本発明の好ましい実施形態の下記の詳細な説明および本明細書に含まれる実施例を参照することにより、本発明をより容易に理解することができる。本明細書において使用される術語は、具体的な実施形態を記述することのみを目的とするものであり、限定を意図したものではないことを理解されたい。さらに、本明細書において具体的に定義されているのでない限り、本明細書において使用される術語には、関連技術分野において公知の通りのその慣習的な意味が与えられていることを理解されたい。
本明細書において使用される場合、単数形「a」、「an」および「the」は、別段の指示がない限り、複数の参照物を含む。例えば、「a」置換基は、1つまたは複数の置換基を含む。
「アルキル」は、指定数の炭素原子を有する直鎖および分枝鎖基を含む飽和一価脂肪族炭化水素ラジカルを指す。アルキル置換基は、典型的には、1から20個の炭素原子(「C1〜C20アルキル」)、好ましくは1から12個の炭素原子(「C1〜C12アルキル」)、より好ましくは1から8個の炭素原子(「C1〜C8アルキル」)、または1から6個の炭素原子(「C1〜C6アルキル」)、または1から4個の炭素原子(「C1〜C4アルキル」)を含有する。アルキル基の例は、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソ−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、n−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル等を含む。アルキル基は、置換されていても非置換であってもよい。特に、別段の定めがない限り、アルキル基は、1つまたは複数の、最大でアルキル部分上に存在する水素原子の総数のハロ基によって置換されてよい。故に、C1〜C4アルキルは、ハロゲン化アルキル基、特に、1から4個の炭素原子を有するフッ素化アルキル基、例えば、トリフルオロメチルまたはジフルオロエチル(すなわち、CF3および−CH2CHF2)を包含する。
置換されていてもよいものとして本明細書において記述されているアルキル基は、別段の指示がない限り、独立に選択される1つまたは複数の置換基によって置換されていてよい。置換基の総数は、そのような置換が化学的に意味を為す程度まで、アルキル部分上の水素原子の総数と等しくてよい。置換されていてもよいアルキル基は、典型的には、1から6個までの任意選択の置換基、時に1から5個の任意選択の置換基、好ましくは1から4個までの任意選択の置換基、またはより好ましくは1から3個までの任意選択の置換基を含有する。
アルキルに好適な任意選択の置換基は、C3〜C8シクロアルキル、3〜12員のヘテロシクリル、C6〜C12アリールおよび5〜12員のヘテロアリール、ハロ、=O(オキソ)、=S(チオノ)、=N−CN、=N−ORX、=NRX、−CN、−C(O)Rx、−CO2Rx、−C(O)NRxRy、−SRx、−SORx、−SO2Rx、−SO2NRxRy、−NO2、−NRxRy、−NRxC(O)Ry、−NRxC(O)NRxRy、−NRxC(O)ORx、−NRxSO2Ry、−NRxSO2NRxRy、−ORx、−OC(O)Rxおよび−OC(O)NRxRyを含むがこれらに限定されず、ここで、各RxおよびRyは、独立に、H、C1〜C8アルキル、C1〜C8アシル、C2〜C8アルケニル、C2〜C8アルキニル、C3〜C8シクロアルキル、3〜12員のヘテロシクリル、C6〜C12アリールもしくは5〜12員のヘテロアリールであるか、またはRxおよびRyは、それらが結合したN原子と一緒になって、O、NおよびSから選択される1、2または3個の追加のヘテロ原子をそれぞれ含有していてよい3〜12員のヘテロシクリルまたは5〜12員のヘテロアリールを形成してよく、各RxおよびRyは、ハロ、=O、=S、=N−CN、=N−OR’、=NR’、−CN、−C(O)R’、−CO2R’、−C(O)NR’2、−SR’、−SOR’、−SO2R’、−SO2NR’2、−NO2、−NR’2、−NR’C(O)R’、−NR’C(O)NR’2、−NR’C(O)OR’、−NR’SO2R’、−NR’SO2NR’2、−OR’、−OC(O)R’および−OC(O)NR’2からなる群から独立に選択される1から3個の置換基で置換されていてもよく、ここで、各R’は、独立に、H、C1〜C8アルキル、C1〜C8アシル、C2〜C8アルケニル、C2〜C8アルキニル、C3〜C8シクロアルキル、3〜12員のヘテロシクリル、C6〜C12アリールまたはC5〜C12ヘテロアリールであり、ここで、各前記C3〜C8シクロアルキル、3〜12員のヘテロシクリル、C6〜C12アリールおよび5〜12員のヘテロアリールは、本明細書においてさらに定義されている通りに置換されていてもよい。
アルキル上の典型的な置換基は、ハロ、−OH、C1〜C4アルコキシ、−O−C6〜C12アリール、−CN、=O、−COORx、−OC(O)Rx、−C(O)NRxRy、−NRxC(O)Ry、−NRxRy、C3〜C8シクロアルキル、C6〜C12アリール、5〜12員のヘテロアリールおよび3〜12員のヘテロシクリルを含み、ここで、各RxおよびRyは、独立に、HもしくはC1〜C4アルキルであるか、またはRxおよびRyは、それらが結合したNと一緒になって、O、NおよびSから選択される1、2もしくは3個の追加のヘテロ原子をそれぞれ含有していてよい3〜12員のヘテロシクリルもしくは5〜12員のヘテロアリール環を形成してよく、ここで、各前記C3〜C8シクロアルキル、C6〜C12アリール、5〜12員のヘテロアリールおよび3〜12員のヘテロシクリルは、ハロ、−OH、=O、C1〜C4アルキル、C1〜C4アルコキシ、C1〜C6ハロアルキル、C1〜C6ヒドロキシアルキル、C1〜C4アルコキシ−C1〜C6アルキル、−CN、−NH2、−NH(C1〜C4アルキル)および−N(C1〜C4アルキル)2からなる群から独立に選択される1から3個の置換基によって置換されていてもよい。
いくつかの実施形態において、アルキルは、1個または複数の置換基によって、好ましくは1から3個の置換基によって置換されていてもよく、該置換基は、ハロ、−OH、C1〜C4アルコキシ、−O−C6〜C12アリール、−CN、=O、−COORx、−OC(O)Rx、−C(O)NRxRy、−NRxC(O)Ry、−NRxRy、C3〜C8シクロアルキル、C6〜C12アリール、5〜12員のヘテロアリールおよび3〜12員のヘテロシクリルからなる群から独立に選択され、ここで、各RxおよびRyは、独立に、HもしくはC1〜C4アルキルであるか、またはRxおよびRyは、それらが結合したNと一緒になって、O、NおよびSから選択される1、2もしくは3個の追加のヘテロ原子をそれぞれ含有していてよい3〜12員のヘテロシクリルもしくは5〜12員のヘテロアリール環を形成してよく、各前記C3〜C8シクロアルキル、C6〜C12アリール、5〜12員のヘテロアリールおよび3〜12員のヘテロシクリルは、ハロ、−OH、=O、C1〜C4アルキル、C1〜C4アルコキシ、C1〜C6ハロアルキル、C1〜C6ヒドロキシアルキル、C1〜C4アルコキシ−C1〜C6アルキル、−CN、−NH2、−NH(C1〜C4アルキル)および−N(C1〜C4アルキル)2からなる群から独立に選択される1から3個の置換基によって置換されていてもよい。
他の実施形態において、アルキルは、1個または複数の置換基によって、好ましくは、ハロ、−OH、C1〜C4アルコキシ、−CN、−NRxRy、C3〜C8シクロアルキル、3〜12員のヘテロシクリル、C6〜C12アリールおよび5〜12員のヘテロアリールからなる群から独立に選択される1から3個の置換基によって置換されていてもよく、ここで、各RxおよびRyは、独立に、HもしくはC1〜C4アルキルであるか、またはRxおよびRyは、それらが結合したNと一緒になって、O、NおよびSから選択される1、2もしくは3個の追加のヘテロ原子をそれぞれ含有していてよい3〜12員のヘテロシクリルもしくは5〜12員のヘテロアリール環を形成してよく、ここで、各前記シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリールまたはヘテロアリールは、ハロ、−OH、=O、C1〜C4アルキル、C1〜C4アルコキシ、C1〜C6ハロアルキル、C1〜C6ヒドロキシアルキル、C1〜C4アルコキシ−C1〜C6アルキル、−CN、−NH2、−NH(C1〜C4アルキル)および−N(C1〜C4アルキル)2からなる群から独立に選択される1から3個の置換基によって置換されていてもよい。
いくつかの場合において、置換アルキル基は、置換基を参照して具体的に命名されていてよい。例えば、「ハロアルキル」は、1個または複数のハロ置換基によって置換されている指定数の炭素原子を有するアルキル基を指し、典型的には、1〜6個の炭素原子および1、2もしくは3個のハロ原子(すなわち、「C1〜C6ハロアルキル」)、または時に1〜4個の炭素原子および1、2もしくは3個のハロ原子(すなわち、「C1〜C4ハロアルキル」)を含有する。故に、C1〜C4ハロアルキル基は、トリフルオロメチル(−CF3)およびジフルオロメチル(−CF2H)を包含する。より具体的には、フッ素化アルキル基は、フルオロアルキル基、例えば、C1〜C6またはC1〜C4フルオロアルキル基と具体的に称されてよい。
同様に、「ヒドロキシアルキル」は、1個または複数のヒドロキシ置換基によって置換されている指定数の炭素原子を有するアルキル基を指し、典型的には、1〜6個の炭素原子および1、2または3個のヒドロキシ(すなわち、「C1〜C6ヒドロキシアルキル」)を含有する。故に、C1〜C6ヒドロキシアルキルは、ヒドロキシメチル(−CH2OH)および2−ヒドロキシエチル(−CH2CH2OH)を含む。
「アルコキシアルキル」は、1個または複数のアルコキシ置換基によって置換されている指定数の炭素原子を有するアルキル基を指す。アルコキシアルキル基は、典型的には、アルキル部中に1〜6個の炭素原子を含有し、1、2または3個のC1〜C4アルコキシ置換基によって置換されている。そのような基は、本明細書において時にC1〜C4アルコキシ−C1〜C6アルキルとして記述されている。
「アミノアルキル」は、そのような基について本明細書においてさらに定義されている通り、1個または複数の置換または非置換アミノ基によって置換されている指定数の炭素原子を有するアルキル基を指す。アミノアルキル基は、典型的には、アルキル部中に1〜6個の炭素原子を含有し、1、2または3個のアミノ置換基によって置換されている。故に、C1〜C6アミノアルキル基は、例えば、アミノメチル(−CH2NH2)、N,N−ジメチルアミノ−エチル(−CH2CH2N(CH3)2)、3−(N−シクロプロピルアミノ)プロピル(−CH2CH2CH2NH−cPr)およびN−ピロリジニルエチル(−CH2CH2−N−ピロリジニル)を含む。
「アルケニル」は、少なくとも2個の炭素原子および少なくとも1つの炭素−炭素二重結合からなる、本明細書で定義されている通りのアルキル基を指す。典型的には、アルケニル基は、2から20個の炭素原子(「C2〜C20アルケニル」)、好ましくは2から12個の炭素原子(「C2〜C12アルケニル」)、より好ましくは2から8個の炭素原子(「C2〜C8アルケニル」)、または2から6個の炭素原子(「C2〜C6アルケニル」)、または2から4個の炭素原子(「C2〜C4アルケニル」)を有する。代表的な例は、エテニル、1−プロペニル、2−プロペニル、1−、2−または3−ブテニル等を含むがこれらに限定されない。アルケニル基は、非置換であってもよいし、またはアルキルに好適なものとして本明細書において記述されている同じ基によって置換されていてもよい。
「アルキニル」は、少なくとも2個の炭素原子および少なくとも1つの炭素−炭素三重結合からなる、本明細書で定義されている通りのアルキル基を指す。アルキニル基は、2から20個の炭素原子(「C2〜C20アルキニル」)、好ましくは2から12個の炭素原子(「C2〜C12アルキニル」)、より好ましくは2から8個の炭素原子(「C2〜C8アルキニル」)、または2から6個の炭素原子(「C2〜C6アルキニル」)、または2から4個の炭素原子(「C2〜C4アルキニル」)を有する。代表的な例は、エチニル、1−プロピニル、2−プロピニル、1−、2−または3−ブチニル等を含むがこれらに限定されない。アルキニル基は、非置換であってもよいし、またはアルキルに好適なものとして本明細書において記述されている同じ基によって置換されていてもよい。
「アルキレン」は、本明細書において使用される場合、2つの他の基を一緒に連結することができる指定数の炭素原子を有する二価のヒドロカルビル基を指す。時に、アルキレンは、基−(CH2)n−[ここで、nは1〜8であり、好ましくはnは1〜4である]を指す。定められている場合、アルキレンは他の基によって置換されていてもよく、1または複数度の不飽和(すなわち、アルケニレンまたはアルキンレン(alkynlene)部分)または環を含み得る。アルキレンの開放原子価は鎖の反対端にある必要はない。故に、−CH(Me)−および−C(Me)2−などの分枝アルキレン基も、シクロプロパン−1,1−ジイル等の環式基およびエチレン(−CH=CH−)またはプロピレン(−CH2−CH=CH−)等の不飽和基のように、用語「アルキレン」の範囲内に含まれる。アルキレン基が置換されていてもよいとして記述される場合、置換基は、典型的には本明細書において記載されている通りのアルキル基上に存在するものを含む。
「ヘテロアルキレン」は、アルキレン鎖の1個または複数の不連続な炭素原子が、−N(R)−、−O−または−S(O)q−[ここで、RはHまたはC1〜C4アルキルであり、qは0〜2である]によって置きかえられている、上述した通りのアルキレン基を指す。例えば、基−O−(CH2)1〜4−は、対応するアルキレンの炭素原子の1つがOによって置きかえられている、「C2〜C5」−ヘテロアルキレン基である。
「アルコキシ」は、アルキル部が指定数の炭素原子を有する、一価の−O−アルキル基を指す。アルコキシ基は、典型的には、1から8個の炭素原子(「C1〜C8アルコキシ」)、または1から6個の炭素原子(「C1〜C6アルコキシ」)、または1から4個の炭素原子(「C1〜C4アルコキシ」)を含有する。例えば、C1〜C4アルコキシは、−OCH3、−OCH2CH3、−OCH(CH3)2、−OC(CH3)3等を含む。そのような基は、本明細書において、メトキシ、エトキシ、イソプロポキシ、tert−ブチルオキシ等とも称されることがある。アルコキシ基は、非置換であってもよいし、アルキル部上で、アルキルに好適なものとして本明細書において記述されている同じ基によって置換されていてもよい。特に、アルコキシ基は、1つまたは複数の、最大でアルキル部上に存在する水素原子の総数のハロ基によって置換されていてよい。故に、C1〜C4アルコキシは、ハロゲン化アルコキシ基、例えばトリフルオロメトキシおよび2,2−ジフルオロエトキシ(すなわち、−OCF3および−OCH2CHF2)を含む。いくつかの場合において、そのような基は、指定数の炭素原子を有し、1個または複数のハロ置換基によって置換されている「ハロアルコキシ」(または、フッ素化されている場合、より具体的には、「フルオロアルコキシ」)基と称されてよく、典型的には、1〜6個の炭素原子および1、2もしくは3個のハロ原子(すなわち、「C1〜C6ハロアルコキシ」)、または時に1〜4個の炭素原子および1、2もしくは3個のハロ原子(すなわち、「C1〜C4ハロアルコキシ」)を含有する。故に、C1〜C4ハロアルコキシ基は、トリフルオロメトキシ(−OCF3)およびジフルオロメトキシ(−OCF2H)を包含する。より具体的には、フッ素化アルキル基は、フルオロアルコキシ基、例えば、C1〜C6またはC1〜C4フルオロアルコキシ基と具体的に称されてよい。
同様に、「チオアルコキシ」は、アルキル部が指定数の炭素原子を有し、アルキル部上で、アルキルに好適なものとして本明細書において記述されている同じ基によって置きかえられていてもよい、一価の−S−アルキル基を指す。例えば、C1〜C4チオアルコキシは、−SCH3および−SCH2CH3を含む。
「シクロアルキル」は、シクロアルキル環の炭素原子を介して塩基分子と結合している単環式、架橋または縮合二環式または多環式環系であってよい、指定数の炭素原子を含有する非芳香族の飽和または部分不飽和炭素環式環系を指す。典型的には、本発明のシクロアルキル基は、3から12個の炭素原子(「C3〜C12シクロアルキル」)、好ましくは3から8個の炭素原子(「C3〜C8シクロアルキル」)を含有する。代表的な例は、例えば、シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロペンテン、シクロヘキサン、シクロヘキセン、シクロヘキサジエン、シクロヘプタン、シクロヘプタトリエン、アダマンタン等を含む。シクロアルキル基は、非置換であっても、アルキルに好適なものとして本明細書において記述されている同じ基によって置換されていてもよい。
シクロアルキル環の実例は、
「シクロアルキルアルキル」は、アルキレンリンカー、典型的にはC1〜C4アルキレンを介して塩基分子と結合している、シクロアルキル環、典型的にはC3〜C8シクロアルキルについて記述するために使用され得る。シクロアルキルアルキル基は、炭素環式環およびリンカー中における炭素原子の総数によって記述され、典型的には、4〜12個の炭素原子を含有する(「C4〜C12シクロアルキルアルキル」)。故に、シクロプロピルメチル基はC4−シクロアルキルアルキル基であり、シクロヘキシルエチルはC8−シクロアルキルアルキルである。シクロアルキルアルキル基は、非置換であっても、シクロアルキルおよび/またはアルキレン部上で、アルキル基に好適なものとして本明細書において記述されている同じ基によって置換されていてもよい。
用語「ヘテロシクリル」、「ヘテロ環式」または「ヘテロ脂環式」は、本明細書において、N、OおよびSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を環員として含む、指定数の環原子を含有する非芳香族の飽和または部分不飽和環系を指すために交換可能に使用され得、ここで、ヘテロ環式環は、CまたはNであってよい環原子を介して塩基分子と結合している。ヘテロ環式環を1つまたは複数の他のヘテロ環式または炭素環式環と縮合してよく、該縮合環は、飽和、部分不飽和または芳香族であってよい。好ましくは、ヘテロ環式環は、N、OおよびSから選択される1から4個のヘテロ原子、より好ましくは1から2個の環ヘテロ原子を環員として含有し、但し、そのようなヘテロ環式環は、2つの連続する酸素原子を含有しない。ヘテロシクリル基は、非置換であってもよいし、アルキル、アリールまたはヘテロアリールに好適なものとして本明細書において記述されている同じ基によって置換されていてもよい。加えて、環N原子は、アミンに好適な基、例えば、アルキル、アシル、カルバモイル、スルホニル置換基等によって置換されていてもよく、環S原子は、1または2個のオキソ基(すなわち、S(O)q、ここで、qは、0、1または2である)によって置換されていてもよい。
好ましいヘテロ環は、本明細書における定義に従う3〜12員のヘテロシクリル基を含む。
部分不飽和ヘテロ環式基の実例は、
架橋および縮合ヘテロ環式基の実例は、
飽和ヘテロ環式基の実例は、
いくつもの実施形態において、ヘテロ環式基は、炭素および非炭素両方のヘテロ原子を包含する3〜12個の環員、好ましくは4〜6個の環員を含有する。ある特定の実施形態において、3〜12員のヘテロ環を含む置換基は、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニルおよびチオモルホリニルからなる群から選択され、そのそれぞれは、そのような置換が化学的に意味を為す程度まで、置換されていてもよい。他の実施形態において、3〜12員のヘテロ環を含む置換基は、オキセタニル、テトラヒドロフラニルおよびテトラヒドロピラニルからなる群から選択され、そのそれぞれは、そのような置換が化学的に意味を為す程度まで、置換されていてもよい。特定の実施形態において、前記3〜12員のヘテロ環は、そのような置換が化学的に意味を為す程度まで置換されていてもよい、オキセタニルである。
オキソ基がNもしくはSに結合してニトロもしくはスルホニル基を形成する場合、またはトリアジン、トリアゾール、テトラゾール、オキサジアゾール、チアジアゾール等のある特定のヘテロ芳香族環の事例を除き、通常、2個を超えるN、OまたはS原子が順次に結合していることはないことが理解される。
用語「ヘテロシクリルアルキル」は、所定の長さのアルキレンリンカーを介して塩基分子と結合している所定のサイズのヘテロ環式基を記述するために使用され得る。典型的には、そのような基は、C1〜C4アルキレンリンカーを介して塩基分子に結合している置換されていてもよい3〜12員のヘテロ環を含有する。そのように指示されている場合、そのような基は、アルキレン部上で、アルキル基に好適なものとして本明細書において記述されている同じ基によって、およびヘテロ環式部上で、ヘテロ環式環に好適なものとして記述されている基によって置換されていてもよい。
「アリール」または「芳香族」は、少なくとも1個の環が完全に共役したπ電子系を含有する、周知の芳香族性の特徴を有する置換されていてもよい単環式、ビアリールまたは縮合二環式または多環式環系を指す。典型的には、アリール基は、6から20個の炭素原子(「C6〜C20アリール」)、好ましくは6から14個の炭素原子(「C6〜C14アリール」)またはより好ましくは6から12個の炭素原子(「C6〜C12アリール」)を環員として含有する。縮合アリール基は、別のアリール環と縮合している、または飽和もしくは部分不飽和炭素環式もしくはヘテロ環式環と縮合しているアリール環(例えば、フェニル環)を含み得る。そのような縮合アリール環系上の塩基分子との結合点は、環系の芳香族部のC原子または非芳香族部のCもしくはN原子であってよい。アリール基の例は、限定されないが、フェニル、ビフェニル、ナフチル、アントラセニル、フェナントレニル、インダニル、インデニルおよびテトラヒドロナフチルを含む。アリール基は、非置換であってもよいし、または本明細書においてさらに記述されている通りに置換されていてもよい。
同様に、「ヘテロアリール」または「ヘテロ芳香族」は、指定数の環原子を含有し、芳香族環中にN、OおよびSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を環員として含む、周知の芳香族性の特徴を有する単環式、ヘテロビアリールまたは縮合二環式または多環式環系を指す。ヘテロ原子の包含は、5員環および6員環における芳香族性を可能にする。典型的には、ヘテロアリール基は、5から20個の環原子(「5〜20員のヘテロアリール」)、好ましくは5から14個の環原子(「5〜14員のヘテロアリール」)、より好ましくは5から12個の環原子(「5〜12員のヘテロアリール」)を含有する。ヘテロアリール環は、ヘテロ芳香族環の環原子を介して塩基分子に結合するため、芳香族性は維持される。故に、6員のヘテロアリール環は、環C原子を介して塩基分子に結合することができ、一方、5員のヘテロアリール環は、環CまたはN原子を介して塩基分子に結合することができる。非置換ヘテロアリール基の例は、多くの場合、ピロール、フラン、チオフェン、ピラゾール、イミダゾール、イソオキサゾール、オキサゾール、イソチアゾール、チアゾール、トリアゾール、オキサジアゾール、チアジアゾール、テトラゾール、ピリジン、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、ベンゾフラン、ベンゾチオフェン、インドール、ベンズイミダゾール、インダゾール、キノリン、イソキノリン、プリン、トリアジン、ナフチリイジン(naphthryidine)およびカルバゾールを含むがこれらに限定されない。いくつもの好ましい実施形態において、5または6員のヘテロアリール基は、ピロリル、フラニル、チオフェニル、ピラゾリル、イミダゾリル、イソオキサゾリル、オキサゾリル、イソチアゾリル、チアゾリル、トリアゾリル、ピリジニル、ピリミジニル、ピラジニルおよびピリダジニル環からなる群から選択される。ヘテロアリール基は、非置換であってもよいし、または本明細書においてさらに記述されている通りに置換されていてもよい。
置換されていてもよいものとして本明細書において記述されているアリール、ヘテロアリールおよびヘテロシクリル部分は、別段の指示がない限り、独立に選択される1個または複数の置換基によって置換されていてよい。置換基の総数は、そのような置換が化学的に意味を為し、アリールおよびヘテロアリール環の事例においては芳香族性が維持される程度まで、アリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクリル部分上の水素原子の総数と等しくてよい。置換されていてもよいアリール、ヘテロアリールまたはヘテロシクリル基は、典型的には、1から5個までの任意選択の置換基、時に1から4個の任意選択の置換基、好ましくは1から3個の任意選択の置換基、またはより好ましくは1〜2個までの任意選択の置換基を含有する。
アリール、ヘテロアリールおよびヘテロシクリル環に好適な任意選択の置換基は、C1〜C8アルキル、C2〜C8アルケニル、C2〜C8アルキニル、C3〜C8シクロアルキル、3〜12員のヘテロシクリル、C6〜C12アリールおよび5〜12員のヘテロアリール、ならびに、ハロ、=O、−CN、−C(O)Rx、−CO2Rx、−C(O)NRxRy、−SRx、−SORx、−SO2Rx、−SO2NRxRy、−NO2、−NRxRy、−NRxC(O)Ry、−NRxC(O)NRxRy、−NRxC(O)ORx、−NRxSO2Ry、−NRxSO2NRxRy、−ORx、−OC(O)Rxおよび−OC(O)NRxRyを含むがこれらに限定されず、ここで、各RxおよびRyは、独立に、H、C1〜C8アルキル、C1〜C8アシル、C2〜C8アルケニル、C2〜C8アルキニル、C3〜C8シクロアルキル、3〜12員のヘテロシクリル、C6〜C12アリールもしくは5〜12員のヘテロアリールであるか、またはRxおよびRyは、それらが結合したN原子と一緒になって、O、NおよびSから選択される1、2もしくは3個の追加のヘテロ原子をそれぞれ含有していてもよい3〜12員のヘテロシクリルもしくは5〜12員のヘテロアリールを形成してよく、各RxおよびRyは、ハロ、=O、=S、=N−CN、=N−OR’、=NR’、−CN、−C(O)R’、−CO2R’、−C(O)NR’2、−SR’、−SOR’、−SO2R’、−SO2NR’2、−NO2、−NR’2、−NR’C(O)R’、−NR’C(O)NR’2、−NR’C(O)OR’、−NR’SO2R’、−NR’SO2NR’2、−OR’、−OC(O)R’および−OC(O)NR’2からなる群から独立に選択される1から3個の置換基で置換されていてもよく、ここで、各R’は、独立に、H、C1〜C8アルキル、C1〜C8アシル、C2〜C8アルケニル、C2〜C8アルキニル、C3〜C8シクロアルキル、3〜12員のヘテロシクリル、C6〜C12アリールまたは5〜12員のヘテロアリールであり、各前記C1〜C8アルキル、C2〜C8アルケニル、C2〜C8アルキニル、C3〜C8シクロアルキル、3〜12員のヘテロシクリル、C6〜C12アリールおよび5〜12員のヘテロアリールは、本明細書においてさらに定義されている通りに置換されていてもよい。
典型的な実施形態において、アリール、ヘテロアリールおよびヘテロシクリル環上での任意選択の置換は、1個または複数の置換基、好ましくは、ハロ、C1〜C8アルキル、−OH、C1〜C8アルコキシ、CN、=O、−C(O)Rx、−COORx、−OC(O)Rx、−C(O)NRxRy、−NRxC(O)Ry、−SRx、−SORx、−SO2Rx、−SO2NRxRy、−NO2、−NRxRy、−NRxC(O)Ry、−NRxC(O)NRxRy、−NRxC(O)ORy、−NRxSO2Ry、−NRxSO2NRxRy、−OC(O)Rx、−OC(O)NRxRy、C3〜C8シクロアルキル、3〜12員のヘテロシクリル、C6〜C12アリール、5〜12員のヘテロアリール、−O−(C3〜C8シクロアルキル)、−O−(3〜12員のヘテロシクリル)、−O−(C6〜C12アリール)および−O−(5〜12員のヘテロアリール)からなる群から独立に選択される1から3個の置換基を含み、ここで、各RxおよびRyは、独立に、HもしくはC1〜C4アルキルであるか、またはRxおよびRyは、それらが結合したNと一緒になって、O、NおよびSから選択される1、2もしくは3個の追加のヘテロ原子をそれぞれ含有していてよい3〜12員のヘテロシクリルもしくは5〜12員のヘテロアリール環を形成してよく、ここで、任意選択の置換基として記述されている、またはRxもしくはRyの一部である各前記C1〜C8アルキル、C1〜C8アルコキシ、C3〜C8シクロアルキル、3〜12員のヘテロシクリル、C6〜C12アリール、5〜12員のヘテロアリール、−O−(C3〜C8シクロアルキル)、−O−(3〜12員のヘテロシクリル)、−O−(C6〜C12アリール)および−O−(5〜12員のヘテロアリール)は、ハロ、−OH、=O、C1〜C4アルキル、C1〜C4アルコキシ、C1〜C6ハロアルキル、C1〜C6ヒドロキシアルキル、C1〜C4アルコキシ−C1〜C6アルキル、−CN、−NH2、−NH(C1〜C4アルキル)、−N(C1〜C4アルキル)2およびN−ピロリジニルからなる群から独立に選択される1から3個の置換基によって置換されていてもよい。
単環式ヘテロアリール基の実例は、
縮合環ヘテロアリール基の実例は、
「アリールアルキル」基は、アルキレンまたは同様のリンカーを介して塩基分子と連結している本明細書において記載されている通りのアリール基を指す。アリールアルキル基は、環およびリンカー中における炭素原子の総数によって記述される。故に、ベンジル基はC7−アリールアルキル基であり、フェニルエチルはC8−アリールアルキルである。典型的には、アリールアルキル基は7〜16個の炭素原子(「C7〜C16アリールアルキル」)を含有し、ここで、アリール部は6〜12個の炭素原子を含有し、アルキレン部は1〜4個の炭素原子を含有する。そのような基は、−C1〜C4アルキレン−C6〜C12アリールとして表されることもある。
「ヘテロアリールアルキル」は、アルキレンリンカーを介して塩基分子に結合している上述した通りのヘテロアリール基を指し、芳香族部分の少なくとも1個の環原子がN、OおよびSから選択されるヘテロ原子である点で、「アリールアルキル」とは異なる。ヘテロアリールアルキル基は、本明細書において、時に置換基を除く合わせた環およびリンカー中における非水素原子(すなわち、C、N、SおよびO原子)の総数によって記述されている。故に、例えば、ピリジニルメチルは「C7」−ヘテロアリールアルキルと称されることがある。典型的には、非置換ヘテロアリールアルキル基は、6〜20個の非水素原子(C、N、SおよびO原子を含む)を含有し、ここで、ヘテロアリール部は典型的には5〜12個の原子を含有し、アルキレン部は典型的には1〜4個の炭素原子を含有する。そのような基は、−C1〜C4アルキレン−5〜12員のヘテロアリールとして表されることもある。
同様に、「アリールアルコキシ」および「ヘテロアリールアルコキシ」は、ヘテロアルキレンリンカー(すなわち、−O−アルキレン−)を介して塩基分子に結合しているアリールおよびヘテロアリール基を指し、該基は、合わせた環およびリンカー中における非水素原子(すなわち、C、N、SおよびO原子)の総数によって記述される。故に、−O−CH2−フェニルおよび−O−CH2−ピリジニル基は、それぞれC8−アリールアルコキシおよびC8−ヘテロアリールアルコキシ基と称されるであろう。
アリールアルキル、アリールアルコキシ、ヘテロアリールアルキルまたはヘテロアリールアルコキシ基が置換されていてもよいとして記述される場合、置換基は、基の二価のリンカー部のいずれか上またはアリールもしくはヘテロアリール部上にあってよい。アルキレンまたはヘテロアルキレン部上に存在していてもよい置換基は、概してアルキルまたはアルコキシ基について上述したものと同じであり、一方、アリールまたはヘテロアリール部上に存在していてもよい置換基は、概してアリールまたはヘテロアリール基について上述したものと同じである。
「ヒドロキシ」は−OH基を指す。
「アシルオキシ」は、アルキル部が指定数の炭素原子(典型的にはC1〜C8、好ましくはC1〜C6またはC1〜C4)を有し、アルキルに好適な基によって置換されていてもよい、一価の基−OC(O)アルキルを指す。故に、C1〜C4アシルオキシは、−OC(O)C1〜C4アルキル置換基、例えば−OC(O)CH3を含む。
「アシルアミノ」は、アルキル部が指定数の炭素原子(典型的にはC1〜C8、好ましくはC1〜C6またはC1〜C4)を有し、アルキルに好適な基によって置換されていてもよい、一価の基、−NHC(O)アルキルまたは−NRC(O)アルキルを指す。故に、C1〜C4アシルアミノは、−NHC(O)C1〜C4アルキル置換基、例えば−NHC(O)CH3を含む。
「アリールオキシ」または「ヘテロアリールオキシ」は、置換されていてもよい−O−アリールまたは−O−ヘテロアリールを指し、各場合において、アリールおよびヘテロアリールは本明細書においてさらに定義されている通りである。
「アリールアミノ」または「ヘテロアリールアミノ」は、置換されていてもよい−NH−アリール、−NR−アリール、−NH−ヘテロアリールまたは−NR−ヘテロアリールを指し、各場合において、アリールおよびヘテロアリールは本明細書においてさらに定義されている通りであり、Rは、アミンに好適な置換基、例えば、アルキル、アシル、カルバモイルまたはスルホニル基等を表す。
「シアノ」は−C≡N基を指す。
「非置換アミノ」は、基−NH2を指す。アミノが置換されているまたは置換されていてもよいとして記述される場合、該用語は、形態−NRxRyの基を含み、ここで、それぞれまたはRxおよびRyは、独立に、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アシル、チオアシル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキルアルキル、アリールアルキルまたはヘテロアリールアルキルであり、各場合において、指定数の原子を有し、本明細書において記載されている通りに置換されていてもよい。例えば、「アルキルアミノ」は、RxおよびRyの一方がアルキル部分であり、他方がHである基−NRxRyを指し、「ジアルキルアミノ」は、RxおよびRyの両方がアルキル部分である−NRxRyを指し、ここで、該アルキル部分は指定数の炭素原子(例えば、−NH−C1〜C4アルキルまたは−N(C1〜C4アルキル)2)を有する。典型的には、アミン上のアルキル置換基は、1から8個の炭素原子、好ましくは1から6個の炭素原子、またはより好ましくは1から4個の炭素原子を含有する。該用語は、RxおよびRyが、それらが結合したN原子と一緒になって、3〜12員のヘテロシクリルまたは5〜12員のヘテロアリール環を形成し、そのそれぞれは、それ自体がヘテロシクリルまたはヘテロアリール環について本明細書において記載されている通りに置換されていてもよく、N、OおよびSから選択される1から3個の追加のヘテロ原子を環員として含有し得、但し、そのような環は2個の連続する酸素原子を含有しない形態も含む。
「ハロゲン」または「ハロ」は、フルオロ、クロロ、ブロモおよびヨード(F、Cl、Br、I)を指す。好ましくは、ハロはフルオロまたはクロロ(FまたはCl)を指す。
「ヘテロ形態」は、時に、本明細書において、例えば、アルキル、アリールまたはアシル等の基の誘導体を指すために使用され、指定された炭素環式基の少なくとも1個の炭素原子は、N、OおよびSから選択されるヘテロ原子によって置きかえられている。故に、アルキル、アルケニル、アルキニル、アシル、アリールおよびアリールアルキルのヘテロ形態は、それぞれ、ヘテロアルキル、ヘテロアルケニル、ヘテロアルキニル、ヘテロアシル、ヘテロアリールおよびヘテロアリールアルキルである。オキソ基がNまたはSと結合してニトロまたはスルホニル基を形成している場合を除き、通常、2個を超えるN、OまたはS原子が順次に結合していることはないことが理解される。
「任意選択の(optional)」または「任意選択により(optionally)」は、その後に記述されている事象または状況が起こり得るが必要ではないことを意味し、該記述は、事象または状況が起こる場合および起こらない場合を含む。
用語「置換されていてもよい(optionally substituted)」および「置換または非置換」は、記述されている特定の基が非水素置換基を有し得ないこと(すなわち、非置換)、または該基が1個もしくは複数の非水素置換基を有し得ること(すなわち、置換)を指示するために交換可能に使用され得る。特記されない限り、存在し得る置換基の総数は、そのような置換が化学的に意味を為す程度まで、記述されている基の非置換形態上に存在しているH原子の数と等しい。オキソ(=O)置換基等、任意選択の置換基が二重結合を介して結合している場合、該基が2つの利用可能な原子価を占有するため、含まれ得る他の置換基の総数は2つ低減される。任意選択の置換基が代替物のリストから独立に選択される場合、選択される基は同じであっても異なっていてもよい。
一態様において、本発明は、式(I)の化合物:
または薬学的に許容できるその塩
[式中、
R
1は、H、F、C
1〜C
4アルキル、C
1〜C
4アルコキシ、C(O)R
5、C
3〜C
8シクロアルキル、3〜12員のヘテロシクリルおよび5〜12員のヘテロアリールからなる群から選択され、ここで、各前記C
1〜C
4アルキルまたはC
1〜C
4アルコキシは、1個または複数のR
6によって置換されていてもよく、各前記C
3〜C
8シクロアルキル、3〜12員のヘテロシクリルまたは5〜12員のヘテロアリールは、1個または複数のR
7によって置換されていてもよく、
R
2は、H、FまたはC
1〜C
4アルキルであり、
Lは、結合またはC
1〜C
4アルキレンであり、
R
3は、C
1〜C
4アルキル、C
1〜C
4アルコキシ、OH、CN、C(O)R
8、COOR
9、NR
10R
11、OR
12、C
3〜C
8シクロアルキル、3〜12員のヘテロシクリルおよび5〜12員のヘテロアリールからなる群から選択され、ここで、各前記C
1〜C
4アルキルまたはC
1〜C
4アルコキシは、1個または複数のR
6によって置換されていてもよく、各前記C
3〜C
8シクロアルキル、3〜12員のヘテロシクリルまたは5〜12員のヘテロアリールは、1個または複数のR
7によって置換されていてもよく、
R
4は、H、ハロまたはC
1〜C
4アルキルであり、ここで、各前記C
1〜C
4アルキルは、1個または複数のR
6によって置換されていてもよく、
R
5は、C
1〜C
4アルキルであり、ここで、各前記C
1〜C
4アルキルは、1個または複数のR
14によって置換されていてもよく、
各R
6は、独立に、OH、F、CNまたはC
1〜C
4アルコキシであり、
各R
7は、独立に、C
1〜C
4アルキル、OH、F、CN、C
1〜C
4アルコキシ、=O、CHO、C(O)R
13、SO
2R
13または3〜6員のヘテロシクリルであり、
R
8は、C
1〜C
4アルキルであり、ここで、各前記C
1〜C
4アルキルは、1個または複数のR
14によって置換されていてもよく、
R
9は、HまたはC
1〜C
4アルキルであり、ここで、各前記C
1〜C
4アルキルは、1個または複数のR
14によって置換されていてもよく、
R
10およびR
11は、独立に、HまたはC
1〜C
4アルキルであり、ここで、各前記C
1〜C
4アルキルは、1個または複数のR
14によって置換されていてもよく、
R
12は、C
3〜C
8シクロアルキル、3〜12員のヘテロシクリルおよび5〜12員のヘテロアリールからなる群から選択され、ここで、各前記C
3〜C
8シクロアルキル、3〜12員のヘテロシクリルまたは5〜12員のヘテロアリールは、1個または複数のR
7によって置換されていてもよく、
各R
13は、独立に、C
1〜C
4アルキルであり、ここで、各前記C
1〜C
4アルキルは、1個または複数のR
15によって置換されていてもよく、
各R
14およびR
15は、独立に、OH、F、CNまたはC
1〜C
4アルコキシであり、
XおよびZは、独立に、C
1〜C
4アルキル、C
1〜C
4フルオロアルキル、C
1〜C
4アルコキシまたはC
1〜C
4フルオロアルコキシである]
を提供する。
いくつかの実施形態において、式(I)の化合物は、R1およびR2置換基を担持する炭素原子に式(I−A)もしくは(I−B)に示す通りの絶対立体化学:
または薬学的に許容できるその塩
[式中、
R
1、R
2、L、R
3、R
4、XおよびZは、式(I)のように定義されている]
を有する。
式(I)に関して本明細書において記述されている態様および実施形態のそれぞれは、式(I−A)または(I−B)の化合物にも適用可能である。
式(I)のいくつもの実施形態において、R2はHである。
式(I)のいくつもの実施形態において、R4は、H、Cl、Br、FまたはCH3である。いくつかのそのような実施形態において、R4は、HまたはClである。いくつかの実施形態において、R4は、Hである。他の実施形態において、R4は、Clである。さらなる実施形態において、R4は、ClまたはBrである。
式(I)の化合物において、XおよびZは、独立に、C1〜C4アルキル、C1〜C4フルオロアルキル、C1〜C4アルコキシまたはC1〜C4フルオロアルコキシである。いくつかの実施形態において、Zは、C1〜C4アルキル、例えばCH3またはC2H5(すなわち、メチルまたはエチル)である。いくつかの実施形態において、Xは、C1〜C4アルキル、C1〜C4フルオロアルキル、C1〜C4アルコキシである。具体的な実施形態において、Xは、CH3、OCH3またはOCHF2(すなわち、メチル、メトキシまたはジフルオロメトキシ)である。さらなる実施形態において、Xは、CH3、OCH3またはOCHF2であり、Zは、CH3である。
式(I)のいくつかの実施形態において、R1は、HまたはFである。
式(I)の他の実施形態において、R1は、1個または複数のR6によってそれぞれ置換されていてもよい、C1〜C4アルキルまたはC1〜C4アルコキシである。いくつかのそのような実施形態において、前記アルキルまたはアルコキシは、少なくとも1個のOHまたはCNによって置換されている。具体的な実施形態において、R1は、CH3、C2H5、CH2OH、CH2CH2OH、CH(OH)CH3またはCH2CN(すなわち、メチル、エチル、ヒドロキシメチル、2−ヒドロキシエチル、1−ヒドロキシエチルまたはシアノメチル)である。他の具体的な実施形態において、R1は、OCH3(すなわち、メトキシ)である。
式(I)の他の実施形態において、R1はC(O)R5であり、ここで、R5は、1個または複数のR14によって置換されていてもよいC1〜C4アルキルである。いくつかのそのような実施形態において、R5は、OHによって置換されていてもよいC1〜C4アルキルである。具体的な実施形態において、R5は、CH3、CH2OH、CH2CH2OHまたはCH(CH3)OHであり、そのため、R1は、C(O)CH3、C(O)CH2OH、C(O)CH2CH2OHまたはC(O)CH(CH3)OH(すなわち、アセチル、α−ヒドロキシアセチル、3−ヒドロキシプロピオニルまたは2−ヒドロキシプロピオニル)である。
式(I)のさらに他の実施形態において、R1は、C3〜C8シクロアルキル、3〜12員のヘテロシクリルまたは5〜12員のヘテロアリールであり、ここで、各前記C3〜C8シクロアルキル、3〜12員のヘテロシクリルまたは5〜12員のヘテロアリールは、1個または複数のR7によって置換されていてもよい。
いくつかのそのような実施形態において、R1は、1個または複数のR7によって置換されていてもよいC3〜C8シクロアルキルである。いくつかのそのような実施形態において、R1は、1個または複数のR7によってそれぞれ置換されていてもよい、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチルまたはシクロヘキシルである。
他の実施形態において、R1は、1個または複数のR7によって置換されていてもよい3〜12員のヘテロシクリルである。いくつかのそのような実施形態において、前記3〜12員のヘテロシクリルは、1個または複数のR7によってそれぞれ置換されていてもよい、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロチオフェニル、テトラヒドロチオピラニル、ピロリジニル、ピペリジニルおよびモルホリニルからなる群から選択される。他のそのような実施形態において、前記3〜12員のヘテロシクリルは、1個または複数のR7によってそれぞれ置換されていてもよい、オキセタニル、テトラヒドロフラニルおよびテトラヒドロピラニルからなる群から選択される。具体的な実施形態において、前記3〜12員のヘテロシクリルは、1個または複数のR7によって置換されていてもよいオキセタニルである。いくつかのそのような実施形態において、前記オキセタニルは非置換である。
さらに他のそのような実施形態において、R1は5〜12員のヘテロアリールであり、ここで、各前記5〜12員のヘテロアリールは、1個または複数のR7によって置換されていてもよい。いくつかのそのような実施形態において、R1は、5または6員のヘテロアリールである。具体的な実施形態において、前記5または6員のヘテロアリールは、1個または複数のR7によってそれぞれ置換されていてもよい、ピラゾリル、イミダゾリル、イソオキサゾリル、オキサゾリル、イソチアゾリル、チアゾリルおよびトリアゾリル基からなる群から選択される。
ある特定の実施形態において、R1が、C3〜C8シクロアルキル、3〜12員のヘテロシクリルまたは5〜12員のヘテロアリールである場合、各R7は、独立に、CH3、OH、F、CN、OCH3、=O、CHO、C(O)R13、SO2R13または3〜6員のヘテロシクリルであり、ここで、R13は、OHによってそれぞれ置換されていてもよい、CH3またはC2H5である(例えば、R13は、CH3、CH2OH、CH2CH2OHまたはCH(CH3)OHである)。
式(I)の化合物において、Lは、結合またはC1〜C4アルキレンである。式(I)のいくつかの実施形態において、Lは結合である。式(I)の他の実施形態において、LはC1〜C4アルキレンである。具体的な実施形態において、Lは、メチレンまたはエチレンである。
式(I)の化合物において、R3は、C1〜C4アルキル、C1〜C4アルコキシ、OH、CN、C(O)R8、COOR9、NR10R11、OR12、C3〜C8シクロアルキル、3〜12員のヘテロシクリルおよび5〜12員のヘテロアリールからなる群から選択され、ここで、各前記C1〜C4アルキルまたはC1〜C4アルコキシは、1個または複数のR6によって置換されていてもよく、各前記C3〜C8シクロアルキル、3〜12員のヘテロシクリルまたは5〜12員のヘテロアリールは、1個または複数のR7によって置換されていてもよい。
いくつかの実施形態において、R3は、上述した通りにそれぞれ置換されていてもよい、C1〜C4アルキル、C1〜C4アルコキシまたは3〜12員のヘテロシクリルである。いくつかの実施形態において、R3は、C1〜C4アルキルまたはC1〜C4アルコキシ、特にCH3またはOCH3(すなわち、メチルまたはメトキシ)である。
さらなる実施形態において、R3は、1個または複数のR7によって置換されていてもよい3〜12員のヘテロシクリルである。いくつかのそのような実施形態において、前記3〜12員のヘテロシクリルは、1個または複数のR7によってそれぞれ置換されていてもよい、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロチオフェニル、テトラヒドロチオピラニル、ピロリジニル、ピペリジニルおよびモルホリニルからなる群から選択される。他のそのような実施形態において、前記3〜12員のヘテロシクリルは、1個または複数のR7によってそれぞれ置換されていてもよい、オキセタニル、テトラヒドロフラニルおよびテトラヒドロピラニルからなる群から選択される。具体的な実施形態において、前記3〜12員のヘテロシクリルは、1個または複数のR7によって置換されていてもよいオキセタニルである。いくつかのそのような実施形態において、前記オキセタニルは非置換である。
さらなる実施形態において、Lは結合であり、R3は、上述した通りにそれぞれ置換されていてもよい、C1〜C4アルキル、C1〜C4アルコキシまたは3〜12員のヘテロシクリルである。具体的な実施形態において、Lは結合であり、R3は、C1〜C4アルキルまたはC1〜C4アルコキシ、特にCH3またはOCH3(すなわち、メチルまたはメトキシ)である。
またさらなる実施形態において、Lは結合であり、R3は、1個または複数のR7によって置換されていてもよい3〜12員のヘテロシクリルである。いくつかのそのような実施形態において、Lは結合であり、前記3〜12員のヘテロシクリルは、1個または複数のR7によってそれぞれ置換されていてもよい、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロチオフェニル、テトラヒドロチオピラニル、ピロリジニル、ピペリジニルおよびモルホリニルからなる群から選択される。他のそのような実施形態において、Lは結合であり、前記3〜12員のヘテロシクリルは、1個または複数のR7によってそれぞれ置換されていてもよい、オキセタニル、テトラヒドロフラニルおよびテトラヒドロピラニルからなる群から選択される。具体的な実施形態において、Lは結合であり、前記3〜12員のヘテロシクリルは、1個または複数のR7によって置換されていてもよいオキセタニルである。いくつかのそのような実施形態において、前記オキセタニルは非置換である。
他のそのような実施形態において、LはC1〜C4アルキレンであり、R3は、上述した通りにそれぞれ置換されていてもよい、C1〜C4アルキル、C1〜C4アルコキシまたは3〜12員のヘテロシクリルである。
さらに他の実施形態において、R3は、OH、CN、C(O)R8またはCOOR9であり、ここで、R8は、1個または複数のR14によって置換されていてもよいC1〜C4アルキルであり、R9は、H、または1個もしくは複数のR14によって置換されていてもよいC1〜C4アルキルである。
いくつかのそのような実施形態において、Lは結合であり、R3は、OH、CN、C(O)R8またはCOOR9であり、ここで、R8およびR9は、上記の通りに記述されている。
他の実施形態において、LはC1〜C4アルキレンであり、R3は、OH、CN、C(O)R8またはCOOR9であり、ここで、R8およびR9は、上記の通りに記述されている。具体的な実施形態において、Lは、C1〜C4アルキレン、例えばメチレンまたはエチレンであり、R3は、OHまたはCNである。
さらなる実施形態において、R3は、OR12、C3〜C8シクロアルキル、3〜12員のヘテロシクリルまたは5〜12員のヘテロアリールであり、ここで、各前記C3〜C8シクロアルキル、3〜12員のヘテロシクリルまたは5〜12員のヘテロアリールは、1個または複数のR7によって置換されていてもよく、R12は、1個または複数のR7によってそれぞれ置換されていてもよい、C3〜C8シクロアルキル、3〜12員のヘテロシクリルまたは5〜12員のヘテロアリールである。
いくつかのそのような実施形態において、Lは結合であり、R3は、上述した通りの、OR12、C3〜C8シクロアルキル、3〜12員のヘテロシクリルまたは5〜12員のヘテロアリールである。他のそのような実施形態において、LはC1〜C4アルキレンであり、R3は、上述した通りの、OR12、C3〜C8シクロアルキル、3〜12員のヘテロシクリルまたは5〜12員のヘテロアリールである。
式(I)の化合物において、各R6は、独立に、OH、F、CNまたはC1〜C4アルコキシである。いくつもの実施形態において、少なくとも1個のR6は、OHまたはFである。
式(I)の化合物において、各R7は、独立に、C1〜C4アルキル、OH、F、CN、C1〜C4アルコキシ、=O、CHO、C(O)R13、SO2R13または3〜6員のヘテロシクリルである。いくつかの実施形態において、少なくとも1個のR7はC(O)R13であり、ここで、R13はC1〜C4アルキルであり、前記C1〜C4アルキルは、1個または複数のR15によってさらに置換されていてもよい。いくつかの実施形態において、少なくとも1個のR7はSO2R13であり、ここで、R13はC1〜C4アルキルであり、前記C1〜C4アルキルは、1個または複数のR15によってさらに置換されていてもよい。他の具体的な実施形態において、少なくとも1個のR7は、OH、FまたはC1〜C4アルキル、例えば、CH3である。
具体的な実施形態において、R1および/またはR3は、1個または複数のR7によって置換されている3〜12員のヘテロシクリルであり、ここで、少なくとも1個のR7は、CHOまたはC(O)R13であり、R13は、CH3、CH2OHまたはCH2CNであり、そのため、R7は、CHO、C(O)CH3、C(O)CH2OHまたはC(O)CH2CN(すなわち、それぞれ、ホルミル、アセチル、ヒドロキシアセチルまたはシアノアセチル)である。
具体的な実施形態において、R1および/またはR3は、1個または複数のR7によって置換されている3〜12員のヘテロシクリルであり、ここで、少なくとも1個のR7は、SO2R13であり、ここで、R13は、CH3、CH2OHまたはCH2CNであり、そのため、R7は、SO2CH3、SO2CH2OHまたはSO2CH2CNである。
さらなる具体的な実施形態において、R1および/またはR3は、1個または複数のR7によって置換されている3〜12員のヘテロシクリルであり、ここで、少なくとも1個のR7はOHである。
式(I)の化合物において、R8はC1〜C4アルキルであり、ここで、各前記C1〜C4アルキルは、1個または複数のR14によって置換されていてもよい。
式(I)の化合物において、R9は、HまたはC1〜C4アルキルであり、ここで、各前記C1〜C4アルキルは、1個または複数のR14によって置換されていてもよい。いくつかのそのような実施形態において、R9はHである。他のそのような実施形態において、R9は、上述した通りに置換されていてもよいC1〜C4アルキルである。
式(I)の化合物において、R10およびR11は、独立に、HまたはC1〜C4アルキルであり、ここで、各前記C1〜C4アルキルは、1個または複数のR14によって置換されていてもよい。
各R14およびR15は、独立に、OH、F、CNまたはC1〜C4アルコキシである。
1つの好ましい実施形態において、本発明は、式(I)、(I−A)もしくは(I−B)の化合物、または薬学的に許容できるその塩[式中、
R1は、3〜12員のヘテロシクリルまたは5〜12員のヘテロアリールであり、ここで、各前記3〜12員のヘテロシクリルまたは5〜12員のヘテロアリールは、1個または複数のR7によって置換されていてもよく、
R2はHであり、
LはC1〜C4アルキレンであり、
R3は、OHまたはCNであり、
R4は、HまたはClであり、
各R7は、独立に、C1〜C4アルキル、OH、F、CN、C1〜C4アルコキシ、=O、CHO、C(O)R13、SO2R13または3〜6員のヘテロシクリルであり、
各R13は、独立に、C1〜C4アルキルであり、ここで、各前記C1〜C4アルキルは、1個または複数のR15によって置換されていてもよく、
各R15は、独立に、OH、F、CNまたはC1〜C4アルコキシであり、
XおよびZは、独立に、C1〜C4アルキル、C1〜C4フルオロアルキル、C1〜C4アルコキシまたはC1〜C4フルオロアルコキシである]
を提供する。
別の好ましい実施形態において、本発明は、式(I)、(I−A)もしくは(I−B)の化合物、または薬学的に許容できるその塩[式中、
R1は、HまたはC1〜C4アルキルであり、ここで、前記C1〜C4アルキルは、1個または複数のR6によって置換されていてもよく、
R2はHであり、
Lは、結合またはC1〜C4アルキレンであり、
R3は、C1〜C4アルキル、OH、CN、C(O)R8、COOR9、NR10R11、C3〜C8シクロアルキル、3〜12員のヘテロシクリルおよび5〜12員のヘテロアリールからなる群から選択され、ここで、各前記C1〜C4アルキルは、1個または複数のR6によって置換されていてもよく、各前記C3〜C8シクロアルキル、3〜12員のヘテロシクリルまたは5〜12員のヘテロアリールは、1個または複数のR7によって置換されていてもよく、
R4は、HまたはClであり、
各R6は、独立に、OH、F、CNまたはC1〜C4アルコキシであり、
各R7は、独立に、C1〜C4アルキル、OH、F、CN、C1〜C4アルコキシ、=O、CHO、C(O)R13、SO2R13または3〜6員のヘテロシクリルであり、
R8は、C1〜C4アルキルであり、ここで、各前記C1〜C4アルキルは、1個または複数のR14によって置換されていてもよく、
R9は、HまたはC1〜C4アルキルであり、ここで、各前記C1〜C4アルキルは、1個または複数のR14によって置換されていてもよく、
R10およびR11は、独立に、HまたはC1〜C4アルキルであり、ここで、各前記C1〜C4アルキルは、1個または複数のR14によって置換されていてもよく、
各R13は、独立に、C1〜C4アルキルであり、ここで、各前記C1〜C4アルキルは、1個または複数のR15によって置換されていてもよく、
各R14およびR15は、独立に、OH、F、CNまたはC1〜C4アルコキシであり、
XおよびZは、独立に、C1〜C4アルキル、C1〜C4フルオロアルキル、C1〜C4アルコキシまたはC1〜C4フルオロアルコキシである]
を提供する。
別の好ましい実施形態において、本発明は、式(I)、(I−A)もしくは(I−B)の化合物、または薬学的に許容できるその塩[式中、
R1はC1〜C4アルコキシであり、ここで、前記C1〜C4アルコキシは、1個または複数のR6によって置換されていてもよく、
R2はHであり、
Lは、結合またはC1〜C4アルキレンであり、
R3は、C1〜C4アルキル、OH、C(O)R8および3〜12員のヘテロシクリルからなる群から選択され、ここで、各前記C1〜C4アルキルは、1個または複数のR6によって置換されていてもよく、各前記3〜12員のヘテロシクリルは、1個または複数のR7によって置換されていてもよく、
R4は、HまたはClであり、
各R6は、独立に、OH、F、CNまたはC1〜C4アルコキシであり、
各R7は、独立に、C1〜C4アルキル、OH、F、CN、C1〜C4アルコキシ、=O、CHO、C(O)R13、SO2R13または3〜6員のヘテロシクリルであり、
R8は、C1〜C4アルキルであり、ここで、各前記C1〜C4アルキルは、1個または複数のR14によって置換されていてもよく、
各R13は、独立に、C1〜C4アルキルであり、ここで、各前記C1〜C4アルキルは、1個または複数のR15によって置換されていてもよく、
各R14およびR15は、独立に、OH、F、CNまたはC1〜C4アルコキシであり、
XおよびZは、独立に、C1〜C4アルキル、C1〜C4フルオロアルキル、C1〜C4アルコキシまたはC1〜C4フルオロアルコキシである]
を提供する。
別の好ましい実施形態において、本発明は、式(I)、(I−A)もしくは(I−B)の化合物、または薬学的に許容できるその塩[式中、
R1はC1〜C4アルキルであり、ここで、前記C1〜C4アルキルは、1個または複数のR6によって置換されていてもよく、
R2はHであり、
Lは、結合またはC1〜C4アルキレンであり、
R3はOR12であり、
R4は、HまたはClであり、
各R6は、独立に、OH、F、CNまたはC1〜C4アルコキシであり、
各R7は、独立に、C1〜C4アルキル、OH、F、CN、C1〜C4アルコキシ、=O、CHO、C(O)R13、SO2R13または3〜6員のヘテロシクリルであり、
R12は、C3〜C8シクロアルキル、3〜12員のヘテロシクリルおよび5〜12員のヘテロアリールからなる群から選択され、ここで、各前記C3〜C8シクロアルキル、3〜12員のヘテロシクリルまたは5〜12員のヘテロアリールは、1個または複数のR7によって置換されていてもよく、
各R13は、独立に、C1〜C4アルキルであり、ここで、各前記C1〜C4アルキルは、1個または複数のR15によって置換されていてもよく、
各R15は、独立に、OH、F、CNまたはC1〜C4アルコキシであり、
XおよびZは、独立に、C1〜C4アルキル、C1〜C4フルオロアルキル、C1〜C4アルコキシまたはC1〜C4フルオロアルコキシである]
を提供する。
別の好ましい実施形態において、本発明は、式(I)、(I−A)もしくは(I−B)の化合物、または薬学的に許容できるその塩[式中、
R1はC1〜C4アルコキシであり、
R2はHであり、
Lは結合であり、
R3は、1個または複数のR7によってそれぞれ置換されていてもよい、オキセタニル、テトラヒドロフラニルおよびテトラヒドロピラニルからなる群から好ましくは選択される3〜12員のヘテロシクリルであり、
R4は、HまたはClであり、
各R7は、独立に、C1〜C4アルキル、OH、F、CN、C1〜C4アルコキシ、=O、CHO、C(O)R13、SO2R13または3〜6員のヘテロシクリルであり、
各R13は、独立に、C1〜C4アルキルであり、ここで、各前記C1〜C4アルキルは、1個または複数のR15によって置換されていてもよく、
各R15は、独立に、OH、F、CNまたはC1〜C4アルコキシであり、
XおよびZは、独立に、C1〜C4アルキル、C1〜C4フルオロアルキル、C1〜C4アルコキシまたはC1〜C4フルオロアルコキシである]
を提供する。
別の好ましい実施形態において、本発明は、式(I)、(I−A)もしくは(I−B)の化合物、または薬学的に許容できるその塩[式中、
R1は、1個または複数のR7によってそれぞれ置換されていてもよい、オキセタニル、テトラヒドロフラニルおよびテトラヒドロピラニルからなる群から好ましくは選択される、3〜12員のヘテロシクリルであり、
R2はHであり、
Lは結合であり、
R3は、1個または複数のR6によって置換されていてもよいC1〜C4アルコキシであり、
R4は、HまたはClであり、
各R6は、独立に、OH、F、CNまたはC1〜C4アルコキシであり、
各R7は、独立に、C1〜C4アルキル、OH、F、CN、C1〜C4アルコキシ、=O、CHO、C(O)R13、SO2R13または3〜6員のヘテロシクリルであり、
各R13は、独立に、C1〜C4アルキルであり、ここで、各前記C1〜C4アルキルは、1個または複数のR15によって置換されていてもよく、
各R15は、独立に、OH、F、CNまたはC1〜C4アルコキシであり、
XおよびZは、独立に、C1〜C4アルキル、C1〜C4フルオロアルキル、C1〜C4アルコキシまたはC1〜C4フルオロアルコキシである]
を提供する。
別の態様において、本発明は、式(II)、(II−A)もしくは(II−B)の化合物:
または薬学的に許容できるその塩
[式中、
R
1、L、R
3およびXは、式(I)のように定義されており、
R
4は、H、Cl、Br、FまたはCH
3である]
を提供する。
式(I)、(I−A)および(I−B)について本明細書において記述されている実施形態は、矛盾しない程度まで、式(II)、(II−A)および(II−B)の化合物にも適用可能である。
さらなる態様において、本発明は、式(III)の化合物:
または薬学的に許容できるその塩
[式中、
R
1およびR
3は、一緒になって、1個または複数のR
7によって置換されていてもよい3〜12員のヘテロシクリルを形成し、
R
2は、H、FまたはC
1〜C
4アルキルであり、
R
4は、H、ハロまたはC
1〜C
4アルキルであり、ここで、各前記C
1〜C
4アルキルは、1個または複数のR
6によって置換されていてもよく、
各R
6は、独立に、OH、F、CNまたはC
1〜C
4アルコキシであり、
各R
7は、独立に、C
1〜C
4アルキル、OH、F、CN、C
1〜C
4アルコキシ、=O、CHO、C(O)R
13、SO
2R
13または3〜6員のヘテロシクリルであり、
各R
13は、独立に、C
1〜C
4アルキルであり、ここで、各前記C
1〜C
4アルキルは、1個または複数のR
15によって置換されていてもよく、
各R
15は、独立に、OH、F、CNまたはC
1〜C
4アルコキシであり、
XおよびZは、独立に、C
1〜C
4アルキル、C
1〜C
4フルオロアルキル、C
1〜C
4アルコキシまたはC
1〜C
4フルオロアルコキシである]
を提供する。
式(III)のいくつかの実施形態において、R2は、FまたはCH3である。
式(III)の化合物において、R1およびR3は、一緒になって、1個または複数のR7によって置換されていてもよい3〜12員のヘテロシクリルを形成する。いくつかのそのような実施形態において、前記3〜12員のヘテロシクリルは、1個または複数のR7によってそれぞれ置換されていてもよい、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニルおよびホモピペリジニルからなる群から選択される。他のそのような実施形態において、前記3〜12員のヘテロシクリルは、1個または複数のR7によってそれぞれ置換されていてもよい、オキセタニル、テトラヒドロフラニルおよびテトラヒドロピラニルからなる群から選択される。
式(III)の化合物において、各R7は、独立に、C1〜C4アルキル、OH、F、CN、C1〜C4アルコキシ、=O、CHO、C(O)R13、SO2R13または3〜6員のヘテロシクリルである。いくつかの実施形態において、R7は、CHO、C(O)R13またはSO2R13であり、ここで、各R13は、独立に、1個または複数のR15によって置換されていてもよいC1〜C4アルキルである。いくつかのそのような実施形態において、R13は、1個または複数のR15によって置換されていてもよいC1〜C4アルキルであり、各R15は、独立に、OH、F、CNまたはC1〜C4アルコキシである。特定の実施形態において、R13は、OHによって置換されていてもよいC1〜C4アルキルである。具体的な実施形態において、R13は、CH3またはCH2OHであり、そのため、R7は、C(O)CH3、C(O)CH2OH、SO2CH3またはSO2CH2OH(すなわち、アセチル、α−ヒドロキシアセチル、メチルスルホニルまたはα−ヒドロキシメチルスルホニル)である。
いくつかの実施形態において、R4は、H、CH3またはClである。
いくつかの実施形態において、ZはCH3である。
いくつかの実施形態において、Xは、CH3またはOCH3である。
好ましい実施形態において、本発明は、式(III)の化合物または薬学的に許容できるその塩[式中、
R2は、FまたはCH3であり、
R1およびR3は、一緒になって、1個または複数のR7によってそれぞれ置換されていてもよい3〜12員のヘテロシクリルを形成し、
R4は、H、CH3またはClであり、
ZはCH3であり、
Xは、CH3またはOCH3である]
を提供する。
別の好ましい実施形態において、本発明は、式(III)の化合物または薬学的に許容できるその塩[式中、
R2は、FまたはCH3であり、
R1およびR3は、一緒になって、1個または複数のR7によってそれぞれ置換されていてもよい、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニルおよびホモピペリジニルからなる群から選択される3〜12員のヘテロシクリルを形成し、
R4は、H、CH3またはClであり、
R7は、C(O)R13またはSO2R13であり、
各R13は、独立に、1個または複数のR15によって置換されていてもよいC1〜C4アルキルであり、
各R15は、独立に、OH、F、CNまたはC1〜C4アルコキシであり、
ZはCH3であり、
Xは、CH3またはOCH3である]
を提供する。
別の態様において、本発明は、式(I’)の化合物:
または薬学的に許容できるその塩
[式中、
R
1は、H、F、C
1〜C
4アルキル、C
1〜C
4アルコキシ、C(O)R
5、C
3〜C
8シクロアルキル、3〜12員のヘテロシクリルおよび5〜12員のヘテロアリールからなる群から選択され、ここで、各前記C
1〜C
4アルキルまたはC
1〜C
4アルコキシは、1個または複数のR
6によって置換されていてもよく、各前記C
3〜C
8シクロアルキル、3〜12員のヘテロシクリルまたは5〜12員のヘテロアリールは、1個または複数のR
7によって置換されていてもよく、
R
2は、H、FまたはC
1〜C
4アルキルであり、
Lは、結合またはC
1〜C
4アルキレンであり、
R
3は、C
1〜C
4アルキル、C
1〜C
4アルコキシ、OH、CN、C(O)R
8、COOR
9、NR
10R
11、OR
12、C
3〜C
8シクロアルキル、3〜12員のヘテロシクリルおよび5〜12員のヘテロアリールからなる群から選択され、ここで、各前記C
1〜C
4アルキルまたはC
1〜C
4アルコキシは、1個または複数のR
6によって置換されていてもよく、各前記C
3〜C
8シクロアルキル、3〜12員のヘテロシクリルまたは5〜12員のヘテロアリールは、1個または複数のR
7によって置換されていてもよく、
R
4は、H、ハロまたはC
1〜C
4アルキルであり、ここで、各前記C
1〜C
4アルキルは、1個または複数のR
6によって置換されていてもよく、
R
5はC
1〜C
4アルキルであり、ここで、各前記C
1〜C
4アルキルは、1個または複数のR
14によって置換されていてもよく、
各R
6は、独立に、OH、F、CNまたはC
1〜C
4アルコキシであり、
各R
7は、独立に、C
1〜C
4アルキル、OH、F、CN、C
1〜C
4アルコキシ、=OまたはC(O)R
13であり、
R
8はC
1〜C
4アルキルであり、ここで、各前記C
1〜C
4アルキルは、1個または複数のR
14によって置換されていてもよく、
R
9は、HまたはC
1〜C
4アルキルであり、ここで、各前記C
1〜C
4アルキルは、1個または複数のR
14によって置換されていてもよく、
R
10およびR
11は、独立に、HまたはC
1〜C
4アルキルであり、ここで、各前記C
1〜C
4アルキルは、1個または複数のR
14によって置換されていてもよく、
R
12は、C
3〜C
8シクロアルキル、3〜12員のヘテロシクリルおよび5〜12員のヘテロアリールからなる群から選択され、ここで、各前記C
3〜C
8シクロアルキル、3〜12員のヘテロシクリルまたは5〜12員のヘテロアリールは、1個または複数のR
7によって置換されていてもよく、
各R
13は、独立に、HまたはC
1〜C
4アルキルであり、ここで、各前記C
1〜C
4アルキルは、1個または複数のR
15によって置換されていてもよく、
各R
14およびR
15は、独立に、OH、F、CNまたはC
1〜C
4アルコキシであり、
XおよびZは、独立に、C
1〜C
4アルキル、C
1〜C
4フルオロアルキル、C
1〜C
4アルコキシまたはC
1〜C
4フルオロアルコキシである]
を提供する。
いくつかの実施形態において、式(I’)の化合物は、R1およびR2置換基を担持する炭素原子に式(I−A’)もしくは(I−B’)に示す通りの絶対立体化学:
または薬学的に許容できるその塩
[式中、
R
1、R
2、L、R
3、R
4、XおよびZは、式(I)のように定義されている]
を有する。
式(I)、(I−A)および(I−B)について本明細書において記述されている実施形態は、矛盾しない程度まで、式(I’)、(I−A’)および(I−B’)の化合物にも適用可能である。
別の態様において、本発明は、式(II’)、(II−A’)もしくは(II−B’)の化合物:
または薬学的に許容できるその塩
[式中、
R
1、L、R
3およびXは、式(I’)のように定義されており、
R
4は、H、Cl、Br、FまたはCH
3である]
を提供する。
式(I)、(I−A)および(I−B)について本明細書において記述されている実施形態は、矛盾しない程度まで、式(II’)、(II−A’)および(II−B’)の化合物にも適用可能である。
「医薬組成物」は、活性成分としての本明細書において記述されている化合物の1つもしくは複数、または薬学的に許容できるその塩、溶媒和物、水和物もしくはプロドラッグと、少なくとも1つの薬学的に許容できる担体または添加剤との混合物を指す。
別の態様において、本発明は、本明細書において記述されている式の1つの化合物または薬学的に許容できるその塩と、薬学的に許容できる担体または添加剤とを含む、医薬組成物を提供する。いくつかの実施形態において、医薬組成物は、2つ以上の薬学的に許容できる担体および/または添加剤を含む。
いくつかの実施形態において、医薬組成物は、少なくとも1つの追加の抗がん治療剤または苦痛緩和剤をさらに含んでもよい。いくつかのそのような実施形態において、少なくとも1つの追加の薬用または医薬品は、後述する通りの抗がん剤である。いくつかのそのような実施形態において、組合せは、相加的、相加的より大きい、または相乗的抗がん効果を提供する。いくつかのそのような実施形態において、1つまたは複数の抗がん治療剤は、抗腫瘍剤、抗血管新生剤、シグナル伝達阻害剤および抗増殖剤からなる群から選択される。
一態様において、本発明は、対象における異常な細胞成長の治療のための方法であって、対象に、治療有効量の本発明の化合物または薬学的に許容できるその塩を投与するステップを含む方法を提供する。
いくつかの実施形態において、本明細書において記述されている方法は、対象に、ある量の抗がん治療剤または苦痛緩和剤を投与するステップをさらに含み、それらの量は、一緒にして前記異常な細胞成長を治療する上で有効である。いくつかの実施形態において、1つまたは複数の抗がん治療剤は、抗腫瘍剤、抗血管新生剤、シグナル伝達阻害剤および抗増殖剤から選択され、それらの量は、一緒にして前記異常な細胞成長を治療する上で有効である。いくつかのそのような実施形態において、抗腫瘍剤は、分裂阻害剤、アルキル化剤、代謝拮抗物質、挿入抗生物質、成長因子阻害剤、放射線、細胞周期阻害剤、酵素、トポイソメラーゼ阻害剤、生物学的応答修飾物質、抗体、細胞毒性物質、抗ホルモン物質および抗アンドロゲン物質からなる群から選択される。
本明細書において提供されている方法のいくつもの実施形態において、異常な細胞成はがんである。いくつかの実施形態において、提供されている方法は、下記の効果の1つまたは複数をもたらす:(1)がん細胞増殖を阻害すること、(2)がん細胞侵襲性を阻害すること、(3)がん細胞のアポトーシスを誘発すること、(4)がん細胞転移を阻害すること、または(5)血管新生を阻害すること。
別の態様において、本発明は、対象における、EZH2によって媒介される障害の治療のための方法であって、対象に、前記障害を治療するのに有効な量の本発明の化合物または薬学的に許容できるその塩を投与するステップを含む方法を提供する。
別段の指示がない限り、本明細書における発明化合物へのすべての言及は、その塩、溶媒和物、水和物および錯体、ならびにその多形、立体異性体および同位体標識型を含む、その塩の溶媒和物、水和物および錯体への言及を含む。
本発明の化合物は、例えば、本明細書において提供されている式の1つの化合物の酸付加塩および塩基付加塩等の薬学的に許容できる塩の形態で存在し得る。本明細書において使用される場合、用語「薬学的に許容できる塩」は、親化合物の生物学的効果および特性を保持する塩を指す。語句「薬学的に許容できる塩」は、本明細書において使用される場合、別段の指示がない限り、本明細書において開示されている式の化合物中に存在し得る酸性または塩基性基の塩を含む。
例えば、性質が塩基性である本発明の化合物は、種々の無機および有機酸と多種多様な塩を形成することができ得る。そのような塩は、動物への投与のために薬学的に許容できるものでなくてはならないが、多くの場合、最初に、本発明の化合物を薬学的に許容できない塩として反応混合物から単離し、次いで、アルカリ性試薬での処理によって後者を単純に変換して遊離塩基化合物に戻し、その後、後者の遊離塩基を薬学的に許容できる酸付加塩に変換することが実際には望ましい。本発明の塩基化合物の酸付加塩は、塩基化合物を、実質的に当量の選択された鉱酸または有機酸で、水性溶媒媒質中、またはメタノールもしくはエタノール等の好適な有機溶媒中で処理することによって調製できてもよい。溶媒を蒸発させると、所望の固体塩が取得される。所望の酸塩は、適切な鉱酸または有機酸を溶液に添加することにより、有機溶媒中の遊離塩基の溶液から沈殿させることもでき得る。
非毒性酸付加塩を形成するもの等の塩基性化合物の薬学的に許容できる酸付加塩、すなわち、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、硝酸塩、硫酸塩、重硫酸塩、リン酸塩、過リン酸塩、イソニコチン酸塩、酢酸塩、乳酸塩、サリチル酸塩、クエン酸塩、酸性クエン酸塩、酒石酸塩、パントテン酸塩、酒石酸水素塩、アスコルビン酸塩、コハク酸塩、マレイン酸塩、ゲンチシン酸塩、フマル酸塩、グルコン酸塩、グロクロン酸塩、糖酸塩、ギ酸塩、安息香酸塩、グルタミン酸塩、メタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、pトルエンスルホン酸塩およびパモ酸塩[すなわち、1,1’−メチレン−ビス−(2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸塩)]等の薬理学的に許容できるアニオンを含有する塩を調製するために使用され得る酸。
塩の例は、酢酸塩、アクリル酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、安息香酸塩(クロロ安息香酸塩、メチル安息香酸塩、ジニトロ安息香酸塩、ヒドロキシ安息香酸塩およびメトキシ安息香酸塩等)、重炭酸塩、重硫酸塩、亜硫酸水素塩、酒石酸水素塩、ホウ酸塩、臭化物、ブチン−1,4−二酸塩、エデト酸カルシウム、カンシル酸塩、炭酸塩、塩化物、カプロン酸塩、カプリル酸塩、クラブラン酸塩、クエン酸塩、デカン酸塩、二塩酸塩、リン酸二水素、エデト酸塩、エジスリエート、エストレート、エシレート、エチルコハク酸塩、ギ酸塩、フマル酸塩、グルセプト酸塩、グルコン酸塩、グルタミン酸塩、グリコール酸塩、グリコリルアルサニル酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキシン−1,6−二酸塩、ヘキシルレゾルシン酸塩、ヒドラバミン、臭化水素酸塩、塩酸塩、γ−ヒドロキシ酪酸塩、ヨウ化物、イソ酪酸塩、イソチオン酸塩、乳酸塩、ラクトビオン酸塩、ラウリン酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マロン酸塩、マンデル酸塩、メシル酸塩、メタリン酸塩、メタン−スルホン酸塩、メチル硫酸塩、リン酸一水素塩、ムコ酸塩、ナプシル酸塩、ナフタレン−1−スルホン酸塩、ナフタレン−2−スルホン酸塩、硝酸塩、オレイン酸塩、シュウ酸塩、パモ酸塩(エンボン酸塩)、パルミチン酸塩、パントテン酸塩、フェニル酢酸塩、フェニル酪酸塩、フェニルプロピオン酸塩、フタル酸塩、リン酸塩/二リン酸塩、ポリガラクツロ酸塩、プロパンスルホン酸塩、プロピオン酸塩、プロピオール酸塩、ピロリン酸塩、ピロ硫酸塩、サリチル酸塩、ステアリン酸塩、塩基性酢酸塩、スベリン酸塩、コハク酸塩、硫酸塩、スルホン酸塩、亜硫酸塩、タンニン酸塩、酒石酸塩、テオクル酸塩、トシル酸塩、トリエチオダイドおよび吉草酸塩を含むがこれらに限定されない。
好適な塩の実例は、グリシンおよびアルギニン等のアミノ酸、アンモニア、第一級、第二級および第三級アミン、ならびにピペリジン、モルホリンおよびピペラジン等の環状アミンに由来する有機塩、ならびに、ナトリウム、カルシウム、カリウム、マグネシウム、マンガン、鉄、銅、亜鉛、アルミニウムおよびリチウムに由来する無機塩を含む。
アミノ基等の塩基性部分を含む本発明の化合物は、上記で言及した酸に加えて、種々のアミノ酸と、薬学的に許容できる塩を形成することができる。
性質が酸性である本発明の化合物は、種々の薬理学的に許容できるカチオンと塩基塩を形成することができ得る。そのような塩の例は、アルカリ金属またはアルカリ土類金属塩、特に、ナトリウムおよびカリウム塩を含む。これらの塩は、従来の技術によって調製されてもよい。本発明の薬学的に許容できる塩基塩を調製するための試薬として使用され得る化学塩基は、本明細書における酸性化合物と非毒性塩基塩を形成するものを含む。これらの塩は、任意の好適な方法、例えば、アミン(第一級、第二級または第三級)、アルカリ金属水酸化物またはアルカリ土類金属水酸化物等の無機または有機塩基による遊離酸の処理によって調製できる。これらの塩は、対応する酸性化合物を、所望の薬理学的に許容できるカチオンを含有する水溶液で処理し、次いで、得られた溶液を好ましくは減圧下で蒸発乾固させることによって調製することもできる。代替として、塩は、酸性化合物の低級アルカノリック(alkanolic)溶液と所望のアルカリ金属アルコキシドとを一緒に混合し、次いで、得られた溶液を前述と同じ方式で蒸発乾固させることによって調製することもできる。いずれの場合も、反応の完全性および所望の最終生成物の最大収率を確実にするために、化学量論的分量の試薬が用いられ得る。
性質が酸性である本発明の化合物の薬学的に許容できる塩基塩を調製するための試薬として使用され得る化学塩基は、そのような化合物と非毒性塩基塩を形成するものである。そのような非毒性塩基塩は、アルカリ金属カチオン(例えば、カリウムおよびナトリウム)およびアルカリ土類金属カチオン(例えば、カルシウムおよびマグネシウム)等の薬理学的に許容できるカチオン、N−メチルグルカミン−(メグルミン)等のアンモニウムまたは水溶性アミン付加塩、ならびに薬学的に許容できる有機アミンの低級アルカノールアンモニウムおよび他の塩基塩から誘導されるものを含むがこれらに限定されない。
酸および塩基のヘミ塩、例えばヘミ硫酸塩およびヘミカルシウム塩も形成され得る。
好適な塩に関する総説については、「Handbook of Pharmaceutical Salts:Properties,Selection,and Use」、StahlおよびWermuth著(Wiley−VCH、2002)を参照されたい。薬学的に許容できる塩を作製するための方法は、当業者に公知である。
本発明の塩は、当業者に公知の方法によって調製することができる。発明化合物の薬学的に許容できる塩は、化合物の溶液および所望の酸または塩基を適宜一緒に混合することによって容易に調製することができる。塩は、溶液から沈殿し、濾過によって収集することができる、または溶媒の蒸発によって回収することができる。塩におけるイオン化の程度は、完全なイオン化からほぼ非イオン化まで多様であってよい。
塩基官能基を有する遊離塩基形態の本発明の化合物は、化学量論的過剰の適切な酸で処理することによって酸付加塩に変換され得ることが、当業者には理解されるであろう。本発明の化合物の酸付加塩は、化学量論的過剰の、炭酸カリウムまたは水酸化ナトリウム等の好適な塩基により、典型的には水性溶媒の存在下、約0℃から100℃の間の温度で処理することによって、対応する遊離塩基に再変換され得る。遊離塩基形態は、有機溶媒による抽出等の従来の手段によって単離され得る。加えて、本発明の化合物の酸付加塩は、塩の示差溶解度、酸の揮発度もしくは酸性度を活用することによって、または適切に装填されたイオン交換樹脂で処理することによって交換され得る。例えば、交換は、本発明の化合物の塩と、わずかな化学量論的過剰の、出発塩の酸成分より低いpKの酸との反応の影響を受けることがある。この変換は、典型的には、約0℃から手順の媒質として使用されている溶媒の沸点の間の温度で行われる。同様の交換は、塩基付加塩と、典型的には遊離塩基形態の仲介を介して可能である。
本発明の化合物は、非溶媒和および溶媒和形態の両方で存在し得る。溶媒または水が密接に結合している場合、錯体は、湿度とは無関係に明確な化学量論を有することになる。しかしながら、チャネル溶媒和物および吸湿性化合物のように溶媒または水の結合が弱い場合、水/溶媒含有量は湿度および乾燥条件に依存することになる。そのような事例では、非化学量論が基準となる。用語「溶媒和物」は、本明細書において、本発明の化合物と、1つまたは複数の薬学的に許容できる溶媒分子、例えばエタノールとを含む分子錯体を記述するために使用されている。用語「水和物」は、該溶媒が水である場合に用いられる。本発明に従う薬学的に許容できる溶媒和物は、結晶化の溶媒が同位体で置換されていてよい水和物および溶媒和物、例えば、D2O、d6−アセトンおよびd6−DMSOを含む。
本発明の範囲内には、クラスレート、前述の溶媒和物とは対照的に薬物および宿主が化学量論的または非化学量論的量で存在する薬物−宿主包接錯体等の錯体も含まれる。化学量論的または非化学量論的量であってよい2つ以上の有機および/または無機成分を含有する薬物の錯体も含まれる。得られた錯体は、イオン化、部分イオン化、または非イオン化であってよい。そのような錯体の総説については、J Pharm Sci、64(8)、1269〜1288、Haleblian著(1975年8月)を参照されたく、その開示は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
本発明は、本明細書において提供されている式の化合物のプロドラッグにも関する。故に、それ自体は薬理活性をほとんどまたは全く有し得ない本発明の化合物のある特定の誘導体は、対象に投与すると、例えば加水分解開裂によって、発明化合物に変換することができる。そのような誘導体を「プロドラッグ」と称する。プロドラッグの使用に関するさらなる情報は、「Pro−drugs as Novel Delivery Systems」、第14巻、ACS Symposium Series(T HiguchiおよびW Stella)ならびに「Bioreversible Carriers in Drug Design」、Pergamon Press、1987(E B Roche編、American Pharmaceutical Association)において見ることができ、それらの開示は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。本明細書において使用される場合、「対象」は、ヒトまたは動物対象を指してよい。
本発明に従うプロドラッグは、例えば、発明化合物中に存在する適切な官能基を、例えば、「Design of Prodrugs」H Bundgaard著(Elsevier、1985)において記述されている通りの「プロ部分」として当業者に公知のある特定の部分で置きかえることによって生成でき、その開示は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
本発明に従う潜在的なプロドラッグのいくつかの非限定的な例は、
(i)化合物がカルボン酸官能基(−COOH)を含有する場合、そのエステル、例えば(C1〜C8)アルキルによる水素の置きかえ、
(ii)化合物がアルコール官能基(−OH)を含有する場合、そのエーテル、例えば、(C1〜C6)アルカノイルオキシメチルによる水素の置きかえ、および
(iii)化合物が第一級または第二級アミノ官能基(−NH2または−NHR、ここでR≠H)を含有する場合、そのアミド、例えば、アミド、カルバメート、ウレア、ホスホネート、スルホネート等の適宜代謝的に不安定な基による、一方または両方の水素の置きかえ
を含む。
上述の例および他の潜在的なプロドラッグ型の例に従う置きかえ基(replacement groups)のさらなる例は、前述の参考文献において見ることができる。
最後に、ある特定の発明化合物は、それ自体が他の発明化合物の潜在的なプロドラッグとして作用し得る。
本明細書において記述されている式の化合物の代謝産物、すなわち、薬物の投与時にインビボで形成される化合物も本発明の範囲内に含まれる。
本明細書において提供されている式の化合物は、不斉炭素原子を有し得る。本発明の化合物の炭素−炭素結合は、実線(
)を使用して描写され得る。不斉炭素原子との結合を描写するための実線の使用は、その炭素原子において考えられるすべての立体異性体(例えば、特定の鏡像異性体、ラセミ混合物等)が含まれることを指示するようになっている。不斉炭素原子との結合を描写するための実線楔または点線楔のいずれかの使用は、示されている立体異性体のみが含まれるようになっていることを指示するようになっている。本発明の化合物は複数の不斉炭素原子を含有し得ることが可能である。それらの化合物において、不斉炭素原子との結合を描写するための実線の使用は、考えられるすべての立体異性体が含まれるようになっていることを指示するようになっている。例えば、別段の定めがない限り、本発明の化合物は、鏡像異性体およびジアステレオマーとして、またはラセミ体およびそれらの混合物として存在し得ることが意図されている。本発明の化合物中の1つまたは複数の不斉炭素原子との結合を描写するための実線の使用、および同じ化合物中の他の不斉炭素原子との結合を描写するための実線楔または点線楔の使用は、ジアステレオマーの混合物が存在することを指示するようになっている。
キラル中心を有する本発明の化合物は、ラセミ体、鏡像異性体またはジアステレオマー等の立体異性体として存在し得る。
本明細書における式の化合物の立体異性体は、複数種の異性を呈する化合物を含む本発明の化合物の、シスおよびトランス異性体、(R)および(S)鏡像異性体等の光学異性体、ジアステレオマー、幾何異性体、回転異性体、アトロプ異性体、配座異性体、および互変異性体、ならびにそれらの混合物(ラセミ体およびジアステレオマー対等)を含み得る。対イオンが光学活性である酸付加もしくは塩基付加塩、例えばd−乳酸もしくはl−リジン、またはラセミである該塩、例えばdl−酒石酸もしくはdl−アルギニンも含まれる。
ラセミ体が結晶化する場合、2つの異なる種類の結晶が可能であり得る。第一の種類は、両方の鏡像異性体を含有する1つの均質な形態の結晶が等モル量で生成される、上記で言及したラセミ化合物(真のラセミ体)である。第二の種類は、それぞれ単一の鏡像異性体を含む2つの形態の結晶が等モル量で生成される、ラセミ混合物または集塊である。
本発明の化合物は、互変異性および構造的異性の現象を呈し得る。例えば、化合物は、エノールおよびイミン形態を含む数種の互変異性形態、ならびにケトおよびエナミン形態、ならびに幾何異性体およびそれらの混合物で存在し得る。すべてのそのような互変異性形態は、本発明の化合物の範囲内に含まれる。互変異性体は、溶液中の互変異性セットの混合物として存在する。固体形態においては、通常、1つの互変異性体が優勢である。1つの互変異性体について記述されている場合があっても、本発明は、提供されている式の化合物のすべての互変異性体を含む。
加えて、本発明の化合物のいくつかは、アトロプ異性体(例えば、置換ビアリール)を形成し得る。アトロプ異性体は、分子中の単結合周囲での回転が妨げられた際、または大きく減速された際に、分子の他の部分との立体相互作用の結果として出現し、単結合の両端における置換基が非対称な、配座立体異性体である。アトロプ異性体の相互変換は、所定の条件下での分離および単離を可能にするのに十分遅い。熱的ラセミ化に対するエネルギー障壁は、キラル軸を形成する1つまたは複数の結合の自由回転に対する立体障害によって決定することができる。
本発明の化合物がアルケニルまたはアルケニレン基を含有する場合、幾何シス/トランス(またはZ/E)異性体が可能であり得る。シス/トランス異性体は、当業者に周知の従来の技術、例えば、クロマトグラフィーまたは分別結晶によって分離することができる。
個々の鏡像異性体の調製/単離のための従来の技術は、好適な光学的に純粋な前駆体からのキラル合成、または例えばキラル高圧液体クロマトグラフィー(HPLC)を使用するラセミ体(または塩もしくは誘導体のラセミ体)の分割を含む。
代替として、ラセミ体(またはラセミ前駆体)を、好適な光学活性化合物、例えばアルコール、または化合物が酸性もしくは塩基性部分を含有する場合には酒石酸もしくは1−フェニルエチルアミン等の酸もしくは塩基と反応させてよい。得られたジアステレオマー混合物を、クロマトグラフィーおよび/または分別結晶によって分離し、ジアステレオ異性体の一方または両方を、当業者に周知の手段によって、対応する純粋な鏡像異性体に変換することができる。
本発明のキラル化合物(およびそのキラル前駆体)は、クロマトグラフィー、典型的にはHPLCを使用し、不斉樹脂上で、0から50%まで、典型的には2から20%までのイソプロパノール、および0から5%までのアルキルアミン、典型的には0.1%のジエチルアミンを含有する炭化水素、典型的にはヘプタンまたはヘキサンからなる移動相を用いて、鏡像異性的に富化された形態で取得することができる。溶離物の濃縮により、富化混合物が得られる。
立体異性集合体は、当業者に公知である従来の技術によって分離することができ、例えば、「Stereochemistry of Organic Compounds」、E L Eliel著(Wiley、New York、1994)を参照されたく、その開示は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
「鏡像異性的に純粋な」は、本明細書において使用される場合、単一の鏡像異性体として存在し、鏡像体過剰率(e.e.)の観点から記述される化合物を記述するものである。好ましくは、化合物が鏡像異性体として存在する場合、該鏡像異性体は、約80%以上の鏡像体過剰率で、より好ましくは約90%以上の鏡像体過剰率で、またさらに好ましくは約95%以上の鏡像体過剰率で、またさらに好ましくは約98%以上の鏡像体過剰率で、最も好ましくは約99%以上の鏡像体過剰率で存在する。同様に、「ジアステレオマー的に純粋」は、本明細書において使用される場合、ジアステレオマーとして存在し、ジアステレオマー過剰率(d.e.)の観点から記述される化合物を記述するものである。好ましくは、化合物がジアステレオマーとして存在する場合、該ジアステレオマーは、約80%以上のジアステレオマー過剰率、より好ましくは約90%以上のジアステレオマー過剰率、またさらに好ましくは約95%以上のジアステレオマー過剰率、またさらに好ましくは約98%以上のジアステレオマー過剰率、最も好ましくは約99%以上のジアステレオマー過剰率で存在する。
本発明は、1個または複数の原子が、自然界において通常見られる原子質量または質量数とは異なる原子質量または質量数を有する原子によって置きかえられているという事実を除き、提供されている式の1つにおいて列挙されているものと同一の、同位体標識化合物も含む。
本発明の同位体標識化合物は、概して、当業者に公知の従来の技術によってまたは本明細書において記述されているものに類似のプロセスによって、他の場合には用いられる非標識試薬の代わりに適切な同位体標識試薬を使用して調製することができる。
本発明の化合物に組み込まれ得る同位体の例は、2H、3H、13C、14C、15N、18O、17O、31P、32P、35S、18Fおよび36Cl等であるがこれらに限定されない、水素、炭素、窒素、酸素、リン、フッ素および塩素の同位体を含む。本発明のある特定の同位体標識化合物、例えば3Hおよび14C等の放射性同位体を組み込んだものは、薬物および/または基質組織分布アッセイにおいて有用であり得る。トリチウム化、すなわち3Hおよび炭素−14、すなわち14C同位体は、それらの調製の容易さおよび検出性から特に好ましい場合がある。さらに、重水素、すなわち2H等のより重い同位体による置換は、潜在的により優れた代謝安定性から生じるある特定の潜在的な治療上の利点、例えばインビボ半減期の潜在的な増大または必要投薬量の潜在的な低減をもたらし得、故にいくつかの状況において好ましい場合がある。本発明の同位体標識化合物は、概して、非同位体標識試薬を同位体標識試薬で代用することによって、以下のスキームならびに/または実施例および調製で開示されている手順を行うことにより調製できる。
本発明の化合物は、結晶性もしくは非結晶性生成物、またはそれらの混合物として使用され得る。該化合物は、沈殿、結晶化、フリーズドライ、噴霧乾燥または蒸発乾燥等の方法により、例えば、固体プラグ剤、散剤またはフィルム剤として取得することができる。この目的のために、マイクロ波または無線周波数乾燥が使用され得る。
治療的方法および使用
本発明はさらに、本発明の化合物または薬学的に許容できるその塩を、単独で、または1つまたは複数の他の治療剤もしくは苦痛緩和剤と組み合わせて投与するステップを含む、治療的方法および使用を提供する。
一態様において、本発明は、対象における異常な細胞成長の治療のための方法であって、対象に、治療有効量の本発明の化合物または薬学的に許容できるその塩を投与するステップを含む方法を提供する。
別の態様において、本発明は、対象における異常な細胞成長の治療のための方法であって、対象に、ある量の本発明の化合物または薬学的に許容できるその塩を、ある量の抗腫瘍剤と組み合わせて投与するステップを含み、それらの量は、一緒にして前記異常な細胞成長を治療する上で有効である方法を提供する。いくつかのそのような実施形態において、抗腫瘍剤は、分裂阻害剤、アルキル化剤、代謝拮抗物質、挿入抗生物質、成長因子阻害剤、放射線、細胞周期阻害剤、酵素、トポイソメラーゼ阻害剤、生物学的応答修飾物質、抗体、細胞毒性物質、抗ホルモン物質および抗アンドロゲン物質からなる群から選択される。
本発明の化合物は、本明細書において記述されている式のいずれかの化合物、すなわち、本明細書において提供され定義されている通りの、式I、I’、II、II’、I−A、I−A’、I−B、I−B’、II−A、II−A’、II−B、II−B’およびIIIの化合物、または薬学的に許容できるその塩を包含する。
別の態様において、本発明は、対象における異常な細胞成長の治療のための方法であって、対象に、異常な細胞成長を治療する上で有効な量の、本発明の化合物または薬学的に許容できるその塩を投与するステップを含む方法を提供する。
さらに別の態様において、本発明は、対象におけるがん細胞増殖を阻害する方法であって、対象に、細胞増殖を阻害するのに有効な量の本発明の化合物または薬学的に許容できるその塩を投与するステップを含む方法を提供する。
別の態様において、本発明は、対象におけるがん細胞侵襲性を阻害する方法であって、対象に、細胞侵襲性を阻害するのに有効な量の本発明の化合物または薬学的に許容できるその塩を投与するステップを含む方法を提供する。
別の態様において、本発明は、対象のがん細胞においてアポトーシスを誘発する方法であって、対象に、アポトーシスを誘発するのに有効な量の本発明の化合物または薬学的に許容できるその塩を投与するステップを含む方法を提供する。
さらなる態様において、本発明は、対象においてアポトーシスを誘発する方法であって、対象に、治療有効量の本明細書において記述されている式の1つの化合物または薬学的に許容できるその塩を投与するステップを含む方法を提供する。
本明細書において提供されている方法のいくつもの実施形態において、異常な細胞成長はがんであり、ここで、前記がんは、基底細胞がん、髄芽腫がん、肝臓がん、横紋筋肉腫、肺がん、骨がん、膵臓がん、皮膚がん、頭頸部がん、皮膚もしくは眼内黒色腫、子宮がん、卵巣がん、直腸がん、肛門部のがん、胃がん、結腸がん、乳がん、子宮がん、卵管癌、子宮内膜癌、頸部癌、膣癌、外陰部癌、ホジキン病、食道がん、小腸がん、内分泌系がん、甲状腺がん、副甲状腺がん、副腎がん、軟部組織肉腫、尿道がん、陰茎がん、前立腺がん、慢性もしくは急性白血病、リンパ球性リンパ腫、膀胱がん、腎臓もしくは尿管がん、腎細胞癌、腎盂癌、中枢神経系(CNS)の新生物、原発性CNSリンパ腫、脊髄軸腫瘍、脳幹神経膠腫、下垂体腺腫、または前述のがんの1つもしくは複数の組合せからなる群から選択される。
いくつかの実施形態において、本発明の化合物は、EZH2の突然変異形態に対して選択的であり、そのため、ある特定のがんに関連するH3K27のトリメチル化が阻害される。本明細書で提供されている方法および使用は、濾胞性リンパ腫およびびまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)を包含するがんを治療するために使用され得る。
本発明の化合物は、脳、乳房、子宮頸部、結腸直腸、子宮内膜、食道、胃/胃、頭頸部、肝細胞、喉頭、肺、口腔、卵巣、前立腺、精巣および甲状腺の癌腫および肉腫等の腫瘍等のがんの治療に有用であり得る。
用語「治療有効量」は、本明細書において使用される場合、治療されている障害の症状の1つまたは複数をある程度和らげる、投与されている化合物の量を指す。がんの治療に関連して、治療有効量は、(1)腫瘍のサイズを低減する、(2)腫瘍転移を阻害する(すなわち、ある程度減速させる、好ましくは停止させる)、(3)腫瘍成長もしくは腫瘍侵襲性をある程度阻害する(すなわち、ある程度減速させる、好ましくは停止させる)、ならびに/または(4)がんに関連する1つもしくは複数の兆候もしくは症状をある程度和らげる(または好ましくは排除する)という効果を有する量を指す。
本明細書において使用される場合、「対象」は、ヒトまたは動物対象を指す。ある特定の好ましい実施形態において、対象は、ヒトである。
用語「治療すること」は、本明細書において使用される場合、別段の指示がない限り、そのような用語が当てはまる障害もしくは状態、またはそのような障害もしくは状態の1つもしくは複数の症状を、逆転させること、緩和すること、その進行を阻害すること、または予防することを意味する。用語「治療」は、本明細書において使用される場合、別段の指示がない限り、「治療すること」がすぐ上で定義された通りの治療する行為を指す。用語「治療すること」は、対象のアジュバントおよびネオアジュバント治療も含む。
用語「異常な細胞成長」および「過剰増殖性障害」は、本願において交換可能に使用される。
「異常な細胞成長」は、本明細書において使用される場合、別段の指示がない限り、正常な調節機構とは無関係な細胞成長(例えば、接触阻害の喪失)を指す。異常な細胞成長は、良性(非がん性)または悪性(がん性)であってよい。これは、(1)EZH2の発現増加を示す腫瘍細胞(腫瘍)、(2)EZH2を過剰発現させた他の増殖性疾患の良性および悪性細胞、(3)異常なEZH2活性化によって増殖する腫瘍、ならびに(4)異常なEZH2活性化が出現する他の増殖性疾患の良性および悪性細胞の、異常な成長を含む。
本明細書において使用される場合、「がん」は、異常な細胞成長によって引き起こされる任意の悪性および/または侵襲性の成長または腫瘍を指す。本明細書において使用される場合、「がん」は、それらを形成する細胞の種類に因んで命名された固形腫瘍、血液、骨髄またはリンパ系のがんを指す。固形腫瘍の例は、肉腫および癌腫を含むがこれらに限定されない。血液のがんの例は、白血病、リンパ腫および骨髄腫を含むがこれらに限定されない。用語「がん」は、体内の特異的部位を起源とする原発性がん、それが始まった場所から体の他の部分へ広がった転移性がん、寛解後の最初の原発性がんからの再発、および、後のものとは種類が異なる過去のがんの履歴を持つ人物における新しい原発性がんである二次原発性がんを含むがこれらに限定されない。本発明の化合物は、EZH2を阻害することができ、故に、哺乳動物、特にヒトにおける抗増殖剤(例えば、がん)または抗腫瘍剤(例えば、固形腫瘍に対する効果)として有用であり得る。特に、本発明の化合物は、悪性または良性の異常な細胞成長などの様々なヒト過剰増殖性障害の予防および治療において有用であり得る。
本明細書において提供される化合物、組成物および方法は、以下のがんを含むがこれらに限定されないがんの治療に有用であり得る:
循環系、例えば、心臓(肉腫[血管肉腫、線維肉腫、横紋筋肉腫、脂肪肉腫]、粘液腫、横紋筋腫、線維腫、脂肪腫および奇形腫)、縦隔および胸膜、ならびに他の胸腔内器官、血管腫瘍および腫瘍関連維管束組織;
気道、例えば、鼻腔および中耳、副鼻腔、喉頭、気管、気管支および肺{小細胞肺がん(SCLC)、非小細胞肺がん(NSCLC)、気管支癌(扁平上皮細胞、未分化小細胞、未分化大細胞、腺癌)、歯槽(細気管支)癌、気管支腺腫、肉腫、リンパ腫、軟骨性過誤腫、中皮腫等};
胃腸系、例えば、食道(扁平上皮細胞癌、腺癌、平滑筋肉腫、リンパ腫)、胃(stomach)(癌、リンパ腫、平滑筋肉腫)、胃(gastric)、膵臓(導管腺癌、インスリノーマ、グルカゴノーマ、ガストリノーマ、カルチノイド腫瘍、ビポーマ)、小腸(腺癌、リンパ腫、カルチノイド腫瘍、カポジ肉腫、平滑筋腫、血管腫、脂肪腫、神経繊維腫、繊維腫)、大腸(腺癌、管状腺腫、絨毛腺腫、過誤腫、平滑筋腫);
尿生殖路、例えば、腎臓(腺癌、ウィルムス腫瘍[腎芽細胞腫]、リンパ腫、白血病)、膀胱および/または尿道(扁平上皮細胞癌、移行細胞癌、腺癌)、前立腺(腺癌、肉腫)、精巣(セミノーマ、奇形腫、胎生期癌、奇形癌、絨毛腫、肉腫、間質細胞癌、線維腫、線維腺腫、類腺腫瘍、脂肪腫);
肝臓、例えば、肝癌(肝細胞癌)、胆管癌、肝芽腫、血管肉腫、肝細胞腺腫、血管腫、膵内分泌腫瘍(褐色細胞腫、インスリノーマ、血管作動性腸管ペプチド腫瘍、島細胞腫およびグルカゴノーマ等);
骨、例えば、骨原性肉腫(骨肉腫)、線維肉腫、悪性線維性組織球、軟骨肉腫、ユーイング肉腫、悪性リンパ腫(細網肉腫)、多発性骨髄腫、悪性巨細胞腫瘍癌、骨軟骨腫(骨軟骨性外骨症)、良性軟骨腫、軟骨芽細胞腫、軟骨粘液線維腫、類骨骨腫および巨細胞腫;
神経系、例えば、中枢神経系(CNS)の新生物、原発性CNSリンパ腫、頭蓋骨がん(骨腫、血管腫、肉芽腫、黄色腫、変形性骨炎)、髄膜(髄膜腫、髄膜肉腫、神経膠腫症)、脳腫瘍(星状細胞腫、髄芽腫、神経膠腫、上衣腫、胚細胞腫[松果体腫]、多形性膠芽腫、乏突起膠腫、神経鞘腫、網膜芽腫、先天性腫瘍)、脊髄神経繊維腫、髄膜腫、神経膠腫、肉腫);
生殖器系、例えば、婦人科、子宮(子宮内膜癌)、頸部(子宮頸癌、前腫瘍性子宮頸部形成異常)、卵巣(卵巣癌[漿液性嚢胞腺癌、ムチン性嚢胞腺癌、分類不能癌]、顆粒莢膜細胞腫、セルトリライディック細胞腫、未分化胚細胞腫、悪性奇形腫)、外陰部(扁平上皮細胞癌、上皮内癌、腺癌、線維肉腫、黒色腫)、膣(明細胞癌、扁平上皮細胞癌、ブドウ状肉腫(胎児性横紋筋肉腫)、卵管(癌)および女性生殖器に関連する他の部位;胎盤、陰茎、前立腺、精巣、および男性生殖器に関連する他の部位;
血液系、例えば、血液(骨髄性白血病[急性および慢性]、急性リンパ芽球性白血病、慢性リンパ球性白血病、骨髄増殖性疾患、多発性骨髄腫、骨髄異形成症候群)、ホジキン病、非ホジキンリンパ腫[悪性リンパ腫];
口腔、例えば、口唇、舌、歯肉、口腔底部、口蓋、および口の他の部分、耳下腺、および唾液腺の他の部分、へんとう腺、中咽頭、鼻咽頭、梨状陥凹、下咽頭、ならびに口唇、口腔および咽頭内の他の部位;
皮膚、例えば、悪性黒色腫、皮膚黒色腫、基底細胞癌、扁平上皮細胞癌、カポジ肉腫、黒子型異形成母斑、脂肪腫、血管腫、皮膚線維腫およびケロイド;
副腎:神経芽細胞腫;ならびに
結合組織および軟組織を含む他の組織、後腹膜および腹膜、目、眼内黒色腫、ならびに付属器、乳房、頭部もしくは/および頸部、肛門部、甲状腺、副甲状腺、副腎ならびに他の内分泌腺および関連構造、リンパ節の続発性および特定不能の悪性新生物、呼吸および消化器系の続発性悪性新生物ならびに他の部位の続発性悪性新生物。
より具体的には、本明細書において本発明との関連で使用される場合のがんの例は、肺がん(NSCLCおよびSCLC)、頭頸部がん、卵巣がん、結腸がん、直腸がん、肛門部のがん、胃がん、乳がん、腎臓もしくは尿管がん、腎細胞癌、腎盂癌、中枢神経系(CNS)の新生物、原発性CNSリンパ腫、非ホジキンリンパ腫、脊髄軸腫瘍から選択されるがん、または前述のがんの1つもしくは複数の組合せを含む。
なお一層具体的には、本明細書において本発明との関連で使用される場合の「がん」の例は、肺がん(NSCLCおよびSCLC)、乳がん、卵巣がん、結腸がん、直腸がん、肛門部のがんから選択されるがん、または前述のがんの1つもしくは複数の組合せを含む。
本発明の一実施形態において、非がん性状態は、皮膚の良性過形成(例えば乾癬)および前立腺の良性過形成(例えばBPH)等の過形成状態を含む。
別の態様において、本発明は、細胞増殖を阻害するための方法であって、細胞を、細胞の増殖を阻害するのに有効な量の本発明の化合物または薬学的に許容できるその塩と接触させるステップを含む方法を提供する。
別の態様において、本発明は、細胞アポトーシスを誘発するための方法であって、細胞を、細胞のアポトーシスを誘発するために有効な量の本明細書において記述されている化合物と接触させるステップを含む方法を提供する。
「接触させること」は、本発明の化合物または薬学的に許容できる塩およびEZH2を発現している細胞を、化合物が直接的にまたは間接的にのいずれかでEZH2の活性に影響を及ぼし得るような方式で一緒にすることを指す。接触は、インビトロで(すなわち、例えば、限定されないが、試験管または培養培地中等の人工環境で)またはインビボで(すなわち、限定されないが、マウス、ラットまたはウサギ等の生命有機体内で)、遂行され得る。
いくつかの実施形態において、細胞は、がん細胞株等の細胞株内にある。他の実施形態において、細胞は組織または腫瘍内にあり、該組織または腫瘍は、ヒトを含む対象の体内にあってよい。
剤形およびレジメン
本発明の化合物の投与は、作用部位への化合物の送達を可能にする任意の方法によって達成することができる。これらの方法は、経口ルート、十二指腸内ルート、非経口注射(静脈内、皮下、筋肉内、血管内または注入を含む)、局所および経直腸投与を含む。
投薬レジメンは、最適な所望の応答を提供するように調整することができる。例えば、単回ボーラスを投与してもよく、数回の分割用量を経時的に投与してもよく、または治療状況の緊急事態によって指示されている通りに用量を比例的に低減または増大させてもよい。投与の容易性および投薬量の均一性のために、非経口組成物を用量単位形態で製剤化することはとりわけ有利である。用量単位形態は、本明細書において使用される場合、治療される哺乳類対象のための単位投薬量として適した物理的に不連続な単位を指し、各単位は、所望の治療効果を生成するように算出された所定分量の活性化合物を、所要の医薬担体と一緒に含有する。本発明の用量単位形態の仕様は、(a)化学療法剤の独自の特徴および実現される特定の治療効果または予防効果、ならびに(b)個体における感受性の治療のためにそのような活性化合物を化合物化する技術分野に固有の制限によって決定づけられ、それらに直接的に依存してもよい。
故に、当業者であれば、本明細書において提供されている開示に基づき、治療技術分野において周知の方法に従って用量および投薬レジメンが調整されることが分かるであろう。すなわち、最大耐量を容易に確立することができ、各作用物質を投与する一次的な要求によって検出可能な治療的利益を患者に提供することができるのと同様に、検出可能な治療的利益を患者に提供する有効量も決定することができる。したがって、ある特定の用量および投与レジメンが本明細書において例示されているが、これらの例は、本発明を実践する際に患者に提供され得る用量および投与レジメンを何ら限定するものではない。
用量値は、緩和すべき状態の種類および重症度によって変動し得、単回または複数回用量を含み得ることに留意されたい。任意の特定の対象について、個々の必要性および組成物の投与を管理または監督する人物の専門的判定に従って特定の投薬レジメンを経時的に調整すべてきであること、ならびに、本明細書において明記されている投薬量範囲は例示的なものに過ぎず、特許請求されている組成物の範囲および実践を限定することを意図しないことをさらに理解されたい。例えば、用量は、毒性効果および/または検査値等の臨床効果を含み得る薬物動態または薬力学的パラメーターに基づいて調整することができる。故に、本発明は、当業者によって決定される通りの患者内の用量漸増を網羅する。化学療法剤の投与のための適切な投薬量およびレジメンを決定することは、関連技術分野において周知であり、本明細書において開示されている教示を提供すれば、網羅されていることが当業者に理解されるであろう。
投与される本発明の化合物の量は、治療されている対象、障害または状態の重症度、投与速度、化合物の体内動態および処方医師の裁量に依存することになる。しかしながら、有効な投薬量は、単回用量または分割用量で、1日当たり体重1kgにつき約0.001から約100mg、好ましくは約1から約35mg/kg/日の範囲内である。70kgのヒトについては、これは、約0.05から約7g/日、好ましくは約0.1から約2.5g/日の量となるであろう。いくつかの場合において、前述の範囲の下限未満の投薬量レベルで十分なことがあり、一方、他の事例では、いかなる有害な副作用も引き起こすことなくさらに大きい用量を用いることができ、但し、そのようなより大きい用量は、1日を通しての投与のために最初に数回の小さい用量に分割される。
製剤および投与ルート
本明細書において使用される場合、「薬学的に許容できる担体」は、有機体に重大な刺激を引き起こさず、活性化合物の生物活性および特性を抑止しない、担体または賦形剤を指す。
薬学的に許容できる担体は、任意の従来の医薬担体または添加剤を含み得る。担体および/または添加剤の選択は、特定の投与モード、溶解度および安定性に対する添加剤の影響、ならびに剤形の性質等の要因にかなりの程度まで依存することになる。
好適な医薬担体は、不活性賦形剤または充填剤、水および種々の有機溶媒(水和物および溶媒和物等)を含む。医薬組成物は、所望ならば、香味剤、結合剤、添加剤等の追加の構成要素を含有し得る。故に、経口投与では、クエン酸等の種々の添加剤を、デンプン、アルギン酸およびある特定の複合ケイ酸塩等の種々の崩壊剤、ならびにスクロース、ゼラチンおよびアカシア等の結合剤と一緒に含有する錠剤が用いられ得る。添加剤の例は、限定されないが、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、種々の糖および各種のデンプン、セルロース誘導体、ゼラチン、植物油ならびにポリエチレングリコールを含む。加えて、ステアリン酸マグネシウム、ラウリル硫酸ナトリウムおよびタルク等の平滑剤が、多くの場合、錠剤化目的のために有用である。同様の種類の固体組成物は、軟質および硬質充填ゼラチンカプセル剤においても用いられ得る。したがって、材料の非限定的な例は、ラクトースまたは乳糖および高分子量ポリエチレングリコールを含む。水性懸濁液またはエリキシル剤が経口投与用に所望される場合、その中の活性化合物は、種々の甘味もしくは香味剤、着色物質または染料、所望ならば、乳化剤または懸濁化剤と、水、エタノール、プロピレングリコール、グリセリンまたはそれらの組合せ等の賦形剤と一緒に組み合わせられてよい。
医薬組成物は、例えば、錠剤、カプセル剤、丸剤、散剤、持続放出製剤、液剤、または懸濁剤として経口投与に、滅菌溶液、懸濁剤もしくは乳剤として非経口注射に、軟膏剤もしくはクリーム剤として局所投与に、または坐剤として直腸内投与に好適な形態であってよい。
例示的な非経口投与形態は、滅菌水溶液中の活性化合物の溶液または懸濁液、例えばプロピレングリコール水溶液またはデキストロース溶液を含む。そのような剤形は、所望ならば好適に緩衝化されていてよい。
医薬組成物は、正確な量の単回投与に好適な単位剤形であってよい。
活性剤の送達に好適な医薬組成物およびそれらの調製のための方法は、当業者には容易に明らかとなり得る。そのような組成物およびそれらの調製のための方法は、例えば、「Remington’s Pharmaceutical Sciences」、第19版(Mack Publishing Company、1995)において見ることができ、その開示は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
本発明の化合物は、経口的に投与され得る。経口投与には、化合物が胃腸管に入るような嚥下が関与し得、または化合物が口から血流に直接入る口腔もしくは舌下投与を用いてもよい。
経口投与に好適な製剤は、錠剤等の固体製剤、粒子、液体または粉末を含有するカプセル剤、ロゼンジ剤(液体充填剤を含む)、チュアブル錠、マルチおよびナノ粒子、ゲル剤、固体液剤、リポソーム剤、フィルム剤(粘膜接着剤を含む)、オビュール剤、スプレー剤ならびに液体製剤を含む。
液体製剤は、懸濁剤、液剤、シロップ剤およびエリキシル剤を含む。そのような製剤は、軟または硬カプセル剤中の充填剤として用いられ得、典型的には、担体、例えば、水、エタノール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、メチルセルロースまたは好適な油と、1つまたは複数の乳化剤および/または懸濁化剤とを含む。液体製剤は、例えばサシェからの固体の再構成によって調製することもできる。
本発明の化合物は、Expert Opinion in Therapeutic Patents、11(6)、981〜986、LiangおよびChen著(2001)において記述されているもの等、速溶性、速崩壊性の剤形で使用することもでき、その開示は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
錠剤剤形では、活性剤は剤形の1wt%から80wt%まで、より典型的には剤形の5wt%から60wt%までを占め得る。活性剤に加えて、錠剤は概して、崩壊剤を含有する。崩壊剤の例は、デンプングリコール酸ナトリウム、カルボキシルメチルセルロースナトリウム、カルボキシメチルセルロースカルシウム、クロスカルメロースナトリウム、クロスポビドン、ポリビニルピロリドン、メチルセルロース、微結晶性セルロース、低級アルキル置換ヒドロキシプロピルセルロース、デンプン、アルファ化デンプンおよびアルギン酸ナトリウムを含む。概して、崩壊剤は、剤形の1wt%から25wt%まで、好ましくは5wt%から20wt%までを構成することがある。
結合剤は概して、錠剤製剤に粘着性の品質を付与するために使用される。好適な結合剤は、微結晶性セルロース、ゼラチン、糖、ポリエチレングリコール、天然および合成ガム、ポリビニルピロリドン、アルファ化デンプン、ヒドロキシプロピルセルロースならびにヒドロキシプロピルメチルセルロースを含む。錠剤は、ラクトース(一水和物、噴霧乾燥した一水和物、無水物等)、マンニトール、キシリトール、デキストロース、スクロース、ソルビトール、微結晶性セルロース、デンプンおよびリン酸水素カルシウム二水和物等の賦形剤も含有し得る。
錠剤はまた、ラウリル硫酸ナトリウムおよびポリソルベート80等の表面活性剤、ならびに二酸化ケイ素およびタルク等の流動促進剤も場合により含み得る。存在する場合、表面活性剤は、典型的には錠剤の0.2wt%から5wtまでの量であり、流動促進剤は、典型的には錠剤の0.2wt%から1wt%までの量である。
錠剤は概して、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、フマル酸ステアリルナトリウム、およびステアリン酸マグネシウムとラウリル硫酸ナトリウムとの混合物等の滑沢剤も含有する。滑沢剤は概して、錠剤の0.25wt%から10wt%まで、好ましくは0.5wt%から3wt%までの量で存在する。
他の従来の構成要素は、酸化防止剤、着色剤、香味剤、保存剤および矯味剤を含む。
例示的な錠剤は、最大約80wt%の活性剤、約10wt%から約90wt%までの結合剤、約0wt%から約85wt%までの賦形剤、約2wt%から約10wt%までの崩壊剤、および約0.25wt%から約10wt%までの滑沢剤を含有することができる。
錠剤混和物を、直接またはローラーによって圧縮して、錠剤を形成することができる。錠剤混和物または混和物の一部は、代替として、湿式、乾式もしくは溶融顆粒化、溶融凝固または押出した後で錠剤化してもよい。最終製剤は、1つまたは複数の層を含んでよく、コーティングされていてもコーティングされていなくてもよく、またはカプセル化されていてもよい。
錠剤の製剤化については、「Pharmaceutical Dosage Forms:Tablets,Vol.1」、H.LiebermanおよびL.Lachman著、Marcel Dekker、N.Y.、N.Y.、1980(ISBN 0−8247−6918−X)において詳細に論じられており、その開示は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
経口投与用の固体製剤は、即時および/または調節放出となるように製剤化することができる。調節放出製剤は、遅延放出、持続放出、パルス放出、制御放出、標的放出およびプログラム放出を含む。
好適な調節放出製剤は、米国特許第6,106,864号において記述されている。高エネルギー分散ならびに浸透性および被覆粒子等の他の好適な放出テクノロジーの詳細は、Vermaら、Pharmaceutical Technology On−line、25(2)、1〜14(2001)において見ることができる。制御放出を実現するためのチューインガムの使用は、WO00/35298において記述されている。これらの参考文献の開示は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
非経口投与
本発明の化合物は、血流中、筋肉中または内臓器官中に直接投与されてもよい。非経口投与に好適な手段は、静脈内、動脈内、腹腔内、髄腔内、脳室内、尿道内、胸骨内、頭蓋内、筋肉内および皮下を含む。非経口投与に好適なデバイスは、針(顕微針を含む)注射器、無針注射器および注入技術を含む。
非経口製剤は、典型的には、塩、炭水化物および緩衝剤等の添加剤を(好ましくは3から9までのpHまで)含有し得る水溶液であるが、いくつかの用途では、滅菌非水溶液として、または滅菌パイロジェンフリー水等の好適なビヒクルと併せて使用するための乾燥形態として、より好適に製剤化することができる。
滅菌条件下における、例えば凍結乾燥による非経口製剤の調製は、当業者に周知の標準的な薬学技術を使用して容易に遂行することができる。
非経口溶液の調製において使用される本発明の化合物の溶解度は、溶解度増強剤の組み込み等、適切な製剤化技術の使用によって潜在的に増大させることができる。
非経口投与用の製剤は、即時および/または調節放出となるように製剤化することができる。調節放出製剤は、遅延放出、持続放出、パルス放出、制御放出、標的放出およびプログラム放出を含む。故に、本発明の化合物は、活性化合物の調節放出を提供する埋め込みデポー剤としての投与のために、固体、半固体または揺変性液体として潜在的に製剤化することができる。そのような製剤の例は、薬物コーティングしたステントおよびPGLAマイクロスフィアを含む。
本発明の化合物は、皮膚または粘膜に局所的に、すなわち、真皮にまたは経皮的に潜在的に投与することもできる。この目的のための典型的な製剤は、ゲル剤、ヒドロゲル剤、ローション剤、液剤、クリーム剤、軟膏剤、撒布剤、包帯剤、フォーム剤、フィルム剤、皮膚パッチ剤、ウエハー剤、移植片、スポンジ、繊維、絆創膏およびマイクロ乳剤を含む。リポソーム剤を使用してもよい。典型的な担体は、アルコール、水、鉱油、流動ワセリン、白色ワセリン、グリセリン、ポリエチレングリコールおよびプロピレングリコールを含む。浸透促進剤を組み込んでもよく、例えば、J Pharm Sci、88(10)、955〜958、FinninおよびMorgan著(1999年10月)を参照されたい。局所投与の他の手段は、エレクトロポレーション、イオントフォレーシス、フォノフォレーシス、ソノフォレーシスおよび顕微針または無針(例えば、Powderject(商標)、Bioject(商標)等)注射による送達を含む。これらの参考文献の開示は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
局所投与用の製剤は、即時および/または調節放出となるように製剤化することができる。調節放出製剤は、遅延放出、持続放出、パルス放出、制御放出、標的放出およびプログラム放出を含む。
本発明の化合物は、鼻腔内にまたは吸入によって、典型的には、乾燥粉末吸入器からの乾燥粉末(単独で、例えばラクトースとの乾式混和物中の混合物として、または例えばホスファチジルコリン等のリン脂質と混合された混合成分粒子としてのいずれか)の形態で、または、加圧コンテナ、ポンプ、スプレー、噴霧器(好ましくは、電気流体力学を使用して霧状ミストを生成する噴霧器)もしくはネブライザーからエアゾールスプレーとして、1,1,1,2−テトラフルオロエタンまたは1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン等の好適な推進剤を使用してもしくは使用せずに、潜在的に投与することもできる。鼻腔内使用のために、粉末は、生体接着剤、例えばキトサンまたはシクロデキストリンを含み得る。
加圧コンテナ、ポンプ、スプレー、噴霧器またはネブライザーは、例えば、エタノール、水性エタノール、または活性物の分散、可溶化もしくは延長放出のための好適な代替剤、溶媒としての推進剤、およびソルビタントリオレエート、オレイン酸またはオリゴ乳酸等の任意選択の界面活性剤を含む、本発明の化合物の溶液または懸濁液を含有することができる。
乾燥粉末または懸濁液製剤における使用前に、化合物は、吸入による送達に好適なサイズ(典型的には5ミクロン未満)に微粉化され得る。これは、スパイラルジェットミル、流動床ジェットミル、ナノ粒子を形成するための超臨界流体処理、高圧均質化または噴霧乾燥等の任意の適切な破砕方法によって実現することができる。
吸入器または注入器において使用するための、カプセル剤(例えば、ゼラチンまたはHPMC製のもの)、ブリスターおよびカートリッジは、本発明の化合物、ラクトースまたはデンプン等の好適な散剤基剤、およびl−ロイシン、マンニトールまたはステアリン酸マグネシウム等の性能調節剤の混合粉体を含有するように製剤化することができる。ラクトースは、無水であっても一水和物の形態であってもよく、好ましくは後者である。他の好適な添加剤は、デキストラン、グルコース、マルトース、ソルビトール、キシリトール、フルクトース、スクロースおよびトレハロースを含む。
電気流体力学を使用して霧状ミストを生成する噴霧器において使用するための好適な溶液製剤は、作動毎に1μgから20mgまでの本発明の化合物を含有し得、作動体積は1μLから100μLまで変動し得る。典型的な製剤は、本発明の化合物、プロピレングリコール、滅菌水、エタノールおよび塩化ナトリウムを含む。プロピレングリコールの代わりに使用することができる代替的な溶媒は、グリセロールおよびポリエチレングリコールを含む。
メントールおよびレボメントール等の好適な香味剤、またはサッカリンもしくはサッカリンナトリウム等の甘味料を、吸入/鼻腔内投与が意図されている本発明の製剤に添加してよい。
吸入/鼻腔内投与用の製剤は、例えば、ポリ(DL−乳酸−コグリコール酸(PGLA)を使用して、即時および/または調節放出となるように製剤化することができる。調節放出製剤は、遅延放出、持続放出、パルス放出、制御放出、標的放出およびプログラム放出を含む。
乾燥粉末吸入器およびエアゾールの事例において、投薬量単位は、計量された量を送達する弁を使って決定される。本発明に従う単位は、典型的には、所望量の本発明の化合物を含有する計量用量または「パフ」を投与するように整えられる。総日用量は、単回用量で、または、さらに通例は、1日を通しての分割用量として投与され得る。
本発明の化合物は、経直腸的または経膣的に、例えば、坐剤、ペッサリーまたはかん腸剤の形態で潜在的に投与することができる。ココアバターが慣習的な坐剤基剤であるが、種々の代替物を適宜使用してよい。
経直腸/経膣投与用の製剤は、即時および/または調節放出となるように製剤化することができる。調節放出製剤は、遅延放出、持続放出、パルス放出、制御放出、標的放出およびプログラム放出を含む。
本発明の化合物を、典型的には、等張のpH調整した滅菌生理食塩水中の微粒化懸濁液または溶液の滴の形態で、目または耳に潜在的に直接投与してもよい。眼および耳内投与に好適な他の製剤は、軟膏剤、生物分解性(例えば、吸収性ゲルスポンジ、コラーゲン)および非生物分解性(例えばシリコーン)移植片、ウエハー剤、レンズおよび微粒子、またはニオソームもしくはリポソーム等の小胞系を含むことができる。架橋ポリアクリル酸、ポリビニルアルコール、ヒアルロン酸、セルロース性ポリマー、例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースもしくはメチルセルロース、またはヘテロ多糖ポリマー、例えばジェランガム等のポリマーを、塩化ベンザルコニウム等の保存剤と一緒に組み込んでよい。そのような製剤は、イオントフォレーシスによって送達することもできる。
眼/耳内投与は、即時および/または調節放出となるように製剤化することができる。調節放出製剤は、遅延放出、持続放出、パルス放出、制御放出、標的放出またはプログラム放出を含む。
他のテクノロジー
本発明の化合物は、前述の投与モードのいずれかでの使用のための、該化合物の溶解度、溶解速度、矯味性、バイオアベイラビリティおよび/または安定性を改善するために、シクロデキストリンおよびその好適な誘導体またはポリエチレングリコール含有ポリマー等の可溶性の高分子実体と組み合わせることができる。
薬物−シクロデキストリン錯体は、例えば、異なる剤形および投与ルートに有用であり得る。包接および非包接錯体の両方を潜在的に使用することができる。薬物との直接錯体形成の代替として、シクロデキストリンを補助添加物として、すなわち、担体、賦形剤または可溶化剤として使用してよい。これらの目的のために最もよく使用されるのは、アルファ−、ベータ−およびガンマ−シクロデキストリンであり、その例は、PCT公開第WO91/11172号、同第WO94/02518号および同第WO98/55148号において見ることができ、それらの開示は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
投薬量
投与される活性化合物の量は、治療されている対象、障害または状態の重症度、投与速度、化合物の体内動態および処方医師の裁量に依存して決まることになる。しかしながら、有効な投薬量は、典型的には、単回用量または分割用量で、1日当たり体重1kgにつき約0.001から約100mg、好ましくは約0.01から約35mg/kg/日の範囲内である。70kgのヒトについては、これは約0.07から約7000mg/日、好ましくは約0.7から約2500mg/日の量になるであろう。いくつかの場合において、前述の範囲の下限未満の投薬量レベルで十分なことがあり、一方、他の事例では、いかなる有害な副作用も引き起こすことなくさらに大きい用量を使用することができ、そのような大きい用量は、典型的には、1日を通しての投与のために数回の小さい用量に分割される。
パーツのキット
例えば、特定の疾患または状態を治療することを目的とした活性化合物の組合せを投与することが望ましいことがあるという理由で、少なくとも1つが本発明に従う化合物を含有する2つ以上の医薬組成物を、組成物の共投与に好適なキットの形態で好都合に組み合わせてよいことは、本発明の範囲内である。故に、本発明のキットは、少なくとも1つが本発明の化合物を含有する2つ以上の別個の医薬組成物、およびコンテナ、分割されたボトルまたは分割されたホイル小包等の、前記組成物を別個に保持するための手段を含む。そのようなキットの例は、錠剤、カプセル剤等を包装するために使用される家庭用ブリスターパックである。
本発明のキットは、異なる剤形、例えば経口および非経口剤形を投与するため、別個の組成物を異なる投薬間隔で投与するため、または別個の組成物を互いに対して滴定するために、特に好適であり得る。服薬遵守を補助するために、キットは、典型的には、投与指示書を含み、記憶補助を備えていてよい。
併用療法
本明細書において使用される場合、用語「併用療法」は、少なくとも1つの追加の医薬品または薬用剤(例えば、抗がん剤)と、順次にまたは同時にのいずれかで一緒にした本発明の化合物の投与を指す。
上記で注記した通り、本発明の化合物は、後述する1つまたは複数の追加の複数の追加の抗がん剤と組み合わせて潜在的に使用することができる。併用療法が使用される場合、1つまたは複数の追加の抗がん剤は、本発明の化合物と順次にまたは同時に投与され得る。一実施形態において、追加の抗がん剤は、本発明の化合物の投与の前に哺乳動物(例えば、ヒト)に投与される。別の実施形態において、追加の抗がん剤は、本発明の化合物の投与の後に哺乳動物に投与される。別の実施形態において、追加の抗がん剤は、本発明の化合物の投与と同時に哺乳動物(例えば、ヒト)に投与される。
本発明は、ヒトを含む哺乳動物における異常な細胞成長の治療のための医薬組成物であって、ある量の、上記で定義した通りの本発明の化合物(前記化合物の水和物、溶媒和物および多形または薬学的に許容できるその塩を含む)を、抗血管新生剤およびシグナル伝達阻害剤からなる群から選択される1つまたは複数(好ましくは1から3つ)の抗がん剤ならびに薬学的に許容できる担体と組み合わせて含み、活性剤および併用抗がん剤の量は、全体として捉えた場合に、前記異常な細胞成長を治療するための治療有効量である、医薬組成物にも関する。
本発明の一実施形態において、本発明の化合物および本明細書において記述されている医薬組成物と併せて使用される抗がん剤は、抗血管新生剤(例えば、腫瘍が新しい血管を発達させるのを停止する作用物質)である。抗血管新生剤の例は、例えば、VEGF阻害剤、VEGFR阻害剤、TIE−2阻害剤、PDGFR阻害剤、アンジオポエチン(angiopoetin)阻害剤、PKCβ阻害剤、COX−2(シクロオキシゲナーゼII)阻害剤、インテグリン(アルファ−v/ベータ−3)、MMP−2(マトリックスメタロプロテアーゼ2)阻害剤およびMMP−9(マトリックスメタロプロテアーゼ9)阻害剤を含む。
好ましい抗血管新生剤は、スニチニブ(Sutent(商標)、ベバシズマブ(Avastin(商標))、アクシチニブ(AG13736)、SU14813(Pfizer)およびAG13958(Pfizer)を含む。
追加の抗血管新生剤は、バタラニブ(CGP79787)、ソラフェニブ(Nexavar(商標))、ペガプタニブオクタナトリウム(Macugen(商標))、バンデタニブ(Zactima(商標))、PF−0337210(Pfizer)、SU14843(Pfizer)、AZD2171(AstraZeneca)、ラニビズマブ(Lucentis(商標))、Neovastat(商標)(AE941)、テトラチオモリブデータ(tetrathiomolybdata)(Coprexa(商標))、AMG706(Amgen)、VEGFトラップ(AVE0005)、CEP7055(Sanofi−Aventis)、XL880(Exelixis)、テラチニブ(BAY57−9352)およびCP−868,596(Pfizer)を含む。
他の抗血管新生剤は、エンザスタウリン(LY317615)、ミドスタウリン(CGP41251)、ペリホシン(KRX0401)、テプレノン(Selbex(商標))およびUCN01(協和発酵工業株式会社)を含む。
本発明の化合物および本明細書において記述されている医薬組成物と併せて使用され得る抗血管新生剤の他の例は、セレコキシブ(Celebrex(商標))、パレコキシブ(Dynastat(商標))、デラコキシブ(SC59046)、ルミラコキシブ(Preige(商標))、バルデコキシブ(Bextra(商標))、ロフェコキシブ(Vioxx(商標))、イグラチモド(Careram(商標))、IP751(Invedus)、SC−58125(Pharmacia)およびエトリコキシブ(Arcoxia(商標))を含む。
他の抗血管新生剤は、エクシスリンド(Aptosyn(商標))、サルサラート(Amigesic(商標))、ジフルニサール(Dolobid(商標))、イブプロフェン(Motrin(商標))、ケトプロフェン(Orudis(商標))、ナブメトン(Relafen(商標))、ピロキシカム(Feldene(商標))、ナプロキセン(Aleve(商標)、Naprosyn(商標))、ジクロフェナク(Voltaren(商標))、インドメタシン(Indocin(商標))、スリンダク(Clinoril(商標))、トルメチン(Tolectin(商標))、エトドラク(Lodine(商標))、ケトロラック(Toradol(商標))およびオキサプロジン(Daypro(商標))を含む。
他の抗血管新生剤は、ABT510(Abbott)、アパラタスタット(TMI005)、AZD8955(AstraZeneca)、インシクリニド(Metastat(商標))およびPCK3145(Procyon)を含む。
他の抗血管新生剤は、アシトレチン(Neotigason(商標))、プリチデプシン(aplidine(商標))、シレングチド(EMD121974)、コンブレタスタチンA4(CA4P)、フェンレチニド(4HPR)、ハロフジノン(Tempostatin(商標))、Panzem(商標)(2−メトキシエストラジオール)、PF−03446962(Pfizer)、レビマスタット(BMS275291)、カツマキソマブ(Removab(商標))、レナリドマイド(Revlimid(商標))、スクアラミン(EVIZON(商標))、サリドマイド(Thalomid(商標))、Ukrain(商標)(NSC631570)、Vitaxin(商標)(MEDI522)およびゾレドロン酸(Zometa(商標))を含む。
別の実施形態において、抗がん剤は、いわゆるシグナル伝達阻害剤(例えば、細胞内において伝えられる細胞成長、分化および生存の基本的なプロセスを左右する分子を調節する手段を阻害すること)である。シグナル伝達阻害剤は、低分子、抗体およびアンチセンス分子を含む。シグナル伝達阻害剤は、例えば、キナーゼ阻害剤(例えば、チロシンキナーゼ阻害剤およびセリン/トレオニンキナーゼ阻害剤)および細胞周期阻害剤を含む。より具体的には、シグナル伝達阻害剤は、例えば、ファルネシルタンパク質トランスフェラーゼ阻害剤、EGF阻害剤、ErbB−1(EGFR)、ErbB−2、pan erb、IGF1R阻害剤、MEK、c−Kit阻害剤、FLT−3阻害剤、K−Ras阻害剤、PI3キナーゼ阻害剤、JAK阻害剤、STAT阻害剤、Rafキナーゼ阻害剤、Akt阻害剤、mTOR阻害剤、P70S6キナーゼ阻害剤、WNT経路の阻害剤およびいわゆる多重標的キナーゼ阻害剤を含む。
好ましいシグナル伝達阻害剤は、ゲフィチニブ(Iressa(商標))、セツキシマブ(Erbitux(商標))、エルロチニブ(Tarceva(商標))、トラスツズマブ(Herceptin(商標))、スニチニブ(Sutent(商標))、イマチニブ(Gleevec(商標))およびPD325901(Pfizer)を含む。
本発明の化合物および本明細書において記述されている医薬組成物と併せて使用され得るシグナル伝達阻害剤の追加の例は、BMS214662(Bristol−Myers Squibb)、ロナファーニブ(Sarasar(商標))、ペリトレキソール(AG2037)、マツズマブ(EMD7200)、ニモツズマブ(TheraCIM h−R3(商標))、パニツムマブ(Vectibix(商標))、バンデタニブ(Zactima(商標))、パゾパニブ(SB786034)、ALT110(Alteris Therapeutics)、BIBW2992(Boehringer Ingelheim)およびCervene(商標)(TP38)を含む。
シグナル伝達阻害剤の他の例は、PF−2341066(Pfizer)、PF−299804(Pfizer)、カネルチニブ(CI1033)、パーツズマブ(Omnitarg(商標))、ラパチニブ(Tycerb(商標))、ペリチニブ(EKB569)、ミルテホシン(Miltefosin(商標))、BMS599626(Bristol−Myers Squibb)、ラプロイセル−T(Neuvenge(商標))、NeuVax(商標)(E75がんワクチン)、Osidem(商標)(IDM1)、ムブリチニブ(TAK−165)、CP−724,714(Pfizer)、パニツムマブ(Vectibix(商標))、ラパチニブ(Tycerb(商標))、PF−299804(Pfizer)、ペリチニブ(EKB569)およびパーツズマブ(Omnitarg(商標))を含む。
シグナル伝達阻害剤の他の例は、ARRY142886(Array Biopharm)、エベロリムス(Certican(商標))、ゾタロリムス(Endeavor(商標))、テムシロリムス(Torisel(商標))、AP23573(ARIAD)およびVX680(Vertex)を含む。
加えて、他のシグナル伝達阻害剤は、XL647(Exelixis)、ソラフェニブ(Nexavar(商標))、LE−AON(Georgetown University)およびGI−4000(Globelmmune)を含む。
他のシグナル伝達阻害剤は、ABT751(Abbott)、アルボシジブ(フラボピリドール)、BMS387032(Bristol Myers)、EM1421(Erimos)、インジスラム(E7070)、セリシクリブ(CYC200)、BIO112(Onc Bio)、BMS387032(Bristol−Myers Squibb)、PD0332991(Pfizer)およびAG024322(Pfizer)を含む。
本発明は、古典的な抗腫瘍剤と一緒にした本発明の化合物の使用を企図している。古典的な抗腫瘍剤は、ホルモン、抗ホルモン、アンドロゲンアゴニスト、アンドロゲンアンタゴニストおよび抗エストロゲン治療剤等のホルモンモジュレーター、ヒストンデアセチラーゼ(HDAC)阻害剤、遺伝子サイレンシング剤または遺伝子活性化剤、リボヌクレアーゼ、プロテオソミクス(proteosomics)、トポイソメラーゼI阻害剤、カンプトテシン誘導体、トポイソメラーゼII阻害剤、アルキル化剤、代謝拮抗物質、ポリ(ADP−リボース)ポリメラーゼ−1(PARP−1)阻害剤、マイクロチューブリン阻害剤、抗生物質、植物由来の紡錘体阻害剤、白金配位化合物、遺伝子治療剤、アンチセンスオリゴヌクレオチド、血管標的剤(VTA)、ならびにスタチンを含むがこれらに限定されない。
1つまたは複数の他の作用物質を加えてもよい本発明の化合物との併用療法において使用される古典的な抗腫瘍剤の例は、デキサメタゾン、プレドニゾン、プレドニゾロン、メチルプレドニゾロン、ヒドロコルチゾン等のグルココルチコイド、およびメドロキシプロゲステロン等のプロゲスチン、酢酸メゲストロール(Megace)、ミフェプリストン(RU−486)、選択的エストロゲン受容体モジュレーター(SERM;タモキシフェン、ラロキシフェン、ラソフォキシフェン、アフィモキシフェン、アルゾキシフェン、バゼドキシフェン、フィスフェミペン(fispemifene)、オルメロキシフェン、オスペミフェン、テスミリフェン、トレミフェン、トリロスタンおよびCHF4227(Cheisi)等)、選択的エストロゲン受容体抑制薬(SERD;フルベストラント等)、エキセメスタン(アロマシン)、アナストロゾール(アリミデックス)、アタメスタン、ファドロゾール、レトロゾール(フェマーラ);ブセレリン(スプレファクト)、ゴセレリン(ゾラデックス)、リュープロレリン(ルプロン)およびトリプトレリン(トレルスター)等のゴナドトロピン放出ホルモン(GnRH;一般に黄体形成ホルモン放出ホルモン[LHRH]とも称される)アゴニスト、アバレリックス(プレナキシス)、ビカルタミド(カソデックス)、シプロテロン、フルタミド(エウレキシン)、メゲストロール、ニルタミド(ニランドロン)、およびオサテロン、デュタステライド、エプリステライド、フィナステリド、ノコギリヤシ(Serenoa repens)、PHL00801、アバレリックス、ゴセレリン、リュープロレリン、トリプトレリン、ビカルタミド、タモキシフェン、エキセメスタン、アナストロゾール、ファドロゾール、フォルメスタン、レトロゾール、ならびにこれらの組合せを含むがこれらに限定されない。
本発明の化合物と組み合わせて使用される古典的な抗腫瘍剤の他の例は、ヒドロキサミン酸サブエロルアニリド(suberolanilide)(SAHA、Merck Inc./Aton Pharmaceuticals)、デプシペプチド(FR901228またはFK228)、G2M−777、MS−275、ピバロイルオキシメチルブチレートおよびPXD−101;オンコナーゼ(ランピルナーゼ)、PS−341(MLN−341)、ベルケード(ボルテゾミブ)、9−アミノカンプトテシン、ベロテカン、BN−80915(Roche)、カンプトテシン、ジフロモテカン、エドテカリン、エキサテカン(第一三共株式会社)、ギマテカン、10−ヒドロキシカンプトテシン、イリノテカンHCl(カンプトサール)、ルートテカン、オラセチン(ルビテカン、Supergen)、SN−38、トポテカン、カンプトテシン、10−ヒドロキシカンプトテシン、9−アミノカンプトテシン、イリノテカン、SN−38、エドテカリン、トポテカン、アクラルビシン、アドリアマイシン、アモナファイド、アムルビシン、アナマイシン、ダウノルビシン、ドキソルビシン、エルサミトルシン、エピルビシン、エトポシド、イダルビシン、ガラルビシン、ヒドロキシカルバミド、ネモルビシン、ノバントロン(ミトキサントロン)、ピラルビシン、ピクサントロン、プロカルバジン、レベッカマイシン、ソブゾキサン、タフルポシド、バルルビシン、ザインカード(デクスラゾキサン)、ナイトロジェンマスタードN−オキシド、シクロフォスファミド、AMD−473、アルトレタミン、AP−5280、アパジコン、ブロスタリシン、ベンダムスチン、ブスルファン、カルボコン、カルムスチン、クロラムブシル、ダカルバジン、エストラムスチン、ホテムスチン、グルフォスファミド、イホスファミド、KW−2170、ロムスチン、マホスファミド、メクロレタミン、メルファラン、ミトブロニトール、ミトラクトール、マイトマイシンC、ミトキサトロン(mitoxatrone)、ニムスチン、ラニムスチン、テモゾロマイド、チオテパ、およびシスプラチン、パラプラチン(カルボプラチン)、エプタプラチン、ロバプラチン、ネダプラチン、エロキサチン(オキサリプラチン、Sanofi)、ストレプトゾシン、サトルプラチン(satrplatin)等の白金配位アルキル化化合物、ならびにこれらの組合せを含むがこれらに限定されない。
本発明は、ジヒドロ葉酸レダクターゼ阻害剤(メトトレキサートおよびニュートレキシン(グルクロン酸トリメトレセート)等)、プリンアンタゴニスト(6−メルカプトプリンリボシド、メルカプトプリン、6−チオグアニン、クラドリビン、クロファラビン(クロラール)、フルダラビン、ネララビンおよびラルチトレキセド等)、ピリミジンアンタゴニスト(5−フルオロウラシル(5−FU)、アリムタ(ペメトレキセド二ナトリウム、LY231514、MTA)、カペシタビン(Xeloda(商標))、シトシンアラビノシド、Gemzar(商標)(ゲムシタビン、Eli Lilly)、テガフール(UFT OrzelおよびUforal、テガフール、ギメスタットおよびオトスタット(otostat)のTS−1組合せを含む)、ドキシフルリジン、カルモフール、シタラビン(オクホスファート、ホスフェートステアレート、持続放出およびリポソーマル形態を含む)、エノシタビン、5−アザシチジン(ビダーザ)、デシタビンおよびエチニルシチジン等)、ならびにエフロルニチン、ヒドロキシ尿素、ロイコボリン、ノラトレキシド(チミタク)、トリアピン、トリメトレキサート、N−(5−[N−(3,4−ジヒドロ−2−メチル−4−オキソキナゾリン−6−イルメチル)−N−メチルアミノ]−2−テノイル)−L−グルタミン酸、AG−014699(Pfizer Inc.)、ABT−472(Abbott Laboratories)、INO−1001(Inotek Pharmaceuticals)、KU−0687(KuDOS Pharmaceuticals)およびGPI18180(Guilford Pharm Inc)等の他の代謝拮抗物質、ならびにこれらの組合せと一緒にした、本発明の化合物の使用も企図している。
1つまたは複数の他の作用物質を加えてもよい本発明の化合物との併用療法において使用される古典的な抗腫瘍細胞毒性剤の他の例は、アブラキサン(Abraxis BioScience、Inc.)、バタブリン(Amgen)、EPO906(Novartis)、ビンフルニン(Bristol−Myers Squibb Company)、アクチノマイシンD、ブレオマイシン、マイトマイシンC、ネオカルチノスタチン(チノスタチン)、ビンブラスチン、ビンクリスチン、ビンデシン、ビノレルビン(ナベルビン)、ドセタキセル(タキソテール)、オルタタキセル、パクリタキセル(タクサオプレキシン、DHA/パクリタキセル共役体を含む)、シスプラチン、カルボプラチン、ネダプラチン、オキサリプラチン(エロキサチン)、サトラプラチン、カンプトサール、カペシタビン(ゼローダ)、オキサリプラチン(エロキサチン)、タキソテールアリトレチノイン、カンフォスファミド(Telcyta(商標))、DMXAA(Antisoma)、イバンドロン酸、L−アスパラギナーゼ、ペグアスパラガーゼ(Oncaspar(商標))、エファプロキシラル(Efaproxyn(商標)−放射線療法)、ベキサロテン(Targretin(商標))、テスミリフェン(DPPE−細胞毒性物質の効能を強化する)、Theratope(商標)(Biomira)、トレチノイン(Vesanoid(商標))、チラパザミン(Trizaone(商標))、モテクサフィンガドリニウム(Xcytrin(商標))Cotara(商標)(mAb)、およびNBI−3001(Protox Therapeutics)、ポリグルタメート化パクリタキセル(Xyotax(商標))ならびにこれらの組合せを含むがこれらに限定されない。
1つまたは複数の他の作用物質を加えてもよい本発明の化合物との併用療法において使用される古典的な抗腫瘍剤のさらなる例は、アドベキシン(ING201)、TNFエレード(TNFerade)(GeneVec、放射線治療に応答してTNFアルファを発現する化合物)、RB94(ベイラー医科大学(Baylor College of Medicine))、ジェナセンス(オブリメルセン、Genta)、コンブレタスタチンA4P(CA4P)、Oxi−4503、AVE−8062、ZD−6126、TZT−1027、アトルバスタチン(リピトール、Pfizer Inc.)、プロバスタチン(Provastatin)(プラバコール、Bristol−Myers Squibb)、ロバスタチン(メバコール、Merck Inc.)、シンバスタチン(ゾコール、Merck Inc.)、フルバスタチン(レスコール、Novartis)、セリバスタチン(バイコール、Bayer)、ロスバスタチン(クレストール、AstraZeneca)、ロボスタチン(Lovostatin)、ナイアシン(アドビコール、Kos Pharmaceuticals)、カデュエット、リピトール、トルセトラピブ、ならびにこれらの組合せを含むがこれらに限定されない。
特に興味深い本発明の別の実施形態は、そのような治療を必要とするヒトにおける乳がんの治療のための方法であって、前記ヒトに、ある量の本発明の化合物を、トラスツズマブ、タモキシフェン、ドセタキセル、パクリタキセル、カペシタビン、ゲムシタビン、ビノレルビン、エキセメスタン、レトロゾールおよびアナストロゾールからなる群から選択される1つまたは複数(好ましくは1から3つ)の抗がん剤と組み合わせて投与するステップを含む方法に関する。
一実施形態において、本発明は、ある量の本発明の化合物を、1つまたは複数(好ましくは1から3つ)の抗がん剤と組み合わせて投与することによって、そのような治療を必要とするヒト等の哺乳動物における結腸直腸がんを治療する方法を提供する。特定の抗がん剤の例は、FOLFOX、5−フルオロウラシル(5−FU)またはカペシタビン(ゼローダ)、ロイコボリンおよびオキサリプラチン(エロキサチン)の組合せ等、アジュバント化学療法において典型的に使用されるものを含む。特定の抗がん剤のさらなる例は、ベバシズマブ(アバスチン)と組み合わせたFOLFOXまたはFOLFOX;ならびにFOLFIRI、5−FUまたはカペシタビン、ロイコボリンおよびイリノテカン(カンプトサール)の組合せ等、転移疾患の化学療法において典型的に使用されるものを含む。さらなる例は、17−DMAG、ABX−EFR、AMG−706、AMT−2003、ANX−510(CoFactor)、アプリジン(プリチデプシン、アプリジン)、アロプラチン、アクシチニブ(AG−13736)、AZD−0530、AZD−2171、カルメット−ゲラン桿菌(bacillus Calmette−Guerin)(BCG)、ベバシズマブ(アバスチン)、BIO−117、BIO−145、BMS−184476、BMS−275183、BMS−528664、ボルテゾミブ(ベルケード)、C−1311(Symadex)、カンツズマブメルタンシン、カペシタビン(ゼローダ)、セツキシマブ(エルビタックス)、クロファラビン(クロファレックス)、CMD−193、コンブレタスタチン、コタラ、CT−2106、CV−247、デシタビン(ダコジェン)、E−7070、E−7820、エドテカリン、EMD−273066、エンザスタウリン(LY−317615)エポチロンB(EPO−906)、エルロチニブ(タルセバ)、フラボピリドール(flavopyridol)、GCAN−101、ゲフィチニブ(イレッサ)、huA33、huC242−DM4、イマチニブ(グリーベック)、インジスラム、ING−1、イリノテカン(CPT−11、カンプトサール)ISIS2503、イクサベピロン、ラパチニブ(タイケルブ)、マパツムマブ(HGS−ETR1)、MBT−0206、MEDI−522(アブレグリン(Abregrin))、マイトマイシン、MK−0457(VX−680)、MLN−8054、NB−1011、NGR−TNF、NV−1020、オブリメルセン(ジェナセンス、G3139)、オンコベックス、ONYX015(CI−1042)、オキサリプラチン(エロキサチン)、パニツムマブ(ABX−EGF、ベクティビックス)、ペリチニブ(EKB−569)、ペメトレキセド(アリムタ)、PD−325901、PF−0337210、PF−2341066、RAD−001(エベロリムス)、RAV−12、レスベラトロル、レキシン−G、S−1(TS−1)、セリシクリブ、SN−38リポソーム、スチボグルコン酸ナトリウム(SSG)、ソラフェニブ(ネクサバール)、SU−14813、スニチニブ(スーテント)、テムシロリムス(CCI779)、テトラチオモリブデート、サロマイド(thalomide)、TLK−286(テルサイタ)、トポテカン(ハイカムチン)、トラベクテジン(ヨンデリス)、バタラニブ(PTK−787)、ボリノスタット(SAHA、ゾリンザ)、WX−UK1およびZYC300を含み、ここで、活性剤の量は、併用抗がん剤の量と一緒にして、結腸直腸がんを治療する上で有効である。
特に興味深い本発明の別の実施形態は、そのような治療を必要とするヒトにおける腎細胞癌の治療のための方法であって、前記ヒトに、ある量の本発明の化合物を、アクシチニブ(AG13736)、カペシタビン(ゼローダ)、インターフェロンアルファ、インターロイキン−2、ベバシズマブ(アバスチン)、ゲムシタビン(ジェムザール)、サリドマイド、セツキシマブ(エルビタックス)、バタラニブ(PTK−787)、スニチニブ(Sutent(商標))、AG−13736、SU−11248、タルセバ、イレッサ、ラパチニブおよびグリーベックからなる群から選択される1つまたは複数(好ましくは1から3つ)の抗がん剤と組み合わせて投与するステップを含み、ここで、活性剤の量は、併用抗がん剤の量と一緒にして、腎細胞癌を治療する上で有効である方法に関する。
特に興味深い本発明の別の実施形態は、そのような治療を必要とするヒトにおける黒色腫の治療のための方法であって、前記ヒトに、ある量の本発明の化合物を、インターフェロンアルファ、インターロイキン−2、テモゾロマイド(テモダール)、ドセタキセル(タキソテール)、パクリタキセル、ダカルバジン(DTIC)、カルムスチン(BCNUとしても公知である)、シスプラチン、ビンブラスチン、タモキシフェン、PD−325,901、アクシチニブ(AG13736)、ベバシズマブ(アバスチン)、サリドマイド、ソラファニブ(sorafanib)、バタラニブ(PTK−787)、スニチニブ(Sutent(商標))、CpG−7909、AG−13736、イレッサ、ラパチニブおよびグリーベックからなる群から選択される1つまたは複数(好ましくは1から3つ)の抗がん剤と組み合わせて投与するステップを含み、ここで、活性剤の量は、併用抗がん剤の量と一緒にして、黒色腫を治療する上で有効である方法に関する。
特に興味深い本発明の別の実施形態は、そのような治療を必要とするヒトにおける肺がんの治療のための方法であって、前記ヒトに、ある量の本発明の化合物を、カペシタビン(ゼローダ)、アクシチニブ(AG13736)、ベバシズマブ(アバスチン)、ゲムシタビン(ジェムザール)、ドセタキセル(タキソテール)、パクリタキセル、ペメトレキセド二ナトリウム(アリムタ)、タルセバ、イレッサ、ビノレルビン、イリノテカン、エトポシド、ビンブラスチン、スニチニブ(Sutent(商標))およびパラプラチン(カルボプラチン)からなる群から選択される1つまたは複数(好ましくは1から3つ)の抗がん剤と組み合わせて投与するステップを含み、ここで、活性剤の量は、併用抗がん剤の量と一緒にして、肺がんを治療する上で有効である方法に関する。
合成方法
本発明の化合物は、本明細書で提供されている例示的な手順および当業者に公知であるその修正形態に従って調製され得る。加えて、本明細書において特許請求されている化合物の調製のための出発(staring)材料として有用な種々の化合物の形成のための合成ルートは、国際出願第PCT/IB2013/060682号において記述されており、その内容は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
これらおよび他の方法を、本明細書で提供されている実施例の調製において例示する。例えば、ラクタム環の形成、縮合ラクタムまたはその前駆体上における種々の置換基の設置または操作、およびピリジノン部分の設置を包含する、出発材料の選択および特定のステップの順序は、好適な合成戦略の選択によって変動し得ることが、当業者には理解されるであろう。
合成例を、実施例全体にわたってならびに以下の表1に提供する。本発明の例示的な化合物について、WT EZH2および突然変異体Y641N EZH2のEZH2 IC50値(μM)を、表2に提供する。
下記の略語を実施例全体にわたって使用する:「Ac」はアセチルを意味し、「AcO」または「OAc」はアセトキシを意味し、「Ac2O」は無水酢酸を意味し、「ACN」または「MeCN」はアセトニトリルを意味し、「AIBN」はアゾビスイソブチロニトリルを意味し、「BOC」、「Boc」または「boc」はN−tert−ブトキシカルボニルを意味し、「Bn」はベンジルを意味し、「BPO」は過酸化ジベンゾイルを意味し、「Bu」はブチルを意味し、「iBu」はイソブチルを意味し、「sBu」はsec−ブチルを意味し、「tBu」はtert−ブチルを意味し、「tBuOK」または「KOtBu」はカリウムtert−ブトキシドを意味し、「CDI」はカルボニルジイミダゾールを意味し、「DCE」は1,2−ジクロロエタンを意味し、「DCM」(CH2Cl2)は塩化メチレンを意味し、「DEAD」はアゾジカルボン酸ジエチルを意味し、「DIAD」はアゾジカルボン酸ジイソプロピルを意味し、「DIPEA」または「DIEA」はジイソプロピルエチルアミンを意味し、「DBU」は1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エンを意味し、「DIBAL−H」は水素化ジイソブチルアルミニウムを意味し、「DMA」はN,N−ジメチルアセトアミドを意味し、「DMAP」は4−ジメチルアミノピリジンを意味し、「DME」はジメトキシエタンを意味し、「DMF」はN−N−ジメチルホルムアミドを意味し、「DMS」はジメチルスルフィドを意味し、「DMSO」はジメチルスルホキシドを意味し、「dppf」は(ジフェニルホスフィノ)フェロセンを意味し、「DPPP」は1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパンを意味し、「Et」はエチルを意味し、「EtOAc」は酢酸エチルを意味し、「EtOH」はエタノールを意味し、「HATU」は2−(7−アザ−1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェートを意味し、「HOAc」または「AcOH」は酢酸を意味し、「i−Pr」または「iPr」はイソプロピルを意味し、「IPA」はイソプロピルアルコールを意味し、「KHMDS」はカリウムヘキサメチルジシラジド(カリウムビス(トリメチルシリル)アミド)を意味し、「LiHMDS」はリチウムヘキサメチルジシラジド(リチウムビス(トリメチルシリル)アミド)を意味し、「mCPBA」はメタ−クロロペルオキシ−安息香酸を意味し、「Me」はメチルを意味し、「MeOH」はメタノールを意味し、「Ms」はメタンスルホネート(一般に「メシレート」と呼ばれる)を意味し、「MTBE」はメチルt−ブチルエーテルを意味し、「NBS」はN−ブロモコハク酸イミドを意味し、「NCS」はN−クロロコハク酸イミドを意味し、「NIS」はN−ヨードコハク酸イミドを意味し、「NMM」はN−メチルモルホリンを意味し、「NMP」は1−メチル2−ピロリジノンを意味し、「Ph」はフェニルを意味し、「RuPhos」は2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,6’−ジイソプロポキシビフェニルを意味し、「セレクトフルオル」はクロロメチル−4−フルオロ−1,4−ジアゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンビス(テトラフルオロ−ボレート)を意味し、「TEA」はトリエチルアミンを意味し、「TFA」はトリフルオロ酢酸を意味し、「Tf」はトリフルオロメタンスルホネート(一般に「トリフレート」と呼ばれる)を意味し、「THF」はテトラヒドロフランを意味し、「TMS」はトリメチルシリルを意味し、「TMSA」はトリメチルシリルアジドを意味し、「TsCl」はトルエンスルホニルクロリド(一般に「トシレート」と呼ばれる)を意味し、「SFC」は超臨界流体クロマトグラフィーを意味し、「TLC」は薄層クロマトグラフィーを意味し、「Rf」は保持画分を意味し、「約」はおよそを意味し、「rt」は室温を意味し、「h」は時間を意味し、「min」は分を意味し、「eq.」は当量を意味する。
合成中間体の調製
化合物D:2−(ベンジルオキシ)−3−(クロロメチル)−4,6−ジメチルピリジン
トルエン(800mL)中の2−ヒドロキシ−4,6−ジメチルピリジン−3−カルボニトリル(85.0g、0.574mol)および塩化ベンジル(87.0g、0.688mol)の溶液に、Ag
2O(146g、0.631mol)を添加した。反応混合物を110℃で終夜撹拌した。反応混合物をCELITE(登録商標)に通して濾過し、固体をジクロロメタンで洗浄した。濾液を真空下で濃縮し、カラムクロマトグラフィー(石油エーテル/エチルアセテート)によって精製して、2−(ベンジルオキシ)−4,6−ジメチルピリジン−3−カルボニトリル(化合物A、89g、65%)を白色固体として得た。
44.5g×2バッチ:ジクロロメタン(500mL)中の2−(ベンジルオキシ)−4,6−ジメチルピリジン−3−カルボニトリル(化合物A、44.5g、187mmol)の撹拌溶液に、DIBAL−H(224mL、224mmol、トルエン中1M)を0〜5℃で滴下添加した。反応混合物を室温に加温させ、追加で3時間撹拌した。混合物を1N HCl(200mL)でクエンチし、30分間激しく撹拌した。反応混合物を4N NaOH(20mL)で中和し、二相混合物を濾過し、ジクロロメタン(500mL)で洗浄した。水層をジクロロメタン(200mL)で抽出し、合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空下で濃縮した。残留物をカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/EtOAc)によって精製して、2−(ベンジルオキシ)−4,6−ジメチルピリジン−3−カルバルデヒド(化合物B、70g、78%)を黄色固体として得た。
35g×2バッチ:メタノール(1000mL)中の2−(ベンジルオキシ)−4,6−ジメチルピリジン−3−カルバルデヒド(化合物B、35.0g、145mmol)の0℃溶液に、水酸化ホウ素ナトリウム(6.60g、174mmol)を小分けにして添加した。反応混合物を室温で2時間撹拌した。反応混合物を真空下で濃縮し、残留物をNaHCO3(飽和水溶液)で希釈した。発泡が停止した後、水溶液をエチルアセテート(2×500mL)で抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空下で濃縮し、カラムクロマトグラフィー(石油エーテル/エチルアセテート)によって精製して、[2−(ベンジルオキシ)−4,6−ジメチルピリジン−3−イル]メタノール(化合物C、43g、61%)を無色油として得た。
21.5g×2バッチ:無水ジクロロメタン(400mL)中の[2−(ベンジルオキシ)−4,6−ジメチルピリジン−3−イル]メタノール(化合物C、21.5g、88.5mmol)の溶液に、塩化チオニル(16.0g、133mmol)を、N2下、−40℃で添加した。混合物を−40℃で30分間撹拌した。反応混合物を氷水(300mL)に注ぎ入れ、NaHCO3(固体)でpH7〜8に調整した。混合物を分離し、水層をジクロロメタン(300mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(300mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空下で濃縮した。残留物をカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル、100:1)によって精製して、2−(ベンジルオキシ)−3−(クロロメチル)−4,6−ジメチルピリジン(化合物D、27.5g、60%)を白色固体として得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.51-7.49 (d, 2H), 7.41-7.37 (t, 2H), 7.34-7.30 (t, 1H), 6.62 (s,
1H), 5.45 (s, 2H), 4.73 (s, 2H), 2.42 (s, 3H), 2.37 (s, 3H). MS: 261.9 [M+H]+.
化合物L:2−(ベンジルオキシ)−3−(クロロメチル)−4−(ジフルオロメトキシ)−6−メチルピリジン
乾燥テトラヒドロフラン(1200mL)中の水素化ナトリウム(鉱油中60wt%分散、59.9g、1500mmol)の冷却(−10℃)懸濁液に、乾燥テトラヒドロフラン(30mL)中のマロノニトリル(100g、1190mmol)の溶液を、内部温度を5℃未満に維持するのに十分なほどゆっくり滴下添加した。添加が完了した後、混合物を0℃で1.5時間撹拌し、次いで、ジケテン(80.1g、1190mmol)を、内部温度を0℃未満に維持するのに十分なほどゆっくり滴下添加した。混合物を−10℃で1.5時間撹拌し、次いで、4N HCl水溶液で中和し、濃縮して揮発物を除去した。残りの4N HCl水溶液中懸濁液(2000mL)を5時間還流下で撹拌し、次いで、室温で終夜撹拌した。得られた白色沈殿物を吸引濾過によって収集した。濾過ケーキを、水(500mL)、エタノール(500mL)およびMTBE(300mL)で順次に洗浄した。固体を乾燥させて、4−ヒドロキシ−6−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−カルボニトリル(化合物E、108g、60.3%)を黄色粉末として取得した。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 12.40 (br. s., 1H), 11.72 (br. s., 1H), 5.82 (s, 1H), 2.17 (s, 3H).
クロロホルム(1200mL)中の、4−ヒドロキシ−6−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−カルボニトリル(化合物E、91g、610mmol)、オキシ塩化リン(195g、1270mmol)および五塩化リン(265g、1270mmol)の懸濁液を、5時間還流下で加熱して、赤色均質混合物を得た。混合物を撹拌しながら慎重に水(2000mL)に注ぎ入れ、次いで、水酸化アンモニウム(28%水溶液)によって中和した。得られた固体沈殿物を濾別し、ジクロロメタン(400mL)およびエタノール(500mL)で順次洗浄し、乾燥させて、4−クロロ−6−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−カルボニトリル(化合物F、78g、76%)を黄色固体として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 12.43 (br. s., 1H), 6.53 (s, 1H), 2.28 (s, 3H).
無水トルエン(1500mL)中の、4−クロロ−6−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−カルボニトリル(化合物F、90g、530mmol)、酸化銀(I)(136g、587mmol)および塩化ベンジル(81.1g、641mmol)の懸濁液を、12時間還流下で加熱した。混合物をCELITE(登録商標)パッドに通して濾過し、濾過ケーキをジクロロメタン(500mL)で洗浄した。濾液を濃縮して残留物(約100g)を得、これをカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、石油エーテル/EtOAc=50:1〜30:1)によって精製して、2−(ベンジルオキシ)−4−クロロ−6−メチルニコチノニトリル(化合物G、70g、51%)を薄黄色固体として得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.49-7.47 (m, 2H), 7.40-7.33 (m, 3H), 6.91 (s, 1H), 5.05 (s, 2H),
2.50 (s, 3H).
N,N−ジメチルホルムアミド(300mL)中の2−(ベンジルオキシ)−4−クロロ−6−メチルニコチノニトリル(化合物G、70g、270.58mmol)の撹拌溶液に、酢酸セシウム(156.0g、812mmol)を室温で添加した。得られた混合物を80℃で40時間撹拌した。混合物を酢酸エチル(500mL)で希釈し、ブライン(3×400mL)で洗浄した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して残留物(約50g)を得、これをカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、石油エーテル/EtOAc=10:1〜3:1)によって精製して、2−(ベンジルオキシ)−4−ヒドロキシ−6−メチルニコチノニトリル(化合物H、31g、48%)を薄黄色固体として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 12.28 (br. s., 1H), 7.51-6.98 (m, 5H), 6.50 (s, 1H), 5.41 (s, 2H),
2.34 (s, 3H). MS 226.8 [M+Na]+.
N,N−ジメチルホルムアミド(200mL)中の2−(ベンジルオキシ)−4−ヒドロキシ−6−メチルニコチノニトリル(化合物H、20.0g、83mmol)およびクロロジフルオロ酢酸ナトリウム(25.4g、166mmol)の懸濁液に、炭酸カリウム(34.5g、250mmol)を室温で添加した。得られた混合物を100℃に10分間加熱した。反応混合物を酢酸エチル(300mL)で希釈し、飽和NH4Cl水溶液(3×400mL)およびブライン(3×400mL)で洗浄した。水層を酢酸エチル(400mL)で逆抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して残留物(18g)を得、これをカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、石油エーテル/EtOAc=50:1〜20:1)によって精製して、2−(ベンジルオキシ)−4−(ジフルオロメトキシ)−6−メチルニコチノニトリル(化合物I、16.3g、67%)を薄黄色固体として得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.49-7.46 (m, 2H), 7.40-7.33 (m, 3H), 6.69 (t, J=71 Hz, 1H), 6.67
(s, 1H), 5.51 (s, 2H), 2.52 (s, 3H).
窒素下、乾燥ジクロロメタン(250mL)中の2−(ベンジルオキシ)−4−(ジフルオロメトキシ)−6−メチルニコチノニトリル(化合物I、11g、38mmol)の溶液に、水素化ジイソブチルアルミニウム(トルエン中1.0M、72mL、72mmol)を0℃で滴下添加した。添加が完了した後、混合物を室温で2.5時間撹拌した。混合物を1M HCl水溶液でpH約5に酸性化した。室温で2時間撹拌した後、混合物を4.0M NaOH水溶液で中和した。混合物をCELITE(登録商標)パッドに通して濾別し、濾過ケーキをジクロロメタン(300mL)で洗浄した。濾液をジクロロメタン(2×500mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(800mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して残留物(13.4g)を得、これをカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、石油エーテル/EtOAc=30:1〜10:1)によって精製して、2−(ベンジルオキシ)−4−(ジフルオロメトキシ)−6−メチルニコチンアルデヒド(化合物J、6g、50%)を薄黄色固体として得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 10.40 (s, 1H), 7.49-7.48 (m, 2H), 7.40-7.31 (m, 3H), 6.68 (t, J=72
Hz, 1H), 6.62 (s, 1H), 5.53 (s, 2H), 2.50 (s, 3H).
メタノール(120mL)中の2−(ベンジルオキシ)−4−(ジフルオロメトキシ)−6−メチルニコチンアルデヒド(化合物J、12g、41mmol)の溶液に、水素化ホウ素ナトリウム(1.86g、49.16mmol)を0℃で小分けにして添加した。添加が完了した後、混合物を室温で2時間撹拌した。反応物を飽和NH4Cl水溶液(50mL)でクエンチし、次いで、酢酸エチル(500mL)および水(100mL)で希釈し、酢酸エチル(2×100mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(300mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して残留物(約13.1g)を得、これをカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、石油エーテル:EtOAc=6:1)によって精製して、(2−(ベンジルオキシ)−4−(ジフルオロメトキシ)−6−メチルピリジン−3−イル)メタノール(化合物K、11.7g、97%)を白色固体として得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.52-7.46 (m, 2H), 7.44-7.33 (m, 3H), 6.60 (t, J=73 Hz, 1H), 6.55
(s, 1H), 5.46 (s, 2H), 2.46 (s, 3H).
無水ジクロロメタン(120mL)中の(2−(ベンジルオキシ)−4−(ジフルオロメトキシ)−6−メチルピリジン−3−イル)メタノール(化合物K、7.6g、26mmol)の溶液に、塩化チオニル(3.67g、30.9mmol)を−20℃で滴下添加した。混合物を−20℃で1時間撹拌し、次いで、水(50mL)に注ぎ入れ、飽和NaHCO3水溶液で中和した。水相をジクロロメタン(2×90mL)で抽出した。合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して残留物(約6.1g)を得、これをシリカゲルクロマトグラフィー(石油エーテル/EtOAc=6:1)によって精製して、表題化合物、2−(ベンジルオキシ)−3−(クロロメチル)−4−(ジフルオロメトキシ)−6−メチルピリジン(化合物L、5.7g、71%)を白色固体として得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.50 (d, J = 7.2, 2H), 7.41-7.33 (m, 3H), 6.64 (t, J=73 Hz,
1H),.6.56 (s, 1H), 5.48 (s, 2H), 4.69 (s, 2H), 2.47 (s, 3H). MS: 314 [M+H]+.
化合物S:2−{[2−(ベンジルオキシ)−4,6−ジメチルピリジン−3−イル]メチル}−7−ブロモ−5,8−ジクロロ−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン
N,N−ジメチルホルムアミド(1L)中の、3−クロロ−2−メチル安息香酸(100g、0.58mol)、N−クロロコハク酸イミド(90g、0.67mol)および酢酸パラジウム(II)(14.7g、65.7mmol)の混合物を、窒素雰囲気下、110℃で終夜撹拌した。室温に冷却した後、炭酸セシウム(378g、1.16mol)およびヨードエタン(317g、2.03mol)を添加し、撹拌を室温で1.5時間続けた。反応混合物を、水(1L)およびメチルtert−ブチルエーテル(800mL)の混合物に注ぎ入れた。固体を濾過によって除去し、濾液層を分離した。水層をさらなるメチルtert−ブチルエーテル(600mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を飽和塩化ナトリウム水溶液(1.2L)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空で濃縮した。残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(50:1 石油エーテル/酢酸エチルで溶離する)によって精製して、エチル3,6−ジクロロ−2−メチルベンゾエート(化合物N、110g、約80%純度、80%収率)を黄色油として得た。
クロロホルム(1L)中のエチル3,6−ジクロロ−2−メチルベンゾエート(化合物N、120g、0.52mol)およびN−ブロモコハク酸イミド(147g、0.82mol)の溶液を、アゾビスイソブチロニトリル(25.3g、0.15mol)で処理し、混合物を終夜還流させた。室温に冷却した後、混合物をジクロロメタン(800mL)で希釈し、水(1.2L)で洗浄した。水層をジクロロメタン(800mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を飽和塩化ナトリウム水溶液(1.5L)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空で濃縮して、エチル2−(ブロモメチル)−3,6−ジクロロベンゾエート(化合物O、160g、100%収率)を得、これをさらに精製することなく使用した。
水(300mL)中のシアン化ナトリウム(75.12g、1.53mol)の溶液を、ジメチルスルホキシド(2.4L)中のエチル2−(ブロモメチル)−3,6−ジクロロベンゾエート(化合物O、320g、1.03mol)の溶液に室温で滴下添加した。混合物を室温で1.5時間撹拌した。反応混合物を水(4L)およびメチルtert−ブチルエーテル(2L)の混合物に注ぎ入れ、層を分離した。有機層を水(2L)でおよび飽和塩化ナトリウム水溶液(2L)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空で濃縮した。残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(30:1 石油エーテル/酢酸エチルで溶離する)によって精製して、エチル3,6−ジクロロ−2−(シアノメチル)ベンゾエート(化合物P、150g、約75%純度、47%収率)を黄色油として得た。
塩化コバルト(II)六水和物(166g、0.70mol)を、エタノール(1.5L)中のエチル3,6−ジクロロ−2−(シアノメチル)ベンゾエート(化合物P、90g、0.35mol)の室温溶液に添加し、得られた混合物を0℃に冷却した。水素化ホウ素ナトリウム(66.3g、1.74mol)を小分けにして添加した。混合物を室温で1時間撹拌し、次いで終夜還流させた。得られた懸濁液を濾過し、濾液を真空で濃縮した。濾過ケーキ中の固体を酢酸エチル(600mL)中で撹拌し、次いで再度濾過した。この手順を二度繰り返した。合わせた濾液を元の濾液残留物に添加し、この有機溶液を水(800mL)および飽和塩化ナトリウム水溶液(800mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空で濃縮して、5,8−ジクロロ−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン(化合物Q、29.3g、39%収率)をオフホワイトの固体として得た。
60℃の濃硫酸(200mL)中の5,8−ジクロロ−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン(化合物Q、40g、0.186mol)の溶液に、N−ブロモコハク酸イミド(49.7g、0.279mol)を小分けにして添加した。撹拌を60℃で2時間続け、次いで、さらなるN−ブロモコハク酸イミド(5g.28mmol)を添加した。60℃でもう1時間撹拌した後、混合物を氷水(500mL)上に注ぎ、次いでジクロロメタン(3×500mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を飽和塩化ナトリウム水溶液(800mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空で濃縮した。残留物を酢酸エチル(40mL)および石油エーテル(20mL)中で撹拌し、得られた固体を濾過によって収集し、真空下で乾燥させて、7−ブロモ−5,8−ジクロロ−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン(化合物R、41g、75%収率)をオフホワイトの固体として得た。
テトラヒドロフラン中のカリウムtert−ブトキシド溶液(1.0M、190mL、0.19mol)を、無水N,N−ジメチルホルムアミド(500mL)中の7−ブロモ−5,8−ジクロロ−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン(化合物R、47g、0.16mol)の冷却(0℃)溶液に、窒素雰囲気下で滴下添加した。撹拌を0℃で5分間続け、次いで2−(ベンジルオキシ)−3−(クロロメチル)−4,6−ジメチルピリジン(化合物D、40.2g、0.15mol)を一度に添加した。0℃で10分間撹拌した後、混合物を濃酢酸(2mL)で処理し、メチルtert−ブチルエーテル(600mL)に注ぎ入れた。有機溶液を水(800mL)および飽和塩化ナトリウム水溶液(800mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空で濃縮した。残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(30:1から20:1 石油エーテル/酢酸エチルで溶離する)によって精製して、2−{[2−(ベンジルオキシ)−4,6−ジメチルピリジン−3−イル]メチル}−7−ブロモ−5,8−ジクロロ−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン(化合物S、50g、64%収率)をオフホワイトの固体として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ 8.08 (s, 1H), 7.45-7.43 (m, 2H), 7.32-7.29 (m, 3H), 6.76 (s, 1H),
5.38 (s, 2H), 4.71 (s, 2H), 3.24 (t, J = 6 Hz, 2H), 2.72 (t, J = 6 Hz, 2H),
2.36 (s, 3H), 2.31 (s, 3H). MS: 521 [M+H]+.
化合物T:メチル2−(2−((2−(ベンジルオキシ)−4,6−ジメチルピリジン−3−イル)メチル)−5,8−ジクロロ−1−オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−7−イル)アセテート
乾燥N,N−ジメチルホルムアミド(18mL)中の、2−{[2−(ベンジルオキシ)−4,6−ジメチルピリジン−3−イル]メチル}−7−ブロモ−5,8−ジクロロ−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン(化合物S、1.0g、1.9222mmol)、1−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−メトキシエテン(1.09g、5.77mmol)、ビス(トリ−tert−ブチルホスフィン)パラジウム(0)(98.2mg、0.192mmol)およびフッ化リチウム(299mg、11.5mmol)の混合物を、窒素で10分間脱気した。次いで、混合物を、マイクロ波反応器内、100℃で3時間加熱した。水(20mL)を反応混合物に添加し、次いで、これを酢酸エチル(2×40mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(4×50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空下で濃縮した。粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(石油エーテル/EtOAc=3:1、Rf約0.45)によって精製して、メチル2−(2−((2−(ベンジルオキシ)−4,6−ジメチルピリジン−3−イル)メチル)−5,8−ジクロロ−1−オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−7−イル)アセテート(化合物T、600mg、60.8%)を薄黄色固体として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.45 (d, J = 6.8 Hz, 2H), 7.37-7.30 (m, 4H), 6.62 (s, 1H), 5.42 (s,
2H), 4.87 (s, 2H), 3.80 (s, 2H), 3.72 (s, 3H), 3.28 (t, J = 6.4 Hz, 2H), 2.73
(t, J = 6.4 Hz, 2H), 2.42 (s, 3H), 2.32 (s, 3H). MS: 535.0 [M+Na]
+.
化合物U:メチル2−(2−((2−(ベンジルオキシ)−4,6−ジメチルピリジン−3−イル)メチル)−5,8−ジクロロ−1−オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−7−イル)−2−ジアゾアセテート
無水アセトニトリル(8mL)中のメチル2−(2−((2−(ベンジルオキシ)−4,6−ジメチルピリジン−3−イル)メチル)−5,8−ジクロロ−1−オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−7−イル)アセテート(500mg、0.974mmol)および4−アセチルアミノベンゼンスルホニルアジド(281mg、1.17mmol)の溶液に、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(0.22mL、1.47mmol)を添加した。得られた反応混合物を室温で3時間撹拌した。溶媒を除去した後、得られた残留物を、0→40%EtOAc/ヘプタンの勾配溶離を用いるシリカゲルカラムによって精製して、メチル2−(2−((2−(ベンジルオキシ)−4,6−ジメチルピリジン−3−イル)メチル)−5,8−ジクロロ−1−オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−7−イル)−2−ジアゾアセテートを泡状固体(化合物U、454mg、86%収率)として得た。LCMS: 511.10/512.10 (M - N
2).
1H NMR (400 MHz,
CDCl3) δ 7.64 (s, 1H), 7.44 (d, J=6.60 Hz, 2H), 7.29 -
7.39 (m, 3H), 6.63 (s, 1H), 5.47 (s, 2H), 4.89 (s, 2H), 3.86 (s, 3H), 3.30 (t,
J=5.99 Hz, 2H), 2.74 - 2.86 (m, 2H), 2.43 (s, 3H), 2.36 (s, 3H).
化合物W:メチル2−(2−((2−(ベンジルオキシ)−4−(ジフルオロメトキシ)−6−メチルピリジン−3−イル)メチル)−5,8−ジクロロ−1−オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−7−イル)アセテート
テトラヒドロフラン中カリウムtert−ブトキシド溶液(1.0M、3.2mL、3.2mmol)を、乾燥N,N−ジメチルホルムアミド(15mL)中の7−ブロモ−5,8−ジクロロ−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン(化合物R、750mg、2.54mmol)の冷却(0℃)溶液に滴下添加した。混合物を0℃で15分間撹拌し、次いで、乾燥N,N−ジメチルホルムアミド(5mL)中の2−(ベンジルオキシ)−3−(クロロメチル)−4−(ジフルオロメトキシ)−6−メチルピリジン(化合物L、798mg、2.54mmol)の溶液を滴下添加した。0℃で30分間撹拌した後、溶液を水(30mL)でクエンチし、酢酸エチル(3×15mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×20mL)およびブライン(20mL)で順次に洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮し、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル、石油エーテル/EtOAc=7:1)によって精製して、2−((2−(ベンジルオキシ)−4−(ジフルオロメトキシ)−6−メチルピリジン−3−イル)メチル)−7−ブロモ−5,8−ジクロロ−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン(化合物V、0.97g、67%)を薄黄色固体として得た。
乾燥N,N−ジメチルホルムアミド(15mL)中の、2−((2−(ベンジルオキシ)−4−(ジフルオロメトキシ)−6−メチルピリジン−3−イル)メチル)−7−ブロモ−5,8−ジクロロ−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン(化合物V、500mg、0.874mmol)、1−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−メトキシエテン(494mg、2.62mmol)、ビス(トリ−tert−ブチルホスフィン)パラジウム(0)(67mg、0.313mmol)およびフッ化リチウム(136mg、5.24mmol)の混合物を、窒素で10分間脱気し、次いで、マイクロ波反応器内、100℃に3時間加熱した。冷却した後、混合物を水(30mL)で希釈し、酢酸エチル(4×20mL)で抽出した。合わせた有機層を水(3×15mL)およびブライン(15mL)で洗浄し、乾燥させ、濃縮した。残留物を分取TLC(シリカゲル、石油エーテル/EtOAc=2:1、Rf約0.35)によって精製して、メチル2−(2−((2−(ベンジルオキシ)−4−(ジフルオロメトキシ)−6−メチルピリジン−3−イル)メチル)−5,8−ジクロロ−1−オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−7−イル)アセテート(化合物W、175mg、35.4%)を白色固体として得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.42-7.41 (m, 2H), 7.37 (s, 1H), 7.29-7.27 (m, 3H), 6.66 (t, J=72
Hz, 1H), 6.62 (s, 1H), 5.45 (s, 2H), 4.82 (s, 2H), 3.80 (s, 2H), 3.72 (s, 3H),
3.26 (t, J = 6.0 Hz, 2H), 2.73 (t, J = 6.4 Hz, 2H), 2.46 (s, 3H).
化合物Z:2−((2−(ベンジルオキシ)−4,6−ジメチルピリジン−3−イル)メチル)−7−ブロモ−8−クロロ−3,4−ジヒドロ−イソキノリン−1(2H)−オン。
N,N−ジメチルホルムアミド(10mL)中の7−アミノ−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン(1.01g、6.23mmol)およびN−クロロコハク酸イミド(832mg、6.23mmol)の溶液を、55℃に5時間加熱した。混合物を水に注ぎ入れ、酢酸エチル(3×)で抽出した。合わせた酢酸エチル層を濃縮し、残留DMFを高真空で終夜除去した。得られた暗色油をシリカゲル(Biotage SNAP、50g、ヘプタン中50〜100%酢酸エチルの勾配)上で精製して、7−アミノ−8−クロロ−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン(化合物X、0.539g、44%)を白色固体として得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d
6) δ 7.87 (br. s., 1H), 6.96 (d, J=8.19 Hz, 1H), 6.87 (d, J=8.19 Hz,
1H), 5.32 (s, 2H), 3.20 (dt, J=3.79, 6.17 Hz, 2H), 2.69 (t, J=6.24 Hz, 2H); MS
197 [M+H]
+.
アセトニトリル(20mL)中の臭化銅(I)(1.04g、7.28mmol)の懸濁液を、60℃で10分間撹拌した。亜硝酸イソアミル(0.348mL、2.91mmol)、続いて、7−アミノ−8−クロロ−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン(化合物X、0.477g、2.43mmol)を一度に添加した。反応混合物を60℃で1時間撹拌した。室温に冷却した後、飽和NH4Cl水溶液およびEtOAcを溶液に添加し、二相混合物を20分間激しく撹拌した。層を分離し、有機層を濃縮し、残留物をシリカゲル(Biotage SNAP、10g、HP−Sil、ヘプタン中40〜100%酢酸エチルの勾配)上で精製して、7−ブロモ−8−クロロ−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン(化合物Y、0.287g、45%)を黄色固体として得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.70 (d, J=8.07 Hz, 1H), 7.03 (d, J=8.07 Hz, 1H), 6.14 (br. s.,
1H), 3.43-3.57 (m, 2H), 2.95 (t, J=6.36 Hz, 2H); MS 260, 262 [M+H]+.
カリウムt−ブトキシド(1.3mL、1.3mmol、THF中1.0M)を、N,N−ジメチルホルムアミド(10mL)中の7−ブロモ−8−クロロ−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン(化合物Y、0.287g、1.10mmol)の冷却(0℃)溶液に添加した。5分後、2−(ベンジルオキシ)−3−(クロロメチル)−4,6−ジメチルピリジン(化合物D 0.311g、1.19mmol)を一度に添加した。混合物を30分間撹拌し、次いで、酢酸(3滴)でクエンチし、MTBEで希釈し、水(2×)で洗浄した。有機層を濃縮し、得られた油をシリカゲル(Biotage SNAP、10g、ヘプタン中0〜25%酢酸エチルの勾配)上で精製して、2−((2−(ベンジルオキシ)−4,6−ジメチルピリジン−3−イル)メチル)−7−ブロモ−8−クロロ−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン(化合物Z、0.387g、72%)を透明ガム状物として得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.61 (d, J=8.07 Hz, 1H), 7.42-7.47 (m, 2H), 7.28-7.38 (m, 3H), 6.89
(d, J=8.07 Hz, 1H), 6.63 (s, 1H), 5.43 (s, 2H), 4.90 (s, 2H), 3.22-3.29 (m,
2H), 2.60-2.66 (m, 2H), 2.42 (s, 3H), 2.34 (s, 3H); MS 485, 487 [M+H]+.
化合物FF:2−((2−(ベンジルオキシ)−4,6−ジメチルピリジン−3−イル)メチル)−5−ブロモ−8−クロロ−7−ヨード−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン。
2つのバッチを、下記の条件下で並行して実行し、次いで、後処理および精製のために合わせた:無水THF(300mL)中の2−(2−ブロモ−5−クロロフェニル)酢酸(25.0g、100.2mmol)の室温(15〜20℃)溶液に、塩化オキサリル(14.5g、9.97mL、114mmol)およびDMF(150mg、2.05mmol)を添加して、ガス発生を開始した。出発酸が完全に消費されたことをTLCが示すまで、混合物を室温で2時間撹拌した。混合物を0℃に冷却し、水酸化アンモニウム(水中28wt%、154mL)を一度に添加して、内部温度を40℃に上昇させた。冷却浴を除去し、溶液を室温で1時間激しく撹拌した。2つのバッチを合わせ、水(500mL)で希釈し、酢酸エチル(2×1000mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を、水(2×500mL)、1N HCl水溶液(500mL)およびブライン(500mL)で洗浄し、次いで、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、粗生成物(約50g)を黄色固体として得た。粗生成物を5/1 石油エーテル/酢酸エチル(200mL×2)から結晶化し、乾燥させて、2−(2−ブロモ−5−クロロフェニル)アセトアミド(化合物AA、44.0g、2つのバッチについて合わせた収率88%)を白色固体として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.52 (d, J= 8.8 Hz, 1H), 7.37 (d, J=2.8 Hz, 1H), 7.16 (dd, J= 2.8,
8.8 Hz, 1H), 5.67 (br s, 1H), 5.50 (br s, 1H), 3.70 (s, 2H).
2つのバッチを、下記の条件下で並行して実行し、次いで、精製のために合わせた:ボラン・THF錯体(THF中1.0M、400mL、400mmol)を、無水THF(300mL)中の2−(2−ブロモ−5−クロロフェニル)アセトアミド(化合物AA、22.0g、88.5mmol)の冷却(0℃)懸濁液に滴下添加した。得られた透明溶液を80℃に2時間加熱し、次いで、再度0℃に冷却した。混合物を、水(45mL)および濃HCl(120mL)の順次添加によってクエンチして、有意なガス発生を引き起こした。撹拌を10〜15℃で16時間続け、その後、混合物を濃縮して、THFを除去した。水性残留物を0℃に冷却し、次いで、12N水酸化ナトリウム水溶液を添加して、pHを11にした。塩基性化溶液を酢酸エチル(3×500mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をブライン(500mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、粗生成物(約25g)を黄色油として得た。この粗生成物の2つの約25gのバッチを合わせ、4N HCl/MeOH(500mL)で処理し、10〜15℃で16時間撹拌した。混合物を濃縮し、残留物を酢酸エチル(500mL)中で30分間撹拌した。得られた白色固体を濾過によって収集し、濾過ケーキを酢酸エチル(3×100mL)で洗浄した。固体を水(500mL)に溶解し、濾過して不溶物を除去し、濾液を酢酸エチル(2×500mL)で抽出した。水層を固体NaOHでpH10に塩基性化し、次いで、酢酸エチル(2×500mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をブライン(500mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、2−(2−ブロモ−5−クロロフェニル)エタン−1−アミン(化合物BB、30.0g、2つのバッチについて合わせた収率72%)を無色油として得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.47 (d, J= 8.4 Hz, 1H), 7.23 (d, J=2.4 Hz, 1H), 7.07 (dd, J= 2.4,
8.4 Hz, 1H), 2.98 (t, J=6.8 Hz, 2H), 2.86 (t, J=6.8 Hz, 2H), 1.28 (m, 2H).
無水1,2−ジクロロエタン(600mL)中の2−(2−ブロモ−5−クロロフェニル)エタン−1−アミン(化合物BB、28.0g、119mmol)および炭酸ナトリウム(32.3g、304mmol)の冷却(0℃)懸濁液に、クロロギ酸4−ニトロフェニル(25.5g、127mmol)を添加した。混合物を、0℃で30分間、次いで、10〜15℃で16時間撹拌した。溶液を水(1000mL)で希釈し、ジクロロメタン(3×1000mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を水(1000mL)およびブライン(1000mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。粗生成物(約55g、黄色固体)を5/1 石油エーテル/EtOAc(100mL×2)から結晶化して、4−ニトロフェニル(2−ブロモ−5−クロロフェネチル)カルバメート(化合物CC、40.0g、84%収率)を白色固体として得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.25 (d, J=9.2 Hz, 2H), 7.51 (d, J= 8.4 Hz, 1H), 7.31 (m, 3H), 7.13
(dd, J= 2.0, 8.4 Hz, 1H), 5.22 (br s, 1H), 3.57 (t, J=6.8 Hz, 2H), 3.05 (t,
J=6.8 Hz, 2H).
トリフルオロメタンスルホン酸(150g、1000mmol)を、無水1,2−ジクロロエタン(300mL)中の4−ニトロフェニル(2−ブロモ−5−クロロフェネチル)カルバメート(化合物CC、40.0g、100mmol)の冷却(0℃)懸濁液に滴下添加した。固体は、添加の間に徐々に溶解して、透明黄色溶液をもたらした。混合物を0℃で10分間撹拌し、次いで、60〜70℃で3時間加熱した。得られた褐色溶液を氷水(1000mL)に注ぎ入れ、すべての氷が溶融するまで撹拌した。層を分離し、水層をジクロロメタン(2×1000mL)で抽出した。合わせた有機層を、2N水酸化ナトリウム水溶液(3×500mL)、水(500mL)およびブライン(500mL)で洗浄し、次いで、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。粗生成物(約30gの褐色固体)を2/1 石油エーテル/酢酸エチル(150mL×2)から結晶化(crystalize)して、5−ブロモ−8−クロロ−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン(化合物DD、20.7g、80%収率)を褐色固体として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.25 (br s, 1H), 7.72 (d, J=8.4 Hz, 1H), 7.35 (d, J=8.4 Hz, 1H),
3.12 (t, J=4.4 Hz, 2H), 2.95 (t, J=6.2 Hz, 2H).
N−ヨードコハク酸イミド(53.7g、239mmol)を、濃硫酸(98%w/w、300mL)中の5−ブロモ−8−クロロ−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン(化合物DD、20.7g、79.6mmol)の冷却(0℃)溶液に添加した。得られた褐色懸濁液を10〜15℃で16時間撹拌し、次いで、氷水(1000mL)に注ぎ入れ、すべての氷が溶融するまで撹拌した。得られた水性懸濁液を酢酸エチル(3×1000mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を、飽和NaHSO3水溶液(2×500mL)、2N水酸化ナトリウム水溶液(2×500mL)およびブライン(500mL)で洗浄し、次いで、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。粗生成物(約30gの黄色固体)を1/1 石油エーテル/酢酸エチル(100mL×2)で結晶化して、5−ブロモ−8−クロロ−7−ヨード−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン(化合物EE、23.0g、75%収率)をオフホワイトの固体として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ ppm 8.35 (br. s, 1H), 8.33 (s, 1H), 3.30-3.25 (2H, m), 2.89 (t, J =
6.0 Hz, 2H). MS: 386 [M+H]+.
カリウムtert−ブトキシド(THF中1.0M溶液、7.30mL、7.30mmol)を、無水DMF(30mL)中の5−ブロモ−8−クロロ−7−ヨード−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン(化合物EE、2.35g、6.08mmol)の冷却(0℃)懸濁液に滴下添加した。混合物を0℃で30分間撹拌し、次いで、無水DMF(10mL)中の2−(ベンジルオキシ)−3−(クロロメチル)−4,6−ジメチルピリジン(化合物D、1.75g、6.69mmol)の溶液を添加し、撹拌を0℃で30分間続けた。反応混合物を、酢酸エチル(100mL)と水(100mL)とに分配した。有機相を水(1×100mL)およびブライン(1×100mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮乾固し、ヘプタン中0〜40%酢酸エチルの勾配で溶離するシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、2−((2−(ベンジルオキシ)−4,6−ジメチルピリジン−3−イル)メチル)−5−ブロモ−8−クロロ−7−ヨード−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン(化合物FF、2.95g、79%収率)をガム状物として得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ ppm 8.11 (s, 1H), 7.40 - 7.47 (m, 2H), 7.27 - 7.37 (m, 3H), 6.62
(s, 1H), 5.42 (s, 2H), 4.85 (s, 2H), 3.25 (t, J=6.24 Hz, 2H), 2.68 (t, J=6.24
Hz, 2H), 2.41 (s, 3H), 2.32 (s, 3H). MS: 611, 613 [M+H]+.
化合物KK:2−(ベンジルオキシ)−3−(クロロメチル)−4−メトキシ−6−メチルピリジン
臭化ベンジル(19.1g、112mmol)を、THF(100mL)中のエチル2,4−ジヒドロキシ−6−メチルニコチネート(20.0g、101.4mmol)および炭酸銀(15.4g、55.8mmol)の室温溶液に添加し、次いで、混合物を60℃に18時間加熱した。室温に冷却した後、懸濁液をCELITE(登録商標)パッドに通して濾過し、濾液を濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィー(ヘプタン中5%酢酸エチルで溶離する)によって精製して、エチル2−(ベンジルオキシ)−4−ヒドロキシ−6−メチルニコチネート(化合物GG、18g、62%収率)を白色固体として得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 11.14 (s, 1H), 7.40-7.44 (m, 2H), 7.36 (t, J=7.34 Hz, 2H),
7.27-7.33 (m, 1H), 6.44 (s, 1H), 5.35 (s, 2H), 4.23 (q, J=7.13 Hz, 2H), 2.30
(s, 3H), 1.22 (t, J=7.09 Hz, 3H). MS: 288 [M+H]
+.
DMF(50mL)中のエチル2−(ベンジルオキシ)−4−ヒドロキシ−6−メチルニコチネート(化合物GG、18.0g、62.6mmol)および炭酸カリウム(9.52g、68.9mmol)の溶液を、室温で10分間撹拌し、次いで、ヨードメタン(9.98g、68.9mmol)を添加し、撹拌を室温で18時間続けた。混合物を、水と酢酸エチルとに分配した。有機抽出物を飽和NaCl水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘプタン中0〜35%酢酸エチルで溶離する)によって精製して、エチル2−(ベンジルオキシ)−4−メトキシ−6−メチルニコチネート(化合物HH、16.7g、89%収率)を無色油として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.33-7.42 (m, 4H), 7.26-7.33 (m, 1H), 6.75 (s, 1H), 5.36 (s, 2H),
4.22 (q, J=7.13 Hz, 2H), 3.83 (s, 3H), 2.39 (s, 3H), 1.20 (t, J=7.09 Hz, 3H).
). MS: 302 [M+H]+.
水素化アルミニウムリチウム溶液(THF中2.0M)を、THF(100mL)中のエチル2−(ベンジルオキシ)−4−メトキシ−6−メチルニコチネート(化合物HH、16.7g、55.4mmol)の冷却(0℃)溶液に滴下添加した。添加が完了した後、溶液を、撹拌しながら18時間、室温に徐々に加温させた。混合物をTHF(200mL)で希釈し、0℃に冷却し、水(3.4mL)、15%水酸化ナトリウム水溶液および水(10.2mL)の順次滴下添加によってクエンチした。得られたスラリーを室温で2時間撹拌し、次いで、CELITE(登録商標)のパッドに通して濾過した。濾液の濃縮により、(2−(ベンジルオキシ)−4−メトキシ−6−メチルピリジン−3−イル)メタノール(化合物JJ、14g、97%収率)を無色油として産出した。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.46 (d, J=7.09 Hz, 2H), 7.36 (t, J=7.40 Hz, 2H), 7.25-7.33 (m,
1H), 6.63 (s, 1H), 5.35 (s, 2H), 4.37-4.46 (m, 3H), 3.82 (s, 3H), 2.35 (s, 3H).
MS: 260 [M+H]+.
塩化チオニル(6.57g、54.7mmol)を、酢酸エチル(300mL)中の(2−(ベンジルオキシ)−4−メトキシ−6−メチルピリジン−3−イル)メタノール(化合物JJ、13.5g、52.1mmol)の冷却(0℃)溶液に滴下添加して、固体沈殿物の形成を引き起こした。スラリーを冷却浴中で30分間撹拌し、次いで、水を添加して固体を溶解した。相の分離後、有機層を飽和NaCl水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮乾固した。残留物をヘプタンに溶解し、再度濃縮乾固して、2−(ベンジルオキシ)−3−(クロロメチル)−4−メトキシ−6−メチルピリジン(化合物KK、13.9g、95%収率)を白色固体として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.47 (d, J=7.34 Hz, 2H), 7.38 (t, J=7.40 Hz, 2H), 7.27-7.34 (m,
1H), 6.71 (s, 1H), 5.40 (s, 2H), 4.66 (s, 2H), 3.89 (s, 3H), 2.38 (s, 3H). MS:
260 [M+H]+.
化合物RR:8−クロロ−7−ヨード−5−メチル−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン。
無水2−メチルテトラヒドロフラン(200mL)中の5−クロロ−2−メチル安息香酸(20.0g、117mmol)の冷却(0℃)溶液に、ボラン・ジメチルスルフィド錯体(28.0g、35.0mL、369mmol)を、1時間かけて、内部温度を10℃未満に維持するのに十分なほどゆっくり滴下添加した。ガス発生が観察され、何らかの沈殿物が形成された。添加が完了した後、冷却浴を除去し、撹拌を室温で終夜続けた。メタノール(50mL)を慎重に添加して、混合物をクエンチした。溶液を濃縮乾固し、残留物を、エーテル(200mL)と飽和重炭酸ナトリウム水溶液とに分配した。有機層をブライン(200mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、エチル2−(ベンジルオキシ)−4−ヒドロキシ−6−メチルニコチネート(化合物LL、18.4g、100%収率)を油として得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.36 (d, J=2.08
Hz, 1H), 7.13 - 7.19 (m, 1H), 7.04 - 7.11 (m, 1H), 4.63 (s, 2H), 2.27 (s, 3H),
2.12 (s, 1H).
無水トルエン(300mL)中の2−(ベンジルオキシ)−4−ヒドロキシ−6−メチルニコチネート(化合物LL、18.0g、115mmol)の溶液を、内部10℃未満に冷却した。塩化チオニル(21.3g、179mmol)を、内部温度を10℃未満に維持するのに十分なほどゆっくり滴下添加した。混合物をこの温度で30分間撹拌し、次いで、冷却浴を除去し、撹拌を室温で5時間続けた。溶液を濃縮して揮発物を除去し、残留物を、酢酸エチル(200mL)と重炭酸ナトリウム(200mL)とに分配した。有機相をブライン(200mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、4−クロロ−2−(クロロメチル)−1−メチルベンゼン(化合物MM、17.5g、87%収率)を油として得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.33 (d, J=2.20 Hz, 1H), 7.20 - 7.25 (m, 1H), 7.14 (d, J=8.07 Hz,
1H), 4.55 (s, 2H), 2.39 (s, 3H).
DMSO(200.0mL)および水(50.0mL)中の4−クロロ−2−(クロロメチル)−1−メチルベンゼン(化合物MM、17.5g、100mmol)の溶液に、固体シアン化ナトリウム(5.88g、120mmol)を一度に添加した。反応はわずかに発熱性であり、反応混合物の内部温度は43℃に上昇した。撹拌を1時間続けた。反応混合物を、酢酸エチル(300mL)と水(300mL)とに分配した。有機相を重炭酸ナトリウム(300mL)およびブライン(300mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、2−(5−クロロ−2−メチルフェニル)アセトニトリル(化合物NN、16.1g、97%収率)を油として得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.37 (d, J=1.96 Hz, 1H), 7.21 - 7.26 (m, 1H), 7.13 - 7.17 (m, 1H),
3.64 (s, 2H), 2.32 (s, 3H).
ボラン・ジメチルスルフィド錯体(22.3g、293mmol、26.0mL)を、2−メチルテトラヒドロフラン(150mL)中の2−(5−クロロ−2−メチルフェニル)アセトニトリル(化合物NN、16.0g、96.6mmol)の溶液に滴下添加して、ガス発生を引き起こした。添加が完了した後、混合物を5時間加熱還流させた。室温に冷却した後、泡が発生しなくなるまで、メタノールを添加して、混合物をクエンチした。溶液を濃縮乾固した。残留物をメタノールに溶解し、4M HCl/ジオキサン溶液(100mL)で処理して、ボロン錯体を解体した。溶液を濃縮乾固した。白色固体残留物を最小限のメタノール(約20mL)に溶解し、酢酸エチル(約200mL)を添加し、混合物を、濃厚なペーストが形成されるまで激しく撹拌した。固体を濾過によって収集し、酢酸エチルで洗浄し、乾燥させて、2−(5−クロロ−2−メチルフェニル)エタン−1−アミン塩酸塩(化合物OO、9.5g、48%収率)を白色固体として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.24 (br. s., 3H), 7.26 (s, 1H), 7.20 (d, J=1.34 Hz, 2H), 2.84 -
3.02 (m, 4H), 2.27 (s, 3H). MS: 170 [M+H]+.
DMF(200mL)中の2−(5−クロロ−2−メチルフェニル)エタンアミン塩酸塩(化合物OO、8.41g、40.8mmol)の冷却(0℃)溶液を、トリエチルアミン(10.3g、102mmol)とともに10分間撹拌し、次いで、固体クロロギ酸4−ニトロフェニル(8.14g、38.8mmol)を一度に添加した。濃厚なペーストが形成され、反応混合物がわずかに黄色になった。撹拌を0℃で1時間続けた。反応混合物を、酢酸エチル(300mL)と水(300mL)とに分配した。有機相を、水(200mL)、10%炭酸ナトリウム(200mL)およびブライン(200mL)で洗浄し、次いで、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、4−ニトロフェニル(5−クロロ−2−メチルフェネチル)カルバメート(化合物PP、9.94g、73%収率)を固体として得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.18 - 8.29 (m, 2H), 7.24 - 7.32 (m, 2H), 7.11 - 7.17 (m, 3H), 5.28
(br. s., 1H), 3.45 - 3.53 (m, 2H), 2.85 - 2.92 (m, 2H), 2.32 (s, 3H).
無水1,2−ジクロロエタン(120mL)中の4−ニトロフェニル(5−クロロ−2−メチルフェネチル)カルバメート(化合物PP、9.94g、29.7mmol)の冷却(0℃)懸濁液を、新しく開封したトリフルオロメチルスルホン酸(45.8g、305mmol、27.0mL)で処理し、撹拌を0℃で30分間続けた。次いで、反応混合物を70℃に3時間加熱した。室温に冷却した後、反応混合物を氷水(200mL)に慎重に注ぎ入れ、すべての氷が溶融するまで撹拌した。二相混合物をジクロロメタン(2×200mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を2M炭酸ナトリウム(200mL)で洗浄した。水相をジクロロメタン(200mL)で逆抽出した。ジクロロメタン抽出物を合わせ、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、8−クロロ−5−メチル−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン(化合物QQ、4.17g、72%収率)を固体として得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ: 7.15 - 7.22 (m, 1H), 7.08 (d, J=13.69 Hz, 1H), 6.46 (br. s., 1H),
3.43 - 3.51 (m, 2H), 2.88 (t, J=6.17 Hz, 2H), 2.28 (s, 3H). MS: 196 [M+H]+.
8−クロロ−5−メチル−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン(化合物QQ、6.0g、30.7mmol)を含有するフラスコを、氷浴中で冷却した。濃硫酸(125.0mL)を添加し、混合物を0℃で30分間撹拌した。N−ヨードコハク酸イミド(20.7g、92.0mmol)を固体として一度に添加し、混合物を0℃で3時間撹拌した。溶液を氷水(300mL)に慎重に注ぎ入れて、沈殿物を形成させた。懸濁液を酢酸エチル(300mL)で抽出した。有機相および水相はいずれも沈殿物を含有していた。有機相を10%Na2S2O3(300mL)で洗浄して過剰なヨウ素を除去し、水層を酢酸エチル(200mL)で抽出した。合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮乾固した。固体残留物をメタノール(100mL)中で撹拌した。不溶物を濾過によって収集し、沈殿物(約14gの白色固体)を二硫化炭素(100mL)中でスラリー化した。固体を濾過によって収集し、二硫化炭素で洗浄し、真空下で乾燥させて、8−クロロ−7−ヨード−5−メチル−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン(化合物RR、8.57g、87%収率)を固体として産出した。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.15 (br. s., 1H), 7.94 (s, 1H), 3.26 (td, J=6.17, 4.03 Hz, 2H),
2.75 (t, J=6.24 Hz, 2H), 2.22 (s, 3H). MS; 321 [M=H]+.
化合物SS:2−((2−(ベンジルオキシ)−4−メトキシ−6−メチルピリジン−3−イル)メチル)−7−ブロモ−5,8−ジクロロ−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン。
酢酸エチル(300mL)中の7−ブロモ−5,8−ジクロロ−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン(化合物R、14.9g、50.4mmol)の室温懸濁液を、カリウムtert−ブトキシド(THF中1.0M溶液、65.5mL、65.5mmol)で処理して、固体を溶解させた。数分後、沈殿物が形成し始めた。これに、2−(ベンジルオキシ)−3−(クロロメチル)−4−メトキシ−6−メチルピリジン(化合物KK、14.0g、50.4mmol)を添加し、得られた懸濁液を75℃で4時間加熱した。室温に冷却した後、混合物を水(2×)および飽和NaCl水溶液で洗浄し、濃縮し、残留物を酢酸エチルから結晶化して、2−((2−(ベンジルオキシ)−4−メトキシ−6−メチルピリジン−3−イル)メチル)−7−ブロモ−5,8−ジクロロ−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン(化合物SS、21.96g、81%収率)を白色固体として得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 8.05 (s, 1H), 7.34-7.40 (m, 2H), 7.18-7.25 (m, 3H), 6.70 (s, 1H),
5.36 (s, 2H), 4.68 (s, 2H), 3.83 (s, 3H), 3.16 (t, J=6.17 Hz, 2H), 2.71 (t,
J=6.17 Hz, 2H), 2.38 (s, 3H). MS: 535, 537 [M+H]
+.
化合物TT:2−((2−(ベンジルオキシ)−4,6−ジメチルピリジン−3−イル)メチル)−8−クロロ−7−ヨード−5−メチル−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン。
無水DMF(20mL)中の8−クロロ−7−ヨード−5−メチル−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン(化合物RR、1.52g、4.73mmol)の冷却(0℃)溶液に、固体カリウムtert−ブトキシド(796mg、7.09mmol)を小分けにして添加した。撹拌を0℃で30分間続け、次いで、無水DMF(5mL)中の2−(ベンジルオキシ)−3−(クロロメチル)−4,6−ジメチルピリジン(化合物D、1.18g、4.49mmol)の溶液を滴下添加した。0℃でもう20分間撹拌した後、混合物を氷水(50mL)に注ぎ入れ、酢酸エチル(4×50mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(4×50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗生成物(約2.4gの黄色固体)を、5/1 石油エーテル/酢酸エチルで溶離するシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、2−((2−(ベンジルオキシ)−4,6−ジメチルピリジン−3−イル)メチル)−8−クロロ−7−ヨード−5−メチル−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン(化合物TT、1.7g、66%収率)をオフホワイトの固体として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.76 (s, 1H), 7.45 (d, J=7.2 Hz, 2H), 7.36-7.30 (m, 3H), 6.62 (s,
1H), 5.42 (s, 2H), 4.88 (s, 2H), 3.24 (t, J = 6.2 Hz, 2H), 2.50 (t, J = 6 Hz,
2H), 2.42 (s, 3H), 2.32 (s, 3H), 2.13 (s, 3H). MS: 547 [M+H]
+.
化合物UU:2−((2−(ベンジルオキシ)−4−メトキシ−6−メチルピリジン−3−イル)メチル)−8−クロロ−7−ヨード−5−メチル−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン。
無水DMF(50mL)中の8−クロロ−7−ヨード−5−メチル−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン(化合物RR、3.2g、9.95mmol)の冷却(0℃)溶液に、固体カリウムtert−ブトキシド(1.68g、14.9mmol)を小分けにして添加した。撹拌を0℃で30分間続け、次いで、無水DMF(50mL)中の2−(ベンジルオキシ)−3−(クロロメチル)−4−メトキシ−6−メチルピリジン(化合物KK、2.63g、14.9mmol)の溶液を滴下添加した。0℃でもう30分間撹拌した後、混合物を氷水(100mL)に注ぎ入れ、酢酸エチル(3×100mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(4×100mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗生成物(約5gの黄色固体)を、石油エーテル中20〜50%酢酸エチルで溶離するシリカゲルクロマトグラフィーによって精製した。得られた生成物をジクロロメタン(10mL)に溶解し、石油エーテル(30mL)に添加し、沈殿物が形成するまで(30分)室温で撹拌した。沈殿物を濾過によって収集し、乾燥させて、白色固体とした。沈殿物のTLCは依然として不純物を示したため、これを、ジクロロメタン中0〜10%メタノールで溶離するシリカゲルクロマトグラフィーによって再精製して、2−((2−(ベンジルオキシ)−4−メトキシ−6−メチルピリジン−3−イル)メチル)−8−クロロ−7−ヨード−5−メチル−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン(化合物UU、2.8g、50%収率)を白色固体として産出した。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.75 (s, 1H), 7.42-7.40 (m, 2H), 7.29-7.27 (m, 1H), 7.25-7.22 (m,
2H), 6.38 (s, 1H), 5.42 (s, 2H), 4.87 (s, 2H), 3.83 (s, 3H), 3.14 (t, J = 6.2
Hz, 2H), 2.50 (t, J = 6.2 Hz, 2H), 2.44 (s, 3H), 2.13 (s, 3H). MS: 563 [M+H]
+.
一般的な方法および代表的な実施例
方法A
(実施例1)
5,8−ジクロロ−2−[(4,6−ジメチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)メチル]−7−{(1R)−2−ヒドロキシ−1−[(3R)−テトラヒドロフラン−3−イル]エチル}−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン
(実施例2)
5,8−ジクロロ−2−[(4,6−ジメチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)メチル]−7−{(1R*)−2−ヒドロキシ−1−[(3S*)−テトラヒドロフラン−3−イル]エチル}−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン
(実施例3)
5,8−ジクロロ−2−[(4,6−ジメチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)メチル]−7−{(1S*)−2−ヒドロキシ−1−[(3R*)−テトラヒドロフラン−3−イル]エチル}−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン
(実施例4)
5,8−ジクロロ−2−[(4,6−ジメチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)メチル]−7−{(1S)−2−ヒドロキシ−1−[(3S)−テトラヒドロフラン−3−イル]エチル}−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン
無水N,N−ジメチルホルムアミド(70mL)中のメチル2−(2−((2−(ベンジルオキシ)−4,6−ジメチルピリジン−3−イル)メチル)−5,8−ジクロロ−1−オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−7−イル)アセテート(化合物T、800mg、0.487mmol)の冷却(0℃)溶液を、水素化ナトリウム(鉱油中60wt%分散、125mg、3.12mmol)で処理し、次いで、10℃で15分間撹拌した。混合物を0℃に再度冷却し、3−ヨードテトラヒドロフラン(463mg、2.34mmol)を添加した。室温で12時間撹拌した後、氷酢酸(2滴)および水(10mL)を添加し、混合物を酢酸エチル(3×20mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をブライン(10mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮し、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル、石油エーテル/EtOAc=5:1〜1:1)によって精製して、2−(2−((2−(ベンジルオキシ)−4,6−ジメチルピリジン−3−イル)メチル)−5,8−ジクロロ−1−オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−7−イル)−2−(テトラヒドロフラン−3−イル)酢酸(1a、500mg、56.3%)を白色固体として、およびメチル2−(2−((2−(ベンジルオキシ)−4,6−ジメチルピリジン−3−イル)メチル)−5,8−ジクロロ−1−オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−7−イル)−2−(テトラヒドロフラン−3−イル)アセテート(1b、150mg、16.5%)を黄色固体として取得した。
N,N−ジメチルホルムアミド(8mL)中の、2−(2−((2−(ベンジルオキシ)−4,6−ジメチルピリジン−3−イル)メチル)−5,8−ジクロロ−1−オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−7−イル)−2−(テトラヒドロフラン−3−イル)酢酸(1a、650mg、1.14mmol)、炭酸カリウム(315mg、2.28mmol)およびヨードメタン(324mg、2.28mmol)の溶液を、室温で12時間撹拌した。混合物を水(20mL)および酢酸エチル(50mL)で希釈した。有機層を分離し、水層を酢酸エチル(2×15mL)で抽出した。有機層を合わせ、ブライン(3×10mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空で濃縮して粗生成物を得、これを、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル、石油エーテル/EtOAc=1:1)によって精製して、メチル2−(2−((2−(ベンジルオキシ)−4,6−ジメチルピリジン−3−イル)メチル)−5,8−ジクロロ−1−オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−7−イル)−2−(テトラヒドロフラン−3−イル)アセテート(1b 600mg、90.1%)を白色固体として取得した。
水素化ホウ素リチウム(28mg、1.29mmol)を、無水テトラヒドロフラン(25mL)中のメチル2−(2−((2−(ベンジルオキシ)−4,6−ジメチルピリジン−3−イル)メチル)−5,8−ジクロロ−1−オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−7−イル)−2−(テトラヒドロフラン−3−イル)アセテート(1b、250mg、0.428mmol)の室温溶液に一度に添加した。得られた混合物を60℃で2時間加熱した。混合物を水(5mL)でクエンチし、次いで、酢酸エチル(3×15mL)で抽出した。有機層を合わせ、ブライン(5mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空で濃縮して粗生成物を得、これを、分取TLC(石油エーテル/EtOAc=1:1)によって精製して、2−((2−(ベンジルオキシ)−4,6−ジメチルピリジン−3−イル)メチル)−5,8−ジクロロ−7−(2−ヒドロキシ−1−(テトラヒドロフラン−3−イル)エチル)−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン(4つの立体異性体の混合物、160mg、67.2%)を白色固体として取得した。この立体異性体混合物の合わせたバッチ(合計500mg)を、分取キラルSFC(キラルパックAD、内径250×30mm、5μm、移動相35%EtOH NH3 H2O、流速50mL/分)によって分割して、分離された異性体1c(ピーク1、80mg、15.9%)、2c(ピーク2、90mg、17.9%)、3c(ピーク3、110mg、21.9%)および4c(ピーク4、100mg、19.9%)を白色固体として取得した。各異性体の絶対立体化学は、この段階では決定されなかった。
ジクロロメタン(3mL)およびトリフルオロ酢酸(3mL)中の2−((2−(ベンジルオキシ)−4,6−ジメチルピリジン−3−イル)メチル)−5,8−ジクロロ−7−(2−ヒドロキシ−1−(テトラヒドロフラン−3−イル)エチル)−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン立体異性体1c(80mg、0.144mmol)の溶液を、35℃で5時間撹拌し、次いで、蒸発乾固させた。残留物をメタノール(10mL)に溶かし、10℃に冷却し、炭酸カリウム(99.5mg、0.720mmol)を添加した。10℃で30分間撹拌した後、反応混合物を濾過し、フィルターパッドをジクロロメタン/メタノール(10:1、10mL)で洗浄した。濾液を真空で濃縮し、残留物を分取TLC(CH2Cl2/MeOH=10:1、CH2Cl2/MeOH=10:1においてRf=0.4)によって精製して、実施例1(38mg、57%)を白色固体として取得した。
同じ手順により、いずれも白色固体として、立体異性体2c(90mg、0.162mmol)で実施例2(44mg、59%)を得、立体異性体3c(110mg、0.198mmol)で実施例3(61mg、66%)を得、立体異性体4c(100mg、0.18mmol)で実施例4(35mg、41%)を得た。
実施例4の低分子X線結晶構造は、それが絶対(S,S)立体化学を有することを示す。その1HNMRスペクトルが実施例4のものと同一であることから、絶対(R,R)立体化学は実施例1に起因する。実施例2および実施例3の1HNMRスペクトルは互いに同一であり、実施例4のものとは明らかに異なり、それぞれの絶対配置は決定されなかったが、それらが(R,S)および(S,R)立体異性体であることを示唆している。
実施例1:5,8−ジクロロ−2−[(4,6−ジメチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)メチル]−7−{(1R)−2−ヒドロキシ−1−[(3R)−テトラヒドロフラン−3−イル]エチル}−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン(鏡像異性化合物の結晶構造に基づいて割り当てられた絶対立体化学)。1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 7.63 (s, 1H), 6.12 (s, 1H), 4.77 (s, 2H), 3.94-3.90 (m, 1H),
3.81-3.80 (m, 3H), 3.59-3.57 (m, 2H), 3.51-3.49 (m, 2H), 3.17-3.10 (m, 1H),
2.98-2.95 (m, 2H), 2.71 (br s, 1H), 2.30 (s, 3H), 2.29-2.25 (m, 1H), 2.25 (s,
3H), 1.83-1.78 (m, 1H). MS: 465 [M+H]+.キラル分析:95.66%ee/de;保持時間:6.867分;カラム:キラルパックAD−3 内径150×4.6mm、3μm;移動相:CO2中エタノール(0.05%DEA)5%から40%;流速:2.5mL/分;波長220nm。
実施例2:5,8−ジクロロ−2−[(4,6−ジメチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)メチル]−7−{(1R*)−2−ヒドロキシ−1−[(3S*)−テトラヒドロフラン−3−イル]エチル}−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン(相対立体化学公知、絶対立体化学不明)。1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 7.62 (s, 1H), 6.11 (s, 1H), 4.76 (s, 2H), 4.13-4.11 (m, 1H),
3.78-3.75 (m, 1H), 3.69-3.68 (m, 2H), 3.61-3.59 (m, 3H), 3.51-3.50 (m, 2H),
2.98-2.95 (m, 2H), 2.65 (br s, 1H), 2.30 (s, 3H), 2.25 (s, 3H), 1.77-1.75 (m,
1H), 1.42-1.37 (m, 1H). ). MS: 465 [M+H]+.キラル分析:98.70%ee/de;保持時間:7.309分;カラム:キラルパックAD−3 内径150×4.6mm、3μm;移動相:CO2中エタノール(0.05%DEA)5%から40%;流速:2.5mL/分;波長220nm。
実施例3:5,8−ジクロロ−2−[(4,6−ジメチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)メチル]−7−{(1S*)−2−ヒドロキシ−1−[(3R*)−テトラヒドロフラン−3−イル]エチル}−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン(相対立体化学公知、絶対立体化学不明)。1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 7.62 (s, 1H), 6.11 (s, 1H), 4.76 (s, 2H), 4.12-4.11 (m, 1H),
3.80-3.78 (m, 1H), 3.69-3.67 (m, 3H), 3.67-3.62 (m, 2H), 3.61-3.50 (m, 2H),
2.98-2.95 (m, 2H), 2.65 (br s, 1H), 2.29 (s, 3H), 2.25 (s, 3H), 1.77-1.74 (m,
1H), 1.42-1.37 (m, 1H). MS: 465 [M+H]+.キラル分析:96.48%ee/de;保持時間:8.021分;カラム:キラルパックAD−3 内径150×4.6mm、3μm;移動相:CO2中エタノール(0.05%DEA)5%から40%;流速:2.5mL/分;波長220nm。
実施例4:5,8−ジクロロ−2−[(4,6−ジメチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)メチル]−7−{(1S)−2−ヒドロキシ−1−[(3S)−テトラヒドロフラン−3−イル]エチル}−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン(X線結晶構造によって決定された絶対立体化学)。1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 7.64 (s, 1H), 6.13 (s, 1H), 4.78 (s, 2H), 3.95-3.90 (m, 1H),
3.83-3.81 (m, 3H), 3.60-3.55 (m, 2H), 3.55-3.52 (m, 2H), 3.32-3.19, (m, 1H),
2.99-2.96 (m, 2H), 2.75 (br s, 1H), 2.32 (s, 3H), 2.31-2.29 (m, 1H), 2.27 (s,
3H), 1.84-1.79 (m, 1H). MS: 465 [M+H]+.キラル分析:99.18%ee/de;保持時間:8.429分;カラム:キラルパックAD−3 内径150×4.6mm、3μm;移動相:CO2中エタノール(0.05%DEA)5%から40%;流速:2.5mL/分;波長220nm。
方法B
(実施例5)
5,8−ジクロロ−2−[(4,6−ジメチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)メチル]−7−{1−[(3R)−3−フルオロピロリジン−1−イル]−2−ヒドロキシエチル}−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン。
(実施例6)
5,8−ジクロロ−2−[(4,6−ジメチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)メチル]−7−{(1ζ)−1−[(3R)−3−フルオロピロリジン−1−イル]−2−ヒドロキシエチル}−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン異性体A
(実施例7)
5,8−ジクロロ−2−[(4,6−ジメチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)メチル]−7−{(1ζ)−1−[(3R)−3−フルオロピロリジン−1−イル]−2−ヒドロキシエチル}−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン異性体B
無水ジクロロメタン(10mL)中のメチル2−(2−((2−(ベンジルオキシ)−4,6−ジメチルピリジン−3−イル)メチル)−5,8−ジクロロ−1−オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−7−イル)−2−ジアゾアセテート(化合物U、800mg、1.48mmol)の氷浴冷却溶液に、HBr(800uL、4.42mmol、HOAc中33%wt)を添加して、ガス発生を引き起こした。溶液を室温に加温させ、終夜撹拌した。反応混合物を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で慎重にクエンチし、酢酸エチル(2×50mL)で抽出した。合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮乾固し、0→10%MeOH/EAの勾配溶離を用いるシリカゲルカラムによって精製して、ラセミメチル2−ブロモ−2−(5,8−ジクロロ−2−((4,6−ジメチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)メチル)−1−オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−7−イル)アセテート(5a、655mg、88%)を固体として得た。MS: 501.00/502.05.
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.91 (s, 1H), 6.18 (s, 1H), 6.03 (s, 1H), 4.76 (s, 2H), 3.81 (s,
3H), 3.68 (t, J=6.24 Hz, 2H), 2.98 (t, J=6.24 Hz, 2H), 2.45 (s, 3H), 2.37 (s,
3H).
メチル2−ブロモ−2−(5,8−ジクロロ−2−((4,6−ジメチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)メチル)−1−オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−7−イル)アセテート(5a、162mg、0.323mmol)、(3R)−3−フルオロピロリジン塩酸塩(144mg、1.15mmol)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.35mL、2.01mmol)および無水N,N−ジメチルホルムアミド(4mL)の混合物を、室温で終夜撹拌した。反応混合物を、酢酸エチル(20mL)と水(20mL)とに分配した。有機相を分離し、水(20mL)およびブライン(20mL)で順次に洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮乾固して、粗製のメチル2−(5,8−ジクロロ−2−((4,6−ジメチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)メチル)−1−オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−7−イル)−2−((R)−3−フルオロピロリジン−1−イル)アセテートをジアステレオマーの混合物(5b、162mg、98%収率)として得、これを、さらに精製することなく次のステップにおいて使用した。LCMS: T=510.15/511.10/512.20.
無水テトラヒドロフラン(4.0mL)中のメチル2−(5,8−ジクロロ−2−((4,6−ジメチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)メチル)−1−オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−7−イル)−2−((R)−3−フルオロピロリジン−1−イル)アセテートジアステレオマー(5b、152mg、0.298mmol)の粗混合物を、水素化ホウ素リチウム(THF中2.0M溶液、0.45mL、0.90mmol)、続いて、数滴のメタノールで処理した。添加のプロセスを4回繰り返し、次いで、反応物を2M NH4Cl(20mL)でクエンチし、酢酸エチル(2×20mL)で抽出した。合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮乾固し、分取HPLCによって精製して、5,8−ジクロロ−2−[(4,6−ジメチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)メチル]−7−{1−[(3R)−3−フルオロピロリジン−1−イル]−2−ヒドロキシエチル}−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オンをベンジル炭素におけるジアステレオマーの混合物(実施例5、32.2mg、2ステップにわたって22%収率)として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 11.66 (br. s., 1H), 7.80 (d, J=3.67 Hz, 1H), 6.00 (s, 1H), 5.15 -
5.43 (m, 1H), 4.85 (br. s., 1H), 4.69 (s, 2H), 4.03 - 4.13 (m, 1H), 3.66 - 3.84
(m, 2H), 3.50 - 3.63 (m, 2H), 3.02 - 3.10 (m, 1H), 2.94 - 3.02 (m, 2H), 2.71 -
2.90 (m, 2H), 2.42 - 2.55 (m, 1H), 2.28 (s, 3H), 2.24 (s, 3H), 2.09 - 2.23 (m,
1H), 1.87 - 2.08 (m, 1H). MS: 482 [M+H]+.
5,8−ジクロロ−2−[(4,6−ジメチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)メチル]−7−{1−[(3R)−3−フルオロピロリジン−1−イル]−2−ヒドロキシエチル}−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オンのジアステレオマーの混合物(実施例5、20.0mg、0.0415mmol)を、120バール、4mL/分にて10%MeOH/DEAで溶離するキラルセルOJ−3 4.6×100mm 3uカラム上でのキラル分取SFCによって分離して、凍結乾燥後、実施例6(ピーク1、保持時間1.18分、5.65mg、28%)および実施例7(ピーク2、保持時間1.42分、6.23mg、31%)を得た。各異性体におけるベンジル炭素の絶対配置は決定されなかった。
実施例6:5,8−ジクロロ−2−[(4,6−ジメチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)メチル]−7−{(1ζ)−1−[(3R)−3−フルオロピロリジン−1−イル]−2−ヒドロキシエチル}−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン−異性体A。MS: 482 [M+H]+.キラル分析:約88%de、[α]D=+62.1°(c0.01 MeOH)
実施例7:5,8−ジクロロ−2−[(4,6−ジメチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)メチル]−7−{(1ζ)−1−[(3R)−3−フルオロピロリジン−1−イル]−2−ヒドロキシエチル}−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン−異性体B。MS: 482 [M+H]+.キラル分析:約98%de;[α]D=−58.9°(c0.01 MeOH)
方法C
(実施例8)
(+)−5,8−ジクロロ−2−[(4,6−ジメチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)メチル]−7−{フルオロ[1−(ヒドロキシアセチル)ピペリジン−4−イル]メチル}−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン
(実施例9)
(−)−5,8−ジクロロ−2−[(4,6−ジメチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)メチル]−7−{フルオロ[1−(ヒドロキシアセチル)ピペリジン−4−イル]メチル}−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン
−40℃(アセトニトリル/ドライアイス浴中)のテトラヒドロフラン(5.0mL)および1,4−ジオキサン(0.5mL)中の2−{[2−(ベンジルオキシ)−4,6−ジメチルピリジン−3−イル]メチル}−7−ブロモ−5,8−ジクロロ−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン(化合物S、311.0mg、0.598mmol)の溶液に、iPrMgCl−LiCl(THF中1.3M、0.850mL、1.10mmol)を添加し、反応物を1時間撹拌した。次いで、N−Boc−4−ホルミルピペリジン(0.242g、1.14mmol)を添加し、フラスコを氷浴中で0℃に加温した。0℃で1時間後、溶液を飽和NH
4Cl水溶液でクエンチし、MTBEで抽出した。MTBE層を濃縮し、得られた油をシリカゲル(IscoレディセップRf、12g、ヘプタン中酢酸エチルの10〜70%勾配)上で精製して、ラセミtert−ブチル4−((2−((2−(ベンジルオキシ)−4,6−ジメチルピリジン−3−イル)メチル)−5,8−ジクロロ−1−オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−7−イル)(ヒドロキシ)メチル)ピペリジン−1−カルボキシレート(8a、0.229g、59%)を白色固体として得た。
1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 7.66 (s, 1H), 7.36-7.44 (m, 2H), 7.18-7.31 (m, 3H), 6.71 (s, 1H),
5.42 (s, 2H), 5.04 (d, J=5.14 Hz, 1H), 4.83 (d, J=1.96 Hz, 2H), 4.08 (d,
J=12.72 Hz, 2H), 3.23 (t, J=6.24 Hz, 2H), 2.73 (t, J=6.11 Hz, 2H), 2.53-2.71
(m, 2H), 2.39 (s, 3H), 2.35 (s, 3H), 1.76-1.90 (m, 1H), 1.32-1.62 (m, 13H); MS
654, 656 [M + H]
+.
ドライアイス/アセトン浴中で冷却したジクロロメタン(4ML)中のラセミtert−ブチル4−((2−((2−(ベンジルオキシ)−4,6−ジメチルピリジン−3−イル)メチル)−5,8−ジクロロ−1−オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−7−イル)(ヒドロキシ)メチル)ピペリジン−1−カルボキシレート(8a、88mg、0.13mmol)の溶液に、Deoxo−Fluor(商標)(THF中50%、0.165mL、0.39mmol)を添加した。−78℃で5分間撹拌した後、冷却浴を除去し、混合物を5分間撹拌した。反応物を飽和NaHCO3水溶液の添加でクエンチし、層を分離し、ジクロロメタン層を濃縮した。得られた油をシリカゲル(Biotage SNAP、HP−Sil、10g、ヘプタン中酢酸エチルの0〜40%勾配)上で精製して、ラセミtert−ブチル4−((2−((2−(ベンジルオキシ)−4,6−ジメチルピリジン−3−イル)メチル)−5,8−ジクロロ−1−オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−7−イル)フルオロメチル)ピペリジン−1−カルボキシレート(8b、0.075g、85%)を白色の粘着性固体として得た。MS: 656, 658 [M + H]+.
トリフルオロ酢酸(5.0mL)中のラセミtert−ブチル4−((2−((2−(ベンジルオキシ)−4,6−ジメチルピリジン−3−イル)メチル)−5,8−ジクロロ−1−オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−7−イル)フルオロメチル)ピペリジン−1−カルボキシレート(8b、0.075g、0.11mmol)の溶液を、50℃に1時間加熱した。反応混合物をヘプタンで希釈し、真空下で濃縮した。残留物をエタノールに溶解し、再度濃縮した。残りの白色固体を真空下で乾燥させて、粗製のラセミ5,8−ジクロロ−2−((4,6−ジメチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)メチル)−7−(フルオロ(ピペリジン−4−イル)メチル)−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン(8c 0.085g)をTFA塩として得た。MS 466, 468 [M + H]+.この材料をジクロロメタン(5mL)に溶解し、0℃に冷却した。トリエチルアミン(0.060mL、0.43mmol)、次いで、2−アセトキシアセチルクロリド(0.017mL、0.16mmol)を添加し、混合物を30分間撹拌し、次いで、数滴のメタノールを添加して、過剰な試薬をクエンチした。溶液を真空下で濃縮し、残留物をメタノール(5mL)に溶解し、炭酸カリウム(0.100g、0.724mmol)で処理した。室温で4時間後、反応物を濾過し、濃縮し、分取キラルSFC(OJ−H、21×250mmカラム、32mLのMeOH:8mLのCO2、100バール、40mL/分)によって精製して、分離された鏡像異性体実施例8(ピーク1、9.6mg、15%)および実施例9(ピーク2、8.1mg、13%)を白色固体として得た。各異性体の絶対立体化学は決定されなかったが、旋光度測定が取得された。
実施例8:(+)−5,8−ジクロロ−2−[(4,6−ジメチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)メチル]−7−{フルオロ[1−(ヒドロキシアセチル)ピペリジン−4−イル]メチル}−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン。MS 524, 526 [M+H]+.旋光度:[α]D=+9.9°(c、0.1、DMSO)。キラル分析:99%超ee;保持時間8.13分、ラックスセルロース−2 4.6×100mm 3uカラム上、120バール、4mL/分にて60%MeOH。
実施例9:(−)−5,8−ジクロロ−2−[(4,6−ジメチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)メチル]−7−{フルオロ[1−(ヒドロキシアセチル)ピペリジン−4−イル]メチル}−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン。1H NMR (600 MHz, DMSO-d6) δ 11.55 (s, 1H), 7.58 (d, J=4.95 Hz, 1H), 5.88 (s, 1H), 5.72 - 5.84
(m, 1H), 4.55 (q, J=13.75 Hz, 2H), 4.46 (br. s., 1H), 4.30 - 4.42 (m, 1H), 4.05
- 4.13 (m, 1H), 3.97 - 4.04 (m, 1H), 3.69 (t, J=13.39 Hz, 1H), 3.45 (t, J=5.78
Hz, 2H), 2.80 - 2.98 (m, 3H), 2.20 (d, J=18.71 Hz, 1H), 2.11 (s, 3H), 1.61 (br.
s., 1H), 1.46 (br. s., 1H), 1.34 - 1.42 (m, 1H), 1.23 (s, 5H); MS 524, 526
[M+H]+.旋光度:[α]D=−6.5°(c、0.1、DMSO)。キラル分析:約95%ee;保持時間10.29分、ラックスセルロース−2 4.6×100mm 3uカラム上、120バール、4mL/分にて60%MeOH。
方法D
(実施例10)
5,8−ジクロロ−2−[(4,6−ジメチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)メチル]−7−(2−ヒドロキシ−1−メトキシエチル)−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン−異性体A
(実施例11)
5,8−ジクロロ−2−[(4,6−ジメチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)メチル]−7−(2−ヒドロキシ−1−メトキシエチル)−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン−異性体B
ジクロロメタン(5mL)中の乾燥メタノール(12mg、0.36mmol)およびジロジウムテトラアセテート(1.2mg、0.0028mmol)の撹拌溶液に、ジクロロメタン(5mL)中のメチル2−(2−((2−(ベンジルオキシ)−4,6−ジメチルピリジン−3−イル)メチル)−5,8−ジクロロ−1−オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−7−イル)−2−ジアゾアセテート(化合物U、150mg、0.278mmol)の溶液を室温で60分間かけて滴下添加した。添加後、反応物を18時間加熱還流させた。混合物を濃縮し、フラッシュクロマトグラフィー(石油エーテル/EtOAc=10:1で溶離する、Rf約0.3)によって精製して、ラセミメチル2−(2−((2−(ベンジルオキシ)−4,6−ジメチルピリジン−3−イル)メチル)−5,8−ジクロロ−1−オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−7−イル)−2−メトキシアセテート(11a、100mg、66%)を褐色油として得た。
無水テトラヒドロフラン(10mL)中のラセミメチル2−(2−((2−(ベンジルオキシ)−4,6−ジメチルピリジン−3−イル)メチル)−5,8−ジクロロ−1−オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−7−イル)−2−メトキシアセテート(11a、100mg、0.184mmol)の撹拌溶液に、固体水素化ホウ素リチウム(12mg、0.55mmol)を室温で一度に添加した。得られた混合物を60℃で1時間加熱した。混合物を水(15mL)でクエンチし、酢酸エチル(3×15mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を飽和NaCl水溶液(15mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、粗生成物(91mg)を得た。フラッシュクロマトグラフィー(石油エーテル/EtOAc=1:1で溶離する)を使用して精製を遂行して、ラセミ2−((2−(ベンジルオキシ)−4,6−ジメチルピリジン−3−イル)メチル)−5,8−ジクロロ−7−(2−ヒドロキシ−1−メトキシエチル)−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン(11b、60mg、63%)を白色固体として得た。
ジクロロメタン(2mL)およびトリフルオロ酢酸(2mL)中のラセミ2−((2−(ベンジルオキシ)−4,6−ジメチルピリジン−3−イル)メチル)−5,8−ジクロロ−7−(2−ヒドロキシ−1−メトキシエチル)−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン(11b 60mg、0.12mmol)の溶液を、室温で18時間撹拌した。LC−MSによる分析は、ベンジル基の完全な脱保護を示したが、ピリドン酸素においていくらかのトリフルオロ酢酸エステルを示したため、混合物を濃縮し、次いで、メタノール(10mL)および炭酸カリウム(80.9mg、0.585mmol)を添加した。得られた混合物を室温で30分間撹拌し、その時点で、LC−MSによる分析は、TFA−エステルの完全な脱保護を示した。混合物を濾過し、収集された固体をDCM/MeOH(10:1、10mL)で洗浄し、濾液を濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(DCM/MeOH=10:1で溶離する、Rf約0.6)を使用して精製を遂行して、ラセミ5,8−ジクロロ−2−[(4,6−ジメチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)メチル]−7−(2−ヒドロキシ−1−メトキシエチル)−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン(37mg、75%)を白色固体として取得した。
ラセミ5,8−ジクロロ−2−[(4,6−ジメチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)メチル]−7−(2−ヒドロキシ−1−メトキシエチル)−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オンの合わせたバッチ(合計100mg、0.235mmol)を、70mL/分の流速にて50%EtOH/NH4OHで溶離する、キラルパックIC 250mm×30mm、10μmカラム上でのキラルSFCによって分離した。凍結乾燥後、実施例10(ピーク1、33mg、33%)および実施例11(ピーク2、35mg、35%)がオフホワイトの固体として取得された。各異性体についての絶対立体化学は、決定されなかった。
実施例10:5,8−ジクロロ−2−[(4,6−ジメチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)メチル]−7−(2−ヒドロキシ−1−メトキシエチル)−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン−異性体A。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 12.23 (br. s., 1H), 7.53 (s, 1H), 5.95 (s, 1H), 4.92-4.89 (m, 1H),
4.78 (s, 2H), 3.80-3.71 (m, 1H), 3.68-3.62 (m, 2H), 3.53-3.51 (m, 1H), 3.33 (s,
3H), 2.94 (t, J = 6.0 Hz, 2H), 2.35 (s, 3H), 2.29 (s, 3H). MS: 425 [M+H]+.キラル分析:100%ee、保持時間7.717分、カラム:キラルパックIC−3 内径150×4.6mm、3μm;移動相:CO2中40%エタノール(0.05%DEA);流速:2.35mL/分。
実施例11 5,8−ジクロロ−2−[(4,6−ジメチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)メチル]−7−(2−ヒドロキシ−1−メトキシエチル)−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン−異性体B。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 12.15 (br. s., 1H), 7.53 (s, 1H), 5.95 (s, 1H), 4.92-4.89 (m, 1H),
4.78 (s, 2H), 3.80-3.71 (m, 1H), 3.68-3.63 (m, 2H), 3.55-3.51 (m, 1H), 3.34 (s,
3H), 2.94 (t, J = 5.6 Hz, 2H), 2.35 (s, 3H), 2.29 (s, 3H). MS: 425 [M+H]+.キラル分析:100%ee、保持時間11.063分、カラム:キラルパックIC−3 内径150×4.6mm、3μm;移動相:CO2中40%エタノール(0.05%DEA);流速:2.35mL/分。
方法E
(実施例12)
5,8−ジクロロ−2−[(4,6−ジメチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)メチル]−7−{(1R)−2−ヒドロキシ−1−[(2S)−テトラヒドロフラン−2−イル]エチル}−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン
(実施例13)
5,8−ジクロロ−2−[(4,6−ジメチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)メチル]−7−{(1R)−2−ヒドロキシ−1−[(2R)−テトラヒドロフラン−2−イル]エチル}−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン
無水テトラヒドロフラン(20mL)中のメチル2−(2−((2−(ベンジルオキシ)−4,6−ジメチルピリジン−3−イル)メチル)−5,8−ジクロロ−1−オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−7−イル)−2−ジアゾアセテート(化合物U、1.78g、3.29mmol)の溶液に、無水テトラヒドロフラン(4mL)中の銅(II)トリフレート(120mg、0.332mmol)および(S)−(−)−2,2’−イソプロピリデン−ビス(4−フェニル−2−オキサゾリン)(130mg、0.389mmol)の溶液を添加した。得られた溶液を、80℃の油浴中で終夜加熱還流させた。室温に冷却した後、反応混合物を濃縮乾固し、0→40%EA/HEPの勾配溶離を用いるシリカゲルカラムによって精製して、ベンジル炭素に(S)形状を持つジアステレオマーの混合物(Jimenez−Oses,G.ら、J.Org.Chem.2013、78、5851〜5857への類推による立体化学的割り当て)、メチル(2S)−2−(2−((2−(ベンジルオキシ)−4,6−ジメチルピリジン−3−イル)メチル)−5,8−ジクロロ−1−オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−7−イル)−2−(テトラヒドロフラン−2−イル)アセテート(12a、333mg、17%)を得た。MS:583.10/584.20 [M+H]
+.
1H NMR (400 MHz, CDCl3)
δ 7.69 (d, J=2.20 Hz, 1H), 7.45 (d, J=7.58 Hz, 2H),
7.30 - 7.39 (m, 3H), 6.64 (s, 1H), 5.45 (s, 2H), 4.80 - 4.92 (m, 2H), 4.41 -
4.59 (m, 1H), 3.79 - 4.02 (m, 1H), 3.72 - 3.80 (m, 1H), 3.70 (d, J=5.01 Hz,
3H), 3.23 - 3.31 (m, 2H), 2.69 - 2.76 (m, 2H), 2.44 (s, 3H), 2.34 (d, J=3.79
Hz, 3H), 1.93 - 2.18 (m, 1H), 1.80 - 1.94 (m, 2H), 1.55 - 1.80 (m, 2H).
[同じ条件下で、鏡像異性的(R)−(−)−2,2’−イソプロピリデン−ビス(4−フェニル−2−オキサゾリン)リガンドの使用により、ベンジル位に(R)形状を持つジアステレオマーの混合物、メチル(2R)−2−(2−((2−(ベンジルオキシ)−4,6−ジメチルピリジン−3−イル)メチル)−5,8−ジクロロ−1−オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−7−イル)−2−(テトラヒドロフラン−2−イル)アセテートを生成する。]
水素化ホウ素リチウム(THF中2.0M溶液、1.0mL、2.0mmol)を、無水テトラヒドロフラン(10mL)中のメチル(2S)−2−(2−((2−(ベンジルオキシ)−4,6−ジメチルピリジン−3−イル)メチル)−5,8−ジクロロ−1−オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−7−イル)−2−(テトラヒドロフラン−2−イル)アセテート(12a 333mg、0.571mmol)の溶液に、続いて、数滴のメタノールを添加した。ガスが放出された。混合物を室温で1時間撹拌し、次いで、10mLの2M NH4Clでクエンチし、水で希釈し、エーテル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮乾固して、粗製の2−((2−(ベンジルオキシ)−4,6−ジメチルピリジン−3−イル)メチル)−5,8−ジクロロ−7−((1R)−2−ヒドロキシ−1−(テトラヒドロフラン−2−イル)エチル)−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン(12b、280mg、88%)を、ベンジル炭素に(R)形状を持つジアステレオマーの混合物として得た。この混合物を、さらに精製することなく次のステップにおいて使用した。MS: 555.20/557.20.
トリフルオロ酢酸(8mL)中のジアステレオマーの粗混合物、2−((2−(ベンジルオキシ)−4,6−ジメチルピリジン−3−イル)メチル)−5,8−ジクロロ−7−((1R)−2−ヒドロキシ−1−(テトラヒドロフラン−2−イル)エチル)−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン(12b、280mg、0.504mmol)の溶液を、50℃で1時間撹拌した。過剰なトリフルオロ酢酸を除去した後、残留物をメタノール(10mL)に溶解し、4M NaOHにより、50℃で30分間処理した。反応混合物を、酢酸エチル(50mL)と水(50mL)とに分配した。有機相を分離した。水相をpH約2〜3に酸性化し、酢酸エチル(2×50mL)で抽出した。合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮乾固し、キラルSFC(キラルパックAD−3 4.6×100mm 3uカラム;120バール、4mL/分にて5〜60%MeOHで3分溶離する)によって精製して、分離されたジアステレオマー生成物、実施例12(ピーク1、32mg、14%)および実施例13(ピーク2、77mg、33%)を産出した。単離された生成物の立体化学は、Jimenez−Oses,G.ら、J.Org.Chem.2013、78、5851〜5857への類推によって割り当てた。
実施例12:5,8−ジクロロ−2−[(4,6−ジメチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)メチル]−7−{(1R)−2−ヒドロキシ−1−[(2S)−テトラヒドロフラン−2−イル]エチル}−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン。1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 7.58 (s, 1H), 6.11 (s, 1H), 4.76 (s, 2H), 4.10 - 4.21 (m, 1H), 3.86
- 3.99 (m, 3H), 3.75 - 3.84 (m, 1H), 3.64 - 3.72 (m, 1H), 3.46 - 3.55 (m, 2H),
2.91 - 3.01 (m, 2H), 2.29 (s, 3H), 2.25 (s, 3H), 1.73 - 1.97 (m, 3H), 1.44 -
1.58 (m, 1H). MS: 465 {M+H]+.キラル分析:91%ee/de;キラルパックAD−3 4.6×100mm 3μカラム上で保持時間2.91分;120バール、4mL/分にて5〜60%MeOHで3分溶離する。
実施例13:5,8−ジクロロ−2−[(4,6−ジメチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)メチル]−7−{(1R)−2−ヒドロキシ−1−[(2R)−テトラヒドロフラン−2−イル]エチル}−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン。1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 7.66 (s, 1H), 6.10 (s, 1H), 4.77 (s, 2H), 4.27 (dt, J=7.86, 6.16
Hz, 1H), 3.72 - 3.91 (m, 3H), 3.67 (t, J=6.79 Hz, 2H), 3.49 (t, J=6.24 Hz, 2H),
2.95 (t, J=6.17 Hz, 2H), 2.28 (s, 3H), 2.24 (s, 3H), 2.01 - 2.13 (m, 1H), 1.68
- 1.92 (m, 2H), 1.49 - 1.62 (m, 1H). MS: 465 {M+H]+.キラル分析:93%ee/de;キラルパックAD−3 4.6×100mm 3μカラム上で保持時間3.21分;120バール、4mL/分にて5〜60%MeOHで3分溶離する。
方法F
(実施例14)
5,8−ジクロロ−2−[(4,6−ジメチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)メチル]−7−(プロパン−2−イル)−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン
蓋をしたマイクロ波管内、窒素下、2−プロパノール(15mL)中の、2−{[2−(ベンジルオキシ)−4,6−ジメチルピリジン−3−イル]メチル}−7−ブロモ−5,8−ジクロロ−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン(化合物S、500mg、0.961mmol)、トリエチルアミン(0.30mL、2.2mmol)および[1.1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)・ジクロロメタン錯体(24mg、0.028mmol)の溶液を、マイクロ波反応器内、100℃で1時間加熱した。溶媒の除去後、生成物をエーテル(3×10mL)中に抽出し、合わせた有機抽出物を水(2×)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濃縮し、フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘプタン中0〜60%EtOAc)によって精製して、2−((2−(ベンジルオキシ)−4,6−ジメチルピリジン−3−イル)メチル)−5,8−ジクロロ−7−(プロパ−1−エン−2−イル)−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン(14a、240mg、52%)を白色泡状物として得た。
1H NMR (400MHz, CDCl3) δ 7.37 (d, J=6.8 Hz, 2H), 7.30 - 7.20 (m, 3H), 7.18 (d, J=2.6 Hz,
1H), 6.55 (s, 1H), 5.35 (s, 2H), 5.16 (d, J=1.5 Hz, 1H), 4.85 (d, J=1.5 Hz,
1H), 4.80 (s, 2H), 3.20 (t, J=6.2 Hz, 2H), 2.65 (t, J=6.2 Hz, 2H), 2.34 (s,
3H), 2.26 (s, 3H), 2.01 (s, 3H). MS: 481 [M+H]
+.
酢酸エチル(5mL)中の2−((2−(ベンジルオキシ)−4,6−ジメチルピリジン−3−イル)メチル)−5,8−ジクロロ−7−(プロパ−1−エン−2−イル)−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン(14a、75mg、0.16mmol)および酸化白金(IV)(71mg、0.31mmol)の溶液を、水素バルーン下で2時間撹拌した。触媒を濾別し、溶媒を真空で除去した。粗生成物を超臨界流体クロマトグラフィー(100バール、58mL/分にて8%MeOHを用いるSFC/ZymorSpher HAP 150×21.2mmカラム)を介して精製して、5,8−ジクロロ−2−[(4,6−ジメチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)メチル]−7−(プロパン−2−イル)−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン(実施例14、7mg、10%)を白色固体として得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.35 (s, 1 H), 5.90 (s, 1 H), 4.78 (s, 2 H), 3.63 (t, J=6.30 Hz, 2
H), 3.5 - 3.6 (m, 1 H), 2.90 (t, J=6.11 Hz, 2 H), 2.35 (s, 3 H), 2.24 (s, 3 H),
1.24 (d, J=6.85 Hz, 6 H). MS: 393 [M+H].
方法G
(実施例15)
5,8−ジクロロ−2−[(4,6−ジメチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)メチル]−7−(1−メトキシプロピル)−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン−異性体A
(実施例16)
5,8−ジクロロ−2−[(4,6−ジメチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)メチル]−7−(1−メトキシプロピル)−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン−異性体B
ジオキサン(2mL)および水(0.4mL)中の、2−{[2−(ベンジルオキシ)−4,6−ジメチルピリジン−3−イル]メチル}−7−ブロモ−5,8−ジクロロ−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン(化合物S、200mg、0.384mmol)、(Z)−3−ヘキセニル−3−ボロン酸カテコールエステル(155mg、0.769mmol)およびフッ化セシウム(182mg、1.20mmol)の混合物を、窒素で5分間脱気した。テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(44.4mg、0.0384mmol)を添加し、混合物を窒素で再度脱気し、次いで、100℃に4時間加熱した。混合物を水(15mL)で希釈し、EtOAc(3×15mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(20mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮し、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル、石油エーテル/EtOAc=10:1、Rf約0.5)によって精製して、(E)−2−((2−(ベンジルオキシ)−4,6−ジメチルピリジン−3−イル)メチル)−5,8−ジクロロ−7−(ヘキサ−3−エン−3−イル)−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン(15a、150mg、74.5%)を無色油として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.45 (d, J=7.7 Hz, 2H), 7.37 - 7.34 (m, 3H), 7.19 (s, 1H), 6.62 (s,
1H), 5.43 (s, 2H), 5.28 (t, J=6.8 Hz, 1H), 4.88 (s, 2H), 3.28 (t, J=6.4 Hz,
2H), 2.73 (t, J=6.4 Hz, 2H), 2.45-2.43 (m, 2H), 2.42 (s, 3H), 2.33 (s,
3H), 2.19 (五重線, J= 7.6 Hz, 2H), 1.04 (t, J=7.6 Hz, 3H),
0.89-0.86 (m, 4H).
オゾン流を、−78℃のメタノール(46mL)中の(E)−2−((2−(ベンジルオキシ)−4,6−ジメチルピリジン−3−イル)メチル)−5,8−ジクロロ−7−(ヘキサ−3−エン−3−イル)−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン(15a、864mg、1.65mmol)の撹拌溶液に、薄紫色が取得されるまで(約10分)吹き込んで発泡させた。窒素を、溶液に、紫色が消えるまで吹き込んで発泡させ、次いで、ジメチルスルフィド(0.4mL)を添加し、溶液を10℃で3時間撹拌した。反応混合物を真空で濃縮し、残留物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、石油エーテル/EtOAc=6:1、Rf約0.5)によって精製して、2−((2−(ベンジルオキシ)−4,6−ジメチルピリジン−3−イル)メチル)−5,8−ジクロロ−7−プロピオニル−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン(15b、346mg、42.1%)を黄色油として得た。
水素化ホウ素ナトリウム(52.6mg、1.39mmol)を、メタノール(20mL)中の2−((2−(ベンジルオキシ)−4,6−ジメチルピリジン−3−イル)メチル)−5,8−ジクロロ−7−プロピオニル−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン(15b、346mg、0.696mmol)の冷却(0℃)溶液に添加し、撹拌を10℃で1時間続けた。反応物を飽和NH4Cl(30mL)でクエンチし、酢酸エチル(3×25mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(25mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空で濃縮した。残留物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、石油エーテル/EtOAc=2:1、Rf約0.6)によって精製して、ラセミ2−((2−(ベンジルオキシ)−4,6−ジメチルピリジン−3−イル)メチル)−5,8−ジクロロ−7−(1−ヒドロキシプロピル)−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン(15c、300mg、86.4%)を無色油として得た。
カリウムtert−ブトキシド(111mg、0.985mmol)およびヨードメタン(140mg、0.985mmol)を、N,N−ジメチルホルムアミド(25mL)中の2−((2−(ベンジルオキシ)−4,6−ジメチルピリジン−3−イル)メチル)−5,8−ジクロロ−7−(1−ヒドロキシプロピル)−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン(15c、246mg、0.493mmol)の冷却(10℃)溶液に添加し、10℃で終夜撹拌した。反応物を水(30mL)でクエンチし、EtOAc(3×35mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(35mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮し、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル、石油エーテル/EtOAc=5:1)によって精製して、ラセミ2−((2−(ベンジルオキシ)−4,6−ジメチルピリジン−3−イル)メチル)−5,8−ジクロロ−7−(1−メトキシプロピル)−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン(15d、148mg、58.5%)を黄色油として産出した。
トリフルオロ酢酸(9mL)を、ジクロロメタン(9mL)中の2−((2−(ベンジルオキシ)−4,6−ジメチルピリジン−3−イル)メチル)−5,8−ジクロロ−7−(1−メトキシプロピル)−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン(15d、218mg、0.423mmol)の撹拌溶液に10℃で滴下添加した。得られた混合物を25℃で終夜撹拌した。混合物を真空で濃縮し、残留物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、CH2Cl2/MeOH=10:1、Rf約0.55)によって精製して、ラセミ5,8−ジクロロ−2−((4,6−ジメチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)メチル)−7−(1−メトキシプロピル)−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン(15e、150mg、83.8%)をピンク色の油として得た。このラセミ混合物を分取SFC[カラム:(AD(250mm*30mm、5um))、移動相:25%MeOH NH3H2O、流速:50mL/分、波長:220nm、後処理:凍結乾燥]によって分離して、異性体A(実施例15、45.65mg、31.4%)を白色固体として、および異性体B(実施例16、31.8mg、21.2%)をオフホワイトの固体として得た。各異性体の絶対立体化学は決定されなかった。
実施例15:5,8−ジクロロ−2−[(4,6−ジメチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)メチル]−7−(1−メトキシプロピル)−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン−異性体A。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 11.88 (br s, 1H), 7.53 (s, 1H), 5.94 (s, 1H), 4.78 (s, 2H),
4.69-4.66 (m, 1H), 3.65 (t, J = 4.8 Hz, 2H), 3.24 (s, 3H), 2.93 (t, J = 6.2 Hz,
2H), 2.36 (s, 3H), 2.29 (s, 3H), 1.76-1.72 (m, 1H), 1.65-1.60 (m, 1H), 0.96 (t,
J = 7.0 Hz, 3H). MS: 423 [M+H]+.キラル分析:100%ee;カラム:キラルパックAD−H 内径250×4.6mm、5um;保持時間:8.04分;移動相:CO2中メタノール(0.05%DEA)5%から40%;流速:2.5mL/分;波長:220nm。
実施例16:5,8−ジクロロ−2−[(4,6−ジメチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)メチル]−7−(1−メトキシプロピル)−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン−異性体B。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 10.88 (br s, 1H), 7.53 (s, 1H), 5.93 (s, 1H), 4.77 (s, 2H),
4.69-4.66 (m, 1H), 3.67-3.63 (m, 2H), 3.24 (s, 3H), 2.93 (t, J = 5.8 Hz, 2H),
2.36 (s, 3H), 2.28 (s, 3H), 1.78-1.73 (m, 1H), 1.65-1.58 (m, 1H), 0.96 (t, J =
7.2 Hz, 3H). MS: 423 [M+H]+.キラル分析:99.6%ee;カラム:キラルパックAD−H 内径250×4.6mm、5um;保持時間:8.34分;移動相:CO2中メタノール(0.05%DEA)5%から40%;流速:2.5mL/分;波長:220nm。
方法H
(実施例75)
5,8−ジクロロ−2−[(4,6−ジメチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)メチル]−7−{1−[1−(ヒドロキシアセチル)アゼチジン−3−イリデン]エチル}−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン。
無水ジクロロメタン(16mL)中のトリフェニルホスフィン(15.83g、60.35mmol)の溶液を、0℃に冷却し、窒素で5分間スパージすることによって脱気した。四臭化炭素(9.98g、30.1mmol)を添加し、溶液を0℃で5分間撹拌した後、無水ジクロロメタン(7mL)中の3−オキソ−アゼチジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(2.52g、14.7mmol)の溶液を、シリンジを介して1分間かけて滴下添加した。0℃で20分間撹拌した後、反応物を室温で22.5時間撹拌させた。ヘプタン(100mL)を添加し、得られた沈殿物を濾過によって除去した。濾液を濃縮して、7.82gのオフホワイトの固体を得た。この固体を、100mLのヘプタン中で音波処理しながら撹拌し、次いで、残留固体を吸引濾過によって除去した。濾液を濃縮して、tert−ブチル3−(ジブロモメチレン)アゼチジン−1−カルボキシレート(75a、4.59g、95%収率)を白色固体として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 4.32 (s, 4H), 1.46 (s, 9H). MS: 226, 228, 230 [M-Boc+H]
+.
−78℃のTHF(16.6mL)中のtert−ブチル3−(ジブロモメチレン)アゼチジン−1−カルボキシレート(75a、542mg、1.66mmol)の溶液に、n−ブチルリチウム(ヘキサン中1.6M溶液、1.86mL、2.98mmol)を添加した。30分後、反応物をヨードメタン(325uL、5.22mmol)で処理し、撹拌を−78℃で1時間続けた。反応物を飽和NH4Cl水溶液でクエンチし、MTBEで抽出した。有機層を濃縮し、シリカゲル(ヘプタン中0〜25%酢酸エチルで溶離する)上で精製して、tert−ブチル3−(1−ブロモエチリデン)アゼチジン−1−カルボキシレート(75b 0.230g、53%収率)を透明油として得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 4.38-4.43 (m, 2H), 4.31-4.37 (m, 2H), 2.14 (五重線, J=1.74 Hz, 3H), 1.46 (s, 9H).
イソプロピルマグネシウムクロリド・塩化リチウム錯体(THF中1.3M溶液、2.00mL、2.60mmol、2.00mL)を、THF(12.6mL)中の2−{[2−(ベンジルオキシ)−4,6−ジメチルピリジン−3−イル]メチル}−7−ブロモ−5,8−ジクロロ−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン(化合物S、657mg、1.26mmol)の冷却(−40℃、アセトニトリル/ドライアイス浴)溶液に添加し、混合物を1時間撹拌した。塩化トリ−n−ブチルスズ(600uL、72.2mmol)を添加し、フラスコを氷浴中で0℃に30分間加温した。反応物を飽和NH4Cl水溶液でクエンチし、MTBEで抽出した。MTBE層をブラインで洗浄し、濃縮し、得られた粗製油をシリカゲル(ヘプタン中0〜30%酢酸エチルで溶離する)上で精製して、2−((2−(ベンジルオキシ)−4,6−ジメチルピリジン−3−イル)メチル)−5,8−ジクロロ−7−(トリブチルスタンニル)−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン(75c、0.699g、76%)を透明な濃厚油として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.42 (d, J=7.09 Hz, 2H), 7.37 (s, 1H), 7.22-7.34 (m, 3H), 6.74 (s,
1H), 5.37 (s, 2H), 4.69 (s, 2H), 3.22 (t, J=5.99 Hz, 2H), 2.72 (t, J=5.87 Hz,
2H), 2.35 (s, 3H), 2.30 (s, 3H), 1.51 (五重線, J=7.76 Hz,
6H), 1.08-1.35 (m, 12H), 0.85 (t, J=7.34 Hz, 9H). MS: 731 [M+H]+ =
731.
1,4−ジオキサン(4.00mL)中の2−((2−(ベンジルオキシ)−4,6−ジメチルピリジン−3−イル)メチル)−5,8−ジクロロ−7−(トリブチルスタンニル)−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン(75c、251mg、0.344mmol)およびtert−ブチル3−(1−ブロモエチリデン)アゼチジン−1−カルボキシレート(75b、103mg、0.393mmol)の混合物を、テトラキス(トリフェニルホスフィノ)パラジウム(0)(60.8mg、0.0526mmol)およびヨウ化銅(I)(10.0mg、0.0525mmol)で処理した。窒素を混合物に10分間吹き込んで発泡させ、次いで、バイアルを密閉し、マイクロ波反応器内、120℃で2時間照射した。ジオキサンを真空下で除去し、得られた油をシリカゲル(ヘプタン中0〜40%酢酸エチルで溶離する)上で精製して、tert−ブチル3−(1−(2−((2−(ベンジルオキシ)−4,6−ジメチルピリジン−3−イル)メチル)−5,8−ジクロロ−1−オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−7−イル)エチリデン)アゼチジン−1−カルボキシレート(75d、49mg、23%収率)を透明ガム状物として得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.43-7.49 (m, 2H), 7.30-7.39 (m, 3H), 7.21 (s, 1H), 6.65 (s, 1H),
5.47 (s, 2H), 4.87 (s, 2H), 4.57 (br. s., 2H), 4.24 (br. s., 2H), 3.29 (t,
J=6.24 Hz, 2H), 2.73 (t, J=6.24 Hz, 2H), 2.45 (s, 3H), 2.36 (s, 3H), 1.87 (s,
3H), 1.45 (s, 9H). MS: 622, 624 [M+H]+.
トリフルオロ酢酸(5mL、70mmol)中のtert−ブチル3−(1−(2−((2−(ベンジルオキシ)−4,6−ジメチルピリジン−3−イル)メチル)−5,8−ジクロロ−1−オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−7−イル)エチリデン)アゼチジン−1−カルボキシレート(75d、49mg、0.079mmol)の溶液を、室温で6時間撹拌した。溶液を濃縮乾固した。残留物をメタノールに溶解し、SCXカラム(VarianボンドエルートSCX、2g、100%MeOHからMeOH中3.5M NH3)によって精製して、粗製の7−(1−(アゼチジン−3−イリデン)エチル)−5,8−ジクロロ−2−((4,6−ジメチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)メチル)−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン(実施例74、38mg、100%収率)を透明ガム状物として得、これを、さらに精製することなく次のステップにおいて使用した。MS: 432, 434 [M+H]+.
ジクロロメタン(3.0mL)中の粗製の7−(1−(アゼチジン−3−イリデン)エチル)−5,8−ジクロロ−2−((4,6−ジメチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)メチル)−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン(実施例74、24mg、0.056mmol)の冷却(0℃)溶液に、トリエチルアミン(10uL、0.072mmol)、次いで、アセトキシアセチルクロリド(6.5uL、0.060mmol)を添加した。反応物を30分間撹拌し、次いで、メタノールでクエンチした。混合物を濃縮し、メタノール(5mL)に再溶解し、炭酸セシウム(45mg、0.14mmol)で処理し、室温で終夜撹拌した。得られた溶液を濃縮乾固した。残留物をDMFに溶解し、濾過し、分取HPLCによって精製して、5,8−ジクロロ−2−[(4,6−ジメチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)メチル]−7−{1−[1−(ヒドロキシアセチル)アゼチジン−3−イリデン]エチル}−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン(実施例75、9.38mg、34%収率)を白色粉末として得た。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 11.54 (br. s., 1H), 7.51 (s, 1H), 5.89 (s, 1H), 4.81-4.99 (m, 2H),
4.51-4.60 (m, 3H), 4.48 (br. s., 1H), 4.19 (br. s., 1H), 3.83-4.01 (m, 2H),
3.46 (t, J=6.11 Hz, 2H), 2.88 (t, J=5.87 Hz, 2H), 2.17 (s, 3H), 2.12 (s, 3H),
1.85 (br. s., 3H). MS; 490, 492 [M+H]+.
方法I
(実施例34)
(±)−5,8−ジクロロ−2−[(4,6−ジメチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)メチル]−7−{[1−(ヒドロキシアセチル)ピペリジン−4−イル](メトキシ)メチル}−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン。
(実施例35)
5,8−ジクロロ−2−[(4,6−ジメチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)メチル]−7−{[1−(ヒドロキシアセチル)ピペリジン−4−イル](メトキシ)メチル}−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン−異性体B。
(実施例36)
5,8−ジクロロ−2−[(4,6−ジメチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)メチル]−7−{[1−(ヒドロキシアセチル)ピペリジン−4−イル](メトキシ)メチル}−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン−異性体A。
−40℃(アセトニトリル/ドライアイス浴中)のテトラヒドロフラン(5.0mL)および1,4−ジオキサン(0.5mL)中の2−{[2−(ベンジルオキシ)−4,6−ジメチルピリジン−3−イル]メチル}−7−ブロモ−5,8−ジクロロ−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン(化合物S、311.0mg、0.598mmol)の溶液に、イソプロピルマグネシウムクロリド・塩化リチウム錯体(THF中1.3M、0.850mL、1.10mmol)を添加し、反応物を1時間撹拌した。次いで、N−Boc−4−ホルミルピペリジン(0.242g、1.14mmol)を添加し、フラスコを氷浴中で0℃に加温した。0℃で1時間後、溶液を飽和NH
4Cl水溶液でクエンチし、MTBEで抽出した。MTBE層を濃縮し、得られた油をシリカゲル(IscoレディセップRf、12g、ヘプタン中酢酸エチルの10〜70%勾配)上で精製して、ラセミtert−ブチル4−((2−((2−(ベンジルオキシ)−4,6−ジメチルピリジン−3−イル)メチル)−5,8−ジクロロ−1−オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−7−イル)(ヒドロキシ)メチル)ピペリジン−1−カルボキシレート(8a、0.229g、59%)を白色固体として得た。
1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 7.66 (s, 1H), 7.36-7.44 (m, 2H), 7.18-7.31 (m, 3H), 6.71 (s, 1H),
5.42 (s, 2H), 5.04 (d, J=5.14 Hz, 1H), 4.83 (d, J=1.96 Hz, 2H), 4.08 (d,
J=12.72 Hz, 2H), 3.23 (t, J=6.24 Hz, 2H), 2.73 (t, J=6.11 Hz, 2H), 2.53-2.71
(m, 2H), 2.39 (s, 3H), 2.35 (s, 3H), 1.76-1.90 (m, 1H), 1.32-1.62 (m, 13H); MS
654, 656 [M + H]
+.
THF(3.0mL)中のラセミtert−ブチル4−((2−((2−(ベンジルオキシ)−4,6−ジメチルピリジン−3−イル)メチル)−5,8−ジクロロ−1−オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−7−イル)(ヒドロキシ)メチル)ピペリジン−1−カルボキシレート(8a、91.0mg、0.139mmol)の冷却(0℃)溶液を、ヨードメタン(34mg、0.24mmol)およびカリウムtert−ブトキシド(0.155mLのTHF中1.0M溶液、0.155mmol)で処理した。撹拌を0℃で30分間続け、次いで、混合物を、ブラインとMTBEとに分配した。有機相を濃縮乾固して、粗製のラセミtert−ブチル4−((2−((2−(ベンジルオキシ)−4,6−ジメチルピリジン−3−イル)メチル)−5,8−ジクロロ−1−オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−7−イル)(メトキシ)メチル)ピペリジン−1−カルボキシレート(34b、97mg、100%)をガム状物として得た。MS: 612, 614 [M+H - tBu]+.
トリフルオロ酢酸(0.10mL、1.35mmol)を、ジクロロメタン(5.0mL)中の粗製のラセミtert−ブチル4−((2−((2−(ベンジルオキシ)−4,6−ジメチルピリジン−3−イル)メチル)−5,8−ジクロロ−1−オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−7−イル)(メトキシ)メチル)ピペリジン−1−カルボキシレート(34b、97mg、0.139mmol)の室温溶液に添加した。混合物を、室温で2時間、35℃で4時間、室温で終夜、次いで、40℃で6時間撹拌した。溶液をヘプタンで希釈し、濃縮乾固すると、粗製のラセミ2−((2−(ベンジルオキシ)−4,6−ジメチルピリジン−3−イル)メチル)−5,8−ジクロロ−7−(メトキシ(ピペリジン−4−イル)メチル)−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン(34c、124mg、100%)がガム状物として残った。MS: 568, 570 [M+H]+.
ジクロロメタン(3.0mL)中の粗製のラセミ2−((2−(ベンジルオキシ)−4,6−ジメチルピリジン−3−イル)メチル)−5,8−ジクロロ−7−(メトキシ(ピペリジン−4−イル)メチル)−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン(34c、124mg、0.139mmol)の冷却(0℃)溶液に、トリエチルアミン(75uL、0.54mmol)および2−アセトキシアセチルクロリド(16uL、0.15mmol)を添加した。混合物を0℃で30分間撹拌した。次いで、トリフルオロ酢酸(2.0mL)を添加し、混合物を、室温で1時間、次いで、40℃で7時間撹拌した。溶液を濃縮乾固し、高真空下で2日間さらに乾燥させて、粗製のラセミ2−(4−((5,8−ジクロロ−2−((4,6−ジメチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)メチル)−1−オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−7−イル)(メトキシ)メチル)ピペリジン−1−イル)−2−オキソエチルアセテート(34d、204mg、100%)を金色油として得た。MS: 578, 580 [M+H]+.
粗製のラセミ2−(4−((5,8−ジクロロ−2−((4,6−ジメチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)メチル)−1−オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−7−イル)(メトキシ)メチル)ピペリジン−1−イル)−2−オキソエチルアセテート(34d、204mg、0.139mmol)を、メタノール中アンモニアの7N溶液(4mL、28mmol NH3)に溶解し、室温で1時間撹拌し、次いで、40℃で4時間撹拌した。溶液を濃縮乾固し、残留物を分取HPLCによって精製して、(±)−5,8−ジクロロ−2−[(4,6−ジメチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)メチル]−7−{[1−(ヒドロキシアセチル)ピペリジン−4−イル](メトキシ)メチル}−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン(実施例34、19.87mg、8aから27%収率)を白色固体として得た。1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 7.44 (s, 1H), 6.01 (s, 1H), 4.66 (s, 2H), 4.56 (d, J=5.62 Hz, 1H),
4.35-4.45 (m, 1H), 4.02-4.17 (m, 2H), 3.57-3.68 (m, 1H), 3.43 (t, J=6.24 Hz,
2H), 3.10 (s, 3H), 2.86-2.92 (m, 2H), 2.75-2.85 (m, 1H), 2.40-2.54 (m, 1H),
2.20 (s, 3H), 2.15 (s, 3H), 1.78-1.87 (m, 1H), 1.60-1.69 (m, 1H), 1.18-1.47 (m,
3H). MS: 536, 538 [M+H]+.
ラセミ体(実施例34)をキラル分取SFCによってさらに精製して、凍結乾燥後、実施例35(異性体B、保持時間13.019分、9.09mg、8aから12%収率)および実施例36(異性体A、保持時間10.712分、8.36mg、8aから11%収率)を白色固体として得た。各異性体におけるベンジル炭素の絶対配置は決定されなかった。
実施例35:5,8−ジクロロ−2−[(4,6−ジメチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)メチル]−7−{[1−(ヒドロキシアセチル)ピペリジン−4−イル](メトキシ)メチル}−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン−異性体B。MS: 536, 538 [M+H]+.キラル分析:約97%ee、ラックスセルロース−4 4.6×100mm 3uカラム上で保持時間13.019分、50%MeOHで溶離、120バール、4mL/分。
実施例36:5,8−ジクロロ−2−[(4,6−ジメチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)メチル]−7−{[1−(ヒドロキシアセチル)ピペリジン−4−イル](メトキシ)メチル}−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン−異性体A。MS: 536, 538 [M+H]+.キラル分析:99%超ee、ラックスセルロース−4 4.6×100mm 3uカラム上で保持時間10.712分、50%MeOHで溶離、120バール、4mL/分。
(実施例81)
5,8−ジクロロ−2−[(4−メトキシ−6−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)メチル]−7−[(R)−メトキシ(オキセタン−3−イル)メチル]−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン。
(実施例82)
5,8−ジクロロ−2−[(4−メトキシ−6−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)メチル]−7−[(S)−メトキシ(オキセタン−3−イル)メチル]−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン。
ジクロロメタン(110mL)中のオキセタン−3−イルメタノール(2.20g、24.97mmol)の撹拌室温溶液に、固体重クロム酸ピリジニウム(5.87g、15.6mmol)を5回に分けて添加した。得られた黒色混合物を室温で16時間撹拌した。次いで、深褐色懸濁液をシリカゲルパッドに通して濾過し、濾過ケーキをジクロロメタン(8×120mL)ですすいだ。合わせたジクロロメタン濾液を、減圧下、室温(27〜30℃)で部分的に濃縮して、オキセタン−3−カルバルデヒド(81a、3g、約26%収率)を、無色溶液、NMRによりジクロロメタン中18.7wt%溶液として得た。溶液を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、次のステップにおいて直ちに使用した。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 9.95 (d, J=2.4 Hz,
1H), 4.87 (m, 4H), 3.81 (m, 1H).
無水THF(7mL)中の2−((2−(ベンジルオキシ)−4−メトキシ−6−メチルピリジン−3−イル)メチル)−7−ブロモ−5,8−ジクロロ−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン(化合物SS、500mg、0.932mmol)の溶液を、−65℃に冷却し、次いで、イソプロピルマグネシウムクロリド・塩化リチウム錯体(THF中1.3M溶液、2.15mL、2.80mmol)を3分間かけて滴下添加した。得られた褐色溶液を−65℃で10分間撹拌し、次いで、−10℃に30分間加温した。これに、オキセタン−3−カルバルデヒド(81a、約2.2g、約4.8mmol、ジクロロメタン中約18.7wt%溶液)を2分間かけて滴下添加して、色を薄黄色に変化させた。撹拌を−5℃で30分間続けた。反応物を氷酢酸(0.5mL)でクエンチし、酢酸エチル(10mL)で希釈し、次いで、飽和NaHCO3水溶液/飽和NaCl水溶液(1/1 v/v、3×15mL)で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィー(1/1 石油エーテル/酢酸エチルで溶離する)によって精製して、2−((2−(ベンジルオキシ)−4−メトキシ−6−メチルピリジン−3−イル)メチル)−5,8−ジクロロ−7−(ヒドロキシ(オキセタン−3−イル)メチル)−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン(81b、300mg、59%収率、ラセミ体)を白色固体として得た。MS: 543 [M+H]+.
ヨードメタン(133mg、0.938mmol)を、無水THF(5mL)中の2−((2−(ベンジルオキシ)−4−メトキシ−6−メチルピリジン−3−イル)メチル)−5,8−ジクロロ−7−(ヒドロキシ(オキセタン−3−イル)メチル)−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン(81b、300mg、0.552mmol)の冷却(−5℃)懸濁液に滴下添加した。カリウムtert−ブトキシド(THF中1.0M溶液、0.938mL、0.938mmol)を添加し、混合物を0℃で1時間撹拌した。反応混合物を、飽和NaCl水溶液(15mL)とMTBE(3×15mL)とに分配した。合わせた有機抽出物を飽和NaCl水溶液(30mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィー(1/1 石油エーテル/酢酸エチルで溶離する)によって精製して、ラセミ2−((2−(ベンジルオキシ)−4−メトキシ−6−メチルピリジン−3−イル)メチル)−5,8−ジクロロ−7−(メトキシ(オキセタン−3−イル)メチル)−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン(81c、280mg、91%収率)を黄色ガム状物として得た。MS: 557 [M+H]+.
酢酸エチル(4mL)中の2−((2−(ベンジルオキシ)−4−メトキシ−6−メチルピリジン−3−イル)メチル)−5,8−ジクロロ−7−(メトキシ(オキセタン−3−イル)メチル)−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン(81c、100mg、0.179mmol)およびPtO2(21mg、0.092mmol)の室温混合物を、水素バルーン下で3日間撹拌した。溶液をセライトパッドに通して濾過した。フラスコおよびフィルターパッドを酢酸エチル(2×10mL)ですすいだ。合わせた濾液を濃縮し、分取薄層クロマトグラフィー(シリカゲル、10/1 ジクロロメタン/メタノールで溶離する)によって精製して、ラセミ5,8−ジクロロ−2−[(4−メトキシ−6−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)メチル]−7−[メトキシ(オキセタン−3−イル)メチル]−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン(81d、45mg、54%収率)を白色固体として得た。
ラセミ5,8−ジクロロ−2−[(4−メトキシ−6−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)メチル]−7−[メトキシ(オキセタン−3−イル)メチル]−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オンの複数のバッチ(81d、合計140mg)を、分取SFC[カラム:(R,R)Whelk O1 250mm*30mm、5um;移動相:塩基−ETOH;波長:220nm;後処理:凍結乾燥]によるキラル分離のために合わせて、実施例81(50.34mg、36%収率)を灰色固体として得、分取TLC(シリカゲル、10/1 ジクロロメタン/メタノールで溶離する)によるさらなる精製後、実施例82(22.83g、16%収率)を褐色固体として得た。実施例82の低分子X線結晶構造は、それが絶対(S)立体化学を有することを示すため、絶対(R)立体化学は、その鏡像異性体、実施例81に起因するものであった。
実施例81:5,8−ジクロロ−2−[(4−メトキシ−6−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)メチル]−7−[(R)−メトキシ(オキセタン−3−イル)メチル]−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 12.34 (brs, 1H), 7.49 (s, 1H), 5.93 (s, 1H), 5.05 (d, J=6.0 Hz, 1H),
4.78-4.61 (m, 6H), 3.88 (s, 3H), 3.50-3.48 (m, 2H), 3.38-3.37 (m, 1H), 3.31 (s,
3H), 2.94 (t, J=6.2 Hz, 2H), 2.35 (s, 3H). MS: 489 [M+Na]+.キラル分析:100%ee;保持時間9.85分;カラム(R,R)Whelk O1、内径250×4.6mm、5um;移動相 CO2中50%エタノール(0.05%DEA);波長220nm。
実施例82:5,8−ジクロロ−2−[(4−メトキシ−6−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)メチル]−7−[(S)−メトキシ(オキセタン−3−イル)メチル]−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 12.38 (brs, 1H), 7.49 (s, 1H), 5.92 (s, 1H), 5.05 (d, J=6.0 Hz,
1H), 4.78-4.64 (m, 6H), 3.87 (s, 3H), 3.50-3.47 (m, 2H), 3.38-3.37 (m, 1H),
3.31 (s, 3H), 2.93 (t, J=6.2 Hz, 2H), 2.35 (s, 3H). MS: 467 [M+H]+.キラル分析:98%ee;保持時間8.65分;カラム:(R,R)Whelk O1、内径250×4.6mm、5um;移動相 CO2中50%エタノール(0.05%DEA);波長220nm。
(実施例83)
8−クロロ−2−[(4−メトキシ−6−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)メチル]−7−{(R)−メトキシ[(3R)−テトラヒドロフラン−3−イル]メチル}−5−メチル−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン
(実施例84)
8−クロロ−2−[(4−メトキシ−6−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)メチル]−7−{(R*)−メトキシ[(3S*)−テトラヒドロフラン−3−イル]メチル}−5−メチル−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン。
(実施例85)
8−クロロ−2−[(4−メトキシ−6−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)メチル]−7−{(S*)−メトキシ[(3R*)−テトラヒドロフラン−3−イル]メチル}−5−メチル−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン
(実施例86)
8−クロロ−2−[(4−メトキシ−6−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)メチル]−7−{(S)−メトキシ[(3S)−テトラヒドロフラン−3−イル]メチル}−5−メチル−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン。
テトラヒドロフラン−3−カルボキシアルデヒド水溶液(約4.0mLの水中50wt%、4.0g)をジクロロメタン(2×2.5mL)で抽出した。合わせた有機層を冷却し(15℃)、五酸化リンをゆっくり添加した。得られた暗色溶液を濾過して固体を除去し、黄色の濾液(NMRによりジクロロメタン中約16wt%テトラヒドロフラン−3−カルボキシアルデヒド)を後述する通り即座に使用した。
イソプロピルマグネシウムクロリド・塩化リチウム錯体(THF中1.3M溶液、3.73mL、4.85mmol)を、無水THF(10mL)中の2−((2−(ベンジルオキシ)−4−メトキシ−6−メチルピリジン−3−イル)メチル)−8−クロロ−7−ヨード−5−メチル−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン(化合物UU、910mg、1.617mmol)の冷却(−70℃)溶液に5分間かけて滴下添加した。得られた褐色混合物を−70℃で30分間撹拌し、次いで、上記で調製したテトラヒドロフラン−3−カルボキシアルデヒド溶液(3.98gのジクロロメタン中約16wt%、約636mgのテトラヒドロフラン−3−カルボキシアルデヒド、約16.35mmol)を5分間かけて滴下添加した。撹拌を−70℃で30分間続けた。反応物を氷酢酸(0.5mL)でクエンチし、酢酸エチル(80mL)で希釈し、次いで、飽和NaHCO3水溶液/飽和NaCl水溶液(1/1 v/v、3×35mL)で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィー(1/1 石油エーテル/酢酸エチルで溶離する)によって精製して、2−((2−(ベンジルオキシ)−4−メトキシ−6−メチルピリジン−3−イル)メチル)−8−クロロ−7−(ヒドロキシ(テトラヒドロフラン−3−イル)メチル)−5−メチル−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン(83a、450mg、52%収率、4つのジアステレオマーの混合物)を白色固体として得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.37-7.46 (m, 3H), 7.20-7.31 (m, 3H), 6.39 (s, 1H), 5.44 (s, 2H),
5.22-5.31 (m, 1H), 4.87 (s, 2H), 3.88-4.02 (m, 1H), 3.83 (s, 3H), 3.65-3.82 (m,
3H), 3.16 (t, J=5.99 Hz, 2H), 2.71-2.89 (m, 1H), 2.55 (t, J=6.17 Hz, 2H), 2.44
(s, 3H), 2.20 (s, 3H), 1.66-1.95 (m, 3H).
ヨードメタン(225mg、1.58mmol)を、THF(15mL)中の2−((2−(ベンジルオキシ)−4−メトキシ−6−メチルピリジン−3−イル)メチル)−8−クロロ−7−(ヒドロキシ(テトラヒドロフラン−3−イル)メチル)−5−メチル−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン(83a、500mg、0.931mmol)の冷却(−5℃)懸濁液に、続いて、カリウムtert−ブトキシド(THF中1.0M溶液、1.58mL、1.58mmol)を滴下添加した。混合物を0℃で1時間撹拌した。氷酢酸(0.5mL)および酢酸エチル(100mL)を添加し、溶液を飽和NaHCO3水溶液(3×20mL)およびブライン(30mL)で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィー(1/1 石油エーテル/酢酸エチルで溶離する)によって精製して、2−((2−(ベンジルオキシ)−4−メトキシ−6−メチルピリジン−3−イル)メチル)−8−クロロ−7−(メトキシ(テトラヒドロフラン−3−イル)メチル)−5−メチル−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オンを4つのジアステレオマーの混合物(400mg、70%収率)として得た。
立体異性体を分取キラルSFC(カラム:AD、250*30mm、5um、移動相:30%IPA+NH3H2O 60mL/分、波長:220nm、後処理:凍結乾燥)によって分離して、140mgのピーク12(ピーク1および2の混合物)および120mgのピーク34(ピーク3および4の混合物)を白色固体として得た。
ピーク12混合物(140mg)を分取SFC(カラム:AD、250*30mm、5um、移動相:25%MeOH+NH3H2O 60mL/分、波長:220nm、後処理:凍結乾燥)によって再分離して、鏡像異性的に富化されているピーク1(60mg、81%キラル純度、後述する通りにさらに精製した)および純粋なピーク2(1610b、60mg、12%収率、96%キラル純度、さらに精製することなく使用した)を得た。
ピーク34混合物(120mg)を分取SFC(カラム:AD、250*30mm、5um、移動相:25%MeOH+NH3H2O 60mL/分、波長:220nm、後処理:凍結乾燥)によって再分離して、純粋なピーク3(1613b、50mg、9.8%収率、95%キラル純度、さらに精製することなく使用した)および鏡像異性的に富化されているピーク4(50mg、88%キラル純度、後述する通りにさらに精製した)を得た。
鏡像異性的に富化されているピーク1材料(60mg、81%キラル純度)を分取SFC(カラム:AD、250*30mm、5um、移動相:25%MeOH+NH3H2O 70mL/分、波長:220nm、後処理:凍結乾燥)によってさらに精製して、純粋なピーク1(83b、45mg、8.7%収率、98%キラル純度)を得た。
鏡像異性的に富化されているピーク4材料(50mg、88%キラル純度)を分取SFC(カラム:AD、250*30mm、5um、移動相:25%MeOH+NH3H2O 70mL/分、波長:220nm、後処理:凍結乾燥)によってさらに精製して、純粋なピーク4(1613b、45mg、8.7%収率、99%キラル純度)を得た。各異性体の絶対または相対立体化学は、この段階では決定されなかった。
ジクロロメタン(2mL)中の2−((2−(ベンジルオキシ)−4−メトキシ−6−メチルピリジン−3−イル)メチル)−8−クロロ−7−(メトキシ(テトラヒドロフラン−3−イル)メチル)−5−メチル−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オンピーク1(83b、45mg、0.082mmol)の撹拌溶液を、TFA(2mL)により室温で処理した。混合物を30℃に16時間加熱し、次いで、溶液をジクロロメタン(20mL)で希釈し、濃縮乾固した。残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(10/1 ジクロロメタン/メタノールで溶離する)によって精製して、8−クロロ−2−[(4−メトキシ−6−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)メチル]−7−{(R)−メトキシ[(3R)−テトラヒドロフラン−3−イル]メチル}−5−メチル−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン(実施例83、18.55mg、50%収率、100%ee)を白色固体として得た。実施例83の低分子X線結晶構造は、それが絶対(R,R)配置を有することを裏付けるものである。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 12.36 (brs, 1H), 7.29 (s, 1H), 5.91 (s, 1H), 4.85-4.75 (m, 3H),
3.89-3.83 (m, 6H), 3.71-3.69 (m, 1H), 3.47-3.44 (m, 2H), 3.16 (s, 3H),
2.76-2.73 (m, 2H), 2.58-2.54 (m, 1H), 2.34 (s, 3H), 2.26 (s, 3H), 1.73-1.70 (m,
2H). MS: 461 [M+H]+.キラル分析:100%ee;保持時間34.91分;カラム:キラルパックIC 内径250×4.6mm、5um;移動相:CO2中50%エタノール(0.05%DEA);流速:2.0mL/分;波長:220nm。
同じ手順により、ピーク2立体異性体(1610b、60.0mg、0.109mmol)で8−クロロ−2−[(4−メトキシ−6−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)メチル]−7−{(R*)−メトキシ[(3S*)−テトラヒドロフラン−3−イル]メチル}−5−メチル−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン(実施例84、30mg、60%収率、97%ee)を白色固体として得た。この異性体の絶対立体化学は決定されなかったが、1HNMRスペクトルは、実施例83のものとの明確な差異を示し、実施例84が、R,SまたはS,R異性体のいずれかであることを示唆している。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 12.33 (br. s, 1H), 7.30 (s, 1H), 5.91 (s, 1H), 4.84-4.77 (m, 3H),
3.89-3.86 (m, 4H), 3.73-3.68 (m, 2H), 3.60-3.58 (m, 1H), 3.46-3.44 (m, 2H),
3.19 (s, 3H), 2.75-2.73 (m, 2H), 2.64-2.62 (m, 1H), 2.34 (s, 3H), 2.24 (s, 3H),
1.98-1.95 (m, 2H). MS: 461 [M+H]+.キラル分析:97%ee、保持時間39.01分;カラム:キラルパックIC 内径250×4.6mm、5um;移動相:CO2中50%エタノール(0.05%DEA);流速:2.0mL/分;波長:220nm。
同じ手順により、ピーク3立体異性体(85b、50.0mg、0.091mmol)で8−クロロ−2−[(4−メトキシ−6−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)メチル]−7−{(S*)−メトキシ[(3R*)−テトラヒドロフラン−3−イル]メチル}−5−メチル−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン(実施例85、16.06mg、38%収率、100%ee)を白色固体として得た。この異性体の絶対立体化学は決定されなかったが、1HNMRスペクトルは、実施例83のものとの明確な差異を示し、実施例84のものと同一であり、実施例85が、S,RまたはR,S異性体のいずれかであることを示唆している。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 12.30 (br s, 1H), 7.30 (s, 1H), 5.91 (s, 1H), 4.84-4.77 (m, 3H),
3.89-3.86 (m, 4H), 3.74-3.66 (m, 2H), 3.59-3.58 (m, 1H), 3.46-3.44 (m, 2H),
3.19 (s, 3H), 2.75-2.73 (m, 2H), 2.65-2.63 (m, 1H), 2.34 (s, 3H), 2.24 (s, 3H),
1.98-1.95 (m, 2H). MS: 461 [M+H]+.キラル分析:100%ee、保持時間29.05分;カラム:キラルパックIC 内径250×4.6mm、5um;移動相;CO2中50%エタノール(0.05%DEA);流速:2.0mL/分;波長:220nm。
同じ手順により、ピーク4立体異性体(86b、45.0mg、0.082mmol)で8−クロロ−2−[(4−メトキシ−6−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)メチル]−7−{(S)−メトキシ[(3S)−テトラヒドロフラン−3−イル]メチル}−5−メチル−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン(実施例86、14.79mg、39%収率、100%ee)を白色固体として得た。これはキラルカラムにおいて異なる保持時間を有するが、この化合物の1HNMRスペクトルは実施例83のものと同一であり、X線結晶構造により、R,R配置を有することが示された。これは、実施例86がS,S立体異性体であることを示唆する。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 12.29 (br. s, 1H), 7.30 (s, 1H), 5.91 (s, 1H), 4.84-4.75 (m, 3H),
3.89-3.83 (m, 6H), 3.71-3.69 (m, 1H), 3.47-3.44 (m, 2H), 3.16 (s, 3H),
2.76-2.73 (m, 2H), 2.58-2.56 (m, 1H), 2.34 (s, 3H), 2.25 (s, 3H), 1.73-1.70 (m,
2H). MS: 461 [M+H]+.キラル分析:100%ee、保持時間32.28分;カラム:キラルパックIC 内径250×4.6mm、5um;移動相:CO2中50%エタノール(0.05%DEA);流速:2.0mL/分;波長:220nm。
方法J
(実施例87)
5,8−ジクロロ−2−[(4−メトキシ−6−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)メチル]−7−[1−(1−メチルアゼチジン−3−イル)エチル]−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン−異性体A。
(実施例88)
5,8−ジクロロ−2−[(4−メトキシ−6−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)メチル]−7−[1−(1−メチルアゼチジン−3−イル)エチル]−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン−異性体B。
ジクロロメタン(100mL)中の1−boc−アゼチジン−3−カルボン酸(5.00g、24.8mmol)およびCDI(4.23g、26.1mmol)の溶液を、室温で1時間撹拌し、次いで、N,O−ジメチルヒドロキシルアミン塩酸塩(4.0g、29.8mmol)を添加し、撹拌を室温で16時間続けた。得られた懸濁液を、水(3×30mL)、飽和NaHCO3水溶液(3×30mL)およびブライン(3×30mL)で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、tert−ブチル3−(メトキシ(メチル)カルバモイル)アゼチジン−1−カルボキシレート(87a、5.1g、84%収率)を無色油として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 4.14 (br s, 2H), 4.05 (t, J=8.6 Hz, 2H), 3.66 (s, 3H), 3.65 (m,
1H), 3.20 (s, 3H), 1.43 (s, 9H).
臭化メチルマグネシウム(THF中3M溶液、10.4mL、31.3mmol)を、無水THF(100mL)中のtert−ブチル3−(メトキシ(メチル)カルバモイル)アゼチジン−1−カルボキシレート(87a、5.1g、20.88mmol)の冷却(0℃)溶液に滴下添加した。撹拌を、0℃で1時間、次いで、室温で16時間続けた。混合物を0℃に冷却し、飽和NaHCO3水溶液(35mL)でクエンチし、次いで、酢酸エチル(3×40mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をブライン(3×40mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル 10:1から3:1で溶離する)によって精製して、tert−ブチル3−アセチルアゼチジン−1−カルボキシレート(87b、3.20g、77%収率)を薄黄色油として得た。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 4.05 (d, J=7.6 Hz, 4H), 3.41 (五重線, J=7.6
Hz, 1H), 2.18 (s, 3H), 1.43 (s, 9H).
無水THF(15mL)中の2−((2−(ベンジルオキシ)−4−メトキシ−6−メチルピリジン−3−イル)メチル)−7−ブロモ−5,8−ジクロロ−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン(化合物SS、1.20g、2.238mmol)の溶液を−60℃に冷却し、次いで、イソプロピルマグネシウムクロリド・塩化リチウム錯体(THF中1.3M溶液、5.16mL、6.71mmol)を、シリンジを介して3分間かけて滴下添加した。撹拌を、−60℃で10分間、次いで、0℃で20分間続けた。これに、tert−ブチル3−(メトキシ(メチル)カルバモイル)アゼチジン−1−カルボキシレート(87a、892mg、4.48mmol)を滴下添加し、次いで、混合物を0℃で1時間撹拌した。混合物を氷酢酸(1mL)でクエンチし、酢酸エチル(100mL)で希釈した。有機相をNaHCO3/ブライン(v/v=1/1、3×50mL)およびブライン(50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過した。濾液を濃縮して粗生成物(2.0g、黄色油)を得、これを、シリカゲルクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=1:1で溶離する)によって精製して、ラセミtert−ブチル3−(1−(2−((2−(ベンジルオキシ)−4−メトキシ−6−メチルピリジン−3−イル)メチル)−5,8−ジクロロ−1−オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−7−イル)−1−ヒドロキシエチル)アゼチジン−1−カルボキシレート(87c、450mg、31%収率)を白色固体として得た。MS: 656 [M+H]+.
トリフルオロメタンスルホン酸(0.54mL、6.15mmol)を、無水ジクロロメタン(10mL)中のラセミtert−ブチル3−(1−(2−((2−(ベンジルオキシ)−4−メトキシ−6−メチルピリジン−3−イル)メチル)−5,8−ジクロロ−1−オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−7−イル)−1−ヒドロキシエチル)アゼチジン−1−カルボキシレート(87c、450mg、0.685mmol)の冷却(0℃)溶液に滴下添加した。混合物を5〜10℃で1時間撹拌し、次いで、0℃に再冷却し、さらなるトリフルオロメタンスルホン酸(0.54mL、6.15mmol)を添加した。2〜5℃で12時間撹拌した後、飽和重炭酸ナトリウム水溶液を添加して、溶液をpH約8にした。混合物を濃縮してジクロロメタンを除去し、水性残留物をTHF(20mL)で希釈した。固体重炭酸ナトリウム(288mg、3.43mmol)およびジ−tert−ブチルジカーボネート(448mg、2.06mmol)を添加し、混合物を2〜5℃で16時間撹拌し、次いで、15℃で18時間静置させておいた。溶液を酢酸エチル(2×50mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(2×20mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過した。濾液を濃縮して粗生成物(1g、黄色固体)を得、これを、最初にシリカゲルクロマトグラフィー(ジクロロメタン中10%メタノールで溶離する)によって精製し、次いで、分取SFC(カラム:AD 250mm*30mm、5um;移動相:35%塩基−ETOH;波長:220nm;後処理:濃縮)によって再精製して、tert−ブチル3−(1−(5,8−ジクロロ−2−((4−メトキシ−6−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)メチル)−1−オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−7−イル)ビニル)アゼチジン−1−カルボキシレート(87d、256mg、68.1%)を黄色固体として得た。MS: 548 [M+H]+.
酢酸エチル(15mL)およびメタノール(5mL)中のtert−ブチル3−(1−(5,8−ジクロロ−2−((4−メトキシ−6−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)メチル)−1−オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−7−イル)ビニル)アゼチジン−1−カルボキシレート(87d、236mg、0.43mmol)および酸化白金(80mg、0.35mmol)の懸濁液を、水素バルーン下、室温で3時間撹拌した。濾過して固体を除去した後、濾液を濃縮し、分取TLC(シリカゲル、ジクロロメタン/メタノール=15:1)によって精製して、ラセミtert−ブチル3−(1−(5,8−ジクロロ−2−((4−メトキシ−6−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)メチル)−1−オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−7−イル)エチル)アゼチジン−1−カルボキシレート(87e、180mg、76%収率)を白色固体として得た。MS: 549 [M+H]+.
ジクロロメタン(10mL)中のラセミtert−ブチル3−(1−(5,8−ジクロロ−2−((4−メトキシ−6−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)メチル)−1−オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−7−イル)エチル)アゼチジン−1−カルボキシレート(87e、180mg、0.327mmol)の溶液を、HCl(メタノール中4.0M溶液、5mL、20mmol)とともに14℃で30分間撹拌した。溶液を濃縮乾固し、残留物をメタノール(5mL)に溶解した。濃NH4OHを添加してpHを約8にし、混合物を再度濃縮乾固すると、粗製のラセミ7−(1−(アゼチジン−3−イル)エチル)−5,8−ジクロロ−2−((4−メトキシ−6−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)メチル)−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン(87f、180mg、100%)が白色固体として残り、これを、さらに精製することなく使用した。
氷酢酸(0.1mL)を、メタノール(5mL)中の粗製のラセミ7−(1−(アゼチジン−3−イル)エチル)−5,8−ジクロロ−2−((4−メトキシ−6−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)メチル)−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン(87f、180mg、0.327mmol)およびホルムアルデヒド(水中37wt%、79.5mg、0.980mmol)の15℃溶液に添加し、混合物を15℃で45分間撹拌した。シアノ水素化ホウ素ナトリウム(41mg、0.653mmol)を添加し、撹拌を室温で12時間続けた。混合物を飽和NH4Cl溶液(2mL)でクエンチし、15℃で30分間撹拌し、次いで、濃縮して溶媒を除去した。残留物をジクロロメタン/メタノール(v/v=10:1、50mL)に溶解し、濾過した。濾液を濃縮し、分取HPLC[カラム:PhenomenexジェミニC18 250*50 10u;移動相:水中4%から34%アセトニトリル(0.225%ギ酸を加えたもの);波長:220nm;後処理:凍結乾燥]によって精製して、(±)−5,8−ジクロロ−2−((4−メトキシ−6−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)メチル)−7−(1−(1−メチルアゼチジン−3−イル)エチル)−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オンのギ酸塩(110mg、66%)を白色固体として得た。このラセミ塩の鏡像異性体を分取SFC[カラム:AD(250mm*30mm、5um);移動相:30%塩基−ETOH;波長:220nm;後処理:凍結乾燥]によって分離し、各鏡像異性体を分取HPLC[カラム:PhenomenexジェミニC18 250*50 10u;移動相:水中28%MeCN(0.05%アンモニア)から水中48%MeCN(0.05%アンモニア);波長:220nm;後処理:凍結乾燥]によって別個に再精製して、異性体A(実施例87、15.67mg、16%収率)および異性体B(実施例88、13.35mg、13%収率)を白色固体として得た。絶対立体化学は、どちらの異性体についても決定されなかった。
実施例87:5,8−ジクロロ−2−[(4−メトキシ−6−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)メチル]−7−[1−(1−メチルアゼチジン−3−イル)エチル]−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン−異性体A。1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 7.44 (s, 1H), 6.27 (s, 1H), 4.73 (s, 2H), 3.91 (m, 3H), 3.77-3.68
(m, 2H), 3.41-3.37 (m, 3H), 3.16 (t, J = 7.4 Hz, 1H), 2.95-2.92 (m, 2H),
2.90-2.83 (m, 2H), 2.39 (s, 3H), 2.34 (s, 3H), 1.16 (d, J = 6.4 Hz, 3H). MS:
464 [M+H]+.キラル分析:99%ee;キラルパックAD−3 内径150×4.6mm、3umカラム上で保持時間5.511分[移動相:A:CO2 B:エタノール(0.05%DEA);勾配:5.0分で5%から40%のBおよび2.5分間40%保持、次いで、2.5分間5%のB;波長:220nm]。
実施例88:5,8−ジクロロ−2−[(4−メトキシ−6−メチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)メチル]−7−[1−(1−メチルアゼチジン−3−イル)エチル]−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン−異性体B。1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 7.43 (s, 1H), 6.26 (s, 1H), 4.73 (s, 2H), 3.91 (m, 3H), 3.77-3.68
(m, 2H), 3.41-3.37 (m, 3H), 3.12 (brs, 1H), 2.95-2.92 (m, 2H), 2.90-2.83 (m,
2H), 2.36 (s, 3H), 2.33 (s, 3H), 1.16 (d, J = 6.4 Hz, 3H). MS: 464 [M+H]+.キラル分析:100%ee;キラルパックAD−3 内径150×4.6mm、3umカラム上で保持時間5.997分[移動相:A:CO2 B:エタノール(0.05%DEA);勾配:5.0分で5%から40%のBおよび2.5分間40%保持、次いで、2.5分間5%のB;波長:220nm]。
方法K
(実施例89)
(±)−5,8−ジクロロ−2−[(4,6−ジメチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)メチル]−7−[1−(モルホリン−4−イル)エチル]−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン。
(実施例90)
(+)−5,8−ジクロロ−2−[(4,6−ジメチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)メチル]−7−[1−(モルホリン−4−イル)エチル]−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン。
(実施例91)
(−)−5,8−ジクロロ−2−[(4,6−ジメチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)メチル]−7−[1−(モルホリン−4−イル)エチル]−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン。
無水THF(50mL)および1,4−ジオキサン(5mL)中の2−{[2−(ベンジルオキシ)−4,6−ジメチルピリジン−3−イル]メチル}−7−ブロモ−5,8−ジクロロ−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン(化合物S、5.00g、9.61mmol)の冷却(−40℃)溶液に、イソプロピルマグネシウムクロリド・塩化リチウム錯体(THF中1.3M溶液、22.2mL、28.8mmol)を、シリンジを介して添加した。−40℃で30分間撹拌した後、塩化亜鉛(エーテル中1.0M溶液、11.5mL、11.5mmol)を添加した。撹拌を−40℃で30分間続け、次いで、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(1.11g、0.961mmol)および塩化アセチル(1.51g、19.2mmol)を添加した。混合物を撹拌し、18時間かけて室温に加温させた。反応物を飽和NH4Cl水溶液(5mL)でクエンチし、酢酸エチル(30mL)で希釈し、飽和NH4Cl水溶液(40mL)およびブライン(40mL)で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィー(石油エーテル中0〜30%酢酸エチルで溶離する)によって精製して、7−アセチル−2−((2−(ベンジルオキシ)−4,6−ジメチルピリジン−3−イル)メチル)−5,8−ジクロロ−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン(89a、4.00g、78%収率)を黄色固体として得た。
1H NMR (400MHz, CDCl3) δ 7.45 (d, J=6.8 Hz, 2H), 7.39 (s, 1H), 7.38 - 7.27 (m, 3H), 6.63 (s,
1H), 5.43 (s, 2H), 4.86 (s, 2H), 3.29 (t, J=6.3 Hz, 2H), 2.75 (t, J=6.3 Hz,
2H), 2.63 (s, 3H), 2.42 (s, 3H), 2.34 (s, 3H). MS: 483 [M+H]
+.
水素化ホウ素ナトリウム(47.0mg、1.24mmol)を、メタノール(5mL)中の7−アセチル−2−((2−(ベンジルオキシ)−4,6−ジメチルピリジン−3−イル)メチル)−5,8−ジクロロ−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン(89a、200mg、0.414mmol)の室温溶液に添加した。室温で30分間撹拌した後、反応混合物を濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィー(石油エーテル中0〜30%酢酸エチルで溶離する)によって精製して、2−((2−(ベンジルオキシ)−4,6−ジメチルピリジン−3−イル)メチル)−5,8−ジクロロ−7−(1−ヒドロキシエチル)−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン(89b、190mg、95%収率)を白色固体として得た。
ジクロロメタン(5mL)中の2−((2−(ベンジルオキシ)−4,6−ジメチルピリジン−3−イル)メチル)−5,8−ジクロロ−7−(1−ヒドロキシエチル)−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン(89b、190mg、0.391mmol)およびトリエチルアミン(119mg、1.17mmol)の冷却(0℃)溶液を、塩化メタンスルホニル(67.3mg、0.587mmol)で処理し、次いで、0℃で1時間撹拌した。反応混合物をジクロロメタン(30mL)で希釈し、飽和NH4Cl水溶液、飽和NaHCO3水溶液および飽和NaCl水溶液で順次に洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮乾固すると、粗製のラセミ1−(2−((2−(ベンジルオキシ)−4,6−ジメチルピリジン−3−イル)メチル)−5,8−ジクロロ−1−オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−7−イル)エチルメタンスルホネート(89c、225mg、100%収率)が白色固体として残り、これを、さらに精製することなく直ちに使用した。
アセトニトリル(5mL)中の、1−(2−((2−(ベンジルオキシ)−4,6−ジメチルピリジン−3−イル)メチル)−5,8−ジクロロ−1−オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−7−イル)エチルメタンスルホネート(89c、100mg、0.177mmol)、モルホリン(46.4mg、0.532mmol)および炭酸カリウム(73.6mg、0.532mmol)の懸濁液を、2時間還流(85℃)下で撹拌した。室温に冷却した後、懸濁液を濾過して固体を除去した。濾液を濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィー(石油エーテル中0〜30%酢酸エチルで溶離する)によって精製して、ラセミ2−((2−(ベンジルオキシ)−4,6−ジメチルピリジン−3−イル)メチル)−5,8−ジクロロ−7−(1−モルホリノエチル)−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン(89d、90mg、91%収率、LCMSにより純度80%)をガム状物として得た。MS: 576 [M+Na]+.
ジクロロメタン(5mL)およびトリフルオロ酢酸(2mL)中のラセミ2−((2−(ベンジルオキシ)−4,6−ジメチルピリジン−3−イル)メチル)−5,8−ジクロロ−7−(1−モルホリノエチル)−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン(89d、90mg、0.16mmol)の溶液を、室温で19時間撹拌した。溶液を蒸発乾固させ、次いで、残留物をトルエン(10mL)に溶解し、数滴の濃NH4OHを添加することによってpH8〜9に塩基性化した。溶液を濃縮し、分取HPLCによって精製して、(±)−5,8−ジクロロ−2−[(4,6−ジメチル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)メチル]−7−[1−(モルホリン−4−イル)エチル]−3,4−ジヒドロイソキノリン−1(2H)−オン(実施例89、29.49mg、39%収率)を白色固体として得た。1H NMR (400MHz, CDCl3) δ 7.74 (s, 1H), 5.94 (s, 1H), 4.87 - 4.70 (m, 2H), 4.00 (q, J=6.3 Hz,
1H), 3.76 - 3.59 (m, 6H), 2.99 - 2.81 (m, 2H), 2.53 (br. s., 2H), 2.36 (m, 5H),
2.29 (s, 3H), 1.24 (d, J=6.5 Hz, 3H). MS: 464 [M+H]+.
ラセミ材料(実施例89)をキラルSFC分離条件によってさらに精製して、実施例90および実施例91の化合物を提供した。
本発明の追加の化合物は、本明細書において例示されている方法の修正形態によって調製した。選択された、調製した化合物および対応する特徴付けデータを、以下の表1に提示する。
生物学的アッセイおよびデータ
WTおよび突然変異体EZH2 Y641Nの精製
WTおよび突然変異体EZH2を、同じ手順を使用して精製した。EZH2、EED、SUZ12およびRBBP4タンパク質についての遺伝子をpBacPAK9ベクター(Clontech)中にクローン化した。RBBP4のN−末端にFLAGタグ付けした。これらのタンパク質のバキュロウイルス発現を使用して、SF9昆虫細胞を共感染させた。昆虫細胞ペレットを、25mMのトリスpH8.0、300mMのNaCl、0.5mMのTCEP、コンプリートEDTAフリープロテアーゼ阻害剤(Roche)、0.1%NP−40を含有する緩衝液中で溶解した。溶解物からの上清を、FLAG(登録商標)M2抗体樹脂(Sigma)とともにインキュベートした。樹脂をクロマトグラフィーカラム上で洗浄し、0.2mg/mlのFLAGペプチドで溶離した。溶離物をオムニクレーブ(omnicleave)ヌクレアーゼ(Epicentre Technologies)とともに4℃で終夜インキュベートし、次いで、濃縮し、スーパーデックス200(GE Healthcare)カラムに装填した。スーパーデックス200カラムを、25mMのトリスpH8.0、150mMのNaCl、0.5mMのTCEPで溶離した。PRC2複合体を含有する画分をプールした。
ヌクレオソームアッセイプロトコール:(WTおよび突然変異体EZH2 Y6412Nアッセイに、同じプロトコールを使用した)
A. 化合物調製
1. 100%DMSO中10mMストック溶液を固体材料から調製する
2. 10mM化合物ストックを、100%DMSO中2または3倍のいずれかに連続希釈して、11点用量応答のための化合物を生成する
B. 試薬調製
1. 100mMのTris pH8.5、4mMのDTTおよび0.01%のTween−20を含有する、1倍アッセイ緩衝液を調製する
2. 精製したHeLAオリゴヌクレオソームおよび組換えヒストンH1(New England Biolabs)を、アッセイ緩衝液中で1.67倍に希釈する。
3. PRC2 4タンパク質複合体(EZH2、EED、SUZ12、RbAp48)を、アッセイ緩衝液中で3.5倍に希釈する
4. 1.5μM最終濃度では、0.94μCi/ウェルの放射性SAM(Perkin Elmer)および十分な非標識SAM(Sigma)を使用して、アッセイ緩衝液中10倍3H SAM溶液を調製する。
5. TCAをDI水中で20%に希釈する
C. 酵素反応
1. 最終反応条件は、50μlの反応体積中、WT EZH2を使用する場合は4nM、またはY641N突然変異体EZH2を使用する場合には6nMのPRC2 4−タンパク質複合体、1.5μMのSAM、25μg/mLのオリゴヌクレオソーム、50nMのrH1である。
2. 1μlの希釈した化合物をアッセイプレート(96ウェルV底ポリプロピレンプレート)に、または対照ウェルでは1μlのDMSOを添加する。
3. 30μlのヌクレオソームをアッセイプレートに添加する
4. 14μlのWTまたはY641N突然変異体PRC2 4タンパク質複合体のいずれかをアッセイプレートに添加する
5. 5μlの3H SAMを添加して、反応を開始する。
6. 60分後、100μlの20%TCAの添加により、反応を停止させる
7. 150μlのクエンチした反応物を、調製したフィルタープレート(Millipore MSIPN4B10番)に移す
8. フィルタープレートに真空を印加して、反応混合物を膜に通して濾過する。
9. フィルタープレートを5×200μlのPBSで洗浄し、拭き取り、オーブン内で30分間乾燥させる
10. 50μlのマイクロシント−20シンチレーション液(Perkin Elmer)を各ウェルに添加し、30分待ち、液体シンチレーションカウンターでカウントする。
11. いくつかの化合物を高SAM条件下で試験した。この場合、アッセイは、反応物が15uMのSAMを含有することを除き、上述した通りである。SAMをアッセイに合計14.5uCi/ウェルの3.3倍ストックとして添加する。
D. データ分析
1. IC50値は、専用の曲線当てはめソフトウェアを使用して、データを4−パラメーターIC50方程式に当てはめることによって決定した。
2. 高SAM条件下で試験した化合物について、専用の曲線当てはめソフトウェアを使用して、用量応答曲線を競合的阻害のモデルに当てはめることによって、Ki app値を取得した。
HeLAオリゴヌクレオソームの調製:
試薬
− 細胞ペレット:15L HeLa S3(Accelgen)+6L HeLa S3(自社)
− Mnase(Worthington Biochemicals)
機器
− SW−28ローター
− ダウンス型ホモジナイザー/B乳棒
緩衝液
− 溶解液:20mMのHepes pH7.5、0.25Mのスクロース、3mMのMgCl2、0.5% Nonidet P−40、0.5mMのTCEP、1個のRocheプロテアーゼタブレット
− B:20mMのHepes pH7.5、3mMのMgCl2、0.5mMのEDTA、0.5mMのTCEP、1個のRocheプロテアーゼタブレット
− MSB:20mMのHepes pH7.5、0.4MのNaCl、1mMのEDTA、5%v/vのグリセロール、0.5mMのTCEP、0.2mMのPMSF
− LSB:20mMのHepes pH7.5、0.1MのNaCl、1mMのEDTA、0.5mMのTCEP、0.2mMのPMSF
− NG:20mMのHepes pH7.5、1mMのEDTA、0.4mのNaCl、0.2mMのPMSF、0.5mMのTCEP
− 貯蔵:20mMのHepes pH7.5、1mMのEDTA、10%グリセロール、0.2mMのPMSF、0.5mMのTCEP
プロトコール
A. 核
1. ダウンス型ホモジナイザーを使用して、約10Lのペレットを2×40mLの溶解液に再懸濁する
2. 3000×gで15分スピンさせる
3. さらに2回繰り返す
4. ペレットを2×40mLのBに再懸濁する
5. 3000×gで15分スピンさせる
B. 核再懸濁
1. ペレットを2×40mLのMSBに再懸濁する。5000×gで20分スピンさせる
2. ペレットを2×15mLのHSBに再懸濁する
3. プールし、40ストローク均質化して、DNAをせん断する
4. ペレット10000×g 20分
5. LSBを50nMのNaClで3時間透析したバッチAを除き、LSB中4℃でO/N透析する
C. Mnase消化
Mnase消化物(200μl)を試験する
1. 37℃に5分間加温する
2. CaCl2を3mMまで添加し、10UのMnaseを添加する
3. 37℃で30分、5分毎に25μLの試料を採取する
4. 1μLの0.5M EDTA、40μLのH2O、15μLの10%SDS、10μLの5M NaClおよび100μLのフェノール−クロロホルムと、各添加後にボルテックスしてプロセス反応
5. 13kで5分スピンさせる
6. 1%アガロースゲル上に5μLの水相を流す
7. 時間をおいて、約2kbの断片を産出する
8. スケールアップのために、AおよびBについては15分、CおよびDについては20分選択した
NaClを0.6Mまで添加した。
D. スクロース勾配1
1. 6×34mLを、NG中5から35%までのスクロース勾配で、AKTA精製器を使用して、38.5mLのポリアロマー(pollyallomer)管に注ぎ入れた
2. MN1消化物の頂部に約4.0mLを導く
3. 26k、4℃で16時間スピンする
4. 頂部から2mLの画分を採取する
5. Pageゲル上に流す
6. 2×2時間かかったバッチDを除き、4LのLSB中4℃で画分7〜14を0/N透析する
7. 3回繰り返す
E. 最終
1. すべてをプールし、Amicon内で濃縮する(幾分濁る)
2. 10%グリセロールを添加した
3. 5Kで15分スピンする
4. 合計144mgについて80mLで1.8mg/mL
生物活性
EZH2ヌクレオソームアッセイにおける選択された実施例の生物活性を、表2に提供する。データは、示されるようにWTおよび突然変異体Y641N EZH2 IC50値(μM)Ki app(μM)として提示する。
本明細書において引用されているすべての刊行物および特許出願は、全体として参照により本明細書に組み込まれる。説明および例によって前述の発明について若干詳細に記述してきたが、添付の請求項の趣旨または範囲から逸脱することなく、ある特定の変更および修正が為され得ることが、本発明の教示を踏まえて、当業者には容易に明らかとなるであろう。