JP2008075067A - 光硬化型インクセット、これを用いた印刷方法、印刷装置及び印刷物 - Google Patents
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Abstract
【課題】画像硬化性が優れ、高精細な画像を形成する光硬化型インクセットを提供する。
【解決手段】光ラジカル重合開始剤を含有しない有彩色インクと、少なくとも1種以上の光ラジカル重合開始剤を含有する非有彩色インクを含有することを特徴とする光硬化型インクセット。
【選択図】なし
【解決手段】光ラジカル重合開始剤を含有しない有彩色インクと、少なくとも1種以上の光ラジカル重合開始剤を含有する非有彩色インクを含有することを特徴とする光硬化型インクセット。
【選択図】なし
Description
本発明は、光により硬化する光硬化型インクセット、これを用いた印刷方法、印刷装置及び印刷物に関し、詳細には、画像硬化性に優れ、高精細な画像を形成する光硬化型インクセット、これを用いた印刷方法、印刷装置及び印刷物に関するものである。
インクジェット記録方法は、インク組成物の小滴を飛翔させ、紙等の記録媒体に付着させて印刷を行う印刷方法である。このインクジェット記録方法は、高解像度、高品位な画像を、高速で印刷することができるという特徴を有するものである。インクジェット記録方法に使用されるインク組成物は、水性溶媒を主成分とし、これに着色成分および目詰まりを防止する目的でグリセリン等の湿潤剤を含有したものが一般的である。
一方、水性インク組成物が浸透し難い種類の紙、即ちコート紙、印刷本紙、布類、または浸透しない金属、プラスチック等の素材、例えばフェノール、メラミン、塩化ビニル、アクリル、ポリカーボネートなどの樹脂から製造される板、フィルムなどの記録媒体に印字する場合、インク組成物には、色材が安定して記録媒体に固着できる成分を含有することが要求される。
この様な要求に対しては、色材、光硬化剤(ラジカル重合性化合物)、(光ラジカル)重合開始剤等を含んでなる光硬化型インクジェットインクが開示されている(例えば、特許文献1参照)。このインクによれば、記録媒体へのインクの滲みを防止し、画質を向上させることができるとされている。
また、その他にも、インクの滲みを防止し、高画質な印字とするため、インク組成物と反応液の2液を記録媒体に吐出する方法(特許文献2)、インクヘッドからインクを吐出する直前に色材と重合性化合物を含有するインク組成物に光重合開始剤を含有する反応液を混合するインクジェット記録方法(特許文献3)、色材の含有量が少ない光硬化型インクを記録材料上に吐出後、色材入り光硬化型インクを吐出することを特徴とするインクジェット記録方法(特許文献4)などが開発されてきた。
2液混合型光硬化型インクにおいては、2液を混合した場合に、色材濃度が1/2となり、色濃度が不足するという問題がある。特に非有彩色インクにおいては影響が大きく、ブラックインクにおける視認性の低下、ホワイトインクにおける隠蔽性の低下が避けられない。
また、色材濃度が1/2になる事を見越して、それらインク組成物中の色材濃度を上げることは、光硬化に必要なエネルギーを向上させ、硬化不良を招きやすい。特にブラックインクに含有される顔料であるカーボンブラックは、可視光、紫外光を強く吸収するため、顔料濃度の増加は照射エネルギーの増大を招き、硬化プロセスの負荷を上げる結果、装置の大型化、タクトタイムの増大を招いてしまう。
また、光重合開始剤が少ない場合にはラジカル重合が十分に進行せず、硬化が不十分となって未反応のモノマーが残留することがある。更に光重合開始剤もまた1/2の濃度になる事を見越してインク組成物中の濃度を高くした場合にも、保存安定性(ポットライフ)が低下し、また生成した反応物の重合度が上がらず完全に硬化しないようなことがある。これは、光重合開始剤から発生するラジカルに対するモノマー数が少なくなるため、ラジカル重合生成物がポリマーまで成長せずにオリゴマーで止まってしまうためと推測される。特に有彩色インクの場合には、色によって硬化物の重合度が異なる場合には、カラーブリードの発生や色材の凝集など形成される画像に不具合が生じてしまうという問題がある。
そこで本発明は、上記従来の技術の欠点を克服し、画像硬化性が優れ、高精細な画像を形成する光硬化型インクセットを提供しようとするものである。
本発明者は、鋭意検討を重ねた結果、以下の構成を採用することによって、上記目的が達成され、本発明を成すに至った。
即ち本発明は、以下の通りである。
(1)光ラジカル重合開始剤を含有しない有彩色インクと、少なくとも1種以上の光ラジカル重合開始剤を含有する非有彩色インクを含有することを特徴とする光硬化型インクセット。
(2)非有彩色インクがブラックインク、ホワイトインク、グレイインク、ライトブラックインクおよびクリアインクよりなることを特徴とする(1)に記載の光硬化型インクセット。
(3)ホワイトインクが中空樹脂を含むことを特徴とする(1)または(2)に記載の光硬化型インクセット。
(4)有彩色インクがイエローインク、マゼンタインク、シアンインク、それらの淡色インクであるライトイエローインク、ライトマゼンタインク、ライトシアンインク、中間色であるレッドインク、グリーンインク、ブルーインク、オレンジインク、ブラウンインクおよびヴァイオレットインクであることを特徴とする(1)〜(3)のいずれか1項に記載の光硬化型インクセット。
(5)(1)〜(4)のいずれか1項に記載の光硬化型インクセットを用いた印刷方法。
(6)非有彩色インクを単独で硬化させることを特徴とする(5)に記載の印刷方法。
(7)非有彩色インクを他の非有彩色インクと混合して硬化させることを特徴とする(5)に記載の印刷方法。
(8)有彩色インクを非有彩色インクと混合させることによって硬化させる(5)〜(7)のいずれか1項に記載の印刷方法。
(9)(1)〜(4)のいずれか1項に記載の光硬化型インクセットを用いた印刷装置。
(10)(1)〜(4)のいずれか1項に記載の光硬化型インクセットを用いて印刷した印刷物。
(1)光ラジカル重合開始剤を含有しない有彩色インクと、少なくとも1種以上の光ラジカル重合開始剤を含有する非有彩色インクを含有することを特徴とする光硬化型インクセット。
(2)非有彩色インクがブラックインク、ホワイトインク、グレイインク、ライトブラックインクおよびクリアインクよりなることを特徴とする(1)に記載の光硬化型インクセット。
(3)ホワイトインクが中空樹脂を含むことを特徴とする(1)または(2)に記載の光硬化型インクセット。
(4)有彩色インクがイエローインク、マゼンタインク、シアンインク、それらの淡色インクであるライトイエローインク、ライトマゼンタインク、ライトシアンインク、中間色であるレッドインク、グリーンインク、ブルーインク、オレンジインク、ブラウンインクおよびヴァイオレットインクであることを特徴とする(1)〜(3)のいずれか1項に記載の光硬化型インクセット。
(5)(1)〜(4)のいずれか1項に記載の光硬化型インクセットを用いた印刷方法。
(6)非有彩色インクを単独で硬化させることを特徴とする(5)に記載の印刷方法。
(7)非有彩色インクを他の非有彩色インクと混合して硬化させることを特徴とする(5)に記載の印刷方法。
(8)有彩色インクを非有彩色インクと混合させることによって硬化させる(5)〜(7)のいずれか1項に記載の印刷方法。
(9)(1)〜(4)のいずれか1項に記載の光硬化型インクセットを用いた印刷装置。
(10)(1)〜(4)のいずれか1項に記載の光硬化型インクセットを用いて印刷した印刷物。
以下、本発明の光硬化型インクセットについて詳細に説明する。本発明の光硬化型インクセットは、光ラジカル重合開始剤を含有しない有彩色インクと、少なくとも1種以上の光ラジカル重合開始剤を含有する非有彩色インクを含有することを特徴とする。
本発明の有彩色インクおよび非有彩色インクに用いられる光ラジカル重合開始剤としては、特に限定されないが、α−アミノケトン、α−ヒドロキシケトン、アシルフォスフィンオキサイドが好ましく、例えば、α−ヒドロキシアルキルフェノン、α−アミノアルキルフェノン、モノアシルフォスフィンオキサイド、ビスアシルフォスフィンオキサイドが挙げられる。
また、Irgacure 127、184、2959、369、379、907、1700、1800、1850、1870、819、4265、Darocur 1173、TPO(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)の商品名で入手可能な光ラジカル重合開始剤も使用することができる。
光ラジカル重合開始剤の添加量は、インク組成物中、好ましくは0.1重量%から15重量%、更に好ましくは0.5重量%〜10重量%である。添加量が過少である場合には重合速度が低いため、酸素阻害の影響が大きくなり硬化不良となる。添加量が過剰である場合には、硬化物の分子量が低く、耐久性の低い硬化物しか得られない。
光ラジカル重合開始剤の添加量は、インク組成物中、好ましくは0.1重量%から15重量%、更に好ましくは0.5重量%〜10重量%である。添加量が過少である場合には重合速度が低いため、酸素阻害の影響が大きくなり硬化不良となる。添加量が過剰である場合には、硬化物の分子量が低く、耐久性の低い硬化物しか得られない。
本発明の有彩色インクおよび非有彩色インクに用いられる光ラジカル重合性化合物としては、通常光硬化型インクに用いられるものであれば特に限定されないが、好ましくはアリル化合物、更に好ましくはアリルエーテル化合物、エチレングリコールモノアリルエーテル、トリメチロールプロパンジアリルエーテル、トリメチロールプロパンモノアリルエーテル、グリセリンモノアリルエーテル、アリルグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールトリアリルエーテルが挙げられ、特に好ましくはエチレングリコールモノアリルエーテル、トリメチロールプロパンジアリルエーテル及び/又はN−ビニル化合物、特に好ましくはN−ビニルフォルムアミドを含有する。
エチレングリコールモノアリルエーテル及び/又はN−ビニルフォルムアミドは、単官能のラジカル重合性モノマーであり、保存中暗反応により、望まない重合が生じる傾向が低く、使用に当たって好適である。
特にエチレングリコールモノアリルエーテル、トリメチロールプロパンジアリルエーテル等のアリルエーテル化合物は、光ラジカル重合開始剤の分解によって生じる炭素ラジカルが存在しても、単独では重合しない特性を有している。
特にエチレングリコールモノアリルエーテル、トリメチロールプロパンジアリルエーテル等のアリルエーテル化合物は、光ラジカル重合開始剤の分解によって生じる炭素ラジカルが存在しても、単独では重合しない特性を有している。
エチレングリコールモノアリルエーテル及び/又はN−ビニルフォルムアミドの添加量が20重量%未満ではインク組成物の粘度、分散安定性、保存安定性等の問題が生じ、80重量%を超えて多くなると2液型光硬化インク組成物としての硬化性、皮膜強度が不十分となる場合がある。より好ましくは20重量%〜70重量%程度の範囲である。
また、本発明の有彩色インクおよび非有彩色インクには、光ラジカル重合性化合物として、樹枝状ポリマーが含まれる場合がある。樹枝状ポリマーとしては、以下に示すように大きく6つの構造体に分類できる。
I デンドリマー
II リニア−デンドリティックポリマー
III デンドリグラフトポリマー
IV ハイパーブランチポリマー
V スターハイパーブランチポリマー
VI ハイパーグラフトポリマー
I デンドリマー
II リニア−デンドリティックポリマー
III デンドリグラフトポリマー
IV ハイパーブランチポリマー
V スターハイパーブランチポリマー
VI ハイパーグラフトポリマー
この中でもI〜IIIは分岐度(DB:degree of branching)が1であり、欠陥の無い構造を有しているのに対し、IV〜VIは欠陥を含んでいても良いランダムな分岐構造を有している。特にデンドリマーは、一般的に用いられている直線状の高分子に比べて、反応性の官能基をその最外面に高密度かつ集中的に配置する事が可能であり、機能性高分子材料として期待が高い。また、ハイパーブランチポリマーもデンドリマーほどではないにせよ、その最外面に反応性の官能基を数多く導入する事が可能であり、硬化性に優れている。
これら樹枝状ポリマーは、従来の直線状高分子や分岐型高分子とは異なり、3次元的に枝分かれ構造を繰り返し、高度に分岐している。その為、同一分子量の直線状高分子と比較して粘度を低く抑える事が可能である。
本発明において使用可能なデンドリマーおよびハイパーブランチポリマーは、室温で固体であって、数平均分子量が1000〜100000の範囲のものが望ましく、特に2000〜50000の範囲のものが好ましく使用される。分子量が上記の範囲より低い場合には定着画像がもろくなり、また、分子量が上記の範囲より高い場合には、添加量を下げてもインクの粘度が高くなりすぎて吐出特性の点で実用的ではなくなる。
また、本発明において使用可能なデンドリマーおよびハイパーブランチポリマーは、最外面にラジカル重合可能な官能基を有するデンドリマーおよびハイパーブランチポリマーであることが好ましい。最外面にラジカル重合可能な構造とすることにより、重合反応が速やかに進行する。
デンドリマー構造を有するポリマーの例としては、アミドアミン系デンドリマーは、米国特許第4,507,466号、同4,558,120号、同4,568,737号、同4,587,329号、同4,631,337号、同4,694,064号明細書に、フェニルエーテル系デンドリマーは、米国特許第5,041,516号明細書、Journal of American Chemistry 112巻(1990年、7638〜 7647頁))等に示されたものが挙げられる。アミドアミン系デンドリマーについては、末端アミノ基とカルボン酸メチルエステル基を持つデンドリマーが、Aldrich社より「StarburstTM(PAMAM)」として市販されている。また、そのアミドアミン系デンドリマーの末端アミノ基を、種々のアクリル酸誘導体およびメタクリル酸誘導体と反応させ、対応する末端をもったアミドアミン系デンドリマーを合成して、それらを使用することもできる。
利用できるアクリル酸誘導体およびメタクリル酸誘導体としては、メチル、エチル、n−ブチル、t−ブチル、シクロヘキシル、パルミチル、ステアリル等のアクリル酸或いはメタクリル酸アルキルエステル類、アクリル酸アミド、イソプロピルアミド等のアクリル酸或いはメタクリル酸アルキルアミド類があげられるが、これに限られるものではない。
また、フェニルエーテル系デンドリマーについては、Journal of American Chemistry 112巻(1990年、7638〜 7647頁))に種々のものが記載され、例えば、3,5− ジヒドロキシベンジルアルコールを用い、3,5− ジフェノキシベンジルブロミドと反応させて第2世代のベンジルアルコールを合成し、そのOH基をCBr4およびトリフェニルホスフィンを用いてBrに変換した後、同様に3,5− ジヒドロキシベンジルアルコールと反応させて次世代のベンジルアルコールを合成し、以下上記の反応を繰り返して所望のデンドリマーを合成することが記載されている。フェニルエーテル系デンドリマーについても、末端ベンジルエーテル結合の代わりに、末端を種々の化学構造をもつもので置換することができる。例えば、Journal of American Chemistry 112巻(1990年、7638〜 7647頁))に記載のデンドリマーの合成に際して、上記ベンジルブロミドの代わりに種々のアルキルハライドを用いれば、相当するアルキル基を有する末端構造を有するフェニルエーテル系デンドリマーが得られる。その他ポリアミン系デンドリマーは、Macromol.Symp.77、21(1994)に示されているポリアミン系デンドリマーおよびその末端基を変性した誘導体を使用することができる。
ハイパーブランチポリマーとしては、例えば、ハイパーブランチポリエチレングリコール等が使用できる。ハイパーブランチポリマーは、1分子内に分岐部分に相当する2つ以上の一種の反応点とつなぎ部分に相当する別種のただ1つの反応点とをもち合わせたモノマーを用い、標的ポリマーを1段階で合成することにより得られるものである(Macromolecules、29巻(1996)、3831− 3838頁)。例えば、ハイパーブランチポリマー用モノマーの一例として、3,5− ジヒドロキシ安息香酸誘導体があげられる。ハイパーブランチポリマーの製造例をあげると、1−ブロモ−8−(t−ブチルジフェニルシロキシ)−3,6−ジオキサオクタンと3,5−ジヒドロキシ安息香酸メチルとから得られた3,5−ビス((8′−(t−ブチルジフェニルシロキシ)−3′,6′−ジオキサオクチル)オキシ)安息香酸メチルの加水分解物である3,5− ビス((8′−ヒドロキシ−3′,6′−ジオキサオクチル)オキシ)安息香酸メチルをジブチル錫ジアセテートと窒素雰囲気下で加熱して、ハイパーブランチポリマーであるポリ[ビス(トリエチレングリコール)ベンゾエート]を合成することができる。
3,5−ジヒドロキシ安息香酸を用いた場合、ハイパーブランチポリマー末端基は水酸基となるため、この水酸基に対して、適当なアルキルハライドを用いることにより、種々の末端基を有するハイパーブランチポリマーを合成することができる。
デンドリマー構造を有する単分散ポリマーまたはハイパーブランチポリマー等は、主鎖の化学構造とその末端基の化学構造によりその特性が支配されるが、特に末端基や化学構造中の置換基の相違によりその特性が大きく異なるものとなる。特に末端に重合性基を有するものは、その反応性ゆえに、光反応後のゲル化効果が大きく有用である。重合性基を有するデンドリマーは、末端にアミノ基、置換アミノ基、ヒドロキシル基等の塩基性原子団を有するものの末端に、重合性基を有する化合物で化学修飾して得られる。
例えば、アミノ系デンドリマーに活性水素含有(メタ)アクリレート系化合物をマイケル付加させてなる多官能化合物に、例えば、イソシアネート基含有ビニル化合物を付加させて合成する。また、アミノ系デンドリマーに例えば、(メタ)アクリル酸クロライド等を反応させることで末端に重合性基を有するデンドリマーが得られる。このような重合性基を与えるビニル化合物としては、ラジカル重合可能なエチレン性不飽和結合を有する化合物があげられ、その例としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、イソクロトン酸、マレイン酸等の不飽和カルボン酸及びそれらの塩等、後述する種々のラジカル重合可能なエチレン性不飽和結合を有する化合物があげられる。
本発明において、上記のデンドリマーおよびハイパーブランチポリマーは1種のみを単独で用いてもよいし、他の種類のデンドリマーおよびハイパーブランチポリマーと併用してもよい。
デンドリマーは立体規則性が高いため、製造工程数が多くコストが高くなってしまうが、ハイパーブランチポリマーは立体規則性がそれほど高くなく、比較的容易に合成できるのでコスト面で有利である。
本発明では、ハイパーブランチポリマーとして、大阪有機化学工業製、「ビスコート #1000」、「STAR−501」を用いた。この「ビスコート #1000」、「STAR− 501」は、ジペンタエリスリトールをコアとして官能基を分岐させていったハイパーブランチポリマーであり、「ビスコート #1000」は希釈モノマーとして、エチレングリコールジアクリレートを含有し、粘度273mPa・s、官能基数14(アクリル基)のものであり、「STAR−501」は希釈モノマーとして、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートを含有した、粘度:210mPa・s、官能基数20〜 99(アクリル基)のものである。どちらも最外面にアクリロイル基を有しており、好適に使用可能である。
デンドリマーは立体規則性が高いため、製造工程数が多くコストが高くなってしまうが、ハイパーブランチポリマーは立体規則性がそれほど高くなく、比較的容易に合成できるのでコスト面で有利である。
本発明では、ハイパーブランチポリマーとして、大阪有機化学工業製、「ビスコート #1000」、「STAR−501」を用いた。この「ビスコート #1000」、「STAR− 501」は、ジペンタエリスリトールをコアとして官能基を分岐させていったハイパーブランチポリマーであり、「ビスコート #1000」は希釈モノマーとして、エチレングリコールジアクリレートを含有し、粘度273mPa・s、官能基数14(アクリル基)のものであり、「STAR−501」は希釈モノマーとして、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートを含有した、粘度:210mPa・s、官能基数20〜 99(アクリル基)のものである。どちらも最外面にアクリロイル基を有しており、好適に使用可能である。
本発明の有彩色インクおよび非有彩色インクにおいて、上記樹脂状ポリマーの添加量は、3重量%〜30重量%程度の範囲が好ましく2液型光硬化インク組成物セットとしての適性を保持できる。より好ましくは5重量%〜25重量%程度の範囲である。樹脂状ポリマーの添加量が3重量%未満では2液型光硬化型インクセットとしての硬化性が不十分であり、30重量%を超えて高くなるとインクの粘度、分散安定性、保存安定性等の問題が生じる場合がある。
他のラジカル重合性化合物としては、特に限定されないが、例えば単量体(モノマー)が挙げられる。
モノマーとは、高分子の基本構造の構成単位となり得る分子をいう。また本発明において用いられるモノマーは光重合性モノマーとも呼ばれ、単官能モノマー、二官能モノマー、多官能モノマーがあり、いずれも用いることができる。いずれのモノマーも、PII値(Primary Irritation Index、一次皮膚刺激性)が2以下であることが好ましい。
本発明に使用し得る、PII値が2以下の、単官能モノマー、二官能モノマー及び多官能モノマーを以下の表1に例示する。
なお、上記表中の粘度は25℃における測定値である。
本発明の有彩色インクおよび非有彩色インクは、界面活性剤を使用することができ、例えばシリコーン系界面活性剤として、ポリエステル変性シリコーンやポリエーテル変性シリコーンを用いることが好ましく、ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン又はポリエステル変性ポリジメチルシロキサンを用いることが特に好ましい。具体例としては、BYK−347、BYK−348、BYK−UV3500、3510、3530、3570(ビックケミー・ジャパン株式会社製)を挙げることができる。
本発明の有彩色インクおよび非有彩色インクには重合促進剤が含まれていても良い。重合促進剤としては、特に限定されないが、アミン化合物、チオキサントン、重合性微粒子のいずれか一つ以上を含有することが好ましく、例えば、アミノベンゾエートであるDarocur EHA、EDB(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)、チオキサントン、イソプロピルチオキサントン、ジメチルチオキサントン、ジエチルチオキサントン、その表面に重合性官能基を導入した重合性微粒子等が挙げられる。
また、照射する光を効率良く重合反応に使用する目的で増感剤を添加しても良い。増感剤としては、クマリン系、シアニン系、アントラセン系等の色素誘導体が挙げられる。
また、照射する光を効率良く重合反応に使用する目的で増感剤を添加しても良い。増感剤としては、クマリン系、シアニン系、アントラセン系等の色素誘導体が挙げられる。
また、本発明の有彩色インクおよび非有彩色インクは、熱ラジカル重合禁止剤を含有することが好ましい。これにより、インク組成物の保存安定性が向上する。熱ラジカル重合禁止剤には、一般的な重合性組成物に配合されているものが使用でき、例えば、フェノール系酸化防止剤、ヒンダード・フェノール化合物、ヒンダード・アミン光安定剤(HALS)、リン系酸化防止剤、広く(メタ)アクリルモノマーに用いられるハイドロキノンモノメチルエーテルの他、ハイドロキノン、t−ブチルカテコール、ピロガロール等が挙げられるが、好ましくはヒンダード・フェノール化合物又はHALS系化合物であり、ヒンダード・フェノール化合物としてはIrgastab UV−22、HALS系化合物としてはIrgastab UV−10(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)が挙げられる。
本発明の有彩色インクとは、イエローインク、マゼンタインク、シアンインク、それらの淡色インクであるライトイエローインク、ライトマゼンタインク、ライトシアンインク、中間色であるレッドインク、グリーンインク、ブルーインク、オレンジインク、ブラウンインクおよびヴァイオレットインク等を含む。
本発明の非有彩色インクとは、ブラックインク、ホワイトインク、グレイインク、ライトブラックインクおよびクリアインク等を含む。クリアインクとは色材を有しない無色透明のインクである。
また、本発明の有彩色インクおよび非有彩色インクに用いられる色材は、顔料が印刷物の耐久性の点から好ましい。
本発明で使用される顔料としては、特別な制限なしに無機顔料、有機顔料を使用することができる。
無機顔料としては、酸化チタンおよび酸化鉄に加え、コンタクト法、ファーネス法、サーマル法などの公知の方法によって製造されたカーボンブラックを使用することができる。また、有機顔料としては、アゾ顔料(アゾレーキ、不溶性アゾ顔料、縮合アゾ顔料、キレートアゾ顔料などを含む)、多環式顔料(例えば、フタロシアニン顔料、ペリレン顔料、ペリノン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサジン顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料、キノフラロン顔料など)、染料キレート(例えば、塩基性染料型キレート、酸性染料型キレートなど)、ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラックなどを使用することができる。
顔料の具体例としては、カーボンブラックとして、C.I.ピグメントブラック7、三菱化学社製のNo.2300、No.900、MCF88、No.33、No.40、No.45、No.52、MA7、MA8、MA100、No.2200B等が、コロンビア社製のRaven5750、同5250、同5000、同3500、同1255、同700等が、キャボット社製のRegal 400R、同330R、同660R、Mogul L、同700、Monarch 800、同880、同900、同1000、同1100、同1300、同1400等が、デグッサ社製のColor Black FW1、同FW2、同FW2V、同FW18、同FW200、Color Black S150、同S160、同S170、Printex 35、同U、同V、同140U、Special Black 6、同5、同4A、同4等が挙げられる。
ホワイトインクに使用される顔料としては、二酸化チタン、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、酸化亜鉛、硫酸バリウム、炭酸バリウム、シリカ、アルミナ、カオリン、クレー、タルク、白土、水酸化アルミ、炭酸マグネシウム等が挙げられ、好ましくはこれらからなる群から選択される1種又は2種以上の混合物である。
さらに、二酸化チタン等の無機顔料よりも比重が小さい白色中空樹脂を使用することができ、上記の無機顔料と混合して使用することが好ましい。このような白色中空樹脂は市販のものを使用することができ、例えば、ロームアンドハース社の「ローペイクOP−84J」、「ローペイクOP−62」、「ローペイクHP−91」、JSR株式会社の「SX863A」、「SX866B」、インキ化学社の「ボンコート」、「グランドールPP−1000」、「グランドールPP−1001」、「グランドールPP−2000」、旭化成工業の「ラテックスSBL8801」等を好適に使用できる。
さらに、二酸化チタン等の無機顔料よりも比重が小さい白色中空樹脂を使用することができ、上記の無機顔料と混合して使用することが好ましい。このような白色中空樹脂は市販のものを使用することができ、例えば、ロームアンドハース社の「ローペイクOP−84J」、「ローペイクOP−62」、「ローペイクHP−91」、JSR株式会社の「SX863A」、「SX866B」、インキ化学社の「ボンコート」、「グランドールPP−1000」、「グランドールPP−1001」、「グランドールPP−2000」、旭化成工業の「ラテックスSBL8801」等を好適に使用できる。
イエローインクに使用される顔料としては、C.I.ピグメントイエロー1、2、3、12、13、14、16、17、73、74、75、83、93、95、97、98、109、110、114、120、128、129、138、139、150、151、154、155、180、185、213等が挙げられる。
また、マゼンタインクに使用される顔料としては、C.I.ピグメントレッド5、7、12、48(Ca)、48(Mn)、57(Ca)、57:1、112、122、123、168、184、202、209、C.I.ピグメントヴァイオレット 19等が挙げられる。
さらに、シアンインクに使用される顔料としては、C.I.ピグメントブルー1、2、3、15:3、15:4、60、16、22が挙げられる。
その他の有彩色インクは、上記のインクを混ぜ合わせて作られるほか、一般的に使用されている顔料を使用可能である。
また、メタリックインクに使用できる顔料としては、特に限定されないが、例えば、シート状基材面に剥離用樹脂層と金属層又は合金層が順次積層された構造、又は剥離用樹脂層と金属又は合金層及び二酸化ケイ素層が順次積層された構造からなる複合化顔料原体の前記金属又は合金層と前記剥離用樹脂層の界面を境界として前記シート状基材より剥離し粉砕したものが挙げられる。
該金属箔片を製造するための複合化顔料原体の金属又は合金層に用いられる金属は、金属光沢を有する等の機能を有するものであれば特に限定されるものではないが、アルミニウム、銀、金、ニッケル、クロム、錫、亜鉛、インジウム、チタン、銅等が使用され、これらの単体金属又はこれらの合金およびそれら混合物の少なくとも一種が使用される。また、各色の顔料はその色調を調整する為に、互いに混合して用いる事も可能である。例えば、赤みのブラックの色調を青みに変える目的で、ピグメントブラック7とピグメントブルー15:3を混合する事も可能である。加えて、蛍光増白剤を添加する事も可能である。
本発明の好ましい態様によれば、無機・有機顔料はその平均粒径が10nm〜200nmの範囲にあるものが好ましく、より好ましくは50nm〜150nm程度のものである。メタリック顔料としては、平均厚み15nm以上、100nm以下、50%体積平均粒子径が1.0μm以上、4.0μm以下、好ましくは1.0μm以上、2.0μm以下、粒度分布における最大粒子径が12μm以下、好ましくは粒度分布における最大粒子径が5μm以下の金属箔片が好ましい。
インク組成物における色材の添加量は、0.1重量%〜25重量%程度の範囲が好ましく、より好ましくは0.5重量%〜15重量%程度の範囲である。
インク組成物における色材の添加量は、0.1重量%〜25重量%程度の範囲が好ましく、より好ましくは0.5重量%〜15重量%程度の範囲である。
本発明の好ましい態様によれば、これらの顔料は、分散剤または界面活性剤で水性媒体中に分散させて得られた顔料分散液として有彩色インクまたは非有彩色インクとすることができる。好ましい分散剤としては、顔料分散液を調製するのに慣用されている分散剤、例えば高分子分散剤を使用することができる。
また本発明の光硬化型インクセットは、インクが色材を含有する場合、その色材を含有するインクは、各色毎に複数有するものであっても良い。例えば、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの基本4色に加えて、それぞれの色毎に同系列の濃色や淡色を加える場合、マゼンタに加えて淡色のライトマゼンタ、濃色のレッド、シアンに加えて淡色のライトシアン、濃色のブルー、ヴァイオレットが挙げられる。または中間色のグリーン、オレンジも挙げられる。更に無彩色であるブラックに加えて、その淡色であるグレイ、ライトブラック、濃色であるマットブラック、同じく無彩色であるホワイトに加えてクリーム、アイヴォリー、更に加えてメタリック色であればシルバー、ゴールド、カッパー、クロームシルバー等が挙げられる。
また、必要に応じて、レベリング添加剤、マット剤、膜物性を調整するためのポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、ゴム系樹脂、ポリアクリルポリオール樹脂、ポリオキシアルキレンポリアルキレンアミン樹脂、ワックス類を添加することが出来る。また、本発明のインクには、2液型光硬化インクに使用し得る、公知公用のその他の成分として、湿潤剤、浸透溶剤、pH調整剤、防腐剤、防かび剤等を添加しても良い。
本発明の有彩色インクは非有彩色インクと混合させることによって硬化させることができ、特にクリアインクと混合させることが多い。本発明の非有彩色インクは、非有彩色インク単独で硬化可能であり、硬化の方法として、非有彩色インク単独で硬化させる場合、非有彩色インク同士を混合する場合、有彩色インクを混合する場合の3通りがある。視認性を求められるブラックインク、隠蔽性を求められるホワイトインクにおいては、単独で硬化させることが好ましい。
本発明の光硬化型インクセットは、2種類のインクを混合する場合、混合した後に光照射をすることにより硬化反応を行う。混合は硬化反応前であれば、印刷前・印刷後のどちらでも良い。即ち、該混合および印刷は、2種類のインクを記録媒体上の同位置に付着させ、記録媒体上で混合させる形態でも良く、また、2種類のインクを混合し記録媒体上に付着させる形態でも良い。
本発明の光硬化インク組成物セットを用いた印刷方法としてのインクジェット記録方法は、記録媒体上に、インク組成物を吐出し、その後に、紫外線を照射するものである。
照射光源は特に制限されないが、照射光源は350nm以上、450nm以下の波長の光が好ましい。紫外線の照射量は、10mJ/cm2以上、20,000mJ/cm2以下であり、また好ましくは50mJ/cm2以上、15,000mJ/cm2以下の範囲で行う。かかる程度の範囲内における紫外線照射量であれば、十分硬化反応を行うことができる。
紫外線照射は、メタルハライドランプ、キセノンランプ、カーボンアーク灯、ケミカルランプ、低圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ等のランプが挙げられる。例えばFusion System社製のHランプ、Dランプ、Vランプ等の市販されているものを用いて行うことができる。
また、紫外線発光ダイオード(紫外線LED)や紫外線発光半導体レーザ等の紫外線発光半導体素子により、紫外線照射を行うことができる。
また、本発明の光硬化型インクセットを用いた印刷装置としての記録インクジェット記録装置によって、記録媒体上に所望の記録をすることができる。
また、本発明の光硬化型インクセットを用いて、少なくとも画像の一部が形成された印刷物を形成することができる。印刷物の材質は特に限定するものではない。
以下、本発明を実施例によって詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。尚、下記表中、配合成分量は重量%を表す。
ブラックインク組成物1(Bk1)の調製:
下記表2の組成からなるブラックインク組成物1を調製した。調製は下記の要領で行った。C.I.ピグメントブラック7 15重量部、分散剤であるポリオキシアルキレン付加ポリアルキレンアミン(第一工業製薬社製 ディスコール N−518) 5重量部、エチレングリコールモノアリルエーテル(以下AGと略す) 80重量部を混合攪拌して混合物とし、サンドミル(安川製作所製)を用いて、ジルコニアビーズ(直径1.5mm)と共に6時間分散させた。その後ジルコニアビーズをセパレータで分離し顔料分散液Aを得た。
次いで、下記表2に示す配合成分におけるAG、顔料及び分散剤以外の溶媒及び各種添加剤を混合且つ完全に溶解し、インク溶媒を作成してから、上記顔料分散液Aを攪拌しながらインク溶媒中に徐々に滴下してゆき、滴下終了後常温で30分間混合攪拌した。その後、5μmのメンブランフィルターでろ過し、以下に示すブラックインク組成物1とした。
ブラックインク組成物1(Bk1)の調製:
下記表2の組成からなるブラックインク組成物1を調製した。調製は下記の要領で行った。C.I.ピグメントブラック7 15重量部、分散剤であるポリオキシアルキレン付加ポリアルキレンアミン(第一工業製薬社製 ディスコール N−518) 5重量部、エチレングリコールモノアリルエーテル(以下AGと略す) 80重量部を混合攪拌して混合物とし、サンドミル(安川製作所製)を用いて、ジルコニアビーズ(直径1.5mm)と共に6時間分散させた。その後ジルコニアビーズをセパレータで分離し顔料分散液Aを得た。
次いで、下記表2に示す配合成分におけるAG、顔料及び分散剤以外の溶媒及び各種添加剤を混合且つ完全に溶解し、インク溶媒を作成してから、上記顔料分散液Aを攪拌しながらインク溶媒中に徐々に滴下してゆき、滴下終了後常温で30分間混合攪拌した。その後、5μmのメンブランフィルターでろ過し、以下に示すブラックインク組成物1とした。
無色透明インク(クリアインク)組成物1(CL1)の調製:
上記表2に示す配合成分を混合且つ完全に溶解し、常温で30分間混合攪拌した。その後、5μmのメンブランフィルターでろ過し、上記表2に示す無色透明インク(クリアインク)組成物1を調製した。
上記表2に示す配合成分を混合且つ完全に溶解し、常温で30分間混合攪拌した。その後、5μmのメンブランフィルターでろ過し、上記表2に示す無色透明インク(クリアインク)組成物1を調製した。
ブラックインク組成物2〜4(Bk2〜Bk4)の調製:
ブラックインク組成物1(Bk1)と同様の操作により、上記表2の組成になるようにブラックインク組成物2〜4を調製した。
ブラックインク組成物1(Bk1)と同様の操作により、上記表2の組成になるようにブラックインク組成物2〜4を調製した。
ホワイトインク組成物1(W1)の調製:
二酸化チタン微粒子の製法
チタン含有鉱石を硫酸で溶かして硫酸チタン溶液を得た。この硫酸チタン溶液を加水分解して得た含水酸化チタンに、TiO2換算での100重量部に対してリン酸アンモニウムを0.50重量部、硫酸カリウムを0.30重量部、硫酸アルミニウムを0.30重量部添加し、含水酸化チタンを生成物温度が1,020℃になるまで実験室用回転マッフル炉内で加熱した。生成した二酸化チタン微粒子を室温に冷却し、透過型電子顕微鏡写真で観測したところ、平均一次粒子径が0.13μmであるアナターゼ型であることが判った。この表面処理された白色顔料としての二酸化チタン微粒子 15重量部、分散剤としてのポリオキシアルキレン付加ポリアルキレンアミン(第一工業製薬社製 ディスコール N−518) 5重量部、エチレングリコールモノアリルエーテル(以下AGと略す)80重量部を混合し、サンドミル(安川製作所製)でジルコニウムビーズ(1.0mm径)をスラリーの1.5倍量を充填し、2時間分散させた後、ビーズを取り除き、二酸化チタン微粒子(C.I. Pigment White 6)の60wt% モノマー分散液を得た。後はブラックインク組成物1と同様の操作により以下の表3の組成になるようにホワイトインク組成物1を調製した。
二酸化チタン微粒子の製法
チタン含有鉱石を硫酸で溶かして硫酸チタン溶液を得た。この硫酸チタン溶液を加水分解して得た含水酸化チタンに、TiO2換算での100重量部に対してリン酸アンモニウムを0.50重量部、硫酸カリウムを0.30重量部、硫酸アルミニウムを0.30重量部添加し、含水酸化チタンを生成物温度が1,020℃になるまで実験室用回転マッフル炉内で加熱した。生成した二酸化チタン微粒子を室温に冷却し、透過型電子顕微鏡写真で観測したところ、平均一次粒子径が0.13μmであるアナターゼ型であることが判った。この表面処理された白色顔料としての二酸化チタン微粒子 15重量部、分散剤としてのポリオキシアルキレン付加ポリアルキレンアミン(第一工業製薬社製 ディスコール N−518) 5重量部、エチレングリコールモノアリルエーテル(以下AGと略す)80重量部を混合し、サンドミル(安川製作所製)でジルコニウムビーズ(1.0mm径)をスラリーの1.5倍量を充填し、2時間分散させた後、ビーズを取り除き、二酸化チタン微粒子(C.I. Pigment White 6)の60wt% モノマー分散液を得た。後はブラックインク組成物1と同様の操作により以下の表3の組成になるようにホワイトインク組成物1を調製した。
ホワイトインク組成物2〜4(W2〜W4)の調整:
ホワイトインク組成物1(W1)と同様の操作により、上記表3の組成になるようにホワイトインク組成物2〜4を調製した。
ホワイトインク組成物1(W1)と同様の操作により、上記表3の組成になるようにホワイトインク組成物2〜4を調製した。
ブラックインク組成物5(Bk5)、ホワイトインク組成物5(W5)の調整:
ブラックインク組成物1(Bk1)と同様の方法で、下記表4配合のブラックインク組成物5、ホワイトインク組成物5を調製した。
ブラックインク組成物1(Bk1)と同様の方法で、下記表4配合のブラックインク組成物5、ホワイトインク組成物5を調製した。
ブラックインク組成物6(Bk6)の調整:
光ラジカル重合開始剤を使用しなかった以外は、ブラックインク組成物1(Bk1)と同様の方法で下記表5の配合のブラックインク組成物6を作成した。
光ラジカル重合開始剤を使用しなかった以外は、ブラックインク組成物1(Bk1)と同様の方法で下記表5の配合のブラックインク組成物6を作成した。
ホワイトインク組成物6(W6)の調整:
光ラジカル重合開始剤を使用しなかった以外は、ホワイトインク組成物1(W1)と同様の方法で、下記表5の配合のホワイトインク組成物6を作成した。
光ラジカル重合開始剤を使用しなかった以外は、ホワイトインク組成物1(W1)と同様の方法で、下記表5の配合のホワイトインク組成物6を作成した。
以下、表中に記載した化合物を示す。
N−518:ポリオキシアルキレン付加ポリアルキレンアミン(第一工業製薬社製 ディスコール N−518)
NVF:N−ビニルフォルムアミド(荒川化学工業社製)
AG:エチレングリコールモノアリルエーテル(日本乳化剤社製)
STAR−501:ハイパーブランチポリマー(大阪有機化学工業社製)
BYK−UV3570:ポリエステル変性シリコーン系界面活性剤(ビックケミー・ジャパン社製)
Irgacure 819:光ラジカル重合開始剤(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)
Irgacure 369:光ラジカル重合開始剤(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)
Irgacure 127:光ラジカル重合開始剤(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)
Darocur EDB:重合促進剤(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)
Irgastab UV−10:熱ラジカル重合禁止剤(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)
V #1000:ビスコート #1000(大阪有機化学工業製)
N−518:ポリオキシアルキレン付加ポリアルキレンアミン(第一工業製薬社製 ディスコール N−518)
NVF:N−ビニルフォルムアミド(荒川化学工業社製)
AG:エチレングリコールモノアリルエーテル(日本乳化剤社製)
STAR−501:ハイパーブランチポリマー(大阪有機化学工業社製)
BYK−UV3570:ポリエステル変性シリコーン系界面活性剤(ビックケミー・ジャパン社製)
Irgacure 819:光ラジカル重合開始剤(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)
Irgacure 369:光ラジカル重合開始剤(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)
Irgacure 127:光ラジカル重合開始剤(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)
Darocur EDB:重合促進剤(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)
Irgastab UV−10:熱ラジカル重合禁止剤(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)
V #1000:ビスコート #1000(大阪有機化学工業製)
印字評価方法1
上記の各非有彩色インクのインクセットを使用し、セイコーエプソン株式会社製インクジェットプリンタ PM−G920を利用し、Aインク種はマットブラック列に、Bインク種はグロスオプティマイザ列に充填し、常温・常圧下にてAインク種を画像の対応する位置に、Bインク種は画像領域全てを覆うような印字条件にて画像印刷を実施した。記録媒体にはA4サイズのOHPフィルム(富士ゼロックス(株)製、XEROX FILM<枠なし>)を用いた。そして60mW/cm2の照射量を有する紫外線照射光源により、積算光量が表に示す数値になるような硬化条件で印字及び硬化処理を行った。
上記の各非有彩色インクのインクセットを使用し、セイコーエプソン株式会社製インクジェットプリンタ PM−G920を利用し、Aインク種はマットブラック列に、Bインク種はグロスオプティマイザ列に充填し、常温・常圧下にてAインク種を画像の対応する位置に、Bインク種は画像領域全てを覆うような印字条件にて画像印刷を実施した。記録媒体にはA4サイズのOHPフィルム(富士ゼロックス(株)製、XEROX FILM<枠なし>)を用いた。そして60mW/cm2の照射量を有する紫外線照射光源により、積算光量が表に示す数値になるような硬化条件で印字及び硬化処理を行った。
OD値の測定方法
測定サンプルをセイコーエプソン製 写真用紙<光沢>(品番KA450PSK)の上に設置し、分光測色計 Gretag−Macbeth社製 SPM−50を用いてブラック印字部のOD値を測定した。
測定サンプルをセイコーエプソン製 写真用紙<光沢>(品番KA450PSK)の上に設置し、分光測色計 Gretag−Macbeth社製 SPM−50を用いてブラック印字部のOD値を測定した。
L*値の測定方法
測定サンプルをOD値=1.64の黒色板上に設置し、分光測色計 Gretag−Macbeth社製 SPM−50を用いてホワイト印字部のL*値を測定した。
測定サンプルをOD値=1.64の黒色板上に設置し、分光測色計 Gretag−Macbeth社製 SPM−50を用いてホワイト印字部のL*値を測定した。
ブラックインク、クリアインクおよびホワイトインクの印字評価、L*値等を表6および表7に示す。
硬化性の指標
A:十分に硬化し、実用上問題無いレベル
B:部分的に硬化し、硬化性不十分
C:全く硬化しない
A:十分に硬化し、実用上問題無いレベル
B:部分的に硬化し、硬化性不十分
C:全く硬化しない
イエローインク組成物1(Y1)の調整:
下記の組成からなるイエローインク組成物を調製した。調製は下記の要領で行った。C.I.ピグメントイエロー151 15重量部、分散剤としてポリオキシアルキレン付加ポリアルキレンアミン(第一工業製薬社製 ディスコール N−518) 5重量部、エチレングリコールモノアリルエーテル(以下AGと略す) 80重量部を混合攪拌して混合物とし、サンドミル(安川製作所製)を用いて、ジルコニアビーズ(直径1.5mm)と共に6時間分散させた。その後ジルコニアビーズをセパレータで分離し顔料分散液Bを得た。
下記の組成からなるイエローインク組成物を調製した。調製は下記の要領で行った。C.I.ピグメントイエロー151 15重量部、分散剤としてポリオキシアルキレン付加ポリアルキレンアミン(第一工業製薬社製 ディスコール N−518) 5重量部、エチレングリコールモノアリルエーテル(以下AGと略す) 80重量部を混合攪拌して混合物とし、サンドミル(安川製作所製)を用いて、ジルコニアビーズ(直径1.5mm)と共に6時間分散させた。その後ジルコニアビーズをセパレータで分離し顔料分散液Bを得た。
次いで、ブラックインク組成物1と同様に、下記配合成分における顔料及び分散剤以外の溶媒及び各種添加剤を混合且つ完全に溶解し、インク溶媒を作成してから、上記顔料分散液Bを攪拌しながらインク溶媒中に徐々に滴下してゆき、滴下終了後常温で30分間混合攪拌した。その後、5μmのメンブランフィルターでろ過し、以下の表8に示すイエローインク組成物1とした。
マゼンタインク組成物1(M1)、シアンインク組成物1(C1)の調整:
イエローインク組成物1(Y1)と同様の方法で、上記の表8のマゼンタインク組成物1、シアンインク組成物1を調製した。
イエローインク組成物1(Y1)と同様の方法で、上記の表8のマゼンタインク組成物1、シアンインク組成物1を調製した。
イエローインク組成物2(Y2)、マゼンタインク組成物2(M2)、シアンインク組成物2(C2)の調整:
イエローインク組成物1(Y1)と同様の方法で、下記表9の配合のイエローインク組成物2、マゼンタインク組成物2、シアンインク組成物2を調製した。
イエローインク組成物1(Y1)と同様の方法で、下記表9の配合のイエローインク組成物2、マゼンタインク組成物2、シアンインク組成物2を調製した。
クリアインク組成物2(CL2)の調整:
クリアインク組成物1(CL1)と同様の方法で、下記表10の配合のクリアインク組成物2を調製した。
クリアインク組成物1(CL1)と同様の方法で、下記表10の配合のクリアインク組成物2を調製した。
イエローインク組成物3(Y3)、マゼンタインク組成物3(M3)、シアンインク組成物3(C3)の調整:
下記表11の配合のイエローインク組成物3、マゼンタインク組成物3、シアンインク組成物3は、表11に示された配合で光ラジカル重合開始剤、分散剤および顔料を含む顔料分散液Bをあらかじめ作成し、表11に示される光ラジカル重合開始剤、分散剤および顔料以外の溶媒及び各種添加剤を混合且つ完全に溶解してインク溶媒を作成してから、前記顔料分散液Bを添加・混合した以外は、イエローインク組成物1(Y1)と同様の方法で作成した。
下記表11の配合のイエローインク組成物3、マゼンタインク組成物3、シアンインク組成物3は、表11に示された配合で光ラジカル重合開始剤、分散剤および顔料を含む顔料分散液Bをあらかじめ作成し、表11に示される光ラジカル重合開始剤、分散剤および顔料以外の溶媒及び各種添加剤を混合且つ完全に溶解してインク溶媒を作成してから、前記顔料分散液Bを添加・混合した以外は、イエローインク組成物1(Y1)と同様の方法で作成した。
クリアインク組成物3(CL3)の調整:
光重合開始剤を使用しなかった以外は、クリアインク組成物1(CL1)と同様の方法で、下記表12の配合のクリアインク組成物3を作成した。
光重合開始剤を使用しなかった以外は、クリアインク組成物1(CL1)と同様の方法で、下記表12の配合のクリアインク組成物3を作成した。
ライトマゼンタインク組成物1(LM1)、ライトシアン組成物1(LC1)、レッドインク組成物1(R1)、グリーンインク組成物1(GR1)、オレンジインク組成物1(OR1)の調整:
イエローインク組成物1(Y1)と同様の方法で、下記表13の配合のライトマゼンタインク組成物1、ライトシアン組成物1、レッドインク組成物1、グリーンインク組成物1、オレンジインク組成物1を調製した。
イエローインク組成物1(Y1)と同様の方法で、下記表13の配合のライトマゼンタインク組成物1、ライトシアン組成物1、レッドインク組成物1、グリーンインク組成物1、オレンジインク組成物1を調製した。
グレイインク組成物1、2(G1、2)の調整:
ブラックインク組成物1(Bk1)と同様の方法で、下記表14の配合のグレイインク組成物1、2を調製した。
ブラックインク組成物1(Bk1)と同様の方法で、下記表14の配合のグレイインク組成物1、2を調製した。
印字評価方法2
各インクセットを使用し、セイコーエプソン株式会社製インクジェットプリンタ PM−G920を利用し、表15のインク配置に従って、常温・常圧下にて、それぞれブラック、ホワイト、カラーインクの対応する位置に、無色透明インクが着弾するような印字条件にてフルカラー画像印刷を実施した。記録媒体にはA4サイズのOHPフィルム(富士ゼロックス(株)製、XEROX FILM<枠なし>)を用いた。そして合計120mW/cm2の照射量を有する紫外線照射光源により、積算光量が14400mW/cm2になるような硬化条件で印字及び硬化処理を行い、硬化処理されたフルカラー画像が得られる事を確認した。
各インクセットを使用し、セイコーエプソン株式会社製インクジェットプリンタ PM−G920を利用し、表15のインク配置に従って、常温・常圧下にて、それぞれブラック、ホワイト、カラーインクの対応する位置に、無色透明インクが着弾するような印字条件にてフルカラー画像印刷を実施した。記録媒体にはA4サイズのOHPフィルム(富士ゼロックス(株)製、XEROX FILM<枠なし>)を用いた。そして合計120mW/cm2の照射量を有する紫外線照射光源により、積算光量が14400mW/cm2になるような硬化条件で印字及び硬化処理を行い、硬化処理されたフルカラー画像が得られる事を確認した。
硬化性の指標
A:各色共に十分に硬化し、実用上問題無いレベル
B:部分的に硬化し、硬化性不十分
C:各色共に全く硬化しない
A:各色共に十分に硬化し、実用上問題無いレベル
B:部分的に硬化し、硬化性不十分
C:各色共に全く硬化しない
以上の結果より明らかなように、本発明に係る各実施例の光硬化インクセットの非有彩色インクは、印字物のインク濃度が十分であって、優れたL*値を有し、かつ硬化性において満足すべき結果が得られ、十分に使用可能であった。また、本発明に係る各実施例の光硬化インクセットの非有彩色インクおよび有彩色インクを用いて、十分な硬化性と高詳細な画像を得られることが明らかであり、光硬化型インクセットとして十分に用いることができることが明らかであった。
Claims (10)
- 光ラジカル重合開始剤を含有しない有彩色インクと、少なくとも1種以上の光ラジカル重合開始剤を含有する非有彩色インクを含有することを特徴とする光硬化型インクセット。
- 非有彩色インクがブラックインク、ホワイトインク、グレイインク、ライトブラックインクおよびクリアインクよりなることを特徴とする請求項1に記載の光硬化型インクセット。
- ホワイトインクが中空樹脂を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の光硬化型インクセット。
- 有彩色インクがイエローインク、マゼンタインク、シアンインク、それらの淡色インクであるライトイエローインク、ライトマゼンタインク、ライトシアンインク、中間色であるレッドインク、グリーンインク、ブルーインク、オレンジインク、ブラウンインクおよびヴァイオレットインクから選ばれた1種類以上であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の光硬化型インクセット。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載の光硬化型インクセットを用いた印刷方法。
- 非有彩色インクを単独で硬化させることを特徴とする請求項5に記載の印刷方法。
- 非有彩色インクを他の非有彩色インクと混合して硬化させることを特徴とする請求項5に記載の印刷方法。
- 有彩色インクを非有彩色インクと混合させることによって硬化させる請求項5〜7のいずれか1項に記載の印刷方法。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載の光硬化型インクセットを用いた印刷装置。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載の光硬化型インクセットを用いて印刷した印刷物。
Priority Applications (3)
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