H358、H359、H360、H375、H383、H384、H386、H389、H392、H398、H420、H421、H436、及びH438にある。詳細には、本明細書ではKabat残基H005、H023、H042、H065、H074、H084、H118、H119、H132、H134、H135、H136、H137、H138、H139、H155、H160、H162、H165、H172、H174、H176、H177、H191、H194、H219、H238、H239、H241、H243、H246、H262、H264、H265、H267、H268、H269、H270、H271、H272、H274、H275、H278、H280、H281、H282、H283、H286、H289、H292、H293、H294、H295、H296、H297、H298、H299、H300、H301、H303、H305、H317、H320、H324、H326、H327、H329、H330、H332、H333、H334、H335、H337、H339、H340、H344、H355、H356、H358、H359、H360、H375、H383、H384、H386、H389、H392、H398、H420、H421、H436、及びH438から選択される1つ又は複数の位置に1つ又は複数の修飾アミノ酸を含む抗体が提供される。
[00120] 特定の実施形態では、本明細書ではKabat残基H005、H023、H074、H084、H118、H119、H132、H134、H135、H136、H137、H139、H160、H162、H165、H172、H191、H194、H239、H241、H246、H267、H268、H269、H270、H271、H272、H274、H275、H280、H281、H282、H283、H286、H289、H292、H293、H294、H295、H296、H297、H298、H299、H300、H301、H303、H305、H317、H320、H324、H326、H327、H329、H330、H332、H333、H334、H335、H337、H339、H340、H344、H355、H359、H375、H386、H389、H392、H398、H420、H421、及びH438から選択される1つ又は複数の位置に1つ又は複数の修飾アミノ酸を含む抗体が提供される。
[00121] 特定の実施形態では、本明細書ではKabat残基H005、H084、H118、H132、H136、H239、H293、H334、H355、H359、及びH389から選択される1つ又は複数の位置に1つ又は複数の修飾アミノ酸を含む抗体が提供される。
[00122] 特定の実施形態では、本明細書ではKabat残基H023、H074、H119、H134、H135、H137、H139、H160、H162、H165、H172、H191、H194、H241、H246、H267、H268、H269、H270、H271、H272、H274、H275、H280、H281、H282、H283、H286、H289、H292、H294、H295、H296、H297、H298、H299、H300、H301、H303、H305、H317、H320、H324、H326、H327、H329、H330、H332、H333、H335、H337、H339、H344、H355、H375、H386、H392、H398、H420、H421、H340及びH438から選択される1つ又は複数の位置に1つ又は複数のアミノ酸を含む抗体が提供される。
[00123] 特定の実施形態では、本明細書ではKabat残基H042、H065、H138、H155、H174、H176、H177、H219、H238、H243、H262、H264、H265、H278、H356、H358、H360、H383、H384及びH436から選択される1つ又は複数の位置に1つ又は複数の修飾アミノ酸を含む抗体が提供される。
[00124] 特定の実施形態では、本明細書ではH292〜H301、H303、及びH305に対応するKabat残基から選択される1つ又は複数の位置に1つ又は複数の修飾アミノ酸を含む抗体が提供される。
[00125] Chothiaの抗体番号付け方式では、これらの位置は重鎖残基H005、H023、H042、H065、H074、H084、H118、H119、H132、H134、H135、H136、H137、H138、H139、H155、H160、H162、H165、H172、H174、H176、H177、H191、H194、H219、H238、H239、H241、H243、H246、H262、H264、H265、H267、H268、H269、H270、H271、H272、H274、H275、H278、H280、H281、H282、H283、H286、H289、H292、H293、H294、H295、H296、H297、H298、H299、H300、H301、H303、H305、H317、H320、H324、H326、H327、H329、H330、H332、H333、H334、H335、H337、H339、H340、H344、H355、H356、H358、H359、H360、H375、H383、H384、H386、H389、H392、H398、H420、H421、H436、及びH438にある。詳細には、本明細書ではChothia残基H005、H023、H042、H065、H074、H084、H118、H119、H132、H134、H135、H136、H137、H138、H139、H155、H160、H162、H165、H172、H174、H176、H177、H191、H194、H219、H238、H239、H241、H243、H246、H262、H264、H265、H267、H268、H269、H270、H271、H272、H274、H275、H278、H280、H281、H282、H283、H286、H289、H292、H293、H294、H295、H296、H297、H298、H299、H300、H301、H303、H305、H317、H320、H324、H326、H327、H329、H330、H332、H333、H334、H335、H337、H339、H340、H344、H355、H356、H358、H359、H360、H375、H383、H384、H386、H389、H392、H398、H420、H421、H436、及びH438から選択される1つ又は複数の位置の1つ又は複数の修飾アミノ酸を含む抗体が提供される。
[00126] 特定の実施形態では、本明細書ではChothia残基H005、H023、H074、H084、H118、H119、H132、H134、H135、H136、H137、H139、H160、H162、H165、H172、H191、H194、H239、H241、H246、H267、H268、H269、H270、H271、H272、H274、H275、H280、H281、H282、H283、H286、H289、H292、H293、H294、H295、H296、H297、H298、H299、H300、H301、H303、H305、H317、H320、H324、H326、H327、H329、H330、H332、H333、H334、H335、H337、H339、H340、H344、H355、H359、H375、H386、H389、H392、H398、H420、H421、及びH438から選択される1つ又は複数の位置に1つ又は複数の修飾アミノ酸を含む抗体が提供される。
[00127] 特定の実施形態では、本明細書ではChothia残基H005、H084、H118、H132、H136、H239、H293、H334、H355、H359、及びH389から選択される1つ又は複数の位置に1つ又は複数の修飾アミノ酸を含む抗体が提供される。
[00128] 特定の実施形態では、本明細書ではChothia残基H292〜H301、H303、及びH305から選択される1つ又は複数の位置に1つ又は複数の修飾アミノ酸を含む抗体が提供される。
[00129] 特定の実施形態では、本明細書ではChothia残基H023、H074、H119、H134、H135、H137、H139、H160、H162、H165、H172、H191、H194、H241、H246、H267、H268、H269、H270、H271、H272、H274、H275、H280、H281、H282、H283、H286、H289、H292、H294、H295、H296、H297、H298、H299、H300、H301、H303、H305、H317、H320、H324、H326、H327、H329、H330、H332、H333、H335、H337、H339、H344、H355、H375、H386、H392、H398、H420、H421、H340、及びH438から選択される1つ又は複数の位置に1つ又は複数の修飾アミノ酸を含む抗体が提供される。
[00130] 特定の実施形態では、本明細書ではChothia残基H042、H065、H138、H155、H174、H176、H177、H219、H238、H243、H262、H264、H265、H278、H356、H358、H360、H383、H384、及びH436から選択される1つ又は複数の位置に1つ又は複数の修飾アミノ酸を含む抗体が提供される。
[00131] 特定の実施形態では、本明細書ではKabat又はChothia番号付け方式により残基L22、L7及びL152から選択される1つ又は複数の位置に2つ以上の修飾アミノ酸を含む抗体が提供される。
[00132] 特定の実施形態では、本明細書ではKabat又はChothia番号付け方式により残基L043、L049、L056、L057、L060、L067、L068、L109、L112、L114、L144、L153、L156、L157、L168、L184、L202、L203及びL206から選択される少なくとも1つ又は複数の位置に2つ以上の修飾アミノ酸を含む抗体が提供される。特定の実施形態では、本明細書ではKabat又はChothia番号付け方式により残基L043、L049、L056、L057、L060、L067、L068、L109、L112、L114、L144、L153、L156、L168、L184、L202及びL203から選択される少なくとも1つ又は複数の位置に2つ以上の修飾アミノ酸を含む抗体が提供される。特定の実施形態では、本明細書ではKabat又はChothia番号付け方式により残基L043、L049、L056、L057、L060、L067、L068、L109、L144、L153、L156、L184、L202及びL203から選択される少なくとも1つ又は複数の位置に2つ以上の修飾アミノ酸を含む抗体が提供される。特定の実施形態では、本明細書ではKabat又はChothia番号付け方式により残基L049、L056、L057、L060、L067、L109、L153、L202及びL203から選択される少なくとも1つ又は複数の位置に2つ以上の修飾アミノ酸を含む抗体が提供される。
[00133] 特定の実施形態では、本明細書ではKabat又はChothia番号付け方式により残基(−)L001、L003、L005、L007、L008、L009、L010、L016、L017、L018、L020、L022、L026、L027、L045、L058、L063、L065、L066、L070、L077、L079、L107、L138、L142、L143、L152、L171、L182、L188、L199及びL201から選択される少なくとも1つ又は複数の位置に2つ以上の修飾アミノ酸を含む抗体が提供される。特定の実施形態では、本明細書ではKabat又はChothia番号付け方式により残基−1、L003、L005、L007、L008、L009、L010、L016、L017、L018、L020、L022、L026、L027、L045、L058、L063、L065、L066、L070、L077、L079、L107、L142、L143、L152、L171、L182、L188、L199及びL201から選択される少なくとも1つ又は複数の位置に2つ以上の修飾アミノ酸を含む抗体が提供される。特定の実施形態では、本明細書ではKabat又はChothia番号付け方式により残基(−)L001、L003、L005、L007、L008、L009、L016、L017、L018、L020、L022、L026、L027、L045、L058、L063、L065、L066、L070、L077、L079、L107、L142、L152、L171、L182、L188及びL199から選択される少なくとも1つ又は複数の位置に2つ以上の修飾アミノ酸を含む抗体が提供される。特定の実施形態では、本明細書ではKabat又はChothia番号付け方式により残基−1、L005、L007、L008、L016、L017、L018、L020、L022、L027、L045、L058、L063、L077、L079、L107、L142、L152、L182、L188及びL199から選択される少なくとも1つ又は複数の位置に2つ以上の修飾アミノ酸を含む抗体が提供される。特定の実施形態では、本明細書ではKabat又はChothia番号付け方式により残基(−)L001、L016、L063及びL199から選択される少なくとも1つ又は複数の位置に2つ以上の修飾アミノ酸を含む抗体が提供される。
[00134] 特定の実施形態では、本明細書ではKabat又はChothia番号付け方式により残基(−)L001、L007、L008、L016、L022、L063、L014、L070、L138、L142、L143及びL152から選択される少なくとも1つ又は複数の位置に2つ以上の修飾アミノ酸を含む抗体が提供される。
[00135] 特定の実施形態では、本明細書ではKabat又はChothia番号付け方式により残基(−)L001、L007、L008、L016、L022、L063、L070、L138、L142、L143、L152及びL201から選択される少なくとも1つ又は複数の位置に2つ以上の修飾アミノ酸を含む抗体が提供される。
[00136] 特定の実施形態では、本明細書では配列ID番号2による代表的軽鎖ポリペプチドの22、7及び152に対応する位置から選択される少なくとも1つ又は複数の位置に2つ以上の修飾アミノ酸を含む抗体が提供される。
[00137] 特定の実施形態では、本明細書では配列ID番号2による代表的軽鎖ポリペプチドの1、3、5、7、8、9、10、16、17、18、20、22、26、27、45、58、63、65、66、70、77、79、107、138、142、143、152、171、182、188、199及び201に対応する位置から選択される少なくとも1つ又は複数の位置に2つ以上の修飾アミノ酸を含む抗体が提供される。
[00138] 特定の実施形態では、本明細書では配列ID番号2による代表的軽鎖ポリペプチドの1、3、5、7、8、9、16、17、18、20、22、26、27、45、58、63、65、66、70、77、79、107、142、143、152、171、182、188、199及び201に対応する位置から選択される少なくとも1つ又は複数の位置に2つ以上の修飾アミノ酸を含む抗体が提供される。
[00139] 特定の実施形態では、本明細書では配列ID番号2による代表的軽鎖ポリペプチドの−1、3、5、7、8、9、16、17、18、20、22、26、27、45、58、63、65、66、70、77、79、107、142、152、171、182、188及び199に対応する位置から選択される少なくとも1つ又は複数の位置に2つ以上の修飾アミノ酸を含む抗体が提供される。
[00140] 特定の実施形態では、本明細書では配列ID番号2による代表的軽鎖ポリペプチドの1、5、7、8、16、17、18、20、22、27、45、58、63、77、79、107、142、152、182、188及び199に対応する位置から選択される少なくとも1つ又は複数の位置に2つ以上の修飾アミノ酸を含む抗体が提供される。
[00141] 特定の実施形態では、本明細書では配列ID番号2による代表的軽鎖ポリペプチドの−1、16、63及び199に対応する位置から選択される少なくとも1つ又は複数の位置に2つ以上の修飾アミノ酸を含む抗体が提供される。
[00142] 特定の実施形態では、本明細書では配列ID番号2による代表的軽鎖ポリペプチドの−1、7、8、16、22、63、14、70、138、142、143及び152に対応する位置から選択される少なくとも1つ又は複数の位置に2つ以上の修飾アミノ酸を含む抗体が提供される。
[00143] 特定の実施形態では、本明細書では配列ID番号2による代表的軽鎖ポリペプチドの−1、7、8、16、22、63、70、138、142、143、152及び201に対応する位置から選択される少なくとも1つ又は複数の位置に2つ以上の修飾アミノ酸を含む抗体が提供される。
[00144] 特定の実施形態では、本明細書では配列ID番号2による代表的軽鎖ポリペプチドの43、49、56、57、60、67、68、109、112、114、144、153、156、157、168、184、202、203及び206に対応する位置から選択される少なくとも1つ又は複数の位置に2つ以上の修飾アミノ酸を含む抗体が提供される。
[00145] 特定の実施形態では、本明細書では配列ID番号2による代表的軽鎖ポリペプチドの43、49、56、57、60、67、68、109、112、144、153、156、168、184、202及び203に対応する位置から選択される少なくとも1つ又は複数の位置に2つ以上の修飾アミノ酸を含む抗体が提供される。
[00146] 特定の実施形態では、本明細書では配列ID番号2による代表的軽鎖ポリペプチドの43、49、56、57、60、67、68、109、144、153、156、184、202及び203に対応する位置から選択される少なくとも1つ又は複数の位置に2つ以上の修飾アミノ酸を含む抗体が提供される。
[00147] 特定の実施形態では、本明細書では配列ID番号2による代表的軽鎖ポリペプチドの49、56、57、60、67、109、153、202及び203に対応する位置から選択される少なくとも1つ又は複数の位置に2つ以上の修飾アミノ酸を含む抗体が提供される。
[00148] すなわち、本明細書では配列ID番号1による代表的重鎖ポリペプチドの407、124、183、139、25、40、119、193、225、19、52、71、117又は224に対応する位置から選択される少なくとも1つ又は複数の位置、及び配列ID番号2による代表的軽鎖ポリペプチドの22、7及び152に対応する位置から選択される少なくとも1つ又は複数の位置に2つ以上の修飾アミノ酸を含む抗体が提供される。
[00149] 部位特異的位置は、基準抗体のポリペプチド鎖のアミノ酸配列に対して識別することもできる。例えば、基準重鎖のアミノ酸配列は、配列ID番号1にて提供される。基準重鎖にて、部位特異的位置は残基5、23、42、66、75、88、121、122、135、137、138、139、140、141、142、158、163、165、168、175、177、179、180、194、197、222、241、242、244、246、249、265、267、268、270、271、272、273、274、275、277、278、281、283、284、285、286、289、292、295、296、297、298、299、300、301、302、303、304、306、308、320、323、327、329、330、332、333、335、336、337、338、340、342、343、347、358、359、361、362、363、378、386、387、389、392、395、401、423、424、439及び441にある。詳細には、本明細書では配列ID番号1による代表的重鎖の5、23、42、66、75、88、121、122、135、137、138、139、140、141、142、158、163、165、168、175、177、179、180、194、197、222、241、242、244、246、249、265、267、268、270、271、272、273、274、275、277、278、281、283、284、285、286、289、292、295、296、297、298、299、300、301、302、303、304、306、308、320、323、327、329、330、332、333、335、336、337、338、340、342、343、347、358、359、361、362、363、378、386、387、389、392、395、401、423、424、439及び441に対応する位置から選択される1つ又は複数の位置に1つ又は複数の修飾アミノ酸を含む抗体が提供される。
[00150] 特定の実施形態では、本明細書では配列ID番号1による代表的重鎖抗体の5、23、75、88、121、122、135、137、138、139、140、142、163、165、168、175、194、197、242、244、249、270、271、272、273、274、275、277、278、283、284、285、286、289、292、295、296、297、298、299、300、301、302、303、304、306、308、320、323、327、329、330、332、333、335、336、337、338、340、342、343、347、358、362、378、389、392、395、401、423、424及び441に対応する位置から選択される1つ又は複数の位置に1つ又は複数の修飾アミノ酸を含む抗体が提供される。
[00151] 特定の実施形態では、本明細書では配列ID番号1による代表的重鎖抗体の5、88、121、135、139、242、296、337、358、362及び392に対応する位置から選択される1つ又は複数の位置に1つ又は複数の修飾アミノ酸を含む抗体が提供される。
[00152] 特定の実施形態では、本明細書では配列ID番号1による代表的重鎖抗体の23、75、122、137、138、140、142、163、165、168、175、194、197、244、249、270、271、272、273、274、275、277、278、283、284、285、286、289、292、295、297、298、299、300、301、302、303、304、306、308、320、323、327、329、330、332、333、335、336、338、340、342、343、347、358、378、389、395、401、423、424及び441に対応する位置から選択される1つ又は複数の位置に1つ又は複数の修飾アミノ酸を含む抗体が提供される。
[00153] 特定の実施形態では、本明細書では配列ID番号1による代表的重鎖抗体の42、66、141、158、177、179、180、222、241、246、265、267、268、281、359、361、363、386、387及び439に対応する位置から選択される1つ又は複数の位置に1つ又は複数の修飾アミノ酸を含む抗体が提供される。
[00154] 特定の実施形態では、本明細書では配列ID番号1による代表的重鎖抗体の292〜301、303及び305に対応する位置から選択される1つ又は複数の位置に1つ又は複数の修飾アミノ酸を含む抗体が提供される。
[00155] 特定の実施形態では、本明細書ではKabat又はChothia番号付け方式による重鎖又は軽鎖残基H404、H121、H180、H241、L22、L7、L152、H136、H25、H40、H119、H190、H222、H19、H52、又はH70から選択される1つ又は複数の位置に1つ又は複数の修飾アミノ酸を含む抗体が提供される。
[00156] 特定の実施形態では、本明細書ではKabat又はChothia番号付け方式による重鎖又は軽鎖残基H404、H121、H180、H241、L22、L7、L152、H136、H25、H40、H119、H190及びH222から選択される1つ又は複数の位置に1つ又は複数の修飾アミノ酸を含む抗体が提供される。
[00157] 特定の実施形態では、本明細書ではKabat又はChothia番号付け方式による重鎖又は軽鎖残基H404、H121、H180、H241、L22、L7、L152及びH136から選択される1つ又は複数の位置に1つ又は複数の修飾アミノ酸を含む抗体が提供される。
[00158] 特定の実施形態では、本明細書では配列ID番号1に対して少なくとも70%、80%又は90%の相同性を有し、配列ID番号1により代表的重鎖ポリペプチドの残基404、121、180、241、136、25、40、119、190、222、19、52又は70に対応する部位から選択される部位に1つ又は複数の修飾アミノ酸を有するポリペプチド鎖を含む抗体が提供される。
[00159] 特定の実施形態では、本明細書では配列ID番号2に対して少なくとも70%、80%又は90%の相同性を有し、配列ID番号2により代表的重鎖ポリペプチドの残基22、7及び152に対応する部位から選択される部位に1つ又は複数の修飾アミノ酸を有するポリペプチド鎖を含む抗体が提供される。
[00160] 特定の実施形態では、本明細書では2つ以上の部位特異的修飾アミノ酸を含む抗体が提供される。特定の実施形態では、各修飾アミノ酸は抗体の任意のポリペプチド鎖の最適に置換可能な位置からなる群から特異的位置で独立に選択される。
[00161] 特定の実施形態では、抗体は単一の軽鎖ポリペプチド内に2つ以上の部位特異的修飾アミノ酸を含む。特定の実施形態では、抗体は単一の重鎖ポリペプチド内に2つ以上の部位特異的修飾アミノ酸を含む。特定の実施形態では、抗体は軽鎖ポリペプチド内に少なくとも1つの部位特異的修飾アミノ酸を、及び重鎖ポリペプチド内に少なくとも1つの部位特異的修飾アミノ酸を含む。
[00162] 特定の実施形態では、抗体は、軽鎖ポリペプチド内に少なくとも1つの部位特異的修飾アミノ酸を、及び2つの重鎖ポリペプチドそれぞれに少なくとも1つの部位特異的修飾アミノ酸を含む。特定の実施形態では、抗体は2つの軽鎖ポリペプチドそれぞれに少なくとも1つの部位特異的修飾アミノ酸を、及び重鎖ポリペプチドに少なくとも1つの部位特異的修飾アミノ酸を含む。特定の実施形態では、抗体は、2つの軽鎖ポリペプチドそれぞれに少なくとも1つの部位特異的修飾アミノ酸を、及び2つの重鎖ポリペプチドそれぞれに少なくとも1つの部位特異的修飾アミノ酸を含む。
[00163] 特定の実施形態では、抗体は3つ以上、4つ以上、5つ以上、又は6つ以上の部位特異的修飾アミノ酸を含む。特定の実施形態では、抗体は2つから6つの修飾アミノ酸を含む。
[00164] 部位特異的な置換位置は、当業者に知られている任意の抗体命名体系で記述することができる。Kabat番号付け方式では、これらの位置は重鎖又は軽鎖残基H404、H121、H180、L22、L7、L152、H136、H25、H40、H119、H190、H222、H19、H52、H70、H110及びH221にある。すなわち、本明細書ではKabat残基H404、H121、H180、L22、L7、L152、H136、H25、H40、H119、H190、H222、H19、H52、H70、H110及びH221から選択される少なくとも1つ又は複数の位置に2つ以上の修飾アミノ酸を含む抗体が提供される。
[00165] 幾つかの実施形態では、本明細書ではKabat残基H404、H121、H180、H136、H25、H40、H119、H190、H222、H19、H52、H70、H110及びH221から選択される少なくとも1つ又は複数の位置に2つ以上の修飾アミノ酸を含む抗体が提供される。
[00166] 特定の実施形態では、本明細書ではKabat又はChothia番号付け方式により残基L22、L7及びL152から選択される少なくとも1つ又は複数の位置に2つ以上の修飾アミノ酸を含む抗体が提供される。
[00167] 特定の実施形態では、Kabat又はChothia番号付け方式による重鎖又は軽鎖残基H404、H121、H180、L22、L7、L152、H136、H25、H40、H119、H190、H222、H19、H52、H70、H110又はH221から選択される残基に対応する配列位置に2つ以上の部位特異的修飾アミノ酸を含む抗体が提供される。
[00168] 特定の実施形態では、本明細書では配列ID番号1による代表的重鎖ポリペプチドの残基407、124、183、139、25、40、119、193、225、19、52、71、117又は224から選択される残基に対応する配列位置に2つ以上の部位特異的修飾アミノ酸を含む抗体が提供される。
[00169] 特定の実施形態では、本明細書では配列ID番号2による代表的軽鎖ポリペプチドの残基22、7又は152から選択される残基に対応する配列位置に2つ以上の部位特異的修飾アミノ酸を含む抗体が提供される。
[00170] 抗体は、当業者によって認識された任意の抗体形態を有することができる。抗体は単一のポリペプチド鎖、すなわち、単一の重鎖又は単一の軽鎖を含むことができる。抗体は、ホモ二量体、ヘテロ二量体、ホモ多量体、及びヘテロ多量体などの当業者によって認識される多量体も形成することができる。これらの多量体は結合しても、結合していなくてもよい。有用な結合には、ポリペプチド分子に典型的な鎖間S−S結合が含まれる。多量体は、本明細書に記載の修飾アミノ酸を含め他のアミノ酸によって結合することもできる。抗体は、IgA、IgA1、IgA2、IgD、IgE、IgG、IgG1、IgG2、IgG3、IgG4及びIgMを含む任意のクラス又はサブクラスなどの免疫グロブリンでよい。抗体は、Fv、Fc、Fab及び(Fab’)2及びscFvを含む任意の抗体フラグメントの形態でよい。
[00171] 親抗体は、当業者に知られている、又は今後発見される任意の抗体に対する親和性を有することができる。事実上いかなる物質も、親抗体、すなわち、本明細書に記載された抗体の抗原となり得る。有用な抗原の例にはα1−抗トリプシン、アンジオスタチン、抗溶血因子、ポリペプチド、アポリポタンパク質、アポタンパク質、心房性ナトリウム利尿因子、心房性ナトリウム利尿ポリペプチド、心房性ペプチド、C−X−Cケモカイン(例えばT39765、NAP−2、ENA−78、Gro−a、Gro−b、Gro−c、IP−10、GCP−2、NAP−4、SDF−1、PF4、MIG)、カルシトニン、CCケモカイン(例えば単球化学誘引物質タンパク質−3、単球炎症性タンパク質−1α、単球炎症性タンパク質−1β、RANTES、1309、R83915、R91733、HCC1、T58847、D31065、T64262)、CD40リガンド、C−kitリガンド、コラーゲン、コロニ刺激因子(CSF)、補体因子5a、補体阻害剤、補体受容体1、サイトカイン(例えば上皮好中球活性化ペプチド−78、GRO/MGSA、GRO、GRO、MIP−16、MIP−1、MCP−1)、上皮成長因子(EGF)、エリスロポエチン(「EPO」)、剥脱毒素A及びB、第IX因子、第VII因子、第VIII因子、第X因子、線維芽細胞成長因子(FGF)、フィブリノゲン、フィブロネクチン、G−CSF、GM−CSF、グルコセレブロシダーゼ、ゴナドトロピン、成長因子、ハリネズミタンパク質(例えばSonic、Indian、Desert)、ヘモグロビン、肝細胞成長因子(HGF)、ヒルジン、ヒト血清アルブミン、インスリン、インスリン様成長因子(IGF)、インタフェロン(例えばIFN−a、IFN−、IFN−ガンマ)、インタロイキン(例えばIL−1、IL−2、IL−3、IL−4、IL−5、IL−6、IL−7、IL−8、IL−9、IL−10、IL−11、IL−12など)、ケラチノサイト成長因子(KGF)、ラクトフェリン、白血病抑制因子、ルシフェラーゼ、ニュールツリン、好中球抑制因子(NIF)、オンコスタチンM、骨形成タンパク質、副甲状腺ホルモン、PD−ECSF、PDGF、ペプチドホルモン(例えばヒト成長ホルモン)、プレイオトロフィン、プロテインA、プロテインG、発熱性外毒素A、B及びC、リラキシン、レニン、SCF、可溶性補体受容体I、可溶性I−CAM1、可溶性インタロイキン受容体(IL−1、2、3、4、5、6、7、9、10、11、12、13、14、15)、可溶性TNF受容体、ソマトメジン、ソマトスタチン、ソマトトロピン、ストレプトキナーゼ、超抗原、すなわち、ブドウ球菌腸毒素(SEA、SEB、SEC1、SEC2、SEC3、SED、SEE)、スーパーオキシドジスムターゼ、毒ショック症候群毒素(TSST−1)、チモシンアルファ1、組織プラスミノーゲン活性化因子、腫瘍壊死因子(TNFベータ)、腫瘍壊死因子受容体(TNFR)、腫瘍壊死因子アルファ(TNFアルファ)、血管内皮成長因子(VEGF)、ウロキナーゼその他が含まれるが、これらに限定されない。これらの抗原は、当業者に知られている方法で、例えば商業的供給源から、又は公開されているポリペプチド又はポリヌクレオチド配列(例えばGenbank)から得ることができる。
[00172] 追加的抗原には転写及び発現活性化因子が含まれるが、これらに限定されない。例示的転写及び発現活性化因子には、細胞の増殖、分化、調整などを修飾する遺伝子及びタンパク質が含まれる。発現及び転写活性化因子は、原核生物、ウィルス、及び真核生物、例えば真菌、植物、及び動物、例えば哺乳類に見られ、広範囲の治療標的を提供する。発現及び転写活性化因子は多くのメカニズムによって、例えば受容体に結合する、情報伝達カスケードを刺激する、転写因子の発現を調整する、プロモータ及びエンハンサに結合する、プロモータ及びエンハンサに結合するタンパク質に結合する、DNAをほどく、プレmRNAをスプライスする、RNAをポリアデニル化する、及びRNAを分解することによって、転写を調整することが認識される。抗原にはサイトカインなどの発現活性化因子、炎症性分子、成長因子、その受容体、及び発癌遺伝子産生物、例えばインタロイキン(例えばIL−1、IL−2、IL−8など)、インタフェロン、FGF、IGF−I、IGF−II、FGF、PDGF、TNF、TGF−α、TGF−β、EGF、KGF、SCF/c−Kit、CD40L/CD40、VLA−4VCAM−1、ICAM−l/LFA−1、及びヒアルリン/CD44と、情報伝達分子及び対応する発癌遺伝子産生物、例えばMos、Ras、Raf、及びMetと、転写活性化因子及び抑制因子、例えばp53、Tat、Fos、Myc、Jun、Myb、Rel、及びエストロゲン、プロゲステロン、テストステロン、アルドステロン、LDL受容体リガンド及びコルチコステロンの受容体などのステロイドホルモン受容体とが含まれるが、これらに限定されない。
[00173] ワクチンタンパク質は抗原でよく、それにはアスペルギルス、カンジダ種などの感染性真菌からのタンパク質と、病原菌のモデルとなる特に大腸菌などの細菌、さらにブドウ球菌(例えば黄色ブドウ球菌)又は連鎖球菌(例えば肺炎連鎖球菌)などの医療上重要な細菌と、胞子虫(例えばプラズモディウム)、根足虫(例えばエントアメーバ)及び鞭毛虫(トリパノソーマ、リーシュマニア、トリコモナス、ジアルディアなど)のような原生動物と、(+)RNAウィルス(例には牛痘などのポックスウィルス、ポリオなどのピコマウィルス、風疹などのトガウィルス、HCVなどのフラビウィルス、及びコロナウィルスが含まれる)、(−)RNAウィルス(例えばVSVなどのラブドウィルス、RSVなどのパラミクソウィルス、インフルエンザなどのオルソミクソウィルス、ブニヤウィルス、及びアレナウィルス)、dsDNAウィルス(例えばレオウィルス)、RNA−DNAウィルス、すなわち、レトロウィルス、例えばHIV及びHTLV、及びB型肝炎などの特定のDNA−RNAウィルスのようなウィルスとが含まれるが、これらに限定されない。
[00174] 抗原は、アミダーゼ、アミノ酸ラセマーゼ、アシラーゼ、デハロゲナーゼ、ジオキシゲナーゼ、ジアリールプロパンペルオキシダーゼ、エピメラーゼ、エポキシドヒドロラーゼ、エステラーゼ、イソメラーゼ、キナーゼ、グルコースイソメラーゼ、グリコシダーゼ、グリコシルトランスフェラーゼ、ハロペルオキシダーゼ、モノオキシゲナーゼ(例えばp450s)、リパーゼ、リグニンペルオキシダーゼ、ニトリルヒドラターゼ、ニトリラーゼ、プロテアーゼ、ホスファターゼ、サブチリシン、トランスアミナーゼ、及びヌクレアーゼを含むが、これらに限定されない酵素でよい。
[00175] 昆虫抵抗性タンパク質(例えばクライタンパク質)、デンプン及び脂質産生酵素、植物及び昆虫毒素、毒素抵抗性タンパク質、マイコトキシン解毒タンパク質、植物成長酵素、(例えばルビロース1,5−二リン酸カルボキシラーゼ/オキシゲナーゼ、「RUBISCO」)、リポキシゲナーゼ(LOX)、及びホスホエノールピルビン酸(PEP)カルボキシナーゼなどの農業関連のタンパク質も、抗原とすることができる。
[00176] 例えば、抗原は、B細胞イディオタイプ、悪性B細胞上のCD20、白血病芽細胞上のCD33、及び乳癌上のHER2/neuなどの腫瘍表面抗原のような疾患関連分子とすることができる。あるいは、抗原は成長因子受容体とすることができる。成長因子の例には上皮細胞成長因子(EGF)、トランスフェリン、インスリン様成長因子、形質転換成長因子(TGF)、インタロイキン−1、及びインタロイキン−2が含まれるが、これらに限定されない。例えば、EGF受容体の高度発現が、多種多様なヒト上皮細胞原発腫瘍で見られている。TGF−αは、癌細胞の自己分泌刺激経路を媒介することが知られている。幾つかのネズミ単クローン抗体は、EGF受容体と結合して、リガンドのEGF受容体との結合を遮断し、培養及び異種移植片モデルにおいて様々なヒト癌細胞系統の増殖を阻害できることが実証されている(Mendelsohn及びBaselga(1995)の成長因子及び受容体に対する抗体、Biologic Therapy of Cancer,第2版, J B Lippincott, Philadelphia, pp 607−623)。したがって、抗体を使用して様々な癌を治療することができる。
[00177] 抗原は、血小板糖タンパク質IIb/IIIa受容体などの冠状動脈疾患、CD4、AMPATH1及びグラム陰性菌リポ多糖類の脂質A領域などの自己免疫疾患に関連する細胞表面タンパク質又は受容体でもよい。CD4に対するヒト化抗体は、菌状息肉腫、汎発性膿疱性乾癬、重症乾癬、及びリウマチ様関節炎の患者の治療において、臨床試験で試験されている。グラム陰性菌リポ多糖類の脂質A領域に対する抗体は、敗血症性ショックの治療で臨床試験されている。CAMPATH−1に対する抗体も、難治性リウマチ様関節炎の治療で臨床試験されている。したがって、本明細書で提供する抗体は、様々な自己免疫疾患の治療に使用することができる。
[00178] 有用な抗原には、例えばインタロイキン−1(IL−1)などの炎症媒介物タンパク質などのヒトアレルギ疾患、腫瘍壊死因子(TNF)、ロイコトリエン受容体及び5−リポキシゲナーゼ、及びV−CAM/VLA−4などの接着分子に関連するタンパク質又はペプチドも含まれる。また、IgEは、喘息などのI型即時過敏症アレルギ反応に重要な役割を果たすので、IgEも抗原として働くことがある。研究によると、合計血清IgEのレベルは疾患、特に喘息の重症度と相関する傾向がある。Burrows他(1989)の「Association of asthma with serum IgE levels and skin−test reactivity to allergens」(New Engl. L. Med. 320:271−277)。したがって、IgEに対して選択された抗体を、アレルギ疾患の治療に使用して、正常な免疫機能に実質的に影響を与えずに、IgEのレベルを低下させるか、IgEと肥満細胞及び好塩気球との結合を遮断することができる。
[00179] 抗原は、宿主の免疫応答を誘発する抗原として働くことがあるウィルス表面又はコアタンパク質であることもある。これらのウィルスタンパク質の例には糖タンパク質(又は表面抗原、例えばGP120及びGP41)及びカプシッドタンパク質(又は構造タンパク質、例えばP24タンパク質)と、A型、B型、C型、D型又はE型肝炎ウィルスの表面抗原又はコアタンパク質(例えばB型肝炎ウィルスの小型B型肝炎表面抗原(SHBsAg)及びC型肝炎ウィルスのコアタンパク質、NS3、NS4及びNS5抗原)と、呼吸性発疹ウィルス(RSV)の糖タンパク質(Gタンパク質)又は融合タンパク質(Fタンパク質)と、単純ヘルペスウィルスHSV−1及びHSV−2の表面及びコアタンパク質(例えばHSV−2の糖タンパク質D)とが含まれるが、これらに限定されない。
[00180] 抗原は、腫瘍抑制機能を喪失している突然変異癌抑制遺伝子産生物でもよく、癌に対する細胞の感受性を向上させることができる。癌抑制遺伝子は、細胞の成長と分割のサイクルを阻害し、したがって腫瘍の発生を防止する機能を果たす遺伝子である。癌抑制遺伝子の突然変異により、細胞が抑制信号のネットワークの成分のうち1つ又は複数を無視して、細胞周期のチェックポイントを克服し、その結果、抑制される細胞成長−癌の率が高くなる。癌抑制遺伝子の例にはDPC−4、NF−1、NF−2、RB、p53、WT1、BRCA1及びBRCA2が含まれるが、これらに限定されない。DPC−4は膵臓癌に関与し、細胞分割を阻害する細胞質経路に参加する。NF−1は、Rasを阻害するタンパク質、すなわち、細胞質阻害タンパク質をコードする。NF−1は、神経系の神経線維腫及び褐色細胞腫及び骨髄性白血病に関与する。NF−2は、神経系の髄膜腫、神経鞘腫、及び脳室上皮腫に関与する核タンパク質をコードする。RBは、細胞周期の主要な阻害物質である核タンパク質であるpRBタンパク質をコードする。RBは、網膜芽細胞腫、さらに骨、膀胱、小細胞肺及び乳癌に関与する。p53は、細胞分割を調整するp53タンパク質をコードし、アポトーシスを誘発することができる。p53の突然変異及び/又は反応低下は広範囲の癌で見られる。WT1は腎臓のウィルムス腫瘍に関与する。BRCA1は乳癌及び卵巣癌に関与し、BRCA2は乳癌に関与する。したがって、抗体を使用して、腫瘍の発生及び発現の経路における遺伝子産生物と他のタンパク質又は生化学的物質との相互作用を遮断することができる。
[00181] 抗原は、CD1a、CD1b、CD1c、CD1d、CD2、CD3γ、CD3δ、CD3ε、CD4、CD5、CD6、CD7、CD8α、CD8β、CD9、CD10、CD11a、CD11b、CD11c、CDwl2、CD13、CD14、CD15、CD15s、CD16a、CD16b、CD18、CD19、CD20、CD21、CD22、CD23、CD24、CD25、CD26、CD27、CD28、CD29、CD30、CD31、CD32、CD33、CD34、CD35、CD36、CD37、CD38、CD39、CD40、CD41、CD42a、CD42b、CD42c、CD42d、CD43、CD44、CD45、CD45R、CD46、CD47、CD48、CD49a、CD49b、CD49c、CD49d、CD49e、CD49f、CD50、CD51、CD52、CD53、CD54、CD55、CD56、CD57、CD58、CD59、CDw60、CD61、CD62E、CD62L、CD62P、CD63、CD64、CD65、CD66a、CD66b、CD66c、CD66d、CD66e、CD66f、CD67、CD68、CD69、CDw70、CD71、CD72、CD73、CD74、CDw75、CDw76、CD77、CD79a、CD79P、CD80、CD81、CD82、CD83、CD84、CD85、CD86、CD87、CD88、CD89、CD90、CD91、CDw92、CD93、CD94、CD95、CD96、CD97、CD98、CD99、CD100、CD101、CD102、CD103、CD104、CD105、CD106、CD107a、CD107b、CDwl08、CDwl09、CD11O−113、CD114、CD115、CD116、CD117、CD118、CD119、CD120a、CD120b、CD121a、CD121b、CD122、CD123、CDwl24、CD125、CD126、CDwl27、CDwl28a、CDwl28b、CD129、CDwl30、CD131、CD132、CD133、CD134、CD135、CD136、CDwl37、CD138、CD139、CD140a、CD140b、CD141、CD142、CD143、CD144、CDwl45、CD146、CD147、CD148、CDwl49、CD150、CD151、CD152、CD153、CD154、CD155、CD156、CD157、CD158a、CD158b、CD161、CD162、CD163、CD164、CD165、CD166及びTCRζを含むが、これらに限定されないCD分子とすることができる。抗原はVEGF、VEGF受容体、EGFR、Her2、TNFa、TNFRI受容体、GPIIb/IIIa、Il−2Rα鎖、IL−2Rβ鎖、RSVFタンパク質、α4インテグリン、IgE、IgE受容体、ジゴキシン、ジュウタンクサリヘビの毒液、補体C5、OPGL、CA−125腫瘍抗原、ブドウ球菌タンパク質、表皮ブドウ球菌タンパク質、黄色ブドウ球菌タンパク質、ブドウ球菌感染に関与するタンパク質(黄色ブドウ球菌及び表皮ブドウ球菌を含むが、これらに限定されない)、IL−6受容体、CTLA−4、RSV、IL−2受容体のTacサブユニット、IL−5、及びEpCamとすることができる。抗原は分子のフラグメントとすることができる。
[00182] 有用な二重特異性親抗体の例には、腫瘍細胞抗体をターゲティングする1つの抗体及び細胞毒誘発分子に対する他の抗体を有する二重特異性親抗体、例えば抗FcγRI/抗CD15、抗p185HER2/FcγRIII(CD16)、抗CD3/抗悪性B細胞(1D10)、抗CD3/抗p185HER2、抗CD3/抗p97、抗CD3/抗腎細胞癌、抗CD3/抗OVCAR−3、抗CD3/L−D1(抗大腸癌)、抗CD3/抗メラノサイト刺激ホルモン類似体、抗EGF受容体/抗CD3、抗CD3/抗CAMA1、抗CD3/抗CD19、抗CD3/MoV18、抗神経細胞接着分子(NCAM)/抗CD3、抗葉酸結合タンパク質(FBP)/抗CD3、抗汎癌関連抗原(AMOC−31)/抗CD3と、腫瘍抗原に特異的に結合する1つの抗体と毒素に結合する別の抗体を有する二重特異性抗体、例えば抗サポリン/抗Id−1、抗CD22/抗サポリン、抗CD7/抗サポリン、抗CD38/抗サポリン、抗CEA/抗リシンA鎖、抗インタフェロンa(IFN−a)/抗ハイブリドーマイディオタイプ、抗CEA/抗ビンカアルカロイドと、酵素活性プロドラッグを変換する二重特異性抗体、例えば抗CD30/抗アルカリ性ホスファターゼ(リン酸マイトマイシンプロドラッグのマイトマイシンアルコールへの変換を触媒する)と、線維素溶解素として使用できる二重特異性抗体、例えば抗繊維素/抗組織プラスミノーゲン活性因子(tPA)、抗繊維素/抗ウロキナーゼ型プラスミノーゲン活性因子(uPA)と、免疫複合体に細胞表面受容体を標的とさせる二重特異性抗体、例えば抗低密度リポタンパク質(LDL)/抗Fc受容体(例えばFcγRI、FcγRII又はFcγRIII)と、感染性疾患の治療に使用する二重特異性抗体、例えば抗CD3/抗単純ヘルペスウィルス(HSV)、抗T細胞受容体:CD3複合体/抗インフルエンザ、抗FcγR/抗HIVと、インビトロ又はインビボで腫瘍を検出する二重特異性抗体、例えば抗CEA/抗EOTUBE、抗CEA/抗DPTA、抗抗p185HER2/抗ハプテンと、ワクチンアジュバントとしての二重特異性抗体(参照により本明細書に組み込まれるFanger, M W他のCrit Rev Immunol. 1992; 12(34):101−24参照)と、診断ツールとしての二重特異性抗体、例えば抗ウサギIgG/抗フェリチン、抗西洋ワサビペルオキシダーゼ(HRP)/抗ホルモン、抗ソマトスタチン/抗物質P、抗HRP/抗FITC、抗CEA/抗Pガラクトシダーゼ(参照により本明細書に組み込まれるNolan, O及びR. O’KennedyのBiochim Biophys Acta. 1990 Aug. 1; 1040(1):1−11を参照)とが含まれるが、これらに限定されない。三重特異性抗体の例には抗CD3/抗CD4/抗CD37、抗CD3/抗CD5/抗CD37及び抗CD3/抗CD8/抗CD37が含まれる。
リンカー及びペイロード
[00183] 特定の実施形態では、ポリペプチドは本明細書に記載するように反応性基を有する修飾アミノ酸を含む。当業者は反応性基を使用して、直接又はリンカーを介して間接的に、修飾アミノ酸との共有結合を形成することができる任意の分子成分にポリペプチドを結合させることができる。したがって、本明細書では、ペイロードに結合した式I、Ia、II、1〜30又は40の化合物に対応するアミノ酸残基を含むポリペプチドを含み、任意にポリペプチドとペイロードの間の結合成分を含むコンジュゲートが提供される。
[00184] 有用なリンカーには、本明細書に記載するリンカーが含まれる。特定の実施形態では、リンカーは当業者に知られている任意の二価又は多価リンカーである。通常、リンカーは修飾アミノ酸の官能性部分及びα炭素と共有結合を形成することができる。有用な二価リンカーには化学結合、アルキレン、置換アルキレン、ヘテロアルキレン、置換ヘテロアルキレン、アリーレン、置換アリーレン、ヘテロアリーレン及び置換ヘテロアリーレンが含まれる。特定の実施形態では、リンカーはC1−10アルキレン又はC1−10ヘテロアルキレンである。
[00185] 分子ペイロードは、当業者がポリペプチドと結合させたいと思う任意の分子成分とすることができる。特定の実施形態では、ペイロードは治療用部分である。このような実施形態では、ポリペプチドコンジュゲートを使用して、治療用部分に分子標的を標的とさせることができる。特定の実施形態では、ペイロードは標識付け部分である。このような実施形態では、ポリペプチドコンジュゲートを使用して、ポリペプチドの標的との結合を検出することができる。特定の実施形態では、ペイロードは細胞毒性部分である。このような実施形態では、コンジュゲートを使用して、細胞毒性部分に罹患細胞、例えば癌細胞を標的とさせ、細胞の破壊又は除去を開始することができる。当業者に明白な他の分子ペイロードを含むコンジュゲートは、本明細書に記載のコンジュゲートの範囲に入る。
[00186] 特定の実施形態では、コンジュゲートは標識、色素、ポリマー、水溶性ポリマー、ポリエチレングリコール、ポリエチレングリコールの誘導体、光架橋剤、細胞毒性化合物、放射性核種、薬物、親和性標識、光親和性標識、反応性化合物、樹脂、第二タンパク質又はポリペプチド又はポリペプチド類似体、抗体又は抗体フラグメント、金属キレート剤、補助因子、脂肪酸、炭水化物、ポリヌクレオチド、DNA、RNA、アンチセンスポリヌクレオチド、ペプチド、水溶性デンドリマ、シクロデキストリン、抑制性リボ核酸、生体材料、ナノ粒子、スピン標識、フルオロフォア、金属含有部分、放射性部分、新規の官能基、他の分子と共有又は非共有結合する基、光ケージ部分、光異化可能な部分、ビオチン、ビオチンの誘導体、ビオチン類似体、重原子を取り込んだ部分、化学的に切断可能な基、光切断可能な基、伸張した側鎖、炭素連鎖糖、酸化還元活性剤、アミノチオ酸、毒性部分、同位体標識した部分、生物物理学的プローブ、リン光基、化学発光基、高電子密度基、磁性基、挿入基、発色団、エネルギー伝達作用物質、生物学的活性剤、検出可能な標識、小分子、又はその任意の組み合わせからなる群から選択されるペイロードを有することができる。ある実施形態では、ペイロードは標識、色素、ポリマー、細胞毒性化合物、放射性核種、薬物、親和性標識、樹脂、タンパク質、ポリペプチド、ポリペプチド類似体、抗体、抗体フラグメント、金属キレート剤、補助因子、脂肪酸、炭水化物、ポリヌクレオチド、DNA、RNA、ペプチド、フルオロフォア、又は炭素連鎖糖である。別の実施形態では、ペイロードは標識、色素、ポリマー、薬物、抗体、抗体フラグメント、DNA、RNA、又はペプチドである。
[00187] 有用な薬物ペイロードには任意の細胞毒素、細胞分裂阻害剤、又は免疫調節剤が含まれる。細胞毒素又は免疫調節剤の有用なクラスには、例えば抗チューブリン剤、オーリスタチン、DNA小溝結合剤、DNA複製阻害剤、アルキル化剤(例えばシスプラチン、モノ(プラチナ)、ビス(プラチナ)及び三核プラチナ錯体などのプラチナ錯体、及びカルボプラチン)、アントラサイクリン、抗生物質、抗葉酸剤、代謝拮抗剤、カルモジュリン阻害剤、化学療法感作物質、デュオカルマイシン、エトポシド、フッ化ピリミジン、イオノフォア、レキシトロプシン、メイタンシノイド、ニトロソ尿素、プラチノール、ポア形成化合物、プリン代謝拮抗剤、ピューロマイシン、放射線感作物質、ラパマイシン、ステロイド、タキサン、トポイソメラーゼ阻害剤、ビンカアルカロイドなどが含まれる。
[00188] 個々の細胞毒素又は免疫調節剤には、例えばアンドロゲン、アントラマイシン(AMC)、アスパラギナーゼ、5−アザシチジン、アザチオプリン、ブレオマイシン、ブスルファン、ブチオニンスルホキシミン、カリチアマイシン、カリチアマイシン誘導体、カンプトテシン、カルボプラチン、カルムスチン(BSNU)、CC−1065、クロラムブシル、シスプラチン、コルヒチン、シクロホスファミド、シタラビン、シチジンアラビノシド、サイトカラシンB、ダカルバジン、ダクチノマイシン(以前のアクチノマイシン)、ダウノルビシン、デカルバジン、DM1、DM4、ドセタキセル、ドキソルビシン、エトポシド、エストロゲン、5−フルオロデキシウリジン、5−フルオロウラシル、ゲムシタビン、グラミシジンD、ヒドロキシ尿素、イダルビシン、イホスファミド、イリノテカン、ロムスチン(CCNU)、マイタンシン、メクロレタミン、メルファラン、60メルカプトプリン、メトトレキサート、ミトラマイシン、ミトマイシンC、ミトキサントロン、ニトロイミダゾール、パクリタキセル、パリトキシン、プリカマイシン、プロカルビジン、リゾキシン、ストレプトゾトシン、テニポシド、6−チオグアニン、チオTEPA、トポテカン、ビンブラスチン、ビンクリスチン、ビノレルビン、VP−16及びVM−26が含まれる。
[00189] 幾つかの実施形態では、適切な細胞毒素には、例えばDNA小溝結合剤(例えばエンジイン及びレキシトロプシン、CBI化合物、米国特許第6,130,237号も参照)、デュオカルマイシン、タキサン(例えばパクリタキセル及びドセタキセル)、ピューロマイシン、ビンカアルカロイド、CC−1065、SN−38、トポテカン、モルホリノ−ドキソルビシン、リゾキシン、シアノモルホリノ−ドキソルビシン、エキノマイシン、コンブレタスタチン、ネトロプシン、エポチロンA及びB、エストラムスチン、クリプトフィシン、セマトチン、マイタンシノイド、ディスコデルモリド、エリュテロビン、及びミトキサントロンが含まれる。
[00190] 幾つかの実施形態では、ペイロードは抗チューブリン剤である。抗チューブリン剤の例には、タキサン(例えばTaxol(登録商標)(パクリタキセル)、Taxotere(登録商標)(ドセタキセル))、T67(ツラリク)及びビンカアルカロイド(例えばビンクリスチン、ビンブラスチン、ビンデシン、及びビノレルビン)が含まれるが、これらに限定されない。他の抗チューブリン剤には、例えば、バッカチン誘導体、タキサン類似体、エポチロン(例えばエポチロンA及びB)、ノコダゾール、コルヒチン及びコルセミド、エストラムスチン、クリプトフィシン、セマドチン、マイタンシノイド、コンブレタスタチン、ディスコデルモリド、及びエリュテロビンが含まれる。
[00191] 特定の実施形態では、細胞毒素は、マイタンシノイド、抗チューブリン剤の他の群である。例えば、特有の実施形態では、マイタンシノイドはマイタンシン又はDM1(ImmunoGen, Inc.;Chari他(1992)のCancer Res. 52:127−131も参照)でよい。
[00192] 幾つかの実施形態では、ペイロードは、オーリスタチンE又はその誘導体などのオーリスタチンである。例えば、オーリスタチンE誘導体は、オーリスタチンEとケト酸の間で形成されたエステルとすることができる。例えば、オーリスタチンEは、p−アセチル安息香酸又はベンゾイル吉草酸と反応して、それぞれAEB及びAEVBを産生することができる。他の典型的なオーリスタチン誘導体には、AFP、MMAF、及びMMAEが含まれる。オーリスタチン誘導体の合成及び構造は、米国特許出願公開第2003−0083263号、第2005−0238649号及び第2005−0009751号、国際特許公開WO04/010957号、国際特許公開WO02/088172号、及び米国特許第6,323,315号、第6,239,104号、第6,034,065号、第5,780,588号、第5,665,860号、第5,663,149号、第5,635,483号、第5,599,902号、第5,554,725号、第5,530,097号、第5,521,284号、第5,504,191号、第5,410,024号、第5,138,036号、第5,076,973号、第4,986,988号、第4,978,744号、第4,879,278号、第4,816,444号、及び第4,486,414号に記載されている。
[00193] 幾つかの実施形態では、ペイロードは放射性同位体ではない。幾つかの実施形態では、ペイロードは放射性ではない。
[00194] 幾つかの実施形態では、ペイロードは代謝拮抗剤である。代謝拮抗剤は、例えば、プリンアンタゴニスト(例えばアザチオプリン又はミコフェノール酸モフェチル)、ジヒドロ葉酸レダクターゼ阻害剤(例えばメトトレキサート)、アシクロビル、ガングシクロビル、ジドブジン、ビダラビン、リババリン、アジドチミジン、シチジン、アラビノシド、アマンタジン、ジデオキシウリジン、ヨードデオキシウリジン、フォスカルネット、又はトリフルリジンでよい。
[00195] 他の実施形態では、ペイロードはタクロリムス、シクロスポリン、FU506又はパラマイシンである。さらに他の実施形態では、薬物はアルデスロイキン、アレムツズマブ、アリトレチノイン、アロプリノール、アルトレタミン、アミホスチン、アナストロゾール、3酸化砒素、ベキサロテン、カルステロン、カペシタビン、セレコキシブ、クラドリビン、ダルベポエチンアルファ、デニロイキンジフチトクス、デキストラゾキサン、プロピオン酸ドロモスタノロン、エピルビシン、エポエチンアルファ、エストラムスチン、エキセメスタン、フィルグラスチム、フロクスウリジン、フルダラビン、フルベストラント、ゲムシタビン、ゲムツズマブオゾガマイシン(MYLOTARG)、ゴセレリン、イダルビシン、イホスファミド、メシル酸イマチニブ、インターフェロンアルファ−2a、イリノテカン、レトロゾール、ロイコボリン、レバミソール、メクロレタミン又は窒素マスタード、メゲストロール、メスナ、メトトレキサート、メトキサレン、マイトマイシンC、ミトーテン、ナンドロロン、フェンプロピオネート、オプレルベキン、オキサリプラチン、パミドロネート、ペガデマーゼ、ペグアスパルガーゼ、ペグフィルグラスチム、ペントスタチン、ピポブロマン、プリカマイシン、ポルフィマナトリウム、プロカルバジン、キナクリン、ラスブリカーゼ、リツキシマブ、サルグラモスチム、ストレプトゾシン、タモキシフェン、テモゾロミド、テニポシド、テストラクトン、チオグアニン、トレミフェン、トシツモマブ、トラスツズマブ(ハーセプチン)、トレチノイン、ウラシルマスタード、バルルビシン、ビンブラスチン、ビンクリスチン、ビノレルビン又はゾレドレネートである。
[00196] 幾つかの実施形態では、ペイロードは免疫調節剤である。免疫調節剤は、例えば、ガングシクロビル、エタネルセプト、タクロリムス、シクロスポリン、ラパマイシン、シクロホスファミド、アザチオプリン、ミコフェノール酸モフェチル又はメトトレキサートとすることができる。あるいは、免疫調節剤は、例えば、グルココルチコイド(例えばコルチゾール又はアルドステロン)又はグルココルチコイド類似体(例えばプレドニソン又はデキサメタソン)とすることができる。
[00197] 幾つかの実施形態では、免疫調節剤は、アリールカルボキシル誘導体、ピラゾール含有誘導体、オキシカム誘導体及びニコチン酸誘導体などの抗炎症剤である。抗炎症剤のクラスには、例えば、シクロオキシゲナーゼ阻害剤、5−リポキシゲナーゼ阻害剤、及びロイコトリエン受容体アンタゴニストが含まれる。
[00198] 適切なシクロオキシゲナーゼ阻害剤には、メクロフェナム酸、メフェナム酸、カルプロフェン、ジクロフェナク、ジフルニサル、フェンブフェン、フェノプロフェン、インドメタシン、ケトプロフェン、ナブメトン、スリンダク、テノキシカム及びトルメチンが含まれる。
[00199] 適切なリポキシゲナーゼ阻害剤には、酸化還元阻害剤(例えばカテコールブタン誘導体、ノルジヒドログアイアレチン酸(NDGA)、マソプロコール、フェニドン、イアノパレン、インドゾリノン、ナファザトロム、ベンゾフラノール、アルキルヒドロキシルアミン)、及び非酸化還元阻害剤(例えばヒドロキシチアゾール、メトキシアルキルチアゾール、ベンゾピラン及びその誘導体、メトキシテトラヒドロピラン、ボスウェリア酸及びボスウェリア酸のアセチル化誘導体、及びシクロアルキル基で置換したキノリンメトキシフェニル酢酸)、及び酸化還元阻害剤の前駆物質が含まれる。
[00200] 他の適切なリポキシゲナーゼ阻害剤には、抗酸化剤(例えばフェノール、没食子酸プロピル、フラボノイド及び/又は自然に生じてフラボノイドを含有する物質、フラボンの水酸化誘導体、フラボノール、ジヒドロケルセチン、ルテオリン、ガランギン、オロボル、カルコンの誘導体、4,2’−4’−トリヒドロキシカルコン、オルト−アミノフェノール、N−ヒドロキシ尿素、ベンゾフラノール、エブセレン及びセレン含有酵素の活性を増大させる種)、鉄キレート化剤(例えばヒドロキサム酸及びその誘導体、N−ヒドロキシ尿素、2−ベンジル−1−ナフトール、カテコール、ヒドロキシルアミン、カルノソールトロロクスC、カテコール、ナフトール、スルファサラジン、ジロートン、5−ヒドロキシアントラニル酸及び4−(オメガ−アリールアルキル)フェニルアルカン酸)、イミダゾール含有化合物(例えばケトコナゾール及びイトラコナゾール)、フェノチアジン、及びベンゾピラン誘導体が含まれる。
[00201] さらに他の適切なリポキシゲナーゼ阻害剤には、エイコサノイド(例えばオクタデカテトラエン酸、エイコサテトラエン酸、ドコサペンタエン酸、エイコサヘキサエン酸及びドコサヘキサエン酸及びそのエステル、PGE1(プロスタグランジンE1)、PGA2(プロスタグランジンA2)、ビトロストール、15−モノヒドロキシエイコサテトラエン酸、15−モノヒドロキシ−エイコサトリエン酸及び15−モノヒドロキシエイコサペンタエン酸、及びロイコトリエンB5、C5及びD5)の阻害剤、カルシウムの流れを妨害する化合物、フェノチアジン、ジフェニルブチルアミン、ベラパミル、フコシド、クルクミン、クロロゲン酸、カフェイン酸、5,8,11,14−エイコサテトラエン酸(ETYA)、ヒドロキシフェニルレチンアミド、イオンアパレン、エスクリン、ジエチルカルバマジン、フェナントロリン、バイカレイン、プロキシクロミル、チオエーテル、ジアリルスルフィド及びジ−(1−プロペニル)スルフィドが含まれる。
[00202] ロイコトリエン受容体アンタゴニストには、カルシトリオール、オンタゾラスト、Bayer Bay−x−1005、Ciba−Geigy CGS−25019C、エブセレン、Leo Denmark ETH−615、Lilly LY−293111、Ono ONO−4057、Terumo TMK−688、Boehringer Ingleheim BI−RM−270、Lilly LY 213024、Lilly LY 264086、Lilly LY 292728、Ono ONO LB457、Pfizer 105696、Perdue Frederick PF 10042、Rhone−Poulenc Rorer RP 66153、SmithKline Beecham SB−201146、SmithKline Beecham SB−201993、SmithKline Beecham SB−209247、Searle SC−53228、Sumitamo SM 15178、American Home Products WAY 121006、Bayer Bay−o−8276、Warner−Lambert CI−987、Warner−Lambert CI−987BPC−15LY 223982、Lilly LY 233569、Lilly LY−255283、MacroNex MNX−160、Merck and Co. MK−591、Merck and Co. MK−886、Ono ONO−LB−448、Purdue Frederick PF−5901、Rhone−Poulenc Rorer RG14893、Rhone−Poulenc Rorer RP 66364、Rhone−Poulenc Rorer RP 69698、Shionoogi S−2474、Searle SC−41930、Searle SC−50505、Searle SC−51146、Searle SC−52798、SmithKline Beecham SK&F−104493、Leo Denmark SR−2566、Tanabe T−757、及びTeijin TEI−1338が含まれる。
[00203] 他の有用な薬物ペイロードには、癌の治療に有用な化合物が含まれる。化学療法剤の例には、エルロチニブ(TARCEVA(登録商標)、Genentech/OSI Pharm.)、ボルテゾミブ(VELCADE(登録商標)、Millennium Pharm.)、フルベストラント(FASLODEX(登録商標)、AstraZeneca)、ステント(SU11248、Pfizer)、レトロゾール(FEMARA(登録商標)、Novartis)、メシル酸イマチニブ(GLEEVEC(登録商標)、Novartis)、PTK787/ZK 222584(Novartis)、オキサリプラチン(Eloxatin(登録商標)、Sanofi)、5−FU(5−フルオロウラシル)、ロイコボリン、ラパマイシン(Sirolimus、RAPAMUNE(登録商標)、Wyeth)、ラパチニブ(TYKERB(登録商標)、GSK572016、Glaxo Smith Kline)、ロナファルニブ(SCH 66336)、ソラフェニブ(BAY43−9006、Bayer Labs)、及びゲフィチニブ(IRESSA(登録商標)、AstraZeneca)、AG1478、AG1571(SU 5271;Sugen)と、チオテパ及びCYTOXAN(登録商標)シクロホスファミドなどのアルキル化剤と、ブスルファン、インプロスファン及びピポスルファンなどのスルホン酸アルキルと、ベンゾドパ、カルボコン、メツレデパ及びウレデパなどのアジリジンと、アルトレタミン、トリエチレンメラミン、トリエチレンホスホラミド、トリエチレンチオホスホラミド及びトリメチロメラミンを含むエチレンイミン及びメチルアメルアミンと、アセトゲニン(特にブラタシン及びブラタシノン)と、カンプトテシン(合成類似体トポテカンを含む)と、ブリオスタチンと、カリスタチンと、CC−1065(そのアドレゼシン、カルゼレシン及びビゼレシン合成類似体を含む)と、クリプトフィシン(特にクリプトフィシン1及びクリプトフィシン8)と、ドラスタチンと、デュオカルマイシン(合成類似体、KW−2189及びCB1−TM1を含む)と、エリュテロビンと、パンクラチスタチンと、サルコジクチインと、スポンジスタチンと、クロランブシル、クロマファジン、クロロホスファミド、エストラムスチン、イホスファミド、メクロレタミン、塩酸メクロレタミン酸化物、メルファラン、ノブエンビキン、フェネステリン、プレドニムスチン、トロフォスファミド、ウラシルマスタードなどの窒素マスタードと、カルムスチン、クロロゾトシン、フォテムスチン、ロムスチン、ニムスチン及びラニムスチンなどのニトロソウレアと、エンジイン抗生物質(例えばカリケアマイシン、特にカリケアマイシンガンマル及びカリケアマイシンオメガル(Angew Chem. Intl. Ed. Engl. (1994) 33:183−186)と、ジネミシンAなどのジネミシンと、クロドロネートなどのビスホスホネートと、エスペラミシン、さらにネオカルジノスタチン発色団及び関連する色素タンパク質エネジイン抗生物質発色団)、アクラシノマイシン、アクチノマイシン、アントラマイシン、アザセリン、ブレオマイシン、カクチノマイシン、カラビシン、カミノマイシン、カルジノフィリン、クロモマイシン、ダクチノマイシン、ダウノルビシン、デトルビシン、60ジアゾ−5−オキソ−L−ノルロイシン、ADRUAMYCIN(登録商標)(ドキソルビシン)、モルホリノ−ドキソルビシン、シアノモルホリノ−ドキソルビシン、2−ピロリノ−ドキソルビシン及びデオキシドキソルビシン)、エピルビシン、エソルビシン、イダルビシン、マルセロマイシン、ミトマイシンCなどのミトマイシン、ミコフェノール酸、ノガラマイシン、オリボマイシン、ペプロマイシン、ポルフィロマイシン、プロマイシン、ケラマイシン、ロドルビシン、ストレプトニグリン、ストレプトゾシン、ツベルシジン、ウベニメックス、ジノスタチン、ゾルビシン、メトトレキサート及び5−フルオロウラシル(5−FU)などの代謝拮抗剤のような抗生物質と、デノプテリン、メトトレキサート、プテロプテリン、トリメトレキサートなどの葉酸類似体と、フルダラビン、6−メルカプトプリン、チアムニプリン、チオグアニンなどのプリン類似体と、アクチタビン、アザシチジン、6−アザウリジン、カルモフール、シタラビン、ジデオキシウリジン、ドキシフルリジン、エノシタビン、フロキシウリジンなどのピリミジン類似体と、カルステロン、プロピオン酸ドロモスタノロン、エピチオスタノール、メピチオスタン、テストラクトンなどのアンドロゲンと、アミノグルテチオミド、ミトタン、トリロスタンなどの副腎阻害剤と、フォリン酸などの葉酸補充剤と、アセグラトンと、アルドホスファミドグリコシドと、アミノレブリン酸と、エニルウラシルと、アムサクリンと、ベストラブシルと、ビサントレンと、エダトラキセートと、デホファミンと、デメコルシンと、ジアジクオンと、エルホルミチンと、酢酸エリプチニウムと、エポチロンと、エトグルシドと、硝酸ガリウムと、ヒドロキシ尿素と、レンチナンと、ロニダミンと、マイタンシン及びアンサミトシンなどのマイタンシノイドと、ミトグアゾンと、ミトキサントロンと、モピダモールと、ニトラエリンと、ペントスタチンと、フェナメットと、ピラルビシンと、ロソキサントロンと、ポドフィリン酸と、2−エチルヒドラジドと、プロカルバジンと、PSK(登録商標)多糖錯体(JHS Natural Products、オレゴン州ユージーン)と、ラゾキサンと、リゾキシンと、シゾフランと、スピロゲルマニウムと、テヌアゾン酸と、トリアジクオンと、2,2’,2”−トリクロロトリエチルアミンと、トリコテセン(特にT−2トキシン、ベラクリンA、ロリジンA及びアンギジン)と、ウレタンと、ビンデシンと、ダカルバジンと、マンノムスチンと、ミトブロニトールと、ミトラクトールと、ピポブロマンと、ガシトシンと、アラビノシド(「Ara−C」)と、シクロホスファミドと、チオテパと、タキソイド、例えばTAXOL(登録商標)(パクリタキセル、;Bristol−Myers Squibb Oncology、ニュージャージー州プリンストン)、ABRAXANE(登録商標)(クレモホールを含まない)、パクリタキセルのアルブミン改変ナノ粒子配合(American Pharmaceutical Partners、イリノイ州ショームバーグ)、及びTAXOTERE(登録商標)(ドキセタキセル;Rhone−Poulenc Rorer、フランスAntony)と、クロランブシルと、GEMZAR(登録商標)(ゲムシタビン)と、6−チオグアニンと、メルカプトプリンと、メトトレキサートと、シスプラチン及びカルボプラチンなどのプラチナ類似体と、ビンブラスチンと、エトポシド(VP−16)と、イホスファミドと、ミトキサントロンと、ビンクリスチンと、NAVELBINE(登録商標)(ビノレルビン)と、ノバントロンと、テニポシドと、エダトレキサートと、ダウノマイシンと、アミノプテリンと、カペシタビン(XELODA(登録商標))と、イバンドロネートと、CPT−11と、トポイソメラーゼ阻害剤RSF 2000と、ジフルオロメチルオルニチン(DMFO)と、レチノイン酸などのレチノイドと、以上のいずれかの薬学的に許容可能な塩、酸及び誘導体とが含まれる。
[00204] 他の有用なペイロードには、(i)例えば、タモキシフェン(NOLVADEX(登録商標);酢酸タモキシフェン)、ラロキシフェン、ドロロキシフェン、4−ヒドロキシタモキシフェン、トロキシフェン、ケオキシフェン、LY117018、オナプリストン、及びFARSTON(登録商標)(酢酸トレミフェン)を含む抗エストロゲン及び選択的エストロゲン受容体調節剤(SERM)などの、腫瘍へのホルモンの作用を調整又は阻害するように作用する抗ホルモン剤と、(ii)例えば、4(5)−イミダゾール、アミノグルテチミド、MEGASE(登録商標)(酢酸メゲストロール)、AROMASIN(登録商標)(エキセメスタン、Pfizer)、ホルメスタン、ファドラゾール、RIVISOR(登録商標)(ボロゾール)、FEMARA(登録商標)(レトロゾール、Novartis)、及びARIMIDEX(登録商標)(アナストロゾール、AstraZeneca)と、(iii)フルタミド、ニルタミド、ビカルタミド、ロイプロリド、及びゴセレリン、さらにトロキサシタビン(1,3−ジオキソラン、ヌクレオシドシトシン類似体)などの抗アンドロゲンと、(iv)タンパク質キナーゼ阻害剤と、(v)脂質キナーゼ阻害剤と、(vi)例えば、PKC−α、Ralf及びH−Rasなどのアンチセンスオリゴヌクレオチド、特に異常な細胞増殖に関連するシグナル伝達経路における遺伝子の発現を阻害するものと、(vii)VEGF発現阻害剤(例えばANGIOZYME(登録商標))及びHER2発現阻害剤などのリボザイムと、(viii)例えば、ALLOVECTIN(登録商標)、LEUVECTIN(登録商標)、及びVAXID(登録商標)と、PROLEUKIN(登録商標)rIL−2と、LURTOTECAN(登録商標)などのトポイソメラーゼ1阻害剤と、ABARELIX(登録商標)rmRHなどの遺伝子治療剤のようなワクチンと、(ix)ベバシズマブ(AVASTIN(登録商標)、Genentech)などの抗血管新生剤と、(x)以上のいずれかの薬学的に許容可能な塩、酸及び誘導体とが含まれる。他の抗血管新生剤には、MMP−2(マトリクス−金属タンパク質分解酵素2)阻害剤、MMP−9(マトリクス−金属タンパク質分解酵素9)阻害剤、COX−II(シクロオキシゲナーゼII)阻害剤、及びVEGF受容体チロシンキナーゼ阻害剤が含まれる。本明細書の化合物/組成物と組み合わせて使用することができるこのようなマトリクス金属タンパク質分解酵素阻害剤の例が、WO96/33172号、WO96/27583号、EP818442号、EP1004578号、WO98/07697号、WO98/03516号、WO98/34918号、WO98/34915号、WO98/33768号、WO98/30566号、EP606,046号、EP931,788号、WO90/05719号、WO99/52910号、WO99/52889号、WO99/29667号、WO99/07675号、EP945864号、米国特許第5,863,949号、米国特許第5,861,510号、及びEP780,386号に記載され、これはすべて参照により全体が本明細書に組み込まれる。VEGF受容体チロシンキナーゼ阻害剤の例には、4−(4−ブロモ−2−フルオノアリニノ)−6−メトキシ−7−(1−メチルピペリジン−4−イルメトキシ)キナゾリン(ZD6474;WO01/32651号の実施例2)、4−(4−フルオロ−2−メチルインドール−5−イルオキシ)−6−メトキシ−7−(3−ピロリジン−1−イルプロポキシ)キナゾリン(AZD2171;WO00/47212号の実施例240)、バタラニブ(PTK787;WO98/35985号)及びSU11248(スニチニブ;WO01/60814号)、及びPCT特許公開WO97/22596号、WO97/30035号、WO97/32856号、及びWO98/13354号で開示されたような化合物が含まれる。
[00205] 特定の実施形態では、ペイロードは抗体又は抗体フラグメントである。特定の実施形態では、ペイロード抗体又はフラグメントは、当業者が認識する免疫グロブリン遺伝子のいずれかでコードすることができる。免疫グロブリン遺伝子にはκ、λ、α、γ(IgG1、IgG2、IgG3、及びIgG4)、δ、ε及びμ定常領域遺伝子、さらに免疫グロブリン可変領域遺伝子が含まれるが、これらに限定されない。この用語は、当業者が認識する完全長抗体及び抗体フラグメント、及びその変異体を含む。例示的フラグメントには、Fv、Fc、Fab、及び(Fab’)2、単鎖Fv(scFv)、二重特異性抗体、三重特異性抗体、四重特異性抗体、二官能性ハイブリッド抗体ポリペプチド、CDR1、CDR2、CDR3、CDRの組み合わせ、可変領域、フレームワーク領域、定常領域などが含まれるが、これらに限定されない。
[00206] 特定の実施形態では、ペイロードは1つ又は複数の水溶性ポリマーである。多種多様な高分子ポリマー及び他の分子を本明細書に記載のポリペプチドと結合して、ポリペプチドの生物学的特性を調節する、及び/又はポリペプチドに新しい生物学的特性を提供することができる。これらの高分子ポリマーは、自然にコードされたアミノ酸を介して、自然以外でコードされたアミノ酸、又は天然又は修飾アミノ酸の任意の機能置換物、又は天然又は修飾アミノ酸に付加された任意の置換物又は官能基を介してポリペプチドに結合することができる。ポリマーの分子量は広範囲になることができ、約100Daと約100,000Daの間、又はそれ以上を含むが、これらに限定されない。
[00207] 選択されるポリマーは、これが付着するタンパク質が生理学的環境のような水性環境に沈殿しないように、水溶性とすることができる。ポリマーは、分岐鎖であっても非分岐鎖であってもよい。治療で最終産生物の調製に使用する場合、ポリマーは薬学的に許容可能であることが好ましい。
[00208] 特定の実施形態では、ポリペプチド分子に対するポリエチレングリコール分子の割合は、反応混合物中の濃度のように変動する。概して、(余剰未反応タンパク質又はポリマーが最小限である反応効率に関して)最適比率は、選択されたポリエチレングリコールの分子量によって、及び使用可能な反応性基の数に基づいて決定することができる。分子量に関して、通常、ポリマーの分子量が高くなるほど、タンパク質に付着できるポリマー分子の数は少なくなる。同様に、これらのパラメータを最適化する場合は、ポリマーの分岐を考慮しなければならない。通常、分子量が高い(又は分岐が多い)ほど、ポリマー:タンパク質の比率が高くなる。
[00209] 水溶性ポリマーは、線状、二叉又は分岐を含むが、これらに限定されない任意の構造的形態とすることができる。通常、水溶性ポリマーはポリ(エチレングリコール)(PEG)などのポリ(アルキレングリコール)であるが、他の水溶性ポリマーも使用することができる。例示により、PEGを使用して特定の実施形態について述べる。
[00210] PEGは、市販されている、又は当技術分野で周知の方法によるエチレングリコールの開環重合によって調製することができる周知の水溶性ポリマーである(Sandler及びKaro、Polymer Synthesis, Academic Press, New York, Vol. 3, pages 138−161)。「PEG」という用語は、サイズ又はPEGの端部での修飾に関係なく、任意のポリエチレングリコール分子を含むものと広義に使用され、式XO−(CH2CH2O)n−CH2CH2−Yによってポリペプチドに結合した状態で表すことができ、式中、nは2〜10,000であり、XはH又は末端の修飾であり、C1−4アルキルを含むが、これらに限定されない。
[00211] 場合によっては、PEGは一方端はヒドロキシ又はメトキシで終端する、すなわち、XはH又はCH3である(「メトキシPEG」)。あるいは、PEGは反応性基で終端し、それによって二官能性ポリマーを形成することができる。典型的な反応性基には、20種の一般的アミノ酸に見られる官能基との反応に通常使用される反応性基(マレイミド基、活性炭(p−ニトロフェニルエステルを含むが、これらに限定されない)、活性エステル(N−ヒドロキシスクシンイミド、p−ニトロフェニルエステルを含むが、これらに限定されない)及びアルデヒドを含むが、これらに限定されない)、さらに20種の一般的アミノ酸に対して不活性であるが、自然以外でコードされたアミノ酸に存在する補体官能基と特異的に反応する官能基(アジド基、アルキン基を含むが、これらに限定されない)が含まれる。上記の式のYで示されたPEGの他方の末端が、ポリペプチドに直接、又は自然に生じる、又は自然以外でコードされたアミノ酸を介して付着することが分かる。例えば、Yは、ポリペプチドのアミノ基(リシンのイプシロンアミン又はN末端を含むが、これらに限定されない)とのアミド、カルバメート又は尿素結合とすることができる。あるいは、Yはチオール基(システインのチオール基を含むが、これらに限定されない)とのマレイミド結合とすることができる。あるいは、Yは、20種の一般的アミノ酸を介して普通にアクセス可能ではない残基との結合とすることができる。例えば、PEGのアジド基は、ポリペプチドのアルキン基と反応して、ヒュスゲン[3+2]付加環化産生物を形成することができる。あるいは、PEGのアルキン基は、本明細書に記載の修飾アミノ酸などの自然以外でコードされるアミノ酸に存在するアジド基と反応して、同様の産生物を形成することができる。幾つかの実施形態では、強求核剤(ヒドラジン、ヒドラジド、ヒドロキシルアミン、セミカルバジドを含むが、これらに限定されない)は、自然以外でコードされたアミノ酸に存在するアルデヒド基又はケトン基と反応して、ヒドラゾン、オキシム又はセミカルバゾンを適宜形成することができ、これは場合によっては、適切な還元剤で処理することによってさらに還元することができる。あるいは、強求核剤は、自然以外でコードされたアミノ酸を介してポリペプチドに取り込み、水溶性ポリマーに存在するケトン基又はアルデヒド基との優先的反応に使用することができる。
[00212] PEGの任意の分子量を、実際の所望に応じて使用することができ、それには所望に応じて約100ダルトン(Da)〜100,000Da以上(場合によっては0.1〜50kDa又は10〜40kDaを含むが、これらに限定されない)が含まれるが、これらに限定されない。各鎖が1〜100kDa(1〜50kDa又は5〜20kDaを含むが、これらに限定されない)の範囲の分子量(MW)を有するPEG分子を含むが、これらに限定されない分岐鎖PEGも使用することができる。広範囲のPEG分子が、参照により本明細書に組み込まれるShearwater Polymers, Inc.のカタログ「Nektar Therapeutics」を含むが、これらに限定されないカタログに記載されている。
[00213] 通常、PEG分子の少なくとも一方の末端が、自然以外でコードされたアミノ酸との反応に使用可能である。例えば、アミノ酸側鎖と反応するアルキン部分及びアジド部分を有するPEG誘導体を使用して、本明細書に記載するような自然以外でコードされたアミノ酸にPEGを付着させることができる。自然以外でコードされたアミノ酸がアジドを含む場合は、PEGが一般的に、[3+2]付加環化産生物の形成を実行するアルキン部分、又はアミド結合の形成を実行するホスフィン基を含有する活性PEG種(すなわち、エステル、カーボネート)を含有する。あるいは、自然以外でコードされたアミノ酸がアルキンを含む場合は、PEGが一般的に、[3+2]ホスゲンヒュスゲン付加環化産生物の形成を実行するアジド部分を含有する。自然以外でコードされたアミノ酸がカルボニル基を含む場合、PEGは一般的に、それぞれ対応するヒドラゾン、オキシム、及びセミカルバゾン結合の形成を実行するために、有力な求核剤(ヒドラジド、ヒドラジン、ヒドロキシルアミン、又はセミカルバジド官能基を含むが、これらに限定されない)を含む。他の代替物では、本明細書に記載する反応性基の方向を逆転することができる。すなわち、自然以外でコードされたアミノ酸のアジド部分を、アルキンを含有するPEG誘導体と反応させることができる。
[00214] 幾つかの実施形態では、PEG誘導体を有するポリペプチド変異体は、自然以外でコードされたアミノ酸の側鎖に存在する化学官能基と反応する化学官能基を含有する。
[00215] 特定の実施形態では、ペイロードは、約800Da〜約100,000Daの平均分子量を有する水溶性ポリマーバックボーンを含むアジド又はアセチレン含有ポリマーである。水溶性ポリマーのポリマーバックボーンは、ポリ(エチレングリコール)でよい。しかし、ポリ(エチレン)グリコールを含むが、これらに限定されない多種多様な水溶性ポリマー、及びポリ(デキストラン)及びポリ(プロピレングリコール)を含む他の関連ポリマーも、使用に適しており、PEG又はポリ(エチレングリコール)という用語を使用するのは、このような分子をすべて包含するよう意図されていることを理解されたい。PEGという用語には、二官能性PEG、多アームPEG、誘導PEG、二叉PEG、分岐PEG、懸垂PEG(すなわち、ポリマーバックボーンに懸垂する1つ又は複数の官能基を有するPEG又は関連ポリマー)、又は自身内に分解可能な結合を有するPEGなど、任意の形態のポリ(エチレングリコール)が含まれるが、これらに限定されない。
[00216] ポリマーバックボーンは線状又は分岐状でよい。分岐状ポリマーバックボーンは当技術分野で一般的に知られている。通常、分岐状ポリマーは、中心の枝コア部分及び中心枝コアに結合する複数の線状ポリマー鎖を有する。PEGは通常、グリセロール、グリセロールオリゴマ、ペンタエリトリトール及びソルビトールなどの様々な多価アルコールに酸化エチレンを付加することによって調製できる分岐状の形態で使用される。中心の枝部分は、リシンなどの幾つかのアミノ酸から誘導することもできる。分岐状ポリ(エチレングリコール)は、R(−PEG−OH)mという一般式で表すことができ、ここで、Rはグリセロール、グリセロールオリゴマ、又はペンタエリトリトールなどのコア部分から誘導され、mはアームの数を表す。それぞれが参照により全体が本明細書に組み込まれる米国特許第5,932,462号、第5,643,575号、第5,229,490号、第4,289,872号、米国特許出願第2003/0143596号、WO96/21469号、及びWO93/21259号に記載されているような多アームPEG分子も、ポリマーバックボーンとして使用することができる。
[00217] 分岐状PEGは、PEG(−YCHZ2)nで表される二叉PEGの形態でもよく、ここで、Yは結合基であり、Zは規定された長さの原子鎖によってCHに結合した活性末端基である。
[00218] さらに別の分岐状形態である懸垂PEGは、PEG鎖の端部ではなく、PEGバックボーンに沿ってカルボキシルなどの反応性基を有する。
[00219] これらの形態のPEGに加えて、バックボーンに弱い又は分解可能な結合を有するポリマーも調製することができる。例えば、ポリマーバックボーン中に加水分解されるエステル結合があるPEGを調製することができる。本明細書で示すように、この加水分解の結果、ポリマーが、これより小さい分子量を有するフラグメントに分割される。すなわち、−PEG−CO2−PEG−+H2O→PEG−CO2H+HO−PEG−である。ポリ(エチレングリコール)又はPEGという用語は、当技術分野で知られ、本明細書で開示するものを含むが、これらに限定されないすべての形体を表す、又は含むことが、当業者には理解される。
[00220] 多くの他のポリマーも使用に適している。幾つかの実施形態では、2〜約300の末端を有する水溶性のポリマーバックボーンが、特にそうである。適切なポリマーの例には、ポリ(プロピレングリコール)(「PPG」)などの他のポリ(アルキレングリコール)、その共重合体(エチレングリコール及びプロピレングリコールの共重合体を含むが、これらに限定されない)、その三元重合体、その混合物などが含まれるが、これらに限定されない。ポリマーバックボーンの各鎖の分子量は変動することがあるが、通常は約800Da〜約100,000Daの範囲であり、約6,000Da〜約80,000Daであることが多い。
[00221] 実質的に水溶性のバックボーンの以上のリストは決して網羅的ではなく、単に例示であり、本明細書に記載する性質を有するポリマー材料はすべて、使用に適していると想定されることが、当業者には認識される。
[00222] 幾つかの実施形態では、ポリマー誘導体は「多官能性」であり、これはポリマーバックボーンが少なくとも2つの末端、場合によっては約300もの末端を有し、官能基で官能性を与えるか活性化できるという意味である。多官能性ポリマー誘導体には、2つの末端を有し、各末端が同じ又は異なる官能基に結合される線状ポリマーが含まれるが、これらに限定されない。
[00223] アジド官能基は、アリールエステルを含有するペイロード部分と選択的に反応し、アリールホスフィン部分で適切に官能性を与えて、アミド結合を生成することができる。アリールホスフィン基はインシチューでアジドを還元し、次にその結果のアミンが近位エステル結合と効率的に反応して、対応するアミドを生成する。例えばE. Saxon及びC. BertozziのScience 287, 2007−2010 (2000)を参照されたい。幾つかの実施形態では、アジド含有アミノ酸は、アルキルアジド(2−アミノ−6−アジド−1−ヘキサン酸を含むが、これらに限定されない)又はアリールアジド(−アジド−フェニルアラニン)である。
[00224] アリールエステル及びホスフィン部分を含有する例示的ペイロード部分は、下式のように表すことができる。
式中、Xは−O−、−NH−、−S−又は単結合であり、Phはフェニルであり、Wはペイロード部分であり、RはH、アルキル、アリール、置換アルキル及び置換アリール基である。例示的R基には−CH2、−C(CH3)3、−OR’、−NR’R”、−SR’、−ハロゲン、−C(O)R’、−CONR’R”、−S(O)2R’、−S(O)2NR’R”、−CN及び−NO2が含まれるが、これらに限定されない。R、R”、R’”及びR””はそれぞれ独立に水素、置換又は非置換ヘテロアルキル、置換又は非置換アリールであり、1−3ハロゲンに置換されたアリール、置換又は非置換アルキル、アルコキシ又はチオアルコキシ基、又はアリールアルキル基を含むが、これらに限定されない。本明細書に記載の化合物が、例えば複数のR基を含む場合、各R基は、R’、R”、R’”及びR””基のうち複数が存在する場合、これらの各基のように独立に選択される。R’及びR”が同じ窒素原子に付着する場合、これは窒素原子と化合して、5−、6−、又は7−員環を形成することができる。例えば、−NR’R”は、1−ピロリジニル及び4−モルホリニルを含むが、これらに限定されないものとする。置換基に関する以上の検討から、「アルキル」という用語は、ハロアルキル(−CF3及び−CH2CF3を含むが、これらに限定されない)及びアシル(−C(O)CH3、−C(O)CF3、−C(O)CH2OCH3などを含むが、これらに限定されない)などの、水素基以外の基に結合した炭素原子を含む基を含むものとすることが、当業者には理解される。
[00225] アジド官能基は、チオエステルを含有して、アリールホスフィン部分で適切に官能性を与えられたペイロード部分と選択的に反応し、アミド結合を形成することもできる。アリールホスフィン基はインシチューでアジドを還元し、次にその結果のアミンがチオエステル結合と効率的に反応して、対応するアミドを生成する。チオエステル及びホスフィン部分を含有する例示的水溶性ポリマーは、下式のように表すことができる。
式中、nは1〜10であり、XはO、N、Sになり得るか、存在せず、Phはフェニルであり、Wはペイロード部分である。
[00226] 1つの実施形態では、ポリマー誘導体はX−A−PAY−B−アルキニルという構造を有し、ここで、Bは結合部分であり、存在しても存在しなくてもよく、PAYはペイロード部分であり、Aは結合部分であり、存在しても存在しなくてもよく、Bと同じでも異なってもよく、Xは第二官能基である。A及びBの結合部分の例には、最大18個、さらに好ましくは1〜10個の炭素原子を含有する多官能性アルキル基が含まれるが、これらに限定されない。窒素、酸素又はイオウなどの異種原子がアルキル鎖に含まれることもある。アルキル鎖は、異種原子にて分岐することもある。A及びBの結合部分の他の例には、最大10個、さらに好ましくは5〜6個の炭素原子を含有する多官能性アリール基が含まれるが、これらに限定されない。アリール基は、1個又は複数の炭素原子、窒素、酸素又はイオウ原子で置換することができる。適切な結合基の他の例には、米国特許第5,932,462号、第5,643,575号、及び米国特許出願公開第2003/0143596号に記載された結合基が含まれ、これはそれぞれ参照により本明細書に組み込まれる。結合部分の以上のリストは決して網羅的ではなく、単に例示であり、本明細書に記載する性質を有する結合部分はすべて、使用に適していると想定されることが、当業者には認識される。
[00227] Xとして使用するのに適切な官能基の例には、ヒドロキシル、保護ヒドロキシル、アルコキシル、N−ヒドロキシスクシンイミジルエステル及び1ベンゾトリアゾリルエステルなどの活性エステル、N−ヒドロキシスクシンイミジルカーボネート及び1−ベンゾトリアゾリルカーボネートなどの活性カーボネート、アセタール、アルデヒド、抱水アルデヒド、アルケニル、アクリレート、メタクリレート、アクリルアミン、活性スルホン、アミン、アミノオキシ、保護アミン、ヒドラジド、保護ヒドラジド、保護チオール、カルボン酸、保護カルボン酸、イソシアネート、イソチオシアネート、マレイミド、ビニルスルホン、ジチオピリジン、ビニルピリジン、ヨードアセトアミド、エポキシド、グリオキサル、ジオン、メシレート、トシレート、トレシレート、アルケン、及びケトンが含まれるが、これらに限定されない。当業者に理解されるように、選択されたX部分は、アルキニル基との反応が生じないように、アルキニル基と融和性がなければならない。アルキニル含有ポリマー誘導体はホモ二官能性、すなわち、第二官能基(すなわちX)もアルキニル部分であるか、ヘテロ二官能性、すなわち、第二官能基が異なる官能基であるようにすることができる。
[00228] 「保護」という用語は、特定の反応条件で化学反応性官能基の反応を防止する保護基又は部分が存在することを指す。保護基は、保護されている化学反応性基のタイプに応じて変化する。例えば、化学反応性基がアミン又はヒドラジドである場合、保護基はt−ブチルオキシカルボニル(t−Boc)及び90フルオレニルメトキシカルボニル(Fmoc)から選択することができる。化学反応性基がチオールである場合、保護基はオルトピリジルジスルフィドとすることができる。化学反応性基が酪酸又はプロピオン酸などのカルボン酸、又はヒドロキシル基である場合、保護基はメチル、エチル、又はt−ブチルなどのベンジル又はアルキル基とすることができる。当技術分野で知られている他の保護基も使用することができる。
[00229] 文献にある末端官能基の特定の例には、N−スクシンイミジルカーボネート(例えば米国特許第5,281,698号、第5,468,478号参照)、アミン(例えばBuckmann他のMakromol. Chem. 182:1379 (1981)、Zaplipsky他のEur. Polym. J. 19:1177 (1983)参照)、ヒドラジド(例えばAndresz他のMakromol. Chem. 179:301 (1978)参照)、スクシンイミジルプロピオネート及びスクシンイミジルブタノエート(例えばOlson他のPoly(ethylene glycol) Chemistry & Biological Applications, pp 170−181、Harris & Zaplipsky Eds., ACS, Washington, D.C., 1997参照、米国特許第5,672,662号も参照)、スクシンイミジルスクシネート(例えばAbuchowski 他のCancer Biochem. Biophys. 7:175 (1984)及びJoppich他のMacrolol. Chem. 180:1381 (1979)参照)、スクシンイミジルエステル(例えば米国特許第4,670,417号参照)、炭酸ベンゾトリアゾール(例えば米国特許第5,650,234号参照)、グリシジルエーテル(例えばPitha他のEur. J Biochem. 94:11 (1979)、Elling他のBiotech. Appl. Biochem. 13:354 (1991)参照)、オキシカルボニルイミダゾール(例えばBeauchamp他のAnal. Biochem. 131:25 (1983)、Tondelli他のJ. Controlled Release 1:251 (1985)参照)、p−炭酸ニトロフェニル(例えばVeronese他のAppl. Biochem. Biotech., 11:141 (1985)、及びSartore他のAppl. Biochem. Biotech., 27:45 (1991)参照)、アルデヒド(例えばHarris他のJ. Polym. Sci. Chem. Ed. 22:341 (1984)、米国特許第5,824,784号、米国特許第5,252,714号参照)、マレイミド(例えばGoodson他のBio/Technology 8:343 (1990)、Romani他のChemistry of Peptides and Proteins 2:29 (1984)、及びKoganのSynthetic Comm. 22:2417 (1992)参照)、オルトピリジル−ジスルフィド(例えばWoghiren他のBioconj. Chem. 4:314(1993)参照)、アクリロール(例えばSawhney他のMacromolecules, 26:581 (1993)参照)、ビニルスルホン(例えば米国特許第5,900,461号参照)が含まれるが、これらに限定されない。以上の参考文献及び特許はすべて、参照により本明細書に組み込まれる。
[00230] 特定の実施形態では、ポリマー誘導体は、X−CH2CH2O−(CH2CH2O)n−CH2CH2−アルキニルの構造を有するポリマーバックボーンを含み、ここで、Xは本明細書に記載するような官能基であり、nは約20〜約4000である。別の実施形態では、ポリマー誘導体は、X−CH2CH2O−(CH2CH2O)n−CH2CH2−O−(CH2)m−W−アルキニルという構造を有するポリマーバックボーンを含み、ここで、Wは1〜10個の炭素原子を含む脂肪族又は芳香族リンカー部分であり、nは約20〜約4000であり、Xは本明細書に記載するような官能基であり、mは1と10の間である。適切な官能基の例には、ヒドロキシル、保護ヒドロキシル、アセタール、アルケニル、アミン、アミノオキシ、保護アミン、保護ヒドラジド、保護チオール、カルボン酸、保護カルボン酸、マレイミド、ジチオピリジン、及びビニルピリジン、及びケトンが含まれるが、これらに限定されない。
[00231] アルキニル含有PEG誘導体は、当技術分野で知られている及び/又は本明細書で開示する様々な方法で調製することができる。アルキニル含有ポリマー誘導体の調製方法では、アルキニル官能性を有する結合剤をペイロード部分と接触させ、ここで、結合剤はPEGポリマー上の化学官能と選択的に反応する化学官能を有し、それによってアルキニル含有ポリマー誘導体産生物を形成し、ここで、アルキニルは結合剤によってポリマーバックボーンから分離される。
[00232] 例示的反応方式は、本明細書ではX−PEG−M+N−リンカー−アルキニル→PG−X−PEG−リンカー−アルキニルと示され、ここで、PEGはポリ(エチレングリコール)であり、Xはアルコキシなどのキャッピング基又は本明細書に記載するような官能基であり、Mは、アルキニル官能と反応しないが、N官能基と効率的かつ選択的に反応する官能基である。適切な官能基の例には、カルボン酸であるM、Nがアミンである場合はカーボネート又は活性エステル、Nがヒドラジド又はアミノオキシ部分である場合はケトンであるM、Nが求核剤である場合は脱離基であるMが含まれるが、これらに限定されない。
[00233] 粗産生物の精製は、既知の方法で遂行することができ、それには産生物を沈殿させ、その後に必要に応じてクロマトグラフィにかけることが含まれるが、これらに限定されない。
[00234] 本明細書では、PEGジアミンのケースでさらに詳細な例が示されており、ここではアミンの1つをt−ブチル−Bocなどの保護基部分で保護し、その結果のモノ保護PEGを、アルキニル官能、すなわち、BocHN−PEG−NH2+HO2C−(CH2)3−アルキニルを有する結合部分と反応させる。この場合、アミノ基は、様々な塩化チオニルなどの活性剤又はカルボジイミド試薬及びN−ヒドロキシスクシンイミド又はN−ヒドロキシベンゾトリアゾールを使用して、カルボン酸基と結合させ、モノアミンPEG誘導体とアルキニル含有リンカー部分との間のアミド結合を生成することができる。アミド結合の形成に成功した後、N−t−ブチル−Boc−保護アルキニル−含有誘導体を直接使用して、生物活性分子を修飾するか、さらに合成して他の有用な官能基を取り付けることができる。例えば、N−t−Boc基を強酸で処理することによって加水分解し、オメガ−アミノ−PEG−アジドを生成することができる。その結果のアミノを合成とってとして使用し、貴重なヘテロ二官能性試薬の生成のためにマレイミド基、活性ジスルフィド、活性エステルなどの他の有用な官能基を取り付けることができる。
[00235] 別の実施形態では、ポリマー誘導体はX−A−PAY−B−C≡C−Rという構造を有し、RはH又はアルキル、アルケン、アルコキシ、又はアリール又は置換アリール基とすることができ、Bは存在しても存在しなくてもよい結合部分であり、PAYはペイロード部分であり、Aは存在しても存在しなくてもよく、Bと同じ又は異なってよい結合部分であり、Xは第二官能基である。
[00236] A及びBの結合部分の例には、最大18個、さらに好ましくは1〜10個の炭素原子を含有する多官能性アルキル基が含まれるが、これらに限定されない。窒素、酸素又はイオウなどの異種原子がアルキル鎖に含まれることもある。アルキル鎖は、異種原子にて分岐することもある。A及びBの結合部分の他の例には、最大10個、さらに好ましくは5〜6個の炭素原子を含有する多官能性アリール基が含まれるが、これらに限定されない。アリール基は、1個又は複数の炭素原子、窒素、酸素又はイオウ原子で置換することができる。適切な結合基の他の例には、米国特許第5,932,462号、第5,643,575号、及び米国特許出願公開第2003/0143596号に記載された結合基が含まれ、これはそれぞれ参照により本明細書に組み込まれる。結合部分の以上のリストは決して網羅的ではなく、単に例示として意図され、本明細書に記載する性質を有する多種多様な結合部分は、有用であると想定されることが、当業者には認識される。
[00237] Xとして使用するのに適切な官能基の例には、ヒドロキシル、保護ヒドロキシル、アルコキシ、N−ヒドロキシスクシンイミジルエステル及び1−ベンゾトリアゾリルエステルなどの活性エステル、N−ヒドロキシスクシンイミジルカーボネート及び1−ベンゾトリアゾイルカーボネートなどの活性カーボネート、アセタール、アルデヒド、水酸化アルデヒド、アルケニル、アクリレート、メタクリレート、アクリルアミド、活性スルホン、アミン、アミノオキシ、保護アミン、ヒドラジド、保護ヒドラジド、保護チオール、カルボン酸、保護カルボン酸、イソシアネート、イソチオシアネート、マレイミド、ビニルスルホン、ジチオピリジン、ビニルピリジン、ヨードアセトアミド、エポキシド、グリオキサル、ジオン、メシレート、トシレート、及びトレシレート、アルケン、ケトン、及びアセチレンが含まれる。理解されるように、選択されたX部分は、アセチレン基との反応が生じないように、アセチレン基と融和性がなければならない。アセチレン含有ポリマー誘導体はホモ二官能性、すなわち、第二官能基(すなわちX)もアセチレン部分であるか、ヘテロ二官能性、すなわち、第二官能基が異なる官能基であるようにすることができる。
[00238] 別の実施形態では、ポリマー誘導体は、X−CH2CH2O−(CH2CH2O)n−CH2CH2−O−(CH2)m−C≡CHという構造を有するポリマーバックボーンを含み、ここで、Xは本明細書に記載するような官能基であり、nは約20〜約4000であり、mは1と10の間である。各ヘテロ二官能PEGポリマーの特定の例が本明細書で示されている。
[00239] アセチレン含有PEG誘導体は、当業者に知られている及び/又は本明細書で開示する方法を使用して調製することができる。1つの方法では、約800Da〜約100,000Daの平均分子量を有する水溶性ポリマーバックボーン、すなわち、第一官能基に結合した第一末端及び適切な求核基に結合した第二末端を有するポリマーバックボーンを、PEGの求核基と反応するのに適切な脱離基及びアセチレン官能との両方を有する化合物と反応させる。求核部分を有するPEGポリマーと脱離基を有する分子とを化合させると、脱離基が求核変位して、求核部分で置換され、所望のアセチレン含有ポリマーを提供する。すなわち、X−PEG−Nu+L−A−C→X−PEG−Nu−A−C≡CR’である。
[00240] ここで示されるように、反応に使用するのに好ましいポリマーバックボーンは、X−PEG−Nuという式を有し、ここで、PEGはポリ(エチレングリコール)であり、Nuは求核部分であり、XはNu、L又はアセチレン官能基と反応しない官能基である。
[00241] Nuの例にはアミン、アルコキシ、アリールオキシ、スルフヒドリル、イミノ、カルボキシレート、ヒドラジド、主にSN2−型の機序を介して反応するアミノキシ基が含まれるが、これらに限定されない。Nu基の追加的な例には、主に求核付加反応を介して反応する官能基が含まれる。L基の例には塩化物、臭化物、ヨウ化物、メシレート、トレシレート、及びトシレート及び求核変位すると予想される他の基、さらにケトン、アルデヒド、チオエステル、オレフィン、アルファ−ベータ不飽和カルボニル基、炭酸塩及び求核基によって付加されると予想される他の求電子基が含まれる。
[00242] 別の実施形態では、Aは炭素原子が1〜10個の脂肪族リンカー、又は炭素原子が6〜14個の置換アリール環である。Xは、アルキニル基と反応しない官能基であり、Lは適切な脱離基である。
[00243] アセチレン含有ポリマー誘導体を調製する別の方法では、約800Da〜約100,000Daの平均分子量を有し、一方の末端に保護官能基又はキャッピング剤を、他方の末端に適切な脱離基を有するPEGポリマーを、アセチレンアニオンと接触させる。
[00244] 水溶性ポリマーは、ポリペプチドと結合することができる。水溶性ポリマーは、自然以外でコードされてポリペプチドに取り込まれたアミノ酸、又は自然以外でコードされたか自然にコードされたアミノ酸の任意の官能基又は置換基、又は自然以外でコードされたか自然にコードされたアミノ酸に付加された任意の官能基又は置換基を介して結合することができる。ある実施形態では、自然以外でコードされたアミノ酸は、本明細書に記載するような修飾アミノ酸である。あるいは、水溶性ポリマーは、自然に生じるアミノ酸(システイン、リシン又はN末端残基のアミノ基を含むが、これらに限定されない)を介して、自然以外でコードされたアミノ酸を取り込んだ抗原結合抗体に結合する。幾つかのケースでは、ポリペプチドは1、2、3、4、5、6、7、8、9、10個の修飾アミノ酸を含み、ここで1個又は複数の自然以外でコードされたアミノ酸は水溶性ポリマー(PEG及び/又はオリゴ糖を含むが、これらに限定されない)に結合する。幾つかのケースでは、ポリペプチドはさらに、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10個又はそれ以上の自然にコードされ、水溶性ポリマーに結合したアミノ酸を含む。幾つかのケースでは、ポリペプチドは、水溶性ポリマーに結合した1個又は複数の自然以外でコードされたアミノ酸、及び水溶性ポリマーに結合した1個又は複数の自然にコードされたアミノ酸を含む。幾つかの実施形態では、水溶性ポリマーは、非結合形態に対してポリペプチドの血清中半減期を延長させる。
[00245] ポリペプチドに結合する水溶性ポリマーの数(すなわち、PEG化又はグリコシル化の程度)を調節して、インビボ半減期などの薬理学的、薬物動態学的、又は薬力学的特徴を変更する(増加又は減少を含むが、これらに限定されない)ことができる。幾つかの実施形態では、ポリペプチドの半減期は非修飾ポリペプチドより少なくとも10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、2倍、5倍、10倍、50倍、又は少なくとも約100倍増加する。
[00246] 1つの実施形態では、カルボニルを含有し自然以外でコードされたアミノ酸を含むポリペプチドが、PEGバックボーンに直接結合する末端ヒドラジン、ヒドロキシアミン、ヒドラジド、又はセミカルバジド部分を含有するPEG誘導体で修飾される。
[00247] 幾つかの実施形態では、ヒドロキシアミン末端PEG誘導体はRO−(CH2CH2O)n−O−(CH2)m−O−NH2という構造を有し、ここで、Rは簡単なアルキル(メチル、エチル、プロピルなど)であり、mは2〜10であり、nは100〜1,000である(すなわち、平均分子量は5〜40kDaである)。
[00248] 幾つかの実施形態では、ヒドラジン又はヒドラジド含有PEG誘導体はRO−(CH2CH2O)n−O−(CH2)m−X−NH−NH2という構造を有し、ここで、Rは簡単なアルキル(メチル、エチル、プロピルなど)であり、mは2〜10であり、nは100〜1,000であり、Xは任意に存在しても存在しなくてもよいカルボニル基(C=0)である。
[00249] 幾つかの実施形態では、セミカルバジド含有PEG誘導体はRO−(CH2CH2O)n−O−(CH2)m−NH−C(O)−NH−NH2という構造を有し、ここで、Rは簡単なアルキル(メチル、エチル、プロピルなど)であり、mは2〜10であり、nは100〜1,000である。
[00250] 別の実施形態では、カルボニル含有アミノ酸を含むポリペプチドは、アミド結合によってPEGバックボーンに結合する末端ヒドロキシルアミン、ヒドラジド、ヒドラジン、又はセミカルバジド部分を含有するPEG誘導体で修飾される。
[00251] 幾つかの実施形態では、ヒドロキシアミン末端PEG誘導体はRO−(CH2CH2O)n−O−(CH2)2−NH−C(O)(CH2)m−O−NH2という構造を有し、ここで、Rは簡単なアルキル(メチル、エチル、プロピルなど)であり、mは2〜10であり、nは100〜1,000である(すなわち、平均分子量は5〜40kDaである)。
[00252] 幾つかの実施形態では、ヒドラジン又はヒドラジド含有PEG誘導体はRO−(CH2CH2O)n−O−(CH2)2−NH−C(O)(CH2)m−X−NH−NH2の構造を有し、ここで、Rは簡単なアルキル(メチル、エチル、プロピルなど)であり、mは2〜10であり、nは100〜1,000であり、Xは任意に存在しても存在しなくてもよいカルボニル基(C=0)である。
[00253] 幾つかの実施形態では、セミカルバジド含有PEG誘導体はRO−(CH2CH2O)n−O−(CH2)2−NH−C(O)(CH2)m−NH−C(O)−NH−NH2という構造を有し、ここで、Rは簡単なアルキル(メチル、エチル、プロピルなど)であり、mは2〜10であり、nは100〜1,000である。
[00254] 別の実施形態では、カルボニル含有アミノ酸を含むポリペプチドは、末端ヒドラジド、ヒドロキシルアミン、ヒドラジド又はセミカルバジド部分を含有する分岐状PEG誘導体で修飾され、分岐状PEGの各鎖は10〜40kDa、さらに好ましくは5〜20kDaの範囲のMWを有する。
[00255] 別の実施形態では、自然以外でコードされたアミノ酸を含むポリペプチドは、分岐構造を有するPEG誘導体で修飾される。例えば、幾つかの実施形態ではヒドラジン又はヒドラジド末端PEG誘導体は以下の構造、すなわち、[RO−(CH2CH2O)n−O−(CH2)2−NH−C(O)]2CH(CH2)m−X−NH−NH2を有し、ここで、Rは簡単なアルキル(メチル、エチル、プロピルなど)であり、mは2〜10であり、nは100〜1,000であり、Xは任意に存在しても存在しなくてもよいカルボニル基(C=0)である。
[00256] 幾つかの実施形態では、セミカルバジド基を含有するPEG誘導体は[RO−(CH2CH2O)n−O−(CH2)2−C(O)−NH−CH2−CH2]2CH−X−(CH2)m−NH−C(O)−NH−NH2という構造を有し、ここで、Rは簡単なアルキル(メチル、エチル、プロピルなど)であり、Xは任意にNH、O、S、C(O)であるか、存在せず、mは2〜10であり、nは100〜1,000である。
[00257] 幾つかの実施形態では、ヒドロキシルアミン基を含有するPEG誘導体は[RO−(CH2CH2O)n−O−(CH2)2−C(O)−NH−CH2−CH2]2CH−X−(CH2)m−O−NH2という構造を有し、ここで、Rは簡単なアルキル(メチル、エチル、プロピルなど)であり、Xは任意にNH、O、S、C(O)、又は存在せず、mは2〜10であり、nは100〜1,000である。
[00258] 水溶性ポリマーがポリペプチドに結合できる程度及び部位は、抗原又は受容体に対するポリペプチドの結合を調整することができる。
[00259] ポリマー活性化、さらにペプチド結合の方法及び化学的特性は、文献で記述されており、当技術分野で知られている。ポリマーを活性化するために一般的に使用されている方法は、臭化シアン、過ヨウ素酸塩、グルタルアルデヒド、バイエポキシド、エピクロロヒドリン、ジビニルスルホン、カルバジイミド、ハロゲン化スルホニル、トリクロロトリアジンなどで官能基を活性化することを含むが、これらに限定されない(R. F. Taylor(1991)、PROTEIN IMMOBILISATION. FUNDAMENTAL AND APPLICATIONS、Marcel Dekker、N.Y.;S. S. Wong、(1992)、CHEMISTRY OF PROTEIN CONJUGATION AND CROSSLINKING、CRC Press、Boca Raton;G. T. Hermanson他、(1993)、IMMOBILIZED AFFINITY LIGAND TECHNIQUES、Academic Press、N.Y.;Dunn, R. L.他、Eds. POLYMERIC DRUGS AND DRUG DELIVERY SYSTEMS、ACS Symposium Series Vol. 469、American Chemical Society、Washington, D.C. 1991参照)。
[00260] PEGの機能付与及び結合に関する幾つかのレビュー及びモノグラフが入手可能である。例えば、Harris、Macronol. Chem. Phys. C25:325−373 (1985);Scouten、Methods in Enzymology 135:30−65 (1987);Wong他、Enzyme Microb. Technol. 14:866−874 (1992);Delgado他、Critical Reviews in Therapeutic Drug Carrier Systems 9:249−304 (1992);Zalipsky、Bioconjugate Chem. 6:150−165 (1995)を参照されたい。
[00261] ポリマー活性化の方法はWO94/17039号、米国特許第5,324,844号、WO94/18247号、WO94/04193号、米国特許第5,219,564号、米国特許第5,122,614号、WO90/13540号、米国特許第5,281,698号、及びWO93/15189号にも見られ、活性化ポリマーと酵素との結合については、結合第VIII因子(WO94/15625号)、ヘモグロビン(WO94/09027号)、酸素運搬分子(米国特許第4,412,989号)、リボヌクレアーゼ及びスーパーオキシドジスムターゼ(Veronese他、App. Biochem. Biotech. 11:141−45 (1985))が含まれるが、これらに限定されない。本明細書で引用する参考文献及び特許はすべて、参照により全体が本明細書に組み込まれる。
[00262] p−アジド−L−フェニルアラニンなどの自然以外でコードされたアミノ酸を含有するポリペプチドのPEG化(すなわち、任意の水溶性ポリマーの付加)は、都合の良い方法で実行される。例えば、ポリペプチドはアルキン末端mPEG誘導体でPEG化される。簡潔に述べると、過剰な固体mPEG(5000)−O−CH2−C≡CHを、室温で攪拌してp−アジド−L−Phe−含有ポリペプチドの水溶液に添加する。通常、水溶液は、反応を実行するpH(一般的に約pH4〜10)に近いpKaを有する緩衝剤で緩衝する。pH7.5でPEG化するために適切な緩衝剤の例には、例えばHEPES、リン酸塩、ホウ酸塩、TRIS−HCl、EPPS、及びTESが含まれるが、これらに限定されない。pHを連続的にモニタし、必要に応じて調節する。通常は反応が約1〜48時間継続できるようにする。
[00263] 反応生成物は、その後、疎水性相互作用クロマトグラフィにかけて、PEG化したポリペプチド変異体を、遊離mPEG(5000)−O−CH2−C≡CHから、及び分子の両端で非ブロックPEGが活性化した場合にPEG化ポリペプチドの高分子量複合体が形成された場合はそれから分離し、それによってポリペプチド変異体分子を架橋する。疎水性相互作用クロマトグラフィの作動中の状態は、遊離mPEG(5000)−O−CH2−C≡CHがカラムを通って流れる一方、架橋したPEG化ポリペプチド変異体複合体があれば、1つ又は複数のPEG基に結合した1つのポリペプチド変異体分子を含有する所望の形態の後に溶離するような状態である。適切な状態は、架橋した複合体と所望のコンジュゲートとの相対的サイズに応じて変化し、当業者によって容易に決定される。所望のコンジュゲートを含有する溶離液を限外濾過で濃縮し、ダイアフィルトレーションで脱塩する。
[00264] 必要に応じて、疎水性クロマトグラフィから得られたPEG化ポリペプチドは、当業者に知られている1つ又は複数の手順でさらに精製することができ、その手順には親和性クロマトグラフィ、陰イオン又は陽イオン交換クロマトグラフィ(DEAE SEPHAROSEを含むが、これらに限定されないツールを使用する)、シリカを使用するクロマトグラフィ、逆相PHLC、ゲル濾過(SEPHADEX G−75を含むが、これらに限定されないツールを使用する)、疎水性相互作用クロマトグラフィ、サイズ排除クロマトグラフィ、金属キレートクロマトグラフィ、限外濾過/ダイアフィルトレーション、エタノール沈殿、硫酸アンモニウム沈殿、クロマトフォーカシング、置換クロマトグラフィ、電気泳動法(分離用等電点電気泳動を含むが、これらに限定されない)、示差溶解性(硫酸アンモニウム沈殿を含むが、これらに限定されない)、又は抽出が含まれるが、これらに限定されない。見かけの分子量は、球状タンパク質の標準と比較することにより、GPCで推定することができる(PROTEIN PURIFICATION METHODS, A PRACTICAL APPROACH(Harris及びAngal編集)IRL Press 1989, 293−306)。ポリペプチド−PEG結合の純度は、タンパク質分解(トリプシン分解を含むが、これらに限定されない)、及びその後の質量分析法によって評価することができる。Pepinsky B.他、J. Pharmcol. & Exp. Ther. 297(3):1059−66 (2001).
[00265] ポリペプチドのアミノ酸に結合した水溶性ポリマーはさらに、制限なく誘導又は置換することができる。
[00266] 別の実施形態では、自然以外でコードされたアミノ酸の側鎖に存在するアルキン部分と反応するアジド部分を含有するPEG誘導体で、ポリペプチドを修飾する。概して、PEG誘導体は1〜100kDaの、幾つかの実施形態では10〜40kDaの範囲の平均分子量を有する。
[00267] 幾つかの実施形態では、アジド末端PEG誘導体はRO−(CH2CH2O)n−O−(CH2)m−N3という構造を有し、ここで、Rは簡単なアルキル(メチル、エチル、プロピルなど)であり、mは2〜10であり、nは100〜1,000である(すなわち、平均分子量は5〜40kDaの間である)。
[00268] 別の実施形態では、アジド末端PEG誘導体はRO−(CH2CH2O)n−O−(CH2)m−NH−C(O)−(CH2)p−N3という構造を有し、ここで、Rは簡単なアルキル(メチル、エチル、プロピルなど)であり、mは2〜20であり、pは2〜10であり、nは100〜1,000である(すなわち、平均分子量は5〜40kDaの間である)。
[00269] 別の実施形態では、アルキン含有アミノ酸を含むポリペプチドを、末端アジド部分を含有する分岐状PEG誘導体で修飾し、分岐状PEGの各鎖は10〜40kDa、さらに好ましくは5〜20kDaの範囲のMWを有する。例えば、幾つかの実施形態ではアジド末端PEG誘導体は以下の構造、すなわち、[RO−(CH2CH2O)n−O−(CH2)2−NH−C(O)]2CH(CH2)m−X−(CH2)p−N3を有し、ここで、Rは簡単なアルキル(メチル、エチル、プロピルなど)であり、mは2〜10であり、pは2〜10であり、nは100〜1,000であり、Xは存在しても存在しなくてもよい各ケースで、任意にO、N、S又はカルボニル基(C=0)である。
[00270] 別の実施形態では、本明細書に記載する修飾アミノ酸のように、自然以外でコードされたアミノ酸の側鎖に存在するアジド部分と反応するアルキン部分を含有するPEG誘導体で、ポリペプチドを修飾する。
[00271] 幾つかの実施形態では、アルキン末端PEG誘導体は以下の構造、すなわち、RO−(CH2CH2O)n−O−(CH2)m−C≡CHを有し、ここで、Rは簡単なアルキル(メチル、エチル、プロピルなど)であり、mは2〜10であり、nは100〜1,000である(すなわち、平均分子量は5〜40kDaの間である)。
[00272] 別の実施形態では、アミド結合によってPEGバックボーンに結合した末端アジド又は末端アルキン部分を含有するPEG誘導体で、アルキンを含有し自然以外でコードしたアミノ酸を含むポリペプチドを修飾する。
[00273] 幾つかの実施形態では、アルキン末端PEG誘導体は以下の構造、すなわち、RO−(CH2CH2O)n−O−(CH2)m−NH−C(O)−(CH2)p−C≡CHを有し、ここで、Rは簡単なアルキル(メチル、エチル、プロピルなど)であり、mは2〜10であり、pは2〜10であり、nは100〜1,000である。
[00274] 別の実施形態では、末端アルキン部分を含有する分岐状PEG誘導体で、アジド含有アミノ酸を含むポリペプチドを修飾し、分岐状PEGの各鎖は10〜40kDa、さらに好ましくは5〜20kDaの範囲のMWを有する。例えば、幾つかの実施形態ではアルキン末端PEG誘導体は以下の構造、すなわち、[RO−(CH2CH2O)n−O−(CH2)2−NH−C(O)]2CH(CH2)m−X−(CH2)pC≡CHを有し、ここで、Rは簡単なアルキル(メチル、エチル、プロピルなど)であり、mは2〜20であり、pは2〜10であり、nは100〜1,000であり、Xは任意にO、N、S又はカルボニル基(C=0)であるか、存在しない。
[00275] 別の実施形態では、活性官能基(エステル、カーボネートを含むが、これらに限定されない)を含有し、さらに自然以外でコードされたアミノ酸の側鎖に存在するアジド部分と反応するアリールホスフィン基を含むPEG誘導体で、ポリペプチドを修飾する。概して、PEG誘導体は1〜100kDa、幾つかの実施形態では10〜40kDaの範囲の平均分子量を有する。
[00276] ポリペプチドに結合できる他の例示的PEG分子、さらにPEG化方法は、例えば参照により本明細書に組み込まれる米国特許公開第2004/0001838号、第2002/0052009号、2003/0162949号、2004/0013637号、2003/0228274号、2003/0220447号、2003/0158333号、2003/0143596号、2003/0114647号、2003/0105275号、2003/0105224号、2003/0023023号、2002/0156047号、2002/0099133号、2002/0086939号、2002/0082345号、2002/0072573号、2002/0052430号、2002/0040076号、2002/0037949号、2002/0002250号、2001/0056171号、2001/0044526号、2001/0027217号、2001/0021763号、米国特許第6,646,110号、5,824,778号、5,476,653号、5,219,564号、5,629,384号、5,736,625号、4,902,502号、5,281,698号、5,122,614号、5,473,034号、5,516,673号、5,382,657号、6,552,167号、6,610,281号、6,515,100号、6,461,603号、6,436,386号、6,214,966号、5,990,237号、5,900,461号、5,739,208号、5,672,662号、5,446,090号、5,808,096号、5,612,460号、5,324,844号、5,252,714号、6,420,339号、6,201,072号、6,451,346号、6,306,821号、5,559,213号、5,612,460号、5,747,646号、5,834,594号、5,849,860号、5,980,948号、6,004,573号、6,129,912号、WO97/32607号、EP229,108号、EP402,378号、WO92/16555号、WO94/04193号、WO94/14758号、WO94/17039号、WO94/18247号、WO94/28024号、WO95/00162号、WO95/11924号、W095/13090号、WO95/33490号、WO96/00080号、WO97/18832号、WO98/41562号、WO98/48837号、WO99/32134号、WO99/32139号、WO99/32140号、WO96/40791号、WO98/32466号、WO95/06058号、EP439508号、WO97/03106号、WO96/21469号、WO95/13312号、EP921131号、WO98/05363号、EP809996号、WO96/41813号、WO96/07670号、EP605963号、EP510356号、EP400472号、EP183503号及びEP154316号に記載されたものを含む。本明細書に記載のPEG分子はいずれも任意の形態で使用することができ、それには単鎖、分岐鎖、多アーム鎖、単官能、二官能、多官能、又はその任意の組み合わせが含まれるが、これらに限定されない。
[00277] 特定の実施形態では、ポリペプチドは、修飾アミノ酸と反応することができる1つ又は複数のリンカーでペイロードに結合することができる。1つ又は複数のリンカーは、当業者に明白な任意のリンカーでよい。「リンカー」という用語は、通常は化学反応の結果として形成され、通常は共有結合である基又は結合を指すために使用される。加水分解安定結合とは、結合が水中で実質的に安定し、有用なpH値では水と反応しない、という意味であり、これには長期間、おそらくは無期限にさえなる生理学的状態を含むが、これらに限定されない。加水分解で不安定又は分解可能な結合とは、結合が水中で、又は例えば血液などの水溶液中で分解可能であることを意味する。酵素学的に不安定又は分解可能な結合とは、結合が1つ又は複数の酵素で分解可能であることを意味する。当技術分野で理解されるように、PEG及び関連するポリマーは、ポリマーバックボーンに、又はポリマーバックボーンとポリマー分子の末端官能基の1つ又は複数との間のリンカー基に分解可能な結合を含むことがある。例えば、PEGカルボキシル酸又は活性PEGカルボキシル酸と生物学的活性剤のアルコール基との反応によって形成されたエステル結合は、通常、生理的状態で加水分解し、作用物質を放出する。他の加水分解結合には、炭酸結合と、アミンとアルデヒドとの反応の結果であるイミン結合と、アルコールとリン酸基との反応によって形成されるリン酸エステル結合と、ヒドラジドとアルデヒドとの反応産生物であるヒドラゾン結合と、アルデヒドとアルコールとの反応生成物であるアセタール結合と、ギ酸塩とアルコールとの反応産生物であるオルトエステル結合と、PEGなどのポリマーの端部及びペプチドのカルボキシル基を含むが、これらに限定されないアミン基によって形成されるペプチド結合と、リマの端部、及びオリゴヌクレオチドの5’ヒドロキシ基を含むが、これらに限定されないホスホラミダイト基によって形成されるオリゴヌクレオチド結合と、が含まれるが、これらに限定されない。分岐状リンカーをポリペプチド中で使用することができる。幾つかの異なる分割可能なリンカーが当業者に知られている。米国特許第4,618,492号、第4,542,225号、及び第4,625,014号を参照されたい。これらのリンカー基から作用物質を放出するメカニズムには、例えば感光性結合の照射及び酸性触媒による加水分解が含まれる。例えば、米国特許第4,671,958号には、患者の補体系のタンパク質分解酵素によってインビボの標的部位で分割されるリンカーを含む免疫コンジュゲートの記述がある。リンカーの長さは、ポリペプチドとそれに結合する分子との所望の空間関係に応じて予め決定するか、選択することができる。様々な放射線診断用化合物、放射線治療用化合物、薬物、毒素、及び他の作用物質をポリペプチドに付着させるために多数の方法が報告されていることに鑑みて、当業者は所与の作用物質をポリペプチドに付着させる適切な方法を決定することができる。
[00278] 任意のヘテロ又はホモ二官能リンカーを使用して、コンジュゲートを結合することができる。リンカーは、広範囲の分子量又は分子長を有することができる。ポリペプチドと結合成分との間に所望の空間関係又はコンフォメーションを提供するために、使用するリンカーの分子量を変更することができる。ポリペプチドと結合成分との間に所望の空間又は融通性を提供するために、使用するリンカーの分子長も変更することができる。同様に、特定の形状又はコンフォメーションを有するリンカーを使用して、ポリペプチドがその標的に到達する前又は到達後に、特定の形状又はコンフォメーションをポリペプチド又は結合した成分に与えることができる。リンカーの各端に存在する官能基は、所望の状態でポリペプチド又はペイロードの放出を調整するように選択することができる。ポリペプチドと結合成分との間のこのような空間関係の最適化は、新しい、調整された、又は所望の特性を分子に提供することができる。
[00279] 幾つかの実施形態では、a)ポリマーバックボーンの少なくとも第一端にあるアジド、アルキン、ヒドラジン、ヒドラジド、ヒドロキシルアミン、又はカルボニル含有部分、及びb)ポリマーバックボーンの第二端にある少なくとも第二官能基と、を含むダンベル形構造を有する水溶性二官能リンカーが本明細書で提供される。第二官能基は、第一官能基と同じ、又は異なってよい。第二官能基は、幾つかの実施形態では第一官能基に反応しない。幾つかの実施形態では、分岐状分子構造の少なくとも1本のアームを有する水溶性化合物が提供される。例えば、分岐状分子構造は樹状構造とすることができる。
ポリペプチド組成物
[00280] 本明細書に記載のポリペプチドは、当技術分野で使用可能な方法及び本明細書で開示する方法を使用して配合し、組成物にすることができる。本明細で開示する組成物はいずれも、適切な医薬組成物で提供し、適切な投与経路によって投与することができる。
[00281] 特定の実施形態では、本明細書で提供するポリペプチド組成物はさらに薬学的に許容可能な担体を含む。担体は、希釈剤、賦形剤、又は医薬組成物を投与する手段であるビヒクルとすることができる。このような医薬担体は、水及び油などの無菌液体とすることができ、それには石油、動物油、植物油、又は合成油、例えばピーナツ油、ダイズ油、鉱物油、ゴマ油などが含まれる。塩水及びデキストロース及びグリセロール水溶液も液体担体として、特に注射液に使用することができる。適切な薬剤賦形剤にはデンプン、ブドウ糖、乳糖、蔗糖、ゼラチン、麦芽、米、小麦粉、チョーク、シリカゲル、ステアリン酸ナトリウム、モノステアリン酸グリセロール、滑石、塩化ナトリウム、乾燥脱脂乳、グリセロール、プロピレン、グリコール、水、エタノールなどが含まれる。組成物は、所望に応じて微量の湿潤剤又は乳化剤、又はpH緩衝剤も含有することができる。これらの組成物は、溶液、懸濁液、乳濁液、錠剤、丸薬、カプセル、粉末、徐放性組成物などの形態を取ることができる。経口組成物は、薬剤等級のマンニトール、乳糖、デンプン、ステアリン酸マグネシウム、ナトリウムサッカリン、セルロース、炭酸マグネシウムなどの標準的担体を含むことができる。適切な医薬担体の例がE.W. Martin(1990)のRemington’s Pharmaceutical Sciences(Mack Publishing Co)に記載されている。
[00282] 幾つかの実施形態では、医薬組成物はヒト対象への投与に適切な形態で提供される。幾つかの実施形態では、医薬組成物は、患者に適切に投与するための形態を提供するように、適切な量の担体とともに予防又は治療上有効な量のポリペプチドを含有する。配合は、投与様式に適切なものでなければならない。
[00283] 幾つかの実施形態では、医薬組成物は静脈内投与に適した形態で提供される。通常、静脈内投与に適切な組成物は、無菌等張水性緩衝液中の溶液である。必要に応じて、組成物は、溶解補助剤、及び注射部位の疼痛を緩和するリグノカインなどの局所麻酔薬も含むことができる。しかし、このような組成物は静脈内投与以外の経路で投与してもよい。
[00284] 特定の実施形態では、医薬組成物は皮下投与に適している。特定の実施形態では、医薬組成物は筋肉内投与に適している。
[00285] 医薬組成物の成分は別個に、又は単位用量形態で混合して、例えば凍結乾燥粉末又は水分を含まない濃縮物として供給することができる。組成物を点滴で投与する場合は、無菌で薬剤等級の水又は塩水を入れた点滴瓶で配量することができる。組成物を注射で投与する場合は、投与前に成分を混合できるように、注射用無菌水又は塩水のアンプルを提供することができる。
[00286] 幾つかの実施形態では、医薬組成物は、対象に投与するために適切な濃度に再構成することができる無菌凍結乾燥粉末として供給される。幾つかの実施形態では、ポリペプチドは水分を含まない濃縮物として供給される。幾つかの実施形態では、ポリペプチドは少なくとも0.5mg、少なくとも1mg、少なくとも2mg、少なくとも3mg、少なくとも5mg、少なくとも10mg、少なくとも15mg、少なくとも25mg、少なくとも30mg、少なくとも35mg、少なくとも45mg、少なくとも50mg、少なくとも60mg、又は少なくとも75mgの単位用量の無菌凍結乾燥粉末として供給される。
[00287] 別の実施形態では、医薬組成物は液体形態で供給される。幾つかの実施形態では、医薬組成物は液体形態で提供され、実質的に界面活性剤及び/又は無機塩がない。幾つかの実施形態では、ポリペプチドは少なくとも0.1mg/mL、少なくとも0.5mg/mL、少なくとも1mg/mL、少なくとも2.5mg/mL、少なくとも3mg/mL、少なくとも5mg/mL、少なくとも8mg/mL、少なくとも10mg/mL、少なくとも15mg/mL、少なくとも25mg/mL、少なくとも30mg/mL、又は少なくとも60mg/mLの単位用量で液体形態として供給される。
[00288] 幾つかの実施形態では、医薬組成物は塩形態として配合される。薬学的に許容可能な塩には、塩酸、リン酸、酢酸、シュウ酸、酒石酸などから誘導したような陰イオンで形成した塩、及びナトリウム、カリウム、アンモニウム、カルシウム、水酸化第二鉄、イソプロピルアミン、トリエチルアミン、2−エチルアミノエタノール、ヒスチジン、プロカインなどから誘導したような陽イオンで形成した塩が含まれる。
[00289] 治療で使用する際に、開業医は、予防又は治療に従って、及び年齢、体重、感染段階、及び治療する対象に特異的な他の要因に従って、最も適切な薬量を決定する。特定の実施形態では、用量は成人には約1〜約1000mg/日、又は成人には約5〜約250mg/日又は約10〜50mg/日である。特定の実施形態では、用量は成人には約5〜約400mg/日又は25〜200mg/日である。特定の実施形態では、約50〜約500mg/日の用量率も想定される。
治療又は予防用の使用方法
[00290] 本明細書で提供する特定のポリペプチドは、当業者に適切とされる任意の疾患又は症状の治療又は予防に使用することができる。概して、治療又は予防方法は、治療又は予防的に有効な量のポリペプチド又はポリペプチド組成物を、それを必要とする対象に投与し、疾患又は症状を治療又は予防することを含む。
[00291] ポリペプチド又は組成物の治療的有効量は、特定の疾患又は症状の重症度、持続時間及び/又は症候を低下させるのに有効な量である。特定の疾患の予防、管理、治療及び/又は回復において治療的に有効なポリペプチド又は組成物の量は、標準的な臨床技術で決定することができる。投与されるポリペプチド又は組成物の正確な量は、一部は投与経路、特定の疾患又は症状の重症度に左右され、開業医の判断及び各対象の環境に従って決定しなければならない。
[00292] 幾つかの実施形態では、本明細書で提供されるポリペプチドの有効な量は、ヒト対象の体重1kg当たり約0.025mgと約1000mgの間である。特定の実施形態では、ポリペプチドはヒト対象に体重1kg当たり約1000mg以下、体重1kg当たり約950mg以下、体重1kg当たり約900mg以下、体重1kg当たり約850mg以下、体重1kg当たり約800mg以下、体重1kg当たり約750mg以下、体重1kg当たり約700mg以下、体重1kg当たり約650mg以下、体重1kg当たり約600mg以下、体重1kg当たり約550mg以下、体重1kg当たり約500mg以下、体重1kg当たり約450mg以下、体重1kg当たり約400mg以下、体重1kg当たり約350mg以下、体重1kg当たり約300mg以下、体重1kg当たり約250mg以下、体重1kg当たり約200mg以下、体重1kg当たり約150mg以下、体重1kg当たり約100mg以下、体重1kg当たり約95mg以下、体重1kg当たり約90mg以下、体重1kg当たり約85mg以下、体重1kg当たり約80mg以下、体重1kg当たり約75mg以下、体重1kg当たり約70mg以下、又は体重1kg当たり約65mg以下の量で投与される。
[00293] 幾つかの実施形態では、本明細書で提供されるポリペプチドの有効な量は、ヒト対象の体重1kg当たり約0.025mgと約60mgの間である。幾つかの実施形態では、本明細書で提供される医薬組成物のポリペプチドの有効な量は、約0.025mg/kg以下、約0.05mg/kg以下、約0.10mg/kg以下、約0.20mg/kg以下、約0.40mg/kg以下、約0.80mg/kg以下、約1.0mg/kg以下、約1.5mg/kg以下、約3mg/kg以下、約5mg/kg以下、約10mg/kg以下、約15mg/kg以下、約20mg/kg以下、約25mg/kg以下、約30mg/kg以下、約35mg/kg以下、約40mg/kg以下、約45mg/kg以下、約50mg/kg又は約60mg/kg以下である。
[00294] この方法の医薬組成物は、当業者に知られている任意の方法を使用して投与することができる。例えば、医薬組成物は、筋肉内、皮内、腹膜内、静脈内、皮下投与、又はその組み合わせで投与することができる。幾つかの実施形態では、医薬組成物を皮下投与する。幾つかの実施形態では、組成物を静脈内投与する。幾つかの実施形態では、組成物を筋肉内投与する。
検出又は診断用の使用方法
[00295] 本明細書で提供されるポリペプチドは、当業者に適切とされる任意の標的の検出に、又は任意の疾患又は症状の診断に使用することができる。方法は、適切な位置、例えば適切な身体、組織又は細胞にてポリペプチドの標的との結合を検出することを含む。方法では、ポリペプチドと標的との間の複合体の形成は、当業者に知られている任意の方法で検出することができる。その例には、2次検出試薬を使用するアッセイ、ELISA及び免疫沈降及び凝集アッセイが含まれる。これらのアッセイに関する詳細な記述は、例えばHarlow及びLaneのPolypeptides:A Laboratory Manual(Cold Spring Harbor Laboratory, New York 1988 555−612)、Maertens及びStuyverに帰されるWO96/13590号、Zrein他(1998)、及びWO96/29605号にある。
[00296] ポリペプチドは、インシチュー診断ではポリペプチドとアミロイドタンパク質上のエピトープ領域との間に特異的結合が生じるように、例えば静脈内、鼻腔内、腹膜内、脳内、動脈内注射など、当技術分野で知られている方法で対象に投与することができる。ポリペプチド/標的複合体は、ポリペプチドに付着した標識により、又は当技術分野で知られている任意の他の検出方法で検出できるので都合がよい。
[00297] 本明細書では、検出又は診断キットがさらに提供される。例示的キットは、1つ又は複数のポリペプチドとその標的との複合体を検出するために有用な1つ又は複数の試薬とともに、本明細書で提供される1つ又は複数のポリペプチドを含む。
修飾アミノ酸を含むポリペプチドの調製
[00298] 本明細書に記載のポリペプチドは、制限なく、当業者に明白な任意の技術によって調製することができる。有用な調製技術には、例えば修飾tRNA及びtRNA合成酵素でのインビボ合成、例えば修飾tRNA及びtRNA合成酵素での無細胞合成、固相ポリペプチド合成、及び液相ポリペプチド合成が含まれる。例示的技術を本セクション及び本明細書の実施例で説明する。特定の実施形態では、ポリペプチドは抗体又は抗体フラグメントである。
[00299] 特定の実施形態では、ポリペプチドは、ポリペプチドをコードする1つ又は複数のポリヌクレオチドから翻訳及び/又は転写される。したがって、本明細書では、1つ又は複数のポリペプチド鎖の部位特異的位置に1つ又は複数の修飾アミノ酸を有するポリペプチドをコードすることができるポリヌクレオチドが提供される。特定の実施形態では、ポリヌクレオチドは、修飾アミノ酸の部位特異的ポリペプチド位置に対応するポリヌクレオチドの位置にて、通常はアミノ酸と会合しないコドンを含む。このようなコドンの例には、終止コドン、4bpのコドン、5bpのコドンなどが含まれる。反応混合物は通常、前記コドンを相補する(抑制する)tRNAを作成することができるtRNA合成酵素を含む。これらのサプレッサtRNAは、修飾アミノ酸と結合して、それがサプレッサコドンの部位にてポリペプチドに取り込まれるのを促進する。
[00300] ポリペプチドは、ポリヌクレオチドを発現させて、修飾アミノ酸をポリペプチドの部位特異的位置に取り込むために当業者に知られている技術によって調製することができる。このような技術は、例えば米国特許第7,045,337号及び第7,083,970号、米国特許出願公開第US2008/0317670号、第US2009/0093405号、第US2010/0093082号、第US2010/0098630号、第US2008/0085277号、及び国際特許公開WO2004/016778Al号及びWO2008/066583A2号に記載され、その内容は参照により全体が本明細書に組み込まれる。
[00301] 特定の実施形態では、ポリペプチドは、修飾アミノ酸でアミノアシル化した少なくとも1つの直交tRNAを含む無細胞反応混合物中で調製することができ、直交tRNA塩基は、通常はアミノ酸と会合しないコドン、例えば終止コドン、4bpのコドンなどと対合する。反応混合物は、修飾アミノ酸で直交tRNAをアミノアシル化することができるtRNA合成酵素も含む。使用可能な1つのtRNA合成酵素が、米国特許公開第2008/0233611号に配列ID番号55及び56として示されている。野生型チロシルm. janashciiのtRNAも使用することができる。通常、細菌細胞抽出物に存在するプロテアーゼによって分解しやすい直交tRNA合成酵素は、外生合成し、ポリペプチド合成の開始前に反応混合物に付加する。直交tRNAは、細胞抽出物が得られる細菌細胞中で合成するか、ポリペプチド合成反応中に新規合成するか、反応混合物に外生的に付加することができる。
[00302] 特定の実施形態では、任意に、反応混合物に修飾アミノ酸の挿入及びタンパク質の挿入又は折り畳みに影響する成分を付加する。このような成分には、終結因子1及び2の効果を最小化し、さらに直交成分の濃縮を最適化する翻訳因子の濃度上昇が含まれる。タンパク質シャペロン(酸化還元酵素及び異性化酵素のDsb系、GroES、GroEL、DNAJ、DNAK、Skpなど)を外生的に反応混合物に付加するか、細胞抽出物の調製に使用する源細胞中で過剰発現させることができる。反応は、大規模反応器、小規模反応器を使用するか、多重化して複数の同時反応を実行することができる。連続反応は、フィード機構を使用して試薬の流れを導入し、プロセスの一部として最終生成物を分離することができる。バッチシステムも関係があり、追加の試薬を導入して、活性化合成の期間を延長することができる。反応器は、バッチ、長時間バッチ、セミバッチ、半連続的、流加及び連続的などの任意のモードで運転することができ、これは用途に従って選択される。反応器は任意の容積とすることができ、小規模反応器、通常は少なくとも約1μL及び約15μL以下であるか、拡大した反応器であり、ここで、反応器容積は少なくとも約15μL、通常は少なくとも約50μL、さらに一般的には少なくとも約100μLで、500μL、1000μL、又はそれ以上とすることができる。原則的に、反応は、必要に応じて十分な酸素(又は他の電子受容体)が供給される限り、任意の規模で実行することができる。
[00303] 延長中にポリペプチドストランドに少なくとも1つの修飾アミノ酸を導入する合成にとって有用な方法は、(I)外生的に精製した直交合成酵素、修飾アミノ酸、及び直交tRNAを無細胞反応に付加すること、(II)外生的に精製した直交合成酵素及び修飾アミノ酸を反応混合物に付加するが、直交tRNAは無細胞反応中に転写されている状態であること、(III)外生的に精製した直交合成酵素及び修飾アミノ酸を反応混合物に付加するが、直交tRNAが細胞抽出源の生体によって合成された状態であることと、を含むが、これらに限定されない。特定の実施形態では、直交成分は調整可能なプロモータの作用を受け、したがって合成レベルを制御することができるが、付加又は特異的消化によって関連するDNAテンプレートのレベルを制御するなど、他の手段を使用することができる。
[00304] 特定の実施形態では、tRNA合成酵素を外生的に合成し、無細胞反応混合物に付加する。特定の実施形態では、反応混合物は、ompTが不活性化されているか、自然に不活性である細菌細胞から調製される。ompTは、tRNA合成酵素などの反応混合物の成分を分解すると考えられる。
[00305] 無細胞抽出物、遺伝子テンプレート、及びアミノ酸などの以上の成分に加えて、タンパク質合成に特異的に必要とされる材料を、反応に付加することができる。これらの材料には、塩、ホリニン酸、cAMP、タンパク質又は核酸分解酵素の阻害剤、タンパク質合成の阻害剤又は調整剤、酸化/還元タンパク質の調節体、非変性界面活性剤、緩衝成分、スペルミン、スペルミジン、プトレッシンなどが含まれる。
[00306] 塩は、(例えば酢酸又はグルタミン酸の)カリウム、マグネシウム、及びアンモニウム塩を含むことが好ましい。このような塩のうち1つ又は複数は、対陰イオンとして代替アミノ酸を有することができる。最適濃度のために、イオン種間に相互依存がある。これらのイオン種は通常、タンパク質生成に関して最適化される。反応媒質の特定の成分の濃度が変化する場合は、別の成分の濃度も相応して変化させることができる。例えば、ヌクレオチド及びエネルギー源化合物などの幾つかの成分の濃度は、他の成分の濃度変化に従って同時に調節することができる。また、反応器内の成分の濃度レベルも経時的に変更することができる。酸化/還元電位の調節剤は、ジチオスレイトール、アスコルビン酸、グルタチオン及び/又はその酸化型とすることができる。
[00307] 特定の実施形態では、反応は透析モード、ダイアフィルトレーションバッチモード、流加モード、又は半連続運転モードで進行することができる。特定の実施形態では、膜又は注入ユニットを通してフィード溶液を反応器に供給することができる。合成したポリペプチドが反応器内に蓄積し、その後にシステム運転の収量後に分離又は精製することができる。ポリペプチドを含有するベシクルも、反応流体が吸着基質を過ぎて給送されるので、例えばインシチューで、又は循環ループ内での反応混合物からのアフィニティ吸着によって、連続的に分離することができる。
[00308] 反応器内でのタンパク質合成中に、所望のタンパク質を選択的に分離するタンパク質分離手段は、所望の合成タンパク質を吸着するために、ポリペプチド分子又は他の分子でコーティングされた粒子を詰め込んだユニットを含むことができる。タンパク質分離手段は、交互に使用するために2つのカラムを含むことが好ましい。
[00309] その結果のポリペプチドは、標準的技術で精製又は分離することができる。例示的技術を本明細書の実施例で提供する。
アッセイ方法
[00310] ポリペプチドは、当業者に明白な任意のアッセイにより、その予想される活性又は新しい活性をアッセイすることができる。結果となるポリペプチドは、機能的アッセイで、又は非機能的アッセイで存在するタンパク質の量の定量化、例えば免疫染色法、ELISA、Coomasie又は銀着色ゲルなど、及び総タンパク質に対する生物学的活性タンパク質の比率の判定によって、活性をアッセイすることができる。
[00311] 翻訳反応で生成されるタンパク質の量は、様々な方法で測定することができる。1つの方法は、翻訳されている特定のタンパク質の活性を測定するアッセイの使用可能性に依拠する。タンパク質活性を測定するアッセイの例は、発光酵素アッセイシステム、又はクロラムフェニカルアセチル転移酵素アッセイシステムである。これらのアッセイは、翻訳反応から生成された機能的に活性のタンパク質の量を測定する。活性アッセイは、不適切なタンパク質の折り畳み、又はタンパク質活性に必要な他の翻訳後修飾の欠如により不活性である完全長タンパク質は測定しない。
[00312] 組み合わせたインビトロ転写と翻訳反応で生成されたタンパク質の量を測定する別の方法は、35S−メチオニン、3H−ロイシン又は14C−ロイシンなどの放射標識したアミノ酸を既知の量使用して、反応を実行し、その後に新しく翻訳されたタンパク質に取り込まれた放射標識付きアミノ酸の量を測定することである。取り込みアッセイは、切断されたタンパク質生成物など、インビトロ翻訳反応で生成された全タンパク質の放射標識付きアミノ酸の量を測定する。さらに、放射標識したタンパク質をタンパク質ゲル上で分離し、オートラジオグラフィにより、生成物が適切なサイズであり、2次タンパク質生成物が生成されていなかったことを確認する。
修飾アミノ酸の調製
[00313] 本明細書で提供される化合物は、当業者に明白な任意の方法で調製、分離又は得ることができる。本明細書で提供される化合物は、本明細書で提供される一般的調製方式により調製することができる。一般的調製方式で提供されていない反応の条件、ステップ及び反応物は、当業者にとって明白であり、当業者に知られている。
[00314] 一般的調製方式1aでは、Dは式Iのコンテキストで示されているものとして定義される。一般的調製方式1bでは、W4は式IIのコンテキストで示されているものとして定義される。
実施例
[00315] 本明細書で使用するように、これらのプロセス、方式及び実施例で使用される記号及び規則は、特定の略語が特に規定されているか否かに関係なく、現代の科学的文献、例えばthe Journal of Biological Chemistryで使用されているものと一致する。
[00316] 以下の実施例ではすべて、当業者に知られている標準的なワークアップ及び精製方法を使用することができる。特に指定されない限り、すべての温度は℃(摂氏)で表される。すべての方法は、特に注釈のない限り、室温で実施する。
実施例1
2−アミノ−3−(5−アジドメチル−ピリジン−2−イル)−プロピオン酸(1)の調製
化合物A2の調製
[00317] 無水酢酸(0.42mL、4.5ミリモル、1.1当量)を、Al(HCl塩、1.0g、4.1ミリモル、1当量)及びK2CO3(1.18g、8.6ミリモル、2.1当量)の水溶液(20mL)に室温で徐々に添加した。反応混合物を室温で1時間攪拌した。Rotovaporで水分を除去し、残留物をメタノールで処理した。濾過して固体を除去した。メタノール溶液を濃縮し、残留物をFCCで精製すると(MeOH/DCM=1/10)、アセトアミドA2(0.73g、71%)が白色固体の形で得られた。LCMSm/z:253(M+1)。
化合物A3の調製
[00318] 塩化チオニル(0.32mL、4.3ミリモル、1.5当量)を、アセトアミドA2(0.73g、2.9ミリモル、1当量)及びDMF(22μL、0.29ミリモル)のCHCl3溶液(25mL)に室温で徐々に加えた。4時間後、追加のSOCl2(80μL、1.1ミリモル)を加え、混合物をさらに4時間攪拌した。反応混合物をCHCl3(50mL)で希釈し、次に飽和NaHCO3で洗浄した。CHCl3で水性層を2回抽出した。組み合わせた有機層をMgSO4上で乾燥した。未加工生成物A3(0.74g、95%)を、次の反応に直接使用した。LCMSm/z:271(M+l)。
化合物A4の調製
[00319] 塩素A3(1.33g、4.9ミリモル、1当量)、NaN3(0.64g、9.8ミリモル、2当量)及びNaI(73mg、0.49ミリモル、0.1当量)の混合物をDMF(20mL)中で15時間、60℃で攪拌した。次に、反応混合物を乾燥状態まで濃縮した。未加工生成物をFCC(EA)で精製して、アジド生成物A4(0.95g、71%)が得られた。LCMSm/z:278(M+l)。
化合物A5の調製
[00320] メチルエステルA4(0.95g、3.4ミリモル、1当量)及びLiOH−H2O(0.29g、6.8ミリモル、2当量)の混合物が入ったTHF/水(6mL/3mL)を室温で3時間攪拌した。反応混合物を1NのHClでpH7まで中和し、次に乾燥状態まで濃縮した。未加工生成物A5(約0.91g、定量)を次の反応に直接使用した。LCMSm/z:264(M+1),262(M−1)。
化合物(1)の調製
[00321] アシラーゼI(100mg、シグマ、A3010、グレードI)をアセトアミドA5(0.91g、3.4ミリモル)の水溶液(60mL)に加えた。溶液のpHを1Nの水酸化リチウム水溶液で7.8に調節した後、反応混合物を38℃で16時間攪拌した。活性炭素(2g)を加え、溶液を10分間攪拌した。混合物をセライトのパッドで濾過した。濾液を約20mLまで濃縮し、HPLCで精製するためにこれを直接使用した。純粋な生成物(1)を含む画分を組み合わせて、乾燥状態まで濃縮した。最終試料を凍結乾燥で乾燥させ、アミノ酸(1)(0.35g、46%)が白色粉末の形で得られた。LCMSm/z:222(M+1)、220(M−1)。1HNMR(300MHz,D2O)δ8.36(s,1H)、7.71(d,J=7.5Hz,1H)、7.26(d,J=7.5Hz,1H)、4.36(s,2H)、3.98(dt,J=2.7及び6.5Hz,1H)、3.32−3.16(m,2H)。
実施例2
化合物(3)の調製
化合物(3)を調製する一般的手順
[00322] ピリミジン置換アミノ酸P(2g、8.6ミリモル、1.0当量)のDCM溶液にトリエチルアミン(3mL、21.5ミリモル、2.5当量)を加えた。反応混合物を氷浴中で0℃まで冷却し、無水酢酸(0.974mL、10.3ミリモル、1.2当量)を1滴ずつ5分間加えた。混合物を室温まで温め、3時間攪拌した。溶媒と揮発分をすべて除去し、残留物(未加工PI)を真空で乾燥して、さらに精製せずに次のステップで使用した。
[00323] 以上の未加工IPを無水メタノール(20mL)中に溶解し、氷浴中で0℃に冷却した。塩化チオニル(1.87mL、25.8ミリモル、3.0当量)を1滴ずつ10分間加えた。混合物を室温まで温め、一晩攪拌した。溶媒を除去して、酢酸エチル/NaHCO3(3x)中に溶解させ、Na2SO4上で完成させて、所与の未加工P2まで濃縮し、これをシリカゲルカラムで精製し(DCM:MeOH=9:1)、P2(550mg、25%)にした。
[00324] P2(550mg、2.18ミリモル、1.0当量)のクロロホルム溶液(10mL)に2滴のDMFを加えた。反応混合物を氷浴中で0℃まで冷却し、塩化チオニル(634μL、8.72ミリモル、4当量)を1滴ずつ5分間加えた。混合物を室温まで温め、一晩攪拌した。反応をDCM/NaHCO3で精密検査した。有機層をNa2SO4上で乾燥させ、シリカゲルカラム(DCM:MeOH=9:1)で精製し、生成物(450mg、76%)が得られた。
[00325] P3(450mg、1.67ミリモル、1.0当量)のDMF溶液(10mL)にNaN3(217mg、3.34ミリモル、2.0当量)及びNaI(25mg、0.167ミリモル、0.1当量)を加えた。反応混合物を60℃で一晩加熱した。反応をDCM/NaHCO3で精密検査した。有機層をNa2SO4上で乾燥させ、prepHPLCで精製し、生成物P4(400mg、86%)が得られた。
[00326] P4(400mg、1.44ミリモル、1.0当量)のMeOH溶液(5mL)にLiOH(5mLのH2O中に303mg、7.2ミリモル、5当量)を加えた。反応物を室温で2時間攪拌した。溶媒を除去し、残留物は、さらに精製せずに次のステップに直接使用した。
[00327] 少量のDMSO及び50mMのNaH2PO4−Na2HPO4緩衝液(20mL)に以上の残留物を入れた溶液に、5mLの緩衝液に入れたアクリレース(100mg)を加えた。混合物を37℃に72時間加熱した。木炭(200mg)を反応物に加え、室温で10分間攪拌し、セライトのパッドで濾過した。濾液を濃縮し、prep−HPLCで精製し、生成物(3)(85mg)がHCl塩の形で得られた。LC−MS(ESI):222(M+l)、220(M−l)。1HNMR(300MHz,CD3OD)δ8.50(d,J=4.8Hz,1H)、8.17(s,1H)、7.33(s,1H)、7.27(d,J=5.4Hz,1H)、4.49(s,2H)、4.03(m,1H)、3.42(dd,1H,J=3.6及び12.0Ηz,1H)、3.27(m,2H)。
実施例3
化合物(2)の調製
化合物(2)を調製する一般的手順
[00328] ピリミジン置換アミノ酸N(2g、8.6ミリモル、1.0当量)のメタノール溶液(20mL)に0℃で塩化チオニル(1.25mL、17.82ミリモル、2.0当量)の滴を10分間加えた。混合物を室温で一晩攪拌した。溶媒を除去して残留物(未加工N1)が得られ、これを真空で乾燥し、さらに精製せずに次のステップに使用した。
[00329] 未加工N1及びトリエチルアミン(4.8mL、34.4ミリモル、4.0当量)のTHF溶液(20mL)に0℃で無水酢酸(1.22mL、12.9ミリモル、1.5当量)を1滴ずつ10分間加えた。混合物を室温で3時間攪拌した。反応物をDCMで希釈し、NaHCO3(3x)で洗浄して、Na2SO4上で乾燥させ、シリカゲルカラム(DCM:MeOH=9:1)で精製して、生成物N2(1.0g、46%)が得られた。
[00330] N2(2g、7.94ミリモル、1.0当量)のクロロホルム溶液(20mL)に4滴のDMFを加えた。反応混合物を氷浴内で0℃まで冷却し、塩化チオニル(2.3mL、31.76ミリモル、4当量)を1滴ずつ10分間加えた。混合物を室温で一晩攪拌した。反応物をDCM/NaHCO3で精密検査した。有機層をNa2SO4上で乾燥させ、シリカゲルカラム(DCM:MeOH=9:1)で精製し、生成物N3(1g、47%)が得られた。
[00331] N3(1g、3.7ミリモル、1.0当量)のDMF溶液(20mL)にNaN3(481mg、7.4ミリモル、2.0当量)及びNaI(55.5mg、0.37ミリモル、0.1当量)を加えた。反応混合物を油浴中で60℃に一晩加熱した。反応物をDCMで希釈した。有機層をNaHCO3で洗浄し、Na2SO4上で乾燥させて、シリカゲルカラム(DCM:MeOH=9:1)で精製し、生成物N4(1.8g、98%)が黄色油の形で得られた。
[00332] N4(1g、3.6ミリモル、1.0当量)のMeOH溶液(20mL)にLiOH(10mLの水中に757mg、18ミリモル、5当量)を加えた。反応物を室温で2時間攪拌した。溶媒を除去し、残留物をさらに精製せずに次のステップに直接使用した。
[00333] 少量のDMSO及び50mMのNaH2PO4−Na2HPO4緩衝液(100mL)に以上の残留物を入れた溶液にアクリレース(100mg)を加えた。混合物を37℃に48時間加熱した。木炭(200mg)を反応混合物に加え、室温で10分間攪拌して、セライトで濾過した。濾液を濃縮し、MeOHから再結晶させて、生成物(2)(1.3g)が得られた。LC−MS(ESI):222(M+l)、220(M−l)。1HNMR(300MHz,DMSO−d6)δ8.44(s,1H)、7.76(d,J=7.8Hz,1H)、7.33(d,J=7.8Hz,1H)、4.44(s,2H)、3.45(m,1H)、2.98−3.12(m,2H)、3.27(m,2H)。
[00334]
実施例4
化合物(30)の調製
化合物(30)を調製する一般的手順
[00335] PheメチルエステルB1(50g、232ミリモル、1.0当量)のDCM溶液(300mL)にトリエチルアミン(81mL、580ミリモル、2.5当量)を0℃で加え、無水酢酸(33mL、348ミリモル、1.5当量)を1滴ずつ15分間加えた。混合物を室温で3時間攪拌した。反応物をNaHCO3(2x)で洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、シリカゲルカラム(DCM:MeOH=9:1)で精製して、生成物B2(50g、97%)が白色固体の形で得られた。
[00336] エステルB2(52g、0.235モル、1.0当量)、MOM−Cl(136mL、1.79モル、7.6当量)及びZnCl2(128g、0.94モル、4.0当量)の混合物を6〜8℃で8時間攪拌した。Rotavapor上で揮発分を6〜8℃で除去した後、残留物を氷水に注入し、酢酸エチル(3x)で抽出した。組み合わせた有機層をNaHCO3で洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、小さな体積になるまで濃縮した。次にエーテル(50mL)を加えた。エーテル溶液を−20℃の冷蔵庫に一晩入れておいた。結晶化した生成物を濾過し、真空中で乾燥させ、生成物B3(31g、49%)が白色固体の形で得られた。
[00337] B3(20g、74.2ミリモル、1.0当量)のDMF溶液(100mL)にNaN3(9.64g、148ミリモル、2.0当量)及びNaI(1.11g、7.42ミリモル、0.1当量)を加えた。反応混合物を油浴中で60℃に一晩加熱した。Rotavapor上で溶媒DMFを除去し、反応混合物を酢酸エチル中に溶解させ、NaHCO3(3x)で洗浄し、Na2SO4上で乾燥させて、シリカゲルカラム(DCM:MeOH=9:1)で精製し、生成物B4(20.5g、100%)が黄色油の形で得られた。
[00338] B4(20g、724ミリモル、1.0当量)のTHF:MeOH:H2O(50mL:50mL:20mL)混合溶液にLiOH−H2O(6.94g、144.8ミリモル、2当量)を加えた。反応物を室温で2時間攪拌した。溶媒を除去して残留物にし、これを酢酸エチルで精密検査した。有機層を1NのHCl(3x)で洗浄し、Na2SO4上で乾燥させて濃縮し、生成物B5(18.3g、96%)が黄色油の形で得られた。
[00339] 上記アミドB5(18g、68.7ミリモル)をDMSO(20mL)及び50mMのNaH2PO4−Na2HPO4緩衝液(1.8L)に入れた溶液にアクリレース(1g)を加えた。溶液を37℃で48時間加熱した。木炭(20g)を反応混合物に加え、室温で10分間攪拌し、セライトで濾過した。濾液を酢酸エチルで洗浄した。水性層を小さい体積になるまで濃縮し、生成物が白色固体の形で沈殿した。固体を濾過し、真空中で乾燥させ、生成物(30)(10g、66%)が白色固体の形で得られた。LC−MS(ESI):221(M+l)。1HNMR(300MHz,DMSO−d6)δ7.27(br s,4H)、4.37(s,2H)、3.43(m,2H)、3.17(m,1H)、2.84(m,1H)。
実施例5
化合物(40)の調製
ジオキサン中に4NのHCl
化合物(40)を調製する一般的手順
[00340] J(10g、55.2ミリモル、1.0当量)のDMSO溶液(100mL)に攪拌しながらアジ化ナトリウム(5.4g、82.8ミリモル、1.5当量)を幾つかに分けて加えた。混合物を40〜50℃で5時間加熱した。室温まで冷ました後、混合物を水(200mL)で希釈し、エーテル(3x)で抽出した。組み合わせた有機層を鹹水で洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、濃縮し、生成物J1(7.8g、98.7%)が油の形で得られた。
[00341] 上記の生成物J1(7.8g、54.5ミリモル)を水(100mL)中のLiOH(11.4g、274ミリモル、5.0当量)とMeOH(20mL)との混合物中に懸濁させた。混合物を室温で1時間攪拌できるようにし、水(200mL)で希釈して、エーテル(3x)で抽出した。水性層を1NのHClでpH2に酸化し、エーテル(3x)で抽出した。組み合わせた有機層をNa2SO4上で乾燥させ、濃縮して、生成物J2(7g、100%)が油の形で得られた。
[00342] J2(500mg、3.88ミリモル、1.0当量)のDCM溶液に0℃でN−メチルモルホリン(NMM、510μL、4.65ミリモル、1.2当量)及びクロロギ酸イソブチル(607μL、4.65ミリモル、1.2当量)を加えた。混合物を室温で2時間攪拌した。以上の溶液にBoc−Lysメチルエステル(1.15g、3.88ミリモル、1.0当量)を加えた。混合物を室温で3時間攪拌し、水で急冷した。反応物をDCM(3x)で抽出した。有機層を鹹水で洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、次に濃縮して生成物J3(900mg、63%)が油の形で得られた。
[00343] J3(900mg、2.42ミリモル、1.0当量)をTHF:MeOH:H2O(5mL:3mL:2mL)の混合物に入れた溶液にLiOH(508mg、12.1ミリモル、5.0当量)を加えた。混合物を室温で1時間攪拌できるようにし、乾燥状態まで濃色して、未加工ナトリウム塩J4が得られた。
[00344] 未加工J4をジオキサン(10mL)中の4NのHClで処理し、室温で1時間攪拌して、濃縮し、未加工生成物(40)が得られ、これをprepHPLCで精製して純粋な(40)(332mg、53%)が白色固体の形で得られた。LC−MS(ESI):258(M+l)、256(M−l)。1HNMR(300MHz,D20)δ3.52(t,J=6.9Hz,1H)、3.15(t,J=6.6Hz,2H)、2.99(t,J=6.9Hz,2H)、2.12(t,J=7.5Hz,2H)、1.66(m,4H)、1.35(m,2H)、1.18(m,2H)。
実施例6
化合物(30)及び(40)の反応性の評価
[00345] この実施例は、基準化合物であるp−アジド−フェニルアラニン(50)と比較して、化合物(30)及び(40)の反応速度を評価する。
[00346] DBCO類似体(60)をアセトニトリル中に60μMの濃度まで溶解させた。96ウェルのマイクロタイタプレートのウェルにて、アミノ酸類似体(30)、(40及び(50)をPBS緩衝剤で180μLの体積まで希釈した。20μLのDBCO類似体のストック溶液を各ウェルに加え、SpectraMaxプレートリーダを使用して、DBCOが失われて追加的付加物が形成される動態を、25℃で310nmに吸光があることでモニタした。化合物(30)、(40)及び(50)と化合物(60)との反応の概要を図1に示す。動態は、1次崩壊がA310=A0*(1−exp(−kobs*t))に正確に適合し、ここで、kobsは[アジド化合物]>>[DBCO]という状態で、秒−1を単位とする疑似1次速度定数である。kobs対[アジド]のプロットで、各アミノ酸の2次速度定数(M−1秒−1の単位)が生成され、これは各アミノ酸の固有化学反応性の尺度である。
[00347] 実験の結果を図2に示す。驚くことに、化合物(30)及び(40)は1.4M−1秒−1という1次速度定数を示し、これは化合物(50)の0.2M−1秒−1という1次速度定数の約7倍である。同様の実験を実施して、化合物(1)、(2)及び(3)の反応性を評価すると、化合物(1)、(2)及び(3)の反応は30分で90%超が完了し、2時間未満で完了した。このことは、化合物(1)、(2)及び(3)が化合物(30)及び(40)と同様の速度定数を示すことを示唆する。
実施例7
例示的ポリペプチドGFPへの化合物(30)の取り込み
[00348] 本実施例は、緑色蛍光タンパク質(GFP)への化合物(30)の取り込みについて述べる。GFPの合成をモニタするために、発色団の前にアンバコドン(停止コドン)を含有するターボGFPをコードするDNAを、OCFS発現ベクタphD317中にクローニングした。ターボGFPの結晶構造に従って50番目のアミノ酸にあるアミノ酸チロシンに対応するヌクレオチドにおける重複PCRの突然変異誘発により、停止コドン(TAG)を挿入する(pdb2G6X)。この部位に関する以前の研究では、この位置で非芳香族置換すると蛍光がなくなり、停止コドンにて芳香族nnAAで抑制すると蛍光が生じることが実証された。
[00349] 反応物は、分光光度計(Molecular Devices、SpectraMaxM5)内で接着性カバー(VWR、9503130)を使用して、30℃で5時間インキュベートし、10分間隔、λEx=476nm及びλEm=51で傾向の強度を測定した。OCFS反応混合物は、DEPC処理水(G Biosciences、786−109)中に30%のS30抽出物、24μg/mLのT7 RNAポリメラーゼ、1mMのL−チロシン(Sigma、T8566)、プレミックス*、10μΜのtRNA、5μΜのpCNFRS D286R、1mMの化合物(30)、及び3nMのターボGFPプラスミド(Evrogen、ロシア、PYD317ベクタ中にサブクローニング)を含有する30μLの最終反応ボリュームのマイクロプレートに即座に加えた。停止コドンがないターボGFPを使用した正の対照反応を使用して、反応が以前に観察したものと同様の速度で進行することを確認し、その一方でtRNAがなくターボGFP Y50TAGを含む反応も実行して、pAMFの取り込みに関与するシステムがない状態で蛍光が検出されなかった(負の対照)ことを確認した。pAMFをGFPに取り込むと、部位特異的方法でタンパク質の回収率を比較的高くすることができる。図3は、GFPのY50TAG部位におけるpAMF取り込みの時間経過を示す。
実施例8
例示的ポリペプチドGM−CSFへの化合物(30)の取り込み
[00350] アンバコドンがあるヒトGMCSFをコードするDNAを、発現ベクタpYD317中にクローニングした。位置6にあるアミノ酸セリンに対応するヌクレオチドにおける重複PCR突然変位誘発により、TAGコドンを挿入した。
[00351] tRNA CUAを含有する無細胞抽出物を室温まで融解し、50μMのヨードアセトアミドで30分間インキュベートした。30%(v/v)ヨードアセトアミドで処理した抽出物を含む無細胞反応を、8mMのグルタミン酸マグネシウム、10mMのグルタミン酸アンモニウム、130mMのグルタミン酸カリウム、35mMのピルビン酸ナトリウム、1.2mMのAMP、それぞれ0.86mMのGMP、UMP及びCMP、0.5mMで付加したチロシン及びフェニルアラニンを除く18種類のアミノ酸全部の2mMのアミノ酸、4mMのシュウ酸ナトリウム、1mMのプトレッシン、100nMのT7 RNAP、1.3μMの大腸菌DsbC、2mMの酸化(GSSG)グルタチオン、1μMのtRNA合成酵素、及び1mMの化合物(30)で、30℃にて最大10時間実行した。GMCSF TAG変異体プラスミドの濃度は5μg/mLであった。14Cで合成タンパク質を標識するために、3.33%(v/v)の1−[U−14C]−ロイシン(300mCi/ミリモル;GE Life Sciences、ニュージャージー州Piscataway)も反応物に付加した。
[00352] 還元ゲルについては、4μLの試料、1μLの1M DTT、7μLのDI H2O及び4μLの4X LDS緩衝剤(Invitrogen、カリフォルニア州カールスバッド)を混合し、ホットブロット内で70℃にて5分間加熱した。試料は、製造業者の推奨方法に従い、4〜12%のBis−Tris SDS−PAGEゲル(Invitrogen、カリフォルニア州カールスバッド)で分析した。ゲルを乾燥させ、16時間露光の後、Storm 840 Phospholmagerを使用してオートラジオグラフィで分析した。
[00353] オートラジオグラフィは、化合物(30)を含有する無傷の完全長GMCSFが作成されたことを実証した。
実施例9
例示的ポリペプチドIgGへの化合物(30)の取り込み
[00354] IgGへの化合物(30)の取り込みの可能性を実証するために、アンバコドンを含有するトラスツズマブ重鎖をコードするDNA及びトラスツズマブ軽鎖をコードするDNAを、発現ベクタpYD317中にクローニングした。CH1ドメインのEUインデックスによって位置136にあるアミノ酸セリンに対応するヌクレオチドにおける重複PCR突然変異誘発により、TAGコドンを挿入した。
[00355] 無細胞抽出物を室温まで融解し、50μMのヨードアセトアミドで30分間インキュベートした。30%(v/v)ヨードアセチルアミド処理した抽出物を含む無細胞反応を、8mMのグルタミン酸マグネシウム、10mMのグルタミン酸アンモニウム、130mMのグルタミン酸カリウム、35mMのピルビン酸ナトリウム、1.2mMのAMP、それぞれ0.86mMのGMP、UMP及びCMP、0.5mMで付加したチロシン及びフェニルアラニンを除く18種類アミノ酸全部の2mMのアミノ酸、4mMのシュウ酸ナトリウム、1mMのプトレッシン、1.5mMのスペルミジン、1.5mMのリン酸カリウム、100nMのT7 RNAP、1.3μMの大腸菌DsbC、5μMの酵母PDI、2mMの酸化(GSSG)グルタチオン、15mMのtRNA、1μMのtRNA合成酵素、及び1mMの化合物(30)で、30℃にて最大10時間実行した。重鎖TAG変異体プラスミド及び野生型軽鎖プラスミドの濃度は、それぞれ7.5μg/mL及び2.5μg/mLであった。14Cで合成タンパク質を標識するために、3.33%(v/v)の1−[U−14C]−ロイシン(300mCi/mmole;GE Life Sciences、ニュージャージー州Piscataway)も反応物に付加した。
[00356] 非還元ゲルについては、ゲルに装填する前に4μLの試料、8μLのDI H2O及び4μLの4X LDS緩衝剤(Invitrogen、カリフォルニア州カールスバッド)を混合した。還元ゲルについては、4μLの試料、1μLの1M DTT、7μLのDI H2O及び4μLの4X LDS緩衝剤(Invitrogen、カリフォルニア州カールスバッド)を混合し、ホットブロット内で70℃にて5分間加熱した。試料は、製造業者の推奨方法に従い、4〜12%のBis−Tris SDS−PAGEゲル(Invitrogen、カリフォルニア州カールスバッド)で分析した。ゲルを乾燥させ、16時間露光の後、Storm 840 Phospho Imagerを使用してオートラジオグラフィで分析した。
[00357] オートラジオグラフィは、化合物(30)を含有する無傷の完全長IgGが作成されたことを実証した。
実施例10
化合物(30)、(1)及び(2)の反応性の評価
[00358] 本実施例は、DBCO−NH2(61)(以下で示す)で化合物(30)、(1)及び(2)の反応速度を評価する。
[00359] DBCO−NH2(61)をpH7.4のリン酸緩衝食塩水に溶解させ、500μMの溶液にした。アミノ酸類似体(30)、(1)及び(2)を同じ緩衝液に溶解させて、5mMの透明な溶液にし、次に同じ緩衝液を使用して500mMの濃度に希釈した。100マイクロリットルの各アミノ酸類似体を100μLの化合物(61)と混合し、渦発生させた。NANODROP 1000UV分光計を使用して、310nmで化合物(61)の吸収をモニタした。0、0.5、2、6及び20時間で測定値を取得した。化合物(61)の吸収の低下は、アミノ酸類似体との反応を示す。
[00360] 実験の結果を図4に示す。化合物(1)及び(30)は、化合物(61)と1:1当量で容易に反応し、6時間でほぼ定量値の回収率を生じた。化合物(1)と化合物(61)との反応速度は、化合物(30)と化合物(61)との反応速度と同等であった。化合物(2)と化合物(61)との反応速度は、他の2つのアミノ酸類似体と化合物(61)との反応速度より2倍から4倍遅かった。しかし、共通の比較手段としての化合物(30)に基づき、化合物(2)の反応速度は、実施例6の化合物(50)の反応速度より速いはずである。
配列リスト
<210> 配列ID番号1
<211> 長さ:449
<212> 型:PRT
<213> 生体:人工配列
<220> 特徴:
<223> 他の情報:配列は合成されている
<400> 配列:1
配列リスト
<210> 配列ID番号2
<211> 長さ: 214
<212> 型:PRT
<213> 生体:人工配列
<220> 特徴:
<223> 他の情報:配列は合成されている
<400> 配列:2