[go: up one dir, main page]

JP6323971B1 - アルカリ乾電池用ガスケットおよびその製造方法 - Google Patents

アルカリ乾電池用ガスケットおよびその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6323971B1
JP6323971B1 JP2017224285A JP2017224285A JP6323971B1 JP 6323971 B1 JP6323971 B1 JP 6323971B1 JP 2017224285 A JP2017224285 A JP 2017224285A JP 2017224285 A JP2017224285 A JP 2017224285A JP 6323971 B1 JP6323971 B1 JP 6323971B1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gasket
resin
polyamide
resin composition
alkaline
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017224285A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018181825A (ja
Inventor
陽一 宮田
陽一 宮田
稔 堀井
稔 堀井
英幸 八軒
英幸 八軒
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shinsei Kagaku Kogyo Co Ltd
Original Assignee
Shinsei Kagaku Kogyo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shinsei Kagaku Kogyo Co Ltd filed Critical Shinsei Kagaku Kogyo Co Ltd
Application granted granted Critical
Publication of JP6323971B1 publication Critical patent/JP6323971B1/ja
Publication of JP2018181825A publication Critical patent/JP2018181825A/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M10/00Secondary cells; Manufacture thereof
    • H01M10/24Alkaline accumulators
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M50/00Constructional details or processes of manufacture of the non-active parts of electrochemical cells other than fuel cells, e.g. hybrid cells
    • H01M50/10Primary casings; Jackets or wrappings
    • H01M50/183Sealing members
    • H01M50/184Sealing members characterised by their shape or structure
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M50/00Constructional details or processes of manufacture of the non-active parts of electrochemical cells other than fuel cells, e.g. hybrid cells
    • H01M50/10Primary casings; Jackets or wrappings
    • H01M50/183Sealing members
    • H01M50/19Sealing members characterised by the material
    • H01M50/193Organic material
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M50/00Constructional details or processes of manufacture of the non-active parts of electrochemical cells other than fuel cells, e.g. hybrid cells
    • H01M50/10Primary casings; Jackets or wrappings
    • H01M50/183Sealing members
    • H01M50/19Sealing members characterised by the material
    • H01M50/198Sealing members characterised by the material characterised by physical properties, e.g. adhesiveness or hardness
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M6/00Primary cells; Manufacture thereof
    • H01M6/04Cells with aqueous electrolyte
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Electrochemistry (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Sealing Battery Cases Or Jackets (AREA)
  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Gas Exhaust Devices For Batteries (AREA)

Abstract

【課題】ポリアミド樹脂原料の炭化物による液漏れが発生することなく、成形時の流動性に優れて湯じわが発生し難く、アルカリ乾電池の寿命が尽きるまで防爆安全弁となる薄肉部が正常に破断させることができて長寿命化を可能とするアルカリ電池用ガスケットおよびその製造方法を提供する。
【解決手段】樹脂組成物を用いて射出成形により形成され、一部に薄肉部を有するアルカリ乾電池用ガスケットにおいて、
樹脂組成物は、ポリアミド610樹脂を主成分とし、そのポリアミド610樹脂の粘度数が80ml/g以上145ml/g以下の範囲であり、結晶核剤および離型剤などの成形助剤が含まれたポリアミド610樹脂組成物である。
【選択図】図1

Description

本発明は、アルカリ乾電池に用いられる樹脂製のアルカリ乾電池用ガスケットおよびその製造方法に関する。
アルカリ乾電池は、玩具、懐中電灯、その他電気・電子機器を使用する上で、持ち運びをしながら使用できる使い捨て電源として過去から多く利用されている。アルカリ乾電池は陽極と陰極とを絶縁するためにガスケットが具備されている。ガスケットは通常は廉価なポリアミド66樹脂を素材として、射出成形法で目的の形状に成形した物が使用されている(特許文献1)。
また、アルカリ乾電池へ求められている課題の一つとして長寿命化がある。長寿命化を実現するためには、ガスケットが強アルカリ性の電解液によって劣化することを防ぐ必要が有ることがわかっている。電解液による劣化を抑えることができるガスケットとして、例えば、ポリアミド610樹脂やポリアミド612樹脂を用いたガスケットが提案されている(特許文献2)。
ところで、アルカリ乾電池は放電すると電池缶内で反応ガスが発生することが知られている。この発生ガスによって電池内部の圧力が増加すると、電池が破裂する虞がある。そこで、特許文献1にも開示されているように、ガスケットの一部に防爆安全弁として機能する薄肉部を形成して、電池本体が破裂することを食い止めるようにしたガスケットも提案されている。この薄肉部は、電池内圧が一定の圧力以上に達すると開裂するようになっている。
しかしながら、射出成形法を用いたガスケットを作製する工程において、分子量が高いポリアミド樹脂を主成分とするポリアミド樹脂組成物を使用すると、流動性が悪いために防爆安全弁である薄肉部の周辺に湯じわと呼ばれる外観不良が発生する。薄肉部に湯じわが発生すると、湯じわが起点となって防爆安全弁が作動してしまうことがあり、電池の寿命を短くする原因の一つにもなっている。
湯じわを解消する方法としては、ポリアミド樹脂組成物の溶融温度を上げて流動性を向上させることによって対処する方法が知られている。特に分子量が高いポリアミド樹脂からなるポリアミド樹組成物は、かなり溶融温度を上げないと湯じわを解消できない。しかしながら、湯じわを解消するまで溶融温度を上げてしまうと、ポリアミド樹脂組成物の劣化が加速されて炭化物の発生が顕著になる。ガスケット製造工程で発生した炭化物が薄肉部に留まると、炭化物が原因でアルカリ乾電池の寿命以前に液漏れが発生するおそれがあった。
特開2001−351586号公報 特開2015−26477号公報
本発明は、上記課題を鑑みてなされたものであり、ポリアミド樹脂原料の炭化物による液漏れが発生することなく、アルカリ乾電池の寿命が尽きるまで液漏れを発生させない長寿命化を可能とするアルカリ電池用ガスケットおよびその製造方法を提供することを目的とする。
発明者らが鋭意検討を重ねたところ、アルカリ性の電解液に対して耐性の高いポリアミド610樹脂組成物において、炭化物が発生しない温度で溶融して射出成形しても流動性が良く、かつ、アルカリ電池に必要な機械的物性を満足することができるポリアミド610樹脂の粘度数の範囲があることを見出し、その粘度数の範囲を特定することで本発明に至った。
また、上記に特定した粘度数の範囲のポリアミド610樹脂組成物を用いたガスケットを生産するときに排出されるランナーなどは、ペレット大のサイズへ粉砕することにより再生材とすることができる。そして、上記に特定した粘度数の範囲のポリアミド610樹脂組成物に、この再生材を混合して射出成形を行って得られたガスケットも本願目的のガスケットが得られることも見出した。さらに、再生を2回以上繰り返した再生材を用いてもアルカリ乾電池に必要な機械的物性を満足できることも見出した。
本発明に係るアルカリ乾電池用ガスケットは、樹脂組成物を用いて射出成形により形成され、一部に薄肉部を有するアルカリ乾電池用ガスケットにおいて、樹脂組成物は、ポリアミド610樹脂を主成分とし、そのポリアミド610樹脂の粘度数(ポリアミド610樹脂の濃度が1%となるように96%硫酸を溶媒とする溶液をISO307規格(JISK6933)に従って測定および計算した値)が80ml/g以上145ml/g以下の範囲であり、結晶核剤および離型剤などの成形助剤が含まれたポリアミド610樹脂組成物であることを特徴とする。
また、アルカリ乾電池用ガスケットを構成するポリアミド610樹脂組成物は、いったん射出成形に使用された同種の再生材を一部、または前記再生材の全部を材料として使用することが好ましい。さらに、前記再生材は、2回以上射出成形に使用された再生材とすることができる。
また、一部に薄肉部を備えるアルカリ乾電池用ガスケットの製造方法は、ポリアミド610樹脂を主成分とし、そのポリアミド610樹脂の粘度数(ポリアミド610樹脂の濃度が1%となるように96%硫酸を溶媒とする溶液をISO307規格(JISK6933)に従って測定および計算した値)が80ml/g以上145ml/g以下の範囲であり、結晶核剤および離型剤などの成形助剤が含まれたポリアミド610樹脂組成物を用いて射出成形により製造することを特徴とする。
また、アルカリ乾電池用ガスケットを製造する場合、射出成形時のポリアミド610樹脂組成物の溶融樹脂温度は、250〜280℃であることが好ましい。
さらに、アルカリ乾電池用ガスケットを製造する場合、ポリアミド610樹脂組成物は、いったん射出成形に使用された同種の再生材を一部に、または前記再生材の全部を材料として使用することが好ましい。
以上のように、本発明のアルカリ乾電池用ガスケットは、粘度数が80ml/g以上145ml/g以下の範囲のポリアミド610樹脂(以下PA610樹脂という)を主成分とするPA610樹脂組成物を材料として射出成形法によって作製されているので、アルカリ乾電池に必要な長寿命と機械的物性を満足し、かつ、炭化物や湯じわといったガスケットの品質不良による漏液が発生しないアルカリ乾電池を提供することができる。
具体的には、本発明のアルカリ乾電池用ガスケットは、PA610樹脂組成物を炭化物が発生しない適正な温度で溶融して射出成形しても、PA610樹脂組成物の成形時の流動性が優れるので湯じわが発生しにくい。しかも、本発明のアルカリ乾電池用ガスケットは、炭化物が発生しないので、炭化物が原因で液漏れが発生することもなく、機械的物性も満足する。その結果、本発明のアルカリ乾電池用ガスケットは、アルカリ乾電池の寿命が尽きるまで防爆安全弁となる薄肉部を正常に破断させることができるので、ガスケットの長寿命化が可能となる。
本実施形態に係るアルカリ乾電池用ガスケットをアルカリ乾電池に組み込んだ状態の模式的な断面図である。 本実施形態に係るアルカリ乾電池用ガスケットのアルカリ乾電池に組み込む前の断面図である。
以下に、本発明の実施形態について添付図面を参照しながら説明する。
図1は、本実施形態のアルカリ乾電池用のガスケット2を備える円筒型アルカリ乾電池1の断面図である。
アルカリ乾電池1は、亜鉛メッキを施した鉄製の有底円筒状の正極缶11内に、予め円筒形状に成形しておいた二酸化マンガンを含む正極材15を入れる。次に、正極材15の内径側へ筒状のセパレータ12を挿入する。さらに、セパレータ12の内側へ、高濃度の水酸化カリウム水溶液とゲル化剤とを含む電解液と、亜鉛を含む粒子状の負極材16とを混合させたものを収納する。
正極缶11の底面中央部には、外方へ突出する正極端子14が形成されている。そして、正極缶11の開口部は、ガスケット2を介して円板状の負極端子13で覆っている。ガスケット2は、正極缶11と負極端子13とを絶縁するとともに、正極缶11の開口部と負極端子13との間をシールする。
負極材16には、真鍮を釘状に成形して亜鉛メッキが施された集電体17が挿入されている。この集電体17は、一端の頭部17a上面と負極端子13の内面とが溶接によって接続されるとともに、ガスケット2の中央部に形成するボス孔21を貫通して負極材16内部へ挿入されている。
ガスケット2は、射出成形により成形される。ガスケット2は、図2にも示すように、ボス孔21を有する筒状のボス部22と、ボス部22の外周面に連結され、径方向外方に向かって延びる円板状の隔壁部24と、隔壁部24の外周縁全周に上方に向けて起立して形成される起立部23とを備える。集電体17は、ボス孔21に圧入状態で挿通させることによりボス部22で保持される。また、起立部23は、外周面が正極缶11の開口部内に圧接した状態で挿入される。
ガスケット2は、セパレータ12の上端部に配置させた状態で、正極缶11の開口部内に挿入させる。そして、ガスケット2の隔壁部24上に負極端子13を配置させた状態で正極缶11の開口端部を内側に折り曲げることにより、ガスケット2は、正極缶11と負極端子13との間に組み付けられた状態になる。具体的には、正極缶11の折り曲げにより、図1に示すように、ガスケット2の起立部23も折り曲げられて、正極缶11の開口端部と負極端子13の外周縁とにより起立部23が挟み込まれる。正極となる正極缶11と負極となる負極端子13とは、起立部23により絶縁された状態になる。
さらに、隔壁部24におけるボス部22との連結部には、電池内圧が正極缶11のカシメ強度よりも高く上昇する前に破断する薄肉部25が形成されている。薄肉部25は、電池の破裂を未然に防ぐ防爆安全弁としての機能を有する。
薄肉部25は、隔壁部24のボス部22との連結部の下面側に形成されるリング状の溝により構成されている。従って、薄肉部25の厚みは、薄肉部25が形成された位置よりも外側の隔壁部24の厚みよりも薄くなる。薄肉部25を形成する溝の壁面は、隔壁部24の下面に対して直角または鋭角のエッジ形状に形成しており、電池内圧により破断しやすい形状になっている。
本実施形態では、隔壁部24における薄肉部25に隣接する部分の厚みは0.6〜1.0mmであり、薄肉部25の厚みは0.4mm以下である。好ましくは薄肉部25の厚みは0.2〜0.3mmである。薄肉部25の位置は、隔壁部24にあれば特に限定されるものではなく、本実施形態に限らず、ボス部22から離れた隔壁部24の一部に形成してもよい。
本実施形態のガスケット2は、粘度数が80ml/g以上145ml/g以下の範囲のPA610樹脂を主成分とし、結晶核剤および離型剤などの成形助剤を含むPA610樹脂組成物を用いて射出成形により成形されている。PA610樹脂は、セバシン酸とヘキサメチレンジアミンの共縮重合体であり、PA610樹脂の重合方法は特に限定されない。PA610樹脂の重合方法は、溶融重合、界面重合、溶液重合、塊状重合、固相重合、およびこれらの方法を組み合わせた方法を利用することができる。通常、溶融重合が好ましく用いられる。
さらに、本実施形態で用いるPA610樹脂組成物は、PA610樹脂100重量部に対して、0.0001〜5重量部の範囲で、最大粒径が2.0μm以下の結晶核剤を添加したものを用いている。このような結晶核剤が添加されたPA610樹脂組成物を用いてガスケット2を成形することにより、所定以下の引張り伸びを有するガスケット2が得られる。
本実施形態に使用するPA610樹脂組成物に含まれる結晶核剤としては、タルク、焼成カオリン、ケイ酸マグネシウムなどの無機微粒子、酸化アルミニウムなどの金属酸化物、ステアリン酸アルミニウムなどの脂肪酸金属塩が挙げられる。結晶核剤は、0.0001〜5重量部の範囲で添加されるが、その最大粒径は2.0μm以下である。2.0μmを超えると、結晶が大きく育って伸びが大きくなり、安全弁作動圧が高くなり、薄肉部が破断しにくくなるので本発明の主旨にそぐわない。なかでも、微細な結晶が安定して形成されることから結晶核剤のサイズは1.0μm以下が特に好ましい。
一方、結晶核剤の添加量が多いと、結晶核剤自身が補強効果を示し、防爆安全弁の作動圧力にバラツキが発生する為、結晶核剤の添加量は0.0001〜5重量部の範囲であることが好ましく、さらに、好ましいのは、3重量部以下である。
また、本実施形態のPA610樹脂組成物には、離型剤、酸化防止剤などの添加物が電池機能へ影響を及ぼさない範囲で少量添加される。
特に離型剤は成形性を向上させることから併用が好ましい。たとえば、離型剤は、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸バリウム、モンタン酸マグネシウムなどの長鎖アルキル脂肪酸金属塩、長鎖アルキル脂肪酸エステルが挙げられる。離型剤の添加量は樹脂の物性に影響を与えない0.5重量部以下が好ましい。
本発明の主旨を逸脱しない範囲でポリアミド66樹脂、ポリアミド612樹脂などが少量添加されていてもかまわない。
ところで、アルカリ乾電池用のガスケットは、射出成形することにより、炭化物、湯じわ、ショートショットなどの成形不良が発生したりすると製品として使用できない。従って、ガスケット2は、炭化物や湯じわなどが発生しないように射出成形する必要がある。そこで、射出成形を行う際に炭化物が発生しないとされる溶融樹脂温度の範囲(250℃〜280℃)内で射出成形しても、溶融樹脂の流動性が良く、湯じわなどが発生しないPA610樹脂組成物の粘度数を数値化した。粘度数は、ISO307規格(JISK6933)に準拠して96%硫酸中、濃度1%,温度25℃で測定した値である。すなわち、ポリアミド樹脂250mgを96重量%硫酸25mlに25℃で溶解した溶液を作製する。この溶液と溶媒のみを恒温槽によって25℃に保ったウベローデ型粘度計により流下時間をそれぞれ測定する。ISO307規格より、溶媒と、同溶媒中の溶液との流下時間の比は、溶媒の粘度(η0)と溶液の粘度(η)との比に等しいことが認められることから、粘度数(VN)は次式に従って算出できる。
VN=(η/η0−1)×1/c
(式中、η/η0は使用した溶媒中の溶液の相対粘度、cは溶液中のポリアミド樹脂の濃度(/ml)である。)
本実施形態で用いるPA610樹脂組成物は、具体的には、粘度数が80ml/g以上145ml/g以下の範囲で表されるものを使用する。
粘度数が80ml/gより低いPA610樹脂組成物は、溶融粘度が低いため、機械的強度が低下する。例えば、ガスケット2のボス孔21に集電体17を挿入する際にボス部22が割れてしまうなど、粘度数が80ml/gより低いPA610樹脂組成物は、ガスケット2に必要な機械的物性を満足しない。
また、粘度数が145ml/gを超えるPA610樹脂組成物は、射出成形時の粘度が高すぎて流動性が低下しショートショットが発生する。ガスケットの形状を得るためには樹脂の分解温度である280℃を超えた温度にまで上げて、溶融粘度を下げないと成形できない。粘度数が145ml/gを超えるPA610樹脂組成物は、溶融温度が280℃を超えた場合には、炭化物の発生を抑止できない。また、粘度数が145ml/gを超えるPA610樹脂組成物は、溶融温度を280℃以下とすると、粘度が高くなって、湯じわやショートショットが発生して成形品表面外観も悪化する。
PA610樹脂組成物の粘度数は、上述のとおり80ml/g以上145ml/g以下の範囲とするが、材料ロットによるバラつきを考慮すると、粘度数が90ml/g以上で140ml/g以下が好ましい。
さらに、より外観の不良が少なくでき、射出成形機のメンテナンス周期を延ばすことができて、安定した生産を行うには、PA610樹脂組成物の粘度数は、100ml/g以上で135ml/g以下が特に好ましい。
本実施形態のガスケット2の製造に使用する射出成形機は、通常の射出成形に使用される射出成形機を用いる。製品の突き出し工程においては、本実施形態のガスケット2が落下することによって金型外へ排出される横型式射出成形機の方が、ガスケット2を取り出すために追加の取り出し装置が不要になり、かつ、成形サイクルを短縮できる利点がある。
本実施形態に使用される射出成形用金型は、通常の射出成形に使用される機構、例えば、ガスケット形状の空孔形成されたキャビティー、射出成形機からキャビティーまで溶融されたPA610樹脂組成物が通るランナー、ランナーとキャビティーとの境界部であるゲートおよびキャビティー内で冷え固まったガスケットを取り出すための突き出し機構が具備された射出成形用金型が使用される。
本実施形態に使用される射出成形条件は、一般的なポリアミド樹脂の射出成形に用いられる成形条件の設定方法が使用される。たとえば、溶融樹脂の温度は250℃以上280℃以下、金型温度は60℃以上90℃以下で設定する。溶融樹脂の温度を250℃以上280℃以下としたのは、溶融樹脂の温度が低すぎると材料がキャビティーへ行き渡らなくなりショートショットが発生する虞があり、溶融樹脂の温度が高すぎると、炭化物の発生が多くなる虞があるからである。また、金型温度を60℃以上90℃以下としたのは、金型温度が低すぎると結晶化度が低くなり寸法の長期安定性が低下し漏液を起こす虞があり、金型温度が高すぎると溶融樹脂が冷え固まるための時間が長くなり生産性が著しく低下するからである。射出速度および保持圧力はガスケット成形品の寸法および外観の良し悪しを確認しながら適宜選択することが出来る。
ランナーは、毎回の射出成形工程に対してランナーで成形された部分が冷却固化排出されるコールドランナー方式、常にランナーでの樹脂が溶融状態で維持されるホットランナー方式、射出成形機に近い側のランナーが常に溶融状態であり、キャビティーに近い側のランナーで成形された部分(以下、ランナー成形部分という)のみが冷却固化排出されるセミホットランナー方式から選択される。どのランナー方式を採用するかは、ガスケットに求められる品質レベル、生産性をもとに適宜選択することが出来る。
コールドランナー方式、およびセミホットランナー方式の射出成形金型を選択した場合、ランナー成形部分が排出されるが、ランナー成形部分は粉砕機を使って市販のPA610樹脂組成物ペレットと類似のサイズにまで粉砕することによって、再生材から成るガスケットの材料として活用することが出来る。
再生材は熱劣化により粘度数が低下する可能性があるが、粘度数が80ml/g以上であればガスケットの品質に影響を与えないことがわかった。よって、市販されているPA610樹脂組成物でPA610樹脂の粘度数が規定値の範囲内の材料を用いて射出成形を行った時に排出されるランナーを粉砕機により市販材と同等サイズの大きさへ粉砕して、強力磁石などによって金属を確実に取り除いた再生材をそのままガスケット用成形材として使用することができる。さらに、ガスケット用成形材として、全て再生材を使用することもできるし、再生材と市販材料とを一定の割合でブレンドして使用することもできる。
再生材をガスケット用成形材として使用する場合、再生材を繰り返し使用し、ランナー成形部分の粘度数が80ml/g未満になった時点で廃棄する方法を採用することができる。また、再生材と市販材料とを一定の割合でブレンドする場合は、あらかじめ射出成形によって排出されるランナーの粘度数が80ml/g未満にならない再生材と市販材料とのブレンド比率を求めておき、その割合を維持することができる2材料混合機を使って再生材と市販材料をブレンドして射出成形機へ供給するシステムを構築して連続的にガスケットを生産する方法を選択することもできる。
本実施形態のアルカリ乾電池は、正極材15、セパレータ12、電解液及び負極材16を収納した正極缶11の開口部に、負極端子13及び集電体17が取り付けられたガスケット2を組み込んだ後に、正極缶11の開口部とガスケット2の起立部23とをカシメることにより完成する。
ガスケット2は、ボス孔21へ集電体17を圧入する際にボス孔21が割れることを防ぐ為に適宜吸水された状態で使用してもよいし、射出成形法により成形されたガスケットをそのまま使用してもかまわない。
尚、本発明のアルカリ乾電池用ガスケットは上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、本発明主旨の範囲内で種々の変更を施すことが可能である。また、本発明のアルカリ乾電池用ガスケットは、射出成形法により成形されるがガスケットの作製に使用される射出成形用金型の種類は限定されない。例えば、射出成形用金型は、前述したように、ガスケットの品質の安定化を優先する場合にはコールドランナー方式の金型、生産性を優先させる場合はホットランナー方式の金型、両方のバランスを考慮するならセミホットランナー方式の金型を使用することができる。
さらに、本発明のアルカリ乾電池用ガスケットは、図1に示した円筒形アルカリ乾電池に限らず、一般の円筒形のマンガン電池、角型やボタン型電池等の封口用部品にも適用できる。本発明のガスケットは、電解液がアルカリ性のものである電池、例えばニッケル水素電池の絶縁用樹脂部品などにも適応できる。ニッケル水素電池としては、円筒形ニッケル水素二次電池や、ハイブリッド車両や電気自動車に使用されるニッケル水素二次電池が挙げられる。また、本発明のガスケットは、アルカリ蓄電池にも適用できる。
さらに、本発明のPA610樹脂組成物を用いて成形したアルカリ乾電池用ガスケットをリサイクルして、再度アルカリ乾電池用ガスケットを成形することもできる。
以下にPA610樹脂の粘度数が異なるPA610樹脂組成物を用いて作製したガスケットの実施例、比較例を示す。本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。尚、実施例、比較例には、以下の粘度数の異なるPA610樹脂を用いている。また、PA610樹脂組成物の再生材は、粘度数110ml/gのPA610樹脂を使用して射出成形により成形されたランナー成形部分を使用した。各実施例、比較例には、結晶核剤として、PA610樹脂(再生材を含む)100重量部に対してケイ酸マグネシウムを0.3重量部添加し、離型剤として、PA610樹脂(再生材を含む)100重量部に対してステアリン酸マグネシウムを0.5重量部添加した。
[ポリアミド610樹脂組成物]
(実施例1)
PA610樹脂の粘度数:145ml/g
ガスケット製作時のPA610樹脂組成物の溶融樹脂温度:280℃
(実施例2)
PA610樹脂の粘度数:135ml/g
ガスケット製作時のPA610樹脂組成物の溶融樹脂温度:270℃
(実施例3)
PA610樹脂の粘度数:120ml/g
ガスケット製作時のPA610樹脂組成物の溶融樹脂温度:270℃
(実施例4)
PA610樹脂の粘度数:110ml/g
ガスケット製作時のPA610樹脂組成物の溶融樹脂温度:260℃
(実施例5)
PA610樹脂の粘度数:100ml/g
ガスケット製作時のPA610樹脂組成物の溶融樹脂温度:260℃
(実施例6)
PA610樹脂の粘度数:90ml/g
ガスケット製作時のPA610樹脂組成物の溶融樹脂温度:250℃
(実施例7)
PA610樹脂の粘度数:80ml/g
ガスケット製作時のPA610樹脂組成物の溶融樹脂温度:250℃
(比較例1)
PA610樹脂の粘度数:150ml/g
ガスケット製作時のPA610樹脂組成物の溶融樹脂温度:290℃
(比較例2)
PA610樹脂の粘度数:70ml/g
ガスケット製作時のPA610樹脂組成物の溶融樹脂温度:250℃
(実施例8)
PA610樹脂:100重量部
ランナー成形部分からなる再生材のPA610樹脂:0重量部
PA610樹脂の粘度数:110ml/g
ガスケット製作時のPA610樹脂組成物の溶融樹脂温度:270℃
(実施例9)
PA610樹脂:0重量部
ランナー成形部分からなる再生材のPA610樹脂:100重量部(再生回数1回)
再生前のPA610樹脂の粘度数:110ml/g
ガスケット製作時のPA610樹脂組成物の溶融樹脂温度:270℃
(実施例10)
PA610樹脂:0重量部
ランナー成形部分からなる再生材のPA610樹脂:100重量部(再生回数2回)
再生前のPA610樹脂の粘度数:110ml/g
ガスケット製作時のPA610樹脂組成物の溶融樹脂温度:270℃
(実施例11)
PA610樹脂:0重量部
ランナー成形部分からなる再生材のPA610樹脂:100重量部(再生回数3回)
再生前のPA610樹脂の粘度数:110ml/g
ガスケット製作時のPA610樹脂組成物の溶融樹脂温度:270℃
(実施例12)
PA610樹脂:10重量部
ランナー成形部分からなる再生材のPA610樹脂:30重量部(再生回数1回)
ランナー成形部分からなる再生材のPA610樹脂:30重量部(再生回数2回)
ランナー成形部分からなる再生材のPA610樹脂:30重量部(再生回数3回)
再生前のPA610樹脂の粘度数:110ml/g
ガスケット製作時のPA610樹脂組成物の溶融樹脂温度:270℃
(実施例13)
PA610樹脂:75重量部
ランナー成形部分からなる再生材のPA610樹脂:12.4重量部(再生回数1回)
ランナー成形部分からなる再生材のPA610樹脂:6.3重量部(再生回数2回)
ランナー成形部分からなる再生材のPA610樹脂:6.3重量部(再生回数3回)
再生前のPA610樹脂の粘度数:110ml/g
ガスケット製作時のPA610樹脂組成物の溶融樹脂温度:270℃
なお、実施例および比較例に示す粘度数は、上記実施形態で説明したとおり、ISO307規格(JISK6933)に従って96%濃硫酸溶媒にPA610樹脂を1%溶解し、25℃にて測定したものである。またこれらの材料は射出成形を行う直前に環境温度80℃の乾燥機にて5時間以上乾燥させたものである。
実施例および比較例に示す樹脂組成物および溶融樹脂温度によって作製した各ガスケットの評価は(1)成形性(ショートショット、バリ、離型不良など)、(2)ガスケット外観(湯じわ、炭化物)、(3)集電体挿入時のボス部のクラック・割れの有無、(4)防爆安全弁作動評価(安全弁作動時間)とした。
ガスケットの成形性などの評価を行うためにガスケット成形用の射出成形機として、住友重機械製SE−100(型締め力980kN、スクリュー径32mm)を使用した。金型は単三アルカリ乾電池用ガスケットを成形する金型を使用した。金型温度は70℃に統一したが、その他の主要な成形加工条件は樹脂の特性、成形品の外観に応じて最適な条件を採用しサンプルを取得した。
(試験方法1)成形性
実施例および比較例に示す樹脂組成物および溶融樹脂温度によって単三アルカリ乾電池用ガスケットを成形し、それぞれの条件で作成したガスケットを100個取り出して目視で確認した際、ショートショットまたはバリといった成形不良が発生せずに成形できた場合は“良好”とした。ガスケットサンプルの中にショートショットまたはバリが発生したものが発見された場合は“不良”と判断した。
(試験方法2)ガスケット外観
実施例および比較例に示す材料および溶融樹脂温度によって成形された単三アルカリ電池用ガスケットについて、それぞれの条件ごとに任意に100個のガスケットサンプルを取出し、10倍の拡大鏡でガスケットの外観を観察した際、薄肉部の形状が正常で、湯じわ、及び炭化物が全く無い場合を外観が正常であるとして“良好”、湯じわ、または炭化物が発生して電池性能上問題が懸念される外観不良があった場合を“不適”とした。
また、成形された単三アルカリ電池用ガスケットについて、任意に10000個取出し、面画像検査装置を用いて薄肉部の不良を確認して、不良発生率が1%以下のものを“良好”とし、不良発生率が1%より多い場合は、“不適”とした。
2種類の外観検査方法において、いずれの検査方法によっても良好な結果が得られたものを“良好”と判断し、一つでも“不適”のレベルに至ったものを“不良”と判断した。
(試験方法3)ボス部のクラックの有無
成形された各単三アルカリ電池用ガスケットについて、任意に100個取出し、ボス部に通常使用される集電体より20%太い金属棒を挿入してクラックもしくは割れが発生しなかったものを“良好”、クラックもしくは割れが発生したものを“不良”とした。
(試験方法4)防爆安全弁作動評価
ガスケットが組み込まれたアルカリ電池をショートなど間違った使い方がなされたときに防爆安全弁が動作する時間を評価した。具体的には実施例および比較例に記載のポリアミド610樹脂を材料として、単三用アルカリ乾電池のガスケットを作製した。作製したガスケットを温度25℃、湿度50%環境で吸水率が平衡となる水分率まで吸水させた。そして、このガスケットを特許第5659180号に基づいて作製した破壊圧力測定機を使用して、昇圧開始時点から安全弁が作動(ガスケット薄肉部が破壊)するまでの時間を測定した。この実験をそれぞれの実施例および比較例のガスケットを10回繰り返して、それぞれの平均値を求めた。
なお、上記破壊圧力測定機(特許第5659180)は、内部にガスケットが保持され、ガスケットの下面に油圧を作用させるための油圧作用室、及び、ガスケットの上面に対向して形成される油排出室を備えるガスケットホルダと、ガスケットホルダの油圧作用室に油を供給してガスケットの下面側に油圧を作用させ、この油圧によりガスケットが破壊されて油排出室に排出された油を回収して再度油圧作用室に供給するために油圧を発生させる油圧発生器と、ガスケットの下面側に作用する油圧を測定する圧力計とを備えるものである。油圧発生器は、空圧源から供給される空圧で軸方向に移動するピストンロッド部を備えるエアシリンダ部と、当該ピストンロッド部の一部が軸方向に移動可能に配置される油圧室を有し、ピストンロッド部の移動により油を加圧してガスケットホルダの油圧作用室に油を供給してガスケットの下面側に油圧を作用させると共に、油排出室に排出された油を油圧室に回収する油圧シリンダ部とを備える。
[評価結果]
実施例1〜実施例7では、いずれも試験方法1による成形性(ショートショット、バリ)、試験方法2によるガスケット外観(湯じわ、炭化物)、試験方法3によるクラック・割れの有無(ボス割れ等の発生率)について、すべて「良好」の評価であった。また、試験方法4による防爆安全弁作動評価についても、所定の破壊圧に対して適切な時間内で正常に安全弁作動(ガスケット薄肉部が破壊)することが検証された。
その結果、実施例1〜実施例7のPA610樹脂組成物で作製するガスケットは、量産性に優れ、アルカリ乾電池ガスケットに必要な要求事項を満足するばかりでなく、このガスケットを使用したアルカリ乾電池は、長寿命と高い安全性を有することがわかった。
比較例1では、試験方法1による成形性(ショートショット、バリ)はショートショットが発生し、試験方法2によるガスケット外観(湯じわ、炭化物)は湯じわまたは炭化物が発生し、試験方法3によるクラック・割れの有無(ボス割れ等の発生率)もクラックが発生し、すべて「不良」の評価であった。また、試験方法4による防爆安全弁作動評価は、安全弁作動時間が長くなっていた。
以上のことから、比較例1のガスケットは、成形性、外観、機械的強度に劣っていることが分かった。その結果、比較例1のPA610樹脂組成物で作製するガスケットは、量産性には課題が多く、アルカリ乾電池ガスケットに必要な要求事項を満足せず、このガスケットを使用したアルカリ乾電池は、長寿命化及び安全性が期待できないことがわかった。
比較例2では、試験方法1による成形性(ショートショット、バリ)は大半のガスケットにバリが発生したために「不良」の評価であった。試験方法2によるガスケット外観(湯じわ、炭化物)は湯じわ、炭化物は発生しなかったので「良好」の評価であった。試験方法3によるクラック・割れの有無(ボス割れ等の発生率)はクラックおよび割れが発生したために「不良」の評価であった。また、試験方法4による防爆安全弁作動評価は、安全弁作動時間が短くなっていた。
以上のことから、比較例2のガスケットは、成形性、機械的強度に劣っていることが分かった。その結果、比較例2のPA610樹脂組成物で作製するガスケットは、量産性には課題が多く、アルカリ乾電池ガスケットに必要な要求事項を満足せず、このガスケットを使用したアルカリ乾電池は、長寿命化及び安全性が期待できないことがわかった。
実施例8〜実施例13では、いずれも試験方法1による成形性(ショートショット、バリ)、試験方法2によるガスケット外観(湯じわ、炭化物)、試験方法3によるクラック・割れの有無(ボス割れ等の発生率)は、すべて「良好」の評価であった。また、試験方法4による防爆安全弁作動評価についても、所定の破壊圧に対して適切な時間内で正常に安全弁作動(ガスケット薄肉部が破壊)することが確認された。
その結果、実施例9〜実施例13の結果から明らかなように、PA610樹脂組成物の再生材を使用して作製したガスケットも、量産性に優れ、アルカリ乾電池ガスケットに必要な要求事項を満足するばかりでなく、このガスケットを使用したアルカリ乾電池は、長寿命と高い安全性を有することがわかった。
以下の表1に実施例1〜実施例7、比較例1〜比較例2の試験結果を示し、表2に実施例8〜実施例13の試験結果を示す。
Figure 0006323971
Figure 0006323971
以上の実施例及び比較例の結果から、粘度数が80ml/g以上145ml/g以下の範囲のPA610樹脂組成物は量産性に優れることがわかった。またこのPA610樹脂組成物によって作られたガスケットはアルカリ乾電池ガスケットに必要な要求事項を満足することがわかり、このガスケットを使用したアルカリ乾電池は、長寿命と高い安全性を有することがわかった。
また、ポリアミド610樹脂組成物に再生材を用いることにより、ポリアミド610樹脂組成物の適正溶融温度において、溶融時の粘度を下げることができながら、アルカリ乾電池に必要な長寿命と機械的物性を満足することがわかった。さらに、射出成形工程で不要となるランナー成形部分などを粉砕工程によりペレット状へ加工した再生材を用いるので、コストを低減することができる。特に、2回以上射出成形に使用された再生材を用いることにより、流動性を調整しやすくなる。
また、アルカリ乾電池用ガスケットを製造する場合、射出成形時のポリアミド610樹脂組成物の溶融樹脂温度を、250〜280℃とすることにより、炭化物の発生が起こらずに、機械的物性の優れたガスケットを製造できる。
本発明の電池用ガスケットは、アルカリ乾電池の安全で高寿命化が可能となり、電解液へ高アルカリ水溶液を用いるニッケル水素電池にも良好に適用できるものである。
1 アルカリ乾電池
2 ガスケット
11 正極缶
12 セパレータ
13 負極端子
14 正極端子
15 正極材
16 負極材
17 集電体
17a 頭部
21 ボス孔
22 ボス部
23 起立部
24 隔壁部
25 薄肉部

Claims (6)

  1. 樹脂組成物を用いて射出成形により形成され、一部に薄肉部を有するアルカリ乾電池用ガスケットにおいて、
    樹脂組成物は、ポリアミド610樹脂を主成分とし、そのポリアミド610樹脂の粘度数が80ml/g以上145ml/g以下の範囲であり、結晶核剤および離型剤などの成形助剤が含まれたポリアミド610樹脂組成物であることを特徴とするアルカリ乾電池用ガスケット。
  2. 請求項1に記載のアルカリ乾電池用ガスケットにおいて、
    ポリアミド610樹脂組成物は、いったん射出成形に使用された同種の再生材を一部に、または前記再生材の全部を材料として使用したものであることを特徴とするアルカリ乾電池用ガスケット。
  3. 請求項2に記載のアルカリ乾電池用ガスケットにおいて、
    前記再生材は、2回以上射出成形に使用された再生材であることを特徴とするアルカリ乾電池用ガスケット。
  4. 一部に薄肉部を備えるアルカリ乾電池用ガスケットの製造方法であって、
    ポリアミド610樹脂を主成分とし、そのポリアミド610樹脂の粘度数が80ml/g以上145ml/g以下の範囲であり、結晶核剤および離型剤などの成形助剤が含まれたポリアミド610樹脂組成物を用いて射出成形により製造することを特徴とするアルカリ乾電池用ガスケットの製造方法。
  5. 請求項4に記載のアルカリ乾電池用ガスケットの製造方法において、
    射出成形時のポリアミド610樹脂組成物の溶融樹脂温度が250〜280℃であることを特徴とするアルカリ乾電池用ガスケットの製造方法。
  6. 請求項4または請求項5に記載のアルカリ乾電池用ガスケットの製造方法において、
    ポリアミド610樹脂組成物は、いったん射出成形に使用された同種の再生材を一部に、または前記再生材の全部を材料として使用していることを特徴とするアルカリ乾電池用ガスケットの製造方法。
JP2017224285A 2017-04-07 2017-11-22 アルカリ乾電池用ガスケットおよびその製造方法 Active JP6323971B1 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017076497 2017-04-07
JP2017076497 2017-04-07

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP6323971B1 true JP6323971B1 (ja) 2018-05-16
JP2018181825A JP2018181825A (ja) 2018-11-15

Family

ID=62143874

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017224285A Active JP6323971B1 (ja) 2017-04-07 2017-11-22 アルカリ乾電池用ガスケットおよびその製造方法

Country Status (6)

Country Link
US (1) US10826031B2 (ja)
EP (1) EP3413372B1 (ja)
JP (1) JP6323971B1 (ja)
CN (1) CN109075274A (ja)
PL (1) PL3413372T3 (ja)
WO (1) WO2018185971A1 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2020213212A1 (ja) * 2019-04-15 2020-10-22 パナソニックIpマネジメント株式会社 アルカリ乾電池用ガスケットおよびアルカリ乾電池
JP7286429B2 (ja) * 2019-06-20 2023-06-05 Fdk株式会社 封口ガスケット、及び電池
CN115485920B (zh) * 2020-03-19 2024-11-12 东丽株式会社 碱性干电池密封垫
WO2021237079A1 (en) 2020-05-22 2021-11-25 Duracell U.S. Operations, Inc. Seal assembly for a battery cell

Family Cites Families (32)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0107267A1 (en) 1982-06-28 1984-05-02 Union Carbide Corporation Galvanic cell having pressure relief cover
HU914046D0 (en) 1991-12-19 1992-04-28 Environmetal Batteries Systems Cylindrical alkaline manganese dioxide zinc cell with improved lower sealing
JPH0927305A (ja) 1995-07-11 1997-01-28 Unitika Ltd アルカリ電池封口ガスケット用材料
US5776631A (en) 1995-12-06 1998-07-07 Eveready Battery Company, Inc. Safety snap-through seal for galvanic cells
JP2001351586A (ja) 2000-06-08 2001-12-21 Fdk Corp アルカリ電池
WO2002073715A1 (en) 2001-03-07 2002-09-19 Rayovac Corporation Independent seal and vent for an electrochemical cell
AU2003209133A1 (en) 2002-02-11 2003-09-04 Rayovac Corporation Vent for cylindrical electrochemical batteries
US6936079B2 (en) 2002-03-28 2005-08-30 Eveready Battery Company, Inc. Process for assembling an electrochemical cell
JP2003292941A (ja) * 2002-03-29 2003-10-15 Kuraray Co Ltd シール材
US20060083985A1 (en) 2004-10-14 2006-04-20 Rayovac Corporation Electrochemical cell having improved gasket
JP4852284B2 (ja) 2005-09-12 2012-01-11 Fdkエナジー株式会社 アルカリ乾電池の封口ガスケット
JP4944482B2 (ja) * 2006-04-19 2012-05-30 パナソニック株式会社 アルカリ電池
JP2008222920A (ja) 2007-03-14 2008-09-25 Toray Ind Inc ポリアミド樹脂組成物
JP5185758B2 (ja) * 2007-04-12 2013-04-17 パナソニック株式会社 電池用ガスケット及びアルカリ乾電池
JP5470611B2 (ja) 2007-04-12 2014-04-16 旭化成ケミカルズ株式会社 ポリアミド樹脂組成物及び成形品
JP2009032639A (ja) 2007-06-29 2009-02-12 Toray Ind Inc 電池ガスケット用ポリアミド樹脂組成物
JP4713550B2 (ja) * 2007-08-02 2011-06-29 パナソニック株式会社 アルカリ乾電池および電池パック
JP2009215514A (ja) 2008-03-13 2009-09-24 Toray Ind Inc ポリアミド樹脂組成物
JP5388165B2 (ja) * 2008-04-25 2014-01-15 旭化成ケミカルズ株式会社 難燃性樹脂組成物
JP2009298883A (ja) * 2008-06-11 2009-12-24 Toray Ind Inc ポリアミド樹脂成形品の製造方法
JP2010031210A (ja) 2008-07-31 2010-02-12 Toray Ind Inc ポリアミド樹脂組成物
JP2010073502A (ja) 2008-09-18 2010-04-02 Fdk Energy Co Ltd 筒型電池用封口ガスケット及びそれ用の成形金型、筒型アルカリ電池
WO2010041327A1 (ja) * 2008-10-10 2010-04-15 旭化成ケミカルズ株式会社 ポリアミド樹脂組成物及び成形品
BR112012024187B1 (pt) * 2010-03-30 2019-12-31 Basf Se uso de materiais de moldagem termoplásticos, e, moldagem
FR2958796B1 (fr) 2010-04-13 2012-04-13 Rhodia Operations Garniture d'etancheite en polyamide pour piles alcalines.
CN103003996B (zh) 2010-05-21 2016-02-03 枫叶能源技术公司 密封电化学单电池及其制造方法和负极端子封闭组件
TWI529212B (zh) * 2010-08-18 2016-04-11 Vertellus Specialties Inc 由混練聚醯胺與烯烴-順丁烯二酐聚合物所形成之組合物、方法及製品
JP5659180B2 (ja) 2012-03-21 2015-01-28 新生化学工業株式会社 ガスケットの破壊圧測定機
JP6083024B2 (ja) * 2013-07-25 2017-02-22 新生化学工業株式会社 アルカリ乾電池用ガスケット
FR3010235B1 (fr) * 2013-08-29 2016-12-30 Arkema France Joint pour pile base sur une composition de polyamide
CN104425777A (zh) 2013-08-29 2015-03-18 苏州翰普高分子材料有限公司 基于聚酰胺组合物的电池密封垫
JP6447041B2 (ja) * 2014-11-18 2019-01-09 東レ株式会社 ポリアミド樹脂成形品の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
WO2018185971A1 (ja) 2018-10-11
US20200091471A1 (en) 2020-03-19
EP3413372A4 (en) 2019-11-06
CN109075274A (zh) 2018-12-21
EP3413372B1 (en) 2023-01-04
PL3413372T3 (pl) 2023-04-24
JP2018181825A (ja) 2018-11-15
US10826031B2 (en) 2020-11-03
EP3413372A1 (en) 2018-12-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6323971B1 (ja) アルカリ乾電池用ガスケットおよびその製造方法
JP2006196191A (ja) 鉛蓄電池
EP1483798B1 (en) Seal for electrochemical cell
US20150065634A1 (en) Battery gasket based on a polyamide composition
JP6083024B2 (ja) アルカリ乾電池用ガスケット
JP5470611B2 (ja) ポリアミド樹脂組成物及び成形品
CN101867067B (zh) 一种防爆镍电池及其所使用的防爆球和它们的制备方法
JP2013114888A (ja) アルカリ蓄電及びこのアルカリ蓄電池を用いたアルカリ蓄電池システム
JP5185758B2 (ja) 電池用ガスケット及びアルカリ乾電池
HK1262926A1 (en) Gasket for alkaline dry battery, and method for producing same
EP2747172B1 (en) Rubber valve body for sealed battery, safety valve device and alkaline storage battery
CN103337600A (zh) 一种碱性干电池用正极壳体及碱性干电池
BR112012025933B1 (pt) vedante para pilhas alcalinas, pilha alcalina, processo de fabricação de vedante e uso de uma composição
JP2017069097A (ja) アルカリ電池
US20050271942A1 (en) Alkaline dry battery and method of producing the same
JP2008282787A (ja) 鉛蓄電池用添加剤タブレットおよびその製造法
JP2013012431A (ja) アルカリ蓄電池用セパレータ及びこのセパレータを用いたアルカリ蓄電池
JP2010073502A (ja) 筒型電池用封口ガスケット及びそれ用の成形金型、筒型アルカリ電池
JP5779453B2 (ja) アルカリ電池
JP5919583B1 (ja) アルカリ乾電池
JP7058235B2 (ja) アルカリ二次電池用電槽、アルカリ二次電池用電槽の製造方法、及びアルカリ二次電池
WO2020213212A1 (ja) アルカリ乾電池用ガスケットおよびアルカリ乾電池
JP7190721B2 (ja) 非水電解液電池用ガスケットおよびその製造方法
JP2023111404A (ja) アルカリ電池
JP2019016477A (ja) リチウム電池用ガスケット

Legal Events

Date Code Title Description
A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20180305

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180403

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180409

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6323971

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250