JP4018469B2 - 回転電機におけるアーマチュア - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両に等搭載される回転電機におけるアーマチュアの技術分野に属するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、この種回転電機としては、内周面に少なくとも一対の永久磁石を設けて極性を付与したヨークに、シャフトと、該シャフトに外嵌固定され、外周面に軸線方向に長いスロットが周回り方向複数形成されたアーマチュアコアと、前記コアのスロット間にそれぞれ巻装され、シャフトの周回りに固着された複数の整流子片の何れかに導通(接続)する複数のコイルとを備えたアーマチュアを回動自在に支持せしめ、前記整流子片にブラシを介して給電することで、コイルが励磁してアーマチュアを回転させるように構成したものがある。
ところで、このような回転電機を高トルク化するような場合、多極化することで対応できるが、このように多極化した場合では、ブラシとコンミテータとの位置関係のバラツキや工作誤差等の原因により、同電位となって磁気がバランスされるべきコイル同志において不均衡を生じてしまうことがあり、このようになると、回転電機の駆動時に、回転力に振れ回り方向の力である加振力が発生し、振動や騒音が生じてしまうという不具合がある。そこで、従来では、同位相の位置関係となるコイル同志を均圧部材を用意して接続し、これによって、同電位となるようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、回転電機をパワーステアリング装置の構成部材として用いる場合では、特に高出力、かつ、小型化が要求され、これに対処するべく、ヨークに固着される永久磁石を二対、整流子片を21個とした四極21スロット型の回転電機が用いられることがある。この場合、前述したように多極化による磁気バランスの不均一性が問題になるが、さらにこのものでは、21スロット型であって、整流子片が21個、コイルが周回り方向に21個形成されることから、幾何学的にもアンバランスであり、均圧部材を用いて磁気バランスを調整することができない。さらにこのように21スロット型のものでは、アーマチュアの回転位置に基づいてブラシが接触する整流子片の数が変化することにより、図13、14に示すように、同極となる整流子片間に接続されて短絡するコイル11が、それぞれの磁極(図中(A)、(B)領域で示す)に対して偏った状態で生じている。尚、図13はアーマチュア12の平面図に基づいて、アーマチュア12の回転状態の変化が示されており、一つの磁極(永久磁石、(A)、(B)領域)に対して電流が導通されるコイル11の数(有効導体数であって、短絡しないコイル11の数)が表示されている。因みに、図13では、1スロット分の角度を八分割し、各分割角度における状態がそれぞれ(1)段階〜(8)段階として説明されている。また、図14の(1)段階〜(4)段階は、図13の(1)段階〜(4)段階に相当する状態をアーマチュアコア12の展開図に基づいて示しており、短絡するコイルを記載することで各(A)、(B)領域での有効導体数が表示されている。これらの図面によると、それぞれの(A)または(B)領域に対向するコイル11の有効導体数は、アーマチュア12の回転角度によって変化し、周回り方向に均一になる状態と一半部に偏る状態とが生じていることがわかる。この偏りのため、アーマチュア12の磁気バランスはアーマチュア12の回転に伴い崩れ、これが回転電機の振動、騒音の原因となっている。しかも、この偏りは、一つのスロット12aが1スロット分だけ回転移動することに伴いそれぞれ四回づつ繰り返し生じているため、アーマチュア12が一回転するあいだには、前記繰り返し生じるアンバランス状態が、さらに21回繰り返されることになって振動、騒音の原因となるという問題があり、ここに本発明が解決しようとする課題があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記の如き実情に鑑み、これらの課題を解決することを目的として創作されたものであって、請求項1の発明は、2以上の偶数で定義されるn個の磁極が形成され、径方向に対向する位置に同極の磁極が設けられたヨーク内で回転するアーマチュアを、周回り方向に(an+1)個(aは1以上の自然数)のティースが形成されたコアの外周に、任意の整流子片に導通するコイルを任意のティースに複数巻装して構成するにあたり、コイルは二層巻されるものとし、任意の整流子片に導通される一層巻目と二層巻目との各コイルは、それぞれがΩ状巻方式で径方向に対向する位置において同一方向に巻装され、二層巻目のコイルは、一層巻目のコイルに対して径方向に対向した位置から巻装して各磁極に対向する有効導体数が偏らないように構成した回転電機におけるアーマチュアである。
そして、このようにすることにより、磁極に対する有効導体数がバランス化され、均一化された磁気バランスとなって、回転電機駆動時における振動、騒音を低減することができる。
請求項2の発明は、請求項1において、一層巻目と二層巻目との各コイルは、複数のティースを跨ぐ状態で巻装されるものとし、一層巻目のティース跨ぎ数と、二層巻目のティース跨ぎ数とは同数に設定されている回転電機におけるアーマチュアである。
請求項3の発明は、請求項1または2において、回転電機を、nは4、aは5に設定されたものとし、一層巻目と二層巻目とのティース跨ぎ数は5ティースに設定されている回転電機におけるアーマチュアである。
請求項4の発明は、請求項1または2において、一層巻目のティース跨ぎ数と、二層巻目のティース跨ぎ数とは異なる数に設定されている回転電機におけるアーマチュアである。
請求項5の発明は、請求項1または4において、回転電機を、nは4、aは5に設定されたものとし、一層巻目のティース跨ぎ数は5ティースであり、二層巻目のティース跨ぎ数は6ティースに設定されている回転電機におけるアーマチュアである。
請求項6の発明は、2以上の偶数で定義されるn個の磁極が形成され、径方向に対向する位置に同極の磁極が設けられたヨーク内で回転するアーマチュアを、周回り方向に(an+1)個(aは1以上の自然数)のティースが形成されたコアの外周に、任意の整流子片に導通するコイルを任意のティースに複数巻装して構成するにあたり、コイルは二層巻されるものとし、任意の整流子片に導通される一層巻目と二層巻目との各コイルは、それぞれがΩ状巻方式で径方向に対向する位置において巻装方向が反対となる関係で巻装され、かつ、二層巻目のコイルは、一層巻目のコイルが対向する磁極とは異なる磁極に対向する位置から巻装して各磁極に対向する有効導体数が偏らないように構成されている回転電機におけるアーマチュアである。
そして、このようにすることにより、電磁力を小さくすることができて磁気バランスが均一化され、回転電機駆動時における振動、騒音を低減することができる。
請求項7の発明は、請求項6において、nは4、aは5に設定されている回転電機におけるアーマチュアである。
請求項8の発明は、請求項1、2、3、4、6または7において、回転電機はパワーステアリングの電動モータである回転電機におけるアーマチュアである。
【0005】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の第一の実施の形態を図1〜図7の図面に基づいて説明する。
図面において、1はパワーステアリング装置の電動モータであって、該電動モータ1を構成する有底筒状に形成されたモータハウジング2の内周面には周回り方向に位置して互いに径方向に対向するものが同極となった二対の永久磁石3が固定され、これによって、電動モータ1は四つの磁極(n=4)が形成される四極型のものに構成されている。4はアーマチュアであって、該アーマチュア4を構成するシャフト(アーマチュア軸)5には、複数枚の薄板状のコア材6aを積層して構成されるコア6が一体的に外嵌され、さらに、該コア6の一側部に位置してコンミテータ(整流子)7が一体的に外嵌されている。そして、アーマチュア4は、シャフト5の両端部がモータハウジング2およびモータハウジング2の開口端を覆蓋するカバー体2aに軸受2b、2cを介して軸承されることで、モータハウジング2内に回動自在に内装される設定となっている。また、カバー体2aには、周回り方向四箇所に位置してブラシホルダ8が設けられており、これら各ブラシホルダ8に、それぞれ四個のブラシ8aが出没自在に内装され、各ブラシ8aの突出先端部(内径側先端部)がコンミテータ7に弾圧状に当接することにより、外部からの電源がブラシ8aを介してコンミテータ7に供給されるように構成されており、これらの基本構成は従来通りとなっている。
【0006】
前記コア6を構成するコア材6aの外径には、T字形のティース6bが周回り方向に21個、即ち、ティース6bの数を、磁極数(n=4)に対して(an+1)個と設定したとき、a=5で設定される数のティース6bが形成されたものになっている。そして、これら板材6aの複数枚をシャフト5に回り止め状に外嵌することで、コア6の外周面には、隣接するティース6b同志とのあいだに凹設された蟻溝状のスロット6cが、軸方向に長く、かつ周回り方向に21個形成されており、これによって、21スロット(21ティース)型のアーマチュアが構成されている。
一方、前記コンミテータ7は、絶縁材で筒状に形成された絶縁体7aの外周面に、導電材で形成された軸方向に長板状の整流子片7bの21枚が、互いに絶縁される状態で周回り方向に並列状に固着されたものに形成されている。さらに、各整流子片7bのコア6側の端部には、整流子片7bの周回り方向幅よりも幅狭に寸法設定され、外径側に折返し状に折曲されたライザ7cが一体形成されている。
そして、前記アーマチュア4は、エナメル被覆の巻線9を前記コア6の所定のスロット6c間に複数回巻装することにより、外周にコイル10が複数形成されているが、これら各コイル10の巻き始め端部と巻き終り端部となる巻線9は、それぞれ対応する整流子片7bのライザ7cに懸け回され、該各ライザ7cに懸回された巻線9を整流子片7bにフュージングすることで、整流子片7bとコイル10とが電気的に接続されるように設定されている。
【0007】
このように構成されるアーマチュア4において、本実施の形態では、任意の整流子片7bに接続されるコイル10は二層巻で巻装され、アーマチュア4の周回り方向二箇所のスロット6c間に巻装されるように設定されている。この場合に、各層のコイル10は、巻線9を従来の一層巻のときの半分の回数(本実施の形態では六回)がスロット6c間に巻装されており、これによって、スロット6c内に巻装される巻線9数が従来の一層巻のものと同数になるようにしている。
さらに、任意の整流子片7bに接続される一層巻目のコイル10と二層巻目のコイル10とは、それぞれあいだに4スロットの間隙を存して(ティース跨ぎ数が5に設定される状態で)Ω状巻方式で同一方向に巻装されており、そして、これら一層巻目と二層巻目のコイル10とは、互いに略径方向に対向する位置関係で巻装されている。これによって、各層におけるコイル10は一周目において、径方向に対向して同電位となるコイル10が形成されるが、一層巻目の一周目において径方向に対向して巻装されるコイル10と、二層巻目の一周目おいて径方向に対向して巻装される一対のコイル10とは、各一対のうち、何れか一方同志が1スロット分(1ティース分)だけ位置ズレするようにして巻装されて、アーマチュア4の回転位置に基づいてブラシ8aと整流子片7bとの接触数が変化したとして、各磁極に対向する有効導体数が偏らないようにして磁気バランスが崩れないように設定されている。
【0008】
つぎに、前述したようなコイル10の巻装状態について図3、4、5に基づいて説明する。
図3、4は、それぞれライザ7cとティース6bとを展開した図面となっており、隣接するティース6bとのあいだの空隙がスロット6cに相当している。そして、各図面において、21個のライザ7c、ティース6b、スロット6c、巻装されたコイル10とにそれぞれ1〜21の符号を附し、これらの符号に基づいて巻装状態を説明する。
【0009】
本実施の形態のアーマチュア4に巻装される一層巻目と二層巻目との各コイル10は、それぞれ巻線9を、あいだに4個のスロット6cを存した状態で(ティース跨ぎ数が5の状態)、即ち4個のスロット6cを飛ばしたスロット6c間に巻装され、アーマチュア4の外周の略1/4周分のスペースを存するようにして形成されている。
まず、一層目のコイル10の巻装パターンの一例を図3に示すが、一層巻目において巻線9を1番ライザから巻き始めた場合、1番ライザに懸け回された巻線9を、19−20番ティースのあいだのスロット6cと14−15番ティースのあいだのスロット6c間において六回巻装した後、巻線9を12番ライザに回し懸けることにより(I−1)番コイルが形成されている。続いて、12番ライザに回し懸けられた巻線9を、9−10番ティースのあいだのスロット6cと4−5番ティースのあいだのスロット6c間において六回巻装した後、巻線9を2番ライザに回し懸けることによって(I−12)番コイルが形成されている。このとき、巻線9がアーマチュア4の外周を一周することにより形成される(I−1)番コイルと(I−12)番コイルとは略径方向に対向して同電位となるが、これら(I−1)番コイルと(I−12)番コイル同志のあいだに形成される周回り方向一方の間隙は4スロット(5ティース)分であり、他方の間隙は5スロット(6ティース)分となっている。
【0010】
さらに、前記2番ライザに回し懸けられた巻線9は、20−21番ティースのあいだのスロット6cと15−16番ティースのあいだのスロット6c間において六回巻装され、その後、巻線9を13番ライザに回し懸けることにより(I−2)番コイルが形成され、このように、順次巻線9を巻装することにより、(I−13)、(I−3)、(I−14)、(I−4)、(I−15)、(I−5)、(I−16)、(I−6)、(I−17)、(I−7)、(I−18)、(I−8)、(I−19)、(I−9)、(I−20)、(I−10)、(I−11)、(I−21)番コイルが順次形成される。
【0011】
つぎに、図4に二層巻目の巻装パターンを示すが、この二層巻目についてもΩ状巻方式で、かつ、あいだに4スロットを存した状態で巻装されている。そして、巻線9を1番ライザから巻き始める場合、巻線9は、前記一層巻目の(I−1)番コイルと略径方向に対向する位置関係となるよう、9−10番ティースのあいだのスロット6cと4−5番ティースのあいだのスロット6c間において六回巻装した後12番ライザに回し懸けられ、これによって(II−1)番コイルが形成されている。続いて、12番ライザに回し懸けられた巻線9を、(I−12)番コイルに略径方向に対向するべく、20−21番ティースのあいだのスロット6cと15−16番ティースのあいだのスロット6c間において六回巻装した後、巻線9を2番ライザに回し懸けることによって(II−12)番コイルが形成されている。このとき、巻線9がアーマチュア4の外周を一周することにより形成される(II−1)番コイルと(II−12)番コイルとは、前述したように、スロットが21個であるが故に径方向に略対向している状態ではあるが、(II−1)番コイルと(II−12)番コイル同志のあいだに形成される周回り方向一方の間隙は4スロット(5ティース)分であり、他方の間隙は5スロット(6ティース)分となっている。
【0012】
さらに、二層巻目においては、前記2番ライザに回し懸けられた巻線9を、(I−2)番コイルと略径方向に対向するように、10−11番ティースのあいだのスロット6cと5−6番ティースのあいだのスロット6c間において六回巻装した後、巻線9を13番ライザに回し懸けることにより(II−2)番コイルが形成されている。このように、順次巻線9を巻装することにより、(II−13)、(II−3)、(II−14)、(II−4)、(II−15)、(II−5)、(II−16)、(II−6)、(II−17)、(II−7)、(II−18)、(II−8)、(II−19)、(II−9)、(II−20)、(II−10)、(II−21)、(II−11)番コイルが順次形成されるように設定されている。
【0013】
そして、このように巻装することにより、図5に示すように、同一整流子片7bに接続されるコイル10、例えば(I−1)番コイルと(II−1)番コイルとは、径方向に対向して形成されている。しかも、このように巻装することにより、一層巻目の一周目において巻装される(I−1)番コイルと(I−12)番コイルとのあいだの周回り方向の間隙と、二層巻目の一周目において巻装される(II−12)番コイルと(II−1)番コイルとのあいだの周回り方向の間隙は、それぞれ1スロット(1ティース)分が不均一となっているが、該不均一となる1スロット(1ティース)分の間隙が、一層巻目と二層巻目とで互いに径方向に対向する状態で配されている。この結果、アーマチュア4の回転が任意の角度となって、有効導体数に偏りが生じる場合に、図6に示すように、アーマチュア4が回転し、一層巻目においては右斜め上半部の一対の磁極((A)領域と(B)領域)に対する有効導体数がそれぞれ7になったときに、二層巻目においては左斜め下半部の一対の磁極((A)領域と(B)領域)に対する有効導体数がそれぞれ7となり、これによって、一層巻目と二層巻目との両者のコイル10については、全体として各磁極(各一対の(A)領域と(b)領域)に対する有効導体数がそれぞれ15となり、もって全体としての磁気バランスが均一化されるように設定されている。
【0014】
叙述の如く構成された本発明の実施の形態において、電動モータ1のコア6に巻装されるコイル10は、任意の整流子片7bに接続される一層巻目と二層巻目のものが略径方向に対向、即ち、周回り方向に略180度の角度を存した位置関係となり、しかも、何れの層においてもあいだに4スロット6cの間隙を存した状態で巻装されている。このため、各層の一周目に巻装される略径方向に対向する各一対のコイル10の一方が1スロット(1ティース)分だけ位置ズレし、全体としてのバランスが取れるように巻装されることになり、この結果、電動モータ1は、各磁極に対する有効導体数に偏りがなくなって、径方向に対向するコイル16同志の磁気がバランス化されることに伴い均一化され、これによって、アーマチュア4の回転に伴う磁気バランスが確保されることになり、振動の少ない低騒音でかつ円滑な作動をする電動モータ1とすることができる。
【0015】
因みに、図7(A)は、従来の方式で巻装されたコイルを備えたアーマチュアを用いた電動モータと、本実施の形態の方式で巻装されたコイル10を備えたアーマチュア4を用いた電動モータとにおいて、それぞれ毎分1500回転させた状態において、アーマチュア4に作用する電磁力の測定値から得られた電磁力リサージュ図である。このグラフ図からも明らかなように、従来例に対し、本第一の実施の形態のものでは、回転に伴う電磁力変化が小さくなっており、低振動、低騒音となることが実証される。
また、図7(B)、(C)に、それぞれ従来例と第一の実施の形態のものについて、それぞれ毎分1500回転させた状態でのトルク波形と電流波形を測定した結果のグラフ図を示す。これらによると、第一の実施の形態のものは、従来例よりも高トルクとなっており、しかも従来のものと同様に一定のトルクを有しているとともに、トルクリップルについても従来のものと略同程度となっていることがわかる。
【0016】
しかもこのものでは、21スロット型であるが故に、整流子片に別途用意される均圧部材を接続して磁気バランスの均一化を確保できないものであるが、本実施の形態のものでは、別途部材を用いることなく磁気バランスの均一化を果すことができ、部品点数を増やすことがなくなって構造の簡略化を計ることができ、信頼性の高い製品を低コストで供給できる。
【0017】
尚、本発明は前記実施の形態に限定されることは勿論なく、図8、9に示す第二の実施の形態のように構成することもできる。
このものは、一層巻目については、前記第一の実施の形態と同様の手順で巻装され、それぞれあいだに4スロット(5ティース)を存してコイル10が形成されている。これに対して、一層巻目と同様にΩ状巻方式で同一方向に巻装される二層巻目のコイル10は、そのコイル中心が、任意の整流子片7bに接続される一層巻目で形成されるコイル10のコイル中心、即ち、中央に位置するティース6b部位に対して略180度を存して対向するよう、あいだに5スロット(6ティース)の間隙を存する状態で巻装されている。尚、図8に、第二の実施の形態の二層巻目の巻装状態について示す。このように巻装したものにおいて、図9に示すように、同一整流子片7bに接続されるコイル10、例えば(I−1)番コイルと(II−1)番コイルとは、径方向に対向して形成されている。そして、このように巻装することにより、一層巻目の一周目において径方向に対向して形成される一対のコイルの周回り方向の間隙は、前述したように5スロット(6ティース)と4スロット(5ティース)であり、二層巻目で一周目において径方向に対向して形成される一対のコイル10は、それぞれ一層巻目で5スロット(6ティース)の間隙を存する側のあいだの間隙が3スロット(4ティース)、反対側が4スロット(5ティース)となるように巻装されており、これによって、これら一、二層巻目の全コイル10が径方向に対向するように設定されている。この結果、アーマチュア4の磁気バランスが均一化されて、従来品に比べて回転に伴う電磁力変化を小さくすることができ、低振動、低騒音の優れた電動モータを提供することができる。
【0018】
つぎに、図10、11、12の第三の実施の形態について説明する。
このものは、一層巻目については、前記第一の実施の形態と同様の手順で巻装され、各コイル10は、あいだに4スロット(5ティース)の間隙を存して形成されている。これに対して、二層巻目のコイル10は、あいだに4スロット(5ティース)の間隙を存して形成されるとともに、任意の整流子片7bに接続される一層巻目で形成されるコイル10に対し、90度の角度を存したスロット6c部位に位置し、しかも、前記一層巻目とは逆巻となる巻装方向となる状態で巻装される設定となっている。
つまり、二層巻目のコイル10はΩ状巻方式で、かつ、あいだに4スロット(5ティース)を存した状態で巻装されている。そして、図10に示すように、1番ライザから巻線9を巻き始めた場合、巻線9は、前記一層巻目の(I−1)番コイルと略90度の角度間隙を存した位置関係、即ち、一層巻目のコイル10が対向する磁極とは異なる磁極に対向するよう、19−20番ティースのあいだのスロット6cと3−4番ティースのあいだのスロット6c間において六回巻装した後12番ライザに回し懸けられ、これによって(II−1)番コイルが形成されている。ここで、(II−1)番コイルは、の巻装方向は、19−20番ティースのあいだのスロット6cから3−4番ティースのあいだのスロットに至る状態で巻装されることから、一層巻目の巻装方向とは逆方向になっている。
【0019】
続いて、12番ライザに回し懸けられた巻線9を、(I−12)番コイルと略90度の角度間隔を存した位置関係となるよう、9−10番ティースのあいだのスロット6cと14−15番ティースのあいだのスロット6c間において六回巻装した後、巻線9を2番ライザに回し懸けることによって(II−12)番コイルが形成されている。
さらに、前記2番ライザに回し懸けられた巻線9は、(I−2)番コイルと略90度の角度間隔を存した位置関係となるよう、20−21番ティースのあいだのスロット6cと4−5番ティースのあいだのスロット6c間において六回巻装した後、巻線9を13番ライザに回し懸けることにより(II−2)番コイルが形成されている。このように、順次巻線9を巻装することにより、(II−13)、(II−3)、(II−14)、(II−4)、(II−15)、(II−5)、(II−16)、(II−6)、(II−17)、(II−7)、(II−18)、(II−8)、(II−19)、(II−9)、(II−20)、(II−10)、(II−21)、(II−11)番コイルが、前記一層巻目とは巻装方向が逆になる関係で順次形成されるように設定されている。
【0020】
このように巻装したものにおいて、図10に示すように、一層巻目の一周目に形成される一対のコイル10と、二層巻目の一周目に形成される一対のコイル10とは、それぞれ周回り方向に隣接状に巻装されて、それぞれが別々の磁極に対向するようになっている。この結果、従来の一層巻で構成したものにおいて、有効導体数の偏りにより生じる電磁力を「2」としたとき、同一整流子片7bに接続されるコイル10、例えば(I−1)番コイルと(II−1)番コイルとは、従来のものの半分の巻装回数になっていることと、これらが90度の角度間隔を存してそれぞれ隣接する異極となる関係の磁極に対向していることから、本実施の形態の電磁力は従来比で「21/2/2」として示すことができ、この結果、第一の実施の形態と略同様に、従来品に比べて回転に伴う電磁力変化を小さくすることができ、低振動、低騒音の優れた電動モータを提供することができる。
尚、図12は、従来の方式で巻装されたコイルを備えたアーマチュアを用いた電動モータと、第三の実施の形態の方式で巻装されたコイル10を備えたアーマチュア4を用いた電動モータとにおいて、それぞれ毎分1500回転させた状態において、アーマチュアに作用する電磁力の測定値から得られた電磁力リサージュ図である。このグラフ図からも明らかなように、従来例に対し、本実施の形態のものでは、回転に伴う電磁力変化が小さくなっており、低振動、低騒音となることが実証される。
【0021】
さらに、本発明は、前記実施の形態のように、4極21スロット型以外のアーマチュアにも適用することができ、要は、各磁極に対向する有効導体数が偏らないように、一層巻目と二層巻目とのコイルにより磁気バランスさせるように構成すればよく、これによって、低振動、低騒音を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(A)、(B)はそれぞれ電動モータの一部断面側面図、コアの正面図である。
【図2】図2(A)、(B)、(C)はそれぞれコンミテータの側面図、背面図、断面図である。
【図3】一層巻目における巻線の巻装状態を説明する展開図である。
【図4】二層巻目における巻線の巻装状態を説明する展開図である。
【図5】一層巻目と二層巻目におけるコイルの位置関係を説明するコアの正面図である。
【図6】アーマチュアにおける有効導体数を説明するパターン図である。
【図7】図7(A)、(B)、(C)はそれぞれアーマチュアの電磁力を説明する電磁力リサージュ図、トルクを説明するグラフ図、トルクリップルを説明するグラフ図である。
【図8】第二の実施の形態の二層巻目における巻線の巻装状態を説明する展開図である。
【図9】第二の実施の形態の一層巻目と二層巻目におけるコイルの位置関係を説明するコアの正面図である。
【図10】第三の実施の形態の二層巻目における巻線の巻装状態を説明する展開図である。
【図11】第三の実施の形態の一層巻目と二層巻目におけるコイルの位置関係を説明するコアの正面図である。
【図12】第三の実施の形態におけるアーマチュアの電磁力を説明する電磁力リサージュ図である。
【図13】従来例におけるアーマチュアの回転状態に伴う有効導体数の変化を説明するパターン図である。
【図14】従来例におけるアーマチュアの回転状態に伴う有効導体数の変化を説明する展開図である。
【符号の説明】
1 電動モータ
2 モータハウジング
3 永久磁石
4 アーマチュア
5 シャフト
6 コア
6b ティース
6c スロット
7 コンミテータ
7b 整流子片
7c ライザ
8a ブラシ
9 巻線
10 コイル
Claims (8)
- 2以上の偶数で定義されるn個の磁極が形成され、径方向に対向する位置に同極の磁極が設けられたヨーク内で回転するアーマチュアを、周回り方向に(an+1)個(aは1以上の自然数)のティースが形成されたコアの外周に、任意の整流子片に導通するコイルを任意のティースに複数巻装して構成するにあたり、コイルは二層巻されるものとし、任意の整流子片に導通される一層巻目と二層巻目との各コイルは、それぞれがΩ状巻方式で径方向に対向する位置において同一方向に巻装され、二層巻目のコイルは、一層巻目のコイルに対して径方向に対向した位置から巻装して各磁極に対向する有効導体数が偏らないように構成した回転電機におけるアーマチュア。
- 請求項1において、一層巻目と二層巻目との各コイルは、複数のティースを跨ぐ状態で巻装されるものとし、一層巻目のティース跨ぎ数と、二層巻目のティース跨ぎ数とは同数に設定されている回転電機におけるアーマチュア。
- 請求項1または2において、回転電機を、nは4、aは5に設定されたものとし、一層巻目と二層巻目とのティース跨ぎ数は5ティースに設定されている回転電機におけるアーマチュア。
- 請求項1または2において、一層巻目のティース跨ぎ数と、二層巻目のティース跨ぎ数とは異なる数に設定されている回転電機におけるアーマチュア。
- 請求項1または4において、回転電機を、nは4、aは5に設定されたものとし、一層巻目のティース跨ぎ数は5ティースであり、二層巻目のティース跨ぎ数は6ティースに設定されている回転電機におけるアーマチュア。
- 2以上の偶数で定義されるn個の磁極が形成され、径方向に対向する位置に同極の磁極が設けられたヨーク内で回転するアーマチュアを、周回り方向に(an+1)個(aは1以上の自然数)のティースが形成されたコアの外周に、任意の整流子片に導通するコイルを任意のティースに複数巻装して構成するにあたり、コイルは二層巻されるものとし、任意の整流子片に導通される一層巻目と二層巻目との各コイルは、それぞれがΩ状巻方式で径方向に対向する位置において巻装方向が反対となる関係で巻装され、かつ、二層巻目のコイルは、一層巻目のコイルが対向する磁極とは異なる磁極に対向する位置から巻装して各磁極に対向する有効導体数が偏らないように構成されている回転電機におけるアーマチュア。
- 請求項6において、nは4、aは5に設定されている回転電機におけるアーマチュア。
- 請求項1、2、3、4、6または7において、回転電機はパワーステアリングの電動モータである回転電機におけるアーマチュア。
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