JP4086961B2 - グラフトポリマー - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、感熱応答性に優れたポリビニルアルコ−ルを幹成分とするグラフトポリマーに関する。
【0002】
【従来の技術】
ポリマーに有用な特性を付与するための手段として、汎用ポリマーに改質処理を加えたり、機能性基あるいは反応性基を付与したり、機能性基あるいは反応性基を有するモノマーを重合あるいは共重合したり、あるいはポリマー鎖に第2の成分である異種のポリマーをグラフト的あるいはブロック的に結合させるなどの種々の方法が提案されている。これらのうち、ポリマー鎖に第2の成分である異種のポリマーをグラフト的あるいはブロック的に結合させる方法が一般的であり、ブロックポリマーあるいはグラフトポリマーの製造技術に関する提案が数多くなされている。
ポリビニルアルコール系重合体を1成分とするグラフトポリマーあるいはブロックポリマーの合成法としては、末端にチオール基を有するポリ酢酸ビニルを連鎖移動剤として用いて、種々のモノマーをラジカル重合した後、けん化することによりブロック共重合体を合成する方法(特開昭59−189111号)や、ポリビニルアルコール系重合体のマクロモノマーを合成し、これを用いて共重合する方法(特開平4−296301号、特開平4−304202号)等が報告されている。これらのうち、特に、ポリビニルアルコール系重合体成分及び水溶液が曇点を有するポリマー成分とのブロックポリマーあるいはグラフトポリマーは、代表的な水溶性樹脂であるポリビニルアルコール系重合体に刺激応答性を付与した機能性ポリマーであり、工業的価値が極めて高いものである。
【0003】
ポリビニルアルコール系重合体成分及び水溶液が曇点を有するポリアルケニルエーテル成分からなるブロック共重合体の合成法としては、近年、いわゆるリビングカチオン重合法(特開昭62−257910号、特開昭62−257911号、特開平1−108202号、特開平1−108203号)が見出されており、この方法を用いて、ベンジルビニルエーテルと他のアルケニルエーテルとをブロック共重合した後、脱ベンジル化することにより、ポリビニルアルコ−ル成分及びポリアルケニルエーテル成分からなるブロック共重合体を合成する方法が知られている。また、リビングカチオン重合によって片末端にチオール基を有するポリアルケニルエーテルを合成した後、このポリマーの存在下にビニルエステル類を重合した後、得られたブロックポリマーをけん化する方法が知られている(特開平6−136036号)。しかしながら、ポリビニルアルコール系重合体を幹成分とし、水溶液が曇点を有するポリマーを枝成分とするグラフトポリマーは未だ報告されていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の主たる目的は、工業的に有用性の高い、感熱応答性に優れたポリビニルアルコ−ルを幹成分とするグラフトポリマーを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために鋭意検討した結果、ポリビニルアルコール系重合体を幹成分とし、水溶液が曇点を有する重合体を枝成分とするグラフトポリマーを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の内容をさらに詳細に説明する。
本発明のグラフトポリマーの幹成分を構成するポリビニルアルコール系重合体は、ビニルアルコール単位およびビニルエステル単位からなる。ビニルエステル単位としては、酢酸ビニルが一般的であるが、ピバリン酸ビニル、蟻酸ビニルなどの側鎖の嵩高いビニルエステルまたは極性の高いビニルエステル類などでもよい。
【0007】
該ポリビニルアルコール系重合体成分のけん化度は通常70モル%以上が好ましく、90モル%以上がより好ましく、95モル%以上がさらに好ましい。ここで、けん化度はビニルエステル単位のけん化によりビニルアルコール単位に変換され得る単位に対する、けん化後のビニルアルコール単位の割合を表したものあり、残基はビニルエステル単位である。
【0008】
該ポリビニルアルコール系重合体成分は、本発明の趣旨を損なわない範囲で各種共重合モノマー単位を有していてよい。このような単位としては、エチレン、プロピレン、1−ブテン、イソブテン等のオレフィン類、アクリル酸およびその塩、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸i−プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸i−ブチル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸オクタデシル等のアクリル酸エステル類、メタクリル酸およびその塩、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸i−プロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸i−ブチル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸オクタデシル等のメタクリル酸エステル類、アクリルアミド、N−メチルアクリルアミド、N−エチルアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、ジアセ卜ンアクリルアミド、アクリルアミドプロパンスルホン酸およびその塩、アクリルアミドプロピルジメチルアミンおよびその塩と4級塩、N−メチロールアクリルアミドおよびその誘導体等のアクリルアミド誘導体、メタクリルアミド、N−メチルメタクリルアミド、N−エチルメタクリルアミド、N,N−ジメチルメタクリルアミド、ジアセ卜ンメタクリルアミド、メタクリルアミドプロパンスルホン酸およびその塩、メタクリルアミドプロピルジメチルアミンおよびその塩と4級塩、N−メチロールメタクリルアミドおよびその誘導体等のメタクリルアミド誘導体、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、n−プロピルビニルエーテル、i−プロピルビニルエーテル、i−ブチルビニルエーテル、t−ブチルビニルエーテル、ベンジルビニルエーテル、ドデシルビニルエーテル、ステアリルビニルエーテル等のビニルエーテル類、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のニトリル類、塩化ビニル、塩化ビニリデン、フッ化ビニル、フッ化ビニリデン等のハロゲン化ビニル類、酢酸アリル、塩化アリル等のアリル化合物、マレイン酸およびその塩とエステル、イタコン酸およびその塩とエステル、ビニルトリメトキシシラン等のビニルシリル化合物、酢酸イソプロペニル等が挙げられる。
これら共重合モノマーの使用量は、本発明を阻害しない範囲であれば特に限定されないが、通常は0〜15モル%であり、特に好ましくは0〜10モル%である。
【0009】
該ポリビニルアルコール系重合体からなる幹成分の重合度は、最終的に得られるグラフトポリマーの用途によって適宜選ばれるが、300以上、好ましくは500以上、さらに好ましくは1000以上であり、水溶液の粘度、成膜性や延伸等の加工特性の点からは30000以下である。ここで、重合度はJIS K−6726に基づき測定された粘度平均重合度である。
【0010】
本発明におけるポリビニルアルコール系重合体成分の立体規則性としては特に制限はないが、アタクチック構造またはアタクチック構造に近いシンジオタクチック構造が好ましく、アタクチック構造がより好ましい。
【0011】
本発明におけるグラフトポリマー中の枝成分である水溶液が曇点を有する重合体成分は、温度0〜100℃の範囲において重合体水溶液が曇点を有する。この中でも、重合体水溶液の曇点としては、20〜95℃が好ましく、30〜95℃がより好ましく、30〜80℃がさらにより好ましい。
重合体水溶液の曇点は、温度制御装置、熱電対及び撹拌装置を備えたUVセル中に重合体の1重量%水溶液を入れて、1℃/分の速度で昇温した時の500nmの光線透過率が100%から0%に変化する温度から求めた。また、該水溶液を1℃/分の速度で降温した時の500nmの光線透過率が0%から100%に変化させた場合であっても実質的に同一の曇点の値が得られる。すなわち、本発明のグラフトポリマーは昇温および降温を繰返した場合であっても、実質的に同一の曇点が再現する。
【0012】
水溶液が曇点を有する重合体成分は、下記の化2で表される構造単位からなるポリアルケニルエーテル類である。
【0013】
【化2】
【0014】
式中、R1は水素原子あるいはメチル基を示し、R2 は一価の炭化水素基を示し、nは0〜10の整数を示す。
R2は、一価の炭化水素基(好ましくは炭素数1〜10の炭化水素基、より好ましくは炭素数1〜5の炭化水素基)を示し、例えば、アルキル基、アリール基、アラルキル基、アルケニル基、アルコキシアルキル基、アリールオキシアルキル基等が挙げられる。それらはヘテロ基で置換されていても良い。上記のアルケニルエーテル単位は、1種でも良いが、2種以上を共存させても良い。また、1種または2種以上のアルケニルエーテルを重合させた後、別のアルケニルエーテルを添加してさらに重合させたブロック共重合体でも良い。アルケニルエーテルとしては具体的には、メチルビニルエーテル、メトキシエチルビニルエーテル、エトキシエチルビニルエーテル、プロポキシエチルビニルエーテル、ブトキシエチルビニルエーテル、2−メトキシエトキシエチルビニルエーテル、2−エトキシエトキシエチルビニルエーテル、2−メトキシ−2−エトキシエトキシエチルビニルエーテル、2−エトキシ−2−エトキシエトキシエチルビニルエーテル、フェノキシエチルビニルエーテル、メトキシエチルプロペニルエーテル、エトキシエチルプロペニルエーテル、プロポキシエチルプロペニルエーテル、ブトキシエチルプロペニルエーテル、2−メトキシエトキシエチルプロペニルエーテル、2−エトキシエトキシエチルプロペニルエーテル、2−メトキシ−2−エトキシエトキシエチルプロペニルエーテル、2−エトキシ−2−エトキシエトキシエチルプロペニルエーテル、フェノキシエチルプロペニルエーテル等が挙げられる。
【0017】
水溶液が曇点を有する重合体成分の数平均分子量については特に制限はないが、500〜1000000が好ましく、1000〜100000がより好ましい。本発明の水溶液が曇点を有する重合体成分の数平均分子量はサイズ排除クロマトグラフィ−により測定し、標準ポリスチレン換算により求められる。
【0018】
本発明のグラフトポリマーの製造方法としては、水溶液が曇点を有する重合体の片末端にアクリロイル基、メタクリロイル基、ビニルエステル基、ビニルアミド基等のラジカル重合性を有する官能基を導入したマクロモノマーを合成し、これとビニルエステル類とをラジカル共重合した後、ビニルエステル単位をけん化することにより目的とするグラフトポリマーを得ることができる。
【0020】
ポリアルケニルエーテル類のマクロモノマーは、例えば従来公知のリビングカチオン重合法を利用することにより製造することができる(特開平2−274712、特開平7−62011)。この方法は、枝成分であるポリアルケニルエーテル類重合体の分子量や分子量分布の制御が容易であり、均一な構造の重合体を得られるため、好ましい。
【0021】
枝成分であるポリアルケニルエーテルを、下記の化4に示すアルケニルエーテル類化合物のカチオン重合法によって合成する際に、この重合の停止剤としてポリビニルアルコール系重合体を重合中に共存させるか、あるいは重合反応後に添加することによっても、本発明のグラフトポリマーを効率よく得ることができる。
【0022】
【化4】
【0023】
式中、R1、R2およびnは前記の化2におけるものと同じである。
【0024】
ここで、ポリアルケニルエーテル類重合体を合成するカチオン重合法としては、分子量、組成および構造の制御が容易であり、分子量分布や組成分布が狭い均一な重合体が得易く、また、ポリビニルアルコール系重合体へのグラフト化効率が高いため、リビングカチオン重合法が好ましい。
【0025】
リビングカチオン重合開始剤は、アルケニルエーテル類化合物のカチオン重合をリビング的に進行させるものであれば特に限定されない。例えば、特開昭60−228509号公報において報告されているHI/I2系開始剤、特開昭61−103654号公報、特開昭62−257910号公報、特開平1−108202号公報、特開平1−108203号公報および特開平4−318004号公報において報告されている有機アルミニウム化合物とエーテルあるいはエステル等の添加剤とを組み合わせた開始剤、等が好適に用いられる。
【0026】
水溶液が曇点を有する重合体の分子量は、通常は数平均分子量で500〜1000000程度であり、好ましくは1000〜500000の範囲内である。また、水溶液が曇点を有する重合体のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法により標準ポリスチレン検量線から求めた重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)は通常1.0〜10.0の範囲であり、さらに好ましくは1.0〜5.0の範囲である。
【0027】
水溶液が曇点を有する重合体であるポリアルケニルエーテル類重合体の合成法としてリビングカチオン重合法を利用する場合には、該重合体の分子量はモノマーと重合開始剤とのモル比によってほぼ一義的に決まるため、モノマーと重合開始剤との使用量の割合を変えることによって、重合体の分子量を広い範囲にわたって制御可能である。リビングカチオン重合によって得られるポリアルケニルエーテル類重合体の分子量は、通常は数平均分子量で500〜1000000程度であり、好ましくは1000〜500000の範囲である。また、得られる重合体のGPC法により標準ポリスチレン検量線から求めた重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)は通常1.0〜1.3の範囲であり、さらに好ましくは1.0〜1.25の範囲である。
【0028】
本発明におけるグラフトポリマーの数平均分子量については、ポリビニルアルコ−ル成分を再酢化したポリマーで、5,000〜1,000,000が好ましい。本発明のグラフトポリマーの分子量はGPC法により測定し、標準ポリスチレン換算により求められる。また、ビニルアルコ−ル成分のけん化度については、1HーNMRによる酢酸エステル残基の定量により求められる。
【0029】
本発明のグラフトポリマーは、幹成分と枝成分の両成分の組成及び分子量を調節することにより、広範囲な性質を有するものとなる。さらに、枝成分に使用している重合体の曇点を示す温度付近で水溶液粘度が上昇するほか、幹成分に使用しているポリビニルアルコール系重合体の曇点を示す温度付近でグラフトポリマーが沈降するなど、従来のポリビニルアルコールとは異なる感熱応答性の機能を有している。すなわち、本発明のグラフトポリマーは、幹成分と枝成分の両方の成分の特徴が発現することから、従来のブロックポリマーとは異なる性質を有する。したがって、本発明のグラフトポリマーは、分散剤、樹脂、紙、繊維等の加工処理剤としての用途に好適である。また、水性インク、水性塗料、水性接着剤等を構成する成分あるいはベースポリマーとしての用途にも好適である。
【0030】
【実施例】
以下、実施例により本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されない。
【0031】
実施例1
三方活栓を取り付けたガラス容器を窒素置換した後、窒素ガス雰囲気下で加熱することにより、ガラス容器内の吸着水を除去した。容器内に2−メトキシエチルビニルエーテル0.38モル(以下、Mと略記する。)、酢酸エチル1.0M、1−ブトキシエチルアセテート4.0ミリモル(以下、mMと略記する。)及びトルエンを入れ、系内温度が0℃に達したところで、Et1.5AlCl1.5(20mM)のトルエン溶液を添加して重合を開始した。1.8時間後、ポリ酢酸ビニルの部分けん化物(重合度500、けん化度10モル%)の濃度10重量%(以下、wt%と略記する。)のトルエン溶液を、ポリ酢酸ビニルの部分けん化物のOH基のモル数がEt1.5AlCl1.5の2倍量(40mM)になるように添加して、重合反応を停止した。重合反応停止剤として用いたポリ酢酸ビニルの部分けん化物は、あらかじめ塩基等の不純物を取り除いた後、ベンゼンを用いて凍結乾燥して脱水精製したものを使用した。重合反応停止5分後にメタノールを添加し、さらにジクロロメタンで溶液を希釈した後、水洗して開始剤残渣を除去した。その後溶液を濃縮し、減圧乾燥することにより生成したグラフトポリマーを回収した。
一方、グラフトポリマーの枝成分の分子量を確認するため、ポリ酢酸ビニルの部分けん化物に代えてメタノールを添加して重合反応を停止した。得られたポリ(2−メトキシエチルビニルエーテル)をGPC(クロロホルム中、40℃で測定)測定したところ、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)は1.1であり、Mnは8000であった。
ポリ(2−メトキシエチルビニルエーテル)の生長カチオンの重合反応停止剤へのグラフト化率は、グラフトポリマーのGPC測定結果及び抽出実験により調べた。その結果、上述の条件では、ポリ(2−メトキシエチルビニルエーテル)のホモポリマーは全く検出されず、定量的にグラフトポリマーが生成したことが確認された。また、グラフトポリマーの構造は、1H−NMRにより分析した。ポリ酢酸ビニルの部分けん化物の主鎖メチレンに由来する1.6-1.9ppm、メチルに由来する2.1ppm、主鎖メチンに由来する4.8-5.0ppmの吸収の他に、ポリ(2-メトキシエチルビニルエーテル)の主鎖メチレンに由来する1.5-2.1ppm、メチルに由来する3.3ppm、側鎖メチレンおよび主鎖メチンに由来する3.3-3.8ppmの吸収があり、グラフトポリマーの構造が確認された。
次に、生成したグラフトポリマーのけん化反応を行い、幹ポリマーをポリビニルアルコールに変換させた。けん化反応は、生成したグラフトポリマーを濃度10wt%になるようにメタノールに溶解させ、希水酸化ナトリウム水溶液を少量滴下し、室温で一晩撹拌させた。生成物中の不純物を過剰のメタノールに溶解させて除去した後、水に溶解させた。その後、透析により水に溶解した不純物を除去した。得られたグラフトポリマー中の幹成分であるポリビニルアルコールユニットのけん化度を1H−NMRで測定したところ、98モル%であった。
けん化前のグラフトポリマーの溶解性は、メタノール、ベンゼン、トルエン、酢酸エチル、クロロホルムには可溶であり、水には一部溶解した。一方、けん化後のグラフトポリマーは、室温の水に可溶となり、メタノールには一部可溶となった。また、けん化後のグラフトポリマーの水溶液は感熱応答性があり、室温ではほぼ完全に溶解したが、昇温していくと、70℃で急激に白濁した。その白濁溶液は、降温させるとほぼ同じ70℃で元の状態に戻った。一方、この水溶液を0℃にするとグラフトポリマー中のポリビニルアルコールユニットに由来するゲル化が起こり、白濁し、長時間放置すると沈殿が生じた。
【0032】
【発明の効果】
本発明によると、工業的に有用性の高い、感熱応答性に優れたポリビニルアルコ−ルを幹成分とするグラフトポリマーが提供される。
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