JP4770019B2 - プリプレグ及び金属箔張り積層板 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、成形性が良好で、かつ耐熱性や耐燃性に優れた樹脂組成物からなる、ハロゲンフリーのプリント配線材料用のプリプレグ及び積層板に関する。本発明の樹脂組成物を用いたプリプレグは、成形外観が良好であり、得られる積層板は、ハンダ耐熱性や電気特性に優れていることから、プリント配線板用途への使用に好適である。
【0002】
【従来の技術】
電子機器のプリント配線材料として、エポキシ樹脂系やBT(ビスマレイミド/トリアジン)樹脂系を用いた積層材料が広く使用されており、これら樹脂系の難燃化の手法としては、通常、臭素系化合物を配合した処方が採用されている。近年、臭素系難燃剤を焼却した際に、毒性の強い臭素化ジベンゾダイオキシンやジベンゾフランの発生が確認され、いわゆる環境問題から、臭素系難燃剤に対する種々の規制が論議されている。加えて、電子部品実装時の環境問題から、従来の鉛ハンダに替わり、鉛フリーハンダに移行する動きが活発となり、それに伴いハンダリフロー時の温度が、20〜30℃上昇することが避けられない状況になることから、高いリフロー温度に耐える、ハンダ耐熱性の良好なプリント配線材料が不可欠となり、ハロゲンフリーで、かつハンダ耐熱性に優れた環境にやさしい材料の出現が強く要望されている。
【0003】
これらの動向に対し、エポキシ樹脂系ベースのプリント配線材料では、臭素化エポキシ樹脂を削除する方向で、配合の面から各種難燃剤の検討が行われており、現在提案されている事例では、リン又は窒素を含有する化合物に、水酸化アルミニウムを併用する手法が主流となっているが、水酸化アルミニウムは、200℃ 前後から脱水反応が開始するため、ハンダ耐熱性については限界があった。水酸化アルミニウムの耐熱性を向上させる手法としては、加熱処理することで、見かけ上の結晶水のモル数を1.8〜2.9に減らしたもの(特開昭51−27898)が開示されているが、脱水に起因する気孔の影響から、エポキシ樹脂に配合した場合、成形外観のムラが発生し、一般の積層材料用途への適用は困難であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
現在のエポキシ樹脂系やBT樹脂系の難燃性ハロゲンフリー積層材料は、通常、難燃剤として、水酸化アルミニウムを併用する手法が採用されている。しかしながら、水酸化アルミニウム単体は、耐熱性が不十分であり、積層板に使用した場合、ハンダ耐熱性については限界があり、従来よりも高い温度が要求される、鉛フリーハンダに適用可能なハンダ耐熱性を有する難燃性ハロゲンフリー積層材料は、ほとんど見当たらない。本発明はハロゲンフリーで、かつハンダ耐熱性に優れた、成形外観のムラのない、プリプレグ、及び積層板の提供を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、水酸化アルミニウムと加熱により特定量の結晶水を除いた水酸化アルミニウムを必須成分とする熱硬化性樹脂組成物から得られる積層材料は、成形外観のムラがなく、耐燃性に優れ、かつハンダ耐熱性や電気特性が良好であることを見出し、本発明を完成するに至った。即ち、本発明は、水酸化アルミニウム(A)と、加熱水和アルミナ(B)を必須成分として、熱硬化性樹脂(C)に含有する組成物を、基材に含浸または塗布することを特徴とするプリプレグ、並びに該プリプレグを硬化して得られるプリント配線材料用の積層板、または金属箔張り積層板である。
【0006】
【発明実施の形態】
本発明に使用される水酸化アルミニウム(A)は、電子絶縁材料の充填剤に使用される水酸化アルミニウムであれば、特に限定されるものではない。これらは周知であるが、好ましくは、絶縁信頼性の点で、ソーダ分を減少させた低電導率品(低ソーダ品)の水酸化アルミニウムが使用される。水酸化アルミニウム(A)の平均粒子径としては、0.5〜10μm程度のものが使用され、粒度分布や平均粒子径を変化させたものを、適宜組み合わせて使用することも可能である。本発明に使用される加熱水和アルミナ(B)は、TGAによる重量減少率が22〜32%の範囲であり、より好ましくは、24〜30%の範囲である、加熱により結晶水の一部を除いた水酸化アルミニウムであれば、特に限定されるものではない。TGAによる重量減少率とは、試料:10mg、昇温速度:5℃/min.で、800℃まで昇温した際の重量減少率である。TGAによる重量減少率が、22%未満では、難燃剤としての効果が薄れ、32%を超える場合、ハンダ耐熱性の向上効果が乏しく、本発明の目的に適さない。
【0007】
加熱水和アルミナ(B)の製法としては、水酸化アルミニウム(A)を、熱風乾燥機などで、加熱処理し、結晶水の一部を減少させる方法が例示される。この際の加熱処理温度は、結晶水が減少する条件であれば、特に制約はないが、好ましくは150℃ 以上、作業性を重視すれば、200〜300℃ 程度が好適である。加熱水和アルミナ(B)の平均粒子径としては、1〜10μm程度のものが使用され、粒度分布や平均粒子径を変化させたものを、適宜組み合わせて使用することも可能である。水酸化アルミニウム(A)と加熱水和アルミナ(B)の配合比率は、重量比で40〜90:60〜10でであり、好ましくは45〜85:55〜15である。水酸化アルミニウム(A)の比率が、90を超えると、ハンダ耐熱性が低下し、加熱水和アルミナ(B)の比率が、60を超えると、成形外観のムラが認められ、本発明に適さない。水酸化アルミニウム(A)と加熱水和アルミナ(B)の配合量は、熱硬化性樹脂(C)100重量部に対し、20〜150重量部、好ましくは30〜120重量部である。上記範囲の下限未満では難燃性向上効果が乏しく、上限を超えると基材への塗布性やハンダ耐熱性が低下する。
【0008】
本発明における、好適な態様であるシランカップリング剤(D)とは、一般に無機物の表面処理に使用されているシランカップリング剤であれば、特に限定されるものではない。 これらは周知であり、具体的には、γ―アミノプロピルトリエトシキシラン、N―β―(アミノエチル)―γ―アミノプロピルトリメトシキシランなどのアミノシラン系、γ―グリシドキシプロピルトリメトシキシラン、β―(3,4エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシランなどのエポキシシラン系、γ―メタアクリロキシプロピルトリメトシキシラン、ビニルートリ(β―メトキシエトキシ)シランなどのビニルシラン系、N―β―(N―ビニルベンジルアミノエチル)―γ―アミノプロピルトリメトシキシラン塩酸塩などのカチオニックシラン系、フェニルシラン系などが例示され、1種もしくは2種以上を適宜組み合わせて使用することも可能である。シランカップリング剤(D)の配合方法は、予め水酸化アルミニウム(A)や加熱水和アルミナ(B)に表面処理する方法や、熱硬化性樹脂(C)に添加し、分散させた後、水酸化アルミニウム(A)や加熱水和アルミナ(B)を混合する方法などが例示される。シランカップリング剤(D)の配合量は、熱硬化性樹脂(C)100重量部に対し、0.1〜10重量部、好ましくは、0.5〜5重量部である。
【0009】
本発明における、好ましい態様である湿潤分散剤(E)とは、塗料用に使用されている分散安定剤であれば、特に限定されるものではない。好ましくは、酸基を有する共重合体ベースの湿潤分散剤が使用され、その具体例としては、ビックケミー・ジャパン製のDisperbyk-110,111,996等が挙げられる。湿潤分散剤(E)の添加方法は、熱硬化性樹脂(C)に添加した後、水酸化アルミニウム(A)と加熱水和アルミナ(B)を分散する方法、予め溶剤等に溶解させ、そこに水酸化アルミニウム(A)と加熱水和アルミナ(B)を分散した後、熱硬化性樹脂(C)を混合する方法等が例示される。湿潤分散剤(E)の配合量は、熱硬化性樹脂(C)100重量部に対し、0.1〜5重量部、好ましくは、0.2〜2重量部である。
【0010】
本発明において使用される熱硬化性樹脂(C)は、プリント配線材料用に使用される非ハロゲン化の熱硬化性樹脂であれば、特に限定されるものではない。熱硬化性樹脂(C)の代表的な例としては、シアン酸エステル樹脂、ビスマレイミドーシアン酸エステル樹脂、エポキシ樹脂、マレイミド樹脂、不飽和基含有ポリフェニレンエーテル樹脂、ベンゾオキサジン樹脂などが挙げられ、目的に応じて1種もしくは2種以上を適宜組み合わせて使用することも可能である。より好適なものとしては、シアン酸エステル樹脂、またはエポキシ樹脂、またはマレイミド樹脂を必須成分として含有する熱硬化性樹脂が挙げられる。本発明の熱硬化性樹脂(C)の好ましい態様であるシアン酸エステル樹脂(F)とは、1分子中に2個以上のシアネート基を有する化合物であれば、特に限定されるものではない。その具体例としては、1,3-又は1,4-ジシアネートベンゼン、1,3,5-トリシアネートベンゼン、1,3-、1,4-、1,6-、1,8-、2,6-又は2,7-ジシアネ−トナフタレン、1,3,6-トリシアネートナフタレン、4,4'-ジシアネートビフェニル、ビス(4-ジシアネートフェニル)メタン、2,2-ビス(4-シアネートフェニル)プロパン、ビス(4-シアネートフェニル)エーテル、ビス(4-シアネートフェニル)チオエーテル、ビス(4-シアネートフェニル)スルホン、トリス(4-シアネートフェニル)ホスファイト、トリス(4-シアネートフェニル)ホスフェート、およびノボラックとハロゲン化シアンとの反応により得られるシアネート類などが挙げられ、1種もしくは2種以上を適宜混合して使用することも可能である。より好適なものとしては、2,2-ビス(4-シアネートフェニル)プロパン、ノボラックとハロゲン化シアンとの反応により得られるシアネート類が挙げられる。また、これらシアン酸エステル化合物のシアネート基の三量化によって形成されるトリアジン環を有する重量平均分子量500〜5,000 のプレポリマーが好適に使用される。プレポリマーの製法としては、上記のシアン酸エステルモノマーを、例えば鉱酸、ルイス酸等の酸類;ナトリウムアルコラートなど、第三級アミン類などの塩、炭酸ナトリウムなどの塩類などを触媒として重合させることにより得られる。
【0011】
本発明の熱硬化性樹脂(C)の好適な態様である非ハロゲン化エポキシ樹脂(G)とは、1分子中に2個以上のエポキシ基を有する非ハロゲン化合物であれば、特に限定されるものではない。その代表例としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂、多官能フェノール型エポキシ樹脂、リン含有エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、シクロペンタジェン型エポキシ樹脂、イソシアネート変性エポキシ樹脂;ブタジェンなどの二重結合をエポキシ化したポリエポキシ化合物、水酸基含有シリコーン樹脂類とエピクロロヒドリンとの反応によって得られるポリグリシジル化合物などが挙げられ、1種もしくは2種以上を適宜混合して使用することも可能である。より好適なものとしては、ビスフェノールF系、フェノールノボラック系、クレゾールノボラック系、多官能フェノール系、ナフタレン系のグリシジルエーテル、およびリン含有エポキシ樹脂が挙げられる。
【0012】
本発明の熱硬化性樹脂(C)の好適な態様であるマレイミド樹脂(H)とは、1分子中に2個以上のマレイミド基を有する化合物であれば、特に限定されるものではない。その具体的な例としては、4,4’―ジフェニルメタンビスマレイミド、4,4’―ジフェニルスルホンビスマレイミド、m―フェニレンビスマレイミド、ビス(3−メチルー4−マレイミドフェニル)メタン、ビス(3−エチルー4−マレイミドフェニル)メタン、ビス(3、5−ジメチルー4−マレイミドフェニル)メタン、ビス(3−エチルー5−メチルー4−マレイミドフェニル)メタン、ビス(3、5−ジエチルー4−マレイミドフェニル)メタン、これらビスマレイミド化合物のプレポリマー、もしくはビスマレイミド化合物とアミン化合物のプレポリマーなどが挙げられ、1種もしくは2種以上を適宜混合して使用することも可能である。より好適なものとしては、4,4’―ジフェニルメタンビスマレイミド、ビス(3、5−ジメチルー4−マレイミドフェニル)メタン、ビス(3−エチルー5−メチルー4−マレイミドフェニル)メタン、ビス(3、5−ジエチルー4−マレイミドフェニル)メタンが挙げられる。
【0013】
本発明の熱硬化性樹脂(C)には、必要に応じて、熱硬化性樹脂(C)の硬化剤、硬化促進剤を併用することが可能である。これらは周知であり、一般に使用されるものであれば、特に限定されるものではない。代表例としては、アミン化合物、フェノール化合物、酸無水物、イミダゾール類、有機金属塩などが挙げられ、1種もしくは2種以上を適宜混合して使用することも可能である。
【0014】
本発明の熱硬化性樹脂(C)には、所期の特性が損なわれない範囲において、難燃剤、充填剤、添加剤などの併用も可能である。これらは周知であり、一般に使用されるものであれば、特に限定されない。難燃剤としては、水酸化マグネシウムなどの水和物、酸化モリブデン、モリブデン酸亜鉛などのモリブデン化合物、ホウ酸亜鉛、錫酸亜鉛;リン酸エステル、リン酸メラミンなどのリン化合物、メラミンやベンゾグアナミンの変性物などの窒素含有化合物、シリコーン系化合物などが挙げられる。充填剤としては、天然シリカ、焼成シリカ、アモルファスシリカ、ホワイトカーボン、チタンホワイト、アエロジル、カオリン、クレー、タルク、焼成カオリン、焼成クレー、焼成タルク、ウオラストナイト、天然マイカ、合成マイカ、アルミナ、ガラス短繊維、ガラス微粉末、中空ガラスなどが例示される。その他添加剤としては、ベンゾトリアゾールなどの紫外線吸収剤、ヒンダートフェノール、スチレン化フェノールなどの酸化防止剤、チオキサントン系などの光重合開始剤、スチルベン誘導体などの蛍光増白剤、光増感剤、染料、顔料、増粘剤、滑剤、消泡剤、レベリング剤、光沢剤、重合禁止剤、チクソ性付与剤などが、所望に応じて、適宜組み合わせて使用することも可能である。
【0015】
本発明において、必要に応じ、有機溶剤を使用するが、その種類としては、熱硬化性樹脂(C)と相溶するものであれば、特に限定されるものではない。その代表例としては、アセトン、メチルエチルケトン、メチルセルソルブ、プロピレングリコールメチルエーテル及びそのアセテート、トルエン、キシレン、ジメチルホルムアミドなどが挙げられ、1種もしくは2種以上を適宜混合して使用することも可能である。基材への含浸性を重視する場合は、沸点120〜200℃程度の溶剤を併用することが好適である。
【0016】
本発明の基材としては、各種のプリント配線用材料に用いられている周知のものを使用することが可能である。基材の材質としては、Eガラス,Dガラス,Sガラス、NEガラス、クォーツなどの無機繊維、ポリイミド、ポリアミド、ポリエステルなどの有機繊維などが例示され、目的とする用途や性能により適宜選択され、必要により、単独もしくは、2種類以上を組み合わせて使用することも可能である。基材の形状としては、織布、不織布、ロービング、チョプドストランドマット、サーフェシングマットなどが例示される。基材の厚みについては、特に制限はされるものではないが、通常は、0.02〜0.3mm程度を使用する。またシランカップリング剤などで表面処理したものや物理的に開繊処理を施したものは、吸湿耐熱性の面から好適に使用できる。
【0017】
水酸化アルミニウム(A)と加熱水和アルミナ(B)とを必須成分として、熱硬化性樹脂(C)に含有する組成物を、基材に含浸又は塗布させた後、通常100〜200℃の乾燥機中で、1〜30分加熱させる方法などにより、半硬化(Bステージ化)して、本発明のプリプレグを製造する。基材に対する組成物の付着量は、プリプレグの樹脂量(無機充填剤を含む)で30〜90重量%の範囲である。
【0018】
本発明の金属箔張り積層板は、前述の本発明のプリプレグを用いて積層成形したものである。具体的には本発明のプリプレグを適宜、1枚ないし複数枚以上を重ね、所望によりその片面もしくは両面に、銅やアルミニウムなどの金属箔を配置した構成で、積層成形することにより製造する。使用する金属箔は、プリント配線材料用に用いられるものであれば特に限定はされない。成形条件としては、通常のプリント配線用積層板及び多層板の手法が適用できる。例えば、多段プレス、多段真空プレス、連続成形、オートクレーブ成形機などを使用し、温度:100〜300℃、圧力:2〜100kg/cm2 ,加熱時間:0.05〜5時間の範囲が一般的である。また、本発明のプリプレグと別途作成した内層用の配線板を組み合わせ、積層成形することにより、多層板を製造することができる。
以下に、実施例、比較例を示し、本発明を詳細に説明する。
【0019】
【実施例】
実施例1
ビス(3、5−ジメチルー4−マレイミドフェニル)メタン 70重量部、 2,2-ビス(4-シアネートフェニル)プロパンのプレポリマー(BT2070、重量平均分子量:2100、三菱ガス化学製)30重量部、γ―グリシドキシプロピルトリメトシキシラン(A−187、日本ユニカー製)2重量部をメチルエチルケトンに溶解した後、水酸化アルミニウム(H−32I、 平均粒子径:8μm、昭和電工製)60重量部、水酸化アルミニウム(H−32I)を、熱風乾燥機中で、220℃、48時間、加熱処理後、篩にかて得られた加熱水和アルミナ−▲1▼(TGAでの重量減少率:28%)20重量部、オクチル酸亜鉛 0.01重量部を混合してワニスを得た。
このワニスをメチルエチルケトンで希釈し、厚さ0.1mmのEガラスクロスに含浸塗工し、150℃で加熱乾燥して、樹脂含有量(無機充填剤を含む、以下同様)47重量%のプリプレグを得た。このプリプレグを8枚重ね、この上下に18μmの電解銅箔を配置し、圧力30kg/cm2、温度230℃で、120分間プレスを行い、厚さ0.8mmの銅張積層板を得た。
【0020】
実施例2
4,4’―ジフェニルメタンビスマレイミド 50重量部、2,2-ビス(4-シアネートフェニル)プロパンのプレポリマー(BT2070)15重量部、フェノールノボラックエポキシ樹脂(エピコート154、エポキシ当量:178、油化シェルエポキシ製)35重量部、Disperbyk-111(ビックケミー・ジャパン製)1重量部をジメチルホルムアミドに溶解した後、水酸化アルミニウム(CL303、平均粒子径:3μm、住友化学製)50重量部、水酸化アルミニウム(CL303)を、熱風乾燥機中で、200℃、48時間、加熱処理後、篩にかけて得られた加熱水和アルミナ−▲2▼(TGAでの重量減少率:30%)50重量部、ジメチルベンジルアミン 0.01重量部を混合してワニスを得た。
このワニスを使用し、実施例1と同様にして、厚さ0.8mmの銅張積層板を得た。
【0021】
実施例3
ビス(3−エチルー5−メチルー4−マレイミドフェニル)メタン 55重量部、クレゾールノボラックとクロルシアンから得られるノボラックシアネートのプレポリマー(CT−90、重量平均分子量:2800、ロンザ製)20重量部、ビスフェノールF型エポキシ樹脂(エピコート4001P、エポキシ当量:480、油化シェルエポキシ製)15重量部、クレゾールノボラックエポキシ樹脂(ESCN220H、エポキシ当量:212、住友化学製)10重量部、Disperbyk-996(ビックケミー・ジャパン製)1重量部をメチルエチルケトンに溶解した後、水酸化アルミニウム(CL303)80重量部と、水酸化アルミニウム(H−42I)を、熱風乾燥機中で、250℃、48時間、加熱処理後、篩にかけて得られた加熱水和アルミナ−▲3▼(TGAでの重量減少率:25%)20重量部を、予めγ―グリシドキシプロピルトリメトシキシラン(A−187)1重量部で表面処理させたものと、2-エチル-4-メチルイミダゾール 0.01重量部を混合してワニスを得た。このワニスを使用し、実施例1と同様にして、厚さ0.8mmの銅張積層板を得た。
【0022】
実施例4
2,2-ビス(4-シアネートフェニル)プロパンのプレポリマー(BT2070)35重量部、ビスフェノールF型エポキシ樹脂(エピコート4001P)45重量部、ナフタレン型エポキシ樹脂(エピクロンHP−4032、エポキシ当量:150、大日本インキ製)20重量部、β―(3,4エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン(A−186、日本ユニカー製)0.5重量部、Disperbyk-110(ビックケミー・ジャパン製)0.5重量部をメチルエチルケトンに溶解した後、水酸化アルミニウム(H−42I)60重量部、加熱水和アルミナ−▲2▼ 50重量部、モリブデン酸亜鉛をタルクに担持したもの(ケムガード911C、モリブデン酸亜鉛の担持:10重量%、平均粒子径:4μm、シャーウイン・ウイリアムズ製)10重量部、オクチル酸亜鉛 0.02重量部を混合してワニスを得た。このワニスを使用し、実施例1と同様にして、厚さ0.8mmの銅張積層板を得た。
【0023】
実施例5
リン含有エポキシ樹脂(FX279B、エポキシ当量:308、リン含有率:2%、東都化成製)96.5重量部、ジシアンジアミド 3.5重量部、γ―アミノプロピルトリエトシキシラン(A−1100、日本ユニカー製)0.5重量部を、ジメチルホルムアミドとメチルエチルケトンの混合溶媒に溶解した後、水酸化アルミニウム(CL303)30重量部、加熱水和アルミナ−▲3▼ 10重量部、2-エチル-4-メチルイミダゾール 0.01重量部を混合してワニスを得た。
このワニスをメチルエチルケトンで希釈し、厚さ0.1mmのEガラスクロスに含浸塗工し、160℃で加熱乾燥して、樹脂含有量44重量%のプリプレグを得た。このプリプレグを8枚重ね、この上下に18μmの電解銅箔を配置し、圧力30Kg/cm2、温度180℃で、120分間プレスを行い、厚さ0.8mmの銅張積層板を得た。
【0024】
実施例6
ビスフェノールF型エポキシ樹脂(エピコート4001P)50重量部、フェノールとサリチルアルデヒドの縮合物系エポキシ樹脂(エピコート1032、エポキシ当量:169、油化シェルエポキシ製)20重量部、メラミン変性ノボラック樹脂(エピキュアYLH828、軟化点:138℃、水酸基当量:148、油化シェルエポキシ製)20重量部、フェノールノボラック樹脂(フェノライトTD2131、軟化点:80℃、水酸基当量:103、大日本インキ製)10重量部、Disperbyk-111(ビックケミー・ジャパン製)0.5重量部をメチルエチルケトンに溶解した後、水酸化アルミニウム(CL303)60重量部、加熱水和アルミナ−▲2▼ 40重量部、ジメチルベンジルアミン 0.01重量部を混合してワニスを得た。このワニスを使用し、実施例5と同様にして、厚さ0.8mmの銅張積層板を得た。
【0025】
実施例7
ビスフェノールF型エポキシ樹脂(エピコート4001P)50重量部、クレゾールノボラックエポキシ樹脂(ESCN220H)20重量部、フェノールノボラック樹脂(フェノライトTD2090、軟化点:120℃、水酸基当量:105、大日本インキ製)20重量部、9、10―ジヒドロー9−オキサー10−ホスファフェナントレンー10−オキシド(HCA、三光製)10重量部、Disperbyk-110(ビックケミー・ジャパン製)1重量部をプロピレングリコールモノメチルエーテルに溶解した後、水酸化アルミニウム(H−32I)40重量部と、加熱水和アルミナ−▲1▼ 20重量部を、予めγ―グリシドキシプロピルトリメトシキシラン(A−187)1重量部で表面処理させたものと、ジメチルベンジルアミン 0.03重量部を混合してワニスを得た。このワニスを使用し、実施例5と同様にして、厚さ0.8mmの銅張積層板を得た。
【0026】
比較例1
実施例1において、加熱水和アルミナ―▲1▼の替わりに、水酸化アルミニウム(H−32I)を、熱風乾燥機中で、200℃、12時間、加熱処理後、篩にかけて、得られた加熱水和アルミナ−▲4▼(TGAでの重量減少率:34%)を使用する以外は同様に行い、ワニスを得た。このワニスを使用し、実施例1と同様にして、厚さ0.8mmの銅張積層板を得た。
【0027】
比較例2
実施例2において、加熱水和アルミナ―▲2▼の替わりに、水酸化アルミニウム(CL303)を、熱風乾燥機中で、250℃、72時間、加熱処理後、篩にかけて得られた加熱水和アルミナ−▲5▼(TGAでの重量減少率:20%)を使用する以外は同様に行い、ワニスを得た。このワニスを使用し、実施例1と同様にして、厚さ0.8mmの銅張積層板を得た。
【0028】
比較例3
実施例3において、水酸化アルミニウムの替わりに、加熱水和アルミナ−▲3▼を使用する以外は同様に行い、ワニスを得た。このワニスを使用し、実施例1と同様にして、厚さ0.8mmの銅張積層板を得た。
【0029】
比較例4
実施例6において、加熱水和アルミナ−▲2▼の替わりに、水酸化アルミニウムを使用する以外は同様に行い、ワニスを得た。このワニスを使用し、実施例5と同様にして、厚さ0.8mmの銅張積層板を得た。
【0030】
実施例、及び比較例で得られた積層板の評価結果を下記の表に示した。
【表1】
【0031】
(試験方法)積層板の外観:銅箔をエッチング後、目視により判定
ハンダ耐熱性: JIS C6481に準拠
絶 縁 抵 抗 : JIS C6481に準拠
耐 燃 性 : UL94 垂直試験方法に準拠
【0032】
【発明の効果】
本発明によるハロゲンフリーの組成物から得られるプリプレグは、成形時の成形外観のムラがなく、硬化した積層板は耐燃性に優れ、かつハンダ耐熱性や電気特性が良好であることから、プリント配線材料用に好適である。該プリプレグ、及び積層板は、焼却時にダイオキシン等を発生することが無く、優れたハンダ耐熱性を有することから、鉛フリーハンダに適用可能な環境にやさしいプリント配線材料の供給が可能となり、工業的な実用性は極めて高いものである。
Claims (9)
- 水酸化アルミニウム(A)、
試料10mgを昇温速度5℃/min.で800℃まで昇温した際のTGAによる重量減少率が22〜32%である、加熱により結晶水の一部を除いた水酸化アルミニウム(以下加熱水和アルミナと称す)(B)、
を必須成分として、熱硬化性樹脂(C)に含有する組成物を、基材に含浸または塗布することを特徴とするプリプレグ。 - 水酸化アルミニウム(A)と加熱水和アルミナ(B)の配合比率が、重量比で40〜90:60〜10であることを特徴とする請求項1記載のプリプレグ。
- 該組成物の必須成分としてシランカップリング剤(D)、または湿潤分散剤(E)を含有することを特徴とする請求項1記載のプリプレグ。
- 水酸化アルミニウム(A)と加熱水和アルミナ(B)の配合量が、熱硬化性樹脂(C)100重量部に対し、20〜150重量部であることを特徴とする請求項2記載のプリプレグ。
- 熱硬化性樹脂(C)が、シアン酸エステル樹脂(F)、または非ハロゲン化エポキシ樹脂(G)、またはマレイミド樹脂(H)を必須成分として含有することを特徴とする、請求項1記載のプリプレグ。
- シアン酸エステル化合物(F)が、2,2−ビス(4−シアネートフェニル)プロパン、またはノボラックとハロゲン化シアンとの反応により得られるシアネート類、またはそれらの混合物であることを特徴とする、請求項5記載のプリプレグ。
- 非ハロゲン化エポキシ樹脂(G)が、ビスフェノールF系、またはフェノールノボラック系、またはクレゾールノボラック系、または多官能フェノール系、またはナフタレン系のグリシジルエーテル、またはリン含有エポキシ樹脂、またはこれら2種類以上の混合物であることを特徴とする、請求項5記載のプリプレグ。
- マレイミド樹脂(H)が、4,4’―ジフェニルメタンビスマレイミド、またはビス(3、5−ジメチルー4−マレイミドフェニル)メタン、またはビス(3−エチルー5−メチルー4−マレイミドフェニル)メタン、またはビス(3、5−ジエチルー4−マレイミドフェニル)メタン、またはこれら2種類以上の混合物であることを特徴とする、請求項5記載のプリプレグ。
- 請求項1〜8のいずれかに記載のプリプレグを硬化して得られることを特徴とするプリント配線材料用の積層板、または金属箔張り積層板。
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