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JP2018167707A - 踏切障害物検知装置 - Google Patents

踏切障害物検知装置 Download PDF

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Abstract

【課題】平面掃引レーダ方式でも雪や雨に乱されないで障害物候補が踏切道を進出するまで追跡できるようにする。ソフトウェア処理の負荷も軽減する。【解決手段】グルーピング処理に際し、測定データに含まれている測定点データの連なりを辿りながら辿り済み測定点と辿り先の測定点との距離の大小に応じて群域カウント値を増減するとともに、群域カウント値がグルーピング確定指定値に達すると辿り中の測定点データ群を障害物候補に係るものとして確定し、群域カウント値がグルーピング完了指定値に達すると辿り中の測定点データ群の特定を完了する。両指定値の差を辿り中の測定点データ群の位置の遠近に反比例させ、群域カウント値の増減を両指定値の間に限定し、群域カウント値の増加単位を減少単位より大きくする。測定データを極座標のまま取り扱い、一方向に辿る。障害物候補に係る測定点データ群に1点ずつ代表点を決める。【選択図】 図3

Description

この発明は、鉄道の踏切内に赤外線などの空中伝搬波を照射して踏切道における人や車両などの踏切通行体(障害物)を検出する踏切障害物検知装置に関し、詳しくは、空中伝搬波を平面掃引しながらその反射波を受信して位置計測を行う平面掃引レーダ方式の踏切障害物検知装置に関し、更に詳しくは、そのような方式で得た測定データに基づく障害物の存否判定をコンピュータにて行う踏切障害物検知装置に関する。
平面掃引レーダ方式の踏切障害物検知装置は(例えば特許文献1参照)、線路を横切る踏切道のうち線路の両脇の遮断桿の間に位置する部分の領域やその上方の面領域を障害物検知領域として、その障害物検知領域に向けて空中伝搬波を掃引送信しながら反射波を受信して距離と方向とを計測する平面掃引計測部(レーザレーダ等)と、その計測にて得られた測定データに基づいて障害物検知領域における障害物の存否を判定する判定部とを具えている。
そのうち、平面掃引計測部は(例えば特許文献1,2参照)、障害物検知領域に向けて空中伝搬波の送信と反射波の受信とを行う空中伝搬波送受信部と、この空中伝搬波送受信部を通常は所定角度の範囲内で回転運動させる回転機構と、その回転運動を制御するとともに空中伝搬波の送受信の方向計測を行う又は可能にする回転制御部と、空中伝搬波送受信部の送受信信号に基づいて送信位置から反射位置までの距離を計測する信号処理部とを具えている。
また、判定部は、測定データに基づく障害物の存否判定というデータ処理および判別処理の内容を定めるソフトウェアを実行する手段としてコンピュータを具備している。
このコンピュータには、高い信頼性を確保する必要がある場合、ハードウェア故障を顕在化しうるフェールセーフコンピュータが採用される(例えば特許文献3〜5参照)。
また、そのソフトウェア処理では、データの連なりをトレースして物体形状を把握したうえで、その物体形状を記憶形状と照合する等のことで、障害物か否かを判定するといったことが行われる(例えば特許文献1参照)。
このような平面掃引レーダ方式の踏切障害物検知装置は、空中伝搬波送受信部が降下時の遮断桿と同程度の高さに設置されるので、それよりずっと高い所に設置されて踏切道を俯瞰する三次元踏切障害物検知装置と比べて、コストを低減しやすい。
また、旧来より使用されてきたビーム式のものと比べると、送受信部が集約可能なので設置個数を削減することができる、分解能が良いので自動車等の大きなものはもとより個々の通行人や車椅子など小さなものまでも検知することができる、といった利点がある。
さらに、データ処理および判別処理に際しては、一纏まりの平面掃引が行われる度に、測定データに含まれている測定点データ(距離と方向との組)の連なりをトレースして物体形状を把握する処理が行われるとともに、検出物体の一部でも踏切道の上で遮断桿の間に入っていれば踏切内に障害物が在ると判定されるようになっている(例えば特許文献1参照)。このような画像内の処理(すなわち上述した一纏まりの平面掃引で得られた測定データに係る処理)は、降雪や降雨といった低密度な外乱に係る測定データによる不所望な誤検出を回避しつつ、自動車や通行人といった本来の検出対象を高密度な測定データに基づいて検出するので、検出精度の向上に役立っている。
特開2006−007818号公報 特開2006−214961号公報 特開2006−338094号公報 特願2016−163579号(出願) 特願2017−010727号(出願)
しかしながら、平面掃引レーダ方式の踏切障害物検知装置には、測定点データが、カメラ画像と異なり直交座標でもマトリクス状でも無く、極座標であらわされた距離と方向との組の連なり、或いは方向が既知で展開データとしては省略可能であれば極座標下の距離の連なりで得られる、という特質がある。このため、測定点データから踏切内の障害物を検出するデータ処理に際し、トレースと呼べる程度の簡単な画像内追跡での障害物候補の特定や、その障害物候補に係る短い所定時間の継続を確認することは行なわれても、障害物候補が踏切道を進出するまで比較的長い時間を掛けて複数画像間に亘って障害物候補を追跡するトラッキングも、そのようなトラッキングに適うグルーピングと呼べるような処理も、平面掃引レーダ方式の踏切障害物検知装置では行われていなかった。
そこで、障害物候補が踏切道を進出するまで追跡することができる平面掃引レーダ方式の踏切障害物検知装置を実現することが、第1技術課題となる。
また、既述のものと一部重複するが、詳述すると、既述したように平面掃引レーダ方式の踏切障害物検知装置は、物体に赤外線パルスレーザ光などの空中伝搬波を照射するとともに跳ね返りまでの時間を計測することにより、物体の測距点を一つ計測した測定点データ(距離と方向との組)を得る。そして、そのような計測を水平掃引しながら細かい掃引角で繰り返すことで、一連の測定データ(距離と方向との組の連なり)を取得する。
そのため、検知対象である車や人のような固体物体が存在すると、連続性の高い高密度な点群に係る測定データが得られる一方、検知対象外である雪や雨粒のような外乱物体については、連続性の低い低密度な点群に係る測定データが得られる。
しかも、降雨・降雪時には、固体物体と外乱物体とが混在する状況となり、特に外乱物体が固体物体の前方に存在すると、後方の固体物体に対する測距(距離測定)が乱されて、その固体物体の測定データ点群密度が低下する。
実用的な踏切障害物検知装置には、検知すべき物体は確実に検知し、検知すべきでは無い物体は確実に排除することが求められており、外乱物体による測距点(距離測定点)は障害物候補の測定点データ群として特定・認識しないで、検知対象である固体物体の測距点の群だけを障害物候補の測距点群(測定点データ群)として特定・認識することが重要である。
そこで、雪や雨などの外乱があっても乱されないで的確にグルーピング処理が行える平面掃引レーダ方式の踏切障害物検知装置を実現することが、第2技術課題となる。
さらに、そのようなグルーピング処理に後続するトラッキング処理では、カルマンフィルタ等を用いた位置推定や位置予測が使いやすいところ、そのような位置推定等では障害物候補の測定点データ群のデータをそのまま用いるのでなく代表点を決めてその点座標である代表点位置(グルーピング座標)に係る推定演算が行われる。
そこで、そのようなトラッキング処理にも適合したグルーピング処理を行う平面掃引レーダ方式の踏切障害物検知装置を実現することが、第3技術課題となる。
また、平面掃引レーダ方式の踏切障害物検知装置にとって複数の物体に係るトラッキングが有用であることについて更に言及する。
踏切障害物検知装置は、踏切道で「1個以上」の物体が規定時間に亘って踏切道に存在し続けた場合、障害物有りと判定すればよいという前提で、代表点位置(グルーピング座標)が踏切道の障害物検知領域の内に一つでも存在していれば先ずは物体有りとし、次いで、その物体が障害物検知領域内に規定時間存在していれば障害物有りとする判定論理が考えられるが、これは次に列挙する三つの理由から実用的では無い。
第1の理由は、複数物体が監視領域(障害物検知領域)に存在した場合、一個以上あれば時間計測してしまうため、多くの通行物体が存在した場合、すぐに障害物を検知してしまう。なお、この対策として、監視領域(障害物検知領域)を短冊状に複数設定し、その中で一個以上のグルーピング座標(代表点)が規定時間存在すれば障害物有り、とする方法も考えられるが、短冊状で多数に及ぶ領域の設定に手間取るうえ、空間分解能が粗になりやすい、さらには短冊境界付近の検知処理の問題で不検知となる場合があるなど、不満が残る。
第2の理由は、降雪などの外乱物体はグルーピング処理で出来るだけ排除しても、排除しきれない状況が発生するのは避けられないため、トラッキングを行わずに、グルーピングまでの処理で最終判定を下したのでは、誤検知を十分には抑制できないからである。
第3の理由は、物体の速度が高速のときには、その物体は、速やかには監視領域(障害物検知領域)から飛び出すので、高速の物体を障害物検知の対象から外すという過剰検知防止の機能が有用であるが、その過剰検知防止の機能を実現するときに、トラッキングの対象物体ひいては障害物候補の測定点データ群(測距点群)や代表点位置(グルーピング座標)を単一に限定すると、実現が困難になる。例えば、上述した短冊状の領域設定でも、過剰検知防止を或る程度までは実現できるものの、短冊の長辺と同じ方向に走行する物体については、同じ短冊内に物体が長く存在し続けることになり、過剰検知となる。
さらに、グルーピング処理を適切に行って、「1個以上」の物体が存在していることが分かればトラッキングが出来、代表点位置(グルーピング座標)が一個あれば最低限の判定が出来るようにしても、トラッキングの対象物体ひいては障害物候補の測定点データ群(測距点群)や代表点位置(グルーピング座標)が複数であっても適切に処理できるのが望ましいことの理由についても言及する。
第1の理由は、トラッキングの対象物体ひいては障害物候補の測定点データ群を一つに限定すると、そして障害物候補の測定点データ群の消滅に際して消滅認定開始から消滅認定完了までに掛かる経過時間として予め定めた消滅時素を用いてトラッキング対象の消滅を確認するようになっているとすると、或る物体が踏切道を退出した直後に別の物体が侵入したとき、トラッキング対象消滅の確認のために消滅時素の経過を待って別の物体のトラッキングが行われることになるため、障害物判定が遅れるので不都合である。
第2の理由は、一物体の代表点位置(グルーピング座標)の個数は理想的には一点であるが、表面形状・反射率の要因などで、単一の物体が複数の物体に分かれてグルーピングされることもありうるため、踏切道上の物体が単一であっても障害物候補の測定点データ群(測距点群)ひいてはトラッキングの対象物体が複数になることがあるからである。
第3の理由は、降雪や対向レーダからの干渉による測定点(測距点)など外乱要因による不所望な測定点(測距点)をグルーピング処理で排除できなかった場合にも、トラッキングの対象物体が複数になることがあるからである。
このような理由から、信頼度の高い検知をするには、トラッキング個数(トラッキングの対象物体ひいては障害物候補の測定点データ群や代表点位置の個数)を複数用意しておいて適切に処理するのが望ましいのであるが、トラッキング資源は有限なので、無駄な追跡を防止・回避することも必要である。
そこで、有限な個数のトラッキング資源を用いて有効な追跡を行うことができる平面掃引レーダ方式の踏切障害物検知装置を実現することが第4技術課題となる。
さらに、上述したような障害物候補に係る画像内のグルーピング処理に加えて、上述した障害物候補に係る複数画像間の経時的なトラッキング処理までも、ソフトウェアにて行うには、それを実行するハードウェアに大きな処理能力が必要になる。
しかしながら、既述したように踏切障害物検知装置のハードウェアにはフェールセーフコンピュータが採用されることがあり、フェールセーフコンピュータは、高信頼性の確保が優先されることから、多くの民生機器等に採用されている一般的なコンピュータと比べて、コストパフォーマンスが犠牲になっているので、非力である。
そこで、ソフトウェア処理の負荷が軽くて済む平面掃引レーダ方式の踏切障害物検知装置を実現することが第5技術課題となる。
本発明の踏切障害物検知装置は(解決手段1)、上記の第1技術課題の解決に寄与するために創案されたものであり、空中伝搬波を平面掃引して反射位置の測定データを取得する平面掃引計測部と、前記測定データに基づいて障害物の存否判定を行う判定手段を搭載したコンピュータとを備えた踏切障害物検知装置において、前記判定手段が、前記測定データに基づいて障害物候補の測定点データ群を特定するグルーピング処理を行って、前記測定点データ群の有無に応じて障害物の存否を判定するようになっていることを特徴とする。
また、本発明の踏切障害物検知装置は(解決手段2)、上記の第1技術課題を解決するために創案されたものであり、空中伝搬波を平面掃引して反射位置の測定データを取得する平面掃引計測部と、前記測定データに基づいて障害物の存否判定を行う判定手段を搭載したコンピュータとを備えた踏切障害物検知装置において、前記判定手段が、前記測定データに基づいて障害物候補の測定点データ群を複数特定しうるグルーピング処理と、前記測定点データ群が一つのときにはその代表点の位置を追跡し前記測定点データ群が複数のときにはそれらの代表点の位置を個々に追跡するトラッキング処理とを行い、前記トラッキング処理の追跡対象の有無に応じて障害物の存否を判定するようになっていることを特徴とする。
さらに、本発明の踏切障害物検知装置は(解決手段3)、上記の第2技術課題を解決するために創案されたものであり、空中伝搬波を平面掃引して反射位置の測定データを取得する平面掃引計測部と、前記測定データに基づいて障害物の存否判定を行う判定手段を搭載したコンピュータとを備えた踏切障害物検知装置において、前記判定手段が、前記測定データに基づいて障害物候補の測定点データ群を特定するグルーピング処理を行うものであって、前記グルーピング処理に際し、前記測定データに含まれている測定点データの連なりを辿りながら辿り済み測定点と辿り先の測定点との距離の大小に応じて群域カウント値を増減するとともに、前記群域カウント値がグルーピング確定指定値に達すると辿り中の測定点データ群を障害物候補に係るものとして確定し、前記群域カウント値がグルーピング完了指定値に達すると辿り中の測定点データ群の特定を完了するようになっていることを特徴とする。
また、本発明の踏切障害物検知装置は(解決手段4)、上記解決手段3の踏切障害物検知装置であって、前記群域カウント値の増加単位の絶対値が前記群域カウント値の減少単位の絶対値よりも大きいことを特徴とする。
また、本発明の踏切障害物検知装置は(解決手段5)、上記解決手段3,4の踏切障害物検知装置であって、前記判定手段が、前記グルーピング処理に際し、前記群域カウント値の増減を前記グルーピング完了指定値と前記グルーピング確定指定値との間に限って行うようになっていることを特徴とする。
また、本発明の踏切障害物検知装置は(解決手段6)、上記の第3技術課題を解決するために創案されたものであり、上記解決手段3〜5の踏切障害物検知装置であって、前記判定手段が、前記グルーピング処理において障害物候補として特定された測定点データ群について、(前記グルーピング処理に際して又は後続のトラッキング処理に際して)一点ずつ代表点を決めるようになっている、ことを特徴とする。
また、本発明の踏切障害物検知装置は(解決手段7)、上記解決手段3〜6の踏切障害物検知装置であって、前記判定手段が、前記グルーピング処理に際し、前記測定データを極座標のまま取り扱うようになっていることを特徴とする。
また、本発明の踏切障害物検知装置は(解決手段8)、上記解決手段3〜7の踏切障害物検知装置であって、前記判定手段が、前記グルーピング処理に際し、前記測定データに含まれている測定点データの連なりを辿るとき一方向に辿るようになっていることを特徴とする。
また、本発明の踏切障害物検知装置は(解決手段9)、上記解決手段7,8の踏切障害物検知装置であって、前記グルーピング確定指定値と前記グルーピング完了指定値との差が、前記の辿り中の測定点データ群の位置の遠近に反して大小変化するようになっていることを特徴とする。
また、本発明の踏切障害物検知装置は(解決手段10)、上記解決手段3〜9の踏切障害物検知装置であって、前記判定手段のうち前記グルーピング処理を行う部分に、値の有効な測定点データに未だ辿り着いていないときの未達状態と、障害物候補の確定前に値の有効な測定点データに辿り着いたときの確定前反射有状態と、障害物候補の確定前に値の無効な測定点データに辿り着いたときの確定前反射無状態と、障害物候補の確定後に値の有効な測定点データに辿り着いたときの確定後反射有状態と、障害物候補の確定後に値の無効な測定点データに辿り着いたときの確定後反射無状態とを持ったステートマシンが組み込まれていることを特徴とする。
また、本発明の踏切障害物検知装置は(解決手段11)、上記解決手段3〜10の踏切障害物検知装置であって、前記判定手段が、前記グルーピング処理に際し、前記の辿り中の測定点データ群を障害物候補に係るものとして確定する前と後で、前記群域カウント値の増加単位と減少単位とを切り替えることができるようになっていることを特徴とする。
このような本発明の踏切障害物検知装置にあっては(解決手段1,2)、グルーピング時には障害物候補の測定点データ群が一つに限らず複数でも特定されるようにしたうえで、それに続くトラッキング時には測定点データ群が一つのときに限らず複数であっても夫々の代表点の位置が個々に追跡されるようにしたことにより、障害物の候補になりうる物体が踏切道に進入してから進出するまでに例え長い時間が掛かるような場合であっても、複数画像に亘って障害物候補を追跡することができることとなる。
したがって、この発明によれば、障害物候補が踏切道を進出するまで追跡することができる平面掃引レーダ方式の踏切障害物検知装置を実現することができ、その結果、第1技術課題が解決される。さらに、トラッキング処理の追跡対象として測定点データ群の代表点を用いる発明(解決手段2)にあっては、上述した第3技術課題も解決される。
また、本発明の踏切障害物検知装置にあっては(解決手段3)、測定点データの連なりからなる測定データに含まれている障害物候補の測定点データ群を特定するグルーピング処理の具体化に際して、特定に先立つ見出し方に、測定点データの連なりを辿りながら障害物候補の連続性の大小を群域カウント値で計る手法を採用したうえで、既に辿り終えた辿り済み測定点と、これから辿ろうとしている辿り先の測定点との離隔距離を求め、その距離の大小(例えば所定の固定値より大きいのか小さいのか)に応じて、即ち両測定点の近接状態に応じて、群域カウント値を増減するようにしたことにより、連続性の大きい測定点データ群については群域カウント値が順調に増加(又は減少)するのに対し、連続性の小さい測定点データ群については群域カウント値が逆に減少(又は増加)する。
そのため、群域カウント値がグルーピング確定指定値に達すると辿り中の測定点データ群を障害物候補に係るものとして確定し、前記群域カウント値がグルーピング完了指定値に達すると辿り中の測定点データ群の特定を完了することにより、的確に、連続性の小さい雪や雨などによる不所望な影響を排除して、連続性の大きな車両や通行人など所望の物体を障害物候補とする測定点データ群を特定することができる。
したがって、この発明(解決手段3)によれば、雪や雨などの外乱があっても乱されないで的確にグルーピング処理が行える平面掃引レーダ方式の踏切障害物検知装置を実現することができ、その結果、第2技術課題が解決される。
しかも、そのように的確なグルーピング処理がなされると、障害物候補の測定点データ群の個数ひいてはトラッキング個数のむやみな増加が抑制・回避されることにもなる。そのため、この発明(解決手段3)によれば、有限な個数のトラッキング資源を用いて有効な追跡を行うことができる平面掃引レーダ方式の踏切障害物検知装置を実現するという第4技術課題の解決にも役立つ。
また、平面掃引レーダ方式では測定データが一回の平面掃引で一連なりの距離データが得られることから、方向値か方向データの変更にて簡便に測定点データの連なりを辿ることができるので、データ処理や計数演算等の負荷が比較的軽い。そのため、この発明(解決手段3)によれば、ソフトウェア処理の負荷が軽くて済む平面掃引レーダ方式の踏切障害物検知装置を実現するという第5技術課題の解決にも資することとなる。
さらに、本発明の踏切障害物検知装置にあっては(解決手段4)、群域カウント値の増加単位の絶対値を群域カウント値の減少単位の絶対値よりも大きくしたことにより、測定点データに関して不連続性より連続性の方が高く評価されることから、車両や通行人といったなど連続性の大きい物体であって見逃してはいけないものが障害物候補として高い確度で特定されるので、第2技術課題や第4技術課題の高位な解決に資することとなる。
また、本発明の踏切障害物検知装置にあっては(解決手段5)、群域カウント値の増減範囲をグルーピング完了指定値とグルーピング確定指定値との間に限定したことにより、簡便かつ的確に、連続性や不連続性の過剰評価を回避することができる。
また、本発明の踏切障害物検知装置にあっては(解決手段6)、障害物候補として特定された測定点データ群について一点の代表的なグルーピング座標を選定して、更に障害物候補として特定された測定点データ群が複数の場合はそれぞれの測定点データ群について一点の代表的なグルーピング座標を選定して、グルーピング後の測定点データ群の座標を一点の座標に絞り込むようにしたことにより、後続処理のトラッキングが容易になる。したがって、この発明によれば、カルマンフィルタ等を用いた位置推定や位置予測を行うトラッキング処理にも適合したグルーピング処理を行う平面掃引レーダ方式の踏切障害物検知装置を実現することができ、その結果、第3技術課題も解決される。
また、本発明の踏切障害物検知装置にあっては(解決手段7)、グルーピング処理において測定データを極座標のまま取り扱うようにしたことにより、測定データに含まれている多数の測定点データに係る座標変換の演算が省かれるため、ソフトウェア処理の負担が大きく軽減される。一方、上述したような一連なりの距離データを用いてグルーピング処理が行われるので、而も方向ピッチが細かいので、離隔距離の算出等に際して方向成分を無視した簡易演算を採用したとしても不都合が無いと言える。そのため、測定データを極座標のまま取り扱うことでは、ソフトウェア処理の負担はあまり増えない。
したがって、この発明によれば、ソフトウェア処理の負荷が軽くて済む平面掃引レーダ方式の踏切障害物検知装置を実現することができ、第5技術課題も解決される。
また、本発明の踏切障害物検知装置にあっては(解決手段8)、測定データに含まれている測定点データの連なりを辿るとき一方向に辿るようにしたことにより、辿り済みのところへ戻ることが無いことから、処理対象の最大個数ひいては処理の繰り返し回数が測定データに含まれる測定点データの個数を超えないので、データ処理や計数演算等の負荷が軽い状態が常に維持される。
したがって、この発明によれば、ソフトウェア処理の負荷が軽くて済む平面掃引レーダ方式の踏切障害物検知装置を実現することができ、第5技術課題も解決される。
また、本発明の踏切障害物検知装置にあっては(解決手段9)、辿り中の測定点データ群の位置が遠いときには、即ち平面掃引計測部から反射位置までの距離が長いときには、グルーピング確定指定値とグルーピング完了指定値との差が小さくなり、辿り中の測定点データ群の位置が近いときには、即ち平面掃引計測部から反射位置までの距離が短いときには、上記の差が大きくなるようにしたことにより、上記の差と辿り中の測定点データ群の位置とが反比例的な関係、言い換えればグルーピング確定時の上記の差と辿り中の測定点データ群の位置との積があまり変化しない関係が成り立つことから、障害物候補に係るものとして確定されるときの測定点データ群に対応する物体部分の長さが安定するので、障害物として検知される物体の最小長(最小物体検知長)が概ね一定になる。
グルーピング処理に際して測定データを極座標のまま取り扱う場合には測距点(距離測定点)が近傍では密になるのに対し遠方では粗になることに起因して、グルーピング確定指定値とグルーピング完了指定値との差が固定されていると、近くの物体が小さすぎるものまで障害物候補にされるとともに遠くの物体は大きくても障害物候補から漏れてしまう弊害が生じるところ、上記の差の適切な可変化によって、簡便に、弊害が解消される。
なお、通常の実施態様では、グルーピング完了指定値が“0”にされるので、上記の差は単にグルーピング確定指定値となる。
したがって、この発明(解決手段9)によれば、ソフトウェア処理の負荷が軽くて済む平面掃引レーダ方式の踏切障害物検知装置を弊害なく簡便に実現することができ、その結果、第5技術課題が実用的な態様で解決される。
また、本発明の踏切障害物検知装置にあっては(解決手段10)、障害物候補の区切りと障害物候補確定の前・後と測定点データの有効・無効とに基づいて設定された幾つかの遷移状態を含んだステートマシンを採用して、それを,グルーピング処理において測定データに含まれている測定点データの連なりを辿りながら障害物候補を探索する部分に,組み込んだことにより、グルーピング処理をソフトウェアで具現化するときのプログラム構成等が簡潔化・明瞭化されるので、コンピュータへの実装負担等が軽減される。
また、本発明の踏切障害物検知装置にあっては(解決手段11)、グルーピング処理中に、障害物候補の確定の前後で群域カウント値の増加単位と減少単位とを切り替えることができるようにしたことにより、上述したように確定前には連続性の大きい物体を高い確度で特定するのが望ましいので両単位をそのように設定しておく一方、確定後には物体の区分けが的確になされるように両単位を切り替える、といった木目細かなグルーピング処理の採択が容易になるため、グルーピング処理の的確性の向上を望むことができる。
そこで、雪や雨などの外乱があっても乱されないで一層的確にグルーピング処理が行える平面掃引レーダ方式の踏切障害物検知装置を実現することができ、その結果、第2技術課題が高位に解決される。
本発明の実施例1について、踏切障害物検知装置の構造を示し、(a)が設置先の踏切道の概要平面図、(b)が踏切障害物検知装置のハードウェアの概要ブロック図、(c)が踏切障害物検知装置のソフトウェアの概要ブロック図である。 (a)が空中伝搬波を平面掃引しているところの模式図、(b)が限定前の測定データのイメージ図、(c)が限定後の測定データのイメージ図である。 (a)がグルーピングプログラム用データのイメージ図、(b)がグルーピングプログラムに組み込まれたステートマシンの概要図である。 降雨時や降雪時に空中伝搬波を平面掃引しているところの一部拡大模式図である。 (a)が限定前の測定データのイメージ図、(b)が限定後の測定データのイメージ図、(c)が測定点データ群の画像イメージ図である。 (a)が追跡情報のイメージ図、(b)が測定点データ群の画像イメージ図、(c)が追跡情報のイメージ図、(d)が測定点データ群の画像イメージ図、(e)が追跡情報のイメージ図である。
このような本発明の踏切障害物検知装置を実施するのに好適な第1実施形態は、上述した解決手段の踏切障害物検知装置であって、前記判定手段が、踏切の障害物検知領域を規定する検知領域規定データを保持していて、前記検知領域規定データに基づいて前記測定データのうち前記障害物検知領域に属する位置に係るデータに絞り込んだものを前記グルーピング処理に供するデータ限定処理を行うようになっていることを特徴とする。
この場合、空中伝搬波の平面掃引の度に踏切道の通行体等に係る一連の測定データが得られるが、判定手段は、測定データをそのまま用いてグルーピング処理等を行うのでなく、グルーピング処理等に先だって生の測定データ(限定前)を障害物検知領域内に絞り込む限定処理を行い、それから、その測定データ(限定後)を用いてグルーピング処理等を行うようになっている。そして、このデータ絞り込みによって障害物候補の測定点データ群の分布範囲が縮小され、それに伴ってデータ処理量が縮小・軽減されるとともにトラッキング数も縮減されるか少なくとも増加は阻止される一方、障害物検知領域に属する位置に係るデータは外されることなくグルーピング等の後続処理に供されるので、追跡性能を犠牲にすることなくトラッキング数の増加が抑制されることとなる。
しかも、以下に述べる更なる作用効果をも奏する。すなわち、グルーピング処理等に先だって処理対象の画像データが障害物検知領域に係るものに絞り込まれていることから、障害物が障害物検知領域に対して進入するときも進出するときも、その途中では、障害物候補の測定点データ群が、障害物の全体でなく障害物検知領域に属する部分に限定されるので、障害物検知領域の境界線に張り付いたまま拡縮することとなる。そして、その画像の各部の移動速度をみると、境界線から最も離れてる部分は障害物の速度かそれに近い速度で移動するのに対し、境界線沿い部分はほとんど停止し続けるので、障害物候補の測定点データ群における中心点などの内点は、障害物より遅い速度で移動することになる。
一方、カルマンフィルタ等を用いた位置推定や位置予測は、以前の位置と速度などから次の位置を算出することから、一般に不連続な跳躍的速度変化に弱いので、追跡の開始時や終了時の速度変化が緩やかなほど的確に追跡することができるという性質を持っている。そのため、代表点利用のトラッキング処理で追跡する障害物候補の測定点データ群の代表点に測定点データ群の内点を採用するといったことで簡便に、特に内点のうちでも中央位置算出や重心位置算出などで求めた中心点を採用することで簡便かつ的確に、トラッキング処理での追跡能力を高めることができる。
また、第2実施形態の踏切障害物検知装置は、上記第1実施形態の踏切障害物検知装置であって、前記判定手段が、前記グルーピング処理にて障害物候補として特定された測定点データ群をトラッキング消滅時素の時間に亘って追跡するトラッキング処理を行うとともに、前記トラッキング処理において前記トラッキング消滅時素を前記測定点データ群に係る速度が遅いか速いかに応じて増減するようになっていることを特徴とする。
この場合、トラッキング処理にて測定点データ群を追跡する際に、測定点データ群に係る速度が遅いときにはトラッキング消滅時素の時間が長くなり、測定点データ群に係る速度が速いときにはトラッキング消滅時素の時間が短くなるようにもしたことにより、例えば高齢者のようにゆっくり移動するため踏切を渡りきるのに時間が係るものについては、しっかり追跡して安全を確保する一方、例えば自動車のように素早く移動していて踏切内にとどまり続けるおそれの無いものについては追跡を早々に切り上げてデータ処理の負担を軽減することができる。
さらに、第3実施形態の踏切障害物検知装置は、上記第1,2実施形態の踏切障害物検知装置であって、前記トラッキング処理において前記測定点データ群に係る速度が所定速度より速いときには前記トラッキング消滅時素をゼロ時間にする又は無視するようになっていることを特徴とする。
また、第4実施形態の踏切障害物検知装置は、上記第3実施形態の踏切障害物検知装置であって、前記所定速度が健常者の平均歩行速度に対応した値に設定されていることを特徴とする。
このような第3,4実施形態の踏切障害物検知装置にあっては、高齢者等の遅い踏切通行体については安全のためトラッキング消滅時素に基づく追跡延長を行いつつも、自動車等の速い踏切通行体についてはトラッキング消滅時素に基づく追跡延長を省くことで、踏切通行の安全とデータ処理負担の軽減とが高位に達成される。
しかも、それが、トラッキング消滅時素をゼロ時間にすることで、或いはトラッキング消滅時素を無視することで、簡便になされる。
このような本発明の踏切障害物検知装置と実施形態の踏切障害物検知装置とについて、これを実施するための具体的な態様を、以下の実施例1〜4により説明する。
図1〜図6に示した実施例1は、上述した解決手段1〜10(出願当初の請求項1〜10)と実施形態1を具現化したものであり、図示を割愛した実施例2は、上述した解決手段11(出願当初の請求項11)を具現化したものであり、やはり図示を割愛した実施例3,4は、上述した実施形態2〜4を具現化したものである。
なお、それらの図示に際しては、簡明化等のため、筐体や,フレーム,ボルト等の締結具,電動モータ等の駆動源,ギヤ等の伝動部材,モータドライバ等の電気回路,コントローラ等の電子回路などは図示を割愛し、発明の説明に必要なものや関連するものを中心にブロック図等にて示した。
本発明の踏切障害物検知装置の実施例1について、その具体的な構成を、図面を引用して説明する。
図1は、(a)が踏切道4への踏切障害物検知装置10の設置状況を示す概要平面図、(b)が踏切障害物検知装置10のハードウェア構成を示す概要ブロック図、(c)が踏切障害物検知装置10のソフトウェア構成を示す概要ブロック図である。
また、図2は、(a)が空中伝搬波を平面掃引しているところの平面視模式図、(b)が限定前の測定データのイメージ図、(c)が限定後の測定データのイメージ図である。
さらに、図3は、(a)がグルーピングプログラム23のグルーピング処理に用いられる主なデータのイメージ図、(b)がグルーピングプログラム23に組み込まれたグルーピング処理ステートマシンの概要図である。
また、図4は、雪や雨が降っているときに空中伝搬波を平面掃引しているところの平面視模式図の一部拡大である。
また、図5は、(a)が空中伝搬波を平面掃引しながらデータ入力プログラム21にて取得した後の測定データであってデータ限定プログラム22の限定処理を施す前の測定データを示すイメージ図、(b)がデータ限定プログラム22の限定処理を施した後の測定データのイメージ図である。
また、図5(c)と図6(b)と図6(d)とが測定点データ群の画像イメージ図であり、図6(a)と図6(c)と図6(e)とが追跡情報のイメージ図である。
この踏切障害物検知装置10は(図1(a),(b),特許文献4,5参照)、先ずハードウェア構成を説明すると、踏切道4の上方であって遮断桿に挟まれる空間領域である障害物検知領域7に向けて赤外線等の空中伝搬波(二点鎖線を参照)を掃引送信しながら反射波を受信して距離と方向とを計測する平面掃引レーダ方式の平面掃引計測部11〜13と、その計測で得られた測定データから障害物検知領域7における障害物の存否を判定する判定プログラム20がインストールされたフェールセーフコンピュータ14とを具えている。
平面掃引計測部11〜13は、障害物検知領域7に向けて空中伝搬波の送信と反射波の受信とを行う空中伝搬波送受信部12と、空中伝搬波送受信部12の送信方向を例えば130゜や190゜といった角度範囲内で掃引させる回転機構の回転運動を制御するとともに空中伝搬波の送受信の方向計測を行う又は可能にする回転制御部11と、空中伝搬波送受信部12の送受信信号に基づいて送信位置から反射位置までの距離を計測する信号処理部13とを具えている。この例では、障害物検知領域7の全域を領域分担にて測定するために、あるいは障害物検知領域7の全域を二重に測定するために(例えば特許文献4参照)、二組(複数)の平面掃引計測部11〜13が設けられている。
フェールセーフコンピュータ14は、公知品で足りるので(例えば特許文献3,4参照)、それが採用されており、データメモリには(図1(c)参照)、何れも予め設定された定数である検知領域規定データ及びトラッキング消滅時素と、判定プログラム20の実行に伴って変更される変数や配列である測定データ(限定前,限定後)と測定点データ群のデータと追跡情報とが保持されている。トラッキング消滅時素に変数等も加えたトラッキング処理用の追跡情報(追跡用データ等)や、やはり定数に加えて変数等も含まれるグルーピング処理用データも、データメモリに保持されるようになっている。
判定プログラム20は(図1(c)参照)、要するに測定データと検知領域規定データとグルーピング処理用データとトラッキング消滅時素等の追跡情報とに基づいて障害物の存否判定を行うものであるが、そのために、データ入力プログラム21とデータ限定プログラム22とグルーピングプログラム23とトラッキングプログラム24と最終判定プログラム25とを具備しており、それらをその順に例えば所定周期で繰り返し実行する或いは所定事象発生の度に実行するようになっている。
各データのうち(図1(c)参照)、検知領域規定データは、踏切道4に係る障害物検知領域7を規定するものであり、例えば障害物検知領域7の全周に亘る位置の二次元座標を又は少なくとも各角の位置の二次元座標を周回順に並べたものであり、座標は直交座標でも良いが極座標の方が平面掃引レーダ方式と相性が良い。
グルーピング処理用データには(図1(c)参照)、後で詳述するが(図3(a)参照)、測定データを空中伝搬波の平面掃引と同一方向または反対方向に辿りながら測定点データ(測距点)の連なりに発現する連続性と不連続性とを評価するための群域カウント値を保持するカウンタと、その更新に用いる増減値等を保持するデータと、測定データの辿り等に関わる幾つかポインタを保持するデータとが、含まれている。
群域カウント値などに基づいて障害物候補に係るものとされた測定点データ群を特定するポインタ対は、グルーピング処理用データに保持しても良いが、多数に及ぶ可能性のあるポインタ対のデータ保持領域をグルーピング処理用データに確保するのを回避する等のために、本実施例では、測定点データ群を特定するポインタ対は、グルーピング処理用データに保持することなく直ちに或いは一時的に保持したときでも保持し続けることなく速やかにトラッキング処理へ引き渡すようになっている。
トラッキング消滅時素は(図1(c)参照)、追跡対象になっている障害物候補の測定点データ群が消滅した後に追跡情報等を保持し続ける所定時間のことであり、複数の踏切通行体の行き交いによる測定点データ群の合体から分離までの時間などを勘案して決められる。トラッキング消滅時素が必要なのは、例えば追跡中の物体の前を別の物体が通ったり追跡中の物体から反射した空中伝搬波が弱まったりして、追跡が一時的に途絶える場合があるところ、そのような場合でも一時的要因の消滅後には速やかに追跡を再開できるようにするためである。その再開待ち時間として適宜な時間が、トラッキング消滅時素として予め定められ、トラッキング処理中に参照しうる状態でデータ保持される。そして、測定点データ群の消滅後もトラッキング消滅時素の経過までは追跡情報が削除されないで維持されるようになっている。
データ入力プログラム21は、平面掃引計測部11〜13が平面掃引での測定を行う度に(図1(a),図2(a),図4参照)、それで得られた反射位置の極座標値の集合を平面掃引計測部11〜13から入力して限定前の測定データとするものであるが(図1(c),図2(b),図5(a)参照)、この例では、説明の簡明化のため、二組実装されている平面掃引計測部11〜13のうち(図1(a),(b)参照)、一方のものから得られた一連なりのデータを測定データ(限定前)に採用して、それだけを処理するようになっているものとする(図2(b),図5(a)参照)。
この限定前の測定データには、障害物検知領域7(図2(a),図5(a)の一点鎖線を参照)に入っている踏切通行体(図2(a)の三台の車両,図4の一台の車両,図5(a)の三台の車両を参照)の輪郭の画像データが含まれるが、それだけでなく、それらのうち障害物検知領域7からはみ出ている部分や、図示は割愛したが障害物検知領域7の外の設備等でも、平面掃引範囲内なら、その輪郭の画像データも含まれるようになっている(図2(b),図4,図5(a)における黒点を参照)。
本実施例では、説明の簡明化のため、平面掃引計測部11〜13での平面掃引および反射測定がいつも同じ角度で而も同じ角度差で行われるものとすることから、方向は測定を待つまでもなく分かる固定値になっており、距離だけが測定にて得られる変動値になるので、測定データ(限定前)は、等ピッチの多数の方向で反射の測定された距離値を連ねた例えば一行N列(Nは正の整数)の配列領域に保持されるようになっている。例えば(図2(b)参照)、上記配列の各項目には、踏切道上の車両などから反射した方向に対応した項目であれば“148”,“147”,“146”,“146”,“147”といった正の距離値が保持されるが、車両と車両の間など反射するものの無い方向に対応した項目には“0”,“0”,“0”といった正でない距離値が保持されるようになっている。
データ限定プログラム22は、データ限定処理を実行して検知領域規定データに基づいて限定前の測定データから限定後の測定データを作成するものであるが(図1(c)参照)、その際に、限定前の測定データに含まれている画像データの各点のうち(図2(b),図5(a)の黒点を参照)、障害物検知領域7(同図の一点鎖線を参照)の外に位置しているものを除外することで、限定前の測定データの各点のうち障害物検知領域7に属する位置に係るデータに絞り込んだものを限定後の測定データに採用するようになっている(図2(c),図5(b)の黒点を参照)。
この測定データ(限定後)には、障害物検知領域7の境界を跨いでいる物体の場合、領域内の部分の画像データしか含れず、領域外の部分の画像データは削除される。具体的には(図2(c)参照)、反射が有って距離が測定できた方向に係る項目であっても反射が無かったときの値“0”が強制的に採用されるようになっている。
上述の例では、限定前に“148”,“147”,“146”,“146”,“147”,“0”だったものが(図2(b)参照)、障害物検知領域7の外の左端二つ“148”,“147”が“0”,“0”に強制されて、限定後には“0”,“0”,“146”,“146”,“147”,“0”になっている(図2(c)参照)。
グルーピングプログラム23は、要するに、測定データ(限定後)から障害物候補の測定点データ群を作成する画像内グルーピング処理を実行するものであり(図1(c)参照)、測定データ(限定後)の画像データの各点(図2(c),図4,図5(b)の黒点を参照)について、近距離のものを次々に纏めて障害物候補となりうる測定点データ群を特定するようになっている(図5(c)における三つの実線の所や,図6(b)における二つの実線の所を参照)。障害物候補になるような踏切通行体が無ければ直ちに測定点データ群が消滅するようにもなっている(図6(d)参照)。
具体的には(図3(a)参照)、グルーピング処理用データとして、一連なりの測定データ(限定後)のうち何れかのデータ項目を指すポインタであって障害物候補の測定点データ群の始点を指す辿り始め測定点と、その始点から辿り続けて来たデータ項目を指すポインタの辿り済み測定点と、この辿り済み測定点から次に辿ろうとしているデータ項目を指すポインタである辿り先の測定点とが、データメモリに確保されている。
グルーピングプログラム23のグルーピング処理では、測定データを極座標のまま取り扱うとともに、測定データに含まれている測定点データの連なりを辿るときには一方向に例えば図示の例では左から右へだけ辿るようになっているので、辿り始め測定点と辿り済み測定点と辿り先の測定点は、一組で足りる。
なお、図示の例で、辿り済み測定点と辿り先の測定点との指す先が測定点データ一つ分ほど離れているのは、辿り済み測定点と辿り先の測定点との距離が小さいとき即ち両点が近接しているときに限って辿り済み測定点が進められるところ、辿り済み測定点の次の測定点が大きく離れていたため、辿り先の測定点だけが更に一つ進んだ状態を示しているからである。
また、測定点データ群として特定された連なり部分の先頭と後尾とを指すポインタ対は、本例の場合、上述したように速やかにトラッキング処理に引き渡されるので、グルーピング処理用データに顕在するものでは無いが、既に特定された測定点データ群をイメージし易いように二つほど破線で図示している。
また(図3(a)参照)、それらのデータ領域に加え、グルーピング処理用データとして更に、測定点データの連続の度合いを数え上げた群域カウント値を保持するカウンタと、その群域カウント値を増やすときに用いられる増加単位を保持するデータ領域と、群域カウント値を減らすときに用いられる減少単位を保持するデータ領域と、群域カウント値の増加時の限界値を指定するグルーピング確定指定値を保持するデータ領域と、群域カウント値の減少時の限界値を指定するグルーピング完了指定値を保持するデータ領域も、データメモリに確保されている。
そして、グルーピングプログラム23のグルーピング処理にあっては、群域カウント値に増加単位を加算したときに群域カウント値がグルーピング確定指定値を超えたときには群域カウント値をグルーピング確定指定値にとどめる一方、群域カウント値から減少単位を減算したときに群域カウント値がグルーピング完了指定値を超えたときには群域カウント値をグルーピング完了指定値にとどめることで、群域カウント値の増減をグルーピング完了指定値とグルーピング確定指定値との間に限って行うようになっている。
本例では、簡明化と簡便化のためにグルーピング完了指定値をゼロ“0”に固定したうえで、連続性の高い踏切通行体の検出を優先させる観点から群域カウント値の増加単位の絶対値が群域カウント値の減少単位の絶対値よりも大きくなるよう、増加単位の設定値を“2”にし、減少単位の設定値を“1”にしている。
そのため、群域カウント値がグルーピング確定指定値を超えることは、群域カウント値がグルーピング確定指定値を上回ることに該当し、群域カウント値がグルーピング完了指定値を超えることは、群域カウント値がグルーピング完了指定値を下回ることに該当する。これに対し、増加単位の設定値を“−2”にし減少単位の設定値を“−1”にした場合は、群域カウント値がグルーピング確定指定値を超えることは、群域カウント値がグルーピング確定指定値を下回ることに該当し、群域カウント値がグルーピング完了指定値を超えることは、群域カウント値がグルーピング完了指定値を上回ることに該当する。
上述したように群域カウント値がグルーピング確定指定値やグルーピング完了指定値を超えたときには該当指定値に設定し直されるので、本例の説明では、分かり易いように、グルーピング確定指定値やグルーピング完了指定値に達するという表現を多用する。
また、上述したように増加単位や減少単位には正の値だけでなく負の値を設定することも可能なので、その増加や減少の意味するところは、単なる数値の増減ではなく、連続性評価値の増減である。同様に、増加単位や減少単位に係る加算や減算も、単なる数値の加減演算ではなく、連続性評価値の加増や削減に係る演算を意味している。
さらに(図3(a)参照)、データメモリにはグルーピング指定値変更用テーブルも保持されている。このテーブルは、Dをインデックスやキーにして表引きすることで簡便に式[L/D]の算出値の近似値Gが得られるように、予め演算を済ませた一連の近似値Gをデータ保持している。ここで、Dは、辿り済み測定点の指す測定点データに保持されている距離値のことであり、測定データにおいて直近に辿った測定点データの値である。また、Lは、障害物候補として踏切障害物検知装置が検知すべき最小の物体の長さである最小物体検知長であり、例えば、小柄な通行人をも検知しようとすると、200mm程度に相当する固定値になる。
そして、グルーピングプログラム23のグルーピング処理にあっては、上述したようにグルーピング完了指定値をゼロ“0”に固定したうえで、グルーピング確定指定値には上述のグルーピング指定値変更用テーブルの表引きで得た近似値Gを代入して、グルーピング確定指定値を適宜変化させることにより、グルーピング確定指定値とグルーピング完了指定値との差(すなわちグルーピング完了指定値がゼロの本例にあってはグルーピング確定指定値Gそのまま)が辿り中の測定点データ群の位置の遠近(すなわち距離値D)の大小に反して(すなわち概ね反比例して)大小変化するしている。
このように、グルーピングプログラム23のグルーピング処理では、限定後の測定データを極座標のまま取り扱うとともに、測定データに含まれている測定点データの連なりを一方向に辿るようになっているが、その辿りは辿り先の測定点の指す先を一つずつ進めることで具体化されており、それによって、測定データ(限定後)に属するデータ項目が一つずつ参照される。そして、そのようにして測定データを辿りながら、辿り済み測定点と辿り先の測定点との距離の大小に応じて群域カウント値を増減するとともに、群域カウント値がグルーピング確定指定値に達すると辿り中の測定点データ群を障害物候補に係るものとして確定し、群域カウント値がグルーピング完了指定値に達すると辿り中の測定点データ群の特定を完了するが、その処理はグルーピング処理ステートマシンで具体化されている。
このグルーピングプログラム23の要部をなすステートマシンは(図3(b)参照)、値の有効な測定点データに未だ辿り着いていないときの未達状態と、障害物候補の確定前に値の有効な測定点データに辿り着いたときの確定前反射有状態と、障害物候補の確定前に値の無効な測定点データに辿り着いたときの確定前反射無状態と、障害物候補の確定後に値の有効な測定点データに辿り着いたときの確定後反射有状態と、障害物候補の確定後に値の無効な測定点データに辿り着いたときの確定後反射無状態という五つの状態を具備したものであり、未達状態から開始するようになっている。
このグルーピング処理ステートマシンにおいて(図3(b)参照)、「反射有り」と「反射無し」は、辿り先の測定点の指す測定点データの値が有効か無効か即ち障害物検知領域7に属する距離値であるか否かの略記であり、本例では、上述したように平面掃引計測部11〜13での計測で反射波を受信できなかったときや反射波を受信できても障害物検知領域7の外からの反射であったときにはデータ限定プログラム22によって測定点データの値が“0”にされるので、先ず辿り先の測定点の指す測定点データの値が“0”であれば「反射無し」になる。次に辿り先の測定点の指す測定点データの値が“0”以外であっても、その値と辿り済み測定点の指す測定点データの値との差が近接状態か否かが調べられて、近接していなければ即ち両測定点の距離が大きければ「反射無し」になり、そうでなくて近接していれば即ち両測定点の距離が小さければ、辿り先の測定点の指す測定点データの値がやっと有効とみなされて、「反射有り」になる。
また、辿り済み測定点と辿り先の測定点とが近接している否かの切り分け即ち両測定点の距離の大小の判別は、極座標下で負荷の重い煩雑な演算を回避するために、両測定点の距離を両測定点の距離値の差で近似したうえで、その差が予め設定した所定値を超えているか否かでなされるようになっている。その所定値としては、上述した最小物体検知長や、それに適宜な定数を乗じた固定値が、使いやすい。
さらに、図中で(図3(b)参照)、「確定指定値」は、群域カウント値がグルーピング確定指定値に達したことの略記であり、「完了指定値」は、群域カウント値がグルーピング完了指定値に達したことの略記であり、「中間値」は、群域カウント値がグルーピング確定指定値とグルーピング完了指定値との間の値になっていることの略記である。なお、細かな場合分け等に係る状態遷移の図示は割愛している。
未達状態は、測定データを辿り始めてから未だ障害物候補に全く辿り着いていない状態や、既に出会った障害物候補について辿り終えた以後の状態であり、この状態からグルーピング処理ステートマシンが状態遷移を開始するようになっている。また、この未達状態では、グルーピング完了指定値である“0”が群域カウント値に初期値として設定されるようにもなっている。そして、この未達状態で反射が有ると即ち値の有効な測定点データに辿り着くと、障害物候補の探索を始めるべく、その時の辿り先の測定点が指している測定点データを辿り済み測定点と辿り始め測定点も指すように辿り済み測定点と辿り始め測定点とを更新するとともに、群域カウント値に増加単位を加算してから、群域カウント値のチェックは通常不要なので省いて、確定前反射有状態へ状態遷移するようになっている。
確定前反射有状態と確定前反射無状態は、辿り着いた有効な測定点データや測定点データ群を最小物体検知長L以上の障害物候補として確定して良いか否かを判別するための状態であり、反射が無いと即ち値の無効な測定点データに辿り着くと、群域カウント値から減少単位を減算して、確定前反射無状態へ状態遷移する一方、反射が有ると、その時の辿り先の測定点が指している測定点データを辿り済み測定点も指すように辿り済み測定点を更新するとともに、群域カウント値に増加単位を加算して、確定前反射有状態へ状態遷移するようになっている。
もっとも、そのような相互遷移は群域カウント値が中間値になっている間に限って行うようにもなっており、群域カウント値がグルーピング完了指定値に達すると、障害物候補の探索を一から遣り直すべく、未達状態へ状態遷移するようになっている。
これに対し、一方、群域カウント値がグルーピング確定指定値に達すると、そのとき辿り中の測定点データ群を障害物候補として確定したうえで、障害物候補の探索の仕上げに掛かるべく、確定後反射有状態へ状態遷移するようになっている。しかも、その際、確定の具体的処理として、グルーピング処理用データに対して測定点データ群を特定するポインタ対を追加し、そのポインタ対の値が辿り始め測定点のポインタ値と辿り済み測定点のポインタ値を対にしたものになるように、ポインタ対を更新するようにもなっている。
確定後反射有状態と確定後反射無状態は、最小物体検知長L以上の障害物候補として確定された測定点データ群についてその終端を確認するための状態であり、反射が有ると、その時の辿り先の測定点が指している測定点データを辿り済み測定点も指すように辿り済み測定点を更新するとともに、群域カウント値にグルーピング確定指定値を限界として増加単位を加算して、確定後反射有状態へ状態遷移する一方、反射が無いと、群域カウント値から減少単位を減算して、確定後反射無状態へ状態遷移するようになっている。
もっとも、そのような相互遷移は群域カウント値が中間値かグルーピング確定指定値になっている間だけ行われ、群域カウント値がグルーピング完了指定値に達すると、確定済みの障害物候補の終端が確認できたとして、新たな障害物候補を探索すべく、未達状態へ状態遷移するようになっている。
トラッキングプログラム24は、画像内グルーピング処理で得られた測定点データ群を複数画像間に亘って経時的に追跡するトラッキング処理を実行するものであり(図1(c)参照)、測定点データ群が複数なら、それと同数だけ追跡情報を生成保持して各測定点データ群に割り振ることで、夫々の測定点データ群を個々に追跡するようになっている。しかも、障害物候補に係る測定点データ群それぞれについて代表点を一つずつ決めるようにもなっている(図6(a),(c)の黒点を参照)。代表点は、測定点データ群に属する有効な測定点データの総ての座標値について平均値を算出して決めるのが望ましいが、コンピュータの演算負荷が大きいので、測定点データ群に属する最初の測定点データと最後の測定点データとの二点について中間値を算出することで行われる。
また、トラッキングプログラム24は、公知のカルマンフィルタ等の推定演算にて以前の代表点位置等から次の代表点位置を推定することで障害物候補に係る複数画像間の経時的なトラッキング処理を行うものであり、具体的には、それぞれの追跡情報について、以前の代表点の位置や速度などから例えば一次式のカルマンフィルタにて次の予測位置を算出し、その予測位置から所定範囲に代表点が入っている測定点データ群について、その代表点位置などのグループ特定情報を、該当する追跡情報に含ませるようになっている。
ここで、上記の所定範囲は、予め値の設定された予測半径などで決められるが、多用されている等速直線運動モデルでは、予測半径を大きくすると、追跡可能な最大速度も大きくなるという利点がある一方、追跡対象が複数存在しているときに追跡対象の分離性能が低下するという不利益や、追跡すべきでないものまでもが予測半径の内側に入り込んでしまって誤追跡が生じる可能性が高まるという不都合もあるので、それらのバランスを勘案して予測半径の設定値が予め決めらている。
さらに、トラッキングプログラム24は、そのようなトラッキング処理を行う際、予め値の設定されたトラッキング消滅時素を参照して(図1(c)参照)、その時素の時間に亘って追跡するものとなっている。具体的には、追跡対象の測定点データ群がグルーピング処理で消滅したとき、その測定点データ群に係る追跡情報を直ちに削除するのでなくトラッキング消滅時素が経過するまでは存続させるようになっている。例えば、追跡対象になっている三つの測定点データ群が右方へ移動して(図5(c),図6(a)参照)、右端の測定点データ群が無くなったときでも(図6(b)参照)、トラッキング消滅時素の経過前は右端の測定点データ群の代表点に係る追跡情報が存続し続け(図6(c)参照)、その追跡情報の削除はトラッキング消滅時素の経過後に行われるようになっている。
最終判定プログラム25は、障害物検知領域7における障害物の存否を判定するものであるが、その判定処理をトラッキング処理の追跡対象の有無に応じて行うようになっている(図1(c)参照)。具体的には、トラッキングプログラム24が作成した追跡情報が一つでもあれば(図6(a),(c)参照,同図では三個)、障害物検知領域7に障害物が存在すると判定し、そのような追跡情報が全く無ければ(図6(e)参照)、障害物検知領域7に障害物が存在しないと判定するようになっている。
この実施例1の踏切障害物検知装置10について、その使用態様及び動作を、図面を引用して説明する。図2と図4が、空中伝搬波送受信部12にて踏切道4の上方の障害物検知領域7に向けて空中伝搬波を平面掃引している状態を示しており、図5(a)が限定前の測定データのイメージ図であり、図5(b)が限定後の測定データのイメージ図であり、図5(c)と図6(a)が、当初の測定点データ群と追跡情報のイメージ図であり、図6(b)と(c)が、その後の測定点データ群と追跡情報のイメージ図であり、図6(d)と(e)が、最後の測定点データ群と追跡情報のイメージ図である。
踏切障害物検知装置10を使用するとき、望ましくは(図1(a)参照)、適宜個数(図では二個)の空中伝搬波送受信部12,12を踏切道4に臨ませて設置して、障害物検知領域7の全域より広い範囲を複数方向(図では対向する二方向)から平面掃引させるが、ここでは、説明の簡明化のため、空中伝搬波送受信部12が一つだけとする(図2参照)そうすると、踏切障害物検知装置10では、平面掃引計測部11〜13によって平面掃引が繰り返し行なわれ(図2の二点鎖線を参照)、その度に、踏切道4に通行体があれば(図では三台の車両)、その反射波が検出されて、その反射位置が極座標値で取得され、その極座標値の一連なりからなる一次元配列状の集合データとして、障害物検知領域7より広い範囲の領域に係る測定データ(限定前)が出来上がる(図2(b)参照,また、図5(a)において三台の車両のほぼ全体に係る黒点を参照)。
そして、そのような平面掃引による一組・一纏まりの測定データが得られる度に、フェールセーフコンピュータ14によって判定プログラム20が実行される。
その判定手順を概説すると、先ずデータ入力プログラム21の実行によって限定前の測定データがフェールセーフコンピュータ14に取り込まれ(図2(b),図5(a)参照)、次にデータ限定プログラム22の実行によって限定前の測定データから限定後の測定データが作成されて、以後の処理対象になる画像データが障害物検知領域7に属するものに絞り込まれる(図2(c)と図5(b)において右側の車両の後端部分と中央の車両の右半分と左側の車両の前端部分とに係る黒点を参照)。
このように、判定処理の初期段階で、障害物候補を含んだ画像データが限定されることから、後続のデータ処理の負荷が軽減される。
それから、グルーピングプログラム23が実行されて、グルーピング処理が行われ、その画像内追跡によって、限定後の測定データから障害物候補の測定点データ群のデータが作成される(図5(c)において、右側の車両の後端下側部分に係る縦長L字状の実線と、中央の車両の下側部分に係る横長L字状の実線と、左側の車両の前端下側部分に係る−字状の実線と、それらに対応する三つの測定点データ群を参照)。
ここで、グルーピング処理によって一個の物体に係る障害物候補の測定点データ群が作成される過程を詳述する(図4参照)。
反射を乱す雨や雪が踏切道に降っており(図4の白丸を参照)、その踏切道を一台の車両が亘っており(図4の上側の散点模様体を参照)、それに向けて空中伝搬波が平面掃引され(図4の二点鎖線を参照)、車両ばかりか雨や雪でもそれらに当たった空中伝搬波が反射する状況下で(図4の黒点を参照)、測定データが取得されたとする。
そうすると、空中伝搬波A1〜A2の掃引では空中伝搬波の反射が無かったので、測定データの該当部分をグルーピング処理で辿っているとき、グルーピング処理ステートマシンは未達状態にとどまり、群域カウント値は“0”のままである。
そして、次の空中伝搬波A3の掃引で初めて空中伝搬波の反射が有ったので、測定データにおける該当箇所・該当測定点データへのポインタが辿り始め測定点と辿り済み測定点とに設定され、そのときの距離値Dからグルーピング指定値変更用テーブルの参照にて対応値Gとして例えば“9”が得られ、それがグルーピング確定指定値に設定される。グルーピング完了指定値は何時も“0”のままである。群域カウント値は、増加単位が加えられて“2”になる。そして、グルーピング処理ステートマシンは確定前反射有状態へ遷移する。
それから、辿り先の測定点の指す先が一つ進められて、次の測定点データが調べられるが、該当する掃引では空中伝搬波A4の反射が無かったことから、そのときの辿り先の測定点の指す測定点データの距離値Dが“0”になっているので、辿り済み測定点は更新されず、“2”だった群域カウント値は減少単位“1”が減じられて“1”になり、グルーピング処理ステートマシンは確定前反射無状態へ遷移する。
更にそれから、辿り先の測定点の指す先が一つ進められて、そこの測定点データが調べられ、該当する掃引で空中伝搬波の反射が有って、該当する測定点データの距離値Dが“0”でないので、更に、辿り済み測定点と辿り先の測定点との遠近が調べられる。そして、ここでは近接側であると判定されたとする。そうすると、辿り済み測定点が辿り先の測定点で更新され、すなわち測定データにおける該当箇所・該当測定点データへのポインタが辿り済み測定点に設定される。また、そのときの距離値Dの対応値G例えば“7”がグルーピング確定指定値に設定され、群域カウント値が増加単位の加算にて“3”になり、グルーピング処理ステートマシンが確定前反射有状態へ遷移する。
そして、以下、簡潔に説明すると、辿り先の測定点が前進し、該当測定点データの距離値Dに基づいて辿り済み測定点と辿り先の測定点との近接状態が認められて、辿り済み測定点が辿り先の測定点で更新され、グルーピング確定指定値が例えば“9”に設定され、群域カウント値が“5”に増加し、グルーピング処理ステートマシンが確定前反射有状態にとどまる。
それから、辿り先の測定点が前進し、該当測定点データの距離値Dが“0”なのに応じて、辿り済み測定点もグルーピング確定指定値も更新されず、群域カウント値は減少単位が減じられて“3”になり、グルーピング処理ステートマシンは確定前反射無状態へ遷移する。
それから、辿り先の測定点が前進し、空中伝搬波A5の掃引に該当する測定点データの距離値Dに基づいて辿り済み測定点と辿り先の測定点との近接状態が認められて、辿り済み測定点が辿り先の測定点で更新され、グルーピング確定指定値が例えば“8”に設定され、群域カウント値が“7”に増加し、グルーピング処理ステートマシンが確定前反射有状態へ遷移する。
それから、辿り先の測定点が前進し、空中伝搬波A6の掃引に該当する測定点データの距離値Dに基づいて辿り済み測定点と辿り先の測定点との近接状態が認められて、辿り済み測定点が辿り先の測定点で更新され、グルーピング確定指定値が例えば“8”に設定される。そして、群域カウント値が増加単位の加算にて“9”になってグルーピング確定指定値を超えるので、グルーピング確定指定値の“8”に抑えられる。これで、障害物候補が確定したので、測定点データ群を特定する新たなポインタ対がグルーピング用データに確保され、そこに辿り始め測定点のポインタ値と辿り済み測定点のポインタ値とが設定される。そして、グルーピング処理ステートマシンは確定後反射有状態へ遷移する。
その後は、更に簡潔に述べると、辿り先の測定点が前進させられて、その度に、反射が有り而も距離値Dに基づいて近接が認められるときには、辿り済み測定点とグルーピング確定指定値と測定点データ群のポインタ対とが更新され、群域カウント値がグルーピング確定指定値を上限として加増され、グルーピング処理ステートマシンは確定後反射無状態へ遷移する。これに対し、反射が無くて距離値Dが“0”のときには、辿り済み測定点もグルーピング確定指定値も測定点データ群のポインタ対も更新されず、群域カウント値から減少単位が減じられ、グルーピング処理ステートマシンは確定後反射無状態へ遷移する。
このような状態遷移が繰り返されて障害物候補の終端が探られるが、そのときに、例えば空中伝搬波A7の掃引で反射が無く、それに該当する測定点データの距離値Dが“0”になっても、群域カウント値は、例えば“7”〜“10”程度のグルーピング確定指定値から減少単位の“1”を減じた値にとどまるので、散発的な外乱によって直ちにグルーピングが寸断されることはない。例えば空中伝搬波A8の掃引に加えてそれに続く掃引でも反射が無かったような場合でも、増加単位より減少単位が小さく設定されているので、やはりグルーピングが寸断されることはない。
そして、車両に当たった最後の空中伝搬波A9の掃引に該当する測定点データに基づいて辿り済み測定点とグルーピング確定指定値と測定点データ群のポインタ対とが更新された後は、反射の無い状態が継続して測定データの該当部分には値“0”の距離値が並ぶので、それに応じて群域カウント値が減り続け、やがて群域カウント値がグルーピング完了指定値に達すると、グルーピング処理ステートマシンが未達状態へ遷移する。そして、測定点データ群を特定するポインタ対の内容が維持されるので、障害物候補が確定する。
こうして、特定された障害物候補は、降雨時や降雪時でも外乱によって見失われることなく、細切れにされることもなく、多くの場合に、的確な一纏まりの物体に対応する。
そのようにしてグルーピング処理が終了すると、さらに、トラッキングプログラム24の実行によって、それぞれの測定点データ群について、経時的な追跡のために代表点が選定されるとともに、その経時的な追跡に用いる追跡情報が一つ(一組)ずつ作成される(図6(a)における三つの黒点と三組の追跡情報のブロックを参照)。
新たな測定点データ群が追跡対象に加わる度に追跡情報が追加され、それぞれの追跡情報には、例えば追跡対象の測定点データ群の代表点の位置データやその変化から算出した速度データ等が含められる。追跡対象が消滅すると、対応する追跡情報は削除される。そのため、追跡対象が全く無いときは、追跡情報も完全に無くなる(図6(e)参照)。
それから、最終判定プログラム25の実行によって、追跡情報が一つ(一組)でも有れば、踏切道4に障害物が存在しているという判定がなされる。追跡情報の有無は、追跡情報を管理するための情報たとえば追跡情報個数データや一つ目の追跡情報の有無マーク等が有ればそのうち何れか一つを参照するだけで迅速かつ的確に確認することができる。
そのため、総ての追跡情報について追跡対象の測定点データ群やその代表点が障害物検知領域7に属しているか否かを判別してからでないと下せなかった障害物不存在の判定が、この踏切障害物検知装置10にあっては軽負荷で速やかに出される。そして、この判定結果は、踏切制御装置等に送られて、特殊信号発光機への警報出力などに利用される。
こうして、平面掃引計測部11〜13によって踏切道4に対する平面掃引と反射波測定とが行われる度に、その測定データに係る障害物検知領域7へのデータ限定処理とグルーピング処理とトラッキング処理と障害物存否判定処理とがフェールセーフコンピュータ14によって行われ、さらに、それらが所定周期等で繰り返えされる。そして、それらの処理のうち平面掃引からグルーピング処理までは、その時々の通行状態や画像データによって処理結果の測定点データ群が一意に定まるが、後続のトラッキング処理では、複数画像間での経時的な追跡に際して、測定点データ群の代表点の位置がトラッキング消滅時素の時間に亘って追跡されるため、測定点データ群の消滅後も暫くは追跡情報が存続する。
例えば、三台の車両に係る三つの測定点データ群を追跡しているときには(図5(c),図6(a)の右側のイメージの黒点を参照)、測定点データ群のデータも追跡情報のデータも三組ずつ保持されているが(図5(c),図6(a)の左側のブロックを参照)、三台の車両が左から右へ移動して右方の車両が障害物検知領域7を抜け出すと、測定点データ群は直ちに障害物検知領域7に残っている中央の車両と少なくとも一部が掛かっている左方の車両に係る二つになるのに対し(図6(b)の右側のイメージの実線を参照)、追跡情報については、トラッキング消滅時素が経過するまでは右方の車両に係るものも維持される(図6(c)における右側のイメージの黒点と左側のブロックとを参照)。
そして、その追跡についてトラッキング消滅時素が経過すると、追跡情報も障害物検知領域7に係る二台の車両に係る二つになる(図示せず)。
こうして、踏切通行体が障害物検知領域7を出たことが、入念に確認される。また、図示は割愛したが、複数の踏切通行体に係る複数の測定点データ群に、踏切通行体の行き交い等に応じて合併や分離が生じた場合にも、合併から分離までの時間がトラッキング消滅時素より短かければ、合併による画像の大きな変化にも乱されることなく的確に障害物候補に係る複数画像間の経時的な追跡が遂行される。
その後、総ての踏切通行体が障害物検知領域7を出ると、測定点データ群が無くなり(図6(d)参照)、更にそれからトラッキング消滅時素が経過すると、追跡情報も無くなって(図6(e)参照)、障害物検知領域7に障害物の存在しないことが判明する。
新たな図示は割愛したが、実施例2の踏切障害物検知装置が上述した踏切障害物検知装置10と相違するのは、群域カウント値の増加単位と減少単位とが固定から可変になった点である。すなわち、グルーピングプログラム23の一部が改造されて、新たなグルーピング処理では、群域カウント値の増加単位と減少単位とが切り替えられるようになっていて、辿り中の測定点データ群を障害物候補に係るものとして確定する前と後とで群域カウント値の増加単位と減少単位とが異なる値を採るようになっている。
具体的には、上記実施例1では増加単位と減少単位とが一対しか設けられていなかったが、この実施例2では、増加単位と減少単位とが障害物候補の確定前に参照される一対に加えて障害物候補の確定後に参照される更なる一対も設けられており、合計で四つの単位が個別に値を設定しうるようになっている。それらの値は、随時動的に設定変更しても良いが初期値を使い続けても良い。例えば、簡明化のため、後者の初期値継続使用の一例を挙げると、確定前参照用の増加単位と減少単位は、上述した実施例1のときと同じく増加単位と減少単位が連続性重視の“2”と“1”に設定されるが(図3(a)参照)、確定後参照用の増加単位と減少単位は上述した実施例1のときと異なり増加単位と減少単位が分離性重視の例えば“1”と“2”に設定される(図示せず)。
そして、グルーピングプログラム23のステートマシンが未達状態と確定前反射無状態と確定前反射有状態との何れかに遷移しているときには(図3(b)参照)、上述した実施例1のときと同じく増加単位と減少単位が連続性重視の“2”と“1”に設定されている確定前参照用の方が参照されるが(図3(a)参照)、グルーピング処理ステートマシンが確定後反射有状態と確定後反射無状態との何れかに遷移しているときには(図3(b)参照)、上述した実施例1のときと異なり増加単位と減少単位が分離性重視の“1”と“2”に設定されている確定後参照用の方が参照される(図示せず)。
このようにグルーピング処理において障害物候補の確定前には増加単位の絶対値を減少単位の絶対値より大きくして測距点の連続性を高く評価することで、連続性の大きい踏切通行体の検出確度が高まるが、一方、障害物候補の確定後には増加単位の絶対値を減少単位の絶対値より小さくして測距点(距離測定点)の分離性を高く評価することで、踏切通行体が複数存在していても物体相互の区分けが的確になされるので、小さめの踏切通行体を逃すことなく而も小さめの踏切通行体を大きな踏切通行体に紛れさせることもなく的確に検出する確度を高めることができる。
なお、群域カウント値の増加単位と減少単位との切り替えの具体化は、上述したように増加単位と減少単位とを二対すなわち合計で四つの単位を群域カウント値と一緒のデータ領域に同様のデータ形式で保持する手法に限定される訳でなく、群域カウント値と一緒にデータ保持されてステートマシンで参照されるのは実施例1のように増加単位と減少単位とで一対すなわち合計で二つの単位にしておき、グルーピングプログラム23のステートマシンが未達状態と確定前反射無状態と確定前反射有状態との何れかに遷移しているときには、増加単位と減少単位とを“2”と“1”に設定し直し、グルーピング処理ステートマシンが確定後反射有状態と確定後反射無状態との何れかに遷移しているときには、増加単位と減少単位とを“1”と“2”に設定し直すようにしても良い。
図示は割愛したが、実施例3の踏切障害物検知装置が上述した踏切障害物検知装置10と相違するのは、トラッキングプログラム24の処理のうち、トラッキング消滅時素を用いる部分が変更されている点である。
具体的には、一般に健常者の平均歩行速度とされる時速4Kmかそれに近い切道上の物体移動速度を測定データにおける測定点データ群の代表点の移動速度に換算した値が所定速度として予め設定されるとともに、トラッキング処理のときには測定点データ群に係る速度が上記の所定速度より遅いときには実施例1のときと同じく追跡対象の測定点データ群のグルーピング処理での消滅後もトラッキング消滅時素の経過前は追跡情報を存続させるが、測定点データ群に係る速度が上記の所定速度より速いときには、実施例1のときと異なり、トラッキング消滅時素を無視して、追跡対象の測定点データ群がグルーピング処理で消滅すると、速やかに、対応する追跡情報を消滅させるようになっている。
同じく図示は割愛したが、実施例4の踏切障害物検知装置が上述した踏切障害物検知装置10と相違するのは、やはりトラッキング消滅時素を用いるトラッキング処理部分が変更されている点である。
具体的には、トラッキング消滅時素が一つだけでなく複数化されて個々の測定点データ群に一つずつ対応づけられるようになっている。また、トラッキング処理のときには、追跡対象の測定点データ群それぞれについて個別にトラッキング消滅時素を変更するようになっているが、その変更処理は、該当する測定点データ群の代表点の移動速度が遅くなるとトラッキング消滅時素の値が増加するか少なくとも現状を維持し、該当する測定点データ群の代表点の移動速度が速くなるとトラッキング消滅時素の値が減少するか少なくとも現状を維持するように行われる。さらに、個々の測定点データ群について、代表点の移動速度が実施例2の所定速度より速いときには、該当するトラッキング消滅時素の値をクリアしてゼロ時間にすることで、容易かつ迅速に、トラッキング消滅時素に基づく追跡延長を省くようにもなっている。
[その他]
上記実施例では、空中伝搬波を平面掃引してその反射波を受信する平面掃引計測部11〜13が複数組実装されているのに対し、その測定データに基づいて踏切通行体を障害物として検知する判定手段を具現化したフェールセーフコンピュータ14及び判定プログラム20が、一組しか実装されていないところ、二組実装されている平面掃引計測部11〜13のうち一方から取得した一連なりの測定データを単一の判定手段が処理する例しか説明しなかったが、平面掃引計測部11〜13が複数の場合、測定データの連なりが複数となり、その取得態様として、複数の測定データが時分割的に異なるタイミングで取得される第1態様と、複数の測定データが同時並行的に取得される第2態様とが想定される。
そこで、それらの態様で対処方を分けると、第1態様の場合は、判定手段も時分割的に実行して判定結果の論理和をとる等のことにより、一組の判定手段にて簡便に対処することができる。また、第2態様の場合も、測定データのバッファリングと判定手段の時分割的実行と判定結果の論理和との組み合わせ等で簡便に対処できる。
その他、極座標で処理したいグルーピングまでは時分割で行い、測定点データ群の代表点が決まってから統合容易な直交座標に切り替えて代表点を統合しながらトラッキングを行う等のことによっても、簡便に而も軽負荷で、複数組の平面掃引計測部11〜13からの測定データを単一の判定手段にて処理することができる。
上記実施例では、障害物検知領域7が一つしか規定されていなかったが、並走する線路数が多くて一つの踏切道に係る障害物検知領域がとても長い場合など、障害物検知領域を重複しない又は重複する幾つかの部分領域に分割しても良い。
その場合、例えば最終判定プログラム25を中間判定プログラムと判定統合プログラムとに分けるといったことで、比較的容易にソフトウェアで対処することができる。
上記実施例では、グルーピング確定指定値が正で変化するようになっておりグルーピング完了指定値がゼロに固定されていたが、そのゼロは簡便化のためであり他の値でも良く、グルーピング確定指定値が固定値でグルーピング完了指定値が変化するようにしても良く、グルーピング確定指定値とグルーピング完了指定値とが何れも変化しうるようにしても良く、正の数でなくても良い。グルーピング確定指定値とグルーピング完了指定値との差が、辿り中の測定点データ群の位置の遠近に反して大小変化するようになっていれば足りる。群域カウント値や増加単位さらには減少単位についても正の数が必須ではない。
上記実施例では、一つの踏切通行体について一つの測定点データ群が選出される状況を述べたが、一つの踏切通行体について複数の測定点データ群が選出されることも希ではない。例えば、踏切通行体の前後の部分は明瞭に検出されるが中間部が不明瞭な場合や、踏切通行体の左右を別の空中伝搬波送受信部12,12で平面掃引した両画像が踏切通行体の前後の所で離れてしまった場合など、測定点データ群が複数になりやすい。また、二つの踏切通行体が接近した場合など、複数の踏切通行体について測定点データ群が一つしか選出されない場合もある。何れにしても、測定点データ群が一つでも有れば、障害物が存在するという安全側の判定が出るので、データ処理量の多寡は別として、不都合はない。
上記実施例では、平面掃引計測部11〜13で掃引計測する方向が予め決まっていて、例えば計測開始方向が既知の固定方向であり且つその後の方向差分も既知であるとして、測定データのうち方向に係る既知データの部分については一連なりのデータ保持を省き、測定データのうち距離に係る変動データの部分だけを一行N列の配列領域に保持させるようになっていたが、測定点データの距離も方向も変動値である場合は、距離値と方向値との対データを連ねて測定データとし、それが例えば二行N列の配列領域に保持されるようにすれば良い。
上記実施例では、グルーピング指定値変更用テーブルの表引きにてグルーピング確定指定値を決定するときに、辿り済み測定点という直近の一点に係る距離値Dを用いるようになっていたが、これはコンピュータの演算負荷の軽減を優先したためであり、コンピュータの演算能力が足りれば、例えば、辿り始め測定点と辿り済み測定点との中間の一点に係る距離値や、辿り始め測定点から辿り済み測定点までの多点に係る距離値の平均値あるいは中央値などを用いるようにしても良い。
本発明の踏切障害物検知装置は、障害物のみ検出するものに適用が限定される訳でなく、障害にはならない状況での踏切通行体の検出や、列車の検出など、障害物に加えて他のものまで検出するものにも、適用することができる。
4…踏切道、7…障害物検知領域(監視領域)、
10…踏切障害物検知装置、
11〜13…平面掃引計測部、11…回転制御部、
12…空中伝搬波送受信部、13…信号処理部、14…フェールセーフコンピュータ、
20…判定プログラム、
21…データ入力プログラム、22…データ限定プログラム、
23…グルーピングプログラム(画像内グルーピング処理)、
24…トラッキングプログラム(経時的トラッキング処理)、
25…最終判定プログラム

Claims (11)

  1. 空中伝搬波を平面掃引して反射位置の測定データを取得する平面掃引計測部と、前記測定データに基づいて障害物の存否判定を行う判定手段を搭載したコンピュータとを備えた踏切障害物検知装置において、前記判定手段が、前記測定データに基づいて障害物候補の測定点データ群を特定するグルーピング処理を行って、前記測定点データ群の有無に応じて障害物の存否を判定するようになっていることを特徴とする踏切障害物検知装置。
  2. 空中伝搬波を平面掃引して反射位置の測定データを取得する平面掃引計測部と、前記測定データに基づいて障害物の存否判定を行う判定手段を搭載したコンピュータとを備えた踏切障害物検知装置において、前記判定手段が、前記測定データに基づいて障害物候補の測定点データ群を複数特定しうるグルーピング処理と、前記測定点データ群が一つのときにはその代表点の位置を追跡し前記測定点データ群が複数のときにはそれらの代表点の位置を個々に追跡するトラッキング処理とを行い、前記トラッキング処理の追跡対象の有無に応じて障害物の存否を判定するようになっていることを特徴とする踏切障害物検知装置。
  3. 空中伝搬波を平面掃引して反射位置の測定データを取得する平面掃引計測部と、前記測定データに基づいて障害物の存否判定を行う判定手段を搭載したコンピュータとを備えた踏切障害物検知装置において、前記判定手段が、前記測定データに基づいて障害物候補の測定点データ群を特定するグルーピング処理を行うものであって、前記グルーピング処理に際し、前記測定データに含まれている測定点データの連なりを辿りながら辿り済み測定点と辿り先の測定点との距離の大小に応じて群域カウント値を増減するとともに、前記群域カウント値がグルーピング確定指定値に達すると辿り中の測定点データ群を障害物候補に係るものとして確定し、前記群域カウント値がグルーピング完了指定値に達すると辿り中の測定点データ群の特定を完了するようになっていることを特徴とする踏切障害物検知装置。
  4. 前記群域カウント値の増加単位の絶対値が前記群域カウント値の減少単位の絶対値よりも大きいことを特徴とする請求項3記載の踏切障害物検知装置。
  5. 前記判定手段が、前記グルーピング処理に際し、前記群域カウント値の増減を前記グルーピング完了指定値と前記グルーピング確定指定値との間に限って行うようになっていることを特徴とする請求項3又は請求項4に記載された踏切障害物検知装置。
  6. 前記判定手段が、前記グルーピング処理において障害物候補として特定された測定点データ群について、一点ずつ代表点を決めるようになっている、ことを特徴とする請求項3乃至請求項5の何れかに記載された踏切障害物検知装置。
  7. 前記判定手段が、前記グルーピング処理に際し、前記測定データを極座標のまま取り扱うようになっていることを特徴とする請求項3乃至請求項6の何れかに記載された踏切障害物検知装置。
  8. 前記判定手段が、前記グルーピング処理に際し、前記測定データに含まれている測定点データの連なりを辿るとき一方向に辿るようになっていることを特徴とする請求項3乃至請求項7の何れかに記載された踏切障害物検知装置。
  9. 前記グルーピング確定指定値と前記グルーピング完了指定値との差が、前記の辿り中の測定点データ群の位置の遠近に反して大小変化するようになっていることを特徴とする請求項7又は請求項8に記載された踏切障害物検知装置。
  10. 前記判定手段のうち前記グルーピング処理を行う部分に、値の有効な測定点データに未だ辿り着いていないときの未達状態と、障害物候補の確定前に値の有効な測定点データに辿り着いたときの確定前反射有状態と、障害物候補の確定前に値の無効な測定点データに辿り着いたときの確定前反射無状態と、障害物候補の確定後に値の有効な測定点データに辿り着いたときの確定後反射有状態と、障害物候補の確定後に値の無効な測定点データに辿り着いたときの確定後反射無状態とを持ったステートマシンが組み込まれていることを特徴とする請求項3乃至請求項9の何れかに記載された踏切障害物検知装置。
  11. 前記判定手段が、前記グルーピング処理に際し、前記の辿り中の測定点データ群を障害物候補に係るものとして確定する前と後で、前記群域カウント値の増加単位と減少単位とを切り替えることができるようになっていることを特徴とする請求項3乃至請求項10の何れかに記載された踏切障害物検知装置。
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