明 細 書
有機半導体材料、有機トランジスタ、電界効果トランジスタ、スイッチング 素子及びチアゾール化合物
技術分野
[0001] 本発明は有機半導体材料、それを用いた有機トランジスタ及び電界効果トランジス タ、及び該有機トランジスタまたは該電界効果トランジスタを用いるスイッチング素子 に関する。
背景技術
[0002] 情報端末の普及に伴い、コンピュータ用のディスプレイとしてフラットパネルディスプ レイに対するニーズが高まっている。また、更に情報化の進展に伴い、従来紙媒体で 提供されていた情報が電子化されて提供される機会が増え、薄くて軽い、手軽に持 ち運びが可能なモパイル用表示媒体として、電子ペーパーあるいはデジタルぺーパ 一へのニーズも高まりつつある。
[0003] 一般に平板型のディスプレイ装置においては液晶、有機 EL、電気泳動などを利用 した素子を用いて表示媒体を形成して 、る。またこうした表示媒体では画面輝度の 均一性や画面書き換え速度などを確保するために、画像駆動素子としてアクティブ 駆動素子 (TFT素子)を用いる技術が主流になっている。例えば、通常のコンビユー タディスプレイではガラス基板上にこれら TFT素子を形成し、液晶、有機 EL素子等 が封止されている。
[0004] ここで TFT素子には主に a— Si (アモルファスシリコン)、 p— Si (ポリシリコン)などの半 導体を用いることができ、これらの S泮導体 (必要に応じて金属膜も)を多層化し、ソ ース、ドレイン、ゲート電極を基板上に順次形成していくことで TFT素子が製造される 。こうした TFT素子の製造には通常、スパッタリング、その他の真空系の製造プロセス が必要とされる。
[0005] し力しながら、このような TFT素子の製造では真空チャンバ一を含む真空系の製造 プロセスを何度も繰り返して各層を形成せざるを得ず、装置コスト、ランニングコストが 非常に膨大なものとなっていた。例えば、 TFT素子では通常、それぞれの層の形成
のために、スパッタ、 CVD、フォトリソグラフ、エッチング、洗浄等の工程を何度も繰り 返す必要があり、何十もの工程を経て素子を基板上に形成している。こうした従来の Si半導体による製造方法ではディスプレイ画面の大型化のニーズに対し、真空チヤ ンバ一等の製造装置の大幅な設計変更が必要とされるなど、設備の変更が容易で はない。
[0006] また、このような従来からの Si材料を用いた TFT素子の形成には高い温度の工程 が含まれるため、基板材料には工程温度に耐える材料であると ヽぅ制限が加わること になる。このため実際上はガラスを用いざるをえず、先に述べた電子ペーパーあるい はデジタルペーパーと!/、つた薄型ディスプレイを、こうした従来知られた TFT素子を 利用して構成した場合、そのディスプレイは重ぐ柔軟性に欠け、落下の衝撃で割れ る可能性のある製品となってしまう。ガラス基板上に TFT素子を形成することに起因 するこれらの特徴は、情報化の進展に伴う手軽な携行用薄型ディスプレイへの-一 ズを満たすにあたり望ましくな 、ものである。
[0007] 一方、近年にぉ ヽて高 ヽ電荷輸送性を有する有機化合物として、有機半導体材料 の研究が精力的に進められて 、る。これらの化合物は有機 EL素子用の電荷輸送性 材料のほか、例えば、非特許文献 1等において論じられているような有機レーザー発 振素子や、例えば非特許文献 2等、多数の論文にて報告されている有機薄膜トラン ジスタへの応用が期待されている。これら有機半導体デバイスを実現できれば、比較 的低い温度での真空ないし低圧蒸着による製造プロセスの簡易化や、更にはその分 子構造を適切に改良することによって、溶液ィ匕できる半導体を得る可能性があると考 えられ、有機半導体溶液をインク化することによりインクジェット方式を含む印刷法に よる製造も考えられる。これらの低温プロセスによる製造は、従来の Si系半導体材料 については不可能と考えられてきたが、有機半導体を用いたデバイスにはその可能 性があり、従って前述の基板耐熱性に関する制限が緩和され、透明榭脂基板上にも 、例えば、 TFT素子を形成できる可能性がある。透明榭脂基板上に TFT素子を形成 し、その TFT素子により表示材料を駆動させることができれば、ディスプレイを従来の ものよりも軽く、柔軟性に富み、落としても割れない (もしくは非常に割れにくい)デイス プレイとすることができるであろう。
[0008] し力しながら、こうした TFT素子を実現するための有機半導体としてこれまでに検討 されてきたのは、ペンタセンゃテトラセンといったァセン類 (例えば、特許文献 1参照。 )、鉛フタロシアニンを含むフタロシアニン類、ペリレンやそのテトラカルボン酸誘導体 といった低分子化合物(例えば、特許文献 2参照。)や、 α チェニールもしくはセク シチォフェンと呼ばれるチォフェン 6量体を代表例とする芳香族オリゴマー(例えば、 特許文献 3参照。)、更にはポリチォフェン、ポリチェ-レンビ-レン、ポリ ρ フエ- レンビニレンと ヽつた共役高分子など限られた種類の化合物 (例えば、非特許文献 1 一 3参照。)でしかなぐ高いキャリア移動度を示す新規な電荷輸送性材料を用いた 半導体性組成物の開発が待望されて!ヽた。
[0009] また、特開 2003— 292588号公報、米国特許出願公開第 2003/136958号明細 書、同 2003Z160230号明細書、同 2003,164495号明細書では「マイクロエレク トロ-タス用の集積回路論理素子にポリマー TFTを用いると、その機械的耐久性が 大きく向上し、その使用可能寿命が長くなる。しかし半導体ポリチオフ ン類の多くは 、周囲の酸素によって酸化的にドープされ、導電率が増大してしまうため空気に触れ ると安定ではないと考えられる。この結果、これらの材料カゝら製造したデバイスのオフ 電流は大きくなり、そのため電流オン Ζオフ比は小さくなる。従ってこれらの材料の多 くは、材料加工とデバイス製造の間に環境酸素を排除して酸ィ匕的ドーピングを起こさ ない、あるいは最小とするよう厳重に注意しなければならない。この予防措置は製造 コストを押し上げるため、特に大面積デバイスのための、シリコン TFT技術に代わる 経済的な技術としてのある種のポリマー TFTの魅力が削がれてしまう。これら及びそ の他の欠点は、本発明の実施の形態において回避され、あるいは最小となる。従つ て、酸素に対して強い対抗性を有し、比較的高い電流オン Ζオフ比を示すエレクト口 ニックデバイスが望まれている」との記載があり、その解決手段が提案されているが、 改善のレベルは満足できるものではなぐ更なる改良が望まれている。
[0010] 更に、硫黄とともに 5員環を完成する構造の繰り返し単位を有する導電性有機化合 物が上記目的に対して適用可能なことが記載されている(例えば、特許文献 4参照。 )が、硫黄とともに 5員環を完成するものの具体例としては、チオフ ン環以外に記載 されておらず、その他の構造を示唆するような記載はない。従って、本発明のチアゾ
ール骨格を有する化合物を上記目的のために利用した場合の特性の予測は全く困 難であった。
[0011] 特許文献 5に、チアゾール環を有する化合物を含有する有機半導体材料が開示さ れている力 部分的に連続したチアゾール構造を有する化合物についての記載はな されておらず、また分子量についての記載も曖昧であり、有機半導体材料としての特 性を向上させる為には、本発明で示すようなチアゾール環を含有した特定構造が必 要であることを示唆する記載はな!/、。
特許文献 1:特開平 5— 55568号公報
特許文献 2 :特開平 5— 190877号公報
特許文献 3:特開平 8- 264805号公報
特許文献 4:特開 2003— 119255号公報
特許文献 5:特開 2004-282039号公報
非特許文献 1:『サイエンス』 (Science)誌 289卷、 599ページ(2000)
非特許文献 2:『ネイチヤー』 (Nature)誌 403卷、 521ページ(2000)
非特許文献 3 :『アドバンスド 'マテリアル』(Advanced Material)誌、 2002年、第 2 号、 99ページ
発明の開示
[0012] 本発明の目的は、キャリア移動度が高ぐ保存性の優れた有機半導体材料、これを 用いた有機トランジスタ、電界効果トランジスタ及びスイッチング素子を提供すること である。
[0013] 上記目的を達成するための、本発明の一つの態様は、下記一般式で表される部分 構造を持つ化合物を含有することを特徴とする有機半導体材料にある。
[0015] (式中、 Bはチアゾール環をもつユニットを表し、 Al, A2はそれぞれ独立にアルキル 基を置換基として持つユニットを表し、 A3は二価の連結基を表し、 nbは 1一 20の整 数を表し、 nl、 n2はそれぞれ独立に 0— 20の整数を表し、 n3は 0— 10の整数を表 す。)
図面の簡単な説明
[0016] [図 1(a)]図 1 (a)は有機半導体材料を用いた電解効果トランジスタの概略構成例を示 す図である。
[図 1(b)]図 1 (b)は有機半導体材料を用いた電解効果トランジスタの概略構成例を示 す図である。
[図 1(c)]図 1 (c)は有機半導体材料を用いた電解効果トランジスタの概略構成例を示 す図である。
[図 1(d)]図 1 (d)は有機半導体材料を用いた電解効果トランジスタの概略構成例を示 す図である。
[図 1(e)]図 1 (e)は有機半導体材料を用いた電解効果トランジスタの概略構成例を示 す図である。
[図 1(D]図 1 (f)は有機半導体材料を用いた電解効果トランジスタの概略構成例を示 す図である。
発明を実施するための最良の形態
[0017] 本発明の上記目的は、以下の構成によって達成される。
(1) 下記一般式 (10)で表される部分構造を持つ化合物を含有することを特徴とす る有機半導体材料。
[0018] 一般式(10)
、 ノ n1 、 ノ nb 、 'n2 \ 'nJ
[0019] (式中、 Bはチアゾール環をもつユニットを表し、 A1, A2はそれぞれ独立にアルキル 基を置換基として持つユニットを表し、 A3は二価の連結基を表し、 nbは 1一 20の整 数を表し、 n\ n2はそれぞれ独立に 0— 20の整数を表し、 n3は 0— 10の整数を表す o )
(2) 一般式(10)に於いて、 Bが一般式(11)で表されることを特徴とする前記(1)に 記載の有機半導体材料。
[0021] (式中、 Rは水素原子または置換基を表す。)
(3) 一般式(10)に於いて、 Bが一般式(12)で表されることを特徴とする前記(1) 記載の有機半導体材料。
[0022] 一般式(12)
[0023] (式中、 Rは水素原子または置換基を表す。)
(4) 一般式(10)に於いて、 Bが一般式(13)で表されることを特徴とする前記(1) 記載の有機半導体材料。
[0024] 一般式(13)
[0025] (式中、 Rは水素原子または置換基を表す。 )
(5) 一般式(10)に於いて、 Bが連続するチアゾール環を持つユニットであり、 nlま たは n2または n3の少なくとも一つが 1以上の整数であることを特徴とする前記(1)に 記載の有機半導体材料。
(6) 前記( 1)一(5)の ヽずれか 1項に記載の有機半導体を活性層に用いることを特 徴とする有機トランジスタ。
(7) 有機電荷輸送性材料と該有機電荷輸送性材料に直接または関接に接するゲ ート電極から構成され、該ゲート電極及び該有機電荷輸送性材料間に電圧を印加 することで、該有機電荷輸送性材料中の電流を制御する電界効果トランジスタに於 て、該有機電荷輸送性材料が前記(1)一 (5)の ヽずれか 1項に記載の有機半導体
材料であることを特徴とする電解効果トランジスタ。
(8) 前記(7)に記載の電界効果トランジスタを用いることを特徴とするスイッチング 素子。
(9) 下記一般式 (1)、 (1—1)、 (1—2)、 (1—3)、 (1—4)、 (2)、 (2—1)、 (2—2)、 (2 3)、 (2—4)、 (3)、 (3-1) , (3-2) , (3— 3)、 (3—4)、 (4)、(4 1)、(4 2)、 (4-3) 、または、(4 4)で表されるチアゾール骨格を有する化合物を含有することを特徴と する有機半導体材料。 一般式 (1)
(式中、 Rは水素原子または置換基を表し、 A\ A
2はそれぞれ独立にアルキル基を 置換基として持つユニットを表し、 A
3は二価の連結基を表し、 A
4、 A
5は置換基を表し 、 nは 1一 10の整数を表し、 nl、 n2はそれぞれ独立に 0— 20の整数を表し、 n3は 0 一 10の整数を表し、 n4は 1一 20の整数を表す。) 一般式 (1一 1)
(式中、 Rは水素原子または置換基を表し、 A
4、 A
aは置換基を表し、 nは 1一 10の整 数を表す。 ) 一般式 (1—2)
(式中、 Rは水素原子または置換基を表し、 A
3は二価の連結基を表し、 A A
5は置 換基を表し、 nは 1一 10の整数を表し、 n3は 1一 10の整数を表し、 n4は 1一 20の整 数を表す。 ) 一般式 (1一 3)
(式中、 Rは水素原子または置換基を表し、 A2はアルキル基を置換基として持つュ- ットを表し、 A3は二価の連結基を表し、 A4、 A5は置換基を表し、 nは 1一 10の整数を 表し、 n2は 1一 20の整数を表し、 n3は 0— 10の整数を表し、 n4は 1一 20の整数を表 す。) 一般式 (1一 4)
(式中、 Rは水素原子または置換基を表し、 A
1はアルキル基を置換基として持つュ- ットを表し、 A
3は二価の連結基を表し、 A
4、 A
5は置換基を表し、 nは 1一 10の整数を 表し、 nlは 1一 20の整数を表し、 n3は 0— 10の整数を表し、 n4は 1一 20の整数を表 す。) 一般式 (2)
(式中、 Rは水素原子または置換基を表し、 A A2はそれぞれ独立にアルキル基を
置換基として持つユニットを表し、 A3は二価の連結基を表、 A4、 A5は置換基を表し、 nは 1一 10の整数を表し、 nl、 n2はそれぞれ独立に 0— 20の整数を表し、 n3は 0 10の整数を表し、 n5は 1一 20の整数を表す。) 一般式 (2— 1)
[0032] (式中、 Rは水素原子または置換基を表し、 A Aaは置換基を表し、 nは 1一 10の整 数を表す。 ) 一般式 (2— 2)
(式中、 Rは水素原子または置換基を表し、 A3は二価の連結基を表し、 A A5は置 換基を表し、 nは 1一 10の整数を表し、 n3は 1一 10の整数を表し、 n5は 1一 20の整 数を表す。 ) 一般式 (2— 3)
[0034] (式中、 Rは水素原子または置換基を表し、 A2はアルキル基を置換基として持つュ- ットを表し、 A3は二価の連結基を表し、 A A5は置換基を表し、 nは 1一 10の整数を
表し、 n2は 1一 20の整数を表し、 n3は 0— 10の整数を表し、 n5は 1一 20の整数を表 す。) 一般式 (2— 4)
(式中、 Rは水素原子または置換基を表し、 A\ A
3はアルキル基を置換基として持つ ユニットを表し、 A
4、 A
5は置換基を表し、 nは 1一 10の整数を表し、 nlは 1一 20の整 数を表し、 n3は 0— 10の整数を表し、 n5は 1一 20の整数を表す。) 一般式 (3)
[0036] (式中、 Rは水素原子または置換基を表し、 A\ ΑΊまそれぞれ独立にアルキル基を 置換基として持つユニットを表し、 Α
3は二価の連結基を表し、 nl、 η2はそれぞれ独 立に 0— 20の整数を表し、 η3は 0— 10の整数を表し、 η4は 1一 20の整数を表し、 η はポリマー中の繰り返しモノマーセグメントの数または重合度を表す。 ) 一般式 (3— 1)
[0037] (式中、 Rは水素原子または置換基を表し、 ηはポリマー中の繰り返しモノマーセグメ ントの数または重合度を表す。 )
一般式 (3 - 2)
(式中、 Rは水素原子または置換基を表し、 A3は二価の連結基を表し、 n3は 1一 10 の整数を表し、 n4は 1一 20の整数を表し、 nはポリマー中の繰り返しモノマーセグメン トの数または重合度を表す。 ) 一般式 (3— 3)
[0039] (式中、 Rは水素原子または置換基を表し、 A2はアルキル基を置換基として持つュ- ットを表し、 A3は二価の連結基を表し、 n2は 1一 20の整数を表し、 n3は 0— 10の整 数を表し、 n4は 1一 20の整数を表し、 nはポリマー中の繰り返しモノマーセグメントの 数または重合度を表す。 ) 一般式 (3— 4)
[0040] (式中、 Rは水素原子または置換基を表し、 A
1はアルキル基を置換基として持つュ- ットを表し、 A
3は二価の連結基を表し、 nlは 1一 20の整数を表し、 n3は 0— 10の整 数を表し、 n4は 1一 20の整数を表し、 nはポリマー中の繰り返しモノマーセグメントの 数または重合度を表す。 )
一般式 (4)
[0041] (式中、 Rは水素原子または置換基を表し、 A\ A
2はそれぞれ独立にアルキル基を 置換基として持つユニットを表し、 A
3は二価の連結基を表し、 nl、 n2はそれぞれ独 立に 0— 20の整数を表し、 n3は 0— 10の整数を表し、 n5は 1一 20の整数を表し、 n はポリマー中の繰り返しモノマーセグメントの数または重合度を表す。 ) 一般式 (4—1)
[0042] (式中、 Rは水素原子または置換基を表し、 nはポリマー中の繰り返しモノマーセグメ ントの数または重合度を表す。 ) 一般式 (4一 2)
[0043] (式中、 Rは水素原子または置換基を表し、 A
3は二価の連結基を表し、 n3は 1一 10 の整数を表し、 n5は 1一 20の整数を表し、 nはポリマー中の繰り返しモノマーセグメン トの数または重合度を表す。 )
一般式 (4一 3)
[0044] (式中、 Rは水素原子または置換基を表し、 A
2はアルキル基を置換基として持つュ- ットを表し、 A
3は二価の連結基を表し、 n2は 1一 20の整数を表し、 n3は 0— 10の整 数を表し、 n5は 1一 20の整数を表し、 nはポリマー中の繰り返しモノマーセグメントの 数または重合度を表す。 ) 一般式 (4一 4)
[0045] (式中、 Rは水素原子または置換基を表し、 A1はアルキル基を置換基として持つュ- ットを表し、 A3は二価の連結基を表し、 nlは 1一 20の整数を表し、 n3は 0— 10の整 数を表し、 n5は 1一 20の整数を表し、 nはポリマー中の繰り返しモノマーセグメントの 数または重合度を表す。 )
(10) 前記チアゾール骨格を有する化合物がポリマーであることを特徴とする前記( 9)に記載の有機半導体材料。
(11) 前記チアゾール骨格を有する化合物がアルキル基またはアルコキシ基を置換 基として持つことを特徴とする前記 (9)に記載の有機半導体材料。
(12) 前記アルキル基が炭素原子数 2— 20の直鎖アルキル基であることを特徴とす る前記(11)に記載の有機半導体材料。
(13)
前記チアゾール骨格を有する化合物の平均分子量が 1000— 20万であることを特徴
とする前記(9)一(12)の ヽずれか 1項に記載の有機半導体材料。
[0046] 以下、本発明を更に詳しく説明する。
[0047] 前記一般式(1)、 (1-1) , (1—2)、 (1—3)、 (1 4)、 (2)、 (2—1)、 (2—2)、 (2—3) 、 (2—4)、 (3)、 (3-1) , (3-2) , (3-3) , (3—4)、 (4)、 (4—1)、 (4 2)、 (4 3)、 (4 4)、 (10)、 (11)、 (12)、 (13)において、 Rは水素原子または置換基を表す。
[0048] 好まし 、置換基の例としては、アルキル基 (例えば、メチル基、ェチル基、プロピル 基、イソプロピル基、 tert ブチル基、ペンチル基、へキシル基、ォクチル基、ドデシ ル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基等)、シクロアルキル基 (例えば 、シクロペンチル基、シクロへキシル基等)、ァルケ-ル基 (例えば、ビュル基、ァリル 基等)、アルキニル基 (例えば、ェチニル基、プロパルギル基等)、ァリール基 (例えば 、フエ-ル基、ナフチル基等)、ヘテロァリール基 (例えば、フリル基、チェニル基、ピ リジル基、ピリダジル基、ピリミジル基、ビラジル基、トリアジル基、イミダゾリル基、ビラ ゾリル基、チアゾリル基、ベンゾイミダゾリル基、ベンゾォキサゾリル基、キナゾリル基、 フタラジル基等)、ヘテロ環基 (例えば、ピロリジル基、イミダゾリジル基、モルホリル基 、ォキサゾリジル基等)、アルコキシ基 (例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロピルォキ シ基、ペンチルォキシ基、へキシルォキシ基、ォクチルォキシ基、ドデシルォキシ基 等)、シクロアルコキシ基 (例えば、シクロペンチルォキシ基、シクロへキシルォキシ基 等)、ァリールォキシ基 (例えば、フエノキシ基、ナフチルォキシ基等)、アルキルチオ 基(例えば、メチルチオ基、ェチルチオ基、プロピルチオ基、ペンチルチオ基、へキ シルチオ基、ォクチルチオ基、ドデシルチオ基等)、シクロアルキルチオ基 (例えば、 シクロペンチルチオ基、シクロへキシルチオ基等)、ァリールチオ基 (例えば、フエ二 ルチオ基、ナフチルチオ基等)、アルコキシカルボ-ル基 (例えば、メチルォキシカル ボ-ル基、ェチルォキシカルボ-ル基、ブチルォキシカルボ-ル基、ォクチルォキシ カルボ-ル基、ドデシルォキシカルボ-ル基等)、ァリールォキシカルボ-ル基(例え ば、フエ-ルォキシカルボ-ル基、ナフチルォキシカルボ-ル基等)、スルファモイル 基(例えば、アミノスルホ -ル基、メチルアミノスルホ -ル基、ジメチルアミノスルホ -ル 基、ブチルアミノスルホ -ル基、へキシルアミノスルホ -ル基、シクロへキシルアミノス ルホ-ル基、ォクチルアミノスルホ -ル基、ドデシルアミノスルホ-ル基、フエ-ルアミ
ノスルホ -ル基、ナフチルアミノスルホ -ル基、 2—ピリジルアミノスルホ -ル基等)、ァ シル基(例えば、ァセチル基、ェチルカルボ-ル基、プロピルカルボ-ル基、ペンチ ルカルボニル基、シクロへキシルカルボ-ル基、ォクチルカルポ-ル基、 2—ェチル へキシルカルボ-ル基、ドデシルカルポ-ル基、フヱ-ルカルボ-ル基、ナフチルカ ルポ二ル基、ピリジルカルボ-ル基等)、ァシルォキシ基 (例えば、ァセチルォキシ基 、ェチルカルボニルォキシ基、ブチルカルボニルォキシ基、ォクチルカルボ二ルォキ シ基、ドデシルカルボ-ルォキシ基、フエ-ルカルポニルォキシ基等)、アミド基 (例え ば、メチルカルボ-ルァミノ基、ェチルカルボ-ルァミノ基、ジメチルカルボ-ルァミノ 基、プロピルカルボ-ルァミノ基、ペンチルカルボ-ルァミノ基、シクロへキシルカル ボ-ルァミノ基、 2—ェチルへキシルカルボ-ルァミノ基、ォクチルカルボ-ルァミノ基 、ドデシルカルボ-ルァミノ基、フエ-ルカルポ-ルァミノ基、ナフチルカルボ-ルアミ ノ基等)、力ルバモイル基 (例えば、ァミノカルボニル基、メチルァミノカルボ-ル基、 ジメチルァミノカルボ-ル基、プロピルアミノカルボ-ル基、ペンチルァミノカルボ-ル 基、シクロへキシルァミノカルボ-ル基、ォクチルァミノカルボ-ル基、 2—ェチルへキ シルァミノカルボ-ル基、ドデシルァミノカルボ-ル基、フエ-ルァミノカルボ-ル基、 ナフチルァミノカルボニル基、 2—ピリジルァミノカルボニル基等)、ウレイド基 (例えば 、メチルウレイド基、ェチルウレイド基、ペンチルゥレイド基、シクロへキシルウレイド基 、ォクチルゥレイド基、ドデシルウレイド基、フ ニルゥレイド基、ナフチルウレイド基、 2 ピリジルアミノウレイド基等)、スルフィエル基 (例えば、メチルスルフィエル基、ェチ ルスルフィ-ル基、ブチルスルフィ-ル基、シクロへキシルスルフィ-ル基、 2—ェチル へキシルスルフィエル基、ドデシルスルフィ-ル基、フヱニルスルフィ-ル基、ナフチ ルスルフィ-ル基、 2—ピリジルスルフィエル基等)、アルキルスルホ -ル基(例えば、メ チルスルホ-ル基、ェチルスルホ -ル基、ブチルスルホ -ル基、シクロへキシルスル ホ-ル基、 2—ェチルへキシルスルホ -ル基、ドデシルスルホ -ル基等)、ァリールス ルホ -ル基(例えば、フエ-ルスルホ-ル基、ナフチルスルホ-ル基、 2—ピリジルス ルホ -ル基等)、アミノ基 (例えば、アミノ基、ェチルァミノ基、ジメチルァミノ基、プチ ルァミノ基、シクロペンチルァミノ基、 2—ェチルへキシルァミノ基、ドデシルァミノ基、 ァ-リノ基、ナフチルァミノ基、 2—ピリジルァミノ基等)、ハロゲン原子 (例えば、フッ素
原子、塩素原子、臭素原子等)、フッ化炭化水素基 (例えば、フルォロメチル基、トリ フルォロメチル基、ペンタフルォロェチル基、ペンタフルォロフエ-ル基等)、シァノ 基、シリル基 (例えば、トリメチルシリル基、トリイソプロビルシリル基、トリフエ-ルシリル 基、フ -ルジェチルシリル基等)等が挙げられ、これらの置換基は上記の置換基に よって更に置換されて 、ても、複数が互いに結合して環を形成して 、てもよ!/、。
[0049] 好まし!/、置換基としてはアルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、アルキルチ ォ基、アルコキシアルキル基、アルキル基で置換されたァミノ基、アルキル力ルバモイ ル基、アルコキシカルボ-ル基が挙げられ、特に好ましくは炭素数 5以上、 20以下の アルキル基、もしくは同じ範囲の原子数を有する直鎖状アルコキシ基であり、更に好 ましくは炭素数 5以上、 10以下の直鎖アルキル基である。
[0050] 前記一般式(1)、 (1—3)、 (1-4) , (2)、 (2—3)、 (2—4)、 (3)、 (3— 3)、 (3—4)、 ( 4)、 (4-3) , (4-4) , (10)
A
2はそれぞれ独立にアルキル基が置換した ユニットを表し、このユニットには、更に上記 Rが置換していてもよい。 A
3は二価の連 結基を表し、好ましくは、例えば、アルキレン (メチレン、エチレン、ジアルキルメチレン 、プロピレン、等)、ァリーレン(フエ-レン、ビフエ-レン、フエナントレニレン、ジヒドロ フエナントレ-レン、フルォレ-レン、オリゴァリーレン、等)、ジォキシアルキレン、ジ ォキシァリーレン、オリゴエチレンォキシド等を好ま U、例として挙げることができる。
[0051] 前記一般式(1)、 (1-1) , (1—2)、 (1—3)、 (1 4)、(2)、 (2—1)、 (2—2)、 (2—3)
、 (2-4)における A4、 A5としては、アルキル基 (例えば、メチル基、ェチル基、プロピ ル基、イソプロピル基、 tert ブチル基、ペンチル基、へキシル基、ォクチル基、ドデ シル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基等)、シクロアルキル基 (例え ば、シクロペンチル基、シクロへキシル基等)、ァリール基 (例えば、フエニル基、ナフ チル基等)、ヘテロァリール基 (例えば、フリル基、チェニル基、ピリジル基、ピリダジ ル基、ピリミジル基、ビラジル基、トリアジル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、チアゾリ ル基、ベンゾイミダゾリル基、ベンゾォキサゾリル基、キナゾリル基、フタラジル基等) が挙げられ、ァリール基、ヘテロァリール基は、更に上記 Rが置換していてもよい。
[0052] 以下に、前記一般式(1)、 (1—1)、 (1—2)、 (1—3)、 (1—4)、 (2)、 (2—1)、 (2-2) 、 (2-3) , (2-4) , (3)、 (3-1) , (3-2) , (3— 3)、 (3— 4)、 (4)、 (4 1)、 (4-2) , (4
3)、 (4-4) , (10)の具体的化合物例を示すが、本発明における化合物がこれらに 限定されるものではない。また、本発明のポリマーについては、その平均分子量を M として構造式に併記した。平均分子量の測定にはゲル泳動クロマトグラフィーを用い 、ポリスチレンを基準に用いた。
l.C000/S00Zdf/X3d 61· t660 OOZ OAV
平均分子量: 36000
平均分子量: 42000
平均分子量: 80000 平均分子量: 55000
平均分子量: 25000
(32) (33)
平均分子量: 97000 平均分子量: 38000
60000
平均分子量: 22000
<43>
[0059] 以下、具体的化合物例のいくつかについて合成例を示す力 他も同様に合成する ことができる。
[0060] 合成例 1 (化合物(7)の合成)
[0061] (7) bの合成
200ml, 3つ口フラスコにマグネシウム 0. 4g (10mmol)を力卩ぇ系内を窒素置換し た。更にテトラヒドロフラン 40mlを添カ卩し、撹拌下、(7) a (tetrahedron Lett. , 37 , 10, 1996, 1617— 1620記載ィ匕合物) 4. lg (lOmmol)のテトラヒドロフラン溶液 2 Omlをゆっくり滴下した。得られた混合物を室温で 2時間撹拌し、次に 30分間還流し た。その後反応液を 70°C以下まで冷却し、トリメチルボロン酸エステル 2. lg (20m mol)のテトラヒドロフラン溶液をゆっくり滴下し、滴下終了後同温度で 2時間、室温で 1時間撹拌した後、濃塩酸 5. Omlを加え 30分間撹拌した。撹拌終了後、飽和食塩 水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した後、ロータリーエバポレーターで減圧濃縮 した。残留物をへキサン 50mlで分散洗浄し、送風乾燥し、白色結晶 3. Ogを得た。 1 H— NMR及び massスペクトルで目的物と矛盾しないことを確認した。
[0062] (7)の合成
100ml, 3つ口フラスコにテトラキス(トリフエ-ルホスフィン)パラジウム(0) 0. 3g及 び(7) b、 3. 0g (7. 9mmol)を力卩ぇ系内を窒素置換した。更にテトラヒドロフラン 30m 1を添加し、撹拌下、 (7) c (j. Mater. Chem. , 11, 5, 2001, 1357— 1363記載ィ匕 合物) 1. lg (3. 3mmol) gのテトラヒドロフラン溶液 10ml及び 2mol/Lの炭酸ナトリ ゥム水溶液 10mlを添加し 10時間加熱還流した。反応終了後、室温にてケイソゥ土ろ 過を行い、ろ液を飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した後、ロータリー
エバポレーターで減圧濃縮した。残留物をカラムクロマトグラフィーで精製し、黄色結 晶 2. 2gを得た。 1H— NMR及び massスペクトルで目的物と矛盾しないことを確認し た。
合成例 2 (化合物(23)の合成) く合成例 2〉
(23)a (23)b
平均分子量: 42000 (23)
[0064] (23) bの合成
200ml, 3つ口フラスコに(23) a (Helv. Chim. Acta. , 27, 1944, 624参照) 3. 4g (10mmol)及びクロ口ホルム 50mlを添カ卩し、反応系を 5°C以下まで冷却し、臭素 3. 2g (20mmol)をゆっくりと滴下した。滴下終了後、室温で 1時間撹拌した後、飽和 食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した後、ロータリーエバポレーターで減圧 濃縮した。残留物をカラムクロマトグラフィーで精製し、黄色固体 4. Ogを得た。 1H- NMR及び massスペクトルで目的物と矛盾しないことを確認した。
[0065] (23)の合成
窒素雰囲気下、 Rieke Zinc (アルドリッチ社製、 5gZl00ml)のテトラヒドロフラン 溶液 11. 6ml (8. 8mmol)【こ、携枠下【こ(23) b、 4. 0g (8. lmmol)のテトラヒドロフ ラン溶液 20mlを滴下し、室温で 1時間撹拌した。次に塩ィ匕 1, 2—ビス(ジシクロへキ シルホスフイノ)ェタン-ッケル(11) 0. 05g (0. lmmol)のテトラヒドロフラン懸濁液 30 mlをゆっくりと添カ卩し、反応混合物を 60°Cで 3時間過熱後、 2molZLの塩酸ーメタノ
ール溶液中に注いだ。沈殿物をろ過し、加温したテトラヒドロフランに再溶解し、 2mo 1ZLのアンモニア メタノール溶液に注ぎ再沈殿させた。この操作を 2回繰り返し、真 空中、室温でー晚乾燥した。得られた沈殿物の GPC測定による分子量は 42000で あり、スペクトル特性、 目的物の構造と矛盾しな力つた。
合成例 3 (化合物(24)の合成)
〈合成例 3>
平均分子量: 80000
(24)
[0067] (24)の合成
窒素雰囲気下、 Rieke Zinc (アルドリッチ社製、 5gZlOOml)のテトラヒドロフラン 溶液 14ml (l lmmol)をカ卩え、撹拌下に(24) a (j. Chem. Soc. Perkin Trans 1 , 1981, 2335— 2339参照) 3. 3g (10mmol)のテトラヒドロフラン溶液 20mlを滴下 し、室温で 1時間撹拌した。次に塩化 1, 2—ビス(ジシクロへキシルホスフイノ)ェタン ニッケル(11) 0. 05g (0. lmmol)のテトラヒドロフラン懸濁液 30mlをゆっくりと添カロし 、反応混合物を 60°Cで 3時間過熱後、 2molZLの塩酸 メタノール溶液中に注いだ 。沈殿物をろ過し、加温したテトラヒドロフランに再溶解し、 2molZLのアンモニアーメ タノール溶液に注ぎ再沈殿させた。この操作を 2回繰り返し、真空中、室温で一晩乾 燥した。得られた沈殿物の GPC測定による分子量は 80000であり、スペクトル特性 は目的物の構造と矛盾しなかった。
[0068] 合成例 4 (化合物 (40)の合成)
く合成例 4>
平均分子量: 78000
(40)
[0069] (40) cの合成
200ml, 3つ口フラスコにテトラキス(トリフエ-ルホスフィン)パラジウム(0) 0. 5g及 び(40) a (Magn. Reson. Chem. , 39, 2, 2001, 57— 67記載ィ匕合物) 5. 3g (22 mmol)を加え、系内を窒素置換した。更にテトラヒドロフラン 50mlを添加し、撹拌下、 (40) b (j. Mater. Chem. , 11, 5, 2001, 1357— 1363記載ィ匕合物) 3. 3g (10m mol)のテトラヒドロフラン溶液 20mlを添加し 10時間加熱還流した。反応終了後、室 温にてケイソゥ土ろ過を行い、ろ液を飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥 した後、ロータリーエバポレーターで減圧濃縮した。残留物をカラムクロマトグラフィー で精製し、黄色結晶 4. 3gを得た。 1H— NMR及び massスペクトルで目的物と矛盾し ないことを確認した。
[0070] (40) dの合成
200ml, 3つ口フラスコに(40) c、 4. 3g (7. 7mmol)及びクロ口ホルム 50mlを添加 し、反応系を 5°C以下まで冷却し、 N—ブロモスクシンイミド 3. Og (lOmmol)を少量ず
つ添加した。添加終了後、室温で 1時間撹拌し、続いて飽和食塩水で洗浄し、硫酸 マグネシウムで乾燥した後、ロータリーエバポレーターで減圧濃縮した。残留物を力 ラムクロマトグラフィーで精製し、黄色固体 4. 5gを得た。 1H— NMR及び massスぺク トルで目的物と矛盾しな ヽことを確認した。
[0071] (40)の合成
(40) d、4. 5g (6. 3mmol)及び(40) e、 2. lg (6. 3mmol)をトルエン(50ml)に 溶解し、窒素下においてテトラキス(トリフエ-ルホスフィン)パラジウム(0. 14g)、 Ali qart336 (アルドリッチ) 2. Ogのトルエン溶液 20ml、及び 2molZLの炭酸ナトリウム 水溶液(20ml)を加えた。この混合液を激しく撹拌し、 48時間過熱還流した。粘稠な 反応液をメタノール(500ml)に注ぎ沈殿物を得た。この沈殿物をろ過し、トルエンを 用いたソックスレー抽出で精製し、メタノールから再沈殿させ、真空オーブンにて 60 °Cでー晚乾燥させた。得られた沈殿物の GPC測定による分子量は 78000であり、ス ベクトル特性は目的物の構造と矛盾しな力つた。
[0072] その他の化合物も同様な方法あるいは公知の方法によって製造することが可能で ある。
[0073] 本発明の有機半導体は有機薄膜トランジスタ素子の活性層に設置することにより、 良好に駆動するトランジスタ装置を提供することができる。
[0074] 有機薄膜トランジスタは、支持体上に有機半導体チャネル (活性層)で連結されたソ ース電極とドレイン電極を有し、その上にゲート絶縁層を介してゲート電極を有するト ップゲート型と、支持体上にまずゲート電極を有し、ゲート絶縁層を介して有機半導 体チャネルで連結されたソース電極とドレイン電極を有するボトムゲート型に大別され る。
[0075] 本発明の化合物を有機薄膜トランジスタ素子の活性層に設置するには、真空蒸着 により基板上に設置することもできる力 適切な溶剤に溶解し必要に応じ添加剤をカロ えて調製した溶液をキャストコート、スピンコート、印刷、インクジェット法、アブレーショ ン法等によって基板上に設置するのが好ましい。この場合、本発明の有機半導体を 溶解する溶剤は、該有機半導体を溶解して適切な濃度の溶液が調製できるものであ れば格別の制限はな 、が、具体的にはジェチルエーテルゃジイソプロピルエーテル
等の鎖状エーテル系溶媒、テトラヒドロフランやジォキサンなどの環状エーテル系溶 媒、アセトンゃメチルェチルケトン等のケトン系溶媒、クロ口ホルムや 1, 2—ジクロロェ タン等のハロゲン化アルキル系溶媒、トルエン、 o—ジクロ口ベンゼン、ニトロベンゼン 、 m タレゾール等の芳香族系溶媒、 N メチルピロリドン、 2硫ィ匕炭素等を挙げること ができる。
[0076] 本発明おいて、ソース電極、ドレイン電極及びゲート電極を形成する材料は導電性 材料であれば特に限定されず、白金、金、銀、ニッケル、クロム、銅、鉄、錫、アンチ モン鉛、タンタル、インジウム、パラジウム、テルル、レニウム、イリジウム、アルミニウム 、ルテニウム、ゲルマニウム、モリブデン、タングステン、酸化スズ 'アンチモン、酸化ィ ンジゥム 'スズ (ITO)、フッ素ドープ酸ィ匕亜鉛、亜鉛、炭素、グラフアイト、グラッシ一力 一ボン、銀ペーストおよびカーボンペースト、リチウム、ベリリウム、ナトリウム、マグネシ ゥム、カリウム、カルシウム、スカンジウム、チタン、マンガン、ジルコニウム、ガリウム、 ニオブ、ナトリウム、ナトリウム カリウム合金、マグネシウム、リチウム、ァノレミ-ゥム、マ グネシゥム Z銅混合物、マグネシウム Z銀混合物、マグネシウム Zアルミニウム混合 物、マグネシウム Zインジウム混合物、アルミニウム/酸ィ匕アルミニウム混合物、リチ ゥム Zアルミニウム混合物等が用いられる力 特に、白金、金、銀、銅、アルミニウム、 インジウム、 ιτοおよび炭素が好ましい。あるいはドーピング等で導電率を向上させ た公知の導電性ポリマー、例えば導電性ポリア-リン、導電性ポリピロール、導電性 ポリチォフェン、ポリエチレンジォキシチォフェンとポリスチレンスルホン酸の錯体など も好適に用いられる。中でも半導体層との接触面にぉ ヽて電気抵抗が少な ヽものが 好ましい。
[0077] 電極の形成方法としては、上記を原料として蒸着やスパッタリング等の方法を用い て形成した導電性薄膜を、公知のフォトリソグラフ法やリフトオフ法を用いて電極形成 する方法、アルミニウムや銅などの金属箔上に熱転写、インクジェット等によるレジスト を用いてエッチングする方法がある。また導電性ポリマーの溶液あるいは分散液、導 電性微粒子分散液を直接インクジェットによりパターユングしてもよ ヽし、塗工膜から リソグラフやレーザーアブレーシヨンなどにより形成してもよい。更に導電性ポリマー や導電性微粒子を含むインク、導電性ペーストなどを凸版、凹版、平版、スクリーン印
刷などの印刷法でパターニングする方法も用いることができる。
[0078] ゲート絶縁層としては種々の絶縁膜を用いることができる力 特に比誘電率の高い 無機酸ィ匕物皮膜が好ましい。無機酸ィ匕物としては、酸化ケィ素、酸ィ匕アルミニウム、 酸化タンタル、酸化チタン、酸化スズ、酸化バナジウム、チタン酸バリウムストロンチウ ム、ジルコニウム酸チタン酸バリウム、ジルコニウム酸チタン酸鉛、チタン酸鉛ランタン 、チタン酸ストロンチウム、チタン酸バリウム、フッ化バリウムマグネシウム、チタン酸ビ スマス、チタン酸ストロンチウムビスマス、タンタノレ酸ストロンチウムビスマス、タンタノレ 酸ニオブ酸ビスマス、トリオキサイドイットリウムなどが挙げられる。それらのうち好まし いのは酸ィ匕ケィ素、酸ィ匕アルミニウム、酸ィ匕タンタル、酸ィ匕チタンである。窒化ケィ素 、窒化アルミニウム等の無機窒化物も好適に用いることができる。
[0079] 上記皮膜の形成方法としては、真空蒸着法、分子線ェピタキシャル成長法、イオン クラスタービーム法、低エネルギーイオンビーム法、イオンプレーティング法、 CVD法 、スパッタリング法、大気圧プラズマ法などのドライプロセスや、スプレーコート法、スピ ンコート法、ブレードコート法、ディップコート法、キャスト法、ロールコート法、バーコ ート法、ダイコート法などの塗布による方法、印刷やインクジェットなどのパターユング による方法などのウエットプロセスが挙げられ、材料に応じて使用できる。
[0080] ウエットプロセスは、無機酸化物の微粒子を、任意の有機溶剤あるいは水に必要に 応じて界面活性剤などの分散補助剤を用いて分散した液を塗布、乾燥する方法や、 酸化物前駆体、例えば、アルコキシド体の溶液を塗布、乾燥する、いわゆるゾルゲル 法が用いられる。これらのうち好ましいのは、大気圧プラズマ法とゾルゲル法である。
[0081] 大気圧下でのプラズマ製膜処理による絶縁膜の形成方法は、大気圧または大気圧 近傍の圧力下で放電し、反応性ガスをプラズマ励起し、基材上に薄膜を形成する処 理で、その方法については特開平 11— 61406号、同 11 133205号、特開 2000— 121804号、同 2000— 147209号、同 2000— 185362号の各公報等に記載されて いる(以下、大気圧プラズマ法とも称する)。これによつて高機能性の薄膜を、生産性 高く形成することができる。
[0082] また有機化合物皮膜としては、ポリイミド、ポリアミド、ポリエステル、ポリアタリレート、 光ラジカル重合系、光力チオン重合系の光硬化性榭脂、あるいはアクリロニトリル成
分を含有する共重合体、ポリビュルフエノール、ポリビュルアルコール、ノボラック榭 脂、およびシァノエチルプルラン等を用いることもできる。有機化合物皮膜の形成法 としては、前記ウエットプロセスが好ましい。無機酸化物皮膜と有機酸化物皮膜は積 層して併用することができる。またこれら絶縁膜の膜厚としては、一般に 50nm— 3 m、好ましくは lOOnm— 1 μ mである。
[0083] また支持体はガラスやフレキシブルな榭脂製シートで構成され、例えば、プラスチッ クフィルムをシートとして用いることができる。前記プラスチックフィルムとしては、例え ば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエーテ ルスルホン(PES)、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリフエ-レン スルフイド、ポリアリレート、ポリイミド、ボリカーボネート(PC)、セルローストリァセテ一 ト (TAC)、セルロースアセテートプロピオネート(CAP)等力 なるフィルム等が挙げ られる。このように、プラスチックフィルムを用いることで、ガラス基板を用いる場合に 比べて軽量ィ匕を図ることができ、可搬性を高めることができるとともに、衝撃に対する 耐性を向上できる。
[0084] 以下に、本発明に係る有機半導体材料カゝらなる有機薄膜を用いた電界効果トラン ジスタについて説明する。
[0085] 図 1 (a)—図 1 (f)は、本発明の有機半導体材料を用いた電界効果トランジスタの概 略構成例を示す。図 1 (a)は、支持体 6上に金属箔等によりソース電極 2、ドレイン電 極 3を形成し、両電極間に本発明の半導体材料からなる有機半導体層 1を形成し、 その上に絶縁層 5を形成し、更にその上にゲート電極 4を形成して電界効果トランジ スタを形成したものである。図 1 (b)は、有機半導体層 1を、図 1 (a)では電極間に形 成したものを、コート法等を用いて電極及び支持体表面全体を覆うように形成したも のを表す。図 1 (c)は、支持体 6上に先ずコート法等を用いて、有機半導体層 1を形 成し、その後ソース電極 2、ドレイン電極 3、絶縁層 5、ゲート電極 4を形成したものを 表す。
[0086] 図 1 (d)は、支持体 6上にゲート電極 4を金属箔等で形成した後、絶縁層 5を形成し 、その上に金属箔等で、ソース電極 2及びドレイン電極 3を形成し、該電極間に本発 明の半導体材料により形成された有機半導体層 1を形成する。その他図 1 (e)、図 1 (
f)に示すような構成を取ることもできる。
実施例
[0087] 以下、実施例により本発明を説明するが、本発明の実施態様はこれらに限定される ものではない。
[0088] 実施例 1
ゲート電極としての比抵抗 0. 01 Ω 'cmの Siウェハーに、厚さ 2000Aの熱酸化膜 を形成してゲート絶縁層とした後、ォクタデシルトリクロロシランによる表面処理を行つ た。比較化合物(1) (ポリ(3—へキシルチオフェン)(regioregular、アルドリッチ社製 、平均分子量 89000、 PHT) )のクロ口ホルム溶液をアプリケーターを用いて塗布し、 自然乾燥することによりキャスト膜 (厚さ 50nm)を形成して、窒素雰囲気下で 50°C、 3 0分間の熱処理を施した。更に、この膜の表面にマスクを用いて金を蒸着してソース およびドレイン電極を形成した。ソースおよびドレイン電極は幅 100 m、厚さ 200η mで、チャネル幅 W= 3mm、チャネル長 L= 20 mの有機薄膜トランジスタ素子 1を 作製した。
[0089] 比較化合物(1)を比較化合物(2) (ペンタセン、アルドリッチ社製市販試薬を昇華 精製して用いた)に代えた他は、有機薄膜トランジスタ素子 1と同様の方法で、有機 薄膜トランジスタ素子 2を作製した。
[0090] 更に、比較ィ匕合物(1)を表 1に示した本発明の具体的化合物に代えた他は、有機 薄膜トランジスタ素子 1と同様の方法で有機薄膜トランジスタ素子 3— 8を作製した。
[0091] 以上のように作製した有機薄膜トランジスタ素子 1及び 3— 8は、 pチャネルのェンノヽ ンスメント型 FETの良好な動作特性を示した。更に、有機薄膜トランジスタ素子 1一 8 について、 I V特性の飽和領域から、キャリア移動度と ONZOFF比(ドレインバイァ スー 50Vとし、ゲートバイアス—50Vおよび 0Vにしたときのドレイン電流値の比率)を 求めた。また得られた素子を大気中で 1ヶ月放置し、再度キャリア移動度と ONZOF F比を求めた。結果を表 1に示す。
[0092] [表 1]
作成直後 1 ヶ月放置後
TFT
化合物 移動度 移動度 備考 素子 ON/OFF比 ON/OFF比
(.cm'/Vsec (cm2 /Vsec)
1 比較化合物(1) 1.0X1CT2 1.2X103 2.0X10—4 1.1 X10' 比較例
2 比較化合物(2) 3.2X10 2.2X10' 測定不能 測定不能 比較例
3 ( 2 ) 2.1 X10 3.2X103 1.5X10— 2 2.4X103 本発明
4 ( 3 ) 1.8X10 3.9X103 1.0X10 2.1 X103 本発明
5 ( 7 ) 2.8X10— 2 2.1 X103 2.0X10— 2 1.5X103 本発明
6 ( 8 ) 3.0X10-2 4.6X103 2.4X10—2 2.8X103 本発明
7 (13) 2.0X102 3.2X103 1.2X102 1.3X103 本発明
8 (20) 1.7X10 4.0X103 1.5X10"2 2.7X103 本発明
[0093] 表 1より、本発明の有機薄膜トランジスタ素子は、トランジスタとしての特性が良好で あり、更に経時劣化が抑えられていることが分力つた。また、比較化合物(2) (ペンタ セン)を用いた有機トランジスタ素子 2の結果は、塗布による薄膜形成によっては活性 層として機能するペンタセン薄膜を得がたいことが明確に示されているが、本発明の 有機薄膜トランジスタ素子は、塗布による薄膜形成で良好なトランジスタとしての特性 を示すことが分力つた。
[0094] 実施例 2
実施例 1の比較ィ匕合物(2)を比較化合物(3) (米国特許出願公開第 2003Z1644 95号明細書、例示化合物(3))に代えた他は、実施例 1の有機薄膜トランジスタ素子 1と同様の方法で、有機薄膜トランジスタ素子 11を作製した。
[0095] 更に、比較化合物(1)を表 2に示した本発明の具体的化合物に代えた他は、有機 薄膜トランジスタ素子 1と同様の方法で、有機薄膜トランジスタ素子 12— 17を作製し た。
[0096] 以上のように作製した有機薄膜トランジスタ素子 11一 17は、 pチャネルのェンノヽン スメント型 FETの良好な動作特性を示した。更に、有機薄膜トランジスタ素子 11一 17 について、 I V特性の飽和領域から、キャリア移動度と ONZOFF比(ドレインバイァ スー 50Vとし、ゲートバイアス—50Vおよび 0Vにしたときのドレイン電流値の比率)を 求めた。また得られた素子を大気中で 1ヶ月放置し、再度キャリア移動度と ONZOF F比を求めた。結果を表 2に示す。
[0097] [表 2]
TFT 作成直後 1 ヶ月放置後
化合物
素子 移動度 移動度 備考
ON/OFF比 0N/0FF比
^cm ^Vsecノ
1 比較化合物(1) 1.0X10— 2 1.2X103 2.0 X10"4 1.1X10' 比較例
11 比較化合物 (3) 6.8X10—3 4.2X105 1.5X10 3.2X104 比較例
12 (23) 6.7X10 6.2X105 5.6X10 5.7X105 本発明
13 (24) 7.9X10 4.9X105 6.2 X 10"2 3.5X105 本発明
14 (29) 9.1 X10— 2 8.1 X105 6.8X10"2 6.2X105 本発明
15 (32) 8.8X10"2 7.3X105 7.5X10— 2 5.5X105 本発明
16 (34) 7.2X10"2 6.5X105 6.5X10"2 6.2X105 本発明
17 (40) 7.7X10— 2 6.2X105 6.2X10一2 5.9X105 本発明
[0098]
比較化合物 (1> 比較化合物 (2)
[0099] 表 2より、本発明の有機薄膜トランジスタ素子はトランジスタとしての特性が良好であ り、更に経時劣化が抑えられて V、ることが分力 た。
[0100] 実施例 3
実施例 1の比較化合物(1)を表 3に示した本発明の具体的化合物に代えた他は、 実施例 1の有機薄膜トランジスタ素子 1と同様の方法で有機薄膜トランジスタ素子 21 一 25を作成した。実施例 1と同様の評価を行った結果を表 3に示す。
[0101] [表 3]
TFT 作成直後 1力月後放置後
化合物 備考
素子 移動度 ON/OFF比 移動度 ON/OFF比
1比較化合物(1) 1.0 10Λ-2 1.2 1CT3 2.0χ 10Λ-4 1.1 10 比較例
2比較化合物 ) 3.2 1CT - 5 2.2 10Ί 測定不明 測定不能 比較例
21 41 8.5 1CT - 2 3.5 1CT4 6.1 1CT - 2 8.9 10Λ3 本発明
22 42 1.8Χ 10"-1 2.8 1CT5 1.1 - 1 9.9Χ 10"4 本発明
23 46 7 .5 1CT5 5.8 1CT - 7 "4 本発明
24 47 2 10"-1 2.1 1CT5 1.7x - 1 1 10"5 本発明
25 48 9.3 1CT - 2 6.5 1CT4 5.5 1CT - 2 4.5x 10Λ4 本発明
[0102] 表 3により本発明の有機薄膜トランジスタ素子は、トランジスタとしての特性が良好で あることがわかった。
産業上の利用可能性
[0103] 本発明により、キャリア移動度が高ぐ保存性の優れた有機半導体材料、これを用 V、た有機トランジスタ、電界効果トランジスタ及びスイッチング素子を提供することが できた。また、本発明の有機トランジスタはゲート電圧を変化させた際の最大電流値 と最小電流値の比、即ち ONZOFF比を大きくすることができた。