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JP7188163B2 - 調光体 - Google Patents

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Description

本発明は、電気的制御によって光の透過状態を制御する調光体に関する。
不透明状態(例えば、白濁状態)と透明状態とを切り替える調光体は様々な用途で用いられている。調光体は、例えばガラス等に固定(あるいは、挟み込み)することにより、窓ガラスや展示ウィンドウ、間仕切りなどに採用することが可能となり、例えばプライベート空間とパブリック空間とを分離するため等、空間を分離する設備の他、自動車のサンルーフやサンバイザー用途としても実用に供されている。
例えば、調光体は、透明電極間に保持された液晶材料からなる調光層を備え、電極に印加する電圧により調光層に含まれる液晶分子の配向状態を変化させて、入射した光を散乱する不透明状態と、入射した光を透過する透明状態とを切り替え可能に構成されている(例えば、特許文献1参照)。
液晶材料からなる調光層を備える調光体では、モノマーがラジカル重合,熱重合,あるいはそれらの組み合わせにより硬化してポリマーとなる過程を含んでおり、その過程において、調光層を挟持する一対の基材に形成された透明電極同士または配向膜同士がポリマーを介して接着される。
調光体以外の用途での液晶素子で、ポリマーフィルム等の可撓性を有する基材を用いたタイプでは、液晶層を挟持する(上下あるいは前後の)基材同士の対向する端部(基材外形の周縁)では、エポキシ系接着剤等からなるシール剤が重合接着され、シール剤の内側で規定された空隙に液晶が封入されて液晶セルが構成されている。
特開2014-146051号公報
フレキシブルな樹脂フィルム製基材が用いられ、ロール・トゥ・ロール(roll to roll)方式での連続的な製造に適した構成(およびプロセス)の調光体が提案されており、任意のサイズ・形状(輪郭)に断裁した調光体が製品化されることも利点とされている。
上記タイプの調光体の製造にあたっては、調光層として後述するPNLC(ポリマーネットワーク液晶)を採用する場合、液晶と光重合性化合物(モノマー)との混合物を一対のフレキシブルな透明電極基材(透明電極が形成された基材。さらに配向膜が形成される場合もある。)の間に挟み、一定の条件下で紫外線を照射し、光重合によって光重合性化合物をポリマーに変化させると共に、光重合および架橋結合により、微細なドメイン(高分子の空隙)を無数に有するポリマーネットワークを液晶中に形成するプロセスが採用される。
このように作製される調光体では、断裁にて外形が規定される調光体の周縁部にシール剤を配置することはプロセス的に困難である。従って、透明電極基材を調光層により重合接着する構成の調光体では、透明電極(あるいは、配向膜)の種類,液晶分子が分散混合されるポリマー(その前駆体であるモノマーやオリゴマー)の種類によって、調光層を挟
持する一対の基材に形成された透明電極または配向膜と調光層との重合接着強度(結果として、透明電極基材同士の密着強度)が大きく変化することになる。
現状では、透明電極または配向膜と調光層との重合接着強度は十分に確保されておらず、上下基材同士の密着強度が不十分なため、調光体の剥離を招きやすい実態にある。
本発明は、透明電極基材と調光層との重合接着強度を、それらの種類に関わらず安定して確保することが可能な調光体を提供することを目的とする。
本発明による調光体は、
透明電極が形成された第1および第2の積層体と、
各積層体における透明電極間に設けられる調光層と、を備える調光体において、
透明電極の調光層に面する側の表面には凹凸状の非平坦部を有することを特徴とする。
本発明による調光体の別タイプは、
透明電極および配向膜が形成された第1および第2の積層体と、
各積層体における配向膜間に設けられる調光層と、を備える調光体において、
配向膜の調光層に面する側の表面には凹凸状の非平坦部を有することを特徴とする。
調光層としては、三次元の網目状に形成された樹脂からなるポリマーネットワークの内部に形成された空隙内に液晶分子が配置されたタイプのPNLC(ポリマーネットワーク液晶)、またはポリマー中に分散配置される液晶分子を有するタイプのPDLC(高分子分散液晶)の何れかの液晶層が採用される。
凹凸の段差が10nm以上400nm以下であることが好適である。
前記非平坦部内の表面粗さの最大高さが10nm以上400nm以下であることが好適である。
調光層に面する側の表面に形成される凹凸状の非平坦部(粗面)の程度として、JIS
B 0601-2001によって規定される表面粗さにより表現する。表面粗さは触針式粗さ計から得た断面形状を基に求められる。「最大高さ」と呼ばれる高さ方向のパラメーターRzは粗さ計で測定した粗さ曲線の一部を基準長さで抜き出し、最も高い部分(最大山高さ:Rp)と最も深い部分(最大谷深さ:Ry)の和の値で求める。以下、本文では粗さRzを最大高さと表記する。
本発明により、透明電極基材と調光層との重合接着強度を安定して確保することが可能な調光体が提供される。
本発明の実施形態による調光体の概略断面図。 調光体の基本構成を示す説明図。 本発明の実施形態により、透明電極と調光層との接触界面が増大することを示す概念図。 調光体の密着強度の試験方法と試験結果を示す説明図。 本発明の実施形態による調光体の作製プロセスの一例を示す説明図。 本発明の実施形態による調光体の作製プロセスの一例を示す説明図。 本発明の実施形態による調光体の作製プロセスの一例を示す説明図。 給電部に保護層を形成した本発明の実施形態による調光体の概略断面図。
以下、本発明の実施形態について図示を用いて説明するが、本発明は以下の図示・説明によって限定されるものではない。なお、説明の便宜上、実際の縮尺とは異なるサイズで誇張して図示する場合もある。
本発明では、調光層(液晶層)として、三次元の網目状に形成された樹脂からなるポリマーネットワークの内部に形成された空隙内に液晶分子が配置されたタイプのPNLC(ポリマーネットワーク液晶)、またはポリマー中に分散配置される液晶分子を有するタイプのPDLC(高分子分散液晶)の何れかを採用することを想定している。以降の説明では主にPNLCタイプについて説明するが、調光層としてはこれ以外の構成であっても良い。
<調光体>
図2は、調光体10の基本構成を示す説明図である。
透明電極基材15を構成するフィルム基材11は、ロール・トゥ・ロール(roll to roll)方式での製造に適した実質的に透明なフレキシブルフィルム基材であれば、いずれも用いることができる。具体的には、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)などのポリエステル系樹脂、ポリカーボネート樹脂、アクリル系樹脂、トリアセチルセルロース(TAC)などのセルロース誘導体、ポリエーテルサルフォン(PES)樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエチレンやポリプロピレンなどのポリオレフィン系樹脂などからなるフィルムを例示することができるが、必ずしもこれらに限定されるものではない。
このようなフィルム基材11には、紫外線吸収剤,安定剤などが添加されてあっても良いし、フィルム基材11のいずれかの面に、紫外線吸収層,熱線反射層,バリア層などが設けられてあっても何ら問題ない。
また、フィルム基材11には、適宜、易接着処理,帯電防止処理、などが施されてあっても良いし、更に補強基材などが設けられてあっても何ら問題ない。
透明電極12は、従来公知の透明性を有する電極材料であればいずれも用いることができ、例えば、インジウム錫酸化物(ITO)導電膜,酸化錫導電膜,酸化亜鉛導電膜,高分子導電膜などからなる電極を例示することができるが、必ずしもこれらに限定されるものではない。この様な透明電極12は、真空蒸着法やスパッタリング法等を用いることにより形成することができる。
調光層13は、ポリマーネットワーク型液晶(PNLC)であり、液晶分子と、三次元の網目状に形成された樹脂からなるポリマーネットワークとを含み、ポリマーネットワークが有する空隙に液晶分子が保持されている。
液晶分子には、ネマチック液晶、スメクチック液晶、コレステリック液晶などの従来公知の液晶分子を用いることができる。中でも、低電圧での駆動ならびに散乱特性などを考慮すると、誘電率の異方性が高く、屈折率の異方性の大きいものが好ましい。液晶分子は、ポリマーネットワークを形成する重合反応に供するエチレン基などの官能基を有していても良い。
調光層13は、ノーマルモードとリバースモードのいずれであってもよい。ノーマルモードの液晶層13は、電圧印加(ON)により透過状態となり、電圧除去(OFF)により散乱状態となる。リバースモードの調光層13は、電圧除去(OFF)により透過状態となり、電圧印加(ON)により散乱状態となる。
調光体10にリバースモードの調光層13を用いる場合は、調光体10は各透明電極12と調光層13との間に配向膜を有する。配向膜は、調光層の配向方式(TN方式、VA方式、IPS方式、OCB方式など)に応じて、電圧除去(OFF)時に透過状態を呈する分子配向となるものが選定され、従来公知の水平配向膜,垂直配向膜のいずれかの配向膜が用いられる。
リバースモードのPNLCによる調光層13を具備する調光体の製造にあたっては、液晶と光重合性化合物(モノマー)との混合物を一対の透明電極基材15(フィルム基材11に透明電極12,配向層(不図示)が積層されてなる)の間に挟む。次いで、一定の条件下で紫外線を照射することにより、光重合によって液晶中の光重合性化合物を高分子に変化させる。光重合および架橋結合により、微細なドメイン(高分子の空隙)を無数に有するポリマーネットワークが液晶中に形成される。一方、ノーマルモードの調光体の製造にあたっては、フィルム基材11に透明電極12と配向層とが積層されてなる透明電極基材15に代えて、フィルム基材11に透明電極12が積層されて配向層が積層されていない透明電極基材15が用いられて、同様の手順によってなされる。
調光層13は、相分離において未反応成分が殆どなく、ポリマーネットワークと液晶領域が高い純度で明確に分かれる挙動を示す。また、基板(導電膜)のラビングによるプレチルト配向処理を行なうことなく、理想的な配向状態を実現することが可能であり、液晶分子はポリマーネットワークによって分割されたドメインごとにほぼ一様に配向することになる。
PNLCの駆動電圧は、一般にポリマーネットワークの構造上の特性(ドメインの大きさや形状,ポリマーネットワークの膜厚など)に依存しており、ポリマーネットワークの構造と、得られる光透過と散乱の度合いとの関係において、駆動電圧が決定されている。100V以下の電圧領域において、十分な光透過と散乱の度合いが得られるようなPNLCを構成するには、各ドメインがいずれも適正な大きさで均一となるように、かつ、形状も均一となるようにポリマーネットワークを形成する必要がある。本発明では、ポリマーネットワーク構造に依存するドメインサイズを3μm以下、好ましくは2μm以下、一層好ましくは約1μmとなる様に制御する。
調光層13には、スペーサが導入されてあっても良い。スペーサを導入することにより、調光層13の厚さを均一に保つことが可能となる。スペーサとしては、特に限定するものではないが、粒状の樹脂スペーサや、粒状のガラススペーサなどを好適に用いることができる。
<給電部>
調光体10は、一方の透明電極基材15側から見て他方の透明電極基材15の透明電極12が露出した領域を有する。この領域には、調光体10を駆動するために電源から電力を供給するための給電部110が形成される。ITOや導電性ポリマー等からなる透明電極12はハンダ付けを可能とする様に、自身上に中継的役割を担う端子処理が必要となる。透明電極基材15をハーフカットして液晶を除去することにより透明電極12を露出させる。そして透明電極12の表面に導電ペースト,導電テープを積層し、導電テープ上にハンダを形成し、リード線に連結して形成される。(同図では、導電ペースト,導電テープを単一部材として示している。尚、図示しない配向膜を有するリバースモードの場合には、導電テープの積層箇所の配向膜は除去して透明電極12が露出される。)
<透明電極の粗面化>
次いで、本発明の主要な特徴である透明電極(配向膜)の粗面化による透明電極と調光層との重合接着強度の向上について説明する。
調光体10の製造にあたり、透明電極基材15で調光層13を挟持するのに先駆けて、透明電極基材15の透明電極12表面に凹凸を設けてなる非平坦部を形成した上で、調光層13を挟持して作製された調光体10の概略断面図を図1に示す。図1(a)(b)(c)では、それぞれ非平坦部の形成手法別に主要部を模式的に図示している。
図1(a)は、フィルム基材11に透明電極12をスパッタリングなどにより成膜する工程で、成膜チャンバー内において、パターン状に開口部および遮蔽部を有するメタルマスクをフィルム基材11直前に適宜配置することにより、メタルマスクのパターン配置に応じて透明電極12の厚さを局所的に変更してなる非平坦部を持つ透明電極基材15を備える調光体10の断面図である。
図1(b)は、フィルム基材11に透明電極12を一様(均一)な厚さで成膜した後、フォトリソグラフィ手法により、透明電極12の厚さを局所的に変更してなる非平坦部を持つ透明電極基材15を備える調光体10の断面図である。フォトリソグラフィ手法では、フォトレジストパターン(マスクパターン)に応じた開口部にあたる透明電極12を選択的にエッチングすることで、透明電極12に局所的に凹部(同図の例では、断面形状が半円状の窪みが上下に各5箇所)がパターン状に形成される。
図1(c)は、フィルム基材11に透明電極12を一様(均一)な厚さで成膜した後、レーザー照射での掘り込みによる凹部を局所的に形成してなる非平坦部を持つ透明電極基材15を備える調光体10の断面図である。レーザー照射では、ビーム径,照射量に応じた径,深さの凹部が適宜形成され、同図の例では、アスペクト比の高い断面形状の凹部が上下に各10箇所に形成される。
これらのうち、図1(b)に示すフォトリソグラフィ手法の一例について、図5~図7を用いて詳細に説明する。
(図5(a))
フィルム基材11に透明電極12が成膜された透明電極基材15の透明電極12表面にフォトレジスト20を既知手法によりパターニングする。透明電極12としては最も代表的なITOを用いる場合について説明する。ポジタイプのフォトレジストをスリットコーターやダイコーターにより成膜し、転写したいパターンを有するフォトマスクを用いて露光,現像して透明電極12の上にレジストパターンを形成する。液状のフォトレジストでなく、ドライフィルムレジストも好適に採用される。
(図5(b))
エッチング法には大別して2種類有り、ITOが化学的に溶解する溶液(エッチャント)を用いて溶かすウェットエッチング法と、液体を使用せずガスを用いて物理的及び/または化学的に削っていくドライエッチング法である。前者の利点として、レジストや基板の材料を適切に選択することにより高いエッチング選択比を得ることができる、特殊な設備が必要無く簡便に行える、などを有するが、等方的にエッチングされるためサイドエッチによるアンダーカットが入りやすく、加工精度が低い、縦置きができないため基板が大型化すると装置の床面積も増大する、など課題も多い。図1(b)にて図示した凹部が半円形状となっている断面形状は、ウェットエッチング法の等方性に起因する現象である。一方、後者のドライエッチングでは、微細なパターンが形成できるといった利点を有するが、真空装置が必要なため初期コストがかかる、異方性を得るためのスパッタエッチング(イオンエッチング)では下地との選択比が充分に取れない、などの問題がある。ここでスパッタエッチングとは、イオン衝撃によってエッチング対象物を物理的に破壊し取り去るエッチング方法を言い、活性種がイオンのみであるため直進性が高く、サイドエッチを生じさせない利点がある。本発明においては、目的とする非平坦部の凹凸サイズ(10nm以上400nm以下の段差,Rz)を考慮して、後者のドライエッチングが好ましい。エッチングにあたっては、レジスト20と透明電極12との選択比(エッチングレート)を考慮して適切なアシストガスを選定する。
(図5(c))
アセトンを用いた超音波洗浄(アッシング)によりレジストを剥離し、所望とするパターン(凹凸サイズ)の非平坦部が形成された透明電極12を有する透明電極基材15が得られる。
(図5(d))
一対の透明電極基材15で調光層13を挟持して一体化するにあたり、ロール・トゥ・ロール方式での連続的な製造の場合、2つの巻き出しロールから供給されるウェブ状の透明電極基材15の一方(透明電極12表面)に調光層13を塗布形成する。ロール・トゥ・ロール方式でなく、所定サイズ・形状のシート状とされた一対の透明電極基材15を用いた枚葉式での作製も採用されうる。
調光層13の塗布形成方法は、ODF(One Drop Filling)法,インクジェット法などの他、調光層13となる液晶組成物の塗布適性が十分なコーティング法が適宜採用される。
(図6(e))
図6(d)の状態にある積層物の上側から、他方の透明電極基材15(透明電極12表面)を調光層13の塗布面に重ね合わせて積層する。同図では、挟持される調光層13の厚さが均一化される様に、上側の基材の調光層13の凸部と下側の基材の調光層13の凹部、上側の基材の調光層13の凹部と下側の基材の調光層13の凸部とが対向する様に位置合わせされているが、調光層13に形成される凹凸の段差が10nm以上400nm以下程度の本発明では、1~100μmの範囲にある調光層13の厚さ(両基材15のギャップ)に及ぼす影響は少ないため、上下の凹凸の位置合わせは重視される要素ではない。
(図6(f))
PNLCタイプの調光層13は、液晶組成物の一部又は全体が液晶性を示す状態において紫外線を照射することで液晶組成物の硬化を行い、液晶組成物の硬化物を形成させて得られる。この液晶組成物の硬化は、調光層13を塗布形成して一対の透明電極基材15により挟み込んだ積層体に、紫外線を照射して行う。その際に用いる紫外線照射装置は、公知のものを用いることができる。紫外線照射装置の光源としては、例えば、メタルハライドランプ,高圧水銀ランプ,紫外線発光ダイオードなどが挙げられる。中でも、本発明における紫外線照射装置の光源には、波長選択フィルターを用いなくても照射強度のロスが無く、特定の波長の紫外線を照射することができ、さらには、光源から発生する熱源を抑制できることから、紫外線発光ダイオードを用いることが好ましい。また、紫外線発光ダイオードを用いた光源は、より液晶組成物の硬化を促進させることができることから、装置内の複数箇所に配置されていることが好ましい。
図1(a)~(c)に示す何れの場合でも、表面が平坦な透明電極12の場合に比べて、調光層13が透明電極12の凹部に入り込むため、透明電極12と調光層13との実効的な接触面積が増大しており、アンカー効果(投錨効果)に基づく密着強度が向上した両者の重合接着が実現されることになる。
このような凹凸のサイズ(径,深さ)としては、凹凸の段差が10nm以上400nm以下で、最大高さRzが10nm以上400nm以下であることが好ましい。凹凸の段差,最大高さRzが可視光線波長域(400~780nm)にあるとレイリー散乱(波長選択的な散乱)を招き、特定の色相での光散乱を発生するため、それを回避する上で、可視光領域波長域を外れた範囲の凹凸サイズに設計される。凹凸の段差の下限が10nm以下であると、密着強度の確保という実効性に乏しく現実的ではない。
図3は、表面が平坦な透明電極12の従来技術(上)と非平坦部を有する透明電極12
の本発明(下)では、透明電極12と調光層13との接触界面が、断面図において、直線状(上)から矩形波状(下)となり、本発明(下)における実効的な接触面積が1.4倍に増大することを示す概念図である。
図4は、透明電極12と調光層13との重合接着強度の向上に伴い、調光体10の密着強度が向上した試験結果を示すグラフ(a),試験方法(b)を表す説明図である。図5では、調光体10の一対(上下)の透明電極基材15が剥離するに到るまでの引張り強度を測定し、重合接着強度の指標としている。
<配向膜の粗面化>
透明電極基材15として透明電極上に配向膜が成膜されリバースモードの調光層13を採用した場合の調光体10における、配向膜の粗面化手段の一例による配向膜と調光層との重合接着強度の向上について説明する。
(図7(a))
フィルム基材11に透明電極12,第1配向膜14がこの順に成膜された透明電極基材15を用意する。配向膜14は、透明電極12上に全面ベタで塗布形成されている。
(図7(b))
第1配向膜14表面に、目的とする粗面化状態となる様に第2配向膜16をパターン状に形成する。パターニング手法としては、印刷版を用いて局所的に第2配向膜16を塗布形成する。第2配向膜16は第1配向膜14と同じ材料で良いし、異なる材料であっても良い。第2配向膜16の塗布厚さは、乾燥後に凹凸の段差が10nm以上400nm以下となる厚さで形成される。
(図7(c))
同様に、フィルム基材11に透明電極12,第1配向膜14,パターン状の第2配向膜16がこの順に成膜された透明電極基材15を用意し、図5(d)→図6(e)→図6(f)で説明した手順と同様に、調光層13の塗布→透明電極基材15の積層(調光層13の挟持)→液晶組成物の硬化(調光層13と透明電極基材15との重合接着)を行なう。
以上説明した本発明の実施形態に係る構成により、透明電極または配向膜と調光層との実効的な接触面積の増大に伴うアンカー効果(投錨効果)の増加に基づき、透明電極基材15の密着強度が十分に向上して、調光体の剥離を招きやすい実態が解消される。かかる構成では、調光体10のサイズおよび形状を任意に断裁した場合でも、調光体10の密着強度(剥離強度)は十分に維持されるため、液晶層を挟持する透明電極基材同士の対向する端部(基材外形の周縁)でシール剤が挟持された上で重合接着される従来構成に比べて優位性を持つ。
<保護層の形成>
更に、調光体10の給電部110を覆う保護層17を形成しても良い(図8参照)。図2に示される様に、給電部110では、ハーフカットされた調光体10の断裁面では、調光層13が露出している。調光層13は、酸,水分,紫外線などとの接触によって劣化を招きやすくなる。調光体10の取り扱いの上で折れや曲がりが生じると、リード線,ハンダ,導電ペースト,導電テープの何れかの境界での剥離(特に、リード線の抜け)の危惧がある。また、透明電極12が外気に接触することで変質する危惧がある。これらの対策として、給電部110を保護層17にて覆う構成も採用される。
保護層17の材料としては、紫外線硬化性エポキシ樹脂あるいは紫外線硬化性アクリル樹脂が短時間で硬化させることが可能であり好適である。保護層17の材料は、保護層17に要求される特性に応じて適宜選択される。保護層17に要求される特性には、絶縁性,耐水性(電蝕防止),機械的強度,保護対象との密着性が挙げられる。
保護層17の形成により、調光層13の劣化からの保護だけでなく、給電部110形成箇所におけるハーフカットされた調光体10の断裁箇所を覆うシーリングも兼ねることに
なり、調光体10の密着強度(剥離強度)は一層十分に確保される。
10 調光体
11 フィルム基材
12 透明電極
13 調光層
14 第1配向膜
15 透明電極基材
16 第2配向膜
17 保護層
20 フォトレジスト
110 給電部

Claims (3)

  1. 透明電極が形成された第1および第2の積層体と、
    各積層体における透明電極間に設けられる調光層と、を備える調光体において、
    前記調光層は、三次元の網目状に形成された樹脂からなるポリマーネットワークの内部に形成された空隙内に液晶分子が配置されたタイプのPNLC(ポリマーネットワーク液晶)、またはポリマー中に分散配置される液晶分子を有するタイプのPDLC(高分子分散液晶)の何れかの液晶層からなり、
    透明電極の調光層に面する側の表面には凹凸状の非平坦部を有し、
    前記凹凸の段差が10nm以上400nm以下である
    ことを特徴とすることを特徴とする調光体。
  2. 透明電極および配向膜が形成された第1および第2の積層体と、
    各積層体における配向膜間に設けられる調光層と、を備える調光体において、
    前記調光層は、三次元の網目状に形成された樹脂からなるポリマーネットワークの内部に形成された空隙内に液晶分子が配置されたタイプのPNLC(ポリマーネットワーク液晶)、またはポリマー中に分散配置される液晶分子を有するタイプのPDLC(高分子分散液晶)の何れかの液晶層からなり、
    配向膜の調光層に面する側の表面には凹凸状の非平坦部を有し、
    前記凹凸の段差が10nm以上400nm以下である
    ことを特徴とする調光体。
  3. 前記非平坦部内の表面粗さの最大高さが10nm以上400nm以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の調光体。
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