以下、図面を参照しながら、本開示の発光装置を詳細に説明する。以下の実施形態は、例示であり、本開示による発光装置の構成は、以下の実施形態に限られない。以下の説明では、特定の方向または位置を示す用語(例えば、「上」、「下」およびそれらの用語を含む別の用語)を用いる場合がある。それらの用語は、参照した図面における相対的な方向または位置をわかり易さのために用いているに過ぎない。図面が示す構成要素の大きさ、位置関係等は、わかり易さのために誇張されている場合があり、実際の発光装置における構成要素の大きさおよび位置関係を反映していない場合がある。なお、過度に複雑になることを避けるために、図面において一部の要素の図示を省略することがある。
また、以下の実施形態の説明において、「樹脂パッケージ」、「樹脂成形体付リードフレーム」および「集合基板」等の用語については、発光素子、ワイヤ等を設ける前後において同じ用語を用いることがある。
(第1の実施形態)
[発光装置101]
本開示の第1の実施形態による発光装置101を説明する。図1Aおよび図1Bは、それぞれ、発光装置101を上面側および下面側から見た模式的斜視図である。
発光装置101は、樹脂パッケージ10と、少なくとも1つの発光素子と、光反射性部材50とを有する。樹脂パッケージ10は、発光装置101の筐体であり、凹部11を有する。図1Aおよび図1Bに例示する構成において、発光装置101は、2つの発光素子41および42を含む。発光素子41および発光素子42は、樹脂パッケージ10の凹部11内に位置する。
発光装置101は、発光素子41および発光素子42を被覆する封止部材75をさらに有する。この例では、封止部材75は、凹部11の内側において発光素子41、42および光反射性部材50を少なくとも被覆する。なお、図1Aでは、内部の構造を示すために封止部材75を透明な部材として示している。本開示の他の図面においても、封止部材75を図1Aと同様に透明な部材として示すことがある。
以下、各構成要素を詳細に説明する。
[樹脂パッケージ10]
樹脂パッケージ10は、上面10a、および、上面10aと反対側に位置する下面10bを有する。図1Aおよび図1Bに例示する構成において、樹脂パッケージ10は、上面視において略四角形の外形形状を有し、4つの外側面を有している。4つの外側面は、外側面10c、外側面10cと反対側に位置する外側面10d、外側面10e、および、外側面10eと反対側に位置する外側面10fを含む。なお、上面視における樹脂パッケージ10の外形形状は、四角形に限られず、他の形状を有していてもよい。
樹脂パッケージ10には、上面10aに開口11aを有する凹部11が設けられている。樹脂パッケージ10は、樹脂体30と、樹脂体30と一体的に形成された複数のリードとを含む。樹脂体30は、樹脂パッケージ10の外側面10c〜10fを構成する第1樹脂部31と、発光素子41、42を取り囲むように凹部11の内側に形成された第2樹脂部32とを有する。後述するように、第2樹脂部32は、その表面に1以上の窪みおよび/または1以上の凸部を有する。
図1Aおよび図1Bに例示する構成において、樹脂パッケージ10は、第1リード21および第2リード22を有する。図1Bに示すように、第1リード21の下面21bの一部および第2リード22の下面22bの一部は、樹脂パッケージ10の下面10bから露出している。第1リード21および第2リード22は、その下面21bおよび下面22bが略同一平面上に位置するような配置を有する。
後述するように、第1リード21は、1以上の延伸部21hを有し、第2リード22も1以上の延伸部22hを有する。図1Aおよび図1Bに模式的に示すように、ここでは、第1リード21の一部である延伸部21hの端面が、樹脂パッケージ10の外側面10c、10eおよび10fから露出されている。また、第2リード22の一部である延伸部22hの端面が、樹脂パッケージ10の外側面10dから露出されている。
図2Aは、発光装置101から封止部材75および光反射性部材50を取り除いた構造を上面側から見た模式的斜視図である。図2Bは、発光装置101から封止部材75および光反射性部材50を取り除いた状態の模式的上面図である。図2Cは、図2Bの2C−2C線で切断したときの端面を模式的に示す。なお、図2Cでは、図面が過度に複雑となることを避けるために、発光素子42と第1リード21とを互いに電気的に接続する、後述のワイヤの図示が省略されている。
第1リード21は、下面21bと反対側に位置する上面21aを有し、第2リード22は、下面22bと反対側に位置する上面22aを有する。この例では、第1リード21の上面21a上に発光素子41および42が配置され、第2リード22の上面22a上に保護素子60が配置されている。図2Bに示すように、凹部11の底面11bには、第1リード21の上面21aの一部および第2リード22の上面22aの一部が位置する。後述するように、第1リード21は、その上面21aに設けられた第1溝21jおよび第2溝21kを有する。第1溝21jは、図2Bにおいて破線で模式的に示す素子載置領域21rの周囲の少なくとも一部に位置し、第2溝21kは、第1溝21jから延びている。素子載置領域21rは、発光素子41、42が搭載される領域である。第1リード21および第2リード22の詳細は、後述する。
[樹脂体30]
樹脂体30は、第1樹脂部31、第2樹脂部32、および、第1リード21と第2リード22との間に位置する第3樹脂部33を含む。第3樹脂部33の上面33aの一部は、凹部11の底面11bに位置している。
第1樹脂部31は、樹脂パッケージ10の外側面10c、10d、10eおよび10fの反対側にそれぞれ位置する内側面31c、31d、31eおよび31fを有する。図2Bに示すように、内側面31cおよび内側面31dとは、互いに対向し、内側面31eおよび内側面31fは、互いに対向する。この例では、内側面31c、31d、31eおよび31fのうち、隣接する2つは、曲面を構成するように接続されており、2つの内側面の間に明瞭な境界は形成されていない。
内側面31c、31d、31eおよび31fは、凹部11の内側壁面を構成する。樹脂パッケージ10の凹部11は、第1樹脂部31の内側面31c、31d、31eおよび31fと、第1リード21の上面21aの一部と、第2リード22の上面22aの一部とによって規定される。
図2Bに示す樹脂パッケージ10では、凹部11の開口11aは、上面視において、略四角形の外形形状を有し、4つの角部が丸まっている。凹部11の底面11bの外縁は、上面視において、4つの角部の位置で、開口11aの外縁の4つの角部と比較して、より半径の大きい円弧を描くように丸まっている。なお、樹脂パッケージ10は、上面視において、凹部11の開口11aの1つの角部を面取りすることによって形成されたアノードマークまたはカソードマークを有していてもよい。アノードマークまたはカソードマークは、第1リード21および第2リード22の極性を示すマークとして機能する。
図2Bに示すように、樹脂体30の第2樹脂部32は、素子載置領域21rの周囲に配置される。図2Bに例示する構成において、第2樹脂部32の第1部分32cは、素子載置領域21rを切れ目なく囲む環形状を有する。ここでは、第1部分32cの一部は、第1リード21の上面21a上に位置し、他の一部は、第2樹脂部32の第2部分32d上に位置する。第1部分32cの残りの部分は、第3樹脂部33の上面33a上に位置している。
第2樹脂部32は、光反射性部材50の形成の工程において、光反射性部材50が発光素子41、42の側面を覆うことを抑制する。図1Aに示すように、光反射性部材50は、凹部11の内側壁面と第2樹脂部32との間に位置する。発光素子41、42の側面が直接覆われないように光反射性部材50を形成することにより、発光素子41、42の側方に出る光が光反射性部材50内に閉じこもることを抑制することができる。
なお、この例では、上面視において、第2樹脂部32は、発光装置101の外形とは異なる外形を有する。発光装置101の外形、すなわち、樹脂パッケージ10の外形が上面視において略四角形であることに対して、第2樹脂部32の第1部分32cは、ここでは、上面視において略五角形の外形を有している。図2Bに例示する構成において、特に、第1部分32cは、上面視において外側面10cに対して斜めに延びる傾斜部32sを有している。また、第1部分32cは、上面視において外側面10dに平行に延びる部分と、上面視において外側面10fに平行に延びる部分とを接続する円弧状の部分も有している。
図2Cによく表されているように、第2樹脂部32は、第1リード21の上面21aを含む平面よりも上方に位置する第1部分32cと、第1リード21の第1溝21j内に配置され、第1リード21の上面21aを含む平面よりも下方に位置する第2部分32dとを含む。本実施形態において、第2樹脂部32の第1部分32cは、その表面に窪み32vを有する。第2樹脂部32に窪み32vを設けることにより、第2樹脂部32の表面積を増大させる効果が得られる。また、第2樹脂部32の第2部分32dを第1リード21の第1溝21j内に形成することにより、第2部分32dと第1リード21とが互いに接触する面積を増大させることができ、これらの間の密着性を向上させ得る。すなわち、第2樹脂部32をより確実に底面11bに配置することが可能である。
図2Dは、図2Bの一部を拡大して示す。図2Cを参照して説明したように、ここでは、第2樹脂部32の第1部分32cは、第1リード21の上面21aから開口11aに向けて突出しており、その表面に1以上の窪み32vを有する。この例では、第1部分32cに複数の窪み32vが形成されているが、窪み32vの数は、1つであってもよい。
図1Aを参照して説明したように、発光装置101は、発光素子41および発光素子42を被覆する封止部材75を有する。この封止部材75は、凹部11内に配置された第2樹脂部32をも被覆する。
図2Eは、図2Bに示す2C−2C線の位置で発光装置101を切断したときの断面を模式的に示し、図2Fは、図2Eに示す窪み32vおよびその周辺を拡大して模式的に示す。図2Eおよび図2F中、ハッチングの付された部分は、封止部材75を表している。なお、図2Eでは、簡単のために、発光素子42と第1リード21とを互いに電気的に接続するワイヤ43c(図2D参照)の図示は省略されている。
図2Fに模式的に示すように、本実施形態において、封止部材75の一部は、第2樹脂部32の窪み32v内に位置する。第2樹脂部32に窪み32vを設け、封止部材75を、その一部が窪み32v内に位置するように形成することにより、第2樹脂部32と封止部材75との間の接触面積を増大させることができる。第2樹脂部32と封止部材75との間の接触面積の増大により、第2樹脂部32と封止部材75との間の結合をより強固とできる。結果として、第2樹脂部32からの封止部材75の剥離を抑制する効果が得られ、発光装置101の信頼性が向上する。
再び図2Dを参照する。図2Dに例示する構成において、窪み32vは、第2樹脂部32の延びる方向に主に沿って延びる形状を有する。また、それらのうちの1つは、第1部分32cのうち、第2樹脂部32と、後述の樹脂接続部34とが接続する部位の近傍に位置している。樹脂接続部34は、第1リード21の第2溝21k内に配置される構造であり、その一端は、第2樹脂部32の第2部分32dと接続し、他端は、第1樹脂部31の内側面31cと接している。また、この例では、窪み32vのうちの1つが、発光素子42を第1リード21の上面21aのうち素子載置領域21rの外側にある部分に電気的に接続するワイヤ43cの下方に位置する。換言すると、ワイヤ43cの一部は、第2樹脂部32の窪み32vの上方に位置している。
なお、発光素子42には、ワイヤ43dがさらに接続されており、ワイヤ43dの一端は、第2リード22に接続されている。同様に、発光素子41には、ワイヤ43aおよび43bの一端が接続されており、ワイヤ43aおよび43bの他端は、それぞれ、第1リードのうち素子載置領域21rの外側にある部分および第2リード22に接続されている。図2Bおよび図2Dからわかるように、ここでは、第1リード21の一部および第2リード22の一部は、第2樹脂部32と凹部11の内側壁面との間において露出されている。第2樹脂部32と凹部11の内側壁面との間において第1リード21の一部および第2リード22の一部を露出させることにより、一端が発光素子に接続されたワイヤの他端を接続する領域を確保することができる。
図3に例示するように、第2樹脂部32が、上面視において第2樹脂部32の延びる方向に交差する方向に沿って延びる窪み32v’を有していてもよい。図3に示す例では、窪み32v’を跨いでワイヤ43aが配置されている。素子載置領域21rに配置された発光素子を第1リード21または第2リードに電気的に接続するワイヤの下方に、窪み32v’の少なくとも一部が位置するように窪み32v’を形成することにより、より平易にワイヤを配置し得る。なお、窪み32v’が、第2樹脂部32の第1部分32cの内側の領域と外側の領域とを接続するような形状を有していてもよい。第1部分32cの表面のうち、窪み32v’に包含される部分の少なくとも一部が第1リード21の上面21aから突出していれば、光反射性部材50を形成するための未硬化の樹脂材料を堰き止める機能を発揮させ得る。上述の窪み32vのように、第2樹脂部32の延びる方向に沿って延びる形状を有すると、未硬化の樹脂材料を堰き止める機能を確保しながら、第2樹脂部32と封止部材75との間の接触面積を増大させることができ、有益である。
さらに、この例では、窪み32v’が、第1部分32cの傾斜部32sに位置している。図3からわかるように、傾斜部32sは、第1部分32cのうち外側面10cに平行に延びる部分および外側面10eに平行に延びる部分と比較して、凹部11の内側壁面を構成する内側面31c、31eからの距離が大きい。窪みが第1部分32cのうち凹部11の内側壁面からより遠い部分に位置することにより、光反射性部材50を配置する際に、光反射性部材50を形成するための未硬化の樹脂材料が第1部分32cを越えて素子載置領域21rに進入してしまう可能性が低減される。すなわち、発光素子41、42の側面が光反射性部材50によって覆われてしまうことを回避し得る。
このように、第2樹脂部32の上面視における外形を発光装置101の外形とは異なる形状とし、例えば第1部分32cに傾斜部32sを設けることにより、凹部11の内側壁面からより離れた位置に窪みを配置することが可能になる。後に詳しく説明するように、光反射性部材50は、例えば、凹部11の内側壁面と第2樹脂部32との間の領域に未硬化の樹脂材料を滴下し、流動によって樹脂材料を拡げた後、樹脂材料を硬化させることによって形成され得る。すなわち、凹部11の底面11bのうち、凹部11の内側壁面と第2樹脂部32の第1部分32cとの間の領域は、未硬化の樹脂材料の流動のための流路としての機能を有し得る。したがって、第1部分32cのうち凹部11の内側壁面からの距離がより小さな部分を避けて窪みを配置することは、発光素子41、42の側面が光反射性部材50によって覆われてしまうことの回避に有利である。
第2樹脂部32の第1部分32cの窪みの形状、数および配置は、図2C〜図2Fおよび図3を参照して説明した例に限定されない。例えば、窪みは、第1部分32cのうち樹脂パッケージ10の外側面に平行に延びる2つの部分(例えば外側面10cに平行に延びる部分および外側面10fに平行に延びる部分)を接続する屈曲部に位置していてもよい。あるいは、複数の窪みを第2樹脂部32に設けてもよいし、窪みに加えて、第1部分32cの表面から突出する、1以上の凸部を第2樹脂部32の第1部分32cに設けてもよい。なお、図2C、図2Eおよび図2Fに示す例では、窪み32vが第1部分32cの頂部付近に位置している。しかしながら、凹部11の底面11bを基準としたときの高さ方向における窪みおよび凸部の位置は、任意であり、断面視における窪みの形状も特定の形状に限定されない。上面視における窪みの形状も図3に例示されるような楕円形に限定されず、例えば不定形であってもよい。
上面視における窪み32vの幅の最大値は、第1部分32cの幅と同程度であり得る。ここで、窪み32vの「幅」は、第1部分32cのうち、注目した窪み32vが位置する部分の延びる方向に垂直な方向に沿った、窪み32vの両端間の距離を指し、第1部分32cの「幅」は、第1部分32cの延びる方向に垂直な方向に沿った、第1部分32cの両端間の距離を指す。
図2Cおよび図2Dを参照する。上述したように、樹脂パッケージ10は、凹部11の底面11bに位置する樹脂接続部34をさらに有し得る。樹脂接続部34は、樹脂体30のうち、第2樹脂部32と第1樹脂部31との間に位置する部分であり、これらを互いに接続している。図2Cに示すように、ここでは、樹脂接続部34は、第1リード21の上面21aよりも突出しておらず、樹脂接続部34の上面34aと第1リード21の上面21aとは略同じ高さに位置する。樹脂接続部34の上面34aを第1リード21の上面21aと略同じ高さとすることにより、光反射性部材50を形成するための未硬化の樹脂材料を凹部11の底面11b上に付与した時に、樹脂接続部34に妨げられることなく、未硬化の樹脂材料を底面11b上において自然に流動させることが可能である。樹脂接続部34が第1リード21の上面21aよりも突出している場合であっても、樹脂接続部34の高さを第2樹脂部32の高さよりも低くすることより、未硬化の樹脂材料の流動が樹脂接続部34によって妨げられることを回避して、光反射性部材50の材料を底面11b上に拡げることができる。
第2樹脂部32と第1樹脂部31とを互いに接続する樹脂接続部34を樹脂パッケージ10に設けることにより、凹部11の底面11bからの第2樹脂部32の剥離を防止し得る。樹脂接続部34の形成は、発光装置101の信頼性の向上に寄与する。
上述したように、樹脂体30は、第1リード21と第2リード22との間に位置する第3樹脂部33を有する。図2Cに示すように、第3樹脂部33の上面33aは、凹部11の底面11bに位置する。上面33aは、第1リード21の上面21aおよび第2リード22の上面22aと同じ高さの位置にあり、第1リード21の上面21aおよび第2リード22の上面22aよりも突出していない。
第3樹脂部33は、上面33aと反対側の下面33bを有する。第3樹脂部33の下面33bは、樹脂パッケージ10の下面10bに位置する。図2Bに示すように、第3樹脂部33は、第1樹脂部31の、内側面31eを有する壁部と内側面31fを有する壁部とに接続されている。
第3樹脂部33の上面33aには、第2樹脂部32の第1部分32cの一部が位置する。第2樹脂部32および第3樹脂部33がこの位置関係を有すると、モールド成形法によって、樹脂体30となる未硬化の樹脂材料を金型内に流入する際、金型内において、第3樹脂部33を形成する空間から第2樹脂部32を形成する空間へ樹脂材料を導入することが可能となる。第2樹脂部32の第1部分32cの一部が第3樹脂部33と接続されていると、第2樹脂部32が剥離して樹脂パッケージ10から脱離することが抑制されるので有益である。
樹脂体30は、樹脂材料を用いて形成される。母材となる樹脂材料としては、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂等を用いることができる。母材となる樹脂材料の例は、エポキシ樹脂組成物、シリコーン樹脂組成物、シリコーン変性エポキシ樹脂等の変性エポキシ樹脂組成物、エポキシ変性シリコーン樹脂等の変性シリコーン樹脂組成物、不飽和ポリエステル樹脂、飽和ポリエステル樹脂、ポリイミド樹脂組成物、変性ポリイミド樹脂組成物等の硬化体、ポリフタルアミド(PPA)、ポリカーボネート樹脂、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、液晶ポリマー(LCP)、ABS樹脂、フェノール樹脂、アクリル樹脂、PBT樹脂等の樹脂である。特に、エポキシ樹脂組成物および変性シリコーン樹脂組成物等の熱硬化性樹脂を用いると、同じ樹脂材料によって第1樹脂部31、第2樹脂部32および第3樹脂部33を一体に形成しやすく有利である。
樹脂体30を形成するための材料の、未硬化の状態での粘度が10Pa・s〜40Pa・sであると、樹脂体30を形成するための材料を金型の内部で十分に流動させ、モールド成形法によって第1樹脂部31、第2樹脂部32、第3樹脂部33および樹脂接続部34を一括して形成し得るので有益である。樹脂体30を形成するための材料の、未硬化の状態での粘度が15Pa・s〜25Pa・sであるとより有益である。
樹脂体30の母材となる樹脂材料が、光反射性物質を含有すると有益である。光反射性物質としては、発光素子からの光を吸収しにくく、かつ、母材となる樹脂材料に対して屈折率差の大きい材料を用いることができる。このような光反射性物質の例は、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ケイ素、酸化ジルコニウム、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム等である。
また、樹脂体30は、母材となる樹脂材料に、アセチレンブラック、活性炭もしくは黒鉛等のカーボン、酸化鉄、二酸化マンガン、酸化コバルトもしくは酸化モリブデン等の遷移金属酸化物、または、有色有機顔料等を含有していてもよい。黒色または黒色に近似した色に樹脂体30を形成することにより、外光(多くの場合、太陽光)に対する樹脂体30の反射率を低下させ、発光装置101のうち光が出射される部分とその他の部分との間のコントラスト比を向上させ得る。
[第1リード21、第2リード22]
第1リード21および第2リード22は、導電性を有し、発光素子41、42に給電するための電極として機能する。樹脂パッケージ10が有するリードの数は、第1リード21および第2リード22の2つに限定されず、樹脂パッケージ10が、例えば第3リードをさらに有していてもよい。第3リードは、給電用の電極として機能してもよいし、放熱性部材として機能してもよい。樹脂パッケージ10が第1リード21および第2リード22に加えて第3リードをさらに有する場合は、樹脂体30の第3樹脂部33は、例えば、第1リード21と第3リードとの間、および、第2リード22と第3リードとの間に配置される。
図4Aは、発光装置101から第1リード21および第2リード22を取り出して示す模式的上面図であり、図4Bは、発光装置101から第1リード21および第2リード22を取り出して示す模式的下面図である。第1リード21は、例えば、略矩形形状を有し、側部21c、21d、21eおよび21fを有する。側部21dは第2リード22と対向している。側部21cは、側部21dと反対側に位置している。側部21eおよび側部21fは互いに反対側に位置し、第2リード22と対向していない。
上面視における側部21c、21eおよび21fのそれぞれの中央近傍には延伸部21hが位置している。延伸部21hは、第1リード21の一部である。側部21c、21eおよび21fにある各延伸部21hの端面は、図1Aおよび図1Bに示すように、樹脂パッケージ10の外側面10c、10eおよび10fにおいて樹脂体30からそれぞれ露出され得る。ここでは、各延伸部21hの端面は、樹脂パッケージ10の外側面10c、10eおよび10fとそれぞれ略同一平面とされている。
図4A中、網掛けを付して示すように、第1リード21は、凹部11の底面11bに位置する上面21a側に、第1溝21jと、一端が第1溝21jに接続された第2溝21kとを有する。上述したように、ここでは、第1溝21jは、素子載置領域21rの周囲の少なくとも一部に位置する。第1溝21jが、素子載置領域21rの周囲の全部、換言すれば、全周に配置されることもある。第1溝21jおよび第2溝21kは、エッチング加工やプレス加工等によって形成することができる。
また、第1リード21は、図4B中、網掛けを付して示すように、下面21b側に、側部21d、21eおよび21fに沿って側縁溝部21gを有する。側縁溝部21gは、下面21bから上面21a側に窪んでいる。側縁溝部21gのうち、側部21eおよび21fに沿った部分は、第1樹脂部31に埋め込まれる。側縁溝部21gが第1樹脂部31内に位置するように樹脂体30を形成することにより、樹脂体30と第1リード21との密着性が向上する。側縁溝部21gは、エッチング加工やプレス加工等によって形成することができる。
第1リード21と同様に、第2リード22は、例えば、略矩形形状を有し、側部22c、22d、22eおよび22fを有する。樹脂パッケージ10において、第1リード21および第2リード22は、所定の間隔で位置しており、第2リード22の側部22cは、第1リード21の側部21dに対向する。
上面視における側部22dの中央近傍には延伸部22hが位置している。延伸部22hは、第2リード22の一部である。側部22dにある延伸部22hの端面は、図1Bに示すように、樹脂パッケージ10の外側面10dにおいて樹脂体30から露出され得る。ここでは、延伸部22hの端面は、樹脂パッケージ10の外側面10dと略同一平面とされている。
図4B中、網掛けを付して示すように、第2リード22は、下面22bの側部22c、22eおよび22fに沿って側縁溝部22gを有する。側縁溝部22gは、下面22bから上面22a側に窪んでいる。側縁溝部22gのうち、側部22eおよび22fに沿った部分は、第1樹脂部31に埋め込まれる。側縁溝部22gが第1樹脂部31内に位置するように樹脂体30を形成することにより、樹脂体30と第2リード22との密着性が向上する。側縁溝部22gは、エッチング加工やプレス加工等によって形成することができる。以下では、第2リード22のうち延伸部22hを除いた部分、および、第1リード21のうち延伸部21hを除いた部分を本体部と呼ぶことがある。
第1リード21および第2リード22は、枠体と、第1リード21の本体部となる部分と第2リード22の本体部となる部分との複数の対と、これらの対および枠体を互いに連結する複数の連結部とを含むリードフレームを、連結部の位置で切断することによって得ることができる。上述の延伸部21hおよび延伸部22hは、リードフレームにおいて、第1リード21の本体部となる部分および第2リード22の本体部となる部分を枠体に連結する連結部の一部である。後述するように、リードフレームに樹脂体30を一体的に形成した構造をリードフレームの連結部の位置で切断することにより、個片化された発光装置101を得ることができる。このような工程によれば、連結部の一部であった延伸部21hおよび延伸部22hが、樹脂パッケージ10の外側面10c、10d、10eおよび10fにおいて、樹脂体30の表面と略同一平面で露出する。個片化された後は、第1リード21の本体部と延伸部21hとを含む構造が第1リード21を構成する。同様に、個片化された後は、第2リード22の本体部と延伸部22hとを含む構造が第2リード22を構成する。
本実施形態では、上面視において、第1リード21は、第2リード22よりも大きな面積を有する。これは、第1リード21に素子載置領域21rを設けているからである。素子載置領域21rは、第2リード22に設けられてもかまわない。素子載置領域21rを第2リード22に設ける場合には、上面視において、第2リード22の面積が第1リード21の面積を上回り得る。なお、素子載置領域21rは、第1リード21および第2リード22にまたがって設けられてもよい。この場合、上面視において、第1リード21および第2リード22は、略同じ面積を有し得る。
樹脂パッケージ10が第1リード21および第2リード22に加えて第3リードを含んでいてもよい。樹脂パッケージ10が第3リードを有する場合、例えば第1リード21に素子載置領域21rが設けられる。第1リード21は、例えば、第2リード22と第3リードとの間に配置され、このとき、上面視において、第2リード22および第3リードの面積が略同じとされ、かつ、第1リード21の面積が第2リード22の面積および第3リードの面積よりも大きくされ得る。
第1リード21および第2リード22のそれぞれは、基材と、基材を被覆する金属層とを有し得る。基材は、典型的には、板状の部材である。基材は、例えば、銅、アルミニウム、金、銀、鉄、ニッケルもしくはこれらの合金、または、燐青銅、鉄入り銅等の金属を含む。これらは単層であってもよいし、クラッド材のように積層構造を有していてもよい。価格および放熱性の観点からは、基材を構成する材料として銅を選択することが有利である。金属層は、例えば、銀、アルミニウム、ニッケル、パラジウム、ロジウム、金、銅またはこれらの合金等を含む。
第1リード21および第2リード22は、金属層の設けられていない領域を有していてもよい。また、第1リード21および第2リード22において、上面21a、22aに形成される金属層と、下面21b、22bに形成される金属層とが異なっていてもよい。例えば、上面21a、22aに形成される金属層が、ニッケル層を含む複数層からなる金属層であり、下面21b、22bに形成される金属層が、ニッケル層を含まない金属層であってもよい。
[発光素子41、42]
図2Dを再び参照する。発光素子41、42には、発光ダイオード素子等の半導体発光素子を用いることができる。ここでは、発光装置101は、発光素子41および42の2つの発光素子を有しているが、発光装置101が有する発光素子の数はこの例に限定されず、1つであってもよいし、3つ以上であってもよい。発光素子41、42は、特に、紫外〜可視域の発光が可能な窒化物半導体(InxAlyGa1−x−yN、0≦x、0≦y、x+y≦1)を含み得る。例えば、発光素子41、42が、それぞれ、青色光および緑色光を出射してもよい。発光装置が3つの発光素子を有する場合、3つの発光素子は、それぞれ、青色光、緑色光、赤色光を出射してもよい。
発光素子41、42は、第1リード21の素子載置領域21rに位置し、接合部材によって第1リード21に接合される。接合部材としては、例えば、樹脂体30を構成する材料として例示した樹脂材料を含む樹脂、錫−ビスマス系、錫−銅系、錫−銀系もしくは金−錫系などの半田、銀、金もしくはパラジウム等の導電性ペースト、バンプ、異方性導電材、または、低融点金属等のろう材を用いることができる。
既に説明したように、発光素子41は、ワイヤ43aおよび43bによって第1リード21および第2リード22に電気的に接続されている。同様に、発光素子42は、ワイヤ43cおよび43dによって第1リード21および第2リード22に電気的に接続されている。ここでは、第1リード21と第2リード22との間において、発光素子41および発光素子42は、並列に接続されている。発光素子41および発光素子42は、直列に接続されてもよい。
[保護素子60]
発光装置101は、保護素子60を有し得る。保護素子60は、発光装置101の静電耐圧を向上させる。保護素子60としては、ツェナーダイオード等、一般的な発光装置に搭載される種々の保護素子を用いることができる。保護素子60は、例えば第2リード22の上面22aに配置され、光反射性部材50内に埋め込まれる。保護素子60を覆うように光反射性部材50を形成することにより、発光素子41、42からの光が保護素子60に吸収されることを抑制することができる。
保護素子60は、典型的には、発光素子41および42と並列に接続される。この例では、保護素子60の2つの端子のうちの一方が、ワイヤ61によって第1リード21の上面21aに接続されている。保護素子60の他方の端子は、例えば半田、導電性ペースト、バンプ、異方性導電材、または、低融点金属等のろう材によって第2リード22の上面22aに電気的に接続される。
[光反射性部材50]
図5を参照する。図5は、発光装置101の模式的上面図である。図5に網掛けで示すように、光反射性部材50は、上面視において、凹部11の内側面31c、31d、31eおよび31fと第2樹脂部32とに囲まれた領域に位置する。図2Bと図5とを比較すればわかるように、光反射性部材50は、凹部11内において、内側面31c、31d、31eおよび31fと、第1リード21の上面21aのうち第2樹脂部32の外側に位置する部分と、第2リード22の上面22aと、第3樹脂部33の上面33aの一部とを覆って形成されている。光反射性部材50は、第2樹脂部32の内側の領域、つまり、素子載置領域21rには光反射性部材50は設けられていない。上述の第2樹脂部32は、光反射性部材50の内縁の位置を規定する構造であるといえる。
図6Aは、図5の6A−6A線で切断したときの端面を模式的に示し、図6Bは、図5の6B−6B線で切断したときの端面を模式的に示す。図6Cは、図5の6C−6C線で切断したときの端面を模式的に示す。
図6A〜図6Cに示すように、光反射性部材50は、内側面31c、31d、31eおよび31fと第2樹脂部32との間において、傾斜面50sを有する。傾斜面50sは、凹部11の底面11b側に窪んでいる。光反射性部材50は、発光素子41、42から出射され、光反射性部材50に入射した光を傾斜面50sで凹部11の開口11aに向けて反射させることができ、発光装置101の光取り出し効率を向上させる。
傾斜面50sの上端部および下端部を結ぶ直線と、凹部11の底面11bとにより形成される傾斜角は、第1樹脂部31の内側面(例えば内側面31d)の上端部および下端部を結ぶ直線と、凹部11の底面11bとにより形成される傾斜角よりも小さくすることができる。これは、第1樹脂部31と比較して、光反射性部材50を発光素子の近傍にまで形成できるからである。発光素子の近傍にまで光反射性部材50を形成することにより、発光素子41、42から出射されて光反射性部材50に入射した光を効率的に開口11aへ向けて反射させることができる。
なお、この例では、第2樹脂部32の第1部分32cは、第1リード21の上面21aからh1の高さを有する。第1部分32cの高さh1が、発光素子41、42の、上面21aからの高さh2よりも低いと、発光素子41、42から出射した光を光反射性部材50の傾斜面50sに入射させやすくでき、発光素子41、42から出射した光を効率的に開口11aから外部へ出射させることができるので有益である。
発光素子からの光および外光等に対する透過率が低いか、あるいは、発光素子からの光および外光等を吸収しにくい部材から光反射性部材50が形成されると有益である。光反射性部材50は、例えば、樹脂および光散乱粒子の混合物から形成することができる。例えば、光反射性部材50の母材として熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂等を用いることができる。母材の具体例は、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、BTレジン、ポリフタルアミド(PPA)、シリコーン樹脂等である。母材としての樹脂に、発光素子からの光を吸収しにくくかつ母材との間の屈折率差の大きい反射部材を分散させることにより、光反射性部材50によってより効率的に光を反射させることができる。光反射性部材50が白色を有すると有益である。反射部材としては、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ケイ素、酸化ジルコニウム、酸化アルミニウムまたは窒化アルミニウム等の光散乱粒子を用いることができる。
発光素子から出射される光に対する、光反射性部材50の反射率が樹脂体30の反射率よりも高いと有益である。例えば、光反射性部材50中に分散された酸化チタン等の反射部材の含有量は、樹脂体30中に分散された光反射性物質の含有量よりも多い。光反射性部材50中の反射部材の含有量は、樹脂体30中の光反射性物質の含有量の1.5倍以上であることが好ましく、2倍以上であることがより好ましく、2.5倍以上であることがさらに好ましい。例えば、樹脂体30を形成するための未硬化の状態の樹脂材料に占める酸化チタンの割合は、15〜20重量%であり得る。このとき、光反射性部材50を形成するための未硬化の状態の樹脂材料に占める酸化チタンの割合は、30〜60重量%であり得る。
光反射性部材50を形成するための樹脂材料の、未硬化の状態での粘度が、樹脂体30を形成するための材料の、未硬化の状態での粘度よりも低いと有益である。光反射性部材50の未硬化の状態での粘度は、例えば、1Pa・s〜20Pa・sであることが好ましく、5Pa・s〜15Pa・sであることがより好ましい。光反射性部材50を形成するための樹脂材料の、未硬化の状態での粘度をこのような範囲に調整することにより、凹部11内に光反射性部材50の材料を付与した時に良好な流動性が得られ、光反射性部材50が充填不足となることを回避し得る。光反射性部材50は、未硬化の状態でチクソ性が高いと有利である。
図6A〜図6Cに例示する構成において、第2樹脂部32の第1部分32cの幅w1は、第1リード21の第1溝21jの幅w2よりも小さい。第1部分32cの幅w1を縮小することにより、光反射性部材50を形成する際に、未硬化の材料を流動させるための十分な経路を確保することができる。これにより、光反射性部材50を効率的に形成でき、反射面となる光反射性部材50の表面を傾斜させやすくできるという効果が得られる。その結果、発光素子41、42から出射した光を効率的に上方に取り出すことが可能になる。また、第1部分32cの幅w1に対して第1溝21jの幅w2を拡大することにより、第2樹脂部32と第1リード21とが互いに接触する面積が増大し、第1リード21からの第2樹脂部32の剥離が生じる可能性を低減し得る。
[封止部材75]
封止部材75は、凹部11のうち、光反射性部材50によって囲まれた領域に位置し、凹部11の底に位置する発光素子41、42および樹脂体30の第2樹脂部32を被覆している。換言すれば、封止部材75は、凹部11のうち、発光素子41および42、第2樹脂部32、ならびに、光反射性部材50以外の部分を主に占める。封止部材75によって発光素子41、42を被覆することにより、発光素子41、42を外力、埃、水分等から保護することができる。
封止部材75を形成するための材料としては、樹脂体30を構成する母材と同様に、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂等の樹脂材料を用いることができる。封止部材75を形成するための母材としては、発光素子41、42から出射される光に対して60%以上の透過率を有する材料を選択することが有益であり、発光素子41、42から出射される光に対する透過率が90%以上であるとより有益である。封止部材75の材料としては、例えば、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂またはこれらの1つ以上を含む樹脂材料を用いることができる。封止部材75は、単層であってもよいし、複数層から構成されてもよい。母材となる樹脂に、酸化チタン、酸化ケイ素、酸化ジルコニウム、酸化アルミニウム等の光散乱粒子を分散させてもよい。
封止部材75は、蛍光体等の、発光素子41、42からの光の波長を変換する材料を含有し得る。蛍光体としては、セリウムで賦活されたイットリウム・アルミニウム・ガーネット、セリウムで賦活されたルテチウム・アルミニウム・ガーネット、ユウロピウムおよび/またはクロムで賦活された窒素含有アルミノ珪酸カルシウム(カルシウムの一部をストロンチウムで置換可)、ユウロピウムで賦活されたサイアロン、ユウロピウムで賦活されたシリケート、ユウロピウムで賦活されたアルミン酸ストロンチウム、マンガンで賦活されたフッ化珪酸カリウム等を用いることができる。母材に分散させる光散乱粒子および/または蛍光体の全体の含有量は、例えば、封止部材75の母材を構成する樹脂材料に対して10〜150重量%程度であり得る。
[ワイヤ43a〜43d、ワイヤ61]
ワイヤ43a〜43dおよびワイヤ61としては、例えば、金、銅、銀、白金、アルミニウム、パラジウム等の金属またはこれらの1種以上を含む合金のワイヤを用いることができる。シリコン等が混入された材料から形成されたワイヤをワイヤ43a〜43dおよび/またはワイヤ61に用いてもよい。ワイヤの材料が金を含んでいると、熱抵抗等に優れ、封止部材75からの応力による破断が生じにくいワイヤが得られ、ワイヤの材料が銀を含んでいると、高い光反射率を示すワイヤが得られるので有利である。特に、金および銀の双方を含むワイヤを用いると有益である。ワイヤ43a〜43dおよび/またはワイヤ61が金および銀の双方を含むワイヤである場合、銀の含有比率を例えば15%以上20%以下、45%以上55%以下、70%以上90%以下または95%以上99%以下の範囲とすることができる。特に、銀の含有比率が45%以上55%以下である場合、高い光反射率を得ながら、硫化の可能性を低減し得る。ワイヤの線径は、適宜選択でき、例えば5μm以上50μm以下とすることができる。ワイヤの線径は、10μm以上40μm以下であるとより好ましく、15μm以上30μm以下であるとよりいっそう好ましい。
[発光装置101の製造方法]
本開示の発光装置の製造方法の一実施形態を説明する。本開示の発光装置の製造方法は、集合基板を準備する工程(A)と、集合基板を個片化し、複数の発光装置を得る工程(B)とを有する。以下、各工程を詳細に説明する。
(A)集合基板を準備する工程
図7Aは、集合基板201の模式的上面図である。集合基板201は、リードフレーム202をその一部に含む。集合基板201では、各々が発光装置となる複数の部分(以下、発光装置相当領域101’という)が2次元に配列されている。図7Bは、4つの発光装置相当領域101’を取り出して示す模式的上面図である。発光装置相当領域101’の各々は、個片化されていない点を除いて、図1Aから図6Cを参照して説明した発光装置101と同じ構造を備える。
図8は、集合基板201のうち、リードフレーム202を取り出して示す。図8では、複数の発光装置相当領域101’のうち、4つの発光装置相当領域101’に対応する部分を代表して示している。図8中の二点鎖線の矩形は、1つの発光装置相当領域101’に対応する部分を示している。
図8に示すように、発光装置相当領域101’の各々には、第1リード21となる部分(以下、第1リード相当領域21’という)および第2リード22となる部分(以下、第2リード相当領域22’という)の対が形成されている。図8に示す例では、図8中に示すy方向に沿って第1リード相当領域21’および第2リード相当領域22’が交互に配列されている。また、y方向に直交するx方向に沿って、第1リード相当領域21’または第2リード相当領域22’が複数配列されている。図8のy方向において、第1リード相当領域21’の側部21cと第2リード相当領域22’の側部22dとの間は、連結部24によって接続されている。x方向において、第1リード相当領域21’の側部21fと隣接する第1リード相当領域21’の側部21eとは、連結部23によって接続されている。
集合基板201は、例えば、リードフレーム202に樹脂体30が形成された樹脂成形体付リードフレームを得た後、樹脂成形体付リードフレームに発光素子41、42等を配置し、光反射性部材50および封止部材75をさらに形成することによって得ることができる。
樹脂成形体付リードフレームは、リードフレーム202に樹脂体30を形成することによって作製される。リードフレーム202への樹脂体30の形成には、トランスファモールド法、射出成形法、圧縮成形法等を適用できる。例えば、上金型と下金型とを備える金型でリードフレーム202を挟み込み、金型内の空間に樹脂材料を流し込むことにより、樹脂成形体付リードフレームを形成することができる。
図9Aは、上金型210Uおよび下金型210Dの間にリードフレーム202を配置した状態を示す。図9A中の二点鎖線の矩形は、図2Cに示す断面に相当する部分を表している。
図示するように、上金型210Uは、第1樹脂部31を形成するための第1空間210cと、第2樹脂部32の第1部分32cを形成するための第2空間210dとを有する。他方、下金型210Dには本実施形態では空間は形成されていない。上金型210Uにおいて、第2空間210dは、第1空間210cとは連通しておらず、独立した空間である。第2空間210dは、空間210d1および空間210d2を含む。
上金型210Uおよび下金型210Dの間に位置するリードフレーム202は、下面側の第3空間202eと、上面側の第4空間202dと、下面側の第5空間202fとを有する。第3空間202eは、第3樹脂部33の形状に対応し、第3空間202eに樹脂材料を充填し、樹脂材料を硬化させることによって、第3樹脂部33を形成することができる。リードフレーム202の第4空間202dは、第1リード21の第1溝21jおよび第2溝21kを含み、第4空間202dに樹脂材料を充填し、樹脂材料を硬化させることによって、第2樹脂部32の第2部分32dおよび樹脂接続部34をそれぞれ形成することができる。第5空間202fに充填され、硬化された樹脂材料は、第1樹脂部31の一部を構成し得る。
上金型210Uおよび下金型210Dの間にリードフレーム202を配置する際、ここでは、図9Aに示すように、上金型210Uとリードフレーム202との間に離型シート300を介在させる。金型とリードフレーム202との間に離型シート300を介在させることにより、硬化後の樹脂材料の金型への貼り付きを防止することができる。したがって、金型内の空間に充填される未硬化の樹脂材料の粘度が比較的低い場合であっても、硬化後の樹脂材料の金型からの分離が容易になる。また、例えば、ショットごとの金型の洗浄を不要とし得る。離型シート300としては、ある程度の伸縮性を有するシートが用いられる。離型シート300としては、例えば、ETFEフィルムの名称で市販されているフッ素樹脂系の樹脂フィルム等の、樹脂シートまたは樹脂フィルム状の部材を用いることができる。離型シート300は、単層であってもよいし、複数層から構成されていてもよい。離型シート300は、例えば12マイクロメートル以上100マイクロメートル以下程度の厚さを有し得る。
図9Bは、上金型210Uと下金型210Dとでリードフレーム202を挟み込んだ状態を示す。上述したように、上金型210Uにおいて、第1空間210cと第2空間210dとは分離している。ただし、図9Bに示すように上金型210Uと下金型210Dとでリードフレーム202を挟み込むことにより、上金型210Uの第1空間210cがリードフレーム202の第4空間202dの第2溝21kに接続される。同様に、上金型210Uの空間210d1がリードフレーム202の第4空間202dの第1溝21jに接続される。また、上金型210Uの第2空間210dの空間210d2がリードフレーム202の第3空間202eに接続される。図9Bに示す状態において、第1空間210cは、第5空間202fにも連通する。
上金型210Uの空間とリードフレーム202の空間とが上述のように繋がっているので、上金型210Uと下金型210Dとで挟み込まれた金型内の上述した空間に、樹脂体30となる未硬化の樹脂材料を注入すると、これらの空間に未硬化の樹脂材料が充填される。第1空間210cに充填された未硬化の樹脂材料は、図9B中に破線の矢印で示すように、第4空間202dの第2溝21kおよび第1溝21jを介して第2空間210dの空間210d1へ移送される。同様に、第3空間202eに充填された未硬化の樹脂材料は、図9B中に破線の矢印で示すように、第3空間202eから第2空間210dの空間210d2へ移送される。これにより、すべての空間に未硬化の樹脂材料が入り込む。なお、図9Aおよび図9Bにおいて分離して示された空間210d1および空間210d2は、環状の空間の異なる2つの断面であり、図9Bに示す状態において連通している。
このように、本開示の発光装置の製造方法によれば、樹脂体30の樹脂接続部34の形成される第1リード21の第2溝21kが、樹脂体30の形成時、第2樹脂部32を形成するための第2空間210dへのゲートとして機能する。このため、金型を用いた成形によって、樹脂パッケージ10を製造する際、第1樹脂部31および第3樹脂部33の形成とともに第2樹脂部32を形成することが可能となる。
上述のように、樹脂材料を注入する際、第2空間210dは、金型内において複数個所で他の空間と接続される。この例では、第2空間210dは、第1溝21jおよび第2溝21kを含む第4空間202dを介して、第1樹脂部31を形成するための第1空間210cに接続され、かつ、第3樹脂部33を形成するための第3空間202eにも接続される。第2空間210dに複数個所から未硬化の樹脂材料が供給されるので、金型内の第2空間210d内において樹脂材料の充填不足が生じる可能性を低減させることができる。
ゲートとして機能する第2溝21kは、図4Aに示すように、例えば、第1溝21jのうち紙面の略左右方向に延びる部分の両端に対して略中間部分で第1溝21jに接続され得る。第1溝21jの両端に対して略中間部分において第2溝21kが接続されることにより、第1空間210cから第4空間202dの第2溝21kに移送された未硬化の樹脂材料を、第2溝21kが第1溝21jに接続された位置で分岐させ、第1溝21j内および金型の空間210d1内で2方向に流すことができる。結果として、より短い時間で均一に、第2空間210dを未硬化の樹脂材料で充填することが可能である。
未硬化の樹脂材料の充填後、金型内の樹脂材料に熱を加えて樹脂材料を仮硬化させる。未硬化の樹脂材料の充填の際、例えば、上金型210Uおよび下金型210Dに加えるクランプ圧力を調節することにより、離型シート300に意図的にシワを発生させることができる。クランプ圧力は、例えば500kN以上1200kN以下程度であり得る。離型シート300にシワが生じると、離型シート300の一部が第2空間210d内に突出する。この状態で未硬化の樹脂材料を充填し、金型内の樹脂材料を仮硬化させると、第2空間210d内にある樹脂体に、離型シート300のシワが生じた位置で窪みを形成することができる。
その後、仮硬化がなされた樹脂材料が取り付けられたリードフレーム202を金型から抜き、仮硬化よりも高い温度のもとで樹脂材料の本硬化を行う。これにより、リードフレーム202に樹脂体30が形成された樹脂成形体付リードフレームが得られる。樹脂材料の本硬化により、金型内の離型シート300のシワに対応する位置に窪みを有する第2樹脂部32を得ることができる。
図10は、樹脂成形体付リードフレームの複数の発光装置相当領域101’のうち、4つの発光装置相当領域101’に対応する部分を取り出して示している。第1溝21jおよび第2溝21kを含む第4空間202d、ならびに、第3空間202eを介して第2空間210dと第1空間210cとが互いに接続される結果、樹脂接続部34と第3樹脂部33とにより、第2樹脂部32が樹脂パッケージ10の第1樹脂部31に接続される。このため、第2樹脂部32の第1リード相当領域21’の上面からの剥離が抑制される。
次に、図11に示すように、各発光装置相当領域101’の凹部11の内側に発光素子41、42を配置する。例えば、樹脂等の接合部材を用い、第2樹脂部32に囲まれた、第1リード相当領域21’の素子載置領域21rに発光素子41、42を固定する。さらに、ワイヤ43a、43b、43cおよび43dにより、発光素子41、42を第1リード相当領域21’および第2リード相当領域22’に電気的に接続する。必要に応じて、保護素子60を凹部11内に配置する。この例では、半田等によって保護素子60の一方の端子を第2リード相当領域22’に電気的および物理的に接続し、ワイヤ61により、他方の端子を第1リード相当領域21’に電気的に接続している。
次に、各発光装置相当領域101’の凹部11内に光反射性部材50を形成する。例えば、ポッティング法により、凹部11の内側壁面と第2樹脂部32との間の領域に未硬化の樹脂材料を付与した後、樹脂材料を硬化させる。ポッティング法は、樹脂材料を塗布または滴下し、樹脂材料の流動により樹脂材料を適切な領域に配置する方法である。
本開示の発光装置の製造方法によれば、第2樹脂部32を素子載置領域21rの周囲に配置しているので、未硬化の樹脂材料を凹部11内で移動させても、素子載置領域21rの中心への樹脂材料の流れを第2樹脂部32によって堰き止めることができる。したがって、未硬化の樹脂材料の内縁の位置を第2樹脂部32によって画定でき、光反射性部材50を形成するための未硬化の樹脂材料を凹部11の底面11bに適切に配置可能である。図2Cを参照して説明したように、ここでは、樹脂接続部34は、第1リード21の上面21aと略同じ高さに上面34aを有するので、樹脂接続部34は、光反射性部材50を形成するための未硬化の樹脂材料の流動の妨げにはならない。
その後、凹部11内の所定の領域に付与された未硬化の樹脂材料を熱、光等により硬化させる。さらに、光反射性部材50の傾斜面50sが形成する凹部を未硬化の樹脂材料で充填し、少なくとも発光素子41、42および第2樹脂部32を被覆する。このとき、未硬化の樹脂材料は、第2樹脂部32の窪み32vの内部にも配置される。その後、傾斜面50sが形成する凹部内に付与された樹脂材料を硬化させることにより、発光素子41、42および第2樹脂部32を被覆する封止部材75を形成する。未硬化の樹脂材料を第2樹脂部32の窪み32vの内部に配置することにより、その一部が窪み32vの内部に位置する封止部材75を形成することができる。封止部材75の形成により、図7Aに示す、個片化されていない発光装置101を複数有する集合基板201が完成する。
(B)集合基板を個片化し、複数の発光装置を得る工程
次に、凹部11内に光反射性部材50が設けられた複数の発光装置相当領域101’を含む集合基板201を所定の位置で切断する。この例では、図12A中に太い矢印CLで示す位置で集合基板201を切断する。集合基板201の切断により、図12Bに示すように、集合基板201を個片化して複数の発光装置101が得られる。
集合基板201の個片化の方法としては、リードカット金型もしくはダイシングソーによる切断、または、レーザー光による切断等の種々の方法を用いることができる。なお、集合基板201が、一体成形された複数の樹脂パッケージ10を含む場合は、集合基板201を個片化する際、リードフレーム202と樹脂体30とを同時に切断してよい。複数の樹脂パッケージ10は、一体に成形されていてもよいし、個別に成形されていてもよい。発光装置相当領域101’毎に樹脂パッケージ10が個別に成形されている場合には、互いに隣接する2つの樹脂パッケージ10の間の位置でリードフレーム202を切断することによって個片化すればよい。
集合基板201は、上記の製造工程により製造して準備する以外に、予め製造された集合基板の購入等により準備してもよい。また、複数の樹脂パッケージ10を備える集合基板を用いる形態に限られず、例えば1つの樹脂パッケージ10を準備して用いることも可能である。
窪み32vの形成方法は、上述した例に限定されない。例えば、図13A〜図13Cに示すように、第2空間210dの内部にむけて突出する1以上の凸部212を有する上金型210U’を用いてもよい。ここで、図13Bは、図13Aに示す凸部212およびその周辺を取り出して拡大して示し、図13Cは、図13Aの一部を拡大して示す。上金型210U’に予め1以上の凸部212を形成しておくことにより、第1部分32cの所望の位置に所望の形状の窪みを形成可能である。図9Aおよび図9Bを参照して説明した例と同様に、上金型210U’とリードフレーム202との間に離型シート300を介在させてもよい。
あるいは、第2空間210dを有しない上金型を用いて樹脂成形体付リードフレームを形成し、樹脂成形体付リードフレームへの未硬化の樹脂材料の付与および樹脂材料の硬化によって第2樹脂部32の第1部分32cを形成してもよい。
図14は、第2空間210dを有しない上金型を用いて形成した樹脂成形体付リードフレームの一部を示す。図14に示す例では、第2樹脂部32’は、第1リード相当領域21’の上面から突出する部分を含んでいない。このような樹脂成形体付リードフレームを得た後、各発光装置相当領域101’の凹部11の底面11bに、ディスペンサ等を用いて未硬化の樹脂材料を線状に付与する。
図14中に破線の矢印Pで示すように、例えば樹脂接続部34の位置を始点として素子載置領域21rの形状に沿ってディスペンサのノズルを移動させながら未硬化の樹脂材料を凹部11の底面11bに付与する。このとき、ノズルから射出する樹脂材料の量を変更したり、ノズルの移動の速さを変更したりすることにより、底面11bに付与される樹脂材料の量を調節して、硬化後の構造である第1部分32cの表面の高さを変えることができる。例えば、樹脂接続部34の近傍でノズルの移動の速さを大きくすれば、硬化後の構造のうち、樹脂接続部34の近傍にある部分の高さを選択的に小さくすることができる。結果として、第1部分32cのうち、樹脂接続部34の近傍にある部分に窪み32vを有する樹脂成形体付リードフレームを得ることが可能である。
[効果]
発光装置101によれば、第2樹脂部32の表面に1以上の窪み32vが設けられることによって、第2樹脂部32の表面積を増大させることができる。第2樹脂部32の表面積の増大により、第2樹脂部32と封止部材75との間の接触面積が増大し、第2樹脂部32と封止部材75とをより強固に結合し得る。封止部材75の密着性の向上により、凹部11からの封止部材75の剥離が抑制され、発光装置101の信頼性が向上する。なお、この効果は、窪み32vに代えて凸部を設けることによっても得ることが可能である。
窪み32vを、第2樹脂部32の延びる方向と交差する方向に延びる形状とし、窪み32vの少なくとも一部を、発光素子をリードに電気的に接続するワイヤの下方に位置させると、窪み32vの位置で第2樹脂部32の第1部分32cの高さを部分的に小さくできる。このため、より容易にワイヤを凹部11内に配置することが可能になる。窪み32vを、第2樹脂部32の延びる方向と概ね平行に延びる形状とすれば、未硬化の樹脂材料を堰き止める機能を損なうことなく、第2樹脂部32の表面積を増大させる効果が得られる。
樹脂パッケージ10に、第1樹脂部31と第2樹脂部32とを互いに接続する樹脂接続部34を設けることにより、リードから第2樹脂部32が剥離する可能性を低減できる。したがって、凹部11の底面11bに、より確実に第2樹脂部32を配置し得る。窪み32vは、第2樹脂部32のうち、第2樹脂部32と樹脂接続部34とが接続する部位の近傍に位置していてもよい。
また、リードに溝部を設け、その溝部の内部に第2樹脂部32の一部が位置するように第2樹脂部32を形成することにより、リードと第2樹脂部32との間の密着性を向上させ得る。すなわち、第2樹脂部32をより確実に底面11bに配置することが可能である。
(第2の実施形態)
図15Aは、本開示の第2の実施形態による発光装置102から光反射性部材50および封止部材75を取り除いた構造を示す模式的上面図である。第1の実施形態による発光装置101と、発光装置102との間の主な相違点は、発光装置102の第2樹脂部32が、その表面に1以上の凸部32pを有する点である。発光装置102のその他の構造は、発光装置101と同様であり得る。そのため、以下では、主として、発光装置101と異なる点を説明する。
図15Aに例示する構成において、樹脂体30の第2樹脂部32は、第1の実施形態による発光装置101と同様に、第1リード21の上面21aを含む平面よりも上方に位置する第1部分32eと、第1リード21の第1溝21j内に配置された第2部分32dとを含む。第1部分32eは、その表面から突出する以上の凸部32pを有する。この例では、4つの凸部32pが設けられており、そのうちの1つは、第2樹脂部32と樹脂接続部34とが接続する部位の近傍に位置している。
図15Bは、図15Aに示す15B−15B線の位置で樹脂パッケージ10の下面10bに垂直な平面で発光装置102を切断したときの端面を模式的に示し、図15Cは、図15Bに示す凸部32pおよびその周辺を拡大して模式的に示す。図15Bおよび図15C中、ハッチングの付された部分は、図2Eおよび図2Fと同様に封止部材75を表している。
図15Cに模式的に示すように、本実施形態では、第1部分32eに設けられた凸部32pは、封止部材75によって被覆されている。第2樹脂部32に凸部32pを設けることにより、窪み32vを設けた場合と同様に、第2樹脂部32の表面積を増大させることができる。さらに、凸部32pを被覆するように封止部材75を形成することにより、凸部32pを設けない場合と比較して、第2樹脂部32と封止部材75との間の接触面積を増大させ、第2樹脂部32と封止部材75との間の結合をより強固とできる。結果として、第2樹脂部32からの封止部材75の剥離が抑制され、発光装置102の信頼性が向上する。なお、第1部分32eの表面に凸部と窪みとが混在していてもよい。
再び図15Aを参照する。上述の窪み32vおよび32v’と同様に、第2樹脂部32の第1部分32eにおける凸部32pの数、形状および配置は、基本的に任意である。ただし、発光素子41、42の側面が光反射性部材50によって覆われてしまうことを回避する観点から、第1部分32eのうち、凹部11の内側壁面からの距離が相対的に小さい位置に凸部32pを形成することが有利である。これは、第2樹脂部32が、光反射性部材50を形成するための未硬化の樹脂材料を第2樹脂部32の位置で堰き止める機能を有するからである。また、凸部32pが、第2樹脂部32の延びる方向に主に沿って延びる形状を有すると、光反射性部材50を形成するための未硬化の樹脂材料を第2樹脂部32の位置でより効果的に堰き止め得るので有益である。
図15Aに示す例において、第2樹脂部32と樹脂接続部34とが接続する部位は、第1部分32eの傾斜部32sと比較して、凹部11の内側壁面からの距離が小さい。このことは、凹部11の内側壁面と第2樹脂部32との間の領域に未硬化の樹脂材料を滴下し、流動によって樹脂材料を拡げた場合、傾斜部32sの位置と比較して、第2樹脂部32と樹脂接続部34とが接続する部位付近で樹脂材料が第1部分32eを越えてしまいやすいことを意味する。そのため、図15Aに示すように、第1部分32eのうち、凹部11の内側壁面からの距離が相対的に小さい位置に凸部32pを形成することにより、第1部分32cの高さを部分的に大きくして、第1部分32eの内側の領域への樹脂材料の進入をより効果的に防止し得る。
[発光装置102の製造方法]
第1の実施形態と同様に、発光装置102は、集合基板を準備する工程(A)と、集合基板を個片化し、複数の発光装置を得る工程(B)とを実行することによって得ることができる。集合基板を得た後の工程は、第1の実施形態と同様であり得るので、ここでは工程(B)に関する説明を省略する。
(A)集合基板を準備する工程
まず、樹脂成形体付リードフレームを作製する。第1の実施形態と同様に、樹脂成形体付リードフレームは、例えば、上金型と下金型とを備える金型でリードフレーム202を挟み込み、金型内の空間に樹脂材料を流し込み、樹脂材料を硬化させることによって形成することができる。
図16Aは、上金型210U’’と下金型210Dとでリードフレーム202を挟み込んだ状態を示す。図16A中の二点鎖線の矩形は、図15Bに示す断面に相当する部分を表している。
ここでは、空間210d1’および空間210d2を含む第2空間210dが設けられた上金型210U’’を用いる。図16Aに示すように、上金型210U’’は、空間210d1’に、上金型210U’’の内側に向かって窪んだ凹部214を有する。図16Bは、図16Aに示す凹部214およびその周辺を取り出して拡大して示す。上金型210U’’と下金型210Dとで挟み込まれた金型内の空間に、樹脂体30となる未硬化の樹脂材料を注入すると、これらの空間に未硬化の樹脂材料が充填される。このとき、凹部214の内部も未硬化の樹脂材料で充填される。
未硬化の樹脂材料の充填後、金型内の樹脂材料に熱を加えて樹脂材料を仮硬化させる。その後、仮硬化がなされた樹脂材料が取り付けられたリードフレーム202を金型から抜き、仮硬化よりも高い温度のもとで樹脂材料の本硬化を行う。これにより、樹脂成形体付リードフレームが得られる。上金型210U’’の凹部214の内部に配置された樹脂材料の硬化により、上述の凸部32pを形成することができる。上金型210U’’における凹部214の数、形状および配置を調整することにより、第2樹脂部32に、任意の数、形状および配置で凸部32pを形成することができる。
樹脂成形体付リードフレームを得た後、樹脂成形体付リードフレームに発光素子41、42等を配置する。その後、例えば、ポッティング法により、凹部11の内側壁面と第2樹脂部32との間の領域に未硬化の樹脂材料を付与し、樹脂材料を硬化させる。第1の実施形態と同様に、本実施形態においても未硬化の樹脂材料の内縁の位置を第2樹脂部32によって画定できるので、光反射性部材50を形成するための未硬化の樹脂材料を凹部11の所定の領域に適切に配置することが可能である。凹部11内の所定の領域に付与された未硬化の樹脂材料を熱、光等により硬化させることにより、光反射性部材50を形成することができる。
次に、光反射性部材50の傾斜面50sが形成する凹部を未硬化の樹脂材料で充填し、少なくとも発光素子41、42および第2樹脂部32を被覆する。このとき、第2樹脂部32の凸部32pを未硬化の樹脂材料で被覆することができる。傾斜面50sが形成する凹部内に付与された樹脂材料を硬化させることにより、発光素子41、42および第2樹脂部32を被覆する封止部材75が得られる。封止部材75の形成により、個片化されていない発光装置102を複数有する集合基板が完成する。
凸部32pの形成方法は、上述した例に限定されない。例えば、第2空間210dを有しない上金型を用いて樹脂成形体付リードフレームを形成し、樹脂成形体付リードフレームへの未硬化の樹脂材料の付与および樹脂材料の硬化によって第2樹脂部32の第1部分32eを形成し得る。第2空間210dを有しない上金型を用いて、第1リード相当領域21’の上面から突出する部分を有しない第2樹脂部32’を含む樹脂成形体付リードフレームを形成し、図14中に破線の矢印Pで示すように、各発光装置相当領域101’の凹部11の底面11bに、ディスペンサ等を用いて未硬化の樹脂材料を線状に付与してもよい。
例えば、樹脂接続部34の位置を始点として素子載置領域21rの形状に沿ってディスペンサのノズルを移動させながら未硬化の樹脂材料を凹部11の底面11bに付与する。このとき、樹脂接続部34の近傍でノズルの移動の速さを小さくしたり、樹脂接続部34の近傍で重ねて樹脂材料を付与したりすることにより、硬化後の構造のうち、例えば、樹脂接続部34の近傍にある部分の高さを選択的に大きくすることができる。結果として、樹脂接続部34の近傍の位置に凸部32pが設けられた第1部分32eを含む樹脂成形体付リードフレームを得ることができる。
あるいは、上金型とリードフレーム202との間に、一部に意図的に孔が設けられた離型シートを介在させてもよい。例えば上金型に配置された離型シートのうち、第2樹脂部32を形成するための樹脂材料を充填させる空間に対応する部分に孔を設けておくと、その空間内に注入された樹脂材料の一部が離型シートの孔の内部に入り込む。この状態で樹脂材料を仮硬化させることにより、離型シートの孔の位置で第2樹脂部32の表面を突出させることが可能である。このような構造を得た後、樹脂材料を本硬化させることにより、表面に凸部32pを有する第1部分32eを含む第2樹脂部32を形成することができる。
なお、上述の窪み32v、32v’および凸部32pは、第2樹脂部32の第2部分32dに設けられてもよい。第1部分32cに代えて、または、第1部分32cに加えて、第2部分32dに窪み32v、32v’または凸部32pを設けることによっても第2樹脂部32の表面積増大の効果が得られる。したがって、第2樹脂部32の第1部分32c、32eに窪み32v、32v’または凸部32pを設けた場合と同様に、第2樹脂部32に対する封止部材75の密着性を向上させ、凹部11の底面11bからの封止部材75の剥離を防止し得る。