JP2019052725A - トルクロッド - Google Patents
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Abstract
【課題】省スペース化を図りつつ、耐荷重性能などを向上すると共に、緩衝ゴムのチューニング自由度を向上させることのできる、新規な構造のトルクロッドを提供する。【解決手段】トルクロッド10において、ゴムブッシュ18が、インナ軸部材28とアウタ筒部材30とゴム弾性体32とを含んで構成されており、ロッド部材60がインナ軸部材28に固定されている一方、ロッド部材60には当接突部66が設けられており、当接突部66がアウタ筒部材30に対して緩衝ゴム54を介して当接することでストッパ機構82が構成されていると共に、緩衝ゴム54が、当接突部66の周方向中央部分に向かって突出する中央緩衝ゴム58と、当接突部66の周方向両側部分に向かって突出する両側緩衝ゴム56とを有しており、ロッド部材60への外力作用時において中央緩衝ゴム58と両側緩衝ゴム56との一方が他方よりも先に当接突部66へ当接されるようになっている。【選択図】図3
Description
本発明は、例えば自動車においてパワーユニットを車両ボデーに連結せしめるのに用いられるトルクロッドに係り、特に相互に連結される部材間の相対的変位量を制限するストッパ機構を備えたトルクロッドに関するものである。
従来から、パワーユニットとボデーを連結して、パワーユニットのトルク反力を支持するトルクロッドが知られている。このトルクロッドは、例えば特開2000−65113号公報(特許文献1)に記載されているように、長さ方向両端部分にゴムブッシュを備える構造とされており、一方のゴムブッシュがパワーユニットに取り付けられるとともに、他方のゴムブッシュが車両ボデーに取り付けられるようになっている。
ところで、従来構造のトルクロッドでは、特許文献1にも記載されているように、トルクロッドの長さ方向の端部にアウタ筒部材が一体形成されており、このアウタ筒部材に対して、インナ軸部材を備えたゴムブッシュが組み付けられている。そして、車両ボデーに対してインナ軸部材が固定されて装着されるようになっている。
ところが、このような従来構造のトルクロッドでは、車両ボデーに対して中央のインナ軸部材が固定されており、外周側で大径とされたアウタ筒部材が、荷重入力時に車両ボデーに対して相対変位することとなる。そのために、車両ボデーにおけるアウタ筒部材の周囲に更に一回り大きなスペースを確保して、アウタ筒部材の車両ボデー側への干渉を回避する必要があり、省スペース化の要求への対応が難しい等という問題があった。
なお、このような問題に鑑みて、本出願人は、特許第4442371号公報(特許文献2)において、インナ軸部材やアウタ筒部材を備えたゴムブッシュに対してロッド部材を別体構造とし、ロッド部材の長さ方向の端部をゴムブッシュのインナ軸部材に結合する一方、ゴムブッシュのアウタ筒部材を車両ボデーに固定するトルクロッドを開示した。かかる構造とされたトルクロッドでは、アウタ筒部材が車両ボデーに固定されることから、荷重入力時におけるアウタ筒部材の車両ボデー側への干渉の問題が回避されて、トルクロッドの装着に際しての省スペース化等が図られる。
ところが、上記特許文献2に記載のトルクロッドでは、ロッド部材が別体構造とされたゴムブッシュのインナ軸部材に連結されていることから、ゴムブッシュのインナ軸部材とアウタ筒部材との相対的な当接によるストッパ荷重などの大荷重に対する強度や信頼性の確保が難しい場合があった。
加えて、トルクロッドに要求されるストッパ特性は、車両のパワーユニットの支持構造や出力特性、重量だけでなく車両ボデー特性などによっても異なることから、大きなチューニング自由度が求められていた。
本発明は上述の如き事情を背景として為されたものであり、その解決課題とするところは、ロッド部材の長さ方向端部に設けられたゴムブッシュの装着のための省スペース化を図りつつ、ストッパ荷重などの大荷重に対する耐荷重性能や耐久性能を向上することを可能とすると共に、ストッパ機構における特性のチューニング自由度を向上させることのできる、新規な構造のトルクロッドを提供することにある。
本発明の第一の態様は、ロッド部材の長さ方向の端部にゴムブッシュを備えていると共に、該ゴムブッシュにおける該ロッド部材の長さ方向の変位量を制限するストッパ機構が設けられたトルクロッドにおいて、前記ゴムブッシュが、インナ軸部材と、アウタ筒部材と、それらインナ軸部材とアウタ筒部材とを連結するゴム弾性体とを含んで構成されており、前記ロッド部材の長さ方向の端部が別部品からなる該ゴムブッシュの該インナ軸部材に固定されている一方、該ロッド部材には、該ゴムブッシュの該インナ軸部材への固定部位よりも該ロッド部材の長さ方向の中央側に位置して、該ゴムブッシュの該インナ軸部材と該アウタ筒部材との対向面間に差し入れられる当接突部が設けられており、該当接突部が該ロッド部材の長さ方向で対向配置された該アウタ筒部材に対して、該アウタ筒部材の内周面に設けられた緩衝ゴムを介して当接可能とされることで前記ストッパ機構が構成されていると共に、該当接突部の該アウタ筒部材への対向面が該アウタ筒部材の周方向両側に広がっており、該緩衝ゴムが、該アウタ筒部材の内周面から該当接突部の周方向中央部分に向かって突出する中央緩衝ゴムと、該アウタ筒部材の内周面から該当接突部の周方向両側部分に向かって突出する両側緩衝ゴムとを有しており、該ロッド部材の長さ方向への外力作用時において該中央緩衝ゴムと該両側緩衝ゴムとの一方が他方よりも先に該当接突部へ当接されるようになっていることを特徴とするものである。
本態様に従う構造とされたトルクロッドによれば、ストッパ機構における当接部分がロッド部材とアウタ筒部材とにおいて構成されていることから、ゴムブッシュのインナ軸部材とアウタ筒部材との相対変位量を制限するストッパ荷重が、アウタ筒部材からインナ軸部材を介することなくロッド部材に及ぼされることとなる。それ故、たとえ大きなストッパ荷重が及ぼされる場合でも、インナ軸部材とロッド部材との固定部の強度などに拘わらず、ストッパ荷重に対する強度や耐久性を容易に確保することが可能になる。
また、車両ボデー等の被連結部材に対するトルクロッドの連結部位では、ゴムブッシュのアウタ筒部材が被連結部材に固定されることとなり、ロッド部材に固定されるインナ軸部材はアウタ筒部材の中で変位することとなる。それ故、被連結部材におけるトルクロッドの連結部位では、アウタ筒部材の周囲に大きなスペースを確保する必要がなく、被連結部材に対してゴムブッシュを介して連結されるトルクロッドの、該被連結部材に対する弾性的な相対変位量を確保しつつ、連結部位の省スペース化が図られ得る。
更にまた、本態様では、トルクロッドによって相互に連結される、例えば自動車のパワーユニットと車両ボデーの如き二つの被連結部材におけるトルクロッドの各連結部位間の相対的な離隔方向への変位量を制限するストッパ機構が実現され得る。また、ストッパ機構における当接部分の当接によるストッパ荷重が、ロッド部材の長さ方向に及ぼされることから、例えばストッパ荷重をロッド部材の軸方向へ作用させることで、剪断や曲げの応力を抑えてロッド部材の引張強度をより効率的に利用して、ストッパ機構における耐荷重性能の向上を図ることも可能になる。
さらに、中央緩衝ゴムと両側緩衝ゴムの一方が他方に先立って当接突部に当接することから、ストッパ機構において緩衝ゴムによる段階的な緩衝作用が発揮される。それ故、例えば二段階の立ち上がり特性などの非線形的な荷重―変位特性も容易に設定することができて、ストッパ機構の特性チューニングの自由度が向上され得る。
本発明の第二の態様は、前記第一の態様に係るトルクロッドにおいて、前記ロッド部材の長さ方向の両端部において相互に外寸が異なるゴムブッシュを備えており、外寸が大きい方の該ゴムブッシュにおいて、前記ストッパ機構が構成されているものである。
本態様に従う構造とされたトルクロッドによれば、ゴムブッシュの外寸を大きくすることで、ゴムブッシュを構成するゴム弾性体のゴムボリュームを確保することができる。特に、外寸の大きい方のゴムブッシュに対して本発明に従う構造とされたストッパ機構を適用したことで、インナ軸部材とアウタ筒部材との相対的な変位量の確保と連結部位の省スペース化との両立がより効果的に実現可能となる。
本発明の第三の態様は、前記第一又は第二の態様に係るトルクロッドにおいて、前記ゴムブッシュの前記アウタ筒部材は、軸方向端縁に開放された切欠窓を有しており、該ゴムブッシュの前記インナ軸部材に固定された前記ロッド部材が、該切欠窓に差し入れられた状態で該アウタ筒部材の内外に延びて配設されていると共に、前記当接突部が該ロッド部材から幅方向両側に突出して形成されているものである。
本態様に従う構造とされたトルクロッドによれば、アウタ筒部材において軸方向端縁に開放された切欠窓が形成されるとともに、ロッド部材が当該切欠窓に差し入れられてインナ軸部材に固定されることから、例えばゴムブッシュの軸直角方向へ中心軸が略直線的に延びる形状のロッド部材を、インナ軸部材に対して軸方向外方から重ね合わせて固定することができる。これにより、トルクロッドにおけるゴムブッシュの軸方向への突出寸法を小さく抑えることができる。また、ロッド部材として、中心軸がゴムブッシュの軸直角方向へ略直線的に延びる形状を採用することが可能になり、ロッド部材の装着のための省スペース化や耐荷重性能の向上を図ることも可能になる。
本発明の第四の態様は、前記第一〜第三の何れか一つの態様に係るトルクロッドにおいて、前記ロッド部材の端部が、前記ゴムブッシュの前記インナ軸部材の軸方向端面に重ね合わされてボルト固定されているものである。
本態様に従う構造とされたトルクロッドによれば、ロッド部材とゴムブッシュのインナ軸部材とがボルトにより相互に固定されることから、簡単な構造をもって容易に着脱可能に固定することができる。
本発明の第五の態様は、前記第一〜第四の何れか一つの態様に係るトルクロッドにおいて、前記ゴムブッシュには、前記ロッド部材の長さ方向で前記インナ軸部材を挟んで位置する両側部分において、それぞれ肉抜空所が設けられており、該インナ軸部材に対して該ロッド部材の長さ方向の中央側に位置する該肉抜空所に対して前記当接突部が差し入れられているものである。
本態様に従う構造とされたトルクロッドによれば、肉抜空所を巧く利用してストッパ機構を構成することができる。また、かかる肉抜空所により、ゴムブッシュにおけるゴム弾性体のばね特性を調節することも可能になる。
本発明の第六の態様は、前記第一〜第五の何れか一つの態様に係るトルクロッドにおいて、前記ロッド部材の長さ方向の先端面が、前記ゴムブッシュの前記アウタ筒部材に対して、該ロッド部材の長さ方向で対向配置されており、該アウタ筒部材の内周面に設けられた当接ゴムを介して、該ロッド部材の先端面が該アウタ筒部材へ当接可能とされているものである。
本態様に従う構造とされたトルクロッドによれば、ロッド部材の長さ方向の先端面とアウタ筒部材とが当接することで、トルクロッドによって相互に連結される、例えば自動車のパワーユニットと車両ボデーの如き二つの被連結部材におけるトルクロッドの各連結部位間の相対的な接近方向への変位量が制限され得る。また、ロッド部材の長さ方向の先端面とアウタ筒部材との当接による荷重が、ロッド部材の長さ方向に及ぼされることから、例えば荷重をロッド部材の軸方向へ作用させることで、剪断や曲げの応力を抑えてロッド部材の圧縮強度をより効率的に利用して、耐荷重性能の向上を図ることも可能になる。
本発明に従う構造とされたトルクロッドによれば、ロッド部材の長さ方向端部に設けられたゴムブッシュの装着のための省スペース化を図りつつ、ストッパ荷重などの大荷重に対する耐荷重性能や耐久性能の向上を図ることが可能になる。また、ストッパ機構において緩衝作用を発揮する緩衝ゴムを、順次に当接される中央緩衝ゴムと両側緩衝ゴムとによって構成したことで、ストッパ機構における特性チューニングの自由度の向上も図られ得る。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
先ず、図1〜6には、本発明の一実施形態としてのトルクロッド10が示されている。このトルクロッド10は、パワーユニット12と車両ボデー14との間に跨がって介装されており、車両ボデー14に対してパワーユニット12を弾性的に連結している。なお、一般に、トルクロッドは車両前後方向に延びて車両に装着されるものであり、以下の説明において、図1中の左右方向を車両前後方向として説明するが、本発明に係るトルクロッド10は、車両前後方向に延びて装着されるものに限定されるものではない。また、以下の説明において、上下方向とは、図2中の上下方向をいうとともに、左右方向とは、図1中の下上方向をいう。
より詳細には、本実施形態のトルクロッド10は、車両前後方向に延びており、その長さ方向一方(図1中の左方)の端部に第一のゴムブッシュ16が設けられているとともに、長さ方向他方(図1中の右方)の端部にゴムブッシュとしての第二のゴムブッシュ18が設けられている。
第一のゴムブッシュ16は、それぞれ左右方向に延びる略筒状の第一のインナ軸部材20および第一のアウタ筒部材22と、それらの径方向間に配設された第一のゴム弾性体24とを備えている。すなわち、第一のインナ軸部材20と第一のアウタ筒部材22とが、略同心的に内外挿されて、第一のゴム弾性体24により弾性的に連結されている。なお、第一のインナ軸部材20の軸方向寸法(図1中の上下方向寸法)は、第一のアウタ筒部材22よりも大きくされており、第一のアウタ筒部材22の軸方向両側から第一のインナ軸部材20が突出している。また、本実施形態では、第一のアウタ筒部材22の外周形状が略矩形状とされている。
さらに、本実施形態では、第一のインナ軸部材20に対して金属スリーブ26が外挿されており、第一のゴム弾性体24が第一のインナ軸部材20の外周面に固着されているとともに、当該第一のゴム弾性体24が、金属スリーブ26の内周面に固着されている。特に、本実施形態では、かかる第一のゴム弾性体24が、第一のインナ軸部材20と金属スリーブ26とを備える一体加硫成形品として形成されている。そして、かかる一体加硫成形品が、第一のアウタ筒部材22に対して圧入状態で挿通されて固定されることにより、第一のゴムブッシュ16が構成されている。
一方、第二のゴムブッシュ18は、それぞれ上下方向に延びる略筒状のインナ軸部材としての第二のインナ軸部材28およびアウタ筒部材としての第二のアウタ筒部材30と、それらの径方向対向面間に配設されたゴム弾性体としての第二のゴム弾性体32とを備えている。すなわち、第二のインナ軸部材28と第二のアウタ筒部材30が相互に内外挿されて、これら両部材28,30が第二のゴム弾性体32により弾性的に連結されている。なお、本実施形態では、第二のインナ軸部材28の中心軸が、第二のアウタ筒部材30の中心軸よりも車両後方側に偏倚して、且つ互いの中心軸が平行に配設されている。
また、第二のゴム弾性体32には、第二のインナ軸部材28を挟んだ車両前後方向両側に、それぞれ上下方向に貫通する肉抜空所34,36が形成されている。これら肉抜空所34,36はそれぞれ所定の周方向寸法を有しており、本実施形態では、前方に位置する肉抜空所34が半周より小さい周方向寸法とされている一方、後方に位置する肉抜空所36が半周より大きい周方向寸法とされている。これにより、第二のゴム弾性体32が、第二のインナ軸部材28の左右両側から車両の斜め前方に向かって延びる一対のゴム腕部38,38を備えており、これらゴム腕部38,38の左右方向の離隔距離が前方に向かうにつれて次第に大きく広がる形状とされている。すなわち、かかる肉抜空所34,36の周方向寸法を調節することでゴム腕部38,38の周方向寸法を変更することができて、第二のゴム弾性体32におけるばね特性が適宜設定され得る。
さらに、第二のインナ軸部材28の外周面および第二のアウタ筒部材30の内周面には、略全面に亘って被覆ゴム層40,42が固着されており、これらゴム腕部38,38と被覆ゴム層40,42とが、第二のゴム弾性体32において一体的に形成されている。そして、本実施形態では、かかる第二のゴム弾性体32が、第二のインナ軸部材28と第二のアウタ筒部材30とを備える一体加硫成形品として形成されている。
なお、本実施形態では、第二のインナ軸部材28の軸方向上端面において中央部分を車両前後方向(図1の左右方向)に延びる凹状の嵌合溝44が形成されており、第二のインナ軸部材28の軸方向上端面が、嵌合溝44の深さ分だけ、両側よりも中央部分において低くされている。また、第二のインナ軸部材28の軸方向寸法は、嵌合溝44が形成されていない部分の最大寸法において第二のアウタ筒部材30の軸方向寸法と略等しくされており、これら第二のインナ軸部材28の下端と第二のアウタ筒部材30の下端が、軸方向で略同位置とされているとともに、嵌合溝44が形成されていない部分における第二のインナ軸部材28の上端が、第二のアウタ筒部材30の上端と軸方向で略同位置とされている。
さらに、本実施形態では、第一のゴムブッシュ16の実質的な外寸と第二のゴムブッシュ18の実質的な外寸とが相互に異ならされており、第一のゴムブッシュ16に比べて第二のゴムブッシュ18の方が大きくされている。すなわち、第一のアウタ筒部材22における内径寸法に比べて第二のアウタ筒部材30の内径寸法が大きくされている。これにより、第一のゴムブッシュ16における第一のゴム弾性体24よりも第二のゴムブッシュ18における第二のゴム弾性体32の方が、全体サイズとゴムボリュームが大きくされている。
また、第二のアウタ筒部材30の前方部分には、軸方向端縁部となる上方端縁部において上方に開放された切欠窓46が形成されている。この切欠窓46は、略矩形とされており、第二のアウタ筒部材30を肉厚方向で貫通して形成されている。この切欠窓46の深さ寸法(上下方向寸法)は、下方端縁部にまでは至らない寸法とされており、本実施形態では第二のアウタ筒部材30の軸方向寸法の半分程度とされていることにより、かかる切欠窓46の内周面のうち、下端の内周面は、第二のインナ軸部材28の上端面、より具体的には嵌合溝44の底面よりも下方に位置している。
さらに、第二のアウタ筒部材30の下部付近からは、外周側に突出する取付部48が設けられている。本実施形態では、第二のアウタ筒部材30の下端近くから、左右両側に突出する一対の取付部48,48が、略厚肉の板形状をもって周方向に所定長さで広がるようにして設けられている。そして、これら取付部48,48のそれぞれに、上下方向に貫通するボルト挿通孔50が、2つずつ形成されている。
更にまた、第二のアウタ筒部材30の内周面を被覆する被覆ゴム層42において、車両後方側に位置する部分からは、車両前方側に突出する当接ゴムとしての後方緩衝ゴム52が設けられている。かかる後方緩衝ゴム52は、被覆ゴム層42の後方部分において、第二のアウタ筒部材30の軸方向上方の部位に形成されている。
また、かかる被覆ゴム層42の車両前方側に位置する部分からは、車両後方側に突出する緩衝ゴムとしての前方緩衝ゴム54が設けられている。すなわち、被覆ゴム層42の車両前方側に位置する部分において、切欠窓46を挟んだ周方向両側からは、車両後方側に突出する一対の両側緩衝ゴム56,56が設けられている。かかる両側緩衝ゴム56,56は、相互に略同形状とされており、被覆ゴム層42の前方部分において、第二のゴムブッシュ18の軸方向(上下方向)の略中央部分において、所定の軸方向寸法をもって形成されている。
一方、被覆ゴム層42の車両前方側に位置する部分において、両側緩衝ゴム56,56の周方向間における切欠窓46の下方には、車両後方側に向かって、即ち第二のインナ軸部材28に向かって突出する中央緩衝ゴム58が設けられている。すなわち、上述の前方緩衝ゴム54が、これら両側緩衝ゴム56,56と中央緩衝ゴム58とを含んで構成されている。なお、これら後方緩衝ゴム52および前方緩衝ゴム54(両側緩衝ゴム56,56および中央緩衝ゴム58)は、被覆ゴム層42に対して一体形成されている。本実施形態では、中央緩衝ゴム58の車両後方側への突出寸法が、両側緩衝ゴム56,56よりも大きくされており、中央緩衝ゴム58の後方端面が、両側緩衝ゴム56,56よりも車両後方側に位置している。
以上の如き構造とされた第一のゴムブッシュ16と第二のゴムブッシュ18とが、車両前後方向に延びるロッド部材60の長さ方向の両端部分に装着されることで本実施形態のトルクロッド10が構成されている。このロッド部材60は、略矩形断面を有する長手状の部材とされており、金属や合成樹脂による高剛性の部材とされている。なお、本実施形態では、図5中に一点鎖線で示すように、ロッド部材60の少なくとも車両後方側部分の中心軸62が略直線状に延びており、第二のゴムブッシュ18の中心軸に対して略直交する方向に向かってロッド部材60が車両前後方向に略直線状に延びている。また、かかるロッド部材60の長さ方向一方(図1中の左方、即ち車両前方)の端部には、第一のゴムブッシュ16における第一のアウタ筒部材22が、ロッド部材60の中心軸62と第二のゴムブッシュ18との何れに対しても略直角に延びる中心軸をもって一体形成されている。
さらに、ロッド部材60の長さ方向他方(図1中の右方、即ち車両後方)の端部には、下方に開口するボルトねじ穴64が形成されている。また、ロッド部材60の長さ方向他方の端部において、当該ボルトねじ穴64よりも長さ方向中央側、即ち長さ方向一方側(第一のゴムブッシュ16側)には、下方に突出する当接突部66が設けられている。この当接突部66は、肉抜空所34よりも小さな略矩形のブロック形状とされており、ロッド部材60からの突出寸法(上下方向寸法)が、第二のインナ軸部材28における嵌合溝44の底面から下面までの軸方向寸法と略同じか、それよりも僅かに小さくされている。また、当接突部66の左右方向幅寸法が、ロッド部材60の長さ方向中間部分における幅寸法よりも大きくされており、当接突部66が、ロッド部材60から左右方向(幅方向)両側に突出しているとともに、かかる当接突部66の左右方向幅寸法が、第二のアウタ筒部材30の前方に設けられた切欠窓46の左右方向幅寸法よりも大きくされている。
なお、かかる当接突部66の車両前方側端面67において、左右方向中央部分には、前方および下方に開口する凹所構造の切欠部68が形成されている。
そして、かかる構造とされたロッド部材60の長さ方向一方の端部に設けられた第一のアウタ筒部材22に対して、第一のゴム弾性体24の一体加硫成形品が、圧入状態で挿通されて固定されることにより、ロッド部材60の長さ方向一方の端部に第一のゴムブッシュ16が設けられている。
一方、ロッド部材60の長さ方向他方の端部においては、下方から別部品とされた第二のゴムブッシュ18における第二のインナ軸部材28が重ね合わされて、第二のインナ軸部材28の嵌合溝44に対してロッド部材60が嵌め入れられている。なお、ロッド部材60の高さ寸法は、第二のインナ軸部材28の嵌合溝44の深さ寸法と略同じとされている。即ち、ロッド部材60に対して第二のインナ軸部材28の軸方向上端面が、嵌合溝44の底面において当接状態で重ね合わされており、嵌合溝44の両側部分では、第二のインナ軸部材28の軸方向上端面とロッド部材60の上端面とが略同じ高さに揃えられている。そして、第二のゴムブッシュ18における第二のインナ軸部材28の内孔70に挿通された固定用ボルト72が、ロッド部材60のボルトねじ穴64に螺着されることで、ロッド部材60の長さ方向他方の端部に第二のゴムブッシュ18が固定的に設けられている。したがって、ロッド部材60における第二のインナ軸部材28への固定部位が、ボルトねじ穴64を含んで構成されている。
かかるロッド部材60と第二のゴムブッシュ18との固定状態では、ロッド部材60の長さ方向中間部分が、第二のゴムブッシュ18における第二のアウタ筒部材30の車両前方側に設けられた切欠窓46に対して、横断面の少なくとも一部が差し入れられている。特に本実施形態では、ロッド部材60の横断面の半分以上、又は高さ寸法の半分以上が、切欠窓46内に差し入れられている。すなわち、車両前方側において第二のアウタ筒部材30の外周側から延びるロッド部材60が、切欠窓46を通じて第二のアウタ筒部材30の内周側に延びており、ロッド部材60の他方の端部が、第二のアウタ筒部材30の内周側で第二のインナ軸部材28に固定されている。
そして、ロッド部材60の長さ方向他方の先端面となる車両後方側端面74が、第二のインナ軸部材28よりも車両後方側に位置しており、第二のインナ軸部材28の上方部分において、ロッド部材60の車両後方側端面74と第二のアウタ筒部材30とが、車両前後方向で所定距離を隔てて対向している。本実施形態では、第二のアウタ筒部材30の軸方向上方の部位において、第二のアウタ筒部材30の内周面に固着される被覆ゴム層42の車両後方側には、車両前方に突出する後方緩衝ゴム52が設けられていることから、ロッド部材60の車両後方側端面74と第二のアウタ筒部材30とが、後方緩衝ゴム52を介して相互に対向配置されて、ロッド部材60が後方緩衝ゴム52を介して、第二のアウタ筒部材30に対して当接するようになっている。
特に、本実施形態では、ロッド部材60の車両後方側端面74が、中心軸62と直交する方向に広がる平坦面とされているとともに、ロッド部材60の長さ方向中間部分に比べて左右方向幅寸法が大きくされている。これにより、ロッド部材60が第二のアウタ筒部材30に対して車両後方側へ相対変位した際に、後方緩衝ゴム52を介して第二のアウタ筒部材30に当接する部分の面積を十分大きく確保することができるようになっている。
また、ロッド部材60と第二のゴムブッシュ18との固定状態では、ロッド部材60から下方に延びる当接突部66が、第二のインナ軸部材28と第二のアウタ筒部材30との径方向対向面間に設けられた車両前方側(第二のインナ軸部材28に対するロッド部材60の長さ方向中央側)の肉抜空所34に差し入れられている。本実施形態において、トルクロッド10に外力が及ぼされていない状態では、当接突部66が、肉抜空所34の外周側に位置するゴム腕部38,38と両側緩衝ゴム56,56と中央緩衝ゴム58との何れにも当接しない状態で、肉抜空所34の略中間部分に差し入れられている。
すなわち、当接突部66の左右方向両端部分が、ロッド部材60から第二のアウタ筒部材30の周方向両側に広がって延び出している一方、車両後方に延び出す前方緩衝ゴム54のうち、両側緩衝ゴム56,56が、当接突部66の周方向両側部分(左右方向両端部分)に向かって突出することで、当接突部66の周方向両側部分と両側緩衝ゴム56,56とが車両前後方向で所定距離を隔てて対向している。それとともに、車両後方に延び出す前方緩衝ゴム54のうち、中央緩衝ゴム58が、当接突部66の周方向中央部分(左右方向中央部分)に向かって突出することで、当接突部66の周方向中央部分が、切欠部68を介して中央緩衝ゴム58に対して車両前後方向で所定距離を隔てて対向している。
要するに、当接突部66の周方向中央部分が、中央緩衝ゴム58を介して、第二のアウタ筒部材30における車両前方側の部分(切欠窓46の下方部分)に対して車両前後方向(ロッド部材60の長さ方向)で対向配置されて、当接突部66の周方向中央部分が中央緩衝ゴム58を介して、第二のアウタ筒部材30に対して当接するようになっている。それとともに、当接突部66の左右方向両端部分が、両側緩衝ゴム56,56を介して、第二のアウタ筒部材30における切欠窓46を挟んだ周方向両側部分に対して車両前後方向(ロッド部材60の長さ方向)で対向配置されて、当接突部66の左右方向両端部分が両側緩衝ゴム56,56を介して、第二のアウタ筒部材30に対して当接するようになっている。
かかる構造とされたトルクロッド10において、第一のゴムブッシュ16における第一のインナ軸部材20に取付用ボルト76が挿通されてパワーユニット12に螺着されることで、第一のゴムブッシュ16がパワーユニット12に取り付けられている一方、第二のゴムブッシュ18における第二のアウタ筒部材30の各ボルト挿通孔50に取付用ボルト78が挿通されて車両ボデー14に螺着されることで、第二のゴムブッシュ18が車両ボデー14に取り付けられている。これにより、パワーユニット12が車両ボデー14に対して、トルクロッド10によって弾性連結されている。換言すれば、トルクロッド10によって相互に連結される被連結部材が、パワーユニット12と車両ボデー14であり、パワーユニット12における連結部位と車両ボデー14における連結部位が、トルクロッド10の第一のゴムブッシュ16と第二のゴムブッシュ18の各取付部位によって構成されているのである。なお、このように、第二のゴムブッシュ18を、第二のアウタ筒部材30の外周面上に突設せしめた取付部48,48によって車両ボデー14へ固定する構成を採用することで、例えば圧入固定構造に比して車両ボデー14の構造や形状などの自由度が向上され得る。
そして、車両の加速や減速などに際して、パワーユニット12と車両ボデー14との間に惹起されるトルク反力による相対変位が、パワーユニット12と車両ボデー14との間に跨がって装着されたトルクロッド10によって緩衝的に制限されて、パワーユニット12の車両ボデー14に対する例えば慣性主軸回りの回動が効率的に抑えられるようになっている。その際、例えばトルク反力が、トルクロッド10におけるパワーユニット12への連結部位と車両ボデー14への連結部位とを相互に接近させる方向に発生すると、ロッド部材60には、長さ方向の圧縮力が及ぼされる。その結果、第二のゴムブッシュ18においては、ロッド部材60に固定された第二のインナ軸部材28が、ゴム腕部38,38の弾性変形を伴って第二のアウタ筒部材30に対して後方側へ変位する。
ここにおいて、第二のインナ軸部材28と第二のアウタ筒部材30との離隔距離よりもロッド部材60と第二のアウタ筒部材30との離隔距離の方が小さくされていることから、ロッド部材60の車両後方側端面74が第二のアウタ筒部材30の内周面に当接することで、第二のゴムブッシュ18における第二のインナ軸部材28と第二のアウタ筒部材30との相対的な変位量ひいてはパワーユニット12の車両ボデー14に対するトルク反力による相対変位量が制限されるようになっている。
特に、本実施形態では、ロッド部材60の車両後方側端面74と第二のアウタ筒部材30との対向間に後方緩衝ゴム52が設けられていることから、ロッド部材60が第二のアウタ筒部材30に対して後方緩衝ゴム52を介して当接せしめられる。それ故、ロッド部材60と第二のアウタ筒部材30とが相互に打ち当たることに伴う衝撃や異音の発生が防止され得る。
一方、トルク反力が、トルクロッド10におけるパワーユニット12への連結部位と車両ボデー14への連結部位とを相互に離隔させる方向に発生すると、ロッド部材60には、長さ方向の引張力が及ぼされる。その結果、第二のゴムブッシュ18においては、ロッド部材60に固定された第二のインナ軸部材28が、ゴム腕部38,38の弾性変形を伴って第二のアウタ筒部材30に対して前方側へ変位する。
ここにおいて、第二のインナ軸部材28と第二のアウタ筒部材30との離隔距離よりもロッド部材60の当接突部66と第二のアウタ筒部材30との離隔距離の方が小さくされていることから、当接突部66の車両前方側端面67が第二のアウタ筒部材30の内周面に当接することで、第二のゴムブッシュ18における第二のインナ軸部材28と第二のアウタ筒部材30との相対的な変位量ひいてはパワーユニット12の車両ボデー14に対するトルク反力による相対変位量が制限されるようになっている。
したがって、本実施形態では、当接突部66の車両前方側端面67が、第二のアウタ筒部材30と対向する対向面とされており、当接突部66がロッド部材60から第二のアウタ筒部材30の周方向両側に広がる形状とされていることから、当接突部66の車両前方側端面67も、第二のアウタ筒部材30の周方向両側に広がっている。
すなわち、本実施形態では、ロッド部材60の当接突部66と第二のアウタ筒部材30の内周面における切欠窓46を挟んだ周方向両側部分とが相互に当接する部分とされており、これらが車両前方側の肉抜空所34内で対向して配置されることにより、第二のインナ軸部材28と第二のアウタ筒部材30との相対的な変位量を制限するストッパ機構82が構成されている。要するに、第二のインナ軸部材28に連結されたロッド部材60と第二のアウタ筒部材30とが相互に当接することで、第二のゴムブッシュ18においてロッド部材60の長さ方向の変位量を制限するストッパ機構82が構成されている。
特に、本実施形態では、当接突部66と第二のアウタ筒部材30との車両前後方向の対向間に両側緩衝ゴム56,56が設けられていることから、当接突部66の周方向両端部分が第二のアウタ筒部材30に対して両側緩衝ゴム56,56を介して当接せしめられる。それ故、ロッド部材60と第二のアウタ筒部材30とが打ち当たることに伴う衝撃や異音の発生が防止され得る。
また、本実施形態では、両側緩衝ゴム56,56よりも車両後方側に突出する中央緩衝ゴム58が設けられていることから、当接突部66と両側緩衝ゴム56,56との当接に先立って、当接突部66の周方向中央部分と中央緩衝ゴム58とが相互に当接せしめられる。これにより、ロッド部材60の長さ方向(車両前方側)への外力作用時に段階的な緩衝作用が発揮されるようになっている。特に、当接時の変形歪が大きくなる中央緩衝ゴム58は、凹状の切欠部68の内面に当接するようになっており、かかる切欠部68の内面で中央緩衝ゴム58の変形が規制されることで、中央緩衝ゴム58のばね特性の調節や耐久性の向上などが図られている。
このように、本実施形態では、トルクロッド10への外力の作用時に、ロッド部材60の長さ方向における第二のインナ軸部材28を挟んだ前方または後方で、ロッド部材60が第二のアウタ筒部材30に当接せしめられることから、第二のアウタ筒部材30に対する第二のインナ軸部材28の変位量が長さ方向両側で制限されるようになっている。
以上の如き構造とされた本実施形態のトルクロッド10では、第二のアウタ筒部材30が車両ボデー14に固定されて、第二のインナ軸部材28が第二のアウタ筒部材30内で変位するようにされていることから、前記特許文献1のように第二のアウタ筒部材30が変位するためのスペースを外周側に大きく設ける必要がなく、第二のゴムブッシュ18を車両ボデー14に装着する際に必要な周囲の配設スペースを小さく抑えることができる。
また、本実施形態のトルクロッド10では、ロッド部材60と第二のゴムブッシュ18が別体とされていることから、ロッド部材60と第二のゴムブッシュ18との一方を設計変更したり、相互の組み合わせを異ならせたりすることが可能であり、特性チューニングの効率化や異なる車種間での部分的な部品の共通化なども容易となる。
そして、上述の如き構造とされたトルクロッド10では、ストッパ機構82がロッド部材60における当接突部66と第二のアウタ筒部材30との当接部分において構成されており、ストッパ機構82による当接力がロッド部材60と第二のインナ軸部材28との固定部位に直接作用することを回避できる。それ故、ストッパ機構82に及ぼされる大きな当接力が、第二のインナ軸部材28とロッド部材60との固定部位などへ及ぼす悪影響を効果的に防止することが可能になる。
さらに、かかるロッド部材60における当接突部66と第二のアウタ筒部材30との当接に際しては、これらの対向間に設けられた前方緩衝ゴム54により緩衝作用が発揮される。特に、この前方緩衝ゴム54が、第二のアウタ筒部材30の内周面からの突出寸法が異なる両側緩衝ゴム56,56と中央緩衝ゴム58とを含んで構成されていることから、当接突部66と第二のアウタ筒部材30との当接に際して段階的な緩衝作用が発揮される。これにより、荷重―変位特性が急激に変化することが回避されて、当接突部66と前方緩衝ゴム54とが相互に打ち当たることに伴う異音や振動の発生や乗員の違和感を抑えることが可能になる。また、これら両側緩衝ゴム56,56や中央緩衝ゴム58の形状や大きさ、更には必要に応じて材質までも各別に調節設定することが可能である。それ故、前方緩衝ゴム54を、両側緩衝ゴム56,56と中央緩衝ゴム58とを含んで構成することで、前方緩衝ゴム54によって発揮されるストッパ特性のチューニング自由度が向上され得る。
また、本実施形態では、トルクロッド10に対してパワーユニット12と車両ボデー14とが相互に接近する方向の外力が及ぼされた際に、ロッド部材60の先端面である車両後方側端面74と第二のアウタ筒部材30とが相互に当接することで、パワーユニット12と車両ボデー14との相対的な変位量が制限され得る。特に、ロッド部材60が第二のゴムブッシュ18から直線状に延びているとともに、車両後方側端面74がロッド部材60の中心軸62に対して略直交する方向に広がっていることから、第二のアウタ筒部材30との当接に伴う外力が、ロッド部材60に対して軸方向の圧縮力として効率的に及ぼされる。これにより、ロッド部材60に惹起される曲げや剪断の応力を抑えて、ロッド部材60の部材強度を一層効率的に利用することが可能になり、耐荷重性能の更なる向上が図られ得る。
また、本実施形態では、トルクロッド10の長さ方向両端部分に第一のゴムブッシュ16と第二のゴムブッシュ18とが設けられており、第一のゴムブッシュ16よりも第二のゴムブッシュ18の方が外寸が大きくされて大きな防振性能が付与されている。かかる第二のゴムブッシュ18において、ロッド部材60と第二のインナ軸部材28との固定構造およびロッド部材60における当接突部66と第二のアウタ筒部材30との直接的な当接によるストッパ機構82を採用したことで、大型の第二のゴムブッシュ18における配設スペースの縮小とストッパ荷重性能の向上が一層効率的に享受され得る。
さらに、本実施形態において、第二のアウタ筒部材30の切欠窓46にロッド部材60が差し入れられていることから、第二のゴムブッシュ18からのロッド部材60の突出寸法ひいてはトルクロッド10の配設スペースを小さく抑えることができる。なお、ロッド部材60を第二のゴムブッシュ18から取り外す際にも、切欠窓46を通じて、ロッド部材60を第二のゴムブッシュ18の上方へ向けて引き抜くようにすることも可能となる。
以上、本発明の実施形態について詳述してきたが、これはあくまでも例示であって、本発明は、かかる実施形態に関する具体的な記載によって、何等限定的に解釈されるものではない。
たとえば、前記実施形態では、トルクロッド10に対して車両後方側への外力(パワーユニット12と車両ボデー14とが相互に接近する方向への外力)が及ぼされた際に、ロッド部材60の先端面である車両後方側端面74と第二のアウタ筒部材30とが当接してパワーユニット12と車両ボデー14との相対的な変位量が制限されるようになっていたが、かかる態様に限定されるものではない。すなわち、トルクロッド10に対して上記方向の外力が及ぼされた際に、第二のインナ軸部材28と第二のアウタ筒部材30とが相互に当接することでパワーユニット12と車両ボデー14との相対的な変位量が制限されるようになっていてもよいし、或いは上記方向の外力が及ぼされた際には、パワーユニット12と車両ボデー14との相対的な変位量が制限されなくてもよい。
さらに、本発明において、第二のアウタ筒部材30に設けられる切欠窓46は必須なものではない。すなわち、例えばロッド部材60が湾曲形状とされて、ロッド部材60の長さ方向他方の端部が、第二のアウタ筒部材30の車両前方側の壁部を乗り越えるようにして第二のアウタ筒部材30内に配置されるようになっていてもよい。
更にまた、本発明において、第一のゴムブッシュ16は何等の限定なく公知のものが適宜に採用可能であり、例えばボールジョイントや摺動スリーブなどを採用することも可能である。また、第二のゴムブッシュ18におけるロッド部材60と第二のインナ軸部材28との連結構造は、例示のボルト固定による他、溶接やリベット、かしめ固定などの公知の各種連結構造が採用可能である。
また、本発明において、第一のゴムブッシュ16は必須なものではないが、第一のゴムブッシュ16が設けられる場合であっても、前記実施形態のように第一のアウタ筒部材22(ロッド部材60)に第一のゴム弾性体24の一体加硫成形品が圧入される態様に限定されるものではなく、第一のゴムブッシュ16は、第一のインナ軸部材20と第一のアウタ筒部材22を備える第一のゴム弾性体24の一体加硫成形品を、ロッド部材60の円筒形状のアームアイへ圧入固定して形成することなども可能である。
なお、前記実施形態では、第一のゴムブッシュ16と第二のゴムブッシュ18が設けられて、第一のゴムブッシュ16よりも第二のゴムブッシュ18の方が外寸が大きくされていたが、これら第一のゴムブッシュ16と第二のゴムブッシュ18は略同じ大きさとされてもよいし、第二のゴムブッシュ18よりも第一のゴムブッシュ16の方が外寸が大きくされてもよい。また、第一のゴムブッシュ16においても、第二のゴムブッシュ18と同様の構造が採用されてもよい。すなわち、第一のゴムブッシュ16がロッド部材60とは別部品とされて、ロッド部材60に対して第一のインナ軸部材20が固定されるとともに、ロッド部材60と第一のアウタ筒部材22とで、第一のインナ軸部材20と第一のアウタ筒部材22との相対的な変位量が制限されるストッパ機構が構成されるようになっていてもよい。したがって、トルクロッド10においてストッパ機構が設けられるゴムブッシュは、第一のゴムブッシュ16と第二のゴムブッシュ18との一方でもよいし、両方に設けられてもよい。
また、前記実施形態では、緩衝ゴム(前方緩衝ゴム54)が、第二のゴム弾性体32と一体形成されていたが、前方緩衝ゴム54を構成する両側緩衝ゴム56,56及び/又は中央緩衝ゴム58を、例えば第二のゴム弾性体32とは別に形成してロッド部材60に加硫接着したり後固着することも可能である。さらに、前記実施形態では、中央緩衝ゴム58が、両側緩衝ゴム56,56よりも後方まで突出していたが、例えば両側緩衝ゴム56,56の方が中央緩衝ゴム58よりも後方まで突出していてもよい。更にまた、これら両側緩衝ゴム56,56や中央緩衝ゴム58の材質をそれぞれ異ならせることも可能であり、これにより緩衝ゴム(前方緩衝ゴム54)のチューニング自由度が更に向上され得る。なお、両側緩衝ゴム56,56の形状や大きさは相互に等しくする必要はなく、両側緩衝ゴム56,56および中央緩衝ゴム58の形状や大きさを相互に異ならせることも可能であり、また両側緩衝ゴム56や中央緩衝ゴム58そのものを段差部をもって部分的に突出高さを異ならせて順次の当接面を形成することで、例えば三段階以上の立ち上がり特性(荷重―変位特性)を設定することもできる。
10:トルクロッド、18:第二のゴムブッシュ(ゴムブッシュ)、28:第二のインナ軸部材(インナ軸部材)、30:第二のアウタ筒部材(アウタ筒部材)、32:第二のゴム弾性体(ゴム弾性体)、34,36:肉抜空所、46:切欠窓、52:後方緩衝ゴム(当接ゴム)、54:前方緩衝ゴム(緩衝ゴム)、56:両側緩衝ゴム、58:中央緩衝ゴム、60:ロッド部材、64:ボルトねじ穴(ロッド部材におけるインナ軸部材への固定部位)、66:当接突部、67:車両前方側端面(当接突部のアウタ筒部材への対向面)、74:車両後方側端面(ロッド部材の長さ方向の先端面)、82:ストッパ機構
Claims (6)
- ロッド部材の長さ方向の端部にゴムブッシュを備えていると共に、該ゴムブッシュにおける該ロッド部材の長さ方向の変位量を制限するストッパ機構が設けられたトルクロッドにおいて、
前記ゴムブッシュが、インナ軸部材と、アウタ筒部材と、それらインナ軸部材とアウタ筒部材とを連結するゴム弾性体とを含んで構成されており、前記ロッド部材の長さ方向の端部が別部品からなる該ゴムブッシュの該インナ軸部材に固定されている一方、
該ロッド部材には、該ゴムブッシュの該インナ軸部材への固定部位よりも該ロッド部材の長さ方向の中央側に位置して、該ゴムブッシュの該インナ軸部材と該アウタ筒部材との対向面間に差し入れられる当接突部が設けられており、該当接突部が該ロッド部材の長さ方向で対向配置された該アウタ筒部材に対して、該アウタ筒部材の内周面に設けられた緩衝ゴムを介して当接可能とされることで前記ストッパ機構が構成されていると共に、
該当接突部の該アウタ筒部材への対向面が該アウタ筒部材の周方向両側に広がっており、該緩衝ゴムが、該アウタ筒部材の内周面から該当接突部の周方向中央部分に向かって突出する中央緩衝ゴムと、該アウタ筒部材の内周面から該当接突部の周方向両側部分に向かって突出する両側緩衝ゴムとを有しており、該ロッド部材の長さ方向への外力作用時において該中央緩衝ゴムと該両側緩衝ゴムとの一方が他方よりも先に該当接突部へ当接されるようになっていることを特徴とするトルクロッド。 - 前記ロッド部材の長さ方向の両端部において相互に外寸が異なるゴムブッシュを備えており、外寸が大きい方の該ゴムブッシュにおいて、前記ストッパ機構が構成されている請求項1に記載のトルクロッド。
- 前記ゴムブッシュの前記アウタ筒部材は、軸方向端縁に開放された切欠窓を有しており、該ゴムブッシュの前記インナ軸部材に固定された前記ロッド部材が、該切欠窓に差し入れられた状態で該アウタ筒部材の内外に延びて配設されていると共に、
前記当接突部が該ロッド部材から幅方向両側に突出して形成されている請求項1又は2に記載のトルクロッド。 - 前記ロッド部材の端部が、前記ゴムブッシュの前記インナ軸部材の軸方向端面に重ね合わされてボルト固定されている請求項1〜3の何れか1項に記載のトルクロッド。
- 前記ゴムブッシュには、前記ロッド部材の長さ方向で前記インナ軸部材を挟んで位置する両側部分において、それぞれ肉抜空所が設けられており、
該インナ軸部材に対して該ロッド部材の長さ方向の中央側に位置する該肉抜空所に対して前記当接突部が差し入れられている請求項1〜4の何れか1項に記載のトルクロッド。 - 前記ロッド部材の長さ方向の先端面が、前記ゴムブッシュの前記アウタ筒部材に対して、該ロッド部材の長さ方向で対向配置されており、該アウタ筒部材の内周面に設けられた当接ゴムを介して、該ロッド部材の先端面が該アウタ筒部材へ当接可能とされている請求項1〜5の何れか1項に記載のトルクロッド。
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|---|---|---|---|---|
| CN112677725A (zh) * | 2019-10-17 | 2021-04-20 | 博戈橡胶塑料(株洲)有限公司 | 一种汽车抗扭拉杆总成 |
-
2017
- 2017-09-15 JP JP2017178088A patent/JP2019052725A/ja active Pending
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|---|---|---|---|---|
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