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JP2016008328A - シリンダ部材の陽極酸化処理方法および陽極酸化処理装置 - Google Patents

シリンダ部材の陽極酸化処理方法および陽極酸化処理装置 Download PDF

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JP2016008328A
JP2016008328A JP2014130076A JP2014130076A JP2016008328A JP 2016008328 A JP2016008328 A JP 2016008328A JP 2014130076 A JP2014130076 A JP 2014130076A JP 2014130076 A JP2014130076 A JP 2014130076A JP 2016008328 A JP2016008328 A JP 2016008328A
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彰人 星野
Akito Hoshino
彰人 星野
清和 中根
Kiyokazu Nakane
清和 中根
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Hitachi Automotive Systems Ltd
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Abstract

【課題】陽極酸化処理液の管理が容易となるシリンダ部材の陽極酸化処理方法および陽極酸化処理装置の提供。【解決手段】シリンダ部材11にその開口12から陰極となるノズル部55を挿入し、シリンダ部材11の開口12の周囲の縁面13aに区画部53を当接させてシリンダ部材11の内表面11bを外表面11aに対して区画して、シリンダ部材11の底部14の外表面14aに陽極となる当接部58を当接させる。当接部58と区画部53とでシリンダ部材11を押圧して、ノズル部55から陽極酸化処理液Lを吐出させるとともに当接部58とノズル部55との間に電流を流す。【選択図】図3

Description

本発明は、シリンダ部材の陽極酸化処理方法および陽極酸化処理装置に関する。
マスタシリンダを構成する部品のうち、アルミニウム製品であるシリンダ部材に対して陽極酸化処理(アルマイト処理)を施すことが行われている(例えば特許文献1参照)。
特開2008−56953号公報
通常、アルミニウム合金からなる部材に陽極酸化処理を行う場合、部材の全体を陽極酸化処理液に浸漬した状態で処理を行うようになっている。しかしながら、このように部材の全体を陽極酸化処理液に浸漬した状態で陽極酸化処理を行うと、陽極酸化処理液の管理が煩雑になってしまう。
本発明は、陽極酸化処理液の管理が容易となるシリンダ部材の陽極酸化処理方法および陽極酸化処理装置の提供を目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る陽極酸化処理方法は、シリンダ部材に該シリンダ部材の開口から陰極となるノズル部を挿入する工程と、前記シリンダ部材の開口周囲の縁面に区画部を当接させて前記シリンダ部材の内表面を外表面に対して区画する工程と、前記シリンダ部材の底部の外表面に陽極となる当接部を当接させる工程と、前記当接部と前記区画部とで前記シリンダ部材を押圧する工程と、前記ノズル部から陽極酸化処理液を吐出させるとともに前記当接部と前記ノズル部との間に電流を流す工程と、を含む方法とした。
また、本発明に係る陽極酸化処理装置は、シリンダ部材に該シリンダ部材の開口から挿入されるノズル部と、前記シリンダ部材の開口周囲の縁面に当接して前記シリンダ部材の内表面を外表面に対して区画する区画部と、該区画部と対向して設けられ、前記シリンダ部材の底部の外表面に当接する当接部と、前記当接部と前記区画部とを前記シリンダ部材に押圧する押圧部と、前記ノズル部から陽極酸化処理液を吐出させるポンプと、前記当接部を陽極とし、前記ノズル部を陰極として電流を供給する電流供給部と、を有する構成とした。
本発明に係るシリンダ部材の陽極酸化処理方法および陽極酸化処理装置によれば、陽極酸化処理液の管理が容易となる。
本発明に係る一実施形態の陽極酸化処理方法および陽極酸化処理装置で陽極酸化処理が施されるシリンダ部材を示す断面図である。 同実施形態の陽極酸化処理装置を示す一部を断面とした正面図である。 同実施形態の陽極酸化処理装置でシリンダ部材を処理する状態を示す一部を断面とした正面図である。
本発明に係る一実施形態を図面を参照して説明する。図1は、本実施形態の陽極酸化処理方法および陽極酸化処理装置で高速陽極酸化処理が施されるシリンダ部材11を示すものである。
このシリンダ部材11は、車両用のマスタシリンダを構成する部品である。車両用のマスタシリンダは、図示は略すがブレーキペダルの操作量に応じた力がブレーキブースタから導入され、導入された力でシリンダ部材11の内部に配置されるピストンを移動させてブレーキペダルの操作量に応じたブレーキ液圧を発生させるものである。
シリンダ部材11は、アルミニウム合金からなる一体成形品であり、軸方向の一端側が開口12とされた筒状部13と、筒状部13の軸方向の開口12に対し反対側を閉塞する底部14と、筒状部13の外周面から外方に向けて突出する取付座部15とを有する有底筒状をなしている。底部14の開口12に対し反対側に向く外表面14aと、筒状部13の開口12の周囲の縁面13aとは、いずれも筒状部13の中心軸線の直交面に平行な平坦面となっている。底部14の外表面14aと、筒状部13および取付座部15の縁面13aを除く外表面13bとが、シリンダ部材11の外表面(表面)11aとなっている。また、底部14の内表面14bと、筒状部13の内表面13cとが、シリンダ部材11の内表面(表面)11bとなっている。
取付座部15は、ブレーキ液を貯留する図示略のリザーバタンクが取り付けられる部分であり、車載時にはシリンダ部材11における鉛直方向の上部に配置される。取付座部15には、底部14側に取付穴21が、開口12側に取付穴22が形成されている。取付穴21,22は、取付座部15における筒状部13に対し反対側から所定深さに形成されている。筒状部13には、底部14側の取付穴21の穴底と筒状部13の内側とを連通させる通路穴23と、開口12側の取付穴22の穴底と筒状部13の内側とを連通させる通路穴24とが形成されている。二カ所の取付穴21,22にはリザーバタンクの二カ所の給排部が嵌合されることになり、これにより、通路穴23,24を介してリザーバタンクの内部とシリンダ部材11の内部とが連通可能となる。
図示は略すが、シリンダ部材11には、底部14側にセカンダリピストンが、開口12側にプライマリピストンが、それぞれ摺動可能に嵌合される。セカンダリピストンは、シリンダ部材11の底部14側の部分との間にディスクブレーキの所定のホイールシリンダにブレーキ液を吐出するセカンダリ圧力室を形成する。プライマリピストンは、セカンダリピストンおよびシリンダ部材11との間にディスクブレーキの別のホイールシリンダにブレーキ液を吐出するプライマリ圧力室を形成する。また、これらプライマリ圧力室及びセカンダリ圧力室には、ブレーキ液を吐出するための図示せぬ吐出口をそれぞれ有している。
筒状部13には、底部14側の内周部にセカンダリピストンを摺動可能に嵌合させる底側摺動内径部28が形成されており、セカンダリピストンは、この底側摺動内径部28で案内されて軸方向に移動する。筒状部13には、開口12側の内周部にプライマリピストンを摺動可能に嵌合させる開口側摺動内径部29が形成されており、プライマリピストンは、この開口側摺動内径部29で案内されて軸方向に移動する。
底側摺動内径部28の形成範囲における軸方向の中間位置には、通路穴23の筒状部13内への開口位置に、底側摺動内径部28よりも径方向外側に凹む円環状の通路溝31が形成されている。また、底側摺動内径部28の形成範囲には、通路溝31よりも底部14側に周溝32が、通路溝31よりも開口12側に周溝33が、それぞれ形成されている。これら周溝32,33は、いずれも円環状をなして底側摺動内径部28よりも径方向外方に凹んでいる。
開口側摺動内径部29の形成範囲における軸方向の中間位置には、通路穴24の筒状部13内への開口位置に、開口側摺動内径部29よりも径方向外側に凹む円環状の通路溝36が形成されている。また、開口側摺動内径部29の形成範囲には、通路溝36よりも底部14側に周溝37が、通路溝36よりも開口12側に周溝38が、それぞれ形成されている。これら周溝37,38は、いずれも円環状をなして開口側摺動内径部29よりも径方向外方に凹んでいる。
周溝32内には円環状のカップシールが、周溝33内には円環状の区画シールが配置される。周溝32内に配置されるカップシールは、セカンダリピストンが底部14側に前進してセカンダリ圧力室の圧力がリザーバタンクの圧力(大気圧)よりも高くなると、セカンダリピストンとシリンダ部材11との隙間をシールする一方、セカンダリピストンがスプリングの付勢力で底部14とは反対側に後退しその際にセカンダリ圧力室の圧力がリザーバタンクの圧力よりも低くなると、セカンダリ圧力室にリザーバタンクから液補給を可能とする。周溝33内に配置される区画シールは、セカンダリピストンとシリンダ部材11との隙間を常時シールする。
周溝37内には円環状のカップシールが、周溝38内には円環状の区画シールが配置される。周溝37内に配置されるカップシールは、プライマリピストンが底部14側に前進してプライマリ圧力室の圧力がリザーバタンクの圧力(大気圧)よりも高くなると、プライマリピストンとシリンダ部材11との隙間をシールする一方、プライマリピストンがスプリングの付勢力で底部14とは反対側に後退し、その際にプライマリ圧力室の圧力がリザーバタンクの圧力よりも低くなると、プライマリ圧力室にリザーバタンクから液補給を可能とする。周溝38内に配置される区画シールは、プライマリピストンとシリンダ部材11との隙間を常時シールする。
つまり、シリンダ部材11は、ピストンに対し相対的に摺動する底側摺動内径部28および開口側摺動内径部29を有する摺動部材となっている。
図2は、図1に示すシリンダ部材11の表面を陽極酸化処理して表面に酸化皮膜を形成する本実施形態の陽極酸化処理装置51を示すものである。この陽極酸化処理装置51は、台座部52と、区画部53と、陽極酸化処理液槽54と、ノズル部55と、ポンプ56と、押圧部57と、当接部58と、電流供給部59と、制御部60とを有している。
台座部52は、水平に配置される上面52aを有している。台座部52は、板状をなしており、厚さ方向を鉛直方向に沿わせて水平に配置されている。台座部52の中間所定位置にはこれを鉛直方向に貫通する連通孔61が形成されている。連通孔61は水平断面が円形状をなしている。
区画部53は、シール性を有する板状の材料からなっており、連通孔61を水平外側で囲むように環状をなして台座部52の上面52aに装着されている。図3に示すように、区画部53上にシリンダ部材11が開口12側の縁面13aにおいて搭載されることになる。区画部53は、所定のセット位置に搭載されたシリンダ部材11の開口12側の縁面13aに全周にわたって当接してシリンダ部材11の内表面11bを外表面11aに対して区画する。
陽極酸化処理液槽54は、台座部52の鉛直下方に配置されている。陽極酸化処理液槽54は、陽極酸化処理液Lが充填される槽本体65と、槽本体65の上部から上方に延出して台座部52の連通孔61に連結される円筒状の上部連結管66と、槽本体65の側部から側方に延出してポンプ56の吸引側に連結される側部連結管67とを有している。
槽本体65内は、上部連結管66によって連通孔61内に連通することになり、側部連結管67によってポンプ56に連通する。陽極酸化処理液槽54は、槽本体65内に配置されて槽本体65内の陽極酸化処理液Lの温度を所定の維持温度に維持するように調節する温度調節部68を有している。温度調節部68は、具体的には、設定された維持温度となるように陽極酸化処理液Lを加熱するヒータである。
ポンプ56は、ノズル部55から陽極酸化処理液Lを吐出させるものである。ノズル部55は、ポンプ56の吐出側に連結されている。ノズル部55は、ポンプ56から上方に延出した後、水平方向に延出して上部連結管66内に挿入され、上部連結管66内および連通孔61内で鉛直上方に延出する。ノズル部55のうち、上部連結管66内および連通孔61内で鉛直方向に沿うノズル本体部75は、円筒状をなしており、上部連結管66の中心軸上つまり連通孔61の中心軸上に配置されて、台座部52の上面52aよりも所定長さ上方に延出している。
ノズル部55は、ノズル本体部75の上端部およびポンプ56側の端部のみが開口しており、よって、ポンプ56からノズル部55に吐出された陽極酸化処理液Lは、ノズル部55のポンプ56とは反対側の上端部から上方に所定の流量で噴出する。ノズル部55のノズル本体部75には、シリンダ部材11が被せられることになり、その際に、ノズル本体部75はシリンダ部材11内にその開口12から挿入される。その後、区画部53の所定のセット位置に搭載されたシリンダ部材11は、筒状部13の内表面13cが全周にわたってノズル本体部75との間にクリアランス76を有し、底部14も内表面14bがノズル本体部75との間にクリアランス77を有する状態となる。
押圧部57は、鉛直方向に立設された支柱部85と支柱部85の上部に上下移動可能に支持されて支柱部85から水平側方に延出する腕部86とを有して当接部58を支持する支持部材87と、支柱部85つまり支持部材87を鉛直軸回りに回転させる回転機構部88と、腕部86を支柱部85に対して昇降させる昇降駆動部89とを有している。当接部58は、支持部材87の腕部86の先端部の下面に取り付けられている。
回転機構部88は、支柱部85を図2および図3に示すように水平回転させることにより、腕部86に取り付けられた当接部58を、図3に示すようにノズル本体部75の鉛直上方に位置する回転方向前進位置と、図2に示すようにノズル本体部75の鉛直上方から退避する回転方向退避位置との間で旋回させる。当接部58は、図3に示す回転方向前進位置にあるとき、区画部53と鉛直方向において対向することになり、区画部53上に搭載されたシリンダ部材11の底部14の外表面14aに鉛直方向において対向する。
昇降駆動部89は、支柱部85に対して腕部86を昇降させることにより、回転方向前進位置にある当接部58を昇降させる。昇降駆動部89は、回転方向前進位置にある当接部58を、区画部53上に搭載されたシリンダ部材11の底部14の外表面14aから離間させる離間位置と、底部14の外表面14aに当接させてシリンダ部材11を区画部53側に押圧する図3に示す押圧位置との間で昇降させる。昇降駆動部89が当接部58を押圧位置に位置させると、当接部58はシリンダ部材11に当接し、当接部58と区画部53とがシリンダ部材11に押圧される状態となる。よって、押圧部57は、当接部58と区画部53とをシリンダ部材11に押圧する。ここで、支柱部85に対して腕部86を昇降させるのではなく、支持部材87の全体を昇降させたり、支持部材87つまり当接部58は昇降不可とし、かわりに区画部53あるいは台座部52を昇降させたりすることができる。要は、当接部58と区画部53とをシリンダ部材11に対し押圧および押圧解除できれば良い。
ノズル部55は導電性の金属材料からなっており、整流器からなる電流供給部59の陰極端子95に電気的に接続されている。当接部58も導電性の金属材料からなっており、電流供給部59の陽極端子96に電気的に接続されている。よって、ノズル部55は、陽極酸化処理装置51における電流供給回路の陰極となり、当接部58は、陽極酸化処理装置51における電流供給回路の陽極となる。つまり、電流供給部59は、当接部58を陽極とし、ノズル部55を陰極として電流を供給する。
次に、上記の陽極酸化処理装置51を用いて行われる本実施形態の陽極酸化処理方法について説明する。本実施形態の陽極酸化処理方法は、シリンダ部材11の内表面11bを陽極酸化処理して内表面11bに酸化皮膜を形成する方法である。
シリンダ部材11の取付穴21に閉塞部材101を嵌合させて取付穴21を閉塞し、取付穴22に閉塞部材102を嵌合させて取付穴22を閉塞する。また、上述した図示せぬ吐出口についても閉塞部材により閉塞する。これにより、シリンダ部材11は、筒状部13の一端の開口12のみで内外が連通する状態となる。
図2に示すように押圧部57が当接部58を回転方向退避位置に位置させた待機状態にある陽極酸化処理装置51に対し、取付穴21,22が閉塞された状態のシリンダ部材11をノズル部55に被せる工程を行う。この工程は、シリンダ部材11の内側にその開口12から陰極となるノズル部55を挿入するノズル挿入工程となっている。
このノズル挿入工程に引き続いて、シリンダ部材11を、その筒状部13の開口12側の縁面13aを区画部53に当接させるようにして、区画部53の所定のセット位置に搭載する工程を行う。この工程は、区画部53が、所定のセット位置に設置されたシリンダ部材11の開口12側の縁面13aに全周にわたって当接してシリンダ部材11の内表面11bを外表面11aに対して区画する区画工程となっている。
この状態で陽極酸化処理装置51に所定のスタート操作が行われると、陽極酸化処理装置51の制御部60が、押圧部57の回転機構部88によって当接部58を回転方向前進位置に配置した後、昇降駆動部89によって当接部58を押圧位置に位置させる工程を行う。この工程は、シリンダ部材11の底部14の外表面14aに陽極となる当接部58を当接させる当接工程と、当接部58と区画部53とでシリンダ部材11を軸方向両側から押圧する押圧工程とを続けて行う当接押圧工程となっている。
当接押圧工程の後、制御部60は、ポンプ56を駆動してノズル部55から所定の流速で陽極酸化処理液Lを吐出させるとともに、電流供給部59によって当接部58とノズル部55との間に所定の定電流密度で電流を流す陽極酸化処理工程を行う。すると、ノズル部55のノズル本体部75の上端部から上方に向けて陽極酸化処理液Lが噴出する。この陽極酸化処理液Lは、一部が底部14の内表面14bに当たった後、そのままクリアランス77,76を通り、連通孔61および上部連結管66を通って槽本体65に落下し、一部が、底部14の内表面14bに当たった後、筒状部13の内表面13cに至って内表面13cを伝って連通孔61および上部連結管66から槽本体65に落下し、一部が、直接筒状部13の内表面13cに当たり、筒状部13の内表面13cを伝って連通孔61および上部連結管66から槽本体65に落下する。
以上のようにして、筒状部13の内表面13cと底部14の内表面14bとからなるシリンダ部材11の内表面11bに接触する陽極酸化処理液Lが、シリンダ部材11の底部14の外表面14aに当接する当接部58を陽極としノズル部55を陰極として電流供給部59から供給される電流により、シリンダ部材11の内表面11bに酸化皮膜を形成する。ここで、ノズル部55からの陽極酸化処理液Lの吐出流量よりも、連通孔61および上部連結管66から槽本体65に戻る戻り流量の方が十分に大きい。よって、クリアランス76,77内に陽極酸化処理液Lが充満することはない。
以上の陽極酸化処理によってシリンダ部材11の内表面11bには酸化皮膜が形成される。その後、シリンダ部材11の内表面11bのうち、ピストンが摺動する底側摺動内径部28および開口側摺動内径部29の内表面については、円滑化のために研磨処理が行われることになる。
上記した特許文献1記載のものは、シリンダ部材の内表面に加えて外表面をも陽極酸化処理するようになっている。このため、シリンダ部材の全体を陽極酸化処理液に浸漬した状態で陽極酸化処理が行われることになる。このように、陽極酸化処理を施す面積が広いと、陽極酸化処理液の品質が低下しやすく、その管理が煩雑になってしまう。
これに対して、本実施形態は、シリンダ部材11にその開口12から陰極となるノズル部55を挿入し、シリンダ部材11の開口12の周囲の縁面13aに区画部53を当接させてシリンダ部材11の内表面11bを外表面11aに対して区画して、ノズル部55から陽極酸化処理液Lを吐出させる。これにより、シリンダ部材11の内表面11bのみに陽極酸化処理液Lをかけて陽極酸化処理を行うことができる。つまり、ピストンが摺接する底側摺動内径部28および開口側摺動内径部29を有していて耐摩耗性を必要とし、またブレーキ液にさらされるため耐食性を必要とする本質的に陽極酸化処理が必要な内表面11bのみに陽極酸化処理液Lをかけて陽極酸化処理を行うことができる。したがって、陽極酸化処理液Lを効率よく使用することができて、その品質低下を抑制でき、その管理が容易となる。
また、ノズル部55からシリンダ部材11の内表面11bに向けて陽極酸化処理液Lを吐出させるため、ノズル部55とシリンダ部材11との間のクリアランス76,77の雰囲気で陽極酸化処理液Lを冷却することができる。しかも、吐出された陽極酸化処理液Lは、連通孔61および上部連結管66内を通って槽本体65に落下するため、その間にも冷却されることになる。よって、陽極酸化処理液Lを効率良く冷却することができる。加えて、槽本体65に戻された陽極酸化処理液Lを温度調節部68で一定温度に維持するようにして再びノズル部55からシリンダ部材11の内表面11bに向けて吐出させるため、陽極酸化処理液Lでシリンダ部材11の内表面11bのジュール熱を良好に除去することができる。したがって、陽極酸化処理時にシリンダ部材11に生じる焼けを抑制しつつ高速での処理が可能となる。高速での処理が可能となることから、バッチ処理が不要になり、設備の小型化、陽極酸化処理のインライン化が可能となる。
また、当接部58と区画部53とでシリンダ部材11を押圧するため、区画部53がシリンダ部材11に圧接することになる。よって、区画部53でシリンダ部材11の内表面11bを外表面11aに対して良好に区画することができる。しかも、当接部58と区画部53とを対向して配置しているため、陽極としての当接部58を電気的接続のためシリンダ部材11に接触させる動作でシリンダ部材11に区画部53を圧接させることができることになり、作業効率を向上させることができる。
また、陽極としての当接部58を電気的接続のためシリンダ部材11に接触させる動作でシリンダ部材11に区画部53を圧接させることができることに加えて、当接部58を陽極としノズル部55を陰極として電流を供給するため、陽極酸化処理装置51の全体が大型化したり、陽極酸化処理装置51の構造が複雑化したり、制御が複雑化したりすることを抑制できる。
以上に述べた本実施形態では、有底筒状のシリンダ部材11を開口12が下を向く姿勢で陽極酸化処理装置51にセットしたが、セットする姿勢はこれに限定されるものではなく、開口12が上方向や横方向、斜め方向に向く姿勢であっても良い。例えば、開口12が上を向く姿勢でシリンダ部材11をセットする場合、シリンダ部材11の上に台座部、区画部およびノズル部を配置し、当接部をシリンダ部材11の下側で外表面14aに当接させることになる。
また、本実施形態では、シリンダ部材11が、筒状部13に内外を径方向に連通させる取付穴21,22および通路穴23,24を有していたが、勿論、このような径方向の穴がなく筒状部の底部とは反対側のみが開口する有底筒状のシリンダ部材に陽極酸化処理を行うこともできる。
以上に述べた本実施形態のシリンダ部材の陽極酸化処理方法は、アルミニウム合金からなる有底筒状のシリンダ部材の表面を陽極酸化処理して前記表面に酸化皮膜を形成する陽極酸化処理方法であって、前記シリンダ部材に該シリンダ部材の開口から陰極となるノズル部を挿入する工程と、前記シリンダ部材の開口周囲の縁面に区画部を当接させて前記シリンダ部材の内表面を外表面に対して区画する工程と、前記シリンダ部材の底部の外表面に陽極となる当接部を当接させる工程と、前記当接部と前記区画部とで前記シリンダ部材を押圧する工程と、前記ノズル部から陽極酸化処理液を吐出させるとともに前記当接部と前記ノズル部との間に電流を流す工程と、を含む。
また、本実施形態のシリンダ部材の陽極酸化処理装置は、アルミニウム合金からなる有底筒状のシリンダ部材の表面を陽極酸化処理して前記表面に酸化皮膜を形成する陽極酸化処理装置であって、前記シリンダ部材に該シリンダ部材の開口から挿入されるノズル部と、前記シリンダ部材の開口周囲の縁面に当接して前記シリンダ部材の内表面を外表面に対して区画する区画部と、該区画部と対向して設けられ、前記シリンダ部材の底部の外表面に当接する当接部と、前記当接部と前記区画部とを前記シリンダ部材に押圧する押圧部と、前記ノズル部から陽極酸化処理液を吐出させるポンプと、前記当接部を陽極とし、前記ノズル部を陰極として電流を供給する電流供給部と、を有する。
よって、本実施形態によれば、シリンダ部材にその開口から陰極となるノズル部を挿入し、シリンダ部材の開口周囲の縁面に区画部を当接させてシリンダ部材の内表面を外表面に対して区画して、ノズル部から陽極酸化処理液を吐出させる。よって、シリンダ部材の内表面のみに陽極酸化処理液をかけて陽極酸化処理を行うことができるため、陽極酸化処理液の品質低下を抑制でき、その管理が容易となる。
また、ノズル部から陽極酸化処理液を吐出させるため、陽極酸化処理液を冷却することができる。したがって、陽極酸化処理時にシリンダ部材に生じる焼けを抑制しつつ高速での処理が可能となる。高速での処理が可能となることから、バッチ処理が不要になり、設備の小型化、インライン処理化が可能となる。
また、当接部と区画部とでシリンダ部材を押圧するため、区画部がシリンダ部材に圧接することになる。よって、区画部でシリンダ部材の内表面を外表面に対して良好に区画することができる。しかも、陽極としての当接部を電気的接続のため接触させる動作でシリンダ部材に区画部を圧接させることができるため、作業効率を向上させることができる。
また、当接部を陽極としノズル部を陰極として電流を供給するため、小型化、簡素化を図ることができる。
表1に示すように、本発明の実施例1として、AC4CHのアルミニウム合金製のシリンダ部材を準備し、上記実施形態の陽極酸化処理装置51により以下の条件で陽極酸化処理を施した。
・陽極酸化処理液Lとして370[g/L]の濃度の硫酸水溶液を用いる。
・陽極酸化処理液槽54内の陽極酸化処理液Lの温度を36[℃]に維持するように温度調節部68を制御する。
・電流供給部59により30[A/dm]の定電流密度で電流を供給する。
・陽極酸化処理時間(つまり電流供給部59による電流供給時間)を30[sec]とする。
・ノズル部55から16[m/s]の流速で陽極酸化処理液Lを吐出する。
このような条件で陽極酸化処理を行った実施例1では、酸化皮膜の膜厚が4.5[μm]、表面粗さ(Ra)が0.54[μm]、硬さ(HV)が435となった。また、焼けの発生はなかった。
本発明の実施例2として、AC2Aのアルミニウム合金製のシリンダ部材を準備し、上記実施形態の陽極酸化処理装置51により以下の条件で陽極酸化処理を行った。
・陽極酸化処理液Lとして370[g/L]の濃度の硫酸水溶液を用いる。
・陽極酸化処理液槽54内の陽極酸化処理液Lの温度を36[℃]に維持するように温度調節部68を制御する。
・電流供給部59により37[A/dm]の定電流密度で電流を供給する。
・陽極酸化処理時間(つまり電流供給部59による電流供給時間)を30[sec]とする。
・ノズル部55から16[m/s]の流速で陽極酸化処理液Lを吐出する。
このような条件で陽極酸化処理を行った実施例2では、酸化皮膜の膜厚が4.4[μm]、表面粗さ(Ra)が0.49[μm]、硬さ(HV)が358となった。また、焼けの発生はなかった。
比較例として、AC2Aのアルミニウム合金製のシリンダ部材を準備し、従来通り、全体を陽極酸化処理液の槽内に浸漬する装置を用いて、以下の条件で陽極酸化処理を行った。
・陽極酸化処理液として300〜330[g/L]の濃度の硫酸水溶液を用いる。
・陽極酸化処理液槽内の陽極酸化処理液の温度を−1〜2[℃]とする。
・印加する電圧を20〜27[V]とする。
・陽極酸化処理時間を2070[sec]とする。
・陽極酸化処理液槽内の陽極酸化処理液の流速は0.2[m/s]とする。
このような条件で陽極酸化処理を行った比較例では、酸化皮膜の膜厚が4.2[μm]、表面粗さ(Ra)が0.28[μm]、硬さ(HV)が352となった。また、焼けの発生はなかった。
Figure 2016008328
つまり、焼けの発生を抑えながら陽極酸化処理を行う場合に、同等レベルの耐摩耗性および耐食性を得ることの指標となる酸化皮膜の膜厚および硬さを同等レベルに維持するために要する陽極酸化処理の時間が、実施例1,2では、30秒で済み、2070秒かかった比較例に対し1/60以下(具体的には1/69)に高速化できることが分かる。
11 シリンダ部材
11a 外表面(表面)
11b 内表面(表面)
12 開口
13a 縁面
14 底部
14a 底部の外表面
51 陽極酸化処理装置
53 区画部
55 ノズル部
56 ポンプ
57 押圧部
58 当接部
59 電流供給部
L 陽極酸化処理液

Claims (2)

  1. アルミニウム合金からなる有底筒状のシリンダ部材の表面を陽極酸化処理して前記表面に酸化皮膜を形成する陽極酸化処理方法であって、
    前記シリンダ部材に該シリンダ部材の開口から陰極となるノズル部を挿入する工程と、
    前記シリンダ部材の開口周囲の縁面に区画部を当接させて前記シリンダ部材の内表面を外表面に対して区画する工程と、
    前記シリンダ部材の底部の外表面に陽極となる当接部を当接させる工程と、
    前記当接部と前記区画部とで前記シリンダ部材を押圧する工程と、
    前記ノズル部から陽極酸化処理液を吐出させるとともに前記当接部と前記ノズル部との間に電流を流す工程と、
    を含むシリンダ部材の陽極酸化処理方法。
  2. アルミニウム合金からなる有底筒状のシリンダ部材の表面を陽極酸化処理して前記表面に酸化皮膜を形成する陽極酸化処理装置であって、
    前記シリンダ部材に該シリンダ部材の開口から挿入されるノズル部と、
    前記シリンダ部材の開口周囲の縁面に当接して前記シリンダ部材の内表面を外表面に対して区画する区画部と、
    該区画部と対向して設けられ、前記シリンダ部材の底部の外表面に当接する当接部と、
    前記当接部と前記区画部とを前記シリンダ部材に押圧する押圧部と、
    前記ノズル部から陽極酸化処理液を吐出させるポンプと、
    前記当接部を陽極とし、前記ノズル部を陰極として電流を供給する電流供給部と、
    を有するシリンダ部材の陽極酸化処理装置。
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