明 細 酸化 L D L— C R P複合体の測定方法及ぴ測定キット 技術分野
本発明は、 体液中に存在する 「酸化 LDLと CRPとの複合体」 の測定方法、 及ぴこれに用いるキットに関する。
背景技術
まず、 本明細書において用いる略号を以下に説明する。
A P S :抗リン脂質抗体症候群
β 2-GP I : ]32—グリコプロテイン I
β 2 -GP I - ο X LD L複合体: o x LDLと J32—GP Iとの複合体 jS 2-GP I - o x LDL— CRP複合体: o x LDL、 jS 2-GP I及ぴ C RPの三者複合体
B S A:ゥシ血清アルプミン
CRP : C—反応性タンパク質
. EDTA:エチレンジァミン四酢酸
EL I SA:酵素結合免疫吸着ァッセィ
HRP :ホースラディッシュ (西洋ヮサビ) のペルォキシダーゼ
LDL :低密度リポタンパク質 (酸ィ匕されていないネイティブなもの) OD:吸光度
o X LDL :酸ィ匕 LDL
o X LDL-CR P複合体: o xLDLと CRPとの複合体
CRPは、 肺炎球菌の細胞壁に存在する C多糖体のホスホコリンと結合する血 清タンパク質で、 急性期タンパク質 (感染を含めた炎症性変化によって血中に増 加するタンパク質群) の一種である。
P r o c. Na t l . Ac a d. S c i . , 99, p l 3043— 13048 (2002) には、 CRPが o x LDLに結合することが記載されている。 しか し体液中に存在する o X L D L— C R P複合体を測定すること、 及びその臨床的
意義等については開示も示唆もない。
また国際公開第 95/09363号パンフレツトには、 生体内に存在する 「i3 2— GP I— o X LDL複合体」 を測定すること、 及びその臨床的意義等が記載 されている。 しかし、 「o X LDL— CRP複合体」 に関する開示も示唆もない, 発明の開示
本発明は、 体液中に存在する o xLDL— CR P複合体の測定方法、 これを用 いた疾患の検出方法及ぴこれらのキットに関する。
本発明者は、 体液中に存在する o xLDL— CR P複合体の測定方法を検討し た結果、 抗 CRP抗体を用いることによって o X LDL— CRP複合体を簡便、 迅速、 容易、 高感度、 高精度力 : ^つ安価に測定できることを見出し、 この測定に用 いるキットを提供するに至り本発明を完成した。
すなわち本発明は、 「抗 CRP抗体」 を用いることを特徴とする、 体液中の 「o xLDL— CRP複合体」 の測定方法 (以下、 本発明測定方法という) を提 供する。 本発明測定方法は、 さらに 「抗 a p o B抗体及ぴ Z又は抗 2—GP I 抗体」 を用いることが好ましい。
また本発明測定方法は、 「抗 a p o B抗体及ぴ Z又は抗 i32— G P I抗体 J 一 「o xLDL— CRP複合体」 一 「抗 CRP抗体」 で示されるサンドイッチ状複 合体を形成させるステップを少なくとも含むことが好ましい。
そして本発明測定方法は、 「抗 a p o B抗体及び Z又は抗 ]32 _ G P I抗体」 と 「抗 CRP抗体」 のいずれか一方が固相に固着されているものを用いることが 好ましい。
このサンドィツチ状複合体を形成させる具体的なステップは特に限定されない 、 まず 「抗 a p oB抗体及ぴ Z又は抗 ]32— GP I抗体」 と 「o xLDL_C RP複合体」 とを反応させてからこれに 「抗 CRP抗体」 を反応させてもよく、 「o X LDL— CRP複合体」 と 「抗 CRP抗体」 とを反応させてからこれに 「抗 a p oB抗体及ぴ Z又は抗) S 2—GP I抗体」 を反応させてもよく、 これら 三者を同時に反応させてもよい。
なかでも本発明測定方法は、 以下の 1〜 3のステップを少なくとも含むことが 好ましい。
(ステップ 1) 抗体 Aが固着された固相に体液を接触させ、 「固相に固着された 抗体 A」 一 「o X LDL— CRP複合体」 で示される第 1複合体を形成させるス テツプ。
(ステップ 2) ステップ 1で形成された第 1複合体に抗体 Bを接触させ、 「固相 に固着された抗体 A」 一 「o X LDL— CRP複合体」 一 「抗体 B」 で示される サンドイツチ状複合体を形成させるステップ。
(ステップ 3) ステップ 2で形成されたサンドィッチ状複合体を検出するステツ プ。
ただし、 抗体 Aは 「抗 a p oB抗体及ぴ Z又は抗 jS 2-GP I抗体」 及ぴ 「抗 CRP抗体」 のいずれ力一方の抗体を、 抗体 Bは他方の抗体をそれぞれ意味する。 本発明測定方法で用いる体液は、 血液 (血清あるいは血漿) であることが好ま しい。
また本発明は、 本発明測定方法を用いて、 体液中の 「o x LDL_CRP複合 体」 を測定し、 測定された 「o X LDL— CRP複合体」 と疾患とを関連づける ことを特徴とする、 疾患の検出方法 (以下、 本発明検出方法という) を提供する。 本発明検出方法によって検出される疾患は、 APS、 血栓症、 動脈血栓症、 静 脈血栓症、 習慣流産、 腎疾患、 動脈硬ィヒ及ぴ糖尿病からなる群から選ばれるもの であることが好ましい。
また本発明は、 下記 (A) 及び (B) の構成成分を少なくとも含むことを特徴 とする、 体液中の 「o X LDL— CRP複合体」 の測定キット (以下、 本発明キ ットという) を提供する。
(A) 抗体 Aが固着された固相
(B) 抗体 B
ただし、 抗体 Aは 「抗 a p oB抗体及ぴ Z又は抗 i32-GP I抗体」 及ぴ 「抗 CRP抗体」 のいずれか一方の抗体を、 抗体 Bは他方の抗体をそれぞれ意味する。 本発明キットは、 疾患の検出に用いられるものが好ましい。
本発明測定方法によれば、 体液中に存在する o xLDL— CR P複合体を、 簡 便、 迅速、 高感度、 高精度力 安価に測定することができ、 さらにこれによつて 本発明検出方法及ぴ本宪明キットが提供されることから極めて有用である。 CR
P-o x LD L複合体及ぴ C RP-o x LDL-jS 2-GP I複合体が動脈硬化. 糖尿病等の疾患のリスクファクターであることが示唆されたので、 本発明検出方 法は、 O XLDL_CR P複合体を測定することで動脈硬化、 糖尿病を含む種々 の疾患を検出することができることから、 極めて有用である。 また本発明キット は、 本発明測定方法及ぴ本発明検出方法を、 さらに簡便、 迅速、 かつ容易に実施 することができ、 極めて有用である。
図面の簡単な説明
図 1は、 o X LDL— CRP複合体を、 固着させた抗 a p o B抗体と HRP標 識抗 C R P抗体とを用いたサンドィツチ法で検出した結果を示す。
図 2は、 o X LDL— CRP複合体を、 固着させた抗 2— GP I抗体と HR P標識抗 C R P抗体とを用いたサンドィツチ法で検出した結果を示す。
図 3は、 各測定法により、 糖尿病患者血清 (DM) 及び健常人血清 (Normal) を測定した結果を示し、 ( A) は高感度 CRP測定法による C R P量の測定結果 を、 (B) は後述の実施例中の 4. に記載の方法による o X LDL— ;32— GP I複合体の測定結果を、 (C) は後述の実施例中の 2. に記載の方法による CR P— o X LDL複合体の測定結果を、 (D) は後述の実施例中の 3. に記載の方 法による CRP—o X LDL— ;32— GP I複合体を示す。 また、 各図中、 点線 の横線は、 それぞれの測定系でのカツトオフ値 (健常人の測定値の平均 + 3 S D) を示す。
図 4は、 図 3の測定結果の中、 患者血清の測定結果について、 各測定法間の相 関を示し、 (A) は C R P測定値と o xLDL— J32—GP I複合体の測定値と の間の相関を、 (B) は C R P測定値と CRP— o x LD L複合体の測定値との 間の相関を、 (C) は C R P測定値と CRP— o xLDL— jS 2—GP I複合体 の測定値との間の相関を、 (D) は C R P— o X L D L複合体の測定値と C R P - 0 XLDL-J32— GP I複合体の測定値との間の相関を、 それぞれ示す。 図 5は、 図 3の測定結果の中、 健常人血清の測定結果について、 各測定法間の 相関を示し、 (A) は C R P測定値と o xLDL— )82— GP I複合体の測定値 との間の相関を、 (B) は CRP測定値と CRP— o xLDL複合体の測定値と. の間の相関を、 (C) は CRP測定値と CRP— o X LDL— ;32—GP I複合
体の測定値との間の相関を、 (D) は CRP— o x LD L複合体の測定値と C R P-o X LDL-i32-GP I複合体の測定値との間の相関を、 それぞれ示す。 発明を実施するための形態
以下に、 本発明の実施の形態を説明する。
< 1 >本発明測定方法
本発明測定方法は、 「抗 CRP抗体」 を用いることを特徴とする、 体液中の 「o xLDL— CR P複合体」 の測定方法である。
本明細書における 「測定」 との用語は、 ある物質を定量的に測定することのみ ならず、 定性的に検出すること (ある物質の存否を検出すること) をも含む概念 である。
ここで用いる' 「抗 CRP抗体」 は、 CRPに結合する抗体である限りにおいて 特に限定されないが、 CRPに特異的に結合する抗体であることが好ましい。 こ の抗体はモノクローナル抗体であつてもポリクローナル抗体であつても良い。 モ ノクローナルな抗 CRP抗体、 ポリクローナルな抗 CRP抗体ともに、 CRPを 抗原としてこれらの抗体の通常の作製方法に従って作製することができる。 また. 市販されている抗 CRP抗体をそのまま用いても良い。 具体的には、 プレートに 固相化する場合には、 抗 CRP抗体 PG—021 (日本バイオテスト研究所) 、 検出用の標識抗体としては、 抗 C R P抗体 A 80- 125 P (Bethyl
Laboratories Inc. ) 力 列示される。
本発明測定方法は、 抗 CRP抗体を用いて体液中の 「o xLDL— CRP複合 体」 を測定する限りにおいて特に限定されないが、 さらに 「抗 a p oB抗体及ぴ Z又は抗 j32—GP I抗体」 を用いることが好ましい。
ここで用いることができる 「抗 a p oB抗体」 は、 a p oBに結合する抗体で ある限りにおいて特に限定されないが、 a p o Bに特異的に結合する抗体である ことが好ましい。 本抗体も、 a p o Bを抗原として、 抗体の通常の作製方法に従 つてモノクローナル抗体やポリクローナル抗体を作製することができる。 また、 市販されている抗 a p oB抗体をそのまま用いても良い。 具体的には N 2 E 10 (岡山大学大学院医歯学総合研究科細胞化学分野にて樹立し、 同研究室から入手 可能) 、 1D2 (ャマサ醤油株式会社製) 等が例示される。
また、 ここで用いることができる 「抗32— GP I抗体」 も、 jS S—GP U 結合する抗体である限りにおいて特に限定されないが、 2— GP Iに特異的に 結合する抗体であることが好ましい。 本抗体も、 ]32—GP Iを抗原として、 抗 体の通常の作製方法に従ってモノクローナル抗体やポリクローナル抗体を作製す ることができる。 また、 市販されている抗 jS 2— GP I抗体をそのまま用いても 良い。 具体的には WB— CAL— 1 (J. Immunol. , 149, pl063- 1068 (1992) ) 、 C o f - 22及び C o f - 23 (Blood, 87, p3262— 3270 (1996) ) 、 EY 2 C 9 (Arthritis Rheum. , 37, pl453-1461 (1994)) 等が例示される。
jS 2—GP U 、 o x LDLに特異的に結合するが LDL (酸ィ匕されていない ネイティブなもの) には結合しないことが知られている。 そして体液中において は、 o x LDLに ]32— GP Iが結合した状態で存在していることが知られてい る。 したがって、 本発明測定方法、 本発明検出方法及び本発明キットにおいて
「抗 i32— GP I抗体」 を用いる場合には、 体液中の 「i32—GP I—o x LD L一 CRP複合体」 を測定することを意味する。
「a p oB」 は LDLに存在するタンパク質である。 従って、 本発明測定法、 本発明検出方法及び本発明キットにおいて 「抗 a p oB抗体」 を用いる場合には、 体液中の 「o xLDL— CRP複合体」 を測定することになる。
本発明測定方法は、 抗 CRP抗体を用いる限りにおいて、 その具体的な方法も 限定されない。 具体的な方法の一例としては、 例えば抗体を用いた免疫学的な測 定手法 (EL I SA法 (サンドイッチ法、 競合法、 阻害法等) 、 ィムノブロッテ イング、 凝集法等) が例示される。
「抗 a p oB抗体及び Z又は抗^ 2— GP I抗体」 をさらに用いる場合におけ る具体的なステップも特に限定されないが、 「抗 a p o B抗体及び Z又は抗 iS 2 — GP I抗体」 一 「o X LDL— CRP複合体」 一 「抗 CRP抗体」 で示される サンドイッチ状複合体を形成させるステップを少なくとも含むことが好ましい。 すなわち、 本発明測定方法ではサンドィツチ法を用いることが好ましい。 また前 記の通り、 「抗 ]32— GP I抗体」 を用いる場合には、 「抗 2— GP I抗体」 一 「jS 2— GP I— o X LDL— CRP複合体」 一 「抗 CRP抗体」 で示される サンドィツチ状複合体を形成させるステップを少なくとも含むこととなる。
そして本発明測定方法は、 「抗 a p o B抗体及び/又は抗 ;3 2— G P I抗体」 と 「抗 C R P抗体」 のいずれか一方が固相に固着されているものを用いることが 好ましい。
これらの抗体を固着するために用いる固相は、 抗体を固着させることができ、 かつ、 水、 体液または測定反応液に不溶性である限りにおいて特に限定されない, 固相の形状としては、 プレート (例えばマイクロプレートのゥエル等) 、 チュー ブ、 ビーズ、 メンブレン、 ゲル等を例示することができる。 固相の材質としては ポリスチレン、 ポリプロピレン、 ナイロン、 ポリアクリルアミ ド等が例示される ( これらの中でも、 ポリスチレンを材質としたプレートが好ましい。
これらの固相に上記の抗体を固着させる方法としては、 物理的吸着法、 共有結 合法等、 タンパク質や脂質の一般的な固着方法を利用することができる。
これらの中でも、 物理的吸着法が、 操作が簡便かつ頻用されていることから好 ましい。
. 物理的吸着法として具体的には、 例えば、 抗体を緩衝液等に溶解し、 この溶液 を固相 (例えばマイクロプレート) に接触させることによって、 抗体を固相に吸 着させる方法を挙げることができる。
また、 抗体を固着させた固相の表面には、 これらが固着していない表面部分が 残存している場合があり、 そこに体液中の 「o X L D L— C R P複合体」 や他の 分子種が固着すると正確な測定結果が得られなくなるおそれがある。 よって、 体 液を固相と接触させる前にブロッキング物質を添加して抗体が固着していない部 分を被覆しておくことが好ましい。 このようなブロッキング物質としては、 血清 アルブミン、 カゼイン、 スキムミルク、 ゼラチン等が挙げられ、 また、 ブロッキ ング物質として市販されているものを使用することもできる。
ブロッキングの方法として具体的には、 例えばブロッキング物質 (血清アルプ ミン、 カゼイン、 スキムミルク、 ゼラチン等) を添カ卩して、 3 7 °C程度で 3 0分 〜 2時間保存する力 常温 ( 1 5〜 2 5 °C) で 1〜 2時間保存する方法を挙げる ことができる。
そして 「抗 a p o B抗体及び Z又は抗 jS 2— G P I抗体」 と 「抗 C R P抗体」 のいずれか一方が固着された固相を用いる場合には、 以下の 1〜3のステップを
少なくとも含むことが好ましい。
(ステップ 1) 抗体 Aが固着された固相に体液を接触させ、 「固相に固着された 抗体 Aj 一 「o X LDL— CRP複合体」 で示される第 1複合体を形成させるス テツプ。
(ステップ 2) ステップ 1で形成された第 1複合体に抗体 Bを接触させ、 「固相 に固着された抗体 A」 一 「o X LDL— CRP複合体」 一 「抗体 B」 で示される サンドィッチ状複合体を形成させるステップ。
(ステップ 3) ステップ 2で形成されたサンドィッチ状複合体を検出するステツ プ。
ここで、 抗体 Aは 「抗 a p o B抗体及び Z又は抗 i32-GP I抗体」 及び 「抗 CRP抗体」 のいずれか一方の抗体を、 抗体 Bは他方の抗体をそれぞれ意味する。 すなわち、 ステップ 1において 「抗 a p oB抗体」 、 「抗32—GP I抗体」 又 は 「抗 a p o B抗体と抗 2— GP I抗体の両方」 が固着された固相を用いる場 合には、 ステップ 2において 「抗 CRP抗体」 を接触させることになる。 逆にス テツプ 1において 「抗 CRP抗体」 が固着された固相を用いる場合には、 ステツ プ 3において、 「抗 a p oB抗体」 、 「抗32— GP I抗体」 又は 「抗 a p o B 抗体と抗 32-GP I抗体の両方」 を接触させることになる。
ここで 「抗 i32— GP I抗体」 を用いる場合には、 「固相に固着された抗体 A」 一 「 2— GP I— o X LDL— CRP複合体」 一 「抗体 B」 で示されるサ ンドィツチ状複合体を形成させることになる。
「接触」 の方法は、 「固相に固着された抗体 A」 の分子と 「o x LDL— CR P複合体」 の分子、 及ぴ、 「o x LDL— CRP複合体」 の分子と 「抗体 B」 の 分子とが相互に接触する限りにおいて特に限定されない。
また 「接触」 の後、 分子間の結合をできるだけ完全なものとするために、 イン キュペートすることが好ましい。 インキュベート時の温度は、 「o xLDL— C RP複合体」 と抗体 Aや抗体 Bとの抗原抗体反応が阻害されない限りにおいて特 に限定されないが、 例えば 0°C〜37°C程度が例示される。 インキュベートの時 間も特に限定されず、 当業者が適宜設定することができる。 一般にインキュベー ト時間が長いほど、 前記の結合をより完全に形成させることができる。
また、 ステップ 1と 2の間、 ステップ 2と 3の間に、 適宜洗浄する操作を入れ ることが好ましい。
ステップ 3における 「ステップ 2で形成されたサンドィッチ状複合体の検出」 も、 「固相に固着された抗体 A』 一 「o X LDL— CRP複合体」 一 「抗体 B」 からなるサンドィツチ状複合体を検出しうる限りにおいて特に限定されないが、 当該サンドイッチ状複合体の開放端に存在する 「抗体 B」 (固相に固着されてい ない 「抗体 B」 ) を検出することによって行うことが好ましい。
そのために、 ステップ 2において接触させる 「抗体 B」 自体が標識物質で標識 されていることが、 検出が容易となることから好ましい。
「抗 i3 2—GP I抗体」 を用いた場合には、 「固相に固着された抗体 AJ — 「iS 2— GP I—o X LDL— CRP複合体」 一 「抗体 BJ で示されるサンドィ ッチ状複合体を検出することになる。
また、 「抗体 BJ として標識されていないものを用いる場合には、 「『抗体 B』 に結合する物質」 であって標識物質で標識されたものを用いてもよレ、。
「『抗体 B』に結合する物質」 としては、 例えば 「抗体 B』 (免疫グロブリン) が由来する動物又はクラス等に応じた、 その免疫グロブリンに特異的に結合する 抗体等が例示される。 例えば 「抗体 B」 がマウス由来の I gG lである場合には、
「 『抗体 B』に結合する物質」 として抗マウス I gG 1抗体を用いることができ る。
この標識物質を検出することによって、 ステップ 2で形成された 「固相に固着 された抗体 A」 一 「o X LDL— CRP複合体」 ( 「抗 j3 2— GP I抗体」 を用 いた場合には、 「J3 2—GP I— o X LDL— CRP複合体」 ) 一 「抗体 B」 力、 らなるサンドイッチ状複合体中に存在する 「抗体 Bj を検出することができる。 すなわち、 当該サンドィツチ状複合体が検出されることとなる。
このような標識に使用される標識物質としては、 酵素 (ペルォキシダーゼ、 ァ ルカリフォスファターゼ、 J3—ガラクトシダーゼ、 ルシフェラーゼ、 ァセチノレコ リンエステラーゼ等) 、 蛍光色素 (フルォレセインイソチオシァネート (F I T C) など) 、 化学発光物質 (ルミノーノレなど) 、 ピオチン、 アビジン (ストレブ トァビジンを含む) 等が挙げられるが、 通常タンパク質の標識に可能なものであ
れば、 特に限定されない。 標識方法は、 標識物質に適した公知の方法、 例えば、 グルタルアルデヒド法、 過ヨウ素酸架橋法、 マレイミド架橋法、 カルポジイミド 法、 活性化エステル法等 〔 「タンパク質の化学 (下) 」 、 東京化学同人、 1 98 7年発行参照〕 等から適宜選択することができる。 例えば標識物質としてビォチ ンを使用する場合は、 ビォチンのヒドラジド誘導体を用いる方法 (Avidin -
Biotin Chemistry: A Handbook, 57-63, PIERCE CHEMICAL COMPANY, 1994年発行 参照) 、 またフルォレセィンィソチオシァネートを使用する場合は特公昭 63— 1 7843号公報記載の方法等から適宜選択できる。
標識物質の検出は、 用いた標識物質に応じて当業者が適宜検出方法を選択する ことができる。 例えば、 標識物質としてペルォキシダーゼを使用した場合には、 当該酵素の基質としてテトラメチルベンジジン、 o—フエ二レンジァミン等の発 色基質および過酸化水素水を加え、 酵素反応による生成物の発色の度合いを吸光 度の変化で測定することにより検出を行うことができる。 また、 蛍光物質や化学 発光物質を使用する場合には、 反応後の溶液の蛍光や発光を測定する方法等が拳 げられる。
本発明測定方法において用いる体液も特に限定されないが、 血液であることが 好ましい。 本明細書における 「血液」 との用語は、 血清及び血漿を含む概念とし て用いる。 血液をそのまま用いてもよく、 これを希釈したものや、 サンプ 中の ο LDL— CRP複合体に影響を与えない限りにおいて血液を加工したもので あってもよい。
く 2 >本発明検出方法
本発明検出方法は、 本発明測定方法を用いて、 体液中の 「o xLDL— CRP 複合体」 を測定し、 測定された 「o xLDL— CRP複合体」 と疾患とを関連づ けることを特徴とする、 疾患の検出方法である。
本発明検出方法においては、 まず本発明測定方法によって検体中の 「o x LD L一 CRP複合体 J を測定する。 本発明測定方法についての説明は前記の通りで ある。
ここで用いる 「体液 J は、 疾患の検出対象となる動物由来のものである限りに おいて特に限定されない。 「体液」 に関するその他の説明は、 前記の 「< 1 >本
発明測定方法」 における説明と同様である。 なお本発明検出方法においても、
「抗 i32— GP I抗体」 を用いた場合には、 「i32— GP I— o X LDL— CR P複合体」 を検出することになる。
本発明検出方法においては、 次いで、 本発明測定方法を用いて測定された、 体 液中の 「o X LDL— CRP複合体」 ( 「抗 jS 2_GP I抗体」 を用いた場合に は、 「 2— GP I— o xLDL— CRP複合体」 ) と疾患とを関連づけること によって疾患を検出する。
前記の通り、 本明細書における 「測定」 との用語は、 定量的な測定のみならず、 定性的な検出 (存否の検出) をも含む概念である。 したがって、 ここにいう 「測 定された『o X LDL— CRP複合体』」 は、 体液中の当該複合体の 「量」 (定 量的な測定結果) であっても 「存否」 (定性的な測定結果) であってもよい。 ま た 「量」 については、 濃度既知のスタンダードを用いて作成した検量線や関係式 等から求めた量 (実測値) であっても良く、 健常動物 (疾患に罹患していない動 物) に対する比 (相対値) であっても良い。
そして、 「o X LDL— CRP複合体」 の量はある種の疾患によって増加しう る。 この場合において、 体液中の当該複合体量が健常人のそれに比して多い場合 には、 「疾患に罹患している」 もしくは 「疾患に罹患している可能性が高い」 と 関連づけることができる。 体液中の当該複合体量が健常人のそれと同等であれば、 「疾患に罹患していない」 もしくは 「疾患に罹患している可能性は低い」 と関連 づけることができる。
また本発 K検出方法は、 疾患への罹患の有無のみでなく、 罹患の程度の検出も 含まれる。 例えば、 ある個人の体液中の当該複合体量を定期的に測定し、 当該複 合体量が増加傾向にある場合には 「疾患が進行している」 もしくは 「疾患が進行 している可能性が高い」 と関連づけることができる。 逆に、 測定された当該複合 体量が減少傾向にある場合には、 「疾患が改善方向にある」 もしくは 「疾患が改 善方向にある可能性が高い」 と闋違づけることができる。 また測定された当該複 合体量に変化がない場合には、 「疾患の程度 (または健常性) に変化がない」 も しくは 「疾患の程度 (または健常性) に変化がない可能性が高い」 と関連づける ことができる。
本発明検出方法によって検出される 「疾患」 は、 APS、 血栓症、 動脈血栓症、 静脈血栓症、 習' I霣流産、 腎疾患、 動脈硬ィ匕 (脳梗塞、 心筋梗塞など) 及び糖尿病 からなる群から選ばれるものが好ましい。
く 3 >本発明キット
本発明キットは、 下記 (A) 及ぴ (B) の構成成分を少なくとも含むことを特 徴とする、 体液中の 「 0 X L D L— C R P複合体」 の測定キットである。
(A) 抗体 Aが固着された固相
(B) 抗体 B
ここで、 抗体 Aは 「抗 a p oB抗体及び/又は抗 ;32-GP I抗体」 及ぴ 「抗 CRP抗体」 のいずれか一方の抗体を、 抗体 Bは他方の抗体をそれぞれ意味する。 すなわち、 構成成分 (A) として 「抗 a p oB抗体」 、 「抗 i32— GP I抗体」 又は 「抗 a p oB抗体と抗 ]32— GP I抗体の両方」 が固着された固相を用いる 場合には、 構成成分 (B) として 「抗 CRP抗体」 を用いることができる。 逆に 構成成分 (A) として 「抗 CRP抗体」 が固着された固相を用いる場合には、 構 成成分 (B) として 「抗 a p oB抗体」 、 「抗32— GP I抗体」 又は 「抗 a p o B抗体と抗 2— GP I抗体の両方」 を用いることができる。 なお本キットに おいても、 「抗 2— GP I抗体」 を用いた場合には、 「i32— GP I— o x L DL— CRP複合体 J を測定することになる。
なお、 抗体 Bは標識物質で標識されているものが好ましい。 用いることができ る標識物質等の説明は、 「く 1 >本発明測定方法」 における説明と同様である。 本発明キットは、 上記の (A) 及び (B) を構成成分として含んでいる限りに おいて特に限定されず、 さらに他の構成成分を含んでいてもよい。
本発明キットに加えうる他の構成成分としては、 標識物質の検出試薬、 「抗体 Bを認識する抗体」 、 「抗体 Bを認識する抗体」 を標識する試薬等を例示するこ とができる。 これらの構成成分の他に、 ブロッキング物質、 洗浄液、 検体希釈液、 酵素反応停止液等を含んで!/、てもよい。
これらの構成成分は、 それぞれ別体の容器に収容しておき、 使用時に本発明測 定方法に従って使えるキットとして保存しておくことができる。
本発明キットを用 、た o xLDL— CRP複合体の測定は、 本発明測定方法に
従って行うことができる。
また本発明キットは、 疾患の検出に用いられるものが好ましい。 本発明キット を用いて検出される 「疾患」 は、 APS、 血栓症、 動脈血栓症、 静脈血栓症、 習 慣流産、 腎疾患、 動脈硬化 (脳梗塞、 心筋梗塞など) 及び糖尿病からなる群から 選ばれるものが好ましい。 本発明キットを用いた疾患の検出は、 本発明検出方法 に従って行うことができる。
ここで用いる 「体液」 は、 疾患の検出対象となる動物由来のものである限りに おいて特に限定されない。 「体液」 に関するその他の説明は、 前記の 「く 1 >本 発明測定方法」 における説明と同様である。
以下、 本発明を実施例及び参考例により具体的に説明するが、 本発明はこれら に何ら限定されるものではない。
1. 本実施例及ぴ参考例で用いた材料や方法、 その略号等
• 「HB S」 (H e p e s緩衝生理食塩水) の組成は、 1 OmM H e p e s、 1 5 OmM Na C l (pH 7. 4) とした。
· 「溶液 A J の組成は、 2mM C a C 1 2と 1 mM Mg C l 2を含むHB Sとした。
• 「T一 HBSJ の組成は、 0. 05% Tw e e n 20を含む HBSとし た。
• 「WB— CAL— 1」 (I gG2 a, κ ) は、 抗32— G P I自己抗体であ る。 抗リン脂質抗体症候群モデルマウス (NZW X BXSBマウス) 由来の 抗体であり、 遊離の j32— G P Iには反応せず、 酸化 L D Lと複合体を形成した β 2-GP Iに反応性を示す抗体である。 (J. Immunol. , 149, ρ1063~068 (1992) )
• 「N2E 10」 (I gG2 a, κ) は、 抗ヒト a p o B抗体である。 マウス 由来のモノク口ーナル抗体である。 岡山大学大学院医歯学総合研究科細胞化学分 野にてハイプリドーマを樹立し、 同研究室から入手可能である。 なお、 本抗体は 「2E 10」 とも称されるが、 ヒト由来の未処理の (ネイティブな) LDLを抗 原としてマウスを免疫して得られたので、 本明細書では頭に 「N」 を付して ΓΝ 2 E 1 0」 と表記する。
• 「抗 CRP抗体」 (品番 PG— 021 ; I g G) は、 抗ヒト CRP抗体であ
200
14 る。 ャギ由来の抗体である。 日本バイオテスト研究所製のものを用いた。
• 「HRP標識抗 CRP抗体」 は、 ホースラディッシュ ·ペルォキシダーゼで 標識したャギ由来の抗ヒト CRP抗体である。 B e t h y 1
L a b o r a t o r i e s I n c . 製のものを用いた。
· 「CRP」 は、 C h em i c o n I n t e r n a t i o n a l社製のもの を用いた。
• 「I mmu l o n 2 H B」 は、 D y n e x社製の 9 6ウエノレマイクロタイ タープレートであり、 E L I S Aプレートとして使用した。
• 「PB S」 は、 リン酸緩衝生理食塩水である。
· 「T一 PB S」 は、 0. 0 5% Tw e e n 2 0含有 PB Sである。
• 「S— PB S」 は、 0. 5%スキムミルク、 1 OmM M g C 1 2を含有す る PB Sである。
2. o x LDLと CRPとの複合体の測定 (抗 a p o B抗体を用いる方法) (1) サンプルの調製
HB Sと溶液 Aの 2種類の溶媒を用いて以下のサンプルを調製した (したがつ て、 1つのサンプルあたり、 溶媒が異なる 2種類の溶液が調製された) 。 溶媒と して用いた HB S及び溶液 Aは、 いずれも 0. 2 2 / mのフィルターで滅菌した ものを用いた。
• CRPを (最終濃度、 以下同じ) 含有する溶液
· i3 2— GP Iと CRPとを各 1 00 ^ gZm l含有する溶液
•健常ヒト血漿から超遠心法により調製した L D L (ネィティブな L D L ;比重 1. 0 1 9< d < 1. 0 6 3) を l O O Ai gZm l含有する溶液
• LDLと CRPとを各 1 00 g /m 1含有する溶液
• LDLを、 5 の C u S04存在下、 3 7 °Cで 1 2時間酸ィ匕して得られた o x LDLを 1 00 /i g/m l含有する溶液
• o x LDLと CRPとを各 1 00 /x g /m 1含有する溶液
' β 2 -GP Iと ο X LDLとを各 1 00 μ g/m 1含有する溶液を、 3 7°Cで 1 6時間インキュベートすることにより得られた o X LD L— jS 2 -GP I複合 体
-- oo xX LLDDLL--i3322--GGPP II複複合合体体をを 5500 μ// gg ZZmm 1l、、 CCRRPPをを 110000 ggZ/ mm 11含含有有すするる溶溶液液
•• jj8822—— GGPP IIとと oo xxLLDDLLとと CCRRPPととをを、、 各各 110000 // ggZZmm ll含含有有すするる溶溶液液 ここれれららそそれれぞぞれれをを密密封封しし、、 3377°°CCでで 2200時時間間イインンキキュュベベーートトすするるここととにによよっってて 55 ササンンププルルをを調調製製ししたた。。
((22)) EELL II SS AA
EELL II SSAAはは、、 以以下下のの手手順順にに従従っってて行行っったた。。
((aa)) EELL II SSAAププレレーートト ((IImmmmuu ll oo nn 22HHBB)) にに、、 88 ggZZmm llのの抗抗ヒヒ トト aa pp oo BB抗抗体体 NN 22 EE 1100 ((HHBB SSでで希希釈釈)) をを 5500 11 //ゥゥエエルル添添加加しし、、 密密閉閉しし
1100 てて 44 °°CCででーー晚晚放放置置すするるここととにによよっってて、、 NN22 EE 1100ををププレレーートトのの各各ゥゥエエルルにに固固着着ささ せせたた。。
((bb)) そそのの後後、、 00.. 0055%% TTwwee ee nn 2200をを含含むむ HHBBSS ((又又はは TT一一 HHBBSS)) をを 220000 11 //ゥゥエエルル添添加加ししてて洗洗浄浄すするる操操作作をを 33回回繰繰りり返返ししたた。。
(( cc )) 22 %% BB SS AAをを含含有有すするる HHBBSSをを 220000μμ 11 ΖΖゥゥエエルル添添加加ししてて、、 室室温温でで 11 1155 時時間間静静置置ししたた。。
((dd)) 前前記記のの ((11)) でで調調製製ししたたササンンププルルののううちち、、 溶溶液液 AA中中ででイインンキキュュベベーートトししたた ももののににつついいててはは、、 CCRRPPままたたはは LLDDLLのの最最終終濃濃度度をを 11 ggZZmm 11ととななるるよよううにに溶溶 液液 AAでで希希釈釈ししたた。。 ままたた、、 CC aa 22++をを含含ままなないい HHBB SS中中ででイインンキキュュベベーートトししたたもものの ににつついいててもも HHBBSSをを用用いいてて同同様様にに希希釈釈ししたた。。 ままたた、、 11 μμ ggZZmm 11かからら更更にに 22倍倍系系
2200 列列でで希希釈釈ししたたササンンププルルもも同同時時にに調調製製ししたた。。 希希釈釈さされれたたここれれららののササンンププルルをを、、 NN22 EE 1100がが固固着着さされれたた EELL II SS AAププレレーートトにに 110000 μμ 11 ゥゥエエルル添添加加ししたた。。 そそのの後後、、 2277 °°CCでで 22時時間間静静置置ししたた。。
((ee)) 溶溶液液 AAでで希希釈釈ししたたササンンププルルをを入入れれたたゥゥエエルルににつついいててはは 00.. 0055%%
TTwwee ee nn 2200をを含含むむ溶溶液液 AAをを用用いい、、 HH BB SSでで希希釈釈ししたた
については T一 HBSを用いて、 ゥエルを 3回洗浄した。
( f ) lmg/m 1の HRP標識抗 CRP抗体を、 溶液 Aまたは H B Sでそれぞ れ 1万倍希釈して 100 μ 1 Ζゥエルで添加して、 室温で 1時間静置した。
(g) 上記の (e) と同様にして、 ゥエルを 3回洗浄した。
(h) 0—フエ二レンジァミン 4mgを、 0. 1Mクェン酸緩衝液 (pH5.
0 ) 1 0m lで溶解し、 30 %過酸化水素水を 1 0 / 1加えて混和したものを 1 00 ^ 1 Zゥエル加えて室温で 1 5分静置することにより発色させた。
( i ) 1M硫酸を 1 00 μ 1 /ゥエル添加することによって反応を停止させ、 4 90 nmの吸光度を測定した。
〇尺?または1^0!^の最終濃度を1 μ g/m 1希釈させたサンプルについて、 固着させた抗 a p o B抗体と、 HRP標識抗 CRP抗体とで検出した結果 (o x LDLと CRPとの複合体) を検出した結果を表 1に示す。
表 1
Vガンド 490mnにおける吸光度
カルシウムィォン存在下力 , ,レシゥムイオン非存在下
CRP (L 0 ju g/ml, apoB等量) 0.068±0.002 0.078±0.003 β 2-GPI, CRP 0.064±0.005 0.079±0.008 ネイティブな LDL 0.035±0.007 0.057±0.010 ネイティブな LDL, CRP 0.170±0.003 0.158±0.003 oxLDL 0.048 ±0.002 0.068 + 0.004 oxLDL, CRP 1.926±0.059 1.131±0.012 oxLDL-j32-GPI 0.041 ±0.004 0.054±0.006 oxLDL- β 2-GPI, CRP 1.879±0.025 0.817±0.017 oxLDL, β 2-GPI, CRP 1.694±0.022 1.052±0.033 1 μ gZm 1から更に 2倍系列で 尺したものについて同様に検出した結果を 図 1にそれぞれ示す。 図 1中の、 黒く塗りつぶされたマークは C a 2+ (2 mM) 存在下、 白抜きのマークは非存在下でインキュベートしたものであること を示す。 また図 1中の三角印は o X LDLと CRPとを含有する溶液における結 果を、 丸印は0 し0 ー]3 2-GP I複合体と CRPとを含有する溶液におけ る結果を、 四角印は i3 2— GP Iと o x LDLと CRPとを含有する溶液におけ る結果をそれぞれ示す。
その結果、 37°C、 20時間のインキュベーションによって、 C a 2+依存的 に、 CRP— o X LDL複合体、 あるいは CRP— o X LDL— ]3 2— GP I複 合体が形成されることが示された。 生体内においてこのような複合体が存在すれ ば、 この測定系により検出可能と考えられる。
3. o x LDLと CRPとの複合体の測定 (抗 ]3 2— G P I抗体を用いる方法) サンプルの調製は、 上記の 2. (1) と同様に行った。 EL I SAは、 上記の
2. (2) における (a) のステップを以下の通り行った以外は、 上記 2.
(2) と同様に行った。
E L I S Aプレート ( I mmu I o n 2HB) に、 8 μ g/m 1の WB— C AL— 1 (i3 2— GP Iに対する抗体; HB Sで希釈) を 5 0 μ ΐ Ζゥエル添カロ し、 密閉して 4 °Cでー晚放置することによって、 WB— CAL— 1をプレートに 固着させた。
じ1^?またはし01^の最終濃度を1 μ gZm 1希釈させたサンプルについて、 固着させた抗 i3 2-GP I抗体と、 HRP標識抗 CRP抗体とで検出した結果 (J3 2— GP Iと o x LD Lと CRPとの複合体) を検出した結果を表 2に示す, 表 2
リガンド 490nmにおける吸光度
カルシウムィォン存在下力ノレシゥムィオン非存在下
CRP (; L 0 g/ml, apoB等量) 0.042±0.003 0.058 ±0.002 β 2-GPI, CRP 0.031 ±0.008 0.055 ±0.001 ネイティブな LDL 0.036±0.005 0.043 ±0.005 ネイティブな LDL, CRP 0.061 ±0.004 0.069±0.003 oxLDL 0.042 ±0 002 0.056±0.001 oxLDL, CRP 0.133±0.028 0.093±0.005 oxLDL-^ 2-GPI 0.034±0 002 0.045 ±0.003 oxLDL- β 2-GPI CRP 1.523±0.065 0.727±0.009 oxLDL, β 2-GPI, CRP 0.208±0.014 0.381 ±0.003
1 μ g/m 1から更に 2倍系列で希釈したものについて同様に検出した結果を 図 2にそれぞれ示す。 図 2中の記号の意味は、 図 1と同様である。
その結果、 3 7°C 2 0時間のインキュベーションによって、 C a 2 +依存的 に、 CRP— o X LDL— j3 2 _GP I複合体が形成されることが示された。 生 体内においてこのような複合体が存在すれば、 この測定系により検出可能と考え られる。
4. o x LDL— ]3 2— GP I複合体の測定 (参考例:固相ィ匕抗 )3 2— G P I抗 体と抗 a p o B抗体を用いる方法)
E L I SAプレート (I mmu l o n 2HB) の各ウエノレにマウスモノクロ 一ナル抗 ]3 2— GP I抗体 (WB— CAL— 1 ) 、 S ^ gZm lを P B S, p H 7. 4で調製したものを、 5 0 μ \ ウエルずつ加え、 4°Cでー晚静置し、 WB
— CAL— 1をプレートに固着させた。
その後、 0. 05% Tw e e n 20含有 PB S (T— PBS) を 200 μ 1 /ゥエルずつ加え 3回洗い、 1 %スキムミルクを含有する PB S (プロツキ ング液) を 200 μ 1 Ζゥエル加え、 室温で 1時間静置した。
ブロッキング液を捨てた後、 0. 5%スキムミルク、 1 OmM MgC l 2含 有 PBS (S— PBS) で、 適宜希釈した被検検体を、 50 1 Zゥエルずつ上 記の WB— CAL— 1を固着したプレート入れ、 27。Cで 2時間静置し、 T一 P B Sでゥエルを 3回洗浄した。
次いで、 ビォチン化マウスモノクローナル抗 a p o B抗体 (N2E 10) を S 一 PBSで 0. 2 / g /m 1に希釈し、 100 μ 1 Ζゥェル入れ、 室温で 1時間 静置した。 Τ一 PB Sでゥエルを 3回洗浄した後、 西洋ヮサビペルォキシダーゼ (HRP) 標識ストレプトアビジン (V e c t o r #SA—504, Img/ ml) を S— PBSで 1, 500倍希釈したものを 100 1ノウエル入れ、 室 温で 30分静置した。 洗浄の後、 o—フエ二レンジァミン 4mgを 0. 1Mタエ ン酸緩衝液、 pH5. 0、 10mlで溶解し、 30 %過酸化水素水 10 μ 1をカロ えて混和したものを 100 1 ウエル入れ発色させ、 490 nmの吸光度を測 定した。
5. 患者及ぴ健常人血清中の C RP-o X LD L複合体及び C RP-o xLDL -β 2-GP I複合体の測定
(1) 測定
糖尿病患者 1 38例及ぴ健常人 28例の血清 (原液) 中の高感度 C R P ( s CRP) を、 「N—ラテックス CRP」 (ディドべ一リング株式会社) を用いた 高感度 CRP測定法によって CRP量 (nigZd l ) を測定した (対照 1 :図 3 (A) ) 。 一方、 100倍希釈した上記血清中の o xLDL— ;82— GP I複合 体 (対照 2 :図 3 (B) ) 、 。1 ?ー0 01^複合体 (実施例:図 3 (C) ) 、 及ぴ CRP— o X LDL— j82— GP I複合体 (実施例:図 3 (D) ) をそれぞ れの上記の 4. 、 2. 、 3. の方法で測定した。
なお、 図 3 (B) 、 (C) 及び (D) において、 測定ィ直は単位 (U) で表し、 それぞれ、 吸光度に基づいて算出した。
(2) 測定結果の相関
上記 (1) において測定した測定値間の相関を求め、 糖尿病患者の結果につい ては図 4 (A) 、 (B) 、 (C) 、 (D) に、 健常人の結果については図 5 (A) 、 (B) 、 (C) 、 (D) に、 それぞれ示した。
(3) 考察
図 3、 4、 5は、 健常人 (28例) 、 糖尿病患者 (1 38例) について血清中 h s CRP (高感度 CRP) 、 o X LDL— iS 2— GP I複合体、 CRP— o x L D L複合体、 及び C RP-o xLDL-i32-GP I複合体の測定を行い、 臨 床的解析を行つた結果である。
これらの 3つの図に示すとおり、 健常人群に比し、 糖尿病患者群では血清中 h s CRP, o x LDL— ;32— GP I複合体、 C R P— o x L D L複合体、 及ぴ CRP-o xLDL-]32-GP I複合体の何れについても高値を示す症例が認 められた。 なお、 h s C R Pとは高感度測定系で測定できる微量変化型の C R P で、 急性炎症期に肝臓から合成される CRPとは区別されている。 マクロファー ジゃ血管平滑筋細胞が産生するとの考えもある。
また、 図 4に示すとおり、 h s CRP、 CRP— o X LDL複合体、 及び CR P— o xLDL— 2— GP I複合体の測定値間に有意な相関が認められた。 一 方、 o X LDL— J32— GP I複合体は、 h s C R P及び何れの C R P— o x L DL複合体とも相関を示さなかった。
この実験結果から、 以下のことが考察される。
糖尿病患者では、 何らかの酸化ストレスにより産生した o X L D Lは血中に恒 常的に循環している /32— G P Iと C a非依存的に結合し複合体を形成する。 一 方、 o X LDLとは別の機序で産生した CRPは、 C a依存的に o X LDLと複 合体を形成する。 血中の C a濃度では、 上記の 2種類の複合体形成に関与する両 反応が互いに影響を受けず進行する。 酸化ストレスが原因で生じる o X LD Lと h s CRPの何れも動脈硬化のリスクファクターとして知られているが、 本発明 により、 これら両者と 2— GP Iは複合体を形成することが明らかになった。 従って、 CRP—o X LDL複合体あるいは CRP— o x LDL-j32-GP I複合体が h s CRP、 oxLDLといった異なる 2種類の既知リスクファクタ
一を包括する、 動脈硬化の新しいリスクファクターとなり得る。
また、 現在、 h s CRPの測定は主に抗 CRP抗体を固相化したビーズを用い るラテックス凝集法が用いられている。 ところが動脈硬化 ·糖尿病患者の血清は 高脂血症のため、 「乳び」 していることが多く、 「乳び」 が測定系に影響を及ぼ すことが知られている。 この 「乳び」 を除去するための遠心や除去剤を使用した、 サンプルの前処理を行うことがある。 ところが、 この除去によって LDLが減少 することも報告されている。 本発明測定方法は前処理を行わずに測定できるため、 前処理による L D Lの消失に伴う偽陰性を排除できる可能性が高い。
以上の結果から、 標準的な方法の一例として、 以下の方法を例示することがで きる。
(a) EL I SAプレートに、 8 μ gZm 1濃度の抗 a p o Bモノクローナル 抗体 (HBSで希釈) 又は 8 ^ g/m 1の抗 j32— GP Iモノクローナル抗体
(HB Sで希釈) を 50 1ノウエルで添加し、 密閉して 4°Cでー晚放置するこ とによって、 抗体を固着させる。
(b) 0. 05% Twe e n 20を含む HBS (又は T— HBS) を 20 0 μ 1ノウエル添加して 3回洗浄する。
(c) 2% BSAを含有する HBSを 200 μ 1/ゥエル添加して、 室温で 1時間静置する。
(d) 血清を溶液 Aで 1 00倍希釈して、 EL I SAプレートに 1 00 μ 1 / ゥエル添加する。 また、 別途標準曲線用として ]32— GP I— o x LD L複合体 と CRPとを溶液 A中で予め 37°Cでインキュベートしたものを溶液 Aで適宜系 列的に希釈して、 EL I S Aプレートに 1 00 μ 1 Zゥエルずつ添加する。 いず れも、 27 °Cで 2時間静置する。
(e) T— HB Sでゥエルを 3回洗浄する。
( f ) lmg/m 1の HRP標識抗 CRP抗体を、 溶液 Aで 1万倍希釈して、 1 00 μ 1 ゥエルで添加し、 室温で 1時間静置する。
(g) T— HBSでゥエルを 3回洗浄する。
(h) o—フヱニレンジァミン 4mgを、 0. 1M クェン酸緩衝液 (pH5. 0 ) 1 0m lで溶解し、 30 %過酸化水素水を 1 0 μ 1加えて混和したものを
1 00 μ 1ノウエル加えて室温で 1 5分静置することにより発色させる。
( 1 ) 1M 硫酸を 1 00 1 Zゥエル添加することによって反応を停止させ. 490 nmの吸光度を測定する。
4. 本発明キットの作成
( 1 ) 下記の構成からなる本発明キットを作成した。
1. 96ゥエルのィムノプレート 1枚
2. 抗 j3 2— GP I抗体 (WB— CAL— 1) 1本
3. HRP標識した抗ヒト CRP抗体
4. o—フエ二レンジァミン溶液 1本
5. 過酸化水素水 1本
6. 反応停止液 ( 1 N HC 1 ) 1本
7. j3 2-GP I -o x LDL-CRP (スタンダード)
(2) 下記の構成からなる本発明キットを作成した。
1. 96ゥエルのィムノプレート 1枚
2. 抗 a p o B抗体 (N2 E 1 0) 1本
3. 111 ?標識した抗じ1 ?抗体
4. o—フエ二レンジァミン溶液 1本
5. 過酸化水素水 1本
6. 反応停止液 (I N HC 1 ) 1本
7. o LDL-CRP (スタンダード)
産業上の利用の可能性
本発明検出方法は、 o X L D L— C R P複合体を測定することで動脈硬化、 糖 尿病を含む種々の疾患を検出することができることから、 極めて有用である。 ま た本発明キットは、 本発明測定方法及び本発明検出方法を、 さらに簡便、 迅速、 かつ容易に実施することができ、 極めて有用である。