JP2018100320A - エポキシ樹脂、硬化性樹脂組成物及びその硬化物 - Google Patents
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Abstract
Description
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明のエポキシ樹脂は、下記一般式(1)
で表されるエポキシ樹脂であって、t−ブチル基又はt−オクチル基の導入率の合計が10〜95%であることを特徴とする。
装置:日本電子株式会社製 AL−400
測定モード:逆ゲート付きデカップリング
溶媒:重水素化クロロホルム
パルス角度:30°パルス
試料濃度 :30wt%
積算回数 :4000回
で表されるものを例示することができる。即ち、芳香環上の置換基は、エポキシ基に対してパラ位であることが、硬化反応が良好に進行する観点、原料の工業的入手が容易である観点、加熱硬化時の成形収縮率、弾性率のバランスがより優れる観点から好ましいものである。更に、mは1であることが好ましく、nで示される繰り返し数の平均値としては、1〜8の範囲であることがより好ましい。
<GPC測定条件>
測定装置 :東ソー株式会社製「HLC−8320 GPC」、
カラム:東ソー株式会社製ガードカラム「HXL−L」
+東ソー株式会社製「TSK−GEL G2000HXL」
+東ソー株式会社製「TSK−GEL G2000HXL」
+東ソー株式会社製「TSK−GEL G3000HXL」
+東ソー株式会社製「TSK−GEL G4000HXL」
検出器: RI(示差屈折計)
データ処理:東ソー株式会社製「GPCワークステーション EcoSEC−WorkStation」
測定条件: カラム温度 40℃
展開溶媒 テトラヒドロフラン
流速 1.0ml/分
標準 : 前記「GPCワークステーション EcoSEC―WorkStation」の測定マニュアルに準拠して、分子量が既知の下記の単分散ポリスチレンを用いた。
(使用ポリスチレン)
東ソー株式会社製「A−500」
東ソー株式会社製「A−1000」
東ソー株式会社製「A−2500」
東ソー株式会社製「A−5000」
東ソー株式会社製「F−1」
東ソー株式会社製「F−2」
東ソー株式会社製「F−4」
東ソー株式会社製「F−10」
東ソー株式会社製「F−20」
東ソー株式会社製「F−40」
東ソー株式会社製「F−80」
東ソー株式会社製「F−128」
試料 : 樹脂固形分換算で1.0質量%のテトラヒドロフラン溶液をマイクロフィルターでろ過したもの(50μl)。
前記のように、本発明のエポキシ樹脂は、前述のようにt−ブチル基又はt−オクチル基の導入率の合計が10〜95%であることを特徴とする。このようなエポキシ樹脂を得る方法としては、少なくともt−ブチル基又はt−オクチル基を芳香環上の置換基として有するアルキルフェノール(I)を用いて、(ビ)フェニル系縮合剤(II)と反応させ、前駆体のフェノール樹脂を得たのち、これをエポキシ化する方法が挙げられる。
本発明のエポキシ樹脂は、エポキシ基と反応性を有する基を有する種々の硬化剤を併用することで、硬化性樹脂組成物とすることができる。硬化性樹脂組成物は、接着剤や塗料、フォトレジスト、プリント配線基板、半導体封止材料等の各種の電気・電子部材用途に好適に用いることが出来る。
本発明の硬化性樹脂組成物は、半導体封止材料、半導体装置、プリプレグ、プリント回路基板、ビルドアップ基板、ビルドアップフィルム、繊維強化複合材料、繊維強化樹脂成形品、導電ペースト等に適用することができる。
本発明の硬化性樹脂組成物から半導体封止材料を得る方法としては、前記硬化性樹脂組成物、及び無機充填剤等の配合剤とを必要に応じて押出機、ニ−ダ、ロ−ル等を用いて均一になるまで充分に溶融混合する方法が挙げられる。その際、無機充填剤としては、通常、溶融シリカが用いられるが、パワートランジスタ、パワーIC用高熱伝導半導体封止材として用いる場合は、溶融シリカよりも熱伝導率の高い結晶シリカ,アルミナ,窒化ケイ素などの高充填化、または溶融シリカ、結晶性シリカ、アルミナ、窒化ケイ素などを用いるとよい。その充填率は硬化性樹脂組成物100質量部当たり、無機充填剤を30質量部〜95質量部の範囲で用いることが好ましく、中でも、難燃性や耐湿性や耐半田クラック性の向上、線膨張係数の低下を図るためには、70質量部以上がより好ましく、80質量部以上であることがさらに好ましい。
本発明の硬化性樹脂組成物から半導体装置を得る方法としては、前記半導体封止材料を注型、或いはトランスファー成形機、射出成形機などを用いて成形し、さらに50〜200℃で2〜10時間の間、加熱する方法が挙げられる。
本発明の硬化性樹脂組成物からプリプレグを得る方法としては、有機溶剤を配合してワニス化した硬化性樹脂組成物を、補強基材(紙、ガラス布、ガラス不織布、アラミド紙、アラミド布、ガラスマット、ガラスロービング布など)に含浸したのち、用いた溶剤種に応じた加熱温度、好ましくは50〜170℃で加熱することによって、得る方法が挙げられる。この時用いる樹脂組成物と補強基材の質量割合としては、特に限定されないが、通常、プリプレグ中の樹脂分が20質量%〜60質量%となるように調製することが好ましい。
本発明の硬化性樹脂組成物からプリント回路基板を得る方法としては、前記プリプレグを、常法により積層し、適宜銅箔を重ねて、1〜10MPaの加圧下に170〜300℃で10分〜3時間、加熱圧着させる方法が挙げられる。
本発明の硬化性樹脂組成物からビルドアップ基板を得る方法としては、工程1〜3を経由する方法が挙げられる。工程1では、まず、ゴム、フィラーなどを適宜配合した前記硬化性樹脂組成物を、回路を形成した回路基板にスプレーコーティング法、カーテンコーティング法等を用いて塗布した後、硬化させる。工程2では、必要に応じて、硬化性樹脂組成物が塗布された回路基板に所定のスルーホール部等の穴あけを行った後、粗化剤により処理し、その表面を湯洗することによって、前記基板に凹凸を形成させ、銅などの金属をめっき処理する。工程3では、工程1〜2の操作を所望に応じて順次繰り返し、樹脂絶縁層及び所定の回路パターンの導体層を交互にビルドアップしてビルドアップ基板を成形する。なお、前記工程において、スルーホール部の穴あけは、最外層の樹脂絶縁層の形成後に行うとよい。また、本発明のビルドアップ基板は、銅箔上で当該樹脂組成物を半硬化させた樹脂付き銅箔を、回路を形成した配線基板上に、170〜300℃で加熱圧着することで、粗化面を形成、メッキ処理の工程を省き、ビルドアップ基板を作製することも可能である。
本発明の硬化性樹脂組成物からビルドアップフィルムを得る方法としては、例えば、支持フィルム上に硬化性樹脂組成物を塗布したのち、乾燥させて、支持フィルムの上に樹脂組成物層を形成する方法が挙げられる。本発明の硬化性樹脂組成物をビルドアップフィルムに用いる場合、該フィルムは、真空ラミネート法におけるラミネートの温度条件(通常70℃〜140℃)で軟化し、回路基板のラミネートと同時に、回路基板に存在するビアホール或いはスルーホール内の樹脂充填が可能な流動性(樹脂流れ)を示すことが肝要であり、このような特性を発現するよう前記各成分を配合することが好ましい。
本発明の樹脂組成物から繊維強化複合材料(樹脂が強化繊維に含浸したシート状の中間材料)を得る方法としては、樹脂組成物を構成する各成分を均一に混合してワニスを調整し、次いでこれを強化繊維からなる強化基材に含浸した後、重合反応させることにより製造する方法が挙げられる。
本発明の樹脂組成物から繊維強化成形品(樹脂が強化繊維に含浸したシート状部材が硬化した成形品)を得る方法としては、型に繊維骨材を敷き、前記ワニスを多重積層してゆくハンドレイアップ法やスプレーアップ法、オス型・メス型のいずれかを使用し、強化繊維からなる基材にワニスを含浸させながら積み重ねて成形、圧力を成形物に作用させることのできるフレキシブルな型をかぶせ、気密シールしたものを真空(減圧)成型する真空バッグ法、あらかじめ強化繊維を含有するワニスをシート状にしたものを金型で圧縮成型するSMCプレス法、繊維を敷き詰めた合わせ型に前記ワニスを注入するRTM法などにより、強化繊維に前記ワニスを含浸させたプリプレグを製造し、これを大型のオートクレーブで焼き固める方法などが挙げられる。なお、前記で得られた繊維強化樹脂成形品は、強化繊維と樹脂組成物の硬化物とを有する成形品であり、具体的には、繊維強化成形品中の強化繊維の量は、40質量%〜70質量%の範囲であることが好ましく、強度の点から50質量%〜70質量%の範囲であることが特に好ましい。
本発明の樹脂組成物から導電ペーストを得る方法としては、例えば、微細導電性粒子を該硬化性樹脂組成物中に分散させる方法が挙げられる。前記導電ペーストは、用いる微細導電性粒子の種類によって、回路接続用ペースト樹脂組成物や異方性導電接着剤とすることができる。
測定装置 :東ソー株式会社製「HLC−8320 GPC」、
カラム:東ソー株式会社製ガードカラム「HXL−L」
+東ソー株式会社製「TSK−GEL G2000HXL」
+東ソー株式会社製「TSK−GEL G2000HXL」
+東ソー株式会社製「TSK−GEL G3000HXL」
+東ソー株式会社製「TSK−GEL G4000HXL」
検出器: RI(示差屈折計)
データ処理:東ソー株式会社製「GPCワークステーション EcoSEC−WorkStation」
測定条件: カラム温度 40℃
展開溶媒 テトラヒドロフラン
流速 1.0ml/分
標準 : 前記「GPCワークステーション EcoSEC−WorkStation」の測定マニュアルに準拠して、分子量が既知の下記の単分散ポリスチレンを用いた。
(使用ポリスチレン)
東ソー株式会社製「A−500」
東ソー株式会社製「A−1000」
東ソー株式会社製「A−2500」
東ソー株式会社製「A−5000」
東ソー株式会社製「F−1」
東ソー株式会社製「F−2」
東ソー株式会社製「F−4」
東ソー株式会社製「F−10」
東ソー株式会社製「F−20」
東ソー株式会社製「F−40」
東ソー株式会社製「F−80」
東ソー株式会社製「F−128」
試料 : 樹脂固形分換算で1.0質量%のテトラヒドロフラン溶液をマイクロフィルターでろ過したもの(50μl)。
装置:日本電子株式会社製 AL−400、
測定モード:逆ゲート付きデカップリング、
溶媒:重水素化クロロホルム、
パルス角度:30°パルス、
試料濃度 :30wt%、
積算回数 :4000回。
温度計、滴下ロート、冷却管、分留管、撹拌器を取り付けたフラスコに、p−t−ブチルフェノール90質量部(0.6モル)、フェノール94質量部(1.0モル)、4,4’−ビス(クロロメチル)ビフェニル100.5質量部(0.4モル)、パラトルエンスルホン酸15質量部、トルエン300質量部を仕込み、室温から110℃まで45分で昇温し、8時間保持した。反応終了後、中和のために49%水酸化ナトリウム水溶液を添加し、反応系内に未反応物を加熱減圧下に除去して前駆体のフェノール樹脂を得た。温度計、冷却管、撹拌器を取り付けたフラスコに窒素ガスパージを施しながら前記で得られたフェノール樹脂108質量部、エピクロルヒドリン278質量部(3.0モル)、n−ブタノール83質量部を仕込み溶解させた。50℃に昇温した後に、49%水酸化ナトリウム水溶液45質量部(0.55モル)を3時間要して添加し、その後更に50℃で1時間反応させた。反応終了後、150℃減圧下で未反応エピクロルヒドリンを留去した。次に、得られた粗エポキシ樹脂にメチルイソブチルケトン300gとn−ブタノール50gとを加え溶解した。更にこの溶液に10質量%水酸化ナトリウム水溶液15部を添加して80℃で2時間反応させた後に洗浄液のpHが中性となるまで水100gで水洗を3回繰り返した。次いで共沸によって系内を脱水し、精密濾過を経た後に、溶媒を減圧下で留去してエポキシ樹脂(A−1)を得た。得られたエポキシ樹脂(A−1)のエポキシ当量は321g/eq、t−ブチル基導入率は28%であった。
p−t−ブチルフェノール210質量部(1.4モル)、フェノール19質量部(0.2モル)に変更した以外は実施例1と同様にして、エポキシ樹脂(A−2)を得た。得られたエポキシ樹脂(A−2)のエポキシ当量は360g/eq、t−ブチル基導入率は81%であった。
p−t−ブチルフェノール240質量部(1.6モル)、フェノール0質量部(0モル)に変更した以外は合成例1と同様にして、エポキシ樹脂(A’−1)を得た。得られたエポキシ樹脂(A’−1)のエポキシ当量は390g/eq、t−ブチル基導入率は100%であった。
p−t−ブチルフェノール0質量部(0モル)、フェノール150質量部(1.6モル)に変更した以外は実施例1と同様にして、エポキシ樹脂(A’−2)を得た。得られたエポキシ樹脂(A’−2)のエポキシ当量は291g/eq、t−ブチル基導入率は0%であった。
<組成物及び硬化物の作製>
下記化合物を表1、2に示す組成で配合したのち、2本ロールを用いて90℃の温度で5分間溶融混練して硬化性樹脂組成物を調製した。なお、表1における略号は、下記の化合物を意味している。
下記化合物を表1、2に示す組成で配合したのち、2本ロールを用いて90℃の温度で5分間溶融混練して目的の硬化性樹脂組成物を調製した。なお、表1における略号は、下記の化合物を意味している。
・フェノール樹脂:フェノールノボラック樹脂「TD−2131」当量:104g/eq(DIC株式会社製)
・TPP:トリフェニルホスフィン
・溶融シリカ:球状シリカ「FB−560」デンカ株式会社製
・シランカップリング剤:γ−グリシドキシトリエトキシキシシラン「KBM−403」信越化学工業株式会社製
・カルナウバワックス:「PEARL WAX No.1−P」デンカ株式会社製
得られた硬化性樹脂組成物を粉砕して得られたものを、トランスファー成形機にて、圧力70kg/cm2、温度175℃、時間180秒でφ50mm×3(t)mmの円板状に成形し、180℃で5時間さらに硬化した。
前記で作製した厚さ0.8mmの硬化物を幅5mm、長さ54mmのサイズに切り出し、これを試験片1とした。この試験片1を粘弾性測定装置(DMA:レオメトリック社製固体粘弾性測定装置「RSAII」、レクタンギュラーテンション法:周波数1Hz、昇温速度3℃/分)を用いて、弾性率変化が最大となる(tanδ変化率が最も大きい)温度をガラス転移温度、260℃での貯蔵弾性率を熱時弾性率として測定した。
トランスファー成形機(コータキ精機製、KTS−15−1.5C)を用いて、金型温度150℃、成形圧力9.8MPa、硬化時間600秒の条件下で、樹脂組成物を注入成形して、縦110mm、横12.7mm、厚さ1.6mmの試験片を作製した。その後試験片を175℃で5時間ポストキュアし、金型キャビティの内径寸法と、室温(25℃)での試験片の外径寸法とを測定し、下記式により収縮率を算出した。
収縮率(%)={(金型の内径寸法)−(25℃での硬化物の縦方向の寸法)}/(175℃での金型キャビティの内径寸法)×100(%)
前記硬化物を試験片とし、これを5本用いてUL−94試験法に準拠した燃焼試験を行った。
*1:試験片5本の合計燃焼時間(秒)
*2:1回の接炎における最大燃焼時間(秒)
これらの結果を表1〜2に示す。
Claims (15)
- 前記一般式(1)中のR1が、水素原子、t−ブチル基又はt−オクチル基である請求項1記載のエポキシ樹脂。
- 前記エポキシ樹脂のエポキシ当量が300〜500g/eqの範囲である請求項1〜3の何れか1項記載のエポキシ樹脂。
- 請求項1〜4の何れか1項記載のエポキシ樹脂と、硬化剤とを必須成分とする硬化性樹脂組成物。
- 前記エポキシ樹脂以外のエポキシ樹脂を含有する請求項5記載の硬化性樹脂組成物
- 更に、エポキシ樹脂用硬化促進剤を含有する請求項5又は6記載の硬化性樹脂組成物。
- 請求項5〜7の何れか1項記載の硬化性樹脂組成物の硬化物。
- 請求項5〜7の何れか1項記載の硬化性樹脂組成物と無機充填材とを含有する半導体封止材料。
- 請求項9に記載の半導体封止材料の硬化物である半導体装置。
- 請求項5〜7の何れか1項記載の硬化性樹脂組成物と補強基材とを有する含浸基材の半硬化物であるプリプレグ。
- 請求項5〜7の何れか1項記載の硬化性樹脂組成物の板状賦形物と銅箔とからなる回路基板。
- 請求項5〜7の何れか1項記載の硬化性樹脂組成物の硬化物と基材フィルムとからなるビルドアップフィルム。
- 請求項5〜7の何れか1項記載の硬化性樹脂組成物と強化繊維とを含有する繊維強化複合材料。
- 請求項14記載の繊維強化複合材料の硬化物である繊維強化成形品。
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