JP4169502B2 - 画像表示方法、画像生成装置及びプログラム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はゲーム画面の画像表示技術に関し、特に、ゲーム環境を面白くするための改良技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
図18は、格闘家を模したキャラクタ同士が対戦する格闘ゲームのゲーム画面の一例である。同図において、符号50は遊戯者が操作するプレイヤキャラクタ、40はプレイヤキャラクタ50と対戦するエネミキャラクタ(敵キャラクタ)、71はエネミキャラクタ40が仮想的に保有するエネルギー値(変動値)の残存量を表示するライフゲージ、72はプレイヤキャラクタ50のライフゲージである。このライフゲージ71,72は、対戦相手から必殺技等の破壊力の大きい攻撃を受けたときにはライフゲージの減少量を大きく表示し、小技等の破壊力の小さい攻撃を受けたときにはライフゲージの減少量を小さく表示していた。これにより、遊戯者は自己が操作するプレイヤキャラクタ50のダメージ量と、対戦相手が操作するエネミキャラクタ40のダメージ量を常時把握することができ、両者のライフゲージを見ながら、戦略的なゲーム展開を進めることができる。このように、ゲーム進行上、遊戯者に対して有利な状況及び/又は不利な状況の程度に応じて大小に変動する変動値を、細かく分割された単位量毎に連続変化する量としてゲーム画面に表示する手法を、本明細書では「細分割表示」と称する。
【0003】
図19は戦闘機を模したキャラクタ同士が空中対戦する対戦ゲームのゲーム画面の一例である。同図において、符号40、50はそれぞれ、遊戯者及び対戦相手が操作するキャラクタであり、戦闘機の外観を模している。遊戯者はコントローラの入力操作を行い、弾丸80を発射して、エネミーキャラクタ40を撃墜する。このようなゲームでは、符号73に示すように、対戦可能な戦闘機を予め複数機スタンバイしておき、その個数がわかるようにゲーム画面に表示するとともに、相手の攻撃により遊戯者の操作するプレイヤキャラクタ50が撃墜されると、スタンバイしていた戦闘機の個数を1つずつ減らしてその個数がわかるように表示している。プレイヤキャラクタ50は相手の攻撃力の大小にかかわらず、弾丸80によるダメージを受けた段階で撃墜されるため、遊戯者のミスした回数に対応して、戦闘可能な戦闘機の個数(残機数)が定まる。このように、戦闘可能な戦闘機機の残機数、或いは対戦可能回数のように、遊戯者がミスした回数に応じて、所定の単位量(粗く分割された単位量)毎に変動する変動値を表示する手法を、本明細書では「粗分割表示」と称する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このように、「細分割表示」と「粗分割表示」の何れを採用するかは、ゲームの種類、性格、内容等に照らして検討を要する問題である。例えば、遊戯者の多少のミスは許容し、気楽な雰囲気でゲームを楽しめる場面では「細分割表示」が適しており、遊戯者のわずかなミスが致命傷となり、一切のミスが赦されない緊張感ある場面では「粗分割表示」が適している。このため、同一のゲームでも、場面毎に「細分割表示」と「粗分割表示」とを切替えて表示することにより、ゲームの緊張感に緩急をつけることができ、メリハリのあるゲーム環境を構築できるものと考えられる。
【0005】
一方、従来のクイズゲームでは、クイズ問題をゲーム画面上のウインドウに出題し、これに対する回答を複数の選択肢として提示するものが提案されている。遊戯者はコントローラのキー操作を行い、選択しようとする選択肢にカーソルをあてて、決定ボタンを押すことにより、選択肢を選択していた。しかし、従来のゲーム装置では、どの選択肢を選択しても、クイズに回答するキャラクタの演出動作は同じであり、遊戯者自身がそのときの気分に応じてキャラクタの演出動作を変えることができなかった。例えば、キャラクタがクイズに回答するときのキャラクタの手の上げ方、顔の表情、声の大きさ、姿勢等は定型化されており、遊戯者が自信をもって回答するときも、自信なく回答するときも、クイズに応えるときのキャラクタの演出動作は同じであり、面白味に欠けていた。
【0006】
そこで、本発明は、同一のゲームにおいて、ゲーム場面毎に遊戯者が獲得する点数の表示を切替えて表示することにより、ゲームをより面白く楽しめる環境を実現することを課題とする。
【0008】
上記の課題を解決するため、本発明の画像表示方法は、遊戯者により入力された操作信号を取得してゲーム処理を実行し、ゲームの画像を生成して表示するゲーム装置の画像表示方法であって、前記ゲーム処理の実行に伴って、前記遊戯者により入力された操作信号に基づいて獲得する点数を、第1のゲーム場面において表示する第1のステップと、前記第1のステップにおいて表示した前記第1のゲーム場面を第2のゲーム場面に切り替えて、前記第2のゲーム場面において前記点数を表示する第2のステップとを備え、前記第1のステップでは、前記第1のゲーム場面において、前記点数を、ゲーム進行上前記遊戯者に対して有利または不利な状況の程度の評価に応じて大小に変動する、前記遊戯者が操作するキャラクタが前記ゲームを進行する上で必要な変動値として、数字又はグラフで表示し、前記第2のステップでは、前記第2のゲーム場面において、前記点数を、前記遊戯者のミスした回数に対応して減る対戦可能回数として、所定の表示体の個数に換算して、当該換算された個数の表示体を表示することを特徴とする。
【0009】
これにより、変動値の表示形態をゲーム場面に応じて変えることにより、気楽に楽しめるゲーム場面と、緊張感あるゲーム場面とを実現することができ、また、ゲームの特性に合わせて表示形態を変えることによってゲームに合った判定、評価を行うことができ、より面白いゲーム環境を構築することができる。
【0010】
また、本発明のゲーム装置は、遊戯者により入力された操作信号を取得してゲーム処理を実行し、ゲームの画像を生成して表示するゲーム装置であって、前記ゲーム処理の実行に伴って、前記遊戯者により入力された操作信号に基づいて獲得する点数を、第1のゲーム場面及び第2のゲーム場面において切り替えて表示する表示切替手段を備え、前記表示切替手段は、前記第1のゲーム場面において、前記点数を、ゲーム進行上前記遊戯者に対して有利または不利な状況の程度の評価に応じて大小に変動する、前記遊戯者が操作するキャラクタが前記ゲームを進行する上で必要な変動値として、数字又はグラフで表示し、前記第2のゲーム場面において、前記点数を、前記遊戯者のミスした回数に対応して減る対戦可能回数として、所定の表示体の個数に換算して、当該換算された個数の表示体を表示することを特徴とする。
【0011】
さらに、本発明のプログラムは、遊戯者により入力された操作信号を取得してゲーム処理を実行し、ゲームの画像を生成して表示するゲーム装置に対して、前記ゲーム処理の実行に伴って、前記遊戯者により入力された操作信号に基づいて獲得する点数を、第1のゲーム場面において表示する第1のステップと、前記第1のステップにおいて表示した前記第1のゲーム場面を第2のゲーム場面に切り替えて、前記第2のゲーム場面において前記点数を表示する第2のステップとを実行させ、前記第1のステップでは、前記第1のゲーム場面において、前記点数を、ゲーム進行上前記遊戯者に対して有利または不利な状況の程度の評価に応じて大小に変動する、前記遊戯者が操作するキャラクタが前記ゲームを進行する上で必要な変動値として、数字又はグラフで表示し、前記第2のステップでは、前記第2のゲーム場面において、前記点数を、前記遊戯者のミスした回数に対応して減る対戦可能回数として、所定の表示体の個数に換算して、当該換算された個数の表示体を表示することを特徴とする。
【0012】
上記の画像表示方法を、コンピュータシステムに実行させるためのプログラムはコンピュータ読取り可能な記録媒体に記録することができる。このような記録媒体として、例えば、光記録媒体(CD−RAM、CD−ROM、DVD−RAM、DVD−ROM、DVD−R、PDディスク、MDディスク、MOディスク等の光学的にデータの読み取りが可能な記録媒体)や、磁気記録媒体(フレキシブルディスク、磁気カード、磁気テープ等の磁気的にデータの読み取りが可能な記録媒体)、或いはメモリ素子(DRAM等の半導体メモリ素子、FRAM等の強誘電体メモリ素子)を備えたメモリカートリッジ等の可搬性記録媒体等がある。
【0013】
また、上記のプログラムはインターネット網やパケット通信網等のオープンネットワークに接続するクライアント装置(パーソナルコンピュータ、ゲーム装置、或いは、Webブラウザを実装した携帯電話、PDA等の情報携帯端末等)からの要求に応答して、Webサーバ等のネットワークサーバからオンデマンド配信することもできる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、各図を参照して本実施の形態について説明する。
【0015】
図1にゲーム装置とペリフェラルデバイスの接続構成を示す。同図において、符号10はコントローラ、20はゲーム装置、30はNTSC方式のビデオモニタである。コントローラ10には方向キー11、Xボタン12、Yボタン13、Aボタン14、Bボタン15が配置されている。ゲーム装置20は遊戯者のキー/ボタン入力操作に対応してコントローラ10から出力される操作信号を取得して、ゲーム処理を行う。ゲーム装置20には画像生成用のビデオプロセッサ、及び音響生成用のオーディオプロセッサが内蔵されており、これらのプロセッサによって生成されたビデオ信号、及びオーディオ信号をTVモニタ30へ出力する。ビデオモニタ30のディスプレイ31にはゲーム画面が表示される。
【0016】
図2はゲーム装置20の機能ブロック図である。同図に示すように、ゲーム装置20はキー入力検出手段21、正誤判定手段22、正解入力パターン23、ポイント/スコア計算手段24、ポイント/スコア表示切替手段25を備えている。これらの各手段はオペレーティングシステム上でゲームプログラムが実行されることにより、ハードウエアとソフトウエアが協同して実現される。本ゲームでは、ゲーム画面にエネミーキャラクタが登場し、BGMに合わせて所定時間ダンスをする。遊戯者はエネミーキャラクタの動作パターンを記憶し、適切なタイミングでキー入力をすることにより、プレイヤキャラクタを操作する。プレイヤキャラクタの動作パターン及び動作タイミングと、エネミーキャラクタの動作パターン及び動作タイミングとが一致すると、遊戯者が獲得した点数(変動値)が加算され、一致しない場合には点数が減算されるように構成されている。
【0017】
このように、本明細書では、プレイヤキャラクタがエネミーキャラクタのダンスを真似る(トレースする)ことにより、遊戯者の入力操作の正誤判定をするゲームを「ダンスバトル」と称する。また、以下の説明において、「スコア」とは遊戯者が獲得した点数を「細分割表示」したものであり、「ポイント」とは遊戯者が獲得した点数を「粗分割表示」したものとする。
【0018】
同図において、キー入力検出手段21はコントローラ10からのキー入力の有無を1/60秒毎にチェックし、キー操作の入力を検出すると、キー操作信号を取得する。そして、遊戯者によって入力されたキーの種類と、キー入力のタイミングを判別し、検出信号を正誤判定手段22に出力する。正誤判定手段22は当該検出信号と正解入力パターン23とを比較し、遊戯者の入力操作の正誤判定を行う。ポイント/スコア計算手段24は当該正誤判定の結果に基づいて、遊戯者の獲得した点数を計算する。ポイント/スコア表示切替手段25はゲーム場面毎に「スコア」と「ポイント」の表示切り替えを行い、「細分割表示」が要求されるゲーム場面では、点数を「スコア」で表示するためのビデオ信号を生成し、「粗分割表示」が要求されるゲーム場面では、点数を「ポイント」で表示するためのビデオ信号を生成する。
【0019】
次に、ゲームの詳細について説明する。図3にゲーム進行の全体を示す。本ゲームでは、複数の移動シーンMと、複数の対決ダンスシーンDとが交互に配置されている。移動シーンMとは、プレイヤキャラクタがゲーム空間内を移動していくシーンである。プレイヤキャラクタがエネミーキャラクタに出会う(エンカウント)と、ダンスバトルが行われる対決ダンスシーンDに移行する。対決ダンスシーンDではm回のダンス対決Q1,Q2,…,Qmが行われる。各々のダンス対決Q1,Q2,…,Qmは、エネミーキャラクタがダンスを出題する出題ターンQと、プレイヤキャラクタがダンスを回答する回答ターンAから成る。対決ダンスシーンDを複数回繰り返すと、最終ステージである、最終ダンスシーンFDに到達する。最終ダンスシーンFDでは、n回のダンス対決Q1,Q2,…,Qnが行われる。
【0020】
図5はダンス対決時における、エネミーキャラクタ40と、プレイヤキャラクタ50との位置関係の説明図である。出題ターンQでは、エネミーキャラクタ40がダンスをするため、カメラ(仮想視点)60はエネミーキャラクタ40をディスプレイ31に表示するようにカメラワークを行う。一方、回答ターンAでは、プレイヤキャラクタ50がダンスをするため、カメラ60はプレイヤキャラクタ50をディスプレイ31に表示するようにカメラワークを行う。
【0021】
図4はダンスバトルにおけるキャラクタの動作タイミングを説明するための図であり、出題ターンQにおいて、エネミーキャラクタ40が1小節の1拍目と3拍目にダンスをしたものとする。遊戯者はエネミーキャラクタ40の動作パターン、及び動作タイミングを記憶する。次いで、回答ターンAに移行すると、遊戯者は記憶内容に従って、コントローラ10のキー操作を行い、プレイヤキャラクタ50を操作する。このときのキー操作はAボタン14で行う。同図に示すように、プレイヤキャラクタ50が1小節の1拍目と3拍目にダンスをするようにキー操作を行うことができれば、遊戯者の点数が加算される。
【0022】
尚、ゲーム場面によっては、エネミーキャラクタ40ではなく、味方キャラクタがダンスをするように構成してもよい。この場合は、Bボタン15のキー操作によりプレイヤキャラクタ50を操作する。
【0023】
図6は回答ターンAにおいて、プレイヤキャラクタ50がダンスをしている様子を示すゲーム画面の一例である。移動シーンMから対決ダンスシーンDに移行すると、同図に示すように、ハート形のポイント51が所定数、遊戯者に与えられる。また、ゲーム画面には遊戯者の獲得した点数がスコア52として、「細分割表示」される。遊戯者がエネミーキャラクタ50の動作を正確にトレースし、入力操作が正解と判定されると、スコア52に所定の点数(例えば、4点)が加算され、不正解と判定されると、ポイント51の数が1つ消滅し、スコア52に所定の点数(例えば、4点)が減算される。
【0024】
ここで、図8を参照して、対決ダンスシーンDにおける処理ステップを説明する。移動シーンMにおいて、エネミーキャラクタ40とプレイヤキャラクタ50とが出会うと(A1)、対決ダンスシーンDに移行し、図6に示すように、ハート形をした所定数のポイント51が提供される(A2)。対決ダンスシーンDに移行すると、ダンス対決が行われ、エネミー出題ターンにて、エネミーキャラクタ40がダンスをする(A3)。次いで、回答ターンに移行し(A4)、遊戯者はキー入力を行って、プレイヤキャラクタ50を操作する。遊戯者のキー入力が正解と判定されると(A5;YES)、スコア52が加算処理される(A6)。一方、不正解の場合には(A5;NO)、ポイント51の数が1だけ減算処理される(A11)。
【0025】
ここで、ポイント数が0であると判定されると(A12;YES)、プレイヤキャラクタ50が退去する映像が表示され(A14)、対決ダンスシーンDを終了する。ポイント数が正である場合(1以上の自然数である場合)には(A12;NO)、スコア52を減算処理する(A13)。スコア52の値が正であって(A7;YES)、全対決が終了していない場合には(A8;NO)、ステップA3以降の処理を繰り返す。一方、スコア52の値が0になると(A7;NO)、ゲームオーバーとなる(A15)。全対決が終了した場合には(A8;YES)、残存するポイント51をスコア52に加算する(A9)。ここで、ポイント51の1つあたりにつき「8点」の価値があるとすると、ポイント51が2つ残存している場合には8点×2=16点がスコア52に加算される。次いで、終了演出を行って(A10)、ダンス対決を終了する。
【0026】
このように、対決ダンスシーンDにおいては、遊戯者が獲得した点数がスコア52として、「細分割表示」される。遊戯者が1回ミスしても、細かく分割された単位変動量(上記の例では、4点)だけ減るため、遊戯者の受けるダメージはそれほど大きくなく、気楽な気分でプレイできるゲーム環境を提供できる。遊戯者はスコア52を視認することにより、自己が獲得した点数をアナログ的に把握することができる。
【0027】
次に、図9を参照して、最終対決ダンスシーンFDにおける各処理ステップを説明する。移動シーンMにおいて、エネミーキャラクタ40とプレイヤキャラクタ50とが出会うと(B1)、最終対決ダンスシーンFDに移行しする。すると、これまでの対決ダンスシーンDで獲得したスコア52の値を、1つあたり「10点」の価値を有する星型のポイント53に換算する(B2)。例えば、スコア52が「62点」である場合には、6個のポイント53に換算される(図7参照)。余りの2点の取扱については後述する。ダンス対決では、上述したように、出題ターンにてエネミーキャラクタがダンスをし(B3)、次いで、遊戯者の回答ターンにてプレイヤキャラクタがダンスをする(B4)。
【0028】
遊戯者のキー入力が正解である場合には(B5;YES)、ポイント53の個数が1つだけ増加する(B6)。一方、不正解である場合には(B5;NO)、ポイント53の個数が1つだけ減算処理される(B10)。ここで、ポイント53の個数が0になると(B11;YES)、ゲームオーバーとなる(B12)。ポイント53の値が正である場合であって(B11;NO)、全対決が終了していない場合には(B7;NO)、ステップB3以降の処理を繰り返し実行し、全対決が終了すると(B7;YES)、ポイント53をスコア52に換算する(B8)。例えば、遊戯者が2回ミスし、ポイント53が4つに減ったとすると、10点×4+2点=42点となる(この2点はステップB2の換算処理で得られた余りである)。最後に終了演出を行って(B9)、ダンス対決を終了する。
【0029】
このように、最終対決ダンスシーンFDにおいては、遊戯者が獲得した点数がポイント53として、「粗分割表示」される。遊戯者が1回ミスすると、ポイント53が1つ減り、粗く分割された単位変動量(上記の例では、10点)の点数が失われるため、遊戯者の受けるダメージは大きく、緊張感のあるゲーム環境を提供することができる。また、遊戯者はポイント53の個数により、ミスできる回数を常時把握することができる。
【0030】
尚、上記の説明では遊戯者の獲得した点数を「細分割表示」する際に、スコア52のように「数字」で表示したが、例えば、図10に示すような棒グラフ54、図11に示すような円グラフ55、図12に示すような折れ線グラフ56のように、アナログ的に表示できるものであればよく、その表示態様は特に限定されるものではない。また、これらの棒グラフ54、円グラフ55、及び折れ線グラフ56の単位変動量は、細かく設定することで、「細分割表示」できるが、粗く設定することで、「粗分割表示」することもできる。
【0031】
また、上記の変形例として、ダンス対決の出題ターンQにおいて、エネミーキャラクタ40がクイズを出題し、回答ターンAにおいて、プレイヤキャラクタがクイズに回答するように構成してもよい。図13はクイズ回答場面を表したゲーム画面である。同図において、符号61はクイズ回答の残り時間を表示するための時計、62は出題クイズを記述したウインドウ、63はクイズの回答として提示される複数の選択肢、64は選択肢を選択するためのカーソルである。カーソル64は方向キー11の操作により、上下左右に移動し、選択された選択肢の色を反転させる。同図では、3番の選択肢上にカーソル64が指定されている。ここで、目標の選択肢にカーソル64を一致させて、決定ボタンを入力することにより、クイズ回答を行う。決定ボタンにはAボタン14と、Bボタン15とがある。
【0032】
何れの決定ボタンを入力しても、選択肢を決定することができるが、本実施形態では、遊戯者がクイズに回答するときに、遊戯者が選択した決定ボタンのキー種別に対応して、クイズに回答するプレイヤキャラクタの演出動作を変更する。例えば、遊戯者が自信をもって回答するときは、Aボタン14を入力することにより、プレイヤキャラクタ50が元気よく自信ありげにクイズ回答する画像を表示し、遊戯者が自信なく回答するときは、Bボタン15を入力することにより、プレイヤキャラクタ50が自信なさげにクイズ回答する画像を表示する。
【0033】
図17はゲーム装置20の機能ブロック図である。同図に示すように、ゲーム装置20はキー入力検出手段26、キー種別判別手段27、ビデオメモリ28、及びビデオ信号生成手段29を備えている。これらの各手段はオペレーティングシステム上でゲームプログラムが実行されることにより、ハードウエアとソフトウエアが協同して実現される。キー入力検出手段26は遊戯者によるコントローラ10のキー入力の有無を1/60秒毎にチェックし、キー操作の入力を検出すると、キー操作信号を取得する。ビデオメモリ28には、プレイヤキャラクタのクイズ回答時の画像データA,Bが2種類格納されている。画像データAは、図14に示すように、プレイヤキャラクタ50が自信ありげにクイズ回答する演出動作に関する画像データであり、画像データBは、図15に示すように、プレイヤキャラクタ50が自信なさげにクイズ回答する演出動作に関する画像データである。
【0034】
キー種別判別手段27は入力操作された決定ボタンのキーの種別を判別し、Aボタン14の操作信号である場合には、ビデオメモリ28から画像データAを読み取り、Bボタン15の操作信号である場合には、画像データBを読み取り、これをビデオ信号生成手段29へ出力する。ビデオ信号生成手段29はビデオメモリ28から出力された画像データからNTSC方式のビデオ信号を生成し、ビデオモニタへ出力する。
【0035】
図16はクイズ回答におけるゲーム装置20の処理ステップを記述したフローチャートである。ゲーム展開がクイズ回答場面に移行すると、まず、回答時間を規定するタイマーを起動する(C1)。続いて、エネミーキャラクタからクイズが出題される(C2)。タイマーで設定された規定時間内であって(C3;NO)、方向キー11が入力操作された場合には(C4;YES)、指定された方向にカーソルを移動する(C12)。そして、Aボタン14が入力された場合には(C5;YES)、画像データAを読み取り(C11)、ぼボタン15が入力された場合には(C6;YES)、画像データBを読み取り(C7)、NTSC方式のビデオ信号に変換してビデオモニタへ出力する。ここで、遊戯者が選択した選択肢が正解であれば(C8;YES)、正解の演出をし(C9)、不正解であれば(C8;NO)、不正解の演出をする(C10)。一方、規定時間に回答がなく、タイムアウトすると(C3;YES)、時間切れ表示をし(C13)、クイズ終了となる。
【0036】
このように、本実施形態によれば、クイズ回答という同じアクションをする場合でも、遊戯者の選択したキー入力に対応して、プレイヤキャラクタの演出動作を変えることができるため、ゲームをより面白く楽しむことができる環境を構築することができる。
【0037】
本発明によれば、ゲームプレーをする遊戯者にとって、ゲーム進行上、有利な状況及び/又は不利な状況の程度に応じて大小に変動する、遊戯者が獲得する点数の表示をゲーム場面に応じて変えることにより、気楽に楽しめるゲーム場面と、緊張感あるゲーム場面とを実現することができ、より面白いゲーム環境を構築することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ゲーム装置とペリフェラルデバイスの接続構成を示す図である。
【図2】ゲーム装置の機能ブロック図である。
【図3】ゲーム進行の全体を説明する図である。
【図4】ダンスバトルにおけるキャラクタの動作タイミングを示した図である。
【図5】ダンス対決時における、エネミーキャラクタとプレイヤキャラクタとの位置関係の説明図である。
【図6】プレイヤキャラクタがダンスをしている様子の説明図である。
【図7】プレイヤキャラクタがダンスをしている様子の説明図である。
【図8】対決ダンスシーンにおける処理ステップを記述したフローチャートである。
【図9】最終対決ダンスシーンにおける処理ステップを記述したフローチャートである。
【図10】細分割表示用の棒グラフの説明図である。
【図11】細分割表示用の円グラフの説明図である。
【図12】細分割表示用の折れ線グラフの説明図である。
【図13】クイズ画面の一例を示す図である。
【図14】クイズ画面の一例を示す図である。
【図15】クイズ画面の一例を示す図である。
【図16】クイズゲームのフローチャートを記述するフローチャートである。
【図17】ゲーム装置の機能ブロック図である。
【図18】従来の格闘ゲームのゲーム画面である。
【図19】従来の戦闘ゲームのゲーム画面である。
【符号の説明】
10…コントローラ、11…方向キー、12…Xボタン、13…Yボタン、14…Aボタン、15…Bボタン、20…ゲーム装置、21…キー入力検出手段、22…正誤判定手段、23…正解入力パターン、24…ポイント/スコア計算手段、25…ポイント/スコア表示切替手段、26…キー入力手段、27…キー種別判別手段、28…ビデオメモリ、29…ビデオ信号生成手段、30…ビデオモニタ、40…エネミーキャラクタ、50…プレイヤキャラクタ、51…ポイント、52…スコア、53…ポイント、54…棒グラフ、55…円グラフ、56…折れ線グラフ、60…カメラ
Claims (3)
- 遊戯者により入力された操作信号に基づいて操作されるキャラクタと、前記遊戯者が操作するキャラクタと対戦するキャラクタと、が戦うことで、前記遊戯者の入力された操作信号の正誤判定をする対戦型のゲーム処理を実行し、ゲームの画像を生成して表示するゲーム装置の画像表示方法であって、
前記対戦型のゲーム処理の実行に伴って、前記遊戯者により入力された操作信号に基づいて獲得する点数を、第1のゲーム場面において表示する第1のステップと、
ゲームの進行に応じて、前記第1のステップにおいて表示した前記第1のゲーム場面を終了した後に第2のゲーム場面に切り替えて、前記第2のゲーム場面において前記点数を表示する第2のステップと、
を備え、
前記第1のステップでは、予め所定個数与えられる第1の表示体を表示し、
前記第1のゲーム場面を進行する上で、前記遊戯者が操作するキャラクタの動作が前記対戦するキャラクタの動作を正確に真似ることで正しいと判定された場合には、分割された単位量毎に変動する変動値を加算させた前記点数を数字又はグラフとして表示するとともに、前記第1の表示体の個数を変動せずに表示し、
前記遊戯者が操作するキャラクタの動作が前記対戦するキャラクタの動作を正確に真似ないことで誤りと判定された場合には、分割された単位量毎に変動する変動値を減算させた前記点数を数字又はグラフとして表示するとともに、誤りと判定された回数に対応して前記与えられた所定個数を減少させた第1の表示体を表示し、
前記第1のゲーム場面を終了する際に、残存する前記第1の表示体の個数に与えられる点数を、取得している点数に加算し、
前記第2のステップでは、
前記第2のゲーム場面において、前記第1のゲーム場面を終了する際に取得した取得点数を、対戦可能な回数として分割され且つ前記第 1 のゲーム場面における単位量よりも粗い単位量毎に変動する変動値に基づいて所定個数の第2の表示体に換算し、前記遊戯者が操作するキャラクタの動作の正誤判定に対応して前記第2の表示体の個数を増減させて表示し、
前記第2のゲーム場面を終了する際に、残存する前記第2の表示体の個数に与えられる単位量毎に変動する変動値に基づいて点数に換算する、
ことを特徴とする画像表示方法。 - 遊戯者により入力された操作信号に基づいて操作されるキャラクタと、前記遊戯者が操作するキャラクタと対戦するキャラクタと、が戦うことで、前記遊戯者の入力された操作信号の正誤判定をする対戦型のゲーム処理を実行し、ゲームの画像を生成して表示するゲーム装置であって、
前記対戦型のゲーム処理の実行に伴って、前記遊戯者により入力された操作信号に基づいて獲得する点数を、ゲームの進行に応じて第1のゲーム場面を終了した後に第2のゲーム場面に切り替えて表示する表示切替手段を備え、
前記表示切替手段は、
予め所定の個数与えられる第1の表示体を表示した前記第1のゲーム場面を進行する上で、前記遊戯者が操作するキャラクタの動作が前記対戦するキャラクタの動作を正確に真似ることで正しいと判定された場合には、分割された単位量毎に変動する変動値を加算させた前記点数を数字又はグラフとして表示するとともに、前記第1の表示体の個数を変動せずに表示し、
前記遊戯者が操作するキャラクタの動作が前記対戦するキャラクタの動作を正確に真似ないことで誤りと判定された場合には、分割された単位量毎に変動する変動値を減算させた前記点数を数字又はグラフとして表示するとともに、誤りと判定された回数に対応して前記与えられた所定個数を減少させた第1の表示体を表示し、前記第1のゲーム場面を終了する際に、残存する前記第1の表示体の個数に与えられる点数を、取得している点数に加算し、
前記第2のゲーム場面において、前記第1のゲーム場面を終了する際に取得した取得点数を、対戦可能な回数として分割され且つ前記第1のゲーム場面における単位量よりも粗い単位量毎に変動する変動値に基づいて所定個数の第2の表示体に換算し、前記遊戯者が操作するキャラクタの動作の正誤判定に対応して前記第2の表示体の個数を増減させて表示し、前記第2のゲーム場面を終了する際に、残存する前記第2の表示体の個数に与えられる単位量毎に変動する変動値に基づいて点数に換算する、
ことを特徴とするゲーム装置。 - 遊戯者により入力された操作信号に基づいて操作されるキャラクタと、前記遊戯者が操作するキャラクタと対戦するキャラクタと、が戦うことで、前記遊戯者の入力された操作信号の正誤判定をする対戦型のゲーム処理を実行し、ゲームの画像を生成して表示するゲーム装置に対して、
前記対戦型のゲーム処理の実行に伴って、前記遊戯者により入力された操作信号に基づいて獲得する点数を、第1のゲーム場面において表示する第1のステップと、
ゲームの進行に応じて、前記第1のステップにおいて表示した前記第1のゲーム場面を終了した後に第2のゲーム場面に切り替えて、前記第2のゲーム場面において前記点数を表示する第2のステップと、
を実行させ、
前記第1のステップでは、予め所定の個数与えられる第1の表示体を表示させ、
前記第1のゲーム場面を進行する上で、前記遊戯者が操作するキャラクタの動作が前記対戦するキャラクタの動作を正確に真似ることで正しいと判定された場合には、分割された単位量毎に変動する変動値を加算させた前記点数を数字又はグラフとして表示させるとともに、前記第1の表示体の個数を変動せずに表示させ、
前記遊戯者が操作するキャラクタの動作が前記対戦するキャラクタの動作を正確に真似ないことで誤りと判定された場合には、分割された単位量毎に変動する変動値を減算させた前記点数を数字又はグラフとして表示させるとともに、誤りと判定された回数に対応して前記与えられた所定個数を減少させた第1の表示体を表示させ、
前記第1のゲーム場面を終了する際に、残存する前記第1の表示体の個数に与えられる点数を、取得している点数に加算させ、
前記第2のステップでは、
前記第2のゲーム場面において、前記第1のゲーム場面を終了する際に取得した取得点数を、対戦可能な回数として分割され且つ前記第1のゲーム場面における単位量よりも粗い単位量毎に変動する変動値に基づいて所定個数の第2の表示体に換算させ、前記遊戯者が操作するキャラクタの動作の正誤判定に対応して前記第2の表示体の個数を増減させて表示させ、前記第2のゲーム場面を終了する際に、残存する前記第2の表示体の個数に与えられる単位量毎に変動する変動値に基づいて点数に換算させる、
ことを特徴とするプログラム。
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