JP2002113995A - 化粧シート及び化粧材 - Google Patents
化粧シート及び化粧材Info
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Abstract
ず、廃溶剤や溶剤臭の発生などの環境負荷を軽減するこ
とができ、しかも、塗装化粧材に特徴的な化粧材用基材
の素材本来の質感を活かした意匠性や塗装感などの高級
感を、複雑な三次元立体形状を有する化粧材用基材に対
しても、簡便な乾式工法により容易に付与することので
きる化粧シート、及びそれを用いた化粧材を提供する。 【解決手段】無色又は着色の透明又は半透明の真空成形
適性を有する熱可塑性樹脂フィルムを主体として構成さ
れ、内部ヘイズ値が10%以下であることを特徴とす
る、真空成形用の化粧シート1、及び、当該化粧シート
1を、三次元立体形状を有する化粧材用基材2の表面
に、真空成形法により積層貼着してなることを特徴とす
る化粧材である。
Description
内外装材や造作材、建具等の建築資材、家具什器類、車
両等の輸送機器内装材、住設機器や家電製品等の表面化
粧に使用するための化粧シート、及び当該化粧シートを
使用した化粧材に関するものである。
表面材に使用するために、天然木や突板の表面に塗料を
塗装することにより、風合い、意匠性及び耐久性を向上
させる手法が、広く用いられて来た。係る湿式塗装法の
問題点として、塗装ムラを発生させることなく塗装する
ための職人芸的な技術や、大面積の化粧材用基材に均一
に塗装を施すための大規模な塗装設備などが必要である
上に、木材用塗料としては木材組織に馴染み易い溶剤型
塗料を使用するのが一般的であるので、塗料に大量に含
まれる溶剤を揮発蒸散させるための大規模な乾燥設備
や、塗料を十分に乾燥固化させるための養生期間などを
必要とし、しかも、塗装工程での廃溶剤の廃棄や溶剤臭
の発生など、環境に対する負荷も大きいこと、塗装によ
る塗膜は水分や湿気、ガス等に対する遮蔽性に乏しく、
経時による化粧材用基材の干割れや目痩せが発生し易い
ことなど、多くの問題点があった。
級志向化を受けて、複雑な三次元立体形状を有する各種
化粧材に対する要求もますます高まっており、これに応
えるものとして、天然木の切削加工又は組立加工や突板
の曲面成形加工等により、立体形状に成形した化粧材用
基材を使用した化粧材の生産も、増加の一途を辿ってい
る。しかし、係る複雑な三次元立体形状を有する化粧材
用基材への塗装は、その全体に均一に塗装を施すことが
殊の外困難であり、塗装作業者の技量による品質のバラ
ツキや、塗装作業に長時間を要することによる低生産性
などの問題があり、また、塗装作業を機械により自動化
する場合にあっても、例えば数値制御による精密な塗装
装置が必要となって設備投資の負担が大きいことや、最
適な塗装条件の設定に手間がかかること等、多くの問題
点を有しているのが現状である。
い湿式塗装法に代わり、例えばポリ塩化ビニル樹脂シー
ト等の熱可塑性合成樹脂シートに木目等の絵柄を印刷形
成してなる印刷化粧シートを、接着剤を介して任意の化
粧材用基材の表面に積層貼着することにより製造された
化粧材も、従来より広く用いられている。また、該印刷
化粧シートを、複雑な三次元立体形状を有する化粧材用
基材の表面に沿って真空成形法等により成形しつつ積層
貼着した化粧材も、既に広く用いられている。しかし、
係る如く印刷化粧シートを用いた化粧材は、化粧材用基
材の表面の木目等の素材本来の質感が印刷化粧シートに
よって隠蔽され、表面からは専ら印刷化粧シートの印刷
による意匠が観察されるのみであるから、天然木や突板
に塗装を施した塗装化粧材と比較すれば、その意匠は平
面的且つ人工的で意匠感に劣るものである。その上、塗
装化粧材の持つ光沢感、深み感、奥行き感等の、独特の
高級感溢れる塗装感を再現することは、熱可塑性合成樹
脂シートへの木目柄の印刷形成という手法では、極めて
困難であるという問題点があった。
定や設備面、生産性面、環境面での問題や、印刷化粧シ
ート積層貼着法における意匠面の問題は、化粧材用基材
として天然木や突板等の木質系基材を使用する場合に限
られるものではなく、例えば鋼板等の金属系基材や、セ
メント板等の無機質系基材等、あらゆる化粧材用基材を
使用した化粧材に共通する問題であると言うことができ
る。
における上記の様な問題点を解決することを目的として
なされたものであり、その課題とするところは、高度な
塗装技術や大規模な塗装設備を必要とせず、廃溶剤や溶
剤臭の発生などの環境負荷を軽減することができ、しか
も、塗装化粧材に特徴的な化粧材用基材の素材本来の質
感を活かした意匠性や塗装感などの高級感を、複雑な三
次元立体形状を有する化粧材用基材に対しても、簡便な
乾式工法により容易に付与することのできる化粧シー
ト、及びそれを使用した化粧材を提供することにある。
解決するために、無色又は着色の透明又は半透明の真空
成形適性を有する熱可塑性樹脂フィルムを主体として構
成され、内部ヘイズ値が10%以下であることを特徴と
する、真空成形用の化粧シートを提供するものであり、
また併せて、当該化粧シートを、三次元立体形状を有す
る化粧材用基材の表面に、真空成形法により積層貼着し
てなることを特徴とする化粧材を提供するものである。
示す様に、三次元立体形状を有する化粧材用基材2の表
面に、真空成形法により該三次元立体形状に沿って成形
しつつ積層貼着するための化粧シート1であって、該化
粧材用基材2の表面を透視可能として、該化粧材用基材
2の素材本来の質感が十分に活かされる様に、化粧シー
ト1は真空成形適性を有する熱可塑性樹脂フィルムを主
体として構成されると共に、化粧シート1全体として少
なくとも内部ヘイズ値が10%以下という高い透視性を
備えることを特徴とするものである。
としては、例えば図1に示す様に、少なくとも無色又は
着色の透明又は半透明の真空成形適性を有する熱可塑性
樹脂フィルムからなる基材シート11を有するものであ
る。本発明の化粧シート1には基材シート11の他、必
要に応じて例えば表面保護層12、絵柄層13、接着剤
層14等から選ばれる1つ以上を適宜積層して構成する
ことも可能であるが、これらの層も無色又は着色の透明
又は半透明である必要があることは言うまでもない。
ト11の材質は、真空成形時の80〜140℃程度の熱
により十分に軟化して化粧材用基材2の複雑な三次元立
体形状に沿って成形可能となる真空成形適性を備えた熱
可塑性樹脂フィルムであれば特に制限されるものではな
く、例えばポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹
脂、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、ポリビニル系樹
脂、ポリウレタン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミ
ド系樹脂、繊維素誘導体等、又はそれらの2種以上の混
合物、共重合体、積層体等の熱可塑性樹脂からなるフィ
ルム乃至シート類を使用することができる。なお、真空
成形適性の観点からは、ガラス転移温度又は熱軟化温度
が60〜85℃程度のものを使用することが望ましい。
が透視可能な限りにおいて、着色剤が添加されて着色さ
れていても良い。またその他、必要に応じて例えば紫外
線吸収剤、光安定剤、熱安定剤、可塑剤、充填剤、難燃
剤、艶調整剤、帯電防止剤、結露防止剤、滑剤、抗菌
剤、防黴剤等の各種の添加剤から選ばれる1種以上が添
加されていても良い。
成形時に破断やドローダウンを発生し易いほか、化粧材
用基材2への成形積層貼着後の塗装感や表面物性に不足
し、一方、厚過ぎても、化粧シート1の柔軟性が減殺さ
れ、複雑な三次元立体形状への追従性が悪化するほか、
不経済でもあるので、通常は20〜250μm程度の範
囲内とすることが望ましい。
耐傷付き性、耐摩耗性、耐溶剤性、耐薬品性、耐汚染性
等の表面物性が不足する場合には、基材シート11の表
面に係る各種の表面物性を付与する為に、表面保護層1
2を設けることもできる。表面保護層12の材質は、本
発明において特に限定されるものではないが、各種表面
物性の観点からは、硬化型樹脂を使用することが望まし
い。具体的には、例えばウレタン系樹脂、アミノアルキ
ド系樹脂、メラミン系樹脂、エポキシ系樹脂、不飽和ポ
リエステル系樹脂、尿素系樹脂、フェノール系樹脂等の
熱硬化型樹脂や、不飽和ポリエステル系樹脂、アクリレ
ート系樹脂、メタクリレート系樹脂等の紫外線又は電子
線等の照射により硬化する電離放射線硬化型樹脂等を用
いることができる。
と、真空成形加工に適した伸びや可撓性とのバランスに
優れた2液硬化型ウレタン系樹脂、すなわち、アクリル
ポリオール又はアクリルエーテルを主剤とし、イソシア
ネート硬化剤を添加して架橋硬化させる熱硬化型樹脂等
が、本発明の目的には最も適している。表面保護層12
の厚さは、本発明において特に制限されるものではない
が、薄過ぎると各種表面物性が不足し、厚過ぎると真空
成形加工適性が損なわれる場合があるので、通常3〜2
0μm程度とするのが適当である。
紫外線吸収剤、光安定剤、熱安定剤、艶調整剤、滑剤、
帯電防止剤、結露防止剤、抗菌剤、防黴剤、減摩剤、着
色剤、充填剤等の各種の添加剤から選ばれる1種以上を
添加しても良い。また、表面保護層12は同種又は異種
の2層以上から構成しても良く、例えば、シリカ、アル
ミナ、炭化珪素等の高硬度耐摩耗性粒子を含有する第1
の層の上に、係る粒子を含有しない第2の層を設けて、
耐摩耗性や耐傷付き性と表面光沢や表面平滑性との両立
を図ったり、全面に設けられた第1の層の上に、それと
は艶状態の異なる第2の層を任意の模様状に設けて、艶
変化による視覚的な立体感を表現する等の応用も可能で
ある。
や所望の色彩への着色が必要な場合には、基材シート1
1の表面又は裏面に絵柄層13を施すことができる。絵
柄層13は、図1に示した通り、基材シート11の裏面
側、すなわち化粧材用基材2への貼着面側に設けた方
が、化粧材用基材2への貼着後に絵柄層13が基材シー
ト11によって保護され、絵柄や色彩の耐摩耗性や耐溶
剤性等に優れた化粧材を得ることができる利点がある。
によって表現したものであり、少なくとも化粧材用基材
2の表面が透視可能な程度の透明性ないし透視性を備え
ていればよく、その絵柄の種類や構成材料、形成方法等
に関しては一切制限はない。絵柄層13を透明性ないし
透視性とするためには、着色剤として透明性の顔料を使
用した透明性のインキを使用して印刷する方法や、若し
くは、透明性又は不透明性のインキを使用して、網点状
等の抜けの多いパターン状に印刷する方法などによるこ
とができる。但し、不透明性のインキを使用すると、化
粧シート1の内部ヘイズ度を上昇させる原因となる場合
があるので、本発明においては透明性のインキを使用す
ることが望ましい。
は、例えば木目柄や石目柄、抽象柄、幾何学模様、文字
又は記号、或いはそれらの組み合わせ等であるが、単色
無地(ベタ)であっても勿論良い。また、例えば化粧材
用基材2が木質系基材である場合には、絵柄層13とし
ては、透明性又は透視性の木目柄や、茶系統の着色透明
ベタ層等といった様に、化粧材用基材2の素材感と調和
した絵柄又は色彩の絵柄層13を設けると、化粧材用基
材2の素材感が十分に活かされた高意匠性の化粧材を得
ることができる。
レタン系樹脂、アクリル系樹脂、ビニル系樹脂、ポリエ
ステル系樹脂、繊維素誘導体等を展色剤とし、それに染
料又は顔料等の着色剤を分散してなる印刷インキ又は塗
料等を使用することができる。絵柄層13の形成方法と
しては、例えばグラビア印刷法、オフセット印刷法、グ
ラビアオフセット印刷法、スクリーン印刷法、フレキソ
印刷法、凸版印刷法、インクジェット印刷法等の公知の
印刷方法や、ベタ状の場合には例えばグラビアコート
法、マイクログラビアコート法、ロールコート法、ナイ
フコート法、エアーナイフコート法、ダイコート法、リ
ップコート法、コンマコート法、ディップコート法、フ
ローコート法、スプレーコート法等の公知の塗工方法等
を用いることができる。
基材2と接着させるために設けられるものであり、化粧
材用基材2への積層の直前に化粧材用基材2の表面及び
/又は化粧シート1の裏面に塗布しても良いのである
が、図1に示した通り、予め化粧シート1の裏面に設け
ておくと、真空成形法による積層貼着工程の直前に接着
剤の塗布する必要がなく、接着剤の塗工・乾燥設備が不
要となるほか、複雑な三次元立体形状の化粧材用基材2
の表面への接着剤の均一な塗布の困難性や、接着剤の塗
布ムラによる製品の化粧材の品質の悪化などの問題もな
く、品質の安定した化粧材を生産性良く製造することが
できる利点がある。
の巻取保存状態では接着性を発現することがなく、真空
成形時の加熱により接着性を発現して化粧材用基材2と
接着するように、80〜140℃程度の熱により溶融又
は軟化して接着性を発現し、その後冷却により固化して
強固に接着する性質を有する、常温では固体状の接着
剤、すなわちホットメルト接着剤(又は感熱接着剤)を
使用することが望ましい。
限はなく、例えばポリウレタン樹脂系、エチレン−酢酸
ビニル共重合体樹脂系、ポリアミド系、ポリエステル
系、ポリオレフィン系等の従来公知のホットメルト接着
剤から、基材シート11及び化粧材用基材2の材質に合
わせたものを適宜選択して使用すれば良い。中でもイソ
シアネート基を含有する湿気硬化型ポリウレタン系接着
剤等の反応硬化型ホットメルト接着剤を採用すると、接
着硬化後の耐熱接着性にも優れる利点がある。
材質や表面状態等にもよるが、一般的には5〜50μm
程度が通常用いられる範囲であり、中でも10〜40μ
m程度が最も好ましい。接着剤層14の形成方法として
は、例えばロールコート法、コンマコート法、グラビア
コート法、マイクログラビアコート法、ロッドコート
法、フローコート法、ナイフコート法、エアーナイフコ
ート法、ダイコート法、リップコート法、スプレーコー
ト法、アプリケータ法等、従来公知の各種の塗工方法か
ら任意に選択して実施することができる。
されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で
種々変更することが可能である。例えば、基材シート1
1は1層のみからなる構成に限定されるものではなく、
2層以上の積層体によって構成されていても良い。図2
及び図3には、基材シート11を表面シート15及び裏
面シート16の2層の積層体によって構成した例が示さ
れている。
ト15と裏面シート16との層間に設けたものであり、
絵柄層13が裏面シート16によって裏面からも保護さ
れることから、接着剤層14の塗工時の溶剤分や、化粧
材用基材2からの滲出物(例えば木質系基材からの樹脂
分や無機質系基材からのアルカリ分等)等によって絵柄
層13が侵される心配がないことや、絵柄層13として
単色ベタ以外の絵柄を設ける場合には、絵柄層13と化
粧材用基材2との間に裏面シート16の厚みの分だけ距
離が生じることから、見る角度によって両者の位置関係
が変化し、立体的な意匠感が得られること等の利点があ
る。一方、図3に示す様に、絵柄層13の表面側に裏面
シート16及び表面シート15を順次積層した構成を採
用すると、絵柄層13の表面側の透明層の厚みを十分に
確保できることから、塗装感や深み感、奥行き感等の意
匠感や、各種表面物性にも優れた化粧材が容易に得られ
る利点がある。
と裏面シート16との2層から構成すると、その両者を
互いに異なる材質から構成することで、それぞれの材質
の長所を活かし短所を補い合うことで、各種の要求性能
をバランス良く満足した化粧シート1や化粧材を比較的
容易に得ることができる。例えば、熱可塑性樹脂の柔軟
性や熱成形性と表面硬度や耐溶剤性等の表面物性とは屡
々両立が困難なものであるが、表面シート15としては
表面硬度や耐溶剤性等の表面物性の優れた熱可塑性樹脂
を使用する一方、裏面シート16としては柔軟性や熱成
形性に優れた熱可塑性樹脂を使用することで、化粧シー
ト1全体としてはそれらの全ての性能に優れたものを得
ることができる。
樹脂製の化粧シート1であれば、表面シート15として
は柔軟性や熱成形性には劣るが高強度で各種表面物性に
優れた二軸延伸ポリエチレンテレフタレート樹脂フィル
ム等の結晶性ポリエステル樹脂を、裏面シート16とし
ては表面硬度や耐溶剤性には劣るが高透明性で柔軟性や
熱成形性に優れた1,4−シクロヘキサンジメタノール
共重合ポリエステル樹脂等の非結晶性ポリエステル樹脂
をそれぞれ採用すれば、化粧シート1全体としては柔軟
性、熱成形性、透明性、表面硬度、耐傷付き性、耐溶剤
性、耐薬品性等、単一の樹脂では同時に満足することが
困難な各種性能を同時に満足する化粧シート1を容易に
実現することができる。
脂からなる表面シート15の熱成形性の不足を、非結晶
性ポリエステル樹脂からなる裏面シート16によっても
十分に補うことが困難な場合には、表面シート15を構
成する結晶性ポリエステル樹脂を、化粧材用基材2への
積層貼着前には非晶状態としておき、これを真空成形法
により化粧材用基材2の表面に沿って成形積層貼着する
と同時に、真空成形時の熱によって表面シート15を構
成する非晶状態の結晶性ポリエステル樹脂を結晶化させ
ることで、結晶性ポリエステル樹脂の非晶状態における
優れた柔軟性や熱成形性を利用しつつ、製造される化粧
材には十分な各種表面物性を付与することができる。
えばポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテ
レフタレート樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂等、
本来は結晶性である任意のポリエステル樹脂を結晶化さ
せない(好ましくは結晶化度5%以下)成形条件でシー
ト状に成形したものである。係る非晶状態の結晶性ポリ
エステル樹脂シートとしては、通称A−PET樹脂とし
て市販されている純粋又はほぼ純粋に近いポリエチレン
テレフタレート樹脂からなるものが最も一般的であり、
具体的には例えば帝人株式会社製「テイジンテトロンシ
ート(A−PET)」、東洋紡績株式会社製「東洋紡P
ETMAXシートAシリーズ」、鐘紡株式会社製「カネ
ボウA−PETシート」等として市販されているものな
どを挙げることができる。
性ポリエステル樹脂とは、通常の樹脂成形条件では殆ど
結晶化することのない程度に結晶化速度の遅い熱可塑性
のポリエステル樹脂であれば良く、具体的には、テレフ
タル酸等のジカルボン酸又はそのエステルと、エチレン
グリコール等のジオールとの縮合重合反応において、ジ
カルボン酸として例えばセバシン酸、エイコ酸、ドデカ
ンジオン酸、ダイマー酸、シクロヘキサンジカルボン酸
等の長鎖脂肪族ジカルボン酸及び/又は脂環族ジカルボ
ン酸を導入したり、及び/又は、ジオール成分として例
えばポリエチレングリコール、ポリテトラメチレングリ
コール、シクロヘキサンジメタノール等のポリエーテル
系ジオール及び/又は脂環族ジオールを導入して得られ
る共重合ポリエステル樹脂等がある。中でも最も代表的
なのは、通称PET−Gとして市販されている1,4−
シクロヘキサンジメタノール共重合ポリエチレンテレフ
タレート樹脂であり、該樹脂からなるシートとして具体
的には例えば長瀬産業株式会社製「NAGASE A−
PET」、理研ビニル工業株式会社製「リベスター」等
として市販されているものなどを挙げることができる。
る表面シート15は、当初の非晶状態においては複雑な
三次元立体形状への成形にも堪える十分な柔軟性や熱成
形性を有すると共に、真空成形時の加熱工程を経ること
で部分的に結晶化(加熱条件等にもよるが通常結晶化度
30〜60%程度)することで、優れた表面硬度や耐傷
付き性、耐溶剤性、耐薬品性等を発現し、以て係る各種
表面物性に優れた各種化粧材の実現に寄与するものであ
る。
時の加熱条件では殆ど結晶化することなく、優れた柔軟
性、熱成形性や透明性を維持する、非結晶性ポリエステ
ル樹脂からなる裏面シート16を主体とし、その表面
に、真空成形時の加熱工程を経る前には非晶状態である
ことから十分な柔軟性や熱成形性を有すると共に、加熱
工程を経ることで結晶化して優れた各種表面物性を発現
する、非晶状態の結晶性ポリエステル樹脂からなる表面
シート15を積層したことにより、非結晶性ポリエステ
ル樹脂に特有の優れた柔軟性、熱成形性、透明性等を十
分に活かしつつ、各種表面物性に優れた化粧材を容易に
得ることができるものである。
5を構成する非晶状態の結晶性ポリエステル樹脂及び裏
面シート16を構成する非結晶性ポリエステル樹脂とし
て、ガラス転移温度が65〜85℃のものを選定する
と、従来のポリ塩化ビニル樹脂製の化粧シートの場合と
ほぼ同様の成形条件にて効率良く成形作業を行うことが
できる。例えば、前述した1,4−シクロヘキサンジメ
タノール共重合ポリエチレンテレフタレート樹脂のガラ
ス転移温度は80℃であり、その優れた柔軟性とも相俟
って良好な熱成形性を示し、複雑な三次元立体形状に対
する追従性に優れた化粧シート1を得ることができる。
及び裏面シート16の厚さの関係に関しては、表面シー
ト15の厚さが薄過ぎると成形・結晶化後にも表面硬度
や耐傷付き性、耐溶剤性、耐薬品性等の各種表面物性が
十分に得られない場合があるので、少なくとも1μm以
上、通常は5μm以上とすることが好ましく、一方厚過
ぎても、成形時の結晶化による透明度の低下(ヘイズ度
の増加)や表面光沢の低下等によって意匠性を損なう場
合があるので、通常50μm以下とすることが望まし
い。裏面シート16の厚さは、化粧シート1の総厚(2
0〜250μm程度が望ましい)と上記表面シート15
の厚さとを勘案して適宜設計されるが、表面シート15
の厚さと比較して薄過ぎると、化粧シート1全体として
十分な熱成形性が得られないので、裏面シート16と表
面シート15との厚さの比が95:5〜60:40程度
の範囲内となる様に設計することが望ましい。
方法には特に制限はなく、例えば接着剤を介したドライ
ラミネート法又はウェットラミネート法や、接着剤を介
するか又は介さない熱ラミネート法、溶融押出ラミネー
ト法、共押出同時製膜法等、従来公知の任意の積層方法
を適宜採用することができる。
の積層貼着方法である真空成形方法とは、化粧材用基材
2の表面上に化粧シート1を加熱軟化しつつ展張し、該
化粧シートの化粧材用基材側の空間を減圧すると共に、
反対側の空間を加圧することにより、化粧シート1を化
粧材用基材2の表面形状に沿って成形しつつ積層貼着す
る方法である。かくして製造される化粧材の一例の模式
断面図を、図4に示す。
加熱及び化粧シート1の化粧材用基材2側の空間と反対
側の空間との圧力差による化粧材用基材2表面への押圧
力の賦課を、化粧シート1の化粧材用基材2とは反対側
に展張したシリコーンゴム膜等の可撓性且つ弾力性のメ
ンブレンゴムを介して行う、いわゆるメンブレンプレス
法と、該メンブレンゴムを使用せずに、化粧シート1を
直接加熱すると共に、化粧シート1自体を押圧力賦課媒
体として行う、いわゆるメンブレンレスプレス法とがあ
る。従来、日本国内では前者が、海外では後者が、それ
ぞれ主流であったが、近年国内でも成形性や生産性の高
さが評価されて後者の採用例が増加しつつある。本発明
には両者とも適用可能であることは勿論である。
然木の無垢材や突板、合板、集成材、中密度繊維板、硬
質繊維板、パーティクルボード、配向性ボード、単板積
層材等の各種の木質系基材が最も代表的なものである
が、その他にも例えば鋼板、真鍮板、ステンレス板、ア
ルミニウム板、ジュラルミン板等の金属系基材や、天然
石材、ガラス、陶磁器、石膏板、スラグ石膏板、珪酸カ
ルシウム板、スレート板、木毛セメント板、石綿セメン
ト板、ガラス繊維強化コンクリート板、軽量気泡コンク
リート板等の無機質系基材等、その独特の素材感を活か
した意匠表現が可能な素材であれば、如何なる種類の素
材からなる化粧材用の基材であっても本発明を適用する
ことが可能である。
体的な実施例を示し、本発明を更に詳細に説明する。
樹脂(A−PET)層と、厚さ80μmの非結晶性1,
4−シクロヘキサンジメタノール共重合ポリエチレンテ
レフタレート(PET−G)層とが共押出積層されてな
る厚さ100μm、内部ヘイズ値1%の透明ポリエステ
ル樹脂フィルムのPET−G層面に、透明性のウレタン
樹脂系印刷インキを使用してグラビア印刷法にて木目柄
の印刷を施し、該印刷面上に、軟化点100℃の透明な
エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂系ホットメルト接着
剤をグラビアコート法にて厚さ30μmに施して、化粧
シート全体としての内部ヘイズ値が4%である本発明の
化粧シートを作製した。
のPET−G層に二酸化チタン系顔料が添加されて内部
ヘイズ値25%に調整された乳白色ポリエステル樹脂フ
ィルムを使用し、その他は上記実施例1と同一の条件に
て、化粧シート全体としての内部ヘイズ値が27%であ
る化粧シートを作製した。
ルムの表面に、ウレタン樹脂系印刷インキを使用してグ
ラビア印刷法にて木目柄の印刷を施し、該印刷面上に、
2液硬化型ウレタン樹脂系ドライラミネート接着剤を介
して、厚さ100μmの透明ポリプロピレン系樹脂フィ
ルムを積層して化粧シートを作製した。
て、図4に示す様な三次元凹凸形状を有するキッチン扉
の形状に切削成形された集成材基材の表面に、真空成形
法により積層貼着して、目的の化粧材(キッチン扉)を
作製した。得られた化粧材の評価結果は、下記の表の通
りである。
て得られた化粧材は、集成材基材の表面の木質繊維組織
による質感や照り感が活かされて豊かな素材感を呈する
と共に、集成材基材が本来有する木目模様と印刷による
透明な木目模様とが融合し合って深みのある自然な木目
意匠性を呈し、これに化粧シートの基材シートである透
明樹脂シートによる塗装感や深み感、奥行き感が加味さ
れて、全体として自然感や高級感の溢れる極めて優れた
意匠性を有する立体化粧材を得ることができた。
シートは、無色又は着色の透明又は半透明の真空成形適
性を有する熱可塑性樹脂フィルムを主体として構成さ
れ、内部ヘイズ値が10%以下である真空成形用の化粧
シートであるので、これを三次元立体形状を有する化粧
材用基材の表面に真空成形法により積層貼着すること
で、化粧材用基材が本来有する素材感と、熱可塑性樹脂
フィルム層による塗装感とによる優れた意匠性を容易に
付与することが可能である。しかも、従来の湿式塗装法
における如き、複雑な三次元立体形状を有する化粧材用
基材に塗装を施すための大規模な塗装及び乾燥の設備は
一切不要となり、塗装ムラ等の品質不良を発生すること
なく、均一な品質の化粧材を簡便な乾式工法により作業
性良く安定的に製造することができる。更に、上記化粧
シートは塗装塗膜と比較して強度や耐久性にも優れ、水
分や湿気、腐食性ガス等に対する遮蔽層としても機能す
ることから、経時による化粧材用基材の干割れや目痩
せ、腐朽劣化や吸放湿による変形又は反り等の化粧材の
品質劣化も有効に防止することができる等、多くの顕著
な実用的効果を奏するものである。
面図である。
面図である。
面図である。
である。
Claims (2)
- 【請求項1】無色又は着色の透明又は半透明の真空成形
適性を有する熱可塑性樹脂フィルムを主体として構成さ
れ、内部ヘイズ値が10%以下であることを特徴とす
る、真空成形用の化粧シート。 - 【請求項2】請求項1に記載の化粧シートを、三次元立
体形状を有する化粧材用基材の表面に、真空成形法によ
り積層貼着してなることを特徴とする化粧材。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2000307350A JP2002113995A (ja) | 2000-10-06 | 2000-10-06 | 化粧シート及び化粧材 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2000307350A JP2002113995A (ja) | 2000-10-06 | 2000-10-06 | 化粧シート及び化粧材 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2002113995A true JP2002113995A (ja) | 2002-04-16 |
Family
ID=18787880
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2000307350A Pending JP2002113995A (ja) | 2000-10-06 | 2000-10-06 | 化粧シート及び化粧材 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2002113995A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US7727607B2 (en) | 2003-06-09 | 2010-06-01 | The Procter & Gamble Company | Multi-layer dry paint decorative laminate having discoloration prevention barrier |
| US7842364B2 (en) | 2003-02-14 | 2010-11-30 | The Procter & Gamble Company | Differential release system for a self-wound multilayer dry paint decorative laminate having a pressure sensitive adhesive |
| JP2014114609A (ja) * | 2012-12-10 | 2014-06-26 | Kyoraku Co Ltd | 内装パネル |
| JP2015189044A (ja) * | 2014-03-27 | 2015-11-02 | 大日本印刷株式会社 | 加飾シート及び加飾樹脂成形品 |
-
2000
- 2000-10-06 JP JP2000307350A patent/JP2002113995A/ja active Pending
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US7842364B2 (en) | 2003-02-14 | 2010-11-30 | The Procter & Gamble Company | Differential release system for a self-wound multilayer dry paint decorative laminate having a pressure sensitive adhesive |
| US7842363B2 (en) | 2003-02-14 | 2010-11-30 | The Procter & Gamble Company | Differential release system for a self-wound multilayer dry paint decorative laminate having a pressure sensitive adhesive |
| US7727607B2 (en) | 2003-06-09 | 2010-06-01 | The Procter & Gamble Company | Multi-layer dry paint decorative laminate having discoloration prevention barrier |
| JP2014114609A (ja) * | 2012-12-10 | 2014-06-26 | Kyoraku Co Ltd | 内装パネル |
| JP2015189044A (ja) * | 2014-03-27 | 2015-11-02 | 大日本印刷株式会社 | 加飾シート及び加飾樹脂成形品 |
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