JP2008111939A - 光学フィルム及びそれを用いたディスプレイ用前面板 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、近赤外線吸収層を備えた光学フィルム及びその光学フィルムを用いたディスプレイ用前面板に関する。
近年、大型テレビをはじめ種々の電子機器の表示パネルとして、プラズマディスプレイパネル(PDP)の需要が増大している。PDPは、2枚のガラス板の間にキセノンとネオンとを含む混合ガスが封入され、この混合ガスに高電圧をかけると紫外線が発生し、ガラス板に塗布された蛍光体にこの紫外線があたって発光する。
しかし、このとき紫外線以外に、波長820nm〜1100nmの領域の近赤外線や電磁波等も発生する。この近赤外線の波長領域は、近赤外線通信や他の電子機器のリモートコントロールに使用される波長領域と重複するため、これらの誤作動を引き起こす原因となる。そこで、PDPの前面板に、近赤外線を吸収する近赤外線遮蔽体を設けて、この近赤外線を吸収している(例えば、非特許文献1参照。)。
この近赤外線遮蔽体としては、例えば、樹脂に近赤外線吸収化合物を分散させてフィルム状に構成したものが知られている。近赤外線吸収化合物は、例えば、ジイモニウム化合物、フタロシアニン化合物、シアニン化合物等の色素であり、それらは単独で用いる場合に比べ複数組み合わせて用いる場合に、特に、ジイモニウム化合物と、フタロシアニン化合物又はシアニン化合物とを組み合わせる場合に、優れた近赤外線吸収性を示すことが知られている(例えば、特許文献1、2参照。)。
また、近赤外線遮蔽体における上記色素の劣化を抑制するため、上記樹脂としてガラス転移温度の高い樹脂を用いることが知られている(例えば、特許文献3参照。)。
花岡ほか、「反射防止膜の特性と最適設計・膜作製技術」、第1版第2刷、株式会社技術情報協会、2002年2月5日、184頁
特開平11−316309号公報
特開2003−21715号公報
特開2000−227515号公報(特許第3341741号公報)
しかし、従来の近赤外線遮蔽体は、その耐熱性及び耐湿熱性を向上させるため、近赤外線吸収層に用いる樹脂として高ガラス転移温度の樹脂を用いる必要があり、また、近赤外線吸収層に用いる色素を保護して耐熱性及び耐湿熱性を向上させるため、樹脂に対する色素の添加量を少なくしていたため、近赤外線遮蔽性能を十分に発揮するためには、近赤外吸収層の厚さを厚くする必要があった。このため、従来の近赤外線遮蔽体は、耐屈曲性能が低く、例えば、赤外線遮蔽フィルムをロール・ツウ・ロール方式で連続生産した場合、近赤外線吸収層にクラックが生じやすいという問題があった。
本発明は、高い近赤外線遮蔽性能を有し、且つ高い耐屈曲性能を有する光学フィルム及びそれを用いたディスプレイ用前面板を提供する。
本発明の光学フィルムは、基材と、前記基材の一方の主面に配置された近赤外線吸収層とを含む光学フィルムであって、前記近赤外線吸収層は、下記式(1)で表される構造を有する置換ベンゼンジチオール金属錯体アニオンと、下記式(2)で表される構造を有するカチオンとの対イオン結合体からなる化合物を含み、前記カチオンは、下記式(2)におけるnが、2〜4であるカチオンAと、下記式(2)におけるnが、6〜10であるカチオンBとを含むことを特徴とする。
但し、式(1)の中で、R1、R2は、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜8のアルキルアミノ基、置換又は未置換のモルホリノ基、置換又は未置換のチオモルホリノ基、置換又は未置換のピペラジノ基及び置換又は未置換のフェニル基からなる群から選ばれる少なくとも1つの置換基を示し、Mは遷移金属を示す。
但し、式(2)の中で、Q1、Q2は、5員環の含窒素複素環、5員環の含窒素複素環を含む縮合環、6員環の含窒素複素環及び6員環の含窒素複素環を含む縮合環からなる群から選ばれる少なくとも1つの複素環式化合物を示し、R3、R4は、炭素数1〜8のアルキル基を示し、nは2〜4又は6〜10の数字を示す。
また、本発明のディスプレイ用前面板は、基板上に、上記本発明の光学フィルムが配置されていることを特徴とする。
本発明によれば、高い近赤外線遮蔽性能を有し、且つ高い耐屈曲性能を有する光学フィルムを提供できる。
また、本発明によれば、高い近赤外線遮蔽性能を有するディスプレイ用前面板を提供できる。
本発明の光学フィルムは、基材と、基材の一方の主面に配置された近赤外線吸収層とを備えている。
上記近赤外線吸収層は、近赤外線吸収化合物として、下記式(1)で表される構造を有する置換ベンゼンジチオール金属錯体アニオンと、下記式(2)で表される構造を有するカチオンとの対イオン結合体からなる化合物を含んでいる。また、上記カチオンは、下記式(2)におけるnが、2〜4であるカチオンAと、下記式(2)におけるnが、6〜10であるカチオンBとを含んでいる。
上記対イオン結合体からなる化合物は高い近赤外線吸収性能を有し、且つ高い耐熱性と耐湿熱性とを有するため、近赤外線吸収層におけるこれらの化合物の含有量を増加させることが可能となり、その結果、近赤外線吸収層の厚さを薄くできるので、赤外線吸収層の耐屈曲性能を向上できる。また、カチオンAとカチオンBとを含むことにより、820nm〜1100nmの波長領域におけるほぼ全ての近赤外線を吸収対象にできる。
但し、式(1)の中で、R1、R2は、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜8のアルキルアミノ基、置換又は未置換のモルホリノ基、置換又は未置換のチオモルホリノ基、置換又は未置換のピペラジノ基及び置換又は未置換のフェニル基からなる群から選ばれる少なくとも1つの置換基を示し、Mは遷移金属を示す。
但し、式(2)の中で、Q1、Q2は、5員環の含窒素複素環、5員環の含窒素複素環を含む縮合環、6員環の含窒素複素環及び6員環の含窒素複素環を含む縮合環からなる群から選ばれる少なくとも1つの複素環式化合物を示し、R3、R4は、炭素数1〜8のアルキル基を示し、nは2〜4又は6〜10の数字を示す。
また、近赤外線吸収化合物としては、イモニウム化合物が良く知られているが、イモニウム化合物の一般的な近赤外線吸収係数が約(5.0〜10.0)×104であるのに対し、上記式(1)で表される構造を有する置換ベンゼンチオール金属錯体アニオンと上記式(2)で表される構造を有するカチオンとの対イオン結合体からなる化合物の一般的な近赤外線吸収係数が約(1.0〜5.0)×105であり、イモニウム化合物に比べて、上記対イオン結合体の近赤外線吸収係数は大きく、これにより、近赤外線吸収層における上記対イオン結合体からなる化合物の添加割合がイモニウム化合物に比べて少量であっても、イモニウム化合物と同様の近赤外線遮蔽性能を発揮することができる。
また、本発明の光学フィルムは、直径2mmの芯棒を用いて、近赤外線吸収層側を内側にして折り返すJIS K5600−5−1に規定されている屈曲試験を行った場合、近赤外線吸収層にクラックが生じないことが好ましい。これにより、例えば、光学フィルムをロール・ツウ・ロール方式で連続生産した場合、又は光学フィルムを表示パネルに貼り付ける際にフィルムの屈曲工程があった場合等においても、光学フィルムの近赤外線吸収層にクラックが生じることがない。
上記近赤外線吸収層の厚さは、2μm以上5μm以下が好ましく、2μm以上3μm以下がより好ましい。この範囲内であれば、高い近赤外線遮蔽性能を維持しつつ、さらに高い耐屈曲性能を保持できるからである。
上記近赤外線吸収層は、上記対イオン結合体からなる化合物を分散させる樹脂を含めば、これらの化合物を分散させて基材上に固定化できるので好ましい。上記樹脂は、ガラス転移温度が80℃以上であれば、上記対イオン結合体からなる化合物をより強く固定化させ、耐熱性を向上させることができるのでより好ましい。本発明において樹脂のガラス転移温度は、樹脂の試験片を作成し、動的粘弾性測定装置により測定するものとする。
また、本発明の光学フィルムは、上記近赤外線吸収層が配置された上記基材の主面の反対面に、ハードコート層と反射防止層とが配置されていれば、保護機能と反射防止機能とをさらに備えるので好ましい。また、従来、近赤外線吸収層、反射防止層は、それぞれ別々にディスプレイ用前面板のガラス基板に貼り合わせていたが、上記のように一枚の基材に近赤外線吸収層と反射防止層とを一体化して複合化することにより、前面板に貼り合わせる部材を削減することができる。
また、本発明のディスプレイ用前面板は、基板上に、上記本発明の光学フィルムが配置されていることを特徴とする。これにより、近赤外線吸収層にクラックがなく、長期間高い近赤外線遮蔽性能を有するディスプレイ用前面板を提供できる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
(実施形態1)
図1は、本発明の光学フィルムの一例を示す断面図である。本実施形態の光学フィルムは、基材1と、基材1の一方の主面に配置された近赤外線吸収層2から形成されている。
図1は、本発明の光学フィルムの一例を示す断面図である。本実施形態の光学フィルムは、基材1と、基材1の一方の主面に配置された近赤外線吸収層2から形成されている。
基材1は、透光性を有する材料で形成されていれば、その形状や製造方法等は特に限定されない。例えば、ポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアクリル酸エステル系樹脂、脂環式ポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリエーテルスルホン系樹脂、トリアセチルセルロース系樹脂等の材料を、フィルム状又はシート状に加工したものを用いることができる。フィルム状又はシート状に加工する方法としては、押し出し成形、カレンダー成形、圧縮成形、射出成形、上記樹脂を溶剤に溶解させてキャスティングする方法等が挙げられる。基材1の厚さは、通常10μm〜500μm程度である。なお、上記材料には、酸化防止剤、難燃剤、耐熱防止剤、紫外線吸収剤、易滑剤、帯電防止剤等の添加剤が添加されていてもよい。
近赤外線吸収層2は、近赤外線吸収化合物として、下記式(1)で表される構造を有する置換ベンゼンジチオール金属錯体アニオンXと、下記式(2)で表される構造を有するカチオンとの対イオン結合体からなる化合物とを含んでいる。また、上記カチオンは、下記式(2)におけるnが、2〜4であるカチオンAと、下記式(2)におけるnが、6〜10であるカチオンBとを含んでいる。
但し、式(1)の中で、R1、R2は、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜8のアルキルアミノ基、置換又は未置換のモルホリノ基、置換又は未置換のチオモルホリノ基、置換又は未置換のピペラジノ基及び置換又は未置換のフェニル基からなる群から選ばれる少なくとも1つの置換基を示し、Mは遷移金属を示す。
但し、式(2)の中で、Q1、Q2は、5員環の含窒素複素環、5員環の含窒素複素環を含む縮合環、6員環の含窒素複素環及び6員環の含窒素複素環を含む縮合環からなる群から選ばれる少なくとも1つの複素環式化合物を示し、R3、R4は、炭素数1〜8のアルキル基を示し、nは2〜4又は6〜10の数字を示す。
上記置換ベンゼンジチオール金属錯体アニオンXとカチオンAとの対イオン結合体(XA)からなる化合物は、800nm以上900nm以下の波長領域に最大吸収波長を有する化合物であることが好ましい。また、上記置換ベンゼンジチオール金属錯体アニオンXとカチオンBとの対イオン結合体(XB)からなる化合物は、900nm以上1100nm以下の波長領域に最大吸収波長を有する化合物であることが好ましい。両者を組み合わせることにより、820nm〜1100nmの波長領域におけるほぼ全ての近赤外線を吸収対象にできるからである。ここで、上記化合物XBにおいて、上記カチオンBのnが10を超えると、最大吸収波長が1100nmを超え、また、後述する樹脂に対する溶解性が低下するので好ましくない。
特に、上記式(2)で表される構造を有するカチオンAは、下記式(3)〜(5)に示すカチオン(共役二重結合の数nが3)を用いることが好ましい。また、上記式(2)で表される構造を有するカチオンBは、下記式(3)〜(5)に示すカチオンAの共役二重結合の数nを6としたものを用いることが好ましい。
上記近赤外線吸収層2は、上記対イオン結合体からなる化合物を含む近赤外線吸収化合物を分散させる樹脂を含み、この樹脂に近赤外線吸収化合物を分散させて基材上に固定化している。上記樹脂としては、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、エポキシ樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリスチレン樹脂、セルロース樹脂、ポリブチラール樹脂、ポリエステル樹脂等を用いることができる。また、これらの樹脂を2種以上ブレンドしたポリマーブレンドを用いることもできる。特に、ガラス転移温度が80℃以上の樹脂を用いると、近赤外線吸収化合物が樹脂により強く固定化され、耐熱性を向上させることができるので好ましい。また、疎水性成分を含む樹脂を併用すれば、耐温湿度特性を向上させることができるのでより一層好ましい。
また、上記近赤外線吸収層2は、上記近赤外線吸収化合物と上記樹脂とを溶剤に溶解させたコーティング液を、例えば、ロールコート、ダイコート、エアナイフコート、ブレードコート、スピンコート、リバースコート、グラビアコート等の塗工法、又はグラビア印刷、スクリーン印刷、オフセット印刷、インクジェット印刷等の印刷法を用いて、基材1に塗布して乾燥することにより形成できる。上記溶剤は、上記近赤外線吸収化合物及び上記樹脂の溶解性を損なわなければ特に限定されず、例えば、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、酢酸エチル、酢酸プロピル、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、トルエン、キシレン、シクロヘキサノン、テトラヒドロキシフラン等を用いることができる。
上記近赤外線吸収層2は、580nm〜620nmの波長領域に最大吸収波長を有する化合物をさらに含むことが好ましい。これにより、ネオンの発光を吸収できる。ネオンの発光は、例えばPDPの色再現性を低下させる原因の1つであり、本実施形態の光学フィルムを用いてネオンの発光が吸収されれば、PDPの赤色をより鮮やかに発色させることができる。上記化合物は、波長820nm〜1100nmの全領域において近赤外線吸収層2の分光透過率を変化させない化合物であれば特に限定されず、例えば、シアニン系、スクアリリウム系、ジフェニルメタン系、トリフェニルメタン系、オキサジン系、アジン系、チオピリリウム系、ビオローゲン系、アゾ系、アゾ金属錯塩系、アザポルフィリン系、ビスアゾ系、アントラキノン系、フタロシアニン系等の有機色素化合物を用いることができる。
本実施形態の光学フィルムは、Haze値が1%以下であることが好ましい。Haze値が1%を超えると、例えばPDPの前面板として使用した場合、画像の鮮やかさが損なわれるといった不都合が生じる。なお、Haze値とは、プラスチックの内部や表面の曇りに関して、JIS K7105で規定された曇価で表した値である。
近赤外線吸収層2の厚さは、2μm〜5μmが好ましく、2μm〜3μmがより好ましい。近赤外線吸収層2の厚さが2μm未満では、近赤外線(波長820nm〜1100nmの領域の発光)の分光透過率を20%以下にするためには樹脂に対する近赤外線吸収化合物の添加量を増加させる必要があり、未溶解の近赤外線吸収化合物が生じてHaze値が大きくなるという問題が生じる。また、厚さが5μmを超えると、例えば、光学フィルムをロール・ツウ・ロール方式で連続生産した場合、又は光学フィルムを表示パネルに貼り付ける際にフィルムの屈曲工程があった場合等において、光学フィルムの近赤外線吸収層にクラックが生じるおそれがある。特に、ガラス転移温度が80℃以上の樹脂を用いた場合に近赤外線吸収層2の厚さが5μmを超えるとクラックの生じるおそれが大きくなる。
近赤外線吸収層2に添加する近赤外線吸収化合物の添加量は、使用する近赤外線吸収化合物の近赤外線吸収係数によって異なるが、近赤外線吸収層2に求められる近赤外線の分光透過率の値に応じて、適宜決定することができる。
(実施形態2)
図2は、本発明の光学フィルムの他の一例を示す断面図である。図2において、図1に示した光学フィルムと同じ構成部材には同じ符号を付し、その説明を省略する。また、同じ部材は同様の効果を有する。
図2は、本発明の光学フィルムの他の一例を示す断面図である。図2において、図1に示した光学フィルムと同じ構成部材には同じ符号を付し、その説明を省略する。また、同じ部材は同様の効果を有する。
本実施形態の光学フィルムは、基材1と、基材1の一方の主面に配置された近赤外線吸収層2と、この基材1の他方の主面に配置されたハードコート層3と、このハードコート層3の上に配置された反射防止層4から形成されている。また、上記反射防止層4は、屈折率の異なる3層から形成され、ハードコート層3側から中屈折率層4a、高屈折率層4b、低屈折率層4cの順に配置されている。
ハードコート層3の材料は、硬度が高く透光性を有する材料であれば特に限定されない。例えば、ウレタン系、メラミン系、エポキシ系、アクリル系等の熱硬化型樹脂、電磁波硬化型樹脂等を用いることができる。特に表面硬度が高い電磁波硬化型樹脂を用いることがより好ましい。また、上記ハードコート層3は、無機微粒子をさらに含むことが好ましい。無機微粒子を含むことによってハードコート層3は、より高い表面硬度が得られるとともに、樹脂等の硬化による収縮を緩和できる。無機微粒子としては、例えば、二酸化珪素(シリカ)、錫ドープ酸化インジウム(ITO)、アンチモンドープ酸化錫(ATO)、酸化ジルコニウム等の微粒子を用いることができる。
基材1の上にハードコート層3を形成する方法は特に限定されず、例えば、ロールコート、ダイコート、エアナイフコート、ブレードコート、スピンコート、リバースコート、グラビアコート等の塗工法、グラビア印刷、スクリーン印刷、オフセット印刷、インクジェット印刷等の印刷法を用いることができる。ハードコート層3の厚さは、1μm〜10μmが好ましく、2μm〜7μmがより好ましい。
反射防止層4の平均反射率は、波長450nm〜650nmの領域において0.05%以上1%以下の範囲、波長650nm〜750nmの領域において0.05%以上1.5%以下の範囲が好ましい。さらに、反射防止層4の反射光の表色は、CIE1976(L*a*b*)表色系において、−8≦a*≦8、−20≦b*≦−2の範囲が好ましく、−4≦a*≦3、−15≦b*≦−4の範囲がより好ましく、−1≦a*≦1、−10≦b*≦−6がより一層好ましい。反射防止層4を上記のように設定することにより、広い波長領域において反射率が低く、反射光の色度が無彩色領域である光学フィルムが得られる。また、本実施形態の光学フィルムをディスプレイ用前面板に用いた場合、ディスプレイの表示品位を高品質化できる。
ハードコート層3の上に反射防止層4を形成する方法は特に限定されず、例えば、ロールコート、ダイコート、エアナイフコート、ブレードコート、スピンコート、リバースコート、グラビアコート等の塗工法、グラビア印刷、スクリーン印刷、オフセット印刷、インクジェット印刷等の印刷法を用いることができる。
中屈折率層4aは、屈折率nmが1.53以上1.65以下の範囲、より好ましくは1.57以上1.63以下の範囲であり、その材料が透光性を有していれば特に限定されない。上記材料としては、例えば、屈折率の高い無機微粒子を有機物成分中に均一に分散させたコーティング組成物等を好適に用いることができる。上記有機物成分としては、例えば、熱硬化型樹脂又は電磁波硬化型樹脂等の架橋可能な有機物を用いることができる。また、上記無機微粒子としては、例えば、酸化チタン、酸化錫、酸化インジウム、ITO、ATO、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛、酸化セリウム等の微粒子を用いることができる。特に、高い導電性を有するITO微粒子又はATO微粒子を用いれば、中屈折率層4aの帯電を防止する効果が得られるのでより好ましい。
中屈折率層4aの屈折率nmとその厚さdmとの積nmdm(光学厚さ)は、110nm以上163nm以下の範囲が好ましく、125nm以上150nm以下の範囲がより好ましい。
高屈折率層4bは、屈折率nhが1.70以上1.95以下の範囲、より好ましくは1.76以上1.84以下の範囲であり、その材料が透光性を有していれば特に限定されない。上記材料としては、例えば、屈折率の最も高い無機微粒子である酸化チタン微粒子を有機物成分中に均一に分散させたコーティング組成物を好適に用いることができる。上記有機物成分としては、例えば、熱硬化型樹脂又は電磁波硬化型樹脂等の架橋可能な有機物を用いることができ、この高屈折率層4bは、コーティング組成物が強固に架橋した膜として形成される。また、酸化チタン微粒子は光触媒作用が弱く、かつ屈折率も高いルチル構造の酸化チタン微粒子を用いることが好ましい。アナターゼ構造の酸化チタン微粒子は、光触媒作用があり、紫外線の照射により光学フィルムを構成する樹脂成分や基材等の有機物を分解してしまうからである。酸化チタン微粒子の量は、硬化後の高屈折率層4bの全重量の50重量%以上65重量%以下が好ましい。また、上記屈折率を満足できるのであれば、上記酸化チタンに、例えば酸化アンチモン、酸化亜鉛、酸化錫等の導電性粒子を添加してもよい。導電性粒子を添加することにより、高屈折率層4bに帯電防止機能を付与できる。
高屈折率層4bの屈折率nhとその厚さdhとの積nhdh(光学厚さ)は225nm以上325nm以下の範囲が好ましく、250nm以上300nm以下の範囲がより好ましい。
また、上記高屈折率層4b中の有機物成分の一部は、屈折率が1.60以上1.80以下の範囲、より好ましくは1.65以上1.75以下の範囲である有機物成分であることが好ましい。高屈折率層4b中の無機微粒子の量を低減しても、屈折率を高めることができるからである。無機微粒子の量を低減することにより、高屈折率層4b中における有機物成分の架橋の低下を防止でき、有機物成分の硬化を促進し、この層の耐擦傷性を向上させることができる。上記有機物成分の屈折率が1.60未満では、高屈折率層4b中の微粒子量の低減効果が不十分となり、その屈折率が1.80を超えると反射光の黄色味が強くなる傾向があり好ましくない。屈折率が1.60以上1.80以下の範囲にある高屈折率な有機物成分としては、芳香環、硫黄、臭素等を含む有機化合物等を用いることができ、より具体的には、例えば、ジフェニルスルフィドやその誘導体等を用いることができる。
低屈折率層4cは、屈折率nlが1.30以上1.47以下の範囲、より好ましくは1.35以上1.45以下の範囲であり、その材料が透光性を有していれば特に限定されない。上記材料としては、例えば、フッ素系又はシリコーン系有機化合物、二酸化珪素(シリカ)、フッ化マグネシウム等の無機微粒子又は二酸化珪素(シリカ)、フッ化マグネシウム等の屈折率の低い粒子を中空状にした無機微粒子等を有機物成分中に均一に分散させたコーティング組成物を好適に用いることができる。上記有機物成分としては、例えば、熱硬化型樹脂又は電磁波硬化型樹脂等の架橋可能な有機物を用いることができる。特に、電磁波硬化型樹脂として紫外線硬化型樹脂を用いる場合には、窒素等の不活性ガスをパージして、酸素濃度が1000ppm以下になる条件下で紫外線照射を行うことが好ましい。これより、酸素による重合阻害を防止することができる。
低屈折率層4cの屈折率nlとその厚さdlとの積nldl(光学厚さ)は、110nm以上163nm以下の範囲が好ましく、125nm以上150nm以下の範囲がより好ましい。
本実施形態の反射防止層4は、外光の反射を低減できるものであれば、上述の構成に特に限定されるものではない。例えば、反射防止層の層数は、反射の程度と反射光の品位、コストに応じて単層、二層、三層構造のように適宜層構造とすることが可能である。一般に、単層構造で反射防止を行うためには、屈折率と厚さの積である光学厚さはλ/4(λは波長を示す。)とする。二層構造の場合、人間の目の視感度の高い波長のみの反射率を低減させるためには、基材側から高屈折率層、低屈折率層の順に積層させて、それぞれの光学厚さはλ/4、λ/4とし、広い波長領域で反射率を低くするためには、基材側から高屈折率層、低屈折率層の順に積層させて、それぞれの光学厚さはλ/2、λ/4とする。三層構造の場合、より広い波長領域で反射率を低くするためには、基材側から中屈折率層、高屈折率層、低屈折率層の順に積層させて、それぞれの光学厚さをλ/4、λ/2、λ/4とすればよい。
なお、実施形態1の光学フィルムのみでもディスプレイ用の前面板の部材として使用できるが、実施形態2に示したように、反射防止機能等の複数の機能を備えた複合光学フィルムを使用することがより好ましい。
(実施形態3)
図3は、本発明のディスプレイ用前面板の一例を示す断面図である。本実施形態のディスプレイ用前面板11は、基板12と、基板12の一方の主面に配置された近赤外線遮蔽体13及び他方の主面に配置された電磁波遮蔽体14と、電極(アース)15から形成されている。基板12の材料は、透光性を有する材料であれば特に限定されず、例えば強化ガラス等を用いればよい。近赤外線遮蔽体13としては、実施形態1又は実施形態2の光学フィルムが用いられている。本実施形態によれば、近赤外線の遮蔽性に優れ、長期間保存しても近赤外線吸収性能が低下しない近赤外線遮蔽体の機能と、電磁波遮蔽体の機能とを有するディスプレイ用前面板を得られる。
図3は、本発明のディスプレイ用前面板の一例を示す断面図である。本実施形態のディスプレイ用前面板11は、基板12と、基板12の一方の主面に配置された近赤外線遮蔽体13及び他方の主面に配置された電磁波遮蔽体14と、電極(アース)15から形成されている。基板12の材料は、透光性を有する材料であれば特に限定されず、例えば強化ガラス等を用いればよい。近赤外線遮蔽体13としては、実施形態1又は実施形態2の光学フィルムが用いられている。本実施形態によれば、近赤外線の遮蔽性に優れ、長期間保存しても近赤外線吸収性能が低下しない近赤外線遮蔽体の機能と、電磁波遮蔽体の機能とを有するディスプレイ用前面板を得られる。
以下、実施例に基づき本発明をより具体的に説明する。なお、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
基材として、表裏両面を易接着処理した厚さ100μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(東レ社製“U−34”)を準備した。
基材として、表裏両面を易接着処理した厚さ100μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(東レ社製“U−34”)を準備した。
また、近赤外線吸収層の材料として下記(1)〜(7)を準備した。
(1)前述の式(1)で表される構造を有する置換ベンゼンジチオール金属(銅)錯体アニオンと前述の式(2)で表される構造を有するカチオンAとの対イオン結合体からなる化合物(住友精化製“SD50−E04N”、最大吸収波長877nm):1重量部
(2)前述の式(1)で表される構造を有する置換ベンゼンジチオール金属(銅)錯体アニオンと前述の式(2)で表される構造を有するカチオンAとの対イオン結合体からなる化合物(住友精化製“SD50−E05N”、最大吸収波長833nm):1重量部
(3)前述の式(1)で表される構造を有する置換ベンゼンジチオール金属(銅)錯体アニオンXと前述の式(2)で表される構造を有するカチオンBとの対イオン結合体からなる化合物:6重量部
(4)アクリル樹脂(三菱レイヨン社製“ダイヤナールBR−52”):100重量部
(5)メチルエチルケトン:100重量部
(6)トルエン:120重量部
(7)シクロヘキサノン:300重量部
(1)前述の式(1)で表される構造を有する置換ベンゼンジチオール金属(銅)錯体アニオンと前述の式(2)で表される構造を有するカチオンAとの対イオン結合体からなる化合物(住友精化製“SD50−E04N”、最大吸収波長877nm):1重量部
(2)前述の式(1)で表される構造を有する置換ベンゼンジチオール金属(銅)錯体アニオンと前述の式(2)で表される構造を有するカチオンAとの対イオン結合体からなる化合物(住友精化製“SD50−E05N”、最大吸収波長833nm):1重量部
(3)前述の式(1)で表される構造を有する置換ベンゼンジチオール金属(銅)錯体アニオンXと前述の式(2)で表される構造を有するカチオンBとの対イオン結合体からなる化合物:6重量部
(4)アクリル樹脂(三菱レイヨン社製“ダイヤナールBR−52”):100重量部
(5)メチルエチルケトン:100重量部
(6)トルエン:120重量部
(7)シクロヘキサノン:300重量部
上記アニオンXと上記カチオンBとの対イオン結合体は、下記式(6)で表される化合物3重量部と、[ビス(4−モルフォリノスルフォニル−1,2−ジチオフェノレート)銅−テトラ−n−ブチルアンモニウム]2重量部とを、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)30重量部中に添加して、塩交換することで合成した。
次に、これらの近赤外線吸収層の材料を混合・撹拌させたコーティング液を、乾燥後の厚さが3μmになるようにマイクログラビアコータを用いて、上記基材上に塗布して近赤外線吸収層を形成し、本実施例の光学フィルムを作製した。
次に、上記光学フィルムの分光透過率を分光光度計(日本分光社製“U−Best V−570”)にて測定したところ、波長820nm〜1050nmの領域における分光透過率は10%以下、波長1050nm〜1100nmの領域における分光透過率は20%以下であった。
また、上記光学フィルムに対して、直径2mmの芯棒を用いて、近赤外線吸収層側を内側にして折り返すJIS K5600−5−1に規定されている屈曲試験を行った。その後、上記光学フィルムの近赤外線吸収層を目視により観察したところ、近赤外線吸収層にクラックは観察されなかった。
さらに、上記光学フィルムの近赤外線吸収層の上に、紫外線カット機能を有するPETフィルム(東レ社製“ルミラーQT58”、380nmの透過率0.6%)を重ね合わせ、紫外線カット機能を有するPETフィルム側から光を照射させる耐光性試験を行った。具体的には、耐光性試験機(スガ試験機社製“スーパーキセノンウェザーメータSX−75”)を用いて、紫外線カット機能を有するPETフィルム側から、BPT(ブラックパネル温度)63℃、相対湿度50%の条件下で、キセノン光を、照度60W/m2(300〜400nmの範囲でのエネルギー密度)で16時間照射する照射試験を行った。なお、紫外線カット機能を有するPETフィルムの使用により、上記光学フィルムに照射されるキセノン光の波長は380〜1200nmとなる。その耐光性試験後の光学フィルムの分光透過率を上記と同様にして測定した。その結果、波長820nm〜1100nmの領域での分光透過率は、耐光性試験前の分光透過率に比べてほとんど変化が認められず、その試験の前後における透過光の、CIE1931XYZ表色系の色度図で示される色度変化は、Δxが0.001、Δyが0.003であった。
ここで、色度変化Δx及びΔyは下記数式から算出した。
(数1)
Δx=|xint−xend|
Δy=|yint−yend|
Δx=|xint−xend|
Δy=|yint−yend|
但し、上記数式において、xint及びyintは上記耐光性試験前の透過光の色度、xend及びyendは上記耐光性試験後の透過光の色度を表す。
(実施例2)
基材に、表裏両面を易接着処理した厚さ100μmの紫外線カット性PETフィルム(東レ社製“ルミラーQT58”)を用いた以外は、実施例1と同様にして光学フィルムを作製した。
基材に、表裏両面を易接着処理した厚さ100μmの紫外線カット性PETフィルム(東レ社製“ルミラーQT58”)を用いた以外は、実施例1と同様にして光学フィルムを作製した。
次に、シリカ超微粒子を含有したアクリレート系紫外線硬化型ハードコート材(JSR社製“デソライトZ7501”)100重量部と、メチルイソブチルケトン35重量部とを混合・撹拌してコーティング液を調製し、このコーティング液を上記光学フィルムの近赤外線吸収層側とは反対の表面に、マイクログラビアコータを用いて塗布して乾燥した。その後、紫外線を300mJ/cm2の強度で照射して硬化させ、上記光学フィルムの表面に厚さ4μmのハードコート層を形成した。
続いて、無機超微粒子を含有したアクリレート系紫外線硬化型コート材(JSR社製“オプスターTU4005”)100重量部、多官能アクリレート(日本化薬社製“DPHA”)5重量部、及びシクロヘキサノン200重量部を混合・撹拌してコーティング液を調製し、このコーティング液を上記ハードコート層の上に、マイクログラビアコータを用いて塗布して乾燥した。その後、紫外線を300mJ/cm2の強度で照射して硬化させ、上記ハードコート層の表面に厚さ72μmの中屈折率層(屈折率:1.60)を形成した。
次に、酸化チタン超微粒子(石原テクノ社製“TTO55(A)”)30重量部、ジメチルアミノエチルメタクリレート(共栄社化学社製“ライトエステルDM”)1重量部、リン酸基含有メタクリレート(日本化薬社製“KAYAMER PM−21”)4重量部、及びシクロヘキサノン65重量部を、サンドグラインドミルを用いて混合し、酸化チタン超微粒子を有機成分中に分散させて酸化チタン超微粒子分散体を調製した。さらに、この酸化チタン超微粒子分散体に、アクリレート系紫外線硬化型ハードコート材(三洋化成工業社製“サンラッドH−601R”)15重量部、メチルイソブチルケトン600重量部を混合してコーティング液を調製した。このコーティング液を上記中屈折率層の上に、マイクログラビアコータを用いて塗布して乾燥した。その後、紫外線を500mJ/cm2の強度で照射して硬化させ、上記中屈折率層の表面に厚さ130μmの高屈折率層(固形分中に占める酸化チタン微粒子の量:60重量%、屈折率:1.80)を形成した。
さらに、フッ素系ポリマー含有熱硬化型低屈折率反射防止材(JSR社製“オプスターTT1006”)100重量部と、メチルイソブチルケトン20重量部とを混合・撹拌してコーティング液を調製し、このコーティング液を上記高屈折率層の上に、マイクログラビアコータを用いて塗布して乾燥した。その後、120℃で6分間熱処理を行い、上記高屈折率層の表面に厚さ92μmの低屈折率層(屈折率:1.41)を形成した。
以上のように、ハードコート層と、中屈折率層、高屈折率層及び低屈折率層からなる反射防止層とを備えた本実施例の光学フィルムを作製した。
次に、上記光学フィルムの分光透過率を実施例1と同様にして測定したところ、波長820nm〜1050nmの領域における分光透過率は15%以下、波長1050nm〜1100nmの領域における分光透過率は20%以下であった。
また、上記光学フィルムに対して、実施例1と同様にして屈曲試験を行い、上記光学フィルムを目視により観察したところ、近赤外線吸収層、ハードコート層及び反射防止層にクラックは観察されなかった。
さらに、上記光学フィルムに対して、実施例1と同様にして耐光性試験を行ったところ、波長820nm〜1100nmの領域での分光透過率は、耐光性試験前の分光透過率に比べてほとんど変化が認められず、その試験の前後における透過光の色度変化は、Δxが0.001、Δyが0.003であった。
(比較例1)
近赤外線吸収層の材料として下記(1)〜(3)を用い、近赤外線吸収層の乾燥後の厚さを5μm、7μm及び10μmの3種類とした以外は、実施例1と同様にして3種類の光学フィルムを作製した。
(1)ジイモニウム化合物(日本化薬社製“IRG−022”):5重量部
(2)アクリル樹脂(三菱レイヨン社製“ダイヤナールBR−52”):100重量部
(3)メチルエチルケトン:250重量部
近赤外線吸収層の材料として下記(1)〜(3)を用い、近赤外線吸収層の乾燥後の厚さを5μm、7μm及び10μmの3種類とした以外は、実施例1と同様にして3種類の光学フィルムを作製した。
(1)ジイモニウム化合物(日本化薬社製“IRG−022”):5重量部
(2)アクリル樹脂(三菱レイヨン社製“ダイヤナールBR−52”):100重量部
(3)メチルエチルケトン:250重量部
次に、上記3種類の光学フィルムの分光透過率を実施例1と同様にして測定したところ、波長820nm〜1100nmの領域における分光透過率が20%以下となったものは、近赤外線吸収層の乾燥後の厚さを10μmとした光学フィルムのみであった。
続いて、近赤外線吸収層の乾燥後の厚さが10μmの光学フィルムに対して、実施例1と同様にして屈曲試験を行い、上記光学フィルムの近赤外線吸収層を目視により観察したところ、近赤外線吸収層にクラックが観察された。
さらに、近赤外線吸収層の乾燥後の厚さが10μmの光学フィルムに対して、実施例1と同様にして耐光性試験を行ったところ、波長820nm〜1100nmの領域での分光透過率は、耐光性試験前の分光透過率に比べて変化が認められ、その試験の前後における透過光の色度変化は、Δxが0.002、Δyが0.005であった。
以上の結果を表1に示す。
表1から明らかなように、実施例1、2の光学フィルムでは、耐屈曲性能が良好で、色度変化が小さく、且つ前述のように820nm〜1100nmの幅広い近赤外線領域において高い近赤外線遮蔽性能を有する光学フィルムを提供できる。
以上説明したように本発明は、高い近赤外線遮蔽性能を有し、且つ高い耐屈曲性能を有する光学フィルムを提供できる。また、本発明の光学フィルムを用いることにより、電子ディスプレイ、特にPDPに好適なディスプレイ用前面板を提供できる。
1 基材
2 近赤外線吸収層
3 ハードコート層
4 反射防止層
4a 中屈折率層
4b 高屈折率層
4c 低屈折率層
11 ディスプレイ用前面板
12 基板
13 近赤外線遮蔽体
14 電磁波遮蔽体
15 電極
2 近赤外線吸収層
3 ハードコート層
4 反射防止層
4a 中屈折率層
4b 高屈折率層
4c 低屈折率層
11 ディスプレイ用前面板
12 基板
13 近赤外線遮蔽体
14 電磁波遮蔽体
15 電極
Claims (7)
- 基材と、前記基材の一方の主面に配置された近赤外線吸収層とを含む光学フィルムであって、
前記近赤外線吸収層は、下記式(1)で表される構造を有する置換ベンゼンジチオール金属錯体アニオンと、下記式(2)で表される構造を有するカチオンとの対イオン結合体からなる化合物を含み、
前記カチオンは、下記式(2)におけるnが、2〜4であるカチオンAと、下記式(2)におけるnが、6〜10であるカチオンBとを含むことを特徴とする光学フィルム。
但し、式(1)の中で、R1、R2は、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜8のアルキルアミノ基、置換又は未置換のモルホリノ基、置換又は未置換のチオモルホリノ基、置換又は未置換のピペラジノ基及び置換又は未置換のフェニル基からなる群から選ばれる少なくとも1つの置換基を示し、Mは遷移金属を示す。
但し、式(2)の中で、Q1、Q2は、5員環の含窒素複素環、5員環の含窒素複素環を含む縮合環、6員環の含窒素複素環及び6員環の含窒素複素環を含む縮合環からなる群から選ばれる少なくとも1つの複素環式化合物を示し、R3、R4は、炭素数1〜8のアルキル基を示し、nは2〜4又は6〜10の数字を示す。 - 前記光学フィルムに対して、直径2mmの芯棒を用いて、前記近赤外線吸収層側を内側にして折り返すJIS K5600−5−1に規定されている屈曲試験を行った場合、前記近赤外線吸収層にクラックが生じない請求項1に記載の光学フィルム。
- 前記近赤外線吸収層の厚さが、2μm以上5μm以下である請求項1又は2に記載の光学フィルム。
- 前記近赤外線吸収層は、前記対イオン結合体からなる化合物を分散させる樹脂を含む請求項1〜3のいずれか1項に記載の光学フィルム。
- 前記樹脂は、ガラス転移温度が80℃以上である請求項4に記載の光学フィルム。
- 前記光学フィルムは、ハードコート層と反射防止層とをさらに含み、前記ハードコート層と前記反射防止層とは、前記近赤外線吸収層が配置された前記基材の主面の反対面に配置されている請求項1〜5のいずれか1項に記載の光学フィルム。
- 基板上に、請求項1〜6のいずれか1項に記載された光学フィルムが配置されていることを特徴とするディスプレイ用前面板。
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| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2006294108A JP2008111939A (ja) | 2006-10-30 | 2006-10-30 | 光学フィルム及びそれを用いたディスプレイ用前面板 |
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| JP2006294108A JP2008111939A (ja) | 2006-10-30 | 2006-10-30 | 光学フィルム及びそれを用いたディスプレイ用前面板 |
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| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2008111939A true JP2008111939A (ja) | 2008-05-15 |
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|---|---|---|---|
| JP2006294108A Withdrawn JP2008111939A (ja) | 2006-10-30 | 2006-10-30 | 光学フィルム及びそれを用いたディスプレイ用前面板 |
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| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2008111939A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2008101198A (ja) * | 2006-09-22 | 2008-05-01 | Sumitomo Seika Chem Co Ltd | 光吸収色素組成物 |
-
2006
- 2006-10-30 JP JP2006294108A patent/JP2008111939A/ja not_active Withdrawn
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
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|---|---|---|---|
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