JP5754549B2 - 摩擦ブレーキ装置 - Google Patents
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Description
本発明は、摩擦ブレーキ装置に係り、更に詳細にはブレーキロータに摩擦部材を押圧することにより摩擦力を発生させる摩擦ブレーキ装置に係る。
摩擦ブレーキ装置の一つとして、例えば本願出願人の出願にかかる下記の特許文献1に記載されている如く、一対の摩擦部材を有し、各摩擦部材がブレーキロータの二つの部位に対し押圧されるブレーキ装置が既に知られている。特に、下記の特許文献1に記載されたブレーキ装置に於いては、各摩擦部材がブレーキロータのディスク部の側面に対し押圧されると共に、ブレーキロータの外周の円筒部の内面に対し押圧される。
この種のブレーキ装置に於いては、摩擦部材がブレーキロータのディスク部の側面に対しその回転軸線の周りに相対的に公転しつつ摩擦係合すること及び摩擦部材がブレーキロータの円筒部の内面と摩擦係合することの両方によって制動トルクが発生される。よって、摩擦部材がブレーキロータのディスク部の側面に対してしか押圧されないブレーキ装置に比して、高い制動トルクを発生させることができる。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記公開公報に記載された摩擦ブレーキ装置に於いては、一対の摩擦部材及びそれらを押圧する一対の押圧装置は、ブレーキロータの外周部を部分的に跨ぐキャリパによりブレーキロータの両側に於いて支持されている。そして各摩擦部材はブレーキロータのディスク部の側面との間の摩擦力によって揺動軸線の周りに揺動せしめられることにより、ブレーキロータの外周の円筒部の内面と摩擦係合せしめられる。
上記公開公報に記載された摩擦ブレーキ装置に於いては、一対の摩擦部材及びそれらを押圧する一対の押圧装置は、ブレーキロータの外周部を部分的に跨ぐキャリパによりブレーキロータの両側に於いて支持されている。そして各摩擦部材はブレーキロータのディスク部の側面との間の摩擦力によって揺動軸線の周りに揺動せしめられることにより、ブレーキロータの外周の円筒部の内面と摩擦係合せしめられる。
各摩擦部材はブレーキロータが何れの方向へ回転する場合にも揺動軸線の周りに揺動可能でなければならず、そのためキャリパは各摩擦部材が両方向へ揺動することを許す大きさを有していなければならない。また、押圧装置の押圧力の反力がキャリパに作用するため、ブレーキロータの両側にて円弧状に延在する部分が互いに離れる方向へ付勢される。かくして付勢される応力によってキャリパが変形されると、制動力を効果的に発生させることができない。そのためキャリパはその変形を抑制する強度や大きさを有していなければならない。よって、上記公開公報に記載されている如き摩擦ブレーキ装置に於いて高い制動トルクを発生させるためには、キャリパの大型化が必要であり、キャリパの大型化を必要とせずに高い制動トルクを発生する上で改善の余地がある。
本発明の主要な目的は、摩擦部材がブレーキロータのディスク部及び他の部位に摩擦係合することによって制動トルクが発生される摩擦ブレーキ装置に於いて、装置の大型化を招来することなく高い制動トルクを発生させることである。
〔課題を解決するための手段及び発明の効果〕
〔課題を解決するための手段及び発明の効果〕
本発明によれば、回転軸線に沿って互いに隔置され回転軸線の周りに全周に亘り延在する第一及び第二のディスク部と、第一及び第二のディスク部の外周部を一体に接続する接続部とを有するブレーキロータと、第一及び第二のディスク部の間にて静止部材により回転軸線に平行な自転軸線の周りに回転可能に支持された第一及び第二の回転摩擦部材と、それぞれ第一及び第二のディスク部と第一及び第二の回転摩擦部材との間の摩擦力に依存せずにブレーキロータと第一及び第二の回転摩擦部材との間にて回転トルクを相互に伝達する第一及び第二の回転トルク伝達機構と、第一及び第二のディスク部の間にて静止部材により支持され、第一及び第二のディスク部の互いに対向する第一及び第二の摩擦面に対しそれぞれ第一及び第二の回転摩擦部材を押圧する第一及び第二の押圧装置と、を有することを特徴とする摩擦ブレーキ装置が提供される。
この構成によれば、第一及び第二の回転トルク伝達機構によりブレーキロータの回転トルクが第一及び第二の回転摩擦部材へ伝達され、第一及び第二の回転摩擦部材は自転軸線の周りに回転する。よって、各回転摩擦部材はブレーキロータのディスク部の側面に摩擦係合した状態にて回転軸線の周りに公転すると共に自転軸線の周りに自転し、自転による摩擦トルクは対応する回転トルク伝達機構により制動トルクとしてブレーキロータへ伝達される。従って、摩擦ブレーキ装置は公転の摩擦係合及び自転の摩擦係合により制動トルクを発生するので、公転の摩擦係合のみにより制動トルクが発生される場合に比して、高い制動トルクを発生させることができる。
また、ブレーキロータの外周部を部分的に跨ぎブレーキロータの両側に於いて一対の摩擦部材や押圧装置を支持すると共に押圧装置の押圧力の反力を担持するキャリパは不要である。また、摩擦部材は揺動ではなく自転軸線の周りに自転するので、摩擦部材が揺動する場合に比して、摩擦部材に必要な空間を小さくすることができる。従って、摩擦ブレーキ装置の大型化を招来することなく高い制動トルクを発生させることができる。
また、第一及び第二のディスク部は回転軸線の周りに全周に亘り延在するので、回転軸線の周りに部分的にしか延在しないキャリパの場合に比してブレーキロータの剛性を高くすることができる。更に、第一及び第二の押圧装置は第一及び第二の回転摩擦部材と共に第一及び第二のディスク部の間に配置されているので、これらがブレーキロータの両側に配置されている場合に比して、押圧装置を駆動するために必要な配管等の構造を単純化することができる。
上記構成に於いて、第一及び第二の押圧装置は、それぞれ回転軸線の周りに回転不能に支持された第一及び第二の非回転摩擦部材を介して第一及び第二の回転摩擦部材を第一及び第二の摩擦面に対し押圧し、第一及び第二の回転摩擦部材は、それぞれ一方の側にて第一及び第二の摩擦面に摩擦係合し、他方の側にて第一及び第二の非回転摩擦部材に摩擦係合するようになっていてよい。
この構成によれば、各回転摩擦部材は一方の側にて対応する摩擦面に摩擦係合すると共に、他方の側にて対応する非回転摩擦部材に摩擦係合するので、後者の摩擦係合による摩擦トルクも回転トルク伝達機構により制動トルクとしてブレーキロータへ伝達される。従って、各回転摩擦部材が他方の側にて対応する非回転摩擦部材に摩擦係合しない場合に比して、更に高い制動トルクを発生させることができる。
また、上記構成に於いて、接続部の剛性は第一及び第二のディスク部の剛性よりも高くてよい。
この構成によれば、第一及び第二のディスク部の剛性が接続部の剛性よりも高い場合に比して、第一及び第二の押圧装置の押圧力の反力に起因して第一及び第二のディスク部が互いに離れる方向へ変形する量を低減することができる。よって剛性の大小関係が逆の場合に比して、ブレーキ装置の制動作用を向上させることができる。
上記構成に於いて、接続部は第一及び第二のディスク部の一方と一体に形成され、第一及び第二のディスク部の他方は連結解除可能な連結装置により接続部と一体的に連結されていてよい。
この構成によれば、連結装置による連結が解除された状態にて第一及び第二の回転摩擦部材及び第一及び第二の押圧装置を第一及び第二のディスク部の一方や非回転部材に組み付けることができる。また、連結装置による連結を解除することにより、ブレーキロータを分解することができ、第一及び第二の回転摩擦部材及び第一及び第二の押圧装置にアクセスすることができる。よって、第一及び第二のディスク部が接続部と一体に形成され、一つの部材である場合に比して、ブレーキ装置の組み立てや保守を容易に行うことができる。
上記構成に於いて、第一及び第二の押圧装置は、静止部材に設けられ第一及び第二のディスク部を横切る方向に延在するシリンダボアと、シリンダボアに嵌合する第一及び第二のピストンと、を有し、第一及び第二のピストンはシリンダボアと共働して共通のシリンダ室を郭定していてよい。
この構成によれば、第一及び第二のピストンがそれぞれ対応するシリンダボアに嵌合する場合に比して、シリンダボアの数を低減することができると共に、シリンダ室の圧力を制御するための通路などの数も低減することができる。また、シリンダ室の圧力によるディスク部に対する押圧力の反力を非回転部材によって担持する必要がない。よって第一及び第二のピストンがそれぞれ対応するシリンダボアに嵌合する場合に比して、ブレーキ装置の構造を単純化することができる。
また、第一及び第二のピストンがそれぞれ対応するシリンダボアに嵌合する場合に比して、回転軸線の周りに多数の第一及び第二の回転摩擦部材及び第一及び第二の押圧装置を配設することができる。よって、回転摩擦部材及び押圧装置を小型化しつつそれらの数を多くすることにより、ブレーキ装置を小型化したりブレーキ装置の制動作用を高くしたりすることができる。
上記構成に於いて、ブレーキロータは静止部材と共働して第一及び第二の回転摩擦部材、第一及び第二の押圧装置及び第一及び第二の非回転摩擦部材を収容する密閉空間を郭定していてよい。
この構成によれば、第一及び第二の回転摩擦部材及び第一及び第二の押圧装置は密閉空間に収容されているので、回転摩擦部材及び押圧装置に泥水や粉塵が侵入する虞れを低減し、これによりブレーキ装置の耐久性を向上させることができる。また、回転摩擦部材及び押圧装置に泥水や粉塵が侵入することを抑制するカバー等の必要性を排除することができる。
上記構成に於いて、密閉空間には潤滑液が充填されていてよい。
この構成によれば、第一及び第二のディスク部と第一及び第二の回転摩擦部材との摩擦接触部を潤滑液にて潤滑することができる。よってディスク部及び摩擦部材の異常摩耗を抑制し、摩擦による発熱やブレーキ鳴きを抑制すると共に、潤滑液によるディスク部及び摩擦部材の冷却によってそれらの昇温を抑制することができる。
また上記構成に於いて、第一及び第二の回転摩擦部材は、それぞれ一方の側面にて第一及び第二の摩擦面に摩擦係合し、他方の側面にて第一及び第二の非回転摩擦部材に摩擦係合し、各回転摩擦部材の自転軸線から両側面の摩擦係合部の中心までの距離は同一であってよい。
また上記構成に於いて、第一及び第二の回転摩擦部材は軸部を有し、静止部材により軸部にて自転軸線の周りに回転可能に支持され、それぞれ一方の側面にて第一及び第二の摩擦面に摩擦係合し、他方の側面の側の軸部にて第一及び第二の非回転摩擦部材に摩擦係合してよい。
以下に添付の図を参照しつつ、本発明を幾つかの好ましい実施形態について詳細に説明する。
[第一の実施形態]
[第一の実施形態]
図1は車両用ブレーキ装置として構成された本発明による摩擦ブレーキ装置の第一の実施形態を回転軸線を通る切断面にて切断して示す断面図である。
図1に於いて、10はブレーキ装置を全体的に示しており、ブレーキ装置10は、ブレーキロータ12と、第一及び第二の摩擦部材としてのブレーキパッド14A及び14Bとを有している。ブレーキロータ12は、図には示されていない車輪の回転軸16と共に一体的に回転軸線18の周りに回転する。特に図示の実施形態に於いては、ブレーキロータ12は、回転軸16と一体をなすメインロータ20と、該メインロータと共に一体的に回転するサブロータ22とを有している。メインロータ20及びサブロータ22は同一の金属材料にて形成されている。
メインロータ20は、回転軸線18に沿って互いに隔置されたディスク部20Aと円筒部20Bとを有している。ディスク部20Aは、内周部にて回転軸16と一体に連結され、回転軸線18に垂直に回転軸線18の周りに実質的に円板状に延在している。円筒部20Bは、ディスク部20Aの外周部と一体に接続され、回転軸線18の周りに円筒状に延在している。サブロータ22は、回転軸線18に垂直に回転軸線18の周りに円環板状に延在し、外周部にて円筒部20Bのディスク部20Aとは反対側の端部に複数のボルト24によって連結されている。
尚、ディスク部20A及びサブロータ22は、互いに同一の厚さを有し、円筒部20Bの厚さはディスク部20A及びサブロータ22の厚さよりも小さい。しかし円筒部20Bは、回転軸線18の周りに円筒状に延在しているので、ディスク部20A及びサブロータ22よりも高い剛性を有している。
かくしてディスク部20A及びサブロータ22は、それぞれ回転軸線18に垂直に回転軸線18の周りに延在し回転軸線18に沿って互いに隔置された第一及び第二のディスク部として機能する。円筒部20Bは、ボルト24と共働してディスク部20A及びサブロータ22の外周部を一体的に接続する接続部として機能する。ディスク部20A、円筒部20B及びサブロータ22は、回転軸線18を通る径方向の切断面で見て径方向内方へ開いたコの字形の断面形状をなしている。ディスク部20A及びサブロータ22の互いに対向する面は、回転軸線18に垂直に互いに平行に回転軸線18の周りに全周に亘り延在する第一及び第二の摩擦面をそれぞれ郭定している。
回転軸16は、一対のボールベアリング26を介して車輪支持部材28のスリーブ部28Aにより回転軸線18の周りに回転可能に支持されている。一対のボールベアリング26と回転軸16とスリーブ部28Aとの間の空間は、グリースの如き潤滑剤にて充填されている。一対のボールベアリング26に対し軸線方向両側には一対のシール部材30が配置されており、シール部材30は、ボールベアリング26に粉塵や泥水が侵入しないよう回転軸16とスリーブ部28Aとの間をシールしている。
図には示されていないが、メインロータ20のディスク部20Aは、回転軸線18の周りに互いに90°隔置された状態にて4本のボルト32及びこれに螺合するナットにより車輪のリム部に一体的に連結されるようになっている。従って回転軸16及びブレーキロータ12(メインロータ20及びサブロータ22)は、車輪と共に回転軸線18の周りに回転する。
ブレーキパッド14A及び14Bは、ディスク部20Aとサブロータ22との間に配置され、互いに同一の形状及び大きさを有している。ブレーキパッド14A及び14Bは、それぞれ互いに同軸をなす円板部と軸部とを有し、円板部がディスク部20Aとサブロータ22の側に位置している。ブレーキパッド14Aの円板部は外周部の両側面に摩擦部14AA及び14ABを有し、ブレーキパッド14Bの円板部は外周部の両側面に摩擦部14BA及び14BBを有している。各摩擦部は円板部の側面より隆起した状態でブレーキパッドの軸線の周りに環帯状に延在している。
尚、ブレーキパッド14A及び14Bが例えば粉末焼結法によって製造されることにより、摩擦部は円板部と一体に形成されてよい。また、摩擦部は、環帯状の摩擦材が円板部の側面に接着又は他の手段により固定されることにより形成されてもよい。更に、摩擦部14AA〜14BBは互いに同一の摩擦材料にて構成されているが、互いに異なる摩擦材料にて構成されていてもよい。
ブレーキパッド14A及び14Bの軸部は、それぞれ非回転摩擦部材34A及び34Bにより複数のボール36A及び36Bを介して回転可能に支持されている。非回転摩擦部材34A及び34Bは、それぞれブレーキパッド14A及び14Bの軸部を囲繞する円筒部と、ブレーキパッドとは反対側の円筒部の端部と一体に形成された円板部とを有しているが、円板部は省略されてもよい。
非回転摩擦部材34A及び34Bの円筒部は、非回転部材としての静止部材38により、回転軸線18に平行な自転軸線40に沿って静止部材38に対し相対変位可能であるが自転軸線40の周りに回転しないよう、支持されている。従ってブレーキパッド14A及び14Bは、それぞれディスク部20A及びサブロータ22に対し相対的に自転軸線40に沿って変位可能であると共に、自転軸線40の周りに回転可能に支持されている。尚、非回転摩擦部材の回転防止は、自転軸線40に沿って延在するキー及びキー溝や、軸部の表面の一部及び円筒部の内面の一部が互いに係合する平面状に形成されることにより達成されてよい。
非回転摩擦部材34A及び34Bの円板部側の側面には、それぞれ有底円筒状をなすピストン42A及び42Bの開口端が溶接等の固定手段により固定されており、ピストン42A及び42Bはそれぞれブレーキパッド14A及び14Bの軸線に整合している。静止部材38は、非回転摩擦部材34A及び34Bの間にて自転軸線40に沿って延在する断面円形のシリンダボア44を有している。ピストン42A及び42Bは、自転軸線40に沿って往復動可能にシリンダボア44に嵌合し、互いに共働してシリンダ室48を郭定している。シリンダボア44に設けられたリング溝にはOリングシール50A及び50Bが嵌め込まれており、これらのOリングシールは、ピストン42A及び42Bとシリンダボア44との間をシールしている。
尚、図1に於いては、ブレーキパッド14A及び14B、ピストン42A及び42B、シリンダ室48は、それぞれ一つしか図示されていないが、これらは回転軸線18の周りに均等に隔置された状態にて複数設けられていてもよい。
静止部材38は、回転軸線18の周りに延在する環状溝52を内周部の内面に有し、環状溝52は、径方向に延在する内部通路54によりシリンダ室48と連通接続されている。環状溝52は、静止部材38の内周部に設けられた連通孔56及び図には示されていない導管により油圧式のブレーキアクチュエータに接続されている。また静止部材38の内周部よりも径方向外側の側面にはカバー部材58がねじ止めにより固定されている。カバー部材58は、サブロータ22より隔置された状態にてサブロータを覆っており、ブレーキロータ12と静止部材38との間に粉塵や泥水が侵入することを防止する。
以上の説明より解る如く、シリンダ室48内の油圧が増大されると、ブレーキパッド14A、14B、非回転摩擦部材34A、34B及びピストン42A、42Bが互いに離れる方向へ駆動される。これによりブレーキパッド14A及び14Bは、それぞれディスク部20A及びサブロータ22の摩擦面に対し押圧される。よってピストン42A、42B及びシリンダボア44等は、静止部材38に支持され、それぞれ非回転摩擦部材34A及び34Bを介してディスク部20Aとサブロータ22に対しブレーキパッド14A及び14Bを押圧する第一及び第二の押圧装置60A及び60Bとして機能する。
ブレーキパッド14A及び14Bの円板部の外周にはそれぞれ外歯車62A及び62Bが設けられており、外歯車62A及び62Bはそれぞれメインロータ20の円筒部20Bに設けられた内歯車64A及び64Bと噛合している。外歯車62A、62B及び内歯車64A、64Bは、ブレーキロータ12とブレーキパッド14A及び14Bとの間の摩擦力に依存せずにそれらの間に回転トルクを相互に伝達する回転トルク伝達装置66A及び66Bとして機能する。
図には示されていない車輪が回転すると、ブレーキロータ12及び回転軸16は車輪と共に回転軸線18の周りに回転するが、ブレーキパッド14A及び14B、スリーブ部28、静止部材38及びカバー部材58は回転しない。よってディスク部20A及びサブロータ22は、ブレーキパッド14A及び14Bに対し相対的に回転軸線18の周りに回転する。また、ディスク部20A及びサブロータ22の回転トルクがそれぞれ回転トルク伝達装置66A及び66Bによって自転軸線40の周りの回転トルクに変換されてブレーキパッド14A及び14Bへ伝達される。これによりブレーキパッド14A及び14Bは、自転軸線40の周りに自転しつつスク部20A及びサブロータ22に対し相対的に回転軸線18の周りに公転すると共に、非回転摩擦部材34A及び34Bに対し相対的に自転軸線40の周りに回転する。
よってブレーキパッド14A及び14Bが押圧装置60A及び60Bによって押圧されると、ブレーキパッド14A及び14Bの両側の摩擦部は、それぞれディスク部20A、サブロータ22、非回転摩擦部材34A及び34Bと摩擦係合し、摩擦力が発生する。従ってブレーキパッド14A及び14Bの公転による制動トルクTrvに加えて、自転による制動トルクTrtが発生し、それらの総和が制動トルクTbとなる。
制動トルクTrv及びTrtはブレーキパッド14A及び14Bに対する押圧装置60A及び60Bの押圧力に比例し、押圧力はシリンダ室48内の油圧に比例する。従って、シリンダ室48内の油圧の制御によって押圧力を制御することにより、制動トルクTb、即ちブレーキ装置10が発生する制動力を制御することができる。
上述の如く、制動トルクTbは公転による制動トルクTrvと自転による制動トルクTrtとの和である。また、自転による制動トルクは二つのブレーキパッドの両面に於いて発生するので、自転による制動トルクTrtは自転による制動トルクが一方の面に於いてしか発生しない上記公開公報に記載されたブレーキ装置に於ける自転による制動トルクTrt′の2倍である。
従って、第一の実施形態によれば、制動トルクTrvのみしか発生しない従来の一般的な構造のブレーキ装置よりも遥かに高い制動トルクを発生させることができ、また、上記公開公報に記載されたブレーキ装置よりも高い制動トルクを発生させることができる。
例えば、図1には示されていないが、回転軸線18と回転トルク伝達装置66A及び66Bとの距離を152.5mmとし、回転軸線18と自転軸線40との距離を120mmとし、自転軸線40と回転トルク伝達装置66A及び66Bとの距離を25mmとする。また、各摩擦接触部の摩擦係数をμとし、押圧装置60A及び60Bの押圧力をFkgfとする。ブレーキパッド14A及び14Bが自転することにより発生する自転軸線40の周りの抗力トルクTstは、二つのブレーキパッドの自転により発生する抗力トルクの和であるので、下記の式1により表される。
Tst=2×2×25×μ×F
=100μF ……(1)
Tst=2×2×25×μ×F
=100μF ……(1)
この抗力トルクTstは、回転トルク伝達装置66A及び66Bにより回転軸線18の周りの回転トルクに変換され、自転による制動トルクTrtとしてブレーキロータ12に伝達される。自転軸線40と回転トルク伝達装置66A及び66Bとの距離は32.5mmであるので、自転による制動トルクTrtは下記の式2により表される。
Trt=100μF/32.5×152.5
=469μF ……(2)
Trt=100μF/32.5×152.5
=469μF ……(2)
また、公転による制動トルクTrvは、押圧装置60A及び60Bの押圧力Fが自転軸線40に沿って作用することにより、ブレーキパッド14A及び14Bが一方の側面に於いて発生する摩擦力により発生されると考えられてよいので、下記の式3により表される。
Trv=2×120μF
=240μF ……(3)
Trv=2×120μF
=240μF ……(3)
よって、制動トルクTrvと自転による制動トルクTrtと和である制動トルクTbは、下記の式4により表され、制動トルクTrvのみしか発生しない従来の一般的な構造のブレーキ装置との対比に於ける制動トルクのサーボ比Rbt1は、下記の式5により表される。
Tb=469μF+240μF
=709μF ……(4)
Rbt1=709μF/240μF
=2.95 ……(5)
Tb=469μF+240μF
=709μF ……(4)
Rbt1=709μF/240μF
=2.95 ……(5)
また、上記公開公報に記載されたブレーキ装置に於いて、ブレーキパッドとブレーキロータの側面との間の摩擦力μFによりブレーキパッドがブレーキロータの円筒部の内面に対しμF/2にて押圧されるとする。また、ブレーキロータの回転軸線から円筒部の内面までの距離を152.5mmとすると、ブレーキパッドとブレーキロータの円筒部の内面との間の摩擦係合により発生する制動トルクTrv′は下記の式6により表される。
Trv′=2×μF/2×152.5
=152.5μF ……(6)
Trv′=2×μF/2×152.5
=152.5μF ……(6)
よって、上記公開公報に記載されたブレーキ装置との対比に於ける制動トルクのサーボ比Rbt2は下記の式7により表される。
Rbt2=709μF/(240μF+152.5μF)
=1.8 ……(7)
Rbt2=709μF/(240μF+152.5μF)
=1.8 ……(7)
従って、第一の実施形態によれば、上記仕様の場合には、従来の一般的な構造のブレーキ装置の約3倍の制動トルクを発生させることができ、また、上記公開公報に記載されたブレーキ装置の約1.8倍の制動トルクを発生させることができる。
尚、この実施形態に於いて、ブレーキパッド等がそれぞれN(正の整数)個設けられる場合には、制動トルクTbは式5により表される値のN倍になるので、更に高い制動トルクを発生させることができ、サーボ比Rbt1及びRbt2も更に高くすることができる。このことは後述の第三の実施形態に於いても同様である。
[第二の実施形態]
[第二の実施形態]
図2は第一の実施形態の修正例として構成された本発明による摩擦ブレーキ装置の第二の実施形態を回転軸線を通る切断面にて切断して示す断面図である。尚、図2に於いて、図1に示された部材と同一の部材には図1に於いて付された符号と同一の符号が付されている。このことは後述の第三の実施形態に於いても同様である。
この第二の実施形態に於いては、ブレーキパッド14A及び14Bの軸部は、第一の実施形態の軸部よりも大きい直径を有し、円板部より離れるほど直径が小さくなる切頭円錐形をなしている。また、非回転摩擦部材34A及び34Bの円筒部の内面は、それぞれブレーキパッド14A及び14Bの軸部に対応する切頭円錐形をなしている。摩擦部14AB及び14BBはブレーキパッド14A及び14Bの円板部には設けられておらず、軸部に設けられている。
各ブレーキパッドの軸部と非回転摩擦部材の円筒部との間に第一の実施形態に於けるボール36A及び36Bは介装されておらず、非回転摩擦部材34A及び34Bの円筒部の端面はブレーキパッド14A及び14Bの円板部より隔置されている。尚、非回転摩擦部材の円筒部及びブレーキパッドの軸部の切頭円錐面は自転軸線40と同軸をなし、自転軸線40に対し45°の傾斜角を有しているが、傾斜角は他の角度であってもよい。
図2と図1との比較より解る如く、この第二の実施形態の他の点は上述の第一の実施形態と同様に構成されている。従って、非回転摩擦部材34A及び34Bは切頭円錐面にてブレーキパッド14A及び14Bの軸部を支持すると共に、摩擦部14AB及び14BBと摩擦係合する点を除き、第二の実施形態は第一の実施形態と同様に作動する。よって第一の実施形態の場合と同様の作用効果が得られる。
特に、非回転摩擦部材34A及び34Bがそれぞれ押圧装置60A及び60Bにより押圧力Fにて押圧されると、非回転摩擦部材34A及び34Bが切頭円錐面にて摩擦部14AB及び14BBを垂直に押圧する力はF×21/2になる。自転軸線40と摩擦部14AB及び14BBとの距離を23mmとし、ブレーキ装置10の他の仕様が第一の実施形態の場合と同一であるとする。ブレーキパッド14A及び14Bが自転することにより発生する自転軸線40の周りの抗力トルクTstは、下記の式8により表される。
Tst=2×25×μ×F+2×23×μ×F×21/2
=115.0μF ……(8)
Tst=2×25×μ×F+2×23×μ×F×21/2
=115.0μF ……(8)
また、自転による制動トルクTrtは下記の式9により表され、よって制動トルクTrvと自転による制動トルクTrtと和である制動トルクTbは、下記の式10により表される。
Trt=115.0μF/32.5×152.5
≒540μF ……(9)
Tb=540μF+240μF
=780μF ……(10)
Trt=115.0μF/32.5×152.5
≒540μF ……(9)
Tb=540μF+240μF
=780μF ……(10)
よって、従来の一般的な構造のブレーキ装置及び上記公開公報に記載されたブレーキ装置との対比に於ける制動トルクのサーボ比Rbt1及びRbt2はそれぞれ下記の式11及び12の通りである。
Rbt1=780μF/240μF
=3.25 ……(11)
Rbt1=780μF/240μF
=3.25 ……(11)
Rbt2=780μF/(240μF+152.5μF)
≒1.99 ……(12)
≒1.99 ……(12)
従って、第二の実施形態によれば、従来の一般的な構造のブレーキ装置よりも遥かに高い制動トルクを発生させることができ、また、上記公開公報に記載されたブレーキ装置よりも高い制動トルクを発生させることができる。そしてこれらの効果は、上述の第一の実施形態の場合よりも高い。
尚、ブレーキパッド等がそれぞれN(正の整数)個設けられる場合には、制動トルクTbは式10により表される値のN倍になるので、第二の実施形態の場合にも更に高い制動トルクを発生させることができ、サーボ比Rbt1及びRbt2も更に高くすることができる。
特に、第二の実施形態によれば、ブレーキパッド14A及び14Bの軸部と非回転摩擦部材34A及び34Bの円筒部との間に複数のボールを介装させる必要がない。よって、第一の実施形態の場合に比して、ブレーキ装置の構造を簡略化し、ブレーキ装置の組立てや分解保守を容易に行うことができる。
[第三の実施形態]
[第三の実施形態]
図3は第一の実施形態の修正例として構成された本発明による摩擦ブレーキ装置の第三の実施形態を回転軸線を通る切断面にて切断して示す断面図である。
この第三の実施形態に於いては、メインロータ20は第一及び第二の実施形態と同様であるが、サブロータ22の内周部は静止部材38の円筒状の円筒部に嵌合している。サブロータ22の内周部と静止部材38の円筒状の内周部との間には、回転軸線18の周りに全周に亘り延在するシール部材70が配置されている。
従って、メインロータ20及び、サブロータ22は、回転軸16、車輪支持部材28、シール部材70及び静止部材38と共働して密閉空間72を形成しており、ブレーキパッド14A、14B及び静止部材38の主要部は、密閉空間72に収容されている。そして密閉空間72には潤滑剤が充填されている。尚、第一及び第二の実施形態に於けるカバー58に相当するカバーは設けられていない。
図3と図1との比較より解る如く、この第三の実施形態の他の点は上述の第一の実施形態と同様に構成されている。従って、この第三の実施形態のブレーキ装置10は第一の実施形態のブレーキ装置10と同様に作動し、サーボ比Rbt1及びRbt2も第一の実施形態の場合と同一である。
特に、この第三の実施形態によれば、ブレーキロータ12は非回転部材としての静止部材38と共働してブレーキパッド14A、14B及びこれらに対応する押圧装置を収容する密閉空間72を郭定している。
従って、ブレーキパッド14A及び14Bとディスク部20A及びサブロータ22との間や押圧装置に泥水や粉塵が侵入する虞れを低減し、これによりブレーキ装置10の耐久性を向上させることができる。また、ブレーキ装置10の内部に泥水や粉塵が侵入することを抑制するカバー等の必要性を排除することができる。
また、第三の実施形態によれば、密閉空間72には潤滑液が充填されている。従って、ブレーキパッド14A及び14Bとディスク部20A及びサブロータ22との間の摩擦接触部を潤滑液にて潤滑することができる。よってこれらの異常摩耗を抑制し、摩擦による発熱やブレーキ鳴きを抑制すると共に、潤滑液によるブレーキパッド等の冷却によってそれらの昇温を抑制することができる。
上述の第一乃至第三の実施形態によれば、ディスク部20A、円筒部20B及びサブロータ22は、回転軸線18を通る径方向の切断面で見て径方向内方へ開いたコの字形の断面形状をなしている。そしてピストン42A、42B等よりなる押圧装置は、ブレーキパッド14A、14Bと共にディスク部20Aとサブロータ22との間に配設され、それらに対しブレーキパッド14A、14Bを互いに離れる方向へ押圧するようになっている。
よって、従来のディスクブレーキ装置や上記公開公報に記載のブレーキ装置の如くブレーキロータの両側に於いて一対の摩擦部材や押圧装置を支持すると共に押圧装置の押圧力の反力を担持するキャリパは不要であり、キャリパの剛性を高くすることも不要である。また、第一及び第二のディスク部としてのディスク部20A及びサブロータ22は、回転軸線18の周りに全周に亘り延在しているので、回転軸線の周りに円弧状にしか延在しないキャリパに比してブレーキロータ12の剛性を高くすることができる。
また、ピストン42A及び42B等により郭定される押圧装置が発生する押圧力はシリンダ室48内の油圧の制御によって制御され、シリンダ室48はディスク部20Aとサブロータ22との間に配置された静止部材38内に形成されている。そしてシリンダ室48内の油圧は静止部材38内に形成された内部通路54を経て制御される。
よって、従来のディスクブレーキ装置や上記公開公報に記載のブレーキ装置の如く押圧装置がブレーキロータの外側に配置されているブレーキ装置に於いて、押圧装置を駆動するために押圧装置に接続される導管等を不要にすることができる。
従って、上記各実施形態によれば、従来のディスクブレーキ装置や上記公開公報に記載のブレーキ装置に比して、大型化を招来することなく摩擦ブレーキ装置が発生する制動トルクを高くすることができる。
特に、第一及び第三の実施形態によれば、ブレーキパッド14A及び14Bは円板部の両面の同一の半径の位置に於いてディスク部20A等と摩擦係合するので、両面に於ける押圧力が等しくなるよう押圧装置60A及び60Bの押圧力を効率的に伝達させることができる。また、ディスク部20A等との摩擦係合がブレーキパッド14A及び14Bの円板部の一方の面と他の部位に於いて行われる場合に比して、ブレーキパッドに作用する変形応力を低減することができる。
また、上記各実施形態によれば、ピストン42A及び42Bは、共通のシリンダボア44に嵌合することによりそれらの間に共通のシリンダ室48を郭定し、回転軸線18に平行な軸線46に沿って往復動するようになっている。よって、例えばピストン42A、42Bがそれぞれ対応するシリンダボアに嵌合する場合に比して、シリンダボアの数を低減すると共に、シリンダ室の圧力を制御するための内部通路54などの数も低減することができる。また、シリンダ室48の圧力によるディスク部20A及びサブロータ22に対する押圧力の反力を静止部材38によって担持する必要がない。よってピストン42A、42Bがそれぞれ対応するシリンダボアに嵌合する場合に比して、ブレーキ装置10の構造を単純化することができる。
また、上記各実施形態によれば、円筒部20Bの厚さはディスク部20A及びサブロータ22の厚さよりも小さい。しかし円筒部20Bは回転軸線18の周りに全周に亘り延在する円筒状をなし、円筒部20Bの剛性はディスク部20A及びサブロータ22の剛性よりも高い。
よって、円筒部20Bの剛性がディスク部20A及びサブロータ22の剛性よりも低い場合に比して、ブレーキ装置10が作動する際のディスク部20A及びサブロータ22が互いに離れる方向へ変形する量を小さくすることができる。従って、剛性の大小関係が逆の場合に比して、ブレーキ装置10の制動作用を向上させることができる。
また、上記各実施形態によれば、メインロータ20及びサブロータ22は、回転軸線18を通る径方向の切断面で見て径方向内方へ開いたコの字形の断面形状をなしている。そしてブレーキパッド14A、14B及びピストン42A、42B等よりなる押圧装置を支持する静止部材38は、内周部にて車輪支持部材28に支持され、径方向内側からディスク部20Aとサブロータ22との間へ延在している。
従って、メインロータ20及びサブロータ22が径方向内方以外の方向へ開いたコの字形の断面形状をなしている場合に比して、静止部材38の構造を単純化することができ、これによりブレーキ装置10の構造を単純化し小型化することができる。
また、上記各実施形態によれば、円筒部20Bはディスク部20Aと一体をなし、円筒部20B及びディスク部20Aは車輪のリム部が連結されるメインロータ20を形成している。
従って、円筒部20Bがサブロータ22の一部をなし、円筒部20Bが実質的に円板状のメインロータ20に連結される場合に比して、ブレーキロータ12の剛性を高くすると共に、車輪のリム部に対するブレーキ装置10の取付け強度を高くすることができる。
以上に於いては本発明を特定の実施形態について詳細に説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々の実施形態が可能であることは当業者にとって明らかであろう。
例えば上述の各実施形態に於いては、回転トルク伝達装置66A及び66Bはブレーキロータ12に設けられた内歯車とブレーキパッド14A及び14Bに設けられた外歯車とにより形成されている。しかしブレーキロータ12の歯車はブレーキパッド14A及び14Bに対し径方向内側に形成された外歯車であってもよい。また回転トルク伝達装置は、ブレーキロータ12とブレーキパッド14A及び14Bとの間にて回転トルクを相互に伝達することができる限り、任意の構造のものであってよい。
また、上記各実施形態によれば、ピストン42A及び42Bは、共通のシリンダボア44に嵌合することによりそれらの間に共通のシリンダ室48を郭定し、回転軸線18に平行な軸線46に沿って往復動するようになっている。しかし、ピストン42A、42Bがそれぞれ対応するシリンダボアに嵌合するよう修正されてもよい。
また、ブレーキパッド14A、14B、非回転摩擦部材34A、34B及びピストン42A、42Bは互いに共通の自転軸線40に沿って配設されている。しかし、ブレーキパッド14A、非回転摩擦部材34A、及びピストン42Aが、ブレーキパッド14B、非回転摩擦部材34B及びピストン42Bより回転軸線18の周りに隔置された状態にて配設されてよく、その場合には複数の組が回転軸線18の周りに均等に隔置されることが好ましい。
また、上述の各実施形態に於いては、ブレーキパッド14A、14B、非回転摩擦部材34A、34B及びピストン42A、42Bはそれぞれ互いに同一の直径を有しているが、これらは互いに異なる直径を有していてもよい。
また、上述の第一及び第三実施形態に於いては、ブレーキパッド14A及び14Bの摩擦部14AA〜14BBは、自転軸線40を中心として互いに同一の半径の位置に設けられている。しかしブレーキパッド14A及び14Bの両側の摩擦部は互いに異なる半径の位置に設けられていてもよい。
また、上述の各実施形態に於いては、ブレーキパッド14A及び14Bに軸部が設けられ、非回転摩擦部材34A及び34Bがそれらの軸部を回転可能に支持するようになっている。しかし、非回転摩擦部材34A及び34Bに軸部が設けられ、ブレーキパッド14A及び14Bがそれらの軸部を回転可能に支持するよう修正されてもよい。
また、上述の第一及び第二の実施形態に於いては、円筒部20Bはディスク部20Aと一体に形成されてメインロータ20を形成している。しかし、円筒部20Bはサブロータ22と一体に形成されてもよく、またディスク部20A、円筒部20B、サブロータ22が別体に形成されてもよい。
また、上述の第二の実施形態に於いては、メインロータ20及びサブロータ22は、回転軸16、車輪支持部材28及び静止部材38と共働して密閉空間を形成していないが、密閉空間が形成されるよう修正されてもよい。また、その場合密閉空間に潤滑剤が充填されてもよい。
また、上述の各実施形態に於いては、押圧装置はピストンがシリンダボアに嵌合してシリンダ室を形成する油圧式のものであるが、電磁式のアクチュエータであるよう修正されてもよい。また、各実施形態のブレーキ装置は車両用のブレーキ装置であるが、本発明のブレーキ装置は車両以外の用途に適用されてもよい。
Claims (7)
- 回転軸線に沿って互いに隔置され前記回転軸線の周りに全周に亘り延在する第一及び第二のディスク部と、前記第一及び第二のディスク部の外周部を一体に接続する接続部とを有するブレーキロータと、前記第一及び第二のディスク部の間にて静止部材により前記回転軸線に平行な自転軸線の周りに回転可能に支持された第一及び第二の回転摩擦部材と、それぞれ前記第一及び第二のディスク部と前記第一及び第二の回転摩擦部材との間の摩擦力に依存せずに前記ブレーキロータと前記第一及び第二の回転摩擦部材との間にて回転トルクを相互に伝達する第一及び第二の回転トルク伝達機構と、前記第一及び第二のディスク部の間にて前記静止部材により支持され、前記第一及び第二のディスク部の互いに対向する第一及び第二の摩擦面に対しそれぞれ前記第一及び第二の回転摩擦部材を押圧する第一及び第二の押圧装置と、を有することを特徴とする摩擦ブレーキ装置。
- 前記第一及び第二の記押圧装置は、それぞれ前記回転軸線の周りに回転不能に支持された第一及び第二の非回転摩擦部材を介して前記第一及び第二の回転摩擦部材を前記第一及び第二の摩擦面に対し押圧し、前記第一及び第二の回転摩擦部材は、それぞれ一方の側にて前記第一及び第二の摩擦面に摩擦係合し、他方の側にて前記第一及び第二の非回転摩擦部材に摩擦係合することを特徴とする請求項1に記載の摩擦ブレーキ装置。
- 前記接続部の剛性は前記第一及び第二のディスク部の剛性よりも高いことを特徴とする請求項1又は2に記載の摩擦ブレーキ装置。
- 前記接続部は前記第一及び第二のディスク部の一方と一体に形成され、前記第一及び第二のディスク部の他方は連結解除可能な連結装置により前記接続部と一体的に連結されていることを特徴とする請求項1乃至3の何れか一つに記載の摩擦ブレーキ装置。
- 前記第一及び第二の押圧装置は、前記静止部材に設けられ前記第一及び第二のディスク部を横切る方向に延在するシリンダボアと、前記シリンダボアに嵌合する第一及び第二のピストンと、を有し、前記第一及び第二のピストンは前記シリンダボアと共働して共通のシリンダ室を郭定していることを特徴とする請求項1乃至4の何れか一つに記載の摩擦ブレーキ装置。
- 前記ブレーキロータは前記静止部材と共働して前記第一及び第二の回転摩擦部材、前記第一及び第二の押圧装置及び前記第一及び第二の非回転摩擦部材を収容する密閉空間を郭定していることを特徴とする請求項1乃至5の何れか一つに記載の摩擦ブレーキ装置。
- 前記密閉空間には潤滑液が充填されていることを特徴とする請求項6に記載の摩擦ブレーキ装置。
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