JP2019038081A - 潤滑油回収装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】例えばギヤ駆動式主軸装置の非常停止時におけるギヤケースからの潤滑油の漏出等の問題を、ギヤケースの容積を大きくすることなく回避しうる潤滑油回収装置を提供する。【解決手段】潤滑油回収装置2は、一端がギヤケース17下部の潤滑油排出口171に接続されている潤滑油吸引路3と、潤滑油吸引路3の他端に接続されかつギヤケース17内の潤滑油Lを吸引する吸引装置4と、潤滑油吸引路3の一部を構成しておりかつ上部に通気口51を有している補助タンク5と、吸引装置4の作動時に補助タンク5内を大気から遮断する一方、吸引装置4の停止時に通気口51を通じて補助タンク5内を大気開放することによりギヤケース17内の潤滑油Lの少なくとも一部を補助タンク5に流入させる大気開放弁6とを備えている。【選択図】図1
Description
この発明は、例えば工作機械のギヤ駆動式主軸装置等において、ギヤケース内に供給された潤滑油をギヤケースから取り出して回収するために用いられる潤滑油回収装置に関する。
例えば工作機械の主軸装置として、ギヤ駆動式のものがある。同主軸装置の場合、主軸頭のギヤケース内に配された歯車や軸受の潤滑および冷却のために、ギヤケース内に供給ポンプ等によって潤滑油が供給されるようになっている。供給された潤滑油は、ギヤケースの下部に形成された潤滑油排出口を通じて排出され、回収タンク等に回収される(例えば下記の特許文献1参照)。
ここで、ギヤケース内の潤滑油を回収する装置として、一端がギヤケースの潤滑油排出口に接続された潤滑油吸引路と、潤滑油吸引路の他端に接続されてギヤケース内の潤滑油を吸引して取り出す吸引ポンプ等の吸引装置とを備えている潤滑油回収装置が知られている。
また、上記の潤滑油回収装置に加えて、ギヤケースに、ギヤケース内に溜まる潤滑油の油面が規定高さを超えないようにして駆動用モータを保護するために、潤滑油排出口とは別に、オーバーフロー潤滑油排出部が設けられている場合がある。
また、上記の潤滑油回収装置に加えて、ギヤケースに、ギヤケース内に溜まる潤滑油の油面が規定高さを超えないようにして駆動用モータを保護するために、潤滑油排出口とは別に、オーバーフロー潤滑油排出部が設けられている場合がある。
上記の潤滑油回収装置では、供給ポンプ等による潤滑油の供給量に比べて十分な吸引能力を有する吸引ポンプ等が吸引装置として用いられている。
しかしながら、例えば主軸装置が非常停止した時には、供給ポンプと吸引ポンプの両方が同時に停止し、それによって供給配管内の潤滑油がギヤケース内に流れ込み、ギヤケース内に多量の潤滑油が溜まることになる。従って、上記のようなオーバーフロー潤滑油排出部がギヤケースに設けられている場合には、主軸装置の非常停止時等に、オーバーフロー潤滑油排出部から潤滑油が漏れ出すことがあった。
そこで、このような事態を見越してギヤケースの容積を予め大きく設定することも考えられるが、そうすると、主軸装置全体が大型化するという問題があった。
しかしながら、例えば主軸装置が非常停止した時には、供給ポンプと吸引ポンプの両方が同時に停止し、それによって供給配管内の潤滑油がギヤケース内に流れ込み、ギヤケース内に多量の潤滑油が溜まることになる。従って、上記のようなオーバーフロー潤滑油排出部がギヤケースに設けられている場合には、主軸装置の非常停止時等に、オーバーフロー潤滑油排出部から潤滑油が漏れ出すことがあった。
そこで、このような事態を見越してギヤケースの容積を予め大きく設定することも考えられるが、そうすると、主軸装置全体が大型化するという問題があった。
この発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであって、例えばギヤ駆動式主軸装置の非常停止時におけるギヤケースからの潤滑油の漏出等の問題を、ギヤケースの容積を大きくすることなく回避することができる潤滑油回収装置を提供することを目的としている。
この発明は、上記の目的を達成するために、以下の態様からなる。
1)ギヤケース内に供給された潤滑油を、ギヤケースの下部に形成された潤滑油排出口から取り出して回収する潤滑油回収装置であって、
一端が潤滑油排出口に接続されている潤滑油吸引路と、
潤滑油吸引路の他端に接続されかつギヤケース内の潤滑油を吸引する吸引装置と、
潤滑油吸引路の一部を構成しておりかつ上部に通気口を有している補助タンクと、
吸引装置の作動時に補助タンク内を大気から遮断する一方、吸引装置の停止時に通気口を通じて補助タンク内を大気開放することによりギヤケース内の潤滑油の少なくとも一部を補助タンクに流入させる大気開放弁とを備えている、潤滑油回収装置。
一端が潤滑油排出口に接続されている潤滑油吸引路と、
潤滑油吸引路の他端に接続されかつギヤケース内の潤滑油を吸引する吸引装置と、
潤滑油吸引路の一部を構成しておりかつ上部に通気口を有している補助タンクと、
吸引装置の作動時に補助タンク内を大気から遮断する一方、吸引装置の停止時に通気口を通じて補助タンク内を大気開放することによりギヤケース内の潤滑油の少なくとも一部を補助タンクに流入させる大気開放弁とを備えている、潤滑油回収装置。
2)大気開放弁が、補助タンクと吸引装置との間の潤滑油吸引路に設けられたシリンダと、シリンダ内を軸方向に移動可能なピストンと、シリンダ内に配されかつピストンをシリンダの一端に向かって付勢する付勢部材とを備えており、
シリンダは、補助タンク側の潤滑油吸引路の一端が接続されている潤滑油入口と、吸引装置側の潤滑油吸引路の一端が接続されている潤滑油出口と、一端が補助タンクの通気口に接続された通気用連通路の他端が接続されている通気用連通口と、大気開放口とを有しており、
ピストンは、吸引装置の作動時に吸引圧力によってシリンダの他端側に移動させられた際に潤滑油入口と潤滑油出口とを連通させる潤滑油吸引用連通路と、吸引装置の停止時に付勢部材の付勢力によってシリンダの一端側に移動させられた際に通気用連通口と大気開放口とを連通させる大気開放用連通路とを有している、上記1)の潤滑油回収装置。
シリンダは、補助タンク側の潤滑油吸引路の一端が接続されている潤滑油入口と、吸引装置側の潤滑油吸引路の一端が接続されている潤滑油出口と、一端が補助タンクの通気口に接続された通気用連通路の他端が接続されている通気用連通口と、大気開放口とを有しており、
ピストンは、吸引装置の作動時に吸引圧力によってシリンダの他端側に移動させられた際に潤滑油入口と潤滑油出口とを連通させる潤滑油吸引用連通路と、吸引装置の停止時に付勢部材の付勢力によってシリンダの一端側に移動させられた際に通気用連通口と大気開放口とを連通させる大気開放用連通路とを有している、上記1)の潤滑油回収装置。
上記1)の潤滑油回収装置によれば、通常時は、ギヤケース内に供給された潤滑油を、ギヤケースの潤滑油排出口から、潤滑油吸引路を介して、吸引装置により吸引して取り出すことができる一方、例えばギヤ駆動式主軸装置の非常停止に伴って吸引装置が停止した場合には、大気開放弁が開いて補助タンク内が大気開放されることにより、ギヤケース内の潤滑油の少なくとも一部を補助タンクに流入させることができるので、ギヤケースの容積を大きくしなくても、オーバーフロー潤滑油排出部から潤滑油が漏れ出すといった問題を確実に回避することができる。
上記2)の潤滑油回収装置によれば、大気開放弁がシリンダ、ピストンおよび付勢部材を有するものであって、補助タンク内を大気から遮断して潤滑油を吸引する閉状態と、補助タンク内を大気開放してギヤケースから補助タンク内に潤滑油を流入させる開状態との間の切替えが、吸引装置による吸引圧力および付勢部材の付勢力によるピストンの移動によって自動的に行われるので、使い勝手がよく、また、装置構成が簡単であってコストが抑えられる。
この発明の実施形態を、図1〜図3を参照して以下に説明する。
なお、以下の説明において、「左右」は、図1、図2(a)および図3(a)の各左右をいうものとする。
なお、以下の説明において、「左右」は、図1、図2(a)および図3(a)の各左右をいうものとする。
図1〜図3に示す実施形態は、この発明を、工作機械のギヤ駆動式主軸装置における潤滑油回収装置に適用したものである。図1に示す通り、ギヤ駆動式主軸装置(1)は、主軸頭(11)と、主軸頭(11)内に軸受(12)を介して水平軸線周りに回転自在に設けられている主軸(13)と、主軸頭(11)に連なって設けられかつ主軸(13)に取り付けられた従動歯車(14)およびモータ(15)の水平駆動軸(図示略)に接続されて従動歯車(14)と噛み合わせられる駆動歯車(16)が収容されているギヤケース(17)とを備えている。駆動歯車(16)は、ギヤケース(17)の左右側壁に軸受(18)を介して水平軸線周りに回転自在に取り付けられている。
詳しい図示は省略したが、ギヤケース(17)内には、潤滑油供給源(回収タンク)から供給ポンプによって送られてきた潤滑油が、ギヤケース(17)の所要箇所に形成された潤滑油供給口を通じて供給され、この潤滑油によって、従動歯車(14)および駆動歯車(16)ならびに軸受(18)の潤滑と冷却が行われるようになっている。
ギヤケース(17)の下部には、その右側壁の下端部を貫通するように潤滑油排出口(171)が形成されている。
また、ギヤケース(17)の下部には、その左側壁の下端部を貫通する潤滑油排出口(172a)および同排出口(172a)に下端が接続されたオーバーフロー管(172b)よりなるオーバーフロー潤滑油排出部(172)が形成されている。潤滑油の浸入によりモータ(15)が故障・破損しないように、このオーバーフロー潤滑油排出部(172)によって、ギヤケース(17)内に溜まる潤滑油の油面が規定高さを超えないようになされている。
詳しい図示は省略したが、ギヤケース(17)内には、潤滑油供給源(回収タンク)から供給ポンプによって送られてきた潤滑油が、ギヤケース(17)の所要箇所に形成された潤滑油供給口を通じて供給され、この潤滑油によって、従動歯車(14)および駆動歯車(16)ならびに軸受(18)の潤滑と冷却が行われるようになっている。
ギヤケース(17)の下部には、その右側壁の下端部を貫通するように潤滑油排出口(171)が形成されている。
また、ギヤケース(17)の下部には、その左側壁の下端部を貫通する潤滑油排出口(172a)および同排出口(172a)に下端が接続されたオーバーフロー管(172b)よりなるオーバーフロー潤滑油排出部(172)が形成されている。潤滑油の浸入によりモータ(15)が故障・破損しないように、このオーバーフロー潤滑油排出部(172)によって、ギヤケース(17)内に溜まる潤滑油の油面が規定高さを超えないようになされている。
また、図1に示す通り、ギヤ駆動式主軸装置(1)には、この発明による潤滑油回収装置(2)が設けられている。
潤滑油回収装置(2)は、一端が潤滑油排出口(171)に接続されている潤滑油吸引路(3)と、潤滑油吸引路(3)の他端に接続されかつギヤケース(17)内の潤滑油を吸引する吸引装置(4)と、潤滑油吸引路(3)の一部を構成しておりかつ上部に通気口(51)を有している補助タンク(5)と、吸引装置(4)の作動時に補助タンク(5)内を大気から遮断する一方、吸引装置(4)の停止時に通気口(51)を通じて補助タンク(5)内を大気開放することによりギヤケース(17)内の潤滑油の少なくとも一部を補助タンク(5)に流入させる大気開放弁(6)とを備えている。
潤滑油回収装置(2)は、一端が潤滑油排出口(171)に接続されている潤滑油吸引路(3)と、潤滑油吸引路(3)の他端に接続されかつギヤケース(17)内の潤滑油を吸引する吸引装置(4)と、潤滑油吸引路(3)の一部を構成しておりかつ上部に通気口(51)を有している補助タンク(5)と、吸引装置(4)の作動時に補助タンク(5)内を大気から遮断する一方、吸引装置(4)の停止時に通気口(51)を通じて補助タンク(5)内を大気開放することによりギヤケース(17)内の潤滑油の少なくとも一部を補助タンク(5)に流入させる大気開放弁(6)とを備えている。
潤滑油吸引路(3)は、補助タンク(5)および大気開放弁(6)以外の部分が、例えば軟質または硬質の樹脂製管材や金属製管材等の管材(31)によって構成されている。
吸引装置(4)としては、通常、吸引ポンプが用いられる。
吸引装置(4)によって吸引された潤滑油は、潤滑油吸引路(3)および潤滑油回収路(8)を介して回収タンク(図示略)に送られ、ここから供給ポンプ(図示略)によって再びギヤケース(17)内に供給される。
吸引装置(4)によって吸引された潤滑油は、潤滑油吸引路(3)および潤滑油回収路(8)を介して回収タンク(図示略)に送られ、ここから供給ポンプ(図示略)によって再びギヤケース(17)内に供給される。
補助タンク(5)は、この実施形態では、横長状のものであって、その左端開口部(潤滑油導入口)が、ギヤケース(17)の右側壁の下端部外面に、ギヤケース(17)の潤滑油排出口(171)と連通するように接続固定されている。補助タンク(5)の右端壁部には、その下端部分に潤滑油出口(52)が形成されている。通気口(51)は、補助タンク(5)の頂壁部の右端寄り部分に形成されている。
なお、補助タンクの配置は、上記に限定されず、例えば潤滑油吸引路(3)の長さ中間に設けられていてもよい。
なお、補助タンクの配置は、上記に限定されず、例えば潤滑油吸引路(3)の長さ中間に設けられていてもよい。
大気開放弁(6)は、補助タンク(5)と吸引装置(4)との間の潤滑油吸引路(3)に設けられた左右に長いシリンダ(61)と、シリンダ(61)内を軸方向(左右方向)に移動可能なピストン(62)と、シリンダ(61)内に配されかつピストン(62)をシリンダ(61)の左端に向かって付勢する付勢部材(63)とを備えている。
シリンダ(61)は、左右両端が閉鎖された水平円筒状のものである。
シリンダ(61)の周壁の右側部分に潤滑油入口(61a)が形成され、この潤滑油入口(61a)に補助タンク(5)側の潤滑油吸引路(31)の一端(右端)が接続されている。
シリンダ(61)の右端壁に潤滑油出口(61b)が形成され、この潤滑油出口(61b)に吸引装置(4)側の潤滑油吸引路(31)の一端(左端)が接続されている。
シリンダ(61)の周壁の左側部分に通気用連通口(61c)が形成され、この通気用連通口(61c)に、一端(左端)が補助タンク(5)の通気口(51)に接続された通気用連通路(7)の他端(右端)が接続されている。
また、シリンダ(61)の周壁の左側部分に、大気開放口(61d)が、シリンダ(6)の一直径方向において通気用連通口(61c)の反対側に位置するように形成されている。
シリンダ(61)の周壁の右側部分に潤滑油入口(61a)が形成され、この潤滑油入口(61a)に補助タンク(5)側の潤滑油吸引路(31)の一端(右端)が接続されている。
シリンダ(61)の右端壁に潤滑油出口(61b)が形成され、この潤滑油出口(61b)に吸引装置(4)側の潤滑油吸引路(31)の一端(左端)が接続されている。
シリンダ(61)の周壁の左側部分に通気用連通口(61c)が形成され、この通気用連通口(61c)に、一端(左端)が補助タンク(5)の通気口(51)に接続された通気用連通路(7)の他端(右端)が接続されている。
また、シリンダ(61)の周壁の左側部分に、大気開放口(61d)が、シリンダ(6)の一直径方向において通気用連通口(61c)の反対側に位置するように形成されている。
ピストン(62)は、シリンダ(61)の内径とほぼ等しい直径を有する円柱状のものである。ピストン(62)には、その右端面に開口した横断面円形の有底孔(621)が形成されている。
そして、ピストン(62)の有底孔(621)に、付勢部材を構成している圧縮コイルばね(63)が収容されている。圧縮コイルばね(63)は、その一端(右端)がシリンダ(61)の右端壁内面に圧接させられているとともに、その他端(左端)がピストン(62)の有底孔(621)の底面に圧接させられている。この圧縮コイルばね(63)のばね弾性力によって、ピストン(62)がシリンダ(61)の左端壁に向かって付勢されている。
また、ピストン(62)には、吸引装置(4)の作動時に吸引圧力によってシリンダ(61)の右端側に移動させられた際に潤滑油入口(61a)と潤滑油出口(61b)とを連通させる潤滑油吸引用連通路(62a)と、吸引装置(4)の停止時に圧縮コイルばね(63)(付勢部材)のばね弾性力(付勢力)によってシリンダ(61)の左端側に移動させられた際に通気用連通口(61c)と大気開放口(61d)とを連通させる大気開放用連通路(62b)とが形成されている。
潤滑油吸引用連通路(62a)は、図2に詳しく示すように、前記有底孔(621)と、ピストン(62)の外周面に形成された第1環状溝(622)と、第1環状溝(622)と有底孔(621)とを連通させるように第1環状溝(622)の底に形成された少なくとも1つ(図では2つ)の連通孔(623)とによって構成されている。第1環状溝(622)は、吸引装置(4)の吸引圧力によってピストン(62)の右端面がシリンダ(61)の右端壁内面と接する右端位置までピストン(62)が移動させられたときに、潤滑油入口(61a)と連通させられるように、ピストン(62)の外周面の長さ方向所要位置に形成されている。また、ピストン(62)が上記右端位置にあるとき、シリンダ(61)の通気用連通口(61c)および大気開放口(61d)は、ピストン(62)の外周面によって塞がれている。
大気開放用連通路(62b)は、図3に詳しく示すように、ピストン(62)の外周面における第1環状溝(623)の左側に形成された第2環状溝(624)からなる。第2環状溝(624)は、圧縮コイルばね(63)のばね弾性力によってピストン(62)の左端面がシリンダ(61)の左端壁内面と接する左端位置までピストン(62)が移動させられたときに、通気用連通口(61c)および大気開放口(61d)と連通させられるように、ピストン(62)の外周面の長さ方向所要位置に形成されている。また、ピストン(62)が上記左端位置にあるとき、シリンダ(61)の潤滑油入口(61a)は、ピストン(62)の外周面によって塞がれている。
ピストン(62)が上記右端位置と左端位置との間を移動する過程において、シリンダ(61)の通気用連通口(61c)および大気開放口(61d)がピストン(62)の外周面によって完全に塞がれるまでは、潤滑油入口(61a)および潤滑油出口(61b)が潤滑油吸引用連通路(62a)によって連通させられないようになっている。したがって、吸引装置(4)を作動させて潤滑油(L)を吸引する際、補助タンク(5)内に通気孔(51)から外気が流入せず、吸引装置(4)が余分な空気を吸引することがないので、吸引装置(4)の吸引能力が損なわれない。
そして、ピストン(62)の有底孔(621)に、付勢部材を構成している圧縮コイルばね(63)が収容されている。圧縮コイルばね(63)は、その一端(右端)がシリンダ(61)の右端壁内面に圧接させられているとともに、その他端(左端)がピストン(62)の有底孔(621)の底面に圧接させられている。この圧縮コイルばね(63)のばね弾性力によって、ピストン(62)がシリンダ(61)の左端壁に向かって付勢されている。
また、ピストン(62)には、吸引装置(4)の作動時に吸引圧力によってシリンダ(61)の右端側に移動させられた際に潤滑油入口(61a)と潤滑油出口(61b)とを連通させる潤滑油吸引用連通路(62a)と、吸引装置(4)の停止時に圧縮コイルばね(63)(付勢部材)のばね弾性力(付勢力)によってシリンダ(61)の左端側に移動させられた際に通気用連通口(61c)と大気開放口(61d)とを連通させる大気開放用連通路(62b)とが形成されている。
潤滑油吸引用連通路(62a)は、図2に詳しく示すように、前記有底孔(621)と、ピストン(62)の外周面に形成された第1環状溝(622)と、第1環状溝(622)と有底孔(621)とを連通させるように第1環状溝(622)の底に形成された少なくとも1つ(図では2つ)の連通孔(623)とによって構成されている。第1環状溝(622)は、吸引装置(4)の吸引圧力によってピストン(62)の右端面がシリンダ(61)の右端壁内面と接する右端位置までピストン(62)が移動させられたときに、潤滑油入口(61a)と連通させられるように、ピストン(62)の外周面の長さ方向所要位置に形成されている。また、ピストン(62)が上記右端位置にあるとき、シリンダ(61)の通気用連通口(61c)および大気開放口(61d)は、ピストン(62)の外周面によって塞がれている。
大気開放用連通路(62b)は、図3に詳しく示すように、ピストン(62)の外周面における第1環状溝(623)の左側に形成された第2環状溝(624)からなる。第2環状溝(624)は、圧縮コイルばね(63)のばね弾性力によってピストン(62)の左端面がシリンダ(61)の左端壁内面と接する左端位置までピストン(62)が移動させられたときに、通気用連通口(61c)および大気開放口(61d)と連通させられるように、ピストン(62)の外周面の長さ方向所要位置に形成されている。また、ピストン(62)が上記左端位置にあるとき、シリンダ(61)の潤滑油入口(61a)は、ピストン(62)の外周面によって塞がれている。
ピストン(62)が上記右端位置と左端位置との間を移動する過程において、シリンダ(61)の通気用連通口(61c)および大気開放口(61d)がピストン(62)の外周面によって完全に塞がれるまでは、潤滑油入口(61a)および潤滑油出口(61b)が潤滑油吸引用連通路(62a)によって連通させられないようになっている。したがって、吸引装置(4)を作動させて潤滑油(L)を吸引する際、補助タンク(5)内に通気孔(51)から外気が流入せず、吸引装置(4)が余分な空気を吸引することがないので、吸引装置(4)の吸引能力が損なわれない。
上記実施形態のギヤ駆動式主軸装置(1)における潤滑油回収装置(2)にあっては、吸引装置(4)を作動させると、その吸引圧力によって、大気開放弁(6)のピストン(62)が、圧縮コイルばね(63)のばね弾性力に抗して、シリンダ(61)の右端位置まで移動させられる。
これにより、シリンダ(61)の潤滑油入口(61a)および潤滑油出口(61b)がピストン(62)の潤滑油吸引用連通路(62a)によって連通させられ、また、シリンダ(61)の通気用連通口(61c)および大気開放口(61d)がピストン(62)の外周面によって塞がれる。
この状態で、ギヤケース(17)内の潤滑油(L)が、潤滑油排出口(171)および潤滑油吸引路(3)を通じて、吸引装置(4)により吸引され、ギヤケース(17)から取り出される(図1および図2参照)。
ギヤケース(17)から取り出された潤滑油(L)は、潤滑油吸引路(3)、吸引装置(4)および潤滑油回収路(8)を経て、回収タンク(図示略)に送られる。
これにより、シリンダ(61)の潤滑油入口(61a)および潤滑油出口(61b)がピストン(62)の潤滑油吸引用連通路(62a)によって連通させられ、また、シリンダ(61)の通気用連通口(61c)および大気開放口(61d)がピストン(62)の外周面によって塞がれる。
この状態で、ギヤケース(17)内の潤滑油(L)が、潤滑油排出口(171)および潤滑油吸引路(3)を通じて、吸引装置(4)により吸引され、ギヤケース(17)から取り出される(図1および図2参照)。
ギヤケース(17)から取り出された潤滑油(L)は、潤滑油吸引路(3)、吸引装置(4)および潤滑油回収路(8)を経て、回収タンク(図示略)に送られる。
一方、ギヤ駆動式主軸装置(1)が非常停止した場合、潤滑油の供給ポンプおよび吸引装置(吸引ポンプ)(4)も同時に停止する。
そうすると、供給ポンプからの供給配管内に残っていた潤滑油がギヤケース(17)内に流下して溜まる。また、吸引装置(4)の停止により、大気開放弁(6)のピストン(62)が、圧縮コイルばね(63)のばね弾性力によって、シリンダ(61)の左端位置まで移動させられ、それに伴って、シリンダ(61)の潤滑油入口(61a)がピストン(62)の外周面によって塞がれるとともに、シリンダ(61)の通気用連通口(61c)および大気開放口(61d)がピストン(62)の大気開放用連通路(62b)によって連通されられる。
その結果、補助タンク(5)内が通気口(51)を通じて大気開放されるので、補助タンク(5)内の空気(A)が抜け、ギヤケース(17)内に溜まった潤滑油(L)の一部または全部が、潤滑油排出口(171)から補助タンク(5)内に流れ込み、ここで一時的に貯留される。
したがって、上記実施形態の潤滑油回収装置(2)によれば、ギヤ駆動式主軸装置(1)が非常停止した場合でも、ギヤケース(17)内の潤滑油(L)の油面は高くならず、オーバーフロー潤滑油排出部(172)から潤滑油が漏れ出すことがない。
そうすると、供給ポンプからの供給配管内に残っていた潤滑油がギヤケース(17)内に流下して溜まる。また、吸引装置(4)の停止により、大気開放弁(6)のピストン(62)が、圧縮コイルばね(63)のばね弾性力によって、シリンダ(61)の左端位置まで移動させられ、それに伴って、シリンダ(61)の潤滑油入口(61a)がピストン(62)の外周面によって塞がれるとともに、シリンダ(61)の通気用連通口(61c)および大気開放口(61d)がピストン(62)の大気開放用連通路(62b)によって連通されられる。
その結果、補助タンク(5)内が通気口(51)を通じて大気開放されるので、補助タンク(5)内の空気(A)が抜け、ギヤケース(17)内に溜まった潤滑油(L)の一部または全部が、潤滑油排出口(171)から補助タンク(5)内に流れ込み、ここで一時的に貯留される。
したがって、上記実施形態の潤滑油回収装置(2)によれば、ギヤ駆動式主軸装置(1)が非常停止した場合でも、ギヤケース(17)内の潤滑油(L)の油面は高くならず、オーバーフロー潤滑油排出部(172)から潤滑油が漏れ出すことがない。
この発明は、例えばギヤ駆動式主軸装置等において、ギヤケース内に供給された潤滑油をギヤケースから取り出して回収するための潤滑油回収装置として好適に用いられるものである。
(1):ギヤ駆動式主軸装置
(17):ギヤケース
(171):潤滑油排出口
(2):潤滑油回収装置
(3):潤滑油吸引路
(31):補助タンク側の潤滑油吸引路(管材)、吸引装置側の潤滑油吸引路(管材)
(4):吸引装置
(5):補助タンク
(51):通気口
(6):大気開放弁
(61):シリンダ
(61a):潤滑油入口
(61b):潤滑油出口
(61c):通気用連通口
(61d):大気開放口
(62):ピストン
(62a):潤滑油吸引用連通路
(62b):大気開放用連通路
(63):圧縮コイルばね(付勢部材)
(17):ギヤケース
(171):潤滑油排出口
(2):潤滑油回収装置
(3):潤滑油吸引路
(31):補助タンク側の潤滑油吸引路(管材)、吸引装置側の潤滑油吸引路(管材)
(4):吸引装置
(5):補助タンク
(51):通気口
(6):大気開放弁
(61):シリンダ
(61a):潤滑油入口
(61b):潤滑油出口
(61c):通気用連通口
(61d):大気開放口
(62):ピストン
(62a):潤滑油吸引用連通路
(62b):大気開放用連通路
(63):圧縮コイルばね(付勢部材)
Claims (2)
- ギヤケース内に供給された潤滑油を、ギヤケースの下部に形成された潤滑油排出口から取り出して回収する潤滑油回収装置であって、
一端が潤滑油排出口に接続されている潤滑油吸引路と、
潤滑油吸引路の他端に接続されかつギヤケース内の潤滑油を吸引する吸引装置と、
潤滑油吸引路の一部を構成しておりかつ上部に通気口を有している補助タンクと、
吸引装置の作動時に補助タンク内を大気から遮断する一方、吸引装置の停止時に通気口を通じて補助タンク内を大気開放することによりギヤケース内の潤滑油の少なくとも一部を補助タンクに流入させる大気開放弁とを備えている、潤滑油回収装置。 - 大気開放弁が、補助タンクと吸引装置との間の潤滑油吸引路に設けられたシリンダと、シリンダ内を軸方向に移動可能なピストンと、シリンダ内に配されかつピストンをシリンダの一端に向かって付勢する付勢部材とを備えており、
シリンダは、補助タンク側の潤滑油吸引路の一端が接続されている潤滑油入口と、吸引装置側の潤滑油吸引路の一端が接続されている潤滑油出口と、一端が補助タンクの通気口に接続された空気用連通路の他端が接続されている通気用連通口と、大気開放口とを有しており、
ピストンは、吸引装置の作動時に吸引圧力によってシリンダの他端側に移動させられた際に潤滑油入口と潤滑油出口とを連通させる潤滑油吸引用連通路と、吸引装置の停止時に付勢部材の付勢力によってシリンダの一端側に移動させられた際に通気用連通口と大気開放口とを連通させる大気開放用連通路とを有している、請求項1記載の潤滑油回収装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2017162970A JP2019038081A (ja) | 2017-08-28 | 2017-08-28 | 潤滑油回収装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2017162970A JP2019038081A (ja) | 2017-08-28 | 2017-08-28 | 潤滑油回収装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2019038081A true JP2019038081A (ja) | 2019-03-14 |
Family
ID=65724891
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2017162970A Pending JP2019038081A (ja) | 2017-08-28 | 2017-08-28 | 潤滑油回収装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2019038081A (ja) |
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN110296207A (zh) * | 2019-07-11 | 2019-10-01 | 中国航发哈尔滨东安发动机有限公司 | 一种齿轮箱回油结构 |
| CN112123003A (zh) * | 2020-09-29 | 2020-12-25 | 连江巧通工业设计有限公司 | 一种用于精密机械加工用切削废屑收集装置 |
| CN112443646A (zh) * | 2019-09-05 | 2021-03-05 | 约翰.L.怀特 | 用于振动打桩机的润滑系统 |
| CN116972323A (zh) * | 2023-08-28 | 2023-10-31 | 会理秀水河矿业有限公司 | 一种废弃机油回收装置 |
| CN117345851A (zh) * | 2023-12-04 | 2024-01-05 | 山东豪迈数控机床有限公司 | 一种齿轮传动机构及机床主轴 |
| CN118582648A (zh) * | 2024-08-05 | 2024-09-03 | 万向钱潮股份公司 | 一种滚针轴承注脂机构及自动装配装置 |
-
2017
- 2017-08-28 JP JP2017162970A patent/JP2019038081A/ja active Pending
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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| CN117345851B (zh) * | 2023-12-04 | 2024-05-10 | 山东豪迈数控机床有限公司 | 一种齿轮传动机构及机床主轴 |
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