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JP7798031B2 - 光学フィルタ - Google Patents

光学フィルタ

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JP7798031B2 JP2022555486A JP2022555486A JP7798031B2 JP 7798031 B2 JP7798031 B2 JP 7798031B2 JP 2022555486 A JP2022555486 A JP 2022555486A JP 2022555486 A JP2022555486 A JP 2022555486A JP 7798031 B2 JP7798031 B2 JP 7798031B2
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Description

本発明は、可視光と特定の近赤外光を透過し、これらの両領域間の光を遮断する光学フィルタに関する。
固体撮像素子を用いた撮像装置には、監視カメラや車載カメラ等、昼夜を問わず撮像する装置にまでその用途を拡げている。このような装置では、可視光に基づく(カラー)画像と赤外光に基づく(白黒)画像をそれぞれ取得する必要がある。
このため、上記のような可視光を透過させ、該可視光に基づく画像を忠実に再現するための近赤外線カットフィルタ機能に加え、特定の近赤外光を選択的に透過させる機能を備えた光学フィルタ、いわゆるデュアルバンドパスフィルタの使用が検討されている(特許文献1、2)。
日本国特開2016-200771号公報 日本国特開2019-124946号公報
しかしながら、特許文献1および2に記載の光学フィルタは、可視光と800~900nmの近赤外光を選択的に透過するが、900nm以降の近赤外光を透過するものではない。
近年、人間の目や体の動きを感知するセンサでは950nm付近のレーザー光が用いられるため、900nm以降の一部の近赤外光を透過でき、ノイズとなるそれ以外の近赤外光は遮断できる光学フィルタが求められている。
本発明は、可視光および特定の近赤外光の透過性に優れ、それ以外の近赤外光を遮蔽しうる光学フィルタの提供を目的とする。
本発明は、以下の構成を有する光学フィルタを提供する。
〔1〕基材と、前記基材の少なくとも一方の主面側に最外層として積層された誘電体多層膜とを備える光学フィルタであって、前記基材は、ジクロロメタン中で690~900nmに最大吸収波長を有する色素(I)と、樹脂とを含む樹脂膜を有し、前記光学フィルタが、可視光と波長900~1000nmのうち少なくとも一部の波長領域の光とを透過し、下記分光特性(i-1)~(i-6)をすべて満たす光学フィルタ。
(i-1)波長700~900nmおよび入射角0度での分光透過率曲線における最大透過率T700-900(0deg)MAXが7%以下
(i-2)波長700~850nmおよび入射角50度での分光透過率曲線における最大透過率T700-850(50deg)MAXが5%以下
(i-3)波長900~950nmおよび入射角0度での分光透過率曲線において透過率が10%となる最短の波長をIR10900-950(0deg)とし、透過率が70%となる最短の波長をIR70900-950(0deg)としたとき、
IR70900-950(0deg)-IR10900-950(0deg)が20nm以下
(i-4)波長850~930nmおよび入射角50度での分光透過率曲線において透過率が10%となる最短の波長をIR10850-930(50deg)とし、透過率が70%となる最短の波長をIR70850-930(50deg)としたとき、
IR70850-930(50deg)-IR10850-930(50deg)が50nm以下
(i-5)波長850nm以上および入射角0度での分光透過率曲線において透過率が50%となる最短の波長をIR50850(0deg)とし、入射角50度で透過率が50%となる最短の波長をIR50850(50deg)としたとき、
IR50850(0deg)とIR50850(50deg)との差の絶対値が30nm以下
(i-6)波長450~600nmおよび入射角0度での分光透過率曲線における平均透過率T450-600(0deg)AVEが60%以上
本発明によれば、可視光および特定の近赤外光、特に900~1000nmの波長領域の透過性に優れ、それ以外の近赤外光、特に700~900nmの波長領域の遮蔽性に優れ、さらに、高入射角における近赤外光の遮蔽性の低下が抑制された光学フィルタが提供できる。
図1は一実施形態の光学フィルタの一例を概略的に示す断面図である。 図2は一実施形態の光学フィルタの別の一例を概略的に示す断面図である。 図3は一実施形態の光学フィルタの別の一例を概略的に示す断面図である。 図4は一実施形態の光学フィルタの別の一例を概略的に示す断面図である。 図5は例2-1の誘電体多層膜の分光透過率曲線を示す図である。 図6は例3-1の光学フィルタの分光透過率曲線を示す図である。 図7は例3-4の光学フィルタの分光透過率曲線を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について説明する。
本明細書において、近赤外線吸収色素を「NIR色素」、紫外線吸収色素を「UV色素」と略記することもある。
本明細書において、式(I)で示される化合物を化合物(I)という。他の式で表される化合物も同様である。化合物(I)からなる色素を色素(I)ともいい、他の色素についても同様である。また、式(I)で表される基を基(I)とも記し、他の式で表される基も同様である。
本明細書において、内部透過率とは、{実測透過率/(100-反射率)}×100の式で示される、実測透過率から界面反射の影響を引いて得られる透過率である。
本明細書において、基材の透過率、色素が樹脂に含有される場合を含む樹脂膜の透過率、色素をジクロロメタン等の溶媒に溶解して測定される透過率の分光は、「透過率」と記載されている場合も全て「内部透過率」である。一方、誘電体多層膜を有する光学フィルタの透過率は、実測透過率である。
本明細書において、特定の波長域について、透過率が例えば90%以上とは、その全波長領域において透過率が90%を下回らない、すなわちその波長領域において最小透過率が90%以上であることをいう。同様に、特定の波長域について、透過率が例えば1%以下とは、その全波長領域において透過率が1%を超えない、すなわちその波長領域において最大透過率が1%以下であることをいう。内部透過率においても同様である。特定の波長域における平均透過率および平均内部透過率は、該波長域の1nm毎の透過率および内部透過率の相加平均である。
光学特性は、紫外可視分光光度計を用いて測定できる。
本明細書において、数値範囲を表す「~」では、上下限を含む。
<光学フィルタ>
本発明の一実施形態の光学フィルタ(以下、「本フィルタ」ともいう)は、基材と、基材の少なくとも一方の主面側に最外層として積層された誘電体多層膜とを備え、後述する特定の分光特性を満たす光学フィルタである。
ここで、基材は、ジクロロメタン中で690~900nmに最大吸収波長を有する色素(I)と、樹脂とを含む樹脂膜を有する。色素(I)はNIR色素である。基材が近赤外線を吸収する色素を含有することで、誘電体多層膜の高入射角における分光特性の低下、例えば、近赤外域における光抜けやノイズ等の発生を、基材の吸収特性により抑制することができる。各色素および樹脂については後述する。
図面を用いて本フィルタの構成例について説明する。図1~4は、一実施形態の光学フィルタの一例を概略的に示す断面図である。
図1に示す光学フィルタ1Aは、基材10の一方の主面側に誘電体多層膜30を有する例である。なお、「基材の主面側に特定の層を有する」とは、基材の主面に接触して該層が備わる場合に限らず、基材と該層との間に、別の機能層が備わる場合も含む。
図2に示す光学フィルタ1Bは、基材10の両方の主面側に誘電体多層膜30を有する例である。
図3に示す光学フィルタ1Cは、基材10が、支持体11と、支持体11の一方の主面側に積層された樹脂膜12とを有する例である。光学フィルタ1Cはさらに、樹脂膜12の上と、支持体11の樹脂膜12が積層されていない主面側に、誘電体多層膜30をそれぞれ有する。
図4に示す光学フィルタ1Dは、基材10が、支持体11と、支持体11の両方の主面側に積層された樹脂膜12とを有する例である。光学フィルタ1Dはさらに、それぞれの樹脂膜12の上に、誘電体多層膜30を有する。
本発明の光学フィルタは、可視光と波長900~1000nmのうち少なくとも一部の波長領域の光とを透過し、下記分光特性(i-1)~(i-6)を全て満たす。
(i-1)波長700~900nmおよび入射角0度での分光透過率曲線における最大透過率T700-900(0deg)MAXが7%以下
(i-2)波長700~850nmおよび入射角50度での分光透過率曲線における最大透過率T700-850(50deg)MAXが5%以下
(i-3)波長900~950nmおよび入射角0度での分光透過率曲線において透過率が10%となる最短の波長をIR10900-950(0deg)とし、透過率が70%となる最短の波長をIR70900-950(0deg)としたとき、
IR70900-950(0deg)-IR10900-950(0deg)が20nm以下
(i-4)波長850~930nmおよび入射角50度での分光透過率曲線において透過率が10%となる最短の波長をIR10850-930(50deg)とし、透過率が70%となる最短の波長をIR70850-930(50deg)としたとき、
IR70850-930(50deg)-IR10850-930(50deg)が50nm以下
(i-5)波長850nm以上および入射角0度での分光透過率曲線において透過率が50%となる最短の波長をIR50850(0deg)とし、入射角50度で透過率が50%となる最短の波長をIR50850(50deg)としたとき、
IR50850(0deg)とIR50850(50deg)との差の絶対値が30nm以下
(i-6)波長450~600nmおよび入射角0度での分光透過率曲線における平均透過率T450-600(0deg)AVEが60%以上
分光特性(i-1)~(i-6)を全て満たす本フィルタは、可視光および特定の近赤外光の透過性に優れ、それ以外の近赤外光を遮蔽し、さらに、高入射角における近赤外光の遮蔽性の低下が抑制された光学フィルタである。
分光特性(i-1)を満たすことで、700~900nmにおける遮蔽性に優れることを意味する。T700-900(0deg)MAXは、好ましくは6.5%以下、より好ましくは6%以下である。
分光特性(i-2)を満たすことで、高入射角においても700~850nmにおける遮蔽性に優れることを意味する。T700-850(50deg)MAXは、好ましくは4.5%以下、より好ましくは4%以下である。
分光特性(i-3)を満たすことで、波長900~950nmのNIR吸収帯域において、分光透過曲線の傾きが急峻であることを意味する。分光特性(i-3)は、好ましくは18.5nm以下、より好ましくは17nm以下である。
分光特性(i-4)を満たすことで、高入射角においても波長850~930nmのNIR吸収帯域において、分光透過曲線の傾きが急峻であることを意味する。分光特性(i-4)は、好ましくは47.5nm以下、より好ましくは45nm以下である。
分光特性(i-5)を満たすことで、波長850nm以上のNIR吸収帯域において、高い入射角度でもシフトが少なく色再現性に優れることを意味する。分光特性(i-5)は、好ましくは29nm以下、より好ましくは28nm以下である。
分光特性(i-6)を満たすことで、可視光領域の透過性に優れることを意味する。T450-600(0deg)AVEは好ましくは75%以上、より好ましくは78%以上である。
光学フィルタは、下記分光特性(i-7)をさらに満たすことが好ましい。
(i-7)波長930~950nmおよび入射角0度での分光透過率曲線における平均透過率T930-950(0deg)AVEが70%以上
分光特性(i-7)を満たすことで、波長930~950nmの近赤外光領域の透過性に優れることを意味する。T930-950(0deg)AVEは好ましくは74%以上、より好ましくは78%以上である。
<基材>
本発明の光学フィルタにおいて、基材は、後述のNIR色素(I)および樹脂を含む樹脂膜を有する。
<樹脂膜の分光特性>
樹脂膜は下記分光特性(ii-1)~(ii-5)をすべて満たすことが好ましい。
(ii-1)波長450~600nmでの分光透過率曲線における平均内部透過率T450-600AVEが80%以上
(ii-2)内部透過率が50%となる波長IR50が、620~660nmの範囲にある
(ii-3)波長700~830nmでの分光透過率曲線における平均内部透過率T700-830AVEが5%以下
(ii-4)波長720~830nmでの分光透過率曲線における最大内部透過率T720-830MAXが10%以下
(ii-5)波長850~950nmにおいて、内部透過率が20%となる最小の波長をIR20とし、内部透過率が80%となる最小の波長をIR80としたとき、
IR20とIR80との差の絶対値が50nm以下
分光特性(ii-1)を満たすことで、可視光領域の透過性に優れることを意味する。
450-600AVEは好ましくは82.5%以上、より好ましくは85%以上である。
分光特性(ii-2)を満たすことで、赤帯域の透過率に優れ、波長750~900nmの近赤外光領域において遮光性に優れる誘電体多層膜の斜入射シフトを補うことができることを意味する。IR50は好ましくは620~655nm、より好ましくは625~650nmの範囲にある。
分光特性(ii-3)を満たすことで、波長700~830nmの近赤外光領域における遮蔽性に優れることを意味する。T700-830AVEは、好ましくは4%以下、より好ましくは3%以下である。
分光特性(ii-4)を満たすことで、波長720~830nmの近赤外光領域における遮蔽性に優れることを意味する。T720-830MAXは、好ましくは8.5%以下、より好ましくは7%以下である。
分光特性(ii-5)を満たすことで、波長850~950nmのNIR吸収帯域において、分光透過曲線の傾きが急峻であることを意味する。分光特性(ii-5)は、好ましくは47.5nm以下、より好ましくは45nm以下である。
<NIR色素>
NIR色素(I)は、ジクロロメタン中で690~900nmに最大吸収波長を有するNIR色素である。かかる色素を含有することで、近赤外光を効果的にカットできる。
色素(I)は、樹脂膜を構成する樹脂中で最大吸収波長における内部透過率が10%となるように、樹脂に色素(I)を溶解して測定される分光内部透過率曲線において、下記特性(iii-1)を満たすことが好ましい。
(iii-1)最大吸収波長をD[nm]、450~600nmにおける平均内部透過率をEとしたとき、E>103.5-(D/100)である
特性(iii-1)は、最大吸収波長と透過率の関係を規定しており、色素(I)が上記特性(iii-1)を満たすことで、いずれの最大吸収波長においても450~600nmの可視光域の透過性が高いことを意味する。
NIR色素(I)としては、1種類の化合物からなってもよく、ジクロロメタン中で690~900nmに最大吸収波長を有する2種以上の化合物を含んでもよい。可視光と本フィルタで透過させる特定の近赤外光の両領域間の光を効率的に遮断する観点から、ジクロロメタン中で690~900nmに最大吸収波長を有する3種以上の化合物を含むことが好ましく、特に、下記特性の化合物(A)~(C)からそれぞれ1種類以上ずつ選ばれる化合物を含むことがより好ましい。
ジクロロメタン中で波長690nm以上735nm未満に最大吸収波長を有する化合物(A)
ジクロロメタン中で波長735nm以上830nm未満に最大吸収波長を有する化合物(B)
ジクロロメタン中で波長830nm以上900nm未満に最大吸収波長を有する化合物(C)
化合物(A)はスクアリリウム色素、フタロシアニン色素、およびシアニン色素から選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
化合物(B)はスクアリリウム色素、フタロシアニン色素、およびシアニン色素から選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
化合物(C)はスクアリリウム色素、フタロシアニン色素、シアニン色素、およびジイモニウム色素から選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
NIR色素(I)としては、可視光域の透過性、樹脂への溶解性、耐久性の観点から、スクアリリウム色素またはシアニン色素が好ましい。
<スクアリリウム色素>
スクアリリウム色素は、下記式(I)または式(II)で示される化合物であることが好ましい。
なお、スクアリリウム色素化合物中に同一の記号が2以上存在する場合、それらの記号は同一でも異なっていてもよい。シアニン色素についても同様である。
<スクアリリウム化合物(I)>
ただし、上記式中の記号は以下のとおりである。
24およびR26は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、水酸基、炭素数1~20のアルキル基もしくはアルコキシ基、炭素数1~10のアシルオキシ基、炭素数6~11のアリール基、置換基を有していてもよく炭素原子間に酸素原子を有していてもよい炭素数7~18のアルアリール基、-NR2728(R27およびR28は、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1~20のアルキル基、-C(=O)-R29(R29は、水素原子、ハロゲン原子、水酸基、置換基を有していてもよく、炭素原子間に不飽和結合、酸素原子、飽和もしくは不飽和の環構造を含んでよい炭素数1~25の炭化水素基)、-NHR30、または、-SO-R30(R30は、それぞれ1つ以上の水素原子がハロゲン原子、水酸基、カルボキシ基、スルホ基、またはシアノ基で置換されていてもよく、炭素原子間に不飽和結合、酸素原子、飽和もしくは不飽和の環構造を含んでよい炭素数1~25の炭化水素基)を示す。)、または、下記式(S)で示される基(R41、R42は、独立して、水素原子、ハロゲン原子、または炭素数1~10のアルキル基もしくはアルコキシ基を示す。kは2または3である。)を示す。
21とR22、R22とR25、およびR21とR23は、互いに連結して窒素原子と共に員数が5または6のそれぞれ複素環A、複素環B、および複素環Cを形成してもよい。
複素環Aが形成される場合のR21とR22は、これらが結合した2価の基-Q-として、水素原子が炭素数1~6のアルキル基、炭素数6~10のアリール基または置換基を有していてもよい炭素数1~10のアシルオキシ基で置換されてもよいアルキレン基、またはアルキレンオキシ基を示す。
複素環Bが形成される場合のR22とR25、および複素環Cが形成される場合のR21とR23は、これらが結合したそれぞれ2価の基-X-Y-および-X-Y-(窒素に結合する側がXおよびX)として、XおよびXがそれぞれ下記式(1x)または(2x)で示される基であり、YおよびYがそれぞれ下記式(1y)~(5y)から選ばれるいずれかで示される基である。XおよびXが、それぞれ下記式(2x)で示される基の場合、YおよびYはそれぞれ単結合であってもよく、その場合、炭素原子間に酸素原子を有してもよい。
式(1x)中、4個のZは、それぞれ独立して水素原子、水酸基、炭素数1~6のアルキル基もしくはアルコキシ基、または-NR3839(R38およびR39は、それぞれ独立して、水素原子または炭素数1~20のアルキル基を示す)を示す。R31~R36はそれぞれ独立して水素原子、炭素数1~6のアルキル基または炭素数6~10のアリール基を、R37は炭素数1~6のアルキル基または炭素数6~10のアリール基を示す。
27、R28、R29、R31~R37、複素環を形成していない場合のR21~R23、およびR25は、これらのうちの他のいずれかと互いに結合して5員環または6員環を形成してもよい。R31とR36、R31とR37は直接結合してもよい。
複素環を形成していない場合の、R21、R22、R23およびR25は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、水酸基、炭素数1~20のアルキル基もしくはアルコキシ基、炭素数1~10のアシルオキシ基、炭素数6~11のアリール基、または、置換基を有していてもよく炭素原子間に酸素原子を有していてもよい炭素数7~18のアルアリール基を示す。
化合物(I)としては、例えば、式(I-1)~(I-3)のいずれかで示される化合物が挙げられ、樹脂への溶解性、樹脂中での耐熱性や耐光性、これを含有する樹脂層の可視光透過率の観点から、式(I-1)で示される化合物が特に好ましい。
式(I-1)~式(I-3)中の記号は、式(I)における同記号の各規定と同じであり、好ましい態様も同様である。
化合物(I-1)において、Xとしては、基(2x)が好ましく、Yとしては、単結合または基(1y)が好ましい。この場合、R31~R36としては、水素原子または炭素数1~3のアルキル基が好ましく、水素原子またはメチル基がより好ましい。なお、-Y-X-として、具体的には、式(11-1)~(12-3)で示される2価の有機基が挙げられる。
-C(CH-CH(CH)- …(11-1)
-C(CH-CH- …(11-2)
-C(CH-CH(C)- …(11-3)
-C(CH-C(CH)(nC)- …(11-4)
-C(CH-CH-CH- …(12-1)
-C(CH-CH-CH(CH)- …(12-2)
-C(CH-CH(CH)-CH- …(12-3)
また、化合物(I-1)において、R21は、溶解性、耐熱性、さらに分光透過率曲線における可視域と近赤外域の境界付近の変化の急峻性の観点から、独立して、式(4-1)または(4-2)で示される基がより好ましい。
式(4-1)および式(4-2)中、R71~R75は、独立して、水素原子、ハロゲン原子、または炭素数1~4のアルキル基を示す。
化合物(I-1)において、R24は-NR2728が好ましい。-NR2728としては、樹脂と塗工溶媒への溶解性の観点から-NH-C(=O)-R29または-NH-SO-R30が好ましい。
化合物(I-1)において、R24が-NH-C(=O)-R29の化合物を式(I-11)に示す。
23およびR26は、独立して、水素原子、ハロゲン原子、または炭素数1~6のアルキル基もしくはアルコキシ基が好ましく、いずれも水素原子がより好ましい。
29としては、置換基を有していてもよい炭素数1~20のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数6~10のアリール基、または置換基を有していてもよく、炭素原子間に酸素原子を有していてもよい炭素数7~18のアルアリール基が好ましい。置換基としては、水酸基、カルボキシ基、スルホ基、シアノ基、炭素数1~6のアルキル基、炭素数1~6のフロロアルキル基、炭素数1~6のアルコキシ基、炭素数1~6のアシルオキシ基等が挙げられる。
29としては、直鎖状、分岐鎖状、環状の炭素数1~17のアルキル基、炭素数1~6のアルコキシ基で置換されてもよいフェニル基、および炭素原子間に酸素原子を有していてもよい炭素数7~18のアルアリール基から選ばれる基が好ましい。
29としては、独立して1つ以上の水素原子が水酸基、カルボキシ基、スルホ基、またはシアノ基で置換されていてもよく、炭素原子間に不飽和結合、酸素原子、飽和もしくは不飽和の環構造を含んでよい、少なくとも1以上の分岐を有する炭素数5~25の炭化水素基である基も好ましく使用できる。
化合物(I-11)としては、より具体的には以下の表に示す化合物が挙げられる。また、以下の表に示す化合物は、スクアリリウム骨格の左右において各記号の意味は同一である。
化合物(I-11)としては、これらの中でも、可視光域の透過性、樹脂への溶解性の点から、化合物(I-11-11)~(I-11-15)、(I-11-26)~(I-11-30)等が好ましい。
化合物(I-1)において、R24が-NH-SO-R30の化合物を式(I-12)に示す。
23およびR26は、独立して、水素原子、ハロゲン原子、または炭素数1~6のアルキル基もしくはアルコキシ基が好ましく、いずれも水素原子がより好ましい。
30は耐光性の点から、独立して、分岐を有してもよい炭素数1~12のアルキル基もしくはアルコキシ基、または不飽和の環構造を有する炭素数6~16の炭化水素基が好ましい。不飽和の環構造としては、ベンゼン、トルエン、キシレン、フラン、ベンゾフラン等が挙げられる。R30は、独立して、分岐を有してもよい炭素数1~12のアルキル基もしくはアルコキシ基がより好ましい。なお、R30を示す各基において、水素原子の一部または全部がハロゲン原子、特にはフッ素原子に置換されていてもよい。
化合物(I-12)としては、より具体的には以下の表に示す化合物が挙げられる。また、以下の表に示す化合物は、スクアリリウム骨格の左右において各記号の意味は同一である。
化合物(I-12)としては、これらの中でも、可視光域の透過性、樹脂への溶解性の点から、化合物(I-12-11)~(I-12-15)、(I-12-26)~(I-12-30)等が好ましい。
<スクアリリウム化合物(II)>
ただし、上記式中の記号は以下のとおりである。
環Zは、それぞれ独立して、ヘテロ原子を環中に0~3個有する5員環または6員環であり、環Zが有する水素原子は置換されていてもよい。
とR、RとR、およびRと環Zを構成する炭素原子またはヘテロ原子は、互いに連結して窒素原子とともにそれぞれヘテロ環A1、ヘテロ環B1およびヘテロ環C1を形成していてもよく、その場合、ヘテロ環A1、ヘテロ環B1およびヘテロ環C1が有する水素原子は置換されていてもよい。ヘテロ環を形成していない場合のRおよびRは、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、または、炭素原子間に不飽和結合、ヘテロ原子、飽和もしくは不飽和の環構造を含んでよく、置換基を有してもよい炭化水素基を示す。Rおよびヘテロ環を形成していない場合のRは、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、または炭素原子間にヘテロ原子を含んでもよく、置換基を有してもよいアルキル基もしくはアルコキシ基を示す。
化合物(II)としては、例えば、式(II-1)~(II-3)のいずれかで示される化合物が挙げられ、樹脂への溶解性、樹脂中での可視光透過性の観点から、式(II-3)で示される化合物が特に好ましい。
式(II-1)、式(II-2)中、RおよびRは、それぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、または、置換基を有してもよい炭素数1~15のアルキル基を示し、R~Rはそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、または、置換基を有してもよい炭素数1~10のアルキル基を示す。
式(II-3)中、R、R、およびR~R12は、それぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、または、置換基を有してもよい炭素数1~15のアルキル基を示し、RおよびRはそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、または、置換基を有してもよい炭素数1~5のアルキル基を示す。
化合物(II-1)および化合物(II-2)におけるRおよびRは、樹脂への溶解性、可視光透過性等の観点から、独立して、炭素数1~15のアルキル基が好ましく、炭素数7~15のアルキル基がより好ましく、RとRの少なくとも一方が、炭素数7~15の分岐鎖を有するアルキル基がさらに好ましく、RとRの両方が炭素数8~15の分岐鎖を有するアルキル基が特に好ましい。
化合物(II-3)におけるRは、透明樹脂への溶解性、可視光透過性等の観点から、独立して、炭素数1~15のアルキル基が好ましく、炭素数1~10のアルキル基がより好ましく、エチル基、イソプロピル基が特に好ましい。
は、可視光透過性、合成容易性の観点から、水素原子、ハロゲン原子が好ましく、水素原子が特に好ましい。
およびRは、独立して、水素原子、ハロゲン原子、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1~5のアルキル基が好ましく、水素原子、ハロゲン原子、メチル基がより好ましい。
~R12は、独立して、水素原子、ハロゲン原子、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1~5のアルキル基が好ましい。
-CR10-CR1112-として、下記基(13-1)~(13-5)で示される2価の有機基が挙げられる。
-CH(CH)-C(CH- …(13-1)
-C(CH-CH(CH)- …(13-2)
-C(CH-CH- …(13-3)
-C(CH-CH(C)- …(13-4)
-CH(CH)-C(CH)(CH-CH(CH)-…(13-5)
化合物(II-3)としては、より具体的には以下の表に示す化合物が挙げられる。また、以下の表に示す化合物は、スクアリリウム骨格の左右において各記号の意味は同一である。
化合物(I)~(II)は、それぞれ公知の方法で製造できる。化合物(I)については、米国特許第5,543,086号明細書、米国特許出願公開第2014/0061505号明細書、国際公開第2014/088063号明細書に記載された方法で製造可能である。化合物(II)については、国際公開第2017/135359号明細書に記載された方法で製造可能である。
<シアニン色素>
シアニン色素は、下記式(III)、式(IV)、式(V)または式(VI)で示される化合物であることが好ましい。
<シアニン化合物(III)、(IV)>
ただし、上記式中の記号は以下のとおりである。
101~R109およびR121~R131は、それぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、置換基を有してもよい炭素数1~15のアルキル基、または、炭素数5~20のアリール基を示す。R110~R114およびR132~R136は、それぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、炭素数1~15のアルキル基を示す。
は一価のアニオンを示す。
n1およびn2は0または1である。-(CHn1-を含む炭素環、および、-(CHn2-を含む炭素環に結合する水素原子はハロゲン原子、置換基を有してもよい炭素数1~15のアルキル基または炭素数5~20のアリール基で置換されていてもよい。
上記において、アルキル基(アルコキシ基が有するアルキル基を含む)は直鎖であってもよく、分岐構造や飽和環構造を含んでもよい。アリール基は芳香族化合物が有する芳香環、例えば、ベンゼン環、ナフタレン環、ビフェニル、フラン環、チオフェン環、ピロール環等を構成する炭素原子を介して結合する基をいう。置換基を有してもよい炭素数1~15のアルキル基もしくはアルコキシ基、または、炭素数5~20のアリール基における置換基としては、ハロゲン原子および炭素数1~10のアルコキシ基が挙げられる。
式(III)、式(IV)において、R101およびR121は、炭素数1~15のアルキル基、または炭素数5~20のアリール基が好ましく、樹脂中で高い可視光透過率を維持する観点から分岐を有する炭素数1~15のアルキル基がより好ましい。
式(III)、式(IV)において、R102~R105、R108、R109、R122~R127、R130およびR131はそれぞれ独立に水素原子、炭素数1~15のアルキル基もしくはアルコキシ基、または炭素数5~20のアリール基が好ましく、高い可視光透過率が得られる観点から水素原子がより好ましい。
式(III)、式(IV)において、R110~R114およびR132~R136はそれぞれ独立に水素原子、または炭素数1~15のアルキル基が好ましく、高い可視光透過率が得られる観点から水素原子がより好ましい。
106、R107、R128およびR129は、それぞれ独立に水素原子、炭素数1~15のアルキル基、または炭素数5~20のアリール基(鎖状、環状、分岐状のアルキル基を含んでもよい)が好ましく、水素原子、または炭素数1~15のアルキル基がより好ましい。また、R106とR107、R128とR129は、同じ基が好ましい。
としては、I、BF 、PF 、ClO 、式(X1)、および(X2)で示されるアニオン等が挙げられ、好ましくは、BF 、またはPF である。
以下の説明において、色素(III)における、R101~R114を除く部分を骨格(III)ともいう。色素(IV)においても同様である。
式(III)において、n1が1の化合物を下式(III-1)に、n1が0の化合物を下式(III-2)に示す。
式(III-1)および式(III-2)において、R101~R114およびXは、式(III)の場合と同様である。R115~R120は、それぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、置換基を有してもよい炭素数1~15のアルキル基もしくはアルコキシ基、または、炭素数5~20のアリール基を示す。R115~R120はそれぞれ独立に、水素原子、炭素数1~15のアルキル基、または炭素数5~20のアリール基(鎖状、環状、分岐状のアルキル基を含んでもよい)が好ましく、水素原子、または炭素数1~15のアルキル基がより好ましい。また、R115~R120は、同じ基であることが好ましい。
式(IV)において、n2が1の化合物を下式(IV-1)に、n2が0の化合物を下式(IV-2)に示す。
式(IV-1)および式(IV-2)において、R121~R136およびXは、式(IV)の場合と同様である。R137~R142は、それぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、置換基を有してもよい炭素数1~15のアルキル基もしくはアルコキシ基、または、炭素数5~20のアリール基を示す。R137~R142はそれぞれ独立に水素原子、炭素数1~15のアルキル基、または炭素数5~20のアリール基(鎖状、環状、分岐状のアルキル基を含んでもよい)が好ましく、水素原子、または炭素数1~15のアルキル基がより好ましい。また、R137~R142は、同じ基であることが好ましい。
式(III-1)、式(III-2)、式(IV-1)、式(IV-2)でそれぞれ示される化合物としては、より具体的には、それぞれ、各骨格に結合する原子または基が、以下の表に示される原子または基である化合物が挙げられる。下記表に示す全ての化合物において、R101~R109は式の左右で全て同一である。下記表に示す全ての化合物において、R121~R131は式の左右で同一である。
下記表におけるR110-R114および下記表におけるR132-R136は、各式の中央のベンゼン環に結合する原子または基を示し、5個全てが水素原子の場合「H」と記載した。R110-R114のうち、いずれかが置換基であり、それ以外が水素原子の場合、置換基である符号と置換基の組合せのみを記載した。例えば、「R112-C(CH」の記載はR112が-C(CHであり、それ以外は水素原子であることを示す。R132-R136についても同様である。
表4におけるR115-R120および表6におけるR137-R142は、式(III-1)、式(IV-1)における中央のシクロヘキサン環に結合する原子または基を示し、6個全てが水素原子の場合「H」と記載した。R115-R120のうち、いずれかが置換基であり、それ以外が水素原子の場合、置換基である符号と置換基の組合せのみを記載した。R137-R142についても同様である。
表5におけるR115-R118および表7におけるR137-R140は、式(III-2)、式(IV-2)における中央のシクロペンタン環に結合する原子または基を示し、4個全てが水素原子の場合「H」と記載した。R115-R118のうち、いずれかが置換基であり、それ以外が水素原子の場合、置換基である符号と置換基の組合せのみを記載した。R137-R140についても同様である。
下記表には、Xを示さないが、いずれの化合物においてもXはBF またはPF である。
色素(III-1)としては、これらの中でも、可視光域の透過性、樹脂への溶解性の点から、色素(III-1-1)~(III-1-5)等が好ましい。
色素(III-2)としては、これらの中でも、可視光域の透過性、樹脂への溶解性の点から、色素(III-2-1)~(III-2-5)等が好ましい。
色素(IV-1)としては、これらの中でも、可視光域の透過性、樹脂への溶解性の点から、色素(IV-1-1)~(IV-1-5)等が好ましい。
色素(IV-2)としては、これらの中でも、可視光域の透過性、樹脂への溶解性の点から、色素(IV-2-1)~(IV-2-5)等が好ましい。
色素(III)と色素(IV)においては、上記のとおり骨格が異なり、それにより、吸収極大の波長領域が異なる。色素(III)においては、骨格に結合する原子や基の種類や組み合わせにもよるが、最大吸収波長が概ね760~830nmの波長領域にある。色素(IV)においては、骨格に結合する原子や基の種類や組み合わせにもよるが、最大吸収波長が概ね800~900nmの波長領域にある。
さらに、色素(III)においては、骨格のn1が1の場合とn1が0の場合で最大吸収波長が異なる。骨格に結合する原子や基の種類や組み合わせにもよるが、n1が1の場合、最大吸収波長が概ね760~800nmの波長領域にあり、n1が0の場合、最大吸収波長が概ね800~830nmの波長領域にある。
同様に、色素(IV)においても、n2が1の場合とn2が0の場合で最大吸収波長が異なる。骨格(IV-1)に結合する原子や基の種類や組み合わせにもよるが、n2が1の場合、最大吸収波長が概ね800~830nmの波長領域にあり、n2が0の場合、最大吸収波長が概ね830~900nmの波長領域にある。
色素(III)、色素(IV)は、例えば、Dyes and pigments 73(2007) 344-352やJ.Heterocyclic chem,42,959(2005)に記載された方法で製造可能である。
<シアニン化合物(V)>
ただし、式(V)中の記号は以下のとおりである。
~Rは、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、スルホ基、水酸基、シアノ基、ニトロ基、カルボキシ基、リン酸基、置換基を有してもよい炭素数1~10のアルキル基、置換基を有してもよい炭素数1~10のアルコキシ基、または置換基を有してもよい炭素数1~10のアシルオキシ基である。
式(V)において、R~Rは式の左右で同一でも異なっていてもよいが、全て同一であることが好ましい。
置換基を有してもよい炭素数1~10のアルキル基、アルコキシ基もしくはアシルオキシ基における置換基としては、ハロゲン原子または炭素数1~10のアルコキシ基が挙げられる。
ここで、本明細書において、特に断りのない限り、アルキル基は、直鎖状、分岐鎖状、環状またはこれらの構造を組み合わせた構造でもよい。アルコキシ基が有するアルキル基についても同様である。ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられ、フッ素原子および塩素原子が好ましい。
は、合成の簡便性等の観点から、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、水酸基、炭素数1~10のアルキル基、アルコキシ基もしくはアシルオキシ基が好ましく、水素原子が特に好ましい。
~Rは、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、水酸基、置換基を有してもよい炭素数1~10のアルキル基、置換基を有してもよい炭素数1~10のアルコキシ基、または置換基を有してもよい炭素数1~10のアシルオキシ基が好ましい。これらは、合成の簡便性等の観点からは、それぞれ独立して、水素原子または炭素数1~10のアルキル基または置換基を有してもよい炭素数1~10のアルコキシ基が好ましい。
~Rは、樹脂や溶媒への溶解性の観点から、少なくとも一方が、炭素数1~10のアルキル基が好ましく、炭素数10以下の2級もしくは3級の分岐したアルキル基がより好ましく、ターシャリーブチル基、イソプロピル基、イソブチル基がさらに好ましい。
~R、R~Rは、隣り合う2つが互いに連結して員数5~8の環を形成していてもよい。環は脂肪族であっても芳香族であってもよい。
式(V)は、Zを任意に有する。Zは5員環または6員環である。Zを有する場合、耐久性の点で好ましい。なお、Zを構成する炭素原子に結合する水素原子は、炭素数1~10のアルキル基または炭素数6~10のアリール基に置換されていてもよい。
本明細書において、特に断りのない限り、アリール基は芳香族化合物が有する芳香環、例えば、ベンゼン環、ナフタレン環、ビフェニル、フラン環、チオフェン環、ピロール環等を構成する炭素原子を介して結合する基をいう。
は一価のアニオンを示す。
は、PF 、[Rf-SO、[N(Rf-SO、またはBF が好ましい。Rfは少なくとも1つのフッ素原子で置換されたアルキル基を示し、好ましくは炭素数1~8のペルフルオロアルキル基であり、特に好ましくは-CFである。アニオンがかかる構造であることで、耐光性に優れる色素化合物(V)が得られる。
は、水素原子、ハロゲン原子、または、-Y-R10(Yは単結合、エーテル結合(-O-)、スルホニル結合(-SO-)、エステル結合(-C(=O)-O-または-O-C(=O)-)またはウレイド結合(-NH-C(=O)-NH-)であり、R10は、置換基を有してもよい炭素数1~20のアルキル基または炭素数6~30のアリール基である。)を示す。
は、水素原子、ハロゲン原子、Yが単結合である-Y-R10が好ましく、水素原子、塩素原子、炭素数1~10のアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数6~10のアリール基がより好ましい。
式(V)において、より具体的には、それぞれ、各骨格に結合する原子または基が、以下の表に示される化合物が挙げられる。下記表に示す全ての化合物において、R~Rは式の左右で全て同一である。
化合物(V)としては、これらの中でも、可視光域の透過性、樹脂への溶解性の点から、化合物(V-1)~(V-4)等が好ましい。
化合物(V)の製造方法について、化合物(V)中のR~R、Rが水素原子であり、XがBF である化合物(V1)の製造方法を用いて説明するが、化合物(V1)の製造方法はこれらに限定されない。
化合物(V1)を得る経路を以下に示す。
(1)サリチルアルデヒド(a)と、R基を有するアルキン化合物(b)を反応させ、化合物(c)を得る。
(2)化合物(c)を4-ジメチルアミノピリジンと反応させることにより、化合物(d)を得る。
(3)化合物(d)を、メチルマグネシウムブロミドおよびテトラフルオロホウ酸と反応させることにより、化合物(e)を得る。
(4)化合物(e)を、R基を有するアルデヒドジアニリド塩酸塩(f)と反応させることで化合物(V1)を得る。
をPF とする場合は、上記ステップ(3)においてテトラフルオロホウ酸に替えてヘキサフルオロリン酸を用いることで、Xを[Rf-SOとする場合は、上記ステップ(3)においてテトラフルオロホウ酸に替えてRf-SOHを用いることで、Xを[N(Rf-SOとする場合は、上記ステップ(3)においてテトラフルオロホウ酸に替えてNH(Rf-SOを用いることで、それぞれ合成することができる。
<シアニン化合物(VI)>
式(VI)中の記号は以下のとおりである。
は1価のアニオン種である。1価のアニオン種としては、例えば、PF 、BF 、N(SOCF 、CFSO 、ReO 、ClO 、Cl、Br、I、BPh 、B(C 、CFCOO、C(SOCF 、p-トルエンスルホニルアニオン等を挙げることができる。
なお、Phはフェニル基を意味する。
これらの中でも、化合物(VI)の光耐性を高める観点から、Xは、PF 、BF 、N(SOCF の中から選択されることが好ましい。
mは0又は1であり、1であることが好ましい。
は、mが0のとき、1価のアニオン性基である。1価のアニオン性基としては、例えば、下記(C1)~(C6)のいずれかで示されるアニオン性基等を挙げることができる。
式(C1)~(C6)中、R201~R214はそれぞれ独立に水素原子、炭素数5~20のアリール基、または、置換基を有してもよい炭素数1~10のアルキル基を示す。置換基としてはハロゲン原子または炭素数1~10のアルコキシ基が挙げられる。
は、mが1のとき、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1~12のアルキル基、置換基を有してもよい炭素数6~12のアリール基、置換基を有してもよい炭素数7~13のアルアリール基、又は-NR10である。
におけるハロゲン原子としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等を挙げることができる。
におけるアルキル基の炭素数は1~10が好ましく、1~6がより好ましい。炭素数1~6のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、イソブチル基、tert-ブチル基等が挙げられる。
中でも合成上の観点からメチル基が特に好ましい。
における炭素数6~12のアリール基としては、例えば、芳香族化合物が有する芳香環(例えば、ベンゼン環、ナフタレン環、ビフェニル、フラン環、チオフェン環、ピロール環等)を構成する炭素原子を介して結合する基等を挙げることができる。
中でも青帯域の透過率を損なわない観点からフェニル基が好ましい。
における炭素数7~13のアルアリール基としては、例えば、1以上のアリール基で置換された、飽和環構造を含んでもよい直鎖状もしくは分枝状の飽和もしくは不飽和炭化水素基または飽和環状炭化水素基等を挙げることができる。
中でも青帯域の透過率を損なわない観点からフェニル基を有するアルアリール基が好ましい。
が有してもよい置換基としては、例えば、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、炭素数1~12のアルキル基、炭素数1~12のアルコキシ基、水酸基、カルボキシ基、スルホ基、シアノ基、アミノ基、N-置換アミノ基、ニトロ基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、N-置換カルバモイル基、イミド基等を挙げることができる。
、R10は、それぞれ独立に、炭素数1~12のアルキル基、置換基を有してもよい炭素数6~12のアリール基、又は置換基を有してもよい炭素数1~12のカルボニル基である。
、R10におけるアルキル基、アリール基の具体例及びR、R10が有してもよい置換基の具体例は、Rと同様である。
、R10における炭素数1~12のカルボニル基としては、例えば、アセチル基、エタノイル基、プロパノイル基、ベンゾイル基、トリフルオロアセチル基、ペンタフルオロエタノイル基等を挙げることができる。
これらの中でも、Rは、青色帯域の透過率を損なわないという観点と合成上の観点から、水素原子、メチル基、フェニル基、ジフェニルアミノ基、N-エチルアミド基、N-エチル-2,2,2-トリフルオロアセトアミド基であることが好ましく、水素原子、メチル基、フェニル基であることがより好ましい。
~Rは、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1~12のアルキル基、炭素数3~12のシクロアルキル基、置換基を有してもよい炭素数6~12のアリール基、又は置換基を有してもよい炭素数7~13のアルアリール基である。R~Rは、隣り合う2つが互いに連結して5~8員環を形成してもよい。
~Rにおけるハロゲン原子、アルキル基、炭素数6~12のアリール基、アルアリール基の具体例及びR~Rが有してもよい置換基の具体例は、Rと同様である。
~Rにおけるシクロアルキル基の炭素数は3~10が好ましく、6~10がより好ましい。炭素数6~10のシクロアルキル基としては、例えば、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、アダマンチル基などが挙げられる。
これらの中でも、R~Rは、青色帯域の透過率を損なわないという観点と合成上の観点から、水素原子又は炭素数1~12のアルキル基であることが好ましく、水素原子であることがより好ましい。
また、R~Rは、青色帯域の透過率を高める観点から、炭素数1~12のアルキル基又は置換基を有してもよい炭素数6~12のアリール基であることが好ましく、炭素数1~12の2級アルキル基、炭素数1~12の3級アルキル基、又は2位と6位に置換基を有するフェニル基であることがより好ましく、イソプロピル基、tert-ブチル基、sec-ブチル基、2,6-ジメチルフェニル基、2,4,6-トリメチルフェニル基、2,6-ジイソプロピルフェニル基、又は2,4,6-トリイソプロピルフェニル基であることがさらに好ましい。
また、化合物(VI)は、下記式(VI-1)で表される化合物であることがより好ましい。
式(VI-1)中の記号は以下のとおりである。
、R~Rの定義は、式(VI)と同様である。
11、R12は、それぞれ独立に、炭素数1~12のアルキル基、又は炭素数1~12のアルコキシ基である。
11、R12におけるアルキル基の炭素数は1~8が好ましく、1~5がより好ましい。炭素数1~5のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、イソプロピル基、tert-ブチル基が挙げられる。
11、R12におけるアルコキシ基の炭素数は1~8が好ましく、1~6がより好ましい。炭素数1~6のアルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ基が挙げられる。
11、R12が炭素数1~12のアルキル基、又は炭素数1~12のアルコキシ基であることにより、色素Aはπ共役平面に対してフェニル基が直交するような配座をとる。これによって、フェニル基と色素Aの間のπ共役が切れ、フェニル基は誘起的な電子吸引効果をもたらすようになる。この電子吸引効果によって、化合物(VI-1)は720~760nmの近赤外域に吸収を有するとともに、青色帯域の透過率を高くすることが可能になる。
これらの中でも、R11、R12は、合成上の観点から、炭素数1~12のアルキル基であることが好ましく、炭素数1~5のアルキル基であることがより好ましく、メチル基、エチル基、イソプロピル基であることがさらに好ましい。
13は、水素原子、炭素数1~12のアルキル基、又は炭素数1~12のアルコキシ基である。
13におけるアルキル基の炭素数は1~8が好ましく、1~5がより好ましい。炭素数1~5のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、イソプロピル基、tert-ブチル基が挙げられる。
13におけるアルコキシ基の炭素数は1~8が好ましく、1~6がより好ましい。炭素数1~6のアルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ基挙げられる。
これらの中でも、R13は、合成上の観点から、炭素数1~12のアルキル基であることが好ましく、炭素数1~5のアルキル基であることがより好ましく、メチル基、エチル基、イソプロピル基であることがさらに好ましい。
また、R13が水素原子以外である場合、R13は、R11、R12と同じであることが、合成上の観点から好ましい。
化合物(VI-1)としては、より具体的には、各骨格に結合する原子または基が、以下の表に示される原子または基である化合物が挙げられる。
これらの中でも、合成の簡便さの観点から、式(VI-1-1)、(VI―1-2)で表される化合物が好ましい。
また、化合物(VI)の耐光性を高める観点から、Xは、PF 、BF 、N(SOCF の中から選択されることが好ましい。
(化合物(VI)の製造方法)
化合物(VI)の製造方法について、化合物(VI-1)中のR~Rが水素原子である化合物(VI-1-a)の製造方法を用いて説明するが、化合物(VI)の製造方法はこれらに限定されない。
化合物(VI-1-a)を得る経路を以下に示す。
<ステップ1>
ナスフラスコに、出発原料(g)、トリメチルシリルアセチレン、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)、ヨウ化銅、ジエチルアミンを加える。フラスコ内を脱気後、窒素で置換し加熱撹拌する。反応終了後、溶媒を減圧留去し、水を加えてジクロロメタンで抽出する。ジクロロメタンを減圧留去し、精製を行い、中間体(h)を得る。
<ステップ2>
ナスフラスコに、中間体(h)とメタノールを加え、氷冷する。そこへ炭酸カリウムを加え、窒素気流下、撹拌する。反応終了後、ろ過することで反応系中の炭酸カリウムを除き、ろ液を減圧留去する。得られる液体に水を加え、ジクロロメタンで抽出する。ジクロロメタンを減圧留去し、精製を行い、中間体(i)を得る。
<ステップ3>
ナスフラスコに、中間体(i)、テトラヒドロフランを加え、窒素気流下、撹拌する。n-ブチルリチウムを添加し、撹拌する。その後テトラヒドロフランに溶かしたギ酸エチルを添加し、撹拌する。反応終了後、水を加えて反応を停止し、ジクロロメタンで抽出する。ジクロロメタンを減圧留去し、得られる固体を洗浄し、中間体(j)を得る。
<ステップ4>
ナスフラスコに、中間体(j)、ジクロロメタン、酸化マンガンを加え、窒素気流下、撹拌する。反応終了後、反応溶液をろ過して、酸化マンガンを除き、ろ液を減圧留去する。得られる粉末を洗浄し、中間体(k)を得る。
<ステップ5>
ナスフラスコに、中間体(k)、p-トルエンスルホン酸一水和物、メタノール、トルエンを加え、撹拌する。その後、溶媒を減圧留去し、そこへメタノール、濃塩酸を加え、撹拌する。反応終了後、反応溶液を氷冷し、水を加えて反応を停止させたのちに、ジクロロメタンで抽出する。ジクロロメタンを減圧留去し、トルエンとトリフルオロメタンスルホン酸を加え、撹拌する。反応終了後、反応溶液を氷冷し、水を加えて反応を停止し、トルエン層を抽出する。トルエンを減圧留去し、精製を行い、得られる粉末を洗浄し、中間体(l)を得る。
<ステップ6>
ナスフラスコに、中間体(l)とテトラヒドロフランを加え、撹拌し、そこへメチルマグネシウムブロミドを加え、窒素気流下、加熱撹拌する。反応終了後、10質量%の酸性水溶液中へ反応溶液を少しずつ注ぎ、撹拌することで反応を停止する。この溶液をジクロロメタンで抽出し、ジクロロメタン層を水で洗浄後、ジクロロメタンを減圧留去する。得られる粉末を洗浄することで、中間体(m)を得る。
10質量%の酸性水溶液としては、例えば、ヘキサフルオロリン酸水溶液、テトラフルオロホウ酸水溶液、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド水溶液、トリフルオロメタンスルホン酸水溶液、過レニウム酸水溶液、過塩素酸水溶液、塩化水素酸水溶液、臭化水素酸水溶液、ヨウ化水素酸水溶液等を挙げることができる。
<ステップ7>
ナスフラスコに、中間体(m)、マロンアルデヒドジアニリド塩酸塩、酢酸ナトリウム、酢酸、無水酢酸を加え、窒素気流下、加熱撹拌する。反応終了後、反応溶液を氷冷し、水を加えたのち、反応溶液をろ過することで、粉末を回収する。粉末を精製後、得られる固体を洗浄することにより、化合物(VI-1-a)を得る。
樹脂膜におけるNIR色素(I)の含有量は、樹脂100質量部に対し好ましくは0.1~25質量部、より好ましくは0.3~15質量部である。なお、2種以上の化合物を組み合わせる場合、上記含有量は各化合物の総和である。
<その他の色素>
樹脂膜は、NIR色素以外に、他の色素、例えばUV色素を含有してもよい。
UV色素は、具体例に、オキサゾール系、メロシアニン系、シアニン系、ナフタルイミド系、オキサジアゾール系、オキサジン系、オキサゾリジン系、ナフタル酸系、スチリル系、アントラセン系、環状カルボニル系、トリアゾール系等の色素が挙げられる。また、UV色素は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
<基材構成>
本フィルタにおける基材は、単層構造であっても、複層構造であってもよい。また基材の材質としては400~700nmの可視光を透過する透明性材料であれば有機材料でも無機材料でもよく、特に制限されない。
基材が単層構造の場合、樹脂とNIR色素(I)とを含む樹脂膜からなる樹脂基材が好ましい。
基材が複層構造の場合、支持体の少なくとも一方の主面にNIR色素(I)を含有する樹脂膜を積層した複合基材が好ましい。このとき支持体は透明樹脂または透明性無機材料からなることが好ましい。
樹脂としては、透明樹脂であれば制限されず、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、エン・チオール樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリサルホン樹脂、ポリエーテルサルホン樹脂、ポリパラフェニレン樹脂、ポリアリーレンエーテルフォスフィンオキシド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリオレフィン樹脂、環状オレフィン樹脂、ポリウレタン樹脂、およびポリスチレン樹脂等から選ばれる1種以上の透明樹脂が用いられる。これらの樹脂は1種を単独で使用してもよく、2種以上を混合して使用してもよい。
樹脂膜の分光特性やガラス転移点(Tg)、密着性の観点から、ポリイミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂から選ばれる1種以上の樹脂が好ましい。
NIR色素(I)やその他の色素として複数の化合物を用いる場合、これらは同一の樹脂膜に含まれてもよく、また、それぞれ別の樹脂膜に含まれてもよい。
透明性無機材料としては、ガラスや結晶材料が好ましい。
支持体に使用できるガラスとしては、フツリン酸塩系ガラスやリン酸塩系ガラス等に銅イオンを含む吸収型のガラス(近赤外線吸収ガラス)、ソーダライムガラス、ホウケイ酸ガラス、無アルカリガラス、石英ガラス等が挙げられる。
ガラスとしては、ガラス転移点以下の温度で、イオン交換により、ガラス板主面に存在するイオン半径が小さいアルカリ金属イオン(例えば、Liイオン、Naイオン)を、イオン半径のより大きいアルカリイオン(例えば、Liイオンに対してはNaイオンまたはKイオンであり、Naイオンに対してはKイオンである。)に交換して得られる化学強化ガラスを使用してもよい。
支持体に使用できる結晶材料としては、水晶、ニオブ酸リチウム、サファイア等の複屈折性結晶が挙げられる。
支持体としては、光学特性、機械特性等の長期にわたる信頼性に係る形状安定性の観点、フィルタ製造時のハンドリング性等から、無機材料が好ましく、特にガラス、サファイアが好ましい。
樹脂膜は、色素(I)と、樹脂または樹脂の原料成分と、必要に応じて配合される各成分とを、溶媒に溶解または分散させて塗工液を調製し、これを支持体に塗工し乾燥させ、さらに必要に応じて硬化させて形成できる。上記支持体は、本フィルタに含まれる支持体でもよいし、樹脂膜を形成する際にのみ使用する剥離性の支持体でもよい。また、溶媒は、安定に分散できる分散媒または溶解できる溶媒であればよい。
また、塗工液は、微小な泡によるボイド、異物等の付着による凹み、乾燥工程でのはじき等の改善のため界面活性剤を含んでもよい。さらに、塗工液の塗工には、例えば、浸漬コーティング法、キャストコーティング法、またはスピンコート法等を使用できる。上記塗工液を支持体上に塗工後、乾燥させることにより樹脂膜が形成される。また、塗工液が透明樹脂の原料成分を含有する場合、さらに熱硬化、光硬化等の硬化処理を行う。
また、樹脂膜は、押出成形によりフィルム状に製造可能でもある。基材が、色素(I)を含む樹脂膜からなる単層構造(樹脂基材)である場合、樹脂膜をそのまま基材として用いることができる。基材が、支持体と、支持体の少なくとも一方の主面に積層した色素(I)を含む樹脂膜とを有する複層構造(複合基材)である場合、このフィルムを支持体に積層し熱圧着等により一体化させることにより基材を製造できる。
樹脂膜は、光学フィルタの中に1層有してもよく、2層以上有してもよい。2層以上有する場合、各層は同じ構成であっても異なってもよい。
樹脂膜の厚さは、基材が、色素(I)を含む樹脂膜からなる単層構造(樹脂基材)である場合、好ましくは20~150μmである。
基材が、支持体と、支持体の少なくとも一方の主面に積層した色素(I)を含有する樹脂膜とを有する複層構造(複合基材)である場合、樹脂膜の厚さは、好ましくは0.3~20μmである。なお、光学フィルタが樹脂膜を2層以上有する場合は、各樹脂膜の総厚が上記範囲であることが好ましい。
基材の形状は特に限定されず、ブロック状、板状、フィルム状でもよい。
また基材の厚さは、誘電体多層膜成膜時の反り低減、光学素子低背化の観点から、300μm以下が好ましく、基材が樹脂膜からなる樹脂基材である場合、好ましくは50~300μmであり、基材が支持体と樹脂膜を備える複合基材である場合、好ましくは50~300μmである。
本フィルタは、他の構成要素として、例えば、特定の波長域の光の透過と吸収を制御する無機微粒子等による吸収を与える構成要素(層)などを備えてもよい。無機微粒子の具体例としては、ITO(Indium Tin Oxides)、ATO(Antimony-doped Tin Oxides)、タングステン酸セシウム、ホウ化ランタン等が挙げられる。ITO微粒子、タングステン酸セシウム微粒子は、可視光の透過率が高く、かつ1200nmを超える赤外波長領域の広範囲に光吸収性を有するため、かかる赤外光の遮蔽性を必要とする場合に使用できる。
<誘電体多層膜>
本フィルタにおいて、誘電体多層膜は、基材の少なくとも一方の主面側に最外層として積層される。
本フィルタにおいて、誘電体多層膜は、下記分光特性(iv-1)~(iv-6)をすべて満たすことが好ましい。
(iv-1)波長450~600nmにおける平均透過率T450-600AVEが93%以上
(iv-2)波長600~800nmにおいて、透過率が50%となる波長VL50が680~750nmにある
(iv-3)波長750~900nmにおける平均透過率T750-900AVEが10%以下
(iv-4)波長850~950nmにおいて、透過率が50%となる波長IR50850-950が900~930nmにある
(iv-5)波長930~950nmにおける平均透過率T930-950AVEが80%以上
(iv-6)波長950~1100nmにおいて、透過率が50%となる波長IR50950-1100が1000~1080nmにある
分光特性(iv-1)を満たすことで、可視光域の透過性に優れることを意味する。T450-600AVEは、好ましくは94%以上、より好ましくは95%以上である。
分光特性(iv-2)を満たすことで、赤帯域の透過率に優れ、波長750~900nmの近赤外光領域において遮光性に優れることを意味する。VL50は、好ましくは685~750nm、より好ましくは690~750nmの範囲にある。
分光特性(iv-3)を満たすことで、波長750~900nmの近赤外光領域において遮光性に優れることを意味する。T750-900AVEは、好ましくは8.5%以下、より好ましくは7%以下である。
分光特性(iv-4)を満たすことで、波長750~900nmの近赤外光領域における遮光性と波長930~950nmの近赤外光領域における透過性に優れることを意味する。IR50850-950は、好ましくは905~930nm、より好ましくは910~930nmの範囲にある。
分光特性(iv-5)を満たすことで、波長930~950nmの近赤外光領域において透過性に優れることを意味する。T930-950AVEは、好ましくは81.5%以上、より好ましくは83%以上である。
分光特性(iv-6)を満たすことで、波長930~950nmの近赤外光領域における透過性と波長1080nm以降の近赤外光領域における遮光性に優れることを意味する。IR50950-1100は、好ましくは1005~1080nm、より好ましくは1010~1075nmの範囲にある。
本フィルタにおいて、誘電体多層膜の少なくとも一方は近赤外線反射層(以下、NIR反射層とも記載する。)として設計されることが好ましい。誘電体多層膜の他方はNIR反射層、近赤外域以外の反射域を有する反射層、または反射防止層として設計されることが好ましい。
NIR反射層は、近赤外域の光を遮蔽するように設計された誘電体多層膜である。NIR反射層としては、例えば、可視光と、特定の近赤外光とを透過し、吸収層である樹脂膜の遮光域と特定の近赤外光以外の光を主に反射する波長選択性を有する。なお、NIR反射層の反射領域は、樹脂膜の近赤外域における遮光領域を含んでもよい。NIR反射層は、NIR反射特性に限らず、近赤外域以外の波長域の光、例えば、近紫外域をさらに遮断する仕様に適宜設計してよい。
NIR反射層は、例えば、低屈折率の誘電体膜(低屈折率膜)と高屈折率の誘電体膜(高屈折率膜)とを交互に積層した誘電体多層膜から構成される。高屈折率膜は、好ましくは、屈折率が1.6以上であり、より好ましくは2.2~2.5である。高屈折率膜の材料としては、例えばTa、TiO、Nbが挙げられる。これらのうち、成膜性、屈折率等における再現性、安定性等の点から、TiOが好ましい。
一方、低屈折率膜は、好ましくは、屈折率が1.6未満であり、より好ましくは1.45以上1.55未満である。低屈折率膜の材料としては、例えばSiO、SiO等が挙げられる。成膜性における再現性、安定性、経済性等の点から、SiOが好ましい。
NIR反射層が、可視光と特定の近赤外光とを透過するためには、所望の波長帯域を透過、選択する際に数種類の分光特性の異なる誘電多層膜を組み合わせることが挙げられる。
例えば膜を構成する材料、各層の膜厚および層数により調整できる。
NIR反射層は、透過、遮光の波長帯域の制御の観点から、反射層を構成する誘電体多層膜の合計積層数が、好ましくは50層以上、より好ましくは90層以上、さらに好ましくは130層以上である。
また、反射層の膜厚は、全体として2~15μmが好ましい。
また、誘電体多層膜の形成には、例えば、CVD法、スパッタリング法、真空蒸着法等の真空成膜プロセスや、スプレー法、ディップ法等の湿式成膜プロセス等を使用できる。
NIR反射層は、1層(1群の誘電体多層膜)で所定の光学特性を与えたり、2層で所定の光学特性を与えたりしてもよい。2層以上有する場合、各反射層は同じ構成でも異なる構成でもよい。反射層を2層以上有する場合、通常、反射帯域の異なる複数の反射層で構成される。2層の反射層を設ける場合、一方を、近赤外域のうち短波長帯の光を遮蔽する近赤外反射層とし、他方を、該近赤外域の長波長帯および近紫外域の両領域の光を遮蔽する近赤外・近紫外反射層としてもよい。
反射防止層としては、誘電体多層膜や中間屈折率媒体、屈折率が漸次的に変化するモスアイ構造などが挙げられる。中でも光学的効率、生産性の観点から誘電体多層膜が好ましい。反射防止層は、反射層と同様に誘電体多層膜を交互に積層して得られる。
本フィルタは、例えば、デジタルスチルカメラ等の撮像装置に使用した場合に、色再現性に優れる撮像装置を提供できる。本フィルタを用いた撮像装置は、固体撮像素子と、撮像レンズと、本フィルタとを備える。本フィルタは、例えば、撮像レンズと固体撮像素子との間に配置されたり、撮像装置の固体撮像素子、撮像レンズ等に粘着剤層を介して直接貼着されたりして使用できる。
次に、本発明を実施例によりさらに具体的に説明する。
各光学特性の測定には、紫外可視分光光度計((株)日立ハイテクノロジーズ社製、UH-4150形)を用いた。
なお、入射角度が特に明記されていない場合の分光特性は入射角0度(光学フィルタ主面に対し垂直方向)で測定した値である。
各例で用いた色素は下記のとおりである。
化合物1(スクアリリウム色素):米国特許第5543086号公報に基づき合成した。
化合物2(スクアリリウム色素):米国特許第5543086号公報に基づき合成した。
化合物3(スクアリリウム色素):米国特許出願公開第2014/0061505号明細書および国際公開第2014/088063号に基づき合成した。
化合物4(シアニン色素):後述の合成例1により合成した。
化合物5(スクアリリウム色素):国際公開第2017/135359号に基づき合成した。
化合物6(シアニン色素):後述の合成例2により合成した。
化合物7、8、9(シアニン色素):Dyes and pigments 73(2007) 344-352に基づき合成した。
化合物10:日本国特許第4081149号公報に基づき合成した。
化合物11:国際公開第2020/129909に基づき合成した。
化合物12:日本国特開2014-25016号公報に基づき合成した。
<合成例1:化合物4の合成>
<ステップ1>
1000mLのナスフラスコに、メシチルヨージド(100g、406.4mmol)、トリメチルシリルアセチレン(59.9g、609.5mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(6.1g、5.28mmol)、ヨウ化銅(2.0g、10.6mmol)、ジエチルアミン(500mL)を加えた。フラスコ内を脱気後、窒素で置換し50℃で6時間加熱撹拌した。反応終了後、溶媒を減圧留去し、水を加えてジクロロメタンで抽出した。ジクロロメタンを減圧留去したのち、フラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン)にて精製を行い、中間体iaを90.1g(quant.)を得た。
<ステップ2>
1Lのナスフラスコに中間体ia(90.1g、416.4mmol)とメタノール(600mL)を加え、氷冷した。そこへ炭酸カリウム(167.9g、1214.8mmol)を加え、窒素気流下、室温で1時間撹拌した。反応終了後、反応溶液をセライトろ過することで反応系中の炭酸カリウムを除き、ろ液を減圧留去した。得られた橙黄色液体に水を加え、ジクロロメタンで抽出した。ジクロロメタンを減圧留去したのち、フラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン)にて精製を行い、中間体ibを58.5g(quant.)を得た。
<ステップ3>
1000mLのナスフラスコに中間体ib(22.0g、152.6mmol)、テトラヒドロフラン(125mL)を加え、窒素気流下、-78℃で撹拌した。滴下ロートを用いてn-ブチルリチウム(1.6mol/L in ヘキサン)(100mL)を添加し、-78℃で1時間撹拌した。その後20mLのテトラヒドロフランに溶かしたギ酸エチル(5.7g、76.3mmol)を滴下ロートを用いて添加し、-78℃で5時間、0℃で1.5時間撹拌した。反応終了後、水を加えて反応を停止し、ジクロロメタンで抽出した。ジクロロメタンを減圧留去したのち、得られた黄土色固体をヘキサンで洗浄し、中間体icを13.4g(56%)を得た。
<ステップ4>
1000mLのナスフラスコに中間体ic(25.9g、83.7mmol)、ジクロロメタン(500mL)、酸化マンガン(36.4g、418.7mmol)を加え、窒素気流下、室温で1時間撹拌した。反応終了後、反応溶液をろ過して、酸化マンガンを除き、ろ液を減圧留去した。得られた黄色粉末をヘキサンで洗浄し、中間体idを23.6g(92%)を得た。
<ステップ5>
1000mLのナスフラスコに中間体id(21.9g、69.7mmol)、p-トルエンスルホン酸一水和物(2.4g、13.9mmol)、メタノール(230mL)、トルエン(230mL)を加え、110℃で8時間撹拌した。その後、溶媒を減圧留去し、そこへメタノール(280mL)、濃塩酸(70mL)を加え、70℃で一晩撹拌した。反応終了後、反応溶液を氷冷し、水を加えて反応を停止させたのちに、ジクロロメタンで抽出した。ジクロロメタンを減圧留去したのち、トルエン(350mL)とトリフルオロメタンスルホン酸(21.0g、139.9mmol)を加え、100℃で2.5時間撹拌した。反応終了後、反応溶液を氷冷し、水を加えて反応を停止し、トルエン層を抽出した。トルエンを減圧留去したのち、フラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/ジクロロメタン)にて精製を行い、ピンク色の粉末を得た。得られたピンク色粉末をヘキサンで洗浄し、中間体ieを15.5g(67%)を得た。
<ステップ6>
500mLのナスフラスコに中間体ie(6.0g、18.0mmol)とテトラヒドロフラン(75mL)を加え、0℃で撹拌し、そこへメチルマグネシウムブロミド(13%テトラヒドロフラン溶液)(49.7g、54.1mmol)を加え、窒素気流下、70℃で1時間加熱撹拌した。反応終了後、0℃の10%ヘキサフルオロリン酸水溶液(350mL)中へ反応溶液を少しずつ注ぎ、0℃で10分間撹拌することで反応を停止した。この溶液をジクロロメタンで抽出し、ジクロロメタン層を水で洗浄後、ジクロロメタンを減圧留去した。得られた黄色粉末をヘキサンで洗浄することで、中間体ifを8.2g(95%)を得た。
<ステップ7>
200mLのナスフラスコに中間体if(1.75g、3.7mmol)、マロンアルデヒドジアニリド塩酸塩(0.47g、1.84mmol)、酢酸ナトリウム(0.72g、8.82mmol)、酢酸(15mL)、無水酢酸(15mL)を加え、窒素気流下、80℃で45分間加熱撹拌した。反応終了後、反応溶液を氷冷し、水を加えたのち、反応溶液をろ過することで、濃緑色粉末を回収した。回収した粉末をフラッシュカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/酢酸エチル)にて精製後、得られた固体をヘキサン:酢酸エチル=1:1の溶媒で洗浄することにより、化合物4を1.4g(88%)を得た。
<合成例2:化合物6の合成>
<ステップ1>
1Lのナスフラスコに3,3-ジメチル-1-ブチン(13g、160mmol)とテトラヒドロフラン(40mL)を入れ、-78度に冷却・攪拌し、ノルマルブチルリチウム(1.6M in ノルマルヘキサン、100mL)を滴下し、-78℃で一時間攪拌した。その後、テトラヒドロフラン(80mL)に溶解させた、サリチルアルデヒド(10g、82mmol)を加え、室温で3時間攪拌した。反応終了後、飽和塩化アンモニウム水溶液を加えクエンチし、酢酸エチルで抽出した。溶媒を除去した後、二酸化マンガン(35g、400mmol)、アセトン(80mL)を加え、室温で16時間攪拌した。反応終了後、ろ過操作を実施し、ろ液の溶媒を除去した後、カラムクロマトグラフィーにて精製し、中間体igを6.1g(37%)得た。
<ステップ2>
500mLのナスフラスコに中間体ig(6.1g、30mmol)、N,N-ジメチルホルムアミド(120mL)を入れ、0℃に冷却・攪拌し、4-ジメチルアミノピリジン(0.37g、3.0mmol)を加え、室温で16時間反応させた。反応終了後、水を加えクエンチし、酢酸エチルで抽出し、溶媒を除去した後、カラムクロマトグラフィーにて精製し、中間体ihを4.2g(70%)得た。
<ステップ3>
500mLのナスフラスコに中間体ih(5.0g、25mmol)を入れ、テトラヒドロフラン(60mL)を入れ、0℃に冷却・攪拌し、メチルマグネシウムブロミド(1M in テトラヒドロフラン、37mL)を滴下し、室温で5時間反応させた。反応終了後、氷水を加えクエンチし、60%ヘキサンフルオロリン酸水溶液(150mL)を加え、室温で30分攪拌した。ジクロロメタンで抽出し、溶媒を除去した後、析出した固体を酢酸エチルで洗浄して、中間体iiを7.2g(84%)得た。
<ステップ4>
500mLのナスフラスコに中間体ii(5.2g、15mmol)、マロンアルデヒドジアニリド塩酸塩(1.9g、7.5mmol)、酢酸ナトリウム(3.0g、36mmol)、酢酸(60mL)、無水酢酸(60mL)を入れ、80℃で2時間攪拌した。反応終了後、水を加え、析出した固体をろ過して回収し、カラムクロマトグラフィーにて精製し、化合物6を1.8g(41%)得た。
<IR色素の分光特性>
ポリイミド樹脂(三菱ガス化学製C-3G30G)を8.5質量%の濃度で有機溶媒(シクロヘキサノン:γブチロラクトン=1:1質量比)に溶解した。
上記で調製したポリイミド樹脂の溶液に、樹脂100質量部に各色素化合物を6質量部になるように添加し、50℃に加熱しながら2時間攪拌した。色素含有樹脂溶液をガラス基板(アルカリガラス、Schott製D263)に塗布し、乾燥して膜厚1μmの樹脂膜(塗工膜)を得た。
この樹脂膜付きガラス板の分光透過率曲線と分光反射率曲線を用いて、分光内部透過率曲線を算出し、最大吸収波長における透過率が10%になるように規格化した。
分光特性を下記表に示す。
<例1-1~例1-6:樹脂膜の分光特性>
ポリイミド樹脂(三菱ガス化学製C-3G30G)を8.5質量%の濃度で有機溶媒(シクロヘキサノン:γブチロラクトン=1:1質量比)に溶解した。
上記で調製したポリイミド樹脂の溶液に、樹脂100質量部に対して各化合物が下記表に記載の含有量(質量部)となるように添加し、50℃に加熱しながら2時間攪拌した。色素含有樹脂溶液をガラス基板(アルカリガラス、Schott製D263)に塗布し、乾燥して膜厚3μmの樹脂膜(塗工膜)を得た。
分光特性を下記表に示す。
なお、例1-1~例1-6は参考例である。
例1-1~例1-3は近赤外光領域の吸収幅が広く、かつ、可視光透過率が高い。
例1-4は近赤外光領域の吸収幅が狭い。
例1-5は近赤外光領域の吸収幅がやや狭い。
例1-6は近赤外光領域の吸収幅は広いが、可視光透過率が低い。化合物(B)の添加量を増やして吸収幅を広げた結果、可視光領域も吸収してしまったためと考えられる。
<例2-1:誘電体多層膜の分光特性>
TiO膜とSiO膜を交互に積層させた69層の誘電体多層膜1と76層の誘電体多層膜2とからなる反射層を設計した。
誘電体多層膜1と誘電体多層膜2を合わせた分光特性を下記表に示す。
また、誘電体多層膜1と誘電体多層膜2を合わせた分光透過率曲線を図5に示す。
なお、例2-1は参考例である。
<例3-1:光学フィルタの光学特性>
例2-1で作製した誘電体多層膜2、ガラス基板(アルカリガラス、Schott製D263)、例1-1の樹脂膜、例2-1で作製した誘電体多層膜1をこの順で積層し、光学フィルタを得た。
<例3-2~例3-5:光学フィルタの光学特性>
樹脂膜を下記表に示すものとした以外は例3-1と同様に光学フィルタを得た。
分光特性を下記表に示す。
また、例3-1の光学フィルタの分光透過率曲線を図6に、例3-4の光学フィルタの分光透過率曲線を図7に、それぞれ示す。
なお、例3-1~例3-3は実施例であり、例3-4~例3-5は比較例である。
例3-1~3-3の光学フィルタは、可視光領域と950nm付近の近赤外光領域の透過性、700~900nmの遮光性、900nm付近の急峻性、900nm付近の斜入射特性に優れ、良好な光学特性を示した。
例3-4および例3-5の光学フィルタは、可視光領域と950nm付近の近赤外光領域の透過性は良好であるものの、700~900nmの遮光性、900nm付近の急峻性、900nm付近の斜入射特性が低い結果となった。
本発明を詳細にまた特定の実施態様を参照して説明したが、本発明の精神と範囲を逸脱することなく様々な変更や修正を加えることができることは当業者にとって明らかである。本出願は2020年10月9日出願の日本特許出願(特願2020-171326)に基づくものであり、その内容はここに参照として取り込まれる。
本発明の光学フィルタは、可視光および特定の近赤外光の透過性に優れ、それ以外の近赤外光の遮蔽性を有し、かつ、高入射角における近赤外光の遮蔽性の低下が抑制された良好な近赤外光遮蔽特性を有する。近年、高性能化が進む、例えば、輸送機用のカメラやセンサ等の情報取得装置の用途に有用である。
1A、1B、1C、1D…光学フィルタ、10…基材、11…支持体、12…樹脂膜、30…誘電体多層膜

Claims (11)

  1. 基材と、前記基材の少なくとも一方の主面側に最外層として積層された誘電体多層膜とを備える光学フィルタであって、
    前記基材は、ジクロロメタン中で690~900nmに最大吸収波長を有する色素(I)と、樹脂とを含む樹脂膜を有し、
    前記光学フィルタが、可視光と波長900~1000nmのうち少なくとも一部の波長領域の光とを透過し、下記分光特性(i-1)~(i-6)をすべて満たす光学フィルタ。
    (i-1)波長700~900nmおよび入射角0度での分光透過率曲線における最大透過率T700-900(0deg)MAXが7%以下
    (i-2)波長700~850nmおよび入射角50度での分光透過率曲線における最大透過率T700-850(50deg)MAXが5%以下
    (i-3)波長900~950nmおよび入射角0度での分光透過率曲線において透過率が10%となる最短の波長をIR10900-950(0deg)とし、透過率が70%となる最短の波長をIR70900-950(0deg)としたとき、
    IR70900-950(0deg)-IR10900-950(0deg)が20nm以下
    (i-4)波長850~930nmおよび入射角50度での分光透過率曲線において透過率が10%となる最短の波長をIR10850-930(50deg)とし、透過率が70%となる最短の波長をIR70850-930(50deg)としたとき、
    IR70850-930(50deg)-IR10850-930(50deg)が50nm以下
    (i-5)波長850nm以上および入射角0度での分光透過率曲線において透過率が50%となる最短の波長をIR50850(0deg)とし、入射角50度で透過率が50%となる最短の波長をIR50850(50deg)としたとき、
    IR50850(0deg)とIR50850(50deg)との差の絶対値が30nm以下
    (i-6)波長450~600nmおよび入射角0度での分光透過率曲線における平均透過率T450-600(0deg)AVEが60%以上
  2. 前記光学フィルタが下記分光特性(i-7)をさらに満たす、請求項1に記載の光学フィルタ。
    (i-7)波長930~950nmおよび入射角0度での分光透過率曲線における平均透過率T930-950(0deg)AVEが70%以上
  3. 前記分光特性(i-6)において、前記平均透過率T450-600(0deg)AVEが75%以上である、請求項1または2に記載の光学フィルタ。
  4. 前記樹脂膜が下記分光特性(ii-1)~(ii-5)をすべて満たす、請求項1~3のいずれか1項に記載の光学フィルタ。
    (ii-1)波長450~600nmでの分光透過率曲線における平均内部透過率T450-600AVEが80%以上
    (ii-2)内部透過率が50%となる波長IR50が、620~660nmの範囲にある
    (ii-3)波長700~830nmでの分光透過率曲線における平均内部透過率T700-830AVEが5%以下
    (ii-4)波長720~830nmでの分光透過率曲線における最大内部透過率T720-830MAXが10%以下
    (ii-5)波長850~950nmにおいて、内部透過率が20%となる最小の波長をIR20とし、内部透過率が80%となる最小の波長をIR80としたとき、
    IR20とIR80との差の絶対値が50nm以下
  5. 前記色素(I)は、前記樹脂膜を構成する樹脂中で最大吸収波長における内部透過率が10%となるように、前記樹脂に前記色素(I)を溶解して測定される分光内部透過率曲線において、下記特性(iii-1)を満たす、請求項1~4のいずれか1項に記載の光学フィルタ。
    (iii-1)最大吸収波長をD[nm]、450~600nmにおける平均内部透過率をEとしたとき、E>103.5-(D/100)である
  6. 前記色素(I)は、
    ジクロロメタン中で波長690nm以上735nm未満に最大吸収波長を有する化合物(A)、
    ジクロロメタン中で波長735nm以上830nm未満に最大吸収波長を有する化合物(B)、
    ジクロロメタン中で波長830nm以上900nm未満に最大吸収波長を有する化合物(C)からそれぞれ1種類以上ずつ選ばれる化合物を含む、請求項1~5のいずれか1項に記載の光学フィルタ。
  7. 前記化合物(C)は、最大吸収波長における内部透過率が10%となるように、前記樹脂膜を構成する樹脂に前記化合物(C)を溶解して測定される分光内部透過率曲線において、下記特性(iii-2)を満たす、請求項6に記載の光学フィルタ。
    (iii-2)最大吸収波長よりも長波長側において、内部透過率が20%となる波長をIR20とし、内部透過率が80%になる波長をIR80としたとき、
    IR20とIR80との差の絶対値が50nm以下
  8. 前記化合物(A)、化合物(B)、化合物(C)は、スクアリリウム化合物またはシアニン化合物のいずれかから選ばれる、請求項6または7に記載の光学フィルタ。
  9. 前記誘電体多層膜が、入射角0度での分光透過率曲線において下記分光特性(iv-1)~(iv-6)をすべて満たす、請求項1~8のいずれか1項に記載の光学フィルタ。
    (iv-1)波長450~600nmにおける平均透過率T450-600AVEが93%以上
    (iv-2)波長600~800nmにおいて、透過率が50%となる波長VL50が680~750nmにある
    (iv-3)波長750~900nmにおける平均透過率T750-900AVEが10%以下
    (iv-4)波長850~950nmにおいて、透過率が50%となる波長IR50850-950が900~930nmにある
    (iv-5)波長930~950nmにおける平均透過率T930-950AVEが80%以上
    (iv-6)波長950~1100nmにおいて、透過率が50%となる波長IR50950-1100が1000~1080nmにある
  10. 前記基材は支持体と前記樹脂膜を含み、前記樹脂膜は前記支持体の少なくとも一方の主面に積層される、請求項1~9のいずれか1項に記載の光学フィルタ。
  11. 前記樹脂はポリイミド樹脂である、請求項1~10のいずれか1項に記載の光学フィルタ。
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