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JP2000265059A - ポリフェニレンスルフィド樹脂組成物およびその成形体 - Google Patents

ポリフェニレンスルフィド樹脂組成物およびその成形体

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Publication number
JP2000265059A
JP2000265059A JP6592999A JP6592999A JP2000265059A JP 2000265059 A JP2000265059 A JP 2000265059A JP 6592999 A JP6592999 A JP 6592999A JP 6592999 A JP6592999 A JP 6592999A JP 2000265059 A JP2000265059 A JP 2000265059A
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JP
Japan
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polyphenylene sulfide
olefin
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ethylene
sulfide resin
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JP6592999A
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Atsushi Ishio
敦 石王
Norio Shimasaki
周夫 嶋▼さき▲
Kazuhiko Kobayashi
和彦 小林
Akira Todo
昭 藤堂
Shinya Matsunaga
松永  慎也
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Chemicals Inc
Toray Industries Inc
Original Assignee
Mitsui Chemicals Inc
Toray Industries Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】従来のポリフェニレンスルフィド(PPS)樹
脂材料より更に優れた耐衝撃性、低温衝撃性、成形加工
性等の高度なバランスの実現を課題とし、更に耐衝撃性
以外の機械的性質、耐熱水性等のPPS樹脂本来の特性
にも均衡して優れ、工業生産性、経済性にも優れたPP
S樹脂組成物を得ることを課題とする。 【解決手段】(A)PPS100重量部に対し、(B)エ
チレンと炭素原子数3〜20のα−オレフィンとからな
るエチレン・α−オレフィン系共重合体であって、ゲル
パーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により
算出される重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(M
n)との比(Mw/Mn)が3.0以下であるエチレン
・α−オレフィン系共重合体をエポキシ基、酸無水物
基、カルボキシル基及びその塩、カルボン酸エステルの
中から選ばれる少なくとも1種の官能基を有するオレフ
ィン化合物によって変性して得られる変性ポリオレフィ
ン1〜100重量部量を配合してなることを特徴とする
ポリフェニレンスルフィド樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐衝撃性、成形加
工性などに優れたポリフェニレンスルフィド樹脂組成物
及びその成形体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリフェニレンスルフィド樹脂(以下P
PS樹脂と略す)は優れた耐熱性、難燃性、剛性、耐薬
品性、電気絶縁性、耐湿熱性などエンジニアリングプラ
スチックとしては好適な性質を有しており、射出成形用
を中心として各種電気・電子部品、機械部品および自動
車部品などに使用されている。しかし、PPS樹脂はポ
リアミド樹脂等の他のエンジニアリングプラスチックに
比べ、耐衝撃特性に劣るとの問題点を有する。
【0003】かかる問題点を解決するため、PPS樹脂
に各種エラストマーを配合する方法がこれまでにも提案
されており、例えば特開昭58−154757号公報に
はPPS樹脂にエポキシ基含有オレフィン系共重合体を
配合する方法が、また特開平1−306467号公報に
はPPS樹脂にエポキシ基含有オレフィン系共重合体お
よびエポキシ基、酸無水物基を含有しないエラストマー
を配合する方法が、更に特開昭62−172056号公
報にはPPS樹脂に不飽和カルボン酸またはその無水物
で変性したα−オレフィン共重合体を配合する方法が開
示されている。
【0004】しかしながら、近年益々PPS樹脂材料に
対する要求が厳しくなり、これら従来に提案されている
PPS樹脂組成物でも材料特性、特に成形加工性の面で
は十分とは言えず、より高度な耐衝撃性、低温衝撃性等
を同時に満足し、かつ成形加工の際の生産性に優れ、経
済的にも有利な材料が求められている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述した従
来のPPS樹脂材料より更に優れた耐衝撃性、低温衝撃
性、成形加工性等の高度なバランスの実現を課題とし、
更に耐衝撃性以外の機械的性質、耐熱水性等のPPS樹
脂本来の特性にも均衡して優れ、工業生産性、経済性に
も優れたPPS樹脂組成物を得ることを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】そこで本発明者らは上記
の課題を解決すべく検討した結果、(A)PPS樹脂と
(B)特定の構造と分子量分布、密度を有する、エチレ
ンと炭素原子数3〜20のα−オレフィンとからなるエ
チレン・α−オレフィン系共重合体をエポキシ基、酸無
水物基、カルボキシル基及びその塩、カルボン酸エステ
ルの中から選ばれる少なくとも1種の官能基を有するオ
レフィン化合物によって変性して得られる変性ポリオレ
フィンを組み合わせて使用することにより従来技術より
成形加工性の大幅向上が達成され、上記課題が解決され
ることを見出し本発明に到達した。
【0007】すなわち本発明は、 1.(A)ポリフェニレンスルフィド100重量部に対
し、(B)エチレンと炭素原子数3〜20のα−オレフ
ィンとからなるエチレン・α−オレフィン系共重合体で
あって、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(G
PC)により算出される重量平均分子量(Mw)と数平
均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)が3.0以下で
あるエチレン・α−オレフィン系共重合体をエポキシ
基、酸無水物基、カルボキシル基及びその塩、カルボン
酸エステルの中から選ばれる少なくとも1種の官能基を
有するオレフィン化合物によって変性して得られる変性
ポリオレフィン1〜100重量部量を配合してなること
を特徴とするポリフェニレンスルフィド樹脂組成物、
【0008】2.前記(B)成分の変性ポリオレフィン
がエチレンと炭素原子数3〜20のα−オレフィンとか
らなるエチレン・α−オレフィン系共重合体であって、
密度が0.880g/cm3以下であるエチレン・α−
オレフィン系共重合体に基づくものである上記ポリフェ
ニレンスルフィド樹脂組成物、
【0009】3.前記(B)成分のエチレン・α−オレ
フィン系共重合体に含まれる炭素原子数3〜20のα−
オレフィン含有量が7〜25モル%であることを特徴と
する上記1または2記載のポリフェニレンスルフィド樹
脂組成物。
【0010】4.前記(B)成分のエチレン・α−オレ
フィン系共重合体がメタロセン系触媒を用いて重合され
た共重合体であることを特徴とする上記1〜3いずれか
記載のポリフェニレンスルフィド樹脂組成物、
【0011】5.前記(A)成分のポリフェニレンスル
フィド樹脂の溶融粘度が、400ポイズ(310℃、せ
ん断速度1000/s)以上である、上記1〜4いずれ
か記載のポリフェニレンスルフィド樹脂組成物、
【0012】6.前記(A)成分のポリフェニレンスル
フィド樹脂の灰分率が0.2重量%以下である、上記1
〜5いずれか記載のポリフェニレンスルフィド樹脂組成
物、
【0013】7.更に(C)成分として、充填材をポリ
フェニレンスルフィド樹脂100重量部に対し、1〜4
00重量部含有した、上記1〜6いずれか記載のポリフ
ェニレンスルフィド樹脂組成物、
【0014】8.充填材(C)が、ガラス繊維であっ
て、かつその含有量がポリフェニレンスルフィド樹脂1
00重量部に対し、10〜150重量部である上記7記
載のポリフェニレンスルフィド樹脂組成物、
【0015】9.上記1〜8いずれかに記載のポリフェ
ニレンスルフィド脂組成物を射出成形してなる成形体お
よび
【0016】10.上記1〜8いずれかに記載のポリフ
ェニレンスルフィド脂組成物を押出成形してなる成形体
である。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明で用いられる(A)ポリフ
ェニレンスルフィド樹脂(PPS樹脂)とは、下記構造
式で示される繰り返し単位を有する重合体であり、
【0018】
【化1】
【0019】耐熱性の点から、かかる繰り返し単位が、
好ましくは70モル%以上、さらに90モル%以上を含
む重合体が好ましい。またPPS樹脂はその繰り返し単
位の30モル%未満を、下記の構造式を有する繰り返し
単位等で構成することが可能である。
【0020】
【化2】
【0021】また特に、高い溶融粘度を有するPPSが
所望の場合に、ジハロベンゼンを主モノマーとし、トリ
ハロベンゼンを3モル%未満共重合した分枝状PPSを
適用することも可能である。
【0022】本発明で用いられるPPS樹脂の溶融粘度
は、溶融混練が可能であれば特に制限はないが、より優
れた耐衝撃性、特に低温衝撃性を得る意味で、400ポ
イズ(310℃、せん断速度1000/s)以上である
ことが好ましく、特に700ポイズ以上が好ましい。ま
た特に押出成形用途で用いる場合には、1000ポイズ
以上がより好ましい。
【0023】かかるPPS樹脂は通常公知の方法即ち特
公昭45−3368号公報に記載される比較的分子量の
小さな重合体を得る方法或は特公昭52−12240号
公報や特開昭61−7332号公報に記載される比較的
分子量の大きな重合体を得る方法などによって製造でき
る。本発明において上記の様に得られたPPS樹脂を空
気中加熱による架橋/高分子量化、窒素などの不活性ガ
ス雰囲気下あるいは減圧下での熱処理、有機溶媒、熱
水、酸水溶液などによる洗浄、酸無水物、アミン、イソ
シアネート、官能基含有ジスルフィド化合物などの官能
基含有化合物による活性化など種々の処理を施した上で
使用することももちろん可能である。
【0024】PPS樹脂の加熱による架橋/高分子量化
する場合の具体的方法としては、空気、酸素などの酸化
性ガス雰囲気下あるいは前記酸化性ガスと窒素、アルゴ
ンなどの不活性ガスとの混合ガス雰囲気下で、加熱容器
中で所定の温度において希望する溶融粘度が得られるま
で加熱を行う方法が例示できる。加熱処理温度は通常、
170〜280℃が選択され、好ましくは200〜27
0℃であり、時間は通常0.5〜100時間が選択さ
れ、好ましくは2〜50時間であるが、この加熱処理温
度と時間の両者をコントロールすることにより目標とす
る粘度レベルを得ることができる。加熱処理の装置は通
常の熱風乾燥機でもまた回転式あるいは撹拌翼付の加熱
装置であってもよいが、効率よくしかもより均一に処理
するためには回転式あるいは撹拌翼付の加熱装置を用い
るのがより好ましい。
【0025】PPS樹脂を窒素などの不活性ガス雰囲気
下あるいは減圧下で熱処理する場合の具体的方法として
は、窒素などの不活性ガス雰囲気下あるいは減圧下で、
加熱処理温度150〜280℃、好ましくは200〜2
70℃、加熱時間は0.5〜100時間、好ましくは2
〜50時間加熱処理する方法が例示できる。加熱処理の
装置は通常の熱風乾燥機でもまた回転式あるいは撹拌翼
付の加熱装置であってもよいが、効率よくしかもより均
一に処理するためには回転式あるいは撹拌翼付の加熱装
置を用いるのがより好ましい。
【0026】本発明において、脱イオン処理などによ
り、PPS中の灰分率が0.2重量%以下に低減された
PPS樹脂を用いることは、より優れた靱性及び成形加
工性を得る意味で好ましい。かかる脱イオン処理の具体
的方法としては酸水溶液洗浄処理、熱水洗浄処理および
有機溶剤洗浄処理などが例示でき、これらの処理は2種
以上の方法を組み合わせて用いても良い。なお、ここで
灰分量の測定は以下の方法に従った。乾燥状態のPPS
原末約5gを坩堝に秤取り、電気コンロ上で黒色塊状物
となるまで焼成する。次にこれを550℃に設定した電
気炉中で炭化物が焼成しきるまで焼成を続ける。その後
デシケーター中で冷却後、重量を測定し、初期重量との
比較から灰分率を計算する。
【0027】PPS樹脂を有機溶媒で洗浄する場合の具
体的方法としては以下の方法が例示できる。すなわち、
洗浄に用いる有機溶媒としては、PPS樹脂を分解する
作用などを有しないものであれば特に制限はないが、例
えばN−メチルピロリドン、ジメチルホルムアミド、ジ
メチルアセトアミドなどの含窒素極性溶媒、ジメチルス
ルホキシド、ジメチルスルホンなどのスルホキシド・ス
ルホン系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチ
ルケトン、アセトフェノンなどのケトン系溶媒、ジメチ
ルエーテル、ジプロピルエーテル、テトラヒドロフラン
などのエーテル系溶媒、クロロホルム、塩化メチレン、
トリクロロエチレン、2塩化エチレン、ジクロルエタ
ン、テトラクロルエタン、クロルベンゼンなどのハロゲ
ン系溶媒、メタノール、エタノール、プロパノール、ブ
タノール、ペンタノール、エチレングリコール、プロピ
レングリコール、フェノール、クレゾール、ポリエチレ
ングリコールなどのアルコール・フェノール系溶媒、ベ
ンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素系溶
媒などがあげられる。これらの有機溶媒のなかでN−メ
チルピロリドン、アセトン、ジメチルホルムアミド、ク
ロロホルムなどの使用が好ましい。また、これらの有機
溶媒は、1種類または2種類以上の混合で使用される。
有機溶媒による洗浄の方法としては、有機溶媒中にPP
S樹脂を浸漬せしめるなどの方法があり、必要により適
宜撹拌または加熱することも可能である。有機溶媒でP
PS樹脂を洗浄する際の洗浄温度については特に制限は
なく、常温〜300℃程度の任意の温度が選択できる。
洗浄温度が高くなるほど洗浄効率が高くなる傾向がある
が、通常は常温〜150℃の洗浄温度で十分効果が得ら
れる。また有機溶媒洗浄を施されたPPS樹脂は残留し
ている有機溶媒を除去するため、水または温水で数回洗
浄することが好ましい。
【0028】PPS樹脂を熱水で処理する場合の具体的
方法としては以下の方法が例示できる。すなわち熱水洗
浄によるPPS樹脂の好ましい化学的変性の効果を発現
するため、使用する水は蒸留水あるいは脱イオン水であ
ることが好ましい。熱水処理の操作は、通常、所定量の
水に所定量のPPS樹脂を投入し、常圧で或いは圧力容
器内で加熱、撹拌することにより行われる。PPS樹脂
と水との割合は、水の多いほうが好ましいが、通常、水
1リットルに対し、PPS樹脂200g以下の浴比が選
択される。
【0029】PPS樹脂を酸処理する場合の具体的方法
としては以下の方法が例示できる。すなわち、酸または
酸の水溶液にPPS樹脂を浸漬せしめるなどの方法があ
り、必要により適宜撹拌または加熱することも可能であ
る。用いられる酸はPPSを分解する作用を有しないも
のであれば特に制限はなく、ギ酸、酢酸、プロピオン
酸、酪酸などの脂肪族飽和モノカルボン酸、クロロ酢
酸、ジクロロ酢酸などのハロ置換脂肪族飽和カルボン
酸、アクリル酸、クロトン酸などの脂肪族不飽和モノカ
ルボン酸、安息香酸、サリチル酸などの芳香族カルボン
酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、フタル酸、フマル
酸などのジカルボン酸、硫酸、リン酸、塩酸、炭酸、珪
酸などの無機酸性化合物などがあげられる。中でも酢
酸、塩酸がより好ましく用いられる。酸処理を施された
PPS樹脂は残留している酸または塩などを除去するた
め、水または温水で数回洗浄することが好ましい。また
洗浄に用いる水は、酸処理によるPPS樹脂の好ましい
化学的変性の効果を損なわない意味で蒸留水、脱イオン
水であることが好ましい。
【0030】次に本発明の必須成分である(B)特定変
性ポリオレインは、エチレンおよび炭素数3〜20を有
する少なくとも1種以上のα−オレフィンを共重合して
なり、特定の分子量分布および/または特定の密度を有
するエチレン・α−オレフィン系共重合体をエポキシ
基、酸無水物基、カルボキシル基及びその塩、カルボン
酸エステルの中から選ばれる少なくとも1種の官能基を
有するオレフィン化合物によって変性して得られるもの
である。上記の炭素数3〜20のα−オレフィンとし
て、具体的にはプロピレン、1−ブテン、1−ペンテ
ン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−
ノネン、1−デセン、1−ウンデセン、1−ドデセン、
1−トリデセン、1−テトラデセン、1−ペンタデセ
ン、1−ヘキサデセン、1−ヘプタデセン、1−オクタ
デセン、1−ノナデセン、1−エイコセン、3−メチル
−1−ブテン、3−メチル−1−ペンテン、3−エチル
−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、4−メチ
ル−1−ヘキセン、4,4−ジメチル−1−ヘキセン、
4,4−ジメチル−1−ペンテン、4−エチル−1−ヘ
キセン、3−エチル−1−ヘキセン、9−メチル−1−
デセン、11−メチル−1−ドデセン、12−エチル−
1−テトラデセンおよびこれらの組み合わせが挙げられ
る。これらα−オレフィンの中でも炭素数6から12で
あるα−オレフィンを用いた共重合体が機械強度の向
上、改質効果の一層の向上が見られるためより好まし
い。
【0031】本発明でベースとして用いられるエチレン
・α−オレフィン系共重合体は、ゲルパーミエーション
クロマトグラフィー(GPC)により算出される重量平
均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw
/Mn)が3.0以下であるか、もしくは密度が0.8
80g/cm3以下であるエチレン・α−オレフィン系
共重合体であることが優れた機械特性と成形加工性を得
るために必要であり、特にゲルパーミエーションクロマ
トグラフィー(GPC)により算出される重量平均分子
量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/M
n)が3.0以下であり、かつ密度が0.880g/c
3以下であるエチレン・α−オレフィン系共重合体が
最も好ましく用いられる。
【0032】本発明で用いられるエチレン・α−オレフ
ィン系共重合体の、ゲルパーミエーションクロマトグラ
フィー(GPC)により算出される重量平均分子量(M
w)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)は
3.0以下であることが好ましく、更に好ましくは2.
9以下、特に好ましくは2.8以下である。分子量分布
が3.0以下と極めて狭い範囲に限定された共重合体は
低分子量成分が少なく、機械特性と成形加工性に優れる
ため、このものの使用により本発明の組成物の優れた特
性をもたらすことが可能となるのである。
【0033】また本発明で用いられるエチレン・α−オ
レフィン系共重合体は、密度が0.880g/cm3
下であることが好ましく、0.830〜0.880g/
cm3の範囲がより好ましく、特に0.850〜0.8
75g/cm3の範囲が好ましい。かかるエチレン・α
−オレフィン系共重合体を用いることにより、射出成形
時の金型からの離型性が優れるなど成形加工性に優れ、
かつ機械的特性、特に靱性に優れた組成物を得ることが
可能となる。
【0034】該エチレン・α−オレフィン系共重合体
は、α−オレフィン含量が好ましくは4〜25モル%、
より好ましくは7〜25モル%、更に好ましくは12〜
22モル%である。上記の範囲にα−オレフィン含量が
あるエチレン・α−オレフィン系共重合体を用いること
により、柔軟性および耐衝撃性に優れた成形体を提供し
得るPPS樹脂組成物を得ることができる。
【0035】かかるエチレン・α−オレフィン系共重合
体は、メタロセン系触媒を用いて重合することにより製
造できる。メタロセン系触媒は、チタン、ジルコニウム
等のIV族金属のシクロペンタジエニル誘導体と助触媒
とで構成されている。メタロセン系触媒は高活性であ
り、チーグラー系触媒に代表される従来の触媒に比べ、
得られる重合体の分子量分布が狭く、共重合体のコモノ
マー成分であるα−オレフィンの分布が均一であるため
に柔軟性、耐衝撃性に優れるという特長を有する。
【0036】本発明で用いられるエチレン・α−オレフ
ィン系共重合体は、その全灰分量が0.01〜0.2重
量%、好ましくは0.01〜0.1重量%のものが好適
に用いられる。
【0037】本発明では上記の特定のエチレン・α−オ
レフィン系共重合体をエポキシ基、酸無水物基、カルボ
キシル基及びその塩、カルボン酸エステルの中から選ば
れる少なくとも1種の官能基を有するオレフィン化合物
によって変性して得られる変性ポリオレフィンを(B)
成分として用いる。
【0038】かかる官能基含有オレフィン化合物の具体
例としては、下記一般式で表され、アクリル酸グリシジ
ル、メタクリル酸グリシジル、エタクリル酸グリシジル
などに代表されるα,β−不飽和酸のグリシジルエステ
ル、
【0039】
【化3】
【0040】(ここでRは水素原子または低級アルキル
基を示す)、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、ア
クリル酸n−プロピル、アクリル酸イソプロピル、アク
リル酸n−ブチル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸
イソブチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチ
ル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸イソプロ
ピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸t−ブチ
ル、メタクリル酸イソブチルなどのα,β−不飽和カル
ボン酸アルキルエステル、マレイン酸無水物、琥珀酸無
水物、フマル酸無水物などの酸無水物、アクリル酸、メ
タクリル酸、酢酸ビニルなどのカルボン酸及びそのN
a、Zn、K、Ca、Mgなどの塩を挙げることがで
き、この中で本発明で好ましく用いられるのはメタクリ
ル酸グリシジル、マレイン酸無水物である。
【0041】これらオレフィン化合物を用いて上記のエ
チレン・α−オレフィン系共重合体を変性する方法につ
いては特に制限はなく、官能基含有オレフィン化合物と
ラジカル発生剤の存在下に溶液中で反応させてもよく、
押出機等を用いて溶融状態で反応させても良いが一般に
後者の方が簡便な方法としてよく用いられる。
【0042】本発明では(B)成分の変性ポリオレフィ
ンの使用量は(A)成分のポリフェニレンスルフィド樹
脂100重量部に対して1〜100重量部、好ましくは
5〜80重量部の範囲である。用いる変性ポリオレフィ
ンの量が1重量部に満たないと得られる樹脂組成物の耐
衝撃性が不足するので好ましくなく、逆に100重量部
を越えるとポリフェニレンスルフィド樹脂が本来有する
耐熱性が損なわれるので好ましくない。
【0043】本発明において、より優れた耐衝撃性等を
得る観点から、更に追加成分として、アルコキシシラン
化合物を、(A)PPS樹脂100重量部に対して、
0.05〜5重量部、好ましくは0.1〜2重量部添加
することは有効である。
【0044】かかるアルコキシシラン化合物としては、
エポキシ基、アミノ基、イソシアネート基、水酸基、メ
ルカプト基、ウレイド基の中から選ばれた少なくとも1
種の官能基を有するアルコキシシランが好ましく、その
具体例としては、γ−グリシドキシプロピルトリメトキ
シシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシシ
ラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル
トリメトキシシランなどのエポキシ基含有アルコキシシ
ラン化合物、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラ
ン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシランなどの
メルカプト基含有アルコキシシラン化合物、γ−ウレイ
ドプロピルトリエトキシシラン、γ−ウレイドプロピル
トリメトキシシシラン、γ−(2−ウレイドエチル)ア
ミノプロピルトリメトキシシランなどのウレイド基含有
アルコキシシラン化合物、γ−イソシアナトプロピルト
リエトキシシラン、γ−イソシアナトプロピルトリメト
キシシラン、γ−イソシアナトプロピルメチルジメトキ
シシラン、γ−イソシアナトプロピルメチルジエトキシ
シラン、γ−イソシアナトプロピルエチルジメトキシシ
ラン、γ−イソシアナトプロピルエチルジエトキシシラ
ン、γ−イソシアナトプロピルトリクロロシランなどの
イソシアナト基含有アルコキシシラン化合物、γ−(2
−アミノエチル)アミノプロピルメチルジメトキシシラ
ン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメト
キシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシランな
どのアミノ基含有アルコキシシラン化合物、γ−ヒドロ
キシプロピルトリメトキシシラン、γ−ヒドロキシプロ
ピルトリエトキシシランなどの水酸基含有アルコキシシ
ラン化合物などが挙げられ、中でもγ−グリシドキシプ
ロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピル
トリエトキシシシラン、β−(3,4−エポキシシクロ
ヘキシル)エチルトリメトキシシランなどのエポキシ基
含有アルコキシシラン化合物、γ−ウレイドプロピルト
リエトキシシラン、γ−ウレイドプロピルトリメトキシ
シシラン、γ−(2−ウレイドエチル)アミノプロピル
トリメトキシシランなどのウレイド基含有アルコキシシ
ラン化合物、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピル
メチルジメトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)ア
ミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピル
トリメトキシシランなどのアミノ基含有アルコキシシラ
ン化合物、γ−イソシアナトプロピルトリエトキシシラ
ン、γ−イソシアナトプロピルトリメトキシシラン、γ
−イソシアナトプロピルメチルジメトキシシラン、γ−
イソシアナトプロピルメチルジエトキシシラン、γ−イ
ソシアナトプロピルエチルジメトキシシラン、γ−イソ
シアナトプロピルエチルジエトキシシラン、γ−イソシ
アナトプロピルトリクロロシランなどのイソシアナト基
含有アルコキシシラン化合物、が特に好ましい。
【0045】本発明において、高い衝撃特性等と同時
に、よりすぐれた剛性、寸法安定性などが必要な場合、
更に(C)成分として、充填材を配合することが好まし
い。
【0046】かかる充填材の形状は繊維状、非繊維状の
いずれでもよく、併用してもよい。充填材の具体例とし
ては、ガラス繊維、ガラスミルドファイバー、炭素繊
維、チタン酸カリウィスカ、酸化亜鉛ウィスカ、硼酸ア
ルミウィスカ、アラミド繊維、アルミナ繊維、炭化珪素
繊維、セラミック繊維、アスベスト繊維、石コウ繊維、
金属繊維などの繊維状充填剤、ワラステナイト、ゼオラ
イト、セリサイト、マイカ、タルク、カオリン、クレ
ー、パイロフィライト、ベントナイト、モンモリロナイ
ト、アスベスト、アルミナシリケートなどの珪酸塩、ア
ルミナ、酸化珪素、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウ
ム、酸化チタン、酸化鉄などの金属化合物、炭酸カルシ
ウム、炭酸マグネシウム、ドロマイトなどの炭酸塩、硫
酸カルシウム、硫酸バリウムなどの硫酸塩、水酸化カル
シウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウムなど
の水酸化物、ガラスビーズ、セラミックビーズ、窒化ホ
ウ素、炭化珪素およびシリカなどの非繊維状充填剤が挙
げられ、これらは中空であってもよく、さらにはこれら
充填剤を2種類以上併用することも可能である。また、
これら(C)充填材をイソシアネート系化合物、有機シ
ラン系化合物、有機チタネート系化合物、有機ボラン系
化合物、エポキシ化合物などのカップリング剤や有機ア
ンモニウム塩などで予備処理して使用することは、より
優れた機械的強度を得る意味において好ましい。中でも
繊維状充填材が好ましく、特にガラス繊維、ガラスミル
ドファイバーが好ましい。
【0047】かかる(C)充填材を配合する場合の配合
量は(A)PPS樹脂100重量部に対し、1〜400
重量部の範囲が例示でき、20〜250重量部の範囲が
より好適である。
【0048】本発明のPPS樹脂組成物には本発明の効
果を損なわない範囲において、ポリアルキレンオキサイ
ドオリゴマ系化合物、チオエーテル系化合物、エステル
系化合物、有機リン化合物などの可塑剤、タルク、カオ
リン、有機リン化合物などの結晶核剤、ポリオレフィン
系化合物、シリコーン系化合物、長鎖脂肪族エステル系
化合物、長鎖脂肪族アミド系化合物などの離型剤、酸化
防止剤、熱安定剤、ステアリン酸カルシウム、ステアリ
ン酸アルミニウム、ステアリン酸リチウムなどの滑剤、
紫外線防止剤、着色剤、難燃剤、発泡剤などの通常の添
加剤を添加することができる。
【0049】また、本発明のPPS樹脂組成物は本発明
の効果を損なわない範囲で、ポリフェニレンオキシド、
ポリスルホン、四フッ化ポリエチレン、ポリエ−テルイ
ミド、ポリアミドイミド、ポリイミド、ポリカ−ボネ−
ト、ポリエ−テルスルホン、ポリエ−テルケトン、ポリ
チオエーテルケトン、ポリエ−テルエ−テルケトン、エ
ポキシ樹脂、フェノ−ル樹脂、ポリエチレン、ポリスチ
レン、ポリプロピレン、ABS樹脂、ポリアミドエラス
トマ、ポリエステルエラストマ、ポリアルキレンオキサ
イド等の他の樹脂を含んでも良い。
【0050】本発明のPPS樹脂組成物の調製方法は特
に制限はないが、原料の混合物を単軸あるいは2軸の押
出機、バンバリーミキサー、ニーダーおよびミキシング
ロールなど通常公知の溶融混合機に供給して280〜3
80℃の温度で混練する方法などを代表例として挙げる
ことができる。原料の混合順序にも特に制限はなく、全
ての原材料を配合後上記の方法により溶融混練する方
法、一部の原材料を配合後上記の方法により溶融混練し
更に残りの原材料を配合し溶融混練する方法、あるいは
一部の原材料を配合後単軸あるいは2軸の押出機により
溶融混練中にサイドフィーダーを用いて残りの原材料を
混合する方法など、いずれの方法を用いてもよい。ま
た、少量添加剤成分については、他の成分を上記の方法
などで混練しペレット化した後、成形前に添加して成形
に供することももちろん可能である。
【0051】本発明により得られたPPS樹脂組成物
は、射出成形、押出成形、ブロー成形、トランスファー
成形、フィルム成形など各種成形に適用できるが、中で
も射出成形、押出成形用途には特に好適に用いられる。
【0052】この様にして得られた成形体は、耐熱性、
耐熱水性、耐溶剤性などのPPSが本来有する特性に加
え、耐衝撃性、成形加工性等にも優れており、その用途
としては、例えばセンサー、LEDランプ、コネクタ
ー、ソケット、抵抗器、リレーケース、スイッチ、コイ
ルボビン、コンデンサー、バリコンケース、光ピックア
ップ、発振子、各種端子板、変成器、プラグ、プリント
基板、チューナー、スピーカー、マイクロフォン、ヘッ
ドフォン、小型モーター、磁気ヘッドベース、パワーモ
ジュール、半導体、液晶、FDDキャリッジ、FDDシ
ャーシ、モーターブラッシュホルダー、パラボラアンテ
ナ、コンピューター関連部品等に代表される電気・電子
部品;VTR部品、テレビ部品、アイロン、ヘアードラ
イヤー、炊飯器部品、電子レンジ部品、音響部品、オー
ディオ・レーザーディスク・コンパクトディスク等の音
声機器部品、照明部品、冷蔵庫部品、エアコン部品、タ
イプライター部品、ワードプロセッサー部品等に代表さ
れる家庭、事務電気製品部品;オフィスコンピューター
関連部品、電話器関連部品、ファクシミリ関連部品、複
写機関連部品、洗浄用治具、モーター部品、ライター、
タイプライターなどに代表される機械関連部品:顕微
鏡、双眼鏡、カメラ、時計等に代表される光学機器、精
密機械関連部品;水道蛇口コマ、混合水栓、ポンプ部
品、パイプジョイント、水量調節弁、逃がし弁、湯温セ
ンサー、水量センサー、水道メーターハウジングなどの
水廻り部品;バルブオルタネーターターミナル、オルタ
ネーターコネクター,ICレギュレーター、排気ガスバ
ルブ等の各種バルブ、燃料関係・排気系・吸気系各種パ
イプ、エアーインテークノズルスノーケル、インテーク
マニホールド、燃料ポンプ、エンジン冷却水ジョイン
ト、キャブレターメインボディー、キャブレタースペー
サー、排気ガスセンサー、冷却水センサー、油温センサ
ー、スロットルポジションセンサー、クランクシャフト
ポジションセンサー、エアーフローメーター、ブレーキ
パッド摩耗センサー、エアコン用サーモスタットベー
ス、暖房温風フローコントロールバルブ、ラジエーター
モーター用ブラッシュホルダー、ウォーターポンプイン
ペラー、タービンベイン、ワイパーモーター関係部品、
デュストリビューター、スタータースイッチ、スタータ
ーリレー、トランスミッション用ワイヤーハーネス、ウ
ィンドウォッシャーノズル、エアコンパネルスイッチ基
板、燃料関係電磁気弁用コイル、ヒューズ用コネクタ
ー、ホーンターミナル、電装部品絶縁板、ステップモー
ターローター、ランプソケット、ランプリフレクター、
ランプハウジング、ブレーキピストン、ソレノイドボビ
ン、エンジンオイルフィルター、点火装置ケース、車速
センサー、ケーブルライナー等の自動車・車両関連部
品、その他各種用途が例示できる。
【0053】
【実施例】以下に実施例を示し、本発明を更に具体的に
説明するが、本発明はこれら実施例の記載に限定される
ものではない。また、以下の実施例において材料強度、
流動性の評価は、次の方法により行なった。
【0054】[測定方法] (1)引張特性:ASTM D638法に準じた。
【0055】(2)モールドノッチ付きIZOD衝撃強
度:ASTM D256法に準じた。
【0056】(3)成形下限圧力:本発明のPPS樹脂
組成物を用い、機械的強度特性評価用試験片(曲げ試験
片、衝撃試験片及び引張試験片)を射出成形した。射出
成形機としては住友重機械工業(株)社製SG−HIP
RO・MIIIを用い、金型設定温度140℃、シリンダ
ー設定温度300〜320℃で成形を行なった。上記試
験片を樹脂で完全に充填するのに必要な最低射出圧力を
成形下限圧力とした。この成形下限圧力が低いほど流動
性が優れることを意味する。
【0057】(4)離型性:上記射出成形において射出
圧力を成形下限圧力+5kgf/cm2−Gの条件で試
験片を連続射出成形した際に試験片が自動落下する最短
の冷却時間(秒)を測定して離型性の目安とした。この
測定値が小さいほど離型性良好となる。
【0058】[参考例(PPS樹脂の重合)] (1)攪拌機付きオートクレーブに硫化ナトリウム9水
塩6.005kg(25モル)、酢酸ナトリウム0.6
56kg(8モル)およびN−メチル−2−ピロリドン
(以下NMPと略す)5kgを仕込み、窒素を通じなが
ら徐々に205℃まで昇温し、水3.6リットルを留出
した。次に反応容器を180℃に冷却後、1,4−ジク
ロロベンゼン3.756kg(25.55モル)ならび
にNMP3.7kgを加えて、窒素下に密閉し、270
℃まで昇温後、270℃で2.5時間反応した。冷却
後、反応生成物を温水で5回洗浄し、80℃で24時間
減圧乾燥して、PPS(PPS−1)、約2.45kg
を得た。このPPSの灰分量は0.5重量%であった。
【0059】(2)270℃で2.5時間反応し、冷却
後、反応生成物を温水で5回洗浄するまでは、上記
(1)と同様の方法で重合をおこなった。その後、10
0℃に加熱されたNMP10kg中に投入して、約1時
間攪拌し続けたのち、濾過し、さらに熱湯で数回洗浄し
た。これを90℃に加熱されたpH4の酢酸水溶液25
リットル中に投入し、約1時間攪拌し続けたのち、濾過
し、濾液のpHが7になるまで約90℃のイオン交換水
で洗浄後、80℃で24時間減圧乾燥してPPS−2、
2.45kgを得た。このPPSの灰分量は0.07重
量%、溶融粘度900ポイズ(310℃、1000/
s)であった。
【0060】(3)攪拌機付きオートクレーブに硫化ナ
トリウム9水塩6.005kg(25モル)、酢酸ナト
リウム0.656kg(8モル)およびN−メチル−2
−ピロリドン(以下NMPと略す)5kgを仕込み、窒
素を通じながら徐々に205℃まで昇温し、水3.6リ
ットルを留出した。次に反応容器を180℃に冷却後、
1,4−ジクロロベンゼン3.727kg(25.35
モル)ならびにNMP3.7kgを加えて、窒素下に密
閉し、225℃まで昇温して5時間反応後、270℃ま
で昇温し3時間反応した。冷却後、反応生成物を温水で
5回洗浄し、次に100℃に加熱されたNMP10kg
中に投入して、約1時間攪拌し続けたのち、濾過し、さ
らに熱湯で数回洗浄した。これを90℃に加熱されたp
H4の酢酸水溶液25リットル中に投入し、約1時間攪
拌し続けたのち、濾過し、濾液のpHが7になるまで約
90℃のイオン交換水で洗浄後、80℃で24時間減圧
乾燥してPPS−3を、2.44kgを得た。このPP
Sの灰分量は0.05重量%、溶融粘度は2300ポイ
ズ(310℃、1000/s)であった。
【0061】(4)攪拌機付きオートクレーブに硫化ナ
トリウム9水塩6.005kg(25モル)、酢酸ナト
リウム0.11kg(1.35モル)およびN−メチル
−2−ピロリドン(以下NMPと略す)5kgを仕込
み、窒素を通じながら徐々に205℃まで昇温し、水
3.6リットルを留出した。次に反応容器を180℃に
冷却後、1,4−ジクロロベンゼン3.756kg(2
5.55モル)ならびにNMP3.7kgを加えて、窒
素下に密閉し、270℃まで昇温後、270℃で2.5
時間反応した。冷却後、反応生成物を温水で5回洗浄
し、次に100℃に加熱されNMP10kg中に投入し
て、約1時間攪拌し続けたのち、濾過し、さらに熱湯で
数回洗浄した。これを90℃に加熱されたpH4の酢酸
水溶液25リットル中に投入し、約1時間攪拌し続けた
のち、濾過し、濾液のpHが7になるまで約90℃のイ
オン交換水で洗浄後、80℃で24時間減圧乾燥してP
PS−4、2.43kgを得た。このPPSの灰分量は
0.04重量%、溶融粘度は300ポイズ(310℃、
1000/s)であった。
【0062】[実施例及び比較例で用いた配合材] (B)特定のエチレン・α−オレフィン系共重合体 B−1:メタロセン触媒を用いて重合したMw/Mn=
2.8、α−オレフィン含有量=6モル%、密度0.8
94g/cm3のエチレン・1−ヘキセン共重合体10
0重量部、1重量部の無水マレイン酸および0.1重量
部の過酸化物(2,5−ジメチルー2,5−t−ブチル
ヘキサン)の混合物を30mm径単軸押出機で250℃
の条件下混練して得られた変性ポリオレフィン。 B−2:メタロセン触媒を用いて重合したMw/Mn=
2.9、α−オレフィン含有量=6モル%、密度0.8
94g/cm3のエチレン・1−ブテン共重合体100
重量部、1重量部の無水マレイン酸および0.1重量部
の過酸化物(2,5−ジメチルー2,5−t−ブチルヘ
キサン)の混合物を30mm径単軸押出機で250℃の
条件下混練して得られた変性ポリオレフィン。 B−3:メタロセン触媒を用いて重合したMw/Mn=
2.8、α−オレフィン含有量=6モル%、密度0.8
94g/cm3のエチレン・オクテン共重合体100重
量部、3重量部のメタクリル酸グリシジルおよび0.3
重量部の過酸化物(2,5−ジメチルー2,5−t−ブ
チルヘキサン)の混合物を30mm径単軸押出機で25
0℃の条件下混練して得られた変性ポリオレフィン。 B−5:メタロセン触媒を用いて重合したMw/Mn=
2.5、α−オレフィン含有量=20モル%、密度0.
860g/cm3のエチレン・1−ブテン共重合体10
0重量部、1重量部の無水マレイン酸および0.1重量
部の過酸化物(2,5−ジメチルー2,5−t−ブチル
ヘキサン)の混合物を30mm径単軸押出機で250℃
の条件下混練して得られた変性ポリオレフィン。 B−6:メタロセン触媒を用いて重合したMw/Mn=
2.5、α−オレフィン含有量=15モル%、密度0.
870g/cm3のエチレン・オクテン共重合体100
重量部、1重量部の無水マレイン酸および0.1重量部
の過酸化物(2,5−ジメチルー2,5−t−ブチルヘ
キサン)の混合物を30mm径単軸押出機で250℃の
条件下混練して得られた変性ポリオレフィン。なおMF
RはASTM D1238に準じ、荷重2.16kg、
190℃で測定した値である。
【0063】(B’)比較用ポリオレフィン B’−4(比較例):メタロセン系触媒を使用していな
い、Mw/Mn=3.8の線状低密度ポリエチレン(密
度0.915g/cm3)を用いて上記B−1記載の方
法で無水マレイン酸変性して得られた変性ポリオレフィ
ン。
【0064】(C)繊維状及び/または非繊維状充填材 C−1:ガラス繊維(旭ファイバーグラス社製:CS0
3MA497
【0065】実施例1〜9、表1に示す各成分を表1に
示す割合でドライブレンドした後、280〜320℃の
温度条件に設定したスクリュー式単軸押出機(スクリュ
ー:ダルメージ)により溶融混練後ペレタイズした。得
られたペレットを用い機械特性及び成形下限圧力、離型
性を測定した。測定結果を表1に示す。
【0066】
【表1】
【0067】比較例1 (B)特定のエチレン・α−オレフィン系共重合体の替
わりに、B’−4メタロセン系触媒を使用していない、
Mw/Mn=3.8の線状低密度ポリエチレンベースの
変性ポリオレフィンを用いたこと以外は実施例1と同様
にして溶融混練、ペレタイズ、各物性測定を行った。結
果を表1に示す。B’−4メタロセン系触媒を使用して
いない、Mw/Mn=3.8の線状低密度ポリエチレン
を用いると明らかに衝撃特性等が劣る結果となった。
【0068】比較例2 (B)成分として市販の変性エチレン・プロピレン共重
合体(三井化学製”タフマー”MP0610を用いた以
外は実施例1と同様にして溶融混練、ペレタイズ、各物
性測定を行った。結果を表1に示す。ここで得られた樹
脂組成物は離型性の点で不十分であった。
【0069】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のPPS樹
脂組成物によれば、耐衝撃性、成形加工性などに優れた
ポリフェニレンスルフィド樹脂組成物及びその成形体が
得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 嶋▼さき▲ 周夫 愛知県名古屋市港区大江町9番地の1東レ 株式会社名古屋事業場内 (72)発明者 小林 和彦 愛知県名古屋市港区大江町9番地の1東レ 株式会社名古屋事業場内 (72)発明者 藤堂 昭 山口県玖珂郡和木町和木6丁目1番2号三 井化学株式会社基礎石化研究所内 (72)発明者 松永 慎也 山口県玖珂郡和木町和木6丁目1番2号三 井化学株式会社基礎石化研究所内 Fターム(参考) 4J002 BB202 CN011 DL006 FA046 FD016

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)ポリフェニレンスルフィド100
    重量部に対し、(B)エチレンと炭素原子数3〜20の
    α−オレフィンとからなるエチレン・α−オレフィン系
    共重合体であって、ゲルパーミエーションクロマトグラ
    フィー(GPC)により算出される重量平均分子量(M
    w)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)が
    3.0以下であるエチレン・α−オレフィン系共重合体
    をエポキシ基、酸無水物基、カルボキシル基及びその
    塩、カルボン酸エステルの中から選ばれる少なくとも1
    種の官能基を有するオレフィン化合物によって変性して
    得られる変性ポリオレフィン1〜100重量部量を配合
    してなることを特徴とするポリフェニレンスルフィド樹
    脂組成物。
  2. 【請求項2】 前記(B)成分の変性ポリオレフィンが
    エチレンと炭素原子数3〜20のα−オレフィンとから
    なるエチレン・α−オレフィン系共重合体であって、密
    度が0.880g/cm3以下であるエチレン・α−オ
    レフィン系共重合体に基づくものである請求項1記載の
    ポリフェニレンスルフィド樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 前記(B)成分のエチレン・α−オレフ
    ィン系共重合体に含まれる炭素原子数3〜20のα−オ
    レフィン含有量が7〜25モル%であることを特徴とす
    る請求項1または2記載のポリフェニレンスルフィド樹
    脂組成物。
  4. 【請求項4】 前記(B)成分のエチレン・α−オレフ
    ィン系共重合体がメタロセン系触媒を用いて重合された
    共重合体であることを特徴とする請求項1〜3いずれか
    記載のポリフェニレンスルフィド樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 前記(A)成分のポリフェニレンスルフ
    ィド樹脂の溶融粘度が、400ポイズ(310℃、せん
    断速度1000/s)以上である、請求項1〜4いずれ
    か記載のポリフェニレンスルフィド樹脂組成物。
  6. 【請求項6】 前記(A)成分のポリフェニレンスルフ
    ィド樹脂の灰分率が0.2重量%以下である、請求項1
    〜5いずれか記載のポリフェニレンスルフィド樹脂組成
    物。
  7. 【請求項7】 更に(C)成分として、充填材をポリフ
    ェニレンスルフィド樹脂100重量部に対し、1〜40
    0重量部含有した、請求項1〜6いずれか記載のポリフ
    ェニレンスルフィド樹脂組成物。
  8. 【請求項8】 充填材(C)が、ガラス繊維であって、
    かつその含有量がポリフェニレンスルフィド樹脂100
    重量部に対し、10〜150重量部である請求項7記載
    のポリフェニレンスルフィド樹脂組成物。
  9. 【請求項9】 請求項1〜8いずれかに記載のポリフェ
    ニレンスルフィド脂組成物を射出成形してなる成形体。
  10. 【請求項10】 請求項1〜8いずれかに記載のポリフ
    ェニレンスルフィド脂組成物を押出成形してなる成形
    体。
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US6645623B2 (en) 2000-07-20 2003-11-11 E. I. Du Pont De Nemours And Company Polyphenylene sulfide alloy coated wire
WO2004106434A1 (ja) * 2003-05-27 2004-12-09 Toray Industries, Inc. 樹脂組成物
WO2022210350A1 (ja) * 2021-03-29 2022-10-06 東レ株式会社 ポリフェニレンスルフィド樹脂組成物およびその製造方法
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