JP2018019071A - 半導体装置の製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
ところで、半導体装置の製造プロセスについては、近年、生産性という観点において、従来にも増して高い技術水準が要求されている。上述した研磨除去処理といった機械的手法で導体ポストを露出させる場合、半導体装置の生産性が低下してしまうという不都合があった。これは、封止材の研磨に高い精度が求められるためである。
隣接する前記導体部の間隙に熱硬化性樹脂組成物を導入し、前記導体部の頂部が露出するように前記熱硬化性樹脂組成物の硬化物で覆う被覆工程と、
前記硬化物の表面を研磨することなく、前記硬化物の上に前記頂部と電気的に接続する金属パターンを形成する多層配線工程と、をこの順に含む、半導体装置の製造方法が提供される。
隣接する前記導体部の間に存在する間隙に熱硬化性樹脂組成物を導入し、前記導体部の頂部が露出するように前記熱硬化性樹脂組成物の硬化物で前記導体部を覆う被覆工程と、
前記硬化物の表面を研磨することなく、前記硬化物の上に前記頂部と電気的に接続する金属パターンを形成する多層配線工程と、をこの順に含み、
前記被覆工程の後、前記支持体と、前記硬化物とを分離する分離工程をさらに含む、半導体装置の製造方法が提供される。
前記基板または前記半導体チップ上において、隣接する前記導体部の間に存在する間隙に対して、流動状態にある熱硬化性樹脂組成物を導入する工程と、
前記熱硬化性樹脂組成物を硬化させて得られる硬化物によって、前記間隙に面する前記導体部の表面の略全域が覆われるように、流動状態にある前記熱硬化性樹脂組成物を硬化させる工程と、
前記硬化させる工程の後、前記硬化物の表面を研磨することなく、前記導体部に接する金属パターンを形成する工程と、
をこの順に含み、
前記硬化させる工程は、下記(a)または(b)の状態にあるいずれかの構造体を得る工程であり、
前記構造体が下記(a)の状態にある場合、
前記金属パターンを形成する工程において、前記頂部と接するように前記金属パターンを形成し、
前記構造体が下記(b)の状態にある場合、
前記金属パターンを形成する工程の前に、研磨以外の手段で前記スキン層を除去して前記頂部を露出させる工程をさらに含み、
前記金属パターンを形成する工程において、露出した前記頂部と接するように前記金属パターンを形成する、半導体装置の製造方法が提供される。
(a)前記導体部の高さ方向に位置する前記導体部の頂部が露出した状態
(b)前記導体部の高さ方向に位置する前記導体部の前記頂部上に前記硬化物からなるスキン層が付着した状態
第1の工程は、基板上または半導体チップ上に、上記基板または上記半導体チップの表面からの高さが同じである複数の導体部を形成する工程である。
第2の工程は、基板または半導体チップ上において隣接する導体部の間に存在する間隙に対して、流動状態にある熱硬化性樹脂組成物を導入する工程である。
第3の工程は、熱硬化性樹脂組成物を硬化させて得られる硬化物によって、上記間隙に面する導体部の表面の略全域が覆われるように、流動状態にある熱硬化性樹脂組成物を硬化させる工程である。
第4の工程は、上記硬化させる工程の後、硬化物の表面を研磨することなく、導体部に接する金属パターンを形成する工程である。
そして、本実施形態に係る半導体装置の製造方法において、上記第3の工程(硬化させる工程)は、下記(a)または(b)の状態にあるいずれかの構造体を得る工程である。本実施形態に係る半導体装置の製造方法において、かかる構造体が下記(a)の状態にある場合には、上記第4の工程(金属パターンを形成する工程)において、導体部の頂部と接するように金属パターンを形成する。一方、かかる構造体が下記(b)の状態にある場合、金属パターンを形成する工程の前に、研磨以外の手段でスキン層を除去して頂部を露出させる工程をさらに含み、上記第4の工程(金属パターンを形成する工程)において、導体部の頂部と接するように金属パターンを形成する。
(a)導体部の高さ方向に位置する導体部の頂部が露出した状態
(b)導体部の高さ方向に位置する導体部の頂部上に硬化物からなるスキン層が付着した状態
第1の実施形態に係る半導体装置の製造方法は、基板上に、上記基板の表面からの高さが同じである複数の導体部を形成する導体部形成工程と、隣接する上記導体部の間隙に熱硬化性樹脂組成物を導入し、上記導体部の頂部が露出するように上記熱硬化性樹脂組成物の硬化物で上記導体部を覆う被覆工程と、上記硬化物の表面を研磨することなく、上記硬化物に上記頂部と電気的に接続する金属パターンを形成する多層配線工程と、をこの順に含む。
また、多層配線工程の後に、基板を分離する分離工程を含んでよい。
本製造方法は、基板上に、該基板の表面からの高さが同じである複数の導体部を形成するものである。かかる本製造方法について、図1〜図4を参照して説明する。なお、図1〜図4は、いずれも本実施形態に係る半導体装置の製造方法の一例を説明するための図である。
導体部形成工程では、基板10上に、基板10の表面からの高さが同じである複数の導体部40を形成する。
まず、基板10及び導体部40について説明をする。
まず、基板10を準備する。基板10としては、平坦性、剛直性および耐熱性等の特性を有する基板であれば、公知のものを使用することが可能である。上記基板10としては、具体的には、金属板等が挙げられる。
金属板としては、具体的には、銅板、アルミニウム板、鉄板、鋼鉄(スチール)板、ニッケル板、銅合金板、42合金板、ステンレス板等が挙げられる。
なお、上記鋼鉄(スチール)板は、SPCC(Steel Plate Cold Commercial)等の冷間圧延鋼板の態様であってもよい。
なお、かかる基板10上には、上述した金属板の素材による、キャリア箔が形成されていてもよい。
また、基板10の上面視における平面形状は、例えば、矩形形状であってもよいし、円形形状であってもよい。基板10の上面視における平面形状は、例えば、生産性の観点から、矩形形状であることが好ましい。これにより、半導体装置の製造工程における基板10の取扱いが容易になり、半導体装置の生産性を向上できる。
また、基板10の形状は、例えば、フレーム形状に加工された枚葉であってもよく、フープ形状に加工された連続体であってもよい。
基板10の表面には、複数の導体部40を形成する。この複数の導体部は、基板10の表面からの高さが同じである。
導体部40は、第1の導体パターン20及び第2の導体パターン30によって構成される。
第1の導体パターン20は、例えば、基板10の上に形成された電気回路である。
また、第2の導体パターン30は、例えば、金属ピラーである。金属ピラーである第2の導体パターン30によって、後述する多層配線工程で形成される金属パターン及び第1の導体パターン20を電気的に接続し、多層配線を備える半導体装置を形成することができる。
第2の導体パターンは、例えば、金属ピラー91そのものであってもよく、金属ピラー91上に半田バンプ90を形成してなるものであってもよい。後に説明する図1(b)に示す第2の導体パターン30は、金属ピラー91上に半田バンプ90を形成してなるものである。また、第2の導体パターン30は、図4に示すような、金属ピラー91そのものであってもよい。
また、本製造方法において形成する第2の導体パターン30の形状は、狭ピッチ化に対応した半導体装置を実現する観点から、図1(b)および図4に示す第2の導体パターン30のように、ピラー形状、すなわち、柱体形状であることが好ましい。
なお、柱体形状としては限定されず、具体的には、角柱形状、円柱形状などとすることができる。
まず、図1(a)に示すように、基板10上に、第1の導体パターン20を複数形成する。次いで、図1(b)に示すように、第1の導体パターン20上に、第2の導体パターン30を形成する。
第1の導体パターン20と第2の導体パターン30は、例えば、フォトリソグラフィー法により形成することができる。ここで、第1の導体パターン及び第2の導体パターンの形状を調節することで、導体部40の基板10表面からの高さが同じになるように調整する。本製造方法においては、このようにして基板10表面からの高さが同じである複数の導体部40を形成することができる。以下、第1の導体パターン20を形成する場合を例に挙げて、フォトリソグラフィー法による導体部40の具体的な形成方法を説明する。
まず、基板10上に、感光性樹脂組成物からなる感光性樹脂膜を形成する。
ここで、感光性樹脂組成物としては、メッキレジストに使用される公知の材料を用いることができる。このような公知の材料としては、フォトレジスト、レジストインキ、ドライフィルム等の感光性材料が挙げられる。なお、感光性樹脂組成物は、ネガ型であってもポジ型であってもよい。
感光性樹脂膜の形成方法としては、具体的には、コーターやスピンナー等を用いてワニス状の感光性樹脂組成物を基板10上に塗布し、得られた塗布膜を乾燥させる方法や、感光性樹脂組成物からなる樹脂シートを熱圧着等により基板10上に対してラミネートする方法等が挙げられる。
次いで、感光性樹脂膜に対して、所定の開口パターンを有した開口部を形成する。開口部の形成方法としては、露光現像法やレーザー加工法等が挙げられる。
次いで、形成した開口部を金属膜で埋設する。埋設方法としては、たとえば、無電解めっき法やめっき法等が挙げられる。また、金属膜の形成材料としては、具体的には、銅、銅合金、42合金、ニッケル、鉄、クロム、タングステン、金、半田等が挙げられる。金属膜としては、上記具体例のうち、例えば、銅を用いることが好ましい。
次いで、感光性樹脂膜を除去する。感光性樹脂膜の除去方法としては、剥離液を用いて該感光性樹脂膜を剥離する方法や、アッシング処理を行い、さらに、下地に付着している感光性樹脂膜の残渣を剥離液により除去する方法などが挙げられる。感光性樹脂膜の除去方法としては、半導体装置の生産効率を向上させる観点から、剥離液を用いて感光性樹脂膜を剥離する方法を採用することが好ましい。なお、剥離液としては、具体的には、アルキルベンゼンスルホン酸を含む有機スルホン酸系剥離液、モノエタノールアミン等の有機アミンを含む有機アミン系剥離液や、水に対して有機アルカリやフッ素系化合物等を混合した水系レジスト剥離液等が挙げられる。
以上に説明したフォトリソグラフィー法によって、所望の形状の金属膜が得られる。
なお、図1(b)に示すように、金属ピラー91上に半田バンプ90を形成してなる第2の導体パターン30を得る方法としては、フォトリソグラフィー法により得られた所望の形状の金属膜、すなわち、ピラー91に対して、半田バンプ90を公知の方法で形成する方法が挙げられる。
被覆工程では、隣接する前記導体部の間隙に熱硬化性樹脂組成物を導入し、導体部の頂部が露出するように熱硬化性樹脂組成物の硬化物で導体部を覆う。すなわち、導体部の頂部が露出するように、導体部の一部を被覆する。
なお、頂部92が露出した状態とは、後述する多層配線形成工程において金属パターン160を形成する前に、導体部40及び硬化物60の接合部分に生じた段差を、他の絶縁部材で埋設しなくてもよい程度に、頂部92が露出した状態を含む。
ここで、流動状態にある熱硬化性樹脂組成物を導入する方法としては、具体的には、トランスファー成形法、圧縮成形法、インジェクション成形法、ラミネーション成形法等が挙げられる。
上記具体例のうち、基板10上において隣接する導体部40の間隙内に未充填部分を残すことなく絶縁樹脂層を形成する観点から、トランスファー成形法、圧縮成形法またはラミネーション成形法が好ましい。
トランスファー成形法、圧縮成形法またはラミネーション成形法を用いるために、流動状態とする前の熱硬化性樹脂組成物の形状は、例えば、顆粒形状、粉粒形状、タブレット形状、シート形状であることが好ましい。
基板10及び導体部40は、硬化物60の表面が、導体部40の頂部92の面と面一になるように配置されることが好ましい。すなわち、硬化物60の表面が、導体部40の頂部92の面と面一になるように、硬化物60が形成されることが好ましい。これにより、導体部40の高さ方向に位置する頂部92が露出した状態にありつつ、硬化物60と導体部40との接合部分に段差を有しない構造体を作製することができる。
離型フィルム100を配置するタイミングは、流動状態にある熱硬化性樹脂組成物50の導入前であってもよく、流動状態にある熱硬化性樹脂組成物50の導入と同じタイミングであってもよく、図1(d)に示すように流動状態にある熱硬化性樹脂組成物50を導入した後、熱硬化性樹脂組成物50を硬化物60とする前でもよい。すなわち、離型フィルム100を配置するタイミングは、熱硬化性樹脂組成物50を硬化物60とする前であればよい。
後述するが、離型フィルムは、熱硬化性樹脂組成物を硬化させて硬化物60とした後に除去する。
離型フィルム100としては限定されず、熱硬化性樹脂組成物の離型に用いるものを使用することができる。離型フィルム100としては、具体的には、フッ素系離型フィルム、ポリエステル系離型フィルムなどが挙げられる。
流動状態にある熱硬化性樹脂組成物を導入する方法が圧縮成形法の場合、フッ素系離型フィルムを用いることが好ましい。また、流動状態にある熱硬化性樹脂組成物を導入する方法がラミネーション成形法の場合、ポリエステル系離型フィルムを用いることが好ましい。これにより、熱硬化性樹脂組成物がエポキシ樹脂を含む場合に、離型フィルム100は、熱硬化性樹脂組成物に対して、好適な離型性を発現することができる。
フッ素系離型フィルムの市販品としては、具体的には、旭硝子株式会社製のアフレックス(登録商標)50KN144NTなどが挙げられる。
また、離型フィルム100の頂部92に対して押し付ける面の算術平均表面粗さRaの上限値は、例えば、1.5μm以下にすることが好ましく、0.5μm以下であることがより好ましく、0.4μm以下であることがさらに好ましく、0.3μm以下であることが一層好ましく、0.28μm以下であることが殊更好ましい。
なお、算術平均表面粗さRaは、例えば、JIS−B0601−1994に準拠した方法で測定することができる。
図1(e)に示すように、硬化物60は、例えば、導体部40の表面のうち、頂部を除く全面を覆うように形成されることが好ましい。これにより導体部40が、後述する多層配線工程において形成される金属パターン160以外に接触することを抑制できる。したがって、半導体装置の絶縁信頼性を確保できる観点で好ましい。
ここで、熱硬化性樹脂組成物は、隣接する導体部の間隙に導入する際、Bステージの硬化状態である。また、熱硬化性樹脂組成物50を硬化させ、硬化物60としたとき、Cステージの硬化状態である。すなわち、硬化物の硬化状態は、Cステージの硬化状態である。
なお、熱硬化性樹脂組成物を導入する条件は、成形法によって異なる。圧縮成型法を用いる場合、成形温度は、例えば、50℃以上200℃以下とすることが好ましく、80℃以上180℃以下とすることがより好ましい。また、圧縮成型法を用いる場合、成形時間は30秒間以上15分間以下とすることが好ましく、1分間以上10分間以下とすることがより好ましい。また、圧縮成型法を用いる場合、成形圧力は、0.5MPa以上12MPa以下とすることが好ましく、1MPa以上10MPa以下とすることがより好ましい。
また、ラミネーション成形法を用いる場合、例えば、2段階でプレスを行い、1段階目のプレスの条件は、例えば、成形温度60℃以上130℃以下、成形時間30秒間以上10分間以下、成形圧力0.2MPa以上15MPa以下とし、2段階目のプレスの条件は、成形温度80℃以上150℃以下で、成形時間30秒以上10分間以下、成形圧力0.2MPa以上15MPa以下とすることができる。
成形時における、成形温度、圧力、時間を上記範囲とすることで、隣接する導体部40の間隙に、熱硬化性樹脂組成物50の未充填部分が発生することを防止できる。
なお、本実施形態において、熱硬化性樹脂組成物のBステージの硬化状態(半硬化状態)とは、示差走査熱量(DSC:Differential scanning calorimetry)測定により算出される反応率が0%を越え70%以下であることを意味する。
また、本実施形態において、熱硬化性樹脂組成物のCステージの硬化状態とは、示差走査熱量測定により算出される反応率が70%を越え100%以下であることを意味する。
ここで、反応率の求め方について説明する。まず、導体部40の間隙に導入する前の熱硬化性樹脂組成物について、DSC測定により温度プロファイルを測定する。これにより得られる硬化反応の温度プロファイルから算出される、硬化反応の発熱ピークの単位質量あたりに換算した発熱量をA[mJ/mg]とする。次いで、反応率を算出する熱硬化性樹脂組成物についても、同様に、硬化反応の発熱ピークの単位質量あたりに換算した発熱量B[mJ/mg]を算出する。上記A及びBを用いて、以下の式より、反応率が求められる。
(式) (反応率)=B/A×100[%]
また、熱硬化性樹脂組成物50を硬化させ、硬化物60とする条件は、例えば、温度150℃以上200℃以下で、1時間以上6時間以下熱処理することにより行うことができる。
なお、スキン層が付着した状態とは、頂部92の表面に、熱硬化性樹脂組成物の皮膜が形成された状態のことを指す。なお、スキン層の厚みは最大でも数μmオーダーである。
なお図1−4には、スキン層は図示されていない。
また、エッチング処理とは、具体的には、エッチング液による洗浄である。エッチング液としては、具体的には、硫酸および過酸化水素を含むものが挙げられる。
このとき、離型フィルム100は、当該離型フィルム100と硬化物60との間の密着性を低減させてから剥離してもよい。具体的には、離型フィルム100と硬化物60との接着部位に対して、たとえば、紫外線照射や熱処理を行うことにより、当該接着部位を形成している離型フィルム100の離型層を劣化させることで密着性を低減させてから剥離してもよい。なお、離型フィルム100が十分な離型性を備える場合、紫外線照射、または、熱処理は行わなくてもよい。
後述する多層配線工程の前、硬化物60の頂部92が露出する面の算術平均表面粗さRaの下限値は、例えば、0.02μm以上とすることができ、0.05μm以上としてもよい。これにより、硬化物60の表面について、ミクロな観点で凹凸を形成することができる。したがって、アンカー効果を発現し、後述する多層配線工程で形成する金属パターン160と、硬化物60との密着強度を向上することができる。
また、多層配線工程の前、硬化物60の頂部92が露出する面の算術平均表面粗さRaの上限値は、例えば、0.8μm以下にすることが好ましく、0.6μm以下であることがより好ましく、0.2μm以下であることがさらに好ましく、0.15μm以下であることが一層好ましい。
なお、硬化物60の頂部92が存在する面の算術平均表面粗さRaは、JIS−B0601−1994に準拠した方法で測定することができる。
そのため、本製造方法においては、基板10上において隣接する導体部40の間に存在する間隙の寸法と、使用する金型が備える成形空間の大きさ、すなわち、容積とを考慮して、上記間隙に対して導入する流動状態にある熱硬化性樹脂組成物50の量を予め算出し、得られた算出結果に見合う量の熱硬化性樹脂組成物50を準備しておくことが重要である。また、本製造方法に使用する金型は、基板10の寸法に合うように設計された成形空間を備えるものを使用することが好ましい。こうすることで、流動状態にある熱硬化性樹脂組成物50を硬化させる前段階において、かかる熱硬化性樹脂組成物50が基板10の導体部40が形成されていない側に流れこむことにより、結果として、得られる硬化物60の基板10表面からの高さが、設計値から外れることを防ぐことができる。
本製造方法においては、たとえば、成形空間内に離型フィルム100を予め配置した金型を用いる方法を採用してもよい。以下に一例を説明する。
まず、金型の成形空間内に離型フィルム100を配置する。次に、金型の内部に配されている離型フィルム100の表面上に、流動状態にある所定量の熱硬化性樹脂組成物50を導入する。次に、図1(b)に示す構造体が備える導体部40の頂部92を、離型フィルム100の表面に対して押し付けるように、該構造体を金型内に配置する。こうすることで、基板10上において隣接する導体部40の間に存在する間隙に対して流動状態にある熱硬化性樹脂組成物50をムラなく導入することができる。次いで、流動状態にある熱硬化性樹脂組成物50を硬化させる。
本製造方法において、硬化物60の表面に対して実施する薬液処理は、特に、離型剤を含む熱硬化性樹脂組成物を用いて硬化物60を形成した場合に実施すると、後述する多層配線工程により得られる金属パターン160の硬化物60に対する密着性をより一層良好なものとすることができる。また、薬液処理に使用することができる薬剤としては、たとえば、過マンガン酸カリウム、過マンガン酸ナトリウム等のアルカリ性過マンガン酸塩水溶液が挙げられる。これにより、硬化物60の表面について、ミクロな観点で凹凸を形成することができる。したがって、アンカー効果を発現し、後述する多層配線工程で形成する金属パターン160と、硬化物60との密着強度を向上することができる。
また、物理的に硬化物60の表面を粗面化処理する手法としては、硬化物60の表面に対してプラズマ処理を施す方法が挙げられる。本製造方法において上述したプラズマ処理は、特に、離型剤を含む熱硬化性樹脂組成物を用いて硬化物60を形成した場合に実施すると、後述する工程により得られる金属パターン160の硬化物60に対する密着性をより一層良好なものとすることができる。これは、硬化物60の表面について、ミクロな観点で凹凸を形成することができ、硬化物60の凹凸に金属パターンが侵入し、アンカー効果を発現するためと考えられる。かかるプラズマ処理には、たとえば処理ガスとして、アルゴンガス等の不活性ガス、酸化性ガス、またはフッ素系ガスを用いることができる。酸化性ガスとしてはO2ガス、O3ガス、COガス、CO2ガス、NOガス、NO2ガスなどが挙げられる。
多層配線工程では、硬化物60の表面を研磨することなく、硬化物60の上に前記頂部92と電気的に接続する金属パターン160を形成する。これにより、半導体装置の生産性が低下することを抑制しつつ、電気回路の配線を多層化することができる。
なお、硬化物60の表面を研磨するとは、機械的研磨、または、化学機械的研磨といった機械的手法を意味する。
図2(a)〜図2(d)に示すように、硬化物60の表面を研磨することなく、基板10上における導体部40が形成されている側の面上に金属パターン160を形成する。具体的には、本製造方法においては、図2(a)〜図2(d)に示す手法により、露出した状態にある頂部92と、金属パターン160とを電気的に接続する。
以下、詳細について説明する。
密着助剤としては限定されず、公知のものを使用することができる。
密着助剤としては、例えば、シランカップリング剤、トリアゾール化合物を用いることができる。
シランカップリング剤としては、具体的には、シランカップリング剤としては、たとえば3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、p−スチリルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、ビス(トリエトキシプロピル)テトラスルフィド、3−イソシアネートプロピルトリエトキシシランなどが挙げられる。
トリアゾール化合物としては、具体的には、4−アミノ−1,2,4−トリアゾール、4H−1,2,4−トリアゾール−3−アミン、4−アミノ−3,5−ジ−2−ピリジル−4H−1,2,4−トリアゾール、3−(メチルチオ)−4H−1,2,4−トリアゾール、4−アミノ−3−ヒドラジノ−5−メルカプト−1,2,4−トリアゾール、4−メチル−4H−1,2,4−トリアゾール−3−チオール、5−メルカプト−4H−1,2,4−トリアゾール−3−オール、3−アミノ−5−メチル−4H−1,2,4−トリアゾール、4−メチル−4H−1,2,4−トリアゾール−3−アミン、3,4−ジアミノ−4H−1,2,4−トリアゾール、3,5−ジアミノ−4H−1,2,4−トリアゾール、1,2,4−トリアゾール−3,4,5−トリアミン、3−ピリジル−4H−1,2,4−トリアゾール、4H−1,2,4−トリアゾール−3−カルボキサミドなどが挙げられる。
まず、図2(b)に示すように、密着助剤からなる層80における基板10が配されている側の面とは反対側の面、すなわち、硬化物60が存在する面とは反対の面に対して、金属膜150を形成する。次に、図2(c)に示すように、形成した金属膜150を選択的に除去して、金属パターン160を得る。本製造方法において、金属パターン160の形成方法は、上述した第1の導体パターン20と第2の導体パターン30の形成方法と同様の方法、すなわち、フォトリソグラフィー法を用いることができる。
めっき膜260は、露出した導体部40と金属パターン160を覆うように形成する。めっき膜260の材料としては、たとえば半田めっき膜や、錫めっき膜や、ニッケルめっき膜の上に金めっき膜を積層した2層構造のめっき膜、さらには無電解めっきにより形成したアンダーバンプメタル(UBM)膜とすることができる。また、めっき膜260の膜厚は、たとえば2μm以上10μm以下とすることができる。
まず、ニッケルめっき膜を形成する。無電解ニッケルめっきを行う場合、めっき液に図2(c)に示した構造体を浸漬する。こうすることにより、導体部40と金属パターン160の表面上にめっき膜260を形成できる。めっき液は、ニッケル鉛、および還元剤として、たとえば次亜リン酸塩を含んだものを用いることができる。続いて、ニッケルめっき膜の上に無電解金めっきを行う。無電解金めっきの方法は特に限定されないが、たとえば金イオンと下地金属のイオンとの置換により行う置換金めっきで行うことができる。
また、本製造方法に係るプラズマ処理は、処理対象にバイアス電圧を印加せずに行うプラズマ処理、または非反応性ガスを用いて行うプラズマ処理であることが好ましい。なお、処理対象にバイアス電圧を印加しない構成とは、本実施形態において、基板10上の導体部40、金属パターン160およびめっき膜260のいずれにもバイアス電圧を印加しない構成である。また、プラズマ処理中に基板10を固定するプラズマ処理装置の試料台等にもバイアス電圧を印加しない。プラズマ処理時間は30秒以上であることが好ましく、1分以上であることがより好ましい。一方、当該時間は10分以下であることが好ましく、5分以下であることがより好ましい。プラズマ処理時間が、上記下限以上、上限以下であれば、半導体装置300の耐久性をより一層向上させることができる。
分離工程では、図3に示すように、基板10を分離して選択的に除去することにより、本実施形態に係る半導体装置300を得る。
なお、上述した、基板10を選択的に除去するとは、基板10の一部又は全部を除去することを指す。基板10を除去する方法としては、酸性液やアルカリ性液を用いて化学的にエッチングする方法、物理的に研磨する方法、物理的に剥離する方法、プラズマ照射法、レーザーアブレーション法等が挙げられる。中でも、酸性液やアルカリ性液を用いて化学的にエッチングする方法が好適である。なお、このとき使用する上記酸性液の具体例としては、混酸、塩化第二鉄水溶液等が挙げられる。
本製造方法は、従来の製造プロセスと異なり、導体ポストの表面を露出させるための研磨除去処理を実施することなく、電気的接続の信頼性に優れた半導体装置300を歩留りよく作製することができる。そのため、本製造方法によれば、少ない製造工程数で所望の半導体装置300を作製することができるという点で、従来の製造プロセスと比べて、製造効率を向上させることができる。
また、本製造方法によれば、導体部40の頂部92を簡便な手法で露出させることができるため、結果として、作業性等の観点においても、半導体装置300の製造効率を向上させることができる。
第2の実施形態に係る半導体装置の製造方法は、半導体チップの上に複数の導体部を形成し、支持体から複数の上記導体部の高さが同じになるように、上記半導体チップ及び複数の上記導体部を上記支持体の上に配置する導体部形成工程と、隣接する上記導体部の間に存在する間隙に熱硬化性樹脂組成物を導入し、上記導体部の頂部が露出するように上記熱硬化性樹脂組成物の硬化物で上記導体部を覆う被覆工程と、上記硬化物の表面を研磨することなく、上記硬化物の上に上記頂部と電気的に接続する金属パターンを形成する多層配線工程と、をこの順に含み、上記被覆工程の後、前記支持体と、前記硬化物とを分離する分離工程をさらに含む。
本製造方法について、図5〜図7を参照して説明する。なお、図5〜図7は、いずれも、本実施形態に係る半導体装置の製造方法の一例を説明するための図である。また、図5〜7を参照して説明する製造方法は、半導体チップが配されている領域外にも端子を再配置したファンアウト型の半導体装置を作製するためのプロセスであるが、本製造方法は、半導体チップが配されている領域内に端子を再配置したファンイン型の半導体装置を作製するためのプロセスにも適用することができる。
導体部形成工程では、まず、半導体チップ400の上に複数の導体部420を形成し、次いで、支持体から複数の上記導体部の高さが同じになるように、複数の上記半導体チップ及び上記導体部を上記支持体の上に配置する。
まず、半導体チップ400、導体部420について説明する。
半導体チップ400としては限定されず、所望の半導体装置に応じて公知の半導体チップを選択することができる。ここで、半導体チップ400は、電極パッド410を備える。半導体チップ400は、電極パッド410を介して、導体部420と電気的に接続する。
半導体チップ400としては、具体的には、集積回路、大規模集積回路、トランジスタ、サイリスタ、ダイオード、固体撮像素子などが挙げられる。
図5(a)に示すように、半導体チップ400の上には、複数の導体部420を形成する。後述する支持体500に半導体チップ400及び導体部420を配置した時、支持体500から複数の導体部420までの高さが同じになるように、複数の導体部420を形成する。これにより、後述する被覆工程において、導体部420の頂部421が埋設されず、硬化物60を機械的研磨、または、化学機械的研磨といった機械的手法で研磨することによって頂部421を露出させる必要が無く、都合がよい。
導体部420を形成する方法は限定されないが、第1の実施形態で説明したフォトリソグラフィー法を用いると、寸法精度よく導体部420を形成できるため好適である。
導体部420を形成する際にその高さを制御しておくことで、半導体チップ400及び導体部420を支持体500の上に配置した際、支持体500から複数の導体部420の高さが同じにすることができる。
なお、支持体500の上に配置する半導体チップ400は1つのみでもよいし、複数でもよい。
半導体チップ400及び導体部420が配置される支持体500としては、下地基板の表面に離型層を備えるものを用いてもよいし、離型層そのものを支持体500として用いてもよい。半導体チップ400及び導体部420は、支持体500の離型層の上に配置される。これは、後述する分離工程で、支持体500を取り除くことで、半導体装置を作製するためである。
下地基板としては限定されず、モールド成形時に加わる温度、荷重に耐えるものを用いることができる。下地基板としては、具体的には、ウエハ、ガラス基板、ステンレス板などが挙げられる。また、第1の実施形態で説明した、基板10として用いることができる金属板を用いてもよい。
離型層としては限定されず、例えば、熱処理または紫外線照射により、発泡または劣化を生じ、半導体チップ400及び後述する硬化物450との接着力が低減するものを用いることができる。
被覆工程では、隣接する導体部の間に存在する間隙に熱硬化性樹脂組成物を導入し、導体部の頂部が露出するように熱硬化性樹脂組成物の硬化物で導体部を覆う。
ここで、被覆工程の方法としては、第1の実施形態において説明した方法と同じ方法を用いることができる。これにより、図5(c)に示すように、導体部420の頂部421が露出するように、導体部420を熱硬化性樹脂組成物50の硬化物450で被覆する。なお、硬化物450は、硬化物60と同様のものである。すなわち、導体部420の頂部421が露出した状態にある構造体を作製する。
上記被覆工程の後、上記支持体500と、硬化物450とを分離する。これにより、図5(d)により示される構造体を得る。
分離する方法としては限定されず、例えば、支持体500と、硬化物450及び半導体チップ400との密着性を低減させてから剥離させてもよいし、第1の実施形態で説明した基板を選択的に除去する方法を用いてもよい。
密着性を低減させる方法としては、具体的には、紫外線照射や熱処理などにより、支持体500の離型層の密着力を低下させる方法が挙げられる。離型層の密着力を低下させる方法としては、具体的には、熱処理によって離型層を発泡させる方法、紫外線照射によって離型層の分子の結合を分解し、離型層を劣化させる方法などが挙げられる。
多層配線工程では、硬化物450の表面を研磨することなく、硬化物450の上に頂部421と電気的に接続する金属パターンを形成する。なお、金属パターンとしては、例えば、第1の実施形態で説明したように、フォトリソグラフィー法によって形成する金属パターン160を用いることができる。
まず、図5(d)に示すように、導体部420の頂部421が露出している硬化物450の面に対して、図6(a)に示すように、感光性樹脂組成物からなる感光性樹脂膜である第1の絶縁性樹脂膜460を形成する。ここで、感光性樹脂組成物としては、メッキレジストに使用される公知の材料を用いることができる。
次いで、図6(b)に示すように、第1の絶縁性樹脂膜460に、導体部420の頂部421を露出させる第1の開口部470を形成する。ここで、上記第1の開口部470の形成方法としては、露光現像法やレーザー加工法を用いることができる。
なお、第1の開口部470に対して、当該第1の開口部470を形成する際に生じたスミアを除去しておくデスミア処理を行うことが好ましい。デスミア処理としては、具体的には、アルカリ性過マンガン酸塩水溶液を用いた湿式法、または、処理ガスを用いたプラズマ処理法が挙げられる。
まず、第1の開口部470を設けた第1の絶縁性樹脂膜460を有する図6(b)に示す構造体を、有機溶剤を含む膨潤液に浸漬し、次いでアルカリ性過マンガン酸塩水溶液に浸漬して処理する。上記過マンガン酸塩としては、たとえば過マンガン酸カリウム、過マンガン酸ナトリウム等を用いることができる。過マンガン酸塩として過マンガン酸カリウムを用いる場合、浸漬させる過マンガン酸カリウム水溶液の温度は、45℃以上であることが好ましく、95℃以下であることが好ましい。過マンガン酸カリウム水溶液への浸漬時間は2分間以上が好ましく、20分間以下が好ましい。これにより、第1の絶縁性樹脂膜460と硬化物450との密着性を向上させることができる。
プラズマ処理の処理ガスとしては、具体的には、アルゴンガス、O2ガス、O3ガス、COガス、CO2ガス、NOガス、NO2ガス、フッ素系ガスなどを挙げることができる。
次いで、図7(b)に示すように、第2の絶縁性樹脂膜490に、めっき膜480の一部を露出させる第2の開口部510を形成する。ここで、第2の開口部510の形成法としては、露光現像法やレーザー加工法を用いることができる。
次いで、図7(c)に示すように、第2の開口部510内に露出しためっき膜480上に、UBM層520を介して半田バンプ530を融着させ、本実施形態に係る半導体装置600を得る。
本製造方法に使用する熱硬化性樹脂組成物としては、熱硬化性樹脂と、硬化剤と、無機充填材とを含むものが挙げられる。上記熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂を用いることが好ましい。
エポキシ樹脂としては、その分子量、分子構造に関係なく、1分子内にエポキシ基を2個以上有するモノマー、オリゴマー、ポリマー全般を使用することが可能である。このようなエポキシ樹脂の具体例としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールE型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールM型エポキシ樹脂(4,4'−(1,3−フェニレンジイソプリジエン)ビスフェノール型エポキシ樹脂)、ビスフェノールP型エポキシ樹脂(4,4'−(1,4−フェニレンジイソプリジエン)ビスフェノール型エポキシ樹脂)、ビスフェノールZ型エポキシ樹脂(4,4'−シクロヘキシジエンビスフェノール型エポキシ樹脂)などのビスフェノール型エポキシ樹脂;フェノールノボラック型エポキシ樹脂、臭素化フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、テトラフェノール基エタン型ノボラック型エポキシ樹脂、縮合環芳香族炭化水素構造を有するノボラック型エポキシ樹脂などのノボラック型エポキシ樹脂;ビフェニル型エポキシ樹脂;キシリレン型エポキシ樹脂、ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂などのアラルキル型エポキシ樹脂;ナフチレンエーテル型エポキシ樹脂、ナフトール型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、ナフタレンジオール型エポキシ樹脂、2官能ないし4官能エポキシ型ナフタレン樹脂、ビナフチル型エポキシ樹脂、ナフタレンアラルキル型エポキシ樹脂などのナフタレン骨格を有するエポキシ樹脂;アントラセン型エポキシ樹脂;フェノキシ型エポキシ樹脂;ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂;ノルボルネン型エポキシ樹脂;アダマンタン型エポキシ樹脂;フルオレン型エポキシ樹脂、リン含有エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、脂肪族鎖状エポキシ樹脂、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂、ビキシレノール型エポキシ樹脂、トリフェノールメタン型エポキシ樹脂、トリヒドロキシフェニルメタン型エポキシ樹脂、テトラフェニロールエタン型エポキシ樹脂、トリグリシジルイソシアヌレートなどの複素環式エポキシ樹脂;N,N,N',N'−テトラグリシジルメタキシレンジアミン、N,N,N',N'−テトラグリシジルビスアミノメチルシクロヘキサン、N,N−ジグリシジルアニリンなどのグリシジルアミン類や、グリシジル(メタ)アクリレートとエチレン性不飽和二重結合を有する化合物との共重合物、ブタジエン構造を有するエポキシ樹脂、ビスフェノールのジグリシジルエーテル化物、ナフタレンジオールのジグリシジルエーテル化物、フェノール類のグリシジルエーテル化物から選択される一種または二種以上を含むことができる。これらの中でも、金属パターンとの密着性を向上させる観点から、トリヒドロキシフェニルメタン型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂を含むことがより好ましい。
本製造方法に用いられる硬化剤としては、エチレンジアミン、トリメチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン等の炭素数2〜20の直鎖脂肪族ジアミン;メタフェニレンジアミン、パラフェニレンジアミン、パラキシレンジアミン、4,4'−ジアミノジフェニルメタン、4,4'−ジアミノジフェニルプロパン、4,4'−ジアミノジフェニルエーテル、4,4'−ジアミノジフェニルスルホン、4,4'−ジアミノジシクロヘキサン、ビス(4−アミノフェニル)フェニルメタン、1,5−ジアミノナフタレン、メタキシレンジアミン、パラキシレンジアミン、1,1−ビス(4−アミノフェニル)シクロヘキサン、ジシアノジアミド等のアミノ類;アニリン変性レゾール樹脂やジメチルエーテルレゾール樹脂等のレゾール型フェノール樹脂;フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、tert−ブチルフェノールノボラック樹脂、ノニルフェノールノボラック樹脂等のノボラック型フェノール樹脂;トリヒドロキシフェニルメタン型フェノール樹脂;トリフェノールメタン型フェノール樹脂;フェニレン骨格含有フェノールアラルキル樹脂、ビフェニレン骨格含有フェノールアラルキル樹脂等のフェノールアラルキル樹脂;ナフタレン骨格やアントラセン骨格のような縮合多環構造を有するフェノール樹脂;ポリパラオキシスチレン等のポリオキシスチレン;ヘキサヒドロ無水フタル酸(HHPA)、メチルテトラヒドロ無水フタル酸(MTHPA)などの脂環族酸無水物、無水トリメリット酸(TMA)、無水ピロメリット酸(PMDA)、ベンゾフェノンテトラカルボン酸(BTDA)などの芳香族酸無水物などを含む酸無水物;ポリサルファイド、チオエステル、チオエーテルなどのポリメルカプタン化合物;イソシアネートプレポリマー、ブロック化イソシアネートなどのイソシアネート化合物;カルボン酸含有ポリエステル樹脂などの有機酸類が挙げられる。これらは1種類を単独で用いても2種類以上を組み合わせて用いてもよい。また、これらの内、信頼性等の点から、1分子内に少なくとも2個のフェノール性水酸基を有する化合物が好ましく、このような化合物としては、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、tert−ブチルフェノールノボラック樹脂、ノニルフェノールノボラック樹脂等のノボラック型フェノール樹脂;レゾール型フェノール樹脂;ポリパラオキシスチレン等のポリオキシスチレン;フェニレン骨格含有フェノールアラルキル樹脂、ビフェニレン骨格含有フェノールアラルキル樹脂、トリヒドロキシフェニルメタン型フェノール樹脂等が例示される。
本製造方法に用いられる無機充填材の具体例としては、溶融破砕シリカ、溶融球状シリカ、結晶シリカ、2次凝集シリカ、微粉シリカ等のシリカ;アルミナ、窒化ケイ素、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、酸化チタン、炭化ケイ素、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、チタンホワイトなどの金属化合物;タルク;クレー;マイカ;ガラス繊維等が挙げられる。無機充填材としては、上記具体例のうち、溶融球状シリカが好ましい。これにより、熱硬化性樹脂組成物の硬化物60の熱膨張係数の向上を抑制することができる。したがって、電気的接続の信頼性を向上できる。
また、無機充填材としては、平均粒子径d50の異なる2種以上の無機充填材を併用することが好ましい。これにより、無機充填材の充填量を多くしつつ、無機充填材の脱落を抑制できる。したがって、導体部40が、無機充填材の脱落した跡から露出し、電気的接続の信頼性が低下することを抑制できる。
なお、無機充填材の平均粒子径d50は、たとえばレーザー回折式粒度分布測定装置(例えば、HORIBA社製、LA−500)を用いて測定することが可能である。
なお、本実施形態にかかる無機充填材の粒子径の最小値は、例えば、0.1μm以上とすることができる。
以下、代表成分について説明する。
上記熱硬化性樹脂組成物には、硬化促進剤を含有させてもよい。この硬化促進剤は、エポキシ基と硬化剤との硬化反応を促進させるものであればよい。具体的には、上記硬化促進剤として、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン−7等のジアザビシクロアルケン及びその誘導体;トリブチルアミン、ベンジルジメチルアミン等のアミン系化合物;2−メチルイミダゾール等のイミダゾール化合物;トリフェニルホスフィン、メチルジフェニルホスフィン等の有機ホスフィン類;テトラフェニルホスホニウム・テトラフェニルボレート、テトラフェニルホスホニウム・テトラ安息香酸ボレート、テトラフェニルホスホニウム・テトラナフトイックアシッドボレート、テトラフェニルホスホニウム・テトラナフトイルオキシボレート、テトラフェニルホスホニウム・テトラナフチルオキシボレート等のテトラ置換ホスホニウム・テトラ置換ボレート;ベンゾキノンをアダクトしたトリフェニルホスフィン等が挙げられる。これらは1種類を単独で用いても2種類以上を組み合わせて用いてもよい。より好ましいものとしては、熱硬化性樹脂組成物が金型キャビティ内で溶融した後の急激な増粘が少ない硬化促進剤が挙げられる。
上記熱硬化性樹脂組成物には、硬化物60を形成した後に金型からの離型性を向上させる目的で、離型剤を含有させてもよい。かかる離型剤としては、天然ワックス、モンタン酸エステル等の合成ワックス、高級脂肪酸もしくはその金属塩類、パラフィン、酸化ポリエチレン等が挙げられる。離型剤としては、上記具体例のうち、1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
カップリング剤としては、たとえばエポキシシランカップリング剤、カチオニックシランカップリング剤、アミノシランカップリング剤、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシランカップリング剤、γ−アミノプロピルトリエトキシシランカップリング剤、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシランカップリング剤、フェニルアミノプロピルトリメトキシシランカップリング剤、メルカプトシランカップリング剤などのシランカップリング剤、チタネート系カップリング剤およびシリコーンオイル型カップリング剤などが挙げられる。カップリング剤としては、上記具体例のうち、1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
レベリング剤としては、具体的には、アクリル系共重合物等が挙げられる。
着色剤としては、具体的には、カーボンブラック、ベンガラ、酸化チタン等が挙げられる。着色剤としては、上記具体例のうち、1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
低応力剤としては、具体的には、アクリロニトリル−ブタジエンゴム;シリコーンオイル、シリコーンゴムなどのシリコーン化合物などが挙げられる。低応力剤としては、上記具体例のうち、1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
イオン捕捉剤としては、ハイドロタルサイト、ゼオライト、水酸化ビスマスなどを挙げることができる。イオン捕捉剤としては、上記具体例のうち、1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
難燃剤としては、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、ホウ酸亜鉛、モリブデン酸亜鉛、ホスファゼンなどを挙げることができる。難燃剤としては、上記具体例のうち、1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
以下、参考形態の例を付記する。
1. 基板上または半導体チップ上に、前記基板または前記半導体チップの表面からの高さが同じである複数の導体部を形成する工程と、
前記基板または前記半導体チップ上において、隣接する前記導体部の間に存在する間隙に対して、流動状態にある熱硬化性樹脂組成物を導入する工程と、
前記熱硬化性樹脂組成物を硬化させて得られる硬化物によって、前記間隙に面する前記導体部の表面の略全域が覆われるように、流動状態にある前記熱硬化性樹脂組成物を硬化させる工程と、
前記硬化させる工程の後、前記硬化物の表面を研磨することなく、前記導体部に接する金属パターンを形成する工程と、
をこの順に含み、
前記硬化させる工程は、下記(a)または(b)の状態にあるいずれかの構造体を得る工程であり、
前記構造体が下記(a)の状態にある場合、
前記金属パターンを形成する工程において、前記頂部と接するように前記金属パターンを形成し、
前記構造体が下記(b)の状態にある場合、
前記金属パターンを形成する工程の前に、研磨以外の手段で前記スキン層を除去して前記頂部を露出させる工程をさらに含み、
前記金属パターンを形成する工程において、露出した前記頂部と接するように前記金属パターンを形成する、半導体装置の製造方法。
(a)前記導体部の高さ方向に位置する前記導体部の頂部が露出した状態
(b)前記導体部の高さ方向に位置する前記導体部の前記頂部上に前記硬化物からなるスキン層が付着した状態
2. 前記研磨以外の手段が、薬液処理またはエッチング処理である、1.に記載の半導体装置の製造方法。
3. 前記金属パターンを形成する工程により、前記導体部の高さ方向に位置する前記頂部と、前記金属パターンとを電気的に接続する、1.または2.に記載の半導体装置の製造方法。
4. 前記硬化させる工程の前に、前記導体部の前記頂部に対して押し付けるように離型フィルムを配置する工程をさらに含む、1.乃至3.のいずれか一つに記載の半導体装置の製造方法。
5. 前記離型フィルムを配置する工程において、前記導体部の前記頂部と対向するように配される側の前記離型フィルムの表面の算術平均表面粗さ(Ra)が、0μm以上0.5μm以下である、4.に記載の半導体装置の製造方法。
6. 前記硬化させる工程の後であり、かつ前記金属パターンを形成する工程の前に、前記硬化物の表面を薬液処理する工程をさらに含む、1.乃至5.のいずれか一つに記載の半導体装置の製造方法。
7. 前記硬化させる工程の後、かつ前記金属パターンを形成する工程の前に、前記基板上または前記半導体チップ上における前記硬化物と前記導体部とが配されている側の面に対して、密着助剤を塗布する工程をさらに含む、1.乃至6.のいずれか一つに記載の半導体装置の製造方法。
8. 前記硬化させる工程の後であり、かつ前記金属パターンを形成する工程の前に、前記硬化物の表面に対してプラズマ処理を施す工程をさらに含む、1.乃至7.のいずれか一つに記載の半導体装置の製造方法。
9. 前記複数の導体部を形成する工程が、
前記基板または前記半導体チップ上に第1の導体パターンを形成する工程と、
前記第1の導体パターン上に、前記基板または前記半導体チップの表面からの高さが同じ高さとなるように第2の導体パターンを形成する工程と、
を含む、1.乃至8.のいずれか一つに記載の半導体装置の製造方法。
10. 前記金属パターンを形成する工程が、
前記導体部の前記頂部と接するように金属膜を形成する工程と、
前記金属膜を選択的に除去して前記金属パターンを得る工程と、
を含む、1.乃至9.のいずれか一つに記載の半導体装置の製造方法。
11. 前記熱硬化性樹脂組成物が、エポキシ樹脂と、硬化剤と、無機充填剤とを含む、1.乃至10.のいずれか一つに記載の半導体装置の製造方法。
12. 前記熱硬化性樹脂組成物が離型剤をさらに含む、11.に記載の半導体装置の製造方法。
・エポキシ樹脂1:ビフェニル型エポキシ樹脂(三菱化学社製、YX4000K)
・エポキシ樹脂2:トリフェノールメタン型エポキシ樹脂(三菱化学社製、E−1032H60)
・硬化剤:トリフェノールメタン型フェノール樹脂(明和化成社製、MEH−7500)
・無機充填材1:溶融球状シリカ(新日鉄住金マテリアルズ社製、TS−6026、篩を用いて粒径が20μmを超える粗大粒子を除去したもの、平均粒子径d50:4μm)
・無機充填材2:溶融球状シリカ(龍森社製、MSR−SC3−TS、篩を用いて粒径が55μmを超える粗大粒子を除去したもの、平均粒子径d50:17μm)
・無機充填材3:水酸化アルミニウム(日本軽金属社製、BE043、篩を用いて粒径が20μmを超える粗大粒子を除去したもの、平均粒子径d50:4μm)
・硬化促進剤:下記式(1)で示される化合物を用いた。製造方法を後述する。
・カップリング剤2:γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業社製、KBM−803)
・離型剤:カルナバワックス(東亜化成社製、TOWAX−132)
・イオン捕捉剤:ハイドロタルサイト(協和化学社製、DHT−4H)
・着色剤:カーボンブラック(三菱化学社製、カーボン#5)
・低応力剤1:アクリロニトリル−ブタジエンゴム(宇部興産社製、CTBN1008SP)
・低応力剤2:シリコーンオイル(東レダウコーニング社製、FZ―3730)
まず、冷却管及び攪拌装置付きのセパラブルフラスコに対して、2,3−ジヒドロキシナフタレン12.81g(0.080mol)と、テトラフェニルホスホニウムブロミド16.77g(0.040mol)と、メタノール100mlとを仕込み、均一に撹拌溶解させた。次に、水酸化ナトリウム1.60g(0.04ml)を10mLのメタノールに溶解させた水酸化ナトリウム溶液を、セパラブルフラスコ内に徐々に滴下した。これにより析出した結晶を、ろ過、水洗、真空乾燥することで、硬化促進剤を得た。
第1の実施形態において図1〜3を参照して述べた手順で、図3に示す半導体装置300を実施例1の半導体装置として作製した。詳細な手順を以下に説明する。
まず、基板10として、長さ240mm×幅78mmの矩形形状の冷間圧延鋼板を準備した。次いで、フォトリソグラフィー法を用いて、基板10上に、電気回路を第1の導体パターン20として形成し、次いで、第1の導体パターンの上に、複数の金属ピラーを第2の導体パターン30として形成した。これにより、複数の導体部40の頂部92が面一となるように、第1の導体パターン20及び第2の導体パターン30からなる導体部40を複数形成した。
なお、第1の導体パターン20及び第2の導体パターン30は銅によって形成した。また、第2の導体パターン30の形状は円柱形状の柱体形状であった。第2の導体パターン30の底面及び天面の直径は50μm、第2の導体パターン30の基板10からの高さは150μmと同じなるようにフォトリソグラフィー法を行った。
ここで、下記表1に示した配合量の各成分を、常温でミキサーを用いて混合し、次に70℃以上110℃以下の温度で2軸混練した。次いで、常温まで冷却後、粉砕し、Bステージの硬化状態の熱硬化性樹脂組成物50を準備した。
次いで、圧縮成型法を用いて、隣接する複数の導体部40の間隙に、流動状態にある熱硬化性樹脂組成物50を導入した。
なお、圧縮成形法で熱硬化性樹脂組成物50を導入する条件は、成形温度175℃、成形圧力10MPa、成形時間2分とした。ここで、圧縮成形は、導体部40の頂部92を離型フィルム100によって保護することによって行った。
また、離型フィルムとしては、エンボス加工面及びエンボス未加工面を一面ずつ備える旭硝子社製のアフレックス(登録商標)50KN144NTを用いた。ここで、エンボス未加工面とは平滑な面を意味する。熱硬化性樹脂組成物50の導入は、エンボス未加工面によって、導体部40の頂部92を保護し、エンボス加工面を金型と接触させることで行った。これにより、複数の導体部40の頂部92が、熱硬化性樹脂組成物によって埋設されないように、熱硬化性樹脂組成物を導入した。なお、離型フィルム100のエンボス未加工面について、JIS−B0601−1994に準拠した方法で測定した算術平均粗さ(Ra)は、0.018μmであった。
熱硬化性樹脂組成物50を導入した後、温度175℃で4時間の熱処理を行うことで、熱硬化性樹脂組成物50を硬化し、Cステージの硬化状態である硬化物60とした。次いで、離型フィルム100を導体部の頂部92から剥離した。ここで、導体部40の頂部92の一部には、硬化物60からなるスキン層が数μmオーダーで付着していた。そこで、薬液処理を行うことで、スキン層を除去した。薬液処理は、具体的には、過マンガン酸カリウム水溶液によって行った。薬液処理後、スキン層が完全に除去された、すなわち、頂部92が露出していることを目視によって確認した。
次いで、硬化物60の上に、密着助剤として、Atotech社製のBooster MRを塗工し、密着助剤からなる層80を形成した。次いで、フォトリソグラフィー法によって、頂部92と、電気的に接続する電気回路である金属パターン160を形成し、さらに、金属パターン160及び導体部40にめっき膜260を形成した。なお、金属パターンの回路線幅/線間隔(L/S)は、12/12μmとした。
次いで、基板10を化学的にエッチングすることで除去し、実施例1の半導体装置として、多層配線基板を得た。
圧縮成型法を用いて、隣接する複数の導体部40の間隙に、流動状態にある熱硬化性樹脂組成物50を導入する際に、熱硬化性樹脂組成物50の導入は、エンボス加工面によって、導体部40の頂部92を保護し、エンボス未加工面を金型と接触させることで行った以外は、実施例1と同様の方法によって実施例2の半導体装置として多層配線基板を得た。
なお、エンボス加工面とは、エンボス形状を備える面を意味する。
なお、離型フィルム100のエンボス加工面について、JIS−B0601−1994に準拠した方法で測定した算術平均粗さ(Ra)は、1.247μmであった。
上記表1に記載した、熱硬化性樹脂組成物の配合組成を、無機充填材1から無機充填材2に変更した以外は、実施例1と同じ手法で、実施例3の半導体装置を作製した。
なお、無機充填材2の配合量は、78.85質量%とした。
スキン層を除去するための薬液処理を行わず、さらに、密着助剤を塗工しない、すなわち、密着助剤からなる層80を形成しなかった以外は、実施例1と同じ手法で、実施例4の半導体装置を作製した。
実施例1に記載の手法において、スキン層を除去するための薬液処理を行わず、さらに、熱硬化性樹脂組成物50を硬化し、Cステージの硬化状態である硬化物60とした後、硬化物60の表面に対して、O2ガスを用いたプラズマ処理を施すことで硬化物60の表面を粗面化し、さらに、密着助剤を塗工しない、すなわち、密着助剤からなる層80を形成しなかった以外は、実施例1と同じ手法で、実施例5の半導体装置を作製した。
図8(a)〜(b)に示す工程を採用して、図1(f)(図8(c)と同じ)に示す構造体を作製した。
まず、基板10として、長さ240mm×幅78mmの矩形形状の冷間圧延鋼板を準備した。次いで、フォトリソグラフィー法を用いて、基板10上に、電気回路を第1の導体パターン20として形成し、次いで、第1の導体パターンの上に、複数の金属ピラー91を第2の導体パターン30として形成した。これにより、複数の導体部40の頂部92が面一になるように、第1の導体パターン20及び第2の導体パターン30からなる導体部40を複数形成した。
ここで、熱硬化性樹脂組成物としては、実施例1で用いたものと同様のものを準備した。
次いで、圧縮成型法を用いて、隣接する複数の導体部40の間隙に、流動状態にある熱硬化性樹脂組成物50を導入した。
なお、圧縮成形法で熱硬化性樹脂組成物50を導入する条件は、成形温度175℃、成形圧力10MPa、成形時間2分とした。ここで、圧縮成形は、導体部40の頂部92を離型フィルム100によって保護せず、複数の導体部40の頂部92が、熱硬化性樹脂組成物50に埋設されるように熱硬化性樹脂組成物50を導入した。
熱硬化性樹脂組成物50を導入した後、温度175℃で4時間の熱処理を行うことで、熱硬化性樹脂組成物50を硬化し、Cステージの硬化状態である硬化物60とした。
次いで、グラインド装置を用いて硬化物60の表面を機械的研磨することにより、導体部40の頂部92を露出させた。
次いで、硬化物60の上に、密着助剤として、Atotech社製のBooster MRを塗工し、密着助剤からなる層80を形成した。次いで、フォトリソグラフィー法によって、頂部92と、電気的に接続する電気回路である金属パターン160を形成し、さらに、金属パターン160及び導体部40にめっき膜260を形成した。なお、金属パターンの回路線幅/線間隔(L/S)は、12/12μmとした。
次いで、基板10を化学的にエッチングすることで除去し、参考例1の半導体装置として、多層配線基板を得た。
グラインド装置に代えて、化学機械的研磨装置(chemical mechanical polishing:CMP)を用いて硬化物60の表面を研磨した点以外は、参考例1と同じ手法で、比較例1の半導体装置を作製した。
なお、化学機械的研磨装置は、研磨剤による化学反応を起こしつつ、機械的研磨を行う装置である。ここで、研磨剤としては、ANJI社製のZ4Uを用いた。化学機械的研磨装置は、高速かつ平滑な研磨面を得ることができるが、例えば、スキン層を除去するような精密な操作に不向きである。
比較例1の半導体装置では、化学機械的研磨装置によって硬化物60を高速で研磨したが、硬化物60が研磨剤によって溶解、さらに、膨潤することによって、無機充填材の脱落が生じていた。かりに無機充填材の脱落が生じる場合、半導体装置の電気的信頼性が低下してしまう懸念がある。
・ピール強度:半導体装置が備える硬化物60と金属パターン160との密着性を評価すべく、両者のピール強度をJIS C 6481に準拠した方法で測定した。なお、単位は、N/mmである。
◎:無機充填材の脱落はなかった。
○:若干の無機充填材の脱落が確認されたが、実用上問題ない程度のレベルであった。
×:実用上問題がある程度に、無機充填材の脱落が生じていた。
◎:ショート、配線切れはなく、外観および導通性の両観点において実質上問題ないことが確認された。
○:外観という点において、導通性に影響を及ぼす可能性を有している箇所が若干あることが確認されたが、導通性の観点においては実用上問題がないことが確認された。
×:外観および導通性の両観点において実用上問題がある程度にショートおよび配線切れが生じていることが確認された。
Claims (20)
- 基板上に、前記基板の表面からの高さが同じである複数の導体部を形成する導体部形成工程と、
隣接する前記導体部の間隙に熱硬化性樹脂組成物を導入し、前記導体部の頂部が露出するように前記熱硬化性樹脂組成物の硬化物で前記導体部を覆う被覆工程と、
前記硬化物の表面を研磨することなく、前記硬化物の上に前記頂部と電気的に接続する金属パターンを形成する多層配線工程と、をこの順に含む、半導体装置の製造方法。 - 半導体チップの上に複数の導体部を形成し、支持体から複数の前記導体部の高さが同じになるように、前記半導体チップ及び前記導体部を前記支持体の上に配置する導体部形成工程と、
隣接する前記導体部の間に存在する間隙に熱硬化性樹脂組成物を導入し、前記導体部の頂部が露出するように前記熱硬化性樹脂組成物の硬化物で前記導体部を覆う被覆工程と、
前記硬化物の表面を研磨することなく、前記硬化物の上に前記頂部と電気的に接続する金属パターンを形成する多層配線工程と、をこの順に含み、
前記被覆工程の後、前記支持体と、前記硬化物とを分離する分離工程をさらに含む、半導体装置の製造方法。 - 請求項1または2に記載の半導体装置の製造方法であって、
前記被覆工程において、前記導体部の間隙に前記熱硬化性樹脂組成物を導入する際、前記頂部にスキン層が形成され、前記スキン層を化学的手法によって取り除く、半導体装置の製造方法。 - 請求項1から3のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法であって、
前記被覆工程において、前記熱硬化性樹脂組成物を前記硬化物とする前に、前記頂部に対して押し付けるように離型フィルムを配置する、半導体装置の製造方法。 - 請求項4に記載の半導体装置の製造方法であって、
前記離型フィルムの前記頂部に対して押し付ける面の算術平均表面粗さRaが、0μm以上1.5μm以下である、半導体装置の製造方法。 - 請求項4または5に記載の半導体装置の製造方法であって、
前記離型フィルムは、フッ素系離型フィルムである、半導体装置の製造方法。 - 請求項1から6のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法であって、
前記被覆工程において、前記硬化物の表面を粗面化処理する、半導体装置の製造方法。 - 請求項7に記載の半導体装置の製造方法であって、
前記粗面化処理の方法は、薬液処理又はプラズマ処理である、半導体装置の製造方法。 - 請求項1から8のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法であって、
前記多層配線工程の前、前記硬化物の前記頂部が露出する面の算術平均表面粗さRaは、0.02μm以上0.8μm以下である、半導体装置の製造方法。 - 請求項1から9のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法であって、
前記硬化物の硬化状態は、Cステージの硬化状態である、半導体装置の製造方法。 - 請求項1から10のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法であって、
前記多層配線工程において、前記硬化物の表面に密着助剤を塗工した後、前記金属パターンを形成する、半導体装置の製造方法。 - 請求項1から11のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法であって、
前記導体部形成工程において、前記導体部は、第1の導体パターン及び第2の導体パターンを含み、
前記第1の導体パターンは、電気回路であり、
前記第2の導体パターンは、金属ピラーを含む、半導体装置の製造方法。 - 請求項12に記載の半導体装置の製造方法であって、
前記第1の導体パターン及び前記第2の導体パターンは、フォトリソグラフィー法によって形成される、半導体装置の製造方法。 - 請求項1から13のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法であって、
前記多層配線工程において、前記金属パターンは、フォトリソグラフィー法によって形成される、半導体装置の製造方法。 - 請求項1から14のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法であって、
前記熱硬化性樹脂組成物は、エポキシ樹脂と、硬化剤と、無機充填材とを含む、半導体装置の製造方法。 - 請求項15に記載の半導体装置の製造方法であって、
前記無機充填材の粒子径は、80μmより小さい、半導体装置の製造方法。 - 請求項15または16に記載の半導体装置の製造方法であって、
前記無機充填材の平均粒子径d50は、0.1μm以上20μm以下である、半導体装置の製造方法。 - 請求項15から17のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法であって、
前記無機充填材として、平均粒子径の異なる2種以上の無機充填材を併用する、半導体装置の製造方法。 - 請求項15から18のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法であって、
前記熱硬化性樹脂組成物は、離型剤を更に含む、半導体装置の製造方法。 - 基板上または半導体チップ上に、前記基板または前記半導体チップの表面からの高さが同じである複数の導体部を形成する工程と、
前記基板または前記半導体チップ上において、隣接する前記導体部の間に存在する間隙に対して、流動状態にある熱硬化性樹脂組成物を導入する工程と、
前記熱硬化性樹脂組成物を硬化させて得られる硬化物によって、前記間隙に面する前記導体部の表面の略全域が覆われるように、流動状態にある前記熱硬化性樹脂組成物を硬化させる工程と、
前記硬化させる工程の後、前記硬化物の表面を研磨することなく、前記導体部に接する金属パターンを形成する工程と、
をこの順に含み、
前記硬化させる工程は、下記(a)または(b)の状態にあるいずれかの構造体を得る工程であり、
前記構造体が下記(a)の状態にある場合、
前記金属パターンを形成する工程において、前記頂部と接するように前記金属パターンを形成し、
前記構造体が下記(b)の状態にある場合、
前記金属パターンを形成する工程の前に、研磨以外の手段で前記スキン層を除去して前記頂部を露出させる工程をさらに含み、
前記金属パターンを形成する工程において、露出した前記頂部と接するように前記金属パターンを形成する、半導体装置の製造方法。
(a)前記導体部の高さ方向に位置する前記導体部の頂部が露出した状態
(b)前記導体部の高さ方向に位置する前記導体部の前記頂部上に前記硬化物からなるスキン層が付着した状態
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