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JP2013192325A - 電力変換装置、電動機駆動システム、搬送機、昇降装置 - Google Patents

電力変換装置、電動機駆動システム、搬送機、昇降装置 Download PDF

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JP2013192325A JP2012055725A JP2012055725A JP2013192325A JP 2013192325 A JP2013192325 A JP 2013192325A JP 2012055725 A JP2012055725 A JP 2012055725A JP 2012055725 A JP2012055725 A JP 2012055725A JP 2013192325 A JP2013192325 A JP 2013192325A
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Abstract

【課題】電動機の突極性による磁極位置の検出感度を推定する。
【解決手段】電動機制御装置100aにおいて、重畳電圧位相調整手段7は、電流抽出手段6により電流ベクトルIから抽出された高周波電流ベクトルIhに基づいて、高周波電圧位相指令値θvhを出力する。この高周波電圧位相指令値θvhに基づいて、電流制御手段5は、磁極位置を推定し、基本波電圧ベクトル指令V1を出力する。重畳電圧位相シフト手段8は、高周波電圧位相指令値θvhを調整し、シフト後の高周波電圧位相指令値θvh**を出力する。これに基づいて、電圧重畳手段9は、交番電圧を基本波電圧ベクトル指令V1に重畳して電圧変換手段3へ出力する。感度演算手段10は、高周波電流ベクトルIhとシフト後の高周波電圧位相指令値θvh**とに基づいて、磁極位置の推定に対する感度を演算する。
【選択図】図1

Description

本発明は、電力変換装置と、この電力変換装置を備えた電動機駆動システム、搬送機および昇降装置とに関する。
同期モータや誘導モータ等の交流電動機(以下、単に「電動機」と称する。)の駆動システムでは、直流電力を交流電力に変換して電動機を駆動する電動機駆動装置として、電圧型インバータに代表される電力変換装置が多用される。こうした電動機駆動用電力変換装置を高性能化するためには、電動機の回転子の制御情報として、回転子の磁極位置や回転速度などを精度よく検出する必要がある。近年の電力変換装置は、位置センサや速度検出器などを電動機に取りつけて実際に回転子の回転状態を測定するのではなく、電動機に発生する逆起電圧情報から回転子の回転状態を推定することで高精度な制御量推定を行う制御方法を使用している。
しかし、このように逆起電圧情報から回転子の回転状態を推定する電動機の制御方法は、電動機の回転速度が極低速付近では、逆起電圧が絶対的に小さくなることから、その適用が困難である。そこで、低速での制御量推定方法として、電動機の突極性を利用する方法がある。
特許文献1には、特に永久磁石同期電動機の突極性を利用して、回転子の回転状態を表す磁極位置の推定を行う磁極位置検出装置が記載されている。この磁極位置検出装置は、電動機の所定の位相に交番磁界を発生させ、この位相に対して直交する成分の高周波電流(あるいは電圧)を検出し、これに基づいて電動機回転子の磁極位置を推定演算する。この技術は、電動機回転子の電気的インダクタンスが重畳位相に対して変化する特性(電気的突極性)を利用して、電動機回転子の磁極位置を推定するものである。すなわち、高周波電圧と脈動電流の相関関係からインダクタンスを測定することで、突極性に基づいて磁極位置を推定している。
この方法により、回転子の回転状態を検出するためのセンサを用いることなく、電動機の運転情報を精度良く推定することができる。これにより、センサおよびセンサの検出信号を出力するケーブル等のコストや、これらの設置の手間を削減することができる。更には、センサの組み付け誤差や周囲環境に起因するノイズ、センサの故障などによる電動機駆動の不適切な挙動を抑制することができる。
特許第3312472号
特許文献1に記載の技術のように、電圧指令に高周波電圧を加算して高周波電流を発生させる電動機の制御方法は、電流動作点付近の局所的なインダクタンスを利用している。しかし、電動機では一般に、負荷が増大して電流量が増大すると、磁束飽和現象が発生し、局所的インダクタンスの突極性が非線形に減少する傾向がある。そのため、高負荷領域では突極性を利用した磁極位置検出の感度が悪化してしまい、その結果、電流脈動やトルク振動が増加するという問題がある。さらに、場合によっては脱調の危険性もある。
本発明は、上記のような問題に対してなされたものであり、その主な目的は、高負荷領域での脱調を未然に防いで電動機の駆動を安全に持続させるために、電動機の突極性による磁極位置の検出感度を推定することにある。
本発明による電力変換装置は、直流電圧を交流電圧に変換して突極性を有する交流電動機に出力する電圧変換手段と、交流電動機に流れる電流を検出する電流検出手段と、電流検出手段により検出された電流から高周波電流を抽出する電流抽出手段と、電流抽出手段により抽出された高周波電流に基づいて、交流電動機の回転子の磁極位置を推定すると共に回転子の回転周期とは異なる周期で変化する交番電圧を重畳する位相を調整するための高周波電圧位相指令値を出力する重畳電圧位相調整手段と、重畳電圧位相調整手段により出力された高周波電圧位相指令値に基づいて、磁極位置を推定し、交流電動機に流れる電流を制御するための基本波電圧指令を出力する電流制御手段と、高周波電圧位相指令値を調整する重畳電圧位相シフト手段と、重畳電圧位相シフト手段により調整された高周波電圧位相指令値に基づいて、交番電圧を基本波電圧指令に重畳して電圧変換手段へ出力する電圧重畳手段と、電流抽出手段により抽出された高周波電流と、重畳電圧位相シフト手段により調整された高周波電圧位相指令値とに基づいて、磁極位置の推定に対する感度を演算する感度演算手段とを備える。
本発明による電動機起動システムは、上記の電力変換装置と交流電動機とを備える。
本発明による搬送機は、上記電力変換装置と、交流電動機と、交流電動機により発生される駆動力を用いて動作する搬送部とを備える。
本発明による昇降装置は、上記電力変換装置と、交流電動機と、昇降部と、交流電動機により発生される駆動力を用いて昇降部を上下に移動させる巻き上げ機構とを備える。
本発明によれば、電動機の突極性による磁極位置の検出感度を推定することができる。
本発明の第1実施形態による電動機駆動システム110aの構成図である。 基本波電流と高周波電流の説明図である。 基本波電流ベクトルI1と基本波電圧ベクトルV1の関係、および高周波電流ベクトルIhと高周波電圧ベクトルVhの関係の説明図である。 位相差θivhと位相差θvhdの関係を表すグラフの模式図である。 比較例による電動機駆動システム110bの構成図である。 比較例における高周波電圧ベクトルVhと高周波電流ベクトルIhの一例を示す図である。 重畳電圧位相シフト手段8の説明図である。 本発明における高周波電圧ベクトルVhと高周波電流ベクトルIhの一例を示す図である。 本発明における感度演算の原理説明図である。 本発明の第2実施形態による電動機駆動システム110cの構成図である。 本発明の第3実施形態による電動機駆動システム110dの構成図である。 本発明の第4実施形態による電動機駆動システム110eの構成図である。 本発明の第5実施形態による搬送機130の構成図である。 本発明の第6実施形態による昇降装置140の構成図である。 過渡現象による感度検出誤差の原理説明図である。
以下、本発明の第1から第6の各実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の説明において、各図で共通する構成要素には同一の符号をそれぞれ付しており、それらの重複する構成要素についての説明を省略する。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態による電動機駆動システム110aの構成図である。
図1において、電動機駆動システム110aは、電力変換装置101aと電動機1とを備える。電力変換装置101aは、電動機制御装置100aと、電圧変換手段3と、電流検出手段2とを備える。
はじめに、電動機駆動システム110aの動作を説明するために用いられる記号の定義について説明する。まずは、電動機駆動システム110aにおいて電動機1を駆動した場合に電力変換装置101aから電動機1へ流れる基本波電流と高周波電流について、図2の説明図を用いて説明する。
図2(a)は、電力変換装置101aから電動機1へ流れる三相交流電流の各相の波形の一例を模式的に示している。この図に示すように、u相の交流電流Iu、v相の交流電流Ivおよびw相の交流電流Iwでは、互いに120°位相が離れた正弦波に高周波電流がそれぞれ重畳されている。この高周波電流は、後で説明するように、電動機1の回転子の磁極位置を推定するために、電動機制御装置100aにおいて重畳される重畳電圧により発生するものである。
図2(b)は、図2(a)に示した三相交流電流波形の1周期分を一般的な三相二相変換によって固定子座標系に変換することで得られる電流軌跡である。この図2(b)の電流軌跡は、図2(a)の正弦波成分に対応する円軌道成分と、その円軌道成分に対して高周波で振動する振動成分とに分離して考えることができる。以下では、この円軌道成分を基本波成分と呼び、振動成分を高周波成分と呼ぶ。
図2(b)の電流軌跡における各瞬間の電流は、原点からのベクトルIで表すことができる。この電流ベクトルIは、以下の式(1)で表される。式(1)において、I1は電流の基本波成分を表す基本波電流ベクトルであり、Ihは電流の高周波成分を表す高周波電流ベクトルである。すなわち、電力変換装置101aから電動機1へ流れる三相交流電流は、基本波電流ベクトルI1の回転に高周波電流ベクトルIhの振動を加えたものとして表すことができる。
I=Il+Ih ・・・(1)
電力変換装置101aから電動機1に印加される三相交流電圧についても、上記で説明したような三相交流電流と同様に、固定子座標系に変換することで以下の式(2)に示される電圧ベクトルVで表すことができる。式(2)において、V1は電圧の基本波成分を表す基本波電圧ベクトルであり、Vhは電圧の高周波成分を表す高周波電圧ベクトルである。
V=Vl+Vh ・・・(2)
次に、上記の基本波電流ベクトルI1と基本波電圧ベクトルV1の関係、および高周波電流ベクトルIhと高周波電圧ベクトルVhの関係について、図3の説明図を用いて説明する。
図3(a)は、図2(b)の電流軌跡におけるある瞬間の基本波電流ベクトルI1と、これに対応する基本波電圧ベクトルV1とを模式的に示している。図3(a)に示すように、α相(u相)に対する基本波電流ベクトルI1、基本波電圧ベクトルV1の位相を、基本波電流位相θi1、基本波電圧位相θv1とそれぞれ定義する。
ここで、電動機1は回転子に永久磁石を用いた同期電動機であるとする。この場合、基本波電流位相θi1の角速度、すなわち基本波電流ベクトルI1の回転速度と、基本波電圧ベクトルV1の角速度、すなわち基本波電圧ベクトルV1の回転速度とは、電動機1の回転子の回転速度ωrと略一致する。なお、図3(a)では、基本波電流ベクトルI1と基本波電圧ベクトルV1の各ノルムをそれぞれ正規化することで、電圧と電流という別々の物理量を同じ固定子座標平面上に模式的に表現している。
図3(b)は、図2(b)の電流軌跡におけるある瞬間の高周波電流ベクトルIhと、これに対応する高周波電圧ベクトルVhとを模式的に示している。図3(b)に示すように、α相(u相)に対する高周波電流ベクトルIh、高周波電圧ベクトルVhの位相を、高周波電流位相θih、高周波電圧位相θvhとそれぞれ定義する。
ここで、電動機制御装置100aはPWM等の変調信号により電圧指令を変調して出力する電圧型インバータであるとする。この場合、高周波電流ベクトルIhや高周波電圧ベクトルVhは、前述の重畳電圧による成分に加えて、変調信号に起因する成分をも含むこととなる。しかし、ここでは重畳電圧による成分が支配的になっていると仮定し、変調信号に起因する成分を無視できるものと仮定する。また、高周波電流ベクトルIhや高周波電圧ベクトルVhの振動周波数は、回転速度ωrの近傍値である基本波周波数と比較して十分大きいものと仮定する。これらの仮定のもとで、固定子座標平面上で観測される高周波電流ベクトルIhおよび高周波電圧ベクトルVhは、図3(b)に示すように、基本波電流ベクトルI1と基本波電圧ベクトルV1の各終点(動作点)を中心に、直線状の軌道をそれぞれ描く。すなわち、基本波電流ベクトルI1の終点は、高周波電流ベクトルIhの始点として定義される。また、基本波電圧ベクトルV1の終点は、高周波電圧ベクトルVhの始点として定義される。
次に、本発明における突極性に基づく電動機1の磁極位置の検出原理について説明する。電動機1における前述の電圧ベクトルVと電流ベクトルIの関係は、以下の式(3)で表すことができる。式(3)において、Φは電動機1の主磁束ベクトルを表し、rは電動機1の抵抗値を表す。
・・・(3)
式(3)において高周波成分のみに注目すると、抵抗値rによる電圧降下分は十分無視することができる。そのため、高周波電圧ベクトルVhによる磁束の変動は、局所的なインダクタンス行列Lと高周波電流ベクトルIhとの積で近似することができる。したがって、式(3)を以下の式(4)のように変形することができる。
・・・(4)
ここで、電動機1の回転子の構造がその位置方向に対して対称でない場合、式(4)のインダクタンス行列Lは回転子の位置に応じた異方性を有する。そのため、α相(u相)に対する回転子の磁極位置に応じた電気角位相を磁極位置θdと定義すると、インダクタンス行列Lは磁極位置θdの関数として表すことができる。このように非対称な回転子形状を有する永久磁石同期電動機の多くは、回転子に埋め込まれた磁石による磁束に平行な方向のインダクタンスが最小となり、その方向に直交する方向のインダクタンスが最大となるような特性を持っている。このような特性は、突極性と呼ばれている
上記のような突極性を電動機1が有する場合、図3(b)に示したように、高周波電圧位相θvhと高周波電流位相θihとは必ずしも一致しない。そのため、この場合の高周波電流位相θihと高周波電圧位相θvhとの差を、位相差θivhと定義する。また、高周波電圧位相θvhと磁極位置θdとの差を、位相差θvhdと定義する。すなわち、位相差θivh、θvhdはそれぞれ以下の式(5)、(6)で表される。
θivh=θih−θvh ・・・(5)
θvhd=θvh−θd ・・・(6)
図4は、上記の位相差θivhと位相差θvhdの関係を表すグラフの模式図である。位相差θvhdを横軸、位相差θivhを縦軸にとってこれらの関係を示すグラフを作成すると、図4(a)に示すような正弦波に近いグラフを得られることが知られている。図4(a)のグラフから、θvhd=0のときにθivh=0となることが分かる。
図4(a)のグラフにおいて、ゼロ点付近は直線として近似することができる。この直線の傾きを、突極性に基づく磁極位置推定の感度KΔθ(<0)と定義する。ゼロ点付近では、この感度KΔθを用いて、位相差θivhと位相差θvhdの間に以下の(7)の関係が成り立つ。
θivh=KΔθ×θvhd ・・・(7)
式(7)から、θivh=0となるように重畳電圧の位相を調整することで、θvhd=0とすることができる。これにより、式(6)から、高周波電圧位相θvhと磁極位置θdを常に一致させることができることが分かる。つまり、高周波電圧位相θvhの値から磁極位置θdを知ることができる。
ここで、上記のような位相差θivhと位相差θvhdの関係は、電動機1の突極性の大きさによって変化する。その様子を図4(b)に示す。図4(b)では、突極性が大きくなるほど感度KΔθの絶対値が増大し、突極性が小さくなるほど感度KΔθの絶対値が減少する様子を示している。
前述のように、電動機1の突極性とは、電動機1におけるインダクタンスの異方性である。電動機1において出力トルクが大きくなり電流量が増大すると、それに応じて回転子に鎖交する電流磁束が徐々に増加する。このとき、磁気飽和現象により回転子のインダクタンスは徐々に下がっていく。特に、電流が効率的にトルクに変換される位相(有効電流方向)と、前述のインダクタンスが最大となる位相とは、電動機1において略一致しており、電流の増加とともにその位相方向のインダクタンスが低下する。このように、電動機1においてインダクタンスが低下すると、それに応じて相対的に、突極性すなわち回転子のインダクタンスの異方性も失われていく。したがって、電動機1の運転中にトルクを増加させていくと、ある動作点から突極性が悪化していき、感度KΔθの絶対値が小さくなる。その結果、感度KΔθが所定の検出限界を下回ると、電動機1を制御できなくなり、脱調が発生する危険性がある。
そこで、本発明による電動機駆動システム110aでは、このような問題を解消するために感度KΔθを推定し、その推定結果が所定の基準値を下回ると、感度不足を示す警告を出力する。これにより、高負荷領域での脱調を未然に防いで電動機1の駆動を安全に持続させるようにする。なお、この点については後で詳しく説明する。
以上が本発明における突極性に基づく磁極位置の検出原理である。
ここで図1に戻り、電動機駆動システム110aの各構成の動作について説明する。
電流検出手段2は、電圧変換手段3から電動機1に流れる三相交流電流の瞬時値、すなわち前述の電流ベクトルIを検出し、その検出結果を電流抽出手段6へ出力する。電流検出手段2は、たとえばホール素子を用いた電流センサにより実現される。
電圧変換手段3は、電動機制御装置100aで生成された電圧ベクトル指令Vに基づいて、直流電源(不図示)からの直流電圧を三相交流電圧に変換し、電動機1へ出力する。このとき電圧変換手段3から電動機1に対して出力される三相交流電圧は、前述の電圧ベクトルVにより表される。電圧変換手段3は、たとえばMOSFET(Metal-Oxide-Semiconductor Field-Effect Transistor)やIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)などをスイッチング素子として用いたインバータにより実現される。
電動機1は、三相の同期電動機であり、電圧変換手段3からの三相交流電圧によって動作する。電動機1は、前述のような突極性を有する永久磁石同期電動機であり、複数の永久磁石が組み込まれた回転子が固定子の内部を回転するように構成されている。なお、こうした電動機1の構成の詳細については図示を省略する。
電動機制御装置100aは、トルク指令発生手段4、電流制御手段5、電流抽出手段6、重畳電圧位相調整手段7、重畳電圧位相シフト手段8、電圧重畳手段9、感度演算手段10および警報発令手段11を備えている。なお、電動機制御装置100aは、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、CPU(Central Processing Unit)、プログラムなどによって構成されている。すなわち、電動機制御装置100aが有する上記の各手段は、CPUがプログラムに応じて実行する処理としてそれぞれ実現されるものである。
ここで、電動機制御装置100aの特徴を分かりやすく説明するために、本発明による感度KΔθの推定を適用しない場合の電動機1の制御方法を比較例として先に説明する。図5は、比較例による電動機駆動システム110bの構成図である。この電動機駆動システム110bは、図1と共通の電動機1と、電力変換装置101bとを備える。電力変換装置101bは、図1と共通の電圧変換手段3および電流検出手段2と、電動機制御装置100bとを備える。
電動機制御装置100bは、図1の電動機制御装置100aと共通の構成要素として、トルク指令発生手段4、電流制御手段5、電流抽出手段6、重畳電圧位相調整手段7および電圧重畳手段9を備えている。一方、図1の重畳電圧位相シフト手段8、感度演算手段10および警報発令手段11は備えていない。すなわち、図1の電動機制御装置100aは、図5の電動機制御装置100bと比較して、重畳電圧位相シフト手段8、感度演算手段10および警報発令手段11を備えている点が特徴である。
続いて、図5の電動機制御装置100bの各構成の動作について説明する。
トルク指令発生手段4は、上位システムからの要求等に基づいて、電動機1に対するトルク指令τを電流制御手段5へ出力する。
電流抽出手段6は、電流検出手段2により検出された電流ベクトルIから、基本波電流ベクトルI1と高周波電流ベクトルIhを抽出する。そして、基本波電流ベクトルI1を電流制御手段5へ出力し、高周波電流ベクトルIhを重畳電圧位相調整手段7へ出力する。なお、電流抽出手段6において電流ベクトルIから基本波電流ベクトルI1と高周波電流ベクトルIhを抽出する具体的な方法については、後で詳しく説明する。
重畳電圧位相調整手段7は、電流抽出手段6からの高周波電流ベクトルIhにより、前述のような突極性に基づく磁極位置の検出原理に従って、高周波電圧位相θvhに対する目標値としての高周波電圧位相指令値θvhを決定する。具体的には、高周波電流ベクトルIhから高周波電流位相θihを求め、これに基づいて、高周波電流位相θihと高周波電圧位相θvhとが一致するように、高周波電圧位相指令値θvhを出力する。すなわち、高周波電流位相θihと高周波電圧位相θvhとの位相差θivhが0となり、それによりθvhd=0となることで磁極位置θdが高周波電圧位相θvhに一致するように、高周波電圧位相指令値θvhを決定する。そして、決定した高周波電圧位相指令値θvhを電流制御手段5と電圧重畳手段9へ出力する。これにより、電流制御手段5に対しては、磁極位置θdを推定するための情報として、高周波電圧位相指令値θvhを出力する。また、電圧重畳手段9に対しては、電流制御手段5からの基本波電圧ベクトル指令V1に対して後述するような交番電圧を重畳する位相を調整するための情報として、高周波電圧位相指令値θvhを出力する。
電流制御手段5は、トルク指令発生手段4から入力されたトルク指令τに基づいて、基本波電流ベクトルI1に対する目標値としての基本波電流ベクトル指令I1を算出する。そして、電動機1に流れる電流ベクトルIに含まれる基本波電流ベクトルI1がこの基本波電流ベクトル指令I1に一致するように、基本波電圧ベクトルV1に対する目標値としての基本波電圧ベクトル指令V1を決定して出力する。
なお、電流制御手段5は、基本波電流ベクトル指令I1を算出する際に、重畳電圧位相調整手段7からの高周波電圧位相指令値θvhに基づいて磁極位置θdを推定する。すなわち、同期電動機である電動機1が出力するトルクは、基本波電流ベクトルI1と磁極位置θdの関数で表される。そのため、トルクを一定に保つためには、基本波電流位相θi1と磁極位置θdとを同期させてその差を一定とし、かつ基本波電流ベクトルI1の振幅を制御する必要がある。これを行うためには磁極位置θdを推定する必要である。ここで、高周波電圧位相指令値θvhは前述のようにして重畳電圧位相調整手段7から出力されるものであるため、磁極位置θdに略一致しているとみなすことができる。したがって、高周波電圧位相指令値θvhから磁極位置θdを推定し、基本波電流ベクトル指令I1を算出することができる。
電圧重畳手段9は、重畳電圧位相調整手段7からの高周波電圧位相指令値θvhに基づいて、高周波電圧ベクトルVhに対する目標値としての高周波電圧ベクトル指令Vhを調整して出力する。ここで、高周波電圧ベクトルVhのノルム波形は後で説明するように、周期的に変化する矩形波である。この矩形波の周波数、すなわち高周波電圧ベクトルVhの振動周波数は、前述のように回転子の回転速度ωrよりも十分大きい。電圧重畳手段9では、高周波電圧位相指令値θvhに対して、このような矩形波に応じた交番電圧が出力されるように高周波電圧ベクトル指令Vhを決定し、出力する。
電流制御手段5からの基本波電圧ベクトル指令V1と、電圧重畳手段9からの高周波電圧ベクトル指令Vhとが加算され、電圧ベクトル指令Vとして電圧変換手段3へ出力される。すなわち、電動機制御装置100aから電圧変換手段3へ出力される電圧ベクトル指令Vでは、基本波電圧ベクトル指令V1に対して、電圧重畳手段9により、高周波電圧ベクトル指令Vhに応じた交番電圧が重畳されている。
次に、突極性に基づく磁極位置の検出において中心的な役割を果たす上記の電圧重畳手段9と電流抽出手段6の動作について詳しく説明する。これらが以下で説明するように連携して動作することにより、電動機1の磁極位置を検出することができる。
前述のように、電動機1の突極性とは、電動機1におけるインダクタンスの性質である。式(4)からインダクタンス情報を得るためには、電圧ベクトルVhとそれによって発生する電流ベクトルIhをそれぞれ求めることが必要である。これを実現するため、電動機制御装置100bでは、高周波電圧ベクトルVhを矩形波とし、この矩形波の位相と電流ベクトルIの検出タイミングとを同期させている。
図6は、比較例の電動機制御装置100bにおける高周波電圧ベクトルVhと高周波電流ベクトルIhの一例を示す図である。図6(a)は、高周波電圧ベクトルVhおよび高周波電流ベクトルIhのノルム波形例を示す。なお、これらのノルム波形では、高周波電圧位相θvh、高周波電流位相θihからそれぞれ180°反転した位相方向への変位を負の値として示している。図6(b)、図6(c)は、図6(a)に対応する、電動機1の固定子を基準とした固定子座標平面上での高周波電圧ベクトルVhと高周波電流ベクトルIhの例をそれぞれ示す。
図6(a)において、最初の1周期を(1)〜(4)の4つの期間に分割すると、(1)、(2)の期間では、高周波電圧ベクトルVhのノルムが正の値を示している。これらの期間において、高周波電流ベクトルIhのノルムは、局所的なインダクタンスに応じた変化率で増加する。一方、(3)、(4)の期間では、高周波電圧ベクトルVhのノルムが負の値を示している。これらの期間において、高周波電流ベクトルIhのノルムは、局所的なインダクタンスに応じた減少率で減少する。
ここで、電圧重畳手段9と電流抽出手段6において、上記(1)〜(4)の各期間に合わせて、高周波電圧ベクトル指令Vhを変化させるタイミングと、電流検出手段2により検出された電流ベクトルIをサンプリングするタイミングとを同期させるようにする。これを各周期で繰り返し行う。すなわち、電流抽出手段6は、図6(a)において高周波電流ベクトルIhのノルム波形上に示した各電流ベクトル検出点のタイミングに合わせて、電流ベクトルIを取得する。このようにすると、電流抽出手段6は、電流ベクトルIとして、高周波電流ベクトルIhの上下の各ピーク値および中心値を交互に取得することができる。
電流抽出手段6は、上記のようにして電流ベクトルIを取得することで、電流ベクトルIから高周波電流ベクトルIhおよび基本波電流ベクトルI1を抽出することができる。すなわち、今回検出された電流ベクトルIから前回検出された電流ベクトルIを減算することで、高周波電流ベクトルIhを求めることができる。また、所定期間内における電流ベクトルIの平均を算出することで、電流ベクトルIから高周波成分をキャンセルして基本波電流ベクトルI1を求めることができる。このようにして、電流ベクトルIから高周波電流ベクトルIhおよび基本波電流ベクトルI1を抽出することにより、これらを互いに分離して求めることができる。
上記のようにして、高周波電圧ベクトルVhを矩形波として出力し、さらに電圧重畳手段9と電流抽出手段6を連携して動作させることで、検出した電流ベクトルIから高周波電流ベクトルIhおよび基本波電流ベクトルI1を求めることができる。その結果、前述のような突極性に基づく磁極位置の検出原理により、電動機1の磁極位置を検出することができる。
比較例による電動機駆動システム110bは、以上説明したような構成を有している。
次に、図1に示した本発明の第1実施形態による電動機駆動システム110aについて、上記の比較例による図5の電動機駆動システム110bとの差分を中心に説明する。図1の電動機駆動システム110aにおいて、電動機制御装置100aは、図5の電動機制御装置100bが備える各構成に加えて、さらに重畳電圧位相シフト手段8、感度演算手段10および警報発令手段11を備えている。
重畳電圧位相シフト手段8には、重畳電圧位相調整手段7からの高周波電圧位相指令値θvhが入力される。この高周波電圧位相指令値θvhに対して、重畳電圧位相シフト手段8は、所定の位相シフト量を加算することでその値を調整する。そして、調整した値をシフト後の高周波電圧位相指令値θvh**として、電圧重畳手段9および感度演算手段10へ出力する。
図7は、重畳電圧位相シフト手段8の説明図である。図7(a)は、重畳電圧位相シフト手段8の内部構成の一例を示す図である。
図7(a)に示すように、重畳電圧位相シフト手段8は、重畳パターン発生手段71および信号セレクタ72を有する。信号セレクタ72は、3つのシフト量候補値θvh1、θvh2、θvh3の中からいずれか一つを選択し、位相シフト量として出力する。この信号セレクタ72が選択するシフト量候補値は、重畳パターン発生手段71から入力される重畳パターン信号に応じて順次切り替えられる。
重畳パターン発生手段71は、信号セレクタ72に対して、選択するシフト量候補値を決定するための重畳パターン信号を出力する。このとき重畳パターン発生手段71は、電流抽出手段6が前述のようにして電流ベクトルIをサンプリングするときのサンプリング周期、またはその正数倍の周期で重畳パターン信号を変化させる。これにより、信号セレクタ72から出力される位相シフト量がθvh1、θvh2、θvh3の間で順次切り替えられる。
信号セレクタ72から出力された位相シフト量は、重畳電圧位相シフト手段8に対して入力された高周波電圧位相指令値θvhと加算される。そして、シフト後の高周波電圧位相指令値θvh**として、重畳電圧位相シフト手段8から出力される。
図7(b)は、図7(a)の重畳電圧位相シフト手段8の入出力信号の例を示す図である。ここでは、θvh1=20°、θvh2=0°、θvh3=−20°としたときの例を示している。図7(b)に示すように、重畳電圧位相シフト手段8への入力信号である高周波電圧位相指令値θvhは、電動機1の駆動周波数と同期して増加する。これに対して、重畳電圧位相シフト手段8からの出力信号であるシフト後の高周波電圧位相指令値θvh**は、正負方向にそれぞれ所定量ずつ位相がシフトしている。
なお上記の例では、3つのシフト量候補値θvh1、θvh2、θvh3の中からいずれかを選択して位相シフト量とする例を説明した。また、位相シフト量の具体例として、θvh1=20°、θvh2=0°、θvh3=−20°とする例を説明した。しかし、重畳電圧位相シフト手段8において適用可能な位相シフト量はこれらの例に限定されない。−45°〜45°の範囲内の実数であれば、重畳電圧位相シフト手段8は、少なくとも2種類以上の任意の値をシフト量候補値とし、その中からいずれかを選択して位相シフト量とすることが可能である。
ここで、比較例による図5の電動機駆動システム110b(電動機制御装置100b)では、電圧重畳手段9は前述のように、重畳電圧位相調整手段7からの高周波電圧位相指令値θvhに基づいて高周波電圧ベクトル指令Vhを調整していた。これに対して、本発明による図1の電動機駆動システム110a(電動機制御装置100a)では、電圧重畳手段9は、上記のようにして重畳電圧位相シフト手段8から出力されるシフト後の高周波電圧位相指令値θvh**に基づいて、高周波電圧ベクトル指令Vhを調整する。
図8は、本発明の電動機制御装置100aにおける高周波電圧ベクトルVhと高周波電流ベクトルIhの一例を示す図である。図8(a)は、図6(a)と同様の高周波電圧ベクトルVhおよび高周波電流ベクトルIhのノルム波形例と、シフト後の高周波電圧位相指令値θvh**の例とを示す。なお図8(a)において、シフト後の高周波電圧位相指令値θvh**は、図7(b)の例に対応するものを示している。図8(b)、図8(c)は、図8(a)に対応する固定子座標平面上での高周波電圧ベクトルVhと高周波電流ベクトルIhの例をそれぞれ示す。
図8(a)において、各波形を図中に示すように(1)〜(8)の8つの期間に分割すると、(1)、(2)の期間ではθvh**=θvh+θvh2であり、(3)、(4)の期間ではθvh**=θvh+θvh1である。また、(5)、(6)の期間ではθvh**=θvh+θvh2であり、(7)、(8)の期間ではθvh**=θvh+θvh3である。ここで、前述のようにθvh1=20°、θvh2=0°、θvh3=−20°である。すなわち、(1)、(2)、(5)、(6)の各期間ではθvh**=θvhである。
図8(b)、図8(c)に示すように、(1)、(2)、(5)、(6)の期間と、(3)、(4)の期間と、(7)、(8)の期間とでは、高周波電圧ベクトルVhおよび高周波電流ベクトルIhの傾きが互いに異なっている。すなわち、シフト後の高周波電圧位相指令値θvh**において重畳されている位相シフト量の変化に応じて、これらのベクトルの傾きが変化する。なお、これらのベクトルの傾きは、各ベクトルの位相を表している。すなわち、高周波電圧ベクトルVhの傾きは高周波電圧位相θvhを表し、高周波電流ベクトルIhの傾きは高周波電流位相θihを表している。
重畳電圧位相シフト手段8は、前述のように位相シフト量を変化させることで、重畳電圧位相調整手段7からの高周波電圧位相指令値θvhを調整し、シフト後の高周波電圧位相指令値θvh**として出力する。これにより、高周波電圧ベクトルVhと高周波電流ベクトルIhの各軌跡は、図8(b)、図8(c)に示すように、固定子座標平面上でそれぞれ互いに傾き(すなわち位相)の異なる2以上の線分を描く。重畳電圧位相シフト手段8は、このようにして高周波電圧位相指令値θvhを調整することができる。
ここで、(3)、(4)の期間に対応する高周波電圧ベクトルVhと高周波電流ベクトルIhを、高周波電圧ベクトルVh1、高周波電流ベクトルIh1とそれぞれ表す。また、(1)、(2)、(5)、(6)の期間に対応する高周波電圧ベクトルVhと高周波電流ベクトルIhを、高周波電圧ベクトルVh2、高周波電流ベクトルIh2とそれぞれ表し、(7)、(8)の期間に対応する高周波電圧ベクトルVhと高周波電流ベクトルIhを、高周波電圧ベクトルVh3、高周波電流ベクトルIh3とそれぞれ表す。本発明の電動機制御装置100aでは、シフト後の高周波電圧位相指令値θvh**において重畳されている位相シフト量が周期的に変化することにより、これらのベクトルが交互に現れる。
感度演算手段10は、電流抽出手段6によって抽出される上記の各高周波電流ベクトルIh1、Ih2およびIh3に対して、高周波電流位相θih1、θih2、θih3をそれぞれ求める。そして、これらの各高周波電流位相θih1、θih2、θih3と、そのとき重畳電圧位相シフト手段8から出力されていたシフト後の高周波電圧位相指令値θvh**とを用いて、これらの間の位相差θivh1、θivh2、θivh3をそれぞれ算出する。ここで、シフト後の高周波電圧位相指令値θvh**は、上記の各高周波電圧ベクトルVh1、Vh2、Vh3の位相をそれぞれ表している。そのため、上記のようにして算出される位相差θivh1、θivh2、θivh3は、各高周波電流ベクトルIh1、Ih2、Ih3と対応する各高周波電圧ベクトルVh1、Vh2、Vh3との間の位相差をそれぞれ表している。
上記のようにして位相差θivh1、θivh2、θivh3を算出したら、続いて感度演算手段10は、そのうち位相差θivh1およびθivh3を用いて、以下で説明するような方法により、電動機1の突極性に応じた感度KΔθの推定を行う。
突極性に基づく磁極位置の検出原理に従って重畳電圧位相調整手段7が正常に動作している場合、前述のように高周波電圧位相θvhと磁極位置θdとの位相差θvhdは0である。すなわち、重畳電圧位相調整手段7から出力される高周波電圧位相指令値θvhは磁極位置θdと一致している。このとき、上記の位相差θivh1は、高周波電圧位相θvhが磁極位置θdから位相シフト量θvh1分だけずれているときの高周波電流位相θihと高周波電圧位相θvhとの位相差θivhを表している。同様に、上記の位相差θivh3は、高周波電圧位相θvhが磁極位置θdから位相シフト量θvh3分だけずれているときの高周波電流位相θihと高周波電圧位相θvhとの位相差θivhを表している。
図9は、本発明における感度演算の原理を説明するために、上記のような高周波電圧位相θvhと位相差θivh1、θivh3との関係を図4に示したような位相差θivhと位相差θvhdのグラフ上に示したものである。図9において、位相差θivh1はグラフ上の点91に相当する。この点91の座標は(θvh1、θivh1)で表すことができる。また、位相差θivh3はグラフ上の点92に相当する。この点92の座標は(θvh3、θivh3)で表すことができる。
ここで、前述のように感度KΔθは、図9のグラフにおけるゼロ点付近の直線の傾きで定義される。すなわち感度KΔθは、上記の点91と点92とを結ぶ一次関数の傾きとして、以下の式(8)により算出することができる。
KΔθ=(θivh3−θivh1)/(θvh3−θvh1) ・・・(8)
感度演算手段10は、以上説明したようにして感度KΔθを算出することで、電動機1の突極性に応じた感度KΔθの推定を行う。そして、算出した感度KΔθを警報発令手段11へ出力する。
なお、上記の例ではθvh2=0°である。そのため、重畳電圧位相調整手段7では、このときの位相差θivh2を用いることで、前述のような突極性に基づく磁極位置の検出原理に従って、高周波電圧位相指令値θvhを調整することができる。これにより、比較例による図5の電動機駆動システム110bで説明したのと同様の方法で、電動機1を駆動させることができる。
警報発令手段11は、感度演算手段10からの感度KΔθの絶対値を所定の基準値と比較する。その結果、感度KΔθの絶対値が基準値を下回った場合は、感度不足であると判定し、そのことを示す警報を出力する。たとえば、警報音を出力したり、警報ランプを点灯したりすることで、システム使用者に対して警告を行い、状況に応じた措置をとるように促す。また、上位システムに対して警報信号を出力することで、これを受けた上位システムがトルク制限等の必要な制御を行うようにしてもよい。
以上説明したように、本実施形態による電動機駆動システム110aでは、電動機1の駆動中に、感度演算手段10により継続的に感度KΔθを算出し、その絶対値が所定の基準値を下回ると、警報発令手段11により警報を出力する。これにより、磁気飽和などに起因する電動機1の非線形特性に伴う感度不足を察知し、システム使用者や上位システムに知らせることができる。そのため、システム使用者や上位システムは、感度不足のために電動機1の運転を持続するのが困難であると判断して適切な措置をとることで、脱調を未然に防ぐことが可能となる。
なお、上記の説明では、位相差θivh1およびθivh3から感度KΔθを演算することとしたが、図9から明らかなように、他の位相差の組み合わせ、たとえばθivh1とθivh2の組や、θivh2とθivh3の組などからも感度KΔθを求めることができる。すなわち、任意の2つの位相差から感度KΔθの計算は可能である。そのため、重畳電圧位相シフト手段8が切り替える位相シフト量としては、2つ以上の任意の値とすることができる。ただし、−45°〜45°の範囲内で、正および負の値からそれぞれ1つ以上の値を位相シフト量として選択することが好ましい。いずれの場合においても、上記実施形態で説明したのと同等の効果が得られる。
また、位相シフト量の切り替えパターンについても、図8に示したような例に限定されない。すなわち、電流抽出手段6による電流ベクトルIのサンプリング周期またはその正数倍の周期で、2つ以上の位相シフト量を偏りなく切り替えるものである限り、任意の切り替えパターンを用いることができる。いずれの場合においても、上記実施形態で説明したのと同等の効果が得られる。
以上説明した本発明の第1実施形態によれば、次の作用効果を奏することができる。
(1)電力変換装置101aは、電圧変換手段3と電動機制御装置100aを備える。電動機制御装置100aにおいて、電流抽出手段6は、電流検出手段2で検出された電流ベクトルIから高周波電流ベクトルIhを抽出する。この高周波電流ベクトルIhに基づいて、重畳電圧位相調整手段7は、電動機1の回転子の磁極位置θdを推定すると共にその回転子の回転周期とは異なる周期で変化する交番電圧を重畳する位相を調整するための高周波電圧位相指令値θvhを出力する。この高周波電圧位相指令値θvhに基づいて、電流制御手段5は、磁極位置θdを推定し、電動機1に流れる電流ベクトルIを制御するための基本波電圧ベクトル指令V1を出力する。また、重畳電圧位相シフト手段8は、高周波電圧位相指令値θvhを調整し、シフト後の高周波電圧位相指令値θvh**を出力する。このシフト後の高周波電圧位相指令値θvh**に基づいて、電圧重畳手段9は、交番電圧を基本波電圧ベクトル指令V1に重畳して電圧変換手段3へ出力する。感度演算手段10は、電流抽出手段6により抽出された高周波電流ベクトルIhと、重畳電圧位相シフト手段8により調整されたシフト後の高周波電圧位相指令値θvh**とに基づいて、磁極位置θdの推定に対する感度KΔθを演算する。このようにしたので、電動機1の突極性による磁極位置θdの検出感度を推定することができる。
(2)重畳電圧位相シフト手段8は、図8(c)に示すように、電動機1の固定子を基準とした固定子座標平面上で高周波電流ベクトルIhの軌跡が互いに位相の異なる2以上の線分を描くように、高周波電圧位相指令値θvhを調整する。具体的には、位相シフト量θvh1、θvh2およびθvh3のうち少なくとも2以上を周期的に切り替えて高周波電圧位相指令値θvhに加算することにより、高周波電圧位相指令値θvhを調整するようにした。これにより、感度演算手段10において、各高周波電流ベクトルIh1、Ih2、Ih3に対して高周波電流位相θih1、θih2、θih3をそれぞれ求め、これに基づいて感度KΔθを演算することができる。
(3)重畳電圧位相シフト手段8は、位相シフト量θvh1とθvh3とを周期的に切り替えて、高周波電圧位相指令値θvhに加算する。このとき電圧重畳手段9は、位相シフト量θvh1が加算されたシフト後の高周波電圧位相指令値θvh**に応じて、高周波電圧ベクトルVh1を基本波電圧ベクトル指令V1に重畳すると共に、位相シフト量θvh3が加算されたシフト後の高周波電圧位相指令値θvh**に応じて、高周波電圧ベクトルVh3を基本波電圧ベクトル指令V1に重畳する。感度演算手段10は、高周波電流ベクトルIh1と高周波電圧ベクトルVh1との間の位相差θivh1と、高周波電流ベクトルIh3と高周波電圧ベクトルVh3との間の位相差θivh3とを算出し、算出したこれらの位相差に基づいて、前述の式(8)を用いて感度KΔθを演算する。すなわち図9に示すように、位相シフト量θvh1および位相差θivh1の組に応じた座標点91と、位相シフト量θvh3および位相差θivh3の組に応じた座標点92との傾きを算出することにより、感度KΔθを演算する。このようにしたので、感度KΔθを簡単な計算で正確に演算することができる。
(4)重畳電圧位相シフト手段8は、−45°〜45°の範囲内で正および負の値からそれぞれ1つ以上の値を位相シフト量として選択することができる。このようにすれば、感度演算手段10により感度KΔθを確実に演算することができる。
(5)電動機制御装置100aにおいて、警報発令手段11は、感度演算手段10により演算された感度KΔθに基づいて警報を出力する。このようにしたので、システム使用者や上位システムに対して、感度不足のために電動機1の運転を持続するのが困難であることを警告し、適切な措置により脱調を未然に防ぐように促すことができる。
(第2実施形態)
図10は、本発明の第2実施形態による電動機駆動システム110cの全体構成図である。電動機駆動システム110cは、電力変換装置101cと電動機1とを備える。電力変換装置101cは、電動機制御装置100cと、電圧変換手段3と、電流検出手段2とを備える。なお、電動機1、電圧変換手段3および電流検出手段2は、図1に示す電動機駆動システム110aと同じものである。以下、本実施形態の電動機制御装置100cと第1実施形態で説明した電動機制御装置100aとの違いについて説明する。
図10において、電動機制御装置100cが図1に示した電動機制御装置100aと異なるのは、重畳電圧振幅調整手段12が追加されている点である。
重畳電圧振幅調整手段12は、電流抽出手段6からの高周波電流ベクトルIhと、感度演算手段10からの感度KΔθとに基づいて、電圧重畳手段9から出力される高周波電圧ベクトル指令Vhの振幅を調整するための高周波電圧振幅指令VhAmpを決定する。そして、決定した高周波電圧振幅指令VhAmpを電圧重畳手段9へ出力することで、電流制御手段5からの基本波電圧ベクトル指令V1に対して重畳される前述のような矩形波による交番電圧の振幅を調整する。これにより、第1実施形態では固定値であった交番電圧の振幅を、本実施形態では感度KΔθの大きさに応じて調整するようにする。
ここで、重畳電圧振幅調整手段12により高周波電圧振幅指令VhAmpを決定する原理について説明する。重畳電圧位相調整手段7において高周波電流位相θihを正しく計算するためには、電流検出手段2による電流ベクトルIの検出誤差に対して、高周波電流ベクトルIhのノルムが十分に大きい必要がある。しかし、高周波電流ベクトルIhのノルムが大きいと、電動機1においてトルク脈動が大きくなったり、電磁騒音が大きくなったりするなどの欠点がある。そのため、高周波電流ベクトルIhのノルムは、高周波電流位相θihの計算に必要な範囲で最低限の大きさに制限することが望ましい。
ところで、感度KΔθの絶対値が小さくなると、それに応じて、前述の図4から分かるように、ある軸誤差(磁極位置θdに対する高周波電圧位相θvhの誤差)に対する高周波電流位相θihと高周波電圧位相θvhとの位相差θivhの絶対値が小さくなる。そのため、高周波電流ベクトルIhのノルムの大きさが位相差θivhの検出精度に及ぼす影響が相対的に大きくなる。したがってこのような場合は、高周波電流位相θihを計算するために、高周波電流ベクトルIhのノルムを比較的大きくする必要がある。また、これとは反対に、感度KΔθの絶対値が大きい場合は、それに応じて軸誤差に対する位相差θivhの絶対値も大きくなるため、高周波電流ベクトルIhのノルムの大きさが位相差θivhの検出精度に及ぼす影響は相対的に小さくなる。したがってこの場合は、高周波電流ベクトルIhのノルムは小さくてもよい。このように、高周波電流位相θihを計算するために必要な最低限の高周波電流ベクトルIhのノルムの大きさは、感度KΔθに応じて決まることが分かる。
そこで、重畳電圧振幅調整手段12は、下記の式(9)を用いて、高周波電流ベクトルIhのノルムに対する指令値としての高周波電流振幅指令IhAmpを、感度KΔθに基づいて算出する。
・・・(9)
上記の式(9)において、Kは任意の定数である。この定数Kの値は状況に応じて変化させてもよい。たとえば、位相差θivhの検出精度を高くして磁極位置θdを精度良く推定したい場合はKを大きくしたり、磁極位置θdの精度よりも高周波における電動機1のトルク脈動や電磁騒音を抑えることを重視したい場合はKを小さくしたりすることができる。
さらに重畳電圧振幅調整手段12は、電流抽出手段6からの高周波電流ベクトルIhに基づいて、そのノルムを表す高周波電流振幅IhAmpを算出する。そして、この高周波電流振幅IhAmpが上記の高周波電流振幅指令IhAmpと一致するように、高周波電圧振幅指令VhAmpを決定し、電圧重畳手段9へ出力する。
以上説明した本発明の第2実施形態によれば、電動機制御装置100cにおいて、重畳電圧振幅調整手段12は、感度演算手段10により演算された感度KΔθに基づいて、電圧重畳手段9により基本波電圧ベクトル指令V1に重畳される交番電圧の振幅を調整するようにした。このようにしたので、基本波電圧ベクトル指令V1に対して重畳する交番電圧を感度KΔθに応じて動的に最適化することができる。これにより、たとえば感度KΔθの絶対値の高い運転条件では交番電圧の重畳量を減らして騒音を抑制し、反対に感度KΔθの絶対値が小さい運転条件では交番電圧の重畳量を増やして必要な位置精度を確保することができる。
(第3実施形態)
図11は、本発明の第3実施形態による電動機駆動システム110dの全体構成図である。電動機駆動システム110dは、電力変換装置101dと電動機1とを備える。電力変換装置101dは、電動機制御装置100dと、電圧変換手段3と、電流検出手段2とを備える。なお、電動機1、電圧変換手段3および電流検出手段2は、図1に示す電動機駆動システム110aと同じものである。以下、本実施形態の電動機制御装置100dと第1実施形態で説明した電動機制御装置100aとの違いについて説明する。
図11において、電動機制御装置100dが図1に示した電動機制御装置100aと異なるのは、警報発令手段11を備えていない点と、感度演算手段10からの感度KΔθがトルク指令発生手段4に入力されている点である。
本実施形態において、トルク指令発生手段4は、感度演算手段10からの感度KΔθに基づいて、電動機1に対するトルク指令τを調整する。これにより、電動機1に流れる電流ベクトルIが大きくなりすぎて感度KΔθが低下したときに、電流制御手段5から電圧変換手段3へ出力される基本波電圧ベクトル指令V1を調整して電流ベクトルIを制限し、感度KΔθの低下を防ぐようにする。その原理について以下に説明する。
一般的に、感度KΔθの絶対値の減少は、前述したように電動機1において電流量が増大することにより磁気飽和現象が起こり、それによって突極性が悪化することで発生する。そのため、感度KΔθが悪化した場合は、基本波電流ベクトルI1の絶対値をそれ以上増加させないようにすることで、感度KΔθが失われるのを防ぎ、それに続く脱調の発生を予防することができる。
そこで、本実施形態では、感度KΔθの絶対値が所定値を下回った場合、トルク指令発生手段4においてトルク指令τの絶対値がそれ以上増加するのを制限する。あるいは、トルク指令τの絶対値を減少させるようにする。このようにして抑制されたトルク指令τを受けた電流制御手段5は、その抑制後のトルク指令τに応じた基本波電圧ベクトル指令V1を出力する。これにより、感度KΔθの減少を抑えて電動機1の運転を維持できるようにする。
以上説明した本発明の第3実施形態によれば、電動機制御装置100dにおいて、電流制御手段5は、感度演算手段10により演算された感度KΔθに基づいてトルク指令発生手段4により抑制されたトルク指令τを受けて、電動機1に流れる電流ベクトルIを制限するように基本波電圧ベクトル指令V1を調整して出力する。このようにしたので、感度KΔθが必要以上に減少してしまうのを防ぎ、電動機1の脱調を未然に防止することができる。
なお、以上説明した第3実施形態では、感度演算手段10からの感度KΔθに基づいてトルク指令発生手段4によりトルク指令τを抑制することで、電流制御手段5から出力される基本波電圧ベクトル指令V1を調整して感度KΔθの減少を抑えるようにした。しかし、こうした動作を電流制御手段5のみで行うようにしてもよい。たとえば、電流制御手段5において、感度低下時の基本波電流ベクトルI1の絶対値を予め設定しておく。そして、感度演算手段10からの感度KΔθに基づいて、感度KΔθの絶対値が所定値を下回ったか否かを判定し、所定値を下回った場合は、トルク指令発生手段4からのトルク指令τに関わらず、予め設定された感度低下時の基本波電流ベクトルI1の絶対値に基づいて基本波電圧ベクトル指令V1を決定する。このようにしても、上記と同様の作用効果を得ることができる。
(第4実施形態)
図12は、本発明の第4実施形態による電動機駆動システム110eの全体構成図である。電動機駆動システム110eは、電力変換装置101eと電動機1とを備える。電力変換装置101eは、電動機制御装置100eと、電圧変換手段3と、電流検出手段2とを備える。なお、電動機1、電圧変換手段3および電流検出手段2は、図1に示す電動機駆動システム110aと同じものである。以下、本実施形態の電動機制御装置100eと第1実施形態で説明した電動機制御装置100aとの違いについて説明する。
図12において、電動機制御装置100eが図1に示した電動機制御装置100aと異なるのは、無効電流指令発生手段13が追加されている点である。
無効電流指令発生手段13は、感度演算手段10からの感度KΔθの絶対値を所定の基準値と比較する。その結果、感度KΔθの絶対値が基準値よりも低い場合、電流制御手段5に対して所定の信号を出力する。この信号を受けると、電流制御手段5は、電流ベクトルIにおいて無効電流が増加するように、基本波電圧ベクトル指令V1の値を調整して出力する。これにより、感度KΔθの絶対値が低下した場合、電流ベクトルIにおいて無効電流を増加させる。なお、無効電流とは、電動機1においてトルクの発生に寄与せず、運転時の損失となる電流である。
ここで、感度KΔθの絶対値が低下した場合に電流ベクトルIにおいて無効電流を増加させる理由について説明する。感度KΔθの絶対値の減少は、電動機1において有効電流の位相方向の磁束が飽和することにより発生する。そのため、このような場合は、通常の運転時にはほぼ生じない無効電流を意図的に増加させ、それによって無効電流の位相方向の磁束飽和をさらに強めるようにする。これにより、相対的にインダクタンスの異方性を発生させ、感度KΔθを回復させることが可能となる。
そこで、本実施形態では、無効電流指令発生手段13により感度KΔθの絶対値を所定の基準値と比較し、感度KΔθの絶対値が基準値を下回った場合は所定の信号を出力する。この信号に応じて、感度KΔθが基準値を維持するまで無効電流指令を増加させるように電流制御手段5を動作させる。その結果、脱調を未然に防ぎつつ、前述の第3実施形態よりも高いトルクを電動機1から出力させることが可能となる。ただしこの場合、無効電流が増加する分、電動機1の運転効率は悪化することになる。
以上説明した本発明の第4実施形態によれば、電動機制御装置100eにおいて、電流制御手段5は、感度演算手段10により演算された感度KΔθに基づいて無効電流指令発生手段13から出力される信号に応じて、電動機1に流れる無効電流を増加させるように基本波電圧ベクトル指令V1を調整して出力する。このようにしたので、感度KΔθが必要以上に減少してしまうのを防ぎ、電動機1の脱調を未然に防止することができる。さらに、これを行いつつ、第3実施形態で説明した電動機制御装置100dよりも高いトルクを電動機1から出力させることができる。
(第5実施形態)
図13は、本発明の第5実施形態による搬送機130の全体構成図である。搬送機130は、電動機1、電力変換装置131、動力電圧機構132および搬送部133を備える。なお、電力変換装置131には、第1〜第4実施形態で説明した電力変換装置101a、101c、101d、101eのいずれかを用いることができる。また電動機1は、第1〜第4実施形態で説明したのと同じものである。
電力変換装置131は、上記第1〜第4実施形態で説明したような方法により電動機1の動作を制御する。電動機1により発生された駆動力は、動力伝達機構132を介して搬送部133に伝達される。搬送部133は、この駆動力を用いて動作することで、設置された荷物等を所定の位置から別の所定の位置まで搬送する。
以上説明したように、本発明は搬送機においても適用することができる。
(第6実施形態)
図14は、本発明の第6実施形態による昇降装置140の全体構成図である。昇降装置140は、電動機1、電力変換装置141、巻き上げ機構142、ワイヤ143および昇降部144を備える。なお、電力変換装置141には、第1〜第4実施形態で説明した電力変換装置101a、101c、101d、101eのいずれかを用いることができる。また電動機1は、第1〜第4実施形態で説明したのと同じものである。
電力変換装置141は、上記第1〜第4実施形態で説明したような方法により電動機1の動作を制御する。巻き上げ機構142は、電動機1により発生された駆動力を用いて、昇降部144に接続されているワイヤ143を巻き上げたり巻き下げたりすることで、昇降部144を上下に移動させる。
以上説明したように、本発明は昇降装置においても適用することができる。
(変形例)
なお、以上説明した各実施形態において、過渡現象によって軸誤差、すなわち磁極位置θdに対する高周波電圧位相θvhの誤差が大きい場合は、感度KΔθを正しく演算するのが困難となる。したがって、このような場合は感度演算手段10による感度KΔθの演算を中止してもよい。この点について、以下に図15を用いて詳しく説明する。
図15は、過渡現象による感度検出誤差の原理説明図である。この図は、過渡現象によって軸誤差が生じている場合の高周波電圧位相θvhと位相差θivhとの関係を、図4、9に示したような位相差θivhと位相差θvhdのグラフ上に示したものである。
第1実施形態で説明したのと同様に、重畳電圧位相シフト手段8において位相シフト量θvh1、θvh2、θvh3を順次切り替えて重畳パターン信号を変化させる場合、前述のようにθvh2=0°である。重畳電圧位相調整手段7は、このときの高周波電流ベクトルIh2と高周波電圧ベクトルVh2との位相差θivh2を用いることで、突極性に基づく磁極位置の検出原理に従って、高周波電圧位相指令値θvhを調整する。
ここで図15に示すように、過渡現象に起因する軸誤差により高周波電圧位相θvhと磁極位置θdとの位相差θvhdが0ではないとする。この場合、位相シフト量θvh1に対する位相差θivh1はグラフ上の点151に相当し、位相シフト量θvh3に対する位相差θivh3はグラフ上の点152に相当する。したがって、第1実施形態で説明したように、これらの点を結ぶ一次関数の傾きにより感度KΔθを求めると、実際とは異なる値が算出されてしまうことになる。すなわち、過渡現象による軸誤差が大きく発生している場合は、位相シフト量θvh1、θivh3に対して検出される位相差θivh1、θivh3が原点付近の線形近似領域を逸脱してしまう。そのため、正しい感度KΔθを算出することが原理的に困難となる。
そこで、感度演算手段10において、位相シフト量θvh2が0であるときの高周波電流ベクトルIh2と高周波電圧ベクトルVh2との位相差θivh2を求め、その絶対値を所定の基準値と比較する。ここで、過渡現象による軸誤差が発生していないとすると、位相差θivh2はほぼ0となるはずである。そのため、位相差θivh2の絶対値が基準値を超えている場合は、過渡現象に起因する軸誤差が発生しており、重畳電圧位相調整手段7による交番電圧の重畳位相の調整が収束していないと判断できる。したがってこの場合は感度KΔθを正しく算出できないため、感度演算手段10による感度KΔθの演算を中止してその出力を停止することが好ましい。
以上説明した変形例によれば、過渡現象による感度KΔθの演算誤差を抑制することができる。
なお、以上説明した各実施形態や変形例はあくまで一例であり、発明の特徴が損なわれない限り、本発明はこれらの内容に限定されるものではない。
1 電動機
2 電流検出手段
3 電圧変換手段
4 トルク指令発生手段
5 電流制御手段
6 電流抽出手段
7 重畳電圧位相調整手段
8 重畳電圧位相シフト手段
9 電圧重畳手段
10 感度演算手段
11 警報発令手段
12 重畳電圧振幅調整手段
13 無効電流指令発生手段
71 重畳パターン発生手段
72 信号セレクタ
100a、100b、100c、100d、100e 電動機制御装置
101a、101b、101c、101d、101e 電力変換装置
110a、110b、110c、110d、110e 電動機駆動システム
130 搬送機
140 昇降装置

Claims (13)

  1. 直流電圧を交流電圧に変換して突極性を有する交流電動機に出力する電圧変換手段と、
    前記交流電動機に流れる電流を検出する電流検出手段と、
    前記電流検出手段により検出された電流から高周波電流を抽出する電流抽出手段と、
    前記電流抽出手段により抽出された高周波電流に基づいて、前記交流電動機の回転子の磁極位置を推定すると共に前記回転子の回転周期とは異なる周期で変化する交番電圧を重畳する位相を調整するための高周波電圧位相指令値を出力する重畳電圧位相調整手段と、
    前記重畳電圧位相調整手段により出力された高周波電圧位相指令値に基づいて、前記磁極位置を推定し、前記交流電動機に流れる電流を制御するための基本波電圧指令を出力する電流制御手段と、
    前記高周波電圧位相指令値を調整する重畳電圧位相シフト手段と、
    前記重畳電圧位相シフト手段により調整された高周波電圧位相指令値に基づいて、前記交番電圧を前記基本波電圧指令に重畳して前記電圧変換手段へ出力する電圧重畳手段と、
    前記電流抽出手段により抽出された高周波電流と、前記重畳電圧位相シフト手段により調整された高周波電圧位相指令値とに基づいて、前記磁極位置の推定に対する感度を演算する感度演算手段とを備えることを特徴とする電力変換装置。
  2. 請求項1に記載の電力変換装置において、
    前記重畳電圧位相シフト手段は、前記電動機の固定子を基準とした固定子座標平面上で前記高周波電流の軌跡が互いに位相の異なる2以上の線分を描くように、前記高周波電圧位相指令値を調整することを特徴とする電力変換装置。
  3. 請求項1に記載の電力変換装置において、
    前記重畳電圧位相シフト手段は、少なくとも2以上の所定の位相シフト量を周期的に切り替えて前記高周波電圧位相指令値に加算することにより、前記高周波電圧位相指令値を調整することを特徴とする電力変換装置。
  4. 請求項3に記載の電力変換装置において、
    前記重畳電圧位相シフト手段は、前記位相シフト量として、第1の位相シフト量と第2の位相シフト量とを周期的に切り替えて前記高周波電圧位相指令値に加算し、
    前記電圧重畳手段は、前記第1の位相シフト量が加算された高周波電圧位相指令値に応じて、前記交番電圧としての第1の高周波電圧を前記基本波電圧指令に重畳すると共に、前記第2の位相シフト量が加算された高周波電圧位相指令値に応じて、前記交番電圧としての第2の高周波電圧を前記基本波電圧指令に重畳し、
    前記感度演算手段は、前記高周波電流と前記第1の高周波電圧との間の第1の位相差と、前記高周波電流と前記第2の高周波電圧との間の第2の位相差とを算出し、算出した第1の位相差および第2の位相差に基づいて前記感度を演算することを特徴とする電力変換装置。
  5. 請求項4に記載の電力変換装置において、
    前記感度演算手段は、前記第1の位相シフト量および前記第1の位相差の組に応じた第1の座標点と、前記第2の位相シフト量および前記第2の位相差の組に応じた第2の座標点との傾きを算出することにより、前記感度を演算することを特徴とする電力変換装置。
  6. 請求項3に記載の電力変換装置において、
    前記重畳電圧位相シフト手段は、−45°〜45°の範囲内で正および負の値からそれぞれ1つ以上の値を前記位相シフト量として選択することを特徴とする電力変換装置。
  7. 請求項1に記載の電力変換装置において、
    前記感度演算手段により演算された感度に基づいて警報を出力する警報発令手段をさらに備えることを特徴とする電力変換装置。
  8. 請求項1に記載の電力変換装置において、
    前記感度演算手段により演算された感度に基づいて、前記電圧重畳手段により前記基本波電圧指令に重畳される交番電圧の振幅を調整する重畳電圧振幅調整手段をさらに備えることを特徴とする電力変換装置。
  9. 請求項1に記載の電力変換装置において、
    前記電流制御手段は、前記感度演算手段により演算された感度に基づいて、前記交流電動機に流れる電流を制限するように前記基本波電圧指令を調整して出力することを特徴とする電力変換装置。
  10. 請求項1に記載の電力変換装置において、
    前記電流制御手段は、前記感度演算手段により演算された感度に基づいて、前記交流電動機に流れる無効電流を増加させるように前記基本波電圧指令を調整して出力することを特徴とする電力変換装置。
  11. 請求項1に記載の電力変換装置と、
    前記交流電動機とを備えることを特徴とする電動機駆動システム。
  12. 請求項1に記載の電力変換装置と、
    前記交流電動機と、
    前記交流電動機により発生される駆動力を用いて動作する搬送部とを備えることを特徴とする搬送機。
  13. 請求項1に記載の電力変換装置と、
    前記交流電動機と、
    昇降部と、
    前記交流電動機により発生される駆動力を用いて前記昇降部を上下に移動させる巻き上げ機構とを備えることを特徴とする昇降装置。
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