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JP6010550B2 - 硬化性エポキシ樹脂組成物 - Google Patents

硬化性エポキシ樹脂組成物 Download PDF

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Description

本発明は、硬化性エポキシ樹脂組成物、該硬化性エポキシ樹脂組成物を硬化して得られる硬化物、及び該硬化性エポキシ樹脂組成物の硬化物により光半導体素子が封止された光半導体装置に関する。
近年、光半導体装置の高出力化が進んでおり、このような光半導体装置に用いられる樹脂には、高い耐熱性、耐光性が求められている。従来、耐熱性が高い封止樹脂として、例えば、モノアリルジグリシジルイソシアヌレートとビスフェノールA型エポキシ樹脂を含む組成物が知られている(特許文献1参照)。しかしながら、上記組成物を高出力の青色・白色光半導体用の封止剤として用いた場合には、光半導体素子から発せられる光及び熱によって着色が進行し、本来出力されるべき光が吸収されてしまい、その結果、光半導体装置から出力される光の光度が低下するという問題が生じていた。
高い耐熱性及び耐光性を有し、黄変しにくい封止剤として、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(3,4−エポキシ)シクロヘキサンカルボキシレート、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(3,4−エポキシ)シクロヘキサンカルボキシレートとε−カプロラクトンの付加物、1,2,8,9−ジエポキシリモネンなどの脂環骨格を有する液状の脂環式エポキシ樹脂が知られている。しかし、これらの脂環式エポキシ樹脂の硬化物は各種応力に弱く、冷熱サイクル(加熱と冷却を周期的に繰り返すこと)のような熱衝撃が加えられた場合に、クラック(ひび割れ)が発生する等の問題が生じていた。
また、光半導体装置(例えば、表面実装型の光半導体装置)は、はんだ付けにより光半導体装置の電極を配線基板に接合するためのリフロー工程を経るのが一般的である。近年、接合材としてのはんだとして、融点の高い無鉛はんだが使用されるようになってきており、リフロー工程での加熱処理がより高温(例えば、ピーク温度が240〜260℃)になってきている。このような状況下、従来の光半導体装置においては、リフロー工程での加熱処理により封止材が光半導体装置のリードフレームから剥離したり、クラックを生じたりする等の劣化の問題が生じていた。
このため、光半導体装置における封止材には、高い耐熱性、耐光性に加え、熱衝撃が加えられた場合にもクラックが生じにくい特性(「耐熱衝撃性」と称する場合がある)、及び、リフロー工程において加熱処理された際にもクラックや剥離が生じにくい特性が求められている。特に、近年、封止材のより高い信頼性確保の観点から、高湿条件下で一定時間(例えば、30℃、70%RHの条件下で168時間;60℃、60%RHの条件下で40時間など)吸湿させた後にリフロー工程で加熱処理した場合にもなおクラックや剥離が生じにくいこと(このような特性を「耐吸湿リフロー性」と称する場合がある)が求められている。
特開2000−344867号公報
従って、本発明の目的は、高い耐熱性、耐光性、及び耐熱衝撃性を有し、特に、耐吸湿リフロー性に優れた硬化物を与える硬化性エポキシ樹脂組成物を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、高い耐熱性、耐光性、及び耐熱衝撃性を有し、特に、耐吸湿リフロー性に優れた硬化物を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、光度低下等の劣化が抑制され、特に高湿条件下で保管された後にリフロー工程で加熱された場合の光度低下が抑制された光半導体装置を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意検討した結果、脂環式エポキシ化合物及び特定のコアシェル型ポリマー粒子を特定量含有し、特定の粘度を有する硬化性エポキシ樹脂組成物が、高い耐熱性、耐光性、及び耐熱衝撃性を有し、特に、耐吸湿リフロー性に優れた硬化物を形成できることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、脂環式エポキシ化合物と、溶解度パラメータ(Fedors法)が19.5〜21.5[MPa1/2]であるコアシェル型アクリルポリマー粒子とを含有し、前記コアシェル型アクリルポリマー粒子のコアを構成するアクリルポリマーのガラス転移温度が60〜120℃、シェルを構成するアクリルポリマーのガラス転移温度が60〜120℃であり、前記コアシェル型アクリルポリマー粒子の含有量が、前記脂環式エポキシ化合物100重量部に対して1〜30重量部であり、25℃における粘度が60〜6000mPa・sであることを特徴とする硬化性エポキシ樹脂組成物を提供する。
さらに、下記式(I)で表される化合物を含む前記の硬化性エポキシ樹脂組成物を提供する。
Figure 0006010550
[式(I)中、R1及びR2は、同一又は異なって、水素原子又は炭素数1〜8のアルキル基を示す。]
さらに、前記脂環式エポキシ化合物が、下記式(1)で表される化合物である前記の硬化性エポキシ樹脂組成物を提供する。
Figure 0006010550
[式(1)中、Xは1価の有機基を示す。]
さらに、前記脂環式エポキシ化合物が、下記式(2−1)で表される化合物である前記の硬化性エポキシ樹脂組成物を提供する。
Figure 0006010550
さらに、硬化剤及び硬化促進剤、又は硬化触媒を含む前記の硬化性エポキシ樹脂組成物を提供する。
また、本発明は、前記の硬化性エポキシ樹脂組成物を硬化して得られる硬化物を提供する。
さらに、光半導体封止用樹脂組成物である前記の硬化性エポキシ樹脂組成物を提供する。
また、本発明は、前記の硬化性エポキシ樹脂組成物の硬化物により光半導体素子が封止された光半導体装置を提供する。
本発明の硬化性エポキシ樹脂組成物は上記構成を有するため、該樹脂組成物を硬化させることにより、高い耐熱性、耐光性、及び耐熱衝撃性を有し、特に、耐吸湿リフロー性に優れた硬化物を形成することができる。このため、本発明の硬化性エポキシ樹脂組成物を光半導体封止用樹脂組成物として使用した場合には、特に、高湿条件下で保管した後にリフロー工程で加熱処理した場合でも光度が低下しにくい、高品質の光半導体装置を得ることができる。
本発明の硬化性エポキシ樹脂組成物を用いて光半導体素子を封止した光半導体装置の一実施形態を示す概略図である。左側の図(a)は斜視図であり、右側の図(b)は断面図である。 実施例のリフロー後の光度維持率測定における光半導体装置の表面温度プロファイル(二度の加熱のうち一方の加熱における温度プロファイル)の一例である。
<硬化性エポキシ樹脂組成物>
本発明の硬化性エポキシ樹脂組成物は、脂環式エポキシ化合物と、溶解度パラメータ(Fedors法)が19.5〜21.5[MPa1/2]、コアを構成するアクリルポリマーのガラス転移温度が60〜120℃、シェルを構成するアクリルポリマーのガラス転移温度が60〜120℃であるコアシェル型アクリルポリマー粒子とを少なくとも含有する樹脂組成物である。
[脂環式エポキシ化合物]
本発明の硬化性エポキシ樹脂組成物の必須成分である脂環式エポキシ化合物は、分子内(1分子内)に脂環(脂肪族環)構造とエポキシ基とを少なくとも有する化合物である。上記脂環式エポキシ化合物としては、具体的には、例えば、(i)脂環を構成する隣接する2つの炭素原子と酸素原子とで構成されるエポキシ基を有する化合物、(ii)脂環にエポキシ基が直接単結合で結合している化合物などが挙げられる。
上述の(i)脂環を構成する隣接する2つの炭素原子と酸素原子とで構成されるエポキシ基(脂環エポキシ基)を有する化合物としては、公知乃至慣用のものの中から任意に選択して使用することができる。中でも、上記脂環エポキシ基としては、シクロヘキセンオキシド基が好ましい。
上述の(i)脂環を構成する隣接する2つの炭素原子と酸素原子とで構成されるエポキシ基を有する化合物としては、特に、透明性、耐熱性の観点で、シクロヘキセンオキシド基を有する下記式(1)で表される化合物(脂環式エポキシ化合物)が好ましい。
Figure 0006010550
上記式(1)中、Xは1価の有機基を示す。上記1価の有機基としては、例えば、炭化水素基(一価の炭化水素基)、アルコキシ基、アルケニルオキシ基、アリールオキシ基、アラルキルオキシ基、アシルオキシ基、アルキルチオ基、アルケニルチオ基、アリールチオ基、アラルキルチオ基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アラルキルオキシカルボニル基、グリシジル基、エポキシ基、シアノ基、イソシアナート基、カルバモイル基、イソチオシアナート基、これらの基と後述の連結基とが結合した基などが挙げられる。
上記炭化水素基としては、例えば、脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素基、これらが2以上結合した基が挙げられる。
上記脂肪族炭化水素基としては、例えば、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基が挙げられる。アルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、ヘキシル基、オクチル基、イソオクチル基、デシル基、ドデシル基などのC1-20アルキル基などが挙げられる。アルケニル基としては、例えば、ビニル基、アリル基、メタリル基、1−プロペニル基、イソプロペニル基、1−ブテニル基、2−ブテニル基、3−ブテニル基、1−ペンテニル基、2−ペンテニル基、3−ペンテニル基、4−ペンテニル基、5−ヘキセニル基などのC2-20アルケニル基などが挙げられる。アルキニル基としては、例えば、エチニル基、プロピニル基などのC2-20アルキニル基などが挙げられる。
上記脂環式炭化水素基としては、例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロドデシル基などのC3-12のシクロアルキル基;シクロヘキセニル基などのC3-12のシクロアルケニル基;ビシクロヘプタニル基、ビシクロヘプテニル基などのC4-15の架橋環式炭化水素基などが挙げられる。
上記芳香族炭化水素基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基等のC6-14アリール基(特に、C6-10アリール基)などが挙げられる。
また、上記脂肪族炭化水素基と脂環式炭化水素基とが結合した基としては、例えば、シクロへキシルメチル基、メチルシクロヘキシル基などが挙げられる。脂肪族炭化水素基と芳香族炭化水素基とが結合した基としては、例えば、ベンジル基、フェネチル基等のC7-18アラルキル基、シンナミル基等のC6-10アリール−C2-6アルケニル基、トリル基等のC1-4アルキル置換アリール基、スチリル基等のC2-4アルケニル置換アリール基などが挙げられる。
上記炭化水素基は置換基を有していてもよい。上記炭化水素基における置換基の炭素数は、特に限定されないが、0〜20が好ましく、より好ましくは0〜10である。該置換基としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子;ヒドロキシル基;メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロピルオキシ基、ブトキシ基、イソブチルオキシ基等のアルコキシ基(特に、C1-6アルコキシ基);アリルオキシ基等のアルケニルオキシ基(特に、C2-6アルケニルオキシ基);フェノキシ基、トリルオキシ基、ナフチルオキシ基等の、芳香環にC1-4アルキル基、C2-4アルケニル基、ハロゲン原子、C1-4アルコキシ基等の置換基を有していてもよいアリールオキシ基(特に、C6-14アリールオキシ基);ベンジルオキシ基、フェネチルオキシ基等のアラルキルオキシ基(特に、C7-18アラルキルオキシ基);アセチルオキシ基、プロピオニルオキシ基、(メタ)アクリロイルオキシ基、ベンゾイルオキシ基等のアシルオキシ基(特に、C1-12アシルオキシ基);メルカプト基;メチルチオ基、エチルチオ基等のアルキルチオ基(特に、C1-6アルキルチオ基);アリルチオ基等のアルケニルチオ基(特に、C2-6アルケニルチオ基);フェニルチオ基、トリルチオ基、ナフチルチオ基等の、芳香環にC1-4アルキル基、C2-4アルケニル基、ハロゲン原子、C1-4アルコキシ基等の置換基を有していてもよいアリールチオ基(特に、C6-14アリールチオ基);ベンジルチオ基、フェネチルチオ基等のアラルキルチオ基(特に、C7-18アラルキルチオ基);カルボキシル基;メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基等のアルコキシカルボニル基(特に、C1-6アルコキシ−カルボニル基);フェノキシカルボニル基、トリルオキシカルボニル基、ナフチルオキシカルボニル基等のアリールオキシカルボニル基(特に、C6-14アリールオキシ−カルボニル基);ベンジルオキシカルボニル基等のアラルキルオキシカルボニル基(特に、C7-18アラルキルオキシ−カルボニル基);アミノ基;メチルアミノ基、エチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基等のモノ又はジアルキルアミノ基(特に、モノ又はジ−C1-6アルキルアミノ基);アセチルアミノ基、プロピオニルアミノ基、ベンゾイルアミノ基等のアシルアミノ基(特に、C1-11アシルアミノ基);エポキシ基、グリシジル基、グリシジルオキシ基、シクロヘキセンオキシド基等のエポキシ基含有基;エチルオキセタニルオキシ基等のオキセタニル基含有基;アセチル基、プロピオニル基、ベンゾイル基等のアシル基;オキソ基;これらの2以上が必要に応じてC1-6アルキレン基を介して結合した基などが挙げられる。
上記式(1)で表される化合物の中でも、特に、硬化物の耐熱性、耐光性の観点で、下記式(2)で表される化合物(脂環式エポキシ化合物)が好ましい。
Figure 0006010550
上記式(2)中、Yは単結合又は連結基(1以上の原子を有する2価の基)を示す。上記連結基としては、例えば、2価の炭化水素基、カルボニル基、エーテル結合、エステル結合、カーボネート基、アミド基、及びこれらが複数個連結した基(例えば、カルボニルオキシ基等)等が挙げられる。
式(2)中のYが単結合である脂環式エポキシ化合物としては、例えば、3,4,3′,4′−ジエポキシビシクロヘキサン((3,3′,4,4′−ジエポキシ)ビシクロヘキシル)が挙げられる。このような脂環式エポキシ化合物としては、市販品を用いることもできる。
上記2価の炭化水素基としては、炭素数が1〜18の直鎖又は分岐鎖状のアルキレン基、2価の脂環式炭化水素基等が挙げられる。炭素数が1〜18の直鎖又は分岐鎖状のアルキレン基としては、例えば、メチレン基、メチルメチレン基、ジメチルメチレン基、エチレン基、プロピレン基、トリメチレン基等が挙げられる。2価の脂環式炭化水素基としては、例えば、1,2−シクロペンチレン基、1,3−シクロペンチレン基、シクロペンチリデン基、1,2−シクロヘキシレン基、1,3−シクロヘキシレン基、1,4−シクロヘキシレン基、シクロヘキシリデン基等の2価のシクロアルキレン基(シクロアルキリデン基を含む)などが挙げられる。
上記連結基Yとしては、特に、酸素原子を含有する連結基が好ましく、具体的には、例えば、−CO−、−O−CO−O−、−COO−、−O−、−CONH−;これらの基が複数個連結した基;これらの基の1又は2以上と2価の炭化水素基の1又は2以上とが連結した基などが挙げられる。2価の炭化水素基としては上記で例示したものが挙げられる。
上記式(2)で表される脂環式エポキシ化合物の代表的な例としては、下記式(2−1)〜(2−10)で表される化合物などが挙げられる。なお、下記式(2−5)、(2−7)中のl、mは、それぞれ1〜30の整数を表す。下記式(2−5)中のRは炭素数1〜8のアルキレン基であり、例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、イソプロピレン基、ブチレン基、イソブチレン基、s−ブチレン基、ペンチレン基、ヘキシレン基、ヘプチレン基、オクチレン基等の直鎖又は分岐鎖状のアルキレン基が挙げられる。これらの中でも、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、イソプロピレン基等の炭素数1〜3の直鎖又は分岐鎖状のアルキレン基が好ましい。下記式(2−9)、(2−10)中のn1〜n6は、それぞれ1〜30の整数を示す。
Figure 0006010550
Figure 0006010550
上記式(2−1)〜(2−10)で表される脂環式エポキシ化合物としては、例えば、商品名「セロキサイド2021P」、「セロキサイド2081」(以上、(株)ダイセル製)などの市販品を使用することもできる。
上述の(ii)脂環にエポキシ基が直接単結合で結合している化合物としては、例えば、下記式(3)で表される化合物が挙げられる。
Figure 0006010550
式(3)中、R′はp価のアルコールからp個の−OHを除した基であり、p、nは自然数を表す。p価のアルコール[R′−(OH)p]としては、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)−1−ブタノール等の多価アルコールなど(炭素数1〜15のアルコール等)が挙げられる。pは1〜6が好ましく、nは1〜30が好ましい。pが2以上の場合、それぞれの( )内(丸括弧内)の基におけるnは同一でもよく異なっていてもよい。上記化合物としては、具体的には、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)−1−ブタノールの1,2−エポキシ−4−(2−オキシラニル)シクロヘキサン付加物、商品名「EHPE3150」((株)ダイセル製)などが挙げられる。
本発明の硬化性エポキシ樹脂組成物において、上記脂環式エポキシ化合物は1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて使用することができる。中でも、上記脂環式エポキシ化合物としては、上記式(2−1)で表される3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(3,4−エポキシ)シクロヘキサンカルボキシレート、商品名「セロキサイド2021P」((株)ダイセル製)が特に好ましい。
本発明の硬化性エポキシ樹脂組成物における脂環式エポキシ化合物の含有量(配合量)は、特に限定されないが、硬化性エポキシ樹脂組成物に含まれるエポキシ基を有する化合物の全量(全エポキシ化合物)100重量%に対して、50〜100重量%が好ましく、より好ましくは60〜100重量%、さらに好ましくは70〜100重量%、特に好ましくは80〜100重量%である。脂環式エポキシ化合物の含有量が50重量%未満では、硬化物の耐熱性、耐光性が低下する場合がある。
[コアシェル型アクリルポリマー粒子]
本発明の硬化性エポキシ樹脂組成物の必須成分であるコアシェル型アクリルポリマー粒子は、コアと、該コアを被覆する単層又は多層のシェル層(シェル)とからなるコアシェル構造を有し、上記コア及びシェル層がともにアクリルポリマー(アクリル系単量体を必須の単量体成分とする重合体)により構成されたポリマー粒子である。本発明の硬化性エポキシ樹脂組成物は、後述のように、上記コアシェル型アクリルポリマー粒子を含有することにより、特に、室温での取り扱い性に優れ、耐吸湿性に優れた硬化物を形成できる。
なお、本明細書においては、上記コアシェル型アクリルポリマー粒子のコアを構成するアクリルポリマーを「アクリルポリマー(C)」、上記コアシェル型アクリルポリマー粒子のシェルを構成するアクリルポリマーを「アクリルポリマー(S)」と称する場合がある。上記コアシェル型アクリルポリマー粒子においては、特に限定されないが、アクリルポリマー(C)とアクリルポリマー(S)とが異なる組成を有することが好ましい。
上記コアシェル型アクリルポリマー粒子のFedors法により算出される25℃における溶解度パラメータ(δ)(「溶解度パラメータ(Fedors法)」と称する)は19.5〜21.5[MPa1/2]であり、好ましくは19.7〜21.3[MPa1/2]、さらに好ましくは20.0〜21.0[MPa1/2]である。上記コアシェル型アクリルポリマー粒子の溶解度パラメータ(Fedors法)が19.5[MPa1/2]未満であると、脂環式エポキシ化合物との相溶性が低下したり、硬化物の耐熱性、耐吸湿リフロー性、耐熱衝撃性が低下する。一般に、低い溶解度パラメータに起因する単量体(例えば、長鎖のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルなど)はガラス転移温度を低下させる傾向があることから、このような単量体単位を多量に含む場合には特に硬化物の耐熱性、耐吸湿リフロー性、耐衝撃性が低下する傾向がある。一方、上記コアシェル型アクリルポリマー粒子の溶解度パラメータ(Fedors法)が21.5[MPa1/2]を超えると、脂環式エポキシ化合物との相溶性が低下したり、硬化物の耐吸湿リフロー性が低下する。一般に、高い溶解度パラメータに起因する単量体は親水性の官能基(例えば、カルボキシル基、ニトリル基)を有し、このような単量体単位を多量に含む場合には特に硬化物の耐吸湿リフロー性が低下する傾向がある。上記コアシェル型アクリルポリマー粒子の溶解度パラメータ(Fedors法)は、例えば、アクリルポリマー(C)、アクリルポリマー(S)の溶解度パラメータ(Fedors法)をそれぞれ算出し、これらを加重平均することにより算出することができる。なお、上記コアシェル型アクリルポリマー粒子の溶解度パラメータ(Fedors法)は、コアシェル型アクリルポリマー粒子を構成する単量体の組成によって制御される。
上記アクリルポリマー(C)のガラス転移温度は60〜120℃であり、好ましくは70〜110℃、より好ましくは80〜100℃である。アクリルポリマー(C)のガラス転移温度が60℃未満であると、硬化物の耐熱性が低下する。一方、アクリルポリマー(C)のガラス転移温度が120℃を超えると、例えば、高いガラス転移温度に寄与するモノマー成分(例えば、(メタ)アクリル酸など)が多く存在することで硬化物の耐吸湿リフロー性が低下する場合がある。なお、アクリルポリマー(C)のガラス転移温度は、下記Foxの式により算出される計算値を意味する(Bull.Am.Phys.Soc.,1(3)123(1956)参照)。下記Foxの式中、Tgはアクリルポリマーのガラス転移温度(単位:K)を示し、Wiはアクリルポリマーを構成する単量体全量に対する単量体iの重量分率を示す。また、Tgiは単量体iの単独重合体のガラス転移温度(単位:K)を示す。下記Foxの式は、アクリルポリマーが単量体1、単量体2、・・・・、及び単量体nの共重合体である場合の式を示す。
1/Tg=W1/Tg1+W2/Tg2+・・・・+Wn/Tgn
上記単独重合体のガラス転移温度は、各種文献に記載の値を採用することができ、例えば、「POLYMER HANDBOOK 第3版」(John Wiley & Sons,Inc.発行)に記載の値を採用できる。なお、文献に記載のないものについては、単量体を常法により重合して得られる単独重合体のDSCにより測定されるガラス転移温度の値を採用することができる。
なお、アクリルポリマー(C)のガラス転移温度は、アクリルポリマー(C)を構成する単量体の組成によって制御される。
上記アクリルポリマー(S)のガラス転移温度は60〜120℃であり、好ましくは70〜115℃である。アクリルポリマー(S)のガラス転移温度が60℃未満であると、硬化物の耐熱性が低下する。一方、アクリルポリマー(S)のガラス転移温度が120℃を超えると、例えば、高いガラス転移温度に寄与するモノマー成分(例えば、(メタ)アクリル酸など)が多く存在することで硬化物の耐吸湿リフロー性が低下する場合があったり、長期保存安定性が増粘等により悪化する場合がある。なお、アクリルポリマー(S)のガラス転移温度は、上記Foxの式により算出される値を意味し、アクリルポリマー(C)のガラス転移温度と同様に算出することができる。なお、アクリルポリマー(S)のガラス転移温度は、アクリルポリマー(S)を構成する単量体の組成によって制御される。
上記コアシェル型アクリルポリマー粒子における、アクリルポリマー(C)のガラス転移温度とアクリルポリマー(S)のガラス転移温度の差[アクリルポリマー(S)のガラス転移温度−アクリルポリマー(C)のガラス転移温度]は、特に限定されないが、−5〜60℃が好ましく、より好ましくは0〜55℃である。上記ガラス転移温度の差が上記範囲に制御されることにより、硬化時の硬化性エポキシ樹脂組成物の接着性が向上して硬化物の耐吸湿リフロー性が向上し、さらに、硬化物の耐熱性が向上する傾向がある。
上記アクリルポリマー(C)、アクリルポリマー(S)は、それぞれ、アクリル系単量体(アクリルモノマー)を必須の単量体成分として構成されたアクリルポリマーである。
上記アクリルポリマー(C)、アクリルポリマー(S)を構成するアクリル系単量体としては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸i−プロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸i−ブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸n−ヘキシル、(メタ)アクリル酸n−ヘプチル、(メタ)アクリル酸n−オクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸n−ノニル、(メタ)アクリル酸i−ノニル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸ステアリルなどの(メタ)アクリル酸アルキルエステル;(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸t−ブチルシクロヘキシル、(メタ)アクリル酸イソボルニル、(メタ)アクリル酸トリシクロ[5.2.1.02.6]デカン−8−イル、(メタ)アクリル酸ジシクロペンタジエニルなどの脂肪族環(脂環)を有する(メタ)アクリル酸エステル;(メタ)アクリル酸フェニル、(メタ)アクリル酸ベンジルなどの芳香族環を有する(メタ)アクリル酸エステル;N−メチル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジル(メタ)アクリレートなどの複素環を有する(メタ)アクリル酸エステル;(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチル、グリセロールモノ(メタ)アクリレートなどの水酸基を有する(メタ)アクリル酸エステル;(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸メチルグリシジルなどのエポキシ基を有する(メタ)アクリル酸エステル;(メタ)アクリル酸N,N−ジメチルアミノエチルなどのアミノ基を有する(メタ)アクリル酸エステル;(メタ)アクリル酸;(メタ)アクリルアミドなどが挙げられる。なお、本明細書において「(メタ)アクリル」とは、アクリル及び/又はメタクリル(アクリル及びメタクリルのいずれか一方又は両方)を意味する。
上記アクリルポリマー(C)、アクリルポリマー(S)を構成する単量体としては、アクリル系単量体以外の単量体を併用することもできる。上記アクリル系単量体以外の単量体としては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエンなどの芳香族ビニル単量体;アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどのシアン化ビニル単量体;クロトン酸、イタコン酸、フマル酸、マレイン酸などのカルボキシル基を有する単量体;ビニルピリジン、ビニルアルコール、ビニルイミダゾール、ビニルピロリドン、酢酸ビニル、1−ビニルイミダゾールなどのビニル単量体;モノメチルイタコネート、モノエチルイタコネート、モノプロピルイタコネート、モノブチルイタコネート、ジメチルイタコネート、ジエチルイタコネート、ジプロピルイタコネート、ジブチルイタコネートなどのイタコン酸エステル;モノメチルフマレート、モノエチルフマレート、モノプロピルフマレート、モノブチルフマレート、ジメチルフマレート、ジエチルフマレート、ジプロピルフマレート、ジブチルフマレートなどのフマル酸エステル;モノメチルマレエート、モノエチルマレエート、モノプロピルマレエート、モノブチルマレエート、ジメチルマレエート、ジエチルマレエート、ジプロピルマレエート、ジブチルマレエートなどのマレイン酸エステルなどが挙げられる。
また、上記アクリルポリマー(C)、アクリルポリマー(S)を構成する単量体としては、2以上の重合性官能基(例えば、脂肪族炭素−炭素二重結合など)を有する多官能性単量体を使用することもできる。上記多官能性単量体としては、例えば、ジビニルベンゼン、アリル(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジアリルマレエート、トリアリルシアヌレート、ジアリルフタレート、ブチレングリコールジアクリレートなどが挙げられる。
上記アクリルポリマー(C)を構成する単量体の全量(100重量%)に対するアクリル系単量体の割合は、特に限定されないが、70〜100重量%が好ましい。特に、上記アクリルポリマー(C)は、実質的にアクリル系単量体のみで構成された重合体(例えば、単量体の全量に対するアクリル系単量体の割合が98〜100重量%である重合体)であることが好ましい。上記アクリルポリマー(C)を構成する単量体としては、中でも、炭素数1〜4のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルが好ましく、より好ましくはメタクリル酸メチル、アクリル酸ブチル、メタクリル酸ブチルである。
上記アクリルポリマー(S)を構成する単量体の全量(100重量%)に対するアクリル系単量体の割合は、特に限定されないが、70〜100重量%が好ましい。特に、上記アクリルポリマー(S)は、実質的にアクリル系単量体のみで構成された重合体(例えば、単量体の全量に対するアクリル系単量体の割合が98〜100重量%である重合体)であることが好ましい。上記アクリルポリマー(S)を構成する単量体としては、中でも、炭素数1〜4のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル、(メタ)アクリル酸が好ましく、より好ましくはメタクリル酸メチル、アクリル酸ブチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸である。
即ち、上記コアシェル型アクリルポリマー粒子は、実質的にアクリル系単量体のみで構成された重合体(例えば、コアシェル型アクリルポリマー粒子を構成する単量体の全量に対する、アクリル系単量体の割合が98〜100重量%である重合体)により形成されたコアシェル型アクリルポリマー粒子であることが好ましい。
上記アクリルポリマー(C)、アクリルポリマー(S)を構成する単量体として、(メタ)アクリロニトリルなどのシアン化ビニル単量体を多量に使用すると、該単量体が高い極性を有するため、硬化物の耐吸湿リフロー性が低下する傾向があるため好ましくない。また、上記アクリルポリマー(C)、アクリルポリマー(S)を構成する単量体として、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエンなどの芳香族ビニル単量体を多量に使用すると、硬化物が着色しやすくなるため好ましくない。従って、上記アクリルポリマー(C)(又はアクリルポリマー(S))を構成する単量体の全量(100重量%)に対するシアン化ビニル単量体及び芳香族ビニル単量体の割合は、5重量%以下が好ましく、より好ましくは2重量%以下であり、実質的に含有しないこと(単量体成分として能動的には配合しないこと)が特に好ましい。
また、上記コアシェル型アクリルポリマー粒子は、硬化物の着色や劣化を抑制する観点で、ブタジエンゴムを含有しないことが好ましい。また、上記コアシェル型アクリルポリマー粒子は、相溶性やコストの観点で、シリコーンゴムを含有しないことが好ましい。
上記コアシェル型アクリルポリマー粒子におけるアクリルポリマー(C)とアクリルポリマー(S)の割合(重量比)[アクリルポリマー(C)/アクリルポリマー(S)]は、特に限定されないが、1/0.1〜1/200が好ましく、より好ましくは1/0.3〜1/120、さらに好ましくは1/0.4〜1/10である。アクリルポリマー(C)とアクリルポリマー(S)の割合が上記範囲を外れると、後述の被着体に対する接着力向上、加熱による速やかな増粘の効果が得られにくく、その結果、硬化性エポキシ樹脂組成物の取り扱い性の向上、硬化物の耐吸湿リフロー性向上の効果が得られない場合がある。
上記コアシェル型アクリルポリマー粒子の特に好ましい具体的態様としては、例えば、炭素数1〜4のアルキル基を有するメタクリル酸アルキルエステル(特に、メタクリル酸メチル、メタクリル酸ブチル)を必須の単量体成分とするガラス転移温度が60〜120℃のアクリルポリマー(C)をコアとし、炭素数1〜4のアルキル基を有するメタクリル酸アルキルエステル(特に、メタクリル酸メチル、メタクリル酸ブチル)を必須の単量体成分とし、ガラス転移温度が60〜120℃であり、アクリルポリマー(C)とは異なる単量体組成のアクリルポリマー(S)をシェルとするコアシェル型アクリルポリマー粒子が挙げられる。上記アクリルポリマー(S)は、さらに、ヒドロキシル基を有する単量体(例えば、水酸基を有する(メタ)アクリル酸エステル)及び/又はカルボキシル基を有する単量体(例えば、(メタ)アクリル酸)を単量体成分として含むことが好ましい。なお、上記シェルは単層であってもよいし、多層であってもよい。上記アクリルポリマー(C)を構成する単量体成分の全量(100重量%)に対する炭素数1〜4のアルキル基を有するメタクリル酸アルキルエステルの割合は、60重量%以上が好ましく、より好ましくは80重量%以上である。また、上記アクリルポリマー(S)を構成する単量体成分の全量(100重量%)に対する炭素数1〜4のアルキル基を有するメタクリル酸アルキルエステルの割合は、60重量%以上が好ましく、より好ましくは80重量%以上である。
上記コアシェル型アクリルポリマー粒子におけるアルカリ金属イオン(例えば、Naイオン、Kイオンなど)の含有量は、特に限定されないが、10ppm以下が好ましく、より好ましくは5ppm以下、さらに好ましくは1ppm以下である。アルカリ金属イオンの含有量が10ppmを超えると、硬化物の絶縁特性が低下する場合がある。上記アルカリ金属イオンの含有量は、例えば、ICP発光分析装置やイオンクロマトグラフィーなどを用いて測定することができる。なお、上記アルカリ金属イオンの含有量は、例えば、重合に用いる重合開始剤や乳化剤の選択により制御することができる。
上記コアシェル型アクリルポリマー粒子の平均二次粒子径は、特に限定されないが、5〜50μmが好ましい。平均二次粒子径が5μm未満であると、舞いやすく静電気が起こりやすくなり、取り扱いが難しい場合がある。一方、平均二次粒子径が50μmを超えると、1次粒子に分散させるときに時間的負荷が多い場合がある。上記平均二次粒子径は、例えば、走査型電子顕微鏡(SEM)、透過型電子顕微鏡(TEM)などの電子顕微鏡を用いて測定することができる。なお、上記平均二次粒子径は、例えば、造粒の条件、乾燥条件(温度、風量)などにより制御することができる。
上記コアシェル型アクリルポリマー粒子の体積平均一次粒子径(Dv)は、特に限定されないが、200nm以上が好ましく、より好ましくは500nm以上である。また、上記コアシェル型アクリルポリマー粒子の体積平均一次粒子径は、8μm以下が好ましく、より好ましくは5μm以下、さらに好ましくは1μm以下である。体積平均一次粒子径が200nm未満であると、分散性が低下する場合がある。一方、体積平均一次粒子径が8μmを超えると、硬化物の透明性が低下する場合がある。上記体積平均一次粒子径は、例えば、レーザー回折散乱式粒度分布測定装置(例えば、商品名「LA−910W」、(株)堀場製作所製など)を用いて測定することができる。なお、上記体積平均一次粒径は、例えば、単量体の乳化の際の条件などにより制御することができる。
上記コアシェル型アクリルポリマー粒子の単分散性(体積平均一次粒子径Dvと個数平均一次粒子径Dnの比[Dv/Dn])は、特に限定されないが、3.0以下が好ましく、より好ましくは2.0以下、さらに好ましくは1.5以下である。Dv/Dnが3.0を超えると、硬化物の耐吸湿リフロー性や耐熱衝撃性が低下する場合がある。上記Dv/Dnは、例えば、レーザー回折散乱式粒度分布測定装置(例えば、商品名「LA−910W」、(株)堀場製作所製など)を用いて測定することができる。なお、上記Dv/Dnは、例えば、単量体の乳化の際の条件などにより制御することができる。
上記コアシェル型アクリルポリマー粒子は、公知乃至慣用のコアシェル型ポリマー粒子の製造方法を利用して製造することができる。上記コアシェル型アクリルポリマー粒子は、コアをシェルによって被覆することにより得ることができ、例えば、コアの表面にシェルを構成するアクリルポリマーを塗布する方法や、上記コアを構成するアクリルポリマーを幹成分としてシェルを構成するアクリルポリマー(枝成分)をグラフト重合する方法などが挙げられる。より具体的には、上記コアシェル型アクリルポリマー粒子は、例えば、国際公開2010/090246に開示された方法に準じて製造することができる。
本発明の硬化性エポキシ樹脂組成物において、上記コアシェル型アクリルポリマー粒子は1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて使用することができる。なお、上記コアシェル型アクリルポリマー粒子としては、商品名「メタブレン KP−0917」、「メタブレン KP−0930」、「メタブレン KP−0950」(以上、三菱レイヨン(株)製)などの市販品を使用することもできる。
上記コアシェル型アクリルポリマー粒子の含有量(配合量)は、脂環式エポキシ化合物100重量部に対して、1〜30重量部であり、好ましくは3〜20重量部である。コアシェル型アクリルポリマー粒子の含有量が1重量部未満であると、コアシェル型アクリルポリマー粒子の添加効果が得られにくく、硬化物の耐吸湿リフロー性及び耐熱衝撃性が不良となる。一方、コアシェル型アクリルポリマー粒子の含有量が30重量部を超えると、硬化性エポキシ樹脂組成物が増粘し取り扱いが容易でなくなる。
上記脂環式エポキシ化合物と上記コアシェル型アクリルポリマー粒子とを必須成分として含む本発明の硬化性エポキシ樹脂組成物は、高い耐熱性、耐光性、及び耐熱衝撃性を有し、特に、耐吸湿リフロー性に優れた硬化物を与える。上記硬化物におけるこれらの効果(特に、耐吸湿リフロー性向上の効果)は、硬化性エポキシ樹脂組成物における上記コアシェル型アクリルポリマー粒子がコアシェル構造を有し、なおかつコアとシェルのガラス転移温度、溶解度パラメータが特定範囲に制御されていることにより、主に、硬化物の被着体(特に、光半導体装置における銀製電極など)に対する接着性が向上し、さらに、加熱により速やかに増粘(ゲル化)して完全に硬化する前に形状が保持(固定)されることによる効果であると推測される。上記コアシェル型アクリルポリマー粒子の代わりに、一般のアクリルポリマー(線状ポリマー等)を用いた場合には、上述の接着性向上や加熱による増粘の効果は得られない。例えば、加熱により著しく低粘度化する樹脂組成物は硬化の際に形状が変形しやすいため、このような変形に起因する不具合(例えば、耐吸湿リフロー性低下など)を生じやすい。また、上記コアシェル型アクリルポリマー粒子を含む本発明の硬化性エポキシ樹脂組成物は、後述のように室温では比較的低い粘度を有するため、取り扱い性にも優れる。
なお、上述の硬化性エポキシ樹脂組成物の加熱による増粘効果は、特に、上記コアシェル型アクリルポリマーが加熱された際(特に、コアやシェルのTg付近、具体的には80〜90℃に加熱された際)に膨潤し、なおかつ該コアシェル型アクリルポリマーの溶解度パラメータ(Fedors法)が特定範囲に制御されていることによって、脂環式エポキシ化合物が膨潤したコアシェル型アクリルポリマー粒子のシェル層(表面層)に容易に浸透できることによって得られる効果であると推測される。
[モノアリルジグリシジルイソシアヌレート化合物]
本発明の硬化性エポキシ樹脂組成物は、さらに、下記式(I)で表される化合物(モノアリルジグリシジルイソシアヌレート化合物)を含むことが好ましい。上記モノアリルジグリシジルイソシアヌレート化合物を含む場合、特に、硬化物の耐吸湿リフロー性及び耐熱衝撃性がいっそう向上する傾向がある。
Figure 0006010550
上記式(I)中、R1及びR2は、同一又は異なって、水素原子又は炭素数1〜8のアルキル基を示す。炭素数1〜8のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基等の直鎖又は分岐鎖状のアルキル基が挙げられる。中でも、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基等の炭素数1〜3の直鎖又は分岐鎖状のアルキル基が好ましい。上記式(I)中のR1及びR2は、水素原子であることが特に好ましい。
上記モノアリルジグリシジルイソシアヌレート化合物の代表的な例としては、モノアリルジグリシジルイソシアヌレート、1−アリル−3,5−ビス(2−メチルエポキシプロピル)イソシアヌレート、1−(2−メチルプロペニル)−3,5−ジグリシジルイソシアヌレート、1−(2−メチルプロペニル)−3,5−ビス(2−メチルエポキシプロピル)イソシアヌレート等が挙げられる。なお、モノアリルジグリシジルイソシアヌレート化合物は1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
なお、上記モノアリルジグリシジルイソシアヌレート化合物は、アルコールや酸無水物など、エポキシ基と反応する化合物を加えてあらかじめ変性して用いてもよい。
上記モノアリルジグリシジルイソシアヌレート化合物の含有量(配合量)は、特に限定されないが、脂環式エポキシ化合物100重量部に対して、3〜50重量部が好ましく、より好ましくは5〜45重量部、さらに好ましくは10〜40重量部である。モノアリルジグリシジルイソシアヌレート化合物の含有量が50重量部を超えると、モノアリルジグリシジルイソシアヌレート化合物の硬化性エポキシ樹脂組成物における溶解性が低下し、硬化物の物性に悪影響を及ぼす場合がある。一方、モノアリルジグリシジルイソシアヌレート化合物の含有量が3重量部未満であると、硬化物の耐吸湿リフロー性、耐熱衝撃性が不十分となる場合がある。
本発明の硬化性エポキシ樹脂組成物は、さらに、硬化剤及び硬化促進剤、又は、硬化触媒を含んでいてもよい。
[硬化剤]
本発明の硬化性エポキシ樹脂組成物における硬化剤は、エポキシ基を有する化合物を硬化させる働きを有する化合物である。上記硬化剤としては、エポキシ樹脂用硬化剤として公知乃至慣用の硬化剤を使用することができる。上記硬化剤としては、中でも、25℃で液状の酸無水物が好ましく、例えば、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、ドデセニル無水コハク酸、メチルエンドメチレンテトラヒドロ無水フタル酸などが挙げられる。また、例えば、無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルシクロヘキセンジカルボン酸無水物などの常温(約25℃)で固体状の酸無水物は、常温(約25℃)で液状の酸無水物に溶解させて液状の混合物とすることで、本発明における硬化剤として使用することができる。なお、硬化剤は1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて使用することができる。上述のように、上記硬化剤としては、硬化物の耐熱性、耐光性、耐クラック性(クラックを生じにくい特性)の観点で、飽和単環炭化水素ジカルボン酸の無水物(環にアルキル基等の置換基が結合したものも含む)が好ましい。
また、本発明においては、上記硬化剤として、商品名「リカシッド MH−700」、「リカシッド MH−700F」(以上、新日本理化(株)製)、商品名「HN−5500」(日立化成工業(株)製)等の市販品を使用することもできる。
硬化剤の含有量(配合量)としては、特に限定されないが、本発明の硬化性エポキシ樹脂組成物に含まれるエポキシ基を有する化合物の全量(100重量部)に対して、50〜200重量部が好ましく、より好ましくは100〜145重量部である。より具体的には、本発明の硬化性エポキシ樹脂組成物中に含まれる全てのエポキシ基を有する化合物におけるエポキシ基1当量当たり、0.5〜1.5当量となる割合で使用することが好ましい。硬化剤の含有量が50重量部を下回ると、硬化が不十分となり、硬化物の強靱性が低下する傾向がある。一方、硬化剤の含有量が200重量部を上回ると、硬化物が着色して色相が悪化する場合がある。
[硬化促進剤]
本発明の硬化性エポキシ樹脂組成物における硬化促進剤は、エポキシ基を有する化合物が硬化剤により硬化する際に、硬化速度を促進する機能を有する化合物である。上記硬化促進剤としては、公知乃至慣用の硬化促進剤を使用することができ、例えば、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン−7(DBU)、及びその塩(例えば、フェノール塩、オクチル酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、ギ酸塩、テトラフェニルボレート塩);1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノネン−5(DBN)、及びその塩(例えば、フェノール塩、オクチル酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、ギ酸塩、テトラフェニルボレート塩);ベンジルジメチルアミン、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミンなどの3級アミン;2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−エチル−4−メチルイミダゾールなどのイミダゾール類;リン酸エステル、トリフェニルホスフィンなどのホスフィン類;テトラフェニルホスホニウムテトラ(p−トリル)ボレートなどのホスホニウム化合物;オクチル酸スズ、オクチル酸亜鉛などの有機金属塩;金属キレートなどが挙げられる。硬化促進剤は1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
また、本発明においては、上記硬化促進剤として、商品名「U−CAT SA 506」、「U−CAT SA 102」、「U−CAT 5003」、「U−CAT 18X」、「U−CAT 18XD」、「12XD」(開発品)(以上、サンアプロ(株)製)、商品名「TPP−K」、「TPP−MK」(以上、北興化学工業(株)製)、商品名「PX−4ET」(日本化学工業(株)製)等の市販品を使用することもできる。
上記硬化促進剤の含有量(配合量)は、特に限定されないが、硬化性エポキシ樹脂組成物に含まれるエポキシ基を有する化合物の全量(100重量部)に対して、0.05〜5重量部が好ましく、より好ましくは0.1〜3重量部、さらに好ましくは0.2〜3重量部、特に好ましくは0.25〜2.5重量部である。硬化促進剤の含有量が0.05重量部未満であると、硬化促進効果が不十分となる場合がある。一方、硬化促進剤の含有量が5重量部を超えると、硬化物が着色して色相が悪化する場合がある。
[硬化触媒]
本発明の硬化性エポキシ樹脂組成物においては、上述の硬化剤及び硬化促進剤の代わりに、硬化触媒を用いることもできる。硬化剤及び硬化促進剤を用いた場合と同様に、硬化触媒を用いることによって、エポキシ基を有する化合物の硬化反応を進行させ、硬化物を得ることができる。上記硬化触媒としては、特に限定されないが、紫外線照射又は加熱処理を施すことによりカチオン種を発生して、重合を開始させるカチオン触媒(カチオン重合開始剤)を用いることができる。なお、硬化触媒は1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
紫外線照射によりカチオン種を発生するカチオン触媒としては、例えば、ヘキサフルオロアンチモネート塩、ペンタフルオロヒドロキシアンチモネート塩、ヘキサフルオロホスフェート塩、ヘキサフルオロアルゼネート塩などが挙げられる。上記カチオン触媒としては、例えば、商品名「UVACURE1590」(ダイセル・サイテック(株)製)、商品名「CD−1010」、「CD−1011」、「CD−1012」(以上、米国サートマー製)、商品名「イルガキュア264」(チバ・ジャパン(株)製)、商品名「CIT−1682」(日本曹達(株)製)等の市販品を好ましく使用することもできる。
加熱処理を施すことによりカチオン種を発生するカチオン触媒としては、例えば、アリールジアゾニウム塩、アリールヨードニウム塩、アリールスルホニウム塩、アレン−イオン錯体などを挙げることができ、商品名「PP−33」、「CP−66」、「CP−77」(以上、(株)ADEKA製)、商品名「FC−509」(スリーエム製)、商品名「UVE1014」(G.E.製)、商品名「サンエイド SI−60L」、「サンエイド SI−80L」、「サンエイド SI−100L」、「サンエイド SI−110L」(以上、三新化学工業(株)製)、商品名「CG−24−61」(チバ・ジャパン製)等の市販品を好ましく使用することができる。さらに、アルミニウムやチタンなどの金属とアセト酢酸若しくはジケトン類とのキレート化合物とトリフェニルシラノール等のシラノールとの化合物、又は、アルミニウムやチタンなどの金属とアセト酢酸若しくはジケトン類とのキレート化合物とビスフェノールS等のフェノール類との化合物であってもよい。
硬化触媒の含有量(配合量)は、特に限定されないが、硬化性エポキシ樹脂組成物中に含まれるエポキシ基を有する化合物の全量(100重量部)に対して、0.01〜15重量部が好ましく、より好ましくは0.01〜12重量部、さらに好ましくは0.05〜10重量部、特に好ましくは0.1〜10重量部である。硬化触媒を上記範囲内で使用することにより、耐熱性、耐光性、透明性に優れた硬化物を得ることができる。
[芳香環を有しないグリシジルエーテル系エポキシ化合物]
本発明の硬化性エポキシ樹脂組成物は、エポキシ化合物として上記脂環式エポキシ化合物以外にも、さらに、芳香環を有しないグリシジルエーテル系エポキシ化合物を含んでいてもよい。上記芳香環を有しないグリシジルエーテル系エポキシ化合物を含むことは、硬化物の高い耐熱性を損なうことなく耐クラック性を向上させることができる点で好ましく、特に、硬化物の高い耐熱性及び耐光性を損なうことなく耐クラック性を向上させることができる点で好ましい。
上記芳香環を有しないグリシジルエーテル系エポキシ化合物には、脂肪族グリシジルエーテル系エポキシ化合物、及び、芳香族グリシジルエーテル系エポキシ化合物を核水添した化合物が含まれる。上記芳香環を有しないグリシジルエーテル系エポキシ化合物としては、例えば、商品名「EPICLON703」、「EPICLON707」、「EPICLON720」、「EPICLON725」(DIC(株)製)、商品名「YH−300」、「YH−315」、「YH−324」、「PG−202」、「PG−207」、「サントートST−3000」(新日鐵化学(株)製)、商品名「リカレジンDME−100」、「リカレジンHBE−100」(新日本理化(株)製)、商品名「デナコールEX−212」、「デナコールEX−321」(ナガセケムテックス(株)製)、商品名「YX8000」、「YX8034」(三菱化学(株)製)等の市販品を好ましく使用することができる。なお、芳香環を有しないグリシジルエーテル系エポキシ化合物は1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
芳香環を有しないグリシジルエーテル系エポキシ化合物の含有量(配合量)は、特に限定されないが、硬化性エポキシ樹脂組成物に含まれるエポキシ基を有する化合物の全量(全エポキシ化合物)100重量%に対して、10〜70重量%が好ましく、より好ましくは20〜50重量%である。
[ポリオール化合物]
本発明の硬化性エポキシ樹脂組成物は、ポリオール化合物を含んでいてもよい。上記ポリオール化合物を含むことは、硬化物の耐熱性及び耐クラック性をより向上させることができる点で好ましい。上記ポリオール化合物は、分子内(一分子中)に2個以上の水酸基を有する数平均分子量が200以上の重合体(オリゴマー又はポリマー)であり、例えば、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリカーボネートポリオール等が含まれる。なお、上記ポリオール化合物は1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
上記ポリエステルポリオールとしては、例えば、商品名「プラクセル205」、「プラクセル205H」、「プラクセル205U」、「プラクセル205BA」、「プラクセル208」、「プラクセル210」、「プラクセル210CP」、「プラクセル210BA」、「プラクセル212」、「プラクセル212CP」、「プラクセル220」、「プラクセル220CPB」、「プラクセル220NP1」、「プラクセル220BA」、「プラクセル220ED」、「プラクセル220EB」、「プラクセル220EC」、「プラクセル230」、「プラクセル230CP」、「プラクセル240」、「プラクセル240CP」、「プラクセル210N」、「プラクセル220N」、「プラクセルL205AL」、「プラクセルL208AL」、「プラクセルL212AL」、「プラクセルL220AL」、「プラクセルL230AL」、「プラクセル305」、「プラクセル308」、「プラクセル312」、「プラクセルL312AL」、「プラクセル320」、「プラクセルL320AL」、「プラクセルL330AL」、「プラクセル410」、「プラクセル410D」、「プラクセル610」、「プラクセルP3403」、「プラクセルCDE9P」(以上、(株)ダイセル製)等の市販品を使用することができる。
上記ポリエーテルポリオールとしては、例えば、商品名「PEP−101」(フロイント産業(株)製)、商品名「アデカプルロニックL」、「アデカプルロニックP」、「アデカプルロニックF」、「アデカプルロニックR」、「アデカプルロニックTR」、「アデカPEG」(以上、(株)ADEKA製)、商品名「PEG#1000」、「PEG#1500」、「PEG#11000」(以上、日油(株)製)、商品名「ニューポールPE−34」、「ニューポールPE−61」、「ニューポールPE−78」、「ニューポールPE−108」、「PEG−200」、「PEG−600」、「PEG−2000」、「PEG−6000」、「PEG−10000」、「PEG−20000」(以上、三洋化成工業(株)製)、商品名「PTMG1000」、「PTMG1800」、「PTMG2000」(以上、三菱化学(株)製)、「PTMGプレポリマー」(三菱樹脂(株)製)等の市販品を使用することができる。
上記ポリカーボネートポリオールとしては、例えば、商品名「プラクセルCD205PL」、「プラクセルCD205HL」、「プラクセルCD210PL」、「プラクセルCD210HL」、「プラクセルCD220PL」、「プラクセルCD220HL」(以上、(株)ダイセル製)、商品名「UH−CARB50」、「UH−CARB100」、「UH−CARB300」、「UH−CARB90(1/3)」、「UH−CARB90(1/1)」、「UC−CARB100」(以上、宇部興産(株)製)、商品名「PCDL T4671」、「PCDL T4672」、「PCDL T5650J」、「PCDL T5651」、「PCDL T5652」(以上、旭化成ケミカルズ(株)製)等の市販品を使用することができる。
上記ポリオール化合物としては、上記ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリカーボネートポリオール以外のポリオール化合物(「その他のポリオール化合物」と称する場合がある)を使用することもできる。上記その他のポリオール化合物としては、例えば、商品名「YP−50」、「YP−50S」、「YP−55U」、「YP−70」、「ZX−1356−2」、「YPB−43C」、「YPB−43M」、「FX−316」、「FX−310T40」、「FX−280S」、「FX−293」、「YPS−007A30」、「TX−1016」(以上、新日鐵化学(株)製)、商品名「jER1256」、「jER4250」、「jER4275」(以上、三菱化学(株)製)などのフェノキシ樹脂;商品名「エポトートYD−014」、「エポトートYD−017」、「エポトートYD−019」、「エポトートYD−020G」、「エポトートYD−904」、「エポトートYD−907」、「エポトートYD−6020」(以上、新日鐵化学(株)製)、商品名「jER1007」、「jER1009」、「jER1010」、「jER1005F」、「jER1009F」、「jER1006FS」、「jER1007FS」(以上、三菱化学(株)製)などのエポキシ当量が1000g/eq.を超えるビスフェノール型高分子エポキシ樹脂;商品名「Poly bd R−45HT」、「Poly bd R−15HT」、「Poly ip」、「KRASOL」(以上、出光興産(株)製)、商品名「α−ωポリブタジエングリコール G−1000」、「α−ωポリブタジエングリコール G−2000」、「α−ωポリブタジエングリコール G−3000」(以上、日本曹達(株)製)などの水酸基を有するポリブタジエン類;商品名「ヒタロイド3903」、「ヒタロイド3904」、「ヒタロイド3905」、「ヒタロイド6500」、「ヒタロイド6500B」、「ヒタロイド3018X」(以上、日立化成工業(株)製)、商品名「アクリディックDL−1537」、「アクリディックBL−616」、「アクリディックAL−1157」、「アクリディックA−322」、「アクリディックA−817」、「アクリディックA−870」、「アクリディックA−859−B」、「アクリディックA−829」、「アクリディックA−49−394−IM」(以上、DIC(株)製)、商品名「ダイヤナールSR−1346」、「ダイヤナールSR−1237」、「ダイヤナールAS−1139」(以上、三菱レイヨン(株)製)などのアクリルポリオール等の市販品を使用することができる。
上記ポリオール化合物の含有量(配合量)は、特に限定されないが、硬化性エポキシ樹脂組成物に含まれるエポキシ基を有する化合物の全量(全エポキシ化合物)100重量部に対して、1〜50重量部が好ましく、より好ましくは1.5〜40重量部、さらに好ましくは5〜30重量部である。ポリオール化合物の含有量が50重量部を超えると、硬化物のTgが低下し過ぎて、加熱による体積変化が大きくなり、光半導体装置の不点灯等の不具合が起こる場合がある。ポリオール化合物の含有量が1重量部未満であると、硬化物の耐熱性、耐光性が不足する場合がある。
[ゴム粒子]
本発明の硬化性エポキシ樹脂組成物は、ゴム粒子を含んでいてもよい。ゴム粒子としては、例えば、粒子状NBR(アクリロニトリル−ブタジエンゴム)、反応性末端カルボキシル基NBR(CTBN)、メタルフリーNBR、粒子状SBR(スチレン−ブタジエンゴム)等が挙げられる。また、上記ゴム粒子としては、例えば、ゴム弾性を有するコア部分と、該コア部分を被覆する少なくとも1層のシェル層とからなる多層構造(コアシェル構造)を有するゴム粒子などが挙げられる。上記コアシェル構造を有するゴム粒子としては、特に、表面に脂環式エポキシ化合物と反応し得る官能基としてヒドロキシル基及び/又はカルボキシル基を有し、平均粒子径が10〜500nm、最大粒子径が50〜1000nmであり、該ゴム粒子の屈折率と該ゴム粒子を含む硬化性エポキシ樹脂組成物の硬化物の屈折率との差が±0.02以内であるものが好ましい。上記ゴム粒子の配合量は、必要に応じて適宜調整することができ、特に限定されないが、硬化性エポキシ樹脂組成物に含まれるエポキシ基を有する化合物の全量(100重量部)に対して、0.5〜30重量部が好ましく、より好ましくは1〜20重量部である。ゴム粒子の使用量が0.5重量部を下回ると、硬化物の耐クラック性が低下する傾向があり、一方、ゴム粒子の使用量が30重量部を上回ると、硬化物の耐熱性及び透明性が低下する傾向がある。
[添加剤]
本発明の硬化性エポキシ樹脂組成物は、上記以外にも、本発明の効果を損なわない範囲内で各種添加剤を含有していてもよい。上記添加剤として、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリンなどの水酸基を有する化合物を使用すると、反応を緩やかに進行させることができる。その他にも、粘度や透明性を損なわない範囲内で、シリコーン系やフッ素系消泡剤、レベリング剤、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシランや3−メルカプトプロピルトリメトキシシランなどのシランカップリング剤、界面活性剤、シリカ、アルミナなどの無機充填剤、難燃剤、着色剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、イオン吸着体、顔料、蛍光体、離型剤などの慣用の添加剤を使用することができる。
本発明の硬化性エポキシ樹脂組成物は、特に限定されないが、上記の各成分を、必要に応じて加熱した状態で攪拌・混合することにより調製することができる。なお、本発明の硬化性エポキシ樹脂組成物は、各成分があらかじめ混合されたものをそのまま使用する1液系の組成物として使用することもできるし、例えば、別々に保管しておいた2以上の成分を使用前に所定の割合で混合して使用する多液系(例えば、2液系)の組成物として使用することもできる。
本発明の硬化性エポキシ樹脂組成物の25℃における粘度は、60〜6000mPa・sであり、好ましくは100〜5500mPa・s、より好ましくは150〜5000mPa・sである。25℃における粘度が60mPa・s未満であると、硬化物の耐熱性が低下する傾向がある。一方、25℃における粘度が6000mPa・sを超えると、注型時の取り扱い性が低下したり、硬化物に注型不良に由来する不具合が生じやすくなる傾向がある。なお、硬化性エポキシ樹脂組成物の25℃における粘度は、例えば、デジタル粘度計(型番「DVU−EII型」、(株)トキメック製)を用いて、ローター:標準1°34′×R24、温度:25℃、回転数:0.5〜10rpmの条件で測定することができる。
<硬化物>
本発明の硬化性エポキシ樹脂組成物を硬化させることにより、耐熱性、耐光性、及び耐熱衝撃性に優れ、特に、耐吸湿リフロー性に優れた硬化物を得ることができる。硬化の際の加熱温度(硬化温度)は、特に限定されないが、45〜200℃が好ましく、より好ましくは100〜190℃、さらに好ましくは100〜180℃である。また、硬化の際に加熱する時間(硬化時間)は、特に限定されないが、30〜600分が好ましく、より好ましくは45〜540分、さらに好ましくは60〜480分である。硬化温度と硬化時間が上記範囲の下限値より低い場合は、硬化が不十分となり、逆に上記範囲の上限値より高い場合は、樹脂成分の分解が起きる場合があるので、いずれも好ましくない。硬化条件は種々の条件に依存するが、例えば、硬化温度を高くした場合は硬化時間を短く、硬化温度を低くした場合は硬化時間を長くする等により、適宜調整することができる。
<光半導体封止用樹脂組成物>
本発明の硬化性エポキシ樹脂組成物は、光半導体封止用樹脂組成物として好ましく使用できる。上記光半導体封止用樹脂組成物として用いることにより、高い耐熱性、耐光性、及び耐熱衝撃性を有し、特に耐吸湿リフロー性に優れた硬化物により光半導体素子が封止された光半導体装置が得られる。上記光半導体装置は、高出力、高輝度の光半導体素子を備える場合であっても、経時で光度が低下しにくく、特に、高湿条件下で保管された後にリフロー工程にて加熱された場合でも光度低下等の劣化が生じにくい。
<光半導体装置>
本発明の光半導体装置は、本発明の硬化性エポキシ樹脂組成物(光半導体封止用樹脂組成物)の硬化物により光半導体素子が封止された光半導体装置である。光半導体素子の封止は、上述の方法で調製した硬化性エポキシ樹脂組成物を所定の成形型内に注入し、所定の条件で加熱硬化して行う。これにより、硬化性エポキシ樹脂組成物の硬化物により光半導体素子が封止された光半導体装置が得られる。硬化温度と硬化時間は、硬化物の調製時と同様の範囲で設定することができる。
特に、本発明の硬化性エポキシ樹脂組成物は、一定の空間に流し込んだ後に硬化させる態様で用いられる封止剤として好ましく使用できる。本発明の硬化性エポキシ樹脂組成物は、上述の一定の空間において硬化させた後、高温(例えば、リフロー工程における熱履歴)や熱衝撃(例えば、冷熱サイクル)による負荷が加えられた場合にも、剥離やクラックを生じにくいという効果を発揮できるためである。従って、本発明の硬化性エポキシ樹脂組成物は、特に、LEDのPLCC封止材、砲弾型のLEDのインナー封止材、フリップチップ封止材などを形成するための封止剤として好ましく使用することができる。
本発明の硬化性エポキシ樹脂組成物は、上述の光半導体素子の封止用途に限定されず、例えば、接着剤、電気絶縁材、積層板、コーティング、インク、塗料、シーラント、レジスト、複合材料、透明基材、透明シート、透明フィルム、光学素子、光学レンズ、光学部材、光造形、電子ペーパー、タッチパネル、太陽電池基板、光導波路、導光板、ホログラフィックメモリなどの用途にも使用することができる。
以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
製造例1
(アクリル重合体エマルション(E1)、アクリル重合体粉体(P1)の製造)
攪拌機、還流冷却管、滴下ポンプ、温度制御装置、及び窒素導入管を備えた2リットルのセパラブルフラスコにイオン交換水585.0gを仕込み、攪拌を行った。
別途、メタクリル酸メチル453.5g、メタクリル酸n−ブチル71.5g、ジ−2−エチルヘキシルスルホコハク酸アンモニウム5.25g、及びイオン交換水262.5gをホモジナイザー(25000rpm)で乳化処理して単量体混合物(M1)を調製し、該単量体混合物(M1)のうちの10%を上記フラスコ内に投入し、その後、窒素雰囲気下で80℃に昇温した。次いで、予め調製した過硫酸アンモニウム0.30gの水溶液(イオン交換水15.0gに溶解させた)を、上記フラスコ内に一括仕込みし、60分間保持して、シード粒子を形成させた。さらに、シード粒子が形成された上記フラスコ内に残りの単量体混合物(M1)を180分かけて滴下し、滴下後1時間保持し、第1段目の重合を終了した。
次いで、メタクリル酸メチル219.3g、メタクリル酸5.7g、ジ−2−エチルヘキシルスルホコハク酸アンモニウム2.25g、及びイオン交換水112.5gをホモジナイザー(25000rpm)で乳化処理して得られた単量体混合物を、上記フラスコ内に90分かけて滴下し、滴下後1時間保持して、第2段目の重合を終了し、平均粒子径0.84μmのアクリル重合体エマルション(E1)を得た。上記アクリル重合体エマルション(E1)におけるアクリルモノマーの組成から、第1段目の重合により形成したコア成分のガラス転移温度は90.6℃、溶解度パラメータ(Fedors法)は20.45であり、第2段目の重合により形成したシェル成分のガラス転移温度は106.9℃、溶解度パラメータ(Fedors法)は20.66である。
得られたアクリル重合体エマルション(E1)を噴霧乾燥処理し、アクリル重合体粉体(P1)を得た。
製造例2〜6
表1に記載の原料組成及び重合条件に変更したこと以外は製造例1と同様にして、アクリル重合体エマルション(E2)〜(E6)、及びアクリル重合体粉体(P2)〜(P6)を得た。
製造例7
(アクリル重合体エマルション(E7)、アクリル重合体粉体(P7)の製造)
攪拌機、還流冷却管、滴下ポンプ、温度制御装置、及び窒素導入管を備えた2リットルのセパラブルフラスコにイオン交換水624gを仕込み、攪拌を行った。
別途、メタクリル酸メチル483.7g、メタクリル酸n−ブチル76.3gを混合し、第1段目の重合に用いる単量体混合物(M7)を調製した。上記単量体混合物(M7)のうちの40.0gを上記フラスコ内に投入し、その後、窒素雰囲気下で80℃に昇温した。次いで、予め調製した過硫酸アンモニウム0.32gの水溶液(イオン交換水16.0gに溶解させた)を、上記フラスコ内に一括仕込みし、60分間保持して、シード粒子を形成させた。さらに、シード粒子が形成された上記フラスコ内に、残りの単量体混合物(M7)520.0g、ジ−2−エチルヘキシルスルホコハク酸アンモニウム5.6g、及びイオン交換水280.0gをホモジナイザー(25000rpm)で乳化処理して得られた混合物を210分かけて滴下し、1時間保持して、第1段目の重合を終了した。
次いで、上記フラスコ内に、メタクリル酸メチル233.9g、メタクリル酸6.1g、ジ−2−エチルヘキシルスルホコハク酸アンモニウム2.4g、及びイオン交換水120.0gをホモジナイザー(25000rpm)で乳化処理して得られた単量体混合物を90分かけて滴下し、滴下後1時間保持して、第2段目の重合を終了し、平均粒子径0.81μmのアクリル重合体エマルション(E7)を得た。上記アクリル重合体エマルション(E7)におけるアクリルモノマーの組成から、第1段目の重合により形成したコア成分のガラス転移温度は90.6℃、溶解度パラメータ(Fedors法)は20.45であり、第2段目の重合により形成したシェル成分のガラス転移温度は106.9℃、溶解度パラメータ(Fedors法)は20.66である。
得られたアクリル重合体エマルション(E7)を噴霧乾燥処理し、アクリル重合体粉体(P7)を得た。
製造例8
(アクリル重合体エマルション(E8)、アクリル重合体粉体(P8)の製造)
攪拌機、還流冷却管、滴下ポンプ、温度制御装置、及び窒素導入管を備えた2リットルのセパラブルフラスコにイオン交換水585.0gを仕込み、攪拌を行った。
別途、メタクリル酸メチル672.75g、メタクリル酸n−ブチル71.5g、メタクリル酸5.72g、ジ−2−エチルヘキシルスルホコハク酸アンモニウム7.5g、及びイオン交換水375.0gをホモジナイザー(25000rpm)で乳化処理して単量体混合物(M8)を調製し、該単量体混合物(M8)のうちの10%を上記フラスコに投入した後、窒素雰囲気下で80℃に昇温した。次いで、予め調製した過硫酸アンモニウム0.30gの水溶液(イオン交換水15.0gに溶解させた)を、上記フラスコ内に一括仕込みして、60分間保持して、シード粒子を形成させた。さらに、シード粒子が形成された上記フラスコ内に、残りの単量体混合物(M8)を270分かけて滴下し、滴下後1時間保持して、重合を終了して、平均粒子径0.62μmのアクリル重合体エマルション(E8)を得た。上記アクリル重合体エマルション(E8)におけるアクリルモノマーの組成から、ガラス転移温度は95.3℃、溶解度パラメータ(Fedors法)は20.52である。
得られたアクリル重合体エマルション(E8)を噴霧乾燥処理し、アクリル重合体粉体(P8)を得た。
Figure 0006010550
実施例1
脂環式エポキシ化合物(商品名「セロキサイド2021P」、(株)ダイセル製)100重量部、及びアクリル重合体粉体(P1)10重量部を、自公転式攪拌装置(商品名「あわとり練太郎AR−250」、(株)シンキー製)を使用して均一に混合し、脱泡してA剤を得た。
硬化剤(酸無水物)(商品名「MH−700F」、新日本理化(株)製)110重量部、硬化促進剤(商品名「U−CAT 18XD」、サンアプロ(株)製)0.5重量部、及びエチレングリコール(和光純薬工業(株)製)3重量部を、自公転式攪拌装置(商品名「あわとり練太郎AR−250」、(株)シンキー製)を使用して均一に混合し、脱泡してB剤を得た。
上記で得たA剤とB剤とを[A剤/B剤](重量比)=100/100の割合で、自公転式攪拌装置(商品名「あわとり練太郎AR−250」、(株)シンキー製)を使用して均一に混合し、脱泡して、硬化性エポキシ樹脂組成物を得た。
さらに、上記で得た硬化性エポキシ樹脂組成物を図1に示す光半導体のリードフレーム(InGaN素子、3.5mm×2.8mm)に注型した後、120℃のオーブン(樹脂硬化オーブン)で5時間加熱することで、上記硬化性エポキシ樹脂組成物の硬化物により光半導体素子を封止した光半導体装置を得た。なお、図1において、100はリフレクター(光反射用樹脂組成物)、101は金属配線、102は光半導体素子、103はボンディングワイヤ、104は硬化物(封止材)を示す。
実施例2〜14、比較例1〜8
A剤、B剤の組成を表2、表3に示す組成に変更したこと以外は実施例1と同様にして、硬化性エポキシ樹脂組成物を調製した。また、実施例1と同様に光半導体装置を作製した。なお、表2、表3に示すように、実施例2、比較例2においては硬化性エポキシ樹脂組成物の構成成分としてB剤は使用せず、A剤のみを使用した。
<評価>
実施例及び比較例で得られた光半導体装置を用いて、下記の評価試験を実施した。
[通電試験]
実施例及び比較例で得られた光半導体装置(各硬化性エポキシ樹脂組成物につき10個用いた)の全光束を全光束測定機を用いて測定した(「初期の全光束」とした)。さらに、60℃、90%RHの恒温槽内で1000時間、光半導体装置に20mAの電流を流した後の全光束を測定した(「1000時間後の全光束」とした)。そして、次式から光度維持率を算出し、10個の光半導体装置のうち、光度維持率が90%未満であった光半導体装置の個数を計測した。結果を表2、3に示す。
(光度維持率(%))
=100×(1000時間後の全光束(lm))/(初期の全光束(lm))
[リフロー後の光度維持率]
実施例及び比較例で得られた光半導体装置(各硬化性エポキシ樹脂組成物につき10個用いた)の全光束を全光束測定機を用いて測定した(「初期の全光束」とした)。さらに、上記光半導体装置を30℃、70%RHの条件下に168時間置いて吸湿させた後、リフロー炉に入れ、下記加熱条件にて加熱した。その後、上記光半導体装置を室温環境下に取り出して放冷した後、再度リフロー炉に入れて同条件で加熱した。即ち、当該試験においては、光半導体装置に対して下記加熱条件による熱履歴を二度与えた。
〔加熱条件(光半導体装置の表面温度基準)〕
(1)予備加熱:150〜190℃で60〜120秒
(2)予備加熱後の本加熱:217℃以上で60〜150秒、最高温度260℃
但し、予備加熱から本加熱に移行する際の昇温速度は最大で3℃/秒に制御した。
図2には、リフロー炉による加熱の際の光半導体装置の表面温度プロファイル(二度の加熱のうち一方の加熱における温度プロファイル)の一例を示す。
その後、光半導体装置の全光束を測定した(「リフロー後の全光束」とした)。そして、次式から光度維持率を算出し、10個の光半導体装置のうち、光度維持率が90%未満であった光半導体装置の個数を計測した。結果を表2、3に示す。
(光度維持率(%))
=100×(リフロー後の全光束(lm))/(初期の全光束(lm))
[レッドインク試験(リフロー後)]
実施例及び比較例で得られた光半導体装置(各硬化性エポキシ樹脂組成物につき10個用いた)を、上記リフロー後の光度維持率測定と同様の条件で加熱処理した。次に、加熱処理後の光半導体装置を、25℃において、レッドインク(水性)中に4時間浸漬した。その後、レッドインクから取り出し、光半導体装置の内部にまでレッドインクが浸透したか否か(浸透した場合には電極が赤く染色する)を、デジタルマイクロスコープ(VHX−900、(株)キーエンス製)を使用して観察した。10個の光半導体装置のうち、レッドインクが浸透した光半導体装置の個数を計測した。結果を表2、3に示す。なお、レッドインクの浸透は、硬化物の剥離及び/又はクラックが生じていることを示唆するものである。
[熱衝撃試験]
実施例及び比較例で得られた光半導体装置(各硬化性エポキシ樹脂組成物につき10個用いた)の全光束を全光束測定機を用いて測定した(「初期の全光束」とした)。さらに、上記光半導体装置に対し、−40℃の雰囲気下に15分曝露し、続いて、120℃の雰囲気下に15分曝露することを1サイクルとした熱衝撃を、熱衝撃試験機を用いて1000サイクル分与えた。その後、光半導体装置の全光束を測定した(「熱衝撃後の全光束」とした)。そして、次式から光度維持率を算出し、10個の光半導体装置のうち、光度維持率が90%未満であった光半導体装置の個数を計測した。結果を表2、3に示す。
(光度維持率(%))
=100×(熱衝撃後の全光束(lm))/(初期の全光束(lm))
Figure 0006010550
Figure 0006010550
なお、実施例、比較例、製造例で使用した成分は、以下の通りである。
MMA:メタクリル酸メチル
n−BMA:メタクリル酸n−ブチル
BA:アクリル酸n−ブチル
i−BMA:メタクリル酸i−ブチル
MAA:メタクリル酸
HEMA:メタクリル酸2−ヒドロキシエチル
CEL2021P(セロキサイド2021P):3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(3,4−エポキシ)シクロヘキサンカルボキシレート、(株)ダイセル製
MA−DGIC:モノアリルジグリシジルイソシアヌレート、四国化成工業(株)製
セロキサイド3000:1,2,8,9−ジエポキシリモネン、(株)ダイセル製
YD−128:ビスフェノールA型エポキシ樹脂、新日鐵化学(株)製
Z−6040:シランカップリング剤、東レ・ダウコーニング(株)製
SI−100L(サンエイド SI−100L):アリールスルホニウム塩、三新化学工業(株)製
MH−700F(リカシッド MH−700F):硬化剤、新日本理化(株)製
U−CAT 18XD:硬化促進剤、サンアプロ(株)製
エチレングリコール:和光純薬工業(株)製
試験機器
・樹脂硬化オーブン
エスペック(株)製 GPHH−201
・恒温槽
エスペック(株)製 小型高温チャンバー ST−120B1
・全光束測定機
オプトロニックラボラトリーズ社製 マルチ分光放射測定システム OL771
・熱衝撃試験機
エスペック(株)製 小型冷熱衝撃装置 TSE−11−A
・リフロー炉
日本アントム(株)製、UNI−5016F
本発明の硬化性エポキシ樹脂組成物は、光半導体封止用樹脂組成物(特に、LEDのPLCC封止材、砲弾型のLEDのインナー封止材、フリップチップ封止材などを形成するための封止剤)として好ましく使用できる。また、本発明の硬化性エポキシ樹脂組成物は、例えば、接着剤、電気絶縁材、積層板、コーティング、インク、塗料、シーラント、レジスト、複合材料、透明基材、透明シート、透明フィルム、光学素子、光学レンズ、光学部材、光造形、電子ペーパー、タッチパネル、太陽電池基板、光導波路、導光板、ホログラフィックメモリなどの用途にも使用することができる。
100:リフレクター(光反射用樹脂組成物)
101:金属配線
102:光半導体素子
103:ボンディングワイヤ
104:硬化物(封止材)

Claims (8)

  1. 脂環式エポキシ化合物と、溶解度パラメータ(Fedors法)が19.5〜21.5[MPa1/2]であるコアシェル型アクリルポリマー粒子とを含有し、
    前記コアシェル型アクリルポリマー粒子のコアを構成するアクリルポリマーのガラス転移温度が60〜120℃、シェルを構成するアクリルポリマーのガラス転移温度が60〜120℃であり、
    前記コアシェル型アクリルポリマー粒子のコアを構成するアクリルポリマーを構成する単量体成分の全量(100重量%)に対する芳香族ビニル単量体の割合が5重量%以下であり、
    前記コアシェル型アクリルポリマー粒子のコアを構成するアクリルポリマーのガラス転移温度とコアシェル型アクリルポリマー粒子のシェルを構成するアクリルポリマーのガラス転移温度の差[コアシェル型アクリルポリマー粒子のシェルを構成するアクリルポリマーのガラス転移温度−コアシェル型アクリルポリマー粒子のコアを構成するアクリルポリマーのガラス転移温度]が、−5〜60℃であり、
    前記コアシェル型アクリルポリマー粒子の含有量が、前記脂環式エポキシ化合物100重量部に対して1〜30重量部であり、
    25℃における粘度が60〜6000mPa・sであることを特徴とする硬化性エポキシ樹脂組成物。
  2. さらに、下記式(I)で表される化合物を含む請求項1に記載の硬化性エポキシ樹脂組成物。
    Figure 0006010550

    [式(I)中、R1及びR2は、同一又は異なって、水素原子又は炭素数1〜8のアルキル基を示す。]
  3. 前記脂環式エポキシ化合物が、下記式(1)で表される化合物である請求項1又は2に記載の硬化性エポキシ樹脂組成物。
    Figure 0006010550

    [式(1)中、Xは1価の有機基を示す。]
  4. 前記脂環式エポキシ化合物が、下記式(2−1)で表される化合物である請求項1〜3のいずれか1項に記載の硬化性エポキシ樹脂組成物。
    Figure 0006010550
  5. さらに、硬化剤及び硬化促進剤、又は硬化触媒を含む請求項1〜4のいずれか1項に記載の硬化性エポキシ樹脂組成物。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の硬化性エポキシ樹脂組成物硬化物。
  7. 光半導体封止用樹脂組成物である請求項1〜5のいずれか1項に記載の硬化性エポキシ樹脂組成物。
  8. 請求項7に記載の硬化性エポキシ樹脂組成物の硬化物により光半導体素子が封止された光半導体装置。
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