明 細 書
層間絶縁膜、配線構造および電子装置と、それらの製造方法
技術分野
[0001] 本発明は、半導体素子、半導体チップ搭載基板、配線基板等の基板の多層配線 構造、特に層間絶縁膜の構造に関し、また当該多層配線構造を有する半導体装置 、配線基板、およびそれらを含む電子装置に関する。さらに本発明は当該多層配線 構造の製造方法、ならびに当該多層配線構造を有する半導体装置、配線基板、お よびそれらを含む電子装置の製造方法に関する。
背景技術
[0002] 従来、半導体基板上等の多層配線構造における配線層間の絶縁のために層間絶 縁膜が形成されている。
[0003] このような多層配線構造にお!/、て、配線間の寄生容量および配線抵抗による信号 遅延の問題が無視できなくなつてきており、低誘電率 (Low— k)を持つ層間絶縁膜 を用いることが要求されてきて!/、る。
[0004] 関連技術による半導体装置において、多数の半導体素子を形成した半導体基板 上に設けられた層間絶縁膜構造は、炭化珪素(SiC)等からなるバリアーキャップ層、 ノ リア一キャップ層の上に形成された炭素含有シリコンオキサイド(SiOC)膜、この Si OC膜に設けられたビア(VIA)ホール、 PAR (低誘電率シリコン(Si) )層、この PAR 層に設けられた溝、それらを覆うシリコンオキサイド(SiO )からなるハードマスクを備
2
えている。ヴィァホールには、銅(Cu)等の金属が埋め込まれ、電極または配線を形 成し、またこれの上端に溝内に Cu等が埋め込まれて、配線を形成している。
[0005] このような層間絶縁膜用として、フルォロカーボン膜 (以下、 CFx膜と呼ぶ)は 2. 5 程度と極めて低!/、比誘電率 kを有して!/、るため配線間の寄生容量を低くできることが 注目されている。しかし、 CFx膜は非常に水に弱ぐまた、密着性が悪い。従って、 C Fx膜は、シリコン炭窒化物(SiCN)層、シリコン窒化物(SiN)層、 SiO層、または、 S
2
iC層等の下地層上に形成される。
[0006] 従来、 CFx膜は、例えば、特許文献 1に示されているように、プラズマ発生用のガス
として、 He, Ne, Ar, Xe, Krガスを用い、フルォロカーボンガス(以下、 CFxガスと 呼ぶ、この CFxガスは、例えば、 C Fガスなどがある)を用いてプラズマ処理装置を
5 8
用いて成膜されている。そして、特許文献 1においては、発生するプラズマの電子密 度を調整するために、希ガスに、希釈用として N , H , NHを併用しており、これに
2 2 3
よって良好な密着性と成膜形状を得るとしている。
[0007] 特許文献 1:特開 2002— 220668号公報
発明の開示
発明が解決しょうとする課題
[0008] 一方、半導体素子上の配線構造、特に、層間絶縁膜を含む配線構造では、誘電 率をより一層低下させることが要求されている。し力もながら、層間絶縁膜としての CF X膜の誘電率を更に低下させることについて、これまで、何ら提案されていない。また 、層間絶縁膜として CF膜を使用する場合、 CFx膜のその他の電気特性、とくに絶縁 耐圧の向上とリーク電流の低下が望まれている。
[0009] そこで、本発明の一技術的課題は、低誘電率で再現性よく形成できる安定な半導 体装置等の層間絶縁膜とそれを備えた配線構造を提供することにある。
[0010] また、本発明のもう一つの技術的課題は、前記層間絶縁膜と前記配線構造とを製 造する方法を提供することにある。
課題を解決するための手段
[0011] 本発明は、上述した課題を解決するために、例えば、層間絶縁膜において、半導 体基板の下地層上に形成するフルォロカーボン膜に、窒素を含有させることで、比 誘電率 kが下げられ、絶縁耐圧が向上しかつリーク電流を低下させることができると 言う新規な知見に基づいたものである。
[0012] 即ち、本発明の一態様によれば、下地層上に形成されたフルォロカーボン膜を備 えた層間絶縁膜であって、前記フルォロカーボン膜は窒素を含有することを特徴とす る層間絶縁膜が得られる。
[0013] また、本発明のもう一つの態様によれば、前記いずれか一つの層間絶縁膜を備え た多層配線構造であって、前記層間絶縁膜にビア及びトレンチの内の少なくとも一 方と、前記ビア及びトレンチの内の少なくとも一方に埋設された導体層と、前記導体
層の周囲に設けられたバリアー層とを備えていることを特徴とする多層配線構造が得 られる。
[0014] また、本発明の更にもう一つの態様によれば、下地層上に形成されたフルォロカー ボン膜を備えた層間絶縁膜を成膜する方法であって、前記フルォロカーボン膜に窒 素を含有させることを特徴とする層間絶縁膜の製造方法が得られる。
[0015] また、本発明の別の一つの態様によれば、下地層上に形成された複数のフルォロ カーボン膜を備えた層間絶縁膜に金属導体を埋め込み形成する多層配線構造の製 造方法であって、前記フルォロカーボン膜に窒素を含有させることを特徴とする多層 配線構造の製造方法が得られる。
[0016] また、本発明の別のもう一つの態様によれば、下地層上に形成されたフルォロカー ボン膜を備えた層間絶縁膜と、前記層間絶縁膜に埋め込み形成された導体を備え た配線構造であって、前記フルォロカーボン膜は窒素を含有することを特徴とする配 線構造が得られる。
[0017] また、本発明の別の更にもう一つの態様によれば、下地層上に形成されたフルォロ カーボン膜を備えた層間絶縁膜と、前記層間絶縁膜に埋め込み形成された導体とを 備えた配線構造を製造する方法であって、前記フルォロカーボン膜は窒素を含有す ることを特徴とする配線構造の製造方法が得られる。
[0018] また、本発明の他の一つの態様によれば、下地層上に形成されたフルォロカーボ ン膜を備えた層間絶縁膜と、前記層間絶縁膜に埋め込み形成された配線構造を備 えた電子装置であって、前記フルォロカーボン膜は窒素を含有することを特徴とする 電子装置が得られる。
[0019] さらに、本発明の他のもう一つの態様によれば、下地層上に形成されたフルォロカ 一ボン膜を備えた層間絶縁膜と、前記層間絶縁膜に埋め込み形成された導体とを備 えた電子装置の製造方法であって、前記フルォロカーボン膜に窒素を含有させるこ とを特徴とする電子装置の製造方法が得られる。
図面の簡単な説明
[0020] [図 1]従来技術による半導体装置の層間絶縁膜構造を示す図である。
[図 2]本発明の実施例による配線構造の一例を示す断面図である。
園 3]本発明の実施例による配線構造のもう一つの例を示す図である。
園 4]本発明の実施例によるプラズマ処理装置を示す概略断面図である。
園 5]本発明の実施例による層間絶縁膜の窒素添加による比誘電率 k値の変化を示 す図である。
園 6]本発明の実施例による層間絶縁膜の窒素添加による絶縁破壊電界強度(MV /cm)の変化を示す図である。
園 7]本発明の実施例による層間絶縁膜の窒素添加によるリーク電流 (A)の変化を 示す図である。
園 8]本発明の実施例による層間絶縁膜の窒素添加による堆積速度 (nm/min)の 変化を示す図である。
園 9]本発明の実施例による層間絶縁膜の窒素添加による k値と絶縁破壊電界強度( MV/cm)との関係を示す図である。
[図 10]本発明の実施例による窒素含有フルォロカーボン膜の他の例の特性および 組成を示す図である。
[図 11]本発明の実施例による窒素含有フルォロカーボン膜の他の例の特性および 組成を示す図である。
[図 12]本発明の実施例による窒素含有フルォロカーボン膜の他の例の特性および 組成を示す図である。
[図 13]本発明の実施例による窒素含有フルォロカーボン膜の他の例の特性および 組成を示す図である。
[図 14]本発明の実施例による窒素含有フルォロカーボン膜の他の例の特性および 組成を示す図である。
[図 15A]図 10乃至図 14に示す条件のうち圧力を 200ミリトール(26· 6Pa)として、 N Fガスを流さな!/、場合(Occ)の Si上の CF膜の断面 SEM写真である。
3
[図 15B]図 10乃至図 14に示す条件のうち圧力を 400ミリトール(53· 2Pa)として、 N Fガスを流さな!/、場合(Occ)のそれぞれの Si上の CF膜の断面 SEM写真である。
3
[図 16A]図 10乃至図 14に示す条件のうち圧力を 200ミリトール(26· 6Pa)として、 N Fを 7cc流した場合の Si上の CF膜の断面 SEM写真である。
[図 16B]図 10乃至図 14に示す条件のうち圧力を 400ミリトール(53· 2Pa)として、 N Fを 7cc流した場合の Si上の CF膜の断面 SEM写真である。
3
[図 17雇 0乃至図 14の条件のうち圧力を 200ミリトール(26. 6Pa)および 400ミリト ール((53. 2Pa)として、 NFガスを 7cc流した場合と流さない場合での成膜後に温
3
度 (右縦軸)と脱ガスの程度を示す図である。
[図 18]図 10乃至 14と同じ条件で成膜した CF膜からの脱ガスを図 17と同様に示した 図で、 NFガスの流量を変えた場合および Nガスを流した場合を示す。
3 2
[図 19]図 18の部分拡大図である。
発明を実施するための最良の形態
[0021] 本発明の実施例を説明する前に、本発明の理解を容易にするために、関連技術に よる半導体装置の層間絶縁膜構造について説明する。
[0022] 図 1は、関連技術に係る半導体装置の層間絶縁膜構造を示す図である。図 1を参 照すると、関連技術による半導体装置において、多数の半導体素子を形成した半導 体基板(図示せず)上に設けられた層間絶縁膜構造 (配線層間の接続部分 1箇所の みを示す) 100は、炭化珪素(SiC)等からなるバリアーキャップ層 71、ノ リア一キヤッ プ層 71の上に形成された炭素含有シリコンオキサイド(SiOC)膜 72、この SiOC膜 7 2に設けられたビア(VIA)ホール 8、 PAR (低誘電率シリコン(Si) )層 73、この PAR 層 73に設けられた溝 9、それらを覆うシリコンオキサイド(SiO )からなるハードマスク
2
74を備えている。ヴィァホール 8には、銅(Cu)等の金属が埋め込まれ、電極または 配線 8を形成し、またこれの上端に溝 9内に Cu等が埋め込まれて、配線 11を形成し ている。
[0023] 次に、本発明について更に詳しく説明する。
[0024] 本発明の層間絶縁膜は、下地層上に形成されたフルォロカーボン膜を備えている
。このフルォロカーボン膜は窒素を含有する。
[0025] 前記下地層は、基体上に形成された SiCN層、 SiN層、 SiCO層、 SiO層、 SiC層
2 及び CH層 [y=0. 8〜1 · 2]等のハイド口カーボン(CH)層の内の少なくとも一種か y
らなることが好ましい。
[0026] また、フルォロカーボン膜の厚さは、 50〜500nmであることが好ましい。
[0027] また、フルォロカーボン膜の窒素含有量は、 0. 5乃至 6原子%の範囲であることが 好ましい。このフルォロカーボン膜は、原子比で F/Cが 0. 8乃至 1. 1好ましくは 0. 8〜0. 9範囲内で Fおよび Cを含有し、かつ窒素を 0. 1乃至 10原子%含有すること が好ましい。
[0028] そして、このフルォロカーボン膜の比誘電率 kは、 1. 5〜2. 2であること力 S好ましく、
1. 5〜2. 0であることカより好ましい。
[0029] また、前記フルォロカーボン膜は、 Arガス、 Xeガスおよび Krガスの少なくとも一つ を用いて発生させたプラズマ中で Cおよび Fを含む少なくとも一種のガスおよび Nを 含むガスを用いて CVDによって形成することができる。
[0030] この Nを含むガスは、 Nガスおよび NFガスの一方または両方を含むことが好まし
2 3
い。
[0031] さらに、前記フルォロカーボン膜上に形成された SiCN、 SiN、 SiCO、 SiO、 SiC、
2 及び CH [y=0. 8〜; 1. 2]等のハイド口カーボン(CH)の一つ又は複数からなる層 y
を備えていることが好ましい。
[0032] また、本発明の多層配線構造は、前記した!/、ずれか一つの層間絶縁膜を備えて!/、 る。前記層間絶縁膜にビア及びトレンチの内の少なくとも一方と、前記ビア及びトレン チの内の少なくとも一方に埋設された導体層と、前記導体層の周囲に設けられたノ リ ァ一層とを備えて!/、ることが好ましレ、。
[0033] また、本発明の層間絶縁膜の製造方法は、下地層上に形成されたフルォロカーボ ン膜を備えた層間絶縁膜を成膜する方法であって、前記フルォロカーボン膜に窒素 を含有させることを含む。
[0034] この層間絶縁膜の製造方法において、前記フルォロカーボン膜は、原子比で F/ Cが 0. 8乃至 1. 1の範囲で Fおよび Cを含有しかつ窒素を 0. 1乃至 10原子%含有 すること力 S好ましい。また、前記フルォロカーボン膜は窒素を 0. 5乃至 6原子%含有 することが好ましい。
[0035] また、前記フルォロカーボン膜の厚さは、 50〜500nmであること力 S好ましい。
[0036] また、前記フルォロカーボン膜の比誘電率 kは、 1. 5〜2. 2であること力 S好ましく、 前記フルォロカーボン膜の比誘電率 kは、 1. 5〜2. 0であることがより好ましい。
[0037] また、前記層間絶縁膜の製造方法において、基体上に SiCN層、 SiN層、 SiCO層 、 SiO層、 SiC層、及び CH層 [y=0. 8〜; 1. 2]等のハイド口カーボン(CH)層の内
2 y
の少なくとも一種からなる前記下地層を形成することが好ましい。
[0038] さらに、前記層間絶縁膜の製造方法において、さらに、前記フルォロカーボン膜上 に SiCN、 SiN、 SiCO, SiO 、 SiC、及び CH [y=0. 8〜; L 2]等のハイド口カーボ
2 y
ン(CH)の内の一つ又は複数からなる層を形成することが好ましい。
[0039] また、前記層間絶縁膜の製造方法にお!/、て、前記フルォロカーボン膜を Arガス、 X eガスおよび Krガスの少なくとも一つを用いて発生させたプラズマ中で Cおよび Fを含 む少なくとも一種のガスおよび窒素を含むガスを用いて CVDによって形成することが 好ましい。
[0040] また、前記 Nを含むガスは、 Nガスおよび NFガスの一方または両方を含むことが
2 3
好ましい。
[0041] また、本発明の多層配線構造の製造方法は、下地層上に形成された複数のフルォ 口カーボン膜を備えた層間絶縁膜に金属導体を埋め込み形成する多層配線構造の 製造方法であって、前記フルォロカーボン膜に窒素を含有させることを含む。
[0042] また、前記フルォロカーボン膜は、厚さが 50〜500nmであることが好ましぐ原子 比で F/Cが 0. 8乃至 1. 1の範囲で Fおよび Cを含有しかつ窒素を 0. 1乃至 10原子 %含有することが好ましい。
[0043] また、前記フルォロカーボン膜は窒素を 0. 5乃至 6原子%含有することが好ましい
〇
[0044] また、前記フルォロカーボン膜の比誘電率 kは、 1. 5〜2. 2であること力 S好ましく、 1 . 5〜2. 0であることカより好ましい。
[0045] また、前記フルォロカーボン膜は、 Arガス、 Xeガスおよび Krガスの少なくとも一つ を用いて発生させたプラズマ中で Cおよび Fを含む少なくとも一種のガスおよび Nを 含むガスを用いて CVDによって形成することが好ましい。ここで、前記 Nを含むガス は、 Nガスおよび NFガスの一方または両方を含むことが好ましい。
2 3
[0046] また、本発明の多層配線構造の製造方法において、基体上に、 SiCN層、 SiN層、 SiCO層、 SiO層、 SiC層、及び CH層 [y=0. 8〜; 1. 2]等のハイド口カーボン(CH
)層の内の少なくとも一種からなる前記下地層を形成しても良い。
[0047] また、前記多層配線構造の製造方法において、さらに、前記フルォロカーボン膜上 に、 SiCN、 SiN、 SiCO、 SiO、 SiC、及び CH [y=0. 8〜; L 2]等のハイドロカ一
2 y
ボン(CH)の一つ又は複数からなる層を形成することが好まし!/、。
[0048] 本発明の配線構造は、下地層上に形成されたフルォロカーボン膜を備えた層間絶 縁膜と、前記層間絶縁膜に埋め込み形成された導体を備えている。この配線構造に おいて、前記フルォロカーボン膜は窒素を含有する。
[0049] また、前記フルォロカーボン膜は、厚さが、 50〜500nmであること力 S好ましく、原子 比で F/Cが 0. 8乃至 1. 1の範囲で Fおよび Cを含有しかつ Nを 0. 1乃至 10原子% 含有することが好ましい。
[0050] また、前記フルォロカーボン膜は窒素を 0. 5乃至 6原子%含有することが好ましい
〇
[0051] また、前記フルォロカーボン膜の比誘電率 kは、 1. 5〜2. 2であること力 S好ましく、 1 . 5〜2. 0であることカより好ましい。
[0052] また、このフルォロカーボン膜は、 Arガス、 Xeガスおよび Krガスの少なくとも一つを 用いて発生させたプラズマ中で Cおよび Fを含む少なくとも一種のガスおよび Nを含 むガスを用いて CVDによって形成されたものであることが好ましぐ前記 Nを含むガ スは、 Nガスおよび NFガスの一方または両方を含むことがより好ましい。
2 3
[0053] また、前記いずれか一つの配線構造において、前記下地層は、基体上に形成され た SiCN層、 SiN層、 SiCO層、 SiO層、 SiC層、及び CH層 [y=0. 8〜; 1. 2]等の
2 y
ハイド口カーボン(CH)層の内の少なくとも一種からなることが好ましい。
[0054] また、さらに、前記絶縁膜上に形成された SiCN、 SiN、 SiCO, SiO、 SiC、及び C
2
H [y=0. 8〜; 1. 2]等のハイド口カーボン(CH)の内の一つ又は複数からなる層を y
備えていることが好ましい。
[0055] また、本発明の配線構造の製造方法は、下地層上に形成されたフルォロカーボン 膜を備えた層間絶縁膜と、前記層間絶縁膜に埋め込み形成された導体とを備えた配 線構造を製造する方法であって、前記フルォロカーボン膜は窒素を含有する。
[0056] また、前記フルォロカーボン膜は、原子比で F/Cが 0. 8乃至 1. 1の範囲で Fおよ
び Cを含有しかつ Nを 0. 1乃至 10原子%含有することが好ましい。
[0057] また、前記フルォロカーボン膜は窒素を 0. 5乃至 6原子%含有することが好ましい
[0058] また、前記フルォロカーボン膜の比誘電率 kは、 1. 5 2. 2であること力 S好ましく、 1
. 5 2. 0であることカより好ましい。
[0059] また、前記フルォロカーボン膜の厚さは、 50 500nmであること力 S好ましい。
[0060] また、前記フルォロカーボン膜は、 Arガス、 Xeガスおよび Krガスの少なくとも一つ を用いて発生させたプラズマ中で Cおよび Fを含む少なくとも一種のガスおよび Nを 含むガスを用いて CVD形成されたものであることが好ましぐ 前記 Nを含むガスは、 Nガスおよび NFガスの一方または両方を含むことがより好ましい。
2 3
[0061] また、前記配線構造の製造方法において、基体上に、 SiCN層、 SiN層、 SiCO層
SiO層、 SiC層、及び CH層 [y=0. 8〜; 1. 2]等のハイド口カーボン(CH)層の内
2 y
の少なくとも一種からなる前記下地層を形成することが好ましい。
[0062] また、前記配線構造の製造方法にお!/、て、さらに、前記絶縁膜上に形成された SiC N SiN SiCO, SiO SiC、及び CH [y=0. 8〜; L 2]等のハイド口カーボン(CH
2 y
)の内の一つ又は複数からなる層を備えて!/、ることが好まし!/、。
[0063] また、本発明の電子装置は、下地層上に形成されたフルォロカーボン膜を備えた 層間絶縁膜と、前記層間絶縁膜に埋め込み形成された配線構造を備え、前記フル ォロカーボン膜は窒素を含有する。
[0064] また、前記フルォロカーボン膜は、原子比で F/Cが 0. 8乃至 1. 1の範囲で Fおよ び Cを含有しかつ Nを 0. 1乃至 10原子%含有することが好ましい。
[0065] また、前記フルォロカーボン膜は窒素を 0. 5乃至 6原子%含有することが好ましい
[0066] また、前記フルォロカーボン膜の比誘電率 kは、 1. 5 2. 2であること力 S好ましく、 1 . 5 2· 0であることが好ましい。
[0067] また、前記フルォロカーボン膜は、 Arガス、 Xeガスおよび Krガスの少なくとも一つ を用いて発生させたプラズマ中で Cおよび Fを含む少なくとも一種のガスおよび Nを 含むガスを用いて CVDによって形成されていることが好ましぐ前記 Nを含むガスは
、 Nガスおよび NFガスの一方または両方を含むことが好ましい。
2 3
[0068] また、前記電子装置において、前記下地層は、基体上に形成された SiCN層、 SiN 層、 SiCO層、 SiO層、 SiC層、及び CH層 [y=0. 8〜; 1. 2]等のハイド口カーボン(
2 y
CH)層の内の少なくとも一種からなることが好ましい。
[0069] また、前記電子装置において、さらに、前記絶縁膜上に形成された SiCN、 SiN、 Si CO、 SiO、 SiC、及び CH [y=0. 8〜; L 2]等のハイド口カーボン(CH)の一つ又
2 y
は複数からなる層を備えてレ、ることが好ましレ、。
[0070] また、本発明によれば、前記!/、ずれか一つの電子装置にお!/、て、前記フルォロカ 一ボン膜の厚さは、 50〜500nmであることを特徴とする電子装置が得られる。
[0071] また、本発明の電子装置の製造方法は、下地層上に形成されたフルォロカーボン 膜を備えた層間絶縁膜と、前記層間絶縁膜に埋め込み形成された導体とを備えた電 子装置の製造方法であって、前記フルォロカーボン膜に窒素を含有させることを含 む。
[0072] また、前記フルォロカーボン膜の厚さは、 50〜500nmであること力 S好ましい。
[0073] また、前記フルォロカーボン膜は、原子比で F/Cが 0. 8乃至 1. 1の割合で Fおよ び Cを含有しかつ窒素を 0. 1乃至 10原子%含有することが好ましい。
[0074] また、前記フルォロカーボン膜は窒素を 0. 5乃至 6原子%含有することが好ましい
〇
[0075] また、前記フルォロカーボン膜の比誘電率 kは、 1. 5〜2. 2であること力 S好ましく、 1 . 5〜2. 0であることカより好ましい。
[0076] また、前記フルォロカーボン膜は、 Arガス、 Xeガスおよび Krガスの少なくとも一つ を用いて発生させたプラズマ中で Cおよび Fを含む少なくとも一種のガスおよび Nを 含むガスを用いて CVDによって形成されたものであることが好ましぐ前記 Nを含む ガスは、 Nガスおよび NFガスの一方または両方を含むことがより好ましい。
2 3
[0077] また、前記電子装置の製造方法において、基体上に SiCN層、 SiN層、 SiCO層、 SiO層、 SiC層、及び CH層 [y=0. 8〜; 1. 2]等のハイド口カーボン(CH)層の内の
2 y
少なくとも一種からなる前記下地層を形成することが好ましい。
[0078] また、前記電子装置の製造方法において、さらに、前記絶縁膜上に形成された SiC
N、 SiN、 SiO、 SiCO、 SiC、及び CH [y=0. 8〜; L 2]等のハイド口カーボン(CH
2 y
)の内の一つ又は複数からなる層を備えて!/、ることが好まし!/、。
[0079] 以上説明した本発明によれば、比誘電率 kが 2. 0以下の低誘電率で安定な半導体 装置の層間絶縁膜とその製造方法を提供することができる。
[0080] また、本発明によれば、絶縁耐圧が向上しリーク電流が低下した層間絶縁膜を備え た配線構造とそれを製造する方法を提供することができる。
実施例
[0081] それでは、本発明の実施例について図面を参照しながら説明する。
[0082] 図 2は本発明の実施例の形態による配線構造を示す断面図である。図 2に示すよう に、半導体装置において、多数の半導体素子を形成した半導体基板(図示せず)上 に設けられた多層配線構造 (配線層間の接続部分 1箇所のみを示す) 10は、炭窒化 珪素(SiCN)からなるバリアーキャップ層 1の上に、フルォロカーボン膜(以下, CFx 膜と呼ぶ)からなる層間絶縁膜 2が形成されて!/、る。
[0083] 層間絶縁膜 2とバリアーキャップ層 1とを貫通してビアホール 7が設けられている。こ のビアホール 7には、 Cuからなる電極または配線 8が形成されている。さらに、層間 絶縁膜 2の上に SiCNからなる第 1の接着層 3を介してフルォロカーボン膜からなる第 2の層間絶縁膜 4が形成されている。さらに第 2の層間絶縁膜 4の上に SiCNからなる 第 2の接着層 5を介して、シリコンオキサイド(SiO )からなる硬質マスク 6が設けられ
2
ている。
[0084] また、硬質マスク 6から層間絶縁膜 2まで溝 9が設けられ、 Cuからなる配線導体 11 力 Sこの溝に埋め込まれてレ、る。
[0085] ここで、ノ リア一キャップ層 1、及び第 1及び第 2の接着層 3, 5の SiCNは、比誘電 率が 4. 0〜4. 5である力 S、これらバリアーキャップ層、接着層として、 kが 3. 0より小さ ぃノヽイド口カーボンや、接着層として、更に薄い k = 3. 0の SiCO膜を用いることも可 能である。ここで、 k= 3. 0以下のハイド口カーボンとしては、ブチンと Arプラズマから アモルファスカーボン膜(CHy:y=0. 8〜; ί · 2)を 20〜30nmの厚みで成膜すること 力 S挙げられる。なお、誘電率は上昇するが、バリアキャップ層、接着層として SiN, Si C及び SiO等を用いても良いことは勿論である。
[0086] また、層間絶縁膜は、 k= 2. 0のフルォロカーボン(CFx)膜からなる力 さらに、 k = 1. 5程度のフルォロカーボン膜も形成することもできる。このようなフルォロカーボ ン膜は、窒素を含有させることによって得ること力 Sできる。 更に、硬質マスク層 6とし て k=4. 0の SiO膜を用いたが、 kが 3. 0よりも小さい SiCO膜を作製することもでき
[0087] また、硬質マスク 6として、 k = 3. 0以下のハイド口カーボンによって形成することも できる。例えば、この種のハイド口カーボンとしては、上述のハイド口カーボン膜が挙 げられる。
[0088] 図 3は本発明の他の実施例による簡素化された多層配線構造を示す断面図である 。図 3に示すように、半導体装置において、多数の半導体素子を形成した半導体基 板(図示せず)上に設けられた多層配線構造 (配線層間の接続部分 1箇所のみを示 す) 20は、ハイド口カーボン CH層 [y = 0. 8〜; ί · 2]からなるバリアーキャップ層 21の 上に、フルォロカーボン CFx膜 = 0· 8〜; ί · 1]からなる層間絶縁膜 22が形成され ており、その上に他のバリアー層 25が形成されている。ノ リア一層 25としてもハイド口 カーボン CH層 [y=0. 8〜; ί · 2]が使用されている。これらのバリアーキャップ層 21と 層間絶縁膜 22の下部とを貫通してビアホール 27が設けられている。このビアホーノレ 27には、 Cuからなる電極または配線 28が形成されている。層間絶縁膜 22の残部( 上部)とバリアー層 25とを貫通して溝 29が設けられ、 Cuからなる配線導体 28 'がこの 溝 29に埋め込まれている。ここで、ノ リア一キャップ層 21及びバリアー層 25は k= 3 . 0またはそれ以下のハイド口カーボン CH層からなり、層間絶縁膜 22は、 k= 2. 0〜
1. 5のフルォロカーボン (CFx)膜からなるので、総合的な誘電率を従来構造より大 幅に/ J、さくすることカできる。
[0089] 図 4は本発明の実施例によるプラズマ処理装置 30を示す概略断面図である。図 4 を参照すると、マイクロ波 41は、導波管 42を経て、プラズマ処理装置 30のチャンバ 一壁 38の上部に絶縁体板 31を介して設置されたラジアルラインスロットアンテナ (RL SA) 32からその下の絶縁体板 31とシャワープレート 33とを透過して、プラズマ発生 領域 34に放射される。プラズマを励起するプラズマ励起用ガスとして、ガス導入管 43 を介して、 Arガス(または、 Krガス、 Xeガス)等の希ガスを上段シャワープレート 33か
らプラズマ発生領域 34に均一に吹き出させ、そこに放射されるマイクロ波によってプ ラズマが励起される。
[0090] マイクロ波励起プラズマ処理装置 30の拡散プラズマ領域に下段シャワープレート 3 5が設置されている。
[0091] ここで、上段シャワープレート 33に導入管 43を介して Xe、 Kr又は Arガスを、下段 シャワープレート 35に導入管 46から SiHガスを流せば、基板、例えば、シリコンゥェ
4
ハ 36の表面でシリコン(SiO )膜の形成ができる。また、上段シャワープレート 33から
2
Xe, Kr又は Arガスを、下段シャワープレート 35からトリメチルシランガスを流せば、 S iC膜が形成され、さらに、上段シャワープレート 33から、 Kr、 Xe、または Arガスを流 し、下段シャワープレート 35から SiHガスと Nガスを流せば、 SiN膜が形成される。
4 2
[0092] また、上段シャワープレート 33から、 Kr、 Xe、または Arガスを流し、下段シャワープ レート 35から CxFy (C F , C F等)ガスを流せば、フロロカーボン膜の形成ができる
5 8 4 8
。本発明では、 CxFyガスと同時に窒素を含むガス、例えば、 Nガス、 NFガス及び
2 3
NHガスの内の少なくとも一つを流す。
3
[0093] また、処理室 37内の排ガスは、図示しない排気ポートを介して、排気ダクト内を通り 、ポンプへと夫々導かれる。なお、処理室 37内の基板、例えば、シリコンウェハ 36の 支持台は、高周波 (RF)電源 39に接続されて!/、る。
[0094] 次に、本発明の実施例による CFx成膜プロセスについて詳細に説明する。
[0095] 図 2を参照すると、本発明の実施例による CFx成膜プロセスでは、まず下地層 1とし て、 SiCN又は SiCOを SiH /C H /N又は O等を用いたプラズマ処理によって
4 2 4 2 2
形成する。なお、シランガス(SiH ) /エチレンガス(C H )の代わりに、有機シランを
4 2 4
用いても良レ、ことは勿論である。
[0096] 次に、この下地層 1上に、反応ガスとしてフルォロカーボンガス(CFx)を用い、さら に、 Nガスを添加して、 Arプラズマによって膜厚 50〜500nmの CFx膜 2を成膜する
2
〇
[0097] ここで、反応ガスのフルォロカーボンガスとしては、一般式 C F (但し、 nは 2〜8の n 2n
整数)もしくは、 C F (nは 2〜8の整数)で示される不飽和脂肪族フッ化物を用い n 2n- 2
ること力 Sできる。例えば、 C Fの一般式で示されるォクタフルォロペンチン、オタタフ
炭素が上げられる。
[0098] 次に、図 2に戻って、図示された配線構造の製造方法について説明する。
[0099] 図 2に示すように、ノ リア一キャップ層 1を下地層として、第 1の層間絶縁膜 2を形成 する。この第 1の層間絶縁膜 2にエッチングによって、ビアホール 7を形成する。次に 、このビアホール 7の内壁に、電極金属の層間絶縁膜への拡散を防止するバリアー 層 7' として、ニッケルのフッ化物、好ましくは 2フッ化ニッケル(NiFで示す)膜を、 P
2
VDでニッケルを成膜しそれをフッ化処理することにより、または MOCVDによって直 接、形成する。
[0100] 次に、同様に、接着層からなる下地層 5として SiCN層又は炭素含有シリコンォキサ イド(SiCO)層を形成し、その上に、層間絶縁膜 4を形成する。この層間絶縁層 4上 に、更に接着用の下地層 5として、 SiCN層又は SiCO層を形成し、その下地層 5の 上に、硬質マスク層 6として、 SiO又は SiCO層を形成する。ここで、 SiO層は、図 4
2 2
に示されるプラズマ処理装置 30の上段シャワープレート 33から Arと〇の混合ガスを
2
導入し、下段シャワープレート 35に、 SiHガスを導入すればよい。また、 SiC〇層は
4
前述した下地層と同様に形成できる。
[0101] 次に、エッチングによって、溝 9を形成し、溝 9の内壁面に、 NiFノ リア一層 9'を形
2
成し、この溝 9に金属として Cuを充填して、配線導体 11が形成されて配線構造 10が 兀成する。
[0102] 次に図 3の配線構造の製造方法について説明する。この構造を製作するには、ま ずバリアーキャップ層 21、層間絶縁膜 22、および他のバリアー層 25を連続形成する 。この連続形成は、図 4に示されるプラズマ処理装置 30内において、上段シャワープ レート 33に Xe、 Kr又は Arガスを、下段シャワープレート 35から C Hブチンガスを流
4 6
してハイド口カーボン CH層 21を成膜し、次いで下段シャワープレート 35から流すガ
y
スを C Fガスおよび窒素ガスの混合ガスに切り替えて窒素添加フルォロカーボン膜
5 8
22を CVD成膜し、次いで下段シャワープレート 35から流すガスを C Hガスに切り替
えてハイド口カーボン CH層 25を CVD成膜する。次にバリアーキャップ層 21と層間
y
絶縁膜 22の下部とを貫通するビアホール 27、および層間絶縁膜 22の残部(上部)と ノ リア一層 25とを貫通する溝 29を形成し、それらの内壁をバリアー層 27'および 29 ' を図 2と同様の方法でそれぞれ被覆する。ビアホール 27と溝 29の形成は、まず溝 29 を形成しその内壁上を所定厚さマスクしてビアホール 27を明けても良いし、ビアホー ル 27と同じ内径の孔を貫通させ、次いでビアホール 27部分の内部をマスクして上部 の穴を広げて溝 29としてもよい。その後 Cuをビアホーノレ 27と溝 29とに充填して、導 体 28および 28 'を形成して層間配線構造 20が完成する。
[0103] 次に、本発明の実施例による窒素含有層間絶縁膜の物性についてさらに詳しく説 明する。
[0104] 図 5は本発明の実施例による層間絶縁膜の窒素添加による比誘電率 k値の変化を 示す図である。図 5に示される CFx膜は、図 4の装置において、上部電極と下部電極 とのギャップ 53mmとし、下部シャワープレートとして、開口部の開口率が 25%のもの を用い、 37. 24Pa, 2700Wの条件下で、 C F = 50sccm、 Ar = 480sccmで、 N
5 8 2 の流量変ィ匕させた日寺の各基板温度を 200°C、 350°C, 400°C、 450°C, 500°Cとした 時の比誘電率 k値の変化を示して!/、る。
[0105] 図 5に示すように、 N流量(sccm)を増すにつれ、 k値が直線的に低下して、 k= l
2
. 7またはそれ以下となり、また、基板温度を高くすると 350°Cで k= l . 6近くまでの lo w— k値が得られることが測定された。
[0106] 図 6は本発明の実施例による層間絶縁膜の窒素添加による絶縁破壊電界強度(M V/cm)の変化を示す図である。図 6に示される CFx膜は、図 5に示すものと同条件 において成膜している。図 6に示すように、窒素添加がない場合の耐圧が 1. 8〜; 1. 9MVん mであるのに対して、どの基板温度 200。C、 350。C, 400。C、 450。C, 500。C においても、耐圧は 2. 6MV/cm以上に増加しており、 N流量(sccm)を増加させ
2
るほど耐圧性が 4. OMV/cmまで向上し、窒素添加によって電気特性が向上するこ と力 S理角早できる。
[0107] 図 7は本発明の実施例による層間絶縁膜の窒素添加によるリーク電流 (A)の変化 を示す図である。図 7に示される CFx膜は、図 5に示すものと同条件において成膜し
ている。
[0108] 図 7を参照すると、窒素添加がない部分のリーク電流が 1. 3 Χ 10_8〜1 · 8 Χ 10_8 Αであるの ίこ対して、どの基板温度 200。C、 350°C, 400。C、 450°C, 500。Ciこおレヽ ても、リーク電流は 1. 4 X 10— 9以下に減少し、 N流量(sccm)を増加させるほどリー
2
ク電流が減少して 4 X 10_1()にも下がり、窒素添加による電気特性を向上させることが 理解できる。
[0109] 図 8は本発明の実施例による層間絶縁膜の窒素添加による堆積速度 (nm/min) の変化を示す図である。図 8に示される CFx膜は、図 5に示すものと同条件において 成膜してレヽる。図 8ίこ示すよう ίこ、基板温度を 200。C、 350°C, 400。C、 450°C, 500 °Cと上昇させたり、また、 N流量 (sccm)を増加させるほど堆積速度が減少すること
2
が判明した。
[0110] 図 9は本発明の実施例による層間絶縁膜の窒素添加による比誘電率 k値と絶縁破 壊電界強度(MV/cm)との関係を示す図である。図 9に示される CFx膜は、図 5に 示すものと同条件において成膜している。図 9に示すように、いずれの基板温度、 20 0°C、 350°C, 400°C、 450°C, 500°Cにおいても、 k値が下がるほど、耐圧性が向上 することが判明した。
[0111] 下記表 1は本発明の実施例による層間絶縁膜の窒素添加による膜中の組成比を 示す図である。
[0112] [表 1]
組成比 原子(。/。)
[0113] 上記表 1に示すように、 CFx膜の組成比はいずれの条件においても、 F/C (x=0 . 80-0. 90)の範囲内であった。また膜中の窒素含有量は, 0. ;!〜 10原子%、好 ましくは、 0. 5〜6原子%であれば、誘電率の低下に効果的である。図 5乃至図 9に 示す例においては、上記表 1に示すように、いずれの条件においても、窒素の含有
量は 3〜5原子%であった。
[0114] 図 10乃至 14を参照すると、本発明の実施例による窒素含有フルォロカーボン膜の 他の例の特性および組成が示されている。ここに示された窒素含有フルォロカーボ ン膜は、図 4の装置において 280ミリトーノレ(mTorr、 gち、 37. 2Pa)の圧力、 1500 Wのマイクロ波出力の条件で、基板温度は 350°Cとし、 Arの流量を 480sccm、 C F
5 8 の流量を 50sccmとし、窒素を含むガスとして Nガス、 NFガス、または両者の混合
2 3
ガス /NF = 1/1)を用いてそれら窒素を含むガスの流量を変化させて成膜したも
2 3
のである。
[0115] 図 10に示されるように、 NFガスを用いると比較的少ない流量(6〜8sccm)で低い
3
誘電率が得られ、 Nガスではその程度の流量では低い誘電率は得られないが、流
2
量を多くしていくと 14〜16sccmの流量で低誘電率が得られることが測定された。両 者の混合ガスを用いると、その中間の傾向である。
[0116] 図 11を参照すると、 NFガスを用いると比較的少ない流量(6〜8sccm)で高い耐
3
圧(3. 50MV/cm程度)が得られること、 Nガスではその程度の流量では高い耐圧
2
は得られないが、流量を多くするとより高い耐圧が得られることがわかる。両者の混合 ガスを用いると、その中間の傾向である。
[0117] 図 12を参照すると、 NFガスでは比較的少ない流量(8sccm)でリーク電流が小さ
3
くなり、 Nガスではその程度の流量では低いリーク電流は得られないが、流量を多く
2
するとリーク電流を減少させられることがわかる。両者の混合ガスを用いると、やはりそ の中間の傾向である。
[0118] 図 13および図 14は、上記のように作成した窒素含有フルォロカーボン膜であって 、それぞれ Nガス、および NFガスを用いて成膜したものを X線光電子分析装置 (E
2 3
SCA)で分析した結果を示す。図 13は、 Nガス、および NFガスの各流量に対する
2 3
、原子組成、すなわち Cおよび Fの構成比(左縦軸)と Nの構成比 (右縦軸)を示し、 図 14は、 Nガス、および NFガスの各流量に対する、 F/C比を示す。図 13を参照
2 3
すると、 Nガスを用いて成膜した場合、 Cの原子%は 50強、 Fの原子%は 44程度で
2
あり、 Nはガス流量が多いほど増えて 12sccmで 4. 3原子%程度膜に含まれるが、 N Fガスを用いて成膜した場合は Fの原子%が流量とともに増えて 50強になり、そのた
め Cの原子%は 50強から流量とともに 50未満へ減り、 Nは 0. 5原子%前後の少量し か膜に含まれないことが分かる。図 14を参照すると、 Nガスを用いて成膜した場合、
2
F/C比は 0. 8〜0. 85程度である力 NFガスを用いて成膜した場合は、 F/C比
3
は 1. 04程度に上がることがわかる。
[0119] 図 15乃至図 17は、上記の条件のうち圧力を 200ミリトール(mTorr) ( = 26. 6Pa) 、および 400ミリトーノレ(mTorr) ( = 53. 2Pa)として、 NFガスを流さない場合と 7cc
3
流した場合の結果を示し、図 15は NFを流さない場合の Si上の CF膜の断面 SEM
3
写真である。
[0120] 図 16は NFを 7cc流した場合の Si上の CF膜の断面 SEM写真である。
3
[0121] 図 17は成膜後に温度 (右縦軸)を図のプロファイルにて上げた場合の膜からの脱 ガスの程度を示す図である。 NFを流さない場合に比べて NFを流すと脱ガスが若
3 3
干増えることがわかる。
[0122] 図 18は、図 10乃至 14と同じ条件で成膜した CF膜からの脱ガスを図 17と同様に示 したもので、 NFガスの流量を変えた場合および Nガスを流した場合を示す。図 19
3 2
は図 18の部分拡大図である。これらから、 Nガスを lOcc流した場合が一番脱ガスが
2
少ないことがわかる。
産業上の利用可能性
[0123] 以上説明したように、本発明に係る CFx膜からなる層間絶縁膜およびその製造方 法と、配線構造及びその製造方法は、低誘電率、高耐圧、且つ低リーク電流の層間 絶縁膜および配線構造を備えた半導体装置、配線基板、またはそれらを含む電子 装置に最適である。
[0124] この出願 (ま、 2006年 11月 9曰 ίこ出願された曰本出願特願第 2006— 304534号 及び 2007年 2月 19日に出願された日本出願特願第 2007— 38584号を基礎とする 優先権を主張し、その開示のすべてをここに取り込む。