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JP7545861B2 - ドーナツ用ミックス粉、ドーナツ用生地及びドーナツ - Google Patents

ドーナツ用ミックス粉、ドーナツ用生地及びドーナツ Download PDF

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Description

本発明は、ドーナツ用ミックス粉、ドーナツ用生地及びドーナツに関する。
卵白をミキサー類で起泡させたメレンゲを使用した菓子類及びケーキ類は、ふんわりとして軽く、口溶けが良好でみずみずしい食感を有する、広く知られたベーカリー食品の一つである。このようなベーカリー食品として、例えば、シフォンケーキやスフレ等が挙げられる。シフォンケーキは卵黄、砂糖、油脂、小麦粉等から調製された生地にメレンゲを加えて混合し、型に流し入れてオーブン焼成することで製造される。また、スフレは牛乳、卵、砂糖、小麦粉等を加熱混合して得られるカスタード生地にメレンゲを混合し、型に流し入れて湯煎焼成することで製造される。
このようなメレンゲを使用したベーカリー食品の製造方法として、例えば、特許文献1及び2が知られている。特許文献1には、卵類、糖類、澱粉性原料を含む生地を含気させた生地(A)に塑性乳化物(B)を加配するスフレ様生地(C)の製造法が開示されている。特許文献2には、乾燥卵、トレハロース及びサイクロデキストリンを含有するケーキミックスの製造方法であって、前記乾燥卵及びトレハロースが、卵液にトレハロースを混合し、これを噴霧乾燥して得られるトレハロース含有乾燥卵であることを特徴とするケーキミックスの製造方法が開示されている。
メレンゲと生地を混合する場合、生地に含まれている油分とメレンゲとが接触すると、メレンゲの気泡が潰れることがある。これは、混合中に卵白のタンパク質が空気と接触して膜状に固化することで形成された気泡を支える骨格が、油分によるタンパク質の膜の変性によって破壊されるためである。そのため、メレンゲ生地を調製する際は、生地中の空気を潰れにくくするために、予め生地中にメレンゲの一部を混和させて生地にメレンゲを馴染ませた後、得られた混合生地に残りのメレンゲを加えてさっくりと合わせることが一般的である。油分による卵白の気泡の破壊を抑制することは容易ではなく、調理においてメレンゲを生地に添加するタイミングや、添加後の混合から焼成までの時間を考慮し、手早く作業を進める必要がある。
卵白を含有するドーナツとして、例えば、特許文献3には、卵白、乳清、還元澱粉糖化物を含有する粘度(20℃)が40~100Pa・sである気泡入り加工食品を用いた気泡入り油揚食品が開示されている。特許文献3では、気泡入り加工食品を含む生地を捏ねてドーナツ型で打ち抜いてドーナツ生地を調製し、その後油ちょうしている。
特開2010-233558号公報 特開2013-42723号公報 特開2013-39105号公報
このように、これまで、メレンゲ様のドーナツ生地自体を油ちょうしてドーナツを得ることは行われなかった。また、メレンゲ様のドーナツ生地は、油ちょうすることで卵白の気泡(メレンゲ)が破壊されやすいため、油ちょうしてもメレンゲの気泡が破壊されにくく、ふんわりソフトな食感や大きなボリュームを有するドーナツが求められている。
本発明の目的は、油ちょうしてもメレンゲの気泡が破壊されにくく、多泡性構造が十分に保持された、ふんわりソフトな食感でボリュームの大きなドーナツ及びこれを得るためのドーナツ用ミックス粉及び生地を提供することである。
本発明者らは、鋭意研究を重ねた結果、ドーナツ用ミックス粉において、卵白粉、澱粉質原料、糖類、増粘剤及び酸性物質の配合量を特定の量に調節することにより、また、ドーナツ用生地において、卵白液、澱粉質原料、糖類、増粘剤及び酸性物質の配合量を特定の量とし、比重を特定の範囲とすることにより、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、以下の態様を包含する。
[1]卵白粉100質量部に対し、澱粉質原料127~212質量部、糖類60~160質量部、増粘剤2~18質量部及び酸性物質0.5~12質量部を含有し、
澱粉質原料としてのα化澱粉を含まないか、又は澱粉質原料としてのα化澱粉の含有量が、前記卵白粉100質量部に対し40質量部以下である、ドーナツ用ミックス粉。
[2][1]に記載のドーナツ用ミックス粉を含む、ドーナツ用生地。
[3]比重が0.4~0.8である、[2]に記載のドーナツ用生地。
[4]卵白液100質量部に対し、澱粉質原料15~26質量部、糖類7~19質量部、増粘剤0.2~2質量部及び酸性物質0.06~1.5質量部を含有し、
澱粉質原料としてのα化澱粉を含まないか、又は澱粉質原料としてのα化澱粉の含有量が、前記卵白液100質量部に対し4.8質量部以下であり、
比重が0.4~0.8である、ドーナツ用生地。
[5][2]~[4]のいずれかに記載のドーナツ用生地の油ちょう物である、ドーナツ。
本発明によれば、油ちょうしてもメレンゲの気泡が破壊されにくく、多泡性構造が十分に保持された、ふんわりソフトな食感でボリュームの大きなドーナツ及びこれを得るためのドーナツ用ミックス粉及び生地を提供することができる。
以下、本発明を実施するための形態を説明する。
本発明のドーナツ用ミックス粉は、卵白粉、澱粉質原料、糖類、増粘剤及び酸性物質を含有し、α化澱粉を含有してもよい。本発明のドーナツ用ミックス粉は、ドーナツを油ちょうして得るためのドーナツ生地製造用ミックス粉であることが好ましい。本発明のドーナツ用生地は、本発明のドーナツ用ミックス粉を含むことが好ましい。また、本発明のドーナツ用生地は、卵白液、澱粉質原料、糖類、増粘剤及び酸性物質を含有し、α化澱粉を含有してもよい。以下、各成分について詳述する。
[卵白]
本発明における卵白は、鳥類の卵を割卵して濾し器等で卵黄を分離除去した卵白であれば何れも使用することができる。上記卵白は、鶏卵の卵白であることが好ましい。ミキサー等の泡だて器で容易にメレンゲを調製することができるものであれば、公知の方法で加工された卵白加工品も使用することができる。
上記卵白は、液状であっても固体状(粉末状)であってもよい。ドーナツ用ミックス粉を得る場合には、上記卵白は卵白粉であり、ドーナツ用生地を得る場合には、上記卵白は卵白粉であっても卵白液であってもよい。なお、「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」によれば、卵白粉の水分含量は7.1質量%であり、タンパク質含量は86.5質量%であり、卵白液の水分含量は88.4質量%であり、タンパク質含量は10.5質量%である。即ち、タンパク質量で換算すると、卵白粉100質量部は卵白液824質量部に相当する。
[澱粉質原料]
本発明のドーナツ用ミックス粉は、卵白粉100質量部に対し、127~212質量部の澱粉質原料を含有する。また、本発明のドーナツ用生地は、卵白液100質量部に対し、15~26質量部の澱粉質原料を含有する。澱粉質原料は、ドーナツ内部の多孔質構造を補強又は安定させることができる。澱粉質原料の含有量が上記下限値未満であると、ドーナツの形状が扁平でボリュームが小さくなり、上記上限値を超えると、ドーナツの食感が硬くなる。本発明のドーナツ用ミックス粉における澱粉質原料の含有量は、卵白粉100質量部に対し、130~200質量部であることが好ましく、140~190質量部であることがより好ましい。本発明のドーナツ用生地における澱粉質原料の含有量は、卵白液100質量部に対し、16~24質量部であることが好ましく、17~23質量部であることがより好ましい。
本発明において使用できる澱粉質原料は、特に限定されず、小麦粉、米粉、大麦粉、ライ麦粉、大豆粉、緑豆粉等の公知の食用穀粉、タピオカ澱粉、馬鈴薯澱粉、コーンスターチ等の食用澱粉、食用澱粉を化学的、物理的、酵素的に変性させた変性澱粉、上記食用穀粉、上記食用澱粉、及び上記変性澱粉のうち1種以上を含む混合物等が挙げられる。中でも、良好な食感で、ボリュームの大きいドーナツを得る観点からは、上記澱粉質原料は、小麦粉、米粉、大豆粉又は小麦澱粉を含むことが好ましく、米粉を含むことがより好ましい。
本発明のドーナツ用ミックス粉又はドーナツ用生地は、澱粉質原料としてα化澱粉を含まないか、又は、澱粉質原料としてα化澱粉を含む場合には、その含有量は、ドーナツ用ミックス粉の場合は卵白粉100質量部に対し40質量部以下であり、ドーナツ用生地の場合は卵白液100質量部に対し4.8質量部以下である。α化澱粉の含有量が上記上限値を超えると、ドーナツの食感が硬くなる。本発明のドーナツ用ミックス粉におけるα化澱粉の含有量は、卵白粉100質量部に対し5~30質量部であることが好ましく、15~25質量部であることがより好ましい。本発明のドーナツ用生地におけるα化澱粉の含有量は、卵白液100質量部に対し0.5~4質量部であることが好ましく、1.5~3質量部であることがより好ましい。
[糖類]
本発明のドーナツ用ミックス粉は、卵白粉100質量部に対し、60~160質量部の糖類を含有する。また、本発明のドーナツ用生地は、卵白液100質量部に対し、7~19質量部の糖類を含有する。糖類の含有量が上記下限値未満であると、ドーナツの食感が硬くなり、上記上限値を超えると、ドーナツの形状が扁平でボリュームが小さくなる。本発明のドーナツ用ミックス粉における糖類の含有量は、卵白粉100質量部に対し、80~140質量部であることが好ましく、90~130質量部であることがより好ましい。本発明のドーナツ用生地における糖類の含有量は、卵白液100質量部に対し、9~17質量部であることが好ましく、11~16質量部であることがより好ましい。
本発明において使用できる糖類は、食用に供される甘味性の粉末糖類であれば特に限定されず、グルコースやフルクトース等の単糖類、ショ糖(スクロース)やラクトース等の二糖類等が挙げられる。ショ糖は、グラニュー糖、上白糖や三温糖等の精製糖(分蜜糖)及び黒砂糖、赤糖、きび糖、メープルシュガー等の含蜜糖の何れであってもよい。上記糖類は、1種類を単独で使用してもよく、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。上記糖類は、グラニュー糖であることが好ましい。
[増粘剤]
本発明のドーナツ用ミックス粉は、卵白粉100質量部に対し、2~18質量部の増粘剤を含有する。また、本発明のドーナツ用生地は、卵白液100質量部に対し、0.2~2質量部の増粘剤を含有する。増粘剤の含有量が上記下限値未満であると、ドーナツのボリュームが小さくなり、上記上限値を超えると、ドーナツの食感が硬くなる。本発明のドーナツ用ミックス粉における増粘剤の含有量は、卵白粉100質量部に対し、4~16質量部であることが好ましく、5~15質量部であることがより好ましい。本発明のドーナツ用生地における増粘剤の含有量は、卵白液100質量部に対し、0.5~1.9質量部であることが好ましく、0.6~1.8質量部であることがより好ましい。
本発明において使用できる増粘剤は、食用に供される増粘剤であれば特に限定されず、グアガム、アルギン酸ナトリウム、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)等が挙げられる。上記増粘剤は、1種類を単独で使用してもよく、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。上記増粘剤は、グアガムであることが好ましい。上記増粘剤は、「グルフリーPRO」(奥野製薬工業株式会社製、グアガム含有)等の市販の製剤を使用することもできる。
[酸性物質]
本発明のドーナツ用ミックス粉は、卵白粉100質量部に対し、0.5~12質量部の酸性物質を含有する。また、本発明のドーナツ用生地は、卵白液100質量部に対し、0.06~1.5質量部の酸性物質を含有する。酸性物質は、卵白のタンパク質を変性させて生地性を安定化させることができる。酸性物質の含有量が上記下限値未満であると、ドーナツのボリュームが小さくなり、上記上限値を超えると、ドーナツの食感が硬くなり、また酸味が増して不快な味となる。本発明のドーナツ用ミックス粉における酸性物質の含有量は、卵白粉100質量部に対し、2~10質量部であることが好ましく、3~9質量部であることがより好ましい。本発明のドーナツ用生地における酸性物質の含有量は、卵白液100質量部に対し、0.2~1.2質量部であることが好ましく、0.4~1.1質量部であることがより好ましい。
本発明において使用できる酸性物質は、食用に供される酸性物質であれば特に限定されず、酒石酸カリウム、クエン酸、酢酸、乳酸カルシウム等が挙げられる。上記酸性物質は、1種類を単独で使用してもよく、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。上記酸性物質は、酒石酸カリウムであることが好ましい。
[その他の成分]
本発明のドーナツ用ミックス粉及びドーナツ用生地は、上記成分以外に、必要に応じて、小麦蛋白や大豆蛋白等の植物性蛋白、セルロースや寒天等の食物繊維、ステアロイル乳酸ナトリウム等の乳化剤、スクラロース等の非糖質系甘味料、香料等のその他の成分を含んでもよい。本発明のドーナツ用ミックス粉及びドーナツ用生地が植物性蛋白や食物繊維を含むと、ドーナツの多孔質構造をより補強することができ、乳化剤を含むと、ドーナツの食感をより良好にすることができる。
[ドーナツ用生地]
本発明のドーナツ用生地は、例えば、上記ドーナツ用ミックス粉と水若しくは卵白液を、又は卵白液を含む上記ドーナツ用生地の原料を、ホイッパーを装着したミキサー(例えば、KitchenAid社製、「KSM5」)に投入し、起泡させることで得ることができる。
本発明のドーナツ用生地は、比重が0.4~0.8である。比重が上記下限未満であると、油ちょう中に生地が気泡を保持できなくなり、また上記上限を超えると、生地中の気泡の量が少なくなり、その結果、得られるドーナツの食感が硬くなり、またボリュームが小さくなる。上記比重は、0.4~0.6であることが好ましい。本発明のドーナツ用生地は、従来のドーナツ用生地の比重よりも比較的小さい比重を有するため、本発明のドーナツ用生地は、ドーナツ用メレンゲ様生地であることが好ましい。なお比重は、例えば計量カップ擦切り一杯の生地重量を、同じ計量カップ擦切り一杯の水の重量で除して算出することができる。一般にメレンゲとは、卵白液に糖を加え、撹拌混合して起泡させたものを指すが、本発明において「メレンゲ様生地」とは、卵白粉、糖及び糖以外の粉体原料に水または卵白液を加え、撹拌混合して起泡させた生地、又は、卵白液、糖及び糖以外の粉体原料を撹拌混合して起泡させた生地をいう。
なお、上記比重は、生地の原料を混合する際の速度や時間を適切に制御することで調節することができる。
[ドーナツ]
本発明のドーナツは、上記ドーナツ用生地を油ちょうすることで得ることができる。本発明のドーナツは、卵黄成分が含まれる別の生地と混合させずに、上記ドーナツ生地を油ちょうすることで得ることが好ましい。油ちょう方法は特に限定されず、例えば、160~200℃の温度の油の中で、上記ドーナツ用生地を片面10~120秒間ずつ加熱する方法等が挙げられる。
以下、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
〔製造例1:ドーナツの製造(実施例1)〕
下記表1に示す配合で粉体原料及び液体原料を、ミキサー(KitchenAid社製、「KSM5」)に投入し、ホイッパーを用いて4速で30秒間、8速で3分間混捏した。得られたドーナツ用生地の捏ね上げ温度は22℃であり、比重は0.5であった。これをドーナツカッター(ベルショー社製、Fカッター及びプレーンプランジャー)でリング状に35gずつ分割し、190℃のフライ油中で片面1分間油ちょうし、その後反転させてもう片面を更に1分間油ちょうすることで、ドーナツを得た。
Figure 0007545861000001
〔製造例2:従来のドーナツの製造(対照例)〕
下記表2に示す配合で粉体原料、油脂原料及び液体原料を、ミキサー(KitchenAid社製、「KSM5」)に投入し、低速で1分間、高速で2分間混捏した。得られたドーナツ用生地の捏ね上げ温度は23℃であった。これをドーナツカッター(ベルショー社製、Fカッター及びプレーンプランジャー)でリング状に35gずつ分割し、190℃のフライ油中で片面1分間油ちょうし、その後反転させてもう片面を更に1分間油ちょうすることで、標準的なドーナツを得た。
Figure 0007545861000002
〔試験例1:卵白液の検討〕
卵白粉を卵白液に置き換えた場合の検討を行うため、下記表3に示す配合にした以外は製造例1と同様にしてドーナツを製造した。製造したドーナツの粗熱を除去した後、下記評価表1及び2の評価基準に従ってドーナツを評価した。対照例のドーナツの食感及び形状を3点として、3点以上を合格とした。結果を表3に示す。
評価表1 食感評価
Figure 0007545861000003
評価表2 形状評価
Figure 0007545861000004
Figure 0007545861000005
卵白粉の水分含量が7.1質量%であり、タンパク質含量が86.5質量%であり、卵白液の水分含量が88.4質量%であり、タンパク質含量が10.5質量%であるとすると、実施例1のドーナツにおける卵由来のタンパク質量は、86.5質量部であり、水分は約567質量部である。実施例2は、実施例1とタンパク質量を同等(約86.5質量部)としたものであり(水分量:728質量部)、実施例3は、実施例1とタンパク質量を同等とし、かつ水分量を実施例2と同等としたものである。
表3より、卵白粉、卵白液のいずれを使用した場合でも、ソフトでボリューム感のあるリング形状を有するドーナツが得られた。
〔試験例2:澱粉質原料の種類と量の検討〕
澱粉質原料の種類と量の検討を行うため、澱粉質原料の配合を下記表4及び5に示す通りにした以外は製造例1と同様にしてドーナツを製造し、試験例1と同様にしてドーナツを評価した。結果を表4及び5に示す。
Figure 0007545861000006
Figure 0007545861000007
表4及び5より、卵白粉100質量部に対して澱粉質原料を127~212質量部配合した実施例1、4~12は、いずれもソフトでボリューム感のあるリング形状を有するドーナツが得られ、中でも澱粉質原料が米粉を含む場合に最も良好な結果が得られた(実施例1、4~6)。また、α化澱粉が卵白粉100質量部に対して0~40質量部であれば、本発明の効果が得られることが分かった(実施例7、9~10)。一方、澱粉質原料が少ない比較例1では、ドーナツのボリュームが小さくなり、また、澱粉質原料が多い比較例2では、ドーナツの食感が硬くなった。澱粉質原料の配合量が適切な範囲内であっても、α化澱粉が卵白粉100質量部に対して40質量部を超える比較例3及び4では、ドーナツの食感が硬くなったり、ボリュームが小さくなったりした。
〔試験例3:糖、増粘剤及び酸性物質の量の検討〕
糖、増粘剤及び酸性物質の量の検討を行うため、糖、増粘剤及び酸性物質の配合量を下記表6~8に示す通りにした以外は製造例1と同様にしてドーナツを製造し、試験例1と同様にしてドーナツを評価した。結果を表6~8に示す。
Figure 0007545861000008
表6より、卵白粉100質量部に対して糖類を60~160質量部配合した実施例1、13~14では、いずれもソフトでボリューム感のあるリング形状を有するドーナツが得られた。一方で、糖類の配合量が少ない比較例5では、ドーナツの食感が硬くなり、また、糖類の配合量が多い比較例6では、ドーナツのボリュームが小さくなった。
Figure 0007545861000009
表7より、卵白粉100質量部に対して増粘剤を2~18質量部配合した実施例1、15~16では、いずれもソフトでボリューム感のあるリング形状を有するドーナツが得られた。一方で、増粘剤の配合量が少ない(配合されていない)比較例7や、増粘剤の配合量が多い比較例8では、ドーナツの食感が硬く、ボリュームも小さかった。
Figure 0007545861000010
表8より、卵白粉100質量部に対して酸性物質を0.5~12質量部配合した実施例1、17~18では、いずれもソフトでボリューム感のあるリング形状を有するドーナツが得られた。一方で、酸性物質の配合量が少ない(配合されていない)比較例9や、酸性物質の配合量が多い比較例10では、ドーナツの食感が硬く、ボリュームも小さかった。
〔試験例4:生地の比重の検討〕
混捏条件を下記表9に記載の通りにした以外は製造例1と同様にしてドーナツを製造し、試験例1と同様にしてドーナツを評価した。なお混捏条件が製造例1(実施例1)と同じである他の例(実施例2~18、比較例1~10)では、得られた生地の比重は同程度であった。結果を表9に示す。
Figure 0007545861000011
表9より、生地の比重が0.4~0.8である実施例1、19~20では、いずれもソフトでボリューム感のあるリング形状を有するドーナツが得られた。一方で、比重が小さい比較例11や、比重が大きい比較例12では、ドーナツの食感が硬く、ボリュームも小さかった。

Claims (5)

  1. 卵白粉100質量部に対し、澱粉質原料127~212質量部、糖類60~160質量部、増粘剤2~18質量部及び酸性物質0.5~12質量部を含有し、
    澱粉質原料としてのα化澱粉を含まないか、又は澱粉質原料としてのα化澱粉の含有量が、前記卵白粉100質量部に対し40質量部以下である、ドーナツ用ミックス粉。
  2. 請求項1に記載のドーナツ用ミックス粉を含む、ドーナツ用生地。
  3. 比重が0.4~0.8である、請求項2に記載のドーナツ用生地。
  4. 卵白液100質量部に対し、澱粉質原料15~26質量部、糖類7~19質量部、増粘剤0.2~2質量部及び酸性物質0.06~1.5質量部を含有し、
    澱粉質原料としてのα化澱粉を含まないか、又は澱粉質原料としてのα化澱粉の含有量が、前記卵白液100質量部に対し4.8質量部以下であり、
    比重が0.4~0.8である、ドーナツ用生地。
  5. 請求項2~4のいずれか1項に記載のドーナツ用生地の油ちょう物である、ドーナツ。
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