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JP2011073348A - 太陽電池モジュール用充填材シートおよびそれを用いた太陽電池モジュール - Google Patents

太陽電池モジュール用充填材シートおよびそれを用いた太陽電池モジュール Download PDF

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JP2011073348A
JP2011073348A JP2009228519A JP2009228519A JP2011073348A JP 2011073348 A JP2011073348 A JP 2011073348A JP 2009228519 A JP2009228519 A JP 2009228519A JP 2009228519 A JP2009228519 A JP 2009228519A JP 2011073348 A JP2011073348 A JP 2011073348A
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Takuya Yamazaki
拓也 山崎
Yasuharu Sugiyama
康晴 杉山
Satoshi Osone
聡 大曽根
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Abstract

【課題】接着性および耐熱性に優れた太陽電池モジュール用充填材シートおよびそれを用いた太陽電池モジュールを提供する。
【解決手段】2層以上の樹脂層からなる太陽電池モジュール用充填材シートであって、樹脂層として、第1層1と、第1層1上の第2層2とを有し、第1層1が、シラン変性樹脂と非シラン変性樹脂とを含み、かつ、シラン変性樹脂の配合量が3質量%以上であり、第2層2が、非シラン変性樹脂と、密度が0.890g/cm以下の金属密着性樹脂とを含み、かつ、金属密着性樹脂の配合量が10質量%以上である太陽電池モジュール用充填材シートおよびそれを用いた太陽電池モジュール11である。
【選択図】図1

Description

本発明は、太陽電池モジュール用充填材シートおよびそれを用いた太陽電池モジュールに関し、詳しくは、接着性および耐熱性に優れた太陽電池モジュール用充填材シートおよびそれを用いた太陽電池モジュールに関する。
近年、環境問題に対する意識の高まりから、クリーンなエネルギー源としての太陽電池が注目されている。太陽電池素子は、単結晶シリコン基板や多結晶シリコン基板を用いて作製することが多いため太陽電池素子は物理的衝撃に弱く、また、屋外に太陽電池を取り付けた場合に雨などからこれを保護する必要がある。さらに、太陽電池素子1枚では発生する電気出力が小さいため、複数の太陽電池素子を直並列に接続して、実用的な電気出力が取り出せるようにする必要がある。このため、複数の太陽電池素子を接続し透明基板および充填材で封入して太陽電池モジュールを作製することが、通常、行われている。一般に、太陽電池モジュールは、透明前面基板、充填材、太陽電池素子、充填材および裏面保護シート等を順次積層し、これらを真空吸引して加熱圧着するラミネーション法等を利用して製造される。
現在、上記充填材としては、上記太陽電池素子と上記裏面保護シートとを十分な強度で接着する接着力が要求され、さらに上記太陽電池素子の保護の観点から、耐久性、耐候性、耐熱性、耐光性、耐水性等の諸特性に優れた樹脂からなることが求められる。そのため、近年、ガラス等の無機材料と優れた接着性を発揮するアルコキシシリル基を有するシラン変性樹脂、なかでもエチレン性不飽和シラン化合物と、ポリオレフィン等の樹脂とを重合させてなるシラン変性樹脂が用いられている(特許文献1参照)。
特開2004−214641号公報
しかしながら、上記シラン変性樹脂が有するアルコキシシリル基は、水の存在下で、容易に加水分解され、シラノール基となり、また、上記シラノール基は、加熱等により容易に縮合反応しシロキサン基を生成することが知られている。さらに、水が存在すると、上記太陽電池素子等の接着に関与するアルコキシシリル基が、シロキサン基として消費され、接着性が低下することが知られている。
そのため、上記シラン変性樹脂を用いた充填剤シート表面に水分が接触し、高温の環境下で保管された場合、上記アルコキシシリル基がシロキサン基の生成と共に減少するため、上記充填材シートの接着性が低下するおそれがあるという問題があった。また、このような接着性が低下した充填材シートを用いて太陽電池モジュールを製造した場合には、短期間で、起電力が低下する等の不具合が生じるおそれがあるという問題があった。
そこで、本発明の目的は、接着性および耐熱性に優れた太陽電池モジュール用充填材シートおよびそれを用いた太陽電池モジュールを提供することにある。
本発明者らは、前記課題を解決するために鋭意検討した結果、特定の金属密着性樹脂を含む樹脂層を有する太陽電池モジュール用充填材シートとすることで、前記課題を解決し得ることを見出して、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の太陽電池モジュール用充填材シートは、2層以上の樹脂層からなる太陽電池モジュール用充填材シートであって、
前記樹脂層として、第1層と、該第1層上の第2層とを有し、
前記第1層が、シラン変性樹脂と非シラン変性樹脂とを含み、かつ、前記シラン変性樹脂の配合量が3質量%以上であり、
前記第2層が、非シラン変性樹脂と、密度が0.890g/cm以下の金属密着性樹脂とを含み、かつ、前記金属密着性樹脂の配合量が10質量%以上であることを特徴とするものである。
また、本発明の太陽電池モジュールは、裏面保護シートと、
前記裏面保護シート上に形成された裏面充填材シートと、
前記裏面充填材シート上に形成された太陽電池素子と、
前記太陽電池素子上に形成された前面充填材シートと、
前記前面充填材シート上に形成された透明前面基板と、を有し、
前記前面充填材シートおよび前記裏面充填材シートのうち少なくとも1つが、上記太陽電池モジュール用充填材シートであることを特徴とするものである。
本発明によれば、接着性および耐熱性に優れた太陽電池モジュール用充填材シートおよびそれを用いた太陽電池モジュールを提供することができる。
本発明の太陽電池モジュール用充填材シートの一例を示す概略図である。 本発明の太陽電池モジュール用充填材シートの他の一例を示す概略図である。 本発明の太陽電池モジュールの一例を示す概略図である。
以下、本発明の太陽電池モジュール用充填材シートおよび太陽電池モジュールについて詳細に説明する。
図1は、本発明の太陽電池モジュール用充填材シートの一例を示す概略図である。図1に例示するように、本発明の太陽電池モジュール用充填材シート3は、2層以上の樹脂層からなる太陽電池モジュール用充填材シートであり、さらに樹脂層として、第1層1と、第1層1上の第2層2とを有するものである。
本発明によれば、2層以上の樹脂層からなり、樹脂層として、第1層1と、第1層1上の第2層2とを有し、第1層1が、シラン変性樹脂と非シラン変性樹脂とを含み、かつ、シラン変性樹脂の配合量が3質量%以上であり、第2層2が、非シラン変性樹脂と、密度が0.890g/cm以下の金属密着性樹脂とを含み、かつ、金属密着性樹脂の配合量が10質量%以上であることにより、本発明の太陽電池モジュール用充填剤シートを接着性および耐熱性に優れたものとすることができ、さらに、太陽電池モジュールにおいて、第1層1を透明前面(ガラス)基板側に使用し、第2層2を太陽電池素子(セル)側に使用することで、太陽電池モジュールを構成する前面透明基板、太陽電池素子および裏面保護シートと十分な密着強度で積層することができ、さらにまた、優れた光電変換効率を有する太陽電池モジュールとすることができる。また、第2層2にシラン変性樹脂が含まれていないため、第2層2において、シラン変性樹脂が有するアルコキシシリル基の加水分解、さらに縮合することによるシロキサン基の形成を抑えることができ、優れた接着性を長期間維持することができる。さらにまた、第2層2が、密度が0.890g/cm以下の金属密着性樹脂を含んでいるため、ブロッキングや酸性ガスの発生が抑えられ、良好な耐熱性を有する。さらにまた、第2層2が非シラン変性樹脂であることにより、太陽電池モジュール用充填剤シートを低コストで生産することができる。
本発明に用いられる第2層2は、非シラン変性樹脂と、密度が0.890g/cm以下の金属密着性樹脂とを含み、かつ、金属密着性樹脂の配合量が10質量%以上であり、さらに、好ましくは太陽電池モジュールに用いた際に、光が太陽電池素子を透過することができるものであれば特に限定されるものではない。
本発明に用いられる第2層2に含まれる非シラン変性樹脂は、後述する第1層1と十分な強度で接着することができるものであれば、特に限定されるものではないが、好ましくは密度が0.910g/cm以下のものであり、さらに好ましくは0.870g/cm以上である。密度をかかる範囲とすることにより、より接着性を良好にできる。
上記非シラン変性樹脂としては、例えば、エチレン、プロピレン、1−ブテン、イソブチレン、1−ペンテン、2−メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ブテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネン、および1−デセン等のα−オレフィンや、その他の不飽和モノマーのうち、1種類、または2種類以上を共重合したものを用いることができる。
ここで、上記不飽和モノマーとしては、例えば、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステル;(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、マレイン酸ジメチル等の不飽和カルボン酸エステル;(メタ)アクリル酸、フマル酸、イタコン酸、マレイン酸モノメチル、マレイン酸モノエチル、無水マレイン酸、無水イタコン酸等の不飽和カルボン酸、および不飽和カルボン酸の塩を挙げることができ、さらに、スチレン、(メタ)アクリロニトリル、ビニルアルコール等を用いてもよい。上記不飽和カルボン酸の塩としては、リチウム、ナトリウム、カリウムなどの1価金属、マグネシウム、カルシウム、亜鉛などの多価金属の塩などを挙げることができる。
本発明においては、特にポリエチレン、エチレン−ビニルアルコール共重合体、エチレン−不飽和カルボン酸エステル共重合体、エチレン−不飽和カルボン酸共重合体および、上記エチレン−不飽和カルボン酸共重合体をナトリウムや亜鉛などの金属の塩で分子間結合したアイオノマーを好ましく用いることができ、ポリエチレンをさらに好ましく用いることができる。これにより、加熱時に、異臭や、太陽電池モジュールを構成する電極等を腐食する熱分解物を発生することがなく、また、太陽電池モジュールを生産する際に、太陽電池素子等と共に真空ラミネーション法等により太陽電池モジュールの各構成材料を積層した後に、加熱・架橋する熱架橋工程が不要となるため、上記太陽電池モジュールを低コストで生産することができる。
上記ポリエチレンとしては、所望の耐光性および機械強度、透明性等を有するものであれば特に限定されるものではなく、高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレンのいずれも好適に用いることができる。
本発明においては、上記非シラン変性樹脂の1種類のみを単独で用いてもよく、2種類以上を併用して用いてもよい。
また、上記非シラン変性樹脂の融点は、60℃〜130℃であることが、好ましい。上記太陽電池モジュール用充填材シートを用いた太陽電池モジュールの製造時において、成形性に優れるからである。なお、融点の測定方法としては、プラスチックの転移温度測定方法(JIS K 7121)に準拠し、示差走査熱量分析(DSC)により行う。その際、融点ピークが2つ以上存在する場合は高い温度のほうを融点とする。
さらに、本発明において、上記非シラン変性樹脂は、190℃でのメルトマスフローレートが0.5g/10分〜10g/10分であるものが好ましく、1g/10分〜8g/10分であるものがさらに好ましい。本発明の太陽電池モジュール用充填材シートの成形性等に優れるからである。
本発明に用いられる第2層2に含まれる金属密着性樹脂は、密度が0.890g/cm以下であり、好ましくは、密度が0.870g/cm以上である。これにより、ブロッキングが抑えられ、耐熱性および金属への接着性を良好とすることができる。
また、上記金属密着性樹脂の配合量としては、10質量%以上含むことが必要であり、好ましくは15〜40質量%含むものである。配合量をかかる範囲とすることにより、ブロッキングや酸性ガスの発生が抑えられ、耐熱性および金属への接着性を良好とすることができる。
上記金属密着性樹脂としては、例えば、無水マレイン酸変性樹脂等を挙げることができる。具体的には、アドマーSF731(三井化学(株)製,密度0.880g/cm)、アドマーSF730(三井化学(株)製,密度0.880g/cm)等を挙げることができる。
本発明に用いられる第2層2は、上記非シラン変性樹脂および上記金属密着性樹脂を含むものであれば特に限定されるものではなく、他の添加剤を含むものであってもよい。上記他の添加剤としては、光安定剤、紫外線吸収剤、または、熱安定剤を挙げることができる。
上記光安定剤としては、上記第2層2中の光劣化開始の活性種を捕捉し、光酸化を防止するものである。具体的には、ヒンダードアミン系化合物、ヒンダードピペリジン系化合物、およびその他から選択される1種類または2種類以上を組み合わせたものを使用することができる。
上記紫外線吸収剤としては、太陽光中の有害な紫外線を吸収して、分子内で無害な熱エネルギーへと変換し、上記第2層2中の光劣化開始の活性種が励起されるのを防止するものである。具体的には、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、サルチレート系、アクリルニトリル系、金属錯塩系、ヒンダードアミン系、および超微粒子酸化チタン(粒子径:0.01μm〜0.06μm)あるいは超微粒子酸化亜鉛(粒子径:0.01μm〜0.04μm)等の無機系等の紫外線吸収剤からなる群から選択される少なくとも1種類のものを使用することができる。
また、上記熱安定剤としては、トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)フォスファイト、ビス[2,4−ビス(1,1−ジメチルエチル)−6−メチルフェニル]エチルエステル亜リン酸、テトラキス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)[1,1−ビフェニル]−4,4’−ジイルビスホスフォナイト、およびビス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジフォスファイト等のリン系熱安定剤;8−ヒドロキシ−5,7−ジ−tert−ブチル−フラン−2−オンとo−キシレンとの反応生成物等のラクトン系熱安定剤を挙げることができる。また、これらを1種類または2種類以上を用いることもできる。特に、リン系熱安定剤およびラクトン系熱安定剤を併用して用いることが好ましい。
本発明における上記光安定剤、紫外線吸収剤、熱安定剤等の含有量としては、その粒子形状、密度等によって異なるが、太陽電池モジュール用充填材シート3中、0.01質量%〜5質量%の範囲内が好ましい。
本発明に用いられる第2層2の厚みとしては、太陽電池モジュールとした際に、十分な透明性を示すことが好ましく、そのため、50μm〜1000μmの範囲内であることが好ましく、150μm〜600μmであることがさらに好ましい。
本発明に用いられる第1層1は、シラン変性樹脂と非シラン変性樹脂とを含み、かつ、シラン変性樹脂の配合量が3質量%以上である。上記第1層1がシラン変性樹脂を含有することによって、前面透明基板、太陽電池素子および裏面保護シートとの優れた接着性を長期間維持することができる。
本発明に用いられるシラン変性樹脂は、アルコキシシリル基を含むものであれば特に限定されるものではないが、本発明においては、上記第2層2の非シラン変性樹脂と、上記シラン変性樹脂とが、同種の樹脂であることが好ましい。本発明の太陽電池モジュール用充填材シート3を低コストで生産することができ、さらに上記第1層1と、上記第2層2との接着性を優れたものとすることができる。
本発明において用いられるシラン変性樹脂としては、例えば、エチレン性不飽和シラン化合物と重合用樹脂とを共重合してなるシラン変性共重合体を用いることができる。このようなシラン変性共重合体は、上記重合用樹脂またはエチレン性不飽和シラン化合物の種類や、添加量を随時変更することにより、諸物性を調整することが容易である点で好適に用いることができる。
また、本発明に用いられるシラン変性共重合体としては、後述するエチレン性不飽和シラン化合物と、重合用樹脂とを共重合したものであれば特に限定されるものではなく、例えば、ランダム共重合、交互共重合、ブロック共重合、およびグラフト共重合のいずれの共重合方法によって形成したものであっても好適に用いることができる。本発明においては、特に、グラフト共重合したものを用いることが好ましく、重合用樹脂を主鎖とし、エチレン性不飽和シラン化合物を側鎖としてグラフト共重合したものがさらに好ましい。接着力に寄与するアルコキシシリル基の自由度が高くなるため、上記太陽電池モジュール用充填材シート3の接着力をより強固にすることができるからである。
このようなシラン変性共重合体に用いられるエチレン性不飽和シラン化合物としては、例えば、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリプロポキシシラン、ビニルトリイソプロポキシシラン、ビニルトリブトキシシラン、ビニルトリペンチロキシシラン、ビニルトリフェノキシシラン、ビニルトリベンジルオキシシラン、ビニルトリメチレンジオキシシラン、ビニルトリエチレンジオキシシラン、ビニルプロピオニルオキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、または、ビニルトリカルボキシシランを挙げることができる。本発明においては、特に、ビニルメトキシシランを好ましく用いることができる。後述する重合用樹脂との重合反応性に優れるからである。
本発明に用いられるエチレン性不飽和シラン化合物は、1種類のみを単体で用いてもよく、2種類以上を用いてもよい。
また、上記シラン変性共重合体に用いられる重合用樹脂としては、上記エチレン性不飽和シラン化合物と重合することができるものであれば、特に限定されるものではなく、例えば、上記の第2層2の非シラン変性樹脂およびそれを構成するモノマー等を用いることができる。
さらに、本発明においては、上記の第2層2の非シラン変性樹脂のなかでもポリエチレンを用いることが好ましい。これにより、上記と同様に、加熱時に、異臭や、太陽電池モジュールを構成する電極等を腐食する熱分解物を発生することがなく、また、太陽電池モジュールを生産する際に、太陽電池素子等と共に真空ラミネーション法等により太陽電池モジュールの各構成材料を積層した後に、加熱・架橋する熱架橋工程が不要となるため、上記太陽電池モジュールを低コストで生産することができる。
なお、本発明においては、上記ポリエチレンの1種類を単体として用いてもよく、また、2種類以上を混合して用いてもよい。
本発明に用いられるシラン変性共重合体における、上記エチレン性不飽和シラン化合物の含有量としては、上記重合用樹脂100質量部に対して、0.001質量部〜4質量部の範囲内が好ましく、特に、0.01質量部〜3質量部の範囲内であることが、好ましい。上記範囲より少ないと、透明電極基板、太陽電池素子および裏面保護シートとの接着性が不十分になるおそれがあり、一方、上記範囲より多いと、接着性が変わらず、コストが高くなるおそれがある。
また、上記シラン変性共重合体の融点は、60℃〜110℃であることが好ましい。上記太陽電池モジュール用充填材シート3を用いた太陽電池モジュールの製造時において、成形性に優れるからである。なお、融点の測定方法としては、上記と同様の方法を用いることができる。
上記シラン変性共重合体は、上記範囲の融点を有するものであれば特に限定されるものではないが、190℃でのメルトマスフローレートが0.5g/10分〜10g/10分であるものが好ましく、1g/10分〜8g/10分であるものがさらに好ましい。本発明の太陽電池モジュール用充填材シート3の成形性を向上することができるからである。なお、メルトマスフローレートの測定としては、上記と同様の方法を用いることができる。
本発明に用いられるシラン変性共重合体の製造方法としては、所望量のアルコキシシリル基を有したシラン変性共重合体を得ることができるものであれば特に限定されるものではなく、例えば、上記エチレン性不飽和シラン化合物と、上記重合用樹脂とを、ラジカル重合開始剤と共に、加熱溶融混合する方法を挙げることができる。上記加熱溶融混合方法としては、所望の温度条件等で加熱溶融混合できるものであれば特に限定されるものではなく、押出機等の公知の加熱溶融混合装置を用いることができる。また、上記シラン変性共重合体の製造方法における加熱温度としては、用いるエチレン性不飽和シラン化合物等の材料によって異なるものであるが、150℃〜300℃の範囲内であることが好ましく、180℃〜270℃の範囲であることが好ましい。上記シラン変性共重合体は、加熱によりシラノール基部分が架橋しゲル化しやすいためである。
上記ラジカル重合開始剤としては、例えば、ジイソプロピルベンゼンヒドロパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ヒドロパーオキシ)へキサン等のヒドロパーオキサイド類;ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−パーオキシ)ヘキシン−3等のジアルキルパーオキサイド類;ビス−3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、o−メチルベンゾイルパーオキサイド、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド等のジアシルパーオキサイド類;t−ブチルパーオキシアセテート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシピバレート、t−ブチルパーオキシオクトエート、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ジ−t−ブチルパーオキシフタレート、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキシン−3等のパーオキシエステル類;メチルエチルケトンパーオキサイド、シクロヘキサンノンパーオキサイド等のケトンパーオキサイド類等の有機過酸化物、または、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)等のアゾ化合物等が挙げられる。
上記ラジカル重合開始剤の含有量としては、上記エチレン性不飽和シラン化合物と上記重合用樹脂とを重合させることができるものであれば特に限定するものではないが、上記エチレン性不飽和シラン化合物および上記重合用樹脂の混合物中に、0.001質量%〜0.1質量%含まれることが好ましい。上記範囲未満では、上記エチレン性不飽和シラン化合物と上記重合用樹脂とのラジカル重合が起こりにくい場合がある。
また、本発明において、第1層1のシラン変性樹脂の配合量は3質量%以上である。配合量をかかる範囲とすることによって、前面透明基板、太陽電池素子および裏面保護シートとの優れた接着性を長期間維持することができる。
さらに、本発明に用いられる第1層1に含まれるシラン変性樹脂は、好ましくは密度が0.910g/cm以下のものであり、さらに好ましくは0.870g/cm以上である。密度をかかる範囲とすることにより、より接着性を良好にできる。
本発明に用いられる第1層1の非シラン変性樹脂としては、上記第2層2と同様のものを使用することができる。
また、本発明に用いられる第1層1は、シラン変性樹脂および非シラン変性樹脂を含むものであれば、特に限定されるものではなく、例えば、添加用樹脂や、他の添加剤を含むものであってもよい。
本発明に用いられる添加用樹脂としては、上記シラン変性樹脂および非シラン変性樹脂と均一に混合することができるものであれば特に限定されるものではないが、上記シラン変性樹脂および非シラン変性樹脂に用いた重合用樹脂と同一のものを用いることが好ましい。このような添加用樹脂を用いることで、低コスト化を図ることができる。
本発明において、上記添加用樹脂の含有量は、上記シラン変性樹脂および非シラン変性樹脂の合計100質量部に対し、0.01質量部〜9900質量部の範囲内が好ましく、特に、0.1質量部〜2000質量部の範囲内が好ましい。上記添加用樹脂の含有量が上記範囲よりも少ないと、コストの面において不利となってしまう場合があり、一方、上記範囲よりも多いと、本発明の太陽電池モジュール用充填材シート3の接着力が不十分となる可能性があるからである。
また、上記添加用樹脂の融点は、60℃〜130℃であることが好ましい。上記太陽電池モジュール用充填材シート3を用いた太陽電池モジュールの製造時において、成形性に優れるからである。
本発明において、上記添加用樹脂は、190℃でのメルトマスフローレートが0.5g/10分〜10g/10分であるものが好ましく、1g/10分〜8g/10分であるものがさらに好ましい。本発明の太陽電池モジュール用充填材シート3の成形性等に優れるからである。
本発明に用いられる第1層1に含まれる他の添加物としては、光安定剤、紫外線吸収剤、熱安定剤等を挙げることができ、上記第2層2と同様のものを用いることができる。ただし、上記紫外線吸収剤としては金属錯塩系、超微粒子酸化チタンあるいは超微粒子酸化亜鉛等の無機系等を含まないものとする。上記無機系紫外線吸収剤は吸湿性を有するため、上記第1層1の接着性が低下するおそれがあるからである。
また、本発明に用いられる第1層1は、シラノール縮合触媒を実質的に含まないものであることが好ましい。上記シラノール縮合触媒は、上記シラノール基間の縮合反応を促進するものであるため、上記第1層1の接着性が短期間で低下するおそれがあるからである。なお、上記シラノール縮合触媒を実質的に含まないとは、具体的には、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジオクテート、ジオクチル錫ジラウレートといったシラノール縮合触媒が、上記第1層1を構成する全樹脂100質量部に対して、0.05質量部以下であることが好ましく、0質量部〜0.01質量部の範囲内であることがさらに好ましく、0質量部であることがさらにより好ましい。
本発明に用いられる第1層1中のSi(珪素)含有量は、8ppm〜3500ppmの範囲内であることが好ましく、10ppm〜3000ppmの範囲内であることがさらに好ましく、特に50ppm〜2000ppmの範囲内であることがさらにより好ましい。Si量が上記範囲よりも少ないと、本発明の太陽電池モジュール用充填材シート3の接着力が不十分になり、密着性の経時安定性に優れた太陽電池モジュールを作製することができないおそれがあり、一方、Si量が上記範囲よりも多いとコスト面において不利となる場合があるからである。ここで、上記重合Si量は、上記樹脂シートの灰分をアルカリ融解して純水に溶解後定容し、高周波プラズマ発光分析装置((株)島津製作所製 ICPS8100)を用いて、ICP発光分析法により重合Si量の定量を行うことにより測定した値である。
また、本発明に用いられる第1層1のシラン変性樹脂のゲル分率は、30%以下であることが好ましく、10%以下であることがさらに好ましく、0%であることがさらにより好ましい。30%以下であると、例えば、上記第1層1を含む太陽電池モジュール用充填材シート3を用いて太陽電池モジュールを形成した後、上記太陽電池モジュール用充填材シート3を再利用することが容易となるからである。一方、ゲル分率が上記範囲より高いと、太陽電池モジュール製造時の加工性が低下したり、透明電極基板、太陽電池素子および裏面保護シートとの密着強度が不十分となる可能性があるからである。
このようなゲル分率の測定方法としては、シラン変性樹脂を1g秤量し、80メッシュの金網袋に入れる。次いで、ソックスレー抽出器内に金網ごとサンプル投入し、キシレンを沸点下において還流させる。10時間連続抽出した後、サンプルを金網ごと取出し乾燥処理後秤量し、抽出前後の質量比較を行い残留不溶分の質量%を測定し、これをゲル分率とする方法が用いられる。
本発明に用いられる第1層1の厚みとしては、太陽電池モジュールとした際に、十分な接着性等を示すことができるものであれば特に限定されるものではないが、5μm〜500μmの範囲内であることが好ましく、20μm〜150μmであることがさらに好ましい。
本発明の太陽電池モジュール用充填材シート3は、2層以上の樹脂層からなり、かかる樹脂層として、第1層1と第2層2を有していれば、樹脂層の数は特に限定されず、本発明の所望の効果が得られれば、第1層1の下に2層以上の層を有していてもよい。
図2は、本発明の太陽電池モジュール用充填材シートの他の一例を示す概略図である。図2に示す太陽電池モジュール用充填材シート3は、第1層1の下層として、第3層4を有する3層構造を有している。かかる第3層4としては、上記第1層1と同様にシラン変性樹脂および非シラン変性樹脂を含むものであり、シラン変性樹脂および非シラン変性樹脂は上記と同様のものを使用できる。また、第3層4は、シラン変性樹脂の配合量が10〜30質量%であることが好ましい。これにより、接着性を良好に維持することができる。
また、本発明の太陽電池モジュール用充填材シート3の厚みとしては、太陽電池モジュールとした際に、十分な強度等を示すことができるものであれば特に限定されるものではないが、50μm〜1000μmの範囲内であることが好ましく、100μm〜800μmであることがさらに好ましい。
本発明の太陽電池モジュール用充填材シート3の製造方法としては、上記第1層1および上記第2層2が密着性よく積層されたものとすることができるものであれば特に限定されるものではなく、例えば、上記第1層1および上記第2層2の各材料を押し出し法、キャスト成形法、Tダイ法、切削法、インフレーション法等の製膜法によりそれぞれ単独で製膜した後、積層する方法、あるいは、上記第1層1および上記第2層2の各材料を多層共押し出し製膜し、上記第1層1と上記第2層2とが積層された太陽電池モジュール用充填材シート3を製造する方法を挙げることができる。さらに、例えば、テンター方式、あるいは、チューブラー方式等を利用して1軸ないし2軸方向に延伸してもよい。
図3は、本発明の太陽電池モジュールの一例を示す概略図である。本発明の太陽電池モジュール11は、裏面保護シート12と、上記裏面保護シート12上に形成された裏面充填材シート13と、裏面充填材シート13上に形成された太陽電池素子14と、太陽電池素子14上に形成された前面充填材シート15と、前面充填材シート15上に形成された透明前面基板16と、を有し、前面充填材シート15および裏面充填材シート13のうち少なくとも1つが、上記太陽電池モジュール用充填材シート3であることを特徴とするものである。
また、本発明の太陽電池モジュール11は、前面充填材シート15が、上記太陽電池モジュール用充填材シート3であることが好ましく、前面充填材シート15および裏面充填材シート13が、上記太陽電池モジュール用充填材シート3であることが好ましい。
本発明によれば、上記太陽電池モジュール用充填材シート3を用いることによって、上記透明前面基板16、太陽電池素子14および裏面保護シート12と十分な密着強度で、かつ、安定的に積層することができる。
また、本発明の太陽電池モジュール11が有する太陽電池モジュール用充填材シート3のゲル分率としては、30%以下であることが好ましく、10%以下であることがさらに好ましく、0%であることがさらにより好ましい。上記範囲より高いと、例えば、上記太陽電池モジュール用充填材シート3を用いて太陽電池モジュール11を形成した後、上記太陽電池モジュール用充填材シート3を再利用することが困難となるからである。また、透明前面基板16、太陽電池素子14および裏面保護シート12との密着強度が不十分となる可能性があるからである。
本発明に用いられる太陽電池素子14としては、一般的な太陽電池素子14を用いることができる。具体的には、単結晶シリコン型太陽電池素子、多結晶シリコン型太陽電池素子等の結晶シリコン太陽電子素子、シングル接合型あるいはタンデム構造型等からなるアモルファスシリコン太陽電子素子、ガリウムヒ素(GaAs)やインジウム燐(InP)等のIII−V族化合物半導体太陽電子素子、カドミウムテルル(CdTe)や銅インジウムセレナイド(CuInSe)等のII−VI族化合物半導体太陽電子素子、有機太陽電池素子等を用いることができる。
また、本発明に用いられる太陽電池素子14としては、薄膜多結晶性シリコン太陽電池素子、薄膜微結晶性シリコン太陽電池素子、薄膜結晶シリコン太陽電池素子とアモルファスシリコン太陽電池素子とのハイブリット素子等も使用することができる。
本発明に用いられる裏面保護シート12としては、所望の耐熱性、耐光性、耐水性等の耐候性を有するものであれば特に限定されない。このような裏面保護シート12としては、例えば、絶縁性の樹脂フィルムや、金属板等が好適に用いられる。特に、本発明においては上記絶縁性の樹脂フィルムを用いることが、好ましい。
上記樹脂フィルムとしては、例えば、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、環状ポリオレフィン系樹脂、フッ素系樹脂、ポリスチレン系樹脂、アクリロニトリル−スチレン共重合体(AS樹脂)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS樹脂)、ポリ塩化ビニル系樹脂、フッ素系樹脂、ポリ(メタ)アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル系樹脂、各種のナイロン等のポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリアミドイミド系樹脂、ポリアリールフタレート系樹脂、シリコーン系樹脂、ポリスルホン系樹脂、ポリフェニレンスルフィド系樹脂、ポリエーテルスルホン系樹脂、ポリウレタン系樹脂、アセタール系樹脂、セルロース系樹脂からなるフィルムを挙げることができる。特に、本発明においては、フッ素系樹脂、環状ポリオレフィン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリ(メタ)アクリル系樹脂、または、ポリエステル系樹脂からなるフィルムを用いることが、好ましい。
また、このような樹脂フィルムとしては2軸延伸した樹脂フィルムを用いることもできる。
さらに、上記樹脂フィルムとしては、複数のフィルムが積層された構成を有するものであってもよい。このような複数のフィルムが積層された構成としては、例えば、無機蒸着膜を有するガスバリア性フィルムが積層された構成や、強靭性フィルムが積層された構成を例示することができる。
本発明に用いられる裏面保護シート12の厚みとしては、通常、12μm〜200μmの範囲内であることが好ましく、25μm〜150μmの範囲内であることがさらに好ましい。
本発明に用いられる透明前面基板16としては、太陽光の透過性を有する基板であれば特に限定されず、例えば、ガラス板、フッ素系樹脂、ポリアミド系樹脂(各種のナイロン)、ポリエステル系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、環状ポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、アセタール系樹脂、セルロース系樹脂等の各種の樹脂フィルムを用いることができる。
また、本発明に用いられる透明前面基板16の厚みは、所望の強度を実現できる範囲内であれば特に限定されないが、通常、12μm〜7000μmの範囲内が好ましく、特に25μm〜4000μmの範囲内が好ましい。
本発明の太陽電池モジュール11においては、太陽光の吸収性、補強、その他の目的のもとに、さらに、他の層を任意に加えて積層することができるものである。このような他の層としては、例えば、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー樹脂、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−アクリル酸またはメタクリル酸共重合体、メチルペンテンポリマー、ポリブテン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、塩化ビニル−塩化ビニリデン共重合体、ポリ(メタ)アクリル系樹脂、ポリアクリルニトリル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、アクリロニトリル−スチレン共重合体(AS系樹脂)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS系樹脂)、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体のケン化物、フッ素系樹脂、ジエン系樹脂、ポリアセタール系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ニトロセルロース等の公知の樹脂のフィルムないしシートから任意に選択して使用することができる。
本発明において、透明前面基板16、前面充填剤シート15、太陽電池素子14、裏面充填剤シート13、および裏面保護シート12をこの順で積層した後、これらを加熱圧着する方法としては、上記各構成を密着できる方法であれば特に限定されず、一般的に公知の方法を用いることができる。このような方法としては、例えば、透明前面基板16、前面充填剤シート15、太陽電池素子14、裏面充填剤シート13、および裏面保護シート12をこの順で積層した後、これらを一体として、真空吸引して加熱圧着するラミネーション法等を例示することができる。
上記ラミネーション法を用いた際のラミネート温度は、通常、90℃〜230℃の範囲内であることが好ましく、特に、110℃から190℃の範囲内であることが好ましい。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
以下、実施例を用いることにより、本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらの例によってなんら限定されるものではない。
[実施例1]
(シラン変性樹脂1の調製)
密度が0.898g/cmであり、190℃でのメルトマスフローレートが2g/10分であるメタロセン系直鎖状低密度ポリエチレン(以下、「M−LLDPE」と称する)98質量部に対して、ビニルトリメトキシシラン2質量部、およびラジカル開始剤としてジクミルパーオキサイド0.1質量部を混合し、200℃で加熱溶解攪拌し、シラン変性樹脂1を得た。
(添加剤マスターバッチの調製)
M−LLDPE85質量部に対して、ヒンダードアミン系光安定剤(チバ・ジャパン社製、Tinuvin770 DF)2.5質量部、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤(住友化学社製、Sumisorb 130)7.5質量部、リン系熱安定剤(チバ・ジャパン社製、Irgafos168)5質量部を混合して溶融・加工しペレット化することにより、添加剤マスターバッチを調製した。
(太陽電池モジュール用充填材シートの作製)
太陽電池モジュール用充填材シートの作製においては、2種2層の層構成が可能なφ25mm押出機、300mm幅のTダイスを有するフィルム成型機を用いた。ホッパーA内の樹脂が第1層に、ホッパーB内の樹脂が第2層に供給されるものである。
まず、上記シラン変性樹脂1の20質量部と、M−LLDPE80質量部と、添加剤マスターバッチ5質量部とを混合し、上記フィルム成型機のホッパーAに投入した。
次に、上記M−LLDPE85質量部と、添加剤マスターバッチ5質量部と、アドマーSF731(三井化学(株)製)10質量部とを混合し、上記フィルム成型機のホッパーBに投入した。
次いで、上記フィルム成型機を用いて、押し出し温度230℃、引き取り速度3m/minで厚さ400μmのシートを、第1層の厚みが200μm、第2層の厚みが200μmとなるように製膜することにより、第1層と第2層とを有する太陽電池モジュール用充填材シートを得た。なお、上記の製膜化は、支障なく実施することができた。
[実施例2]
実施例1のアドマーSF731(三井化学(株)製)の代わりにアドマーSF730(三井化学(株)製)を使用した以外は、実施例1と同様にして太陽電池モジュール用充填材シートを得た。
[比較例1]
実施例1のアドマーSF731(三井化学(株)製)の代わりに密度が0.890g/cmを超える金属密着性樹脂を使用した以外は、実施例1と同様にして太陽電池モジュール用充填材シートを得た。
[比較例2]
実施例1のアドマーSF731(三井化学(株)製)の配合量を9質量部とした以外は、実施例1と同様にして太陽電池モジュール用充填材シートを得た。
(密着性の測定)
実施例1、2および比較例1、2で得た太陽電池モジュール用充填材シートを、太陽電池モジュール製造用の真空ラミネーターにて、金属接着面側と、厚み1mmのニッケル板が接するように、150℃で、15分間圧着し、85℃、85RH%の環境下に保存し、保存前、500時間、1000時間、1500時間、2000時間経過後に、JIS Z 1707に従い15mm幅での密着性(剥離強度)(単位:N/15mm)を測定した。測定結果を表1に示す。
Figure 2011073348
[実施例3]
(シラン変性樹脂2の調製)
密度が0.898g/cmの直鎖状低密度ポリエチレン(以下、「LLDPE」と称する)100質量部に対して、ビニルトリメトキシシラン2.5質量部、およびラジカル開始剤としてジクミルパーオキサイド0.1質量部を混合し、200℃で加熱溶解攪拌し、シラン変性樹脂2を得た。
(耐候剤マスターバッチの調製)
LLDPE100質量部に対して、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤(チバ・ジャパン社製、Tinuvin234)3.75質量部、ヒンダードアミン系光安定剤(チバ・ジャパン社製、Tinuvin770 DF)3.75質量部、リン系熱安定剤(チバ・ジャパン社製、Irgafos168)0.5質量部を混合して溶融・加工しペレット化することにより、耐候剤マスターバッチを調製した。
(太陽電池モジュール用充填材シートの作製)
添加用ポリエチレンとして密度0.898g/cmのLLDPE85質量部、アドマーSF731(三井化学(株)製)10質量部および上記耐候剤マスターバッチ5質量部を混合したものを第2層用材料とし、一方、上記シラン変性樹脂2の20質量部に対して、添加用ポリエチレンとして密度0.898g/cmのLLDPE80質量部、上記耐候剤マスターバッチ5質量部を混合したものを第1層用材料とした。上記φ25mm押出機、300mm幅のTダイスを有するフィルム成型機のホッパーBに上記第2層用材料、ホッパーAに上記第1層用材料を別々に投入し、押し出し温度230℃、引き取り速度1.8m/minで総厚さ600μmの太陽電池モジュール用充填材シートを得た。
(擬似太陽電池モジュールの作製)
太陽電池モジュール作製用の真空ラミネーターの加熱ヒーター上に、厚さ3mm、大きさ25cm×25cmの白板強化ガラスと、第1層側が結晶Si太陽電池素子となるようにして配置した上記太陽電池モジュール用充填材シートと、表裏にリード線を取り付けて電力取り出し可能な配線を施した、厚さ180μm、大きさ125mm×125mmの結晶Si太陽電池素子と、第1層側が結晶Si太陽電池素子となるように配置した上記太陽電池モジュール用充填材シートとを順次積層し、150℃にて、5分間真空引き後13分間圧着し、擬似太陽電池モジュールを作製した。
[実施例4、5]
シラン変性樹脂および耐候剤マスターバッチについては、実施例3と同じものを使用した。また、第1層に用いる添加用ポリエチレンの種類、量、密度および上記シラン変性樹脂との混合比率、ならびに第2層に用いるポリエチレンの種類、量および密度については、下記表2の条件にしたがって、実施例3と同様の方法により太陽電池モジュール用充填材シートを作製した。また、実施例3と同様の方法により擬似太陽電池モジュールを作製した。
Figure 2011073348
いずれの実施例においても、太陽電池素子の割れがなく、充填材のシワもなく外観の良好な擬似太陽電池モジュールが得られた。また、擬似太陽電池モジュール裏面側へのリード線の露出もなく絶縁性が十分に得られた。さらに、得られた擬似太陽電池モジュールを、温度85℃、湿度85%の環境下で3500時間放置した後においても、実施例3〜5の擬似太陽電池モジュールにおいては、リード部の錆などの発生もなく、良好な外観を維持していた。また、ブロッキングや酸性ガスの発生が抑えられ、良好な耐熱性を有する太陽電池モジュール用充填材シートが得られた。
1 第1層
2 第2層
3 太陽電池モジュール用充填材シート
4 第3層
11 太陽電池モジュール
12 裏面保護シート
13 裏面充填材シート
14 太陽電池素子
15 前面充填材シート
16 透明前面基板

Claims (9)

  1. 2層以上の樹脂層からなる太陽電池モジュール用充填材シートであって、
    前記樹脂層として、第1層と、該第1層上の第2層とを有し、
    前記第1層が、シラン変性樹脂と非シラン変性樹脂とを含み、かつ、前記シラン変性樹脂の配合量が3質量%以上であり、
    前記第2層が、非シラン変性樹脂と、密度が0.890g/cm以下の金属密着性樹脂とを含み、かつ、前記金属密着性樹脂の配合量が10質量%以上であることを特徴とする太陽電池モジュール用充填材シート。
  2. 前記第1層の下層として、第3層を有し、
    前記第3層が、シラン変性樹脂と非シラン変性樹脂とを含み、かつ、前記シラン変性樹脂の配合量が10〜30質量%である請求項1記載の太陽電池モジュール用充填材シート。
  3. 前記シラン変性樹脂および前記非シラン変性樹脂の密度が、それぞれ0.910g/cm以下である請求項1または2記載の太陽電池モジュール用充填材シート。
  4. 前記金属密着性樹脂が、無水マレイン酸変性樹脂である請求項1〜3のうちいずれか一項記載の太陽電池モジュール用充填材シート。
  5. 前記シラン変性樹脂のゲル分率が、30%以下である請求項1〜4のうちいずれか一項記載の太陽電池モジュール用充填材シート。
  6. 前記シラン変性樹脂が、エチレン性不飽和シラン化合物と重合用樹脂とを共重合してなるシラン変性共重合体であって、前記重合用樹脂がポリエチレンであり、
    前記シラン変性樹脂がポリエチレンである請求項1〜5のうちいずれか一項記載の太陽電池モジュール用充填材シート。
  7. 裏面保護シートと、
    前記裏面保護シート上に形成された裏面充填材シートと、
    前記裏面充填材シート上に形成された太陽電池素子と、
    前記太陽電池素子上に形成された前面充填材シートと、
    前記前面充填材シート上に形成された透明前面基板と、を有し、
    前記前面充填材シートおよび前記裏面充填材シートのうち少なくとも1つが、請求項1〜6のうちいずれか一項記載の太陽電池モジュール用充填材シートであることを特徴とする太陽電池モジュール。
  8. 前記前面充填材シートが、請求項1〜6のうちいずれか一項記載の太陽電池モジュール用充填材シートである請求項7記載の太陽電池モジュール。
  9. 前記前面充填材シートおよび前記裏面充填材シートが、請求項1〜6のうちいずれか一項記載の太陽電池モジュール用充填材シートである請求項7記載の太陽電池モジュール。
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JP2014148584A (ja) * 2013-01-31 2014-08-21 Lintec Corp 電子デバイス用フィルム状封止材、電子デバイス用封止シートおよび電子デバイス
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