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JP2019038122A - 空気入りタイヤの製造方法 - Google Patents

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哲也 坪井
Tetsuya Tsuboi
哲也 坪井
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Abstract

【課題】インナーライナー部材に熱可塑性樹脂や熱可塑性エラストマーのフィルムを用いた場合におけるタイヤ成形時のフィルム剥がれを抑制する。【解決手段】実施形態に係る空気入りタイヤの製造方法では、熱可塑性樹脂又は熱可塑性エラストマーのフィルムからなる円筒状のインナーライナー部材を作製し、前記インナーライナー部材を予め拡張しかつ解除する予備拡張を行い、予備拡張したインナーライナー部材の周りに少なくとも1つのタイヤ部材を巻き付けてグリーンタイヤを作製し、前記グリーンタイヤを加硫成形する。【選択図】図2

Description

本発明は、空気入りタイヤの製造方法に関するものである。
空気入りタイヤの内面には、タイヤの空気圧を一定に保持するために空気透過抑制層としてインナーライナーが設けられている。かかるインナーライナーは、一般に、ブチルゴムやハロゲン化ブチルゴムなどの気体が透過しにくいゴム層で構成されているが、タイヤの軽量化のため、薄肉化が可能な樹脂製のフィルムの使用が検討されている。
しかしながら、インナーライナー部材として剛性の高い樹脂製のフィルムを用いると、タイヤ成形時にグリーンタイヤ(未加硫タイヤ)からインナーライナー部材が剥がれる、いわゆるフィルム剥がれの問題が生じる。これは、グリーンタイヤの成形時に、成形ドラム径に合わせて作製された円筒状のインナーライナー部材がグリーンタイヤ径まで拡張され、成形後のグリーンタイヤにおいてインナーライナー部材に残留応力があるためである。一般に、低空気透過性(即ち、ガスバリア性)に優れる材料ほど剛性が高く、拡張後に戻ろうとする力が強いので、フィルム剥がれに繋がりやすく、よって、成形上の問題からガスバリア性に優れる材料の使用が制限されてしまう。
特許文献1には、グリーンタイヤ成形時におけるインナーライナー部材の拡張による厚みバラツキを低減するために、熱可塑性樹脂や熱可塑性エラストマーのフィルムからなるインナーライナー部材を円筒状ではなく、グリーンタイヤ形状に沿うように予めブロー成形し、これをグリーンタイヤに挿入し一体化させてインナーライナー部材を備えるグリーンタイヤを作製する方法が開示されている。これにより、フィルム剥がれの問題はなくなるが、インナーライナー部材に対して特殊なブロー成形を行う必要がある。
一方、特許文献2には、インナーライナー部材として用いられるポリアミド系樹脂のフィルムとゴム組成物との積層体において、両者の界面の接着強度を改善するために、ゴム組成物に特定の溶解度パラメータの可塑剤を配合することが記載されている。しかしながら、可塑剤を添加すると一般的にガスバリア性の低下を伴うという問題がある。
特開2014−043078号公報 特開2015−145129号公報
本発明の実施形態は、以上の点に鑑み、インナーライナー部材に熱可塑性樹脂や熱可塑性エラストマーのフィルムを用いた場合におけるタイヤ成形時のフィルム剥がれを抑制することができる空気入りタイヤの製造方法を提供することを目的とする。
実施形態に係る空気入りタイヤの製造方法は、熱可塑性樹脂又は熱可塑性エラストマーのフィルムからなる円筒状のインナーライナー部材を作製すること、前記インナーライナー部材を予め拡張しかつ解除する予備拡張を行うこと、予備拡張した前記インナーライナー部材の周りに少なくとも1つのタイヤ部材を巻き付けてグリーンタイヤを作製すること、及び、前記グリーンタイヤを加硫成形すること、を含むものである。
本実施形態によれば、インナーライナー部材を予め拡張することにより、グリーンタイヤ成形後におけるインナーライナー部材の残留応力を下げることができ、フィルム剥がれを抑制することができる。
一実施形態に係る空気入りタイヤの断面図 一実施形態における予備拡張工程を説明するための模式図 一実施形態におけるグリーンタイヤ成形工程を説明するための模式図 フィルム拡張試験における時間と応力の関係を示すグラフ
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、一実施形態に係る空気入りタイヤ1の断面図である。図示するように、空気入りタイヤ1は、リム組みされる左右一対のビード部2,2と、該ビード部2からタイヤ径方向外側に延びる一対のサイドウォール部3,3と、該一対のサイドウォール部3,3間に設けられた路面に接地するトレッド部4とから構成される。前記一対のビード部2,2には、それぞれリング状のビードコア5が埋設されている。有機繊維コードを用いたカーカスプライ6が、ビードコア5,5の周りを折り返して係止されて、左右のビード部2,2間にトロイダル状に架け渡して設けられている。また、カーカスプライ6のトレッド部4における外周側には、スチールコードやアラミド繊維などの剛直なタイヤコードを用いた2枚の交差ベルトプライからなるベルト7が設けられている。
カーカスプライ6の内側にはタイヤ内面の全体にわたってインナーライナー8が設けられている。本実施形態では、インナーライナー8を形成するインナーライナー部材として、熱可塑性樹脂又は熱可塑性エラストマーからなる低空気透過性フィルムが用いられている。インナーライナー8は、図1中の拡大図に示すように、タイヤ内面側のゴム層であるカーカスプライ6の内面に貼り合わされている。
一実施形態に係る空気入りタイヤ1を製造するに際し、本実施形態では、熱可塑性樹脂又は熱可塑性エラストマーのフィルムからなる円筒状のインナーライナー部材を作製する。好ましくは、インナーライナー部材は熱可塑性エラストマーのフィルムからなる。
熱可塑性樹脂としては、例えば、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン46、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン610、ナイロン612、ナイロン6/66共重合体、ナイロン6/66/610共重合体、ナイロンMXD6、ナイロン6T、ナイロン6/6T共重合体などの脂肪族ポリアミド樹脂(ナイロン樹脂); エチレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH)、酢酸ビニル(EVA)、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)、ポリ塩化ビニル(PVC)などのポリビニル系樹脂; ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンイソフタレート(PEI)、ポリアリレート(PAR)、ポリブチレンナフタレート(PBN)などのポリエステル系樹脂; ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリメタクリロニトリル、アクリロニトリル−スチレン共重合体(AS)などのポリニトリル系樹脂; 酢酸セルロース、酢酸酪酸セルロースなどのセルロース系樹脂; ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリフッ化ビニル(PVF)、ポリクロルフルオロエチレン(PCTFE)などのフッ素系樹脂; 芳香族ポリイミド(PI)などのイミド系樹脂が挙げられ、これらはそれぞれ単独又は2種以上組み合わせて用いることができる。
熱可塑性エラストマーとしては、上記熱可塑性樹脂とゴムをブレンドしてなる、熱可塑性樹脂を連続相(マトリックス相)としゴムを分散相(ドメイン相)とした構造のものを用いてもよい。また、熱可塑性の凍結相あるいは結晶相を形成するハードセグメント(硬質セグメント)とゴム弾性を示すソフトセグメント(軟質セグメント)とからなるブロック共重合体を用いてもよい。あるいはまた、このようなブロック共重合体に対してゴムや樹脂をブレンドしたものも、熱可塑性エラストマーとして用いることができる。
ブロック共重合体としては、例えば、ポリエステルをハードセグメントとするポリエステル系エラストマー、ポリアミドをハードセグメントとするポリアミド系エラストマー、ポリスチレンをハードセグメントとするポリスチレン系エラストマー等が挙げられ、これらを1種単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
また、熱可塑性樹脂又はブロック共重合体とブレンドするゴムとしては、例えば、天然ゴム(NR)、エポキシ化天然ゴム(ENR)、イソプレンゴム(IR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ブタジエンゴム(BR)、ニトリルゴム(NBR)などのジエン系ゴム及びその水素添加ゴム; エチレンプロピレンゴム(EPDM)、マレイン酸変性エチレンプロピレンゴム、マレイン酸変性エチレンブチレンゴム、ブチルゴム(IIR)、アクリルゴム(ACM)などのオレフィン系ゴム; ハロゲン化ブチルゴム(例えば、臭素化ブチルゴム(Br−IIR)、塩素化ブチルゴム(Cl−IIR))、クロロプレンゴム(CR)、クロロスルホン化ポリエチレンなどの含ハロゲンゴム等が挙げられる。これらはいずれか1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
一実施形態において、熱可塑性樹脂とゴムを架橋剤とともに溶融混練して動的架橋物を作製し、該動的架橋物から上記フィルムを作製してもよい。該溶融混練により、ゴムが動的架橋(TPV)されて、熱可塑性樹脂を連続相とし、ゴムの架橋物を分散相とする動的架橋物が得られる。なお、架橋剤としては、例えば、硫黄等の加硫剤、加硫促進剤、フェノール系樹脂等を用いることができる。
上記熱可塑性樹脂や熱可塑性エラストマーには、充填剤や相溶化剤、接着剤、可塑剤などの各種添加剤を配合することができる。熱可塑性エラストマーを構成するゴムについても同様である。これらを混合する際には、例えば、二軸押出機、スクリュー押出機、ニーダー、バンバリーミキサーなどの各種混練機を用いて行うことができる。
インナーライナー部材の空気透過係数は、特に限定しないが、タイヤの軽量化効果を高めるために、80℃での空気透過係数が5×1013fm/Pa・s以下であることが好ましい。空気透過係数は、より好ましくは4×1013fm/Pa・s以下である。下限は特に限定されないが、事実上は0.5×1013fm/Pa・s以上である。ここで、空気透過係数は、JIS K7126−1「プラスチック−フィルム及びシート−ガス透過度試験方法−第1部:差圧法」に準じて、試験気体:空気、試験温度:80℃にて測定される値である。
インナーライナー部材は、熱可塑性樹脂又は熱可塑性エラストマーを用いたインフレーション成形により円筒状に成形することができる。すなわち、熱可塑性樹脂又は熱可塑性エラストマー(好ましくは動的架橋物)を溶融し、得られた溶融物を、リングダイなどのインフレーション用ダイを取り付けた押出機を用いて円筒状に押出成形し、押し出された円筒状フィルムを所定の長さでカットすることにより、円筒状のインナーライナー部材が得られる。なお、Tダイ押出法により成形されたフィルムを用いて、押出成形後にフィルムの端部を接合して円筒状にすることで、円筒状のインナーライナー部材を作製してもよい。
円筒状のインナーライナー部材の厚み(即ち、円筒状フィルムの厚み)は、特に限定されず、例えば、0.02〜1.0mmとすることができ、より好ましくは0.05〜1.0mmであり、0.05〜0.5mmでもよい。
上記のようにしてインナーライナー部材を作製した後、本実施形態では、該インナーライナー部材に対して予備拡張を行う。予備拡張は、グリーンタイヤの成形に先立って、インナーライナー部材を予め拡張しかつその拡張を解除する工程である。詳細には、インナーライナー部材にカーカスプライなどのタイヤ部材を巻き付ける前に、インナーライナー部材単独で拡張させるものであり、インナーライナー部材が拡張するように所定の張力を付与し、その後、その張力を解除してフリーな状態に戻すことにより、予備拡張を行うことができる。
このように、グリーンタイヤの成形に先立って、一時的にインナーライナー部材を拡張させることにより、グリーンタイヤ成形後の残存応力(即ち、成形後に戻ろうとする力)を低減することができ、タイヤ成形時のフィルム剥がれを抑制することができる。
予備拡張の拡張方向としては、例えば、円筒状のインナーライナー部材をグリーンタイヤ成形時の拡張方向と同様のトロイド状に膨張させてもよく、あるいはまた、円筒状のインナーライナー部材を軸方向に伸長させてもよく、あるいはまた、円筒状のインナーライナー部材をその軸方向の全体で径方向外側に拡張させてもよい。好ましくは、グリーンタイヤ成形時の拡張方向と同様に膨張させることがある。すなわち、好ましい一実施形態において、予備拡張は、インナーライナー部材の軸方向中央部を軸方向両端部に対して径方向外側に拡張させてもよい。
図2は、予備拡張工程の一例を示した概念図である。図2(A)に示す予備拡張用ドラム10に円筒状のインナーライナー部材12を被せて、図2(B)に示すように、インナーライナー部材12の軸方向両端部を環状の固定具14,14で固定する。次いで、図2(C)に示すように、予備拡張用ドラム10の左右一対のドラム部10A,10Aを互いに近づく方向に移動させながら、インナーライナー部材12の内側に空気等の気体を供給して、インナーライナー部材12をトロイド状、即ちその軸方向中央部12Aが軸方向両端部12B,12Bに対して径方向外側に拡張するように膨張させる。その後、図2(D)に示すように、インナーライナー部材12内部の気体を排出して拡張状態を解除し、即ち初期状態に戻して固定具14,14を外す。
予備拡張工程において、拡張した状態を保持する時間は特に限定しないが、60秒以下であることが好ましい。なお、予備拡張工程は、熱をかけずに常温で行う。
予備拡張工程におけるインナーライナー部材の拡張率(予備拡張率)は、グリーンタイヤ成形時におけるインナーライナー部材の拡張率以上であることが好ましく、フィルム剥がれをより効果的に抑制することができる。インナーライナー部材の拡張率は、最も拡張される部位における元の寸法に対する拡張された寸法(即ち、拡張分の寸法)の比率である。例えば、図2(C)で示すようにインナーライナー部材をトロイド状に膨張させる場合、予備拡張率は、最も拡張される幅方向中央部における元の周長に対する予備拡張時に拡張された長さ(即ち、予備拡張時の周長と元の周長との差)の比率であり、グリーンタイヤ成形時の拡張率は、これに対応するグリーンタイヤの幅方向中央部における元の周長に対するグリーンタイヤ成形時に拡張された長さの比率である。
予備拡張率が大きすぎると、予備拡張時の塑性変形によるインナーライナー部材の寸法変化が大きくなる。そのため、グリーンタイヤ成形工程において、インナーライナー部材を成形ドラムに装着した際にたるみが大きくなり、グリーンタイヤ成形後にしわが残る可能性が生じる。かかる観点から、予備拡張率は、グリーンタイヤ成形時におけるインナーライナー部材の拡張率の3倍以下であることが好ましい。
予備拡張工程においては、インナーライナー部材の拡張率(予備拡張率)は20〜200%でもよいが、好ましくは50〜150%である。一般的に、グリーンタイヤ成形時の拡張率は40〜60%程度であるため、予備拡張率を50〜150%に設定することにより、グリーンタイヤ成形後のしわの発生を抑制しつつ、フィルム剥がれを効果的に抑制することができ、更にはタイヤ耐久性も改善することができる。
上記のようにしてインナーライナー部材を予備拡張した後、予備拡張したインナーライナー部材の周りに少なくとも1つのタイヤ部材を巻き付けてグリーンタイヤを作製する。巻き付けるタイヤ部材としては、カーカスプライ、サイドウォールゴム等が挙げられ、通常は少なくともカーカスプライをインナーライナー部材の全体を覆うように巻き付ける。
グリーンタイヤの成形方法自体は特に限定されず、公知の方法を用いることができる。例えば、図3(A)に示すように、一次成形ドラム20の周りに、予備拡張後のインナーライナー部材12をセットする。なお、一次成形ドラム20としては、上記の予備拡張用ドラム10をそのまま用いてもよく、別の成形ドラムを用いてもよい。
インナーライナー部材12は、通常、予備拡張により塑性変形して軸方向に寸法変化が生じる。そのため、一次成形ドラム20にセットする際には、インナーライナー部材12の両端位置を予備拡張前の両端位置に合わせる必要がある。すなわち、予備拡張により軸方向に伸びている場合でも、予備拡張する前の軸方向寸法に相当する位置に両端を位置合わせし、中央部をたるませた状態で一次成形ドラム20にセットする。
次いで、図3(A)に示すように、インナーライナー部材12の周りにカーカスプライ22を巻き付け、カーカスプライ22の幅方向両端部の外周面にビード部材24を装着するとともに、サイドウォールゴム26を所定位置に配設し、またビード部材24を巻き込むようにカーカスプライ22の両端部を折り返して、グリーンケース28を作製する。
次いで、図3(B)に示すようにグリーンケース28を二次成形ドラム30に移載して、シェーピングを行う。シェーピングは、グリーンケース28の径方向外側に、円筒状のベルト32とその外周面に積層されたトレッドゴム34とからなるトレッドリング36を配置しておき、二次成形ドラム30の左右一対のドラム部30A,30Aを互いに近づく方向に移動させながら、グリーンケース28内に気体等の流体を供給してグリーンケース28をトロイド状に膨張させて(即ち、軸方向中央部を径方向外側に拡張させて)、トレッドリング36に接合一体化させる。これにより、図3(C)に示すような断面形状を持つグリーンタイヤ40を成形することができる。
得られたグリーンタイヤは、常法に従い、モールド内で加硫成形することにより、空気入りタイヤを製造することができる。
本実施形態によれば、インナーライナー部材に予備拡張を行うことで、グリーンタイヤ成形後の残存応力を低減することができ、フィルム剥がれを抑制することができる。そのため、インナーライナー部材のフィルム材料を変えずに成形性を向上することができる。よって、ガスバリア性に優れるものの剛性の高いフィルム材料についてもインナーライナー部材として用いることができ、ガスバリア性と成形性を両立することができる。
本実施形態に係る空気入りタイヤは、乗用車用空気入りタイヤに限定されるものではなく、トラックやバスなどの重荷重用タイヤを含む各種の自動車用タイヤにも適用することができ、また、自転車を含む二輪車用タイヤなど、各種の空気入りタイヤに適用することができる。
以下に、本発明を実施例に基づき具体的に説明するが、本発明はこれら実施例により限定されるものではない。
[実施例1〜5、比較例1]
ブタジエンゴム(ランクセス社製「BunaCB22」)50質量部と架橋剤(田岡化学工業(株)製「タッキロール201」)2.5質量部を、架橋しない条件で予め混合してゴムマスターバッチのペレットを作製した。得られたゴムマスターバッチ52.5質量部と、ナイロン樹脂(ナイロン6/66共重合体、DSM社製「ノバミッド2020」)50質量部と、相溶化剤(住友化学(株)製「ボンドファーストBF−E」)5質量部と、接着剤(田岡化学工業(株)製「スミカノール620」)3.5質量部を、温度220℃、回転数200rpmに設定した二軸押出機((株)プラスチック工学研究所製)に投入し、溶融混練して動的架橋させることにより、動的架橋物のペレットを作製した。
得られたペレットを、インフレーション成型機を用いて、厚み0.2mm、直径360mmの円筒状フィルムに押出成形した。インフレーション成形時の成形温度は240℃である。
得られたフィルムについて、応力緩和試験を行い、予備拡張率と応力緩和との関係を調べた。応力緩和試験では、引張試験機を用いて、試験片のサイズは幅25mm×長さ100mm×厚み0.2mmとし、チャック間距離は40mmとして、500mm/分の速度で試験片を表1に記載の通りの予備拡張率(伸長率)まで引っ張り、予備拡張後、直ちに引っ張り状態を解除して、初期状態に戻した。その後、本試験として、再び500mm/分の速度で試験片を拡張率(本試験拡張率):50%まで引っ張り、拡張率50%の状態で60秒間保持した。
本試験における応力と時間との関係は図4に示す通りであり、拡張率の増大とともに応力が高くなり、拡張率50%で最大応力となる。その後、拡張率50%で保持すると、応力は減少し、60秒後にはほぼ一定の応力値に収束する。そこで、拡張時における最大応力と、拡張終了から60秒後の応力の値を求め、表1に記載した。
結果は表1に示す通りであり、予備拡張を行った実施例1〜5であると、予備拡張していない比較例1に対して、本試験での60秒後応力値が低減されていた。特に、予備拡張率が本試験の拡張率50%に対して同等以下とした実施例2〜5では、本試験での60秒後応力値が比較例1に対して大幅低下しており、残留応力が低減していた。
次に、上記円筒状フィルムをインナーライナー部材として用いてタイヤ成形試験を行った。タイヤ成形試験では、円筒状フィルムを図2に示すとおりのトロイド状に膨張させる予備拡張を行い(予備拡張率は表1に記載の通り)、その後、常法に従い空気入りタイヤを成形した。その際、フィルム剥がれ状態とフィルムしわ状態を評価した。評価方法は以下の通りである。
・フィルム剥がれ状態:グリーンタイヤ成形後にフィルム(即ち、インナーライナー部材)の剥がれ状態を観察し、フィルム剥がれがなく良好なものを「○」、部分的にフィルム剥がれが発生したものを「△」、大部分でフィルム剥がれが発生したものを「×」と評価した。
・フィルムしわ状態:グリーンタイヤ成形後にフィルム(即ち、インナーライナー部材)にしわが生じているか否かを観察し、しわが無く良好なものを「○」、部分的に小さなしわが見られるものを「△」、大きなしわがあり見栄えも悪いものを「×」と評価した。
また、得られた実施例1〜5のタイヤについて耐久性を評価した。評価方法は以下と通りである。
・タイヤ耐久性:空気圧0kPa,負荷荷重4.0kNにて直径1707mmの鋼製ドラム上を、速度80km/hでタイヤに故障が発生するまで走行させた。実施例1の走行距離を100とする指数で示した。指数が大きいほど、タイヤ耐久性に優れる。
Figure 2019038122
結果は、表1に示す通りである。予備拡張していない比較例1では、大部分でフィルム剥がれが発生したのに対し、予備拡張した実施例1〜5では、フィルム剥がれが抑制され、成形性が改善された。特に、グリーンタイヤ成形時における拡張率と同等以上の拡張率で予備拡張したもの、即ち予備拡張率が50%以上である実施例2〜5では、フィルム剥がれがなく良好であった。
但し、ある程度以上に予備拡張させると塑性変形によるたわみ量が多くなり、予備拡張率が150%を超える実施例5では、タイヤ成形後にしわが残る問題が発生した。そのため、フィルム剥がれの抑制としわ発生の抑制という観点からは、予備拡張率は50〜150%であることが好ましい。
また、予備拡張率が50〜150%である実施例2〜4では、実施例1,5に比べてタイヤ耐久性も改善されていた。このことから、予備拡張率50〜150%で予備拡張することにより、成形性を改善させるとともに、タイヤ耐久性も向上することが分かる。
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1…空気入りタイヤ、8…インナーライナー、12…インナーライナー部材、40…グリーンタイヤ

Claims (5)

  1. 熱可塑性樹脂又は熱可塑性エラストマーのフィルムからなる円筒状のインナーライナー部材を作製すること、
    前記インナーライナー部材を予め拡張しかつ解除する予備拡張を行うこと、
    予備拡張した前記インナーライナー部材の周りに少なくとも1つのタイヤ部材を巻き付けてグリーンタイヤを作製すること、及び、
    前記グリーンタイヤを加硫成形すること、
    を含む空気入りタイヤの製造方法。
  2. 前記予備拡張は、前記インナーライナー部材の軸方向中央部を軸方向両端部に対して径方向外側に拡張させるものである、請求項1に記載の空気入りタイヤの製造方法。
  3. 前記予備拡張における前記インナーライナー部材の拡張率が、グリーンタイヤ成形時におけるインナーライナー部材の拡張率以上である、請求項1又は2に記載の空気入りタイヤの製造方法。
  4. 前記予備拡張における前記インナーライナー部材の拡張率が50〜150%である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の空気入りタイヤの製造方法。
  5. 熱可塑性樹脂とゴムを架橋剤とともに混練して動的架橋物を作製し、前記動的架橋物から前記インナーライナー部材を作製する、請求項1〜4のいずれか1項に記載の空気入りタイヤの製造方法。
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