JP2018184543A - 熱可塑性エラストマー組成物 - Google Patents
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Abstract
Description
〔1〕 スチレン類及びマレイミド化合物に由来する構造単位を含む重合体ブロック(A)、並びにアクリル系重合体ブロック(B)を有するブロック共重合体からなる熱可塑性エラストマーと、該熱可塑性エラストマー100質量部に対して、10〜100質量部のオレフィン系熱可塑性エラストマーを含有する熱可塑性エラストマー組成物であって、前記重合体ブロック(A)が、該重合体ブロック(A)の全構造単位中マレイミド化合物に由来する構造単位を30質量%以上99質量%以下有し、且つ、ガラス転移温度(Tg)が150℃以上の重合体である、熱可塑性エラストマー組成物、並びに
〔2〕 前記〔1〕記載の熱可塑性エラストマー組成物を加熱成形して得られる成形体
に関する。
重合体ブロック(A)は、前記の通り、スチレン類及びマレイミド化合物に由来する構造単位を有する。
前記の内でも、重合性の観点から、スチレン、o−メトキシスチレン、m−メトキシスチレン、p−メトキシスチレン、o−ヒドロキシスチレン、m−ヒドロキシスチレン、及びp−ヒドロキシスチレンが好ましい。また、α−メチルスチレン、β−メチルスチレン、ビニルナフタレンは、重合体ブロック(A)のTgを高めることができ、耐熱性に優れるブロックポリマーを得ることができる点において好ましい。
スチレン類に由来する構造単位が1質量%以上であれば、成形性に優れるブロック共重合体が得られる。一方、70質量%以下であれば、後述するマレイミド化合物由来の構造単位の必要量を確保することが可能となるため、耐熱性及び耐油性に優れるブロック共重合体を得ることができる。
マレイミド化合物に由来する構造単位が30質量%未満の場合、得られるブロック共重合体の耐熱性及び耐油性が十分でないときがある。一方、99質量%を超えると、前記スチレン類に由来する構造単位が不足する結果、流動性及び成形性が不十分となる場合がある。
これらの内でも、より耐油性に優れるブロック共重合体を得ることができる点から、アミド基含有ビニル化合物が好ましい。
重合体ブロック(A)において、前記の他の単量体に由来する構造単位が占める割合は、重合体ブロック(A)の全構造単位中、0質量%以上50質量%以下の範囲であることが好ましい。より好ましくは5質量%以上45質量%以下であり、さらに好ましくは10質量%以上40質量%以下である。
尚、Tgの値は、後述する実施例において記載する通り、示差走査熱量測定(DSC)により得ることができる。また、重合体ブロックを構成する単量体単位から計算により求めることもできる。
重合体ブロック(A)のSP値の上限については特に制限されないが、30以下が好ましい。また例えば、SP値は、20.0以下であってもよく、また例えば、18.0以下であってもよい。
ΔEvap :各原子団のモル蒸発熱(cal/mol)
V :各原子団のモル体積(cm3/mol)
アクリル系重合体ブロック(B)は、アクリル系単量体を含む単量体を重合することにより得ることができる。アクリル系単量体とは、アクリル酸及びアクリル酸エステル化合物等のアクリロイル基を有する不飽和化合物を指す。アクリル酸エステル化合物しては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸tert−ブチル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸ノニル、アクリル酸デシル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸ステアリル等のアクリル酸アルキルエステル化合物;アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸メチルシクロヘキシル、アクリル酸tert−ブチルシクロヘキシル、アクリル酸シクロドデシル等のアクリル酸の脂肪族環式エステル化合物;アクリル酸メトキシメチル、アクリル酸エトキシメチル、アクリル酸メトキシエチル、アクリル酸エトキシエチル、アクリル酸n−プロポキシエチル、アクリル酸n−ブトキシエチル、アクリル酸メトキシプロピル、アクリル酸エトキシプロピル、アクリル酸n−プロポキシプロピル、アクリル酸n−ブトキシプロピル、アクリル酸メトキシブチル、アクリル酸エトキシブチル、アクリル酸n−プロポキシブチル、アクリル酸n−ブトキシブチル等のアクリル酸アルコキシアルキルエステル化合物等が挙げられる。この他にも、アミド基、アミノ基、カルボキシ基及びヒドロキシ基等の官能基を有するアクリル酸エステル化合物を用いてもよい。
これらの内でも、柔軟性に優れたブロック共重合体が得られる点で炭素数1〜12のアルキル基又は炭素数2〜8のアルコキシアルキル基を有するアクリル酸アルキルエステル化合物が好ましい。また、耐熱性及び耐油性の観点を加味した場合、前記アクリル系単量体は、炭素数1〜3のアルキル基又は炭素数2〜3のアルコキシアルキル基を有するアクリル酸アルキルエステル化合物(アクリル酸アルキルエステル化合物A)と炭素数4〜12のアルキル基又は炭素数4〜8のアルコキシアルキル基を有するアクリル酸アルキルエステル化合物(アクリル酸アルキルエステル化合物B)を含むものであることがより好ましい。アクリル酸アルキルエステル化合物Aとアクリル酸アルキルエステル化合物Bの質量比(アクリル酸アルキルエステル化合物A/アクリル酸アルキルエステル化合物B)は、好ましくは10/90〜90/10、より好ましくは40/60〜85/15である。
アクリル系重合体ブロック(B)において、アクリル系単量体に由来する構造単位が前記範囲にある場合は、機械的物性の点で良好なブロック共重合体が得られる傾向にある。
また、Tgが−20℃以下の場合には、低温環境下でも柔軟性が確保される点で好ましい。耐寒性を加味した場合、より好ましくは−30℃以下であり、さらに好ましくは−40℃以下である。
アクリル系重合体ブロック(B)のSP値の上限については特に制限されないが、20以下が好ましい。
本発明におけるブロック共重合体は、前記重合体ブロック(A)及び前記アクリル系重合体ブロック(B)を各々1つ以上有する。ブロック共重合体が、重合体ブロック(A)及び/又はアクリル系重合体ブロック(B)を2以上有する場合、各ブロックの構造は同一であっても異なっていてもよい。また、ブロック共重合体は、本発明の効果を損なわない範囲で、前記重合体ブロック(A)及び前記アクリル系重合体ブロック(B)以外の重合体ブロックを有していてもよい。
ブロック共重合体におけるアクリル系重合体ブロック(B)の割合は、40質量%以上90質量%以下が好ましく、50質量%以上80質量%以下がより好ましい。
ブロック共重合体は、前記重合体ブロック(A)及び前記アクリル系重合体ブロック(B)を有するブロック共重合体を得る限りにおいて特段の制限を受けるものではなく、公知の製造方法を採用することができる。例えば、リビングラジカル重合及びリビングアニオン重合等の各種制御重合法を利用する方法や、官能基を有する重合体同士をカップリングする方法等を挙げることができる。これらの中でも、操作が簡便であり、広い範囲の単量体に対して適用することができる点でリビングラジカル重合法が好ましい。
リビングラジカル重合法の種類についても特段の制限はなく、可逆的付加−開裂連鎖移動重合法(RAFT法)、ニトロキシラジカル法(NMP法)、原子移動ラジカル重合法(ATRP法)、有機テルル化合物を用いる重合法(TERP法)、有機アンチモン化合物を用いる重合法(SBRP法)、有機ビスマス化合物を用いる重合法(BIRP法)及びヨウ素移動重合法等の各種重合方法を採用することができる。これらの内でも、重合の制御性と実施の簡便さの観点から、RAFT法、NMP法及びATRP法が好ましい。
RAFT剤は活性点を1箇所のみ有する一官能のものを用いてもよいし、二官能以上のものを用いてもよい。前記A−(BA)n型構造のブロック共重合体を効率的に得やすい点では、二官能型のRAFT剤を用いることが好ましい。
また、RAFT剤の使用量は、用いる単量体及びRAFT剤の種類等により適宜調整される。
前記アゾ化合物の具体例としては、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、ジメチル−2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2,2’−アゾビス[N−(2−プロペニル)−2−メチルプロピオンアミド]、2,2’−アゾビス(N−ブチル−2−メチルプロピオンアミド)等が挙げられる。
前記ラジカル重合開始剤は1種類のみ使用しても又は2種以上を併用してもよい。
この場合、重合前駆体は分子内に2以上の活性点を有するため、より分子量分布の狭い重合体を得ることができる。前記A−(BA)n型構造のブロック共重合体を効率的に得やすい観点から、分子内に活性点を2つ有する二官能型の重合前駆体を用いることが好ましい。
また、ニトロキシド化合物の使用量は、用いる単量体及びニトロキシド化合物の種類等により適宜調整される。
本発明におけるオレフィン系熱可塑性エラストマーとしては、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマー、芳香族共役ジエン系ブロック共重合体及びその水素添加物からなる群より選ばれた少なくとも1種を含むことが好ましい。
本発明の組成物は、必要に応じて公知の添加剤等を配合した組成物の態様としてもよい。特に、ブロック共重合体が重合体ブロック(A)及びアクリル系重合体ブロック(B)の少なくともいずれかに架橋性官能基を含む場合、また、オレフィン系熱可塑性エラストマーが架橋性官能基を有する場合、さらに、当該官能基と反応可能な架橋剤、架橋促進剤等を含有することが好ましい。
〔組成比〕
ブロック共重合体の組成比は、試料を重クロロホルムに溶解し、1H−NMR測定より同定・算出する。
ブロック共重合体のガラス転移温度(Tg)は、示差走査熱量計を用いて得られた熱流束曲線のベースラインと変曲点での接線の交点から決定する。熱流束曲線は試料約10mgを−50℃まで冷却し、5分間保持した後、10℃/minで300℃まで昇温し、引き続き−50℃まで冷却し、5分間保持した後、10℃/minで350℃まで昇温する条件で得る。
測定機器:エスアイアイ・ナノテクノロジー社製DSC6220
測定雰囲気:窒素雰囲気下
尚、ブロック共重合体の示差走査熱量測定を行うことにより、重合体ブロック(A)及びアクリル系重合体ブロック(B)に対応する変曲点が得られ、これらから各重合体ブロックのTgを求めることができる。
以下に記載の条件にてゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)測定を行い、ポリスチレン換算による数平均分子量(Mn)及び重量平均分子量(Mw)を得る。また、得られた値から分子量分布(Mw/Mn)を算出する。
○測定条件
カラム:東ソー製TSKgel SuperMultiporeHZ−M×4本
溶媒:テトラヒドロフラン
温度:40℃
検出器:RI
流速:600μL/min
〔組成〕
試料を100℃のジクロロベンゼンに溶解し、1H−NMR測定より同定・算出する。
〔メルトマスフローレイト(MFR)〕
ASTM D1238に準拠した方法により、230℃で、公称荷重21.2Nの条件で測定する。
〔融点〕
示差走査熱量測定(DSC)装置を用い、JIS K 7121で規定される方法に準拠して10℃/minで昇温して得られる融解ピークの温度を融点とする。融解ピークが複数表れる場合は、より低い温度で表れる融解ピークを融点とする。
〔数平均分子量(Mn)及び重量平均分子量(Mw)〕
試料を80℃のシクロヘキサンで0.2質量%に溶解し、以下に記載の条件にてゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)測定を行い、ポリスチレン換算による数平均分子量(Mn)及び重量平均分子量(Mw)を得る。
カラム:VISCOTEK製FIPA−100H
溶媒:テトラヒドロフラン
温度:60℃
検出器:RI
流速:600μL/min
〔動粘度〕
JIS Z 8803に従って、40℃の温度で測定する。
ナス型フラスコに1−ドデカンチオール(42.2g)、20%KOH水溶液(63.8g)、トリオクチルメチルアンモニウムクロリド(1.5g)を加えて氷浴で冷却し、二硫化炭素(15.9g)、テトラヒドロフラン(以下「THF」ともいう)(38ml)を加え20分攪拌した。α、α’−ジクロロ−p−キシレン(16.6g)のTHF溶液(170ml)を30分かけて滴下した。室温で1時間反応させた後、クロロホルムから抽出し、純水で洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥、ロータリーエバポレータで濃縮した。得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィーで精製した後、酢酸エチルから再結晶することにより、以下の式(4)で表される1,4−ビス(n−ドデシルスルファニルチオカルボニルスルファニルメチル)ベンゼン(以下「DLBTTC」ともいう)を収率80%で得た。1H−NMR測定より7.2ppm、4.6ppm、3.4ppmに目的物のピークを確認した。
攪拌機及び温度計を装着した1L容のフラスコに合成例1で得られたRAFT剤(DLBTTC)(4.28g)、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)(以下「ABN−E」ともいう)(0.25g)、アクリル酸エチル(651g)及びアニソール(287g)を仕込み、窒素バブリングで十分脱気し、60℃の恒温槽で重合を開始した。3時間30分後、室温まで冷却し反応を停止した。前記重合溶液を、ヘキサンから再沈殿精製、真空乾燥することで重合体B1を得た。得られた重合体B1の分子量はGPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)測定(ポリスチレン換算)より、Mn69200、Mw75500、Mw/Mn1.09であった。
アクリル酸エチルに加え、アクリル酸n−ブチル、及びアクリル酸2−メトキシエチルを用い、表1に記載の通り仕込み量を変更するとともに、反応時間を適宜調整した以外は製造例1と同様の操作を行い、重合体B2を得た。重合体B2の分子量を測定し、表1に示した。また、1H−NMR測定から重合体中のアクリル酸エチルとアクリル酸n−ブチルとアクリル酸2−メトキシエチルの組成比を決定したところ、アクリル酸エチル/アクリル酸n−ブチル/アクリル酸2−メトキシエチル(質量比)=49/25/26であった。
攪拌機、温度計を装着した1Lフラスコに製造例1で得られた重合体B1(87.0g)、ABN−E(0.10g)、N−フェニルマレイミド(28.8g)、スチレン(32.2g)及びアニソール(342g)を仕込み、窒素バブリングで十分脱気し、60℃の恒温槽で重合を開始した。3時間後、室温まで冷却し反応を停止した。前記重合溶液を、メタノールから再沈殿精製、真空乾燥することで、表3に示すブロック共重合体1を得た。得られたブロック共重合体1の分子量を測定した結果、Mn99,000、Mw111,000、Mw/Mnは1.12であった。
フラスコに仕込む原料の種類及び仕込み量を表2に記載の通り変更するとともに、反応時間を適宜調整した以外は製造例1と同様の操作を行い、ブロック共重合体2〜4を得た。各ブロック共重合体の分子量、並びに、1H−NMR測定による重合体ブロック(A)の組成比、及びブロック共重合体における重合体ブロック(A)とアクリル系重合体ブロック(B)の組成比について表3に記載した。
表4に示す配合(質量比)で原料成分をミキサーに投入し、ドライブレンドした。
TPO:エンゲージ8200(デュポンダウエラストマー社製)、エチレン−1−オクテンランダム共重合体、MFR(190℃、21.2N):5g/10min、融点:65℃、エチレン含有量:93モル%
TPS1:G1643(クレイトンポリマー社製)、ポリスチレン-ポリブタジエン−ポリスチレントリブロック共重合体水素添加物、スチレン系単量体単位の含有量:18質量%、MFR(230℃、21.2N):18g/10min
TPS2:G1651(クレイトンポリマー社製)、ポリスチレン-ポリブタジエン−ポリスチレントリブロック共重合体水添物、スチレン系単量体単位の含有量:33質量%、MFR(230℃、21.2N):1g未満/10min
MAH−SEBS:FG1901(クレイトンポリマー社製)、無水マレイン酸変性ポリスチレン−ポリブタジエンブロック共重合体水添物、スチレン系単量体単位の含有量:30質量%、MFR(200℃、49N):5g/10min、官能基(カルボキシル基)導入量:0.35meq/g
GMA−SEBS:Dyne−131F−GMA−5(Dynasol社製)、グリシジルメタクリレート変性ポリスチレン−ポリブタジエン−ポリスチレントリブロック共重合体の水素添加物、スチレン系単量体単位の含有量:30質量%、MI(230℃):10g/10min、官能基(エポキシ基)導入量:0.09meq/g
OH-SEPS:HG−252(クラレ社製)、片末端水酸基変性型ポリスチレン−ポリイソプレン・ブタジエン−ポリスチレントリブロック共重合体の水素添加物、スチレン系単量体単位の含有量:28質量%、Mw:67,000,Mn:54,000、MFR(230℃、21.2N):26g/10min、官能基(水酸基)導入量:0.02meq/g
〔軟化剤〕
PW−380(出光興産社製、パラフィンオイル、動粘度(40℃):380mm2/s)
〔架橋剤〕
ケミノックスAC−6(ユニマテックス社製、ヘキサメチレンジアミンカーバメート)
〔溶融混練条件〕
押出機:KZW32TW−60MG−NH((株)テクノベル製)
シリンダー温度:180〜260℃
スクリュー回転数:200〜650r/min
TAインスツルメント社製ARES G−2に、熱プレスで成形した厚さ2mm、幅12mmの試験片をセットし、長さ25mm間でのトーションモード(ねじり)で、昇温速度5℃/minで−60℃〜200℃まで10Hzにて粘弾性を測定し、23℃及び150℃における貯蔵弾性率G’を測定した。23℃での貯蔵弾性率G’が小さいほど、柔軟性が良好であり、150℃における貯蔵弾性率G’が大きいほど、耐熱性が良好である。
JIS K 6258に規定の試験方法に準じた。試験片には、2mm厚のプレスシートを3号ダンベル型に打ち抜いたものを用いた。該試験片をIRM#903オイル(旧ASTM 3号オイル)に23℃又は70℃で24時間浸漬した後、下記式により質量変化率(%)を算出した。
m1:浸漬前の空気中の試験片の質量(mg)
m3:浸漬後の空気中の試験片の質量(mg)
成形体のガラス転移温度を測定し、耐寒性を評価した。なお、ガラス転移温度は、より実用的な耐寒性を評価するため、粘弾性測定により測定した。
即ち、TAインスツルメント社製ARES G−2に、熱プレスで成形した厚さ2mm、幅12mmの試験片をセットし、長さ25mm間でのトーションモード(ねじり)で、昇温速度5℃/minで−60℃〜200℃まで10Hzにて粘弾性を測定により求められたtanδの変曲点より、組成物のガラス転移温度(Tg)を求めた。測定したTgのうち、より低温側のTgを表4に示す。
一般的に、重合体ブロック(X)及び重合体ブロック(Y)からなるブロック共重合体について示差走査熱量測定を行うと、重合体ブロック(X)及び重合体ブロック(Y)に対応する2つのTgが得られることが知られており、低温側に表れるTgよりも低い温度領域では、ブロック共重合体がガラス状態となってゴム弾性を示さないので、エラストマーとしてみたとき、低温側Tgが低いほど耐寒性に優れることを意味する。
また、該ブロック共重合体に他の成分を加えて組成物としたとき、示差走査熱量測定で得られる低温側Tgは他の成分の影響を受けて温度シフトしたり消失したりする場合があるが、本発明の組成物は、用いる重合体ブロック(A)及びアクリル系重合体ブロック(B)を有するブロック共重合体の示す低温側のTgに比べて、より低い温度域にTgを示すことが好ましく、これは組成物とすることによって耐寒性が向上していることを示している。低温Tgが0℃以下になるものは耐寒性の点で好ましく、さらに好ましくは−10℃以下である。
JIS K 6251に準じた方法により、引張強さと破壊点伸び率を測定した。試験片はダンベル3号形を使用し、試験室温度23℃、引張速度500mm/minで、試験片を切断するまで引っ張ったときに記録される最大の引張力を試験片の初期断面積で除した値を引張強さとした。
ASTM D1238に準拠した方法により、230℃で、公称荷重21.2Nの条件でメルトマスフローレイト(MFR)を測定した。表中、「>50」はMFRが50g/10minを超え、射出成形に応用できる良好な溶融流動性を有することを示す。
前記初期引張物性における試料作製手順に準じて厚さ2mmのフィルム試料を作製し、直径29mmの円盤状に切断したものを7枚重ねて作製した円盤状成形体を200℃で熱プレスして厚さを12.5mm±0.5mmに調整したものを試験片として用い、JIS K 6262に規定される圧縮永久歪試験によって測定した。
具体的には、標準温度(23.2±2℃)において、試験片の直径及び厚さがそれぞれ、29.0±0.5mm(直径)、12.5mm±0.5mm(厚さ)であることを確認し、厚さ9.3〜9.4mmのスペーサを備えた圧縮板に試験片を挟んだ。試験片を圧縮する割合が25体積%となる条件で、70℃で24時間保持した後、23℃で圧縮板を外して30分間放置した後の試験片中央部の厚さを測定した。
測定結果を下記の圧縮永久歪算出式にあてはめて、圧縮永久歪(%)の数値を算出した。
圧縮永久歪(%)=(t0−t2)/(t0−t1)×100
(式中、t0は試験片の元の厚さ(mm)、t1はスペーサの厚さ(mm)、t2は圧縮装置から取り外してから30分後の試験片の厚さ(mm)を示す)
圧縮解放後、試験片が完全に圧縮前の寸法形状に戻ったときの圧縮永久歪の値は0%であり、圧縮から開放しても圧縮されたままの形状で寸法形状が元に戻らない場合の圧縮永久歪の値は100%であるから、圧縮永久歪の値は0%から100%の間で小さいほど回復が優れていることを意味する。
前記圧縮永久歪と同様の手順で作製した厚さ2mmのフィルムを恒温恒湿室(温度23℃、相対湿度50%)に24時間以上静置し、状態を安定させた後、シートを3枚重ね、JIS K 7215「プラスチックのデュロメータ硬さ試験法」に準じてA硬度を測定した。
Claims (7)
- スチレン類及びマレイミド化合物に由来する構造単位を含む重合体ブロック(A)、並びにアクリル系重合体ブロック(B)を有するブロック共重合体からなる熱可塑性エラストマーと、該熱可塑性エラストマー100質量部に対して、10〜100質量部のオレフィン系熱可塑性エラストマーを含有する熱可塑性エラストマー組成物であって、前記重合体ブロック(A)が、該重合体ブロック(A)の全構造単位中マレイミド化合物に由来する構造単位を30質量%以上99質量%以下有し、且つ、ガラス転移温度(Tg)が150℃以上の重合体である、熱可塑性エラストマー組成物。
- ブロック共重合体が、重合体ブロック(A)−(アクリル系重合体ブロック(B)−重合体ブロック(A))n型構造(nは1〜10の整数である)を有する、請求項1記載の熱可塑性エラストマー組成物。
- 10Hz動的粘弾性測定による貯蔵弾性率が、23℃で1×109Pa以下であり、かつ150℃で1×106Pa以上である、請求項1又は2記載の熱可塑性エラストマー組成物。
- 重合体ブロック(A)及びアクリル系重合体ブロック(B)の少なくともいずれかが架橋性官能基を有する、請求項1〜3いずれか記載の熱可塑性エラストマー組成物。
- さらに、オレフィン系熱可塑性エラストマー100質量部に対して、10〜300質量部の軟化剤を含有する、請求項1〜4いずれか記載の熱可塑性エラストマー組成物。
- オレフィン系熱可塑性エラストマーの少なくとも一種が架橋性官能基を有する、請求項1〜5いずれか記載の熱可塑性エラストマー組成物。
- 請求項1〜6いずれか記載の熱可塑性エラストマー組成物を加熱成形して得られる成形体。
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