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JP2010093119A - 太陽電池モジュール用充填材層およびそれを用いた太陽電池モジュール - Google Patents

太陽電池モジュール用充填材層およびそれを用いた太陽電池モジュール Download PDF

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JP2010093119A
JP2010093119A JP2008262897A JP2008262897A JP2010093119A JP 2010093119 A JP2010093119 A JP 2010093119A JP 2008262897 A JP2008262897 A JP 2008262897A JP 2008262897 A JP2008262897 A JP 2008262897A JP 2010093119 A JP2010093119 A JP 2010093119A
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Takuya Yamazaki
拓也 山崎
Katsuhiko Hayashi
克彦 林
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Abstract

【課題】ホットスポット現象などで温度変化があった場合でも、充填材用樹脂の白濁を抑制でき、かつ、接着性及び透明性に優れた太陽電池モジュール用充填材シートおよびそれを用いた太陽電池モジュールを提供する。
【解決手段】中間層用透明樹脂と前記中間層用透明樹脂中に分散された核剤とを含有する中間層1と、中間層1を挟持し、接着層用透明樹脂としてシラン変性透明樹脂を含有する接着層2と、を有する太陽電池モジュール用充填材シートおよびそれを用いた太陽電池モジュール11である。
【選択図】図1

Description

本発明は、太陽電池モジュール用充填材シートおよびそれを用いた太陽電池モジュールに関し、詳しくは、ホットスポット現象などで温度変化があった場合でも、充填材用樹脂の白濁を抑制でき、かつ、接着性及び透明性に優れた太陽電池モジュール用充填材シートおよびそれを用いた太陽電池モジュールに関する。
近年、環境問題に対する意識の高まりから、クリーンなエネルギー源としての太陽電池が注目されている。太陽電池素子は、単結晶シリコン基板や多結晶シリコン基板を用いて作製することが多いため太陽電池素子は物理的衝撃に弱く、また、屋外に太陽電池を取り付けた場合に雨などからこれを保護する必要がある。さらに、太陽電池素子1枚では発生する電気出力が小さいため、複数の太陽電池素子を直並列に接続して、実用的な電気出力が取り出せるようにする必要がある。このため、複数の太陽電池素子を接続し透明基板および充填材で封入して太陽電池モジュールを作製することが、通常、行われている。一般に、太陽電池モジュールは、透明前面基板、充填材、太陽電池素子、充填材および裏面保護シート等を順次積層し、これらを真空吸引して加熱圧着するラミネーション法等を利用して製造される。
現在、充填材としては、その加工性、施工性、製造コスト、その他の観点から、厚さ100μm〜1500μmのエチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂(EVA)が、最も一般的なものとして使用されている。しかしながら、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂からなる充填材は、太陽電池素子との接着強度が必ずしも十分ではなく、長時間使用により剥離を生じる等の問題があった。そこで、充填材に接着性を付与する方法として、樹脂にシラン化合物を重合させる方法が提案されている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。
一方、屋外に設置された太陽電池モジュールでは、発電中の太陽電池モジュールの複数の太陽電池素子のうち、ある1つの太陽電池素子が何かの影になって発電が不十分になった場合、この太陽電池素子は抵抗となる。このとき、この太陽電池素子の両電極にはその抵抗値と流れる電流との積の電位差が発生する。すなわち、太陽電池素子に逆方向のバイアス電圧がかかることとなり、この太陽電池素子は発熱するようになる。このような現象はホットスポットと呼ばれている。
そして、ホットスポット現象が発生して太陽電池素子の温度が上昇すると、これに伴い充填材の温度も上昇する。外気温が下がると太陽電池モジュールの温度、すなわち、太陽電池素子や充填材の温度が下降するが、外気温は徐々に下がるため、ホットスポット現象の発生により温度が上昇した充填材は徐々に冷却される、すなわち、徐冷される。充填材として上述した樹脂にシラン化合物を重合させた重合体樹脂を用いた場合には、徐冷されると充填材中で結晶が成長し、充填材の一部が白濁して、外観が著しく損なわれる。
ホットスポット現象が発生したときの太陽電池モジュールの温度上昇を抑制する方法としては、例えば、太陽電池モジュールの裏面側に表面が凹凸状の熱放射率の高いフィルムを設けることや太陽電池モジュールの周囲に配設されるモジュール枠に通風口を設けることが提案されている(例えば、特許文献3参照)。また、裏面側充填材にアルミナやジルコニアなどの熱伝導率を大きくする粒子を含有させることで、ホットスポット現象が発生したときでも太陽電池モジュール内部の熱伝導率を向上させて太陽電池素子の温度上昇を抑制する方法が提案されている(例えば、特許文献4参照)。太陽電池モジュールや太陽電池素子の温度上昇を抑えることができれば、結果的に充填材の温度上昇も抑えられるので、充填材の白濁を抑制することが可能であると考えられる。
しかしながら、上記特許文献3および4においては、ホットスポット現象の発生に伴う充填材の白濁を防止することについては述べられておらず、十分でなかった。そこで、ホットスポット現象の発生に伴う充填材の白濁を防止することを目的として、充填材用樹脂中に核剤を分散させた太陽電池モジュール用充填材が、提案されている(特許文献5)。
また、太陽電池モジュールでは、発電効率を上げるために、太陽電池素子の上に位置する透明前面基板及び充填材に対して透明性が求められる。さらに、太陽電池モジュールとしての意匠性を高めるため、太陽電池素子自体の色味を損なうことなく、表現するためにも、太陽電池素子の上に位置する透明前面基板及び充填材に対して透明性が求められている。
特公昭62−14111号公報 特開2004−214641号公報 特開平6−181333号公報 特開2004−327630号公報 特開2006−245503号公報
しかしながら、従来の充填材としては上述したように、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂が中心であり、接着性のよい、樹脂にシラン化合物を重合させた共重合体樹脂を用いた充填材の透明性改善についての提案はあまり行われていないのが現状である。また、特許文献5においては、ホットスポット現象の発生に伴う充填材の白濁を防止することは十分であるものの、今日、より優れた接着性および透明性が求められている。
そこで、本発明の目的は、ホットスポット現象などで温度変化があった場合でも、充填材用樹脂の白濁を抑制でき、かつ、接着性及び透明性に優れた太陽電池モジュール用充填材シートおよびそれを用いた太陽電池モジュールを提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、中間層用透明樹脂と中間層用透明樹脂中に分散された核剤とを含有する中間層と、中間層を挟持する接着層とを有する太陽電池モジュール用充填材シートとすることで、上記課題を解決し得ることを見出して、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の太陽電池モジュール用充填材シートは、中間層用透明樹脂と前記中間層用透明樹脂中に分散された核剤とを含有する中間層と、前記中間層を挟持し、接着層用透明樹脂としてシラン変性透明樹脂を含有する接着層と、を有することを特徴とするものである。
また、本発明の太陽電池モジュールは、裏面保護シートと、前記裏面保護シート上に形成された裏面充填材シートと、前記裏面充填材シート上に形成された太陽電池素子と、前記太陽電池素子上に形成された前面充填材シートと、前記前面充填材シート上に形成された透明前面基板と、を有し、前記前面充填材シートおよび前記裏面充填材シートのうち少なくとも1つが、前記太陽電池モジュール用充填材シートであることを特徴とするものである。
本発明によると、ホットスポット現象などで温度変化があった場合でも、充填材用樹脂の白濁を抑制でき、かつ、接着性および透明性に優れた太陽電池モジュール用充填材シートおよびそれを用いた太陽電池モジュールを提供することができる。
以下、本発明の太陽電池モジュール用充填材シートおよび太陽電池モジュールについて詳細に説明する。
図1は、本発明の太陽電池モジュール用充填材シートの一例を示す概略図である。図1に例示するように、本発明の太陽電池モジュール用充填材シート3は、中間層用透明樹脂と中間層用透明樹脂中に分散された核剤とを含有する中間層1と、上記中間層1を挟持し、接着層用透明樹脂を有する接着層2とを有するものである。
本発明によれば、中間層用透明樹脂および核剤を含有する中間層1と、上記中間層1を狭持し、接着層用透明樹脂を含有する接着層2とを有し、かつ、上記接着層用透明樹脂がシラン変性透明樹脂であることにより、太陽電池モジュール用充填材シート3を、透明性および接着性に優れたものとすることができる。そのため、太陽電池モジュールに用いた場合には、上記太陽電池モジュールを構成する裏面保護シート、太陽電池素子、および透明電極基板と十分な密着強度で積層することができ、また、太陽電池素子にまで光を効率的に透過することができるため、優れた光電変換効率を有する太陽電池モジュールとすることができる。さらに、上記接着層2に上記核剤が含まれていないため、上記接着層2に含まれる接着層用透過樹脂が有するアルコキシシリル基が加水分解し、さらに縮合しシロキサン基となることを抑制することができ、優れた接着性を長期間維持することができる。
本発明に用いられる中間層1は、中間層用透明樹脂および核剤を含有するものであり、太陽電池モジュールに用いた際に、透明電極基板を透過した光が効率的に太陽電池素子に到達できるものであれば特に限定されるものではない。
本発明に用いられる中間層1に含まれる中間層用透明樹脂は、後述する核剤と反応することなく、かつ、後述する接着層2と十分な強度で接着することができる透明樹脂であれば、特に限定されるものではない。
また、本発明においては、上記中間層用透明樹脂として、アルコキシシリル基を含まない透明樹脂である非シラン変性透明樹脂を用いることも、また適宜シラン変性透明樹脂を用いることも可能であり、さらに非シラン変性透明樹脂とシラン変性透明樹脂の両方を用いることも可能である。かかるシラン変性透明樹脂としては、後述する接着層用透明樹脂に使用できる樹脂を用いることができる。
さらに、本発明においては、上記中間層用透明樹脂と、後述する接着層用透明樹脂とが、同種の樹脂であることが好ましい。これにより、本発明の太陽電池モジュール用充填材シート3を低コストで生産することができ、また、上記中間層1と、上記接着層2との接着性を優れたものとすることができる。ここで、上記中間層用透明樹脂と、上記接着層用透明樹脂とが、同種の樹脂であることとは、上記中間層用透明樹脂、および上記接着層用透明樹脂が同一の種類のモノマーを重合させた主鎖を有する樹脂であることをいい、分子量、密度、架橋の有無等の同一まで要求するものではない。
上記非シラン変性透明樹脂としては、例えば、エチレン、プロピレン、1−ブテン、イソブチレン、1−ペンテン、2−メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ブテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネン、および1−デセン等のα−オレフィンや、その他の不飽和モノマーのうち、1種類、または2種類以上を共重合したものを用いることができる。
ここで、上記不飽和モノマーとしては、例えば、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステル;(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、マレイン酸ジメチル等の不飽和カルボン酸エステル;(メタ)アクリル酸、フマル酸、イタコン酸、マレイン酸モノメチル、マレイン酸モノエチル、無水マレイン酸、無水イタコン酸等の不飽和カルボン酸、および不飽和カルボン酸の塩を挙げることができ、さらに、スチレン、(メタ)アクリロニトリル、ビニルアルコール等を用いてもよい。上記不飽和カルボン酸の塩としては、リチウム、ナトリウム、カリウムなどの1価金属、マグネシウム、カルシウム、亜鉛などの多価金属の塩などを挙げることができる。
本発明においては、特にポリエチレン、エチレン−ビニルアルコール共重合体、エチレン−不飽和カルボン酸エステル共重合体、エチレン−不飽和カルボン酸共重合体および、上記エチレン−不飽和カルボン酸共重合体をナトリウムや亜鉛などの金属の塩で分子間結合したアイオノマーを好ましく用いることができ、ポリエチレンをさらに好ましく用いることができる。これにより、加熱時に、異臭や、太陽電池モジュールを構成する電極等を腐食する熱分解物を発生することがなく、また、太陽電池モジュールを生産する際に、太陽電池素子等と共に真空ラミネーション法等により太陽電池モジュールの各構成材料を積層した後に、加熱・架橋する熱架橋工程が不要となるため、上記太陽電池モジュールを低コストで生産することができる。
上記ポリエチレンとしては、所望の耐光性および機械強度、透明性等を有するものであれば特に限定されるものではない。
本発明においては、上記非シラン変性透明樹脂の1種類のみを単独で用いてもよく、2種類以上を併用して用いてもよい。
また、上記非シラン変性透明樹脂の融点は、60℃〜130℃であることが、好ましい。上記太陽電池モジュール用充填材シートを用いた太陽電池モジュールの製造時において、成形性に優れるからである。なお、融点の測定方法としては、プラスチックの転移温度測定方法(JISK7121)に準拠し、示差走査熱量分析(DSC)により行う。その際、融点ピークが2つ以上存在する場合は高い温度のほうを融点とする。
さらに、本発明において、上記非シラン変性透明樹脂は、190℃でのメルトマスフローレートが0.5g/10分〜10g/10分であるものが好ましく、1g/10分〜8g/10分であるものがさらに好ましい。本発明の太陽電池モジュール用充填材シートの成形性等に優れるからである。
本発明に用いられる中間層1に含まれる核剤としては、太陽電池モジュール用充填材シートの透明性を上げるものであり、小さい結晶を多数形成する作用をなすものである。かかる核剤としては、例えば、ソルビトール系核剤、カルボン酸系核剤、有機リン酸系核剤などを挙げることができる。
上記ソルビトール系核剤としては、例えば、ジベンジリデンソルビトール、またはその誘導体が挙げられ、具体的には、1、3、2、4−ジ(メリルベンジリデン)ソルビトール、1、3−クロルベンジリデン−2、4−メチルベンジリデンソルビトール、1、3、2、4−ジベンジリデンソルビトール、1、3、2、4−ジ(p−メチルベンジリデン)ソルビトール、1、3、2、4−ジ(p−エチルベンジリデン)ソルビトール、1、3:2、4−ビス−O−ジメチルベンジリデン−D−ソルビトール等を用いることができる。
上記カルボン酸系核剤としては、例えば、脂肪族カルボン酸、脂肪族ジカルボン酸、芳香族カルボン酸もしくは芳香族ジカルボン酸の金属塩、またはそれらのアルキル核置換誘導体の金属塩が挙げられ、具体的には、ステアリン酸、アジピン酸もしくはセバチン酸のナトリウム塩、カルシウム塩、またはアルミニウム塩、あるいは、安息香酸のナトリウム塩またはパラ−第3ブチル−安息香酸のアルミニウム塩等を用いることができる。
上記有機リン酸系核剤としては、例えば、ビス(2、4、8、10−テトラ−tert−ブチル−6−ヒドロキシ−12H−ジベンゾ[d,f][1、3、2]ジオキサフォスシン−6−オキシド)水酸化アルミニウム塩等が挙げられる。
また、上記核剤としては、例えば、ゼオライト、シリカ、タルク、ハイドロタルサイト等を用いることもできる。
さらに、これらの核剤は、単独または混合物として使用することができる。
上記核剤の中でも、本発明においては、ソルビトール系核剤が好適に用いられる。さらに、上記ソルビトール系核剤の中でも、1、3:2、4−ビス−O−ジメチルベンジリデン−D−ソルビトールが好ましい。
また、本発明において、上記核剤は、0.005質量%〜3質量%の範囲内で含有されていることが好ましい。核剤の含有量が少なすぎると、太陽電池モジュール用充填材シートの透明性向上効果が十分に得られない場合があり、一方、核剤の含有量が多すぎると、充填材用樹脂中での分散性が悪くなったり、経済的に不利になる場合がある。さらに、核剤の含有量が多すぎると、赤外線透過率が低下し、すなわち、熱線の吸収性が低下し吸熱性が高くなる場合があり、太陽電池モジュール内部の温度が上昇しやすくなるおそれがある。
本発明に用いられる中間層2は、上述した中間層用透明樹脂および核剤を有するものであれば特に限定されるものではなく、シラン変性透明樹脂および他の添加剤を含むものであってもよい。上記他の添加剤としては、光安定剤、紫外線吸収剤、または、熱安定剤を挙げることができる。
上記光安定剤としては、上記中間層用透明樹脂中の光劣化開始の活性種を捕捉し、光酸化を防止するものである。具体的には、ヒンダードアミン系化合物、ヒンダードピペリジン系化合物、およびその他等から選択される1種類または2種類以上を組み合わせたものを使用することができる。
上記紫外線吸収剤としては、太陽光中の有害な紫外線を吸収して、分子内で無害な熱エネルギーへと変換し、上記中間層用透明樹脂中の光劣化開始の活性種が励起されるのを防止するものである。具体的には、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、サルチレート系、アクリルニトリル系、金属錯塩系、ヒンダードアミン系、および超微粒子酸化チタン(粒子径:0.01μm〜0.06μm)あるいは超微粒子酸化亜鉛(粒子径:0.01μm〜0.04μm)等の無機系等の紫外線吸収剤からなる群から選択される少なくとも1種類のものを使用することができる。
また、上記熱安定剤としては、トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)フォスファイト、ビス[2,4−ビス(1,1−ジメチルエチル)−6−メチルフェニル]エチルエステル亜リン酸、テトラキス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)[1,1−ビフェニル]−4,4´−ジイルビスホスフォナイト、およびビス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジフォスファイト等のリン系熱安定剤;8−ヒドロキシ−5,7−ジ−tert−ブチル−フラン−2−オンとo−キシレンとの反応生成物等のラクトン系熱安定剤を挙げることができる。また、これらを1種類または2種類以上を用いることもできる。特に、リン系熱安定剤およびラクトン系熱安定剤を併用して用いることが好ましい。
本発明における上記光安定剤、紫外線吸収剤、熱安定剤等の含有量としては、その粒子形状、密度等によって異なるが、太陽電池モジュール用充填材シート3中、0.01質量%〜5質量%の範囲内が好ましい。
本発明に用いられる中間層1の厚みとしては、太陽電池モジュールとした際に、十分な透明性を示すことができるものであれば特に限定されるものではないが、100μm〜1000μmの範囲内であることが好ましく、300μm〜600μmであることがさらに好ましい。
本発明に用いられる接着層2は、シラン変性透明樹脂である接着層用透明樹脂を含むものであり、かつ、ソルビトール等の核剤を含まないものである。上記接着層2が上記核剤を含まないことによって、上記核剤が吸湿した水により、上記接着層2が有するアルコキシシリル基が加水分解し、さらに縮合しシロキサン基となることを抑制することができ、上記透明電極基板、太陽電池素子および裏面保護シートとの優れた接着性を長期間維持することができる。
本発明に用いられる接着層用透明樹脂は、シラン変性透明樹脂であり、アルコキシシリル基を含むものであれば特に限定されるものではないが、本発明においては、上記中間層用透明樹脂と、上記接着層用透明樹脂とが、同種の樹脂であることが好ましい。本発明の太陽電池モジュール用充填材シート3を低コストで生産することができ、さらに上記中間層1と、上記接着層2との接着性を優れたものとすることができる。
本発明において接着層用透明樹脂として用いられるシラン変性透明樹脂としては、例えば、エチレン性不飽和シラン化合物と重合用樹脂とを共重合してなるシラン変性共重合体を用いることができる。このようなシラン変性共重合体は、上記重合用樹脂またはエチレン性不飽和シラン化合物の種類や、添加量を随時変更することにより、諸物性を調整することが容易である点で好適に用いることができる。
また、本発明に用いられるシラン変性共重合体としては、後述するエチレン性不飽和シラン化合物と、重合用樹脂とを共重合したものであれば特に限定されるものではなく、例えば、ランダム共重合、交互共重合、ブロック共重合、およびグラフト共重合のいずれの共重合方法によって形成したものであっても好適に用いることができる。本発明においては、特に、グラフト共重合したものを用いることが好ましく、重合用樹脂を主鎖とし、エチレン性不飽和シラン化合物を側鎖としてグラフト共重合したものがさらに好ましい。接着力に寄与するアルコキシシリル基の自由度が高くなるため、上記太陽電池モジュール用充填材シート3の接着力をより強固にすることができるからである。
このようなシラン変性共重合体に用いられるエチレン性不飽和シラン化合物としては、例えば、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリプロポキシシラン、ビニルトリイソプロポキシシラン、ビニルトリブトキシシラン、ビニルトリペンチロキシシラン、ビニルトリフェノキシシラン、ビニルトリベンジルオキシシラン、ビニルトリメチレンジオキシシラン、ビニルトリエチレンジオキシシラン、ビニルプロピオニルオキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、または、ビニルトリカルボキシシランを挙げることができる。本発明においては、特に、ビニルメトキシシランを好ましく用いることができる。後述する重合用樹脂との重合反応性に優れるからである。
本発明に用いられるエチレン性不飽和シラン化合物は、1種類のみを単体で用いてもよく、2種類以上を用いてもよい。
また、上記シラン変性共重合体に用いられる重合用樹脂としては、上記エチレン性不飽和シラン化合物と重合することができるものであれば、特に限定されるものではなく、例えば、上記の中間層用透明樹脂およびそれを構成するモノマー等を用いることができる。
さらに、本発明においては、上記中間層用透明樹脂のなかでもポリエチレンを用いることが好ましい。これにより、上記と同様に、加熱時に、異臭や、太陽電池モジュールを構成する電極等を腐食する熱分解物を発生することがなく、また、太陽電池モジュールを生産する際に、太陽電池素子等と共に真空ラミネーション法等により太陽電池モジュールの各構成材料を積層した後に、加熱・架橋する熱架橋工程が不要となるため、上記太陽電池モジュールを低コストで生産することができる。
かかるポリエチレンとしては、密度が低いものを用いることが、好ましい。密度が低いポリエチレンは、一般的に、側鎖を多く含有しているため、グラフト重合に好適に用いることができるからである。より具体的には、密度が0.850g/cm〜0.960g/cmの範囲内であるものが、好ましく、特に、0.865g/cm〜0.930g/cmの範囲内であるものが、好ましい。密度が0.960g/cmよりも高いとグラフト重合が不十分になり、本発明の太陽電池モジュール用充填材シート3に所望の接着力を付与することができない場合があり、一方、密度が0.850g/cmよりも低いと、本発明の太陽電池モジュール用充填材シート3の機械強度が低いものとなる可能性があるからである。
なお、本発明においては、上記ポリエチレンの1種類を単体として用いてもよく、また、2種類以上を混合して用いてもよい。
本発明に用いられるシラン変性共重合体における、上記エチレン性不飽和シラン化合物の含有量としては、上記重合用樹脂100質量部に対して、0.001質量部〜4質量部の範囲内が好ましく、特に、0.01質量部〜3質量部の範囲内であることが、好ましい。上記エチレン性不飽和シラン化合物の含有量が、0.001質量部より少ないと、透明電極基板、太陽電池素子および裏面保護シートとの接着性が不十分になるおそれがあり、一方、上記エチレン性不飽和シラン化合物の含有量が、4質量部より多いと、接着性が変わらず、コストが高くなるおそれがある。
また、上記シラン変性共重合体の融点は、60℃〜110℃であることが好ましい。上記太陽電池モジュール用充填材シート3を用いた太陽電池モジュールの製造時において、成形性に優れるからである。なお、融点の測定方法としては、上記と同様の方法を用いることができる。
上記シラン変性共重合体は、上記範囲の融点を有するものであれば特に限定されるものではないが、190℃でのメルトマスフローレートが0.5g/10分〜10g/10分であるものが好ましく、1g/10分〜8g/10分であるものがさらに好ましい。本発明の太陽電池モジュール用充填材シート3の成形性を向上することができるからである。なお、メルトマスフローレートの測定としては、上記と同様の方法を用いることができる。
本発明に用いられるシラン変性共重合体の製造方法としては、所望量のアルコキシシリル基を有したシラン変性共重合体を得ることができるものであれば特に限定されるものではなく、例えば、上記エチレン性不飽和シラン化合物と、上記重合用樹脂とを、ラジカル重合開始剤と共に、加熱溶融混合する方法を挙げることができる。上記加熱溶融混合方法としては、所望の温度条件等で加熱溶融混合できるものであれば特に限定されるものではなく、押出機等の公知の加熱溶融混合装置を用いることができる。また、上記シラン変性共重合体の製造方法における加熱温度としては、用いるエチレン性不飽和シラン化合物等の材料によって異なるものであるが、150℃〜300℃の範囲内であることが好ましく、180℃〜270℃の範囲であることが好ましい。上記シラン変性共重合体は、加熱によりシラノール基部分が架橋しゲル化しやすいためである。
上記ラジカル重合開始剤としては、例えば、ジイソプロピルベンゼンヒドロパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ヒドロパーオキシ)へキサン等のヒドロパーオキサイド類;ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−パーオキシ)ヘキシン−3等のジアルキルパーオキサイド類;ビス−3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、o−メチルベンゾイルパーオキサイド、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド等のジアシルパーオキサイド類;t−ブチルパーオキシアセテート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシピバレート、t−ブチルパーオキシオクトエート。t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ジ−t−ブチルパーオキシフタレート、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキシン−3等のパーオキシエステル類;メチルエチルケトンパーオキサイド、シクロヘキサンノンパーオキサイド等のケトンパーオキサイド類等の有機過酸化物、または、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)等のアゾ化合物等が挙げられる。
上記ラジカル重合開始剤の含有量としては、上記エチレン性不飽和シラン化合物と上記重合用樹脂とを重合させることができるものであれば特に限定するものではないが、上記エチレン性不飽和シラン化合物および上記重合用樹脂の混合物中に、0.001質量%〜0.1質量%含まれることが好ましい。0.001質量%未満では、上記エチレン性不飽和シラン化合物と上記重合用樹脂とのラジカル重合が起こりにくい場合がある。
本発明に用いられる接着層2は、上記接着層用透明樹脂を含み、かつ核剤を含まないものであれば、特に限定されるものではなく、例えば、添加用樹脂や、他の添加剤を含むものであってもよい。
本発明に用いられる添加用樹脂としては、上記接着層用透明樹脂と均一に混合することができるものであれば特に限定されるものではないが、上記接着層用透明樹脂に用いた重合用樹脂と同一のものを用いることが好ましい。このような添加用樹脂を用いることで、低コスト化を図ることができる。
本発明において、上記添加用樹脂の含有量は、上記接着層用透明樹脂100質量部に対し、0.01質量部〜9900質量部の範囲内が好ましく、特に、0.1質量部〜2000質量部の範囲内が好ましい。上記添加用樹脂の含有量が0.01質量部よりも少ないと、コストの面において不利となってしまう場合があり、一方、上記添加用樹脂の含有量が9900質量部よりも多いと、本発明の太陽電池モジュール用充填材シート3の接着力が不十分となる可能性があるからである。
また、上記添加用樹脂の融点は、60℃〜130℃であることが好ましい。上記太陽電池モジュール用充填材シート3を用いた太陽電池モジュールの製造時において、成形性に優れるからである。
本発明において、上記添加用樹脂は、190℃でのメルトマスフローレートが0.5g/10分〜10g/10分であるものが好ましく、1g/10分〜8g/10分であるものがさらに好ましい。本発明の太陽電池モジュール用充填材シート3の成形性等に優れるからである。
本発明に用いられる接着層2に含まれる他の添加物としては、光安定剤、紫外線吸収剤、熱安定剤等を挙げることができ、上記中間層1と同様のものを用いることができる。ただし、上記紫外線吸収剤としては金属錯塩系、超微粒子酸化チタンあるいは超微粒子酸化亜鉛等の無機系紫外線吸収剤等を含まないものとする。上記無機系紫外線吸収剤は吸湿性を有するため、上記接着層2の接着性が低下するおそれがあるからである。
また、本発明に用いられる接着層2は、シラノール縮合触媒を実質的に含まないものであることが好ましい。上記シラノール縮合触媒は、上記シラノール基間の縮合反応を促進するものであるため、上記接着層2の接着性が短期間で低下するおそれがあるからである。なお、上記シラノール縮合触媒を実質的に含まないとは、具体的には、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジオクテート、ジオクチル錫ジラウレートといったシラノール縮合触媒が、上記接着層2を構成する全樹脂100質量部に対して、0.05質量部以下であることが好ましく、0質量部〜0.01質量部の範囲内であることがさらに好ましく、0質量部であることがさらにより好ましい。
本発明に用いられる接着層2中のSi(珪素)含有量は、8ppm〜3500ppmの範囲内であることが好ましく、10ppm〜3000ppmの範囲内であることがさらに好ましく、特に50ppm〜2000ppmの範囲内であることがさらにより好ましい。Si量が上記範囲よりも少ないと、本発明の太陽電池モジュール用充填材シート3の接着力が不十分になり、密着性の経時安定性に優れた太陽電池モジュールを作製することができないおそれがあり、一方、Si量が上記範囲よりも多いとコスト面において不利となる場合があるからである。ここで、上記重合Si量は、上記樹脂シートの灰分をアルカリ融解して純水に溶解後定容し、高周波プラズマ発光分析装置((株)島津製作所製 ICPS8100)を用いて、ICP発光分析法により重合Si量の定量を行うことにより測定した値である。
また、本発明に用いられる接着層2のゲル分率は、30%以下であることが好ましく、10%以下であることがさらに好ましく、0%であることがさらにより好ましい。30%以下であると、例えば、上記接着層2を含む太陽電池モジュール用充填材シート3を用いて太陽電池モジュールを形成した後、上記太陽電池モジュール用充填材シート3を再利用することが容易となるからである。一方、ゲル分率が上記範囲より高いと、太陽電池モジュール製造時の加工性が低下したり、透明電極基板、太陽電池素子および裏面保護シートとの密着強度が不十分となる可能性があるからである。
このようなゲル分率の測定方法としては、太陽電池モジュール用充填材シート3を1g秤量し、80メッシュの金網袋に入れる。次いで、ソックスレー抽出器内に金網ごとサンプル投入し、キシレンを沸点下において還流させる。10時間連続抽出した後、サンプルを金網ごと取出し乾燥処理後秤量し、抽出前後の質量比較を行い残留不溶分の質量%を測定し、これをゲル分率とする方法が用いられる。
本発明に用いられる接着層2の厚みとしては、太陽電池モジュールとした際に、中間層1の透明性を極力損なわないものであれば特に限定されるものではないが、100μm〜1000μmの範囲内であることが好ましく、300μm〜600μmであることがさらに好ましい。
本発明の太陽電池モジュール用充填材シート3の厚みとしては、太陽電池モジュールとした際に、十分な透明性を示すことができるものであれば特に限定されるものではないが、100μm〜1000μmの範囲内であることが好ましく、300μm〜600μmであることがさらに好ましい。
また、本発明において、上記中間層1と、上記接着層2との厚みの比(中間層/接着層)は、99.5/0.5〜50/50の範囲内であることが好ましく、90/10〜70/30の範囲内であることがさらに好ましい。上記厚さの比が、上記範囲より小さいと十分に透明性が得られないおそれがあり、一方、上記厚さの比が、上記範囲より大きいと、上記接着層2を均一に形成することが困難になる可能性がある。なお、上記接着層2の厚みとは、中間層1の両面に積層された接着層2の厚みを合計したものではなく、上記接着層2の1層当たりの厚みをいう。
本発明の太陽電池モジュール用充填材シート3の製造方法としては、上記中間層1および上記接着層2が密着性よく積層されたものとすることができるものであれば特に限定されるものではなく、例えば、上記中間層1および接着層2の各材料を押し出し法、キャスト成形法、Tダイ法、切削法、インフレーション法等の製膜法により、上記中間層1および上記接着層2を単独で製膜した後、積層する方法、あるいは、上記中間層1および接着層2の各材料を、多層共押し出し製膜し、上記中間層1と上記接着層2とが積層された太陽電池モジュール用充填材シート3を製造する方法を挙げることができる。さらに、例えば、テンター方式、あるいは、チューブラー方式等を利用して1軸ないし2軸方向に延伸してもよい。
図2は、本発明の太陽電池モジュールの一例を示す概略図である。本発明の太陽電池モジュール11は、裏面保護シート12と、上記裏面保護シート12上に形成された裏面充填材シート13と、裏面充填材シート13上に形成された太陽電池素子14と、太陽電池素子14上に形成された前面充填材シート15と、前面充填材シート15上に形成された透明前面基板16と、を有し、前面充填材シート15および裏面充填材シート13のうち少なくとも1つが、上記本発明の太陽電池モジュール用充填材シート3であることを特徴とするものである。
また、本発明の太陽電池モジュール11は、前面充填材シート15が、上記太陽電池モジュール用充填材シート3であることが好ましく、前面充填材シート15および裏面充填材シート13が、上記太陽電池モジュール用充填材シート3であることが好ましい。
本発明によれば、上記本発明の太陽電池モジュール用充填材シート3を用いることによって、上記透明電極基板16、太陽電池素子14および裏面保護シート12と十分な密着強度で、かつ、安定的に積層することができる。また、上記太陽電池モジュール用充填材シート3が中間層1を有し、透明前面基板16を透過した光を効率的に透過することができるため、優れた光電変換効率を有するものとすることができる。さらに、上記接着層2に上記核剤が含まれていないため、上記接着層2に含まれる接着層用透明樹脂が有するアルコキシシリル基が加水分解し、さらに縮合することによるシロキサン基の形成を抑えることができ、優れた接着性を長期間維持することができる。
また、本発明の太陽電池モジュール11が有する太陽電池モジュール用充填材シート3のゲル分率としては、30%以下であることが好ましく、10%以下であることがさらに好ましく、0%であることがさらにより好ましい。上記範囲より高いと、例えば、上記接着層2を含む太陽電池モジュール用充填材シート3を用いて太陽電池モジュール11を形成した後、上記太陽電池モジュール用充填材シート3を再利用することが困難となるからである。また、透明電極基板16、太陽電池素子14および裏面保護シート12との密着強度が不十分となる可能性があるからである。
本発明に用いられる太陽電池素子14としては、一般的な太陽電池素子14を用いることができる。具体的には、単結晶シリコン型太陽電池素子、多結晶シリコン型太陽電池素子等の結晶シリコン太陽電子素子、シングル接合型あるいはタンデム構造型等からなるアモルファスシリコン太陽電子素子、ガリウムヒ素(GaAs)やインジウム燐(InP)等のIII−V族化合物半導体太陽電子素子、カドミウムテルル(CdTe)や銅インジウムセレナイド(CuInSe)等のII−VI族化合物半導体太陽電子素子、有機太陽電池素子等を用いることができる。
また、本発明に用いられる太陽電池素子14としては、薄膜多結晶性シリコン太陽電池素子、薄膜微結晶性シリコン太陽電池素子、薄膜結晶シリコン太陽電池素子とアモルファスシリコン太陽電池素子とのハイブリット素子等も使用することができる。
本発明に用いられる裏面保護シート12としては、所望の耐熱性、耐光性、耐水性等の耐候性を有するものであれば特に限定されない。このような裏面保護シート12としては、例えば、絶縁性の樹脂フィルムや、金属板等が好適に用いられる。特に、本発明においては上記絶縁性の樹脂フィルムを用いることが、好ましい。
上記樹脂フィルムとしては、例えば、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、環状ポリオレフィン系樹脂、フッ素系樹脂、ポリスチレン系樹脂、アクリロニトリル−スチレン共重合体(AS樹脂)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS樹脂)、ポリ塩化ビニル系樹脂、フッ素系樹脂、ポリ(メタ)アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル系樹脂、各種のナイロン等のポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリアミドイミド系樹脂、ポリアリールフタレート系樹脂、シリコーン系樹脂、ポリスルホン系樹脂、ポリフェニレンスルフィド系樹脂、ポリエ−テルスルホン系樹脂、ポリウレタン系樹脂、アセタール系樹脂、セルロース系樹脂からなるフィルムを挙げることができる。特に、本発明においては、フッ素系樹脂、環状ポリオレフィン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリ(メタ)アクリル系樹脂、または、ポリエステル系樹脂からなるフィルムを用いることが、好ましい。
また、このような樹脂フィルムとしては2軸延伸した樹脂フィルムを用いることもできる。
さらに、上記樹脂フィルムとしては、複数のフィルムが積層された構成を有するものであってもよい。このような複数のフィルムが積層された構成としては、例えば、無機蒸着膜を有するガスバリア性フィルムが積層された構成や、強靭性フィルムが積層された構成を例示することができる。
本発明に用いられる裏面保護シート12の厚みとしては、通常、12μm〜200μmの範囲内であることが好ましく、25μm〜150μmの範囲内であることがさらに好ましい。
本発明に用いられる透明前面基板16としては、太陽光の透過性を有する基板であれば特に限定されず、例えば、ガラス板、フッ素系樹脂、ポリアミド系樹脂(各種のナイロン)、ポリエステル系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、環状ポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、アセタール系樹脂、セルロース系樹脂等の各種の樹脂フィルムを用いることができる。
また、本発明に用いられる透明前面基板16の厚みは、所望の強度を実現できる範囲内であれば特に限定されないが、通常、12μm〜7000μmの範囲内が好ましく、特に25μm〜4000μmの範囲内が好ましい。
本発明の太陽電池モジュール11においては、太陽光の吸収性、補強、その他の目的のもとに、さらに、他の層を任意に加えて積層することができるものである。このような他の層としては、例えば、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー樹脂、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−アクリル酸またはメタクリル酸共重合体、メチルペンテンポリマー、ポリブテン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、塩化ビニル−塩化ビニリデン共重合体、ポリ(メタ)アクリル系樹脂、ポリアクリルニトリル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、アクリロニトリル−スチレン共重合体(AS系樹脂)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS系樹脂)、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体のケン化物、フッ素系樹脂、ジエン系樹脂、ポリアセタール系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ニトロセルロース等の公知の樹脂のフィルムないしシートから任意に選択して使用することができる。
本発明において、透明前面基板16、前面充填材シート15、太陽電池素子14、裏面充填材シート13、および裏面保護シート12をこの順で積層した後、これらを加熱圧着する方法としては、上記各構成を密着できる方法であれば特に限定されず、一般的に公知の方法を用いることができる。このような方法としては、例えば、透明前面基板16、前面充填材シート15、太陽電池素子14、裏面充填材シート13、および裏面保護シート12をこの順で積層した後、これらを一体として、真空吸引して加熱圧着するラミネーション法等を例示することができる。
上記ラミネーション法を用いた際のラミネート温度は、通常、90℃〜230℃の範囲内であることが好ましく、特に、110℃〜190℃の範囲内であることが好ましい。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
以下、実施例を用いることにより、本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらの例によってなんら限定されるものではない。
[実施例1]
(シラン変性透明樹脂の調製)
密度が0.898g/cmであり、190℃でのメルトマスフローレートが2g/10分であるメタロセン系直鎖状低密度ポリエチレン(以下、「M−LLDPE」と称する)98質量部に対して、ビニルトリメトキシシラン2質量部、およびラジカル開始剤としてジクミルパーオキサイド0.1質量部を混合し、200℃で加熱溶解攪拌し、シラン変性透明樹脂を得た。
(添加剤マスターバッチの調製)
M−LLDPE85質量部に対して、ヒンダードアミン系光安定剤2.5質量部、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤7.5質量部、リン系熱安定剤5質量部を混合して溶融・加工しペレット化することにより、添加剤マスターバッチを調製した。
(核剤マスターバッチ)
M−LLDPE95質量部に対して、ソルビトール系核剤5質量部を混合して溶融、加工しペレット化した核剤マスターバッチを調整した。
(太陽電池モジュール用充填材シートの作製)
太陽電池モジュール用充填材シートの作製においては、2種3層の層構成が可能なφ25mm押出機、300mm幅のTダイスを有するフィルム成型機を用いた。ホッパA内の樹脂が第1、第3層(外層)に、ホッパB内の樹脂が第2層(中間層)に供給されるものである。
まず、接着層用透明樹脂として上記シラン変性透明樹脂20質量部と、M−LLDPE80質量部と、添加剤マスターバッチ5質量部とを混合し、上記フィルム成型機のホッパAに投入した。
次に、中間層用透明樹脂として上記シラン変性透明樹脂20質量部と、M−LLDPE80質量部、添加剤マスターバッチ5質量部、および核剤マスターバッチ1質量部とを混合し、上記フィルム成型機のホッパBに投入した。
次いで、上記フィルム成型機を用いて、押し出し温度230℃、引き取り速度3m/minで厚さ400μmのシートを、第1、第3層の厚みがそれぞれ100μm、第2層の厚みが200μmとなるように製膜することにより、第2層が中間層用透明樹脂および核剤を含む中間層であり、上記中間層を挟持する第1層および第3層が接着層用透明樹脂を有する接着層である太陽電池モジュール用充填材シートを得た。なお、上記の製膜化は、支障なく実施することができた。
(太陽電池モジュールの作製)
厚さ3mmのガラス板(透明前面基板)と、厚さ400μmの上記太陽電池モジュール用充填材シートと、多結晶シリコンからなる太陽電池素子と、厚さ400μmの上記太陽電池モジュール用充填材シートと、厚さ38μmのポリフッ化ビニル系樹脂シート(PVF)、厚さ30μmのポリエチレンテレフタレートシートおよび厚さ38μmのポリフッ化ビニル系樹脂シート(PVF)からなる積層シート(裏面保護シート)とをこの順に積層し、太陽電池素子面を上に向けて、太陽電池モジュールの製造用の真空ラミネータにて150℃で15分間圧着して、太陽電池モジュールを作製した。
[比較例1]
実施例1で作製したシラン変性透明樹脂20質量部と、M−LLDPE80質量部と、添加剤マスターバッチ5質量部と、核剤マスターバッチ5質量部とを混合したものを、実施例1で用いたフィルム成型機のホッパA、ホッパBに投入し、押し出し温度230℃、引き取り速度3m/minの条件で厚さ400μmのシートを製膜し、太陽電池モジュール用充填材シートを得た。なお、上記の製膜化は、支障なく実施することができた。また、実施例1と同様の方法により太陽電池モジュールを作製した。
(密着性の測定)
実施例1および比較例1で得た太陽電池モジュール用充填材シートを、40℃、RH90%の環境下に保存し、保存前、3ヶ月、6ヶ月、9ヶ月、1年経過後に、太陽電池モジュール製造用の真空ラミネーターにて、厚み3mmのガラス板と150℃で、15分間圧着し、JIS Z1707に従い15mm幅での密着性(剥離強度)(単位:N/15mm)を測定した。測定結果を表1に示す。
Figure 2010093119
[比較例2]
実施例1で作製したシラン変性透明樹脂20質量部と、M−LLDPE80質量部と、添加剤マスターバッチ5質量部とを混合したものを、実施例1で用いたフィルム成型機のホッパA、ホッパBに投入し、押し出し温度230℃、引き取り速度3m/minの条件で厚さ400μmのシートを製膜し、太陽電池モジュール用充填材シートを得た。なお、上記の製膜化は、支障なく実施することができた。また、実施例1と同様の方法により太陽電池モジュールを作製した。
[実施例2〜5]
核剤マスターバッチの種類、ならびに、シラン変性樹脂、添加用ポリエチレン(M−LLDPE)、添加剤マスターバッチの種類およびこれらの添加量については実施例1と同様にし、核剤マスターバッチ中のソルビトール系核剤の添加量、および核剤マスターバッチの添加量を下記表2に示すように変更して、実施例1と同様の方法により太陽電池モジュール用充填材を作製した。また、得られた太陽電池モジュール用充填材中の核剤の含有量を下記表2に示す。さらに、実施例1と同様の方法により太陽電池モジュールを作製した。
[特性の評価]
実施例1〜5および比較例1、2における太陽電池モジュール用充填材および太陽電池モジュールについて、下記の試験を行った。各試験の測定結果を下記表3に示す。
(1)ヘイズの測定
太陽電池モジュール用充填材について、スガ試験機(株)製SMカラーコンピュータ(SM−C)によりヘイズ(%)を測定した。具体的には、太陽電池モジュール用充填材を、表裏全光線透過率91%、ヘイズ0.2%、厚み3mmの青板フロートガラスで挟みこみ、太陽電池モジュール製造用の真空ラミネータにより150℃で15分間圧着した後、室温(25℃)で放置することにより冷却して、ヘイズ測定用のサンプルを作製し、このサンプルについてヘイズを測定した。
(2)密着性の測定
対透明前面基板密着性の測定として、太陽電池モジュールの製造直後と、温度85℃、湿度85%の高温多湿状態にて1000時間放置した後の、太陽電池モジュール用充填材層と透明前面基板との室温(25℃)以下での剥離強度(N/15mm幅)を測定した。
Figure 2010093119
Figure 2010093119
本発明の太陽電池モジュール用充填材シートの一例を示す概略図である。 本発明の太陽電池モジュールの一例を示す概略図である。
符号の説明
1 中間層
2 接着層
3 太陽電池モジュール用充填材シート
11 太陽電池モジュール
12 裏面保護シート
13 裏面充填材シート
14 太陽電池素子
15 前面充填材シート
16 透明前面基板

Claims (9)

  1. 中間層用透明樹脂と前記中間層用透明樹脂中に分散された核剤とを含有する中間層と、前記中間層を挟持し、接着層用透明樹脂としてシラン変性透明樹脂を含有する接着層と、を有することを特徴とする太陽電池モジュール用充填材シート。
  2. 前記中間層用透明樹脂が、シラン変性透明樹脂および/または非シラン変性透明樹脂である請求項1記載の太陽電池モジュール用充填材シート。
  3. 前記中間層が、前記核剤を0.005質量%〜3質量%含有する請求項1または2記載の太陽電池モジュール用充填材シート。
  4. 前記核剤が、ソルビトール系核剤である請求項1〜3のうちいずれか一項記載の太陽電池モジュール用充填材シート。
  5. 前記中間層用透明樹脂と、前記接着層用透明樹脂とが、同種の樹脂である請求項1〜4のうちいずれか一項記載の太陽電池モジュール用充填材シート。
  6. 前記シラン変性透明樹脂が、エチレン性不飽和シラン化合物と重合用樹脂とを共重合してなるシラン変性共重合体であって、前記重合用樹脂が、ポリエチレンである請求項1〜5のうちいずれか一項記載の太陽電池モジュール用充填材シート。
  7. 裏面保護シートと、
    前記裏面保護シート上に形成された裏面充填材シートと、
    前記裏面充填材シート上に形成された太陽電池素子と、
    前記太陽電池素子上に形成された前面充填材シートと、
    前記前面充填材シート上に形成された透明前面基板と、を有し、
    前記前面充填材シートおよび前記裏面充填材シートのうち少なくとも1つが、請求項1〜6のうちいずれか一項記載の太陽電池モジュール用充填材シートであることを特徴とする太陽電池モジュール。
  8. 前記前面充填材シートが、請求項1〜6のうちいずれか一項記載の太陽電池モジュール用充填材シートである請求項7記載の太陽電池モジュール。
  9. 前記前面充填材シートおよび前記裏面充填材シートが、請求項1〜6のうちいずれか一項記載の太陽電池モジュール用充填材シートである請求項7記載の太陽電池モジュール。
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