JPH0620804A - サーミスタ用酸化物半導体の製造方法 - Google Patents
サーミスタ用酸化物半導体の製造方法Info
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- JPH0620804A JPH0620804A JP4176585A JP17658592A JPH0620804A JP H0620804 A JPH0620804 A JP H0620804A JP 4176585 A JP4176585 A JP 4176585A JP 17658592 A JP17658592 A JP 17658592A JP H0620804 A JPH0620804 A JP H0620804A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 自動車の水温計やレベルゲージに使用される
マンガン−コバルト−銅3成分系サーミスタに関し、サ
ーミスタ用酸化物半導体の比抵抗とサーミスタ定数Bの
間に成り立つ相関関係から外れた、比抵抗に対してサー
ミスタ定数Bが従来より低い電気特性を持つ材料を得る
ことが可能な製造方法を提供することを目的とする。 【構成】 マンガン−コバルト−銅3成分系のコバルト
の出発原料にCoOまたはCoCO3を用いて配合し、
これを湿式混合、仮焼、湿式粉砕、造粒、成形、焼成
し、電極形成を行う製造方法とすることにより、焼成時
に素子が酸素不足となる。このため、スピネル構造であ
った結晶構造がサーミスタ定数Bが低いNaCl相に相
転移するため、従来よりサーミスタ定数Bが低いサーミ
スタ用酸化物半導体を提供することができるようにな
る。
マンガン−コバルト−銅3成分系サーミスタに関し、サ
ーミスタ用酸化物半導体の比抵抗とサーミスタ定数Bの
間に成り立つ相関関係から外れた、比抵抗に対してサー
ミスタ定数Bが従来より低い電気特性を持つ材料を得る
ことが可能な製造方法を提供することを目的とする。 【構成】 マンガン−コバルト−銅3成分系のコバルト
の出発原料にCoOまたはCoCO3を用いて配合し、
これを湿式混合、仮焼、湿式粉砕、造粒、成形、焼成
し、電極形成を行う製造方法とすることにより、焼成時
に素子が酸素不足となる。このため、スピネル構造であ
った結晶構造がサーミスタ定数Bが低いNaCl相に相
転移するため、従来よりサーミスタ定数Bが低いサーミ
スタ用酸化物半導体を提供することができるようにな
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、サーミスタ用酸化物半
導体、およびそれらの中で自動車用水温計やレベルゲー
ジに用いられる従来の同材料よりサーミスタ定数B(B
=ΔE/2k、ΔE:活性化エネルギー、k:ボルツマ
ン定数)が低いサーミスタ用酸化物半導体の製造方法に
関するものである。
導体、およびそれらの中で自動車用水温計やレベルゲー
ジに用いられる従来の同材料よりサーミスタ定数B(B
=ΔE/2k、ΔE:活性化エネルギー、k:ボルツマ
ン定数)が低いサーミスタ用酸化物半導体の製造方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、負の抵抗係数を有する汎用型のサ
ーミスタ材料の製造方法は、他のセラミックの製造工程
と同様に、目的組成の酸化物を配合し、これを湿式混
合、仮焼、湿式粉砕、造粒、成形、焼成し電極を塗布す
る工程を経るのが一般的であり、このような製造方法に
よって得られるサーミスタ材料の特性は、マンガン−コ
バルト2成分系サーミスタは元より、一般にサーミスタ
用酸化物半導体の比抵抗とサーミスタ定数Bの間に図2
に示すような相関関係が成り立ち、比抵抗が上昇すると
共にサーミスタ定数Bも上昇するものであった。
ーミスタ材料の製造方法は、他のセラミックの製造工程
と同様に、目的組成の酸化物を配合し、これを湿式混
合、仮焼、湿式粉砕、造粒、成形、焼成し電極を塗布す
る工程を経るのが一般的であり、このような製造方法に
よって得られるサーミスタ材料の特性は、マンガン−コ
バルト2成分系サーミスタは元より、一般にサーミスタ
用酸化物半導体の比抵抗とサーミスタ定数Bの間に図2
に示すような相関関係が成り立ち、比抵抗が上昇すると
共にサーミスタ定数Bも上昇するものであった。
【0003】また、マンガン−コバルト−銅3成分系サ
ーミスタ用酸化物半導体は上述したように既に広く知ら
れているものであった([株]日立製作所、中央研究所
創立二十周年記念論文集p30〜p46参照、昭和37
年発行)。
ーミスタ用酸化物半導体は上述したように既に広く知ら
れているものであった([株]日立製作所、中央研究所
創立二十周年記念論文集p30〜p46参照、昭和37
年発行)。
【0004】また、従来のサーミスタ用酸化物半導体を
中心とした電極形成方法は、ペースト上の電極をスクリ
ーンを介してサーミスタ素子に印刷し、これを適当な温
度で焼き付けることによって形成するというのが一般的
であった。
中心とした電極形成方法は、ペースト上の電極をスクリ
ーンを介してサーミスタ素子に印刷し、これを適当な温
度で焼き付けることによって形成するというのが一般的
であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上述のよ
うにマンガン−コバルト−銅3成分系サーミスタは元よ
り、一般にサーミスタ用酸化物半導体の比抵抗とサーミ
スタ定数Bの間には上記図2に示すような相関関係が成
りたっており、この相関関係から外れたサーミスタ定数
Bの低い材料は、従来から自動車の水温計やレベルゲー
ジによく用いられていた。しかし、このような温度補償
や、温度検知以外の用途に用いられる場合には、設計、
制御回路や構造の関係上、電気特性を予め制御されてし
まうため、上記図2に示す相関関係から外れたもので、
比抵抗に対して従来よりサーミスタ定数Bが低く、決め
られた電気特性を持つ材料は開発が難しく、また、1組
成1特性と限定されているため広範囲の抵抗値特性をカ
バーするには、多くの組成が必要となりコストがかかる
という課題を有していた。
うにマンガン−コバルト−銅3成分系サーミスタは元よ
り、一般にサーミスタ用酸化物半導体の比抵抗とサーミ
スタ定数Bの間には上記図2に示すような相関関係が成
りたっており、この相関関係から外れたサーミスタ定数
Bの低い材料は、従来から自動車の水温計やレベルゲー
ジによく用いられていた。しかし、このような温度補償
や、温度検知以外の用途に用いられる場合には、設計、
制御回路や構造の関係上、電気特性を予め制御されてし
まうため、上記図2に示す相関関係から外れたもので、
比抵抗に対して従来よりサーミスタ定数Bが低く、決め
られた電気特性を持つ材料は開発が難しく、また、1組
成1特性と限定されているため広範囲の抵抗値特性をカ
バーするには、多くの組成が必要となりコストがかかる
という課題を有していた。
【0006】また、従来の電極の形成方法では、サーミ
スタ素子が電極形成のための焼成後に熱履歴を受けるた
め、コバルトの濃度をXat%としたとき、40≦X≦
99.5の範囲でコバルトの酸化物を含有するマンガン
−コバルト2成分系の酸化物半導体のように結晶構造が
複雑なものは、相転移点によりサーミスタの電気特性が
著しく変化し、工程における抵抗値の変動係数が大き
く、歩留りが悪いという課題を有していた。
スタ素子が電極形成のための焼成後に熱履歴を受けるた
め、コバルトの濃度をXat%としたとき、40≦X≦
99.5の範囲でコバルトの酸化物を含有するマンガン
−コバルト2成分系の酸化物半導体のように結晶構造が
複雑なものは、相転移点によりサーミスタの電気特性が
著しく変化し、工程における抵抗値の変動係数が大き
く、歩留りが悪いという課題を有していた。
【0007】本発明はこのような従来の課題を解決し、
従来のサーミスタ用酸化物半導体の比抵抗とサーミスタ
定数Bの間に成り立つ相関関係から外れたサーミスタ定
数Bの低い材料を安定して得ることが可能な、または抵
抗値のバラツキが小さい安定した性能を発揮することが
可能なサーミスタ用酸化物半導体を得ることができるサ
ーミスタ用酸化物半導体の製造方法を提供することを目
的とするものである。
従来のサーミスタ用酸化物半導体の比抵抗とサーミスタ
定数Bの間に成り立つ相関関係から外れたサーミスタ定
数Bの低い材料を安定して得ることが可能な、または抵
抗値のバラツキが小さい安定した性能を発揮することが
可能なサーミスタ用酸化物半導体を得ることができるサ
ーミスタ用酸化物半導体の製造方法を提供することを目
的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明によるサーミスタ用酸化物半導体の製造方法
は、金属元素だけの比率が、出発原料としてCoOまた
はCoCO3を用いたコバルト40〜95原子%、銅2
5原子%未満(ただし0原子%含まず)、残りがマンガ
ンにより構成され、その合計が100原子%からなる酸
化物を配合し、これを湿式混合、仮焼、湿式粉砕、造
粒、成形し、焼成を行う製造方法としたものである。
に本発明によるサーミスタ用酸化物半導体の製造方法
は、金属元素だけの比率が、出発原料としてCoOまた
はCoCO3を用いたコバルト40〜95原子%、銅2
5原子%未満(ただし0原子%含まず)、残りがマンガ
ンにより構成され、その合計が100原子%からなる酸
化物を配合し、これを湿式混合、仮焼、湿式粉砕、造
粒、成形し、焼成を行う製造方法としたものである。
【0009】
【作用】この製造方法により、マンガン−コバルト−銅
3成分系サーミスタ用酸化物半導体の結晶構造は通常ス
ピネル構造をとるが、図3に示した状態図より明らかな
ように、コバルトの濃度が40%以上になると900℃
以上でスピネル相からNaCl相に相転移し、このNa
Cl相はスピネル相よりサーミスタ定数Bが低い。従っ
てマンガンとコバルトは種々の価数を取り、多くの化合
物があるためにその中でコバルトの出発原料にCoOま
たはCoCO3、あるいはマンガンの出発原料にMnC
O3という酸素含有量の低い化合物を用いることによ
り、焼成時に素体が酸素不足となるためにNaCl相の
析出量の多いサーミスタ用酸化物半導体を作るようにな
り、サーミスタ定数Bを従来の材料より低くすることが
できる。
3成分系サーミスタ用酸化物半導体の結晶構造は通常ス
ピネル構造をとるが、図3に示した状態図より明らかな
ように、コバルトの濃度が40%以上になると900℃
以上でスピネル相からNaCl相に相転移し、このNa
Cl相はスピネル相よりサーミスタ定数Bが低い。従っ
てマンガンとコバルトは種々の価数を取り、多くの化合
物があるためにその中でコバルトの出発原料にCoOま
たはCoCO3、あるいはマンガンの出発原料にMnC
O3という酸素含有量の低い化合物を用いることによ
り、焼成時に素体が酸素不足となるためにNaCl相の
析出量の多いサーミスタ用酸化物半導体を作るようにな
り、サーミスタ定数Bを従来の材料より低くすることが
できる。
【0010】
【実施例】(実施例1)以下、本発明の第1の実施例を
説明する。
説明する。
【0011】酸化マンガン、炭酸マンガン、酸化コバル
ト、炭酸コバルト、及び酸化銅を焼結後の組成が(表
1)の組成比になるように配合し、ボールミルで16時
間湿式混合した。
ト、炭酸コバルト、及び酸化銅を焼結後の組成が(表
1)の組成比になるように配合し、ボールミルで16時
間湿式混合した。
【0012】その後脱水乾燥し、乳鉢、乳棒を用いて粉
体にした。次にこの粉体を800℃〜1000℃で2時
間仮焼し、これら仮焼物をボールミルで湿式粉砕後、脱
水乾燥し、ポリビニールアルコール(PVA)をバイン
ダーとして添加し、乳鉢、乳棒で顆粒上に造粒した後、
所要量採取して円板状に加圧成形し成形品を得た。これ
らを空気中1250℃の温度で2時間焼結させ、これら
の円板状焼結体の両面に銀−パラジュウムペーストをス
クリーン印刷し、850℃で焼き付けを行い電極を形成
してオーミックコンタクトを得た。
体にした。次にこの粉体を800℃〜1000℃で2時
間仮焼し、これら仮焼物をボールミルで湿式粉砕後、脱
水乾燥し、ポリビニールアルコール(PVA)をバイン
ダーとして添加し、乳鉢、乳棒で顆粒上に造粒した後、
所要量採取して円板状に加圧成形し成形品を得た。これ
らを空気中1250℃の温度で2時間焼結させ、これら
の円板状焼結体の両面に銀−パラジュウムペーストをス
クリーン印刷し、850℃で焼き付けを行い電極を形成
してオーミックコンタクトを得た。
【0013】完成した各試料を直流4端子法を用いて2
5℃の抵抗値(R25)、50℃の抵抗値(R50)を
測定し、(数1)を用いて25℃での比抵抗(ρ25)
を、また(数2)を用いてB定数(B25/50)を算
出し、(表1)に示すような結果を得た。
5℃の抵抗値(R25)、50℃の抵抗値(R50)を
測定し、(数1)を用いて25℃での比抵抗(ρ25)
を、また(数2)を用いてB定数(B25/50)を算
出し、(表1)に示すような結果を得た。
【0014】また、本実施例により得られた結果を図1
に示す。
に示す。
【0015】
【表1】
【0016】
【数1】
【0017】
【数2】
【0018】なお、(表1)において、*印は本発明の
範囲外のものである。(表1)から明らかなように、本
発明の製造方法により得られたサーミスタ用酸化物半導
体は、いずれも比抵抗、B定数ともに実用的な値を示す
ものである。
範囲外のものである。(表1)から明らかなように、本
発明の製造方法により得られたサーミスタ用酸化物半導
体は、いずれも比抵抗、B定数ともに実用的な値を示す
ものである。
【0019】この製造方法により、マンガン−コバルト
−銅3成分系サーミスタ用酸化物半導体の結晶構造は通
常スピネル構造をとるが、コバルトの濃度が40%以上
になると900℃以上でスピネル相からNaCl相に相
転移し、このNaCl相はスピネル相よりサーミスタ定
数Bが低い。従ってマンガンとコバルトは種々の価数を
取り、多くの化合物があるために、その中でコバルトの
出発原料にCoOまたはCoCO3、マンガンの出発原
料にMnCO3という酸素含有量の低い化合物を用いる
ことにより、焼成時に素体が酸素不足となるためにNa
Cl相の析出量の多いサーミスタ用酸化物半導体を作る
ようになり、サーミスタ定数Bを従来の材料より低くす
ることができる。
−銅3成分系サーミスタ用酸化物半導体の結晶構造は通
常スピネル構造をとるが、コバルトの濃度が40%以上
になると900℃以上でスピネル相からNaCl相に相
転移し、このNaCl相はスピネル相よりサーミスタ定
数Bが低い。従ってマンガンとコバルトは種々の価数を
取り、多くの化合物があるために、その中でコバルトの
出発原料にCoOまたはCoCO3、マンガンの出発原
料にMnCO3という酸素含有量の低い化合物を用いる
ことにより、焼成時に素体が酸素不足となるためにNa
Cl相の析出量の多いサーミスタ用酸化物半導体を作る
ようになり、サーミスタ定数Bを従来の材料より低くす
ることができる。
【0020】また、特許請求の範囲に示した組成では、
同一組成で同じ製造方法で素子を作成しても、出発原料
が変わると比抵抗、B定数は変化し、コバルトの出発原
料にCoOまたはCoCO3を用いるとB定数が低くな
るものであり、さらに、マンガンの出発原料にMnCO
3を同時に使用するとより効果的である。
同一組成で同じ製造方法で素子を作成しても、出発原料
が変わると比抵抗、B定数は変化し、コバルトの出発原
料にCoOまたはCoCO3を用いるとB定数が低くな
るものであり、さらに、マンガンの出発原料にMnCO
3を同時に使用するとより効果的である。
【0021】また、特許請求の範囲に示した組成以外の
組成では、スピネル相からNaCl相に変態する相転移
点をもたないため、コバルトの出発原料にCoOまたは
CoCO3、マンガンの出発原料にMnCO3を用いても
例えば(表1)の試料No.N−5,N−6,N−7,N
−8に示すようにその効果は少ない。
組成では、スピネル相からNaCl相に変態する相転移
点をもたないため、コバルトの出発原料にCoOまたは
CoCO3、マンガンの出発原料にMnCO3を用いても
例えば(表1)の試料No.N−5,N−6,N−7,N
−8に示すようにその効果は少ない。
【0022】(実施例2)以下、本発明の第2の実施例
を説明する。
を説明する。
【0023】炭酸マンガン、酸化コバルト及び添加物を
焼結後の組成が(表2)の組成比になるように配合し、
ボールミルで16時間湿式混合した。
焼結後の組成が(表2)の組成比になるように配合し、
ボールミルで16時間湿式混合した。
【0024】その後脱水乾燥し、乳鉢、乳棒を用いて粉
体にし、この粉体を1000℃で2時間仮焼した。これ
ら仮焼物をボールミルで湿式粉砕後、脱水乾燥し、ポリ
ビニールアルコールをバインダーとして添加し、乳鉢、
乳棒で顆粒上に造粒した後、所要量採取して円板状に加
圧成形し成形品を得た。これらを空気中1250℃の温
度で2時間焼結させ、これらの円板状焼結体の両面に銀
−パラジュウムをスクリーン印刷し、580℃で焼き付
けを行い電極を形成してオーミックコンタクトを得た。
体にし、この粉体を1000℃で2時間仮焼した。これ
ら仮焼物をボールミルで湿式粉砕後、脱水乾燥し、ポリ
ビニールアルコールをバインダーとして添加し、乳鉢、
乳棒で顆粒上に造粒した後、所要量採取して円板状に加
圧成形し成形品を得た。これらを空気中1250℃の温
度で2時間焼結させ、これらの円板状焼結体の両面に銀
−パラジュウムをスクリーン印刷し、580℃で焼き付
けを行い電極を形成してオーミックコンタクトを得た。
【0025】完成した各試料を直流4端子法を用いて2
5℃の抵抗値(R25)、50℃の抵抗値(R50)を
測定し、(数3)を用いて25℃での比抵抗(ρ25)
を、(数4)を用いてB定数(B25/50)を算出
し、(表2)に示すような結果を得た。
5℃の抵抗値(R25)、50℃の抵抗値(R50)を
測定し、(数3)を用いて25℃での比抵抗(ρ25)
を、(数4)を用いてB定数(B25/50)を算出
し、(表2)に示すような結果を得た。
【0026】
【表2】
【0027】
【数3】
【0028】
【数4】 ここで、900℃以下で仮焼を行ったときの仮焼後の結
晶構造と電気特性を検討した。その結果を(表3)に示
す。
晶構造と電気特性を検討した。その結果を(表3)に示
す。
【0029】
【表3】 なお、(表2)、(表3)において、*印は本発明の範
囲外のものである。
囲外のものである。
【0030】(表2)、(表3)から明らかなように、
本発明の製造方法により得られたサーミスタ用組成物
は、いずれも、比抵抗、B定数ともに実用的な値である
上、特許請求の範囲に示した組成においては、仮焼温度
が変わると、比抵抗、B定数も変化し、上記仮焼温度が
950℃以上になるとB定数が低くなるものである。
本発明の製造方法により得られたサーミスタ用組成物
は、いずれも、比抵抗、B定数ともに実用的な値である
上、特許請求の範囲に示した組成においては、仮焼温度
が変わると、比抵抗、B定数も変化し、上記仮焼温度が
950℃以上になるとB定数が低くなるものである。
【0031】また、特許請求の範囲第4項に示した添加
物(Cr,Fe,Ni,Cu,Al,Mg,Vの中から
1種または2種以上)を添加してもその効果は変わらな
い。
物(Cr,Fe,Ni,Cu,Al,Mg,Vの中から
1種または2種以上)を添加してもその効果は変わらな
い。
【0032】このようにマンガン−コバルト2成分系サ
ーミスタ用酸化物半導体の結晶構造は、通常スピネル構
造をとるが、図3に示した状態図より明らかなように、
コバルトの濃度が40%以上になると900℃以上でN
aCl相に相転移し始める。仮焼時にNaCl相を析出
させサーミスタ用酸化物半導体を作ることにより、サー
ミスタ定数Bを従来の材料より低くすることができる。
ーミスタ用酸化物半導体の結晶構造は、通常スピネル構
造をとるが、図3に示した状態図より明らかなように、
コバルトの濃度が40%以上になると900℃以上でN
aCl相に相転移し始める。仮焼時にNaCl相を析出
させサーミスタ用酸化物半導体を作ることにより、サー
ミスタ定数Bを従来の材料より低くすることができる。
【0033】また、上記特許請求の範囲に示した以外の
組成においては、スピネル相からNaCl相に変態する
相転移点をもたないため、仮焼温度を950℃以上にし
ても、比抵抗、B定数は変化しない(例えば、(表2)
試料No.N−2)。
組成においては、スピネル相からNaCl相に変態する
相転移点をもたないため、仮焼温度を950℃以上にし
ても、比抵抗、B定数は変化しない(例えば、(表2)
試料No.N−2)。
【0034】(実施例3)以下本発明の第3の実施例を
比較例と共に説明する。まず、原料として純度99.9
%以上の炭酸マンガンと酸化コバルトを用意した。試料
の作成に当たって、各種原料を(表4)に示す組成にな
るように秤量した。
比較例と共に説明する。まず、原料として純度99.9
%以上の炭酸マンガンと酸化コバルトを用意した。試料
の作成に当たって、各種原料を(表4)に示す組成にな
るように秤量した。
【0035】これら配合組成物をボールミルで湿式粉砕
し、これらのスラリーを乾燥後、空気中800℃で仮焼
し、これらのスラリーの仮焼物をボールミルで湿式粉砕
混合を行った。次いで得られた粉砕粉を乾燥し、ポリビ
ニールアルコールをバインダーとして添加し、所要量採
取して円板状に加圧成形し成形品を得た。これらを空気
中1250℃の温度で2時間焼結させ、円板状焼結体の
両面に銀−パラジュウム電極ペーストをスクリーンを介
して印刷し、これを750℃で15分焼き付けて電極を
形成しオーミックコンタクトを得た。尚、本実施例に示
したマンガン−コバルト2成分系のサーミスタ用酸化物
半導体には極く微量の不純物が混入することがある。
し、これらのスラリーを乾燥後、空気中800℃で仮焼
し、これらのスラリーの仮焼物をボールミルで湿式粉砕
混合を行った。次いで得られた粉砕粉を乾燥し、ポリビ
ニールアルコールをバインダーとして添加し、所要量採
取して円板状に加圧成形し成形品を得た。これらを空気
中1250℃の温度で2時間焼結させ、円板状焼結体の
両面に銀−パラジュウム電極ペーストをスクリーンを介
して印刷し、これを750℃で15分焼き付けて電極を
形成しオーミックコンタクトを得た。尚、本実施例に示
したマンガン−コバルト2成分系のサーミスタ用酸化物
半導体には極く微量の不純物が混入することがある。
【0036】ここで、銀−バラジュウム電極の焼き付け
温度を変化させて特性と結晶構造を検討した。そのとき
の結果を(表4)に示す。尚、(表4)中の*印を付け
たものは本発明以外のものであり、それ以外が本発明の
製造方法により得られたものである。
温度を変化させて特性と結晶構造を検討した。そのとき
の結果を(表4)に示す。尚、(表4)中の*印を付け
たものは本発明以外のものであり、それ以外が本発明の
製造方法により得られたものである。
【0037】
【表4】 この(表4)から明らかなように、特許請求の範囲に示
した組成において、電極焼き付け温度を780℃以下で
行うことにより抵抗値の変動係数が小さくなった。
した組成において、電極焼き付け温度を780℃以下で
行うことにより抵抗値の変動係数が小さくなった。
【0038】上記マンガン−コバルト2成分系の酸化物
半導体の結晶構造は、NaCl型と2種類のスピネル相
の3成分からなり、高温ではNaCl型が安定で、低温
ではスピネル相が安定であり、最も低い温度のスピネル
相からNaCl型の結晶構造に変態する温度は800℃
近傍である。また、これら3相の電気特性は各々異なっ
ており、これら3相の析出比の差によって電気特性が変
動する。焼成以降に電極焼き付けなどの熱処理を行う
と、これら3相の析出比が変動し、強いては、抵抗値の
バラツキの原因となる。従って、相変態以下の温度で電
極焼き付け等の熱処理を行うことにより、安定で、抵抗
値バラツキの小さいサーミスタ用酸化物半導体を作成す
ることができる。
半導体の結晶構造は、NaCl型と2種類のスピネル相
の3成分からなり、高温ではNaCl型が安定で、低温
ではスピネル相が安定であり、最も低い温度のスピネル
相からNaCl型の結晶構造に変態する温度は800℃
近傍である。また、これら3相の電気特性は各々異なっ
ており、これら3相の析出比の差によって電気特性が変
動する。焼成以降に電極焼き付けなどの熱処理を行う
と、これら3相の析出比が変動し、強いては、抵抗値の
バラツキの原因となる。従って、相変態以下の温度で電
極焼き付け等の熱処理を行うことにより、安定で、抵抗
値バラツキの小さいサーミスタ用酸化物半導体を作成す
ることができる。
【0039】また、特許請求の範囲に示した以外の組成
において、電極焼き付け温度を780℃以下で行った場
合でも、抵抗値の変動係数には変化がなかった。
において、電極焼き付け温度を780℃以下で行った場
合でも、抵抗値の変動係数には変化がなかった。
【0040】
【発明の効果】以上のように本発明によるサーミスタ用
酸化物半導体の製造方法は、従来開発するのが難しいと
されている、比抵抗とB定数の相関関係よりもサーミス
タ定数Bが低い材料を出発原料を変えるだけで容易に提
供することができる。
酸化物半導体の製造方法は、従来開発するのが難しいと
されている、比抵抗とB定数の相関関係よりもサーミス
タ定数Bが低い材料を出発原料を変えるだけで容易に提
供することができる。
【0041】また、同様に比抵抗とB定数の相関関係よ
りもサーミスタ定数Bが低い材料を仮焼温度を変えるだ
けで容易に提供することができる。
りもサーミスタ定数Bが低い材料を仮焼温度を変えるだ
けで容易に提供することができる。
【0042】また、従来は1組成1特性に限定されてい
たが、本発明の製造方法によれば、1組成でも仮焼時の
処理温度を変えるだけで容易に広範囲の特性に対応でき
るサーミスタ用酸化物半導体を得ることができる。
たが、本発明の製造方法によれば、1組成でも仮焼時の
処理温度を変えるだけで容易に広範囲の特性に対応でき
るサーミスタ用酸化物半導体を得ることができる。
【0043】また、本発明のサーミスタ用酸化物半導体
の製造方法によれば、電極焼き付け温度を相変態温度以
下に設定して行うことにより、抵抗値のバラツキが小さ
くなり、製品歩留りを向上させることができる。
の製造方法によれば、電極焼き付け温度を相変態温度以
下に設定して行うことにより、抵抗値のバラツキが小さ
くなり、製品歩留りを向上させることができる。
【図1】本発明の一実施例におけるサーミスタ用酸化物
半導体ならびに従来の同材料の比抵抗とサーミスタ定数
Bの関係を示す特性図
半導体ならびに従来の同材料の比抵抗とサーミスタ定数
Bの関係を示す特性図
【図2】従来のサーミスタ材料の比抵抗とサーミスタ定
数Bの関係を示す特性図
数Bの関係を示す特性図
【図3】Mn−Co系酸化物の結晶構造を説明するため
の状態図
の状態図
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 畑 拓興 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内
Claims (5)
- 【請求項1】金属元素だけの比率が、出発原料としてC
oOまたはCoCO3を用いたコバルト40〜95原子
%、銅25原子%未満(ただし0原子%を含まず)、残
りがマンガンにより構成され、その合計が100原子%
からなる酸化物を配合し、これを湿式混合、仮焼、湿式
粉砕、造粒、成形し、焼成を行うサーミスタ用酸化物半
導体の製造方法。 - 【請求項2】マンガンの出発原料としてMnCO3を用
いる請求項1記載のサーミスタ用酸化物半導体の製造方
法。 - 【請求項3】コバルトの濃度をXat%としたとき、4
0≦X≦99.5の範囲でコバルトの酸化物を含有する
マンガン−コバルト2成分系のサーミスタ用酸化物半導
体を構成する原料を配合して湿式混合し、950℃以上
で仮焼を行って後、湿式粉砕、造粒、成形し、焼成を行
うサ−ミスタ用酸化物半導体の製造方法。 - 【請求項4】サーミスタ用酸化物半導体を構成する原料
に、添加物としてCr,Fe,Ni,Cu,Al,M
g,Vの中から1種、または2種以上を含有した請求項
3記載のサーミスタ用酸化物半導体の製造方法。 - 【請求項5】コバルトの濃度をXat%としたとき、4
0≦X≦99.5の範囲でコバルトの酸化物を含有する
マンガン−コバルト2成分系のサーミスタ用酸化物半導
体を構成する原料を配合して湿式混合して後、仮焼、湿
式粉砕、造粒、成形、焼成し、電極形成の際の電極焼き
付け温度を780℃以下で行うサーミスタ用酸化物半導
体の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4176585A JPH0620804A (ja) | 1992-07-03 | 1992-07-03 | サーミスタ用酸化物半導体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4176585A JPH0620804A (ja) | 1992-07-03 | 1992-07-03 | サーミスタ用酸化物半導体の製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0620804A true JPH0620804A (ja) | 1994-01-28 |
Family
ID=16016142
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4176585A Pending JPH0620804A (ja) | 1992-07-03 | 1992-07-03 | サーミスタ用酸化物半導体の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0620804A (ja) |
-
1992
- 1992-07-03 JP JP4176585A patent/JPH0620804A/ja active Pending
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