説明の明確化のため、以下の記載及び図面は、適宜、省略、及び簡略化がなされている。なお、各図面において、同一の要素には同一の符号が付されており、必要に応じて重複説明は省略されている。
まず、図1に実施の形態1にかかる半導体装置1のレイアウトの概略図を示す。図1に示すレイアウトは、実施の形態1にかかる半導体装置1の半導体チップ全体のレイアウトを示すものである。図1に示すように、実施の形態1にかかる半導体装置1は、半導体チップの外周に沿ってIOセル10が並ぶように、IOセル10が配置される。なお、IOセル10は、必ずしも、半導体チップの外周全体に亘って配置されている必要はなく、パッド配置位置に応じて離れて配置されていても良い。
また、IOセル10にはパッド11が設けられている。IOセル10のパッド11を除く部分には、周回配線12が設けられる。また、半導体装置1は、IOセル10に囲まれる領域に内部ロジック形成領域13を有する。
この周回配線12は、例えば、電源配線及び接地配線を含むものである。図1では、周回配線12を半導体チップの外周に沿って半導体チップを周回するように周回配線12を設ける例を示したが、周回配線12は、必ずしも、半導体チップを1周するように形成されている必要はない。例えば、周回配線12は、半導体チップを周回する方向に延在していれば良く、途中で分離されていても構わない。この周回配線12には、図示しないパッド、或いは、電源回路から電源電圧或いは接地電圧が供給されている。
続いて、実施の形態1にかかるIOセル10の詳細について説明する。図2に実施の形態1にかかるIOセル10のレイアウトの概略図を示す。図2に示すように、IOセル10は、パッド11とIOロジック形成領域14とを有する。実施の形態1にかかるIOセル10では、パッド11とIOロジック形成領域14とが重ならないように配置される。また、IOロジック形成領域14には、バッファ回路等を構成する回路が形成される。図12に示す例では、回路を構成するトランジスタの上層に形成される配線層によりトランジスタが図示されない状態となっている。また、図2に示すように、IOロジック形成領域14には、周回電源配線12v及び周回接地配線12gが形成される。周回電源配線12v及び周回接地配線12gは、図1の周回配線12をより詳細に記載したものである。また、図2では、最上層の配線層に形成される配線のみが図示されている。
実施の形態1にかかる半導体装置1では、IOセル10における周回電源配線12v及び周回接地配線12gの配線方法に特徴の1つを有する。この周回電源配線12v及び周回接地配線12gは、隣り合う位置に配置される他のIOセル10の周回電源配線12v及び周回接地配線12gと連続するように形成される。以下の説明では、周回電源配線12v及び周回接地配線12gをグローバル配線と称し、IOロジック形成領域14内においてトランジスタ等の回路素子間を接続するローカル配線と区別する。以下では、IOセル10のグローバル配線の配線構造についてより詳細に説明する。
なお、以下の説明では、半導体チップの外周辺に直交する方向を第1の方向(例えば、Y方向)、半導体チップの外周辺に平行する方向を第2の方向(例えば、X方向)、半導体チップの厚み方向を第3の方向(例えば、Z方向)として説明を行う。また、第1の方向と第2の方向は互いに直交する方向を示すものとする。
図3に実施の形態1にかかるIOセルのIOロジック形成領域14のトランジスタのレイアウトの概略図を示す。図3に示す例は、IOロジック形成領域14の一部を示すものであり、IOロジック形成領域14では、図3に示したレイアウト構造でトランジスタが設けられる。図3に示すように、実施の形態1にかかるIOセル10では、N型ウェル領域20と、P型ウェル領域23とがY方向に交互に配置される。そして、N型ウェル領域20内にはP型拡散領域21が形成され、P型ウェル領域23内にはN型拡散領域24が形成される。P型拡散領域21及びN型拡散領域24は、トランジスタのソース又はドレインを構成するものである。また、図面上下方向に並ぶ2つの拡散領域を跨ぎ、かつ、それぞれの拡散領域を分割するようにゲート電極26が形成される。つまり、N型ウェル領域20にはPMOSトランジスタが形成され、P型ウェル領域23にはNMOSトランジスタが形成される。また、N型ウェル領域20及びP型ウェル領域23上にはウェルコンタクト配線27及びウェルコンタクト28が形成され、ウェルコンタクト配線27及びウェルコンタクト28を介してウェルへの電源供給が行われる。
また、図3に示す例では、実施の形態1にかかるIOセル10では、トランジスタがY方向に並ぶトランジスタ列が4列、NMOSトランジスタとPMOSトランジスタにより構成されるインバータがX方向に並ぶインバータ行が3行となる。このトランジスタ列の列数及びインバータ行の行数は、IOセル10の能力に応じて適宜設定することができる。また、図3に示す例では、N型ウェル領域20とP型ウェル領域23との境界線に沿ってPMOSトランジスタとNMOSトランジスタとが並ぶレイアウトを示した。このようなレイアウトとすることで、トランジスタによりインバータを構成する場合にゲート電極26の配置面積を抑制することができる。なお、インバータは、バッファ回路の構成要素の1つである。
また、図3に示すように、P型拡散領域21上にはコンタクト22が配置され、N型拡散領域24上にはコンタクト25が配置される。各拡散領域は、コンタクトにより、上層に形成されるローカル配線等に接続される。なお、各拡散領域とローカル配線との接続にはコンタクトだけでなく、ビアを含む配線構造を用いることもできる。
実施の形態1にかかるIOセル10では、トランジスタが形成される半導体基板に最も近い配線からZ方向に向かって第1のローカル配線層、第2のローカル配線層、第1のグローバル配線層、第2のグローバル配線層、第3のグローバル配線層を有する。つまり、実施の形態1にかかるIOセル10は5層の配線層により配線が形成される。ここで、第1のローカル配線及び第2のローカル配線は、IOセル10内のトランジスタを接続するための配線層であるため、ここでは説明を省略する。一方、第1のグローバル配線層、第2のグローバル配線層及び第3のグローバル配線層により構成されるグローバル配線層における配線構造は、実施の形態1にかかる半導体装置1の特徴の1つであるため、以下のではこのグローバル配線層についてより詳細に説明する。
実施の形態1にかかる半導体装置1は、IOセル10上のグローバル配線層に関して、第1の電源が供給される複数の第1の電源配線と第2の電源が供給される複数の第2の電源配線とが第1の方向(例えば、Y方向)に交互に配置される第1の配線層と、第1の電源が供給され、複数の第1の電源配線のうち隣り合う第1の電源配線とビアにより接続される第3の電源配線が配置される第2の配線層と、を有する。そして、実施の形態1にかかる半導体装置1では、第1の電源配線、前記第2の電源配線、及び、第3の電源配線が、いずれもY方向と直交する第2の方向(例えば、X方向)に延在するように形成される。また、実施の形態1にかかる半導体装置1では、第2の配線層に、第2の電源が供給され、複数の第2の電源配線のうち隣り合う第2の電源配線とビアにより接続される第4の電源配線が配置される。
ここで、実施の形態1にかかる半導体装置1では、第1のグローバル配線層により第1の配線層を構成し、第2のグローバル配線層及び第3のグローバル配線層により第2の配線層を構成する。また、電源電圧が第1の電源から供給され、接地電圧が第2の電源から供給されるものとする。
上記グローバル配線について、グローバル配線層毎のレイアウトを示して、詳細に説明する。まず、図4に実施の形態1にかかるIOセル10の第1のグローバル配線層のレイアウトの概略図を示す。
図4に示すように、実施の形態1にかかるIOセル10では、第1のグローバル配線層には、第1の電源配線(例えば、第1層電源配線31)及び第2の電源配線(第1層接地配線32)が配置される。第1層電源配線31には電源電圧が供給され、第1層接地配線32には、接地電圧が供給される。第1層電源配線31は、ビア30により図3に示したPMOSトランジスタのソースと接続される。また、第1層接地配線32は、ビア30により図3に示したNMOSトランジスタのソースと接続される。なお、第1層電源配線31及び第1層接地配線32と、トランジスタとは、ビア30を含むスタックビア、或いは、ローカル配線層と他のビアを含む配線構造により電気的に接続される。
第1層電源配線31及び第1層接地配線32は、X方向と平行する方向に延在するように形成される配線である。第1層電源配線31は、主にN型ウェル領域20の上層を覆うように配置され、第1層接地配線32は、主にP型ウェル領域23の上層を覆うように配置される。そして、X方向と平行する辺を第1層電源配線31及び第1層接地配線32の側面とすると、第1層電源配線31及び第1層接地配線32は、少なくとも一方の側面に沿って凹凸を有する。また、図4に示すように、第1層電源配線31の凸部と第1層接地配線32の凹部は、互いに噛み合うように形成される。つまり、第1層電源配線31及び第1層接地配線32は、互いの凹凸部が噛み合うように配置される。
また、図4に示すように、第1層電源配線31の凸部の先端は、第1層電源配線31の下部に形成されるN型ウェル領域20に隣接するP型ウェル領域23の上層に形成される。また、第1層接地配線32の凸部の先端は、第1層接地配線32の下部に形成されるP型ウェル領域23に隣接するN型ウェル領域20の上部に位置するように形成される。つまり、第1層電源配線31及び第1層接地配線32の凸部の先端は、N型ウェル領域20とP型ウェル領域23との境界線のZ方向の延長線を越えた位置に形成される。
また、別の観点では、第1層電源配線31及び第1層接地配線32は、側面に配線が櫛歯状に突出した形状を有し、第1層電源配線31の櫛歯と第1層接地配線32の櫛歯とが互いに噛み合うように形成される。
続いて、図5に実施の形態1にかかるIOセルの第2のグローバル配線層のレイアウトの概略図を示す。図5に示すように、第2のグローバル配線層には、第2層電源配線41及び第2層接地配線42が配置される。第2層電源配線41には第1の電源が供給され、第2層接地配線42には第2の電源が供給される。図5に示す例では、第2層電源配線41及び第2層接地配線42は、それぞれ2本の配線が1つの配線対となるように形成されている。詳細は後述するが、実施の形態1にかかる半導体装置1では、第2のグローバル配線層において、1つの配線対として配置される第2層電源配線41を第3のグローバル配線層に形成される配線で接続することで1つの第3の電源配線とする。第2層接地配線42についても、1つの配線対として配置される第2層接地配線42を第3のグローバル配線層に形成される配線で接続することで1つの第4の電源配線とする。つまり、図5では、2つの配線で形成される配線対は、1つの配線とみなすことができる。また、図5に示すように、第2のグローバル配線層では、異なる電圧が供給される配線対がY方向に交互に配置される。
図5に示すように、第2層電源配線41は、ビア40を介して第1のグローバル配線層において隣り合う第1層電源配線31と接続される。また、第2層接地配線42は、ビア40を介して第1のグローバル配線層において隣り合う第1層接地配線32と接続される。ここで、実施の形態1にかかる半導体装置1では、第1のグローバル配線層に形成される配線と、第2のグローバル配線層に形成される配線と、を接続するビア40は、第1層電源配線31及び第1層接地配線32の凸部の先端付近に配置される。
続いて、図6に実施の形態1にかかるIOセルの第3のグローバル配線層のレイアウトの概略図を示す。図6に示すように、第3のグローバル配線層には、第3層電源配線51及び第3層接地配線52が配置される。第3層電源配線51には第1の電源が供給され、第3層接地配線52には第2の電源が供給される。図6に示す例では、第3層電源配線51及び第3層接地配線52は、それぞれ2本の配線が1つの配線対となるように形成されている。第3層電源配線51は、配線対を構成する2つの配線がそれぞれビア50を介して第2層電源配線41と接続される。つまり、第2層電源配線41及び第3層電源配線51は、同電圧が供給される配線であり、1つの第3の電源配線として機能する。第3層接地配線52は、配線対を構成する2つの配線がそれぞれビア50を介して第2層電接地線42と接続される。つまり、第2層接地配線42及び第3層接地配線52は、同電圧が供給される配線であり、1つの第4の電源配線として機能する。つまり、図6では、2つの配線で形成される配線対は、1つの配線とみなすことができる。また、図5に示すように、第3のグローバル配線層では、異なる電圧が供給される配線対がY方向に交互に配置される。
ここで、第2のグローバル配線層に形成される配線と第3のグローバル配線層に形成される配線とを接続するビア50は、できるだけ多く配置することが望ましい。ビア50をできるだけ多く配置することで、第3の電源配線及び第4の電源配線の抵抗値を低減できるためである。
続いて、実施の形態1にかかる半導体装置1のグローバル配線層を中心とした断面構造について説明する。なお、以下で記述するグローバル配線層を中心とした断面構造の説明では、ウェルコンタクト配線27、及び、ウェルコンタクト28等のローカル配線層に形成される配線の説明は省略する。図7に図6のVII−VII線に沿ったIOセルの断面図を示す。図7に示すように、実施の形態1にかかる半導体装置1では、半導体基板SUBの上層にN型ウェル領域20及びP型ウェル領域23が形成される。そして、N型ウェル領域20内にP型拡散領域21が形成され、P型ウェル領域23内にN型拡散領域24が形成される。そして、N型拡散領域24は、コンタクト25及びビア30を含む配線構造を介して第1層接地配線32に接続される。P型拡散領域21は、コンタクト22及びビア30を含む配線構造を介して第1層電源配線31に接続される。
そして、図7に示すように、VII−VII線に沿った断面における第1のグローバル配線層では、第1層電源配線31の方が第1層接地配線32よりも配線幅(Y方向の配線幅)が広く形成される。また、VII−VII線に沿った断面における第2のグローバル配線層では、第2層電源配線41により構成される配線対が第1層接地配線32の上部に形成され、第2層接地配線42により形成される配線対が第1層電源配線31の上部に形成される。また、第2層電源配線41により構成される配線対の合計配線幅と、第2層接地配線42により構成される配線対の合計配線幅は、ほぼ等しい幅で形成される。
そして、図7に示すように、第2のグローバル配線層において配線対を構成する2つの配線は、第3のグローバル配線層に形成される同電圧が供給される配線により接続される。より具体的には、2つの第2層電源配線41は、第3層電源配線51により接続され、2つの第2層接地配線42は、第3層接地配線52により接続される。
図8に図6のVIII−VIII線に沿ったIOセルの断面図を示す。図8に示すように、VIII−VIII線に沿った断面においても半導体基板SUB上に形成されるトランジスタの構造は同じであるため、ここでは説明を省略する。
図8に示すように、VIII−VIII線に沿った断面における第1のグローバル配線層では、第1層接地配線32の方が第1層電源配線31よりも配線幅(Y方向の配線幅)が広く形成される。また、VIII−VIII線に沿った断面における第2のグローバル配線層では、第2層電源配線41により構成される配線対が第1層接地配線32の上部に形成され、第2層接地配線42により形成される配線対が第1層電源配線31の上部に形成される。また、第2層電源配線41により構成される配線対の合計配線幅と、第2層接地配線42により構成される配線対の合計配線幅は、ほぼ等しい幅で形成される。
そして、図8に示すように、第2のグローバル配線層において配線対を構成する2つの配線は、第3のグローバル配線層に形成される同電圧が供給される配線により接続される。より具体的には、2つの第2層電源配線41は、第3層電源配線51により接続され、2つの第2層接地配線42は、第3層接地配線52により接続される。
図7及び図8に示すように、実施の形態1にかかる半導体装置1では、グローバル配線層においては、トランジスタの上部において、異なる電圧の電源が供給される配線が半導体チップの鉛直方向(例えば、Z方向)に積層される構造を有する。
上記配線構造をより詳細に説明するために、図9に実施の形態1にかかるIOセルの第1のグローバル配線層から第3のグローバル配線層の電源配線の構造を示す斜視図を示す。図9に示すように、実施の形態1にかかる半導体装置では、第1のグローバル配線から第3のグローバル配線に形成される配線は全て第2の方向に延在するように形成される。そして、第1のグローバル配線層において縦方向(Y方向)に隣接する同電位の第1層電源配線31は、第2のグローバル配線層及び第3のグローバル配線層に形成される第2層電源配線41及び第3層電源配線51により接続される。また、異なる配線層に形成される配線はビア40、50により接続される。
上記説明より、実施の形態1にかかる半導体装置1では、IOセル10内に電源を供給する電源配線を全て半導体チップの外周辺に平行するX方向に延在するように形成しながら、異なる電圧が与えられる配線を挟んで隣り合う配線を相互に接続する。これにより、実施の形態1にかかる半導体装置1では、半導体チップを周回するように配置される電源配線及び接地配線の並列数を増加させて周回配線の抵抗値を小さくすることができる。
以下では、周回配線の抵抗値の低減効果についてより詳細に説明する。そこで、図10に比較例にかかる半導体装置100の電源配線及び接地配線の構造を示す斜視図を示す。図10に示すように、比較例にかかる半導体装置100では、半導体チップの周回方向(例えば、X方向)に延在する第1の電源配線111A、第2の電源配線111Bを有する。この第1の電源配線111Aと第2の電源配線111Bは、X方向とは直交するY方向に交互に配置される。そして、半導体装置100では、異なる位置に形成される第1の電源配線111Aを第1の電源配線112Aにより接続する。また、半導体装置100では、異なる位置に形成される第2の電源配線111Bを第2の電源配線112Bにより接続する。なお、第1の電源配線111Aと第1の電源配線112Aは、ビア121A及び接続配線122Aにより構成される配線構造により接続される。また、第2の電源配線111Bと第2の電源配線112Bは、ビア121B及び接続配線122Bにより構成される配線構造により接続される。
上述したように、比較例にかかる半導体装置100は、異なる配線層に直交する方向に延在する配線を設けることで、同一配線層内において離れた配置される電源配線の間を接続する。そのため、比較例にかかる半導体装置100では、電源配線の並列数が実施の形態1にかかる半導体装置1よりも少なく、配線抵抗を低減できない問題がある。
続いて、実施の形態1にかかる半導体装置1における配線抵抗と、比較例にかかる半導体装置100における配線抵抗と、を数値により比較する。そこでまず、電源配線の抵抗値を計算するための条件を以下のように定義する。なお、この検討では、比較例にかかる半導体装置の第1の電源配線111Aと第2の電源配線111BはX方向に延在するように配置し、第1の電源配線112Aと第2の電源配線112BはY方向に延在するように配置するものとする。
IOセルの幅(X方向の幅):50[μm]
IOロジック形成領域14の高さ(Y方向の幅):100[μm]
電源配線に割り当てられる高さ(Y方向の幅):50[μm]
接地配線に割り当てられる高さ(Y方向の幅):50[μm]
IOロジック形成領域14の面積:2500[μm2]
IOロジック形成領域14の動作電流:50[μA]
第1のグローバル配線層の配線1本当たりのY方向の配線幅:1.0[μm]
第1のグローバル配線層の配線のY方向の配線間隔:2.0[μm]
第2、第3のグローバル配線層の配線1本当たりのY方向の配線幅:1.0[μm]
第2、第3のグローバル配線層の配線のY方向の配線間隔:0.5[μm]
グローバル配線層の配線のシート抵抗:0.5[Ω/□]
ビア1個当たりの電流許容値:100[μA]
ビアサイズ:0.1[μm/□]
ビアの抵抗値:15[Ω]
第1のグローバル配線層の配線のX方向の配線幅:1.0[μm]
第1のグローバル配線層の配線のX方向の配線間隔:2.0[μm]
第1のグローバル配線層の配線の凸部1つ当たりのビア40の数:2[個]
第1のグローバル配線層の配線の凸部1つ当たりのビア40の配置可能数:2[個]
第1のグローバル配線層の配線の凸部1つ当たりのY方向の長さ:4.0[μm]
第2、第3のグローバル配線層間のビア50の配置間隔:0.1[μm]
まず、上記条件における周回電源配線の電流許容量を考える。上記条件より、IOセル1個当たりの電流密度は、(1)式により導き出せる。
電流密度=IOロジック形成領域14の動作電流/IOロジック形成領域14の面積
=50[μA]/2500[μm2]
=0.02[μA/μm2] ・・・ (1)
次いで、ビア1個当たりの許容面積Sを(2)式に基づき算出する。
許容面積S=ビア1当たりの電流許容値/IOロジック形成領域14の電流密度
=100[μA]/0.02[μA/μm2]
=5000[μm2]
IOセル10では、第1のグローバル配線層と第2のグローバル配線層とを接続するビア40の個数が最も少なくなる。そこで、IOセル10内のビア40の数を算出する。まず、IOセルの高さ方向(Y方向)のビアの数について考える。上記条件より、IOロジック形成領域14の高さ方向に並べることができる第1のグローバル配線層の配線の本数は、(3)式により導き出せる。
第1のグローバル配線層の配線の本数
=50[μm]/(1.0[μm]+2.0[μm])
=16.6667 ・・・ (3)
ここで、配線の本数は、必ず整数となるため、(3)式から第1のグローバル配線層の配線の本数は、16本となる。そして、この16本の配線は、それぞれ両側面に沿ってビア40が配置される。そのため、IOロジック形成領域14では、ビア40は、Y方向に16個並ぶとことになる。
次いで、IOロジック形成領域14の幅方向(X方向)のビアの数について考える。上記条件より、IOロジック形成領域14の幅方向に並べることができる凸部の数は、(4)式により導き出せる。
幅方向に並べることができる凸部の数
=50[μm]/(1.0[μm]+2.0[μm])
=16.6667 ・・・(4)
ここで、凸部の数は必ず整数となるため、(4)式から幅方向に並べることができる凸部の数は、16個となる。そして、この16個の凸部には、それぞれ2個のビア40が配置される。そのため、IOロジック形成領域14では、ビア40は、X方向に32個並ぶとことになる。
上記計算より、IOロジック形成領域14には、16[個]×32[個]=512[個]のビア40が配置されることが分かる。上記計算と同様に、比較例にかかる半導体装置100のIOセルに設けられるIOロジック形成領域のビア40の数を算出すると、比較例にかかる半導体装置100では、1つのIOロジック形成領域当たり4096個のビア40が設けられることになる。
そして、上記条件より、ビア1個当たりの電流許容量は100μAであるため、ビアの個数と電流許容量との積から1つのIOロジック形成領域に供給可能な電流量を算出する。この計算結果をまとめた表を図11に示す。図11に示すように、実施の形態1にかかるIOロジック形成領域14では51.2mA、比較例にかかる半導体装置100のIOロジック形成領域では409.6mAとなる。一方、上記条件のIOロジック形成領域14の動作電流は、50[μA]である。つまり、実施の形態1にかかる半導体装置1は、比較例にかかる半導体装置100よりもIOロジック形成領域14に流すことができる電流量は少ないものの、十分な電流許容量を有していることが分かる。
続いて、実施の形態1にかかる半導体装置1と比較例にかかる半導体装置100のグローバル配線の配線抵抗について考える。まず、X方向の配線抵抗について考える。X方向の配線抵抗は、各グローバル配線層においてY方向に並ぶ配線の本数に依存する。つまり、X方向の配線抵抗は、X方向に延在する配線の並列抵抗を考えればよい。そこで、図12に実施の形態1にかかるIOセルと比較例にかかる半導体装置のIOセルにおけるグローバル配線層の横方向(X方向)の配線数と配線抵抗との関係を示した表を示す。図12に示すように、比較例にかかる半導体装置100では、第2のグローバル配線層と第3のグローバル配線層にのみX方向に延在する配線が設けられる。ここで、比較例にかかる半導体装置100のIOロジック形成領域では、(3)式から算出されるように、各配線層に16本の配線が設けられる。一方、実施の形態1にかかる半導体装置1では、第1のグローバル配線層にX方向に延在する配線が8本、第2のグローバル配線層と第3のグローバル配線層にX方向に延在する配線が16本ずつ配置される。そのため、X方向の配線抵抗は、配線数が多い実施の形態1にかかる半導体装置1の方が小さくなる。
次いで、図13に実施の形態1にかかるIOセルと比較例にかかる半導体装置のIOセルにおけるグローバル配線層の縦方向(Y方向)の配線数と配線抵抗との関係を示した表を示す。図13に示すように、比較例にかかる半導体装置100では、第1のグローバル配線層にのみY方向に延在する配線が設けられる。ここで、比較例にかかる半導体装置100のIOロジック形成領域では、(3)式から算出されるように、第1のグローバル配線層に16本の配線が設けられる。一方、実施の形態1にかかる半導体装置1では、第1のグローバル配線層にX方向に延在する配線が16本配置される。また、実施の形態1にかかる半導体装置1は、第1のグローバル配線層と第2のグローバル配線層と間の第1のビア層内に配置されるビアの個数が2個、第2のグローバル配線層と第3のグローバル配線層と間の第2のビア層内に配置されるビアの個数が250個配置される。
ここで、第2のビア層内のビアの数は、(5)式に基づき算出される。
第2のビア層内のビアの数=IOセルの幅/(ビアサイズ+ビアの配置間隔)
=50[μm]/(0.1[μm]+0.1[μm])
=250[個] ・・・ (5)
そして、実施の形態1にかかる半導体装置1は、隣り合う同電圧の配線の接続に多くのビアを要するため、比較例にかかる半導体装置100よりも高い配線抵抗となる。図13に示した例では、実施の形態1にかかる半導体装置1のY方向の配線抵抗は、比較例にかかる半導体装置100のY方向の配線抵抗に対して約6.6倍の大きさとなる。
上記検討から、実施の形態1にかかる半導体装置1は、周回配線が延在するX方向の並列数を多くすることができるため、X方向の配線抵抗は比較例にかかる半導体装置100よりも小さくできる。一方、実施の形態1にかかる半導体装置1は、Y方向に延在する配線を有していないため、Y方向の配線抵抗については、比較例にかかる半導体装置100よりも高くなる。
しかしながら、近年の半導体装置では、1つの半導体チップに搭載されるIOセル10の数が多くなっている。つまり、近年の半導体装置では、1つの周回配線に接続されるIOセルの数が増加している。上記検討から、実施の形態1にかかるIOセル10では、X方向の配線抵抗が小さく、Y方向の配線抵抗が大きい。そして、IOセル10を並べる数を増やした場合、周回配線の距離が伸びるため、X方向の配線抵抗は増加し、Y方向の配線抵抗は並列数の増加に起因して小さくなる傾向がある。
そこで、以下では、並べられるIOセル10の数に対する配線抵抗について検討する。そこで、図14に比較例にかかる半導体装置において周回配線に接続されるIOセルの数と電源配線の抵抗値の関係を示した表を示し、図15に実施の形態1にかかる半導体装置において周回配線に接続されるIOセルの数と電源配線の抵抗値の関係を示した表を示す。
図14に示すように、比較例にかかる半導体装置100では、周回配線に接続されるIOセルの数が増加すると、X方向の配線抵抗は単調増加し、Y方向の配線抵抗は単調減少となる。そして、比較例にかかる半導体装置100では、X方向の配線抵抗とY方向の配線抵抗の合計抵抗は、単調増加となる。これは、X方向の配線抵抗の増加量をY方向の配線抵抗の減少量が常に下回るためである。
一方、図15に示すように、実施の形態1にかかる半導体装置1でも周回配線に接続されるIOセルの数が増加すると、X方向の配線抵抗は単調増加し、Y方向の配線抵抗は単調減少となる。そして、実施の形態1にかかる半導体装置1では、X方向の配線抵抗とY方向の配線抵抗の合計抵抗は、周回配線に接続されるIOセルの数が4個までは単調減少となり、周回配線に接続されるIOセルの数が5個以上になると単調増加となる。これは、IOセル10の並列数が4個までは、Y方向の配線抵抗の減少量がX方向の配線抵抗の増加量を上回るためである。
上記図14に示した合計抵抗と、図15に示した合計抵抗とを比較したグラフを図16に示す。図16に示すように、実施の形態1にかかる半導体装置1は、合計抵抗がIOセル10の並列数が少ない場合は、比較例にかかる半導体装置100よりも抵抗値が高い、しかし、並列数が8個以上になると、実施の形態1にかかる半導体装置1の合計抵抗は、比較例にかかる半導体装置100の合計抵抗を下回る。これは、実施の形態1にかかる半導体装置1の合計抵抗の増加率が比較例にかかる半導体装置100の合計抵抗の増加率よりも小さいためである。そして、IOセル10の並列数が20個になった時点では、実施の形態1にかかる半導体装置1の合計抵抗は、比較例にかかる半導体装置100の合計抵抗よりも20%程度小さくなる。
上記説明より、実施の形態1にかかる半導体装置1では、1つの周回配線に接続されるIOセル10の数が増加するほど周回配線の抵抗値を抑制する効果が高くなる。そして、周回配線の抵抗値を抑制することで、実施の形態1にかかる半導体装置1は、周回配線で生じるIRDrop等の問題を回避することができる。また、上述したように、実施の形態1にかかる半導体装置1では、Y方向の電源配線を設けないことで、配線層の数を抑制しながらX方向の配線抵抗を抑制し、1つの周回配線に接続されるIOセル10が増加した場合の配線抵抗の増加を抑制することができる。つまり、実施の形態1にかかる半導体装置1では、1つの周回配線に接続されるIOセル10の数が増加する程、配線抵抗を抑制する効果が高まる。
また、周回配線の抵抗値を抑制することで、周回配線に電源を供給する電源回路の駆動能力を抑制することができ、半導体チップの面積を抑制することができる効果も生じる。また、別の観点では、実施の形態1にかかる半導体装置1は、一定のIRDropを維持しながら1つの電源回路に接続するIOセル10を増やすことができる。このように、1つの電源回路に接続されるIOセル10の数を増やすことで、電源回路の数を削減して半導体チップの面積を削減することもできる。
また、近年の半導体装置では、IOセル10の数が20個以上となることがほとんどであり、実施の形態1にかかるIOセル10による配線抵抗の削減効果は非常に大きい。また、近年の半導体装置では、半導体装置の信頼性向上のため、配線層の数を抑制することが求められており、少ない配線層の数であっても配線抵抗を抑制できる実施の形態1にかかるIOセル10を用いる効果は高い。
実施の形態2
実施の形態2では、第1のグローバル配線から第3のグローバル配線に形成される配線の形状の別の形態について説明する。より具体的には、実施の形態2では、第2のグローバル配線層に形成される第3の電源配線の側面に凹凸を形成する例について説明する。そのため、実施の形態2にかかる半導体装置においても、トランジスタは図3に示したレイアウトとなる。また、実施の形態2にかかるグローバル配線の配線構造を有するIOセルを以下ではIOセル60と称す。
実施の形態2にかかる半導体装置のグローバル配線層毎のレイアウトを図17〜図19に示す。図17に実施の形態2にかかるIOセル60の第1のグローバル配線層のレイアウトの概略図を示す。
図17に示すように、実施の形態2にかかるIOセル60では、第1のグローバル配線層には、第1の電源配線(例えば、第1層電源配線62)及び第2の電源配線(第1層接地配線63)が配置される。つまり、第1層電源配線62には電源電圧が供給され、第1層接地配線63には、接地電圧が供給される。第1層電源配線62は、ビア61により図3に示したPMOSトランジスタのソースと接続される。また、第1層接地配線63は、ビア61により図3に示したNMOSトランジスタのソースと接続される。なお、第1層電源配線62及び第1層接地配線63と、トランジスタとは、ビア61を含むスタックビア、或いは、ローカル配線層と他のビアを含む配線構造により電気的に接続される。
第1層電源配線62及び第1層接地配線63は、X方向と平行する方向に延在するように形成される配線である。第1層電源配線62は、主にN型ウェル領域20の上層に配置され、第1層接地配線63は、主にP型ウェル領域23の上層に配置される。そして、実施の形態2では、第1層電源配線62と第1層接地配線63は、側面に凹凸を有していない形状となる。
続いて、図18に実施の形態2にかかるIOセル60の第2のグローバル配線層のレイアウトの概略図を示す。図18に示すように、第2のグローバル配線層には、第2層電源配線65及び第2層接地配線66が配置される。第2層電源配線65には第1の電源が供給され、第2層接地配線66には第2の電源が供給される。そして、図18に示すように、第2のグローバル配線層では、第2層電源配線65及び第2層接地配線66が、Y方向に交互に配置される。
また、図18に示すように、第2層電源配線65及び第2層接地配線66は、それぞれ少なくとも一方の側面に凹凸を有する。そして、第2層電源配線65の凸部と第2層接地配線66の凹部は、互いに噛み合うように形成される。つまり、第2層電源配線65及び第2層接地配線66は、互いの凹凸部が噛み合うように配置される。
図18に示すように、第2層電源配線65は、第2層電源配線65の下部に形成される第1層接地配線63の上層に形成される。第2層電源配線65の凸部の先端は、第1のグローバル配線層において隣り合う第1層電源配線62の上層に位置するように形成される。そして、第2層電源配線65は、凸部の先端付近に設けられたビア64により、第1のグローバル配線層において隣り合う第1層電源配線62と接続される。つまり、第2層電源配線65は、他のグローバル配線層に形成される2つの電源配線を接続する第3の電源配線に相当する。
また、図18に示すように、第2層接地配線66は、第2層接地配線66の下部に形成される第1層電源配線62の上層に形成される。第2層接地配線66の凸部の先端は、第1のグローバル配線層において隣り合う第1層接地配線63の上層に位置するように形成される。第2層接地配線66は、凸部の先端付近に設けられたビア64により、第1のグローバル配線層において隣り合う第1層接地配線63と接続される。つまり、第2層電源配線65は、他のグローバル配線層に形成される2つの電源配線を接続する第4の電源配線に相当する。
実施の形態2では、他のグローバル配線層に形成される配線を接続する第3の電源配線及び第4の電源配線を1つのグローバル配線層に形成される配線により形成することができる。つまり、第2層電源配線65及び第2層接地配線66の凸部の先端は、N型ウェル領域20とP型ウェル領域23との境界線のZ方向の延長線を越えた位置に形成される。
続いて、図19に実施の形態2にかかるIOセル60の第3のグローバル配線層のレイアウトの概略図を示す。図19に示すように、第3のグローバル配線層には、第3層電源配線68及び第3層接地配線69が配置される。第3層電源配線68には第1の電源が供給され、第3層接地配線69には第2の電源が供給される。図19に示す例では、第3層電源配線68及び第3層接地配線69は、それぞれ2本の配線が1つの配線対となるように形成されている。第3層電源配線68は、配線対を構成する2つの配線がそれぞれビア67を介して第2層電源配線65と接続される。第3層接地配線69は、配線対を構成する2つの配線がそれぞれビア67を介して第2層電接地線66と接続される。図19では、2つの配線で形成される配線対は、1つの配線とみなすことができる。また、図19に示すように、第3のグローバル配線層では、異なる電圧が供給される配線対がY方向に交互に配置される。
ここで、第2のグローバル配線層に形成される配線と第3のグローバル配線層に形成される配線とを接続するビア67は、できるだけ多く配置することが望ましい。ビア67をできるだけ多く配置することで、第3の電源配線及び第4の電源配線の抵抗値を低減できるためである。
続いて、実施の形態2にかかる半導体装置のグローバル配線層を中心とした断面構造について説明する。なお、実施の形態2においてもトランジスタの断面構造は同じであるため、説明を省略し、グローバル配線層に形成される配線に関してのみ説明を行う。
図20に図19のXX−XX線に沿ったIOセルの断面図を示す。図20に示すように、XX−XX線に沿った断面における第1のグローバル配線層では、第1層電源配線62と第1層接地配線63がほぼ同じ配線幅で形成される。また、XX−XX線に沿った断面における第2のグローバル配線層では、第2層接地配線66の方が第2層電源配線65よりも配線幅(Y方向の配線幅)が広く形成される。第2層電源配線65は、第1層接地配線63の上部に形成され、第2層接地配線66は、第1層電源配線62の上部に形成される。また、図20に示すように、実施の形態2では、第3のグローバル配線層に形成される配線は、第2のグローバル配線層に形成される同電圧の配線とビア68により接続される。
図21に図19のXXI−XXI線に沿ったIOセルの断面図を示す。図21に示すように、XXI−XXI線に沿った断面においても、第1のグローバル配線層では、第1層電源配線62と第1層接地配線63がほぼ同じ配線幅で形成される。また、XXI−XXI線に沿った断面における第2のグローバル配線層では、第2層電源配線65の方が第2層接地配線66よりも配線幅(Y方向の配線幅)が広く形成される。第2層電源配線65は、第1層接地配線63の上部に形成され、第2層接地配線66は、第1層電源配線62の上部に形成される。また、図21に示すように、実施の形態2では、第3のグローバル配線層に形成される配線は、第2のグローバル配線層に形成される同電圧の配線とビア68により接続される。
図20及び図21に示すように、実施の形態2にかかる半導体装置では、グローバル配線層においては、トランジスタの上部において、異なる電圧の電源が供給される配線が半導体チップの鉛直方向(例えば、Z方向)に積層される構造を有する。特に、第2の電源配線と、第2の電源配線とは異なる電圧となる第3の電源配線については、半導体チップの鉛直方向(例えば、Z方向)に積層される構造を有する点が重要である。
上記説明より、実施の形態2にかかる半導体装置では、側面に凹凸を有する電源配線を第2のグローバル配線層に設けた。つまり、側面に凹凸を有する電源配線は、いずれのグローバル配線層にあっても良いが、少なくとも1層にこのような側面に凹凸を有する電源配線を設けることで、実施の形態1にかかる半導体装置の効果を得ることができる。より具体的には、前述した特徴を有することで、1つの周回配線に接続されるIOセルの数を増加させた場合の配線抵抗の低減効果を得ることができる。
実施の形態3
実施の形態3では、第1のグローバル配線から第3のグローバル配線に形成される配線の形状の別の形態について説明する。より具体的には、実施の形態3では、第2のグローバル配線層に形成される配線と、第3のグローバル配線層に形成される配線と、をそれぞれ側面に凹凸を有する形状とする例について説明する。つまり、実施の形態3では、下層において隣り合う同電圧の配線を接続する第3の電源配線を第2、第3のグローバル配線層に形成するものである。そのため、実施の形態3にかかる半導体装置においても、トランジスタは図3に示したレイアウトとなる。また、実施の形態2にかかるグローバル配線の配線構造を有するIOセルを以下ではIOセル70と称す。
実施の形態3にかかる半導体装置のグローバル配線層毎のレイアウトを図22〜図24に示す。図22に実施の形態3にかかるIOセル70の第1のグローバル配線層のレイアウトの概略図を示す。
図22に示すように、実施の形態2にかかるIOセル70では、第1のグローバル配線層には、第1の電源配線(例えば、第1層電源配線72)及び第2の電源配線(第1層接地配線73)が配置される。つまり、第1層電源配線72には電源電源が供給され、第1層接地配線73には、接地電圧が供給される。第1層電源配線72は、ビア71により図3に示したPMOSトランジスタのソースと接続される。また、第1層接地配線73は、ビア61により図3に示したNMOSトランジスタのソースと接続される。なお、第1層電源配線72及び第1層接地配線73と、トランジスタとは、ビア71を含むスタックビア、或いは、ローカル配線層と他のビアを含む配線構造により電気的に接続される。
第1層電源配線72及び第1層接地配線73は、X方向と平行する方向に延在するように形成される配線である。第1層電源配線72は、主にN型ウェル領域20の上層に配置され、第1層接地配線73は、主にP型ウェル領域23の上層に配置される。そして、実施の形態3では、第1層電源配線72と第1層接地配線73は、側面に凹凸を有していない形状となる。
続いて、図23に実施の形態3にかかるIOセル70の第2のグローバル配線層のレイアウトの概略図を示す。図23に示すように、第2のグローバル配線層には、第2層電源配線75及び第2層接地配線76が配置される。第2層電源配線75には第1の電源が供給され、第2層接地配線76には第2の電源が供給される。そして、図23に示すように、第2のグローバル配線層では、第2層電源配線75及び第2層接地配線76が、Y方向に交互に配置される。
また、図23に示すように、第2層電源配線75及び第2層接地配線76は、それぞれ少なくとも一方の側面に凹凸を有する。そして、第2層電源配線75の凸部と第2層接地配線76の凹部は、互いに噛み合うように形成される。つまり、第2層電源配線75及び第2層接地配線76は、互いの凹凸部が噛み合うように配置される。
図23に示すように、第2層電源配線75は、第2層電源配線75の下部に形成される第1層接地配線73の上層に形成される。第2層電源配線75の凸部の先端は、第1のグローバル配線層において隣り合う第1層電源配線72の上層に位置するように形成される。そして、第2層電源配線75は、凸部の先端付近に設けられたビア74により、第1のグローバル配線層において隣り合う第1層電源配線72と接続される。つまり、第2層電源配線75は、他のグローバル配線層に形成される2つの電源配線を接続する第3の電源配線に相当する。
また、図23に示すように、第2層接地配線76は、第2層接地配線76の下部に形成される第1層接地配線73の上層に形成される。第2層接地配線76の凸部の先端は、第1のグローバル配線層において隣り合う第1層接地配線73の上層に位置するように形成される。第2層接地配線76は、凸部の先端付近に設けられたビア74により、第1のグローバル配線層において隣り合う第1層接地配線73と接続される。つまり、第2層電源配線75は、他のグローバル配線層に形成される2つの電源配線を接続する第4の電源配線に相当する。
実施の形態3では、他のグローバル配線層に形成される配線を接続する第3の電源配線及び第4の電源配線を1つのグローバル配線層に形成される配線により形成することができる。つまり、第2層電源配線75及び第2層接地配線76の凸部の先端は、N型ウェル領域20とP型ウェル領域23との境界線のZ方向の延長線を越えた位置に形成される。
続いて、図24に実施の形態3にかかるIOセル70の第3のグローバル配線層のレイアウトの概略図を示す。図24に示すように、第3のグローバル配線層には、第3層電源配線78及び第3層接地配線79が配置される。第3層電源配線78には第1の電源が供給され、第3層接地配線79には第2の電源が供給される。そして、図24に示すように、第2のグローバル配線層では、第3層電源配線78及び第3層接地配線79が、Y方向に交互に配置される。
また、図24に示すように、第3層電源配線78及び第3層接地配線79は、それぞれ少なくとも一方の側面に凹凸を有する。そして、第3層電源配線78の凸部と第3層接地配線79は、互いに噛み合うように形成される。つまり、第3層電源配線78及び第3層接地配線79は、互いの凹凸部が噛み合うように配置される。
図24に示すように、第3層電源配線78は、第3層電源配線78の下部に形成される第2層接地配線76の上層に形成される。第3層電源配線78の凸部の先端は、第2のグローバル配線層において隣り合う第2層電源配線75の凸部の上層に位置するように形成される。そして、第3層電源配線78は、凸部の先端付近に設けられたビア77により、第2のグローバル配線層において隣り合う第2層電源配線75の凸部と接続される。つまり、第3層電源配線78は、第2のグローバル配線層に形成される2つの電源配線を接続する第3の電源配線に相当する。なお、別の観点では、第2のグローバル配線層において隣り合う第2層電源配線75は、第1の電源配線にもなる。
また、図24に示すように、第3層接地配線79は、第3層接地配線79の下部に形成される第2層電源配線75の上層に形成される。第3層接地配線79の凸部の先端は、第2のグローバル配線層において隣り合う第2層接地配線76の上層に位置するように形成される。第3層接地配線79は、凸部の先端付近に設けられたビア77により、第2のグローバル配線層において隣り合う第2層接地配線76の凸部と接続される。つまり、第3層接地配線79は、第2のグローバル配線層に形成される2つの電源配線を接続する第4の電源配線に相当する。なお、別の観点では、第2のグローバル配線層において隣り合う第2層接地配線76は、第2の電源配線にもなる。
実施の形態3では、他のグローバル配線層に形成される配線を接続する第3の電源配線及び第4の電源配線を1つのグローバル配線層に形成される配線により形成することができる。つまり、第2層電源配線75及び第2層接地配線76の凸部の先端は、N型ウェル領域20とP型ウェル領域23との境界線のZ方向の延長線を越えた位置に形成される。
上記説明より、実施の形態3では、第2のグローバル配線層は、第1のグローバル配線層との関係では、第3の電源配線を有する第2の配線層となり、第3のグローバル配線層との関係では、第1、第2の電源配線を有する第3の配線層となる。
続いて、実施の形態3にかかる半導体装置のグローバル配線層を中心とした断面構造について説明する。なお、実施の形態3においてもトランジスタの断面構造は同じであるため、説明を省略し、グローバル配線層に形成される配線に関してのみ説明を行う。
図25に図19のXXV−XXV線に沿ったIOセルの断面図を示す。図25に示すように、XXV−XXV線に沿った断面における第1のグローバル配線層では、第1層電源配線72と第1層接地配線73がほぼ同じ配線幅で形成される。また、XXV−XXV線に沿った断面における第2のグローバル配線層では、第2層接地配線76の方が第2層電源配線75よりも配線幅(Y方向の配線幅)が広く形成される。第2層電源配線75は、第1層接地配線73の上部に形成され、第2層接地配線76は、第1層電源配線72の上部に形成される。また、図25に示すように、XXV−XXV線に沿った断面における第2のグローバル配線層では、第2層接地配線76の方が第2層電源配線75よりも配線幅(Y方向の配線幅)が広く形成される。そして、第3層電源配線78は、第2層接地配線76の上部に形成され、第3層接地配線79は、第2層電源配線75の上部に形成される。
図26に図19のXXVI−XXVI線に沿ったIOセルの断面図を示す。図26に示すように、XXVI−XXVI線に沿った断面においても、第1のグローバル配線層では、第1層電源配線72と第1層接地配線73がほぼ同じ配線幅で形成される。また、XXVI−XXVI線に沿った断面における第2のグローバル配線層では、第2層接地配線76の方が第2層電源配線75よりも配線幅(Y方向の配線幅)が広く形成される。第2層電源配線75は、第1層接地配線73の上部に形成され、第2層接地配線76は、第1層電源配線72の上部に形成される。また、図26に示すように、XXVI−XXVI線に沿った断面における第2のグローバル配線層では、第3層接地配線79の方が第3層電源配線78よりも配線幅(Y方向の配線幅)が広く形成される。そして、第3層電源配線78は、第2層接地配線76の上部に形成され、第3層接地配線79は、第2層電源配線75の上部に形成される。
図25及び図26に示すように、実施の形態3にかかる半導体装置では、グローバル配線層においては、トランジスタの上部において、異なる電圧の電源が供給される配線が半導体チップの鉛直方向(例えば、Z方向)に積層される構造を有する。特に、第2の電源配線と、第2の電源配線とは異なる電圧となる第3の電源配線については、半導体チップの鉛直方向(例えば、Z方向)に積層される構造を有する点が重要である。
上記説明より、実施の形態3にかかる半導体装置では、3層のグローバル配線層のうち上下重なる2つの配線層をみたときに、下層側の配線層に配置される配線が第1の電源配線及び第2の電源配線となり、上層側の配線層に配置される配線が第1の電源配線を接続する第3の電源配線となる。請求項に記載の第1の配線層と第2の配線層は、それぞれ1層のみで構成される例に限られず、様々な形態が可能である。上述した実施の形態3にかかる構成を採用しても、実施の形態1にかかる半導体装置の効果を得ることができる。より具体的には、前述した特徴を有することで、1つの周回配線に接続されるIOセルの数を増加させた場合の配線抵抗の低減効果を得ることができる。
実施の形態4
実施の形態4では、周回配線に設けた凸部の形状の別の形態について説明する。そこで、実施の形態4にかかるIOセル80の第1のグローバル配線層及び第2グローバル配線層のレイアウトの概略図を図27に示す。なお、図27では、第2のグローバル配線層に設けられる配線を半透明とすることで、第1のグローバル配線層の配線と第2のグローバル配線層の配線とを共に視認できるように示した。
図27に示す例は、第1のグローバル配線層に設けられる第1層電源配線81及び第1層接地配線82の側面に凹凸を設けたものである。そして、実施の形態4にかかるIOセル80では、第2のグローバル配線層に設けられる第2層電源配線83及び第3のグローバル配線層に形成される電源配線(不図示)により第1のグローバル配線層において隣接する第1層電源配線81の間を接続する。また、実施の形態4にかかるIOセル80では、第2のグローバル配線層に設けられる第2層接地配線84及び第3のグローバル配線層に形成される設置配線(不図示)により第1のグローバル配線層において隣接する第1層接地配線82の間を接続する。第1のグローバル配線層の配線と第2のグローバル配線層の配線は、ビア85により接続される。
ここで、図27に示すように、実施の形態4にかかるIOセル80では、第1層電源配線81及び第1層接地配線82の側面に設けられる凸部が、その先端部に幅広部を有する。この幅広部は、凸部の根本部分よりも幅(X方向の長さ)が大きな部分である。そして、実施の形態4では、この幅広部にビア85を設ける。このように、幅広部にビア85を設けることで、実施の形態4では、1つの凸部に設けられるビアの個数を他の実施の形態よりも多くすることができる。
上記説明より、実施の形態4では、グローバル配線層に設けられる配線の凸部の先端部分に幅広部を設け、当該幅広部にビアを設ける。これにより、実施の形態4にかかるIOセル80では、凸部に設けられるビア85の数を増やし、周回配線のY方向の抵抗値を低減することができる。
実施の形態5
実施の形態5では、IOセルのパッドとIOロジック形成領域との位置関係の別の形態について説明する。そこで、図28に実施の形態5にかかるIOセルのレイアウトの概略図を示す。図28に示すように、実施の形態5では、パッド91をIOロジック形成領域92の上層に設ける。
これにより、実施の形態5では、IOロジック形成領域92の面積のみでパッド91を配置できる。つまり、実施の形態5のレイアウトを採用することで、IOセルの面積を削減することができる。
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は既に述べた実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能であることはいうまでもない。
例えば、同一の配線層内で同電圧の電源配線が隣接しているような場合であっても、当該同電圧の電源配線の組が交互に配置されている場合は、同電圧の電源配線群は1つの電源配線とみなすことができる。