JP2019082648A - 粘着層付ハードコートフィルム、画像表示装置 - Google Patents
粘着層付ハードコートフィルム、画像表示装置 Download PDFInfo
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Abstract
Description
そこで本発明は、外光の反射を抑えて画面の視認性を向上させ、偏光サングラス装着時においてどの角度でも画面の視認性を確保でき、鉛筆硬度が3H以上の、粘着層を備えるハードコートフィルムを提供することを目的とする。
このように構成すると、リタデーションが上記範囲内にあることで偏光サングラス装着時の液晶画面の視認性を向上させ、粘着層の厚さとハードコート層の厚さと最表面における動摩擦係数が上記範囲内にあることで鉛筆硬度を向上させることができる。さらに、反射防止層の表面反射光と、反射防止層の下層の界面反射光との干渉により、反射光を弱めて眩しさを低減することができる。さらに、好適な反射防止層の屈折率により、反射防止層として良好な反射防止膜を形成することができる。さらに、粘着層により、フィルムの粘着性を向上させ、使用時の利便性を高めることができる。
このように構成すると、リタデーションが5000〜30000nmの薄いフィルムを延伸によって効率よく作製することが可能である。
このように構成すると、ハードコート層に含まれた粒子により入射光を拡散させることができる。さらに、表面の動摩擦係数を小さくして滑り性を付与することができる。
このように構成すると、ハードコート層が防眩性を有し、ハードコート層に含まれたシリカ粒子により入射光を拡散させ、映り込みを低減させることができる。
このように構成すると、ハードコート層および粘着層の基材に対する付着性を改善することができ、長期の使用による層間の剥離を抑制することができる。また、適切な屈折率と厚みを有する易接着層を備えると、ハードコート層の厚みムラに起因する干渉縞を抑制することができる。
このように構成すると、本発明のフィルムをタッチパネル仕様の画面に貼り付けたとき、画面を傷つきにくくすることができる。
このように構成すると、外光の反射による画面の視認性悪化を防ぎ、偏光サングラスの装着時に角度によって画像表示装置の画面が見えなくなることがなく、タッチパネル仕様の画像表示装置であっても傷が付きにくい画像表示装置とすることができる。
本発明において、塗布液は、硬化性樹脂を含み、硬化性樹脂のみであっても、硬化性樹脂と溶媒との混合物であってもよい。
図1を参照して、本発明の第1の実施の形態に係る粘着層付ハードコートフィルム1(以下、フィルム1と表記することもある)について説明する。なお、図1は多層に構成されたフィルム1の層構成を説明するものであり、各層の厚みは誇張されている。粘着層付ハードコートフィルム1は、透明なフィルム状の基材10と、反射防止層11、ハードコート層12、粘着層13を備える。図1に示すように、透明なフィルム状の基材10の一方の面(図1では基材10の上側)に、ハードコート層12、反射防止層11が順に積層され、基材10の他方の面(図1では基材10の下側)に、粘着層13が積層される。
基材10には、リタデーションが5000nm以上、30000nm以下である透光性樹脂フィルムを用いる。リタデーションの下限は、好ましくは7000nm以上、より好ましくは8000nm以上である。リタデーションの上限は、好ましくは20000nm以下、より好ましくは15000以下である。5000nm以上であると偏光サングラス装着時の虹ムラを抑制でき、30000nm以下であると基材の機械的強度を確保することができ、取り扱いが容易である。
さらに、ポリエチレンテレフタレートおよびポリエチレンナフタレートは、機械的強度、寸法安定性、耐熱性、耐薬品性、光学特性等、およびフィルム表面の平滑性やハンドリング性に優れている。ポリカーボネートは、透明性、耐衝撃性、耐熱性、寸法安定性、燃焼性に優れている。トリアセチルセルロースは光学異方性が小さい。価格・入手の容易さをも考慮すると、ポリエチレンテレフタレートが特に好ましい。
ハードコート12は、図1に示すように、透明なフィルム状の基材10上に、硬化性樹脂を含む樹脂組成物の塗布液を塗布し、得られた塗膜を硬化させることで形成される。ハードコート12の積層には、塗布液を均一にコーティングするウェットコーティング法を用いることが好ましい。ウェットコーティング法としては、バーコート法、グラビアコート法、ダイコート法等を用いることができる。
ウェットコーティング法を用いることにより、毎分数十メートルのライン速度(例えば約20m/分)かつ大面積で積層できるため、大量に製造でき、生産効率を上げることができる。
前記ポリイソシアナートとしては、具体的には2,4−トリレンジイソシアナートおよびその異性体、ジフェニルメタンジイソシアナート、ヘキサメチレンジイソシアナート、水添キシリレンジイソシアナート、イソホロンジイソシアナート、キシリレンジイソシアナート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアナート、ナフタリンジイソシアナート、トリフェニルメタントリイソシアナート、バーノックD−750、クリスボンNK(商品名:大日本インキ化学工業(株)製)、デスモジュールL(商品名:住友バイエルウレタン(株)製)、コロネートL(商品名:日本ポリウレタン工業(株)製)、タケネートD102(商品名:三井武田ケミカル(株)製)、イソネート143L(商品名:三菱化学(株)製)などが挙げられる。
前記ポリヒドロキシ化合物としては、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリカプロラクトンポリオールなどが挙げられ、具体的にはグリセリン−エチレンオキシド付加物、グリセリン−プロピレンオキシド付加物、グリセリン−テトラヒドロフラン付加物、グリセリン−エチレンオキシド−プロピレンオキシド付加物、トリメチロールプロパン−エチレンオキシド付加物、トリメチロールプロパン−プロピレンオキシド付加物、トリメチロールプロパン−テトラヒドロフラン付加物、トリメチロールプロパン−エチレンオキシド−プロピレンオキシド付加物、ジペンタエリスリトール−エチレンオキシド付加物、ジペンタエリスリトール−プロピレンオキシド付加物、ジペンタエリスリトール−テトラヒドロフラン付加物、ジペンタエリスリトール−エチレンオキシド−プロピレンオキシド付加物などが挙げられる。
前記多価アルコール類としては、具体的には、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、ビスフェノールAとプロピレンオキシドまたはエチレンオキシドとの付加物、1,2,3,4−テトラヒドロキシブタン、グリセリン、トリメチロールプロパン、1,3−ブタンジオール、1,2−シクロヘキサングリコール、1,3−シクロヘキサングリコール、1,4−シクロヘキサングリコール、パラキシレングリコール、ビシクロヘキシル−4,4−ジオール、2,6−デカリングリコール、2,7−デカリングリコールなどが挙げられる。
前記水酸基含有(メタ)アクリル化合物としては、特に限定されるものではないが、水酸基含有(メタ)アクリル酸エステルが好ましく、具体的には、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、トリス(ヒドロキシエチル)イソシアヌル酸ジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
ポリエステル(メタ)アクリレートの原料として用いられる飽和多塩基酸としては、例えばフタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、テトラヒドロフタル酸、アジピン酸、セバチン酸などの重合性不飽和結合を有していない多塩基酸またはその無水物と、フマル酸、マレイン酸、イタコン酸などの重合性不飽和多塩基酸またはその無水物が挙げられる。さらに多価アルコール成分としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、シクロヘキサン−1,4−ジメタノール、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物などが挙げられる。
前記不飽和ポリエステルとしては、無水マレイン酸などの不飽和酸とエチレングリコールなどのジオールとを重縮合させて製造できる。具体的にはフマル酸、マレイン酸、イタコン酸などの重合性不飽和結合を有する多塩基酸またはその無水物を酸成分とし、これとエチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、シクロヘキサン−1,4−ジメタノール、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物などの多価アルコールをアルコール成分として反応させ、また、必要に応じてフタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、テトラヒドロフタル酸、アジピン酸、セバシン酸などの重合性不飽和結合を有していない多塩基酸またはその無水物も酸成分として加えて製造されるものが挙げられる。
前記ビニルエステルとしては、公知の方法により製造されるものであり、エポキシ樹脂に不飽和一塩基酸、例えばアクリル酸またはメタクリル酸を反応させて得られるエポキシ(メタ)アクリレートが挙げられる。
また、各種エポキシ樹脂をビスフェノール(例えばA型)またはアジピン酸、セバシン酸、ダイマー酸(ハリダイマー270S(商品名):ハリマ化成(株))などの二塩基酸で反応させ、可撓性を付与してもよい。
原料としてのエポキシ樹脂としては、ビスフェノールAジグリシジルエーテルおよびその高分子量同族体、ノボラック型グリシジルエーテル類などが挙げられる。
シリカ粒子の体積平均粒子径は、0.3〜0.9μmが好ましく、塗膜の透明性を考慮すると、0.4〜0.7μmが好ましい。体積平均粒子径が0.3μm以上であると、入射光を十分に拡散でき、0.9μm以下であると、反射防止層が、防眩層として機能するハードコート層の表面凹凸に追従しやすい。
なお、微粒子の体積平均粒子径は、レーザー回折/散乱式粒子径分布測定装置(LA−950V2、(株)堀場製作所製)を用いて測定した。材料メーカーから提供される体積平均粒子径情報を利用することも可能であり、粒子径値の多少の違いは機械差として許容すべきものである。
シリカ粒子の形状は、球状、中空状、多孔質状、棒状(アスペクト比が1を超えて10以下の形状を言う)、板状、繊維状、または不定形状があり、不定形状のシリカ粒子が好ましい。不定形の粒子を用いると、塗膜表面に効果的に凹凸を付与できる。
シリカ以外の粒子の含有量、体積平均粒子径、形状もシリカと同様とすることができる。
ハードコート層12の屈折率を、1.45〜1.58としてもよい。好ましくは1.48〜1.52である。屈折率が1.45以上であると、後述の反射防止層11との屈折率差が小さくなりすぎず、十分に反射・映り込みを防止できる。一方で、屈折率が1.58以下であると、アクリル樹脂等をベースとしてハードコート層を形成することができ、十分な硬度を確保できる。
反射防止層11は、図1に示すように、ハードコート層12上に、硬化性樹脂を含む樹脂組成物の塗布液を塗布し、得られた塗膜を硬化させることで形成される。反射防止層11に用いる硬化性樹脂の種類、硬化性樹脂の積層方法、硬化処理方法は、ハードコート層12について記載した硬化性樹脂の種類、積層方法、硬化方法を用いることができる。なお、反射防止層11とハードコート層12に用いる硬化性樹脂の種類は、同一でもよく、異なってもよい。同一の硬化性樹脂を用いると、同一の材料を使用できるため、生産性を向上させることができる。異なる硬化性樹脂を用いると、選択可能な屈折率の幅が広がり、屈折率の調整が容易になる。特に反射防止層の場合には、中空シリカを分散させる、フッ素系樹脂を用いる等の手段で屈折率を小さくすることが好ましい。
動摩擦係数を0.05〜0.30の範囲にするには、ハードコート層に粒子を添加し、表面に凹凸を付与して接触物との接触面積を小さくすることが有効である。また、反射防止層にフッ素やシロキサンを含む樹脂あるいは添加物を使用することも有効である。
(A)金属酸化物微粒子
(B)重合性基を有する含フッ素重合体およびモノマー
(C)(メタ)アクリル系モノマー
(D)光重合開始剤
(E)溶媒
この光硬化性低屈折率樹脂組成物は、市販品を購入して使用してもよく、上記(A)〜(E)の成分を混合して使用してもよい。市販品としてはTU−2361、TU−2360(いずれもJSR(株)製)が利用できる。
重合性基を有する含フッ素重合体およびモノマー(B)としては、ディフェンサOP−3803(DIC(株)製)、低屈折率フッ素モノマーLINC−202UA、LINC−152EPA(いずれも共栄社化学(株)製)などが利用できる。
(C)(メタ)アクリル系モノマー、(D)光重合開始剤、(E)溶媒としては、ハードコート層作製時に用いるものと同様のものが利用できる。
金属酸化物微粒子(A1)の体積平均粒子径は、5〜70nmが好ましく、硬化後の厚みを考慮すると、30〜60nmが好ましい。
金属酸化物微粒子(A1)の形状は球状、中空状、多孔質状、棒状(アスペクト比が1を超えて10以下の形状を言う)、板状、繊維状、または不定形状であり、好ましくは塗膜強度を付与できる球状、不定形状、棒状、屈折率を小さくできる中空状である。中空状シリカとしては、シリナックスシリーズ(日鉄鉱業(株)製)やスルーリアシリーズ(日揮触媒化成(株)製)が利用可能である。
粘着層付ハードコートフィルムは、ハードコート層/反射防止層のない基材の他方面側にさらに、粘着層13を備える。粘着層は、粘着層付ハードコートフィルムの粘着性を向上させるものであれば特に制限されない。
表示装置の製造工程内で取り付けられ、再剥離の必要のない場合は、透明性が高く粘着力を大きくすることのできるアクリル系粘着剤が好ましい。
OCAを用いる場合は、OCAの軽剥離側の剥離フィルムを剥がして粘着面をハードコートフィルムの基材に貼り合わせるという方法で、剥離フィルム付の粘着層を形成することができる。
粘着層13上には剥離フィルム(不図示)が積層されることが好ましい。剥離フィルムを積層することにより、粘着層付ハードコートフィルムの未使用時に粘着層が被着体以外のものに付着することを防止することができる。剥離フィルムの厚みは、特に限定されるものではなく、適宜決定することができる。
基材10とハードコート層12との間、および基材10と粘着層13との間に易接着層を設けてもよい。
粘着層付ハードコートフィルムは、380〜780nmの波長領域における視感反射率が2.0%以下で有ることが好ましく、より好ましくは1.2%以下である。この範囲であると、映り込みや外光の眩しさをより抑制できる。
さらに、粘着層付ハードコートフィルムのヘーズは、0.1〜20%であり、2〜20%であることが好ましく、より好ましくは3〜10%である。0.1%以上であると、映り込みをより抑制できる。20%以下であると、表示画像がぼやけるのを防ぐことができる。
粘着層付ハードコートフィルムでは、粘着層が露出していると粘着層の凹凸によって光が拡散され、貼り付けられた状態よりもヘーズが大きくなる。そのため、ここに記載したヘーズの値は、実使用条件を模して粘着面をヘーズ0.5%以下の透明なガラスに貼り付けた状態で測定した値である。
図2を参照して、本発明の第2の実施の形態に係る画像表示装置2について説明する。画像表示装置2は、本発明に係る粘着層付ハードコートフィルム1と、機械的処理により映し出された像を表示する画像パネル15とを備える。画像パネル15には、例えば、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、プラズマディスプレイ等を挙げることができる。具体的には、携帯電話、タブレット端末、パーソナルコンピューター、テレビ、PDA、電子辞書、カーナビゲーション、音楽プレーヤー、ゲーム機、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラなどである。
図2に示すように、画像パネル15上に、反射防止層11(図1参照)が外側になるように粘着層付ハードコートフィルム1が載置される。なお、図2では、ディスプレイの窓枠14を誇張しているため、画像表示装置2の中央部分、すなわち粘着層付ハードコートフィルム1と画像パネル15の間に空間があるが、実際には粘着層付ハードコートフィルム1は画像パネル14上に密着して載置される。具体的には、粘着層付ハードコートフィルムは、その粘着層を被着体である画像パネルの画面の前面に当て、手で押さえることにより、粘着層の粘着力によって均一に取り付けることができる。画像パネル製造工程内で、専用の装置によって取り付けることも可能である。
本発明の粘着層付ハードコートフィルムを画像パネルの画面に貼り付けることにより、偏光サングラス装着時の画面の視認性を改善し、タッチパネル操作時の画面の傷つき防止性を向上させることができる。
エリプソメーター(ジェー・エー・ウーラム・ジャパン(株)製)を用いて、基材フィルムの面内リタデーションを測定した。リタデーションには光の波長依存性があるため、589nmにおける値を用いた。なお、リタデーションは進相軸と遅相軸の屈折率差の絶対値と、フィルム厚さの積として定義される。
JIS K 7161およびJIS K 7127の規格に準拠し、引張試験機(AUTOGRAPH AGS−X、(株)島津製作所製)を用いて、引張弾性率を測定した。測定はフィルムの流れ方向(MD)および幅方向(TD)に対してそれぞれ行った。ただし、フィルム形状のサンプルについては引張弾性率を求めるひずみの範囲は指定されていないため、応力−ひずみ曲線が直線となる0.2〜1.0%ひずみ領域で傾きを求めた。サンプルの幅は10mm、引張速度は5mm/minとした。
反射分光膜厚計(FE−3000、大塚電子(株)製)を用いて、表面(ハードコート層あるいは反射防止層)の鏡面反射率スペクトルを測定した。鏡面反射率の実測値と理論式を用い、膜厚をフィッティングパラメータとして、最小二乗法により膜厚を決定した。
反射分光膜厚計(FE−3000、大塚電子(株)製)を用いて、波長380〜780nmの範囲の絶対鏡面反射率スペクトルを測定し、以下の式に基づいて視感反射率(刺激値Y)を計算した。
フィルムの光沢感の指標として、JIS Z 8741の規格に準拠し、グロスメーター(VG−7000、日本電色工業(株)製)を用いて、入射角60°におけるグロスを測定した。なお、フィルムのハードコート層および反射防止層を形成した面とは反対側(フィルム裏面)からの測定光の反射を防ぐため、フィルム裏面に黒色PETフィルム(NE−B50S+、日栄化工(株)製)を貼り付けた上で測定を行った。
ディスプレイに対する映り込み度合いの指標として、JIS K 7374の規格に準拠し、写像性測定器(ICM−1T、スガ試験機(株))を用いて、60°反射、くし幅2mmにおける像鮮明度(写像性)を測定した。なお、フィルムのハードコート層および反射防止層を形成した面とは反対側(フィルム裏面)からの測定光の反射を防ぐため、フィルム裏面に黒色PETフィルム(NE−B50S+、日栄化工(株)製)を貼り付けた上で測定を行った。
JIS K 7125に準拠し、表面性試験機(Heidon 14FW、新東科学(株)製)を用いて動摩擦係数を測定した。粘着面とは反対側の最表面(反射防止層表面あるいはハードコート層表面)同士を接触させ(接触面積は40cm2)、滑り片に200gfの荷重をかけ、10mm/minの速度で測定した。
白色LEDをバックライトとして使用している液晶ディスプレイ(LIFEBOOK(商品名)U937/P、富士通(株)製)の表面に、偏光板をクロスニコル配置となるように設置した。このとき、液晶ディスプレイから出る光は偏光板によって遮られ、液晶ディスプレイは全く視認できなくなった。続いてこの液晶ディスプレイ表面と偏光板の間に対象のフィルムを挿入した。挿入したフィルムを回転させることで液晶ディスプレイが視認できるようになる角度があるか確認した。判定は次のように行った。
A:ある角度で対象のフィルムを挿入したとき、液晶ディスプレイが問題なく視認可能である。
B:ある角度で対象のフィルムを挿入したとき、液晶ディスプレイが視認可能であるが、虹ムラが発生している。
C:どの角度で対象のフィルムを挿入しても、液晶ディスプレイを視認できない。
粘着層を介してフィルムを厚さ1.8mmの青板ガラスに貼り付けた状態で、接触式膜厚計(DIGIMICRO MFC−101A、(株)ニコン製)を用いて、ガラス面を基準に粘着層、基材、易接着層、ハードコート層、反射防止層を含んだフィルム全体の厚さを測定した。続いて粘着加工していない状態のフィルム(基材、易接着層、ハードコート層、反射防止層)の厚さを同じ装置で測定し、この値をフィルム全体の厚さから差し引くことで粘着層の厚さを計算した。
粘着層を介してフィルムをガラスに貼り付けた状態で、JIS K 5600−5−4の規格に準拠し、ひっかき硬度(鉛筆法)試験器(KT―VF2380、コーテック(株)製)を用いて、鉛筆硬度試験を行った。鉛筆の硬さは3H、荷重は750gfとし、フィルムの流れ方向(MD)および幅方向(TD)に対してそれぞれ5回ずつひっかいた。評価結果はMD、TDに分けて次のように判定した。
A:傷が入った本数が0または1本
B:傷が入った本数が2または3本
C:傷が入った本数が4または5本
フィルム透明感の指標として、JIS K 7361−1の規格に準拠し、ヘーズメーター(NDH−5000SP、日本電色工業(株)製)を用いて、全光線透過率を測定した。粘着層を介して、対象のフィルムを厚さ1.8mmの青板ガラスに貼り付けた状態で測定を行った。
フィルムの曇り度合いの指標として、JIS K 7136の規格に準拠し、ヘーズメーター(NDH−5000SP、日本電色工業(株)製)を用いて、ヘーズを測定した。粘着層を介して、対象のフィルムを厚さ1.8mmの青板ガラスに貼り付けた状態で測定を行った。
微粒子の粒子径はレーザー回折/散乱式粒子径分布測定装置(LA−950V2、(株)堀場製作所製)を用いて測定した。調製後の塗布液をプロピレングリコールモノメチルエーテルで希釈して測定を行い、体積平均粒子径と、粒子径分布を得た。なお、レーザー回折/散乱式粒子径分布測定装置では、粒子の形状が球状ではない場合、粒子径は被測定粒子と同等の光散乱特性を持つ、球状粒子の粒子径として決定される。
0.7mm厚さのガラス基材上に、微粒子およびレベリング剤を含まない、ハードコート樹脂、重合開始剤、溶媒の混合物を乾燥後の厚さが5μmとなるように塗布した。80℃、2分間の乾燥後、窒素雰囲気下で高圧水銀ランプを用いて積算光量(UVA)300mJ/cm2で紫外線硬化を行った。ダイナミック超微小硬度計(DUH−W201S、(株)島津製作所製)を用いて、硬化膜のダイナミック硬さ(DHT115−1)を測定した。なお、測定にはTriangular115圧子を用い、試験力5mN、負荷速度0.2844mN/s、保持時間10sの負荷−除荷試験を行った。DHT115−1は下記式によって計算する。なお、ダイナミック超微小硬度計は微小領域の硬さを測定するため、表面に凹凸のある硬化膜の測定には適さない。
(DHT115−1)=3.8584P/D2
ただし、Pは試験力(mN)、Dは押し込み深さ(μm)である。
ガラス基板上にスピンコートによって薄膜を作製し、オーブンで乾燥後、紫外線を照射して屈折率測定用の硬化膜を得た。表面粗さ測定装置(アルファステップIQ、KLA Tencor(株)製)を用いて硬化膜の厚さを測定した。さらに反射分光膜厚計(FE−3000、大塚電子(株)製)を用いて硬化膜の絶対反射率スペクトルを測定した。絶対反射率の実測値と理論式を用い、膜厚測定時とは逆に、屈折率をフィッティングパラメータとして、最小二乗法により屈折率を決定した。屈折率には光の波長依存性があるが、589nmの値を用いた。ただし、100nmを超えるような粒子径の微粒子を含む薄膜は表面が平滑でないため、100nmを超える粒子を含む硬化膜の屈折率をこの方法で正確に測定するのは難しい。
光重合性を有するアクリル酸エステルオリゴマーおよびモノマーの混合物:30.6重量%、光重合開始剤:2.2重量%、シリカ微粒子:7.2重量%、プロピレングリコールモノメチルエーテル:49.8重量%、酢酸ブチル:7.7重量%、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート2.5重量%を混合し、ディスパーで攪拌後、ビーズミルでシリカ微粒子の分散を行い、フィルターでろ過した。この混合溶液100重量部に、さらに塗工前にレベリング剤BYK−3550:0.05重量部を加えて十分に攪拌し、光硬化性樹脂組成物Aを得た。得られた光硬化性樹脂組成物中のシリカ微粒子の体積平均粒子径をレーザー回折/散乱式粒子径分布測定装置を用いて測定した。シリカ微粒子の体積平均粒子径は0.6μmだった。
ハードコート層の樹脂のみ(バインダー)の屈折率は1.52であり、シリカ微粒子の屈折率は1.46であるため、光硬化性樹脂組成物Aから形成されるハードコート層の見かけの屈折率は1.46〜1.52の間にあると考えられる。また、シリカ微粒子およびレベリング剤を含まない光硬化性樹脂組成物を塗布、乾燥、硬化させ、ダイナミック硬さ(DHT115−1)を測定した結果、35となった。
光重合性を有するアクリル酸エステルオリゴマーおよびモノマーの混合物:31.8重量%、光重合開始剤:1.4重量%、アクリル樹脂微粒子(ENEOSユニパウダー サブミクロングレード、体積平均粒子径0.5μm、JXエネルギー(株)製):5.6重量%、プロピレングリコールモノメチルエーテル:58.8重量%、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート2.4重量%を混合してディスパーで攪拌した。この混合溶液100重量部に、さらに塗工前にレベリング剤BYK−3550:0.05重量部を加えて十分に攪拌し、光硬化性樹脂組成物Bを得た。
ハードコート層のバインダー樹脂の屈折率は1.52であり、アクリル樹脂微粒子の屈折率は1.49であるため、光硬化性樹脂組成物Bから形成されるハードコート層の見かけの屈折率は1.49〜1.52の間にあると考えられる。また、アクリル樹脂微粒子およびレベリング剤を含まない光硬化性樹脂組成物を塗布、乾燥、硬化させ、ダイナミック硬度(DHT115−1)を測定した結果、35となった。
エチレン性不飽和基含有含フッ素重合体、重合性不飽和基を有する有機化合物を結合させた金属酸化物微粒子(中空シリカ)、(メタ)アクリルモノマー、光重合開始剤および溶媒等の混合物である光硬化性低屈折率樹脂組成物(TU−2361、JSR(株)製)25重量%を溶媒75重量%で希釈して、これを光硬化性低屈折率樹脂組成物(塗布液)Cとした。金属酸化物微粒子(シリカ)の体積平均粒子径をレーザー回折/散乱式粒子径分布測定装置を用いて測定したところ、47nmであった。また、光硬化性低屈折率樹脂組成物Cから形成される反射防止層の屈折率は1.35であった。
金属酸化物微粒子(中空シリカ)、アクリル系樹脂、光重合開始剤および溶媒等の混合物である光硬化性低屈折率樹脂組成物(RL−5、KSM(株)製)20重量%を溶媒80重量%で希釈、攪拌して、これを光硬化性低屈折率樹脂組成物Dとした。光硬化性低屈折率樹脂組成物Dから形成される反射防止層の屈折率は1.28であった。
透光性基材として、両面に易接着加工された厚さ80μmの超複屈折フィルム(SRF、TA048、東洋紡(株)製)を用いた。この基材上にバーコーターを用いて光硬化性樹脂組成物A(塗布液)を乾燥後の平均膜厚が4μmになるように塗布した後、温度80℃のオーブンで2分間乾燥した。その後、窒素雰囲気下で高圧水銀ランプを用いて積算光量(UVA)300mJ/cm2で紫外線硬化を行い、ハードコート層を形成した。
続いて前記基材のハードコート層を形成した面に、バーコーターを用いて光硬化性低屈折率樹脂組成物C(塗布液)を乾燥後の平均膜厚が90〜100nmになるように塗布した後、温度80℃のオーブンで1分間乾燥した。その後、窒素雰囲気下で高圧水銀ランプを用いて積算光量(UVA)300mJ/cm2で光硬化を行い、反射防止層を形成した。
ハードコート層形成用塗布液として、光硬化性樹脂組成物B(塗布液)を使用した以外はハードコートフィルムaと同様にしてハードコートフィルムbを作製した。
反射防止層形成用塗布液として、光硬化性低屈折率樹脂組成物(塗布液)Dを使用した以外はハードコートフィルムaと同様にしてハードコートフィルムcを作製した。
反射防止層を形成しなかった以外は、ハードコートフィルムaと同様にしてハードコートフィルムdを作製した。ただし、反射防止層を形成したものと積算光量を同じにするため、紫外線照射は2回行い、積算光量(UVA)を600mJ/cm2とした。
光硬化性樹脂組成物(塗布液)Aを乾燥後の平均膜厚が7μmになるように塗布した以外は、ハードコートフィルムaと同様にしてハードコートフィルムeを作製した。
透光性基材として、両面に易接着加工された厚さ100μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(U48、東レ(株)製)を用いた以外は、ハードコートフィルムaと同様にしてハードコートフィルムfを作製した。
透光性基材として、厚さ80μmのトリアセチルセルロースフィルム(TD80ULM、フジフイルム(株)製)を用いた以外は、ハードコートフィルムaと同様にしてハードコートフィルムgを作製した。
粘着層として、光学粘着剤を二枚の剥離フィルムで挟んだ光学粘着フィルム(PD−S1−10、パナック(株)製)を用いた。光学粘着フィルムの軽剥離側の剥離フィルムを剥がし、粘着面をハードコートフィルムaの基材側に貼り合わせて粘着層付ハードコートフィルムを作製した。
[実施例2]
粘着層の厚みの異なる光学粘着フィルム(PD−S1−15、パナック(株)製)を用いた以外は、実施例1と同様にして粘着層付ハードコートフィルムを作製した。
[比較例1]
粘着層の厚みの異なる光学粘着フィルム(PD−S1、パナック(株)製)を用いた以外は、実施例1と同様にして粘着層付ハードコートフィルムを作製した。
ハードコートフィルムbを使用した以外は実施例1と同様にして粘着層付ハードコートフィルムを作製した。
[実施例4]
ハードコートフィルムbを使用した以外は実施例2と同様にして粘着層付ハードコートフィルムを作製した。
[比較例2]
ハードコートフィルムbを使用した以外は比較例1と同様にして粘着層付ハードコートフィルムを作製した。
ハードコートフィルムcを使用した以外は実施例1と同様にして粘着層付ハードコートフィルムを作製した。
[比較例4]
ハードコートフィルムcを使用した以外は実施例2と同様にして粘着層付ハードコートフィルムを作製した。
[比較例5]
ハードコートフィルムcを使用した以外は比較例1と同様にして粘着層付ハードコートフィルムを作製した。
ハードコートフィルムdを使用した以外は実施例1と同様にして粘着層付ハードコートフィルムを作製した。
[比較例7]
ハードコートフィルムdを使用した以外は実施例2と同様にして粘着層付ハードコートフィルムを作製した。
[比較例8]
ハードコートフィルムdを使用した以外は比較例1と同様にして粘着層付ハードコートフィルムを作製した。
ハードコートフィルムeを使用した以外は実施例1と同様にして粘着層付ハードコートフィルムを作製した。
[実施例6]
ハードコートフィルムeを使用した以外は実施例2と同様にして粘着層付ハードコートフィルムを作製した。
[比較例9]
ハードコートフィルムeを使用した以外は比較例1と同様にして粘着層付ハードコートフィルムを作製した。
ハードコートフィルムfを使用した以外は実施例1と同様にして粘着層付ハードコートフィルムを作製した。
[比較例11]
ハードコートフィルムfを使用した以外は実施例2と同様にして粘着層付ハードコートフィルムを作製した。
[比較例12]
ハードコートフィルムfを使用した以外は比較例1と同様にして粘着層付ハードコートフィルムを作製した。
ハードコートフィルムgを使用した以外は実施例1と同様にして粘着層付ハードコートフィルムを作製した。
[比較例14]
ハードコートフィルムgを使用した以外は実施例2と同様にして粘着層付ハードコートフィルムを作製した。
[比較例15]
ハードコートフィルムgを使用した以外は比較例1と同様にして粘着層付ハードコートフィルムを作製した。
アクリル樹脂粒子を含むハードコート層を備える実施例3〜4、比較例2では、粘着層の厚さが薄い(25μm未満)フィルムが鉛筆硬度試験において「A」判定となった。実施例3〜4は像鮮明度が小さく、像が映り込み難くなっている。
表面の動摩擦係数が0.30を超える比較例3〜5では、粘着層の厚さに関わらず、MD方向の鉛筆硬度試験において「B」または「C」判定となった。
反射防止層を有さない、すなわち本発明の構成とは異なる比較例6〜8は、粘着層の厚さに関わらず、MD方向の鉛筆硬度試験において「B」または「C」判定となった。
ハードコート層の厚みが実施例1〜2、比較例1と異なる実施例5〜6、比較例9においても、粘着層の厚さが薄い(25μm未満)フィルムが鉛筆硬度試験において「A」判定となった。
2 画像表示装置
10 基材
11 反射防止層
12 ハードコート層
13 粘着層
14 窓枠
15 画像パネル
Claims (7)
- リタデーションが5000〜30000nmである透光性樹脂フィルムの基材と;
前記基材の片面側にハードコート層と;
前記ハードコート層の前記基材とは反対面側に反射防止層と;
前記基材の前記ハードコート層とは反対面側に粘着層と;を備え、
前記ハードコート層は、厚さが3〜15μmであり、硬化性樹脂で形成され、
前記反射防止層は、厚さが50〜150nmであり、屈折率が1.20〜1.40であり、
前記粘着層は、厚さが5〜20μmであり、
前記粘着層とは反対側の最表面における動摩擦係数は、0.05〜0.30である、
粘着層付ハードコートフィルム。 - 前記透光性樹脂フィルムの少なくとも一方向の引張弾性率は、1.0〜2.6GPaである、
請求項1に記載の粘着層付ハードコートフィルム。 - 前記ハードコート層は、粒子を含む、
請求項1または請求項2に記載の粘着層付ハードコートフィルム。 - 前記粒子は、シリカ粒子である、
請求項3に記載の粘着層付ハードコートフィルム。 - 前記基材の片面または両面に接して易接着層;を備える、
請求項1〜4のいずれか1項に記載の粘着層付ハードコートフィルム。 - ガラスに貼り付けたときの鉛筆硬度は、3H以上である、
請求項1〜5のいずれか1項に記載の粘着層付ハードコートフィルム。 - 請求項1〜6のいずれか1項に記載の粘着層付ハードコートフィルム;を画面に備える、
画像表示装置。
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