JPWO2001076815A1 - 工具ホルダ取付け構造 - Google Patents
工具ホルダ取付け構造Info
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Abstract
(57)【要約】
主軸(1)に工具ホルダ(2)を強力に固定保持することができる工具ホルダ取付け構造を提供する。主軸(1)の取付穴(3)の内面部分の軸心方向複数位置に、工具ホルダ(3)のテーパ外周面(12a)に当接して半径方向に微小に弾性変形可能な複数の弾性係合部(6)が設けられている。複数の弾性係合部(6)が半径方向に弾性変形した状態で工具ホルダ(3)のテーパ外周面(12a)に密着し、これら弾性係合部(6)を介してシャンク部(12)がほぼ全体的に均等な力で取付穴(3)の内面に結合される。更に、この状態で、弾性フランジ部(14)が弾性変形して主軸(1)の先端面に確実に当接する。
Description
技術分野
本発明は工具ホルダを工作機械の主軸に強力に固定できるようにした工具ホル
ダ取付け構造に関する。 背景技術 従来、ボール盤、フライス盤、マシニングセンター等の工作機械では、主軸の
先端部分に工具を保持する工具ホルダが取付けられ、主軸により工具を回転させ
ワークに機械加工が施される。主軸に工具ホルダを交換可能に固定する為に、主
軸のテーパ穴に、工具ホルダのシャンク部を引込んで固定する引込み機構が主軸
に設けられている。 前記工具ホルダは、工具を取付ける為の工具保持部、テーパ外周面を有するシ
ャンク部、シャンク部に固定されたプルスタッド、テーパ穴よりも大径のフラン
ジ部を備えている。前記引込み機構により工具ホルダを引込み側へ駆動して、シ
ャンク部が主軸のテーパ穴に嵌合固定される。 最近の工作機械は、誤差1μm以下の高い加工精度が要求され、しかも、30
000〜40000rpmもの高速回転で主軸を回転させながら機械加工を行う
ようになってきている。そのため、高速回転する主軸と工具ホルダに振動が生じ
易く、加工精度の低下要因となる。その加工精度の低下を防止する為には、工具
ホルダのシャンク部の全体を主軸のテーパ穴に密着させて固定力を強化すること
が望ましい。しかし、主軸のテーパ穴の機械加工誤差や工具ホルダの機械加工誤
差があり、工作機械使用中における工具の発熱に起因して主軸も工具ホルダも熱
膨張するため、工具ホルダのシャンク部の全体を主軸のテーパ穴に密着状態に嵌
合させて強固に固定することは殆ど不可能である。しかも、工具ホルダのシャン
ク部を主軸のテーパ穴に密着させながら、工具ホルダのフランジ部を主軸の先端
面に密着させることは到底不可能であるから、従来の通常の工具ホルダにおいて
は、そのフランジ部を主軸の先端面に当接させる構造にはなっていない。 次に、先行技術に該当する種々の工具ホルダについて説明する。 特開平8−108302号公報の工具ホルダは、シャンク部とフランジ部を有
するホルダ本体、シャンク部に軸心方向へ相対移動可能に外嵌され且つテーパ穴
と同テーパ形状の外周面を有するスリーブ、フランジ部とスリーブの間に装着さ
れた弾性部材を備えている。スリーブは周方向の一部で分割され、その隙間に弾
性体が装着されている。引込み機構により工具ホルダが引込まれると、フランジ
部が主軸の先端面に当接する。スリーブは弾性部材を介して主軸の基端側へ押圧
され縮径してテーパ穴に係合され、シャンク部にも結合される。特開平9−24
8727号公報の工具ホルダは、前記公報の工具ホルダにおいて、周方向の一部
で分割したスリーブの代わりに、周方向の一部に内溝を形成したスリーブを設け
たものである。 これらの工具ホルダでは、引込み機構により工具ホルダが引込まれるとスリー
ブが全体的に縮径する。それ故、スリーブのテーパ外周面をテーパ穴に隙間なく
密着させて嵌合固定できない虞があり、その外周部全体をほぼ均等な力でテーパ
穴の内面に結合させることが難しい。しかも、部品点数が多く構造も複雑になり
製作コストが高価になる。 特開平7−96437号公報の工具ホルダにおいては、シャンク部とフランジ
部の境界部分に環状溝が形成されている。この環状溝を形成することにより、フ
ランジ部の一部が薄肉部に形成されている。引込み機構により工具ホルダが引込
まれると、フランジ部が主軸の先端面に当接した状態で皿バネとして機能して微
小に弾性変形し、シャンク部がテーパ穴に係合される。この工具ホルダでは、引
込み機構により工具ホルダが引込まれると、フランジ部が主軸の先端面に当接し
た状態で微小に弾性変形して、シャンク部がテーパ穴に係合される。しかし、こ
のシャンク部の大部分は従来のシャンク部と殆ど変わらない構造であるため、従
来の工具ホルダとほぼ同様の課題が生じる。 本発明の目的は、主軸の取付穴の内面に工具ホルダのシャンク部の全体を弾性
的に強固に嵌合固定可能な工具ホルダ取付け構造を提供すること、工具ホルダの
フランジ部を主軸の外端面に弾性的に当接可能にして振動しにくくして安定性を
高めた工具ホルダ取付け構造を提供することである。 発明の開示 本発明は、工具を保持する工具ホルダを工作機械の主軸のテーパ状の取付穴に
取外し可能に取付ける構造において、前記工具ホルダにテーパ外周面を有するシ
ャンク部を設け、前記主軸の取付穴の内面部分の軸心方向複数位置に、工具ホル
ダのテーパ外周面に当接して半径方向に微小に弾性変形可能な複数の弾性係合部
を設け、前記シャンク部を主軸の取付穴に嵌合させ、複数の弾性係合部を半径方
向に弾性変形させた状態で、工具ホルダを主軸に固定するように構成したことを
特徴とするものである。 この工具ホルダ取付け構造では、主軸の取付穴の内面部分に設けられた複数の
弾性係合部が、工具ホルダのシャンク部のテーパ外周面に当接し半径方向に微小
に弾性変形した状態で、シャンク部が取付穴に嵌合固定される。つまり、複数の
弾性係合部を半径方向に弾性変形させてシャンク部のテーパ外周面に密着させ、
これら弾性係合部を介してシャンク部の全体を全体的に均等な力で取付穴の内面
に嵌合させることができる。こうして、工具ホルダを主軸に強力に弾性的に固定
保持できるため、主軸が高速回転する場合でも、主軸と工具ホルダが振動するの
を抑制でき、機械加工の精度を格段に高めることができる。 前記主軸の取付穴の内面部分に複数の環状溝を軸心方向に所定間隔おきに形成
し、これら複数の環状溝と複数の弾性係合部とを軸心方向に交互に配置し、これ
ら複数の環状溝を形成することにより複数の弾性係合部を主軸と一体的に形成す
ることが望ましい。 前記弾性係合部を、前記主軸の軸心と直交する面に対して傾斜させることが望
ましい。この場合、前記弾性係合部を、内周側ほど取付穴のテーパ形状の大径側
へ移行するように傾斜させることが望ましい。また、前記弾性係合部を、前記主
軸の軸心と直交する面と平行に形成してもよい。 前記主軸の取付穴の内面部分に、取付穴の長さ方向に延びる複数の立溝を軸心
対称に形成することが望ましい。 前記工具ホルダを主軸に装着した状態において、主軸の先端面(外側端面)に
当接して軸心方向に弾性変形する弾性フランジ部を工具ホルダに設けることが望
ましい。この場合、前記弾性フランジ部を環状に形成し、この弾性フランジ部の
軸心方向内側に環状のぬすみ溝を形成し、前記弾性フランジ部の軸心方向外側に
環状の溝を形成してもよい。 前記複数の弾性係合部を、前記主軸の取付穴の内面部分に固定された複数の鍔
状部材で構成してもよい。前記主軸の取付穴からシャンク部にキーを用いること
なく回転トルクを伝達可能とする為に、取付穴とシャンク部の軸心と直交する断
面の形状を、回転トルク伝達可能な非円形形状に形成してもよい。 発明を実施するための最良の形態 以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。 本実施形態は、マシニングセンター等の工具自動交換装置を備えた工作機械の
主軸に工具ホルダを取外し可能に取付ける構造に、本発明を適用した場合の一例
である。 図1、図2に示すように、主軸1の先端部分には先端側程大径化するテーパ状
の取付穴3が形成され、主軸1の軸心aは取付穴3の軸心と共通であり、主軸1
の先端面は軸心aと直交する平滑面に形成されている。主軸1の内部には取付穴
3に連通する収容孔4が形成され、この収容孔4には工具ホルダ2のシャンク部
12を主軸1の取付穴3に引込んで固定する引込み機構のドローバーの先端のコ
レット5が収容されている。 図1、図3、図4に示すように、工具ホルダ2は、ホルダ本体10と、締結ボ
ルト20と、プルスタッド25とを有する。ホルダ本体10は、工具Tを取付け
る為の工具保持部11、先端側(図1における右側)ほど大径化するテーパ外周
面12aを有するシャンク部12、取付穴3よりも大径のフランジ部13を備え
、これら工具保持部11とシャンク部12とフランジ部13とは一体形成されて
いる。 ホルダ本体10の内部には、テーパ穴10a、挿通孔10b、ネジ穴10cが
先端側(図1の右側)から基端側(図1の左側)へ向かって直列状に形成されて
いる。締結ボルト20はネジ穴10cの方から挿通孔10bを挿通し、そのネジ
部がテーパ穴10aに突出している。工具Tの基端の連結凸部がテーパ穴10a
係合され、締結ボルト20に螺合されて工具ホルダ2に締結されている。つまり
、工具保持部11は、テーパ穴10aと挿通孔10bと締結ボルト20などで構
成されている。 プルスタッド25は、ホルダ本体10の基端側からネジ穴10cに螺合され、
その鍔部25aをシャンク部12に当接させて固定されている。プルスタッド2
5の基端部の係合部25bにコレット5を係合させ、図示外のドローバーを図1
の左方へ引っ張ることにより、シャンク部12が引き込まれる。尚、6角レンチ
棒が挿通可能な挿通孔25c、6角レンチ棒の先端部を係合させ締結ボルト20
を回動させる為の6角穴20aも形成されている。 図1、図2に示すように、主軸1の取付穴3の内面部分の軸心方向複数位置に
は、工具ホルダ2のテーパ外周面12aに当接して半径方向へ微小に弾性変形可
能な複数の弾性係合部6が設けられている。主軸1の取付穴3の内面部分に複数
の環状溝6aが軸心方向に所定間隔おきに形成され、これら複数の環状溝6aと
複数の弾性係合部6とが軸心方向に交互に配置されている。主軸1の取付穴3の
内面部分に複数の環状溝6aを形成することにより、複数の弾性係合部6が主軸
2と一体的に形成されている。各弾性係合部6は、大きな弾性定数を有し十分に
硬い弾性部材となっている。 複数の弾性係合部6は、主軸1の軸心と直交する面に対して、内周側ほど取付
穴3のテーパ形状の大径側(図1の右側)へ移行するように傾斜している。複数
の環状溝6aも内周側ほど取付穴3のテーパ形状の大径側へ移行する傾斜溝に形
成されている。複数の弾性係合部6の内周半径は、工具ホルダ2のテーパ外周面
2aを嵌合可能に先端側に位置するものほど大径である。 主軸1の取付穴3の内面部分には、取付穴3の長さ方向に延びる2本の立溝6
b(図2参照)が軸心対称に形成されている。これにより、各弾性係合部6は周
方向に2分割され、弾性係合部6の各分割部は取付穴3の内周約170度円弧に
亙って形成されている。2本の立溝6bを形成して各弾性係合部6を2分割する
ことにより、大きな弾性定数の弾性係合部6を弾性変形し易くし、弾性定数を幾
分小さくすることができる。尚、これら立溝6bに、主軸1から工具ホルダ2に
回転トルクを伝達する為のキーを夫々装着してもよい。工具ホルダ2を主軸1に
装着したとき、これらキーが工具ホルダ2のキー溝(図示略)に係合して、主軸
1から回転トルクを工具ホルダ2に伝達可能に構成できる。 図1、図3、図5に示すように、工具ホルダ2のフランジ部13の外周部分に
は、工具自動交換装置のアームが係合可能な係合溝13aが形成されている。フ
ランジ部13の基端部分には、工具ホルダ2を主軸1に装着するとき、主軸1の
先端面(外側端面)に当接して軸心方向に弾性変形する環状の大きな弾性定数を
もつ弾性フランジ部14が設けられている。 弾性フランジ部14は、主軸2の軸心と直交する面と平行に形成され、その外
周端部に基端側へ屈曲して主軸1の先端面に当接可能な環状の当接部14aが設
けられている。この弾性フランジ部14の軸心方向内側には環状のぬすみ溝14
bが形成され、弾性フランジ部14の軸心方向外側には環状溝14cが形成され
ている。ぬすみ溝14bと環状溝14cを形成することにより、弾性フランジ部
14の弾性定数を適切に設定することができる。 前記主軸1に工具ホルダ2を取付ける構造の作用・効果について説明する。 主軸1の取付穴3に工具ホルダ2のシャンク部12を挿入したとき、シャンク
部12が複数の弾性係合部6に当接する前に、弾性フランジ部14が主軸1の先
端面に当接する。次に、引込み機構のドローバーの先端のコレット5により工具
ホルダ2のシャンク部12を主軸1の基端側へ引込んでいくと、弾性フランジ部
14の弾性変形と複数の弾性係合部13の弾性変形が進行して、シャンク部12
が取付穴3に嵌合固定される。このとき、図5に実線で示すように、複数の弾性
係合部6が工具ホルダ2のテーパ外周面12aに当接した後に、図5に鎖線で示
すように、複数の弾性係合部6が半径方向に微小に弾性変形し、その状態で、シ
ャンク部12が取付穴3に嵌合固定される。つまり、複数の弾性係合部6を半径
方向に弾性変形させて工具ホルダ2のテーパ外周面12aに密着させ、これら弾
性係合部6を介してシャンク部12の全体を全体的に均等な力で取付穴3の内面
に係合させることができる。 しかも、工具ホルダ2を主軸1に固定した状態では、弾性フランジ部14も弾
性変形した状態で主軸1の先端端面に密着した状態になる。このように、複数の
弾性係合部6を半径方向に弾性変形させて工具ホルダ2のテーパ外周面12aに
当接させ、弾性フランジ部14を弾性変形させて主軸1の先端端面に当接させた
状態にして、工具ホルダ2を主軸1に強力に固定保持することができる。その結
果、主軸1が高速回転する場合でも、主軸1と工具ホルダ2に振動が発生しにく
くなり、機械加工精度を確実に高めることができる。特に、弾性フランジ部14
は軸心aからの半径距離の大きい位置に環状に形成されているため、工具ホルダ
2の弾性変形や振動を抑制するうえで非常に有効であり、工具ホルダ2の安定性
を高めることができる。 主軸1の取付穴3の内面部分の軸心方向複数位置に複数の弾性係合部6を設け
たので、シャンク部12の全体を全体的に均等な力で取付穴3の内面に確実に嵌
合することができる。主軸1の取付穴3の内面部分に複数の環状溝6aを軸心方
向に所定間隔おきに形成したので、複数の弾性係合部6を主軸1と一体的に形成
することができ、部品点数を少なくし構造を簡単化できる。 複数の弾性係合部6を軸心と直交する面に対して傾斜させ、また、主軸1の取
付穴3の内面部分に2本の立溝6bを形成して、各弾性係合部6を分断したので
、複数の弾性係合部6の弾性定数を幾分小さくして弾性変形し易くすることがで
きる。しかも、軸心対称に形成された2本の立溝6bを、工具ホルダ2にトルク
伝達可能に連結するキーを装着するキー溝として利用することができる。 複数の弾性係合部6は、内周側ほど取付穴3のテーパ形状の大径側へ移行する
ように傾斜しているので、図5に示すように、工具ホルダ2を取付穴3に装着し
た状態で、複数の弾性係合部6は前記テーパ形状の大径側へも弾性変形する。こ
の状態で、複数の弾性係合部6の内周面は工具ホルダ2のテーパ外周面12aに
摩擦により締結状態となるので、弾性係合部6の復帰力は工具ホルダ2を基端側
(図1の左方)へ移動させる力として働く。工具ホルダ2を基端側へ引き込む引
込み力を強くする作用があり、引込み機構の小型化の面で有利である。 ここで、前記の引込み機構を解除して、工具ホルダ2を主軸1から取り外す場
合に、コレット5を解除すると、弾性フランジ部14の復帰力で、工具ホルダ2
が図1の右方へ微小に移動し、複数の弾性係合部6の弾性変形が解除されるため
、工具ホルダ2を自動工具交換装置のアームにより取り外すことができる。 但し、工具ホルダ2を主軸1に装着する際に、複数の弾性係合部6と弾性フラ
ンジ部14とがほぼ同時に主軸1に当接するように構成してもよく、或いは、複
数の弾性係合部6が弾性フランジ部14よりも先に主軸1に当接するように構成
してもよい。 次に、変更形態について説明する。但し、前記メイン実施形態と基本的に同じ
ものには同一符号を付して説明を省略する。 1〕図6に示すように、主軸1Aには、複数の弾性係合部6Aが主軸1Aの軸
心と直交する面と平行に形成されている。これら弾性係合部6Aを主軸1Aに一
体形成する為に、主軸1Aの取付穴3Aの内面部分に、主軸1Aの軸心と直交す
る面と平行な複数の環状溝6cが、軸心方向に所定間隔おきに形成されている。 シャンク部12を引込み機構のドローバーにより引込み駆動するとき、複数の
弾性係合部6Aには、シャンク部12から取付穴3Aの内面と垂直な方向の力を
受けるため、半径方向へ微小に弾性変形する。 2〕図7に示すように、主軸1Bには複数の弾性係合部6Bが形成され、これ
ら複数の弾性係合部6Bは、主軸1Bの軸心と直交する面に対して、内周側ほど
取付穴3Bのテーパ形状の小径側へ移行するように傾斜している。主軸1Bの取
付穴3Bの内面部分に、内周側ほど取付穴3Bのテーパ形状の小径側へ移行する
ように傾斜する環状溝6cが、軸心方向に所定間隔おきに形成され、弾性係合部
6Bと環状溝6cとが軸心方向に交互に配置され、これら弾性係合部6Bが主軸
1Bに一体形成されている。シャンク部12を引込み機構のドローバーにより引
込み駆動するとき、複数の弾性係合部6Bには、シャンク部12から取付穴3B
の内面と垂直な方向の力を受けるため、半径方向へ微小に弾性変形する。工具ホ
ルダ2を取り外す際に、複数の弾性係合部6Bの弾性復帰力と、弾性フランジ部
14の弾性復帰力で、工具ホルダ2が図7の右方へ微小に移動するため、工具ホ
ルダ2の取り外しの面で有利である。 3〕図8に示すように、複数の弾性係合部が、主軸1Cの取付穴3Cの内面部
分の溝に固定された複数の鍔状部材6Cで構成されている。複数の鍔状部材6C
は、主軸1Cの軸心と直交する面に対して、内周側ほど取付穴3Cのテーパ形状
の大径側へ移行するように傾斜している。尚、各鍔状部材6Cを環状に構成して
もよいし、軸心対称となる複数の分割体に構成してもよい。また、これら鍔状部
材6Cの代わりに、前記弾性係合部6A又は弾性係合部6Bとほぼ同方向へ張り
出す鍔状部材を設けてもよい。 4〕図9に示すように、工具ホルダ2Dは、前記工具ホルダ2における弾性フ
ランジ部14、ぬすみ溝14a、傾斜溝14bを省略し、主軸1の先端面と弾性
フランジ部14との間に隙間が残るように構成したものである。 5〕図10に示すように、工具ホルダ2Eの弾性フランジ部14Eは、主軸1
Cの軸心と直交する面に対して、外周側ほど取付穴3Eのテーパ形状の小径側へ
移行するように傾斜している。この弾性フランジ部14Eをホルダ本体10Eに
一体形成するために、弾性フランジ部14Eの軸心方向両側に、外周側ほど前記
テーパ形状の小径側へ移行するように傾斜するぬすみ溝14dと環状溝14eが
形成されている。 6〕図11に示すように、複数の弾性係合部6Fを設けた主軸1Fの取付穴3
Fと、工具ホルダ1Fのシャンク部12Fの軸心と直交する断面の形状が、非円
形形状である三角形的形状に形成されている。この三角形的形状は内接基準円3
0の外側に120度おきに3つの突出部31を形成した形状であり、これらの突
出部31により、主軸1Fの取付穴3Fからシャンク部12Fにキーを用いるこ
となく回転トルクを伝達することができる。尚、主軸1Fの取付穴3Fの内面部
分の角部に3本の立溝6fが軸心対称に形成されている。 7〕図12に示すように、複数の弾性係合部6Gを設けた主軸1Gの取付穴3
Gと、工具ホルダ1Gのシャンク部12Gの軸心と直交する断面の形状が、非円
形形状である四角形的形状に形成されている。この四角形的形状は内接基準円3
2の外側に90度おきに4つの突出部33を形成した形状であり、これらの突出
部33により、主軸1Gの取付穴3Gからシャンク部12Gにキーを用いること
なく回転トルクを伝達することができる。尚、主軸1Gの取付穴3Gの内面部分
の角部の角部に4本の立溝6gが軸心対称に形成されている。尚、取付穴とシャ
ンク部の軸心と直交する断面の形状については、図11、図12の非円形形状以
外に、軸心対称となる種々の非円形形状とすることが可能である。 8〕複数の弾性係合部の径方向幅は、取付穴のテーパ形状の大径側に位置する
ものほど長くなるように構成してもよい。 9〕前記立溝を省略することが可能である。また、弾性係合部の数や厚さ、各
弾性係合部を形成する周方向の領域等については適宜設定可能である。 10〕その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、前記実施形態や変更形態に
種々の変更を付加した形態で実施することも可能であるし、種々の工作機械に装
備される工具ホルダを主軸に取付る構造に本発明を適用することが可能である。
ダ取付け構造に関する。 背景技術 従来、ボール盤、フライス盤、マシニングセンター等の工作機械では、主軸の
先端部分に工具を保持する工具ホルダが取付けられ、主軸により工具を回転させ
ワークに機械加工が施される。主軸に工具ホルダを交換可能に固定する為に、主
軸のテーパ穴に、工具ホルダのシャンク部を引込んで固定する引込み機構が主軸
に設けられている。 前記工具ホルダは、工具を取付ける為の工具保持部、テーパ外周面を有するシ
ャンク部、シャンク部に固定されたプルスタッド、テーパ穴よりも大径のフラン
ジ部を備えている。前記引込み機構により工具ホルダを引込み側へ駆動して、シ
ャンク部が主軸のテーパ穴に嵌合固定される。 最近の工作機械は、誤差1μm以下の高い加工精度が要求され、しかも、30
000〜40000rpmもの高速回転で主軸を回転させながら機械加工を行う
ようになってきている。そのため、高速回転する主軸と工具ホルダに振動が生じ
易く、加工精度の低下要因となる。その加工精度の低下を防止する為には、工具
ホルダのシャンク部の全体を主軸のテーパ穴に密着させて固定力を強化すること
が望ましい。しかし、主軸のテーパ穴の機械加工誤差や工具ホルダの機械加工誤
差があり、工作機械使用中における工具の発熱に起因して主軸も工具ホルダも熱
膨張するため、工具ホルダのシャンク部の全体を主軸のテーパ穴に密着状態に嵌
合させて強固に固定することは殆ど不可能である。しかも、工具ホルダのシャン
ク部を主軸のテーパ穴に密着させながら、工具ホルダのフランジ部を主軸の先端
面に密着させることは到底不可能であるから、従来の通常の工具ホルダにおいて
は、そのフランジ部を主軸の先端面に当接させる構造にはなっていない。 次に、先行技術に該当する種々の工具ホルダについて説明する。 特開平8−108302号公報の工具ホルダは、シャンク部とフランジ部を有
するホルダ本体、シャンク部に軸心方向へ相対移動可能に外嵌され且つテーパ穴
と同テーパ形状の外周面を有するスリーブ、フランジ部とスリーブの間に装着さ
れた弾性部材を備えている。スリーブは周方向の一部で分割され、その隙間に弾
性体が装着されている。引込み機構により工具ホルダが引込まれると、フランジ
部が主軸の先端面に当接する。スリーブは弾性部材を介して主軸の基端側へ押圧
され縮径してテーパ穴に係合され、シャンク部にも結合される。特開平9−24
8727号公報の工具ホルダは、前記公報の工具ホルダにおいて、周方向の一部
で分割したスリーブの代わりに、周方向の一部に内溝を形成したスリーブを設け
たものである。 これらの工具ホルダでは、引込み機構により工具ホルダが引込まれるとスリー
ブが全体的に縮径する。それ故、スリーブのテーパ外周面をテーパ穴に隙間なく
密着させて嵌合固定できない虞があり、その外周部全体をほぼ均等な力でテーパ
穴の内面に結合させることが難しい。しかも、部品点数が多く構造も複雑になり
製作コストが高価になる。 特開平7−96437号公報の工具ホルダにおいては、シャンク部とフランジ
部の境界部分に環状溝が形成されている。この環状溝を形成することにより、フ
ランジ部の一部が薄肉部に形成されている。引込み機構により工具ホルダが引込
まれると、フランジ部が主軸の先端面に当接した状態で皿バネとして機能して微
小に弾性変形し、シャンク部がテーパ穴に係合される。この工具ホルダでは、引
込み機構により工具ホルダが引込まれると、フランジ部が主軸の先端面に当接し
た状態で微小に弾性変形して、シャンク部がテーパ穴に係合される。しかし、こ
のシャンク部の大部分は従来のシャンク部と殆ど変わらない構造であるため、従
来の工具ホルダとほぼ同様の課題が生じる。 本発明の目的は、主軸の取付穴の内面に工具ホルダのシャンク部の全体を弾性
的に強固に嵌合固定可能な工具ホルダ取付け構造を提供すること、工具ホルダの
フランジ部を主軸の外端面に弾性的に当接可能にして振動しにくくして安定性を
高めた工具ホルダ取付け構造を提供することである。 発明の開示 本発明は、工具を保持する工具ホルダを工作機械の主軸のテーパ状の取付穴に
取外し可能に取付ける構造において、前記工具ホルダにテーパ外周面を有するシ
ャンク部を設け、前記主軸の取付穴の内面部分の軸心方向複数位置に、工具ホル
ダのテーパ外周面に当接して半径方向に微小に弾性変形可能な複数の弾性係合部
を設け、前記シャンク部を主軸の取付穴に嵌合させ、複数の弾性係合部を半径方
向に弾性変形させた状態で、工具ホルダを主軸に固定するように構成したことを
特徴とするものである。 この工具ホルダ取付け構造では、主軸の取付穴の内面部分に設けられた複数の
弾性係合部が、工具ホルダのシャンク部のテーパ外周面に当接し半径方向に微小
に弾性変形した状態で、シャンク部が取付穴に嵌合固定される。つまり、複数の
弾性係合部を半径方向に弾性変形させてシャンク部のテーパ外周面に密着させ、
これら弾性係合部を介してシャンク部の全体を全体的に均等な力で取付穴の内面
に嵌合させることができる。こうして、工具ホルダを主軸に強力に弾性的に固定
保持できるため、主軸が高速回転する場合でも、主軸と工具ホルダが振動するの
を抑制でき、機械加工の精度を格段に高めることができる。 前記主軸の取付穴の内面部分に複数の環状溝を軸心方向に所定間隔おきに形成
し、これら複数の環状溝と複数の弾性係合部とを軸心方向に交互に配置し、これ
ら複数の環状溝を形成することにより複数の弾性係合部を主軸と一体的に形成す
ることが望ましい。 前記弾性係合部を、前記主軸の軸心と直交する面に対して傾斜させることが望
ましい。この場合、前記弾性係合部を、内周側ほど取付穴のテーパ形状の大径側
へ移行するように傾斜させることが望ましい。また、前記弾性係合部を、前記主
軸の軸心と直交する面と平行に形成してもよい。 前記主軸の取付穴の内面部分に、取付穴の長さ方向に延びる複数の立溝を軸心
対称に形成することが望ましい。 前記工具ホルダを主軸に装着した状態において、主軸の先端面(外側端面)に
当接して軸心方向に弾性変形する弾性フランジ部を工具ホルダに設けることが望
ましい。この場合、前記弾性フランジ部を環状に形成し、この弾性フランジ部の
軸心方向内側に環状のぬすみ溝を形成し、前記弾性フランジ部の軸心方向外側に
環状の溝を形成してもよい。 前記複数の弾性係合部を、前記主軸の取付穴の内面部分に固定された複数の鍔
状部材で構成してもよい。前記主軸の取付穴からシャンク部にキーを用いること
なく回転トルクを伝達可能とする為に、取付穴とシャンク部の軸心と直交する断
面の形状を、回転トルク伝達可能な非円形形状に形成してもよい。 発明を実施するための最良の形態 以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。 本実施形態は、マシニングセンター等の工具自動交換装置を備えた工作機械の
主軸に工具ホルダを取外し可能に取付ける構造に、本発明を適用した場合の一例
である。 図1、図2に示すように、主軸1の先端部分には先端側程大径化するテーパ状
の取付穴3が形成され、主軸1の軸心aは取付穴3の軸心と共通であり、主軸1
の先端面は軸心aと直交する平滑面に形成されている。主軸1の内部には取付穴
3に連通する収容孔4が形成され、この収容孔4には工具ホルダ2のシャンク部
12を主軸1の取付穴3に引込んで固定する引込み機構のドローバーの先端のコ
レット5が収容されている。 図1、図3、図4に示すように、工具ホルダ2は、ホルダ本体10と、締結ボ
ルト20と、プルスタッド25とを有する。ホルダ本体10は、工具Tを取付け
る為の工具保持部11、先端側(図1における右側)ほど大径化するテーパ外周
面12aを有するシャンク部12、取付穴3よりも大径のフランジ部13を備え
、これら工具保持部11とシャンク部12とフランジ部13とは一体形成されて
いる。 ホルダ本体10の内部には、テーパ穴10a、挿通孔10b、ネジ穴10cが
先端側(図1の右側)から基端側(図1の左側)へ向かって直列状に形成されて
いる。締結ボルト20はネジ穴10cの方から挿通孔10bを挿通し、そのネジ
部がテーパ穴10aに突出している。工具Tの基端の連結凸部がテーパ穴10a
係合され、締結ボルト20に螺合されて工具ホルダ2に締結されている。つまり
、工具保持部11は、テーパ穴10aと挿通孔10bと締結ボルト20などで構
成されている。 プルスタッド25は、ホルダ本体10の基端側からネジ穴10cに螺合され、
その鍔部25aをシャンク部12に当接させて固定されている。プルスタッド2
5の基端部の係合部25bにコレット5を係合させ、図示外のドローバーを図1
の左方へ引っ張ることにより、シャンク部12が引き込まれる。尚、6角レンチ
棒が挿通可能な挿通孔25c、6角レンチ棒の先端部を係合させ締結ボルト20
を回動させる為の6角穴20aも形成されている。 図1、図2に示すように、主軸1の取付穴3の内面部分の軸心方向複数位置に
は、工具ホルダ2のテーパ外周面12aに当接して半径方向へ微小に弾性変形可
能な複数の弾性係合部6が設けられている。主軸1の取付穴3の内面部分に複数
の環状溝6aが軸心方向に所定間隔おきに形成され、これら複数の環状溝6aと
複数の弾性係合部6とが軸心方向に交互に配置されている。主軸1の取付穴3の
内面部分に複数の環状溝6aを形成することにより、複数の弾性係合部6が主軸
2と一体的に形成されている。各弾性係合部6は、大きな弾性定数を有し十分に
硬い弾性部材となっている。 複数の弾性係合部6は、主軸1の軸心と直交する面に対して、内周側ほど取付
穴3のテーパ形状の大径側(図1の右側)へ移行するように傾斜している。複数
の環状溝6aも内周側ほど取付穴3のテーパ形状の大径側へ移行する傾斜溝に形
成されている。複数の弾性係合部6の内周半径は、工具ホルダ2のテーパ外周面
2aを嵌合可能に先端側に位置するものほど大径である。 主軸1の取付穴3の内面部分には、取付穴3の長さ方向に延びる2本の立溝6
b(図2参照)が軸心対称に形成されている。これにより、各弾性係合部6は周
方向に2分割され、弾性係合部6の各分割部は取付穴3の内周約170度円弧に
亙って形成されている。2本の立溝6bを形成して各弾性係合部6を2分割する
ことにより、大きな弾性定数の弾性係合部6を弾性変形し易くし、弾性定数を幾
分小さくすることができる。尚、これら立溝6bに、主軸1から工具ホルダ2に
回転トルクを伝達する為のキーを夫々装着してもよい。工具ホルダ2を主軸1に
装着したとき、これらキーが工具ホルダ2のキー溝(図示略)に係合して、主軸
1から回転トルクを工具ホルダ2に伝達可能に構成できる。 図1、図3、図5に示すように、工具ホルダ2のフランジ部13の外周部分に
は、工具自動交換装置のアームが係合可能な係合溝13aが形成されている。フ
ランジ部13の基端部分には、工具ホルダ2を主軸1に装着するとき、主軸1の
先端面(外側端面)に当接して軸心方向に弾性変形する環状の大きな弾性定数を
もつ弾性フランジ部14が設けられている。 弾性フランジ部14は、主軸2の軸心と直交する面と平行に形成され、その外
周端部に基端側へ屈曲して主軸1の先端面に当接可能な環状の当接部14aが設
けられている。この弾性フランジ部14の軸心方向内側には環状のぬすみ溝14
bが形成され、弾性フランジ部14の軸心方向外側には環状溝14cが形成され
ている。ぬすみ溝14bと環状溝14cを形成することにより、弾性フランジ部
14の弾性定数を適切に設定することができる。 前記主軸1に工具ホルダ2を取付ける構造の作用・効果について説明する。 主軸1の取付穴3に工具ホルダ2のシャンク部12を挿入したとき、シャンク
部12が複数の弾性係合部6に当接する前に、弾性フランジ部14が主軸1の先
端面に当接する。次に、引込み機構のドローバーの先端のコレット5により工具
ホルダ2のシャンク部12を主軸1の基端側へ引込んでいくと、弾性フランジ部
14の弾性変形と複数の弾性係合部13の弾性変形が進行して、シャンク部12
が取付穴3に嵌合固定される。このとき、図5に実線で示すように、複数の弾性
係合部6が工具ホルダ2のテーパ外周面12aに当接した後に、図5に鎖線で示
すように、複数の弾性係合部6が半径方向に微小に弾性変形し、その状態で、シ
ャンク部12が取付穴3に嵌合固定される。つまり、複数の弾性係合部6を半径
方向に弾性変形させて工具ホルダ2のテーパ外周面12aに密着させ、これら弾
性係合部6を介してシャンク部12の全体を全体的に均等な力で取付穴3の内面
に係合させることができる。 しかも、工具ホルダ2を主軸1に固定した状態では、弾性フランジ部14も弾
性変形した状態で主軸1の先端端面に密着した状態になる。このように、複数の
弾性係合部6を半径方向に弾性変形させて工具ホルダ2のテーパ外周面12aに
当接させ、弾性フランジ部14を弾性変形させて主軸1の先端端面に当接させた
状態にして、工具ホルダ2を主軸1に強力に固定保持することができる。その結
果、主軸1が高速回転する場合でも、主軸1と工具ホルダ2に振動が発生しにく
くなり、機械加工精度を確実に高めることができる。特に、弾性フランジ部14
は軸心aからの半径距離の大きい位置に環状に形成されているため、工具ホルダ
2の弾性変形や振動を抑制するうえで非常に有効であり、工具ホルダ2の安定性
を高めることができる。 主軸1の取付穴3の内面部分の軸心方向複数位置に複数の弾性係合部6を設け
たので、シャンク部12の全体を全体的に均等な力で取付穴3の内面に確実に嵌
合することができる。主軸1の取付穴3の内面部分に複数の環状溝6aを軸心方
向に所定間隔おきに形成したので、複数の弾性係合部6を主軸1と一体的に形成
することができ、部品点数を少なくし構造を簡単化できる。 複数の弾性係合部6を軸心と直交する面に対して傾斜させ、また、主軸1の取
付穴3の内面部分に2本の立溝6bを形成して、各弾性係合部6を分断したので
、複数の弾性係合部6の弾性定数を幾分小さくして弾性変形し易くすることがで
きる。しかも、軸心対称に形成された2本の立溝6bを、工具ホルダ2にトルク
伝達可能に連結するキーを装着するキー溝として利用することができる。 複数の弾性係合部6は、内周側ほど取付穴3のテーパ形状の大径側へ移行する
ように傾斜しているので、図5に示すように、工具ホルダ2を取付穴3に装着し
た状態で、複数の弾性係合部6は前記テーパ形状の大径側へも弾性変形する。こ
の状態で、複数の弾性係合部6の内周面は工具ホルダ2のテーパ外周面12aに
摩擦により締結状態となるので、弾性係合部6の復帰力は工具ホルダ2を基端側
(図1の左方)へ移動させる力として働く。工具ホルダ2を基端側へ引き込む引
込み力を強くする作用があり、引込み機構の小型化の面で有利である。 ここで、前記の引込み機構を解除して、工具ホルダ2を主軸1から取り外す場
合に、コレット5を解除すると、弾性フランジ部14の復帰力で、工具ホルダ2
が図1の右方へ微小に移動し、複数の弾性係合部6の弾性変形が解除されるため
、工具ホルダ2を自動工具交換装置のアームにより取り外すことができる。 但し、工具ホルダ2を主軸1に装着する際に、複数の弾性係合部6と弾性フラ
ンジ部14とがほぼ同時に主軸1に当接するように構成してもよく、或いは、複
数の弾性係合部6が弾性フランジ部14よりも先に主軸1に当接するように構成
してもよい。 次に、変更形態について説明する。但し、前記メイン実施形態と基本的に同じ
ものには同一符号を付して説明を省略する。 1〕図6に示すように、主軸1Aには、複数の弾性係合部6Aが主軸1Aの軸
心と直交する面と平行に形成されている。これら弾性係合部6Aを主軸1Aに一
体形成する為に、主軸1Aの取付穴3Aの内面部分に、主軸1Aの軸心と直交す
る面と平行な複数の環状溝6cが、軸心方向に所定間隔おきに形成されている。 シャンク部12を引込み機構のドローバーにより引込み駆動するとき、複数の
弾性係合部6Aには、シャンク部12から取付穴3Aの内面と垂直な方向の力を
受けるため、半径方向へ微小に弾性変形する。 2〕図7に示すように、主軸1Bには複数の弾性係合部6Bが形成され、これ
ら複数の弾性係合部6Bは、主軸1Bの軸心と直交する面に対して、内周側ほど
取付穴3Bのテーパ形状の小径側へ移行するように傾斜している。主軸1Bの取
付穴3Bの内面部分に、内周側ほど取付穴3Bのテーパ形状の小径側へ移行する
ように傾斜する環状溝6cが、軸心方向に所定間隔おきに形成され、弾性係合部
6Bと環状溝6cとが軸心方向に交互に配置され、これら弾性係合部6Bが主軸
1Bに一体形成されている。シャンク部12を引込み機構のドローバーにより引
込み駆動するとき、複数の弾性係合部6Bには、シャンク部12から取付穴3B
の内面と垂直な方向の力を受けるため、半径方向へ微小に弾性変形する。工具ホ
ルダ2を取り外す際に、複数の弾性係合部6Bの弾性復帰力と、弾性フランジ部
14の弾性復帰力で、工具ホルダ2が図7の右方へ微小に移動するため、工具ホ
ルダ2の取り外しの面で有利である。 3〕図8に示すように、複数の弾性係合部が、主軸1Cの取付穴3Cの内面部
分の溝に固定された複数の鍔状部材6Cで構成されている。複数の鍔状部材6C
は、主軸1Cの軸心と直交する面に対して、内周側ほど取付穴3Cのテーパ形状
の大径側へ移行するように傾斜している。尚、各鍔状部材6Cを環状に構成して
もよいし、軸心対称となる複数の分割体に構成してもよい。また、これら鍔状部
材6Cの代わりに、前記弾性係合部6A又は弾性係合部6Bとほぼ同方向へ張り
出す鍔状部材を設けてもよい。 4〕図9に示すように、工具ホルダ2Dは、前記工具ホルダ2における弾性フ
ランジ部14、ぬすみ溝14a、傾斜溝14bを省略し、主軸1の先端面と弾性
フランジ部14との間に隙間が残るように構成したものである。 5〕図10に示すように、工具ホルダ2Eの弾性フランジ部14Eは、主軸1
Cの軸心と直交する面に対して、外周側ほど取付穴3Eのテーパ形状の小径側へ
移行するように傾斜している。この弾性フランジ部14Eをホルダ本体10Eに
一体形成するために、弾性フランジ部14Eの軸心方向両側に、外周側ほど前記
テーパ形状の小径側へ移行するように傾斜するぬすみ溝14dと環状溝14eが
形成されている。 6〕図11に示すように、複数の弾性係合部6Fを設けた主軸1Fの取付穴3
Fと、工具ホルダ1Fのシャンク部12Fの軸心と直交する断面の形状が、非円
形形状である三角形的形状に形成されている。この三角形的形状は内接基準円3
0の外側に120度おきに3つの突出部31を形成した形状であり、これらの突
出部31により、主軸1Fの取付穴3Fからシャンク部12Fにキーを用いるこ
となく回転トルクを伝達することができる。尚、主軸1Fの取付穴3Fの内面部
分の角部に3本の立溝6fが軸心対称に形成されている。 7〕図12に示すように、複数の弾性係合部6Gを設けた主軸1Gの取付穴3
Gと、工具ホルダ1Gのシャンク部12Gの軸心と直交する断面の形状が、非円
形形状である四角形的形状に形成されている。この四角形的形状は内接基準円3
2の外側に90度おきに4つの突出部33を形成した形状であり、これらの突出
部33により、主軸1Gの取付穴3Gからシャンク部12Gにキーを用いること
なく回転トルクを伝達することができる。尚、主軸1Gの取付穴3Gの内面部分
の角部の角部に4本の立溝6gが軸心対称に形成されている。尚、取付穴とシャ
ンク部の軸心と直交する断面の形状については、図11、図12の非円形形状以
外に、軸心対称となる種々の非円形形状とすることが可能である。 8〕複数の弾性係合部の径方向幅は、取付穴のテーパ形状の大径側に位置する
ものほど長くなるように構成してもよい。 9〕前記立溝を省略することが可能である。また、弾性係合部の数や厚さ、各
弾性係合部を形成する周方向の領域等については適宜設定可能である。 10〕その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、前記実施形態や変更形態に
種々の変更を付加した形態で実施することも可能であるし、種々の工作機械に装
備される工具ホルダを主軸に取付る構造に本発明を適用することが可能である。
図1〜図5は本発明のメイン実施形態に係る図面であり、図1は主軸の一部と
工具ホルダの縦断面図、図2は図1のII矢視図、図3は工具ホルダの側面図、
図4は図3のIV矢視図、図5は図1の要部拡大図である。図6〜図12は変更
形態に係る図面であり、図6、図7は主軸の一部と工具ホルダの縦断面図、図8
〜図10は主軸と工具ホルダの要部の縦断面図、図11、図12は軸心と直交す
る鉛直面で切断した主軸と工具ホルダの縦断面図である。
工具ホルダの縦断面図、図2は図1のII矢視図、図3は工具ホルダの側面図、
図4は図3のIV矢視図、図5は図1の要部拡大図である。図6〜図12は変更
形態に係る図面であり、図6、図7は主軸の一部と工具ホルダの縦断面図、図8
〜図10は主軸と工具ホルダの要部の縦断面図、図11、図12は軸心と直交す
る鉛直面で切断した主軸と工具ホルダの縦断面図である。
─────────────────────────────────────────────────────
(注)この公表は、国際事務局(WIPO)により国際公開された公報を基に作
成したものである。
なおこの公表に係る日本語特許出願(日本語実用新案登録出願)の国際公開の
効果は、特許法第184条の10第1項(実用新案法第48条の13第2項)に
より生ずるものであり、本掲載とは関係ありません。
Claims (10)
- 【請求項1】工具を保持する工具ホルダを工作機械の主軸のテーパ状の取付穴に
取外し可能に取付ける構造において、 前記工具ホルダにテーパ外周面を有するシャンク部を設け、 前記主軸の取付穴の内面部分の軸心方向複数位置に、工具ホルダのテーパ外周
面に当接して半径方向に微小に弾性変形可能な複数の弾性係合部を設け、 前記シャンク部を主軸の取付穴に嵌合させ、複数の弾性係合部を半径方向に弾
性変形させた状態で、工具ホルダを主軸に固定するように構成したことを特徴と
する工具ホルダ取付け構造。 - 【請求項2】前記主軸の取付穴の内面部分に複数の環状溝が軸心方向に所定間隔
おきに形成され、これら複数の環状溝と複数の弾性係合部とが軸心方向に交互に
配置され、これら複数の環状溝を形成することにより複数の弾性係合部が主軸と
一体的に形成されたことを特徴とする請求の範囲第1項に記載の工具ホルダ取付
け構造。 - 【請求項3】前記弾性係合部は、前記主軸の軸心と直交する面に対して傾斜して
いることを特徴とする請求の範囲第2項に記載の工具ホルダ取付け構造。 - 【請求項4】前記弾性係合部は、内周側ほど取付穴のテーパ形状の大径側へ移行
するように傾斜していることを特徴とする請求の範囲第3項に記載の工具ホルダ
取付け構造。 - 【請求項5】前記弾性係合部は、前記主軸の軸心と直交する面と平行に形成され
ていることを特徴とする請求の範囲第2項に記載の工具ホルダ取付け構造。 - 【請求項6】前記主軸の取付穴の内面部分に、取付穴の長さ方向に延びる複数の
立溝が軸心対称に形成されたことを特徴とする請求の範囲第4項に記載の工具ホ
ルダ取付け構造。 - 【請求項7】前記工具ホルダを主軸に装着した状態において、主軸の外側端面に
当接して軸心方向に弾性変形する弾性フランジ部を工具ホルダに設けたことを特
徴とする請求の範囲第1項〜第6項の何れかに記載の工具ホルダ取付け構造。 - 【請求項8】前記弾性フランジ部は環状に形成され、この弾性フランジ部の軸心
方向内側には環状のぬすみ溝が形成され、前記弾性フランジ部の軸心方向外側に
は環状の傾斜溝が形成されたことを特徴とする請求の範囲第7項に記載の工具ホ
ルダ取付け構造。 - 【請求項9】前記複数の弾性係合部は、前記主軸の取付穴の内面部分に固定され
た複数の鍔状部材で構成されたことを特徴とする請求の範囲第1項に記載の工具
ホルダ取付け構造。 - 【請求項10】前記主軸の取付穴からシャンク部にキーを用いることなく回転ト
ルクを伝達可能とする為に、取付穴とシャンク部の軸心と直交する断面の形状が
、回転トルク伝達可能な非円形形状に形成されたことを特徴とする請求の範囲第
1項〜第6項の何れかに記載の工具ホルダ取付け構造。
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPWO2001076815A1 true JPWO2001076815A1 (ja) | 2003-07-15 |
Family
ID=
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