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JP2018168144A - リパーゼ阻害剤、及びその利用 - Google Patents

リパーゼ阻害剤、及びその利用 Download PDF

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JP2018168144A
JP2018168144A JP2017246946A JP2017246946A JP2018168144A JP 2018168144 A JP2018168144 A JP 2018168144A JP 2017246946 A JP2017246946 A JP 2017246946A JP 2017246946 A JP2017246946 A JP 2017246946A JP 2018168144 A JP2018168144 A JP 2018168144A
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fat accumulation
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JP2017246946A
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哲郎 小川
Tetsuo Ogawa
哲郎 小川
光正 田畑
Mitsumasa Tabata
光正 田畑
拓矢 勝部
Takuya Katsube
拓矢 勝部
正知 牧野
Masatomo Makino
正知 牧野
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Shimane Prefecture
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Shimane Prefecture
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Abstract

【課題】植物に由来し、飲食品、医薬品、医薬部外品、化粧品またはそれらの配合成分として使用できるリパーゼ阻害剤、及び脂肪蓄積抑制剤または抗肥満剤を提供する。
【解決手段】リパーゼ阻害剤はナンキンハゼ葉,葉柄及び実;ヤマモモ葉;ウラジロガシ葉及び枝;アカメガシワ葉及び葉柄;アブラギリ葉;シナアブラギリ葉;クロモジ葉;エゴマ葉;キクバヤマボクチ葉;タムシバ葉;ヤマウコギ葉;クサギ葉;トウゴマ葉及び葉柄;アスナロ葉;スギ葉;ガガイモ葉;並びにポポー葉よりなる群から選ばれる1種以上の植物部の加工物を有効成分とし、脂肪蓄積抑制剤または抗肥満剤はナンキンハゼ葉,葉柄及び実;ヤマモモ葉;ウラジロガシ葉及び枝;アブラギリ葉;シナアブラギリ葉;クロモジ葉;キクバヤマボクチ葉;タムシバ葉;ヤマウコギ葉;クサギ葉;並びにトウゴマ葉及び葉柄よりなる群から選ばれる1種以上の植物部の加工物を有効成分とする。
【選択図】なし

Description

本発明は、各種の植物部位の加工物を有効成分とするリパーゼ阻害剤に関する。また本発明は、各種の植物部位の加工物を有効成分とする脂肪蓄積抑制剤または抗肥満剤に関する。なお、これらのリパーゼ阻害剤及び脂肪蓄積抑制剤または抗肥満剤には、いずれも飲食品組成物、医薬品組成物、医薬部外品組成物、化粧品組成物、及びこれらの組成物の添加剤が含まれる。
肥満は、体質、食事または運動不足などに起因して、摂取カロリーが消費カロリーを上回ることによって起こり、結果的に生体内に異常な脂肪の蓄積が認められる病態をいう。肥満は、糖尿病、高血圧、高脂血症さらには動脈硬化症などのいわゆるメタボリックシンドロームを引き起こす危険因子の一つであり、肥満から発症する上記疾患の患者の増加が社会問題となっている。肥満の解消または予防のための有効な方法の一つとして、生体内におけるリパーゼ作用を阻害し、脂肪吸収を抑制する方法が注目されている。
摂取された食物中の長鎖の中性脂肪(トリアシルグリセロール)の主な消化酵素の一つである膵リパーゼは、トリアシルグリセロールの一位ないし三位のエステル結合の加水分解を触媒する。このようにして生成した脂肪酸とモノアシルグリセロールは、消化管から吸収された後に、再びトリアシルグリセロールに変換される。血液を通して各組織に運ばれるトリアシルグリセロールはエネルギーとして消費されるが、消費量を上回る分の脂肪は脂肪組織に蓄積される。このような生体内での脂肪の吸収及び蓄積の機構における膵リパーゼの役割に注目して、膵リパーゼ阻害剤の投与により脂肪の吸収を阻害する試みが行われている。しかし、現在までに肥満を治療もしくは改善するためにリパーゼ阻害剤が臨床で使用されている例は一部に限られている(非特許文献1)。
また、微生物性のリパーゼは特定の皮膚疾患に関与していることが知られている。具体的には、皮脂腺の肥大増殖や毛嚢孔の角化亢進などが原因となって皮脂が溜まると、毛嚢の毛漏斗に存在する皮膚常在菌のニキビ桿菌や皮膚ブドウ球菌が増殖し、これらのリパーゼが皮脂を構成しているトリアシルグリセロールを分解して、遊離脂肪酸が生成する。この遊離脂肪酸が上皮に作用し、各種の酵素を産生して、ニキビ、皮膚炎、フケなどの原因になると言われている(非特許文献2を参照)。従って、当該微生物性のリパーゼを阻害することができれば、当該リパーゼに起因する特定の皮膚病についての治療若しくは改善手段、または予防手段を提供することができると考えられる。
天然物由来の食品や漢方薬は、一般に副作用が少ないなどの利点を有する。このため、天然物から、各種疾患の治療または改善に有効な成分を取得することができれば、副作用の少ない製品として有効に利用できるものと考えられる。上述のリパーゼ関連疾患に関しても、上記考えのもと、天然物由来の食品成分においてリパーゼ活性阻害作用を有する物質の探索が行われている(特許文献1〜3等を参照)。
特開2005−289950号公報 特開2006−290807号公報 特開平9−227398号公報
「Clinical Nutr.」、Sternby, B., et al、21、395、2002 「新化粧品学」、光井武夫、第29-30頁、南山堂、東京、1993年
本発明は、新規リパーゼ阻害剤、特に天然の植物に由来し、飲食品組成物、医薬品組成物、医薬部外品組成物、化粧品組成物またはその配合成分として使用することができる新規リパーゼ阻害剤を提供することを課題とする。また本発明は、リパーゼ阻害活性に基づいて脂肪蓄積抑制作用または抗肥満作用を有し、飲食品組成物、医薬品組成物、医薬部外品組成物、化粧品組成物またはその配合成分として使用することができる新規な脂肪蓄積抑制剤または抗肥満剤を提供することを課題とする。
本発明者らは、かかる課題を解決するために鋭意研究を進めていたところ、特定の植物部にリパーゼ阻害活性を有する成分が含まれていることを見出し、これらがリパーゼ阻害剤として飲食品組成物、医薬品組成物、医薬部外品組成物、または化粧品組成物に適用できることを確認した。またこれらのリパーゼ阻害活性を有する画分は、脂肪蓄積抑制作用または抗肥満作用を有し、脂肪蓄積抑制剤または抗肥満剤として、食品分野、医薬分野、及び化粧料分野で広く使用できることを見出した。
本発明はかかる知見に基づいて完成したものであり、下記の実施形態を有することを特徴とする。
I.リパーゼ阻害剤
(I−1)ナンキンハゼ葉,葉柄及び実;ヤマモモ葉;ウラジロガシ葉及び枝;アカメガシワ葉及び葉柄;アブラギリ葉;シナアブラギリ葉;クロモジ葉;エゴマ葉;キクバヤマボクチ葉;タムシバ葉;ヤマウコギ葉;クサギ葉;トウゴマ葉及び葉柄;アスナロ葉;スギ葉;ガガイモ葉;並びにポポー葉よりなる群から選ばれる少なくとも1種の植物部の加工物を有効成分とするリパーゼ阻害剤。
(I−2)上記加工物が溶媒抽出物である(I−1)に記載するリパーゼ阻害剤。
(I−3)上記溶媒が水である(I−2)に記載するリパーゼ阻害剤。
(I−4)植物部がナンキンハゼ葉,葉柄及び実;ヤマモモ葉;ウラジロガシ葉及び枝;アカメガシワ葉及び葉柄;アブラギリ葉;シナアブラギリ葉;クロモジ葉;エゴマ葉;タムシバ葉;ヤマウコギ葉;クサギ葉;トウゴマ葉及び葉柄;スギ葉;ガガイモ葉;並びにポポー葉よりなる群から選ばれる少なくとも1種である(I−3)に記載するリパーゼ阻害剤。
(I−5)上記溶媒が含水エタノールである(I−2)に記載するリパーゼ阻害剤。
(I−6)植物部がナンキンハゼ葉,葉柄及び実;ヤマモモ葉;ウラジロガシ葉及び枝;アカメガシワ葉及び葉柄;アブラギリ葉;シナアブラギリ葉;クロモジ葉;キクバヤマボクチ葉;タムシバ葉;アスナロ葉;スギ葉;並びにガガイモ葉よりなる群から選ばれる少なくとも1種である(I−5)に記載するリパーゼ阻害剤。
(I−7)飲食品組成物、医薬品組成物、医薬部外品組成物、化粧品組成物またはこれらの組成物の添加剤である、(I−1)乃至(I−6)のいずれかに記載するリパーゼ阻害剤。
II.脂肪蓄積抑制剤または抗肥満剤
(II−1)ナンキンハゼ葉,葉柄及び実;ヤマモモ葉;ウラジロガシ葉及び枝;アブラギリ葉;シナアブラギリ葉;クロモジ葉;キクバヤマボクチ葉;タムシバ葉;ヤマウコギ葉;クサギ葉;並びにトウゴマ葉及び葉柄よりなる群から選ばれる少なくとも1種の植物部の加工物を有効成分とする脂肪蓄積抑制剤または抗肥満剤。
(II−2)上記加工物が溶媒抽出物である(II−1)に記載する脂肪蓄積抑制剤または抗肥満剤。(II−3)上記溶媒が水である(II−2)に記載する脂肪蓄積抑制剤または抗肥満剤。
(II−4)植物部がナンキンハゼ葉,葉柄及び実;ヤマモモ葉;ウラジロガシ葉及び枝;アブラギリ葉;シナアブラギリ葉;クロモジ葉;タムシバ葉;ヤマウコギ葉;クサギ葉;並びにトウゴマ葉及び葉柄よりなる群から選ばれる少なくとも1種である(II−3)に記載する脂肪蓄積抑制剤または抗肥満剤。。
(II−5)上記溶媒が含水エタノールである(II−2)に記載する脂肪蓄積抑制剤または抗肥満剤。
(II−6)植物部がナンキンハゼ葉,葉柄及び実;ヤマモモ葉;ウラジロガシ葉及び枝;アブラギリ葉;シナアブラギリ葉;クロモジ葉;キクバヤマボクチ葉;並びにタムシバ葉よりなる群から選ばれる少なくとも1種である(II−5)に記載する脂肪蓄積抑制剤または抗肥満剤。
(II−7)飲食品組成物、医薬品組成物、医薬部外品組成物またはこれらの組成物の添加剤である、(II−1)乃至(II−6)のいずれかに記載する脂肪蓄積抑制剤または抗肥満剤。
本発明によれば、天然の植物に由来する新規なリパーゼ阻害剤を提供することができる。本発明のリパーゼ阻害剤によれば、生体内におけるリパーゼ活性を阻害することにより脂肪吸収が抑制できるため、摂取カロリーが消費カロリーを上回ることによって生じる脂肪の蓄積ないし肥満を予防または改善することができる。また脂肪の蓄積によって生じ得る動脈硬化、心筋梗塞、及び脂肪肝;また肥満が危険因子となりうるメタボリックシンドローム(例えば糖尿病、高血圧、高脂血症など)を予防または改善することが可能である。このため、本発明によれば、新規な脂肪蓄積抑制剤若しくは抗肥満剤を提供することができる。
また本発明のリパーゼ阻害剤によれば、皮膚常在菌が産生するリパーゼの活性を阻害することでニキビ、皮膚炎、及びフケなどの皮膚トラブルを予防もしくは改善することができる。
さらに本発明のリパーゼ阻害剤によれば、飲食品組成物、医薬品組成物、医薬部外品組成物、及び化粧品組成物に含まれる悪臭や変敗の原因となる油脂類(トリアシルグリセロール)のリパーゼ分解を防止することができるため、風味(臭いや味など)や使用感を含む品質を安定に保持することが可能になる。
I.リパーゼ阻害剤
本発明のリパーゼ阻害剤は、ナンキンハゼ葉,葉柄及び実;ヤマモモ葉;ウラジロガシ葉及び枝;アカメガシワ葉及び葉柄;アブラギリ葉;シナアブラギリ葉;クロモジ葉;エゴマ葉;キクバヤマボクチ葉;タムシバ葉;ヤマウコギ葉;クサギ葉;トウゴマ葉及び葉柄;アスナロ葉;スギ葉;ガガイモ葉;並びにポポー葉よりなる群から選ばれる少なくとも1種の植物の部位(植物部位)の加工物を有効成分とする。
ナンキンハゼ(南京櫨・南京黄櫨)は、学名「Triadica sebifera」と称されるトウダイグサ科ナンキンハゼ属の落葉高木である。本発明のリパーゼ阻害剤の有効成分である加工物の調製には、ナンキンハゼの葉、葉柄及び実が好適に使用される。これらの植物部位は1種単独で使用されてもよいし、2種以上を任意に組み合わせて使用することもできる。好ましくは葉及び葉柄であり、より好ましくは葉柄である。
ヤマモモ(山桃)は、学名「Morella rubra」と称されるヤマモモ科ヤマモモ属の常緑樹である。本発明のリパーゼ阻害剤の有効成分である加工物の調製には、ヤマモモの葉が好適に使用される。
ウラジロガシ(裏白樫)は学名「Quercus salicina」と称されるブナ科コナラ属の常緑広葉樹である。本発明のリパーゼ阻害剤の有効成分である加工物の調製には、ウラジロガシの葉及び枝が好適に使用される。これらの植物部位は1種単独で使用されてもよいし、2種以上を任意に組み合わせて使用することもできる。
アカメガシワ(赤芽槲、赤芽柏)は学名「Mallotus japonicus」と称されるトウダイグサ科アカメガシワ属の落葉高木である。本発明のリパーゼ阻害剤の有効成分である加工物の調製には、アカメガシワの葉及び葉柄が好適に使用される。これらの植物部位は1種単独で使用されてもよいし、2種以上を任意に組み合わせて使用することもできる。
アブラギリ(油桐)は学名「Vernicia cordata」と称されるトウダイグサ科アブラギリ属の落葉高木である。本発明のリパーゼ阻害剤の有効成分である加工物の調製には、アブラギリの葉が好適に使用される。
シナアブラギリ(支那油桐)は学名「Aleurites fordii Hemsl.」と称されるトウダイグサ科アブラギリ属の落葉高木である。本発明のリパーゼ阻害剤の有効成分である加工物の調製には、シナアブラギリの葉が好適に使用される。
クロモジ(黒文字)は学名「Lindera umbellata」と称されるクスノキ科クロモジ属の落葉低木である。本発明のリパーゼ阻害剤の有効成分である加工物の調製には、クロモジの葉が好適に使用される。
エゴマ(荏胡麻)は学名「Perilla frutescens var. frutescens」と称されるシソ科の一年草である。シソ(青紫蘇)とは同種の変種である。本発明のリパーゼ阻害剤の有効成分である加工物の調製には、エゴマの葉が好適に使用される。
キクバヤマボクチ(菊葉山火口)は学名「Synurus palmatopinnatifidus」と称されるキク科ヤマボクチ属の多年草である。本発明のリパーゼ阻害剤の有効成分である加工物の調製には、キクバヤマボクチの葉が好適に使用される。
タムシバ(田虫葉)は、学名「Magnolia salicifolia」と称されるモクレン科モクレン属の落葉小高木である。本発明のリパーゼ阻害剤の有効成分である加工物の調製には、タムシバの葉が好適に使用される。
ヤマウコギ(山五加)は、学名「Acanthopanax spinosus.」称されるウコギ科ウコギ属の落葉低木である。本発明のリパーゼ阻害剤の有効成分である加工物の調製には、ヤマウコギの葉が好適に使用される。
クサギ(臭木)は、学名「Clerodendrum trichotomum」と称されるシソ科クサギ属の落葉小高木である。本発明のリパーゼ阻害剤の有効成分である加工物の調製には、クサギの葉が好適に使用される。
トウゴマ(唐胡麻)は、学名「Ricinus communis」と称されるトウダイグサ科トウゴマ属の多年草である。本発明のリパーゼ阻害剤の有効成分である加工物の調製には、トウゴマの葉及び葉柄が好適に使用される。
アスナロ(翌檜)は、学名「Thujopsis dolabrata」と称されるヒノキ科アスナロ属の常緑針葉樹である。本発明のリパーゼ阻害剤の有効成分である加工物の調製には、アスナロの葉が好適に使用される。
スギ(杉)は、学名「Cryptomeria japonica」と称されるヒノキ科スギ亜科スギ属の常緑針葉樹である。本発明のリパーゼ阻害剤の有効成分である加工物の調製には、スギの葉が好適に使用される。
ガガイモ(鏡芋)は、学名「Metaplexis japonica」と称されるガガイモ科ガガイモ属のつる性多年草である。本発明のリパーゼ阻害剤の有効成分である加工物の調製には、ガガイモの葉が好適に使用される。
ポポー(Pawpaw)は、学名「Asimina triloba」と称されるバンレイシ科ポポー属に属する落葉高木である。本発明のリパーゼ阻害剤の有効成分である加工物の調製には、ポポーの葉が好適に使用される。
本発明のリパーゼ阻害剤には、有効成分として上記植物の各部(植物部)の少なくとも1種の加工物が含まれていればよい。加工物は植物部1種から得られるものであってもよいし、また2種以上から得られるものを任意に組み合わせて含むものであってもよい。植物部として好ましくは、ナンキンハゼ葉,葉柄及び実;ヤマモモ葉;ウラジロガシ葉及び枝;アカメガシワ葉及び葉柄;アブラギリ葉;シナアブラギリ葉;クロモジ葉;エゴマ葉;タムシバ葉;ヤマウコギ葉;クサギ葉;トウゴマ葉及び葉柄;アスナロ葉;スギ葉;ガガイモ葉;並びにポポー葉よりなる群から選ばれる少なくとも1種であり、より好ましくはナンキンハゼ葉,葉柄及び実;ヤマモモ葉;ウラジロガシ葉及び枝;アカメガシワ葉及び葉柄;アブラギリ葉;シナアブラギリ葉;クロモジ葉;タムシバ葉;ヤマウコギ葉;並びにスギ葉よりなる群から選ばれる少なくとも1種であり、さらに好ましくはナンキンハゼ葉、ナンキンハゼ葉柄、ヤマモモ葉、ウラジロガシ枝、アブラギリ葉、及びタムシバ葉よりなる群から選ばれる少なくとも1種であり、特に好ましくはナンキンハゼ葉、ナンキンハゼ葉柄、ヤマモモ葉、及びタムシバ葉よりなる群から選ばれる少なくとも1種である。
本発明において加工物には、上記植物部の乾燥粉砕物(粗粉末及び細粉末を含む)、搾汁、溶媒抽出物(希釈液、濃縮液、ペースト状物、乾燥粉末などを含む)等が包含される。
加工物が乾燥粉砕物である場合、当該粉砕物は、採取した植物部を乾燥させた後に、粉砕することによって調製される。乾燥および粉砕は定法に従って行うことができる。例えば、乾燥方法として、加熱乾燥方法、天日乾燥、除湿乾燥、凍結乾燥などを挙げることができる。粉砕方法も、特に限定されず、乾式でも湿式でもよい。乾燥及び粉砕工程の順序は、特に限定されず、両工程を同時に行うこともできる。
加工物が溶媒抽出物である場合、溶媒抽出するにあたり使用する各植物の部位はそのまま(生)であってもよいし、またその乾燥物であってもよい。また生またはその乾燥物を裁断または粉砕したものであってもよい。抽出に使用する溶媒は、通常植物抽出に使用される極性または非極性溶媒を挙げることができる。好ましくは極性溶媒である。非極性溶媒としてはベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素類;塩化メチレン、クロロホルム等のハロゲン化脂肪族炭化水素類;エーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル類;酢酸エチル等のエステル類等を挙げることができるが、これらの非極性溶媒は、必要に応じて、極性溶媒による抽出前の脱脂処理に使用することができる。非極性溶媒を用いた抽出処理(脱脂処理)を行うことで、後に行う極性溶媒を用いた抽出処理を効率的に行うことが可能になる場合がある。
極性溶媒としては、具体的には水;メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール等のアルコール類;アセトン等のケトン類;アセトニトリル等のニトリル類等を挙げることができる。これらは1種単独で使用してもよいし、2種以上を任意に組み合わせて使用することもできる。好ましくは、抽出後の使用における安全性の点から、水;並びにメタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、及び2−ブタノール等のアルコール類、より好ましくは水、エタノール及びこれらの組み合わせ(含水エタノール)であり、特に好ましくは水及び含水エタノールである。ここで含水エタノールに含まれるエタノールの濃度は、制限されないものの、通常5〜90容量%の範囲で適宜選択することができる。好ましくは10〜80容量%、より好ましくは30〜70容量%、さらに好ましくは40〜70容量%の範囲を例示することができる
具体的には、ナンキンハゼ葉,葉柄及び実;ウラジロガシ葉及び枝;アカメガシワ葉及び葉柄;シナアブラギリ葉;並びにガガイモ葉からリパーゼ阻害剤の有効成分を抽出する場合の溶媒としては、水及び含水エタノールを好適に用いることができる。またヤマモモ葉;アブラギリ葉;クロモジ葉;タムシバ葉;及びスギ葉からリパーゼ阻害剤の有効成分を抽出する場合の溶媒としては水及び含水エタノール、より好ましくは含水エタノールを好適に用いることができる。さらにエゴマ葉;ヤマウコギ葉;クサギ葉;トウゴマ葉及び葉柄;並びにポポー葉からリパーゼ阻害剤の有効成分を抽出する場合の溶媒としては水を、またキクバヤマボクチ葉及びアスナロ葉からリパーゼ阻害剤の有効成分を抽出する場合の溶媒としては含水エタノールを好適に用いることができる。
かかる抽出溶媒を用いた抽出方法は、定法に従うことができ、特に制限されないが、例えば対象とする植物部位を溶媒に浸漬し、静置または撹拌する方法を挙げることができる。使用する抽出溶媒の温度(つまり抽出温度)は0〜100℃の範囲で適宜設定することができる。抽出溶媒として水を用いる場合、25℃以上、好ましくは40℃以上、より好ましくは60℃以上、特に好ましくは80℃以上の温水または熱水を用いることが、抽出効率を高めることができる点で好ましい。一方、抽出溶媒としてエタノールまたは含水エタノールを用いる場合は、抽出効率及び取り扱いの安全性を考慮して、50℃以下の温度で行うことが好ましく、例えば5℃以上、好ましくは15℃以上、より好ましくは25℃以上の温度に適宜設定することができる。
抽出時間は、各植物部から目的とするリパーゼ阻害活性を有する成分が抽出できる時間であればよく、特に制限されないが、通常10分〜24時間の範囲から適宜選択設定することができる。好ましくは10分〜12時間、より好ましくは10分〜2時間程度を挙げることができる。
抽出後、得られた抽出物は、次いで濾過や遠心分離等に供されることにより固液分離されて固形の不溶物が除去される。回収された濾液や上清は、必要に応じて、次いで希釈、濾過、濃縮、脱色または脱臭等の精製工程に供することができる。また必要であれば、除去された固形の不溶物を、再び前述する溶媒を用いて前記と同様に抽出し、固液分離した後の抽出液を上記の濾液や上清に配合して使用することもできる。なお、濾過、遠心分離、濃縮、脱色または脱臭等は当業界の慣用方法を使用することができ、特に制限されるものではない。脱色や脱臭等の精製処理としては、制限されないものの、活性炭処理、樹脂吸着処理、イオン交換樹脂処理、液−液向流分配などの慣用の方法を挙げることができる。
斯くして調製される抽出液は、そのままの液状で使用することもできるが、さらに濃縮または乾固してもよく、また適当な溶媒で希釈してもよい。またそのまま若しくは適当な溶媒で希釈した後に、噴霧乾燥、凍結乾燥、減圧乾燥、または流動乾燥等の公知の方法で乾燥して、粉体状に調製することもできる。これら抽出物の形状は、当該抽出物を含有する本発明のリパーゼ阻害剤の形態や目的に応じて、適宜選択設定することができる。乾燥処理する際には、必要に応じて賦形剤を添加してもよい。
本発明が対象とする「リパーゼ」は、トリアシルグリセロールを分解して脂肪酸を遊離する作用(脂肪酸遊離作用)を有するトリアシルグリセロールリパーゼである。具体的には消化管における脂肪吸収に関連する膵リパーゼ、並びに皮膚表皮に常在する微生物カンジダ属菌(Candida cylindracea)、プロピオニバクテリウム アクネス(Propionibacterium acnes)、ピティロスポラム オバール(Pilyrosporum ovale)、またはマイクロコッカス菌(Micrococcus sp.)等の皮膚常在菌が産生する微生物性リパーゼを、制限されることなく例示することができる。また膵リパーゼと同様に、sn-1,3特異性を示す微生物性リパーゼとして、Rhizomucor miehei、及びRhizopus arrhizusを挙げることができる。
本発明の「リパーゼ阻害剤」は、リパーゼが有する上記の脂肪酸遊離作用を阻害する活性を有するものであればよいが、好ましくは少なくとも膵リパーゼが有する脂肪酸遊離作用を阻害する活性を有するものであり、より好ましくは膵リパーゼのみならず微生物性リパーゼが有する脂肪酸遊離作用を阻害する活性を有するものである。また本発明のリパーゼ阻害剤は、リパーゼの脂肪酸遊離作用(リパーゼ活性)を100%を阻害するものに限定されるものではなく、その一部を阻害するものであってもよい。リパーゼ活性は、簡便には、例えば市販のリパーゼ測定用試薬を用いて測定することができ、制限されないものの、具体的には「リパーゼキットS」(DSファーマバイオメディカル株式会社製)等を例示することができる。
本発明のリパーゼ阻害剤は、医薬品組成物、医薬部外品組成物、飲食品組成物または化粧品組成物を調製する際に、リパーゼ阻害活性を発揮する成分(リパーゼ阻害活性成分または有効成分)として添加配合して用いることができるほか、リパーゼ阻害剤それ自体を医薬品組成物、医薬部外品組成物、飲食品組成物または化粧品組成物の形態に調製することができる。前者のリパーゼ阻害剤の使用態様は、医薬品組成物、医薬部外品組成物、飲食品組成物または化粧品組成物に添加配合して用いられることから、本発明では便宜上「添加剤」としての用途と称する。本発明のリパーゼ阻害剤が、当該添加剤として使用される場合、本発明のリパーゼ阻害剤は、前述する植物加工物100質量%からなるものであってもよいし、またリパーゼ阻害活性を妨げない範囲で、前述する植物加工物に加えて希釈剤、着香剤、着色剤、甘味剤、矯味剤、懸濁化剤、乳化剤、分散剤、防腐剤、緩衝剤、または安定剤等を含むものであってもよい。本発明のリパーゼ阻害剤が後者の医薬品組成物、医薬部外品組成物、飲食品組成物または化粧品組成物そのものとして使用される場合、最終組成物であるリパーゼ阻害剤は、下記に説明する各種形態に応じて前述する植物加工物をリパーゼ阻害活性を発揮する割合で含有する。制限されないものの、かかる割合として5〜95質量%の範囲を例示することができる。好ましくは50〜95質量%である。
具体的には、医薬品組成物及び医薬部外品組成物は、例えば、経口投与のためには、錠剤、カプセル剤、散剤、顆粒剤、丸剤、液剤、乳剤、懸濁液、溶液剤、酒精剤、シロップ剤、エキス剤、エリキシル剤などとすることができ、例えば、局所投与のためにはクリーム、ゼリー、ゲル、ペースト、軟膏などとすることができるが、これらには限定されない。当該医薬品組成物または医薬部外品組成物は、一般に用いられる各種成分を含みうるものであり、例えば、一種もしくはそれ以上の薬学的に許容され得る賦形剤、崩壊剤、希釈剤、滑沢剤、着香剤、着色剤、甘味剤、矯味剤、懸濁化剤、湿潤剤、乳化剤、分散剤、補助剤、防腐剤、緩衝剤、結合剤、安定剤、コーティング剤等を含みうる。また本発明の医薬品組成物または医薬部外品組成物は、持続性または徐放性剤形を有するものであってもよい。
本発明が対象とする飲食品組成物には、特定保健用食品、機能性表示食品、及び栄養機能食品を含む保健機能食品(飲料を含む);並びに栄養補助食品、健康補助食品、栄養調整食品を含む一般食品(飲料を含む)のいずれもが含まれる。これらの飲食品組成物は、慣用の飲食物の形状を有していればよく、例えば一般の食品や飲料の形態(明らか食品)のほか、一般にサプリメントとして提供される製剤形態を挙げることができる。かかる製剤形態としては、前述するような錠剤、カプセル剤、散剤、顆粒剤、丸剤、及びエキス剤などを例示することができる。当該製剤は、形状に応じて、一般に用いられる製剤化成分を配合することができ、例えば、一種もしくはそれ以上の薬学的に許容され得る賦形剤、崩壊剤、希釈剤、滑沢剤、着香剤、着色剤、甘味剤、矯味剤、懸濁化剤、湿潤剤、乳化剤、分散剤、補助剤、防腐剤、緩衝剤、結合剤、安定剤、コーティング剤等を含みうる。また当該製剤は持続性または徐放性剤形であってもよい。
本発明が対象とする化粧品組成物には、特に限定はされないが、例えば、乳液、化粧液、フェイスクリーム、ハンドクリーム、ローション、シャンプー、及びリンスなどが含まれる。なお、化粧品組成物として使用するリパーゼ阻害剤には微生物性リパーゼが有する脂肪酸遊離作用を阻害する活性を有する植物加工物が有効成分として使用される。
前述する経口投与形態を有する医薬品組成物及び医薬部外品組成物、並びに飲食品組成物によれば、植物加工物に由来するリパーゼ阻害活性成分を日常的または継続的に摂取することが可能となり、効果的な脂肪蓄積抑制効果による肥満の予防または改善が可能となる。また前述する局所投与形態を有する医薬品組成物及び医薬部外品組成物、並びに化粧品組成物によれば、植物加工物に由来するリパーゼ阻害活性成分を皮膚に継続的または非継続的に適用することで、リパーゼにより生成する脂肪酸に起因する皮膚トラブル(ニキビ、皮膚炎等)を予防または改善することが可能になる。さらに、植物加工物に由来するリパーゼ阻害活性成分が医薬品組成物、医薬部外品組成物、飲食品組成物及び化粧品組成物中に存在することにより、微生物性リパーゼによる対象組成物中の脂肪の加水分解が抑制され、遊離脂肪酸に起因する組成物の劣化が防止され、組成物の品質を長期にわたって保持させることも可能となる。
II.脂肪蓄積抑制剤または抗肥満剤
本発明の脂肪蓄積抑制剤または抗肥満剤は、ナンキンハゼ葉,葉柄及び実;ヤマモモ葉;ウラジロガシ葉及び枝;アブラギリ葉;シナアブラギリ葉;クロモジ葉;キクバヤマボクチ葉;タムシバ葉;ヤマウコギ葉;クサギ葉;並びにトウゴマ葉及び葉柄よりなる群から選ばれる少なくとも1種の植物の部位(植物部位)の加工物を有効成分とする。
本発明において「脂肪蓄積抑制」とは、腸管から中性脂肪の吸収を抑制することにより生体内における脂肪の蓄積を抑制することを意味する。ここで「脂肪の蓄積抑制」には、脂肪細胞への脂肪の取り込み抑制も含まれる。上記中性脂肪の吸収抑制は、本発明が対象とする植物加工物のリパーゼ阻害作用、特に膵リパーゼ阻害作用によるものである。また本発明において「抗肥満」とは、上記腸管からの中性脂肪の吸収抑制作用、及び生体内における脂肪蓄積抑制作用に基づくものであり、肥満抑制(肥満予防)または肥満改善(肥満解消)を意味する。
本発明の脂肪蓄積抑制剤または抗肥満剤において用いられる植物加工物及びその調製方法、並びにそれに使用される植物及びその部位、及び溶媒抽出物の調製に使用する抽出溶媒の種類は、上記Iの欄で説明した通りであり、ここに援用することができる。
本発明の「脂肪蓄積抑制剤または抗肥満剤」は、前述するように、有効成分として含有する植物加工物の膵リパーゼ阻害作用に基づいて、ヒトを含む哺乳動物に経口投与された場合に体内において脂肪蓄積抑制作用または抗肥満作用を発揮するものである。このため、本発明の脂肪蓄積抑制剤または抗肥満剤は少なくとも膵リパーゼ阻害作用を有することを特徴とする。なお、本発明の脂肪蓄積抑制剤または抗肥満剤は、膵リパーゼの脂肪酸遊離作用(膵リパーゼ活性)を100%を阻害するものに限定されるものではなく、その一部を阻害するものであってもよい。膵リパーゼ活性は、簡便には、例えば市販のリパーゼ測定用試薬を用いて測定することができ、制限されないものの、具体的には「リパーゼキットS」(DSファーマバイオメディカル株式会社製)等を例示することができる。
本発明の脂肪蓄積抑制剤または抗肥満剤は、医薬品組成物、医薬部外品組成物、または飲食品組成物を調製する際に、それに配合する、脂肪蓄積抑制作用または抗肥満作用を有する成分(活性成分または有効成分としての添加剤)として用いることができるほか、脂肪蓄積抑制剤または抗肥満剤それ自体を医薬品組成物、医薬部外品組成物、または飲食品組成物の形態に調製することができる。前者の添加剤として使用される場合、本発明の脂肪蓄積抑制剤または抗肥満剤は、前述する植物加工物100質量%からなるものであってもよいし、また脂肪蓄積抑制作用または抗肥満作用を妨げない範囲で、前述する植物加工物に加えて希釈剤、着香剤、着色剤、甘味剤、矯味剤、懸濁化剤、乳化剤、分散剤、防腐剤、緩衝剤、または安定剤等を含むものであってもよい。本発明の脂肪蓄積抑制剤または抗肥満剤が後者の医薬品組成物、医薬部外品組成物、または飲食品組成物として使用される場合、最終組成物である脂肪蓄積抑制剤または抗肥満剤は、各種形態に応じて前述する植物加工物を脂肪蓄積抑制作用または抗肥満作用(リパーゼ阻害作用)を発揮する割合で含有する。制限されないものの、かかる割合として5〜95質量%の範囲を例示することができる。好ましくは50〜95質量%である。
本発明の脂肪蓄積抑制剤または抗肥満剤が医薬品組成物または医薬部外品組成物である場合、例えば、錠剤、カプセル剤、散剤、顆粒剤、丸剤、液剤、乳剤、懸濁液、溶液剤、酒精剤、シロップ剤、エキス剤、エリキシル剤などの経口投与形態とすることができる。これらは持続性または徐放性剤形を有するものであってもよい。かかる投与形態には、定法に従って、薬学的に許容され得る任意の医薬品添加物または医薬部外品添加物を配合することができる。
本発明の脂肪蓄積抑制剤または抗肥満剤が飲食品組成物である場合、当該飲食品組成物には、特定保健用食品、機能性表示食品、及び栄養機能食品を含む保健機能食品(飲料を含む);並びに栄養補助食品、健康補助食品、栄養調整食品を含む一般食品(飲料を含む)のいずれもが含まれる。これらの飲食品組成物は、慣用の飲食物の形状を有していればよく、例えば一般の食品や飲料の形態(明らか食品)のほか、一般にサプリメントとして提供される製剤形態を挙げることができる。好ましくは脂肪蓄積抑制効果または/及び抗肥満効果を飲食品の機能として謳うことのできる特定保健用食品、または機能性表示食品である。
本発明の脂肪蓄積抑制剤または抗肥満剤によれば、前述する植物加工物に由来する膵リパーゼ阻害活性成分を日常的または継続的に経口摂取することが可能となり、効果的な脂肪蓄積抑制効果による肥満の予防または改善が可能となる。経口摂取対象者は人を含む哺乳動物であり、制限されないものの、好ましくは「中性脂肪が気になる人」、「体脂肪が気になる人」、「肥満または肥満気味の人」である。
経口摂取時期は、制限されず、食事と一緒に摂取してもよいし、また食前若しくは食後に摂取してもよい。食事に含まれる脂肪の吸収を抑制する作用を考えれば、食事と一緒または食後すぐに摂取することが好ましい。
以下、本発明を実験例及び実施例に基づいて説明する。但し、これらの実験例などは本発明の例示であり、本発明はこれらの実験例などによって制限されるものではない。
実験例1 植物加工物の調製
(1)植物乾燥粉末の調製
各種植物の部位(ナンキンハゼ葉,葉柄及び実;ヤマモモ葉;ウラジロガシ葉及び枝;アカメガシワ葉及び葉柄;アブラギリ葉;シナアブラギリ葉;クロモジ葉;エゴマ葉;キクバヤマボクチ葉;タムシバ葉;ヤマウコギ葉;クサギ葉;トウゴマ葉及び葉柄;アスナロ葉;スギ葉;ガガイモ葉;ポポー葉)を採取し水洗した後、全自動洗濯機(National NA-F50Y)を用いて脱水し、−30℃で冷凍した。この冷凍品を25℃で72時間、凍結乾燥((株)アルバック製真空凍結乾燥機(DF-03H)使用)し、乾燥後の試料を粉砕機((株)CMT製のVIBRATING SAMPLE MILL TI-100)を用いて微粉砕して、植物乾燥粉末を調製した。
(2)植物抽出物の調製
上記微粉砕して調製した試料(植物乾燥粉末)1gに沸騰したミリQ水10mlを加え、沸騰湯浴中で30分間加温(ほぼ100℃)抽出した後、抽出液を急冷し、濾紙(No.2)を用いて濾過して、濾液を植物部位の熱水抽出液として回収した。また、同様に、上記微粉砕して調製した試料(植物乾燥粉末)1gに10mlの60容量%エタノール水溶液を加え、室温(25±5℃)で一晩撹拌抽出し、抽出液を濾紙(No.2)で濾過して、濾液を植物部位の60%エタノール抽出液として回収した。回収した各濾液(熱水抽出液、60%エタノール抽出液)をロータリーエバポレーターで減圧濃縮した後、濃縮液を凍結乾燥して、植物抽出物(乾燥エキス)を得た。これらの植物抽出物(乾燥エキス)のうち、熱水抽出液から調製した乾燥エキスについては、乾燥エキス10mgあたり1mlの割合でミリQ水を加えて溶解し、また60%エタノール抽出液から調製した乾燥エキスについては、乾燥エキス10mgあたり1mlの割合で60容量%エタノール水溶液を加えて溶解し、植物抽出物(濃縮還元物:10mg/ml)を調製した。また陽性対照(対照例)として、乾燥茶葉(煎茶葉)(商品名:八雲ほまれ)の粉砕物1gを同様に処理(熱水抽出、60%エタノール抽出)して植物抽出物(濃縮還元物:10mg/ml)を調製した。これらの各植物抽出物を用いて、以下のリパーゼ阻害活性試験を行った。
実験例2 in vitroリパーゼ阻害活性試験
上記実験例1で調製した各植物抽出物のリパーゼ阻害活性を、リパーゼ(SIGMA社製ブタ膵リパーゼ:Lipase from porcine pamcreas,Type II)及びリパーゼキットS(DSファーマバイオメディカル(株)製)を用いて測定した。測定方法は、製造者の説明書に従った。
測定方法を簡略に述べると以下のとおりである。
試験管に、実験例1で調製した各植物抽出物(実施例1〜22、対照例)、及びそれらを倍々希釈して32倍希釈まで調製した植物抽出物希釈液(以上、「被験試料」)各25μlを入れ、0.05mg/mlに調製したリパーゼ水溶液40μlを加え、発色液(5,5’-ジチオビス[2-ニトロ安息香酸])500μlとエステラーゼ阻害液(フェニルメチルスルホニルフルオリド)10μlを加えて、30℃で5分間反応させた。その後、基質液(三酪酸ジメルカプロール、ドデシル硫酸ナトリウム)50μlをそれぞれに加え混和し、30℃で30分間反応させた後、反応停止液1mlを加えた。この反応液(被験試料反応液)250μlを96穴プレートに採取し、分光光度計(PerkinElmer社製Enspire/2300)で410nmの吸光度を測定した。またコントロールとして、上記被験試料の代わりに抽出溶媒(ミリQ水または60%エタノール水溶液)を用いて、上記と同様に反応させて410nmの吸光度(コントロールの吸光度)を測定した。
得られた吸光度から、リパーゼ阻害率を以下の式から求めた。
[数1]
リパーゼ阻害率(%)={1−(S−SB)/(C−CB)}×100
S:被験試料反応液の吸光度
SB:被験試料ブランク(被験試料そのもの)の吸光度
C:コントロールの吸光度
CB:コントロールブランク(抽出溶媒そのもの)の吸光度
ここで、リパーゼの活性を50%阻害したとき(リパーゼ阻害率50%)の被験試料反応液中の被験試料濃度をIC50(mg/ml)値、すなわちリパーゼ阻害活性と定義した。
結果を表1に示す。
Figure 2018168144
表1に示すように、ナンキンハゼ葉及び葉柄;ヤマモモ葉;ウラジロガシ葉及び枝;アカメガシワ葉柄;並びにタムシバ葉の植物抽出物は抽出溶媒の別に関わらず、緑茶抽出物と同等またはそれよりも高いリパーゼ阻害活性を示した。またアカメガシワ葉、及びアブラギリ葉の60%エタノール抽出物は、緑茶抽出物(熱水及び60%エタノール抽出物)よりも高いリパーゼ阻害活性を示した。さらにシナアブラギリ葉、クロモジ葉、及びスギ葉の60%エタノール抽出物は、緑茶の同60%エタノール抽出物よりも高いリパーゼ阻害活性を示した。なお、エゴマ葉、ヤマウコギ葉、クサギ葉、トウゴマ葉及び葉柄、並びにポポー葉については熱水抽出画分にのみリパーゼ阻害活性が認められた。一方、キクバヤマボクチ葉、及びアスナロ葉については60%エタノール抽出画分にのみリパーゼ阻害活性が認められた。
以上示すように、上記実施例1〜22で使用した植物部位にはリパーゼ阻害活性を有する成分が含まれていることが判明した。このため、これらの植物部位の加工物(例えば、乾燥粉砕物、溶媒抽出物など)は、そのリパーゼ阻害活性を利用した組成物、例えばリパーゼ阻害剤、脂肪蓄積抑制剤または抗肥満剤などの有効成分として、医薬品、医薬部外品、化粧料または飲食物に有効に利用することができる。
なお、ここでは膵リパーゼを対象として、それに対する活性阻害を評価したが、前述する微生物に由来するリパーゼも、膵リパーゼと同様に、トリアシルグリセロールを分解して脂肪酸を遊離する作用(脂肪酸遊離作用)を有するトリアシルグリセロールリパーゼである。このため、上記各植物加工物は、膵リパーゼに対する阻害作用のみならず、微生物性リパーゼに対する阻害作用をも有するものと考えられる。特に上記各植物加工物は、制限されないものの、トリアシルグリセロールのsn-1位または/およびsn-3位に作用する特性を有するリパーゼに対して阻害作用を有するものと考えられる。

Claims (8)

  1. ナンキンハゼ葉,葉柄及び実;ヤマモモ葉;ウラジロガシ葉及び枝;アカメガシワ葉及び葉柄;アブラギリ葉;シナアブラギリ葉;クロモジ葉;エゴマ葉;キクバヤマボクチ葉;タムシバ葉;ヤマウコギ葉;クサギ葉;トウゴマ葉及び葉柄;アスナロ葉;スギ葉;ガガイモ葉;並びにポポー葉よりなる群から選ばれる少なくとも1種の植物部の加工物を有効成分とするリパーゼ阻害剤。
  2. 上記加工物が溶媒抽出物である、請求項1に記載するリパーゼ阻害剤。
  3. 上記溶媒が水または含水エタノールである請求項2に記載するリパーゼ阻害剤。
  4. 飲食品組成物、医薬品組成物、医薬部外品組成物、化粧品組成物またはこれら組成物の添加剤である、請求項1〜3のいずれかに記載するリパーゼ阻害剤。
  5. ナンキンハゼ葉,葉柄及び実;ヤマモモ葉;ウラジロガシ葉及び枝;アブラギリ葉;シナアブラギリ葉;クロモジ葉;キクバヤマボクチ葉;タムシバ葉;ヤマウコギ葉;クサギ葉;並びにトウゴマ葉及び葉柄よりなる群から選ばれる少なくとも1種の植物部の加工物を有効成分とする脂肪蓄積抑制剤または抗肥満剤。
  6. 上記加工物が溶媒抽出物である、請求項5に記載する脂肪蓄積抑制剤または抗肥満剤。
  7. 上記溶媒が水または含水エタノールである請求項6に記載する脂肪蓄積抑制剤または抗肥満剤。
  8. 飲食品組成物、医薬品組成物、医薬部外品組成物またはこれら組成物の添加剤である、請求項5〜7のいずれかに記載する脂肪蓄積抑制剤または抗肥満剤。
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