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WO2026004680A1 - 積層体のパターン形成方法及びそれに用いる組成物 - Google Patents

積層体のパターン形成方法及びそれに用いる組成物

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WO2026004680A1
WO2026004680A1 PCT/JP2025/021670 JP2025021670W WO2026004680A1 WO 2026004680 A1 WO2026004680 A1 WO 2026004680A1 JP 2025021670 W JP2025021670 W JP 2025021670W WO 2026004680 A1 WO2026004680 A1 WO 2026004680A1
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WO
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absorbing film
exposure light
forming
light
exposure
Prior art date
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Pending
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PCT/JP2025/021670
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English (en)
French (fr)
Inventor
雄大 森元
真 畑中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Chemical Corp
Original Assignee
Nissan Chemical Corp
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Publication date
Application filed by Nissan Chemical Corp filed Critical Nissan Chemical Corp
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Abstract

露光光の透過を防止する露光光吸収膜パターンを形成するための露光光吸収膜形成用組成物であって、 前記露光光吸収膜形成用組成物は、アルカリ可溶性樹脂と、前記露光光を吸収する光吸収剤と、溶媒とを含有し、 前記露光光吸収膜形成用組成物を焼成して形成される露光光吸収膜は、前記露光光吸収膜をパターン状に加工して前記露光光吸収膜パターンを形成するために前記露光光吸収膜上に配されるレジスト膜を形成するためのレジスト材料に含有される溶剤に対しては溶剤耐性を示し、前記レジスト膜のアルカリ現像液に対しては溶解性を示す、露光光吸収膜形成用組成物。

Description

積層体のパターン形成方法及びそれに用いる組成物
 本発明は、露光光吸収膜形成用組成物、露光光吸収膜、積層体、積層体のパターン形成方法、露光光吸収層、及び表示装置に関する。
 有機ELを利用した発光ダイオード(OLED)などの表示素子を用いた電子デバイスにおいては、表示素子上にカラーフィルタや円偏光板、タッチパネルなどが形成される場合がある。
 表示素子上にカラーフィルタやタッチパネルを形成する方法として、一般的に、予めガラス基板上に作製しておいたカラーフィルタやフィルム状の円偏光板、タッチパネルを表示素子上に貼り付ける方式、表示素子上でカラーフィルタや円偏光板、タッチパネルなどを形成する方式などがある。
 表示素子上でカラーフィルタや円偏光板、タッチパネルなどを形成する方式の場合、カラーフィルタや円偏光板、タッチパネルを形成する際に、露光が行われる場合がある。その際、露光に使われる紫外光によって、表示素子に損傷が生じることがある。
 そこで、露光により有機EL素子が損傷することを防止する技術として、有機EL素子と、前記有機EL素子の上方に形成されたカラーフィルタ又はタッチパネルと、前記有機EL素子と前記カラーフィルタ又はタッチパネルとの間に、波長313nmにおける光透過率が30%以下である層とを有する有機EL表示装置が提案されている(特許文献1参照)。
特開2018-147812号公報
 特許文献1の技術では、有機EL素子とカラーフィルタ又はタッチパネルとの間に、露光光の透過を防止する層として波長313nmにおける光透過率が30%以下である層を設けている。
 ところで、表示素子を有する表示装置を製造する際、表示素子の上に設けられる層には、所望のパターンに容易に加工できることが求められる。
 本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、所望のパターンに容易に加工でき且つ露光光の透過を防止することができる露光光吸収膜を形成可能な露光光吸収膜形成用組成物、当該露光光吸収膜形成用組成物により形成された露光光吸収膜、当該露光光吸収膜を使用した積層体、積層体のパターン形成方法、積層体のパターン形成方法によって得られた露光光吸収層、及び当該露光光吸収層を利用した表示装置を提供することを目的とする。
 本発明者らは、前記の課題を解決する為、鋭意検討を行った結果、前記の課題を解決出来ることを見出し、以下の要旨を有する本発明を完成させた。
 すなわち、本発明は以下の態様を包含するものである。
 [1] 露光光の透過を防止する露光光吸収膜パターンを形成するための露光光吸収膜形成用組成物であって、
 前記露光光吸収膜形成用組成物は、アルカリ可溶性樹脂と、前記露光光を吸収する光吸収剤と、溶媒とを含有し、
 前記露光光吸収膜形成用組成物を焼成して形成される露光光吸収膜は、前記露光光吸収膜をパターン状に加工して前記露光光吸収膜パターンを形成するために前記露光光吸収膜上に配されるレジスト膜を形成するためのレジスト材料に含有される溶剤に対しては溶剤耐性を示し、前記レジスト膜のアルカリ現像液に対しては溶解性を示す、露光光吸収膜形成用組成物。
 [2] 前記アルカリ可溶性樹脂がポリアミック酸である、[1]に記載の露光光吸収膜形成用組成物。
 [3] 架橋剤を含有する、[1]又は[2]に記載の露光光吸収膜形成用組成物。
 [4] 前記架橋剤がエポキシ化合物である、[3]に記載の露光光吸収膜形成用組成物。
 [5] 現像速度調整剤を含有する、[1]~[4]のいずれかに記載の露光光吸収膜形成用組成物。
 [6] 前記現像速度調整剤がフェノール性水酸基又はカルボキシ基含有化合物である、[5]に記載の露光光吸収膜形成用組成物。
 [7] 前記光吸収剤が紫外線吸収剤である、[1]~[6]のいずれかに記載の露光光吸収膜形成用組成物。
 [8] [1]~[7]のいずれかに記載の露光光吸収膜形成用組成物の硬化膜である、露光光吸収膜。
 [9] 非感光性である、[8]に記載の露光光吸収膜。
 [10] 複数の表示素子が配された基板と、前記基板上に配された[8]又は[9]に記載の露光光吸収膜とを備える積層体。
 [11] 前記露光光吸収膜は、前記露光光吸収膜をパターン状に加工して露光光吸収膜パターンを形成するために前記露光光吸収膜上に配されるレジスト膜を形成するためのレジスト材料に含有される溶剤に対する前記露光光吸収膜の溶剤耐性発現温度が、前記レジスト膜のアルカリ現像液に対する前記露光光吸収膜の現像液不溶化温度より低く設定されている、[10]に記載の積層体。
 [12] 複数の表示素子が配された基板上に、[1]~[7]のいずれかに記載の露光光吸収膜形成用組成物を用いて、露光光吸収膜を形成する工程と、
 前記露光光吸収膜の上に、レジスト膜を形成する工程と、
 前記レジスト膜を露光し、所望部分のレジスト膜と前記所望部分のレジスト膜の下に形成された前記露光光吸収膜とを現像する工程と、
 前記現像によって得られたパターン状のレジスト膜を除去する工程と、を含む、積層体のパターン形成方法。
 [13] 更に焼成により前記現像によって得られたパターン状の露光光吸収膜を熱硬化する工程を含む、[12]に記載の積層体のパターン形成方法。
 [14] 前記露光光吸収膜を形成する際に施す焼成が、前記レジスト膜を形成するためのレジスト材料に含有される溶剤に対する前記露光光吸収膜の溶剤耐性発現温度と、前記レジスト膜のアルカリ現像液に対する前記露光光吸収膜の現像液不溶化温度との間の温度条件下で行われる、[12]又は[13]に記載の積層体のパターン形成方法。
 [15] [12]~[14]のいずれかに記載の積層体のパターン形成方法によって前記露光光吸収膜を分割して得られた複数の露光光吸収層の一つである、露光光吸収層。
 [16] [15]に記載の露光光吸収層と、有機発光素子又は量子ドット発光素子とを有する表示装置。
 本発明によれば、所望のパターンに容易に加工でき且つ露光光の透過を防止することができる露光光吸収膜を形成可能な露光光吸収膜形成用組成物、当該露光光吸収膜形成用組成物により形成された露光光吸収膜、当該露光光吸収膜を使用した積層体、積層体のパターン形成方法、積層体のパターン形成方法によって得られた露光光吸収層、及び当該露光光吸収層を利用した表示装置を提供することができる。
図1は、露光光吸収膜に供される焼成温度と、その焼成の結果、露光光吸収膜が示す、溶剤に対する耐性の程度との関係、及び、露光光吸収膜に供される焼成温度と、その焼成の結果、露光光吸収膜が示す、現像液に対する不溶化の程度との関係を示すグラフである。 図2Aは、積層体のパターン形成方法の一例を説明するための概略図である(その1)。 図2Bは、積層体のパターン形成方法の一例を説明するための概略図である(その2)。 図2Cは、積層体のパターン形成方法の一例を説明するための概略図である(その3)。 図2Dは、積層体のパターン形成方法の一例を説明するための概略図である(その4)。 図2Eは、積層体のパターン形成方法の一例を説明するための概略図である(その5)。 図2Fは、積層体のパターン形成方法の一例を説明するための概略図である(その6)。 図3は、実施例で得られた露光光吸収膜の300nm-800nmの透過率を測定した結果を示すグラフである。 図4は、得られた露光光吸収膜のパターンのSEM画像である。
(露光光吸収膜形成用組成物)
 本発明の露光光吸収膜形成用組成物は、アルカリ可溶性樹脂と、光吸収剤と、溶媒とを含有する。
 露光光吸収膜形成用組成物は、露光光の透過を防止する露光光吸収膜パターンを形成するための組成物である。
 光吸収剤は、露光光を吸収する。
 露光光吸収膜形成用組成物を焼成して形成される露光光吸収膜は、露光光吸収膜をパターン状に加工して露光光吸収膜パターンを形成するために露光光吸収膜上に配されるレジスト膜を形成するためのレジスト材料に含有される溶剤に対しては溶剤耐性を示し、レジスト膜のアルカリ現像液に対しては溶解性を示す。
 露光光吸収膜形成用組成物は、架橋剤、現像速度調整剤などを含んでいてもよい。
 本発明の露光光吸収膜形成用組成物から形成される露光光吸収膜を用いることで、該露光光吸収膜上に形成したレジスト膜に対し、露光、現像し、レジストをパターニングする際、露光光吸収膜もパターニングすることができる。そのため、例えば、複数の表示素子が配された基板のそれぞれの表示素子の上に、パターニングによって得られた、独立した個々の露光光吸収層を配することができる。
 本発明の露光光吸収膜形成用組成物は、露光光を吸収する光吸収剤を含有する。そのため、露光光吸収膜形成用組成物から形成されたパターン状の露光光吸収膜(露光光吸収膜パターン)の個々の露光光吸収層は、露光光の透過を防止することができる。そのため、表示素子(例えば、有機EL素子)とカラーフィルタ、円偏光板、又はタッチパネルとの間に露光光吸収層を設けることにより、カラーフィルタ、円偏光板又はタッチパネルを作製する際の露光光が表示素子に到達して表示素子が劣化することを防止することができる。
 カラーフィルタ、円偏光板又はタッチパネルを作製する際の露光光としては、特に制限されず、例えば、313nm~436nmの波長領域のいずれかの光を含む露光光、KrFエキシマレーザー、ArFエキシマレーザーなどが挙げられる。313nm~436nmの波長領域の少なくともいずれかの光を含む露光光としては、例えば、g線(436nm)、h線(405nm)、及びi線(365nm)の少なくともいずれかを含む露光光が挙げられる。
 露光の際の光は、レーザーであってもよいし、非レーザーであってもよい。
 非レーザーの際の露光は、例えば、低圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、メタルハライドランプなどを用いて行われる。
 露光の際の照射エネルギーとしては、特に制限されない。
<アルカリ可溶性樹脂>
 アルカリ可溶性樹脂を含有する本発明の露光光吸収膜形成用組成物を焼成して形成される露光光吸収膜形成用組成物が、レジスト膜を形成するためのレジスト材料に含有される溶剤に対しては溶剤耐性を示し、露光光吸収膜のアルカリ現像液に対しては溶解性を示すものである限り、アルカリ可溶性樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
 アルカリ可溶性樹脂が、ポリアミック酸であるとより好ましい。
<<ポリアミック酸>>
 本発明に係るアルカリ可溶性樹脂であるポリアミック酸としては、下記式(1)で表される繰り返し単位を有するポリアミック酸であることが好ましい。
 (Rはテトラカルボン酸またはその誘導体を構成する4価の有機基であり、Rはジアミンを構成する2価の有機基であり、kは自然数である。)
 このポリアミック酸を得る方法は特に限定されないが、一般的には、ジアミンと、テトラカルボン酸またはその誘導体であるテトラカルボン酸二無水物やジカルボン酸ジハロゲン化物などとを、反応、重合させることにより得ることができる。また通常は、N-メチルピロリドンなどの極性溶媒中で、ジアミンと、テトラカルボン酸二無水物(以下、酸二無水物と略記する)とを、反応、重合させる方法をとることができる。
 ポリアミック酸を得るために使用できるジアミンとしては、特に限定されず、これらは1種でも複数種同時に用いても構わない。
 あえて、その具体例を挙げれば、p-フェニレンジアミン、m-フェニレンジアミン、4,4-メチレン-ビス(2,6-エチルアニリン)、4,4’-メチレン-ビス(2-イソプロピル-6-メチルアニリン)、4,4’-メチレン-ビス(2,6-ジイソプロピルアニリン)、2,4,6-トリメチル-1,3-フェニレンジアミン、2,3,5,6-テトラメチル-1,4-フェニレンジアミン、o-トリジン、m-トリジン、3,3’,5,5’-テトラメチルベンジジン、ビス[4-(3-アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、2,2-ビス[4-(3-アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2-ビス[4-(3-アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、4,4’-ジアミノ-3,3’-ジメチルジシクロヘキシルメタン、4,4’-ジアミノジフェニルエーテル、3,4-ジアミノジフェニルエーテル、4,4’-ジアミノジフェニルメタン、2,2-ビス(4-アニリノ)ヘキサフルオロプロパン、2,2-ビス(3-アニリノ)ヘキサフルオロプロパン、2,2-ビス(3-アミノ-4-トルイル)ヘキサフルオロプロパン、1,2-ビス(4-アミノフェノキシ)エタン、1,3-ビス(4-アミノフェノキシ)プロパン、1,4-ビス(4-アミノフェノキシ)ブタン、1,5-ビス(4-アミノフェノキシ)ペンタン、1,6-ビス(4-アミノフェノキシ)ヘキサン、1,10-ビス(4-アミノフェノキシ)デカン、1,4-ビス(4-アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3-ビス(4-アミノフェノキシ)ベンゼン、ビス[4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、2,2-ビス[4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2-ビス[4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、3,5-ジアミノ安息香酸、4-アミノ安息香酸-4―アミノフェニル、4,4’-ジアミノベンズアニリドなどを挙げることができる。
 また、基板への密着性を高める為にシロキサン含有ジアミンを用いることも好ましい。
 シロキサン含有ジアミンとしては、下記ジアミンなどを挙げることができる。
 (式中、pは1から10の整数を表す)
 ポリアミック酸を得るために使用できる酸二無水物は特に限定されず、これらは1種でも複数種同時に用いても構わない。
 あえて、酸二無水物の具体例を挙げれば、ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’-ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’-ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’-ジフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物、2,2-ビス(3,4-ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン二無水物、3,3’,4,4’-ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物の様な芳香族テトラカルボン酸二無水物などを挙げることができる。
 また、1,2,3,4-シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2-ジメチル-1,2,3,4-シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4-テトラメチル-1,2,3,4-シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4-シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,4,5-シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物、3,4-ジカルボキシ-1,2,3,4-テトラヒドロ-1-ナフタレンコハク酸二無水物、2,3,5-トリカルボキシ-2-シクロペンタン酢酸二無水物、ビシクロ[2.2.2]オクト-7-エン-2,3,5,6-テトラカルボン酸二無水物、2,3,4,5-テトラヒドロフランテトラカルボン酸二無水物、3,5,6-トリカルボキシ-2-ノルボルナン酢酸二無水物の様な脂環式テトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4-ブタンテトラカルボン酸二無水物の様な脂肪族テトラカルボン酸二無水物を挙げることができる。
 ポリアミック酸樹脂塗膜のアルカリ現像液に対する溶解性の点からは、1,2,3,4-シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2-ジメチル-1,2,3,4-シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4-テトラメチル-1,2,3,4-シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4-シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,4,5-シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物、3,4-ジカルボキシ-1,2,3,4-テトラヒドロ-1-ナフタレンコハク酸二無水物、2,3,5-トリカルボキシ-2-シクロペンタン酢酸二無水物、ビシクロ[2.2.2]オクト-7-エン-2,3,5,6-テトラカルボン酸二無水物、2,3,4,5-テトラヒドロフランテトラカルボン酸二無水物、3,5,6-トリカルボキシ-2-ノルボルナン酢酸二無水物など、4個のカルボニル基が芳香環に直接結合しないテトラカルボン酸からなる酸二無水物が好ましく、より好ましくは1,2,3,4-シクロブタンテトラカルボン酸二無水物である。
 ポリアミック酸の重合に際し、ジアミンの総モル数と酸二無水物の総モル数との比は0.8から1.2であることが望ましい。
 通常の重縮合反応と同様、このモル比が1に近いほど生成する重合体の重合度は大きくなる。重合度が小さすぎると膜の強度が不十分となる。また重合度が大きすぎると塗膜作製時の作業性が悪くなる場合がある。したがって本発明における生成物の重合度は還元粘度が0.05~5.0dl/g(温度30℃のN-メチルピロリドン中、濃度0.5g/dl)とするのが好ましい。なかでも、上記還元粘度は、0.2~2.0dl/gが好適である。
 極性溶媒中でジアミンと酸二無水物を反応させる際に、使用できる極性溶媒としては、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチルピロリドン、N-ビニルピロリドン、N-メチルカプロラクタム、ジメチルスルホキシド、テトラメチル尿素、ピリジン、ジメチルスルホン、ヘキサメチルスルホキシド、m-クレゾール、γ-ブチロラクトン、プロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノ-n-プロピルエーテル等を挙げることができる。これらは単独でも、混合して使用してもよい。さらに、ポリアミック酸を溶解しない溶媒であっても、重合反応により生成したポリアミック酸が析出しない範囲で、上記溶媒に混合して使用してもよい。
 また、ジアミンと酸二無水物の反応温度は-20~150℃、好ましくは-5~100℃の任意の温度を選択することができる。
 このようにして得られたポリアミック酸はそのまま用いることもでき、またメタノール、エタノール、水等の貧溶媒に沈殿単離させて回収して用いることもできる。
 露光光吸収膜形成用組成物におけるアルカリ可溶性樹脂の含有量としては、特に制限されないが、膜構成成分に対して、10質量%~95質量%が好ましく、20質量%~90質量%がより好ましい。
 膜構成成分とは、露光光吸収膜形成用組成物における溶媒以外の成分を指す。
<光吸収剤>
 光吸収剤としては、露光光の透過を防止できる限り、特に制限されない。
 光吸収剤としては、例えば、紫外線吸収剤が挙げられる。
 紫外線吸収剤としては、例えば、ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系、サリチル酸エステル系、オキザリックアシッドアミド系、ニッケル錯塩系、トリアジン系、ベンゾエート系、酸化亜鉛、酸化チタン等の紫外線吸収剤が挙げられる。
 ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤とは、ベンゾトリアゾール骨格を有する紫外線吸収剤であり、例えば、ベンゾトリアゾールの2位の窒素原子にアリール基(例えば、置換又は無置換のフェニル基等)が直接結合した化合物等が挙げられる。
 ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤としては、例えば、2-(2-ヒドロキシ-5-メチルフェニル)-2H-ベンゾトリアゾール、2-(2-ヒドロキシ-3,5-ジ-t-ブチルフェニル)-2H-ベンゾトリアゾール、2-(3-t-ブチル-2-ヒドロキシ-5-メチルフェニル)-2H-ベンゾトリアゾール、2-(3,5-ジ-t-ペンチル-2-ヒドロキシフェニル)-2H-ベンゾトリアゾール、2-(2-ヒドロキシ-4-オクチロキシフェニル)-2H-ベンゾトリアゾール、2-(2-ヒドロキシ-5-t-オクチルフェニル)-2H-ベンゾトリアゾール、5-クロロ-2-(3,5-ジ-t-ブチル-2-ヒドロキシフェニル)-2H-ベンゾトリアゾール、5-クロロ-2-(3,5-ジ-sec-ブチル-2-ヒドロキシフェニル)-2H-ベンゾトリアゾール、2(3-t-ブチル-2-ヒドロキシ-5-メチルフェニル)-5-クロロ-2H-ベンゾトリアゾール、TINUVIN  1130(メチル3-(3-(2H-ベンゾトリアゾール-2-イル)-5-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート/ポリエチレングリコール300の反応生成物)等が挙げられる。
 ベンゾフェノン系紫外線吸収剤とは、ベンゾフェノン骨格を有する紫外線吸収剤である。
 ベンゾフェノン系紫外線吸収剤としては、例えば、2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン-5-スルホン酸、2-ヒドロキシ-4-メトキシ-2’-カルボキシベンゾフェノン、2,4-ジヒドロキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン(オキシベンゾン)、2,2’-ジヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-オクチロキシベンゾフェノン、4-ドデシロキシ-2-ヒドロキシベンゾフェノン、2,2’,4,4’-テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,2’-ジヒドロキシ-4,4’-ジメトキシベンゾフェノン、1,4-ビス(4-ベンゾイル-3-ヒドロキシフェニル)-ブタン等が挙げられる。
 サリチル酸エステル系紫外線吸収剤とは、サリチル酸エステル構造を有する紫外線吸収剤であり、例えば、サリチル酸とOH基を有する化合物(例えばフェノール等)とのエステル等が挙げられる。
 サリチル酸エステル系紫外線吸収剤としては、例えば、フェニルサリチル酸エステル、p-オクチルフェニルサリチル酸エステル、p-t-ブチルフェニルサリチル酸エステル等が挙げられる。
 オキザリックアシッドアミド系紫外線吸収剤とは、シュウ酸骨格とアミド結合とを有する紫外線吸収剤であり、例えば、シュウ酸アニリド誘導体等が挙げられる。
 オキザリックアシッドアミド系紫外線吸収剤としては、例えば、2-エトキシ-2’-エチルオキザリックアシッドビスアニリド、2-エトキシ-5-t-ブチル-2’-エチルオキザリックアシッドビスアニリド等が挙げられる。
 ニッケル錯塩系紫外線吸収剤とは、ニッケル錯塩である紫外線吸収剤である。
 ニッケル錯塩系紫外線吸収剤としては、例えば、[2,2’-チオビス(4-t-オクチルフェノレート)]-2-エチルヘキシルアミンニッケル塩(II)、[2,2’-チオビス(4-t-オクチルフェノラート)]-n-ブチルアミンニッケル塩(II)等が挙げられる。
 また紫外線吸収剤として、メトキシケイ皮酸オクチル、t-ブチルメトキシジベンゾイルメタン、ヒドロキシフェニルトリアジン系紫外線吸収剤[すなわち、ヒドロキシフェニルトリアジン骨格を有する紫外線吸収剤;例えば、2,4-ビス(2-ヒドロキシ-4-ブトキシフェニル)-6-(2,4-ジブトキシフェニル)-1,3,5-トリアジン、2-(4,6-ビス(2,4-ジメチルフェニル)-1,3,5-トリアジン-2-イル)-5-ヒドロキシフェニル、及びそれらの誘導体等]、ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸エキシル、酸化亜鉛、酸化チタン、エチルヘキシルトリアゾン等も挙げられる。
 これらは、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
 露光光吸収膜形成用組成物における光吸収剤の含有量としては、特に制限されないが、アルカリ可溶性樹脂に対して、5質量%~90質量%が好ましく、10質量%~80質量%がより好ましい。
<溶媒>
 本発明の露光光吸収膜形成用組成物は、各構成成分を均一に混合することによって容易に調製することができ、適当な溶媒に溶解されて溶液状態で用いられる。そのような溶媒としては、例えば、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールプロピルエーテルアセテート、トルエン、キシレン、メチルエチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、2-ヒドロキシプロピオン酸エチル、2-ヒドロキシ-2-メチルプロピオン酸エチル、エトキシ酢酸エチル、ヒドロキシ酢酸エチル、2-ヒドロキシ-3-メチルブタン酸メチル、3-メトキシプロピオン酸メチル、3-メトキシプロピオン酸エチル、3-エトキシプロピオン酸エチル、3-エトキシプロピオン酸メチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸エチル、乳酸ブチル、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、及びN-メチルピロリドン等を用いることができる。これらの溶媒は単独または2種以上の組合せで使用することができる。さらに、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテルアセテート等の高沸点溶剤を混合して使用することができる。
 露光光吸収膜形成用組成物の溶液は、用いる溶液に合わせて適宜選択したフィルタなどを用いて濾過した後、使用に供することが好ましい。フィルタの孔径としては、例えば、5μm程度が挙げられる。
 露光光吸収膜形成用組成物における溶媒の含有量としては、特に制限されないが、50質量%~99.5質量%が好ましく、70質量%~99質量%がより好ましく、80質量%~98質量%が特に好ましい。
<露光光吸収膜形成用組成物の材料特性>
 本発明の露光光吸収膜形成用組成物は、露光光吸収膜を形成する際に施す焼成の温度条件により、レジスト膜のアルカリ現像液に対する露光光吸収膜の現像液溶解速度を変えることができる。
 本発明の露光光吸収膜形成用組成物は、焼成温度により、例えば、図1で示すような特性を示すものである。
 図1は、露光光吸収膜に供される焼成温度を変えて焼成した結果、露光光吸収膜が示す、溶剤に対する耐性の程度、及び、露光光吸収膜が示す、現像液に対する不溶化の程度を示したグラフである。
 図1中、レジスト膜を形成するためのレジスト材料に含有される溶剤に対する露光光吸収膜の耐性の程度を、符号Aで示す。
 また、図1中、現像液に対する露光光吸収膜の不溶化の程度を、符号Bで示す。
 例えば、露光光吸収膜形成用組成物がポリアミック酸を含有している場合、符号Aの折れ線中a1で示すように、本発明の露光光吸収膜形成用組成物をa1以上の温度で焼成して得られる露光光吸収膜は、イミド化反応や架橋反応が始まる影響で、レジスト材料に含有される溶剤に対し耐性が上がってくる。焼成温度がa2までは、焼成温度が高いほど、溶剤耐性は上がり、a2以上だと、溶剤耐性は問題ないレベルになる。
 a2以上の焼成温度で焼成して得られる露光光吸収膜は、該露光光吸収膜上にレジスト材料を塗布しても、ミキシングを生じることはない。
 ここで、a2の焼成温度を、レジスト材料に含有される溶剤に対する露光光吸収膜の「溶剤耐性発現温度」ともいう。
 一方、符号Bの折れ線中b1で示すように、本発明の露光光吸収膜形成用組成物をb1以上の温度で焼成して得られる露光光吸収膜は、イミド化反応や架橋反応が始まり、該イミド化や架橋が進むことにより組成物中に占めるカルボン酸の割合が減るため、アルカリ現像液に対する露光光吸収膜の不溶化の程度は上がる。なお、焼成温度がb2以上であると、露光光吸収膜は、現像液に対し溶けなくなる。
 ここで、b2の焼成温度を、アルカリ現像液に対する露光光吸収膜の「現像液不溶化温度」ともいう。
 本発明では、上記「溶剤耐性発現温度」が、上記「現像液不溶化温度」より低く設定されている露光光吸収膜形成用組成物を用いるとよい。
 また、本発明では、露光光吸収膜を形成する際に施す焼成が、上記「溶剤耐性発現温度」と、上記「現像液不溶化温度」との間(図1中の符号Tで表される温度範囲に相当)の温度条件下で行われるとよい。
 この、好ましい焼成温度としては、例えば、露光光吸収膜形成用組成物がポリアミック酸を含有している場合、130℃~220℃付近である。
 尚、焼成については、以下の積層体のパターン形成方法の箇所等でも説明する。
 本発明の露光光吸収膜形成用組成物は、上述したように、アルカリ可溶性樹脂や溶媒の他に、架橋剤や現像速度調整剤などが含有されていてもよい。架橋剤や現像速度調整剤については、以下で詳しく説明する。
 例えば、露光光吸収膜形成用組成物に、アルカリ可溶性樹脂としてのポリアミック酸や架橋剤としてのエポキシ化合物が含有されている場合、該露光光吸収膜形成用組成物を焼成すると、焼成時には、ポリアミック酸のある一部がイミド化したり、他の一部がエポキシ化合物と反応したりする。
 露光光吸収膜形成用組成物におけるイミド化反応に供するポリアミック酸の含有割合や、エポキシ化合物の割合、現像速度調整剤の割合などを調整することにより、上記「溶剤耐性発現温度」と上記「現像液不溶化温度」との間隔(図1中の符号Tで表される温度範囲に相当)や、露光光吸収膜の現像液溶解速度の傾き(図1中の符号Bの折れ線中b1からb2への傾きに相当)を調整することができる。
 上記「溶剤耐性発現温度」と上記「現像液不溶化温度」との間隔(図1中の符号Tで表される温度範囲に相当)が広いほど、露光光吸収膜を作製する際の取り扱いが容易となる。また、露光光吸収膜の現像液溶解速度の傾き(図1中の符号Bの折れ線中b1からb2への傾きに相当)が小さいほど、温度マージンが広くなる。
 また、本発明では、露光光吸収膜形成用組成物に現像速度調整剤を含有させることにより、露光光吸収膜の現像液溶解速度の傾き(図1中の符号Bの折れ線中b1からb2への傾きに相当)を調整することができる。
<架橋剤>
 本発明の露光光吸収膜形成用組成物は、上記アルカリ可溶性樹脂と光吸収剤と溶媒の他に、架橋剤を含有してもよい。
 架橋剤としては、例えば、エポキシ化合物を挙げることができる。
 そのような化合物としては、エポキシ基を有する化合物であれば特に限定はない。例えば、少なくとも二つのエポキシ基を有する化合物として、トリス(2,3-エポキシプロピル)イソシアヌレート、1,4-ブタンジオールジグリシジルエーテル、1,2-エポキシ-4-(エポキシエチル)シクロヘキサン、グリセロールトリグリシジルエーテル、ジエチレングリコールジグリシジルエーテル、2,6-ジグリシジルフェニルグリシジルエーテル、1,1,3-トリス[p-(2,3-エポキシプロポキシ)フェニル]プロパン、1,2-シクロヘキサンジカルボン酸ジグリシジルエステル、4,4’-メチレンビス(N,N-ジグリシジルアニリン)、3,4-エポキシシクロヘキシルメチル-3,4-エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、トリメチロールエタントリグリシジルエーテル及びビスフェノール-A-ジグリシジルエーテル、及びペンタエリスリトールポリグリシジルエーテル等を挙げることができる。
 また、少なくとも二つのエポキシ基を有する化合物として、エポキシ基を有するポリマーを使用することができる。そのようなポリマーとしては、エポキシ基を有するポリマーであれば、特に制限なく使用することができる。
 そのようなポリマーは、エポキシ基を有する付加重合性モノマーを用いた付加重合により製造することができ、また、水酸基を有する高分子化合物とエピクロルヒドリン、グリシジルトシレート等のエポキシ基を有する化合物との反応により製造することができる。
例えば、ポリグリシジルメタクリレート、グリシジルメタクリレートとエチルメタクリレートの共重合体、グリシジルメタクリレートとスチレンと2-ヒドロキシエチルメタクリレートの共重合体、ポリ(3,4-エポキシシクロヘキシルメチルメタアクリレート)等の付加重合ポリマーや、エポキシノボラック等の縮重合ポリマーを挙げることができる。このようなポリマーの重量平均分子量としては、例えば、300~200,000である。
 また、少なくとも二つのエポキシ基を有する化合物として、例えば、アミノ基を有するエポキシ樹脂であるスミエポキシELM434、スミエポキシELM434L(住友化学(株)製)等を、シクロヘキセンオキサイド構造を有するエポキシ樹脂である、エポリードGT-401、同GT-403、同GT-301、同GT-302、セロキサイド2021、セロキサイド3000((株)ダイセル製)等を、ビスフェノールA型エポキシ樹脂である、JER1001、同1002、同1003、同1004、同1007、同1009、同1010、同828(以上、三菱ケミカル(株)製)等を、ビスフェノールF型エポキシ樹脂である、JER807(三菱ケミカル(株)製)等を、フェノールノボラック型エポキシ樹脂である、JER152、同154(以上、三菱ケミカル(株)製)、EPPN201、同202(以上、日本化薬(株)製)等を、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂である、EOCN-102、EOCN-103S、EOCN-104S、EOCN-1020、EOCN-1025、EOCN-1027(以上、日本化薬(株)製)、JER180S75(三菱ケミカル(株)製)等を、脂環式エポキシ樹脂である、デナコールEX-252(ナガセケムッテクス(株)製)、CY175、CY177、CY179(以上、CIBA-GEIGY A.G製)、アラルダイトCY-182、同CY-192、同CY-184(以上、CIBA-GEIGY A.G製)、エピクロン200、同400(以上、大日本インキ工業(株)製)、JER871、同872(以上、三菱ケミカル(株)製)、ED-5661、ED-5662(以上、セラニーズコーティング(株)製)等を、脂肪族ポリグリシジルエーテルである、デナコールEX-611、同EX-612、同EX-614、同EX-622、同EX-411、同EX-512、同EX-522、同EX-421、同EX-313、同EX-314、同EX-321(ナガセケムッテクス(株)製)等を、トリアジン系エポキシ化合物であるTEPIC-S、TEPIC-SS、TEPIC-HS、TEPIC-VL、TEPIC-FL(日産化学(株))等を挙げることができる。
 上記エポキシ基を有する化合物の含有量は、アルカリ可溶性樹脂100質量部に対して、例えば、70質量部以下であり、50質量部以下が好ましく、45質量部以下がより好ましい。エポキシ基を有する化合物の含有量が70質量部より大きい場合には、フォトレジスト用現像液に対する十分な溶解性が得られなくなることがある。
 露光光吸収膜形成用組成物における架橋剤の含有量としては、特に制限されないが、アルカリ可溶性樹脂に対して、例えば70質量%以下であり、好ましくは、50質量%以下である。
<現像速度調整剤>
 本発明の露光光吸収膜形成用組成物は、上記アルカリ可溶性樹脂と光吸収剤と溶媒の他に、現像速度調整剤を含有してもよい。
 現像速度調整剤は、フォトレジスト用現像液への溶解速度を調整する目的で使用することができる。
 現像速度調整剤としては、例えば、フェノール性水酸基又はカルボキシ基含有化合物である。
 例えば、フェノール性水酸基又はカルボキシ基で置換された芳香環を有する化合物が好ましい。
 例えば、1-ナフトエ酸、2-ナフトエ酸、1-ナフトール、2-ナフトール、1-アミノナフタレン、1-ヒドロキシ-2-ナフトエ酸、3-ヒドロキシ-2-ナフトエ酸、3,7-ジヒドロキシ-2-ナフトエ酸、6-ブロモ-2-ヒドロキシナフタレン、1,2-ナフタレンジカルボン酸、1,3-ナフタレンジカルボン酸、1,4-ナフタレンジカルボン酸、1,5-ナフタレンジカルボン酸、1,6-ナフタレンジカルボン酸、1,7-ナフタレンジカルボン酸、1,8-ナフタレンジカルボン酸、2,3-ナフタレンジカルボン酸、2,6-ナフタレンジカルボン酸、1,2-ジヒドロキシナフタレン、1,3-ジヒドロキシナフタレン、1,4-ジヒドロキシナフタレン、1,5-ジヒドロキシナフタレン、1,6-ジヒドロキシナフタレン、1,7-ジヒドロキシナフタレン、1,8-ジヒドロキシナフタレン、2,3-ジヒドロキシナフタレン、2,6-ジヒドロキシナフタレン、2,7-ジヒドロキシナフタレン、6-ヒドロキシ-1-ナフトエ酸、1-ヒドロキシ-2-ナフトエ酸、3-ヒドロキシ-2-ナフトエ酸、6-ヒドロキシ-2-ナフトエ酸、1-ブロモ-2-ヒドロキシ-3-ナフトエ酸、1-ブロモ-4-ヒドロキシ-3-ナフトエ酸、1,6-ジブロモ-2-ヒドロキシ-3-ナフトエ酸、3-ヒドロキシ-7-メトキシ-2-ナフトエ酸、1-アミノ-2-ナフトール、1,5-ジメルカプトナフタレン、1,4,5,8-ナフタレンテトラカルボン酸、3,5-ジヒドロキシ-2-ナフトエ酸、1,4-ジヒドロキシ-2-ナフトエ酸、2-エトキシ-1-ナフトエ酸、2,6-ジクロロ-1-ナフトール、2-ヒドロキシ-3-ナフタレンカルボン酸メチルエステル、6-ヒドロキシ-2-ナフタレンカルボン酸メチルエステル、3-ヒドロキシ-7-メトキシ-2-ナフタレンカルボン酸メチルエステル、3,7-ジヒドロキシ-2-ナフタレンカルボン酸メチルエステル、2,4-ジブロモ-1-ナフトール、1-ブロモ-2-ナフトール、2-ナフタレンチオール、4-メトキシ-1-ナフトール、6-アセトキシ-2-ナフトエ酸、1,6-ジブロモ-1-ナフトール、2,6-ジブロモ-1,5-ジヒドロキシナフタレン、1-アセチル-2-ナフトール、9-アントラセンカルボン酸、1,4,9,10-テトラヒドロキシアントラセン、及び1,8,9-トリヒドロキシアントラセン、安息香酸、4-メチル安息香酸、o-フタル酸、m-フタル酸、p-フタル酸、2-メトキシ安息香酸、イソフタル酸、テレフタル酸、2-ヒドロキシ安息香酸、3-ヒドロキシ安息香酸、4-ヒドロキシ安息香酸、2-アセトキシ安息香酸、2-アミノ安息香酸、3-アミノ安息香酸、4-アミノ安息香酸、トリメシン酸、1,4-ベンゼンジカルボン酸、2,3-ジメトキシ安息香酸、2,4-ジメトキシ安息香酸、2,5-ジメトキシ安息香酸、2,4-ジヒドロキシ安息香酸、2,6-ジヒドロキシ安息香酸、3,4-ジヒドロキシ安息香酸、3,5-ジヒドロキシ安息香酸、4-アセチル安息香酸、ピロメリット酸、トリメシン酸無水物、2-[ビス-(4-ヒドロキシフェニル)-メチル]安息香酸、3,4,5-トリヒドロキシ安息香酸、2-ベンゾフェノンカルボン酸、m-フェニル安息香酸、3-(4’-ヒドロキシフェノキシ)安息香酸、3-フェノキシ安息香酸、フェノール、1,4-ジヒドロキシベンゼン、1,3-ジヒドロキシベンゼン、1,2-ジヒドロキシベンゼン、2-メチルフェノール、3-メチルフェノール、4-メチフェノール、1,3,5-トリヒドロキシベンゼン、2,2-ビス-4-ヒドロキシフェニルプロパン、2-ヒドロキシビフェニル、2-アミノフェノール、3-アミノフェノール、4-アミノフェノール、2,4,6-トリス(4-ヒドロキシフェニルメチル)-1,3-ベンゼンジオール及び4-ベンジルオキシフェノール、ポリヒドロキシスチレン等が挙げられる。
 また、これらの化合物は、ポリマーや1つ以上の反応性基をもつ化合物と反応させて用いることが出来る。
 例えば、カルボキシ基やフェノール性水酸基を有する化合物の場合、トリス(2,3-エポキシプロピル)イソシアヌレート、1,4-ブタンジオールジグリシジルエーテル、1,2-エポキシ-4-(エポキシエチル)シクロヘキサン、グリセロールトリグリシジルエーテル、ジエチレングリコールジグリシジルエーテル、2,6-ジグリシジルフェニルグリシジルエーテル、1,1,3-トリス(p-(2,3-エポキシプロポキシ)フェニル)プロパン、1,2-シクロヘキサンジカルボン酸ジグリシジルエステル、4,4’-メチレンビス(N,N-ジグリシジルアニリン)、3,4-エポキシシクロヘキシルメチル-3,4-エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、トリメチロールエタントリグリシジルエーテル、ビスフェノール-A-ジグリシジルエーテル、及びペンタエリスリトールポリグリシジルエーテル等のエポキシ化合物やグリシジルメタクリレート等のエポキシ基を有する構造を含むポリマーと反応させて得られる化合物を、使用することができる。
 そのような現像速度調整剤としては、例えば、下記(45)で表される化合物などが挙げられる。式(45)中、Arは、1つ以上の水酸基、および/またはカルボキシ基で置換されたベンゼン環、ナフタレン環またはアントラセン環であり、炭素原子数1~5のアルキル基、炭素原子数1~5のアルコキシ基、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、ニトロ基、シアノ基、チオール基、炭素原子数1~5のチオアルキル基、フェノキシ基、アセチル基、炭素原子数1~5のアルコキシカルボニル基およびビニル基からなる群から選ばれる基で置換されていてもよい。
 現像速度調整剤としては、トリス(2,3-エポキシプロピル)イソシアヌレート及び1,4-ブタンジオールジグリシジルエーテル等の前記エポキシ化合物と、1-ヒドロキシ-2-ナフトエ酸、3-ヒドロキシ-2-ナフトエ酸、3,7-ジヒドロキシ-2-ナフトエ酸、1,2-ナフタレンジカルボン酸、1,4-ナフタレンジカルボン酸、1,5-ナフタレンジカルボン酸、2,3-ナフタレンジカルボン酸、2,6-ナフタレンジカルボン酸、1,3-ジヒドロキシナフタレン、1,5-ジヒドロキシナフタレン、1,6-ジヒドロキシナフタレン、1,7-ジヒドロキシナフタレン、1,8-ジヒドロキシナフタレン、2,6-ジヒドロキシナフタレン、2,7-ジヒドロキシナフタレン、6-ヒドロキシ-1-ナフトエ酸、3-ヒドロキシ-2-ナフトエ酸、1-ブロモ-2-ヒドロキシ-3-ナフトエ酸、1-ブロモ-4-ヒドロキシ-3-ナフトエ酸、1,6-ジブロモ-2-ヒドロキシ-3-ナフトエ酸、1,4,5,8-ナフタレンテトラカルボン酸、3,5-ジヒドロキシ-2-ナフトエ酸、及び1,4-ジヒドロキシ-2-ナフトエ酸、テレフタル酸、イソフタル酸、p-ヒドロキシ安息香酸、m-ヒドロキシ安息香酸、o-ヒドロキシ安息香酸、3,5-ジヒドロキシ安息香酸、2,4-ジヒドロキシ安息香酸、2,5-ジヒドロキシ安息香酸、2,6-ジヒドロキシ安息香酸、没食子酸等の二つ以上のカルボキシ基またはフェノール性水酸基を有する芳香族化合物とを反応させて得られる化合物が好ましい。
 上記現像速度調整剤の含有量としては、アルカリ可溶性樹脂100質量部に対して、例えば50質量部以下であり、または40質量部以下が好ましく、30質量部以下がより好ましい。
 本発明の露光光吸収膜形成用組成物で形成された露光光吸収膜は、非感光性の膜であるとよい。
 例えば、露光光吸収膜として感光性の膜を用いようとして露光光吸収膜形成用組成物に感光性成分を含有させる場合、露光光吸収膜形成用組成物に含有されている光吸収剤が感光性成分の働き(例えば、ラジカルの発生)を阻害しがちである。そのため、露光光吸収膜自体の感光性によって露光光吸収膜をパターニングすることが難しくなる場合がある。
 そこで、露光光吸収膜として、焼成温度の設定具合で、レジスト膜の現像液に対する溶解性をコントロールし、レジスト膜のパターン及び露光光吸収膜のパターンを形成する態様の方が好ましい。
 したがって、露光光吸収膜は、感光性ではなく非感光性のものを用いる方が好ましい。
(露光光吸収膜)
 本発明の露光光吸収膜は、前述した露光光吸収膜形成用組成物の硬化物である。
 露光光吸収膜は、例えば、前述した露光光吸収膜形成用組成物を基板上に塗布し、焼成することにより製造することができる。
(積層体)
 本発明の積層体は、複数の発光素子が配された基板と、本発明の露光光吸収膜とを備える。
 積層体は、更に、レジスト膜を備えていてもよい。
 基板とレジスト膜については、以下で詳しく説明する。
 積層体の作製にあたり、露光光吸収膜は、溶剤耐性発現温度が、現像液不溶化温度より低く設定されているとよい。
 つまり、例えば、図1で示すように、露光光吸収膜は、溶剤耐性発現温度(図1中の符号a2参照)が、現像液不溶化温度(図1中の符号b2参照)より低い温度を示すものであるとよい。
 露光光吸収膜を形成するための焼成条件については、以下で詳しく説明する。
 尚、本発明の積層体に対し、以下で記載する(積層体のパターン形成方法)を適用し、露光光吸収膜とレジスト膜とがパターン形成されている積層体を作製してもよい。
(積層体のパターン形成方法)
 本発明の積層体のパターン形成方法は、少なくとも以下の工程を含む。
 ・複数の表示素子が配された基板の上に、本発明の露光光吸収層膜形成用組成物を用いて、露光光吸収膜を形成する工程
 ・露光光吸収膜の上に、レジスト膜を形成する工程、及び
 ・レジスト膜を露光し、所望部分のレジスト膜と所望部分のレジスト膜の下に形成された露光光吸収膜とを現像することにより、積層体のパターンを得る工程、
 ・現像によって得られたパターン状のレジスト膜を除去する工程
 積層体のパターン形成方法は、更に、焼成によりパターン状の露光光吸収膜を熱硬化する工程を含んでいてもよい。
<露光光吸収膜を形成する工程>
 露光光吸収膜を形成する工程では、例えば、複数の表示素子が配された基板の上に、露光光吸収膜形成用組成物を塗布し、焼成して、露光光吸収膜を形成する。
 基板としては、例えば、ガラス基板、石英基板、アルミニウム、モリブデン、クロムな等の金属が被覆されたガラス基板、ポリシリコン、ITO、IZO、SiN、SiO等の無機膜が製膜されたガラス基板、有機膜が製膜された基板、ポリイミドフィルム、ポリエチレンテレフタラートフィルム、ポリカーボネートフィルム、シクロオレフィンポリマーフィルム等のプラスチックフィルム、シリコンウエハ、ヒ化ガリウム、窒化ガリウム等の半導体基板が挙げられる。上記有機膜は、カラーフィルター、オーバーコート、平坦化膜等のUV硬化樹脂から得られる膜が挙げられるが、これらに限定されない。
 基板上には、複数の表示素子が配されている。表示素子としては、例えば、有機発光素子、量子ドット発光素子などが挙げられる。有機発光素子としては、例えば、有機EL素子が挙げられる。
 基板上の複数の表示素子の数としては、特に制限されない。
 基板上の複数の表示素子の配列としては、特に制限されない。
 表示素子の大きさ、構造、形状としては特に制限されない。
 基板上に複数の表示素子を形成する方法としては、特に制限されず、例えば、公知の方法を用いることができる。
 複数の表示素子のそれぞれは、例えば、表示装置の表示パネルとして使用される。表示装置の表示パネルとしては、例えば、スマートフォンの表示パネルが挙げられる。
 露光光吸収膜形成用組成物の塗布方法としては、例えば、スピナー、スリットコーター等の適当な塗布方法が挙げられる。
 焼成は、例えば、ホットプレート、熱風循環式オーブン、遠赤外線加熱炉等の加熱手段を用いて行われる。
 露光光吸収膜を形成する際に施す焼成は、レジスト膜を形成するためのレジスト材料に含有される溶剤に対する露光光吸収膜の「溶剤耐性発現温度」(図1中の符号a2参照)と、レジスト膜のアルカリ現像液に対する露光光吸収膜の「現像液不溶化温度」(図1中の符号b2参照)との間の温度条件下で行われるとよい。
 つまり、図1中の符号Tで示される温度範囲内の所望の温度で、露光光吸収膜形成用組成物からなる塗膜を焼成することにより露光光吸収膜を形成するとよい。
 例えば、焼成温度をb2以上にすると、露光光吸収膜は現像液に対し溶解しないため、b2より低い温度である必要がある。
 一方、焼成温度をa2以上にしないと、レジスト材料の溶剤に溶解してしまうため、レジスト材料とミキシングしてしまう。
 そこで、焼成温度をa2以上、b2より低い温度範囲で、かつ望ましい現像溶解速度を示す温度で焼成するとよい。
 露光光吸収膜の膜厚としては、例えば0.05μm(50nm)~10μm、0.1μm(100nm)~8μm、0.5μm(500nm)~5μmである。
<レジスト膜を形成する工程>
 露光光吸収膜の上に、レジスト膜が形成される。
 レジスト膜の形成方法としては、特に制限されず、例えば、露光光吸収膜の上にレジスト材料を塗布、及び焼成することにより行うことができる。
 レジスト材料としては、ネガ型フォトレジスト及びポジ型フォトレジストのいずれも使用できる。
 レジスト材料としては、照射に使用される光又は電子線(EB)に応答するものであれば特に限定はない。
 以下では、レジスト材料の好ましい態様について、説明する。
 なお、本明細書においては電子線(EB)に応答するレジストもフォトレジストと称する。
 フォトレジストとしては、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、アクリル酸共重合体、メタクリル酸共重合体、ヒドロキシスチレン共重合体、ヒドロキシフェニルアクリルアミド共重合体、ヒドロキシフェニルメタクリルアミド共重合体、ヒドロキシフェニルマレイミド共重合体等のアルカリ可溶性樹脂と1,2-ナフトキノンジアジドスルホン酸エステルとからなるポジ型フォトレジスト、酸により分解してアルカリ溶解速度を上昇させる基を有するバインダーと光酸発生剤からなる化学増幅型ポジ型フォトレジスト、酸により分解してフォトレジストのアルカリ溶解速度を上昇させる低分子化合物とアルカリ可溶性バインダーと光酸発生剤とからなる化学増幅型ポジ型フォトレジスト、及び酸により分解してアルカリ溶解速度を上昇させる基を有するバインダーと酸により分解してフォトレジストのアルカリ溶解速度を上昇させる低分子化合物と光酸発生剤からなる化学増幅型ポジ型フォトレジスト、メタル元素を含有するレジスト、アルカリ可溶性樹脂と多価不飽和基含有モノマーと光ラジカル開始剤からなるネガ型フォトレジスト、アルカリ可溶性樹脂と多官能カチオン重合性モノマーと光カチオン開始剤からなるネガ型フォトレジストなどがある。
 レジスト膜の膜厚としては、例えば、10μm以下であり、5μm以下であり、2μm以下である。
 レジスト膜の厚みと露光光吸収膜の厚みとの比率(レジスト膜/露光光吸収膜)としては、特に制限されないが、例えば、0.01~10であり、0.03~5が好ましく、0.05~2がより好ましい。
<積層体のパターンを得る工程>
 積層体のパターンを得る工程は、レジスト膜を露光し、所望部分のレジスト膜と所望部分のレジスト膜の下に形成された露光光吸収膜とを現像することにより行われる。
 露光の際の光としては、特に制限されず、例えば、313nm~436nmの波長領域のいずれかの光を含む露光光、KrFエキシマレーザー、ArFエキシマレーザーなどが挙げられる。313nm~436nmの波長領域の少なくともいずれかの光を含む露光光としては、例えば、g線(436nm)、h線(405nm)、及びi線(365nm)の少なくともいずれかを含む露光光が挙げられる。
 露光の際の光は、レーザーであってもよいし、非レーザーであってもよい。
 非レーザーの際の露光は、例えば、低圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、メタルハライドランプなどを用いて行われる。
 露光の際の照射エネルギーとしては、特に制限されない。
 現像には、例えば、アルカリ現像液が用いられる。
 現像温度としては、例えば、5℃~50℃が挙げられる。
 現像時間としては、例えば、10秒間~300秒間が挙げられる。
 アルカリ現像液としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム、アンモニア水等の無機アルカリ類、エチルアミン、n-プロピルアミン等の第一級アミン類、ジエチルアミン、ジーn-ブチルアミン等の第二級アミン類、トリエチルアミン、メチルジエチルアミン等の第三級アミン類、ジメチルエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアルコールアミン類、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、コリン等の第4級アンモニウム塩、ピロール、ピペリジン等の環状アミン類、等のアルカリ類の水溶液を使用することができる。さらに、上記アルカリ類の水溶液にイソプロピルアルコール等のアルコール類、ノニオン系等の界面活性剤を適当量添加して使用することもできる。これらの中で好ましい現像液は水酸化カリウム水溶液及び第四級アンモニウム塩の水溶液、さらに好ましくはテトラメチルアンモニウムヒドロキシドの水溶液及びコリンの水溶液である。さらに、これらの現像液に界面活性剤などを加えることもできる。
 レジスト膜が、例えば、ポジ型レジスト膜であった場合、露光により、露光部のレジスト膜は現像液により溶解し、未露光部のレジスト膜は残存する。この場合、現像の際に、露光部のレジスト膜以外に、露光部のレジスト膜の下に形成された露光光吸収膜も現像液により溶解される。つまり、現像によりレジスト膜が無くなった上記露光部分に対応する露光光吸収膜も現像により除去される。露光光吸収膜が除去されることで、レジスト膜の現像後の残渣が一緒に除去される。こうして、所望部分の露光光吸収膜と所望部分のレジスト膜の下に形成された露光光吸収膜とが現像により除去されることで、レジスト膜の残渣も生ぜず、パターン化した露光光吸収膜の剥離も生ぜず、良好な、レジストのパターンとその下の露光光吸収膜のパターンとが形成される。
 あるいは、レジスト膜が、例えば、ネガ型レジスト膜であった場合、露光により、未露光部のレジスト膜は現像液により溶解し、露光部のレジスト膜は残存する。この場合、現像の際に、未露光部のレジスト膜以外に、未露光部のレジスト膜の下に形成された露光光吸収膜も現像液により溶解される。つまり、現像によりレジスト膜が無くなった上記未露光部分に対応する露光光吸収膜も現像により除去される。露光光吸収膜が除去されることで、露光光吸収膜の現像後の残渣が一緒に除去される。こうして、所望部分のレジスト膜と所望部分のレジスト膜の下に形成された露光光吸収膜とが現像により除去されることで、レジスト膜の残渣も生ぜず、パターン化したレジスト膜の剥離も生ぜず、良好な、レジストのパターンとその下の露光光吸収膜のパターンとが形成される。
 パターンの形状としては、特に限定されない。
 パターンとしては、例えば、1つの大きな露光光吸収膜を、複数の小さな露光光吸収膜(露光光吸収層)に分割するパターンが挙げられる。
<得られたパターン状のレジスト膜を除去する工程>
 現像によって得られたパターン状のレジスト膜を除去する工程における除去方法としては、特に制限されない。
 パターン状のレジスト膜の除去は、例えば、剥離液を用いて行われる。剥離液を用いた除去は、例えば、パターン状のレジスト膜を剥離液に浸漬することにより行ってもよいし、剥離液をパターン状のレジスト膜に塗布することにより行ってもよい。塗布方法としては、例えば、スプレー塗布が挙げられる。
 剥離液としては、例えば、無機アルカリ成分又は有機アルカリ成分を、水、ジメチルスルホキシド、N-メチルピロリドン、又はこれらの混合溶液に溶解させた剥離液が挙げられる。無機アルカリ成分としては、例えば、水酸化ナトリウム及び水酸化カリウムが挙げられる。有機アルカリ成分としては、例えば、第1級アミン化合物、第2級アミン化合物、第3級アミン化合物、及び第4級アンモニウム塩化合物が挙げられる。アルカリ性有機化合物としては、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド又はアルカノールアミン化合物が好ましい。
<熱硬化する工程>
 現像によって得られたパターン状の露光光吸収膜を熱硬化することにより、露光光吸収膜の膜物性を改良することができる。
 熱硬化の際の加熱温度としては、特に制限されず、例えば、150℃~300℃が挙げられる。
 熱硬化の際の加熱時間としては、特に制限されず、例えば、1分~5時間が挙げられる。
 熱硬化する工程は、通常、レジスト膜を除去する工程の後に行われる。
 以下、図2A~図2Fを用いて、積層体のパターン形成方法の一例を説明する。
 まず、複数の表示素子1Aが配された基板1を用意する(図2A)。基板1上には、複数の表示素子1Aがそれぞれ離間して配されている。
 次に、複数の表示素子1Aが配された基板1の上に、露光光吸収膜2を形成する(図2B)。露光光吸収膜2は、例えば、本発明の露光光吸収膜形成用組成物を塗布し、焼成することにより形成することができる。この際、レジスト膜を形成するためのレジスト材料に含有される溶剤に露光光吸収膜2が溶解しないように、かつ、レジスト膜をパターニングする際のアルカリ現像液に露光光吸収膜2が溶解するように、焼成条件が適宜調節される。なお、露光光吸収膜2は、非感光性である。
 次に、露光光吸収膜2上に、ネガ型レジスト材料を用いてレジスト膜3を形成し、マスク10を介して、光Lで露光する(図2C)。光Lとしては、レジスト膜3の感光性に応じて、適宜選択することができる。
 次に、アルカリ現像液を用いてレジスト膜3及び露光光吸収膜2を現像して、パターン状のレジスト膜3A及びパターン状の露光光吸収膜(露光光吸収膜パターン2A)を得る(図2D)。露光光吸収膜2は非感光性であるため、露光光吸収膜2の全面がアルカリ現像性に溶解可能であるが、露光部のレジスト膜3は、アルカリ現像液に不溶なため、露光部のレジスト膜3が現像の際にマスクとなって、パターン状の露光光吸収膜(露光光吸収膜パターン2A)が得られる。
 次に、パターン状のレジスト膜3Aを除去する(図2E)。パターン状のレジスト膜3Aの除去は、例えば、アルカリ剥離液に浸漬することにより行うことができる。
 次に、露光光吸収膜パターン2Aを焼成する(図2F)。焼成によって、薬液耐性が向上した露光光吸収膜パターン2Bが得られる。
(露光光吸収層)
 露光光吸収層は、例えば、表示素子の上に配され、表示素子が露光光に暴露されるのを防ぐ層である。
 露光光吸収層は、例えば、本発明の積層体のパターン形成方法によって露光光吸収層を分割して得られた複数の露光光吸収層の一つである。そのため、露光光吸収層は、露光光吸収膜を分割して得られる小さな露光光吸収膜ということができる。
(表示装置)
 本発明の表示装置は、例えば、本発明の露光光吸収層と、表示素子とを有する。
 表示素子は、例えば、有機発光素子、量子ドット発光素子である。
 表示装置は、例えば、更に、カラーフィルタ、円偏光板、タッチパネルなどを有していてもよい。
 次に実施例を挙げ本発明の内容を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
 なお、実施例において、試料の調製及び物性の分析に用いた装置及び条件は、以下の通りである。
<化合物の略称>
 ・CBDA:1,2,3,4-シクロブタンテトラカルボン酸二無水物
 ・APAB:4-アミノ安息香酸4-アミノフェニル
 ・NMP:N-メチル-2-ピロリドン
 ・TMAH:水酸化テトラメチルアンモニウム
 ・PGME:プロピレングリコールモノメチルエーテル
 ・PGMEA:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
(1)紫外線照射装置
 装置:キヤノン(株)製 PLA-600FA
(2)現像装置
 装置:滝沢産業(株)製 AD-1200
(3)ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)
 装置:日本分光(株)製
 カラム:(株)レゾナック製 Shodex(登録商標)GPC KD-803およびGPC KD-805
 カラム温度:50℃
 溶離液:ジメチルホルムアミド/LiBr・HO(30mM)/HPO(30mM)/テトラヒドロフラン(1%)
 流量:1.0mL/分
 重量平均分子量(以下、Mwと称す。):標準ポリエチレンオキシド換算値
(4)残渣評価
 装置:(株)オリンパス社製 光学顕微鏡MX61A
 装置:(株)日立ハイテクノロジーズ製 走査型電子顕微鏡S-4800
(合成例1)
<ポリアミック酸A1(ポリアミド酸)の合成>
 APAB 8.07g(35.3mmol)をNMP 114.75gに溶解させた後、窒素雰囲気下、氷浴で5~15℃に冷却させた。得られた溶液にCBDA 6.93g(35.3mmol)、及びNMP 20.25gを加えたあと、室温に戻して24時間反応させた。得られたポリアミック酸A1のMwは31,200、Mw/Mnは1.8であった。
(実施例1)
<露光光吸収膜形成用組成物の調製>
 ポリアミック酸A1(ポリアミド酸)を含む溶液4.78gに、紫外線吸収剤であるUvinul(登録商標、BASF社製)3050 0.19g、及びNMP 1.72gを添加し室温で2時間撹拌することにより、露光光吸収膜形成用組成物[1]を調製した。
(評価1)
<透過率の測定>
 露光光吸収膜形成用組成物[1]を石英基板上にスピナーを用いて塗布した後、ホットプレート上で90℃、3分間乾燥した。その後、ホットプレート上で190℃、3分間焼成して膜厚3μmの露光光吸収膜を形成した。得られた露光光吸収膜の300nm-800nmの透過率を、紫外-可視分光光度計UV-2600(島津製作所(株)製)を用いて測定した。結果を図3に示す。
(評価2)
<積層体のパターニング評価及びレジスト膜剥離後露光光吸収層膜のパターニング評価>
 露光光吸収膜形成用組成物[1]をITO膜付きガラス基板上にスピナーを用いて塗布した後、ホットプレート上で90℃、3分間乾燥した。その後、ホットプレート上で190℃、3分間焼成して膜厚3μmの露光光吸収膜を形成した。
 得られた露光光吸収膜上に、ポジ型感光性レジストであるTHMR-iP1800(東京応化工業(株)製)を、スピナーを用いて塗布した後、ホットプレート上で90℃、90秒間乾燥して膜厚1μmのレジスト膜を積層した。得られた積層膜に50μmのライン/スペースパターンが形成されるように設定されたマスクを通して、i線を120mJ/cm照射した。その後、23℃にて、2.38%TMAH水溶液で50秒間パドル現像を行った後、超純水で30秒間流水洗浄を行った。得られた積層体のパターンを光学顕微鏡及び(株)日立ハイテクノロジーズ製走査型電子顕微鏡S-4800を用いて観察した。
 続いて、PGME:PGMEA=70:30(質量%)の混合液にレジストを60秒間浸漬し、レジストを剥離した。これにより露光光吸収層のライン/スペースパターンが形成された。得られた露光光吸収膜のパターンを光学顕微鏡及び(株)日立ハイテクノロジーズ製走査型電子顕微鏡S-4800を用いて観察した。図4にSEM写真を示す。
 図3に示す通り、露光光吸収膜の透過率は、365nm付近では0%となり、i線領域で強く吸収していることが分かる。
 また、図4に示す通り、露光光吸収膜にレジスト膜が積層された積層体は、マスクパターン通り、ラインパターンが形成され、開口部(スペース部)に残渣及び残膜は見られなかった。さらに図4に示したレジスト剥離後のパターンのSEM画のように、レジスト膜を剥離後も露光光吸収層のパターンは維持されていた。
 1   基板
 1A  表示素子
 2   露光光吸収膜
 2A  露光光吸収膜パターン
 2B  露光光吸収膜パターン
 3   レジスト膜
 3A  パターン状のレジスト膜
 10  マスク
 L   光

 

Claims (16)

  1.  露光光の透過を防止する露光光吸収膜パターンを形成するための露光光吸収膜形成用組成物であって、
     前記露光光吸収膜形成用組成物は、アルカリ可溶性樹脂と、前記露光光を吸収する光吸収剤と、溶媒とを含有し、
     前記露光光吸収膜形成用組成物を焼成して形成される露光光吸収膜は、前記露光光吸収膜をパターン状に加工して前記露光光吸収膜パターンを形成するために前記露光光吸収膜上に配されるレジスト膜を形成するためのレジスト材料に含有される溶剤に対しては溶剤耐性を示し、前記レジスト膜のアルカリ現像液に対しては溶解性を示す、露光光吸収膜形成用組成物。
  2.  前記アルカリ可溶性樹脂がポリアミック酸である、請求項1に記載の露光光吸収膜形成用組成物。
  3.  架橋剤を含有する、請求項1に記載の露光光吸収膜形成用組成物。
  4.  前記架橋剤がエポキシ化合物である、請求項3に記載の露光光吸収膜形成用組成物。
  5.  現像速度調整剤を含有する、請求項1に記載の露光光吸収膜形成用組成物。
  6.  前記現像速度調整剤がフェノール性水酸基又はカルボキシ基含有化合物である、請求項5に記載の露光光吸収膜形成用組成物。
  7.  前記光吸収剤が紫外線吸収剤である、請求項1に記載の露光光吸収膜形成用組成物。
  8.  請求項1~7のいずれかに記載の露光光吸収膜形成用組成物の硬化膜である、露光光吸収膜。
  9.  非感光性である、請求項8に記載の露光光吸収膜。
  10.  複数の表示素子が配された基板と、前記基板上に配された請求項8に記載の露光光吸収膜とを備える積層体。
  11.  前記露光光吸収膜は、前記露光光吸収膜をパターン状に加工して露光光吸収膜パターンを形成するために前記露光光吸収膜上に配されるレジスト膜を形成するためのレジスト材料に含有される溶剤に対する前記露光光吸収膜の溶剤耐性発現温度が、前記レジスト膜のアルカリ現像液に対する前記露光光吸収膜の現像液不溶化温度より低く設定されている、請求項10に記載の積層体。
  12.  複数の表示素子が配された基板上に、請求項1~7のいずれかに記載の露光光吸収膜形成用組成物を用いて、露光光吸収膜を形成する工程と、
     前記露光光吸収膜の上に、レジスト膜を形成する工程と、
     前記レジスト膜を露光し、所望部分のレジスト膜と前記所望部分のレジスト膜の下に形成された前記露光光吸収膜とを現像する工程と、
     前記現像によって得られたパターン状のレジスト膜を除去する工程と、を含む、積層体のパターン形成方法。
  13.  更に焼成により前記現像によって得られたパターン状の露光光吸収膜を熱硬化する工程を含む、請求項12に記載の積層体のパターン形成方法。
  14.  前記露光光吸収膜を形成する際に施す焼成が、前記レジスト膜を形成するためのレジスト材料に含有される溶剤に対する前記露光光吸収膜の溶剤耐性発現温度と、前記レジスト膜のアルカリ現像液に対する前記露光光吸収膜の現像液不溶化温度との間の温度条件下で行われる、請求項12に記載の積層体のパターン形成方法。
  15.  請求項12に記載の積層体のパターン形成方法によって前記露光光吸収膜を分割して得られた複数の露光光吸収層の一つである、露光光吸収層。
  16.  請求項15に記載の露光光吸収層と、有機発光素子又は量子ドット発光素子とを有する表示装置。

     
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