JP4269115B2 - 感放射線性樹脂組成物、層間絶縁膜およびスペーサー - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、感放射線性樹脂組成物、層間絶縁膜およびスペーサーに関する。さらに詳しくは、層間絶縁膜、特に、液晶表示素子、集積回路素子、固体撮像素子などの層間絶縁膜を形成するための材料、または、液晶パネルやタッチパネルなどの表示パネル用スペーサーを形成するための材料として好適な感放射線性樹脂組成物並びにそれより形成された層間絶縁膜およびスペーサーに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、液晶表示素子、集積回路素子、固体撮像素子などの電子部品には、その劣化や損傷を防止するための保護膜、素子表面を平坦化するための平坦化膜、電気絶縁性を保つための絶縁膜などが設けられている。これらの膜を形成するには、熱硬化性組成物を用いる場合の他、感放射線性組成物を用いるフォトリソグラフィー法が採用される場合も多い。
【0003】
また、薄膜トランジスタ(以下、「TFT」と記す。)型液晶表示素子や集積回路素子には、層状に配置される配線の間を絶縁するために層間絶縁膜が設けられている。層間絶縁膜を形成する材料としては、必要とするパターン形状の層間絶縁膜を得るための工程数が少なくしかも十分な平坦性を有する層間絶縁膜が得られるという特徴を生かし、さらにITO電極とTFT素子とを導通させるために層間絶縁膜に空けられるコンタクトホールをパターニングできる感放射線性樹脂組成物が幅広く使用されている。
【0004】
一方、液晶パネルには2枚の基板の間隔を一定に保つために所定の粒径を有するガラスビーズ、プラスチックビーズ等のスペーサー粒子が使用されている。しかし、これらスペーサー粒子は、ガラス基板上にランダムに散布されるため、有効画素部内に上記スペーサーが存在すると、スペーサーの写り込みがあったり、入射光が散乱を受け液晶パネルのコントラストが低下するという問題があった。これらの問題を解決するために感光性樹脂組成物を用いてスペーサーをフォトリソグラフィーにより形成する方法が提案されている。
【0005】
しかし、フォトリソグラフィー法により層間絶縁膜やスペーサーを形成する工程においては、各材料の解像度と密着性のバランスを最適化する必要があることから、前述の保護膜、平坦化膜および絶縁膜の形成工程とは異なる条件の設定が必要であった。この場合、保護膜、平坦化膜および絶縁膜の形成工程と比較すると、一般に、解像度の観点から、低温のプリベーク条件が採用される傾向にあった。
【0006】
しかし近年、これら層間絶縁膜やスペーサーの形成工程においても、製造コストの観点から、従来使用していた保護膜、平坦化膜および絶縁膜の形成工程と同一プロセス条件の採用が要請されるケースが増えてきた。こうした場合、層間絶縁膜やスペーサー用材料が最適プロセス条件からずれた条件で使用されることとなり、特にプリベーク温度が最適条件からずれた場合、十分な解像度が得られなかったり、密着性が不足しパターンが剥れたりする問題が生じている。
しかしながら、プロセス条件の変化に対応出来る十分なプロセスマージンを有し、かつ、層間絶縁膜、スペーサーとして必要な耐熱性、耐薬品性、透明性、硬度を併せ持つ感光性樹脂組成物は知られていなかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、以上のような事情に基づいてなされたものであって、その目的は、十分なプロセスマージンを有し、かつ、必要な耐熱性、耐薬品性、透明性、硬度を具備する層間絶縁膜およびスペーサーを形成しうる感放射線性樹脂組成物を提供することにある。
本発明の他の目的は、上記感放射線性樹脂組成物を層間絶縁膜およびスペーサーの形成に使用すること並びにそれによって形成された層間絶縁膜およびスペーサーを提供することにある。
本発明のさらに他の目的および利点は、以下の説明から明らかになろう。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、本発明の上記目的および利点は、第1に、
[A](a1)不飽和カルボン酸および/または不飽和カルボン酸無水物から誘導される構成単位5〜30重量%、
(a2)下記式(1)
【0009】
【化3】
式中、Rは水素原子またはメチル基であり、R1は炭素数1〜4のアルキル基でありそしてnは1〜6の整数である、
で示される単量体、および/または、
下記式(2)
【0010】
【化4】
ここで、R2は水素原子またはメチル基であり、pは1〜6の整数でありそしてqは1〜6の整数である、
【0011】
で示される単量体から誘導される構成単位10〜70重量%、および(a3)スチレン、t−ブチルメタクリレート、ジシクロペンタニルメタクリレート、p−メトキシスチレン、2−メチルシクロヘキシルアクリレート、1 , 3−ブタジエン、メタクリル酸グリシジル、o−ビニルベンジルグリシジルエーテル、m−ビニルベンジルグリシジルエーテルおよびp−ビニルベンジルグリシジルエーテルよりなる群から選ばれる少なくとも1種のオレフィン系不飽和化合物から誘導される構成単位10〜70重量%の共重合体、
[B]エポキシ基を持たず且つ単官能、2官能または3官能以上の(メタ)アクリレートであるエチレン性不飽和結合を有する重合性化合物、並びに
[C]感放射線重合開始剤
を含有することを特徴とする感放射線性樹脂組成物によって達成される。
【0012】
本発明の上記目的および利点は、第2に、本発明の感放射線性樹脂組成物を層間絶縁膜またはスペーサーの形成に使用することによって達成される。
本発明の上記目的および利点は、第3に、本発明の感放射線性樹脂組成物により形成された層間絶縁膜またはスペーサーによって達成される。
【0013】
以下、本発明の感放射線性樹脂組成物の各成分について詳述する。
共重合体[A]
共重合体[A]は、化合物(a1)、化合物(a2)および化合物(a3)を溶媒中で、重合開始剤の存在下にラジカル重合することによって製造することができる。
【0014】
本発明で用いられる共重合体[A]は、化合物(a1)から誘導される構成単位を、5〜30重量%、好ましくは10〜25重量%含有している。この構成単位が5重量%未満である共重合体は、アルカリ水溶液に溶解しにくくなりコンタクトホールの形成が困難になる。一方30重量%を超える共重合体はアルカリ水溶液に対する溶解性が大きくなりすぎる傾向にあり、層間絶縁膜の膜減りが大きくなる。化合物(a1)としては、例えばアクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸などのモノカルボン酸;マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、メサコン酸、イタコン酸などのジカルボン酸;およびこれらジカルボン酸の無水物が挙げられる。これらのうち、アクリル酸、メタクリル酸、無水マレイン酸などが共重合反応性、アルカリ水溶液に対する溶解性および入手が容易である点から好ましく用いられる。これらは、単独であるいは組み合わせて用いられる。
【0015】
本発明で用いられる共重合体[A]は、化合物(a2)から誘導される構成単位を、10〜70重量%、好ましくは20〜60重量%含有している。この構成単位が10重量%未満の場合は得られる層間絶縁膜の耐溶剤性が低下する傾向にあり、一方70重量%を超える場合は共重合体の保存安定性が低下する傾向にある。
【0016】
化合物(a2)は式(1)または(2)で表される。式(1)中、Rは水素原子またはメチル基であり、R1は炭素数1〜4のアルキル基でありそしてnは1〜6の整数である。
R1の炭素数1〜4のアルキル基は直鎖状であっても分岐鎖状であってもよい。
【0017】
式(I)で示される化合物(a2)としては、例えば(メタ)アクリル酸−β−メチルグリシジル、(メタ)アクリル酸−β−エチルグリシジル、(メタ)アクリル酸−β−プロピルグリシジル、α−エチルアクリル酸−β−メチルグリシジル、(メタ)アクリル酸−3−メチル−3,4−エポキシブチル、(メタ)アクリル酸−3−エチル−3,4−エポキシブチル、(メタ)アクリル酸−4−メチル−4,5−エポキシペンチル、(メタ)アクリル酸−5−メチル−5,6−エポキシヘキシル等を挙げることができる。
【0018】
式(2)中、R2は水素原子またはメチル基であり、pは1〜6の整数でありそしてqは1〜6の整数である。式(2)中エポキシ基はシクロヘキサン環の任意の位置たとえば3位あるいは4位に結合することができる。式(2)の化合物はそのような位置異性体の単独あるいは混合物を表していると理解されるべきである。
また、式(2)で示される化合物(a2)としては、例えば下記式(3)〜(8):
【0019】
【化5】
【0020】
【化6】
で表される化合物などが挙げられる。
【0021】
これらのうち、(メタ)アクリル酸−β−メチルグリシジル、(メタ)アクリル酸−3−メチル−3,4−エポキシブチル、上記式(7)および(8)で表される化合物などが得られる感光性樹脂組成物のプロセスマージンが広く、かつ、得られる層間絶縁膜、スペーサーの耐薬品性をとりわけ高める点から好ましく用いられる。これらの化合物の市販品としては、M−GMA、CYMA300(以上、ダイセル化学(株)製)等が挙げられる。
これらは、単独であるいは組み合わせて用いられる。
【0022】
本発明で用いられる共重合体[A]は、化合物(a3)から誘導される構成単位を、10〜70重量%、好ましくは20〜50重量%含有している。この構成単位が10重量%未満の場合は、共重合体[A]の保存安定性が低下する傾向にあり、一方70重量%を超える場合は共重合体[A]がアルカリ水溶液に溶解しにくくなる。
【0023】
化合物(a3)は、
【0024】
スチレン、t−ブチルメタクリレート、ジシクロペンタニルメタクリレート、p−メトキシスチレン、2−メチルシクロヘキシルアクリレート、1,3−ブタジエン、メタクリル酸グリシジル、o−ビニルベンジルグリシジルエーテル、m−ビニルベンジルグリシジルエーテルまたはp−ビニルベンジルグリシジルエーテルである。これらは共重合反応性およびアルカリ水溶液に対する溶解性の点から好ましい。これらは、単独であるいは組み合わせて用いられる。
なお、化合物(a3)の上記化合物中の最後の一群のエポキシ化合物は、上記式(1)の化合物とは、式(1)の化合物がR 1 が炭素数1〜4のアルキル基であるので、その点で異なっている。
【0025】
共重合体[A]の製造に用いられる溶媒としては、具体的には、例えばメタノール、エタノールなどのアルコール類;テトラヒドロフランなどのエーテル類;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテルなどのグリコールエーテル類;メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテートなどのエチレングリコールアルキルエーテルアセテート類;ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールエチルメチルエーテルなどのジエチレングリコール類;プロピレングリコールメチルエーテル、プロピレングリコールエチルエーテル、プロピレングリコールプロピルエーテル、プロピレングリコールブチルエーテルなどのプロピレングリコールモノアルキルエーテル類;プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールプロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールブチルエーテルアセテートなどのプロピレングリコールアルキルエーテルアセテート類;プロピレングリコールメチルエーテルプロピオネート、プロピレングリコールエチルエーテルプロピオネート、プロピレングリコールプロピルエーテルプロピオネート、プロピレングリコールブチルエーテルプロピオネートなどのプロピレングリコールアルキルエーテルアセテート類;トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類;メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノンなどのケトン類;および酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、2−ヒドロキシプロピオン酸エチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸メチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、ヒドロキシ酢酸メチル、ヒドロキシ酢酸エチル、ヒドロキシ酢酸ブチル、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸プロピル、乳酸ブチル、3−ヒドロキシプロピオン酸メチル、3−ヒドロキシプロピオン酸エチル、3−ヒドロキシプロピオン酸プロピル、3−ヒドロキシプロピオン酸ブチル、2−ヒドロキシ−3−メチルブタン酸メチル、メトキシ酢酸メチル、メトキシ酢酸エチル、メトキシ酢酸プロピル、メトキシ酢酸ブチル、エトキシ酢酸メチル、エトキシ酢酸エチル、エトキシ酢酸プロピル、エトキシ酢酸ブチル、プロポキシ酢酸メチル、プロポキシ酢酸エチル、プロポキシ酢酸プロピル、プロポキシ酢酸ブチル、ブトキシ酢酸メチル、ブトキシ酢酸エチル、ブトキシ酢酸プロピル、ブトキシ酢酸ブチル、2−メトキシプロピオン酸メチル、2−メトキシプロピオン酸エチル、2−メトキシプロピオン酸プロピル、2−メトキシプロピオン酸ブチル、2−エトキシプロピオン酸メチル、2−エトキシプロピオン酸エチル、2−エトキシプロピオン酸プロピル、2−エトキシプロピオン酸ブチル、2−ブトキシプロピオン酸メチル、2−ブトキシプロピオン酸エチル、2−ブトキシプロピオン酸プロピル、2−ブトキシプロピオン酸ブチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−メトキシプロピオン酸プロピル、3−メトキシプロピオン酸ブチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸プロピル、3−エトキシプロピオン酸ブチル、3−プロポキシプロピオン酸メチル、3−プロポキシプロピオン酸エチル、3−プロポキシプロピオン酸プロピル、3−プロポキシプロピオン酸ブチル、3−ブトキシプロピオン酸メチル、3−ブトキシプロピオン酸エチル、3−ブトキシプロピオン酸プロピル、3−ブトキシプロピオン酸ブチルなどのエステル類が挙げられる。
【0026】
共重合体[A]の製造に用いられる重合開始剤としては、一般的にラジカル重合開始剤として知られているものが使用でき、例えば2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス−(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)などのアゾ化合物;ベンゾイルペルオキシド、ラウロイルペルオキシド、t−ブチルペルオキシピバレート、1,1’−ビス−(t−ブチルペルオキシ)シクロヘキサンなどの有機過酸化物;および過酸化水素が挙げられる。ラジカル重合開始剤として過酸化物を用いる場合には、過酸化物を還元剤とともに用いてレドックス型開始剤としてもよい。
【0027】
本発明で用いられる共重合体[A]は、ポリスチレン換算重量平均分子量(以下、「Mw」という)が、通常、2×103〜5×105、好ましくは5×103〜1×105であることが望ましい。Mwが2×103未満であると、得られる被膜は、現像性、残膜率などが低下したり、またパターン形状、耐熱性などに劣ることがあり、一方5×105を超えると、アルカリ溶解性が低下しすぎたりパターン形状に劣ることがある。
【0028】
重合性化合物[B]
本発明で用いられる重合性化合物[B]は、エポキシ基を持たず且つ単官能、2官能または3官能以上の(メタ)アクリレートである。これらは重合性が良好であり、得られるパターン状薄膜の強度が向上する点から好ましく用いられる。
【0029】
上記単官能(メタ)アクリレートとしては、例えば2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、カルビトール(メタ)アクリレート、イソボロニル(メタ)アクリレート、3−メトキシブチル(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチル−2−ヒドロキシプロピルフタレートなどが挙げられる。その市販品としては、例えばアロニックスM−101、同M−111、同M−114(以上、東亞合成(株)製)、KAYARAD TC−110S、同TC−120S(以上、日本化薬(株)製)、ビスコート158、同2311(以上、大阪有機化学工業(株)製)が挙げられる。
【0030】
上記2官能(メタ)アクリレートとしては、例えばエチレングリコール(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノキシエタノールフルオレンジアクリレートなどが挙げられる。その市販品としては、例えばアロニックスM−210、同M−240、同M−6200(以上、東亞合成(株)製)、KAYARAD HDDA、同HX−220、同R−604(以上、日本化薬(株)製)、ビスコート260、同312、同335HP(以上、大阪有機化学工業(株)製)などが挙げられる。
【0031】
上記3官能以上の(メタ)アクリレートとしては、例えばトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリ((メタ)アクリロイロキシエチル)フォスフェート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。その市販品としては、例えばアロニックスM−309、同M−400、同M−402、同M−405、同M−450、同M−7100、同M−8030、同M−8060、同M−1310、同M−1600、同M−1960、同M−8100、同M−8530、同M−8560、同M−9050(以上、東亞合成(株)製)、KAYARAD TMPTA、同DPHA、同DPCA−20、同DPCA−30、同DPCA−60、同DPCA−120(以上、日本化薬(株)製)、ビスコート295、同300、同360、同GPT、同3PA、同400(以上、大阪有機化学工業(株)製)などが挙げられる。
これらの単官能、2官能または3官能以上の(メタ)アクリレートは、単独であるいは組み合わせて用いられる。
【0032】
重合開始剤[C]
本発明で用いられる重合開始剤[C]としては、感放射線ラジカル重合開始剤、感放射線カチオン重合開始剤などを使用することができる。
【0033】
感放射線ラジカル重合開始剤としては、例えばベンジル、ジアセチルなどのα−ジケトン類;ベンゾインなどのアシロイン類;ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテルなどのアシロインエーテル類;チオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、チオキサントン−4−スルホン酸、ベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノンなどのベンゾフェノン類;アセトフェノン、p−ジメチルアミノアセトフェノン、α,α’−ジメトキシアセトキシベンゾフェノン、2,2’−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、p−メトキシアセトフェノン、2−メチル[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノ−1−プロパノン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オンなどのアセトフェノン類;アントラキノン、1,4−ナフトキノンなどのキノン類;フェナシルクロライド、トリブロモメチルフェニルスルホン、トリス(トリクロロメチル)−s−トリアジンなどのハロゲン化合物;2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチル−ペンチルホスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキサイドなどのアシルホスフィンオキサイド;およびジ−t−ブチルパーオキサイドなどの過酸化物が挙げられる。
【0034】
これら感放射線ラジカル重合開始剤の市販品としては、たとえばIRGACURE−184、同369、同500、同651、同907、同1700、同819同124、同1000、同2959、同149、同1800、同1850、Darocur−1173、同1116、同2959、同1664、同4043(以上、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)、KAYACURE−DETX、同 MBP、同 DMBI 、同 EPA、同 OA(以上、日本化薬(株)製)、VICURE−10、同55(以上、STAUFFER Co.LTD製)、TRIGONALP1(AKZO Co.LTD 製)、SANDORAY 1000(SANDOZ Co.LTD 製)、DEAP(APJOHNCo.LTD 製)、QUANTACURE−PDO、同 ITX、同 EPD(以上、WARD BLEKINSOP Co.LTD 製)等が挙げられる。
【0035】
さらに、感放射線カチオン重合開始剤としては、例えばフェニルジアゾニウムテトラフルオロボレート、フェニルジアゾニウムヘキサフルオロホスホネート、フェニルジアゾニウムヘキサフルオロアルセネート、フェニルジアゾニウムトリフルオロメタンスルホナート、フェニルジアゾニウムトリフルオロアセテート、フェニルジアゾニウム−p−トルエンスルホナート、4−メトキシフェニルジアゾニウムテトラフルオロボレート、4−メトキシフェニルジアゾニウムヘキサフルオロホスホネート、4−メトキシフェニルジアゾニウムヘキサフルオロアルセネート、4−メトキシフェニルジアゾニウムトリフルオロメタンスルホナート、4−メトキシフェニルジアゾニウムトリフルオロアセテート、4−メトキシフェニルジアゾニウム−p−トルエンスルホナート、4−ter−ブチルフェニルジアゾニウムテトラフルオロボレート、4−ter−ブチルフェニルジアゾニウムヘキサフルオロホスホネート、4−ter−ブチルフェニルジアゾニウムヘキサフルオロアルセネート、4−ter−ブチルフェニルジアゾニウムトリフルオロメタンスルホナート、4−ter−ブチルフェニルジアゾニウムトリフルオロアセテート、4−ter−ブチルフェニルジアゾニウム−p−トルエンスルホナートなどのジアゾニウム塩類;トリフェニルスルホニウムテトラフルオロボレート、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロホスホネート、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアルセネート、トリフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホナート、トリフェニルスルホニウムトリフルオロアセテート、トリフェニルスルホニウム−p−トルエンスルホナート、4−メトキシフェニルジフェニルスルホニウムテトラフルオロボレート、4−メトキシフェニルジフェニルスルホニウムヘキサフルオロホスホネート、4−メトキシフェニルジフェニルスルホニウムヘキサフルオロアルセネート、4−メトキシフェニルジフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホナート、4−メトキシフェニルジフェニルスルホニウムトリフルオロアセテート、4−メトキシフェニルジフェニルスルホニウム−p−トルエンスルホナート、4−フェニルチオフェニルジフェニルテトラフルオロボレート、4−フェニルチオフェニルジフェニルヘキサフルオロホスホネート、4−フェニルチオフェニルジフェニルヘキサフルオロアルセネート、4−フェニルチオフェニルジフェニルトリフルオロメタンスルホナート、4−フェニルチオフェニルジフェニルトリフルオロアセテート、4−フェニルチオフェニルジフェニル−p−トルエンスルホナートなどのスルホニウム塩類;および(1−6−η−クメン)(η−シクロペンタジエニル)鉄(1+)六フッ化リン酸(1−)などのメタロセン化合物が挙げられる。
【0036】
これら感放射線カチオン重合開始剤の市販品としては、例えばジアゾニウム塩であるアデカウルトラセットPP−33(旭電化工業(株)製)、スルホニウム塩であるOPTOMER SP−150、同−170(以上、旭電化工業(株)製)、およびメタロセン化合物であるIrgacure261(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)などが挙げられる。
【0037】
また、これら感放射線ラジカル重合開始剤または感放射線カチオン重合開始剤と感放射線増感剤とを併用することによって酸素による失活の少ない、高感度の感放射線性樹脂組成物を得ることも可能である。
【0038】
感放射線性樹脂組成物の調製
本発明の感放射線性樹脂組成物は、上記の共重合体[A]、重合性化合物[B]および重合開始剤[C]の各成分を均一に混合することによって調製される。本発明の感放射線性樹脂組成物は、有利には、適当な溶媒に溶解されて溶液状態で用いられる。例えば共重合体[A]、重合性化合物[B]、重合開始剤[C]および必要に応じ、その他の配合剤を、所定の割合で混合することにより、溶液状態の感放射線性樹脂組成物を調製することができる。
【0039】
本発明の感放射線性樹脂組成物は、共重合体[A]100重量部に対して、重合性化合物[B]を、好ましくは40〜200重量部、より好ましくは60〜150重量部の割合で含有する。また重合開始剤[C]は、好ましくは1〜50重量部、より好ましくは5〜30重量部の割合で含有される。
重合性化合物[B]が40重量部未満の場合は得られる層間絶縁膜の膜べりを生じやすく、200重量部を超える場合は層間絶縁膜の下地基板との密着性が低下しやすくなる。また重合開始剤[C]の量が1重量部未満の場合は得られる層間絶縁膜の膜べりを生じやすく、50重量部を超える場合は層間絶縁膜の透過率が低下したり、液晶中への溶出物が増加し電圧保持率が低下しやすい。
【0040】
本発明の感放射線性樹脂組成物の調製に用いられる溶媒としては、共重合体[A]、重合性化合物[B]および重合開始剤[C]の各成分を均一に溶解し、各成分と反応しないものが用いられる。
具体的には、例えばメタノール、エタノールなどのアルコール類;テトラヒドロフランなどのエーテル類;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテルなどのグリコールエーテル類;メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテートなどのエチレングリコールアルキルエーテルアセテート類;ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテルなどのジエチレングリコール類;プロピレングリコールメチルエーテル、プロピレングリコールエチルエーテル、プロピレングリコールプロピルエーテル、プロピレングリコールブチルエーテルなどのプロピレングリコールモノアルキルエーテル類;プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールプロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールブチルエーテルアセテートなどのプロピレングリコールアルキルエーテルアセテート類;プロピレングリコールメチルエーテルプロピオネート、プロピレングリコールエチルエーテルプロピオネート、プロピレングリコールプロピルエーテルプロピオネート、プロピレングリコールブチルエーテルプロピオネートなどのプロピレングリコールアルキルエーテルアセテート類;トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類;メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノンなどのケトン類;および酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、2−ヒドロキシプロピオン酸エチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸メチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、ヒドロキシ酢酸メチル、ヒドロキシ酢酸エチル、ヒドロキシ酢酸ブチル、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸プロピル、乳酸ブチル、3−ヒドロキシプロピオン酸メチル、3−ヒドロキシプロピオン酸エチル、3−ヒドロキシプロピオン酸プロピル、3−ヒドロキシプロピオン酸メチル、3−ブトキシプロピオン酸エチル、3−ブトキシプロピオン酸プロピル、3−ブトキシプロピオン酸ブチルなどのエステル類が挙げられる。
【0041】
これらの溶剤の中で、溶解性、各成分との反応性および塗膜の形成のしやすさから、グリコールエーテル類、エチレングリコールアルキルエーテルアセテート類、エステル類およびジエチレングリコール類が好ましく用いられる。
【0042】
さらに前記溶媒とともに高沸点溶媒を併用することもできる。併用できる高沸点溶媒としては、例えばN−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルホルムアニリド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド、ベンジルエチルエーテル、ジヘキシルエーテル、アセトニルアセトン、イソホロン、カプロン酸、カプリル酸、1−オクタノール、1−ノナノール、ベンジルアルコール、酢酸ベンジル、安息香酸エチル、シュウ酸ジエチル、マレイン酸ジエチル、γ−ブチロラクトン、炭酸エチレン、炭酸プロピレン、フェニルセロソルブアセテートなどが挙げられる。
本発明の感放射線性樹脂組成物は、本発明の目的を損なわない範囲で、必要に応じて上記以外に他の成分を含有していてもよい。
【0043】
ここで、他の成分としては、塗布性を向上するための界面活性剤を挙げることができる。界面活性剤としては、フッ素系界面活性剤およびシリコーン系界面活性剤を好適に用いることができる。
フッ素系界面活性剤としては、末端、主鎖および側鎖の少なくともいずれかの部位にフルオロアルキルまたはフルオロアルキレン基を有する化合物を好適に用いることができ、その具体例としては、1,1,2,2−テトラフロロオクチル(1,1,2,2−テトラフロロプロピル)エーテル、1,1,2,2−テトラフロロオクチルヘキシルエーテル、オクタエチレングリコールジ(1,1,2,2−テトラフロロブチル)エーテル、ヘキサエチレングリコール(1,1,2,2,3,3−ヘキサフロロペンチル)エーテル、オクタプロピレングリコールジ(1,1,2,2−テトラフロロブチル)エーテル、ヘキサプロピレングリコールジ(1,1,2,2,3,3−ヘキサフロロペンチル)エーテル、パーフロロドデシルスルホン酸ナトリウム、1,1,2,2,8,8,9,9,10,10−デカフロロドデカン、1,1,2,2,3,3−ヘキサフロロデカン、フルオロアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、フルオロアルキルホスホン酸ナトリウム、フルオロアルキルカルボン酸ナトリウム、フルオロアルキルポリオキシエチレンエーテル、ジグリセリンテトラキス(フルオロアルキルポリオキシエチレンエーテル)、フルオロアルキルアンモニウムヨージド、フルオロアルキルベタイン、フルオロアルキルポリオキシエチレンエーテル、パーフルオロアルキルポリオキシエタノール、パーフルオロアルキルアルコキシレート、フッ素系アルキルエステル等を挙げることができる。
【0044】
また、これらの市販品としては、例えばBM−1000、BM−1100(以上、BM CHEMIE社製)、メガファックF142D、同F172、同F173、同F183、同F178、同F191、同F471(以上、大日本インキ化学工業(株)製)、フロラードFC 170C、FC−171、FC−430、FC−431(以上、住友スリーエム(株)製)、サーフロンS−112、同S−113、同S−131、同S−141、同S−145、同S−382、同SC−101、同SC−102、同SC−103、同SC−104、同SC−105、同SC−106(以上、旭硝子(株)製)、エフトップEF301、同303、同352(以上、新秋田化成(株)製)、フタージェントFT−100、同FT−110、同FT−140A、同FT−150、同FT−250、同FT−251、同FTX−251、同FTX−218、同FT−300、同FT−310、同FT−400S(以上、(株)ネオス製)等を挙げることができる。また、シリコーン系界面活性剤としては、例えばトーレシリコーンDC3PA、同DC7PA、同SH11PA、同SH21PA、同SH28PA、同SH29PA、同SH30PA、同SH−190、同SH−193、同SZ−6032、同SF−8428、同DC−57、同DC−190(以上、東レシリコーン(株)製)、TSF−4440、TSF−4300、TSF−4445、TSF−4446、TSF−4460、TSF−4452(以上、東芝シリコーン(株)製)等の商品名で市販されているものを挙げることができる。
【0045】
その他にも、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテルなどのポリオキシエチレンアルキルエーテル類;ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルなどのポリオキシエチレンアリールエーテル類;ポリオキシエチレンジラウレート、ポリオキシエチレンジステアレートなどのポリオキシエチレンジアルキルエステル類などのノニオン系界面活性剤;オルガノシロキサンポリマーKP341(信越化学工業(株)製)、
【0046】
(メタ)アクリル酸系共重合体ポリフローNo.57、95(共栄社油脂化学工業(株)製)などが挙げられる。
これらの界面活性剤は、共重合体[A]100重量部に対して、好ましくは5重量部以下、より好ましくは2重量部以下で用いられる。界面活性剤の量が5重量部を超える場合は、塗布時の膜あれが生じやすくなる。
【0047】
また基体との接着性を向上させるために接着助剤を使用することもできる。このような接着助剤としては、官能性シランカップリング剤が好ましく使用され、例えばカルボキシル基、メタクリロイル基、イソシアネート基、エポキシ基などの反応性置換基を有するシランカップリング剤が挙げられ、具体的にはトリメトキシシリル安息香酸、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、γ−イソシアナートプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシランなどが挙げられる。このような接着助剤は、共重合体[A]100重量部に対して、好ましくは20重量部以下、より好ましくは10重量部以下の量で用いられる。接着助剤の量が20重量部を超える場合は、現像残りが生じやすくなる。
また上記のように調製された組成物溶液は、孔径0.5μm程度のミリポアフィルタなどを用いて濾過した後、使用に供することもできる。
【0048】
層間絶縁膜、およびスペーサーの形成方法
次に、本発明の感放射線性樹脂組成物を用いて、本発明の層間絶縁膜、および本発明のスペーサーを形成する方法について詳述する。
本発明の感放射線性樹脂組成物は層間絶縁膜あるいはスペーサーの形成に好適に使用することができ、そのように使用することは従来知られていない。
基板表面に本発明の感放射性樹脂組成物溶液を塗布し、加熱により溶媒を除去することによって、塗膜が形成される。基板表面への感放射性樹脂組成物溶液の塗布方法としては、例えばスプレー法、ロールコート法、回転塗布法などの各種の方法を採用することができる。
【0049】
次いでこの塗膜は、加熱(プレベーク)される。加熱することによって、溶剤が揮発し、流動性のない塗膜が得られる。
加熱条件は、各成分の種類、配合割合などによっても異なるが、通常60〜120℃、10〜600秒間程度の幅広い範囲で使用できる。
なお、従来の保護膜、平坦化膜および絶縁膜をフォトリソグラフィー法により形成する場合、プリベーク条件として、通常、70〜90℃、30〜300秒間程度の条件が採用されている。したがって、本発明の感放射線性樹脂組成物を用いて本発明の層間絶縁膜、および本発明のスペーサーを形成する際のプリベーク条件としては、従来の保護膜、平坦化膜、および絶縁膜の形成プロセスを、何ら条件を変更することなく、そのまま採用できるメリットがある。
【0050】
次に加熱された塗膜に所定パターンのマスクを介して放射線を照射した後、現像液により現像し、不要な部分を除去する。
現像液としては、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム、アンモニア水などの無機アルカリ類;エチルアミン、n−プロピルアミンなどの第一級アミン類;ジエチルアミン、ジ−n−プロピルアミンなどの第二級アミン類;トリエチルアミン、メチルジエチルアミン、N−メチルピロリドンなどの第三級アミン類;ジメチルエタノールアミン、トリエタノールアミンなどのアルコールアミン類;テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、コリンなどの第四級アンモニウム塩;ピロール、ピペリジン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]−5−ノナンなどの環状アミン類のアルカリ類からなるアルカリ水溶液を用いることができる。
また上記アルカリ水溶液に、メタノール、エタノールなどの水溶性有機溶媒、界面活性剤などを適当量添加した水溶液を現像液として使用することもできる。
【0051】
現像時間は、通常30〜180秒間である。また現像方法は液盛り法、ディッピング法などのいずれでもよい。現像後、流水洗浄を30〜90秒間行い、圧縮空気や圧縮窒素で風乾させることによって、基板上の水分を除去し、パターン状被膜が形成される。続いて、ホットプレート、オーブンなどの加熱装置により、所定温度、例えば150〜250℃で、所定時間、例えばホットプレート上なら5〜30分間、オーブン中では30〜90分間加熱処理をすることによって、パターン状架橋被膜を得ることができる。
【0052】
【実施例】
以下に合成例、実施例を示して、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
【0053】
合成例1
冷却管、攪拌機を備えたフラスコに、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)7重量部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート200重量部を仕込んだ。引き続きスチレン20重量部、メタクリル酸16重量部、ジシクロペンタニルメタクリレート18重量部、、メタクリル酸−β−メチルグリシジル40重量部を仕込み窒素置換した後、ゆるやかに撹拌を始めた。溶液の温度を70℃に上昇させ、この温度を5時間保持し共重合体[A−1]を含む重合体溶液を得た。得られた重合体溶液の固形分濃度は33.0%であり、重合体の重量平均分子量は、24,000であった(重量平均分子量はGPC(ゲルパーミエイションクロマトグラフィー) HLC−8020(東ソー(株)製)を用いて測定したポリスチレン換算分子量である)。
【0054】
合成例2
冷却管、攪拌機を備えたフラスコに、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)6重量部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート200重量部を仕込んだ。引き続きスチレン5重量部、メタクリル酸16重量部、ジシクロペンタニルメタクリレート34重量部、メタクリル酸−3−メチル−3,4−エポキシブチル40重量部を仕込み窒素置換した後、さらに1,3−ブタジエンを5重量部仕込みゆるやかに撹拌を始めた。溶液の温度を70℃に上昇させ、この温度を5時間保持し共重合体[A−2]を含む重合体溶液を得た。得られた重合体溶液の固形分濃度は33.5%であり、重合体の重量平均分子量は、23,000であった。
【0055】
合成例3
冷却管、攪拌機を備えたフラスコに、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)7重量部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート200重量部を仕込んだ。引き続きスチレン20重量部、メタクリル酸16重量部、ジシクロペンタニルメタクリレート18重量部、、メタクリル酸グリシジル40重量部を仕込み窒素置換した後、ゆるやかに撹拌を始めた。溶液の温度を70℃に上昇させ、この温度を5時間保持し共重合体[A−3]を含む重合体溶液を得た。得られた重合体溶液の固形分濃度は33.3%であり、重合体の重量平均分子量は、24,000であった(重量平均分子量はGPC(ゲルパーミエイションクロマトグラフィー) HLC−8020(東ソー(株)製)を用いて測定したポリスチレン換算分子量である)。
【0056】
合成例4
冷却管、攪拌機を備えたフラスコに、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)7重量部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート200重量部を仕込んだ。引き続きスチレン20重量部、メタクリル酸16重量部、ジシクロペンタニルメタクリレート18重量部、CYMA300(ダイセル化学(株)製)40重量部を仕込み窒素置換した後、ゆるやかに撹拌を始めた。溶液の温度を70℃に上昇させ、この温度を5時間保持し共重合体[A−4]を含む重合体溶液を得た。得られた重合体溶液の固形分濃度は32.0%であり、重合体の重量平均分子量は、25,000であった(重量平均分子量はGPC(ゲルパーミエイションクロマトグラフィー) HLC−8020(東ソー(株)製)を用いて測定したポリスチレン換算分子量である)。
【0057】
実施例1
感放射線性樹脂組成物の調製
合成例1で得られた重合体溶液(共重合体[A−1] 100重量部(固形分)に相当)と、成分[B]としてのKAYARAD DPHA(日本化薬(株)製)100重量部と、成分[C]としての2−メチル−1[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン(イルガキュア907;チバ・スペシャルティー・ケミカルズ社製)30重量部とを混合し、固形分濃度が33重量%になるようにジエチレングリコールメチルエチルエーテルに溶解させた後、孔径0.5μmのミリポアフィルタで濾過して感放射線性樹脂組成物の溶液(S−1)を調製した。
【0058】
(I)パターン状薄膜の形成
ガラス基板上にスピンナーを用いて、上記組成物溶液(S−1)を塗布した後、80℃で3分間ホットプレート上でプレベークして膜厚各3μmの塗膜を形成した。
上記で得られた塗膜に5μm角の抜きパターンのマスクを介して、365nmでの強度が10mW/cm2である紫外線を30秒間照射した。この際の紫外線照射は酸素雰囲気下(空気中)で行った。次いでテトラメチルアンモニウムヒドロキシド2.38重量%水溶液で25℃で30秒間現像した後、純水で1分間流水洗浄した。上記で形成されたパターン状薄膜をオーブン中で220℃で60分間加熱し硬化させた。
また、プリベ−ク温度を90℃、および100℃とした他は、上記と同様の操作を行い、プリベーク温度の異なる3種類のパターン上膊膜を形成した。
【0059】
( II )解像度の評価
上記(I)で得られたパターン状薄膜において抜きパターンが解像できている場合を○、解像できていない時を×とした。結果を表1に示す。
【0060】
( III )耐熱寸法安定性の評価
上記(I)で形成した薄膜パターンをオーブン中、250℃で60分加熱した。膜厚の寸法変化率を表1に示した。加熱前後の寸法変化率がで5%以内のとき、耐熱寸法安定性が良好であるといえる。
【0061】
( IV )透明性の評価
上記(I)で形成したパターン状薄膜について、分光光度計(150−20型ダブルビーム(日立製作所(株)製))を用いて400〜800nmの透過率を測定した。このときの最低透過率を表1に示した。このとき、最低透過率が95%を超えた場合に透明性が良好であるといえる。
【0062】
(V)耐熱変色性の評価
上記(I)で得られたパターン上膊膜について、250℃のオーブンで1時間加熱し、加熱前後におけるパターン状薄膜の透過率の変化により耐熱変色性を評価した。結果を表1に示した。このときの変化率が5%未満である場合、耐熱変色性が良好であるといえる。なお、このときの透過率は(IV)透明性の評価と同様にして求めた。
【0063】
( VI )密着性の評価
上記(I)で得られたパターン状薄膜の密着性をプレッシャークッカー試験(120℃、湿度100%、4時間)後の碁盤目テープ剥離試験により評価した。結果を表1に示した。評価結果は碁盤目100個中、残った碁盤目の数で表した。
【0064】
実施例2
実施例1において、成分[C]としての2−メチル−1[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン(イルガキュア907;チバ・スペシャルティー・ケミカルズ社製)30重量部の代わりにビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド(イルガキュア819;チバ・スペシャルティー・ケミカルズ社製)25部を使用した他は、実施例1と同様にして組成物溶液(S−2)を調製し評価した。結果を表1に示す。
【0065】
実施例3
実施例1において、成分[C]としての2−メチル−1[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン(イルガキュア907;チバ・スペシャルティー・ケミカルズ社製)の代わりに2,4,6−トリメチルベンゾイル)−ジフェニルフォスフィンオキサイドを使用した他は、実施例1と同様にして組成物溶液(S−3)を調製し評価した。結果を表1に示す。
【0066】
実施例4
実施例1において、共重合体[A−1]の重合体溶液の代わりに、合成例2で得られた共重合体[A−2]の重合体溶液を用いた他は、実施例1と同様にして組成物溶液(S−4)を調製し、評価した。結果を表1に示す。
【0067】
実施例5
実施例1において、共重合体[A−1]の重合体溶液の代わりに、合成例4で得られた共重合体[A−4]の重合体溶液を用いた他は、実施例1と同様にして組成物溶液(S−5)を調製し、評価した。結果を表1に示す。
【0068】
比較例1
実施例1において、共重合体[A−1]の重合体溶液の代わりに、合成例3で得られた共重合体[A−3]の重合体溶液を用いた他は、実施例1と同様にして組成物溶液(S−5)を調製し、評価した。結果を表1に示す。
【0069】
【表1】
【0070】
【発明の効果】
本発明によれば、十分なプロセスマージンを有し、かつ、耐熱性、透明性、耐薬品性などの諸性能に優れた層間絶縁膜、スペーサーを容易に形成することができる感放射線性樹脂組成物が提供される。
また、上記の感放射線性樹脂組成物より、信頼性の高い層間絶縁膜、およびスペーサーが得られる。
Claims (6)
- [A](a1)不飽和カルボン酸および/または不飽和カルボン酸無水物から誘導される構成単位5〜30重量%、
(a2)下記式(1)
式中、Rは水素原子またはメチル基であり、R1は炭素数1〜4のアルキル基でありそしてnは1〜6の整数である、
で示される単量体および/または
下記式(2)
ここで、R2は水素原子またはメチル基であり、pは1〜6の整数でありそしてqは1〜6の整数である、
で示される単量体から誘導される構成単位10〜70重量%、および(a3)スチレン、t−ブチルメタクリレート、ジシクロペンタニルメタクリレート、p−メトキシスチレン、2−メチルシクロヘキシルアクリレート、1 , 3−ブタジエン、メタクリル酸グリシジル、o−ビニルベンジルグリシジルエーテル、m−ビニルベンジルグリシジルエーテルおよびp−ビニルベンジルグリシジルエーテルよりなる群から選ばれる少なくとも1種のオレフィン系不飽和化合物から誘導される構成単位10〜70重量%の共重合体、
[B]エポキシ基を持たず且つ単官能、2官能または3官能以上の(メタ)アクリレートであるエチレン性不飽和結合を有する重合性化合物、並びに
[C]感放射線重合開始剤
を含有することを特徴とする感放射線性樹脂組成物。 - 式(1)においてR 1 がメチル基である、請求項1に記載の感放射線性樹脂組成物。
- 請求項1または2に記載の感放射線性樹脂組成物の層間絶縁膜への使用。
- 請求項1または2に記載の感放射線性樹脂組成物のスペーサーの形成への使用。
- 請求項1または2に記載の感放射線性樹脂組成物より形成された層間絶縁膜。
- 請求項1または2に記載の感放射線性樹脂組成物より形成されたスペーサー。
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