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JP2018102523A - 吸収性物品 - Google Patents

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JP2018102523A JP2016251139A JP2016251139A JP2018102523A JP 2018102523 A JP2018102523 A JP 2018102523A JP 2016251139 A JP2016251139 A JP 2016251139A JP 2016251139 A JP2016251139 A JP 2016251139A JP 2018102523 A JP2018102523 A JP 2018102523A
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Abstract

【課題】本発明は、吸収体を効率よく使用することができる吸収性物品を提供する。【解決手段】肌当接面に配される少なくとも一部が液透過性の表面シート、非肌当接面に配される裏面シート及びこれら両シート間に介在された吸収体を備え、かつ長手方向及び該長手方向に直交する幅方向を有する吸収性物品であって、前記表面シート1は、前記長手方向に延びる筋状の第1凸条部11及び第1凹条部12が前記幅方向に交互に配された凹凸構造の第1上層不織布13と、前記幅方向に延びる筋状の第2凸条部14及び第2凹条部15が前記長手方向に交互に配された凹凸構造を有し、該第2凸条部14が前記第1凹条部12と接合された第2上層不織布16とを有し、前記第1凸条部11及び前記第2凸条部14のそれぞれは内部空間17、18を有している吸収性物品。【選択図】図2

Description

本発明は、生理用ナプキンや使い捨ておむつ等の吸収性物品に関する。
一般的に、吸収性物品は、吸収体と、吸収体の表面を被覆するように配置された少なくとも一部が液透過性材料からなるトップシートと、必ずしも必須ではないが吸収体とトップシートとの間に配される不織布等からなるセカンドシートと、液不透過性材料からなり吸収体の裏面を被覆するように配置されたバックシートと、を備えている。
そして、上記吸収性物品のトップシートやセカンドシートに凹凸構造を施し、トップシートやセカンドシートで液の流れを制御することで、該吸収性物品からの液の漏れ出しを回避する提案がされている。
特許文献1では、セカンドシートの表面側及び裏面側の双方に、シートの一端から他端に向かう複数の凹溝が形成されている吸収性物品が開示されている。
特許文献2には、トップシートとセカンドシートの間に空洞が保持されるようにトップシートが肌当接面側に突出する凸部を有する表面シートを持つ吸収性物品が開示されている。
特許文献3には、表面シートおよび第2のシートを有し、両シート間に列を成す膨らみ部が形成され、この膨らみ部の内部に親水性素材によるクッション層が設けられている吸収性物品が開示されている。
特開2010−017342号公報 特開2009−172354号公報 特開平11−318983号公報
しかしながら、上述した特許文献に記載された発明では、トップシートやセカンドシートに施した凹凸構造が、一方向にのみ延在する構成であったり、独立した凹凸構造であったりして、液の拡散が十分に行われないことがある。そのため、吸収体を効率よく使用することができず、吸収性物品からの液の漏れ出しの回避が不十分となる虞があった。
上記の虞を解消し得る吸収性物品の要求が高まっていた。
本発明は、吸収体を効率よく使用することができる吸収性物品に関する。
本発明は、肌当接面に配される少なくとも一部が液透過性の表面シート、非肌当接面に配される裏面シート及びこれら両シート間に介在された吸収体を備え、かつ長手方向及び該長手方向に直交する幅方向を有する吸収性物品であって、
前記表面シートは、前記長手方向に延びる筋状の第1凸条部及び第1凹条部が前記幅方向に交互に配された凹凸構造の第1上層不織布と、前記幅方向に延びる筋状の第2凸条部及び第2凹条部が前記長手方向に交互に配された凹凸構造を有し、該第2凸条部が前記第1凹条部と接合された第2上層不織布とを有し、
前記第1凸条部及び前記第2凸条部のそれぞれは内部空間を有している吸収性物品を提供する。
本発明の吸収性物品は、液の漏れ出しを抑制することができる。
本発明に係る吸収性物品の好ましい一実施形態を示した部分切り欠き斜視図である。 表面シートの好ましい一実施形態を示した斜視断面図である。 第1上層不織布を構成する構成繊維どうしが熱融着部にて固定されている状態の一例を模式的に示した構成図である。 第1上層不織布の好ましい一実施形態を示した厚さ方向の断面模式図である。 表面シートの製造装置の好ましい一実施形態を示した装置構成図である。 第1上層不織布への凹凸構造賦形に好適に用いられる製造装置の一例を示した斜視図である。 図6に示した製造装置のロール径方向断面の一例を示した部分断面図である。 第2上層不織布への凹凸構造賦形工程に好適に用いられる製造装置の一例を示した斜視図である。 図8に示した製造装置のロール径方向断面の一例を示した部分断面図である 構成繊維の延伸過程の一例を模式的に示した構成図であり、図(A)〜図(C)は、隣り合う融着部どうしの間の1本の構成繊維において複数の小径部と大径部とが形成される様子を段階的に示した構成図である。
以下本発明を、その好ましい実施形態に基づき図面を参照しながら説明する。
図1に示すように、吸収性物品10は、肌当接面を形成する少なくとも一部が液透過性の表面シート1、液不透過性の裏面シート2、及びこれら両シート間に介在された吸収体3を有する。液不透過性は、液難透過性を含む。吸収性物品10としての失禁パッドは、縦長の形状を有し、長手方向X及び幅方向Yを有している。以下、失禁パッド10とも記す。長手方向Xは、失禁パッド10を着用したときの着用者(図示せず)の前後方向と一致し、幅方向Yは、失禁パッド10の平面視において、長手方向Xと直交する方向である。
表面シート1及び裏面シート2は、吸収体3の周縁から延出している。失禁パッド10の裏面シート2側の面(非肌当接面)には、着用時に該失禁パッド10をショーツ等の下着(図示せず)に固定するための粘着部6が配されている。非肌当接面は、吸収性物品又はその構成部材における、着用時に着用者の肌側とは反対側(通常、下着側)に向けられる面である。
<表面シート>
図2に示すように、本実施形態の失禁パッド10(図1参照)における表面シート1は、長手方向Xに延びる筋状の第1凸条部11及び第1凹条部12が幅方向Yに交互に形成された凹凸構造の第1上層不織布13を有する。また、幅方向Yに延びる筋状の第2凸条部14及び第2凹条部15が長手方向Xに交互に形成された凹凸構造を有し、該第2凸条部14が前記第1凹条部12と接合された第2上層不織布16とを有する。さらに第1凸条部11及び第2凸条部14のそれぞれは内部空間17、18を有している。すなわち、第1、第2凸条部11、14は内部空間17、18によって中空構造を成している。
第1上層不織布13は、厚さ方向の断面形状が厚さ方向(Z方向)の上方(肌当接面側)に向かって凸状をなす複数の第1凸条部11と、隣り合う第1凸条部11どうしの間に位置する第1凹条部12とを有している。複数の第1凹条部12は、それぞれ、厚さ方向(Z方向)の断面形状が不織布の厚さ方向(Z方向)の上方に向かって凹状をなしている。言い換えれば、第1凹条部12は、厚さ方向の断面形状が不織布の厚さ方向(Z方向)の下方(非肌当接面側)に向かって凸状をなしている。そして、複数の第1凸条部11は、それぞれ、第1上層不織布13の一方向(X方向)に連続して延びており、複数の第1凹条部12も、第1上層不織布13の一方向(X方向)に沿って連続して延びる溝状をなしている。
また、第2上層不織布16の複数の第2凸条部14は、それぞれ、第2上層不織布16の一方向(Y方向)に連続して延びている。また、複数の第2凹条部15も、第2上層不織布16の一方向(Y方向)に沿って連続して延びる溝状をなしている。第2凸条部14及び第2凹条部15は、互いに平行であり、前記一方向(Y方向)に直交する方向(X方向)に交互に配されている。
上述した第1上層不織布13の一方向(X方向)とは、繊維シート30に凹凸加工を施して第1上層不織布13を形成する際の機械方向(MD、流れ方向)と同じ方向である。上述した第1上層不織布13の一方向(X方向)に直交する方向(Y方向)とは、前記機械方向(MD、流れ方向)に直交する方向(CD、ロール軸方向)と同じ方向である。また、上述した第2上層不織布16の一方向(Y方向)とは、第2上層不織布用の繊維シートに凹凸加工を施して第2上層不織布16を形成する際の機械方向に直交する方向(CD、ロール軸方向)と同じ方向である。上述した第2上層不織布16の一方向(Y方向)に直交する方向(X方向)とは、前記機械方向(MD、流れ方向)と同じ方向である。
上記表面シート1を用いた吸収性物品では、肌当接面側から液が供給された場合、第1上層不織布13の長手方向Xに延びる第1凹条部12を流れて、液を素早く長手方向Xに拡散させることができる。さらに第1上層不織布13を拡散する液が第1上層不織布13を透過すると、第2上層不織布16の幅方向Yに延びる第2凹条部15によって前記透過した液を幅方向Yに拡散させることができる。これによって、液を素早く吸収体の全面に拡散させることができ、吸収体を効率よく使用することができるようになる。
表面シート1を構成する第1上層不織布13は、前述したとおり、第1凹条部12の第2上層不織布16側に形成された接合部19において、第1上層不織布13の第1凹条部12と、第2上層不織布16の第2凸条部14が間欠的に接合されている。このように、第1上層不織布13と第2上層不織布16とがいわゆる点接触のような接合になっているため、第1上層不織布13に供給された液が下方(非肌当接面側)に配された第2上層不織布16側に透過しやすくなる。また、第1上層不織布13の第1凹条部12により液が拡散している途中においても、液が第2上層不織布16側に透過しやすくなる。仮に、第2上層不織布16を肌当接面側に配した場合には、供給された液は幅方向Yに拡散することとなる。Y方向は距離が短いため液は十分に透過せずに端部に達してしまい、横漏れを起こしやすくなる。長手方向に第1凹条部12が配されている第1上層不織布13を肌当接面側に配することによって、液を長手方向Xに拡散させながら第2上層不織布16に透過させることができる。以上のことから、長手方向および幅方向からの液漏れを防ぐことができる。
また、第1上層不織布13と第2上層不織布16とが複数の接合部19によって接合されているため、着用時に生じる複数の方向からの外力に対して表面シート1の形状安定性が高い。また、第1上層不織布13および第2上層不織布16の凹凸構造によって、表面シート1は変形性と回復性、すなわちクッション性を備える。特に表面シート1は、2層の凹凸構造を有するため、厚さ方向の力に対する潰れにくさの点で優れている。
さらに、表面シート1は、中空構造である内部空間17、18を備えることで効率よく液を拡散、吸収することが可能となる。一時に大量の液が第1上層不織布13に流入した場合でも、液が第1上層不織布13の第1凹条部12により拡散し、また、第1上層不織布13を透過するまでの間、その内部空間17に液を溜めることができる。また、第2上層不織布16の内部空間18も同様の働きをすることで、液が広範囲に拡散され、吸収体2への液透過をスムーズに行うことができる。
第1上層不織布13の第1凹条部12の底部12Bを第2上層不織布16の第2凸条部14に接合する方法として、ホットメルト型接着剤等の接着剤により接合する方法であっても良いが、第1上層不織布13の構成繊維および第2上層不織布16の構成繊維が溶融する接合方法が好ましい。上記の接合方法としては、ヒートシール、超音波シール、レーザーを用いた熱融着等が挙げられる。このような接合方法により接合部19を形成すると、ホットメルト型接着剤等で接合部を形成する方法よりも、接合部の面積が小さくなり、液が表面シート1に残りにくくなる。
第2上層不織布16の第2凹条部15の下方(非肌当接面側)には、内部空間18の構造を保たせやすくするために、非肌当接面側に配された部材と接合部により接合されている。本実施形態においては、失禁パッド10は、第2上層不織布16の非肌当接面側に配された下層シート20が接合部(図示せず)にて接合されている。この接合部は、第2凹条部15の下層シート20側と下層シート20の第2上層不織布16側とが接合されているものであり、幅方向Yに間欠的に接合されていることが好ましい。
接合の間隔は、好ましくは2mm以上10mm以下であり、より好ましくは3mm以上8mm以下であり、さらに好ましくは4mm以上6mm以下である。また、1点の接合点の大きさは長手方向に1.5mm、幅方向に1mm程度の大きさである。
下層シート20と第2凹条部15とが間欠的に接合されていることによって、連続的に接合されている場合に比べて液の透過がしやすくなる。
上記表面シート1は、第1凸条部11の頂部(頂部域ともいう)13a、第1凸条部11の頂部13a以外の第1上層不織布13の領域、第2上層不織布16、下層シート20の親水度をそれぞれa、b、c、dとした場合、a<b<c<dであることが好ましい。表面シート1にこのような親水度勾配を設けることで、表面シート1から吸収体3への液透過がしやすく、かつ、表面シートでの液残りが抑制される。
親水度の測定方法と、第1上層不織布13内でa<bを実現する方法については後述する。
<第1上層不織布>
表面シート1を構成する第1上層不織布13の好ましい構成について、図3及び図4を参照して説明する。
第1上層不織布の構成繊維には、高伸度繊維が含まれている。ここで、高伸度繊維とは、原料の繊維の段階で高伸度であるのみならず、製造された第1上層不織布の段階でも高伸度である繊維を意味する。高伸度繊維は、弾性(エラストマー)を有して伸縮する伸縮性繊維を含まない。高伸度繊維としては、例えば特開2010−168715号公報の段落[0033]に記載のように低速で溶融紡糸して複合繊維を得た後に、加熱により該複合繊維を構成する樹脂の結晶状態が変化することによって繊維長が加熱前よりも延伸した熱伸長性繊維が挙げられる。この加熱による繊維長の延伸は、延伸処理を行わずに、加熱処理及び捲縮処理のいずれか一方又は両方を行うことにより実現される。もしくは、ポリプロピレンやポリエチレン等の樹脂を用いて比較的紡糸速度を低い条件にして製造した繊維が挙げられる。又は、結晶化度の低い、ポリエチレン−ポリプロピレン共重合体、もしくはポリプロピレンに、ポリエチレンをドライブレンドした原料を紡糸して製造した繊維等が挙げられる。さらに高伸度繊維は、熱融着性のある芯鞘型複合繊維であることが好ましい。芯鞘型複合繊維は、同心の芯鞘型でも、偏心の芯鞘型でも、サイド・バイ・サイド型でも、異形型でもよいが、特に同心の芯鞘型であることが好ましい。繊維がどのような形態であっても、柔軟で肌触り等のよい不織布等を製造する観点からは、高伸度繊維の繊度は、原料の段階で、1.0dtex以上10.0dtex以下が好ましく、2.0dtex以上8.0dtex以下がより好ましい。
第1上層不織布13の構成繊維は、高伸度繊維に加えて、他の繊維を含んで構成されていてもよいが、高伸度繊維のみから構成されていることが好ましい。他の繊維としては、例えば融点の異なる2成分を含み且つ延伸処理されてなる非熱伸長性の芯鞘型熱融着性複合繊維、もしくは、本来的に熱融着性を有さない繊維(例えばコットンやパルプ等の天然繊維、レーヨンやアセテート繊維など)等が挙げられる。不織布が高伸度繊維に加えて他の繊維も含んで構成されている場合、該第1上層不織布13における高伸度繊維の割合は、好ましくは50質量%以上であり、さらに好ましくは80質量%以上である。
高伸度繊維である熱伸長性繊維は、原料の段階で、未延伸処理又は弱延伸処理の施された複合繊維である。高伸度繊維は、芯部を構成する第1樹脂成分と、鞘部を構成する、ポリエチレン樹脂を含む第2樹脂成分とを有している。前記第1樹脂成分は、前記第2樹脂成分より高い融点を有している。前記第1樹脂成分は該繊維の熱伸長性を発現する成分であり、前記第2樹脂成分は熱融着性を発現する成分である。前記第1樹脂成分及び前記第2樹脂成分の融点は、示差走査型熱量計(セイコーインスツルメンツ株式会社製DSC6200)を用いて測定する。具体的には、細かく裁断した繊維試料(サンプル質量2mg)の熱分析を昇温速度10℃/分で行い、前記第1および第2樹脂成分を構成する各樹脂の融解ピーク温度を測定し、その融解ピーク温度を融点と定義する。前記第2樹脂成分の融点がこの方法で明確に測定できない場合、その樹脂を「融点を持たない樹脂」と定義する。この場合、前記第2樹脂成分の分子の流動が始まる温度として、繊維の融着点強度が計測できる程度に前記第2樹脂成分が融着する温度を軟化点とし、これを融点の代わりに用いる。
前記第2樹脂成分は、上述の通りポリエチレン樹脂を含む。該ポリエチレン樹脂としては、低密度ポリエチレン(LDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)等が挙げられる。特に、密度が0.935g/cm以上0.965g/cm以下である高密度ポリエチレンであることが好ましい。前記第2樹脂成分は、ポリエチレン樹脂のみからなることが好ましいが、他の樹脂をブレンドすることもできる。ブレンドする他の樹脂としては、ポリプロピレン樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH)等が挙げられる。ただし、前記第2樹脂成分は、鞘部の樹脂成分中の50質量%以上が、特に70質量%以上が、ポリエチレン樹脂であることが好ましい。また、該ポリエチレン樹脂は、結晶子サイズが10nm以上20nm以下であることが好ましく、11.5nm以上18nm以下であることがより好ましい。
前記第1樹脂成分としては、鞘部の構成樹脂であるポリエチレン樹脂より融点が高い樹脂成分を特に制限なく用いることができる。前記第1樹脂成分としては、例えば、ポリプロピレン(PP)等のポリオレフィン系樹脂(ポリエチレン樹脂を除く)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)などのポリエステル系樹脂等が挙げられる。さらに、ポリアミド系重合体や樹脂成分が2種以上の共重合体等も使用することができる。複数種類の樹脂をブレンドして使用することもでき、その場合、芯部の融点は、融点が最も高い樹脂の融点とする。不織布の製造が容易となることから、前記第1樹脂成分の融点と、前記第2樹脂成分の融点との差(前者−後者)が、20℃以上であることが好ましく、また150℃以下であることが好ましい。
高伸度繊維である熱伸長性繊維の前記第1樹脂成分の好ましい配向指数は、用いる樹脂により自ずと異なる。例えば前記第1樹脂成分がポリプロピレン樹脂の場合は、配向指数が60%以下であることが好ましく、より好ましくは40%以下であり、さらに好ましくは25%以下である。前記第1樹脂成分がポリエステルの場合は、配向指数が25%以下であることが好ましく、より好ましくは20%以下であり、さらに好ましくは10%以下である。一方、前記第2樹脂成分の配向指数は、5%以上が好ましく、より好ましくは15%以上であり、さらに好ましくは30%以上である。
配向指数は、繊維を構成する樹脂の高分子鎖の配向の程度の指標となるものである。
前記第1樹脂成分及び前記第2樹脂成分の配向指数は、特開2010−168715号公報の段落[0027]〜[0029]に記載の方法によって求められる。また、熱伸長性複合繊維における各樹脂成分が前記のような配向指数を達成する方法は、特開2010−168715号公報の段落[0033]〜[0036]に記載されている。
また、高伸度繊維の伸度は、原料の段階で、100%以上800%以下であることが好ましく、より好ましくは200%以上500%以下、更に好ましくは250%以上400%以下である。この範囲の伸度を有する高伸度繊維を用いることで、凹凸構造賦形時に該繊維が装置内で首尾よく引き伸ばされて、図3に示すような小径部から大径部への変化点が融着部に隣接され、肌触りが良好となる。
高伸度繊維の伸度はJISL−1015に準拠し、測定環境温湿度20±2℃、65±2%RH、引張試験機のつかみ間隔20mm、引張速度20mm/分の条件での測定を基準として測定する。なお、既に製造された不織布から繊維を採取して伸度を測定するとき等、測定する繊維の長さがつかみ間隔を20mmに設定するのに不足する場合には、つかみ間隔を10mm又は5mmに設定して測定する。
高伸度繊維における前記第1樹脂成分と前記第2樹脂成分との比率(質量比、前者:後者)は、原料の段階で、10:90から90:10、特に20:80から80:20、とりわけ50:50から70:30であることが好ましい。高伸度繊維の繊維長は、不織布の製造方法に応じて適切な長さのものが用いられる。例えばカード法で不織布を製造する場合には、繊維長を30mm以上70mm以下程度とすることが好ましい。
高伸度繊維の繊維径は、原料の段階で、不織布の具体的な用途に応じ適切に選択される。不織布を吸収性物品の表面シート等の吸収性物品の構成部材として用いる場合には、10μm以上35μm以下、特に15μm以上30μm以下のものを用いることが好ましい。前記繊維径は、次の方法で測定される。
〔繊維の繊維径の測定〕
繊維の断面を円形に近似し、その径を測定する。繊維の断面は、剃刀(品番FAS‐10、フェザー安全剃刀(株)製)を用い、繊維を切断して得る。該断面を走査電子顕微鏡(日本電子(株)社製JCM−5100)を用いて、200倍〜800倍に拡大して測定する。抽出した繊維1本について前記径を5箇所測定し、測定値の平均値を繊維の径とする。
原料の段階で、高伸度繊維である熱伸長性繊維としては、上述の熱伸長性繊維の他に、特許第4131852号公報、特開2005−350836号公報、特開2007−303035号公報、特開2007−204899号公報、特開2007−204901号公報及び特開2007−204902号公報等に記載の繊維を用いることもできる。
第1上層不織布13は、図3に示すように、第1上層不織布13の構成繊維の内の1本の構成繊維に着目して、該構成繊維が、隣り合う融着部45どうしの間に、繊維径の小さい2個の小径部46に挟まれた繊維径の大きい大径部47を有した構造である。具体的には、着目した構成繊維とは別の構成繊維との交点を熱融着して形成された融着部45から、繊維径の小さい小径部46が略同じ繊維径で延出して形成されている。そして、隣り合う融着部45、45それぞれから延出する小径部どうしの間に、小径部よりも繊維径の大きい大径部47が略同じ繊維径で延出して形成されている。詳述すると、第1上層不織布13は、1本の構成繊維に着目して、隣り合う融着部45の内の一方の融着部45から他方の融着部45に向かって、一方の融着部45側の小径部46、1個の大径部47、他方の融着部45側の小径部46の順に配されている。
上述したように第1上層不織布13の剛性が高い融着部45に隣り合うように低剛性の小径部46が存在することにより、第1上層不織布13の柔軟性が向上し、肌触りが良好になる。
また、第1上層不織布13は、第1上層不織布13の構成繊維の内の1本の構成繊維に着目して、隣り合う融着部45どうしの間に、大径部47を複数(図3においては2個)備える構成繊維を有している。詳述すると、隣り合う融着部45、45の内の一方の融着部45から他方の融着部45に向かって、一方の融着部45側の小径部46、1個目の大径部47、小径部46、2個目の大径部47、他方の融着部45側の小径部46の順に配されている。第1上層不織布13は、1本の構成繊維に着目して、隣り合う融着部45、45どうしの間に、大径部47を、不織布強度低下の観点から、好ましくは1個以上5個以下備え、さらに好ましくは1個以上3個以下備えている。
大径部47の繊維径(直径L47)に対する小径部46の繊維径(直径L46)の比率(L46/L47)は、好ましくは0.5以上0.8以下、さらに好ましくは0.55以上0.7以下である。具体的に、小径部46の繊維径(直径L46)は、肌触り向上の観点から、好ましくは5μm以上28μm以下、さらに好ましくは6.5μm以上20μm以下、特に好ましくは7.5μm以上16μm以下である。大径部47の繊維径(直径L47)は、肌触り向上の観点から、好ましくは10μm以上35μm以下、さらに好ましくは13μm以上25μm以下、特に好ましくは15μm以上20μm以下である。
小径部46及び大径部47の繊維径(直径L46,L47)は、上述した繊維の繊維径の測定と同様にして測定する。
また、第1上層不織布13は、第1上層不織布13の構成繊維のうちの1本の構成繊維に着目して、融着部45に隣接する小径部46から大径部47への変化点48が、該融着部45から隣り合う融着部45どうしの間隔Tの1/3の範囲内に配されていることが好ましい。ここで、前記変化点48とは、小さい繊維径で延出する小径部から、小径部よりも繊維径の大きい繊維径で延出する大径部へ、連続的に漸次変化する部位或いは連続的に複数段階に亘って変化する部位を含まず、極端に一段で繊維径が変化する部位を意味する。また、前記1本の構成繊維が熱伸長性複合繊維の場合には、本発明の前記変化点48とは、あくまで、延伸により繊維径が変化している部位を意味する。前記変化点48には、前記第1樹脂成分と、前記第2樹脂成分との間で剥離することによって繊維径が変化する状態を含まない。
第1上層不織布の構成繊維をランダムに抽出する。該構成繊維を、走査電子顕微鏡として日本電子(株)社製のJCM−5100(商品名)を用いて、構成繊維の隣り合う融着部45、45間が観察できるように(100倍〜300倍)に拡大する。次いで、隣り合う融着部45、45の中心どうしの間隔Tを3等分して、一方の融着部45側の領域T1、他方の融着部45側の領域T3、中央の領域T2に区分する。ここで、前記変化点48が融着部45から隣り合う融着部45どうしの間隔Tの1/3の範囲内に配されているとは、前記変化点48が、領域T1又は領域T3に配されていることを意味する。なお、融着部45、45どうしの間に複数の大径部47(変化点48)が含まれる場合には融着部45,45に隣接する変化点48に着目する。第1上層不織布13の構成繊維を20本ランダムに抽出した際に、前記変化点48を領域T1又は領域T3に配している構成繊維が、20本の構成繊維の内に少なくとも1本以上ある不織布を、前記変化点48が融着部45から隣り合う融着部45どうしの間隔Tの1/3の範囲内に配されている不織布とする。上層不織布13は、前記変化点48が、該融着部45から隣り合う融着部45どうしの間隔Tの1/3の範囲内に配されている。前記ランダムに抽出した20本の構成繊維の内、前記変化点48を領域T1又は領域T3に配している構成繊維は、具体的に、肌触り向上の観点から、好ましくは1本以上、さらに好ましくは5本以上、特に好ましくは10本以上であることが望ましい。
図4に示すように、第1上層不織布13は、第1上層不織布13を厚さ方向Zに沿って断面視したとき、頂部域13a、底部域13b、及びこれらの間に位置する側部域13cとから構成される。頂部域13a、底部域13b及び側部域13cは、第1上層不織布13の一方向(X方向)に連続して延びている。頂部域13a、底部域13b及び側部域13cは、第1上層不織布13を厚さ方向Zに沿って断面視したとき、第1上層不織布13のZ方向の厚さを3等分して、厚さ方向Zの上方の部位を頂部域13a、中央の部位を側部域13c、下方の部位を底部域13bとして区別する。
第1上層不織布13をその厚さ方向Zに沿って観察したとき、側部域13cの繊維密度は、頂部域13aの繊維密度及び底部域13bの繊維密度よりも低くなっている。繊維密度とは、第1上層不織布13の断面における単位面積当たりの繊維の本数のことである。したがって、側部域13cは、頂部域13a及び底部域13bに比べて繊維の本数が少ない(繊維間距離の大きい)、疎な領域になっており、第1上層不織布13全体として、通気性が向上すると共に通液性も向上する。さらに、側部域13cの繊維密度が頂部域13a及び底部域13bに比べて小さく形成されることにより、第1凸条部11が着用者の肌の動きに追従しやすくなり、良好な肌当たりを実現することができる。このような繊維密度を側部域13cに付与するには、後述する製造方法に従い第1上層不織布13を製造すればよい。
頂部域13aの繊維密度(D13a)に対する側部域の繊維密度(D13c)の比率(D13c/D13a)は、好ましくは0.15以上0.9以下、さらに好ましくは0.2以上0.8以下である。底部域13bの繊維密度(D13b)に対する側部域の繊維密度(D13c)の比率(D13c/D13b)は、好ましくは0.15以上0.9以下、さらに好ましくは0.2以上0.8以下である。第1上層不織布13の繊維密度の具体的な値は、頂部域13aでの繊維密度(D13a)は、好ましくは90本/mm以上200本/mm以下、さらに好ましくは100本/mm以上180本/mm以下である。また、底部域13bでの繊維密度(D13b)は、好ましくは80本/mm以上200本/mm以下、さらに好ましくは90本/mm以上180本/mm以下である。また、側部域13cの繊維密度(D13c)は、好ましくは30本/mm以上80本/mm以下、更に好ましくは40本/mm以上70本/mm以下である。繊維密度の測定方法は以下のとおりである。
〔頂部域、底部域及び側部域での繊維密度の測定方法〕
剃刀(品番FAS‐10、フェザー安全剃刀(株)製)を用いて不織布を厚さ方向Zに沿って切断する。頂部域13aでの繊維密度に関しては、不織布の切断面の厚さをZ方向に3等分した際の上方の部位である頂部域13aを、走査電子顕微鏡を用いて拡大(繊維断面が30〜60本程度計測できる倍率に調整;150〜500倍)する。観察において、一定面積当たり(0.5mm程度)の切断面によって切断されている繊維の断面数を数える。次に1mm当たりの繊維の断面数に換算し、これを頂部域13aでの繊維密度とする。測定は3箇所行い、平均してそのサンプルの繊維密度とする。同様に、底部域13bでの繊維密度に関しては、不織布の切断面の厚さをZ方向に3等分した際の下方の部位を測定して求める。同様に、側部域13cの繊維密度に関しては、不織布の切断面の厚さをZ方向に3等分した際の中央の部位を測定して求める。走査電子顕微鏡には、日本電子(株)社製のJCM−5100(商品名)を用いる。
表面シート1においては、第1凸条部11の頂部が、第1上層不織布13の頂部域13aから成る。第1凹条部12の底部が、第1上層不織布13の底部域13bから成る。第1凸条部11の側壁部が、第1上層不織布13の側部域13cから成る。第1凸条部11の側壁部である第1上層不織布13の側部域13cの繊維密度が、頂部域13a及び底部域13bの繊維密度より低い。これによって、第1上層不織布13の第1凸条部(凸部)11が幅方向Yに容易に屈曲可能となり、着用者への追従変形性が向上し、着用中の違和感が抑制される。
また、本実施形態の第1上層不織布13は、側部域13cを構成する構成繊維における、前記変化点48を有する繊維の本数(N13c)が、頂部域13aを構成する構成繊維における、前記変化点48を有する繊維の本数(N13a)よりも多く配されている。同様に、底部域13bを構成する構成繊維における、前記変化点48を有する繊維の本数(N13b)よりも多く配されている。上記繊維の本数N13a、又は上記繊維の本数N13bに対する繊維の本数(N13c)の比率(N13c/N13a、N13c/N13b)は、好ましくは2以上20以下、さらに好ましくは5以上20以下である。具体的に、第1上層不織布13の前記変化点48を有する繊維の本数の具体的な値に関し、頂部域13aの上記繊維の本数(N13a)は、好ましくは1本以上15本以下、さらに好ましくは5本以上15本以下である。また、底部域13bの上記繊維の本数(N13b)は、好ましくは1本以上15本以下、更に好ましくは5本以上15本以下である。また、側部域13cの上記繊維の本数(N13c)は、好ましくは5本以上20本以下、さらに好ましくは10本以上20本以下である。変化点48を有する繊維の本数の測定方法は以下のとおりである。
〔頂部域、底部域又は側部域を構成する構成繊維における変化点48を有する繊維の本数の測定方法〕
剃刀(品番FAS‐10、フェザー安全剃刀(株)製)を用いて不織布を厚さ方向Zに沿って切断する。頂部域13aを構成する構成繊維における変化点48を有する繊維の本数に関しては、不織布の厚さTをZ方向に3等分した際の上方の部位である頂部域13aの頂点付近を、走査電子顕微鏡を用いて拡大する。拡大の際は、繊維断面が30〜60本程度計測できる倍率、例えば50〜500倍に調整する。頂部域13aを構成する構成繊維を20本ランダムに抽出し、20本の構成繊維の内に変化点48を有する繊維数を数える。この繊維数を、頂部域13aを構成する構成繊維における変化点48を有する繊維の本数とする。測定は3箇所行い、平均してそのサンプルの頂部域13aを構成する構成繊維における変化点48を有する繊維の本数とする。同様に、底部域13bを構成する構成繊維における変化点48を有する繊維の本数に関しては、不織布の厚さをZ方向に3等分した際の下方の部位である底部域13bの底点付近を測定して求める。同様に、側部域13cを構成する構成繊維における変化点48を有する繊維の本数に関しては、不織布の厚さをZ方向に3等分した際の中央の部位を測定して求める。走査電子顕微鏡には、日本電子(株)社製のJCM−5100(商品名)を用いる。
第1上層不織布13の厚さについては、図4を参照し、側面視したときの第1上層不織布13の全体の厚さをシート厚さTSとし、その凹凸に湾曲した不織布の局部的な厚さを層厚さTLとする。シート厚さTSは、0.5mm以上7mm以下が好ましく、1.0mm以上5mm以下がより好ましい。この範囲とすることにより、使用時の体液吸収速度が速く、吸収体からの液戻りを抑え、更に、適度なクッション性を実現することができる。
層厚さTLは、第1上層不織布13内の各部位において異なっていてもよく、頂部域13aの層厚さTL1は0.1mm以上3.0mm以下であることが好ましく、0.2mm以上2.0mm以下がより好ましい。底部域13bの層厚さTL2は0.1mm以上3.0mm以下であることが好ましく、0.2mm以上2.0mm以下がより好ましい。側部域13cの層厚さTL3は0.1mm以上3.0mm以下であることが好ましく、0.2mm以上2.0mm以下がより好ましい。各層厚さTL1、TL2、TL3の関係は、この範囲とすることにより、使用時の体液吸収速度が速く、吸収体からの液戻りを抑え、さらに、適度なクッション性を実現することができる。
シート厚さTS及び層厚さTLは以下の方法で測定する。
シート厚さTSの測定方法は、第1上層不織布13に0.05kPaの荷重を加えた状態で、厚さ測定器を用いて測定する。厚さ測定器にはオムロン社製のレーザー変位計を用いる。厚さ測定は、10点測定し、それらの平均値を算出して厚さとする。
層厚さTLの測定法は、シートの断面をキーエンス製デジタルマイクロスコープVHX−900により約20倍程度で拡大することで、各層厚さを測定する。
第1上層不織布13を平面視したときに、Y方向に隣り合う第1凸条部11の頂部どうしのピッチは、1mm以上15mm以下が好ましく、1.5mm以上10mm以下がより好ましい。
また第1上層不織布13の坪量は、シート全体の平均値で15g/m以上50g/m以下が好ましく、20g/m以上40g/m以下がより好ましい。
<第2上層不織布>
第2上層不織布16は、各種製法による不織布を用いることができ、例えば、カード法又はエアレイド法により得た繊維ウエブにエアスルー法で繊維同士の熱融着点を配したエアスルー不織布を用いることができる。または、カード法により得た繊維ウエブにヒートロール法で繊維同士の熱融着点を形成したヒートロール不織布、ヒートエンボス不織布、スパンレース不織布、ニードルパンチ不織布、レジンボンド不織布等の種々の不織布を用いることができる。
また、第2上層不織布16は、第1上層不織布13と同様の構成繊維で形成されていてもよいし、同様の繊維構造を有していてもよい。
第2上層不織布16を平面視したときに、X方向に隣り合う第2凸条部14の頂部どうしのピッチは、1mm以上15mm以下が好ましく、1.5mm以上10mm以下がより好ましい。
<下層シート>
下層シート20は、不織布であることが好ましい。下層シート20を構成する不織布としては、各種製法による不織布を用いることができる。例えば、カード法又はエアレイド法により得た繊維ウエブにエアスルー法で繊維同士の熱融着点を配したエアスルー不織布を用いることができる。または、カード法により得た繊維ウエブにヒートロール法で繊維同士の熱融着点を配したヒートロール不織布、ヒートエンボス不織布、スパンレース不織布、ニードルパンチ不織布、レジンボンド不織布等の種々の不織布を用いることができる。
<第1上層不織布、第2上層不織布、及び下層シートの親水度>
第1上層不織布13、第2上層不織布16、及び下層シート20には、原料の段階で、繊維着色剤、静電気防止特性剤、潤滑剤、親水剤等の繊維処理剤が、少量付着されていてもよい。ここで、第1上層不織布においては、第1凸条部11の頂部13aと、それ以外の領域とにおいて親水度を異ならせることが好ましい。具体的には、凹凸賦形工程中に頂部13aとなる部位にのみ、親水度を低下させる油剤を塗布することでそれ以外の領域と親水度を異ならせる。第1凸条部11の頂部13aの親水度をa、第1凸条部11の頂部13a以外の領域の親水度をbとした場合、a<bとすることが好ましい。また、第2上層不織布16の親水度(c)、及び下層シート20の親水度(d)を含めた関係は、a<b<c<dとすることが好ましい。
本発明に言う「親水度」は、以下に述べる方法で測定された繊維の接触角に基づきその程度が判断される。具体的には、親水度が低いことは接触角が大きいことと同義であり、親水度が高いことは接触角が小さいことと同義である。したがって、第1凸条部11の頂部13a、第1凸条部11の頂部13a以外の領域、第2上層不織布16および下層シート20の構成繊維の接触角の大小関係は、上述したa<b<c<dとは逆の関係になる。
〔接触角の測定方法〕
第1上層不織布の第1凸条部の頂部13a、第1凸条部11の頂部13a以外の第1上層不織布13の領域、第2上層不織布16、下層シート20からそれぞれの構成繊維を取り出し、該構成繊維の水の接触角を測定する。測定装置として、協和界面科学株式会社製の自動接触角計MCA−Jを用いる。接触角の測定には蒸留水を用いる。インクジェット方式水滴吐出部(クラスターテクノロジー社製、吐出部孔径が25μmのパルスインジェクターCTC−25)から吐出される液量を15ピコリットルに設定して、水滴を、それぞれの前記構成繊維中央の真上に滴下する。滴下の様子を水平に設置されたカメラに接続された高速度録画装置に録画する。録画装置は後に画像解析をする観点から、高速度キャプチャー装置が組み込まれたパーソナルコンピュータが望ましい。本測定では、17msecごとに画像が録画される。録画された画像において、選出された構成繊維11に水滴が着滴した最初の画像を、付属ソフトFAMASを用いて画像解析を行い、水滴の空気に触れる面と繊維のなす角を算出し、接触角とする。該ソフトのバージョンは2.6.2であり、解析手法は液滴法とし、解析方法はθ/2法とする。この画像処理アルゴリズムは無反射とし、画像処理イメージモードはフレーム、スレッシホールドレベルは200、曲率補正はしない、とする。選出された構成繊維は、繊維長1mm程度に裁断し、該繊維を接触角計のサンプル台に載せて、水平に維持する。該繊維1本の異なる2箇所の接触角を測定する。N=5箇所の接触角を小数点以下1桁まで計測し、合計10箇所の測定値を平均した値(小数点以下第1桁で四捨五入)をそれぞれの接触角と定義する。
繊維処理剤を構成繊維の表面に付着させる方法としては、各種公知の方法を特に制限なく採用することができる。例えば、スプレーによる塗布、スロットコーターによる塗布、ロール転写による塗布、繊維処理剤への浸漬等が挙げられる。これらの処理は、ウエブ化する前の繊維に対して行ってもよいし、繊維を各種の方法でウエブ化した後に行ってもよい。ただし、第1上層不織布13においては、後述する熱風吹き付け処理よりも前に処理を行う必要がある。繊維処理剤が表面に付着した繊維は、例えば、熱風送風式の乾燥機により、ポリエチレン樹脂の融点より十分に低い温度(例えば120℃以下)で乾燥される。
<吸収体>
図1に示した失禁パッドの吸収体3は、吸収性コア4と、その表面の概ね全域を被覆するコアラップシート5とから構成されている。吸収性コア4は、例えばパルプ等の吸液性繊維の積繊体や、該吸液性繊維と吸収性ポリマーとの混合積繊体から構成することができる。吸収性コア4を構成する吸液性繊維としては、例えば、パルプ繊維、レーヨン繊維、コットン繊維、酢酸セルロース等のセルロール系の親水性繊維が挙げられる。セルロール系の親水性繊維に加えて、ポリエチレン及びポリプロピレン等のポリオレフィン系繊維、ポリエステル及びポリアミド等の縮合系繊維等を含んでいてもよい。吸収性ポリマー(図示せず)としては、ポリアクリル酸ナトリウム、(アクリル酸−ビニルアルコール)共重合体、ポリアクリル酸ナトリウム架橋体、(でんぷん−アクリル酸)グラフト共重合体、(イソブチレン−無水マレイン酸)共重合体及びそのケン化物、ポリアスパラギン酸等が挙げられる。繊維及び吸収性ポリマーは、それぞれ一種又は二種以上を組み合わせて用いることができる。吸収性コアを被覆するコアラップシートとしては、ティッシュペーパーや不織布などの液透過性の繊維シートが好適に用いられる。またコアラップシートは、一枚のシートで吸収性コアの全体を被覆していてもよく、又は2枚以上のコアラップシートで吸収性コアの全体を被覆していてもよい。例えば、吸収性コアの肌当接面側と非肌当接面側とを別々のシートで被覆していてもよい。
<裏面シート>
裏面シートの形成材料としては、吸収性物品の裏面シートに従来使用されている各種のもの等を特に制限なく用いることができる。例えば、液不透過性又は撥水性の樹脂フィルム、樹脂フィルムと不織布とのラミネートシート等を用いることができる。
<防漏カフ>
図1で示していないが、失禁パッドの肌当接面側における幅方向Yの両側部の位置には、長手方向に延びる防漏カフがそれぞれ配されていても良い。防漏カフは、長手方向にそれぞれ延びる自由端及び固定域を有している。固定域は表面シート上に位置している。そして防漏カフは、固定域において表面シートと固定されている。また防漏カフの固定域は幅方向Yの外方へ延出しており、その延出部位と、裏面シートの幅方向延出部位とが接合されてサイドフラップを形成している。防漏カフにおいては、自由端又はその近傍の位置に、長手方向Xに沿って延びる弾性部材が伸長状態で取り付けられている。弾性部材は、互いに概ね平行に複数本配されている。それら複数本の弾性部材が取り付けられた部位は、面状弾性領域を形成している。面状弾性領域は、幅方向Yに沿って所定の長さを有し、少なくとも着用者の排泄部対向部位の位置に長手方向Xに沿って延びている。そして面状弾性領域は、長手方向Xに沿って伸縮可能になっている。弾性部材が収縮することで、防漏カフは、その自由端と固定域との間の位置が、着用者の身体側に向けて略L字状に起立して、面状弾性領域が着用者の肌に当接し、液の横漏れを阻止するようになっている。
<表面シートと吸収体、及び吸収体と裏面シートの接着方法>
表面シートと吸収体との間、吸収体と裏面シートとの間は、それぞれ、接着剤で接合されていることが好ましい。各部材間を、接着剤で接合する場合、スロットコーター等によるべた塗りでも良いが、パターン塗工が好ましい。パターン塗工の塗工パターンの好ましい例としては、スパイラルパターン、ドットパターン、ストライプパターン(縞状パターン)、格子パターン、市松模様状のパターン等が挙げられる。
<表面シートの製造方法>
上述した第1上層不織布13、第2上層不織布16及び下層シート20を備えた表面シート1は、以下の工程によって製造される。先ず、高伸度繊維を含む繊維ウエブの構成繊維同士の交点を融着部にて熱融着して、第1上層不織布用の繊維シートおよび第2上層不織布用の繊維シートをそれぞれ形成する融着工程を行う。次いで、第1上層不織布用の繊維シートに凹凸加工を施して第1上層不織布13を形成する第1上層不織布13の形成工程を行う。第1上層不織布13の形成工程における凹凸加工に際し、第1上層不織布13は一方向に延伸される。また、第2上層不織布16用の繊維シートに凹凸構造を賦形し第2上層不織布16を形成する第2上層不織布の形成工程を行う。なお、第1上層不織布13の形成工程によって形成される第1上層不織布13の第1凸条部11及び第1凹条部12の延びる方向に対して、第2上層不織布16の形成工程によって形成される第1上層不織布13の第1凸条部11及び第1凹条部12の延びる方向は異なっている。その後、第1上層不織布13と第2上層不織布16を接合させる複合化工程を行い、さらに、該複合化された不織布の第2上層不織布16側に下層シート20を接合させる複合化工程を行うことによって、表面シート1が製造される。
表面シート1の製造工程について、図5を参照しながら説明する。図5に示すように、製造装置100は、表面シート1の製造に好適に用いられるものである。製造装置100は、第1上層不織布13を形成する、ウエブ形成部200、熱風処理部300、第1上層不織布凹凸構造賦形部400を備えている。一方、第2上層不織布16を形成する、第2上層不織布凹凸構造賦形部500を備えている。そして、第1上層不織布13と第2上層不織布16とを接合する接合部600を備え、さらに接合部600で得た接合不織布23に下層シート20を接合する下層シート接合部700を備えている。
まず、第1上層不織布13の形成について説明する。
ウエブ形成部200には、ウエブ形成装置201が備えられている。高伸度繊維である熱伸長性複合繊維を有する短繊維状の構成繊維を原料として用い、カード機であるウエブ形成装置201によって繊維ウエブ30bを形成する。カード機としては、吸収性物品の技術分野において通常用いられているものと同様のものを特に制限なく用いることができる。第1上層不織布13の具体的な用途に応じ、カード機に代えて、他のウエブ製造装置、例えばエアレイド装置を用いることもできる。ウエブ形成装置201によって製造された繊維ウエブ30bは、その構成繊維どうしが緩く絡合した状態にあり、シートとしての保形性を獲得するには至っていない。
次いで、高伸度繊維を含む繊維ウエブ30bの構成繊維同士の交点を熱処理部300(融着部)にて熱融着して繊維シート30を形成する。具体的には、繊維ウエブ30bは、コンベアベルト302上に搬送され、熱風処理部300にて、フード301内を通過する間に、熱風がエアスルー方式で吹き付けられる。このようにエアスルー方式で熱風が吹き付けられると、繊維ウエブ30bの構成繊維どうしがさらに交絡すると同時に、絡合した繊維の交点が熱融着して融着部45をなし(前記図3参照)、シート状の保形性を有する繊維シート30が製造される。
コンベアベルト302は、フード301内を通って周回している。コンベアベルト302は、通気性ネットからなる無端状のベルトであり、ポリエチレンテレフタレート等の樹脂、もしくは金属から形成されている。
フード301内にて吹き付けられる熱風の温度及び熱処理時間は、繊維ウエブ30bの構成繊維の含む高伸度繊維の交点が熱融着するように調整することが好ましい。より具体的には、熱風の温度は、繊維ウエブ30bの構成繊維の内の最も融点が低い樹脂の融点に対して、0℃以上30℃以下高い温度に調整することが好ましい。熱処理時間は、熱風の温度に応じて、1秒以上5秒以下に調整することが好ましい。また、構成繊維同士のさらなる交絡を促す観点から、熱風の風速は0.3m/秒以上1.5m/秒以下程度であることが好ましい。また、搬送速度は、5m/分以上100m/分以下程度であることが好ましい。
繊維シート30が導入される第1上層不織布凹凸構造賦形部400は、図6および図7に示すように、互いに噛み合いが可能になっている一対の凹凸ロール401、402を備えている。一対の凹凸ロール401、402は、加熱可能にされており、それぞれ、大径凸部403、404と小径凹部405、406とがロール軸方向に交互に配されて形成されている。凹凸ロール401、402は加熱してもしなくても良いが、凹凸ロール401、402を加熱する場合は、繊維シートの構成繊維の含む高伸度繊維を延伸し易くする観点から加熱温度を決定する。その加熱温度は、高伸度繊維の原料樹脂の内で最もガラス転移点が高い樹脂のガラス転移点以上、高伸度繊維内の最も融点が低い樹脂の融点以下にすることが好ましい。より好ましくは繊維のガラス転移点より10℃高い温度以上、融点よりも10℃低い温度以下であり、さらに好ましくは繊維のガラス転移点より20℃高い温度以上、融点よりも20℃低い温度以下である。例えば、繊維に芯/鞘構造の繊維として、ガラス転移点67℃、融点258℃のPET(芯)/ガラス転移点−20℃、融点135℃のPE(鞘)を用いた際に加熱する場合には、67℃以上、135℃以下が好ましく、より好ましくは77℃以上、125℃以下、さらに好ましくは87℃以上、115℃以下に加温する。
前記繊維シート30を、一対の凹凸ロール401、402の間に搬送して凹凸賦形を施す際、繊維シート30は延伸され、機械方向に延びる筋状の第1凸条部11と第1凹条部12が形成される。そして図3に示したように、隣り合う融着部どうしの間の1本の構成繊維に、繊維径の小さい2個の小径部46に挟まれた繊維径の大きい大径部47を形成する。それとともに、該小径部46から該大径部47への変化点48を、該融着部45から隣り合う該融着部45どうしの間隔Tの1/3の範囲内に形成する。詳述すると、図10(A)に示すような、構成繊維どうしの交点が融着部45にて熱融着している繊維シート30を、一対の凹凸ロール401、402(図6参照)の間に搬送して、機械方向(MD、流れ方向)に直交する方向(CD、ロール軸方向)に延伸する。前記繊維シート30が直交方向(CD、ロール軸方向)に延伸される際には、構成繊維どうしを固定している隣り合う該融着部45どうしの間の領域が、直交方向(CD、ロール軸方向)に積極的に引き伸ばされる。特に、図10(B)に示すように、構成繊維41どうしを固定している各融着部45の近傍で、先ず局部収縮が起こり易くなる。そして隣り合う融着部45どうしの間の1本の構成繊維41に関しては、両端に2個の小径部46、46が形成され、該2個の小径部46、46に挟まれた部分が大径部47となり、2個の小径部46、46に挟まれた大径部47が形成される。このように、各融着部45の近傍で、先ず局部収縮が起こり易いので、小径部46から大径部47への変化点48が、該融着部45から隣り合う該融着部45どうしの間隔Tの1/3の範囲内に形成される。
そして、一部の隣り合う融着部45どうしの間の1本の構成繊維に関しては、図10(C)に示すように、伸長できる余地(伸びしろ)を残した状態で、さらに直交方向(CD、ロール軸方向)に延伸される。すなわち、該隣り合う融着部45どうしの間の大径部47が延伸され、大径部47の中に小径部46が複数形成されるようになる。
第1上層不織布13の形成工程においては、前記延伸により高伸度繊維から小径部46及び大径部47が形成される。それと同時に、繊維シート30のうち、凹凸ロール401、402大径凸部403、404と、凹凸ロール401、402の大径凸部403、404との間に位置する部分が、他の部分よりも引き延ばされる。この場合、繊維シート30の構成繊維は高伸度繊維であるから、引き伸ばしを受けても切断せず、首尾よく引き伸ばしが行われる。繊維シート30のうち、大径凸部403、404と、大径凸部403、404との間に位置する部分は、目的とする第1上層不織布13における第1凸条部11の側部域13c(図4参照)であり、他の部位よりも大きく引き伸ばされることとなる。しかし、繊維シート30の構成繊維は高伸度繊維なので、前記の引き伸ばしによって側部域13cで繊維が切断されることはなく、繊維間距離が延伸前に比べて他の部位よりも増加する。その結果、側部域13cの繊維密度が他の部位よりも低下して、通気性及び通液性が向上する。しかも、側部域13cを構成する繊維に切断は生じていないので、第1凸条部11の強度が高いレベルに維持される。その結果、第1凸条部11に荷重が加わっても、該第1凸条部11が潰れにくくなる。
また、第1上層不織布凹凸構造賦形部400においては、図7に示すように、凹凸ロール401のロール軸方向に隣り合う、それぞれの大径凸部403どうしのピッチがP1である場合、凹凸ロール402のロール軸方向に隣り合う大径凸部404どうしのピッチP2もP1と同じである。
ピッチP1、P2は、繊維シート30の構成繊維の含む高伸度繊維が首尾よく引き伸ばされて、先に述べた構成繊維の小径部46から大径部47への変化点48(図10参照)が融着部に隣接して形成され、肌触りが良好となる観点から以下のようにされる。ピッチP1、P2は、好ましくは1mm以上10mm以下であり、特に好ましくは1.5mm以上8mm以下である。同様の観点から、図7に示すように、一対の凹凸ロール403、404の噛み合い深さDは、好ましくは1mm以上3mm以下であり、特に好ましくは1.2mm以上2.5mm以下である。そして機械延伸倍率は、同様の観点から、好ましくは1.5倍以上3.0倍以下であり、特に好ましくは1.7倍以上2.8倍以下である。上記噛み合い深さDは、ロール軸方向に隣り合う大径凸部403の頂点部403Aと大径凸部404の頂点部404Aとの間隔である。
本発明に言う「機械延伸倍率」とは、第1上層不織布13、及び第2上層不織布16に延伸処理を施す、ロール401、501の凸部403、503とロール402、502の凹部405、505との噛み合い形状により求めた値を意味する。第1上層不織布を例とすると、図7に示すように、隣り合う凸部403同士の距離(ピッチ)P、隣り合う凸部404同士の距離(ピッチ)P2、ロール401の各凸部403とロール402の各凸部404との噛み合い深さDとする。さらに、ロール401における凸部403の頂点403Aの回転軸方向の距離(A)、ロール402における凸部頂点404Aの回転軸方向の距離(A)として機械延伸倍率は、下記[数1]、[数2]に示す数式によって求められる。なお、本実施例においてはA=Aである。
凸部上面の形状が長方形以外に円形、楕円、そして多角形の場合も同様に求められる。このときの機械延伸倍率は、延伸倍率が最も高い部分(ロール401の凸部403とロール402の凸部404が最も接近した部位)の延伸倍率とする。これを機械延伸倍率とする。ただし、機械延伸倍率は、ロール形状に限定されず、例えば特開2007−22066号公報に記載の平板タイプ、キャタピラタイプ、などの形状であっても同様に求められる。
次に、第2上層不織布の形成について説明する。
本実施例において、第2上層不織布16は第1上層不織布と同構成の不織布であり、第2上層不織布16を構成する繊維シートは第1上層不織布13を構成する繊維シート30と同様に形成される。
図5とともに図8および9に示すように、第2上層不織布凹凸構造賦形部500は、互いに噛み合いが可能になっている一対の凹凸ロール501、502を備えている。この噛み合いの向きは延伸部の凹凸ロール401、402(図7参照)の向きとは、平面視して直角方向である。一対の凹凸ロール501、502は、加熱可能に形成されており、それぞれ、大径凸部503、504と小径凹部505、506とがロール周方向に交互に配されて形成されている。第2上層不織布凹凸構造賦形部500に繊維シートを通過させることで、機械方向に直交する方向に延びる筋状の第2凸条部14及び第2凹条部15が形成される。凹凸ロール501、502は加熱してもしなくても良いが、凹凸ロール501、502を加熱する場合の加熱温度は、繊維シート30の構成繊維の含む高伸度繊維を延伸し易くする観点から決定される。その加熱温度は、高伸度繊維内の最もガラス転移点が高い樹脂のガラス転移点以上、高伸度繊維内の最も融点が低い樹脂の融点以下にすることが好ましい。より好ましくは繊維のガラス転移点より10℃高い温度以上、融点よりも10℃低い温度以下であり、さらに好ましくは繊維のガラス転移点より20℃高い温度以上、融点よりも20℃低い温度以下である(第)。例えば、繊維に芯/鞘構造の繊維として、ガラス転移点67℃、融点258℃のPET(芯)/ガラス転移点−20℃、融点135℃のPE(鞘)を用いた際に加熱する場合には、67℃以上、135℃以下が好ましく、より好ましくは77℃以上、125℃以下、さらに好ましくは87℃以上、115℃以下に加温する。
第1上層不織布13と第2上層不織布16との接合部600は、第1上層不織布凹凸構造賦形部400の凹凸ロール401、402と同構成のロール601を第1上層不織布13側に備えている。また、第2上層不織布凹凸構造賦形部500の凹凸ロール501、502と同構成のロール602を第2上層不織布16側に備えている。そして、前記両ロール601、602の大径凸部間で、第1上層不織布13と第2上層不織布16とを、加熱及び加圧することにより接合する。
下層シート接合部700は、上下とも表面平滑なフラットロールであり、一方のロールの材質は金属、他方のロールの材質はウレタンゴム等の弾性材料である。下層シート20の搬送ルートにおける前記下層シート接合部700の上流側には、下層シート20にホットメルト接着剤を間欠的に塗布するホットメルト塗布部(図示なし)を備える。前記下層シート接合部700にて、前記接合された第1上層不織布13及び第2上層不織布16と、下層シート20とを前記ホットメルト接着剤により接合する。
以上の表面シート1の製造方法によれば、製造装置100を用いて表面シート1を連続的に効率よく製造することができる。また、第1上層不織布13は、第1上層不織布凹凸構造賦形部400の凹凸ロール401、402によって凹凸形状にされた状態を維持したまま、第2上層不織布凹凸構造賦形部500の凹凸ロール501、502によって凹凸形状にされた第2上層不織布16と接合される。さらに、第1上層不織布13と接合された第2上層不織布16が下層シート接合部700のシート合流部に搬送される。シート合流部には、ロール状巻回物7から巻き出された下層シート20として使用される帯状の不織布7が、ホットメルト接着剤が間欠的に塗布された状態で供給される。そして、凹凸形状の第1上層不織布と凹凸形状の第2上層不織布が接合された不織布は、帯状の不織布7と重ねた状態とされて、上下とも表面平滑なフラットロールの間に導入される。前記下層シート接合700にて、前記接合された第1上層不織布13及び第2上層不織布16と、下層シート20とを、前記ホットメルト接着剤により接合する。このようにして、第1層目と第2層目に凹凸構造を有する不織布が、第2上層不織布16の第2凹条部15において下層シート20に接合された構成の表面シート1が得られる。表面シート1は、巻き取った後に材料として失禁パッドの製造ラインに導入されてもよく、巻き取ることなく失禁パッドの製造ラインに導入されてもよい。
本発明で説明した実施形態においては、表面シートは、第1上層不織布、第2上層不織布及び下層シートの3層構造であったが、この構成に限定されず、例えば、第1上層不織布及び第2上層不織布の2層構造であっても構わない。
本発明の吸収性物品は、失禁パッドに限らず、生理用ナプキンやパンティライナー、おむつ等であっても良い。これらの吸収性物品は、防漏カフを備えていないものであっても良い。また、液排泄部対向部の両側にウイング部を備えたものであっても良い。下層シートは、吸収性物品の長手方向X及び幅方向Yの一方又は双方における長さが第1上層不織布及び第2上層不織布の両方またはいずれか一方と同一であっても短くても良い。
また、上記吸収体3は、吸収性コアのみからなり、コアラップシートを有しないものであっても良い。例えば、吸収体3は、吸収性コアのみからなるものであっても良い。吸収体3は、単層であっても、2層以上の積層体からなるものであってもよい。
1 表面シート
1b 繊維ウエブ
2 裏面シート
3 吸収体
4 吸収性コア
5 コアラップシート
6 粘着部
10 吸収性物品(失禁パッド)
11 第1凸条部
12 第1凹条部
13 第1上層不織布
13a 第1凸条部の頂部(頂部域)
13b 底部域
13c 側部域
14 第2凸条部
15 第2凹条部
16 第2上層不織布
17、18 内部空間
19 接合部
20 下層シート
30 繊維シート
30b 繊維ウエブ
41 構成繊維
45 融着部
46 小径部
47 大径部
48 変化点
100 製造装置
200 ウエブ形成部
201 ウエブ形成装置
300 熱風処理部
301 フード
302 コンベアベルト
400 第1上層不織布凹凸構造賦形部
401、402 凹凸ロール
403、404 大径凸部
403A、404A 頂点部
405、406 小径凹部
500 第2上層不織布凹凸構造賦形部
501、502 凹凸ロール
503、504 大径凸部
505、506 小径凹部
600 第1上層不織布と第2上層不織布の接合部
700 下層シート接合部
D 噛み合い深さ
TS シート厚さ
TL 層厚さ
P1、P2 ピッチ

Claims (5)

  1. 肌当接面に配される少なくとも一部が液透過性の表面シート、非肌当接面に配される裏面シート及びこれら両シート間に介在された吸収体を備え、かつ長手方向及び該長手方向に直交する幅方向を有する吸収性物品であって、
    前記表面シートは、前記長手方向に延びる筋状の第1凸条部及び第1凹条部が前記幅方向に交互に配された凹凸構造の第1上層不織布と、前記幅方向に延びる筋状の第2凸条部及び第2凹条部が前記長手方向に交互に配された凹凸構造を有し、該第2凸条部が前記第1凹条部と接合された第2上層不織布とを有し、
    前記第1凸条部及び前記第2凸条部のそれぞれは内部空間を有している吸収性物品。
  2. 前記第2不織布の前記第2凹条部と、その非肌当接面側に配される部材との接合部は、前記幅方向に沿って間欠的に配される請求項1記載の吸収性物品。
  3. 前記第1上層不織布の前記第1凸条部の頂部域の親水度をa、前記第1上層不織布の前記第1凸条部の頂部域以外の領域の親水度をb、前記第2上層不織布の親水度をcとした場合、a<b<cである請求項1又は2に記載の吸収性物品。
  4. 前記第1上層不織布は、繊維径が異なる大径部及び小径部を有する繊維を含んでいる請求項1〜3のいずれか1項に記載の吸収性物品。
  5. 前記第1凸条部の側壁部の繊維密度が、前記第1凸条部の頂部を形成する頂部域の繊維密度及び前記第1凹条部の底部を形成する底部域の繊維密度よりも低い請求項1〜4のいずれか1項に記載の吸収性物品。

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