本発明に係る好ましい実施形態を、以下に具体的に説明する。
本実施形態に係る絶縁樹脂シート(以下、単に樹脂シートとも称する場合がある)は、絶縁層を有し、前記絶縁層が、エポキシ樹脂と1分子中に少なくとも2個以上の活性水素を有するアミン系硬化剤とを少なくとも含有する樹脂組成物で構成されており、前記活性水素と結合している窒素が、前記エポキシ樹脂と前記硬化剤の総量に対し2.2〜3.3質量%の範囲で含まれていることを特徴とする。
絶縁層が上記構成を有していることにより、絶縁層の外表面から溝を形成する際に、非常に優れた加工性を発揮することができるため、溝形成用の樹脂シートとして適している。特に、レーザ加工によって溝等を形成する際のレーザ加工速度を上げることができ、レーザ加工による微細な回路形成等が非常に効率よく行える。これは、アミンの活性水素とエポキシ樹脂の付加により生成した結合のエネルギが低いため、レーザで容易に光分解可能となり加工効率が向上するためと考えられる。レーザ加工によって形成された溝には、例えば回路や配線となる金属体を埋め込み、回路基板や半導体パッケージ等とすることができる。
すなわち、本実施形態の絶縁樹脂シートは、溝形成用あるいは埋設回路形成用絶縁樹脂シートとして、より好ましくは、レーザ加工用絶縁樹脂シートとして使用されることが好ましい。
まず、本実施形態の樹脂シートの絶縁層を構成する材料について説明する。
本実施形態の絶縁層は、エポキシ樹脂を主成分とする樹脂組成物で構成される。
本実施形態で使用されるエポキシ樹脂は、特に限定はないが、固形状エポキシ樹脂と液状エポキシ樹脂とを含有していることが好ましい。固形状エポキシだけでなく、液状エポキシをも含むことにより回路や部品の埋め込み性が良くなるという利点がある。
使用できる固形状エポキシ樹脂としては、常温で固形状であるエポキシ樹脂であれば特に限定はない。具体的には、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、フェノールノボラックエポキシ樹脂、クレゾールノボラックエポキシ樹脂、トリフェニルメタン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、フェノールアラルキル型エポキシ樹脂、ビフェノールアラルキル型エポキシ樹脂、トリスフェノール型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂等の多官能エポキシなどが挙げられる。シートの取扱性をより向上させるという観点からは、軟化点が100℃以下である固形エポキシを用いることが好ましい。
使用できる液状エポキシ樹脂としても、常温で液状であるエポキシ樹脂であれば特に限定はない。具体的には、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、脂環エポキシ樹脂、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂などが挙げられる。部品の埋め込み性をより向上させるという観点からは、粘度が20000cps以下である液状エポキシを用いることが好ましい。
本実施形態の樹脂組成物全量中、エポキシ樹脂は、2〜90質量%、さらには5〜80質量%であることが好ましい。
固形状エポキシ樹脂と液状エポキシ樹脂とを併用する場合、その配合比は特に限定はされないが、通常、55〜95:5〜45程度の割合で含むことができる。
次に、本実施形態で使用されるアミン系硬化剤は、1分子中に少なくとも2個以上の活性水素を有し、組成物(エポキシ樹脂と硬化剤との総量)中における、活性水素と結合している窒素の量が2.2〜3.3質量%となるものであれば特に限定はされない。アミン系硬化剤において、1分子中の活性水素が2個以上であれば1級アミンでも2級アミンでも使用することができる。また、活性水素と結合している窒素の量が2.2〜3.3質量%の範囲内であれば、優れたレーザ加工性を発揮することができる。これが2.2質量%未満となるとレーザ加工性が低下し、3.3質量%を超えると、硬化剤含量が過剰となって、耐熱性が低下するおそれがある。
具体的なアミン系硬化剤としては、例えば、ジアミノジフェニルメタン、3,3’−ジエチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルスルフォン、3,3’−ジアミノジフェニルスルフォン等の芳香族ジアミン系硬化剤、あるいは、ジシアンジアミド等が好適に挙げられる。これらは単独で用いても、2種以上を併用してもよい。さらに、組成物(エポキシ樹脂と硬化剤との総量)中における、活性水素と結合している窒素の量が2.2〜3.3%となるならば、アミン系硬化剤以外の硬化剤との併用も可能である。
本実施形態の樹脂組成物中におけるアミン系硬化剤の含有割合としては、組成物(エポキシ樹脂と硬化剤との総量)中における、活性水素と結合している窒素の量が2.2〜3.3%となるような配合であれば、特に限定はされない。通常、樹脂組成物全量中2.2〜3.15質量%、さらには2.2〜3.0質量%であることが好ましい。
さらに、本実施形態の絶縁層は、無機フィラーを含有していてもよい。
本実施形態で使用できる無機フィラーとしては、特に限定されるものではない。無機フィラーとしては、例えば、球状シリカ、硫酸バリウム、酸化ケイ素粉、破砕シリカ、焼成タルク、チタン酸バリウム、酸化チタン、クレー、アルミナ、マイカ、ベーマイト、ホウ酸亜鉛、スズ酸亜鉛、その他の金属酸化物や金属水和物等が挙げられる。このような無機フィラーが樹脂組成物に含有されていることにより、絶縁樹脂シートのメッキ密着性などが向上する。
なかでも球状シリカを用いることが好ましく、それにより、フィラーの高充填と流動性を両立し、絶縁層の線膨張係数を低下させることができるという利点もある。
絶縁層が無機フィラーを含有する場合、絶縁層を構成する樹脂組成物中の無機フィラーの含有量は、樹脂組成物全量に対して30〜95質量%、さらには60〜90質量%程度であることが好ましい。
また、本実施形態の絶縁層を構成する樹脂組成物は、上記以外の成分を含有していてもよく、例えば、硬化促進剤を含有してもよい。硬化促進剤としては、特に限定されるものではないが、例えば、イミダゾール類及びその誘導体、有機リン系化合物、オクタン酸亜鉛等の金属石鹸類、第二級アミン類、第三級アミン類、第四級アンモニウム塩等を用いることができる。
本実施形態において硬化促進剤を使用する場合には、樹脂組成物全量中に、0.01〜2質量%程度であることが好ましい。
本実施形態の絶縁層を構成する樹脂組成物は、さらに、本発明の効果を損なわない範囲でその他の添加剤、例えば、シランカップリング剤、難燃剤、難燃助剤、レベリング剤、着色剤等を必要に応じて含有してもよい。
なお、上述したような樹脂組成物は、通常、ワニス状に調製されて用いられる。このようなワニスは、例えば、以下のようにして調製される。
つまり、上述したエポキシ樹脂組成物の各成分に有機溶剤を配合し、さらに前記無機フィラー及び必要に応じてその他の添加剤を添加して、ボールミル、ビーズミル、ミキサー、ブレンダー等を用いて均一に分散・混合し、ワニス状に調製することができる。
前記有機溶剤としては、特に限定されず、例えば、ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素類、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)等のアミド類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、メタノール、エタノール等のアルコール類、セロソルブ類等を挙げることができる。これらは単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本実施形態の樹脂シートは、上述のワニス状の樹脂組成物を基材(例えば、PET(ポリエチレンテレフタレート)等のキャリアフィルム等)上に塗布して加熱乾燥することによって基材上に絶縁層(樹脂層)を形成して得ることができる。
このようにして形成される絶縁層の厚みは、樹脂シートの用途などに応じて適宜設定できるが、取扱性や残留溶剤の観点から、5〜500μm程度であることが好ましい。
絶縁層成形のための方法、装置、各種条件については従来と同様のものとして、あるいはその改良としての各種の手段であってよい。
より具体的には、例えば、ワニス状樹脂組成物が塗布された基材を、その後、所望の加熱条件(例えば、70〜150℃で2〜15分間)で加熱乾燥し、溶剤を除去するとともに樹脂成分を半硬化(Bステージ化)させて、樹脂シートを得ることができる。樹脂層の厚みは固形分やワニスの粘度によって変わるが、乾燥後の樹脂シートの厚みが、例えば、30〜100μm程度となるように調整することが好ましい。
このようにして得られる本実施形態の絶縁樹脂シートは、レーザ加工によって溝を形成する工程を含む製法によって得られる各種電子部品等の用途に使用される。
レーザ加工によって形成された溝には、例えば回路や配線となる金属体を埋め込み、回路基板や半導体パッケージ等とすることができる。
より具体的には、例えば、絶縁樹脂シートの絶縁層にさらに配線や電極等が埋め込まれてなる回路基板や、あるいは絶縁層にさらに回路および半導体素子等が埋め込まれてなる半導体パッケージ等の用途に好適に使用できる。
本実施形態の樹脂シートは、用途によっても異なるが、所定の基材や基板、半導体素子上に、真空ラミネートにて仮圧着させ、その後硬化することによって簡易に使用することができる。
本実施形態において、金属体(回路)の形成方法は問わないが、レーザにより形成された溝に、例えば、無電解メッキを施す方法や導電ペーストで充填する方法などが挙げられる。
なお、レーザ加工に使用するレーザについて、特に限定はないが、UV−YAGレーザやエキシマレーザなどを例示することができる。特に、加工効率の良好なUV−YAGレーザ(例えば、波長355nm)は好ましく使用される。
以下に、具体的な製造例として、本実施形態に係る半導体パッケージの製造方法について説明する。
すなわち、主面上に電極を有する半導体素子の、前記電極が形成されている面を被覆する被覆絶縁層を形成する被覆工程と、前記被覆絶縁層の、前記半導体素子の電極側の表面上に、樹脂被膜を形成する被膜形成工程と、前記樹脂被膜の外表面側から前記被覆絶縁層にレーザ加工、もしくは、必要に応じて機械加工とレーザ加工を行うことにより、前記電極の表面に到達する凹部と、所望の形状及び深さの回路溝とを含む回路パターン部を形成する回路パターン部形成工程と、前記回路パターン部の表面及び前記樹脂被膜の表面に、めっき触媒又はその前駆体を被着させる触媒被着工程と、前記被膜絶縁層から前記樹脂被膜を剥離する被膜剥離工程と、前記樹脂被膜が剥離された前記被覆絶縁層に無電解めっきを施すことにより、前記電極と電気的に接続された回路を形成するめっき処理工程とを備える製造方法について、まず説明する。
図1は、本実施形態に係る半導体パッケージの製造方法における各工程を説明するための模式断面図である。
はじめに、主面上に電極11aを有する半導体素子11を埋設するように被覆する被覆絶縁層を形成する。この被覆絶縁層は、半導体素子11を埋設するように被覆する絶縁層であれば、特に限定されず、具体的には、図1(a)に示すように、第1絶縁層12と第2絶縁層13とを含んで構成されるものが挙げられる。この場合、被覆絶縁層の外表面側となる第2絶縁層13として、本実施形態の絶縁樹脂シートが使用される。
次に、図1(b)に示すように、被覆絶縁層の、半導体素子11の電極11a側の表面上に、樹脂被膜14を形成する。被覆絶縁層の、半導体素子11の電極11a側の表面とは、被覆絶縁層の表面のうち、半導体素子11の電極11aを被う第2絶縁層13の表面である。なお、この工程は、被膜形成工程あるいは被覆工程に相当する。
次に、図1(c)に示すように、樹脂被膜14の外表面側から被覆絶縁層の第2絶縁層13(本実施形態の樹脂シートで構成される層)にレーザ加工することにより、電極11aの表面に到達する凹部15aと、所望の形状及び深さの回路溝15bとを含む回路パターン部15を形成する。回路溝15bの一部として、貫通孔や他の電子部品と電気的な接続を確保するためのランド部を形成するための凹部を形成してもよい。また、回路パターン部15によって、無電解めっきによって無電解めっき膜が形成される部分、すなわち、電気回路が形成される部分が規定される。また、凹部15aを形成させるためのレーザ加工は、電極11aを露出させる穴あけ加工である。また、回路溝15bを形成させるためのレーザ加工は、樹脂被膜14の外表面を基準として、樹脂被膜14の厚み分を超えて切削する。なお、この工程は、回路パターン部形成工程に相当する。本実施形態では、この第2絶縁層として、本実施形態の絶縁樹脂シートを使用しているため、レーザ加工性に非常に優れ、ひいては生産性にも優れている。
次に、図1(d)に示すように、回路パターン部15の表面、及び回路パターン部15が形成されなかった樹脂被膜14の表面に、めっき触媒又はその前駆体16を被着させる。なお、この工程は、触媒被着工程に相当する。
次に、図1(e)に示すように、被覆絶縁層、具体的には、半導体素子11の電極11aを被う第2絶縁層13の表面から、回路パターン部15を形成した後に残存している樹脂被膜14を剥離する。そうすることによって、第2絶縁層13の、回路パターン部15にのみ、めっき触媒又はその前駆体16を残存させることができる。すなわち、凹部15aには、その位置に対応するめっき触媒又はその前駆体16aを、回路溝15bには、その位置に対応するめっき触媒又はその前駆体16bを残存させることができる。一方、樹脂被膜14の表面に被着されためっき触媒又はその前駆体は、樹脂被膜14に担持された状態で、樹脂被膜14とともに除去される。なお、この工程は、被膜剥離工程に相当する。
次に、樹脂被膜14が剥離された第2絶縁層13に無電解めっきを施す。そうすることによって、めっき触媒又はその前駆体16が残存する部分にのみ無電解めっき膜が形成される。すなわち、図1(f)に示すように、凹部15aの位置に対応する無電解めっき膜17aを、回路溝15bの位置に対応する無電解めっき膜17bが形成される。なお、この工程は、めっき処理工程に相当する。
この無電解めっきにより形成される、回路溝15bの位置に対応する無電解めっき膜17bが、そのまま電気回路になるものであってもよい。また、無電解めっき膜17bが、そのまま電気回路になるものでなくてもよい。その場合、さらに無電解めっき(フィルアップめっき)を施して、電気回路とすればよい。
なお、無電解めっき膜17bの厚みは特に限定されない。具体的には、無電解めっき膜17bは、図1(f)のように、無電解めっき膜17bの表面が、第2絶縁層13の表面より高くまで形成されていてもよいし、無電解めっき膜17bの表面が、第2絶縁層13の表面と同一又は低く形成されていてもよい。
また、この無電解めっきにより形成される、凹部15aの位置に対応する無電解めっき膜17aが、無電解めっき膜17bと半導体素子11の電極11aとの電気的な接続を確保するビアになるものであってもよいし、そのままビアになるものでなくてもよい。そのままビアになることができない場合、さらに無電解めっき(フィルアップめっき)を施して、ビアとすればよい。
このような製造方法によれば、半導体素子11を被覆する第2絶縁層13(被覆絶縁層)上への回路17bの形成、及び回路17bと半導体素子11の電極11aとを電気的に接続するためのビアの形成を高精度に行うことができる。
また、本実施形態に係る半導体パッケージの製造方法は、図1に示すように、再配線回路を1層形成するものであってもよいし、2層以上形成するものであってもよい。具体的には、図1(f)に示すように、電気回路を形成した後、再度、上記の各工程を施して、再配線回路を2層以上形成するようにしてもよい。
最後に、ビア17aと回路17bとを形成した後、図1(g)に示すように、ビア17a及び回路17bを被うように、第2絶縁層13上に、別途絶縁層18を形成してもよい。そして、この絶縁層18に、回路17bに至る凹部を形成し、その凹部に、他の電子部品や、この半導体パッケージの回路と他の配線層の回路との電気的接続を確保するためのバンプ19を形成してもよい。また、半導体素子11が2個以上ある場合は、隣り合う半導体素子の間で切断することによって、半導体パッケージとしてもよい。また、このように切断して得られた半導体パッケージは、図1(g)に示すように、半導体素子11が1個ずつであってもよいが、それに限定されない。例えば、それぞれの半導体パッケージに、2個以上の半導体素子を備えたものであってもよい。また、2個以上の半導体素子を備える場合、それらの半導体素子が、同種の機能を持つ半導体素子であってもよいし、異種の機能を持つ半導体素子であってもよい。
また、この半導体パッケージの回路と電気的に接続された回路を有する配線層を、半導体パッケージ上に形成することによって、いわゆる多層構造の半導体装置が得られる。すなわち、半導体パッケージを備え、この半導体パッケージの回路と電気的に接続された回路を有する配線層を1層以上有する半導体装置が得られる。
また、回路17bは、図1(f)に示すように、被覆絶縁層の表面に対して、半導体素子11の主面に直交する方向に半導体素子11を投影した形状の外縁より外側にまで形成されていることが好ましい。すなわち、回路17bは、半導体素子11の幅を超えて広く形成されていることが好ましい。そうすることによって、他の電子部品との電気的な接続が確保しやすくなったり、多層構造の半導体装置を製造する際、配線層の回路との電気的な接続が確保しやすくなる。さらに、得られた半導体パッケージは、出入力端子数を増やすことができる。
さらなる本実施形態に係る半導体パッケージの製造方法としては、例えば、上述したような被覆工程が、被覆絶縁層として、半導体素子の、電極が形成されている面(回路面)とは反対側の面が露出する被覆絶縁層を形成する工程である製造方法が挙げられる。
図2は、本発明の実施形態に係る半導体パッケージの製造方法における各工程を説明するための模式断面図である。
はじめに、図2(a)〜(c)に示すように、主面上に電極114aを有する半導体素子114の、電極114aが形成されている面(回路面)を被覆する被覆絶縁層126を形成する。なお、この工程は、被覆工程に相当する。そして、この被覆工程については、後述する。
次に、図2(d)に示すように、被覆絶縁層126の表面上に、樹脂被膜118を形成する。なお、この工程は、被膜形成工程に相当する。
次に、図2(e)に示すように、樹脂被膜118の外表面側から被覆絶縁層126にレーザ加工することにより、電極114aの表面に到達する凹部119aと、所望の形状及び深さの回路溝119bとを含む回路パターン部119を形成する。回路溝119bの一部として、貫通孔や他の電子部品と電気的な接続を確保するためのランド部を形成するための凹部を形成してもよい。また、回路パターン部119によって、無電解めっきによって無電解めっき膜が形成される部分、すなわち、電気回路が形成される部分が規定される。また、凹部119aを形成させるためのレーザ加工は、電極11aを露出させる穴あけ加工である。また、回路溝119bを形成させるためのレーザ加工は、樹脂被膜118の外表面を基準として、樹脂被膜118の厚み分を超えて切削する。なお、この工程は、回路パターン部形成工程に相当する。
次に、図2(f)に示すように、回路パターン部119の表面、及び回路パターン部119が形成されなかった樹脂被膜118の表面に、めっき触媒又はその前駆体120を被着させる。なお、この工程は、触媒被着工程に相当する。
次に、図2(g)に示すように、被覆絶縁層126の表面から、回路パターン部119を形成した後に残存している樹脂被膜118を剥離する。そうすることによって、被覆絶縁層126の、回路パターン部119にのみ、めっき触媒又はその前駆体120を残存させることができる。すなわち、凹部119aには、その位置に対応するめっき触媒又はその前駆体120aを、回路溝119bには、その位置に対応するめっき触媒又はその前駆体120bを残存させることができる。一方、樹脂被膜118の表面に被着されためっき触媒又はその前駆体は、樹脂被膜118に担持された状態で、樹脂被膜118とともに除去される。なお、この工程は、被膜剥離工程に相当する。
次に、樹脂被膜118が剥離された被覆絶縁層126に無電解めっきを施す。そうすることによって、めっき触媒又はその前駆体120が残存する部分にのみ無電解めっき膜が形成される。すなわち、図2(h)に示すように、凹部119aの位置に対応する無電解めっき膜120aが形成され、回路溝119bの位置に対応する無電解めっき膜120bが形成される。なお、この工程は、めっき処理工程に相当する。
この無電解めっきにより形成される、回路溝119bの位置に対応する無電解めっき膜121bが、そのまま電気回路になるものであってもよい。また、無電解めっき膜121bが、そのまま電気回路になるものでなくてもよい。その場合、さらに無電解めっき(フィルアップめっき)を施して、電気回路とすればよい。
なお、無電解めっき膜121bの厚みは特に限定されない。具体的には、無電解めっき膜121bは、図2(h)のように、無電解めっき膜121bの表面が、被覆絶縁層126の表面と同一面上となるように形成されていてもよいし、無電解めっき膜121bの表面が、被覆絶縁層126の表面より高くまで形成されていてもよいし、低くまでしか形成されていなくてもよい。
また、この無電解めっきにより形成される、凹部119aの位置に対応する無電解めっき膜120aが、無電解めっき膜120bと半導体素子114の電極114aとの電気的な接続を確保するビアになるものであってもよいし、そのままビアになるものでなくてもよい。そのままビアになることができない場合、さらに無電解めっき(フィルアップめっき)を施して、ビアとすればよい。
このような製造方法によれば、半導体素子114を被覆する絶縁層(被覆絶縁層)126上への回路の形成、及び回路と半導体素子114の電極114aとを電気的に接続するためのビアの形成を高精度に行うことができる。
また、本実施形態に係る半導体パッケージの製造方法は、図2に示すように、再配線回路を1層形成するものであってもよいし、2層以上形成するものであってもよい。具体的には、図2(h)に示すように、電気回路を形成した後、再度、上記の各工程を施して、再配線回路を2層以上形成するようにしてもよい。
最後に、ビア121aと回路121bとを形成した後、図2(i)に示すように、ビア121a及び回路121bを被うように、被覆絶縁層126上に、別途絶縁層122を形成してもよい。そして、この絶縁層122に、回路121bに至る凹部を形成し、その凹部に、他の電子部品や、この半導体パッケージの回路と他の配線層の回路との電気的接続を確保するためのバンプ123を形成してもよい。また、半導体素子114が2個以上ある場合は、隣り合う半導体素子の間で切断することによって、半導体パッケージにしてもよい。また、このように切断して得られた半導体パッケージは、図2(i)に示すように、半導体素子114が1個ずつであってもよいが、それに限定されない。例えば、それぞれの半導体パッケージに、2個以上の半導体素子を備えたものであってもよい。また、2個以上の半導体素子を備える場合、それらの半導体素子が、同種の機能を持つ半導体素子であってもよいし、異種の機能を持つ半導体素子であってもよい。
また、この半導体パッケージの回路と電気的に接続された回路を有する配線層を、半導体パッケージ上に形成することによって、いわゆる多層構造の半導体装置が得られる。すなわち、半導体パッケージを備え、この半導体パッケージの回路と電気的に接続された回路を有する配線層を1層以上有する半導体装置が得られる。
また、回路121bは、図2(i)に示すように、被覆絶縁層の表面に対して、半導体素子114の主面に直交する方向に半導体素子114を投影した形状の外縁より外側にまで形成されていることが好ましい。すなわち、回路121bは、半導体素子114の幅を超えて広く形成されていることが好ましい。そうすることによって、他の電子部品との電気的な接続が確保しやすくなったり、多層構造の半導体装置を製造する際、配線層の回路との電気的な接続が確保しやすくなる。
次に、本実施形態の被覆工程について説明する。
具体的には、前記被覆工程が、少なくとも1つ以上の前記半導体素子の、前記電極が形成されている面とは反対側の面が、支持体の所定の位置に接触するように、前記支持体に前記半導体素子を貼着させる貼着工程と、前記支持体に貼着された半導体素子の、前記電極が形成されている面を封止樹脂で被覆する封止樹脂被覆工程と、前記封止樹脂を硬化させて、被覆絶縁層を形成する硬化工程とを備える工程が挙げられる。
はじめに、図2(a)に示すように、少なくとも1つ以上の半導体素子114の、電極114aが形成されている面とは反対側の面が、支持体111の所定の位置に接触するように、支持体111に半導体素子114を貼着させる。なお、この工程は、貼着工程に相当する。この支持体111は、半導体素子を貼着可能なものであれば、特に限定されない。
また、この支持体111は、半導体素子を貼着可能なだけではなく、半導体素子を固着させたり、剥離させたりが可能な着脱可能なものであることが好ましい。このような半導体素子と着脱可能な支持体111であれば、支持体111を、例えば、被覆工程の後、より具体的には、被覆工程の硬化工程の後等に剥離することによって、得られた半導体パッケージにおいて、半導体素子114の、電極114aが形成されている面とは反対側の面が露出したものが得られる。そうすることによって、放熱性に優れた半導体パッケージが得られる。また、支持体111を剥離する時期は、被覆工程の後であれば、特に限定されない。具体的には、被膜形成工程の後でも、めっき処理工程を行う直前でも、めっき処理を行った後であってもよい。各工程で発生する熱の影響を低減させ、半導体素子等を保護する観点から、被覆工程の後が好ましい。
この支持体111としては、具体的には、図2(a)に示すような支持体111等が挙げられる。この支持体111は、基材112と、この基材112の、少なくとも一方の面上に、半導体素子を着脱可能な層113とを備えるものである。また、半導体素子を着脱可能な層113とは、例えば、半導体素子に対する、接着性又は粘着性を有する層等が挙げられる。より具体的には、シリコーン系樹脂からなる粘着層、ゴム系粘着剤からなる粘着層、アクリル系粘着剤からなる粘着層、及びウレタン系粘着剤からなる粘着層等が挙げられる。この中でも、耐熱性、半導体素子の着脱容易性(再剥離性)、及び耐薬品性の点で、シリコーン系樹脂からなる粘着層が好ましい。なお、基材112としては、半導体素子を着脱可能な層113を保持することができ、被覆工程の際、形状を維持できるものであれば、特に限定されない。具体的には、ガラス基板、セラミック基板、有機基板、及びステンレス鋼(SUS)板等の金属板等が挙げられる。
次に、図2(b)及び図2(c)に示すように、支持体111に貼着された半導体素子114の、電極114aが形成されている面を被覆するように、封止樹脂116で被覆する。この工程は、封止樹脂被覆工程に相当する。
本実施形態の場合、被覆絶縁層126を形成する封止樹脂116として、本実施形態の絶縁樹脂シートが使用される。
すなわち、図2(b)に示すように、封止樹脂116と、封止樹脂116を支持する基材117とからなる樹脂シート115を被覆し、押圧することによって、支持体111に貼着された半導体素子114の、電極114aが形成されている面を封止樹脂116で被覆する工程等が好ましく用いられる。
最後に、図2(c)に示すように、封止樹脂116を硬化させて、被覆絶縁層126を形成する。封止樹脂116を硬化させる条件は、特に限定されず、上述した条件を適宜使用可能である。
被覆工程として、このような被覆工程を適用することにより、被覆工程を容易に行うことができる。よって、本実施形態に係る半導体パッケージの製造方法を容易に行うことができる。なお、被覆絶縁層126は、図2(c)に示すように、半導体素子の電極を被覆する封止層と、配線を形成する配線層との両方を兼ね備える。
また、半導体素子を支持体に貼着して、半導体素子の位置を保持した状態で、被覆絶縁層を形成するための硬化工程を含む被覆工程を行うので、半導体素子のずれの発生を抑制できる。また、半導体素子を支持体に貼着した状態で、被覆絶縁層を形成するための硬化工程を含む被覆工程を行うので、支持体の存在により、半導体素子を被覆絶縁層で被覆された構造物にそりが発生することも抑制できる。
さらなる実施形態として、主面上に電極を有する半導体素子、前記電極が形成されている面を被覆する被覆絶縁層、前記被覆絶縁層の外表面側からレーザ加工することにより形成された溝に金属体が埋め込まれた回路、前記半導体素子の背面に形成された封止樹脂層を備えた半導体パッケージにおいて、本実施形態の絶縁樹脂シートを被覆絶縁層として好適に使用することもできる。
このような本実施形態に係る半導体パッケージの製造方法としては、例えば、被覆工程が、被覆絶縁層として、半導体素子の電極側の表面に、所定の形状の凸部を有する被覆絶縁層を形成する工程であり、回路パターン部形成工程が、回路溝として、凸部の表面に到達し、凹部と連結されている回路溝を形成する工程である製造方法が挙げられる。具体的には、本実施形態に係る半導体パッケージの製造方法は、主面上に電極を有する半導体素子を埋設するように被覆し、前記半導体素子の電極側の表面に、所定の形状の凸部を有する被覆絶縁層を形成する被覆工程と、前記被覆絶縁層の、前記半導体素子の電極側の表面上に、樹脂被膜を形成する被膜形成工程と、前記樹脂被膜の外表面側から前記被覆絶縁層にレーザ加工することにより、前記電極の表面に到達する凹部と、前記凸部上にまで至る、所望の形状及び深さの回路溝とを含む回路パターン部を形成する回路パターン部形成工程と、前記回路パターン部の表面及び前記樹脂被膜の表面に、めっき触媒又はその前駆体を被着させる触媒被着工程と、前記被覆絶縁層から前記樹脂被膜を剥離する被膜剥離工程と、前記樹脂被膜が剥離された前記被覆絶縁層に無電解めっきを施すことにより、前記電極と電気的に接続され、前記凸部上にまで至る回路を形成するめっき処理工程とを備える。
図3は、本発明の実施形態に係る半導体パッケージの製造方法における各工程を説明するための模式断面図である。
はじめに、図3(a)〜(g)に示すように、主面上に電極213aを有する半導体素子213を埋設するように被覆し、半導体素子213の電極213a側の表面に、所定の形状の凸部212aを有する被覆絶縁層222を形成する。この被覆絶縁層222は、半導体素子213を埋設するように被覆し、半導体素子213の電極213a側の表面に、所定の形状の凸部212aを有する絶縁層であれば、特に限定されない。具体的には、図3(g)に示すように、第5絶縁層212と第6絶縁層215とを含み、第5絶縁層212が、所定の形状の凸部212aを有する絶縁層であるもの等が挙げられる。また、凸部212aは、特に限定されないが、例えば、後述するように、この凸部212a上に回路220bを形成し、その回路220b上にはんだバンプ221を形成するための基台となるもの等が挙げられる。すなわち、この凸部212a、回路220b、及びはんだバンプ221からなる構造体が、半導体素子213を接続するためのバンプとして働くような凸部等が挙げられる。なお、この工程は、被覆工程に相当する。そして、この被覆工程については、後述する。
次に、図3(h)に示すように、被覆絶縁層222の、半導体素子213の電極213a側の表面上に、樹脂被膜217を形成する。被覆絶縁層222の、半導体素子213の電極213a側の表面とは、被覆絶縁層222の表面のうち、半導体素子213の電極213aを被う第5絶縁層212の表面である。なお、この工程は、被膜形成工程に相当する。ここでは、この第5絶縁層212として、本実施形態の樹脂シートを使用する。それにより、後に行われるレーザ加工の加工性が向上し、生産性も上がる。
次に、図3(i)に示すように、樹脂被膜217の外表面側から被覆絶縁層222にレーザ加工することにより、電極213aの表面に到達する凹部218a、及び凸部212a上にまで至る、所望の形状及び深さの回路溝218bを含む回路パターン部218を形成する。回路溝218bの一部として、貫通孔や他の電子部品と電気的な接続を確保するためのランド部を形成するための凹部を形成してもよい。また、回路パターン部218によって、無電解めっきによって無電解めっき膜が形成される部分、すなわち、電気回路が形成される部分が規定される。また、凹部218aを形成させるためのレーザ加工は、電極218aを露出させる穴あけ加工である。また、回路溝218bを形成させるためのレーザ加工は、樹脂被膜217の外表面を基準として、樹脂被膜217の厚み分を超えて切削する。なお、この工程は、回路パターン部形成工程に相当する。
次に、図3(j)に示すように、回路パターン部218の表面及び樹脂被膜217の表面に、めっき触媒又はその前駆体219を被着させる。なお、この工程は、触媒被着工程に相当する。
次に、図3(k)に示すように、被覆絶縁層222、具体的には、半導体素子213の電極213aを被う第5絶縁層212の表面から、回路パターン部218を形成した後に残存している樹脂被膜217を剥離する。そうすることによって、第5絶縁層212の、回路パターン部218にのみ、めっき触媒又はその前駆体219を残存させることができる。すなわち、凹部218aには、その位置に対応するめっき触媒又はその前駆体219aを、回路溝218bには、その位置に対応するめっき触媒又はその前駆体219bを残存させることができる。一方、樹脂被膜217の表面に被着されためっき触媒又はその前駆体は、樹脂被膜217に担持された状態で、樹脂被膜217とともに除去される。なお、この工程は、被膜剥離工程に相当する。
次に、樹脂被膜217が剥離された被覆絶縁層222の第5絶縁層212に無電解めっきを施す。そうすることによって、図3(l)に示すように、半導体素子213の電極213aと電気的に接続され、凸部212a上にまで至る回路が形成される。すなわち、凹部218aの位置に対応する無電解めっき膜220aを、回路溝218bの位置に対応する無電解めっき膜220bが形成される。なお、回路溝218bの位置に対応する無電解めっき膜220bは、第5絶縁層212の凸部212a上にも形成される。なお、この工程は、めっき処理工程に相当する。
この無電解めっきにより形成される、回路溝218bの位置に対応する無電解めっき膜220bが、そのまま電気回路になるものであってもよい。また、無電解めっき膜220bが、そのまま電気回路になるものでなくてもよい。その場合、さらに無電解めっき(フィルアップめっき)を施して、電気回路とすればよい。
また、この無電解めっきにより形成される、凹部218aの位置に対応する無電解めっき膜220aが、無電解めっき膜220bと半導体素子213の電極213aとの電気的な接続を確保するビアになるものであってもよいし、そのままビアになるものでなくてもよい。そのままビアになることができない場合、さらに無電解めっき(フィルアップめっき)を施して、ビアとすればよい。
このような製造方法によれば、半導体素子213を被覆する被覆絶縁層222の第5絶縁層212上への回路220bの形成、及び回路220bと半導体素子213の電極213aとを電気的に接続するためのビアの形成を高精度に行うことができる。
また、本実施形態に係る半導体パッケージの製造方法は、図3に示すように、再配線回路を1層形成するものであってもよいし、2層以上形成するものであってもよい。具体的には、図3(l)に示すように、電気回路を形成した後、再度、上記の各工程を施して、再配線回路を2層以上形成するようにしてもよい。
最後に、半導体素子213が2個以上ある場合は、隣り合う半導体素子の間で切断することによって、導体パッケージとしてもよい。また、このように切断して得られた半導体パッケージは、半導体素子が1個ずつであってもよいが、それに限定されない。例えば、それぞれの半導体パッケージに、2個以上の半導体素子を備えたものであってもよい。また、2個以上の半導体素子を備える場合、それらの半導体素子が、同種の機能を持つ半導体素子であってもよいし、異種の機能を持つ半導体素子であってもよい。
また、図4に示すように、凸部212a上に形成された回路220b上に、はんだバンプ221を形成することが好ましい。そうすることによって、ビアや回路の形成をより高精度に行うことができる。このことは、半導体素子と他の電子部品との電気的接続を確保するためのはんだ量を低減することができることによると考えられる。すなわち、はんだバンプの狭ピッチ化等のために、このはんだバンプのはんだ量を少なくしても、半導体素子と他の電子部品との電気的接続を確保することができると考えられる。このことにより、隣り合うはんだバンプの連結によるはんだブリッジの発生を抑制し、よって、このはんだブリッジによる電気的短絡の発生を抑制できると考えられる。このことにより、ビアや回路の形成をより高精度に行うことができると考えられる。なお、図4は、本発明の実施形態に係る半導体パッケージの製造方法により得られた半導体パッケージを概略的に示す模式断面図である。そして、この半導体パッケージは、はんだバンプ221を形成したものである。すなわち、以下のようなことである。
得られた半導体パッケージは、被覆絶縁層の、回路が形成された面側に、樹脂バンプ等の凸部が形成されている。つまり、再配線層に凸部が形成されている。そして、半導体パッケージには、その凸部上にも再配線が形成されており、その凸部上にはんだバンプ等を搭載する。この半導体パッケージの、さらに、回路基板等の電子部品への半導体パッケージの実装に関しては、この凸部上に搭載されたバンプを介して接続される。このように、樹脂バンプ等の凸部上にはんだバンプを形成することから、前記凸部が形成されていない面、つまり、平面上にはんだバンプを形成するよりも凸部の高さ分のはんだバンプのはんだ量が少なくてすむ。このことにより、はんだバンプを小さくすることが可能である。つまり、電子部品と半導体パッケージとの電気的接続が、狭ピッチでのバンプ接続で実現可能である。よって、接続信頼性の向上にも寄与する。さらに、凸部である樹脂バンプの側面にも回路パターンを形成できることから、高密度に配線形成が可能である。
また、この半導体パッケージの回路と電気的に接続された回路を有する配線層を、半導体パッケージ上に形成することによって、いわゆる多層構造の半導体装置が得られる。すなわち、半導体パッケージを備え、この半導体パッケージの回路と電気的に接続された回路を有する配線層を1層以上有する半導体装置が得られる。
また、回路220bは、図3(l)に示すように、被覆絶縁層222の第5絶縁層212の表面に対して、半導体素子213の主面に直交する方向に半導体素子213を投影した形状の外縁より外側にまで形成されていることが好ましい。すなわち、回路220bは、半導体素子213の幅を超えて広く形成されていることが好ましい。そうすることによって、他の電子部品との電気的な接続が確保しやすくなったり、多層構造の半導体装置を製造する際、配線層の回路との電気的な接続が確保しやすくなる。
次に、本実施形態の被覆工程について説明する。
被覆工程は、半導体素子213を埋設するように被覆し、半導体素子213の電極213a側の表面に、所定の形状の凸部212aを有する被覆絶縁層222を形成することができる工程であれば、特に限定されない。具体的には、前記被覆工程が、前記凸部に対応する凹部を有する支持体の表面に、第5絶縁層を形成する第5絶縁層形成工程と、前記半導体素子の、前記電極が形成されている面が、前記第5絶縁層に接触するように、少なくとも1つ以上の前記半導体素子を、前記第5絶縁層に貼着する貼着工程と、前記第5絶縁層に貼着された半導体素子を埋設するように、封止樹脂で被覆する封止樹脂被覆工程と、前記封止樹脂を硬化させて、第6絶縁層を形成することにより、前記被覆絶縁層を形成する硬化工程と、前記支持体を、前記被覆絶縁層から剥離する支持体剥離工程とを備える工程が挙げられる。
はじめに、図3(a)及び図3(b)に示すように、凸部212aに対応する凹部211aを有する支持体211の表面に、第5絶縁層212を形成する。この第5絶縁層212の形成は、支持体211の凹部211aの形状を転写された第5絶縁層212を、支持体211上に形成することができれば、特に限定されない。なお、この工程は、第5絶縁層形成工程に相当する。
この支持体211は、凸部212aに対応する凹部211aを有するものであれば、特に限定されない。例えば、エッチング処理により、凹部211aが形成されたステンレス鋼(SUS)板等の金属板、及び凹部211aが形成された有機基材等が挙げられる。また、支持体211は、第5絶縁層212からの離型性を高めるために、表面に離型処理されたものであってもよく、表面に離型性を有するコーティング剤を塗布したものであってもよい。
また、第5絶縁層212は、上述したような本実施形態の樹脂シートで形成される。第5絶縁層212を硬化させる条件等は、特に限定されず、上述した条件を適宜使用可能である。
次に、図3(c)に示すように、半導体素子213の、電極213aが形成されている面が、第5絶縁層に接触するように、少なくとも1つ以上の半導体素子213を、第5絶縁層212に貼着する。なお、この工程は、貼着工程に相当する。
次に、図3(d)及び図3(e)に示すように、第5絶縁層212に貼着された半導体素子213を埋設するように、封止樹脂215で被覆する。この工程は、封止樹脂被覆工程に相当する。この封止樹脂被覆工程は、封止樹脂を塗布する工程であってもよいが、図3(d)及び図3(e)に示すように、封止樹脂215と、封止樹脂215を支持する基材216とからなる樹脂シート又は樹脂フィルム214を被覆し、押圧することによって、第5絶縁層212に貼着された半導体素子213を埋設するように、封止樹脂215で被覆する工程等が好ましく用いられる。このような樹脂シート又は樹脂フィルム214を用いると、広い面積を容易に被覆することができるので、被覆可能な半導体素子の数を多くすることが可能である。すなわち、同時に製造できる半導体パッケージの数を増やすことが可能である。また、樹脂シート又は樹脂フィルム214を用いると、例えば、大判化での製造に際して、形成する第1絶縁層が、ワーク面内での厚み精度を確保する点でも、好ましい。なお、封止樹脂としては、特に限定されず、すなわち、このような樹脂シート又は樹脂フィルムに限らず、例えば、粉封止材や液状封止材を用いることができる。また、この粉封止材や液状封止材は、封止樹脂被覆工程を、封止樹脂を塗布する工程で行う場合の、封止樹脂として用いることができる。
また、この封止樹脂215は、第5絶縁層212に貼着された半導体素子213を埋設するように被覆させた後、硬化等によって、絶縁層を形成できるものであれば、特に限定されない。具体的には、この封止樹脂215は、硬化等によって、図3(f)に示すような第6絶縁層215を形成できるもの等が挙げられる。また、封止樹脂215は、硬化性樹脂を含む、樹脂シート又は樹脂フィルムであることが好ましい。このような封止樹脂であれば、上述したように、広い面積を容易に被覆することができるので、被覆可能な半導体素子の数を多くすることが可能である。また、封止樹脂215は、封止樹脂だけではなく、充填材を含むことが好ましい。そして、この充填材としては、封止樹脂に含有される充填材であれば、特に限定されない。例えば、無機微粒子等の無機充填材や、有機微粒子等が挙げられる。また、充填材としては、無機充填材が好ましい。すなわち、封止樹脂25は、硬化性樹脂と無機充填材とを含む、樹脂シート又は樹脂フィルムであることがより好ましい。このような封止樹脂であれば、得られた絶縁層が、他の絶縁層や半導体素子等とのそりの発生を抑制することができる。このことは、他の絶縁層や半導体素子等との熱膨張率を、含有される無機充填材によって、近似させることが可能であるためであると考えられる。これらのことから、硬化性樹脂と無機充填材とを含む、樹脂シート又は樹脂フィルムを、封止樹脂215として用いることによって、耐熱性、成形物の低反り、及び低熱線膨張化の点から、好ましい。また、封止樹脂215に含まれる硬化性樹脂が、例えば、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ポリカーボネイト樹脂、ポリイミド樹脂、ポリフェニレンスルフィド樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、シアネート樹脂、ベンゾオキサジン樹脂、及びビスマレイミド樹脂等の熱硬化性樹脂等が挙げられる。また、封止樹脂15に含まれる無機充填材は、他の絶縁層や半導体素子等との熱膨張率を合わせるように調整可能なものであれば、特に限定されず、例えば、シリカ微粒子等の無機微粒子等が挙げられる。また、封止樹脂215に含まれる有機微粒子は、他の絶縁層や半導体素子等との熱膨張率の違いにより熱時に発生する応力を緩和可能なものであれば、特に限定されず、例えば、ゴム粒子等が挙げられる。ここでの基材216は、樹脂シート又は樹脂フィルム224の押圧によって、形状を維持できるものであれば、特に限定されない。具体的には、PET基板等の有機基板、ガラス基板、及びSUS板等の金属板等が挙げられる。また、基板216としては、封止樹脂215からの離型性を高めるために、表面に離型処理されたものであってもよく、表面に離型性を有するコーティング剤を塗布したものであってもよい。
より好ましくは、本実施形態においては、前記封止樹脂層と前記被覆絶縁層が同じ樹脂組成物からなることが望ましい。そうすることにより、封止樹脂層と被覆絶縁層の熱膨張率(CTE)が合致するため、半導体パッケージにおけるソリをより低減することができると考えられる。
次に、封止樹脂215を硬化させて、第6絶縁層215を形成する。そうすることにより、第5絶縁層212及び第6絶縁層215からなる被覆絶縁層222が形成される。封止樹脂215を硬化させる条件は、特に限定されない。封止樹脂215に含まれる硬化性樹脂が熱硬化性樹脂であれば、その樹脂が硬化できる加熱条件であればよい。なお、この工程は、硬化工程に相当する。その後、図3(f)に示すように、樹脂シート又は樹脂フィルム214の基材216を剥離してもよい。基材216は、剥離しなくてもよく、また、支持体剥離工程の後に剥離してもよい。
最後に、図3(g)に示すように、支持体211を、被覆絶縁層222の第5絶縁層212から剥離する。そうすることによって、被覆絶縁層222が形成される。なお、この工程は、支持体剥離工程に相当する。
被覆工程として、このような被覆工程を適用することにより、被覆工程を容易に行うことができる。すなわち、所定の凸部を有する被覆絶縁層を容易に形成することができる。よって、本実施形態に係る半導体パッケージの製造方法を容易に行うことができる。
また、半導体素子213を、被覆絶縁層222を構成する一方の絶縁層、具体的には、第5絶縁層212に貼着させた状態で、もう一方の絶縁層である第6絶縁層215を形成して、被覆絶縁層222を形成するので、半導体素子213のずれの発生を抑制できる。また、半導体素子213を、第5絶縁層212に固着させた状態で、被覆工程を行うので、第5絶縁層212の存在により、半導体素子を被覆絶縁層で被覆された構造物にそりが発生することも抑制できる。
以上説明したように、本発明の一局面に係る、絶縁層を有する絶縁樹脂シートは、前記絶縁層が、エポキシ樹脂と1分子中に少なくとも2個以上の活性水素を有するアミン系硬化剤とを少なくとも含有する樹脂組成物で構成されており、前記活性水素と結合している窒素が、前記エポキシ樹脂と前記硬化剤の総量に対し2.2〜3.3質量%の範囲で含まれていることを特徴とする。このような構成とすることによって、レーザ加工性がきわめて良くなり、本発明の樹脂シートを用いることによって、回路や半導体パッケージの生産性が非常に向上する。
また、前記絶縁樹脂シートにおいて、前記エポキシ樹脂が、固形状エポキシ樹脂と液状エポキシ樹脂とを含有することが好ましい。このように固形状エポキシ樹脂と液状エポキシ樹脂を併用することによって、回路や電子部品の埋め込み性が向上すると考えられる。
前記絶縁樹脂シートにおいて、前記絶縁層がさらに無機フィラーを含有することが好ましい。それにより、樹脂シートのめっき密着性が向上する。
また、前記絶縁層において、外表面からレーザ加工により形成された溝に金属体が埋め込まれていることが好ましい。そのような態様において、本発明の効果はより発揮され得る。
本発明のさらなる局面には、上述した絶縁樹脂シートの絶縁層に、さらに回路が埋め込まれてなる、回路基板が包含される。そのような態様において、本発明の効果はより発揮され得る。
本発明のさらなる局面には、上述した絶縁樹脂シートの絶縁層に、さらに回路および半導体素子が埋め込まれてなる、半導体パッケージが包含される。そのような態様において、本発明の効果はより発揮され得る。
本発明のさらなる局面に係る半導体パッケージは、主面上に電極を有する半導体素子、前記電極が形成されている面を被覆する被覆絶縁層、前記被覆絶縁層の外表面側からレーザ加工することにより形成された溝に金属体が埋め込まれた回路、前記半導体素子の背面に形成された封止樹脂層を備え、かつ、前記被覆絶縁層が上述の絶縁樹脂シートであることを特徴とする。そのような態様において、本発明の効果はより発揮され得る。
前記半導体パッケージにおいて、前記封止樹脂層が硬化性樹脂と無機フィラーとを含むことが好ましい。それにより、上述の効果に加えてさらに密着性および回路の信頼性が向上する。
さらに、前記半導体パッケージにおいて、前記封止樹脂層と前記被覆絶縁層が同じ樹脂組成物からなることが好ましい。それにより、上述の効果に加えてさらに半導体パッケージの反りをより抑えることができる。
本発明を実施例によりさらに具体的に説明するが、本発明は実施例により何ら限定されない。
まず、本実施例で用いた材料は次の通りである。
・固形状エポキシ樹脂:トリスフェノール型多官能エポキシ樹脂、「VG3101」プリンテック製
・固形状エポキシ樹脂:トリフェニルメタン型多官能エポキシ樹脂、「EPPN502H」日本化薬製
・液状エポキシ樹脂:ビスフェノールA型液状エポキシ樹脂、「850S」DIC製
・アミン系硬化剤:4,4’−ジアミノジフェニルスルフォン、「4,4’−DDS」和光純薬製
・アミン系硬化剤:ジシアンジアミド
・硬化促進剤:2−エチル−4−メチルイミダゾール、「2E4MZ」四国化成製
・シランカップリング剤:3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、「KBM403」信越化学製
・レベリング剤:フッ素系レベリング剤、「F477」DIC製
・無機フィラー:球状シリカ「SO−C2」アドマテックス製(平均粒径 0.5μm)
・溶剤:メチルエチルケトン(MEK)
・溶剤:ジメチルホルムアミド(DMF)
[実施例1]
<絶縁樹脂シートの製造>
下記表1の配合例1に示す配合で溶剤に材料を溶解し、樹脂ワニスを得た。なお、このワニスの170℃におけるゲル化時間は360秒であった。得られた樹脂ワニスを離型処理を施した厚さ38μmのPET製のキャリアフィルムにバーコータで塗工し、130℃で5分間乾燥させ、溶剤を除去した。得られたキャリア付き絶縁樹脂シートの樹脂厚みは40μmであった。
このキャリア付き樹脂シートに、1mm間隔でカッターナイフにて切り込みを10本いれ、シートの割れ・欠けを確認したところ、割れ・欠けはなかった。
また、この樹脂シートを200℃で60分硬化し、キャリアフィルムから剥離した後、樹脂シートをSIIナノテクノロジー社「DMS6100」装置の引張モードにて粘弾性挙動を測定し、ガラス転移点温度(Tg)を測定したところ、220℃を示した。なお、Tgは周波数 10Hz、tanδの極大値とした。
<レーザ加工性評価基板作製>
得られた樹脂シートを、厚さ18μmの銅箔をエッチングにて除去した厚さ0.8mmの銅張積層板に真空ラミネータにて貼り合わせ、キャリアフィルムを剥離した後、オーブンで200℃にて60分硬化させた。得られた積層板をレーザ加工性評価基板として使用した。
<レーザ加工性評価>
上記で得られた基板を波長355nmのUV−YAGレーザ(esi社製)を用いて、15μmの深さの溝を5m加工するのに要する時間を計測したところ、わずか16秒であった。
[実施例2]
下記表1の配合例3に示す配合に変更した以外は実施例1と同様にしてキャリア付き絶縁樹脂シートを作製し、実施例1と同様にシートの割れ・欠け、硬化物のTg、レーザ加工性を評価した。その結果、シートの割れ・欠けはなく、硬化物Tgは224℃であった。また、レーザ加工速度は16秒で、実施例1と同等の加工速度となった。さらに、配合例3で調製した樹脂ワニスの170℃におけるゲル化時間は220秒であった。
[実施例3]
下記表1の配合例4に示す配合に変更した以外は実施例1と同様にしてキャリア付き絶縁樹脂シートを作製し、実施例1と同様にシートの割れ・欠け、硬化物のTg、レーザ加工性を評価した。その結果、シートの割れ・欠けはなく、硬化物Tgは220℃であった。また、レーザ加工速度は16秒で、実施例1と同等の加工速度となった。
(メッキ密着性)
さらに、実施例3については、上記評価に加えて、メッキ密着性についても評価を行った。具体的には、レーザ加工後の溝に無電解メッキ法にて銅メッキを施し、メッキの剥離の有無を調べたところ、フィラー入りの配合例4の樹脂シートでは剥離が生じず、メッキ密着性が大きく向上していた。
[比較例1]
下記表1の配合例2に示す配合に変更した以外は実施例1と同様にしてキャリア付き絶縁樹脂シートを作製し、実施例1と同様にシートの割れ・欠け、硬化物のTg、レーザ加工性を評価した。その結果、シートの割れ・欠けはなく、硬化物Tgは218℃であったが、レーザ加工速度は48秒となり、実施例1と比較すると3倍の時間を要した。
以上の結果により、本発明の絶縁樹脂シートを使用することによって、レーザ加工性(レーザ加工速度)を向上させることができることが示された。また、無機フィラーをさらに樹脂シートの絶縁層に含有させることによって、メッキ密着性をも向上させることができた。
[実施例4]
表1の配合例4に示す配合に変更した以外は実施例1と同様にしてキャリア付き絶縁樹脂シートを作製した。その樹脂シートを封止樹脂として用いて、以下のようにして半導体パッケージを得た。
図5および図6を参照し、本発明の第1の実施形態に係る配線方法を説明する。図中、符号3は複数の被接続部が露出する構造物、符号30は半導体装置、符号300は封止樹脂で封止された半導体装置、符号301は絶縁基材、符号301aは絶縁基材の接続端子(被接続部)、符号302は半導体チップ、符号302aは半導体チップの接続端子(被接続部)、符号303は絶縁層、符号304は樹脂被膜、符号305は溝、符号306,307は連通孔、符号308は配線、符号308aは配線本体部、符号308bは配線分岐部、符号309は封止樹脂である。
まず、図5(A)に示すように、絶縁基材301に半導体チップ302が搭載された構造物1を準備した。絶縁基材301の表面には複数の接続端子301aが設けられ、半導体チップ302の表面には複数の接続端子302aが設けられている。これらの接続端子301a,302aは構造物3の表面に露出している。
次に、図5(B)に示すように、複数の接続端子301a,302aが露出する構造物1の表面にキャリア付絶縁樹脂シートを真空ラミネーターで仮接着し、キャリアを剥離したあと硬化させ絶縁層303を形成した。
次に、図5(C)に示すように、絶縁層303の表面にアクリル酸―スチレンーアクリル酸2−エチルヘキシルの3元共重合体(配合比 アクリル酸:スチレン:アクリル酸2−エチルヘキシル=25:55:20質量%)の20%IPA溶液をスピンコートし、120℃30分乾燥して溶媒を除去することにより樹脂被膜304を形成した。
次に、図5(D)又は図6(D)に示すように、樹脂被膜304の表面側から樹脂被膜304の厚みと同じ又は厚みを超える深さの溝(図例は樹脂被膜304の厚みと同じ深さの溝)305を波長355nmのUV−YAGレーザ(esi社製)を用いて接続対象の接続端子302a,301aに到達する連通孔306,307を形成した(溝孔形成工程)。
次に、図6(D1)に示すように、溝305及び連通孔306,307の表面にメッキ触媒308x又はその前駆体を被着させる(触媒被着工程)。
次に、図6(D2)に示すように、樹脂被膜304を5%水酸化ナトリウム溶液に10分間浸漬することにより除去した(樹脂被膜除去工程)。
次に、図5(E)又は図6(E)に示すように、無電解メッキを行うことによりメッキ触媒308x又はメッキ触媒前駆体から形成されるメッキ触媒が残留する部分のみにメッキ膜を形成した(メッキ処理工程)。これにより、絶縁層303の表面に位置する本体部308aと、この本体部308aから分岐して絶縁層303の内部に延び、接続対象の接続端子302a,301aに到達する分岐部308bとを有する配線308が設けられる(配線形成工程)。
次に、図5(F)に示すように、キャリア付絶縁樹脂シートを5枚重ねたものを封止樹脂309として封止する。ここにおいて、封止樹脂309で封止された半導体装置300が得られた。
得られた半導体パッケージの反り挙動を、アクロメトリックス社製サーモレイにより確認したところ、実施例4の半導体パッケージは最大反りが60μmであった。
[実施例5]
表1の配合例1に示す配合で樹脂ワニスを配合し、得られた樹脂ワニスを塗工し、樹脂厚み35μmとした以外は実施例1と同様にして、キャリア付き絶縁樹脂シートを得た。これを絶縁樹脂として用い、実施例4と同様の方法で半導体パッケージを作製した。
封止樹脂は実施例4で得られた樹脂シートを用いた。
得られた半導体パッケージの反り挙動を、アクロメトリックス社製サーモレイにより確認したところ、実施例5の半導体パッケージは最大反りが135μmであった。
以上より、フィラーを添加することによって反りがより抑制できることがわかった。これは、フィラーを添加することで、封止樹脂との膨張差をより減少させることができたためと考えられる。