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JP4657391B2 - スタッド溶接の入熱積算押し込み制御方法 - Google Patents

スタッド溶接の入熱積算押し込み制御方法 Download PDF

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JP4657391B2
JP4657391B2 JP24938497A JP24938497A JP4657391B2 JP 4657391 B2 JP4657391 B2 JP 4657391B2 JP 24938497 A JP24938497 A JP 24938497A JP 24938497 A JP24938497 A JP 24938497A JP 4657391 B2 JP4657391 B2 JP 4657391B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、スタッド溶接の引き上げ期間中の入熱を積算して押し込みを開始する制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
スタッド溶接において、スタッドを被溶接材から引き上げ、次にスタッドを被溶接材に所定の押し込み量だけ押し込んで溶接して、その溶接の品質を確保するためには、予め定めた必要入熱(以下、所要の入熱という)Qrを得ることが重要である。もし、入熱等の溶接条件が適正でなく、所要の入熱Qrを得ることができない場合、例えば、溶接電流値が適正値よりも低い場合、引き上げ距離が短い場合又は溶接姿勢が不良の場合は、引き上げ期間中にスタッドの溶融面が被溶接材の溶融プールに接触して短絡が発生する。
この短絡が発生すると、適正なア−ク電圧値Vaが十分に継続しないために入熱不足となって、押し込み中に所要の押し込み量だけ押し込むことができなくなり溶接不良となる。
【0004】
そこで、所要の入熱Qrが得られて溶接の品質が確保されたかどうかを判定するために、近年においては、次の方法が提案されている。
[従来技術1]
特開昭61−242766の技術は、電磁オシログラフを使用して溶接電流及び溶接電圧、特に溶接終了時の押込み中の短絡電流を測定記録して、品質判定を行っている。
[従来技術2]
特開平1−154877の技術は、スタッドの移動量とガンコイルの電圧及び溶接電流の各波形とを検出して、押込み開始点、ガンコイルの電圧の出力停止点及び溶接電流短絡時のサージ電流のピーク点の3点の内のいずれか2つの時間的位置関係から溶接結果の合否を判定してきた。
【0006】
[従来技術3]
特公平3−72388の技術は、スタッドの移動量(押込量)を検出して、スタッド押し込み工程での移動量を標準値と比較することによって品質判定を行っている。
[従来技術4]
特開平7−144275の技術は、アーク電圧とスタッドの移動状態とを検出しモニタリングして押込み開始前0.3秒以内のアーク電圧を測定し、短絡が生じて溶接電圧が低下したとき、融合不良欠陥を判定している。
【0008】
[従来技術5]
特許出願公表昭58−500279の技術は、マイクロプロセッサを使用し溶接電流を制御して、溶接電流平均値、溶接電圧平均値、溶接電流通電時間の各々を計算し、これら3つの値を乗算して入熱量を計算し、溶接電流平均値、溶接電圧平均値、溶接電流通電時間、入熱量の記憶及び表示をしている。
また、主アーク期間Taの終わりで、溶接電流の設定値と実際値を比較して設定値に満たない場合は、主アーク期間Taを延長して所要の入熱Qrを確保するように制御している。
【0010】
[従来技術6]
特開昭62−296966の技術は、補助ア−ク(以下、補助アークという)期間Tpのア−ク電圧値Vaを検出して予め設定した基準電圧と比較し、検出電圧が高い場合(例えば、被溶接材の表面がグリス等で汚染されている場合)には、通電する溶接電流値又は溶接電圧値又は両者を増加させて被溶接材の表面の汚染物質を焼くために必要なエネルギー量を供給している。
また、被溶接材の表面の汚染物質を焼くために必要なエネルギー量は溶接毎に異なるが、この従来技術6においては、被溶接材の表面の汚染物質を焼くために必要なエネルギー量が増加しても、主アーク期間Taに供給される入熱は、予め設定された所要の入熱Qrよりも減少することがない。
【0030】
[図1の説明]
図1は、上記の従来技術にしたがって、溶接電圧、溶接電流及び主アーク電流期間を監視するために出願人が作成した従来方法を実施するスタッド溶接装置のブロック図である。
同図は、三相電源30を入力としてサイリスタ等で構成される略定電流特性の溶接電源装置1と、溶接ガン2と、溶接電源装置1の出力端子の「−」端子と溶接ガン2との間に接続された2次ケーブル17と、スタッドを溶接する鉄骨構造物等の被溶接材14と、溶接電源装置1の出力端子の「+」端子と被溶接材14とを接続する接続線42、43等で形成されるスタッド溶接装置のブロック図である。
【0032】
同図において、溶接電源装置1の出力端子に接続された溶接電圧検出回路VCによって検出された出力端子電圧Vdをフィルタ回路36によって平均値化し、増幅回路37によって増幅して表示回路12によって表示する。
基準溶接電圧設定回路39は、適正な溶接電圧が得られたときの適正溶接電圧平均値Veを設定する。
上記の増幅回路37の出力信号と適正溶接電圧平均値Veとを比較器40によって比較して、その差の絶対値が適正溶接電圧範囲許容値△Veから外れる場合は、警報器41を作動させて警報を発する。
【0034】
さらに、溶接電源装置1において、2次ケーブル17を通ってスタッド18に出力される出力電流Ioを溶接電流検出回路ICが検出して溶接電流検出信号Icを出力する。この溶接電流検出信号Icをフィルタ回路44によって平均値化し、増幅回路45によって増幅して表示回路12によって表示する。
上記の溶接電源装置1において、引き上げ期間中の所要の入熱Qrを監視するために、引き上げ期間中の溶接電源装置の出力端子電圧値Vdと出力電流値Ioと主アーク電流期間Taとを表示回路12に表示している。
【0040】
【発明が解決しようとする課題】
前述した従来技術1乃至従来技術4方法は、スタッドの押し込み時点に注目して品質判定を行っている。これらの方法においては、正常にア−クスタートしても、主アーク期間Taの前半において短絡が発生すると、主アーク期間Taの後半で短絡が発生しなくなった場合、十分な入熱が得られないために溶接不良になるが、上記の方法では、溶接不良を見つけ出すことが困難であった。同様に、ア−クスタートが遅れて主アーク期間Ta中のア−ク発生正味時間が短くなった場合も、十分な入熱が得られないために溶接不良になり、上記の方法では、溶接不良を見つけ出すことが困難であった。
【0041】
また、前述した従来技術1乃至5においては次の問題点がある。
建設現場において頻繁に行う貫通溶接(鉄骨上に敷設されたデッキプレート上からスタッドを鉄骨等に溶接)する場合、そのデッキプレートと被溶接材(鉄骨等)との隙間(クリアランス)があるために、測定した引き上げ量は、デッキプレート上の位置から引き上げられた位置までの距離になる。この距離は被溶接材(鉄骨等)からの距離よりも、クリアランス及びデッキプレートの厚みだけ長くなる。
【0042】
上記のクリアランスは、一般的に1〜2mmであるが、それ以上の場合も頻繁に起こりうる。このクリアランスが長い場合、引き上げられたスタッド先端と被溶接材(鉄骨等)の表面との距離は、予め設定された引き上げ量よりも長くなるために、アーク長が長くなってアークが不安定になり、十分な入熱を得ることができない。また、スタッドが被溶接材に接触した時点からの押し込み量は、実際には設定された押し込み量よりも、クリアランス及びデッキプレートの厚みだけ短く。従って、クリアランスが長くなると、押し込み不足になる。
【0043】
また、従来技術4の方法では、溶接ガン可動部(チャック側)の移動量を検出しているために、例えば、スタッドを溶接ガンに固定させるチャックがゆるんでいると、補助アークを発生させるために、補助ア−ク電流通電と同時に、予め設定された引き上げ位置までスタッドを引き上げるときに、スタッドがすべって設定値だけ引き上げられないために、短絡が発生する。
【0044】
また、ア−クスタート時に一瞬溶着して、ア−クの発生が遅れた場合、スタッドを引き上げるときに、チャックとスタッドとがすべりを生じる。上記の押し込み移動量を検出する方法では、このようなすべが発生しても、スタッドの位置を正確に検出することができないために、溶接不良が発生していても、溶接不良を見つけ出すことが困難である。
【0045】
従来技術5の方法では、溶接サイクル終了時点でエネルギー量を算出しているために、終了時点でエネルギー量が過大であることが判明しても、エネルギー量を制御することができない。
【0046】
従来技術6の方法では、主アーク期間Taの入熱を監視していないために、アークが不安定で主アーク期間中に短絡が発生すると、所要の入熱Qrを得ることができない。特に、貫通溶接等で溶接中に短絡が発生しやすく、入熱不足になる。
【0048】
従って、前述した従来技術1乃至6の従来技術では、所要の入熱Qrを正確に供給することができない。
【0051】
【課題を解決するための手段】
本発明は、スタッドを被溶接材から引き上げてアークを発生させた後に、スタッドを被溶接材に所定の押し込み量だけ押し込んで溶接するスタッド溶接において、溶接開始前に、正常な溶接時の主アーク期間全体の標準入熱量を予め設定しておき、補助ア−ク電流から主ア−ク電流に切り換えて、主アーク電流・電圧検出開始時点から、予め定めた検出間隔ごとに、各検出間隔の主ア−ク電圧平均値と前記各検出間隔の主アーク電流平均値とを算出し前記各検出間隔の主ア−ク電圧平均値を積算して主アーク期間積算電圧値を算出し、前記各検出間隔の主アーク電流平均値を積算して主アーク期間積算電流値を算出し、前記主アーク期間積算電流値を主アーク積算値検出期間で除算して溶接電流平均値を算出し、前記主アーク期間積算電圧値が、前記設定した主アーク期間全体の標準入熱量を前記算出した溶接電流平均値で除算した検出期間全体の主アーク電圧標準値の値に達した時点で、押し込み工程を開始するスタッド溶接の入熱積算押し込み制御方法である。
【0052】
第2の発明は、スタッドを被溶接材から引き上げてアークを発生させた後に、スタッドを被溶接材に所定の押し込み量だけ押し込んで溶接するスタッド溶接において、溶接開始前に、正常な溶接時の主アーク期間全体の標準入熱量を予め設定しておき、補助ア−ク電流から主ア−ク電流に切り換えて、主アーク電流・電圧検出開始時点から、予め定めた検出間隔ごとに、各検出間隔の主ア−ク電圧平均値と前記各検出間隔の主アーク電流平均値とを算出し、前記各検出間隔の主ア−ク電圧平均値を積算して主アーク期間積算電圧値を算出し、前記主アーク期間積算電圧値を主アーク積算値検出期間で除算して検出期間全体の溶接電圧平均値を算出し、前記各検出間隔の主ア−ク電流平均値を積算して主アーク期間積算電流値を算出し、前記主アーク期間積算電流値を前記主アーク積算値検出期間で除算して検出期間全体の溶接電流平均値を算出し、前記溶接電圧平均値と前記溶接電流平均値と前記主アーク積算値検出期間との積で主アーク期間積算入熱量を算出し、前記主アーク期間積算入熱量が前記標準入熱量に達した時点で押し込み工程を開始するスタッド溶接の入熱積算押し込み制御方法である。
【0070】
【発明の実施の形態】
本発明のスタッド溶接の入熱積算押し込み制御方法は、請求項4に記載した検出間隔ごとの主ア−ク電圧平均値Vav(Δt)から算出した主アーク期間積算入熱量Qta3nが、主アーク期間全体の標準入熱量Qst38に達した時点tnで押し込み工程を開始する方法であって、下記の手順のとおりである。
(A)溶接開始前に、図2のように、正常な溶接時の主アーク期間全体の標準入熱量Qst38を、数1乃至数3によって、予め設定しておく。
(B)補助ア−ク電流通電開始時点t0において、溶接ガン2の起動スイッチ13を押して補助ア−ク電流Ipの通電を開始するとともに、スタッド18を被溶接材14から引き上げて補助ア−クを発生させる。
(C)補助ア−ク期間Tpが経過した主ア−ク電流通電開始時点t2で、補助ア−ク電流Ipから主ア−ク電流Iaに切り換える。
(D)図3に示すように、主アーク電流・電圧検出開始時点t3から、検出間隔Δtごとに、検出間隔ごとの主ア−ク電流平均値Iav(Δt)及び検出間隔ごとの主ア−ク電圧平均値Vav(Δt)を測定する。
(E)この検出間隔ごとの主ア−ク電圧平均値Vav(Δt)と検出期間中の溶接電流平均値Iav又は検出間隔ごとの主ア−ク電流平均値Iav(Δt)との積の検出間隔ごとの入熱量平均値ΔQavを積算して主アーク期間積算入熱量Qta3nを算出する。
(F)この主アーク期間積算入熱量Qta3nが、予め設定した主アーク期間全体の標準入熱量Qst38に達した時点tnで押し込み工程を開始する。
【0071】
【実施例】
スタッド溶接は、溶接ガン2の起動スイッチ13を押して補助ア−ク電流Ipの通電を開始するとともに、スタッド18を被溶接材14から引き上げて補助ア−クを発生させる。
次に、ろ補助ア−ク期間Tpが経過した時点で、補助ア−ク電流Ipから主ア−ク電流Iaに切り換えて、予め設定した主アーク期間Taの経過後に、アーク発生中のスタッドが被溶接材に押込まれて被溶接材と短絡し、予め設定した短絡期間Tsだけ短絡電流Isを通電した後に溶接電流をしゃ断して、溶接を終了する。
【0072】
[図2の説明]
図2(A)は、正常な溶接時の主アーク期間全体の出力電流Ioから検出期間中の溶接電流平均値Iavを算出する説明図であり、同図(B)は、正常な溶接時の主アーク期間全体の出力端子電圧Vdから検出間隔Δtごとに検出間隔ごとの主ア−ク電圧平均値Vav(Δt)を算出する説明図であり、同図(C)は正常な溶接時のスタッド引き上げ距離を示す図である。
【0074】
同図(A)に示すように、補助ア−ク電流通電開始時点t0において、起動スイッチ13を押して補助ア−ク電流Ipの通電を開始するとともに、スタッド18を被溶接材14から引き上げて補助ア−クを発生させる。
【0076】
この補助ア−ク電流通電開始時点t0又は後述する主ア−ク電流通電開始時点t2から、後述する図7の溶接電流検出回路IC及び溶接電圧検出回路VCによって、各時刻tの溶接電圧値V1(t)及び各時刻tの溶接電流値I1(t)を予め設定した検出間隔△tで検出して、この検出間隔Δtごとに検出間隔ごとの主ア−ク電圧平均値Vav(△t)及び主ア−ク電流平均値Iav(△t)を算出する。
【0078】
次に、主ア−ク電流通電開始時点t2において、補助ア−ク電流Ipから主ア−ク電流Iaに切り換える。前述した主ア−ク電流通電開始時点t2直後の主ア−ク電流・電圧検出開始時点t3から主ア−ク電流・電圧検出終了時点t8までの主アーク入熱標準値設定期間T38に、各時刻tの溶接電圧値V1(t)を検出して、短絡が発生しないときの検出間隔ごとの主ア−ク電圧平均値Vav(Δt)を算出する。同様に、各時刻tの溶接電流値I1(t)を検出して、短絡が発生しないときの検出間隔ごとの主ア−ク電流平均値Iav(Δt)を算出する。
【0080】
[数1の説明]
この主ア−ク電流・電圧検出開始時点t3から主ア−ク電流・電圧検出終了時点t8までの間、検出間隔Δtごとに、検出間隔ごとの主ア−ク電圧平均値Vav(Δt)及び検出間隔ごとの主ア−ク電流平均値Iav(Δt)を算出し、検出間隔ごとの入熱量平均値ΔQavを数1によって算出する。
【数1】
Figure 0004657391
【0081】
正常な溶接動作が行われた場合の全入熱量はほぼ一定であるために、この正常な溶接動作が行われる場合の全入熱量を溶接スタッドの径及び被溶接材14の条件及び溶接姿勢(下向き、横向き等)に応じて選定された検出期間全体の標準入熱量Qstにする。
【0082】
[数2の説明]
以下、図2(A)及び(B)に示すように、主ア−ク電流・電圧検出開始時点t3から主ア−ク電流・電圧検出終了時点t8までの正常な溶接時の検出期間全体の標準入熱量Qstを算出する式について説明する。
数2の右辺の1番目の式によって、検出間隔ごとの入熱量平均値ΔQavを主ア−ク電流・電圧検出開始時点t3から主ア−ク電流・電圧検出終了時点t8まで積算して検出期間全体の標準入熱量Qstを算出する。
【数2】
Figure 0004657391
【0084】
[数3の説明]
図2(A)及び(B)に示すように、上記の主ア−ク電流・電圧検出開始時点t3の検出間隔Δtの検出開始時点はt01であり、主ア−ク電流・電圧検出終了時点t8の検出間隔Δtの検出開始時点はt0nである。したがって、1回目の検出間隔Δtの検出開始時点t01から検出回数n回目の検出間隔Δtの検出開始時点t0nまでの検出期間全体の標準入熱量Qstを、数2の右辺の2番目の式によって算出してもよい。
【0086】
また、検出期間全体の標準入熱量Qstを上記の数2によって算出する代わりに、主ア−ク電流・電圧検出開始時点t3の1回目の検出間隔Δtから主ア−ク電流・電圧検出終了時点t8の検出回数n回目の検出間隔Δtまでの検出期間全体の標準入熱量Qstを、数3によって算出してもよい。
【数3】
Figure 0004657391
【0090】
[図3の説明]
図3(A)は、各溶接中の主アーク期間全体の出力電流Ioから検出期間中の溶接電流平均値Iavを算出する説明図であり、同図(B)は、各溶接中の主アーク期間全体の出力端子電圧Vdから検出間隔Δtごとに検出間隔ごとの主ア−ク電圧平均値Vav(Δt)を算出する説明図である。
【0092】
図1で説明した溶接電源装置1として、サイリスタ等の半導体スイッチング素子を用いた略定電流制御方式の電源装置を使用た場合、主アーク電流通電開始時点t2から短絡電流通電終了時点t10までの間、出力電流Ioがほぼ一定に制御された定電流が流れる。
【0094】
主ア−ク電流通電終了時点即ち短絡電流通電開始時点t9で、押し込み動作を開始して短絡させると、図3(A)に示すように、正常に短絡した瞬間に急峻な電流が流れる。この急峻な電流の増加分は、主アーク電流Iaの平均値と比較して無視することができる範囲である。そこで、主アーク期間Taの出力電流Ioは、アーク時も瞬時的な短絡時も略一定であるので、検出間隔ごとの主ア−ク電流平均値Iav(Δt)を測定しないで、検出期間中の溶接電圧平均値Vavだけを測定してもよい。
【0095】
次に、図3(A)及び(B)を参照して、主ア−ク電流・電圧検出開始時点t3から、検出期間全体の標準入熱量Qstに達した主ア−ク電流・電圧検出終了時点tnまでの短絡が発生しない積算入熱量Qtaを算出する式について説明する。
【0096】
[数4の説明]
数4の右辺の1番目の式によって、主ア−ク電流・電圧検出開始時点t3から主ア−ク電流・電圧検出終了時点tnまで、検出間隔ごとの入熱量平均値ΔQavを積算して、積算入熱量Qtaを算出する。
【数4】
Figure 0004657391
【0098】
上記の主ア−ク電流・電圧検出開始時点t3の検出間隔Δtの検出開始時点はt01であり、主ア−ク電流・電圧検出終了時点tnの検出間隔Δtの検出開始時点はt0nである。したがって、1回目の検出間隔Δtの検出開始時点t01から検出回数n回目の検出間隔Δtの検出開始時点t0nまでの積算入熱量Qtaを、数4の右辺の2番目の式によって算出してもよい。
【0100】
[数5の説明]
また、積算入熱量Qtaを上記の数4によって算出する代わりに、主ア−ク電流・電圧検出開始時点t3の1回目の検出間隔Δtから主ア−ク電流・電圧検出終了時点tnの検出回数n回目の検出間隔Δtまでの積算入熱量Qtaを、数5によって算出してもよい。
【数5】
Figure 0004657391
【0101】
[図4の説明]
図4(A)は、各溶接中の主アーク期間全体の出力電流Ioから検出間隔ごとの主ア−ク電流平均値Iav(Δt)を算出する説明図であり、同図(B)は、各溶接中の主アーク期間全体の出力端子電圧Vdから検出間隔Δtごとに検出間隔ごとの主ア−ク電圧平均値Vav(Δt)を算出する説明図である。
【0102】
次に、図4(A)及び(B)を参照して、主ア−ク電流・電圧検出開始時点t3から、検出期間全体の標準入熱量Qstに達した主ア−ク電流・電圧検出終了時点tnまでの短絡が発生しない積算入熱量Qtaを算出する式について説明する。
【0103】
[数6の説明]
積算入熱量Qtaは、検出間隔ごとの入熱量平均値ΔQavを、主ア−ク電流・電圧検出開始時点t3から主ア−ク電流・電圧検出終了時点tnまで、数6の右辺の1番目の式によって算出する。
【数6】
Figure 0004657391
【0104】
上記の主ア−ク電流・電圧検出開始時点t3の検出間隔Δtの検出開始時点はt01であり、主ア−ク電流・電圧検出終了時点tnの検出間隔Δtの検出開始時点はt0nである。したがって、1回目の検出間隔Δtの検出開始時点t01から検出回数n回目の検出間隔Δtの検出開始時点t0nまでの積算入熱量Qtaを、数6の右辺の2番目の式によって算出してもよい。
【0106】
[数7の説明]
また、積算入熱量Qtaを上記の数4によって算出する代わりに、主ア−ク電流・電圧検出開始時点t3の1回目の検出間隔Δtから主ア−ク電流・電圧検出終了時点tnの検出回数n回目の検出間隔Δtまでの積算入熱量Qtaを、数7によって算出してもよい。
【数7】
Figure 0004657391
【0110】
次に、補助ア−ク期間Tpの補助ア−ク電流・電圧検出開始時点t1から補助ア−ク電流値Ipを測定するとともに、補助ア−ク電圧平均値Vav12を測定して補助ア−ク期間積算入熱量Qta12を算出する場合について説明する。
【0112】
通常のスタッド溶接においては、前述した図2に示した補助ア−ク期間Tpは0.1〜0.2[秒]であり、主アーク期間Taは0.4〜1.5[秒]であり、短絡期間Tsは0.2[秒]位であって、補助ア−ク期間Tpは主アーク期間Taに比べて1/10程度の通電時間であり、しかも補助ア−ク電流値Ipは主ア−ク電流値Iaよりも小であるので、
制御回路を簡単にするために、補助ア−ク期間積算入熱量Qta12の算出を省略している。
【0114】
しかし、溶接条件によっては、補助ア−ク期間積算入熱量Qta12を主アーク期間積算入熱量Qta3nに対して無視することができなくなりその場合は、補助ア−ク電流平均値Ipと補助ア−ク電圧平均値と補助ア−ク期間Tpとから補助ア−ク期間積算入熱量Qta12を算出する。
補助ア−ク期間Tpは前述したとおり、主アーク期間Taに比べて短時間であるので、補助ア−ク電流平均値Ipと補助ア−ク電圧平均値とは、検出間隔ごとの主ア−ク電流平均値Iav(Δt)及び検出間隔ごとの主ア−ク電圧平均値Vav(Δt)のように、検出間隔Δtごとに算出する必要はなく、補助ア−ク電流・電圧検出開始時点t1から、補助ア−ク電圧平均値Vav12を測定して、この補助ア−ク電圧平均値Vav12と補助ア−ク電流値Ipとから、補助ア−ク期間積算入熱量Qta12を算出すればよい。
【0116】
補助ア−ク期間積算入熱量Qta12は、下記の式に示すとおり、補助ア−ク電流・電圧検出開始時点t1から、補助ア−ク電圧平均値Vav12を測定して、この補助ア−ク電圧平均値Vav12と補助ア−ク電流値Ipと補助ア−ク検出期間T12との積から算出する。
補助・主アーク期間積算入熱量Qta1nは、下記の式に示すとおり、検出間隔ごとの主ア−ク電圧平均値Vav(Δt)から算出した主アーク期間積算入熱量Qta3nと補助ア−ク期間積算入熱量Qta12との和となる。
Qta12=Vav12・Ip・T12
Qta1n=Qta12+Qta3n
【0120】
[図5の説明]
図5は、主アーク期間Ta中に、引き上げ不良、異常アーク現象による片溶け等によって、スタッド18が、一時的に、溶融プールに短絡した場合の溶接電圧波形及び溶接電流波形を示す図である。
【0122】
主アーク期間Ta中に、引き上げ不良、異常アーク現象、例えば磁気吹きによる片溶け等によってスタッド18が、一時的に、溶融プールに短絡した場合、検出間隔ごとの短絡発生時の入熱量平均値ΔQasが低くなるために、主アーク期間Ta中に短絡が多く発生して積算入熱量Qtaは減少する。
【0124】
主ア−ク電流・電圧検出開始時点t3から積算して、検出期間全体の標準入熱量Qstが積算入熱量Qtaと一致した時点又は越えた直後の時点tnにおける積算入熱量Qtaを、数4乃至数7によって算出する。
【0126】
主アーク期間Ta中に短絡が発生した場合の出力端子電圧Vdは、検出間隔ごとの短絡発生時の出力端子電圧平均値Vas(Δt)となるので、検出期間中の溶接電圧平均値Vavは減少する。
また、このときの出力電流Ioは、検出間隔ごとの短絡発生時の出力電流平均値Ias(Δt)となるが、溶接電源装置の出力特性が定電流特性の場合は、検出期間中の溶接電流平均値Iavはほとんど変化することがなく、また溶接電源装置の出力特性が垂下特性のような定電流特性でない場合は、検出期間中の溶接電流平均値Iavは多少増加する。
【0130】
[図6の説明]
図6(A)は、主アーク期間Ta中に微小短絡が発生した場合の出力電流Ioの波形を示す溶接電流波形図であり、同図(B)は、主アーク期間Ta中に短絡が発生した場合の出力端子電圧Vdの波形を示す図である。
【0132】
上記の図6に示すように、前述した実施例では、太径スタッド溶接のように溶接時間が長くなったとき、貫通溶接のとき、横向き溶接のとき等で微小短絡が頻繁に発生しても、積算入熱量Qtaはほとんど減少しない。しかし、これらの微少短絡が頻繁に発生すると、溶接部の欠陥になる可能性が大きい。
【0134】
この場合は、検出間隔ごとの入熱量平均値ΔQavを算出する検出間隔Δtを、溶接部の欠陥になる可能性のある微小短絡の一回の発生時間よりも小さい数[mSec]程度に定める。
次に、正常な溶接動作が行われた場合の検出間隔ごとの入熱量平均値ΔQavの適正値を、溶接スタッドの径及び被溶接材14の条件及び溶接姿勢(下向き、横向き等)に応じて検出間隔ごとの入熱量標準値ΔQstとして定める。
この予め設定した検出間隔ごとの入熱量平均値ΔQavを、検出間隔Δtごとに、検出間隔ごとの入熱量標準値ΔQstと比較する。
この検出間隔ごとの入熱量平均値ΔQavが検出間隔ごとの入熱量標準値ΔQstよりも低下した短絡回数Nsを計数して、この短絡回数Nsが上記の予め設定した標準入熱許容短絡回数Nst以上になると溶接不良と判定する。
【0136】
上記の判定結果を使用して、数4乃至数12によって算出する方法の積算入熱量Qtaで溶接したスタッド溶接終了時に、微小短絡回数が許容範囲を越えたことを表示したり、さらに入熱を加算したりする。
【0140】
[数8乃至数12の説明]
図4(A)及び(B)の右端の符号Vav及びIavに示すように、検出期間中の溶接電流平均値Iav及び検出期間中の溶接電圧平均値Vavを算出し、主アーク入熱標準値設定期間T38を乗算して積算入熱量Qtaを算出してもよい。
【0142】
検出間隔ごとの主ア−ク電圧平均値Vav(Δt)を、検出回数1回からn回まで積算して、主アーク期間積算電圧値Vta3nを、数8によって算出する。
【数8】
Figure 0004657391
検出間隔ごとの主ア−ク電流平均値Iav(Δt)を、検出回数1回からn回まで積算して、主アーク期間積算電流値Ita3nを、数9によって算出する。
【数9】
Figure 0004657391
【0144】
数8によって算出した主アーク期間積算電圧値Vta3nを検出回数nで除算して、検出期間中の溶接電圧平均値Vavを、数10によて算出する。
【数10】
Figure 0004657391
数9によって算出した主アーク期間積算電流値Ita3nを検出回数nで除算して、検出期間中の溶接電流の平均値Iavを、数11によって算出する。
【数11】
Figure 0004657391
【0146】
前述した数10によって算出した検出期間中の溶接電圧平均値Vavと数11によって算出した検出期間中の溶接電流の平均値Iavと主アーク積算値検出期間T3nとを乗算してから、数12によって、積算入熱量Qtaを算出する。
【数12】
Figure 0004657391
【0150】
[請求項4の実施例の説明]
請求項4の方法は、検出間隔ごとの主ア−ク電圧平均値Vav(Δt)から算出した主アーク期間積算入熱量Qta3nが、主アーク期間全体の標準入熱量Qst38に達した時点tnで押し込み工程を開始する方法である。
以下、図2乃至図3を参照して、この方法について説明する。
(A)溶接開始前に、数1乃至数3によって、正常な溶接時の主アーク期間全体の標準入熱量Qst38を予め設定しておく。
【0152】
(B)補助ア−ク電流通電開始時点t0において、溶接ガン2の起動スイッチ13を押して補助ア−ク電流Ipの通電を開始するとともに、スタッド18を被溶接材14から引き上げて補助ア−クを発生させる。
(C)補助ア−ク期間Tpが経過した主ア−ク電流通電開始時点t2で、補助ア−ク電流Ipから主ア−ク電流Iaに切り換える。
【0154】
(D)図3に示すように、主アーク電流・電圧検出開始時点t3から、検出間隔Δtごとに、検出間隔ごとの主ア−ク電圧平均値Vav(Δt)を測定する。
(E)この検出間隔ごとの主ア−ク電圧平均値Vav(Δt)と検出期間中の溶接電流平均値Iavとの積の検出間隔ごとの入熱量平均値ΔQavを積算して主アーク期間積算入熱量Qta3nを、数4乃至数7のいずれかによって算出する。
【0156】
(F)この主アーク期間積算入熱量Qta3nが、予め設定した主アーク期間全体の標準入熱量Qst38に達した時点tnで押し込み工程を開始する。
Qta3n>=Qst38
(G)なお、検出期間中の溶接電流平均値Iavは、請求項12又は請求項13又は請求項14の方法で算出した値である。
【0160】
[請求項5の実施例の説明]
請求項5の方法は、主アーク期間積算電圧値Vta3nが、主アーク期間全体の標準入熱量Qst38から算出した検出期間全体の主アーク電圧標準値Vst38に達した時点tnで押し込み工程を開始する方法である。
以下、図2乃至図3を参照して、この方法について説明する。
(A)乃至(D)及び(H)の説明は、請求項4の実施例の説明と同じなので省略する。
【0162】
(E5)この検出間隔ごとの主ア−ク電圧平均値Vav(Δt)を積算して主アーク期間積算電圧値Vta3nを、数8によって算出する。
(F5)予め設定した主アーク期間全体の標準入熱量Qst38を検出期間中の溶接電流平均値Iavで除算した検出期間全体の主アーク電圧標準値Vst38を算出する。
Vst38=Qst38/Iav
【0164】
(G5)この主アーク期間積算電圧値Vta3nが、検出期間全体の主アーク電圧標準値Vst38に達した時点tnで押し込み工程を開始する。
Vta3n>=Vst38
【0170】
[請求項6の実施例の説明]
請求項6の方法は、検出期間全体の主アーク電圧平均値Vav3nから算出した主アーク期間積算入熱量Qta3nが、主アーク期間全体の標準入熱量Qst38に達した時点tnで押し込み工程を開始する方法である。
以下、図2乃至図3を参照して、この方法について説明する。
(A)乃至(D)及び(H)の説明は、請求項4の実施例の説明と同じなので省略する。
【0172】
(E61)この検出間隔ごとの主ア−ク電圧平均値Vav(Δt)を積算して主アーク期間積算電圧値Vta3nを、数8によって算出する。
(E62)この主アーク期間積算電圧値Vta3nを検出回数nで除算して検出期間全体の主アーク電圧平均値Vav3n=Vta3n/nを、数10によって算出する。
【0174】
(F6)検出期間全体の主アーク電圧平均値Vav3nと検出期間中の溶接電流平均値Iavと主アーク積算値検出期間T3nとの積の主アーク期間積算入熱量Qta3nを、数12よって算出する。
(F)この主アーク期間積算入熱量Qta3nが、予め設定した主アーク期間全体の標準入熱量Qst38に達した時点tnで押し込み工程を開始する。
Qta3n>=Qst38
【0180】
[請求項7の実施例の説明]
請求項7の方法は、請求項4の検出間隔ごとの主ア−ク電圧平均値Vav(Δt)から算出した主アーク期間積算入熱量Qta3nと補助ア−ク期間積算入熱量Qta12との和の補助・主アーク期間積算入熱量Qta1nが、補助・主アーク検出期間全体の標準入熱量Qst18に達した時点tnで押し込み工程を開始する方法である。
以下、図2乃至図3を参照して、この方法について説明する。
(A7)溶接開始前に、正常な溶接時の補助ア−ク期間Tp及び補助・主アーク検出期間全体の標準入熱量Qst18を予め設定しておく。主アーク期間全体の標準入熱量Qst38は、数1乃至数3によって算出する。
【0182】
(B)補助ア−ク電流通電開始時点t0において、溶接ガン2の起動スイッチ13を押して補助ア−ク電流Ipの通電を開始するとともに、スタッド18を被溶接材14から引き上げて補助ア−クを発生させる。
(B71)補助ア−ク電流・電圧検出開始時点t1から、補助ア−ク電圧平均値Vav12を測定する。
(B72)この補助ア−ク電圧平均値Vav12と補助ア−ク電流値Ipと補助ア−ク検出期間T12との積の補助ア−ク期間積算入熱量Qta12を算出する。
Qta12=Vav12・Ip・T12
【0184】
(C)補助ア−ク期間Tpが経過した主ア−ク電流通電開始時点t2で、補助ア−ク電流Ipから主ア−ク電流Iaに切り換える。
(D)主アーク電流・電圧検出開始時点t3から、検出間隔Δtごとに、検出間隔ごとの主ア−ク電圧平均値Vav(Δt)を測定する。
【0186】
(E)この検出間隔ごとの主ア−ク電圧平均値Vav(Δt)と検出期間中の溶接電流平均値Iavとの積の検出間隔ごとの入熱量平均値ΔQavを積算して主アーク期間積算入熱量Qta3nを、数4乃至数7のいずれかによって算出する。
(F7)補助ア−ク期間積算入熱量Qta12と主アーク期間積算入熱量Qta3nとの和の補助・主アーク期間積算入熱量Qta1nが、予め設定した補助・主アーク検出期間全体の標準入熱量Qst18に達した時点tnで押し込み工程を開始する。
Qta1n=Qta12+Qta3n
Qta3n>=Qst18
(G)なお、検出期間中の溶接電流平均値Iavは、請求項12又は請求項13又は請求項14の方法で算出した値である。
【0190】
[請求項8の実施例の説明]
請求項8の方法は、補助・主アーク検出期間全体の標準入熱量Qst18から補助ア−ク期間積算入熱量Qta12を減算して主アーク期間全体の標準入熱量Qst38を算出し、請求項5の主アーク期間積算電圧値Vta3nが、この主アーク期間全体の標準入熱量Qst38から算出した検出期間全体の主アーク電圧標準値Vst38に達した時点tnで押し込み工程を開始する方法である。
以下、図2乃至図3を参照して、この方法について説明する。
(A7)溶接開始前に、正常な溶接時の補助ア−ク期間Tp及び補助・主アーク検出期間全体の標準入熱量Qst18を予め設定しておく。主アーク期間全体の標準入熱量Qst38は、数1乃至数3によって算出する。
【0192】
(B)補助ア−ク電流通電開始時点t0において、溶接ガン2の起動スイッチ13を押して補助ア−ク電流Ipの通電を開始するとともに、スタッド18を被溶接材14から引き上げて補助ア−クを発生させる。
(B71)補助ア−ク電流・電圧検出開始時点t1から、補助ア−ク電圧平均値Vav12を測定する。
【0194】
(B72)この補助ア−ク電圧平均値Vav12と補助ア−ク電流値Ipと補助ア−ク検出期間T12との積の補助ア−ク期間積算入熱量Qta12を算出する。
Qta12=Vav12・Ip・T12
(B8)補助・主アーク検出期間全体の標準入熱量Qst18から補助ア−ク期間積算入熱量Qta12を減算して主ア−ク期間積算入熱量Qta3nを算出しておく。
Qta3n=Qst18−Qta12
【0196】
(C)補助ア−ク期間Tpが経過した主ア−ク電流通電開始時点t2で、補助ア−ク電流Ipから主ア−ク電流Iaに切り換える。
(D)主アーク電流・電圧検出開始時点t3から、検出間隔Δtごとに、検出間隔ごとの主ア−ク電圧平均値Vav(Δt)を測定する。
【0198】
(E5)この検出間隔ごとの主ア−ク電圧平均値Vav(Δt)を積算して主アーク期間積算電圧値Vta3nを、数8によって算出する。
(F8)主アーク期間積算入熱量Qta3nを検出期間中の溶接電流平均値Iavで除算した検出期間全体の主アーク電圧標準値Vst38を算出する。
Vst38=Qst38/Iav
(G5)主アーク期間積算電圧値Vta3nが、検出期間全体の主アーク電圧標準値Vst38に達した時点tnで押し込み工程を開始する。
Vta3n>=Vst38
【0200】
[請求項9の実施例の説明]
請求項9の方法は、請求項6の検出期間全体の主アーク電圧平均値Vav3nから算出した主アーク期間積算入熱量Qta3nと補助ア−ク期間積算入熱量Qta12との和の補助・主アーク期間積算入熱量Qta1nが、補助・主アーク検出期間全体の標準入熱量Qst18に達した時点tnで押し込み工程を開始する方法である。
参照して、この方法について説明する。
(A7)溶接開始前に、正常な溶接時の補助ア−ク期間Tp及び補助・主アーク検出期間全体の標準入熱量Qst18を予め設定しておく。主アーク期間全体の標準入熱量Qst38は、数1乃至数3によって算出する。
【0202】
(B)補助ア−ク電流通電開始時点t0において、溶接ガン2の起動スイッチ13を押して補助ア−ク電流Ipの通電を開始するとともに、スタッド18を被溶接材14から引き上げて補助ア−クを発生させる。
(B71)補助ア−ク電流・電圧検出開始時点t1から、補助ア−ク電圧平均値Vav12を測定する。
(B72)この補助ア−ク電圧平均値Vav12と補助ア−ク電流値Ipと補助ア−ク検出期間T12との積の補助ア−ク期間積算入熱量Qta12を算出する。
Qta12=Vav12・Ip・T12
【0204】
(C)補助ア−ク期間Tpが経過した主ア−ク電流通電開始時点t2で、補助ア−ク電流Ipから主ア−ク電流Iaに切り換える。
(D)主アーク電流・電圧検出開始時点t3から、検出間隔Δtごとに、検出間隔ごとの主ア−ク電圧平均値Vav(Δt)を測定する。
【0206】
(E61)この検出間隔ごとの主ア−ク電圧平均値Vav(Δt)を積算して主アーク期間積算電圧値Vta3nを、数8によって算出する。
(E62)この主アーク期間積算電圧値Vta3nを検出回数nで除算して検出期間全体の主アーク電圧平均値Vav3nを、数10によって算出する。
【0208】
(F6)検出期間全体の主アーク電圧平均値Vav3nと検出期間中の溶接電流平均値Iavと主アーク積算値検出期間T3nとの積の主アーク期間積算入熱量Qta3nを、数12よって算出する。
(G6)補助ア−ク期間積算入熱量Qta12と主アーク期間積算入熱量Qta3nとの和の補助・主アーク期間積算入熱量Qta1nが、予め設定した補助・主アーク検出期間全体の標準入熱量Qst18に達した時点tnで押し込み工程を開始する。
Qta1n>=Qst18
【0210】
[請求項10の実施例の説明]
請求項10の方法は、請求項4乃至請求項9の方法に加えて、短絡回数Nsが予め設定した回数以上になると溶接不良を表示する方法である。
【0212】
請求項10の方法は、請求項4乃至請求項9の構成要件に加えて、つぎの3つの要件を追加している。
図6に示すように、溶接開始前に、
〓溶接部の欠陥になる可能性のある微小短絡の一回の発生時間よりも短い数[mSec]の検出間隔Δt及び
〓検出間隔ごとの入熱量標準値ΔQst及び
〓正常な溶接時の主アーク期間全体の標準入熱量Qst38を確保する標準入熱許容短絡回数Nstを予め設定しておく。
【0214】
主アーク電流・電圧検出開始時点t3から、検出間隔Δtごとに、検出間隔ごとの主ア−ク電圧平均値Vav(Δt)を測定する。
検出間隔ごとの主ア−ク電圧平均値Vav(Δt)と検出期間中の溶接電流平均値Iavとの積の検出間隔ごとの入熱量平均値ΔQavを算出する。
ΔQav=Vav(Δt)・Iav
この検出間隔ごとの入熱量平均値ΔQavが、検出間隔ごとの入熱量標準値ΔQstよりも低下した短絡回数Nsを計数する。ΔQav<ΔQst
この短絡回数Nsが予め設定した標準入熱許容短絡回数Nst以上になると、溶接不良を表示する。Ns>Nst
上記の検出期間中の溶接電流平均値Iavは、請求項12又は請求項13又は請求項14の方法で算出した値である。
【0220】
[請求項11の実施例の説明]
請求項11の方法は、請求項4乃至請求項9の方法に加えて、短絡回数Nsが予め設定した標準入熱許容短絡回数Nst以上になると予め設定した時間だけ主アーク電流Iaの通電時間を追加する方法である。
請求項10の方法が、短絡回数Nsが予め設定した標準入熱許容短絡回数Nst以上になると溶接不良を表示する方法であるのに対して、請求項11の方法は、短絡回数Nsが予め設定した標準入熱許容短絡回数Nst以上になると予め設定した時間だけ主アーク電流Iaの通電時間を追加する方法である。請求項10の方法その他の構成は、請求項11の方法と同じなので説明は省略する。
【0230】
請求項12の方法は、請求項4乃至は請求項11の検出期間中の溶接電流平均値Iavとして、定電流出力特性の溶接電源装置に設定した主ア−ク電流設定値を採用している。
【0231】
溶接電源装置の出力特性が定電流特性の場合、溶接電源装置に故障が発生しない限り、溶接電源装置に設定した値の検出期間中の溶接電流平均値Iavの電流が流れる。
したがって、請求項12の方法は、信号検出用のリード線を接続して検出間隔ごとの主ア−ク電圧平均値Vav(Δt)だけを測定すればよいので、大電流の検出期間中の溶接電流平均値Iavを測定する溶接電流検出器が不要である。溶接電源装置に故障が発生したときは、検出間隔ごとの主ア−ク電圧平均値Vav(Δt)に異常が発生するので、この異常を表示させるか又は溶接電源装置の動作を停止させることもできる。
【0235】
請求項13の方法は、請求項4乃至は請求項11の検出期間中の溶接電流平均値Iavとして、主アーク電流・電圧検出開始時点t3から後で測定した定電流出力特性の溶接電源装置から出力する主ア−ク電流測定値を採用している。
【0236】
溶接電源装置の出力特性が定電流特性の場合に、出力電流が略一定に維持される。したがって、請求項13の方法は、検出間隔Δtごとに、検出間隔ごとの主ア−ク電流平均値Iav(Δt)を測定する必要がなく、主アーク安定後に検出期間中の溶接電流平均値Iavを少なくとも1回測定すればよいので、回路が簡単になる。
【0240】
請求項14の方法は、請求項4乃至は請求項11の検出期間中の溶接電流平均値Iavとして、主アーク電流・電圧検出開始時点t3から、検出間隔Δtごとに算出した検出間隔ごとの主ア−ク電流平均値Iav(Δt)を採用している。
【0241】
この請求項14の方法は、溶接電源装置の出力特性が定電流特性でない場合であっても、検出間隔Δtごとに、検出間隔ごとの主ア−ク電流平均値Iav(Δt)及び検出間隔ごとの主ア−ク電圧平均値Vav(Δt)を測定して主アーク期間積算入熱量Qta3nを算出することによって、小容量のエンジン発電機等の溶接電源装置に供給する容量が小さい電源装置を用いて、大電流を必要とする太径のスタッドを溶接する場合等で、溶接電源の入力電力の不足によって溶接電源の出力電圧及び出力電流が低下する場合でも、良好な溶接結果を得ることができる。
【0245】
請求項15の方法は、請求項7又は請求項8又は請求項9の補助ア−ク電流値Ipとして、定電流出力特性の溶接電源装置に設定した補助ア−ク電流設定値を採用している。
【0246】
溶接電源装置の出力特性が定電流特性の場合に、溶接電源装置に故障が発生しない限り、溶接電源装置に設定した値の補助ア−ク電流値Ipが流れる。したがって、請求項15の方法は、請求項7又は請求項8又は請求項9の方法において、請求項12の方法と同様に、信号検出用のリード線を接続して補助ア−ク電圧平均値Vav12だけを測定すればよいので、補助ア−ク電流値Ipを測定する溶接電流検出器が不要である。溶接電源装置に故障が発生したときは、検出間隔ごとの主ア−ク電圧平均値Vav(Δt)に異常が発生するので、この異常を表示させるか又は溶接電源装置の動作を停止させることもできる。
【0250】
請求項16の方法は、請求項7又は請求項8又は請求項9の補助ア−ク電流値Ipとして、補助ア−ク電流・電圧検出開始時点t1から測定した定電流出力特性の溶接電源装置から出力する補助ア−ク電流測定値を採用している。
【0251】
溶接電源装置の出力特性が定電流特性の場合に、出力電流が略一定に維持される。したがって、請求項16の方法は、請求項7又は請求項8又は請求項9の方法の方法において請求項13の方法と同様に、検出間隔Δtごとに、補助ア−ク電流平均値Iav(Δt)を測定する必要がなく、補助ア−ク安定後に補助ア−ク電流値Ipを少なくとも1回測定すればよいので、回路が簡単になる。
【0270】
[図7の説明]
図7は、本発明の方法をディジタル制御で実施するスタッド溶接装置の実施例を示す図である。
【0272】
同図のスタッド溶接装置は、溶接電源装置1と溶接ガン2と溶接制御装置3とから形成される。
この溶接電源装置1は、溶接ガン2に補助ア−ク電流Ipと主ア−ク電流Iaとから成る溶接電流を出力し、後述する溶接制御装置3から出力されるアナログ信号に応じて、出力電流Ioを制御する電流指令出力回路5と、その電流指令に基づいて溶接電流を制御するサイリスタ等の半導体スイッチング素子からなる溶接電流出力回路15と、2次ケーブル17を通ってスタッド18に出力される出力電流Ioを検出して溶接電流検出信号Icを出力する溶接電流検出回路ICと、出力端子電圧値Vdを検出して溶接電圧検出信号Vcを出力する溶接電圧検出回路VCとから形成される。
【0274】
溶接制御装置3は、溶接電流検出信号Icをディジタル溶接電流検出信号Iddに変換して演算処理回路CPUに出力するA/D変換回路7と、溶接電圧検出信号Vcをディジタル溶接電圧検出信号Vddに変換して演算処理回路CPUに出力するA/D変換回路8と、ディジタル溶接電流検出信号Iddとディジタル溶接電圧検出信号Vddとを入力して後述するディジタル出力信号を出力する演算処理回路CPUと、演算処理回路CPUのディジタル出力信号Iodをアナログ出力信号Ioaに変換して電流指令出力回路5に出力するD/A変換回路6と、検出値、演算値、溶接結果のデータ等を記憶する記憶回路11と、これらを表示するディジタルパネル等の表示回路12とからなる。このD/A変換回路6、A/D変換回路7及びA/D変換回路8は演算処理回路CPUに内蔵してもよい。
【0280】
[図8の説明]
図8は、本発明の方法をアナログ制御で実施するスタッド溶接装置の実施例を示す図である。
【0282】
また、この図8の実施例では、図7の実施例のようにマイクロコンピュータを用いた複雑な回路を構成しなくても、電流、電圧検出信号を積分器、乗除算器等のアナログ回路で構成した演算回路を用いて平均入熱を算出し表示することもできる。また、標準値(アナログ回路で構成)と比較して許容範囲からはずれた場合に、異常ランプ、ブザー等で警報を発する。
【0284】
まず、起動スイッチ起動スイッチ13を押すと、溶接シ−ケンス制御回路21に予め設定した補助ア−ク電流が溶接電流出力回路15から出力し、スタッド18が引き上げられ、補助ア−クが発生し、溶接シ−ケンス制御回路21に予め設定されているパイロット時間経過後、主ア−ク電流に移行する。この補助ア−ク電流から溶接電流移行するとき計測時間設定回路28からリセット信号が出力され、平滑回路22、平滑回路23はリセットされるて、新たに溶接電流検出回路IC、溶接電圧検出回路VCで検出される溶接電流及び溶接電圧の時間積分を開始する。また、このリセット信号は、補助ア−ク電流出力開始と同期させてもよい。
【0286】
次に溶接シ−ケンス制御回路21に予め設定されている溶接時間経過後に、溶接ガン2によりスタッド18が押し込まれる。この押し込み動作の開始を計測時間設定回路28が検出して、平滑回路22、平滑回路23にホールド信号を出力する。このホールド信号によって、リセット信号から積分されてきた値を、平滑回路22、平滑回路23にホールドする。このホールドされた値は、時間積分された値であるので、それぞれを乗算回路24によって乗算し、除算回路29を用いて溶接シ−ケンス制御回路21で予め設定されている溶接時間(アナログ値)で除算することによって、平均入熱量を算出して、表示回路12に表示する。また、この算出した平均入熱量を標準入熱設定回路25で予め設定されている平均入熱の標準値と比較回路26によって比較し、許容範囲を超えた場合は、警報器27によって警報する。
【1000】
【発明の効果】
本発明の共通の効果は次のとおりである。
本発明の方法は、積算入熱量Qtaと検出期間全体の標準入熱量Qstとを検出するごとに比較し、積算入熱量Qtaが検出期間全体の標準入熱量Qstに達した時点tnで押し込み工程を開始するので、短絡が発生しても、適切な入熱量を確保することができ、良好な溶接品質を得ることができる。
また、本発明は、良好な溶接品質を得るとともに、各スタッドの溶接ごとに得られたデータは各スタッドの溶接ごとに記憶させておき、このデータを演算処理装置4又は外部記憶装置(例えばメモリカード、フロッピーディスク等)又は直接にパソコン等に出力することによって、パソコン等で各スタッドの溶接作業の溶接品質を容易に確認することができる。また、この各スタッドの溶接ごとに得られたデ−タを集計して統計処理等を行って溶接品質の管理を行うことができる。
【1004】
請求項4乃至請求項6の方法は、検出間隔ごとの主ア−ク電圧平均値Vav(Δt)又は検出期間全体の主アーク電圧平均値Vav3n又はこの電圧値から算出した主アーク期間積算入熱量Qta3nが、主アーク期間全体の標準入熱量Qst38又はこの入熱量から算出した検出期間全体の主アーク電圧標準値Vst38に達した時点tnで押し込み工程を開始するので、短絡が発生しても、適切な入熱量を確保することができ、良好な溶接品質を得ることができる。
【1007】
請求項7乃至請求項9の方法は、請求項4乃至請求項6のそれぞれの方法の効果に加えて、補助ア−ク期間Tpの補助ア−ク電流・電圧検出開始時点t1から補助ア−ク電流値Ipを測定するとともに、補助ア−ク電圧平均値Vav12を測定して補助ア−ク期間積算入熱量Qta12を算出するので、入熱の測定精度が向上する。
【1010】
請求項10の方法は、請求項4乃至請求項9のそれぞれの方法の効果に加えて、溶接部の欠陥になる可能性のある微小短絡の一回の発生時間よりも短い数[mSec]の検出間隔Δtごとに算出した検出間隔ごとの入熱量平均値ΔQavが、検出間隔ごとの入熱量標準値ΔQstよりも低下する短絡回数Nsを計数して、この短絡回数Nsが予め設定した標準入熱許容短絡回数Nst以上になると、溶接不良を表示する効果を有している。
【1011】
請求項11の方法は、請求項4乃至請求項9のそれぞれの方法の効果に加えて、請求項10と同様に計数した短絡回数Nsが、予め設定した標準入熱許容短絡回数Nst以上になると、予め設定した時間だけ主アーク電流Iaの通電時間を追加することによって、溶接不良を防止する効果を有している。
【1012】
請求項12の方法は、信号検出用のリード線を接続して検出間隔ごとの主ア−ク電圧平均値Vav(Δt)だけを測定すればよいので、大電流の検出期間中の溶接電流平均値Iavを測定する溶接電流検出器が不要である。溶接電源装置に故障が発生したときは、検出間隔ごとの主ア−ク電圧平均値Vav(Δt)に異常が発生するので、この異常を表示させるか又は溶接電源装置の動作を停止させることもできる。
【1013】
請求項13の方法は、検出間隔Δtごとに、検出間隔ごとの主ア−ク電流平均値Iav(Δt)を測定する必要がなく、主アーク安定後に検出期間中の溶接電流平均値Iavを少なくとも1回測定すればよいので、回路が簡単になる。
【1014】
請求項14の方法は、溶接電源装置の出力特性が定電流特性でない場合であっても、検出間隔Δtごとに、検出間隔ごとの主ア−ク電流平均値Iav(Δt)及び検出間隔ごとの主ア−ク電圧平均値Vav(Δt)を測定して主アーク期間積算入熱量Qta3nを算出することによって、小容量のエンジン発電機等の溶接電源装置に供給する容量が小さい電源装置を用いて、大電流を必要とする太径のスタッドを溶接する場合等で、溶接電源の入力電力の不足によって溶接電源の出力電圧及び出力電流が低下する場合でも、良好な溶接結果を得ることができる。
【1015】
請求項15の方法は、請求項7又は請求項8又は請求項9の方法において、請求項12の方法と同様に、信号検出用のリード線を接続して補助ア−ク電圧平均値Vav12だけを測定すればよいので、補助ア−ク電流値Ipを測定する溶接電流検出器が不要である。溶接電源装置に故障が発生したときは、検出間隔ごとの主ア−ク電圧平均値Vav(Δt)に異常が発生するので、この異常を表示させるか又は溶接電源装置の動作を停止させることもできる。
【1016】
請求項16の方法は、請求項7又は請求項8又は請求項9の方法の方法において請求項13の方法と同様に、検出間隔Δtごとに、補助ア−ク電流平均値Iav(Δt)を測定する必要がなく、補助ア−ク安定後に補助ア−ク電流値Ipを少なくとも1回測定すればよいので、回路が簡単になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、溶接電圧、溶接電流及び主アーク電流期間を監視する従来方法を実施するスタッド溶接装置のブロック図である。
【図2】図2(A)は、正常な溶接時の主アーク期間全体の出力電流Ioから検出期間中の溶接電流平均値Iavを算出する説明図であり、同図(B)は、正常な溶接時の主アーク期間全体の出力端子電圧Vdから検出間隔Δtごとに検出間隔ごとの主ア−ク電圧平均値Vav(Δt)を算出する説明図であり、同図(C)は正常な溶接時のスタッド引き上げ距離を示す図である。
【図3】図3(A)は、各溶接中の主アーク期間全体の出力電流Ioから検出期間中の溶接電流平均値Iavを算出する説明図であり、同図(B)は、各溶接中の主アーク期間全体の出力端子電圧Vdから検出間隔Δtごとに検出間隔ごとの主ア−ク電圧平均値Vav(Δt)を算出する説明図である。
【図4】図4(A)は、各溶接中の主アーク期間全体の出力電流Ioから検出間隔ごとの主ア−ク電流平均値Iav(Δt)を算出する説明図であり、同図(B)は、各溶接中の主アーク期間全体の出力端子電圧Vdから検出間隔Δtごとに検出間隔ごとの主ア−ク電圧平均値Vav(Δt)を算出する説明図である。
【図5】図5は、主アーク期間Ta中に、引き上げ不良、異常アーク現象による片溶け等によって、スタッド18が、一時的に、溶融プールに短絡した場合の溶接電圧波形及び溶接電流波形を示す図である。
【図6】図6(A)は、主アーク期間Ta中に微小短絡が発生した場合の出力電流Ioの波形を示す溶接電流波形図であり、同図(B)は、主アーク期間Ta中に短絡が発生した場合の出力端子電圧Vdの波形を示す図である。
【図7】図7は、本発明の方法をディジタル制御で実施するスタッド溶接装置の実施例を示す図である。
【図8】図8は、本発明の方法をアナログ制御で実施するスタッド溶接装置の実施例を示す図である。
【符号の説明】
1…溶接電源装置
2…溶接ガン
3…溶接制御装置
4…演算処理回路
5…電流指令出力回路
6…D/A変換回路
7、8…A/D変換回路
11…記憶回路
12…表示回路
13…起動スイッチ
14…被溶接材
15…溶接電流出力回路
16…制御ケーブル
17…2次ケーブル
18…スタッド
20…入熱演算回路
21…溶接シ−ケンス制御回路
22、23…平滑回路
24…乗算回路
25…標準入熱設定回路
26…比較回路
27…警報器
28…計測時間設定回路
29…除算回路
30…三相電源
36、44…フィルタ回路
37、45…増幅回路
39…基準溶接電圧設定回路
40…比較器
41…警報器
42、43…接続線
CPU…演算処理回路
I1(t)…時刻tの溶接電流値
Ia…主ア−ク電流/主ア−ク電流値
IC…溶接電流検出回路
Ic…溶接電流検出信号
Io…出力電流/出力電流値
Ip…補助ア−ク電流/補助ア−ク電流値
Is…短絡電流
Ias(Δt)…検出間隔ごとの短絡発生時の出力電流平均値
Iav…検出期間中の溶接電流平均値
Iav(Δt)…検出間隔ごとの主ア−ク電流平均値
Ita3n…主アーク期間積算電流値
Ns…短絡回数
Nst…標準入熱許容短絡回数
n …(検出間隔Δtの)検出回数
Qr…所要の入熱
Qst…検出期間全体の標準入熱量
Qta…積算入熱量
Qta12…補助ア−ク期間積算入熱量
Qst18…(予め設定した)補助・主アーク検出期間全体の標準入熱量
Qst38…(予め設定した)主アーク期間全体の標準入熱量
Qta1n…補助・主アーク期間積算入熱量
Qta3n…主アーク期間積算入熱量
ΔQas…検出間隔ごとの短絡発生時の入熱量平均値
ΔQav…検出間隔ごとの入熱量平均値
ΔQst…検出間隔ごとの入熱量標準値
T12…補助ア−ク検出期間
T38…主アーク入熱標準値設定期間
T3n…主アーク積算値検出期間
t0…補助ア−ク電流通電開始時点
t1…補助ア−ク電流・電圧検出開始時点
t2…主ア−ク電流通電開始時点
t3…主ア−ク電流・電圧検出開始時点
t8…主ア−ク電流・電圧検出終了時点
t9…主ア−ク電流通電終了時点/短絡電流通電開始時点
t10…出力電流通電終了時点/短絡電流通電終了時点
t01乃至t0n…各検出間隔Δtの検出開始時点
Ta…主アーク期間
Tp…補助ア−ク期間
Ts…短絡期間
tn…積算入熱量Qtaが予め設定した検出期間全体の標準入熱量Qstに達した時点
又は主アーク期間積算電圧値Vta3nが予め設定した検出期間全体の主アーク電圧標準値Vst38に達した時点
Δt…検出間隔
Δt=1乃至Δt=n…1回目乃至N回目の検出
Δt・n…主アーク検出期間
V1(t)…時刻tの溶接電圧値
Vav…検出期間中の溶接電圧平均値
Vav12…補助ア−ク電圧平均値
Vas(Δt)…検出間隔ごとの短絡発生時の出力端子電圧平均値
Vav(Δt)…検出間隔ごとの主ア−ク電圧平均値
VC…溶接電圧検出回路
Vc…溶接電圧検出信号
Vd…出力端子電圧/出力端子電圧値
Ve…適正溶接電圧平均値
Vst38…検出期間全体の主アーク電圧標準値
Vav3n…検出期間全体の主アーク電圧平均値
Vta3n…主アーク期間積算電圧値
ΔVe…適正溶接電圧範囲の許容値

Claims (2)

  1. スタッドを被溶接材から引き上げてアークを発生させた後に、スタッドを被溶接材に所定の押し込み量だけ押し込んで溶接するスタッド溶接において、溶接開始前に、正常な溶接時の主アーク期間全体の標準入熱量を予め設定しておき、補助ア−ク電流から主ア−ク電流に切り換えて、主アーク電流・電圧検出開始時点から、予め定めた検出間隔ごとに、各検出間隔の主ア−ク電圧平均値と前記各検出間隔の主アーク電流平均値とを算出し前記各検出間隔の主ア−ク電圧平均値を積算して主アーク期間積算電圧値を算出し、前記各検出間隔の主アーク電流平均値を積算して主アーク期間積算電流値を算出し、前記主アーク期間積算電流値を主アーク積算値検出期間で除算して溶接電流平均値を算出し、前記主アーク期間積算電圧値が、前記設定した主アーク期間全体の標準入熱量を前記算出した溶接電流平均値で除算した検出期間全体の主アーク電圧標準値の値に達した時点で、押し込み工程を開始するスタッド溶接の入熱積算押し込み制御方法。
  2. スタッドを被溶接材から引き上げてアークを発生させた後に、スタッドを被溶接材に所定の押し込み量だけ押し込んで溶接するスタッド溶接において、溶接開始前に、正常な溶接時の主アーク期間全体の標準入熱量を予め設定しておき、補助ア−ク電流から主ア−ク電流に切り換えて、主アーク電流・電圧検出開始時点から、予め定めた検出間隔ごとに、各検出間隔の主ア−ク電圧平均値と前記各検出間隔の主アーク電流平均値とを算出し、前記各検出間隔の主ア−ク電圧平均値を積算して主アーク期間積算電圧値を算出し、前記主アーク期間積算電圧値を主アーク積算値検出期間で除算して検出期間全体の溶接電圧平均値を算出し、前記各検出間隔の主ア−ク電流平均値を積算して主アーク期間積算電流値を算出し、前記主アーク期間積算電流値を前記主アーク積算値検出期間で除算して検出期間全体の溶接電流平均値を算出し、前記溶接電圧平均値と前記溶接電流平均値と前記主アーク積算値検出期間との積で主アーク期間積算入熱量を算出し、前記主アーク期間積算入熱量が前記標準入熱量に達した時点で押し込み工程を開始するスタッド溶接の入熱積算押し込み制御方法。
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